JP2013185284A - セルロースナノファイバーの製造方法 - Google Patents

セルロースナノファイバーの製造方法 Download PDF

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Toshikazu Matsumura
利一 松村
Taketsugu Fujii
健嗣 藤井
Kaori Nakagawa
かおり 中川
Haruo Konno
晴男 金野
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Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
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Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
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Abstract

【課題】 本発明は、カチオン変性されたセルロースを原料に用いて、従来にない領域にまでナノ解繊化されたセルロースナノファイバーの製造方法を提供することを目的とする。具体的には、カチオン変性されたセルロースナノファイバーを含有する高い透明性を有するセルロースナノファイバーの分散液の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 カチオン変性されたセルロースが高圧ホモジナイザーで処理されることを特徴とするセルロースナノファイバーの製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、カチオン変性されたセルロースを原料としたセルロースナノファイバーの製造方法に関する。
物質をナノメートルの領域すなわち原子や分子のスケールにおいて、自在に制御する技術であるナノテクノロジーから、様々な便利な新素材やデバイスが生まれることが期待される。特に、繊維を極限まで細くすると、従来の繊維にはなかった、まったく新しい物理学的な性質が生まれることから、ナノオーダーの繊維(ナノファイバー)が非常に注目されている。このナノファイバーを応用することで、例えば、どんな細かい異物も通過させない高性能フィルターによる浄化装置の実現、化学繊維の強度アップや高機能衣服の実現、燃料電池の効率アップなどへの展開が期待されている。
このナノファイバーに関する様々な開発や研究が行われており、例えば、特許文献1には、四級アンモニウム基を含有する化合物でカチオン変性されたセルロース(カチオン変性ミクロフィブリル化植物繊維)が開示されている。
WO2011/096529
しかしながら、特許文献1に記載のカチオン変性ミクロフィブリル化植物繊維ではナノ解繊化が不十分であり、更なる改善(特に、カチオン変性ミクロフィブリル化植物繊維を含有した分散液の透明性)が望まれていた。
そこで、本発明は、カチオン変性されたセルロースを原料に用いて、従来にない領域にまでナノ解繊化されたセルロースナノファイバーの製造方法を提供することを目的とする。具体的には、カチオン変性されたセルロースナノファイバーを含有する高い透明性を有するセルロースナノファイバーの分散液の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の[1]〜[2]を提供するものである。
〔1〕カチオン変性されたセルロースが高圧ホモジナイザーで処理されることを特徴とするセルロースナノファイバーの製造方法。
〔2〕前記カチオン変性されたセルロースのグルコース単位当たりのカチオン置換基が0.02〜0.50であることを特徴とする〔1〕に記載のセルロースナノファイバーの製造方法。
本発明によれば、カチオン変性されたセルロースを原料に用いて、従来にない領域にまでナノ解繊化されたカチオン性のセルロースナノファイバーの製造方法を提供することができる。具体的には、カチオン変性されたセルロースナノファイバーを含有する高い透明性を有するセルロースナノファイバーの分散液の製造方法を提供することができる。
本発明において、アニオン変性されたセルロースとは、下記に例示するセルロース原料を公知の方法を用いてカチオン変性させることで得ることができる。その一例として次のような製造方法を挙げることができる。
セルロース原料にグリシジルトリメチルアンモニウムクロリド、3−クロロ−2ヒドロキシプロピルトリアルキルアンモニウムハイドライト又はそのハロヒドリン型などのカチオン化剤と触媒である水酸化アルカリ金属(水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど)を水及び/又は炭素数1〜4のアルコールの存在下で反応させることによって、カチオン変性されたセルロースを得ることができる。なお、この方法において、得られるカチオン変性されたセルロースのグルコース単位当たりのカチオン置換度は、反応させるカチオン化剤の添加量、水及び/又は炭素数1〜4のアルコールの組成比率をコントロールすることによって、調整することができる。
