JP2013185202A - 断熱構造体及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基材表面に形成される、溶射皮膜を備える断熱構造体及びその製造方法において、断熱性を高めつつ、断熱構造体への燃料等の染み込みを抑える。
【解決手段】ピストン基材19に対して溶射されたジルコニア粒子29と気孔部31とを含む第1酸化物層25を形成するとともに、第1酸化物層25の気孔部31を封孔すべく、当該第1酸化物層25のジルコニア粒子29の平均粒径D50よりもその平均粒径D50が小さい、Al、SiO及びZrOよりなる群から選ばれる1種を主成分とする酸化物粒子を含む第2酸化物層27を、第1酸化物層25上に形成する。
【選択図】図5

Description

本発明は、基材表面に形成される、溶射皮膜を備える断熱構造体及びその製造方法に関するものである。
基材表面に形成される断熱構造については、1980年代に、エンジンの熱効率を高める方法として、エンジン燃焼室に臨む部分に断熱層を設けることが提案され(例えば、特許文献1)、その後も、セラミックス焼結体からなる断熱層や、低熱伝導性を有するZrO粒子を含む溶射層からなる断熱層が提案されている。
しかしながら、セラミックス焼結体は、熱応力や熱衝撃によるクラックの発生、及び、割れの発生といった問題に直面した。このため、特に、ピストンの頂面、シリンダライナの内周面、シリンダヘッドの下面といった比較的大きな面積を有する部分へ、セラミックス焼結体からなる断熱層が適用されたものは実用に至っていない。
一方、溶射層それ自体は、シリンダライナ及びロータリーエンジンのトロコイド面へ採用された実績があるが、これは耐摩耗性の向上を目的としたものであり、断熱性の向上を目的としたものではない。そうして、溶射層を断熱層とするためには、上記のようにZrO(ジルコニア)を主体とする低熱伝導材料を溶射することが好ましいが、ジルコニア系の層は、サーメット系の層よりも粒子間の密着性が劣り、熱応力や繰返しの応力による疲労等によってクラックが生じ易いという問題がある。
このような問題を解決するために、例えば、特許文献2では、断熱用薄膜中に、粒子と補強用繊維材とを含ませた構造が提案されている。
国際公開第89/03930号パンフレット 特開2009−243352号公報
上記特許文献2には、コーティング又は接合との記載だけで、その断熱用薄膜を得る方法について詳細には述べられていないが、粒子を含むこと、及び、断熱性の確保を目的とすることに鑑みれば、断熱用薄膜はある程度ポーラス状(多孔状)であると看做せる。そうすると、特許文献2の断熱用薄膜を、例えばピストンの頂面に設けた場合、燃料噴射弁から噴射された燃料が断熱用薄膜の表面に浸み込んで(気孔部に取り込まれて)しまうことから、未燃損失割合が増加し、熱効率の低下に繋がるおそれがある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、基材表面に形成される、溶射皮膜を備える断熱構造体及びその製造方法において、断熱性を高めつつ、断熱構造体への燃料等の染み込みを抑える技術を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る断熱構造体及びその製造方法では、ZrO含有粒子と気孔部とを含む、断熱性を高めるための溶射皮膜を、これよりも緻密な溶射皮膜によって封孔するようにしている。
具体的には、第1の発明は、基材表面に形成される、溶射皮膜を備える断熱構造体を対象としている。
そして、上記溶射皮膜は、上記基材に対して溶射されたZrO含有粒子と気孔部とを含む第1酸化物層と、当該第1酸化物層に対して溶射された、当該第1酸化物層のZrO含有粒子の粒径よりも粒径が小さい、Al、SiO及びZrOよりなる群から選ばれる1種を主成分とする酸化物粒子を含む第2酸化物層と、を有することを特徴とするものである。
