JP2013184772A - エレベータ群管理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】行先階予約式群管理システムにVIP運転機能を組み込む場合における、一般利用者の呼びの割り当てを変更できないことに起因する、VIP利用者の利便性の低下を改善する。
【解決手段】VIP利用者が使用する階の行先階登録装置には暗号操作などによってVIP利用者のみが操作可能であり、待ち時間優先、乗りかご指定優先、および時刻指定予約等の用意された複数種類のVIP運転の中から、VIP利用者が、希望するVIP運転を選択することが可能であり、かご内およびホールには、VIP呼びが登録されたことを一般利用者へ知らせる表示装置を備える。
【選択図】図2
【解決手段】VIP利用者が使用する階の行先階登録装置には暗号操作などによってVIP利用者のみが操作可能であり、待ち時間優先、乗りかご指定優先、および時刻指定予約等の用意された複数種類のVIP運転の中から、VIP利用者が、希望するVIP運転を選択することが可能であり、かご内およびホールには、VIP呼びが登録されたことを一般利用者へ知らせる表示装置を備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、乗り場で行先階を予約するエレベータ群管理システムにおけるVIP運転制御に関するものである。
エレベータの群管理システムは、複数台のエレベータを1つのグループとして制御することで、利用者に対して効果的な運行サービスを提供することができる。具体的には、複数のエレベータを1つのグループとして管理し、乗り場で行先階が登録された場合に、このグループの中から最適な1台のエレベータを選択して、前記乗り場呼びを割当てる処理を行う。
エレベータの群管理システムの1つとして、乗り場行先階予約式群管理があるが、これは、エレベータの乗り場に設置してある行先階登録装置を使用することにより、ホール呼び登録と同時に行先階(一般エレベータにおけるかご呼びに相当)をも登録する方式である。
一般的な群管理エレベータでは、乗り場に設置された乗り場釦により行先方向だけを指示する呼びを登録し、割当てられたエレベータのかごが到着し、当該利用者が乗車した後に、かご内で行先階(かご呼び)を登録する。
これに対し、行先階予約式群管理システムは、乗り場でのホール呼び登録と同時に行先階が分るので、通常の群管理に比較し、より最適なエレベータを割当てることができる。
ところで、群管理エレベータには、VIP運転が適用される場合が多い。VIP運転とは、VIPが一般乗客と同じかごに乗り合わせることなく目的階へ行ける運転である。VIP乗場呼びが発生すると、1台のかごがVIP専用として選択され、一般呼びに応答することなくVIPの待つ階に向かう。但し、一般乗客が乗車していないかごがない場合には、最も早くサービスできるであろうかごに割当て、一般客が降車し、行先呼びが無くなった割当てかごを、VIPの待つ階に向かわせる。そして、VIPを乗せた後、一般呼びに応答することなく、かご呼び釦で登録されたVIPの行先階まで直行させる。
ここで、前記行先階予約式群管理システムに、VIP運転を適用する場合について考える。行先階予約式群管理システムにおける乗り場呼び装置は、呼び操作をしたとき数秒間だけ割当てかごを表示するのが一般的である。したがって、利用者は、行先階登録装置の表示部で割当てられたエレベータを認識するしかないため、一旦割当てられたエレベータを変更することはできない。
このため、行先階予約式群管理システムにVIP運転を適用する場合、特許文献1に記載されているような割り当て変更機能を使用することができず、VIP利用者の待ち時間が長くなることが多い。
また、割当てられたVIP号機を乗場に設置する報知灯で知らせることが、特許文献2に記載されている。
行先階予約式群管理システムにVIP運転機能を組み込む場合、上記のように一般利用者の割り当てを変更することができないことから、VIP呼びに対する待ち時間が長くなり、VIP利用者の利便性を損なってしまう可能性がある。
一方、VIP利用者の利便性を優先し、VIP呼びが発生した時点でエレベータ乗場(以下、ホール)でエレベータの到着を待っている一般利用者への割当て号機をキャンセルする方法も考えられる。しかし、この場合、一般利用者に対し、割当てをキャンセルしたことを知らせることが困難であり、一般利用者の利便性を大きく損なってしまう。
本発明の目的は、行先階予約式群管理システムにVIP運転機能を適用する場合に、一般利用者への利便性を考慮し、かつ、VIP利用者の希望に合わせた、VIP運転制御を実行することにより、VIP利用者の利便性を向上させることが可能なVIP運転制御を備えたエレベータ群管理システムを提供することである。
