JP2013189368A - Iii族窒化物半導体基板およびiii族窒化物半導体基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来にない製造方法で、大口径のIII族窒化物半導体基板を製造すること。
【解決手段】{11−20}面を(0001)面と重なる方向にθ(−90°<θ<90°、かつ、θ≠0°)傾けた面である第1の面を露出面として有するIII族窒化物半導体の複数の個片を、前記第1の面が露出するように、下地基板または支持台の載置面に配置する配置工程S10と、その後、複数の前記個片の前記第1の面各々を成長面としてIII族窒化物半導体を成長させるとともに、少なくとも一部の複数の前記第1の面から成長したIII族窒化物半導体同士を接合させて、III族窒化物半導体の層を形成する成長工程S20とを有し、配置工程S10では、前記第1の面が同一の面である複数の前記個片を、前記下地基板または前記支持台上に配置するIII族窒化物半導体基板の製造方法。
【選択図】図1
【解決手段】{11−20}面を(0001)面と重なる方向にθ(−90°<θ<90°、かつ、θ≠0°)傾けた面である第1の面を露出面として有するIII族窒化物半導体の複数の個片を、前記第1の面が露出するように、下地基板または支持台の載置面に配置する配置工程S10と、その後、複数の前記個片の前記第1の面各々を成長面としてIII族窒化物半導体を成長させるとともに、少なくとも一部の複数の前記第1の面から成長したIII族窒化物半導体同士を接合させて、III族窒化物半導体の層を形成する成長工程S20とを有し、配置工程S10では、前記第1の面が同一の面である複数の前記個片を、前記下地基板または前記支持台上に配置するIII族窒化物半導体基板の製造方法。
【選択図】図1
Description
本発明は、III族窒化物半導体基板およびIII族窒化物半導体基板の製造方法に関する。
特許文献1には、大口径の窒化物半導体自立基板を製造することを1つの課題とした窒化物半導体自立基板製造方法の発明が開示されている。当該発明では、種基板となる窒化物半導体自立基板上に、種基板と同種の窒化物半導体をエピタキシャル成長し、その後、エピタキシャル成長面と平行にスライスして2分割することで、1枚の種基板から2枚の窒化物半導体自立基板を製造する。
本発明は、従来にない製造方法で、大口径のIII族窒化物半導体基板を製造することを課題とする。
本発明によれば、{11−20}面を(0001)面と重なる方向にθ(−90°<θ<90°、かつ、θ≠0°)傾けた面である第1の面を露出面として有するIII族窒化物半導体の複数の個片を、前記第1の面が露出するように、下地基板または支持台の載置面に配置する配置工程と、前記配置工程の後、複数の前記個片の前記第1の面各々を成長面としてIII族窒化物半導体を成長させるとともに、少なくとも一部の複数の前記第1の面から成長したIII族窒化物半導体同士を接合させて、III族窒化物半導体の層を形成する成長工程と、を有し、前記配置工程では、前記第1の面が同一の面である複数の前記個片を、前記下地基板または前記支持台上に配置するIII族窒化物半導体基板の製造方法が提供される。
また、本発明によれば、{11−20}面を(0001)面と重なる方向にθ(−90°<θ<90°、かつ、θ≠0°)傾けた面である第1の面を露出面として有するIII族窒化物半導体の複数の個片が並んでいる支持層と、複数の前記個片の前記第1の面各々を成長面とし成長し、接合して一体となったIII族窒化物半導体層と、を有し、複数の前記個片の前記第1の面は同一の面であるIII族窒化物半導体基板が提供される。
本発明によれば、大口径のIII族窒化物半導体基板を製造することができる。
以下、本発明のIII族窒化物半導体基板およびIII族窒化物半導体基板の製造方法の実施形態について図面を用いて説明する。なお、図はあくまで発明の構成を説明するための概略図であり、各部材の大きさ、形状、数、異なる部材の大きさの比率などは図示するものに限定されない。
<第1の実施形態>
図1に、本実施形態のIII族窒化物半導体基板の製造方法の処理の流れの一例を示すフローチャートを示す。図示するように、本実施形態のIII族窒化物半導体基板の製造方法は、配置工程S10と、成長工程S20とを有する。
図1に、本実施形態のIII族窒化物半導体基板の製造方法の処理の流れの一例を示すフローチャートを示す。図示するように、本実施形態のIII族窒化物半導体基板の製造方法は、配置工程S10と、成長工程S20とを有する。