第1の発明によれば、第1酸化物層の表面部に設けられた、緻密な溶射層である第2酸化物層によって、第1酸化物層に含まれる気孔部が封孔されるので、断熱構造体を、例えば、ピストンの頂面、シリンダライナの内周面、シリンダヘッドの下面等に適用した場合には、噴霧された燃料が第1酸化物層に浸み込む(気孔部に取り込まれる)のを抑えることができる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記第1酸化物層のZrO含有粒子は、中空状粒子を原料とする一方、上記第2酸化物層の酸化物粒子は、中実状粒子を原料とすることを特徴とするものである。
第2の発明によれば、第1酸化物層では、中空状粒子を原料とするZrO含有粒子を溶射していることから、中実状粒子を溶射した場合よりも、第1酸化物層内には熱伝導性の低い空気が多く含まれることになるので、断熱性をさらに高めることができる。
一方、第2酸化物層では、中実状粒子を原料とする酸化物粒子を、第1酸化物層に対して溶射していることから、中空状粒子を溶射した場合よりも、断熱構造体の表面部に気孔部が生じ難くなるので、噴霧された燃料等が第1酸化物層に浸み込むのをより一層抑えることができる。
第3の発明は、基材表面に形成される、溶射皮膜を備える断熱構造体の製造方法を対象としている。
そして、溶射原料としての、平均粒径D50が30〜100μmであるZrO含有粒子と、平均粒径D50が5〜40μmであり且つ上記ZrO含有粒子の平均粒径D50よりもその平均粒径D50が小さい、Al、SiO及びZrOよりなる群から選ばれる1種を主成分とする酸化物粒子と、を用意し、上記ZrO含有粒子を上記基材に対して、所定の溶射出力、所定のArガス流量、所定のHガス流量、所定の溶射距離、及び、所定の溶射粒子供給量で溶射して、当該ZrO含有粒子と気孔部とを含む第1酸化物層を形成する工程と、上記酸化物粒子を上記第1酸化物層に対して、上記所定の溶射出力よりも高い溶射出力、上記所定の溶射距離よりも長い溶射距離、且つ、上記所定の溶射粒子供給量よりも少ない供給量で溶射して、第2酸化物層を形成する工程と、を含むことを特徴とするものである。
第3の発明によれば、第1酸化物層を形成する際の所定の溶射距離よりも長い溶射距離で、酸化物粒子を溶射することから、第2酸化物層を斑なく(厚薄を揃えて)形成することができる。そうして、溶射距離を離すと、酸化物粒子を第1酸化物層に対して吹き付ける力が弱くなるが、第1酸化物層を形成する際の所定の溶射出力よりも高い溶射出力で、酸化物粒子を溶射することから、出力低下による斑を抑えて、第2酸化物層を確実に形成することができる。また、第1酸化物層を形成する際の所定の溶射粒子供給量よりも少ない供給量で、酸化物粒子を溶射することから、第2酸化物層を薄く形成することができる。これらにより、第1酸化物層の表面部に、薄くて斑がない緻密な溶射層である第2酸化物層を設けることが可能となるので、第1酸化物層におけるZrO含有粒子と気孔部とによって断熱性を高めつつ、第2酸化物層における緻密な溶射層によって燃料等が第1酸化物層に浸み込むのを抑えることができる。ここで、上記ZrO含有粒子の平均粒径D50を30〜100μm(30μm以上100μm以下)の範囲とする理由は、30μm未満だと、ZrO含有粒子間に形成される気孔の大きさが小さくなり、断熱性の低下が懸念されること、及びその気孔を塞ぐように溶射される第2酸化物層の原料を相当に小さいものする必要があり、その分級が困難となるためである。また、100μm超だと、気孔が大きくなり、当該酸化物層の強度低下が懸念されるばかりでなく、第2酸化物層を形成するための原料の量を多くしなければならないためである。一方、第2酸化物層を形成するための酸化物粒子の平均粒径D50を5〜40μm(5μm以上40μm以下)の範囲とする理由は、5μm未満だと第1酸化物層に形成された気孔を塞ぐとともにその膜厚を確保するための溶射パス回数が増えてしまい、製造に時間が掛かってしまうためであり、また、40μm超だと、第1酸化物層の気孔に侵入できない部分が発生し、燃料の浸み込みを防止することが困難となるためである。