本発明はその一面において、複数台のエレベータ、各エレベータの制御を行うエレベータ制御装置、前記エレベータ制御装置に接続され前記複数台のエレベータの運行を管理する群管理制御装置、および乗場に設けられ前記群管理制御装置との間に接続された信号系を持つエレベータの行先階登録装置を備えたエレベータ群管理システムにおいて、前記行先階登録装置は、特定の利用者だけがVIP呼びの行先階を指定可能であるとともに、異なる複数種類のVIP運転の中から希望する1つのVIP運転を選択可能な操作入力手段を備える。
本発明の望ましい実施態様においては、複数種類のVIP運転として、待ち時間優先、乗りかご指定優先、および/または時刻指定予約可能な運転の中から1つのVIP運転を選択可能とすることができる。
本発明によれば、乗場行先階登録式群管理システムにVIP運転を適用する場合に、一般利用者の利便性を損なわずに、VIP利用者の要求の利便性を向上できるエレベータ群管理システムを提供することができる。
本発明のその他の目的と特徴は、以下に述べる実施形態の中で明らかにする。
以下に、本発明の実施形態に係る行先階予約式エレベータ群管理システムでのVIP運転について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る行先階予約式エレベータ群管理システムにVIP運転制御を実現するための構成を示している。
この実施形態では、VIP呼び登録機能を兼ねた行先階予約機能を備えたエレベータ群管理システムであり、乗り場で、一般利用者の行先階およびVIP呼びを登録し、その行先階に応じてエレベータを割当てる方式を用いた群管理システムである。
本実施形態に係るエレベータ群管理システムは、例えばA号機からD号機の4台のエレベータ制御装置111,112,…,114と、エレベータ装置121,122,…,124と、1〜N階乗り場の行先階登録装置131〜13Nと、群管理装置140とを備えている。
各エレベータ装置121,122,…,124は、それぞれ、かご、巻上げ装置、吊り合いおもり及びロープなどで構成されるが、図1では、エレベータかごとロープのみのイメージを図示している。
群管理装置140は、VIP呼び認証判定部141、VIP呼び種類判定部142、VIP運転選択部143、各階,各号機ごとの待ち時間演算部144、時計演算部145、割当てかご選択部146、並びに、かご内およびホールの表示制御部147を備えている。
以下、1階の乗り場のVIP利用客が、行先階登録装置131により、20階を行先階としてVIP呼びを登録する場合について説明する。
1階乗り場の行先階登録装置131から、VIP呼び登録が可能な利用者が、パスワードの入力を行うと、運転呼び認証判定部141は、予め登録されたパスワードと一致しているかを判定する。VIP呼び種類判定部142は、VIP呼びが発生した階におけるVIP運転の要求種類を判定し、VIP運転選択部143では、要求されたVIP運転種類を選択する。待ち時間演算部144では、各かごの割当てられた乗場呼びの行先階から、VIP呼びでの待ち時間を算出する。割当てかご選択部146では、VIP呼びの種類と待ち時間演算結果を基に、複数台のエレベータの中から最も適切なエレベータかごを選択して、このVIP呼びに対して1台のエレベータを割当てる。
また、表示制御部147では、VIP運転選択部143でのVIP運転の選択結果および割当てかご選択部146での割当てかごの選択結果から、VIP運転に割当てられた号機に対する表示を制御する。すなわち、かご内には、VIP運転表示灯15が設けられ、そのかごがVIP呼びを割当てられた瞬間から、VIP行先階で空かごになるまで、VIP運転中であることを、かご内の利用者に向けて表示する。また、乗り場には、VIP運転号機表示灯16が設けられ、VIP呼び発生階で、VIP呼びが割当てられたかごを表示し、一般客は利用できないことを示し、その階を出発すれば消灯する。
図2は、本実施形態に係る行先階予約式エレベータ群管理システムにおける乗り場でのVIP行先階登録装置によるVIP呼び登録手順を示す説明図である。この図を用いて、本実施形態に係る行先階予約方式エレベータ群管理システムにおけるVIP呼びの登録方法ついて説明する。
行先階登録装置の初期画面210は、行先表示部211及び割当て号機表示部212と、行先階を入力する「0〜9」のテンキー部213並びにVIP呼び登録のためのVIP釦部214で構成される。
