JP2013184876A - 薄板ガラスの成形装置及びその成形方法 - Google Patents

薄板ガラスの成形装置及びその成形方法 Download PDF

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Abstract

【課題】成形装置の複雑化を伴うことなく、溶融ガラスの幅方向両端部の偏肉を抑えながら、成形される薄板ガラスの製品部の幅方向寸法の増大を確実に図る。
【解決手段】溶融ガラスGを両外側面部3に沿ってそれぞれ流下させるとともに、両外側面部3の逆斜面部5の下端に形成される収束部5aにおいて融合一体化して一枚の薄板ガラスを連続成形するものであり、逆斜面部5の幅方向両端部に溶融ガラスGの幅方向中央側へ接近する流れを規制するための流れ規制部6を有する薄板ガラスの成形装置であって、流れ規制部6が、その任意の水平断面において逆斜面部5から幅方向端部に向かうに連れて厚みが増加するように傾斜しており、その任意の垂直断面において表面に対する垂線が斜め下方を向く一定の傾斜を保ちながら下端で収束して、収束部6aを形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、オーバーフローダウンドロー法により薄板ガラスを製造するための技術の改良に関する。
周知のように、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイなどのフラットパネルディスプレイ(FPD)用のガラス基板や、有機EL照明用のカバーガラスに代表されるように、各種分野に利用される薄板ガラスには、表面欠陥やうねりに対して厳しい製品品位が要求される場合がある。
そこで、この種の薄板ガラスの製造方法として、平滑で欠陥のないガラス表面を得るために、オーバーフローダウンドロー法が利用される場合がある。この方法は、成形装置の頂部のオーバーフロー溝に溶融ガラスを流し込み、両側に溢れ出た溶融ガラスを成形装置の略楔状をなす両外側面部に沿って流下させながらその下端部で融合一体化し、その融合一体化した溶融ガラスを下方に延伸しながら1枚の薄板ガラス(ガラスリボンともいう。)を連続成形するというものである。
しかしながら、成形装置の外表面部に沿って溶融ガラスを流下させる過程において、溶融ガラスが重力および表面張力の影響を受けて幅方向に収縮し、成形される薄板ガラスの幅方向寸法が小さくなるという問題がある。また、このように溶融ガラスが収縮すると、成形された薄板ガラスの幅方向両端部に相対的に厚くなった耳部(非製品部)が形成されるという問題がある。
このような耳部は、成形された薄板ガラスの幅方向中央部の厚みが一定となる製品部の面積を小さくするだけでなく、成形装置の下方で溶融ガラスを延伸する際の弊害にもなり得る。
そこで、特許文献1では、成形装置の外側面部を流れる過程で溶融ガラスが幅方向に収縮するのを抑制するために、成形装置の外側面部の形状を一部変更することが提案されている。すなわち、同文献では、略楔状の外表面を有する成形装置(成形用楔状体)の成形用表面部の幅方向両端部に、表面に対する垂線が水平を向いている三角錐状のウェブ表面部を設け、このウェブ表面部の下方に更に表面に対する垂線が下方を向いている逆三角錘状の延長表面部を設けることが開示されている。そして、このようなウェブ表面部と延長表面部により、成形装置自体の幅方向の長さを増大させることなしに、成形装置から延伸される薄板ガラスの幅(主として板厚が一定となる製品部の幅)の増大を図ろうとしている。
特開2008−531452号公報
しかしながら、特許文献1では、ウェブ表面部に対する垂線が水平を向いていることから、ウェブ表面部の下端部を収束させることができず、延長表面部を追加的に取り付ける必要性が生じている。すなわち、溶融ガラスの収縮を規制する部分と、溶融ガラスを融合一体化させる部分とが別々の部材で構成されていることから、成形装置の構造が複雑化するという問題がある。
