JP2013185673A - バックアップロール軸受装置 - Google Patents

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光洋 森内
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Abstract

【課題】 配列されるバックアップロール軸受装置のロール外径高さを容易に調整することができ、コストおよび工数の低減を図ることができるバックアップロール軸受装置を提供する。
【解決手段】 このバックアップロール軸受装置は、ロール1と軸2との間に複数の軸受を介在させ、前記軸2の両端に設けられた支持部5をハウジング6で支持するものである。軸2の支持部5の軸心L1を、この軸2の軸受を介在させた部分である軌道面部2aの軸心L2に対して偏心させ、軸2をハウジング6に対して回転させることで、軸2のハウジング6で荷重が支持される周方向位置から直径方向の反対側の前記ロール1の外径面までの高さであるロール外径高さHを変更可能とした。
【選択図】 図1

Description

この発明は、鋼板の圧延等の鉄鋼材製造設備等に使用されるテンションレベラーに用いられるバックアップロール軸受装置に関する。
金属板や金属帯の形状不良、すなわち波打ちや反りを矯正するために、テンションレベラーが用いられおり、このテンションレベラーは金属板の繰り返しの曲げ、曲げ戻し変形を与えて板面の不均一な歪みを除去することで矯正している。
ワークロールを上下に可変させることで、着実に平坦度と反りを矯正するテンションレベラーが開示されているが(特許文献1)、通常、ワークロールの支持に1列で複数個のバックアップロール軸受が使用されており、板精度を出すために、ワークロール支持のバックアップロール軸受も均等に荷重を受ける必要がある。このため、図17に示すように、1列あたりのロール外径高さ(H寸法)の相互差を10μm程度で管理している。
特開2008−80372号公報
軸受メーカでは、H寸法を規格内に入れるために、ロール外径・軸軌道径・ラジアル軸受等の選択組合わせを行い、さらに1列あたりのH寸法の相互差を規格内に入れるために、各バックアップロール軸受のH寸法データを基に組合せを行っている。しかし、各部品の出来映えによっては、バックアップロール軸受のH寸法が相互差管理の組合せで使えない場合があり、場合によっては必要数以上の軸受を製造しなければならない。
鉄鋼メーカでは、設備稼働中に一部のロールに疵や摩耗が生じた場合に修理する必要がある。その方法として、使用済み品のロール外径を1列×数セット分再研磨し、さらにH寸法の相互差を再調整する必要があり工数大である。
上記より、軸受メーカや鉄鋼メーカでは、このH寸法の調整のためにコストや工数をかけており、バックアップロールでこの工数を削減することが課題である。
この発明の目的は、配列されるバックアップロール軸受装置のロール外径高さを容易に調整することができ、コストおよび工数の低減を図ることができるバックアップロール軸受装置を提供することである。
この発明のバックアップロール軸受装置は、ロールと軸との間に複数の軸受を介在させ、前記軸の両端に設けられた支持部をハウジングで支持するバックアップロール軸受装置において、前記軸の前記支持部の軸心を、この軸の前記軸受を介在させた部分である軌道面部の軸心に対して偏心させ、前記軸を前記ハウジングに対して回転させることで、前記軸の前記ハウジングで荷重が支持される周方向位置から直径方向の反対側の前記ロールの外径面までの高さであるロール外径高さを変更可能としたことを特徴とする。
この構成によると、軸の支持部の軸心を、この軸の軌道面部の軸心に対して偏心させて前記軸をハウジングに対して回転させることにより、ロール外径高さつまりH寸法を容易に変更することができる。したがって、基準とするH寸法に必要な、バックアップロール軸受装置の各部品の組合せが容易となり、部品精度も抑えられる。また、バックアップロール軸受装置も必要最低数での製造が可能となり、必要数以上のバックアップロール軸受装置を製造する余分なコストを低減することができる。各部品の精度を抑えられるため、予備軸受の交換適用範囲も拡がることで、バックアップロール軸受装置を使用する例えば鉄鋼メーカの経費削減を図ることが可能となる。
また設備稼働中において、一部のロールに疵や摩耗が生じた場合、例えば、前記一部のロールのみ修理し、さらにこの修理後のロールのH寸法のみ変更し直すだけで足りる。この場合、従来のように、使用済み品のロール外径を1列×数セット分再研磨し、さらにH寸法の相互差を再調整する必要がなく、工数の低減を図れる。