本発明に係る断熱構造体及びその製造方法によれば、第1酸化物層の表面部に設けられた、緻密な溶射層である第2酸化物層によって、第1酸化物層に含まれる気孔部が封孔されるので、燃料等が断熱構造体に浸み込むのを抑えることができる。
実施形態1に係るエンジン構造を示す断面図である。 仕様が相異なるエンジンの幾何学的圧縮比と図示熱効率との関係を示すグラフ図である。 仕様が相異なるエンジンの空気過剰率λと図示熱効率との関係を示すグラフ図である。 アルミ合金製ピストンの断熱皮膜構造を示す断面図である。 同ピストンの溶射皮膜を模式的に示す拡大断面図である。 実施例1〜6及び比較例の未燃損失割合(%)を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本実施形態は、本発明に係る断熱構造体を、図1に示すエンジンのピストンに採用したものである。
〈エンジンの特徴〉
このエンジンは、直列4気筒2Lガソリンエンジンであり、図1中の符号3はシリンダブロックを、符号5はシリンダヘッドを、符号7は吸気ポート9を開閉する吸気バルブを、符号11は排気ポート13を開閉する排気バルブを、符号15は燃料噴射弁を、それぞれ示している。エンジンの燃焼室は、ピストン1の頂面、シリンダブロック3の内周面、シリンダヘッド5の下面、及び、吸排気バルブ7,11の傘部前面(燃焼室に臨む面)で形成される。ピストン1の頂面には、キャビティ17が形成されている。なお、図1では、点火プラグを図示省略している。
ところで、エンジンの熱効率は、理論的には、幾何学的圧縮比を高める程、また、作動ガスの空気過剰率を大きくする程、高くなることが知られているが、実際には、圧縮比を高める程、また、空気過剰率を大きくする程、外部に熱として奪われるエネルギーである冷却損失が大きくなるため、圧縮比や空気過剰率の増大による熱効率の改善は頭打ちになる。
すなわち、冷却損失は、作動ガスからエンジン燃焼室壁への熱伝達率、その伝熱面積、及び、ガス温と壁温との温度差に依存し、また、熱伝達率は、ガス圧及び温度の関数であることから、圧縮比及び空気過剰率の増大によりガス圧及び温度が高くなると、熱伝達率が高くなり且つ壁温とガス温との温度差が大きくなることによって、冷却損失が大きくなる。このため、圧縮比20以上の超高圧縮比にすることは、冷却損失のために実現できていないのが現状である。
翻って、本実施形態のエンジンは、幾何学的圧縮比ε=20〜50とされ、少なくとも部分負荷域での空気過剰率λ=2.5〜6.0で運転されるリーンバーンエンジンである。このため、その圧縮比ε及び空気過剰率λに見合う所期の熱効率を得るには、エンジンの冷却損失を大幅に低減させなければ、換言すると、エンジンの断熱性を高くしなければならない。この点をモデル計算による図示熱効率に基いて説明するべく、圧縮比εを増大させていった際、燃焼室を断熱構造にするか否かで、また、空気過剰率λの大小で、図示熱効率がどのように影響されるかをモデル計算した。
図2はその結果を示す。同図において、「断熱なし」は、燃焼室に断熱構造を採用していない従来のエンジンを意味し、「断熱あり」は、燃焼室に断熱構造を採用していない従来のエンジンよりも燃焼室の断熱率を50%高めたエンジンを意味する。なお、「200kPa」及び「500kPa」はそれぞれエンジン負荷の大きさを表す。
まず、「断熱なし 200kPa λ=1」の場合、圧縮比εの増大に伴って図示熱効率が増大しているが、圧縮比ε=50を超えても図示熱効率は大きく改善せず、圧縮比ε=50での理論効率は80%程度であるから、当該エンジンの図示熱効率はかなり低い。この差の大部分は冷却損失及び排気損失である。