しかも、延長表面部の下端部を収束させるために、延長表面部に対する垂線は、ウェブ表面部に対する垂線とは異なり、斜め下方を向くようにしている。このため、溶融ガラスが、ウェブ表面部から延長表面部に差し掛かった時点で流れ方向が大きく変化して、溶融ガラスの流れが乱れ易い状態にある。したがって、延長表面部の下端部における溶融ガラスの厚み分布が不均一化して、溶融ガラスの幅方向端部に局所的に薄い部分と厚い部分が生じるおそれがある。このように偏肉が生じた場合、結果的に薄板ガラスの製品部の幅方向寸法の増大を図ることができないばかりでなく、成形時や切断時に薄板ガラスが破損する原因ともなり、問題が大きくなる。
本発明は、成形装置の複雑化を伴うことなく、溶融ガラスの幅方向両端部の偏肉を抑えながら、成形される薄板ガラスの製品部の幅方向寸法の増大を確実に図ることを技術的課題とする。
上記課題を解決するために創案された本発明は、溶融ガラスを両外側面部に沿ってそれぞれ流下させるとともに、前記両外側面部の逆斜面部の下端に形成される収束部において融合一体化して一枚の薄板ガラスを連続成形するものであり、前記逆斜面部の幅方向両端部に溶融ガラスの幅方向中央側へ接近する流れを規制するための流れ規制部を有する薄板ガラスの成形装置であって、前記流れ規制部が、その任意の水平断面において前記逆斜面部から幅方向端部に向かうに連れて厚みが増加するように傾斜しており、その任意の垂直断面において表面に対する垂線が斜め下方を向く一定の傾斜を保ちながら下端で収束することに特徴づけられる。
このような構成によれば、流れ規制部が、その任意の水平断面において逆斜面部から幅方向端部に向かうに連れて厚みが増加するように傾斜していることから、その傾斜によって溶融ガラスを幅方向端部側に誘導することができる。このため、溶融ガラスの幅方向中央側へ接近する流れが確実に規制され、溶融ガラスの幅方向の収縮が抑えられる。
しかも、このように溶融ガラスの流れを規制する流れ規制部は、その任意の垂直断面において表面に対する垂線が斜め下方を向く一定の傾斜を保ちながら下端で収束していることから、溶融ガラスの流れ方向がその途中で急激に変化することがない。したがって、溶融ガラスの幅方向端部に局所的な厚みの変化(偏肉)が生じるのを抑え、安定した成形が可能となる。
そして、流れ規制部は、溶融ガラスの幅方向収縮を規制する機能と、溶融ガラスを融合一体化させる機能とを両立させた形状をなすため、成形装置の構造の簡素化にも寄与し得る。
上記の構成において、前記流れ規制部の収束部が、前記逆斜面部の収束部を通る仮想垂直平面上に位置していることが好ましい。
このようにすれば、成形装置の両外側面部を流下する溶融ガラスが、全て同一の仮想垂直平面上で融合一体化されるので、安定的に下方に延伸することが可能となる。
この場合、流れ規制部の収束部が、逆斜面部の収束部と同一直線上に位置していることが好ましい。
このようにすれば、流れ規制部の収束部と、逆斜面部の収束部とが直線上に並ぶ。このため、逆斜面部と流れ規制部との双方で、溶融ガラスを融合一体化する位置が揃うことになるので、薄板ガラスの製造を更に安定させることができる。
上記の構成において、前記流れ規制部の表面は、平面で構成されていてもよいし、曲面で構成されていてもよい。
すなわち、流れ規制部の表面が平面であれば、外側面部の製造が簡単になる。一方、流れ規制部の表面が曲面であれば、逆斜面部の表面と滑らかに連続させることができるので、溶融ガラスの流れが均一な分布を示し易いという利点がある。
上記の構成において、前記流れ規制部が、前記逆斜面部に一体成形されていることが好ましい。
成形装置は、ジルコンなどの耐火物で形成されることから、流れ規制部を別部材で形成した場合には、流れ規制部を前記逆斜面部に取り付ける際に、高度な接合技術が要求される。したがって、流れ規制部は、逆斜面部と一体成形されていることが好ましい。そして、このように一体成形が可能となるのは、既に述べたように、外側面部を無駄のない単純な形状としたことに起因するものである。
以上のように本発明によれば、外側面部の形状が簡素化されると共に、溶融ガラスの幅方向両端部の偏肉を抑えながら、成形される薄板ガラスの製品部の幅方向寸法の増大を確実に図ることが可能となる。