通常の利用者は、テンキー部213の数字「0〜9」にタッチすることによって、行先階を選べば、行先階表示部211に選ばれた行先階が表示される。このとき、割当てられ、利用者が、利用することとなるエレベータの号機名を割当て号機表示部212に表示し、一定時間後、初期画面に戻る。利用者は、この表示に従い、割当てられたエレベータを利用する。
一方、VIP利用者が、初期画面210で、VIP釦部214にタッチすると、行先階登録装置は、VIP呼びのための画面220に切替わる。
VIP呼びのための画面220では、VIP利用者の判定のために、VIPパスワードの入力を促す。これにより、一般利用者が間違って、あるいはいたずらでVIP呼びを登録することを防止している。入力されたパスワードが、登録されていなかった場合または一定時間操作が無かった場合は、初期画面210へ戻る。
VIP呼びのための画面220で、テンキー部221によりパスワードの入力が行われるとき、入力中の数字が入力パスワード表示部222に表示される。入力されたパスワードが登録済みのものと一致すると、行先階登録装置は、VIP登録画面230に切り替わる。この表示でVIP利用者が要求するVIP運転の種類を選択することが可能となる。画面例では、(1)待ち時間最小を優先するVIP運転を選ぶ待ち時間最小選択部231と、(2)特定のかごを指定するVIP運転を選ぶ号機指定部232、並びに、(3)サービス時刻を予約するVIP運転を選択するサービス時刻予約部233の3種類である。
(1)まず、VIP登録画面230において、「待ち時間最小」選択部231にタッチした場合には、行先階入力画面240に切り替わり、テンキー部241により、行先階を選べば、行先階表示部242に、選ばれた行先階が表示される。その後、割当てが決定すると、割当て決定画面250に切り替わり、例えば、行先階表示部251に「行先階20階」、サービスかご表示部252に「VIP:A号機」、並びに、到着予測時間表示部253に「到着予測時間:30秒」というように、割当て結果が表示される。
(2)次に、VIP登録画面230において、「かご指定」選択部232にタッチした場合には、号機指定入力画面260に切り替わり、かご指定部261により、A〜D号機のうちの1台にタッチすれば、そのかごのタッチ部が点灯し、テンキー部262により、行先階を選べば、行先階表示部263に、選ばれた行先階が表示される。
この実施形態においては、その後、割当てが決定すると、割当て決定画面270に切り替わり、例えば、サービス号機表示部271に「VIP:B号機」、到着予測時間表示部272に「到着予測時間:45秒」、並びに、行先階表示部273に「行先階21階」というように、割当て結果が表示される。
(3)最後に、VIP登録画面230において、「サービス時刻予約」選択部233にタッチした場合には、VIP予約画面280に切り替わり、テンキー281を用いて、予約時刻入力部282を確認しながら、予約時刻を入力し、また、テンキー281を用いて、行先階表示部283の表示を確認しながら、行先階を入力する。その後、予約割当てが決定すると、予約割当て決定画面290に切り替わり、予約時刻表示部291に「予約時刻」が表示され、行先階表示部292に「行先階20階」、並びに、サービスかご表示部293に「VIP:A号機」というように、予約結果が表示される。これにより、VIP利用者ではなく、VIP利用者の秘書などが、VIP運転を希望する日時が判っている場合に、エレベータを事前に予約し、利用する階に待機させておくことが可能となる。出勤時などある程度利用する時間が判っている場合は、この機能を利用することにより、スイッチ等でエレベータをVIP専用運転に切り替えることなく、VIP客の待ち時間を減らすことが可能となる。
図3は、行先階登録装置の操作に基づくVIP呼び登録処理における、行先階登録装置と群管理装置による処理フローであり、行先階登録装置の操作によるVIP呼び登録方法を示す。図2の初期画面210の状態で、ステップ301において、VIP釦214にタッチすることにより、ステップ302で、VIP者用画面220に切替わり、パスワードの入力を行うことになる。VIP利用者は、登録装置のテンキー221にタッチし、パスワードを入力する。入力されたパスワードは、ステップ303において、図1に示す群管理装置140内のVIP認証判定部141において、予め登録されたパスワードと一致しているか判定される。パスワードが正しければ、画面がVIP登録画面に切替わり、ステップ304において、VIP運転の種類として、(1)待ち時間最小、(2)号機指定、または(3)サービス時刻予約のいずれを希望するかを選択し入力する。