前記支持部は、その全体が材料の連続して成る一体品であっても良い。例えば、この一体品である前記支持部の外周面を加工することで、前記支持部の軸心を前記軌道面部の軸心に対して偏心させ得る。この場合、支持部の構造を簡単化でき、バックアップロール軸受装置全体の部品点数の低減を図れる。
前記支持部は、支持部本体と、この支持部本体の外周面に嵌合させたリング状の偏心カラーとを有するものとしても良い。この場合、既存のバックアップロール軸受装置に、偏心カラーを組合せることで、H寸法を容易に変更し得る。
前記支持部の端面または外径面に、前記ロール外径高さの基準となるマークを設けても良い。前記ロールの内径面における軸方向端部と、前記軸の軌道面部における軸方向端部との間を覆う環状のカバー部材を設け、前記ロール外径高さの基準となるマークを、前記カバー部材の端面に設けても良い。
テンションレベラーにバックアップロール軸受装置を組込む際に、前記いずれかのマークを基準として、ハウジングに対して軸を回転させてセットする。これにより、バックアップロール軸受装置を、基準となるH寸法で容易に組込むことができる。また1列あたりのH寸法の所望の相互差を確保することができる。
前記支持部の端面、前記支持部の外径面、および前記カバー部材の端面のいずれか1つに、複数のマークを設けても良い。例えば、複数のマーク(目盛り)を円周方向一定間隔おきに設けておき、必要な調整量に応じた目盛り分、または任意の目盛りを基準として必要な角度、軸を回転させることで正確に且つ容易にH寸法を調整し得る。
前記支持部の軸心を前記軌道面部の軸心に対して偏心させる偏心量を0.3mm以下としても良い。テンションレベラーでは、1μm単位でのH寸法調整が要求される場合もあり、数度の回転でそれを満足させようとすると、偏心量を定められた値以下にする必要がある。この構成によると、偏心量を0.3mm以下にすることで、軸軌道径φ30mm〜φ50mmにおいては5°程の回転調整で、H寸法を1μm単位で調整することが可能となる。
前記軸を前記ハウジングに対して回転させる回転治具を挿入可能な孔を、前記支持部の外径面または端面に設けても良い。この場合、支持部に設けた孔に回転治具を挿入し、この回転治具を用いて軸の回転調整を容易に行うことができる。
前記孔を多角孔としても良い。前記支持部の端面に前記多角孔を設けても良い。前記多角孔を例えば六角穴とし、回転治具として例えば市販の工具を用いて、軸の回転調整を容易に行うことができる。
前記複数の軸受は、ラジアル荷重負荷用の保持器付き針状ころ、および、スラスト荷重負荷用に深溝玉軸受を配列させたものであっても良い。
前記複数の軸受は、ラジアル荷重負荷用およびスラスト荷重負荷用に、深溝玉軸受のみ、または、円筒ころ軸受のみを複数用いたものであっても良い。
この発明のバックアップロール軸受装置は、ロールと軸との間に複数の軸受を介在させ、前記軸の両端に設けられた支持部をハウジングで支持するバックアップロール軸受装置において、前記軸の前記支持部の軸心を、この軸の前記軸受を介在させた部分である軌道面部の軸心に対して偏心させ、前記軸を前記ハウジングに対して回転させることで、前記軸の前記ハウジングで荷重が支持される周方向位置から直径方向の反対側の前記ロールの外径面までの高さであるロール外径高さを変更可能としたため、配列されるバックアップロール軸受装置のロール外径高さを容易に調整することができ、コストおよび工数の低減を図ることができる。
(A)は、この発明の第1の実施形態に係るバックアップロール軸受装置の断面図、(B)は、同バックアップロール軸受装置の要部の拡大断面図である。 同バックアップロール軸受装置のH寸法調整を説明する図である。 この発明の他の実施形態に係るバックアップロール軸受装置の要部の拡大断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係るバックアップロール軸受装置の支持部の端面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係るバックアップロール軸受装置の支持部の端面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係るバックアップロール軸受装置の支持部の正面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係るバックアップロール軸受装置の側面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係るバックアップロール軸受装置の端面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係るバックアップロール軸受装置のH寸法調整を説明する図である。 