「断熱なし 200kPa λ=2」の場合、空気過剰率の増加により比熱比が小さくなるため、図示熱効率が高くなっているが、それでも、理論効率からみれば低い。「断熱なし 200kPa λ=4」及び「断熱なし 200kPa λ=6」をみると、圧縮比εが15又は25を超えると、該圧縮比εが大きくなるほど図示熱効率が低下している。これは、空気過剰率λが大きい(混合気の空気密度が高い)ことから、高圧縮比になると燃焼時のガス圧が非常に高くなり、ガス圧及び温度の関数である熱伝達率が高くなって冷却損失が大きくなるためである。すなわち、空気過剰率λの増大(比熱比の増大)による熱効率の上昇を上回って冷却損失が大きくなるためである。
これに対して、「断熱あり 200kPa λ=2.5」では、圧縮比εの増大に伴って図示熱効率が増大している。空気過剰率λを高めた「断熱あり 200kPa λ=6」では、圧縮比εが40を超えると、図示熱効率が若干下がり気味になるものの、図示熱効率は圧縮比ε=20〜50において非常に高い値になっている。エンジン負荷を高めた「断熱あり 500kPa λ=2.5」でも、図示熱効率は圧縮比ε=20〜50において高い値になっている。
図3は空気過剰率λと図示熱効率との関係をみたグラフである。「断熱なし 200kPa ε=15」では、空気過剰率λ=4.5付近で図示熱効率がピークになり、それよりも空気過剰率λが増大するほど図示熱効率が低下している。これに対して、「断熱あり 200kPa ε=40」では、空気過剰率λ=6.0付近で図示熱効率がピークになっている。圧縮比εが高いことと、断熱による冷却損失抑制の効果である。
上記リーンバーンエンジンの場合、少なくとも部分負荷域では空気過剰率λ=2.5以上で運転するから、NOx発生の抑制に有利になる。圧縮比εが高くなると、燃焼温度が高くなるが、空気過剰率λをエンジン負荷が高くなるほど大きくなるように制御することにより、燃焼最高温度が1800(K)を越えないようにしてNOx発生を抑制することができる。
また、図示は省略するが、上記エンジンの吸気系には吸気を冷却するインタークーラーが設けられている。これにより、圧縮開始時の筒内ガス温度が低くなり、燃焼時のガス圧及び温度の上昇が抑えられ、冷却損失の低減(図示熱効率の改善)に有利になる。
〈断熱構造体〉
そこで、以下では、上記超高圧縮比ε=20〜50及び高空気過剰率λ=2.5〜6.0で運転されるエンジンにおける、図示熱効率を高める上で必要となる冷却損失低減のための断熱構造体について説明する。図4は、ピストンの断熱構造体を示す断面図である。このピストン1は、エンジンの燃焼室を形成する頂面に溶射皮膜21を備えており、かかる溶射皮膜21は、ピストン基材19の頂面全体に亘って形成されたアンダーコート23と、当該アンダーコート23を覆う第1酸化物層25と、当該第1酸化物層25を覆う第2酸化物層27と、を備えている。
ピストン基材19は、例えば鋳物用アルミ合金AC8A(熱伝導率;141.7(W/(m・K))、容積比熱;2300(kJ/(m・K)))で成形することができる。なお、ピストン基材19は、他のアルミ合金で成形してもよいし、鋳鉄製ピストンとしてもよい。
アンダーコート23は、第1酸化物層25のピストン基材19への密着性をよくするとともに、酸化物層25,27とピストン基材19との熱膨張差を緩和する役割を果たすものであり、Ni−Cr合金をピストン基材19の頂面に対してプラズマ溶射することにより、約100(μm)の厚さで形成されている。なお、Ni−Cr合金としては、例えばNi−20Cr合金(熱伝導率;12.6(W/(m・K))、容積比熱;3660(kJ/(m・K)))を採用することができる。
第1酸化物層25は、図5に示すように、ピストン基材19の頂面に溶射された多数のジルコニア粒子(ZrO含有粒子)29と、当該酸化物層の表面から内部にかけて形成された気孔部(空隙)31とを含んでいる。