配置工程S10では、{11−20}面を(0001)面と重なる方向にθ(−90°<θ<90°、かつ、θ≠0°)傾けた面である第1の面を露出面として有するIII族窒化物半導体(AlxGa1−x−yInyN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1))の複数の個片を、第1の面が露出するように、下地基板または支持台の載置面に配置する。
まず、個片について説明する。図2及び3は、各個片が露出面として有する第1の面を説明するための図である。図2は、{11−20}面、(0001)面、及び、第1の面1を示した六方晶(ウルツ鉱型構造)であり、図3は、{11−20}面、(0001)面、及び、第1の面1のなす角を説明するための図である。
{11−20}面と(0001)面のなす角の角度は90°である。第1の面1は、{11−20}面を、(0001)面と重なる方向、すなわち、{11−20}面と(0001)面のなす角が変化する方向に、θ(−90°<θ<90°、かつ、θ≠0°)傾けた面である。θは、−90°より大きく0°より小さい範囲、及び、0°より大きく90°より小さい範囲の中のいずれかである。θは、{11−20}面と第1の面1とのなす角の角度である。なお、第1の面は、{1−100}面と重なる方向にγ(−15°≦γ≦15°)のオフ角で傾斜させた面を含んでもよい。
第1の面1の具体例としては、{11−21}面、{11−22}面、{11−23}面、{11−24}面、{11−25}面、{11−26}面等、又は、これら各々を{0001}面と重なる方向に−15°以上−15°以下傾けた面、又は、これら各々を{1−100}面と重なる方向に−15°以上15°以下傾けた面、又は、これらを{0001}面と重なる方向に−15°以上15°以下傾けるとともに、{1−100}面と重なる方向に−15°以上15°以下傾けた面であってもよい。
各個片は、このような第1の面を露出面として有する。第1の面の大きさは特段制限されないが、好ましくは全露出面の中の30%以上、さらに好ましくは40%以上、さらに好ましくは50%以上の占有率を有するのがよい。
なお、各個片は、複数の第1の面を備えてもよい。すなわち、1つの個片が、θの異なる複数の第1の面を備えてもよい。かかる場合、複数の第1の面の中の主面(面積が一番大きい面)が、好ましくは個片の全露出面の中の30%以上、さらに好ましくは40%以上、さらに好ましくは50%以上の占有率を有するのがよい。
また、各個片は、{1−100}面、または、{1−100}面をα(−30°≦α≦30°)のオフ角で傾斜させた面である第2の面を露出面としてさらに有してもよい。
第1の面及び第2の面の検出は、例えば、X線回析を利用することができる。
個片の大きさは特段制限されない。また、複数の個片の大きさは揃っていてもよいし、バラバラであってもよい。
このような個片は、例えば、III族窒化物半導体基板の破片であってもよいし、所望の大きさまで成長しなかったIII族窒化物半導体のかけらであってもよいし、または、所定形状のIII族窒化物半導体基板からワイヤーソ等を利用して切り出したものであってもよい。
配置工程S10では、上述のような複数の個片を、第1の面が露出するように、下地基板または支持台の載置面に配置する。
図4乃至6に、下地基板または支持台20の載置面21に複数の個片10を載置した状態の一例を示す。図4は平面図の一例であり、図5及び6は側面図の一例である。なお、図示する「c軸投影方向」は、第1の面1に投影されたc軸方向を示す。
同時に下地基板または支持台20の載置面21に配置される複数の個片10は、同一の第1の面1を有し、当該同一の第1の面が露出するように配置されるのが好ましい。ここでの同一の面とは、上記θの値が同一、または、同時に配置される複数の個片10におけるθの最大値及び最小値の差が±15°以内であることを意味する。また、この同一の第1の面1は、各個片10において、好ましくは各個片の全露出面の中の30%以上、さらに好ましくは40%以上、さらに好ましくは50%以上の占有率を有するのがよい。以下、この同一の第1の面1を、「同一第1の面1´」という。
また、複数の個片10が上述した第2の面を露出面として有する場合、同時に下地基板または支持台20の載置面に21配置される複数の個片10の第2の面は、同一の面であるのが好ましい。ここでの同一の面とは、上記αの値が同一、または、同時に配置される複数の個片10におけるαの最大値及び最小値の差が±15°以内であることを意味する。