この発明のさらに他の実施形態に係るバックアップロール軸受装置のH寸法調整を説明する図である。 (A)は、この発明のさらに他の実施形態に係るバックアップロール軸受装置の要部の拡大断面図、(B)は、同バックアップロール軸受装置の支持部の端面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係るバックアップロール軸受装置の要部の拡大断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係るバックアップロール軸受装置の要部の拡大断面図である。 鋼板等の圧延作業の最終工程の設備を概略示す図である。 前記いずれかのバックアップロール軸受装置を用いたテンションレベラユニットの側面図である。 同テンションレベラユニットの正面図である。 従来例のバックアップロール軸受装置の断面図である。
この発明の第1の実施形態に係るバックアップロール軸受装置を図1および図2と共に説明する。
図1(A)に示すように、バックアップロール軸受装置は、ロール1と軸2との間に、軸方向に並べた複数列のラジアル荷重負荷用の保持器付き針状ころ3と、スラスト荷重負荷用の深溝玉軸受4とを介在させている。軸2の両端に設けられた支持部5,5をハウジング6で支持し、ロール1を2個もしくは4個の保持器付き針状ころ3,3と、2個の深溝玉軸受4,4とで、軸2に対して回転自在に支持している。
保持器付き針状ころ3は、軸2の軸方向両端に1〜2個ずつ配置され、各深溝玉軸受4は、各保持器付き針状ころ3の設置位置の軸方向外側にそれぞれ配置される。前記深溝玉軸受4に代えて、例えば、組合せアンギュラ玉軸受や4点接触型玉軸受を用いても良い。前記保持器付き針状ころ3に代えて、例えば、軌道輪付きの軸受や、円筒ころ軸受を用いても良い。
図1(B)に示すように、保持器付き針状ころ3の保持器3aは、ロール1の内径面に嵌合した止め輪7と、同内径面に形成した段部8等により軸方向への移動が規制されて配置されている。この保持器3aには、複数の針状ころ3bを保持するポケットが円周方向一定間隔おきに形成されている。
深溝玉軸受4は、この例ではラジアル荷重を負荷しないので、外輪4aがロール1の内径面に圧入され、内輪4bの内径面と軸2の外径面との間には、隙間が設けられている。前記軸2は、段付きの軸であって、軸2の両端の支持部5,5を除く部分に、大径部9と、中径部10と、小径部11とを備えている。軸2の軸方向中間部分に大径部9が設けられ、この大径部9に段差を介して中径部10,10が軸方向両側に所定距離延びる。各中径部10の外周面には円周溝が形成され、この円周溝に環状のシール部材12が嵌込まれている。シール部材12は、円周溝と内輪内径面との間で弾性変形した状態で設けられる。中径部10に段差を介して小径部11が軸方向両側に所定距離延びる。各小径部11の外周面には円周溝が形成され、この円周溝に環状のシール部材13が嵌込まれている。このシール部材13は、後述のカバー部材14との間で弾性変形した状態で設けられる。
深溝玉軸受4は、軸方向の両方向のスラスト荷重を支持可能であり、内外輪4b,4a間に複数の玉が介在され、内外輪4b,4a間の環状空間を密封する一対のシール部材(図示せず)が設けられている。外輪4aの端面を止め輪7に当接し、内輪4bの一端面を軸2の段差に当接し、前記内輪4bの他端面にカバー部材14を当接している。このカバー部材14は、軸2の外径面に嵌合した止め輪15により、軸2に対して軸方向変位不能に固定される。このように内輪4bが軸2の段差とカバー部材14との間に挟まれて固定され、外輪4aがロール1の内径面に圧入され、且つ、外輪4aの端面が止め輪7に当接されていることで、この深溝玉軸受4は両方向のスラスト荷重を支持可能である。
ロール1の内径面には、外輪4aの軸方向外側にてシール部材16が嵌合されている。このシール部材16は、ロール1の内径面に嵌合固定される断面L字形状の芯金16aと、この芯金16aに固定されるシール本体16bとを有する。シール本体16bの半径方向内方にシールリップ16baが付設されている。