第1実施形態に係る薄板ガラスの成形装置を示す概略斜視図である。 図1の流れ規制部周辺を拡大して示す側面図である。 図2の各水平断面図であって、(a)はA−A断面図、(b)はB−B断面図、(c)はC−C断面図、(d)はD−D断面図である。 図2の各垂直断面図であって、(a)はE−E断面図、(b)はF−F断面図、(c)はG−G断面図である。 第2実施形態に係る薄板ガラスの成形装置の流れ規制部周辺を拡大して示す側面図である。 図5の各水平断面図であって、(a)はA−A断面図、(b)はB−B断面図、(c)はC−C断面図、(d)はD−D断面図である。 図5の各垂直断面図であって、(a)はE−E断面図、(b)はF−F断面図、(c)はG−G断面図である。 第3実施形態に係る薄板ガラスの成形装置の流れ規制部周辺を拡大して示す側面図である。 図8の各水平断面図であって、(a)はA−A断面図、(b)はB−B断面図、(c)はC−C断面図、(d)はD−D断面図である。 図8の各垂直断面図であって、(a)はE−E断面図、(b)はF−F断面図、(c)はG−G断面図である。 第4実施形態に係る薄板ガラスの成形装置の流れ規制部周辺を拡大して示す側面図である。 図11の各水平断面図であって、(a)はA−A断面図、(b)はB−B断面図、(c)はC−C断面図、(d)はD−D断面図である。 図11の各垂直断面図であって、(a)はE−E断面図、(b)はF−F断面図、(c)はG−G断面図である。 実施例における解析モデルを示す図であって、(a)は比較例1、(b)は比較例2、(c)は比較例3、(e)は実施例1、(f)は実施例2、(g)は実施例3、(h)実施例4の解析モデルをそれぞれ示す。 比較例1のシミュレーション結果を示す図である。 比較例2のシミュレーション結果を示す図である。 比較例3のシミュレーション結果を示す図である。 実施例1のシミュレーション結果を示す図である。 実施例2のシミュレーション結果を示す図である。 実施例3のシミュレーション結果を示す図である。 実施例4のシミュレーション結果を示す図である。
以下、本発明に係る実施形態を添付図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る薄板ガラスの成形装置を示す概略斜視図である。この成形装置は、オーバーフロー溝1から両側に溢れ出た溶融ガラスGを、頂部平面部2を介して外側面部3に沿って流下させ、外側面部3同士が交わるルートと称される部分で融合一体化して、一枚の薄板ガラスを連続成形するものである。
外側面部3は、垂直面部4と逆斜面部5とを有する。逆斜面部5は、一定の傾斜角で傾斜した平面で構成されており、逆斜面部5同士は下方に移行するに連れて互いに接近し、その下端で収束部5aを形成している。すなわち、収束部5aがルートと称される部分となる。なお、垂直面部4は、傾斜面や曲面などに形状を変更したり、省略してもよい。
図1及び図2に示すように、逆斜面部5の幅方向両端部には、溶融ガラスGの幅方向中央部側へと接近する流れを規制するための流れ規制部6が設けられている。ここで、図1において、7は溶融ガラスGの流路幅を規定するガイド壁部、8はオーバーフロー溝1の内部に溶融ガラスGを連続的に供給する供給パイプをそれぞれ示している。図2において、ガイド壁部7は省略している。なお、オーバーフロー溝1の一端側に供給パイプ8を接続した場合を図示しているが、オーバーフロー溝1内に、溶融ガラスGを供給する方法はこれに限定されず、例えば、オーバーフロー溝1の両端側から溶融ガラスGを供給するようにしてもよいし、オーバーフロー溝1の上方から溶融ガラスGを供給するようにしてもよい。
図3に示すように、流れ規制部6は、その任意の水平断面において、逆斜面部5から幅方向端部に向かうに連れて厚みが増加する傾斜平面をなしている。すなわち、同一高さ位置では、幅方向端部に向かうに連れて、垂直面部4を通る仮想垂直面に接近するようになっている。また、流れ規制部6の幅方向寸法Wは、上下方向のいずれの位置においても一定となっている。なお、図3において、ガイド壁部7は省略している。