同時に下地基板または支持台20の載置面21に配置される複数の個片10の大きさは揃っていてもよいし、バラバラであってもよい。また、同時に配置される複数の個片10の数は特段制限されない。しかし、数が多いほど、大口径のIII族窒化物半導体基板が得られやすい。なお、同時に配置される複数の個片10は同一種類のIII族窒化物半導体(AlxGa1−x−yInyN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1):xが同一かつyが同一)とするのが好ましい。
下地基板または支持台20の載置面21は平坦になっているのが好ましい。載置面21が平坦となっている場合、複数の個片10各々は、同一第1の面1´が、載置面21と平行、または、載置面21から±15°以内の傾斜となるように配置されるのが好ましい。個片10の同一第1の面1´と反対側の面(載置面21と接する面)は、このような載置を実現可能な形状になっていてもよい。この反対側の面の形状は設計的事項であり、例えば平坦面となっていてもよいし、その他の形状であってもよい。個片10の同一第1の面1´と反対側の面は、このような載置を実現可能な形状とするため、加工されていてもよい。なお、図5に示すように、複数の個片10の同一第1の面1´が同一平面上に位置してもよいし、または、図6に示すように、複数の個片10の同一第1の面1´は同一平面上に位置せず、載置面からの高さがばらついてもよい。
次に、複数の個片10の配列方法の一例について説明する。
複数の個片10は、m軸方向が互いに略平行になるように配列される。そして、隣接する個片10間のm軸方向の間隔は可能な限り小さくするのが好ましく、例えば接してもよい。
図4に示す例では、複数の個片10は複数列に配列され(図の場合、3列)、同一列に属する複数の個片10同士は、第2の面2を介して接するように配列されている。なお、必ずしも第2の面2同士が接する必要はなく、十分に小さな隙間を介して第2の面2同士が対峙するようにしてもよい。このように、隣接する個片10間のm軸方向の間隔は小さくして配列すれば、個片10各々の同一第1の面1´から成長したIII族窒化物半導体が、m軸方向に隣り合う他の個片10の同一第1の面1´から成長したIII族窒化物半導体と接合しやすくなる。c軸方向には十分に成長が進行し、c軸投影方向への成長もある程度確保できるので、c軸投影方向の配列の間隔は特に小さくするなどの制限はない。なお、図示する例では、複数の個片10は複数列に配列されているが、一列に配列されてもよい。
下地基板または支持台20に複数の個片10を載置した後、当該状態のまま、複数の個片10を載置した下地基板または支持台20が気相成長装置内に設置され、III族窒化物半導体の成長がなされる。このような利用がなされる下地基板または支持台20の構成は、従来技術に準じた任意の構成とすることができる。
図1に戻り、成長工程S20は、配置工程S10の後に行われる。成長工程S20では、複数の個片10の同一第1の面1´各々を成長面としてIII族窒化物半導体を成長させるとともに、少なくとも一部の複数の同一第1の面1´から成長したIII族窒化物半導体同士を接合させて、大口径のIII族窒化物半導体の層を形成する。
III族窒化物半導体を成長させる手段は特段制限されず、従来のあらゆる手段を使用することができる。例えば、気相成長法を利用してもよい。成長条件は設計的事項である。なお、同一第1の面1´上に成長させるIII族窒化物半導体は、個片10と同一種類のIII族窒化物半導体(AlxGa1−x−yInyN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1):xが同一かつyが同一)であってもよいし、異なる種類のIII族窒化物半導体(x及びyの少なくとも一方が異なる)であってもよい。
例えば、図7に示した構造の装置を用いたハイドライド気相成長法で、III族窒化物半導体を成長させてもよい。なお、図7に示す例の場合、下地基板または支持台20の載置面21は、地面に対して水平でない状態となる。かかる場合、例えば、金具等を利用して、複数の個片10各々を載置面21に固定し、載置面からの落下を防止してもよい。なお、図示しないが、下地基板または支持台20の載置面21が地面に対して水平になるような装置を利用することもできる。
成長工程S20の後、III族窒化物半導体の層の表面を平坦化することで、図8に示すような、本実施形態のIII族窒化物半導体基板が得られる。
本実施形態のIII族窒化物半導体基板40は、{11−20}面を(0001)面と重なる方向にθ(−90°<θ<90°、かつ、θ≠0°)傾けた面である第1の面1(同一第1の面1´)を露出面として有するIII族窒化物半導体の複数の個片10が並んでいる支持層と、複数の個片10の第1の面1(同一第1の面1´)各々を成長面として成長し、接合して一体となったIII族窒化物半導体層30と、を有する。