カバー部材14は、カバー部材本体14aと、フランジ部14bとを有する。カバー部材本体14aは、内輪端面および軸段差と、止め輪15との間に挟まれ、フランジ部14bは、カバー部材本体14aの軸方向先端部から径方向外方に突出する。カバー部材本体14aの外周面が例えば研磨加工され、このカバー部材本体14aの外周面に、シールリップ16baの先端がラジアル接触するようになっている。
フランジ部14bには、軸方向内側から外側に向けて、順次、小径フランジ部、円周溝、および大径フランジ部が設けられる。大径フランジ部,小径フランジ部の外周面が、ロール内径面に対しラビリンス隙間を介して対向する。大径フランジ部の外周面は、軸方向外側に向かうに従って半径方向外方に傾斜する傾斜面に形成されている。ロール内径面のうち前記傾斜面に対向する部分、および前記円周溝に対向する部分も、軸方向外側に向かうに従って半径方向外方に傾斜する傾斜面に形成されている。
軸2の支持部5の軸心L1は、この軸2の軌道面部2aの軸心L2に対して偏心させ、軸2をハウジング6(図1(A))に対して回転させることで、ロール外径高さHを変更可能としている。前記軌道面部2aは、軸2の軸受を介在させた部分である。前記ロール外径高さHは、H寸法とも称され、軸2のハウジング6で荷重が支持される円周方向位置P1(図2の支持部5の下部)から直径方向の反対側のロール1の外径面までの高さである。この例では、支持部5は、その全体が材料の連続して成る一体品であって、支持部5の外周面を例えば研削加工することで、支持部5の軸心L1を軌道面部2aの軸心L2に対して偏心させている。但し、研削加工に限定されるものではない。図示外の旋盤等に、支持部5の一端部を偏心させる治具等を用いてチャックし、支持部5の他端部における端面に形成されたテーパ孔5aを芯押し台で支持した状態で、前記支持部5の他端部の外周面を加工し得る。その後、加工した外周面をチャックし、支持部5の一端部の端面のテーパ孔5aを芯押し台で支持した状態で、前記支持部5の一端部の外周面を加工し得る。支持部5の軸心L1を、軌道面部2aの軸心L2に対して偏心させる偏心量A1は0.3mm以下とされている。前記H寸法は、例えば、ダイヤルゲージ等の測定工具を用いて測定可能である。
図1(A)に示すように、前記ハウジング6は、上下に分割可能なハウジング分割体6a,6bを有する。これらハウジング分割体6a,6bの分割面に隙間が設けられ、これらハウジング分割体6a,6bを図示外のボルトで固定可能になっている。ボルト締めによる締付けトルクでトルク管理を行うことで、ハウジング6に対する軸2の回転を抑止している。
ここで表1は、軸径φ30mm,ロール外径φ75mmのバックアップロール軸受装置において、軸2を回転させようとする接線力と、軸2の回転を抑止する接線力とを比較した例を示す。同表1に示すように、軸2の回転を抑止する接線力が軸2を回転させようとする接線力よりも十分に大きい場合、バックアップロール軸受装置が荷重を受けて軸外径偏心による周方向の回転モーメントが発生しても、ハウジング6と軸2との固定による回転抑止力で軸2は回転しない。
Figure 2013185673
図2は、バックアップロール軸受装置のH寸法調整を説明する図である。図2(1)に示すように、上側のハウジング分割体6aを離脱させた状態で、下側のハウジング分割体6bに、軸2の両端の支持部5を支持する。次に、図2(2)に示すように、基準となるH寸法となるように、下側のハウジング分割体6bに対して軸2を回転させる。軸2の回転位置が決まった後、上側のハウジング分割体6aを下側のハウジング分割体6bに固定することで、前記のようにハウジング6に対する軸2の回転を抑止する。
作用効果について説明する。
軸2の支持部5の軸心L1を、この軸2の軌道面部2aの軸心L2に対して偏心させて前記軸2をハウジング6に対して回転させることにより、H寸法を容易に変更することができる。したがって、基準とするH寸法に必要な、バックアップロール軸受装置の各部品の組合せが容易となり、部品精度も抑えられる。また、バックアップロール軸受装置も必要最低数での製造が可能となり、必要数以上のバックアップロール軸受装置を製造する余分なコストを低減することができる。各部品の精度を抑えられるため、予備軸受の交換適用範囲も拡がることで、バックアップロール軸受装置を使用する例えば鉄鋼メーカの経費削減を図ることが可能となる。
また設備稼働中において、一部のロール1に疵や摩耗が生じた場合、例えば、前記一部のロール1のみ修理し、さらにこの修理後のロール1のH寸法のみ変更し直すだけで足りる。この場合、従来のように、使用済み品のロール外径を1列×数セット分再研磨し、さらにH寸法の相互差を再調整する必要がなく、工数の低減を図れる。