更に、図4に示すように、流れ規制部6は、その任意の垂直断面において表面に対する垂線(同図(c)の鎖線X)が斜め下方を向く一定の傾斜を保ちながら下端で収束し、収束部6aを形成している。この収束部6aは、逆斜面部5の収束部5aが通る仮想垂直平面上に位置している。なお、同図では、オーバーフロー溝1を省略している。
詳細には、流れ規制部6の収束部6aが、逆斜面部5の収束部5aと同一高さ(同一直線上)であり、且つ、流れ規制部6の収束部6aのルート角(先端角)θが、幅方向端部に向かうに連れて大きくなっている。図1及び図2に示すように、流れ規制部6と垂直面部4の境界部L2は、幅方向端部に向かうに連れて、逆斜面部5と垂直面部4の境界部L1から斜め下方に直線状に移行するように傾斜している。
流れ規制部6の収束部6aのルート角θの最大値(ガイド壁部7側の端部のルート角)は、30〜60°、特に35〜55°の範囲内にあることが好ましい。すなわち、流れ規制部6の収束部6aのルート角θが30°未満であると、逆斜面部5の収束部5aのルート角θ(一般的に25〜55°)との差が小さくなりすぎて、流れ規制部6における溶融ガラスGの幅方向中央部側への流れを規制する効果が弱くなるおそれがある。一方、流れ規制部6の収束部6aのルート角θが60°を超えると、流れ規制部6の上下方向寸法が短くなりすぎたり、傾斜角度が大きくなりすぎるため、ルート角が小さい場合と同様に流れ規制部6の効果が弱くなるおそれがある。また、溶融ガラスGが斜面に沿わずに垂れ下がるおそれもある。したがって、流れ規制部6の収束部6aの幅方向端部における幅方向中央側のルート角θは、上記数値範囲であることが好ましい。なお、流れ規制部6の収束部6aのルート角θの最小値(逆斜面部5側の端部のルート角)は、逆斜面部5の収束部5aのルート角θと一致する。
次に、以上のように構成された成形装置による薄板ガラスの製造方法を説明する。
図1に示すように、オーバーフロー溝1から両側に溢れ出させた溶融ガラスGを、頂部平面部2を介して両外側面部3に連続的に供給する。両外側面部3では、溶融ガラスGを垂直面部4の表面に沿って流下させた後、流れ規制部6が設けられた逆斜面部5の表面に沿って流下させる。そして最終的に、両外側面部3を流下する溶融ガラスGを収束部5a、6aで融合一体化して一枚の薄板ガラスを連続成形する。
この際、流れ規制部6には、図3に示すように、その任意の水平面において逆斜面部5から幅方向端部に向かうに連れて厚みが増加するように傾斜していることから、その傾斜によって垂直面部4から流下してくる溶融ガラスGの幅方向端部の流れを捕捉して、幅方向端部側に誘導することができる。このため、溶融ガラスGの幅方向中央側へ接近する流れは規制され、溶融ガラスGの幅方向の収縮を抑制することが可能となる。
また、流れ規制部6は、図4に示すように、その任意の垂直断面において表面に対する垂線が斜め下方を向く一定の傾斜を保ちながら下端で収束し、収束部6aを形成していることから、流れ規制部6を流下する溶融ガラスGの流れ方向がその途中で急激に変化することがない。したがって、溶融ガラスGの幅方向端部に局所的な厚みの変化が生じるのを抑え、薄板ガラスを安定的に成形することが可能となる。
更に、流れ規制部6は、溶融ガラスGの幅方向収縮を規制する機能と、溶融ガラスGを融合一体化させる機能を同時に果たす形状を有するので、両外側面部3を流下する溶融ガラスGを融合させるために別途部材を追加する必要がなく、成形装置の簡素化に寄与し得る。
そして、このように成形された薄板ガラスの製品部(耳部を除く幅方向中央部)の厚みは、例えば、10〜1000μmとなる。また、その製品部の板幅は、例えば、0.5〜4mとなる。
<第2実施形態>
図5〜図7に示すように、第2実施形態に係る成形装置が、第1実施形態に係る成形装置と相違するところは、流れ規制部6の形状にある。なお、流れ規制部6の構成以外は、第1実施形態と共通するので詳しい説明を省略する。
詳細には、この実施形態では、図5に示すように、流れ規制部6と垂直面部4の境界部L2が、逆斜面部5と垂直面部4の境界部L1と同一高さ(同一直線上)に位置し、図7に示すように、流れ規制部6の収束部6aのルート角θが、幅方向端部に向かうに連れて小さくなっている。これにより、図6に示すように、流れ規制部6が、その任意の水平断面において逆斜面部5から幅方向端部に向かうに連れて厚みが増加する傾斜平面をなしている。なお、これに伴って、図5に示すように、流れ規制部6の収束部6aは、幅方向端部に向かうに連れて、逆斜面部5の収束部5aから下方に移行するようになっている。