ジルコニア粒子29の材料としては、例えば、安定化剤としてイットリアを用いた部分安定化ジルコニア(ZrO−Y)を用いることができ、溶射原料としてのジルコニア粒子29は、平均粒径D50が70μmである略中空球状に形成されている。そうして、第1酸化物層25は、プラズマ溶射装置を用いて、アンダーコート処理が施されたピストン基材19の頂面にジルコニア粒子29を溶射し、溶射熱により軟化したジルコニア粒子29がピストン基材19に衝突して扁平状に変形して堆積することで、約900(μm)の厚さで且つ気孔率13(vol%)の多孔質に形成されている。なお、第1酸化物層25の気孔率は、ジルコニア粒子29の粒径や溶射速度を調整することで調整可能であり、5〜40(vol%)が好ましく、10〜25(vol%)がより好ましい。また、各気孔部31の大きさは、1〜100(μm)が好ましい。なお、平均粒径D50の測定には、株式会社島津社製作所製レーザー回折式粒度分布測定装置を用いることができる。
ここで、溶射条件は、使用する溶射装置によって変わるものであるが、例えば、Sulzer Metco社製のF4型プラズマ溶射ガンを用いた場合には、出力25〜50(kW)、Arガス流量35〜50(L/min)、Hガス流量10〜20(L/min)、溶射距離50〜150(mm)、溶射粒子供給量20〜50(g/min)が好ましい。
このように、断熱性を高めるべく、皮膜材料としてピストン基材19よりも熱伝導率が低い部分安定化ジルコニアを用いるとともに、第1酸化物層25を気孔率13(vol%)の多孔質に形成することにより、溶射皮膜21の熱伝導率は0.8(W/(m・K))になる。しかしながら、このような多孔質の溶射皮膜21をピストン1の頂面に形成すると、ガソリン(燃料)と空気の混合気が燃焼室に噴霧された際に、ガソリンが溶射皮膜21に浸み込んで(気孔部31に取り込まれて)しまい、未燃損失割合が増加し、熱効率の低下につながるおそれがある。
そこで、本実施形態の断熱構造体では、第1酸化物層25の表面に、当該第1酸化物層25のジルコニア粒子29の平均粒径D50よりもその平均粒径D50が小さい、Al、SiO及びZrOよりなる群から選ばれる1種を主成分とする酸化物粒子を含む第2酸化物層27が形成されている。溶射原料としての、これらAl、SiO及びZrOは、平均粒径D50が20μmであり、ジルコニア粒子29の平均粒径D50よりも小さい、略中実球状に形成されている。そうして、第2酸化物層27は、あくまで、ガソリンが第1酸化物層25に浸み込むのを抑えるためのものであることから、斑がなく且つ厚さが薄いことが望ましい。
このため、本実施形態の断熱構造体では、第2酸化物層27を形成する際に、第1酸化物層25を形成した際の所定の溶射出力よりも高い溶射出力で、且つ、第1酸化物層25を形成した際の所定の溶射距離よりも長い溶射距離で、且つ、第1酸化物層25を形成した際の所定の溶射粒子供給量よりも少ない供給量で、酸化物粒子を第1酸化物層25の表面に対して溶射するようにしている。つまり、長い溶射距離で溶射することで、第2酸化物層27を斑なく(厚薄を揃えて)形成し、且つ、溶射距離を離すと吹き付ける力が弱くなるが、高い溶射出力で溶射することで、出力低下による斑を抑え、且つ、少ない溶射粒子供給量で溶射することで、第2酸化物層27を薄く形成するようにしている。
〈断熱構造体の製造方法〉
上記断熱構造体を有するピストン1は、次の方法で得ることができる。
先ず、例えば上記F4型プラズマ溶射ガンを用いて、ピストン基材19の頂面に、Ni−20Cr合金をプラズマ溶射して、厚さ約100(μm)のアンダーコート23を形成する。次いで、同じくF4型プラズマ溶射ガンを用いて、所定の溶射条件で、アンダーコート処理が施されたピストン基材19の頂面に、上記部分安定化ジルコニア(ZrO−Y)からなる、平均粒径D50が70μmである略中空球状のジルコニア粒子をプラズマ溶射して、厚さ約900(μm)且つ気孔率13(vol%)の酸化物層を形成する。そして、同じくF4型プラズマ溶射ガンを用いて、第1酸化物層25を形成した際の所定の溶射条件よりも、高い溶射出力で、長い溶射距離で、且つ、少ない溶射粒子供給量で、第1酸化物層25の表面に、Al、SiO及びZrOよりなる群から選ばれる1種を主成分とする、平均粒径D50が20μmである、略中実球状の酸化物粒子をプラズマ溶射して、厚さ約50(μm)の第2酸化物層27を形成する。
〈燃料の染み込み抑制の改善効果〉