前記支持部5の全体が材料の連続して成る一体品であるため、支持部5の構造を簡単化でき、バックアップロール軸受装置全体の部品点数の低減を図れる。
支持部5の軸心L1を前記軌道面部2aの軸心L2に対して偏心させる偏心量A1を0.3mm以下としている。テンションレベラーでは、1μm単位でのH寸法調整が要求される場合もあり、数度の回転でそれを満足させようとすると、偏心量A1を定められた値以下にする必要がある。この構成によると、偏心量A1を0.3mm以下にすることで、軸軌道径φ30mm〜φ50mmにおいては5°程の回転調整で、H寸法を1μm単位で調整することが可能となる。
他の実施形態について説明する。
以下の説明においては、各形態で先行する形態で説明している事項に対応している部分には同一の参照符を付し、重複する説明を略する。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、先行して説明している形態と同様とする。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組合せることも可能である。
図3に示すように、支持部5Aは、支持部本体5Aaと、この支持部本体5Aaの外周面に嵌合させたリング状の偏心カラー5Abとを有するものであっても良い。偏心カラー5Abの外周面を、軸2の軌道面部2aの軸心L2に対して定められた偏心量A1偏心させたものとしている。偏心カラー5Abは、肉厚の最も薄い円周方向位置に対して、肉厚の最も厚い円周方向位置が180度対角位置に位置する。円周方向に沿って最厚肉部から最薄肉部に向かうに従って、次第に肉厚が薄くなるように形成されている。
またこの例では、支持部本体5Aaの外周面に、偏心カラー5Abを圧入嵌合させることで、支持部本体5Aaに対する偏心カラー5Abの回り止めを行っている。偏心カラー5Abを圧入嵌合させるバックアップロール軸受装置につき必要なH寸法となるように、例えば、偏心カラー5Abを嵌合させる前、この偏心カラー5Abの外周面が予め加工されている。この場合、既存のバックアップロール軸受装置に、偏心カラー5Abを組合せることで、H寸法を容易に変更し得る。その他図1のものと同様の作用効果を奏する。図示しないが、支持部本体5Aaに対する偏心カラー5Abの回転止め手段を設け、この回転止め手段として、支持部本体5Aaおよび偏心カラー5Abに、径方向に所定長さ延びる孔を形成し、この孔にピン等の拘束具を嵌込んでも良い。
図4に示すように、支持部5の外周面を加工して、前記支持部5の軸心を、軌道面部の軸心に対して偏心させた構成において、前記支持部5の端面に、H寸法の基準となるマークMを設けても良い。このマークMは、円周等配に設けられた複数の目盛りである。
図5に示すように、支持部5Aが、支持部本体5Aaと偏心カラー5Abとを有する構成において、前記偏心カラー5Abの端面にマークMを設けても良い。
図6に示すように、支持部5の外周面に、円周等配に設けられた複数の目盛りからなるマークMを設けても良い。
図7に示すように、カバー部材14の端面に、円周等配に設けられた複数の目盛りからなるマークMを設けても良い。
これらの場合、必要な調整量に応じた目盛り分、または任意の目盛りを基準として必要な角度、軸2を回転させることで正確に且つ容易にH寸法を調整し得る。
支持部5の端面、支持部5の外径面、偏心カラー5Abの端面、およびカバー部材14の端面のいずれか(図8の例では支持部5の端面)における、必要なH寸法となる円周方向位置P1に、マークMを設けても良い。このバックアップロール軸受装置をテンションレベラーに組込む際に、このマークMを基準にセットすることで、1列あたりのH寸法の相互差を確保することができる。この場合、H寸法の相互差を調整する工数の低減を図ることが可能となる。
前述の必要なH寸法となる円周方向位置P1に、マークMを設けた構成に加えて、図9に示すように、支持部5の端面、支持部5の外径面、偏心カラーの端面、およびカバー部材の端面のいずれかに、複数の目盛りを円周等配に設けても良い。この場合、H寸法の調整をするときには、必要な調整量に応じた目盛り分、軸2を回転させることで正確に且つ容易にH寸法を調整し得る。