VIP運転の種類を選択・入力すると、ステップ305において、選択した種類に応じた画面に切替わり、(1)待ち時間最小を選択した場合、ステップ306にて行先階を入力することにより、ステップ307で待ち時間が最小となるかごがVIP号機として割当てられ、その号機名のほか、到着予測時間と行先階を表示する。
また、(2)号機指定を希望した場合は、ステップ308にて、号機名と行先階を入力することにより、ステップ309で、指定した号機名と行先階のほか、到着予測時間を表示する。
さらに、(3)サービス時刻を予約する場合、ステップ310にて、号機名、利用する日時、行先階を入力する。すると、ステップ311において、指定した予約日時、行先階、および号機名を表示し、一定時間後に、初期画面に戻る。
図4は、本実施形態に係る行先階予約式群管理システムにおけるVIP運転の状況を示す説明図である。図に示すように、エレベータ乗り場1階、2回、…20階には、行先階登録装置4011〜4013,4021〜4023,…,4201〜4203が配置されている。今、例えば1階の行先階登録装置4011〜4013でのVIP行先呼びの入力(例えば20階)により、VIP用にエレベータが割当てられ、その号機421のかご内に設置された表示器415及びホールに設置された表示器4161〜4163に「VIP運転」であることを表示し、一般利用者へVIP運転を行うことを報知する。
これにより、VIP呼びに割当てられたエレベータのかごに乗車している利用者も、VIP運転に切り替わることを認識でき、ホールで待機している一般利用者、VIP利用者も、どの号機がVIP運転に切り替わるかを認識することが可能となる。
以上説明したように、本発明の一実施形態においては、次のような構成を備えることを特徴としている。すなわち、行先階予約式エレベータ群管理システムにおいて、VIP運転を実現するために行先階登録装置にVIP呼びを登録するための入力釦、複数のVIP運転の種類を用意しておき、利用者が希望するVIP運転の種類を選択するための入力手段を備え、かつ、VIPエレベータの号機の案内・報知を行う機能を備えている。
さらに具体的には、行先階予約式群管理エレベータにおいて、乗り場のVIP呼び(例えば20階)に対して、VIP利用者が希望したかごをVIP用として割当て、かご内およびホールの表示部に「VIP運転」となることを表示し、利用者へ報知する。
111〜114…A〜D号機制御装置、121〜124…A〜D号機かご、131〜13N…1階〜N階乗り場の行先階登録装置、140…群管理装置、141…VIP呼び認証判定部、142…VIP呼び種類判定部、143…VIP運転選択部、144…待ち時間演算部、145…時計演算部、146…割当てかご選択部、147…表示制御部、210…初期画面、220…VIP呼び用画面、230…VIP登録画面、240…行先階入力画面、250,270,290…割当て決定画面、260…号機指定入力画面、280…サービス時刻予約画面。
Claims (7)
- 複数台のエレベータ、
各エレベータの制御を行うエレベータ制御装置、
前記エレベータ制御装置に接続され、且つ前記複数台のエレベータの運行を管理する群管理制御装置、および
乗場に設けられ、前記群管理制御装置との間に接続された信号系を持つエレベータの行先階登録装置を備えたエレベータ群管理システムであって、
前記行先階登録装置は、特定の利用者が、VIP呼びの行先階を指定するとともに、異なる複数種類のVIP運転の中から希望する1つのVIP運転を選択できる操作入力手段を備えたことを特徴とするエレベータ群管理システム。 - 請求項1において、前記複数種類のVIP運転には、待ち時間の短かさを優先したVIP運転を含むことを特徴とするエレベータ群管理システム。
- 請求項1において、前記複数種類のVIP運転には、利用する号機の指定を優先したVIP運転を含むことを特徴とするエレベータ群管理システム。
- 請求項1において、前記複数種類のVIP運転には、サービス時刻を指定して予約するVIP運転を含むことを特徴とするエレベータ群管理システム。
- 請求項1〜4のいずれかにおいて、VIP運転用として割当てられた号機を、乗場および/またはかご内に設置した表示器で利用者へ報知する案内報知手段を備えたことを特徴とするエレベータ群管理システム。
- 請求項1〜5のいずれかにおいて、前記行先階登録装置は、予定の認証または暗号入力に応じて、VIP呼びの登録を受付けることを特徴とするエレベータ群管理システム。
- 請求項1〜6のいずれかにおいて、前記行先階登録装置は、予定の認証または暗号入力および行先階を入力するためのテンキー部と、割当て号機および行先階を表示する表示部とを備えたことを特徴とするエレベータ群管理システム。
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