流れ規制部6の収束部6aのルート角θの最小値(ガイド壁部7側の端部のルート角)は、20〜50°、特に25〜45°の範囲内にあることが好ましい。すなわち、流れ規制部6の収束部6aのルート角θが20°未満であると、流れ規制部6の収束部6aが、逆斜面部5の収束部5aよりも下方に突出しすぎ、構造上の無駄が生じるおそれがある。一方、流れ規制部6の収束部6aのルート角θが50°を超えると、逆斜面部5の収束部5aのルート角θとの差が小さくなりすぎて、流れ規制部6における溶融ガラスGの幅方向中央部側への流れを規制する効果が弱くなるおそれがある。したがって、流れ規制部6の収束部6aの幅方向端部におけるルート角θは、上記数値範囲であることが好ましい。なお、流れ規制部6の収束部6aのルート角θの最大値(逆斜面部5側の端部のルート角)は、逆斜面部5の収束部5aのルート角θと一致する。
<第3実施形態>
図8〜図10に示すように、第3実施形態に係る成形装置が、第1〜2実施形態に係る成形装置と相違するところは、流れ規制部6の形状にある。なお、流れ規制部6の構成以外は、第1実施形態と共通するので詳しい説明を省略する。
詳細には、この実施形態では、図10に示すように、流れ規制部6の収束部6aのルート角θが、逆斜面部5の収束部5aのルート角θと同一角をなし、図8に示すように、流れ規制部6の収束部6aが、幅方向端部に向かうに連れて、逆斜面部5の収束部5aから斜め下方に直線状に移行するようになっている。これにより、図9に示すように、流れ規制部6が、その任意の水平断面において逆斜面部5から幅方向端部に向かうに連れて厚みが増加する傾斜平面をなしている。なお、このような構成に伴って、図8に示すように、流れ規制部6と垂直面部4の境界部が、幅方向端部に向かうに連れて、逆斜面部5と垂直面部4の境界部から下方に移行するようになっている。
<第4実施形態>
図11〜図13に示すように、第4実施形態に係る成形装置が、第1〜3実施形態に係る成形装置と相違するところは、流れ規制部6の形状にある。なお、流れ規制部6以外の構成については、第1実施形態と共通するので詳しい説明を省略する。
詳細には、この実施形態では、図13に示すように、流れ規制部6の収束部6aのルート角θが、逆斜面部5の収束部5aのルート角θと同一角をなし、図11に示すように、流れ規制部6の収束部6aが、幅方向端部に向かうに連れて、逆斜面部5の収束部5aから下方に移行するようになっている。ここで、第3実施形態では、逆斜面部5の収束部5aの形状変化が、直線状となっているのに対し、この実施形態では、逆斜面部5の収束部5aの形状変化が放物線状となっている。これにより、図12に示すように、流れ規制部6が、その任意の水平断面において逆斜面部5から幅方向端部に向かうに連れて厚みが増加する湾曲面をなしている。なお、このような構成に伴って、図11に示すように、流れ規制部6と垂直面部4の境界部が、幅方向端部に向かうに連れて、逆斜面部5と垂直面部4の境界部から下方に移行するようになっている。
流れ規制部6の収束部6aの幅方向端部におけるルート角θ、すなわちルート角θの最小値の好ましい範囲は、第3実施形態と同様とする。
図14(a)〜(h)に示すような成形装置のガイド壁部から300mmの範囲を簡略化した解析モデルにおいて、外側面部を流下する溶融ガラスの挙動を解析し、溶融ガラスの流れ及び厚み分布を求めた。なお、シミュレーションに際して、成形装置下方における板引きは考慮していない。
解析モデルの概要は、以下のようなものである。
(1)比較例1:図14(a)に示すように、ルート角が40°で一定な標準的な成形装置。
(2)比較例2:図14(b)に示すように、ルート角が30°で一定な標準的な成形装置。
(3)比較例3:図14(c)に示すように、ルート先端が同一高さで、且つ、中央部のルート角が40°、幅方向端部のルート角が30°をなす成形装置。