軸2をハウジング6に対して回転させる回転治具を挿入可能な孔を、支持部5の外径面または端面に設けても良い。図10では、支持部5の外径面に、半径方向に所定長さ延びる孔5bを形成した例を示す。H寸法の調整時、この孔5bに回転治具17を挿入し、この回転治具17を用いて軸2の回転調整を容易に行うことができる。図11(A),(B)では、支持部5の端面の中心部に、軸方向に所定長さ延びる孔5bを形成した例を示す。この孔5bを六角穴とし、回転治具として例えば市販の六角レンチ等の工具を用いて、軸2の回転調整を容易に行うことができる。
図12に示すように、ラジアル荷重負荷用およびスラスト荷重負荷用に、深溝玉軸受4のみ複数用いても良い。但し、この深溝玉軸受4は、前記各実施形態とは異なりラジアル荷重を負荷するため、軸2の中径部10の外周面に、内輪内径面が締嵌めにより嵌合されている。
図13に示すように、ラジアル荷重負荷用およびスラスト荷重負荷用に、円筒ころ軸受3Aのみを複数用いても良い。
これらの構成においても、支持部5の軸心L1を、軌道面部の軸心L2に対して偏心させて軸2をハウジングに対して回転させることにより、H寸法を容易に変更し得る。
図14は、鋼板等の圧延作業の最終工程の設備を概略示す図である。この工程では、上下に配置されたデフロール18に挟まれて移送される鋼板等のレベリング材19の応力が、矯正機であるテンションレベラー20により除去され、これによりレベリング材19の寸法精度が確保される。テンションレベラー20は、レベリング材19の移送路を挟んで上下に配置される複数のテンションレベラユニット21からなる。
図15および図16に、前記いずれかのバックアップロール軸受装置を用いたテンションレベラユニット21の側面図および正面図を示す。このテンションレベラユニット21は、ワークロール22、中間ロール23、および前記いずれかの実施形態に係るバックアップロール軸受装置24を備える。ワークロール22は、中間ロール23およびバックアップロール軸受装置24で支持し、最終的には、バックアップロール軸受装置24で全ての荷重を支える。
1…ロール
2…軸
2a…軌道面部
3…保持器付き針状ころ
4…深溝玉軸受
5,5A…支持部
5Aa…支持部本体
5Ab…偏心カラー
5b…孔
6…ハウジング
24…バックアップロール軸受装置
H…ロール外径高さ
M…マーク

Claims (8)

  1. ロールと軸との間に複数の軸受を介在させ、前記軸の両端に設けられた支持部をハウジングで支持するバックアップロール軸受装置において、
    前記軸の前記支持部の軸心を、この軸の前記軸受を介在させた部分である軌道面部の軸心に対して偏心させ、前記軸を前記ハウジングに対して回転させることで、前記軸の前記ハウジングで荷重が支持される周方向位置から直径方向の反対側の前記ロールの外径面までの高さであるロール外径高さを変更可能としたことを特徴とするバックアップロール軸受装置。
  2. 請求項1において、前記支持部は、その全体が材料の連続して成る一体品であるバックアップロール軸受装置。
  3. 請求項1において、前記支持部は、支持部本体と、この支持部本体の外周面に嵌合させたリング状の偏心カラーとを有するバックアップロール軸受装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記支持部の端面または外径面に、前記ロール外径高さの基準となるマークを設けたバックアップロール軸受装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記支持部の軸心を前記軌道面部の軸心に対して偏心させる偏心量を0.3mm以下としたバックアップロール軸受装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、前記軸を前記ハウジングに対して回転させる回転治具を挿入可能な孔を、前記支持部の外径面または端面に設けたバックアップロール軸受装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、前記複数の軸受は、ラジアル荷重負荷用の保持器付き針状ころ、および、スラスト荷重負荷用に深溝玉軸受を配列させたものであるバックアップロール軸受装置。
  8. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、前記複数の軸受は、ラジアル荷重負荷用およびスラスト荷重負荷用に、深溝玉軸受のみ、または、円筒ころ軸受のみを複数用いたものであるバックアップロール軸受装置。
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