本実施形態に係る断熱構造体による、燃料の染み込み抑制の改善効果を確認するために、所定の評価条件の下で、実施例1〜6について未燃損失割合(%)をそれぞれ求め、これらの結果を対比した。
より詳しくは、先ず、鋳物用アルミ合金AC8A製のピストンの頂面に、F4型プラズマ溶射ガンを用いて、Ni−20Cr合金を溶射して、厚さ100(μm)のアンダーコートを形成するとともに、出力35(kW)、Arガス流量40(L/min)、Hガス流量15(L/min)、溶射距離100(mm)、溶射粒子供給量40(g/min)の溶射条件で、略中空球状に形成された、平均粒径D50が70μmの部分安定化ジルコニア粒子(ZrO−Y)を溶射して、気孔率13(vol%)且つ厚さ900(μm)の第1酸化物層を形成したものを6つ用意した。
次いで、F4型プラズマ溶射ガンを用いて、第1酸化物層の表面に、下記表1に示す溶射条件で、平均粒径D50が20μmである、略中実球状の部分安定化ジルコニア粒子(ZrO−Y)をプラズマ溶射して、厚さ50(μm)の第2酸化物層を形成し、それぞれ実施例1〜6とした。なお、Arガス流量及びHガス流量は、第1酸化物層を形成したときの流量と同じとした。
一方、比較例として、上記と同じ条件で第1酸化物層を形成し、第2酸化物物層を形成していないものを準備した。
Figure 2013185202
すなわち、実施例1〜3は、第1酸化物層の溶射条件よりも、高い溶射出力で、長い溶射距離で、且つ、少ない溶射粒子供給量で、第2酸化物層を形成したものである。一方、実施例4は、第1酸化物層の溶射条件と同じ溶射条件で、また、実施例5は、第1酸化物層の溶射条件よりも、長い溶射距離で、且つ、多い溶射粒子供給量で、また、実施例6は、第1酸化物層の溶射条件よりも、低い溶射出力で、且つ、短い溶射距離で、それぞれ第2酸化物層を形成したものである。
そうして、これら6種類のピストンについて、同じ評価条件、すなわち、排気量1998.8(CC)、4気筒、圧縮比20、空気過剰率2.5及び回転数2000(rpm)の条件で、未燃損失割合(%)をそれぞれ求めた。
図6は、実施例1〜6、及び比較例の未燃損失割合(%)を示す図である。図6に示すように、第1酸化物層の溶射条件よりも、高い溶射出力で、長い溶射距離で、且つ、少ない溶射粒子供給量で、第2酸化物層を形成した実施例1〜3では、これらの条件を満たさない実施例4〜6に比して未燃損失割合が改善されていることが分かる。これにより、第1酸化物層の溶射条件よりも、高い溶射出力で、長い溶射距離で、且つ、少ない溶射粒子供給量で、第2酸化物層を形成することにより、噴霧されたガソリンが酸化物層に浸み込むのを効果的に抑制できることが確認できた。また、これら実施例1〜6はいずれも比較例よりも未燃損失割合が低いことも確認できた。
−効果−
本実施形態によれば、第1酸化物層25の表面部に設けられた、緻密な溶射層である第2酸化物層27によって、第1酸化物層25に含まれる気孔部31が封孔されるので、断熱構造体を、例えば、ピストン1の頂面、シリンダブロック3の内周面、シリンダヘッド5の下面等に適用した場合には、噴霧された燃料が第1酸化物層25に浸み込むのを抑えることができる。
また、第1酸化物層25では、中空状粒子を原料とするジルコニア粒子29を溶射していることから、中実状粒子を溶射した場合よりも、第1酸化物層25内には熱伝導性の低い空気が多く含まれることになるので、断熱性をさらに高めることができる。
一方、第2酸化物層27では、中実状粒子を原料とする酸化物粒子を、第1酸化物層25に対して溶射していることから、中空状粒子を溶射した場合よりも、断熱構造体の表面部に気孔部31が生じ難くなるので、噴霧された燃料等が第1酸化物層25に浸み込むのをより一層抑えることができる。