なお、本実施形態のIII族窒化物半導体基板40の複数の個片10は、{1−100}面または{1−100}面をα(−30°≦α≦30°)のオフ角で傾斜させた面である第2の面2を露出面としてさらに有してもよい。そして、複数の個片10は1列または複数列に配列され、同一列に属する複数の個片10同士は第2の面2を介して接している、または、十分に小さな隙間を介して対峙していてもよい。
以上説明した本実施形態のIII族窒化物半導体の製造方法によれば、複数の個片各々から成長させたIII族窒化物半導体を接合させて、大口径のIII族窒化物半導体の層を形成することができる。すなわち、大口径のIII族窒化物半導体基板を形成することができる。
また、本実施形態のIII族窒化物半導体の製造方法によれば、III族窒化物半導体基板の破片や、所望の大きさまで成長しなかったIII族窒化物半導体のかけら等を有効利用して、大口径のIII族窒化物半導体基板を形成することができる。
また、本実施形態のIII族窒化物半導体の製造方法のように、{11−20}面を(0001)面と重なる方向にθ(−90°<θ<90°、かつ、θ≠0°)傾けた面である第1の面を成長面として複数の個片各々からIII族窒化物半導体を成長させ、これらを接合してIII族窒化物半導体層を形成する場合、当該層の上に光デバイスや電子デバイスを形成すると、良好な性能のデバイスを、安定的に形成することができる。
ここで、例えば複数の個片を配列し、m面やa面を成長面としてIII族窒化物半導体を成長させた場合に比べ、第1の面を成長面としてIII族窒化物半導体を成長させた場合、以下のような効果が得られる。
m面成長の場合、へき開面が基板端面(側面)に出ないため、例えばレーザデバイスの作製が困難である。また、a面成長の場合、電荷を持たない結晶面の特性から平坦な結晶(膜)が作製し辛い。これに対し、第1の面成長の場合、レーザデバイス作製時にへき開面を利用することが容易であるし(基板端面に{1−100}面を有する)、電荷が完全に中性ではなく極性を有するため、平坦な膜が成長可能である。
<第2の実施形態>
図9に、本実施形態のIII族窒化物半導体基板の製造方法の処理の流れの一例を示すフローチャートを示す。図示するように、本実施形態のIII族窒化物半導体基板の製造方法は、加工工程S1と、配置工程S10と、成長工程S20とを有する。配置工程S10、及び、成長工程S20は、第1の実施形態と同様であるので、ここでの説明は省略する。以下、配置工程S10の前に行われる加工工程S1について説明する。
図9に、本実施形態のIII族窒化物半導体基板の製造方法の処理の流れの一例を示すフローチャートを示す。図示するように、本実施形態のIII族窒化物半導体基板の製造方法は、加工工程S1と、配置工程S10と、成長工程S20とを有する。配置工程S10、及び、成長工程S20は、第1の実施形態と同様であるので、ここでの説明は省略する。以下、配置工程S10の前に行われる加工工程S1について説明する。
加工工程S1では、III族窒化物半導体の個片10を加工し、第1の面1(同一第1の面1´)を露出させる。なお、III族窒化物半導体の個片10を加工し、第1の面1(同一第1の面1´)及び第2の面2を露出させてもよい。加工の手段は特段制限されず、従来技術を利用して実現することができる。例えば、カット面検査装置を用いてカット面の方位を確認しながら、従来技術を利用した研磨処理を行うことで、これらの面を露出させてもよい。
このような第1の面1(同一第1の面1´)及び/又は第2の面2を露出させる処理は、例えば、III族窒化物半導体基板の破片に対して行ってもよいし、所望の大きさまで成長しなかったIII族窒化物半導体のかけらに対して行ってもよいし、または、所定形状のIII族窒化物半導体基板から切り出したものに対して行ってもよい。
本実施形態によれば、第1の面1(同一第1の面1´)を露出面として有する個片10、及び、第1の面1(同一第1の面1´)及び第2の面2を露出面として有する個片10を、効率的に確保することができる。そして、第1の実施形態と同様の作用効果を実現することができる。
<第3の実施形態>
本実施形態は、複数の個片10を載置する下地基板または支持台20の構成に特徴を有する。その他の構成は、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様である。