(4)実施例1:図14(d)に示すように、ルート先端が同一高さで、且つ、中央部のルート角が40°、幅方向端部のルート角が50°をなす成形装置(第1実施形態に相当)。
(5)実施例2:図14(e)に示すように、ルート先端が中央部に対して幅方向端部が下方に位置すると共にその形状変化が直線状をなし、中央部のルート角が40°、幅方向端部のルート角が30°をなす成形装置(第2実施形態に相当)。
(6)実施例3:図14(f)に示すように、ルート先端が中央部に対して幅方向端部が下方に位置すると共にその形状変化が直線状をなし、中央部及び幅方向端部のルート角が40°で一定である成形装置(第3実施形態に相当)。
(7)実施例4:図14(g)に示すように、ルート先端が中央部に対して幅方向端部が下方に位置すると共にその形状変化が放物線状をなし、中央部及び幅方向端部のルート角が40°で一定である成形装置(第4実施形態に相当)。
次に、以上のような解析モデルを用いたシミュレーションの結果を図15〜21に示す。なお、図中において、矢印は溶融ガラスの流れを示し、色の濃淡は溶融ガラスの厚みを示し、濃くなるに連れて厚みが大きくなるものとする。
図15〜17に示すように、比較例1〜3では、ルート先端付近において、溶融ガラスが幅方向の中央側(ガイド壁部と反対側)に接近するような流れが確認でき、シミュレーション上も溶融ガラスの幅方向の収縮が認められる。付言すれば、比較例1よりもルート角の小さい比較例2の方が、溶融ガラスの収縮が小さくなるという結果を得たが、その差は僅かであった。
これに対して、図18〜21に示すように、実施例1〜4では、流れ規制部に対応する部分を流下する溶融ガラスが幅方向の中央側に接近するような流れは抑制されており、シミュレーション上も溶融ガラスの幅方向の収縮と、その幅方向両端部の局所的な厚みの変動(偏肉)が改善していることが認められる。特に、実施例4では、逆斜面部と流れ規制部が滑らかに連続していることから、溶融ガラスの流れの分布がより改善され、偏肉を大幅に小さくできることが確認できる。
1 オーバーフロー溝
2 頂部平面部
3 外側面部
4 垂直面部
5 逆斜面部
5a 逆斜面部の収束部(ルート)
6 流れ規制部
6a 流れ規制部の収束部(ルート)
7 ガイド壁部
G 溶融ガラス

Claims (6)

  1. 溶融ガラスを両外側面部に沿ってそれぞれ流下させるとともに、前記両外側面部の逆斜面部の下端に形成される収束部において融合一体化して一枚の薄板ガラスを連続成形するものであり、前記逆斜面部の幅方向両端部に溶融ガラスの幅方向中央側へ接近する流れを規制するための流れ規制部を有する薄板ガラスの成形装置であって、
    前記流れ規制部が、その任意の水平断面において前記逆斜面部から幅方向端部に向かうに連れて厚みが増加するように傾斜しており、その任意の垂直断面において表面に対する垂線が斜め下方を向く一定の傾斜を保ちながら下端で収束することを特徴とする薄板ガラスの成形装置。
  2. 前記流れ規制部の収束部が、前記逆斜面部の収束部を通る仮想垂直平面上に位置していることを特徴とする請求項1に記載の薄板ガラスの成形装置。
  3. 前記流れ規制部の表面が、平面で構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の薄板ガラスの成形装置。
  4. 前記流れ規制部の表面が、曲面で構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の薄板ガラスの成形装置。
  5. 前記流れ規制部が、前記逆斜面部に一体成形されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の薄板ガラスの成形装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の薄板ガラスの成形装置を用いて、薄板ガラスを成形することを特徴とする薄板ガラスの成形方法。
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