さらに、第1酸化物層25を形成する際の所定の溶射距離よりも長い溶射距離で、酸化物粒子を溶射することから、第2酸化物層27を斑なく形成することができる。そうして、溶射距離を離すと、酸化物粒子を第1酸化物層25に対して吹き付ける力が弱くなるが、第1酸化物層25を形成する際の所定の溶射出力よりも高い溶射出力で、酸化物粒子を溶射することから、出力低下による斑を抑えて、第2酸化物層27を確実に形成することができる。また、第1酸化物層25を形成する際の所定の溶射粒子供給量よりも少ない供給量で、酸化物粒子を溶射することから、第2酸化物層27を薄く形成することができる。これらにより、第1酸化物層25の表面部に、薄くて斑がない緻密な溶射層である第2酸化物層27を設けることが可能となるので、第1酸化物層25におけるジルコニア粒子29と気孔部31とによって断熱性を高めつつ、第2酸化物層27における緻密な溶射層によって燃料等が第1酸化物層25に浸み込むのを抑えることができる。
(その他の実施形態)
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
上記実施形態では、第1酸化物層25を形成する際の、所定の溶射距離よりも長い溶射距離で、所定の溶射出力よりも高い溶射出力で、且つ、所定の溶射粒子供給量よりも少ない供給量で、酸化物粒子を溶射するようにしたが、第1酸化物層25の表面に、当該第1酸化物層25のジルコニア粒子29の粒径よりも粒径が小さい酸化物粒子を含む第2酸化物層27を形成するのであれば、必ずしも上記溶射条件を満たす必要はない。
また、上記実施形態では、アンダーコートとしてNi−Cr合金を用いたが、これに限らず、例えば、Ni−Al合金を用いてもよい。
さらに、上記実施形態では、アンダーコート23の層厚を約100(μm)、第1酸化物層25の層厚を約900(μm)、また、第2酸化物層27の層厚を約50(μm)としたが、アンダーコート23、並びに、第1及び第2酸化物層25,27の層厚は、特に限定しない。
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明は、基材表面に形成される、溶射皮膜を有する断熱構造体及びその製造方法等について有用である。
19 ピストン基材
21 溶射皮膜
25 第1酸化物層
27 第2酸化物層
29 ジルコニア粒子(ZrO含有粒子)
31 気孔部

Claims (3)

  1. 基材表面に形成される、溶射皮膜を備える断熱構造体であって、
    上記溶射皮膜は、上記基材に対して溶射されたZrO含有粒子と気孔部とを含む第1酸化物層と、当該第1酸化物層に対して溶射された、当該第1酸化物層のZrO含有粒子の粒径よりも粒径が小さい、Al、SiO及びZrOよりなる群から選ばれる1種を主成分とする酸化物粒子を含む第2酸化物層と、
    を有することを特徴とする断熱構造体。
  2. 請求項1記載の断熱構造体において、
    上記第1酸化物層のZrO含有粒子は、中空状粒子を原料とする一方、上記第2酸化物層の酸化物粒子は、中実状粒子を原料とすることを特徴とする断熱構造体。
  3. 基材表面に形成される、溶射皮膜を備える断熱構造体の製造方法であって、
    溶射原料としての、平均粒径D50が30〜100μmであるZrO含有粒子と、平均粒径D50が5〜40μmであり且つ上記ZrO含有粒子の平均粒径D50よりもその平均粒径D50が小さい、Al、SiO及びZrOよりなる群から選ばれる1種を主成分とする酸化物粒子と、を用意し、
    上記ZrO含有粒子を上記基材に対して、所定の溶射出力、所定のArガス流量、所定のHガス流量、所定の溶射距離、及び、所定の溶射粒子供給量で溶射して、当該ZrO含有粒子と気孔部とを含む第1酸化物層を形成する工程と、
    上記酸化物粒子を上記第1酸化物層に対して、上記所定の溶射出力よりも高い溶射出力、上記所定の溶射距離よりも長い溶射距離、且つ、上記所定の溶射粒子供給量よりも少ない供給量で溶射して、第2酸化物層を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする断熱構造体の製造方法。
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