本実施形態は、複数の個片10を載置する下地基板または支持台20の構成に特徴を有する。その他の構成は、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様である。
図10に、複数の個片10を載置した下地基板または支持台20の平面図の一例を示す。図示するように、本実施形態の下地基板または支持台20は、載置面21から裏面まで貫通する孔22を複数有する。そして、配置工程S10では、載置面21上に直接複数の個片10を載置するとともに、孔22の少なくとも一部が個片10により塞がれる(孔22と個片10が平面視で重なる)ように、複数の個片10を載置する。
例えば、下地基板または支持台20は、表面から裏面まで貫通する孔を複数設けられたサセプタであってもよい。当該孔は、例えばねじ等の部材を差し込み、サセプタ上に載置した物を所定位置に固定するために用いられる孔であってもよい。
このような下地基板または支持台20に複数の個片10を載置した状態で、成長工程S20を行う本実施形態の場合、図11に示すように、III族窒化物半導体層30は、複数の個片10が並んでいる支持層の第1の面1(同一第1の面1´)が露出する表面のみならず、その裏面にも存在することとなる。すなわち、複数の孔22の少なくとも一部を個片10が塞ぐことで、この孔22を介して支持層の裏面側にも原料が届けられ、III族窒化物半導体層30の層が形成されると考えられる。
このような本実施形態によれば、複数の個片10は、表面及び裏面に形成されたIII族窒化物半導体層30により連結される事になるので、分裂し難くなるというメリットがある。また、第1及び第2の実施形態と同様の作用効果を実現することができる。
なお、本実施形態の変形例として、第1の面を成長面とする代わりに、a面またはm面を成長面として利用することもできる。
<実施例>
以下の通り、本発明により大口径のIII族窒化物半導体基板を製造できることを確認した。
以下の通り、本発明により大口径のIII族窒化物半導体基板を製造できることを確認した。
図12に、本実施例の処理の流れを示す。まず、膜厚2mm程度のc面窒化ガリウム結晶(GaN基板)を用意し、当該GaN基板に対して有機洗浄及び酸洗浄を実施した。
その後、(1)に示すように、GaN基板上にHVPE(ハイドライド気相成長)法により厚さ7mm程度のGaN結晶を成長した。結果、GaN基板と成長したGaN結晶とによる膜厚9mm程度のGaN結晶が得られた。
その後、(2)に示すように、(1)で得られたGaN結晶をスライスし、(11−24)面を露出面として有する個片を複数得た。なお、ワイヤーソ−及び内周刃加工機(切断機)を用いて、個片の切り出しを行った。
その後、(3)に示すように、(2)で得られた個片を超音波加工機にて、(11−24)面(露出面)が略矩形になるように加工した。詳細には、(11−24)面(露出面)が矩形の1つの角を斜めに切り落とした五角形となるように加工した。また、当該加工後、機械研磨及び化学機械研磨(CMP)を行い、個片の表面及び裏面を平坦化した。これらの処理後の個片の結晶厚さは400μm程度であった。
その後、(4)に示すように、(3)の加工後の複数の個片を支持台(サセプタ)に載置し、HVPE方により成長を行った。なお、個片を支持台(サセプタ)に載置する際、所定の向きで個片を載置した際に(11−24)面(露出面)の上記切り落とし部分が所定の位置(左上、左下、右上及び右下の中のいずれか)に来るように載置することで、表裏を間違えて個片を載置する不都合を回避した。成長条件は、V/III比:10、温度:1040℃、時間:16時間とした。なお、複数の個片は、図示するように、m軸方向及びc軸投影方向いずれにおいても隣接する他の個片と接するように配置した。
結果、(5)に示すように、複数の個片各々から成長したIII族窒化物半導体同士が接合し、III族窒化物半導体の層を形成した。得られたIII族窒化物半導体の層は、平面:約23mm×約29mm、厚さ:約4.5mmであった。
その後、(6)に示すように、(5)で得られたIII族窒化物半導体の層の表面及び裏面に対して機械研磨及びCMPを行うことで、表面を平坦化するとともに、複数の個片を取り除いた。結果、平面:約23mm×約29mm、厚さ:約1.5mmのII族窒化物半導体の層が得られた。参考までに、図13に、得られたIII族窒化物半導体の層の写真を示す。
以上より、複数の個片の数、及び、複数の個片の成長面のトータルの大きさを所望の状態に調整することで、複数の個片各々から成長したIII族窒化物半導体同士が接合し、大口径のIII族窒化物半導体の層を得られることが示された。
1 第1の面
1´ 同一第1の面