本発明において、カチオン変性されたセルロースのグルコース単位当たりのカチオン置換度が0.02〜0.50であることが好ましい。セルロースにカチオン置換基を導入することで、セルロース同士が電気的に反発する。
このため、カチオン置換基を導入したセルロースは容易にナノ解繊することができる。なお、グルコース単位当たりのカチオン置換度が0.02より小さいと、十分にナノ解繊することができない。一方、グルコース単位当たりのカチオン置換度が0.50より大きいと、膨潤あるいは溶解するため、ナノファイバーとして得られなくなる場合がある。
本発明において、セルロース原料としては、晒又は未晒木材パルプ、精製リンター、酢酸菌等の微生物によって生産されるセルロース等の天然セルロースや、セルロースを銅アンモニア溶液、モルホリン誘導体等、何らかの溶媒に溶解し、改めて紡糸された再生セルロース、及び上記セルロース系素材の加水分解、アルカリ加水分解、酵素分解、爆砕処理、振動ボールミル処理等によって解重合処理した微細セルロース又は機械的に処理した微細セルロースが例示される。
本発明において、高圧ホモジナイザーとは、ポンプにより流体に加圧(高圧)し、流路に設けた非常に繊細な間隙より噴出させることにより、粒子間の衝突、圧力差による剪断力等の総合エネルギーによって乳化・分散・解細・粉砕・超微細化を行う装置である。
本発明において、ホモジナイザーによる処理条件としては、特に限定されるものではないが、圧力条件としては、30MPa以上、好ましくは100MPa以上、さらに好ましくは140MPa以上である。また、高圧ホモジナイザーでの解繊・分散処理に先立って、必要に応じて、高速せん断ミキサーなどの公知の混合、攪拌、乳化、分散装置を用いて、アニオン変性されたセルロースに予備処理を施すことも可能である。
以下、本発明の実施の形態を実施例により説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。また、本発明にかかる物質の諸物性の評価は以下の方法で測定した。
<グルコース単位当たりのカチオン置換度の測定方法>
カチオン基の置換度は、試料(カチオン変性されたセルロース)を乾燥させた後に、全窒素分析計TN−10(三菱化学)で窒素含有量を測定し、次式により算出した。ここで言う置換度とは、無水グルコース単位1モル当たりの置換基のモル数の平均値を表している。
カチオン置換度=(162×N)/(1−151.6×N)
N:窒素含有量
<セルロース分散液の透明度の測定>
セルロースナ分散液の透明度(660nm 光の透過率)をUV−VIS分光光度計 UV−265FS(島津製作所社)を用いて測定した。
(実施例1)
パルプを攪拌することができるパルパーに、パルプ(LBKP、日本製紙(株)製)を乾燥重量で200g、水酸化ナトリウムを乾燥重量で24g加え、パルプ固形濃度が15%になるように水を加えた。その後、30℃で30分攪拌した後に70℃まで昇温し、カチオン化剤として3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドを190g(有効成分換算)添加した。1時間反応した後に、反応物を取り出して中和、洗浄して、グルコース単位当たりのカチオン置換度0.04のカチオン変性されたセルロースを得た。その後、カチオン変性したパルプを固形濃度1%とし、高圧ホモジナイザーにより20℃、140MPaの圧力で5回処理し、セルロース分散液を得た。
(実施例2)
カチオン変性時に、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドを713g(有効成分換算)にした以外、実施例1と同様にしてセルロース分散液を得た。なお、得られたセルロースのグルコース単位当たりのカチオン置換度は0.15であった。
(比較例1)
カチオン変性を行わない以外、実施例1と同様にしてセルロース分散液を得た。
Figure 2013185284
実施例1、2では、セルロースのナノ化が十分だったので、その分散液は非常に透明であった。しかし、比較例1では、セルロースをカチオン変性していないため、セルロースのナノ化が十分でなく、透明度が低かった。比較例2では、処理圧力が低すぎてナノ化が十分でなく、透明度が低かった。

Claims (2)

  1. カチオン変性されたセルロースが高圧ホモジナイザーで処理されることを特徴とするセルロースナノファイバーの製造方法。
  2. 前記カチオン変性されたセルロースのグルコース単位当たりのカチオン置換度が0.02〜0.50であることを特徴とする請求項1に記載のセルロースナノファイバーの製造方法。
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