2 第2の面
10 個片
20 下地基板または支持台
21 載置面
22 孔
30 III族窒化物半導体層
40 III族窒化物半導体基板
1´ 同一第1の面
2 第2の面
10 個片
20 下地基板または支持台
21 載置面
22 孔
30 III族窒化物半導体層
40 III族窒化物半導体基板
Claims (12)
- {11−20}面を(0001)面と重なる方向にθ(−90°<θ<90°、かつ、θ≠0°)傾けた面である第1の面を露出面として有するIII族窒化物半導体の複数の個片を、前記第1の面が露出するように、下地基板または支持台の載置面に配置する配置工程と、
前記配置工程の後、複数の前記個片の前記第1の面各々を成長面としてIII族窒化物半導体を成長させるとともに、少なくとも一部の複数の前記第1の面から成長したIII族窒化物半導体同士を接合させて、III族窒化物半導体の層を形成する成長工程と、を有し、
前記配置工程では、前記第1の面が同一の面である複数の前記個片を、前記下地基板または前記支持台上に配置するIII族窒化物半導体基板の製造方法。 - 請求項1に記載のIII族窒化物半導体基板の製造方法において、
複数の前記個片は、{1−100}面または{1−100}面をα(−30°≦α≦30°)のオフ角で傾斜させた面である第2の面を露出面としてさらに有し、
前記配置工程では、複数の前記個片を1列または複数列に配列するとともに、同一列に属する複数の前記個片同士は前記第2の面を介して接するように配列するIII族窒化物半導体基板の製造方法。 - 請求項1または2に記載のIII族窒化物半導体基板の製造方法において、
前記配置工程の前に、前記III族窒化物半導体の個片を加工し、前記第1の面を露出させる加工工程を有するIII族窒化物半導体基板の製造方法。 - 請求項2に記載のIII族窒化物半導体基板の製造方法において、
前記配置工程の前に、前記III族窒化物半導体の個片を加工し、前記第1の面及び前記第2の面を露出させる加工工程を有するIII族窒化物半導体基板の製造方法。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載のIII族窒化物半導体基板の製造方法において、
前記配置工程では、複数の前記個片の前記第1の面が、前記載置面と平行、または、前記載置面から±15°以内の傾斜となるように配置するIII族窒化物半導体基板の製造方法。 - 請求項5に記載のIII族窒化物半導体基板の製造方法において、
前記配置工程では、複数の前記個片の前記第1の面が同一平面上に位置するように配置するIII族窒化物半導体基板の製造方法。 - 請求項1から6のいずれか1項に記載のIII族窒化物半導体基板の製造方法において、
前記成長工程では、気相成長法で、前記III族窒化物半導体を成長させるIII族窒化物半導体基板の製造方法。 - 請求項7に記載のIII族窒化物半導体基板の製造方法において、
前記成長工程では、ハイドライド気相成長法で、前記III族窒化物半導体を成長させるIII族窒化物半導体基板の製造方法。 - 請求項1から8のいずれか1項に記載のIII族窒化物半導体基板の製造方法において、
前記下地基板または前記支持台は、前記載置面から裏面まで貫通する孔を複数有し、
前記配置工程では、前記載置面上に直接複数の前記個片を載置するとともに、前記孔の少なくとも一部が前記個片で塞がれるよう複数の前記個片を載置するIII族窒化物半導体基板の製造方法。 - {11−20}面を(0001)面と重なる方向にθ(−90°<θ<90°、かつ、θ≠0°)傾けた面である第1の面を露出面として有するIII族窒化物半導体の複数の個片が並んでいる支持層と、
複数の前記個片の前記第1の面各々を成長面とし成長し、接合して一体となったIII族窒化物半導体層と、
を有し、
複数の前記個片の前記第1の面は同一の面であるIII族窒化物半導体基板。 - 請求項10に記載のIII族窒化物半導体基板において、
複数の前記個片は、{1−100}面または{1−100}面をα(−30°≦α≦30°)のオフ角で傾斜させた面である第2の面を露出面としてさらに有し、
複数の前記個片は1列または複数列に配列され、同一列に属する複数の前記個片同士は前記第2の面を介して接しているIII族窒化物半導体基板。 - 請求項10または11に記載のIII族窒化物半導体基板において、
前記III族窒化物半導体層は、前記支持層の前記第1の面が露出する表面、及び、その裏面に存在するIII族窒化物半導体基板。
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