JP2013184309A - 電気機械変換素子の駆動方法、液滴吐出ヘッド、インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】変位量の低下を抑制可能な電気機械変換素子の駆動方法を提供すること。
【解決手段】本電気機械変換素子の駆動方法は、電気機械変換膜を有する電気機械変換素子の駆動方法であって、前記電気機械変換素子の駆動時に、前記電気機械変換素子に対して前記電気機械変換膜の抗電界を越える第1の電界強度を示す駆動波形を印加し、前記電気機械変換素子の非駆動時に、前記駆動波形に対して逆極性であって、かつ、前記抗電界未満の第2の電界強度を示す逆極性波形を印加する。
【選択図】図6
【解決手段】本電気機械変換素子の駆動方法は、電気機械変換膜を有する電気機械変換素子の駆動方法であって、前記電気機械変換素子の駆動時に、前記電気機械変換素子に対して前記電気機械変換膜の抗電界を越える第1の電界強度を示す駆動波形を印加し、前記電気機械変換素子の非駆動時に、前記駆動波形に対して逆極性であって、かつ、前記抗電界未満の第2の電界強度を示す逆極性波形を印加する。
【選択図】図6
Description
本発明は、電気機械変換素子の駆動方法、前記電気機械変換素子の駆動方法により電気機械変換素子を駆動する駆動手段を搭載した液滴吐出ヘッド、前記液滴吐出ヘッドを搭載したインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録装置には、騒音が極めて小さくかつ高速印字が可能であり、更にはインクの自由度があり安価な普通紙を使用できるなど多くの利点がある。そのため、プリンタ、ファクシミリ、複写装置等の画像記録装置或いは画像形成装置として広く展開されている。
インクジェット記録装置において使用する液滴吐出ヘッドは、インク滴を吐出するノズルと、このノズルが連通する液室(吐出室、加圧液室、圧力室、インク流路等とも称される)と、液室内のインクを吐出するための圧力発生手段で構成されている。
上記のような圧力発生手段としては、圧電素子等の電気機械変換素子を用いて吐出室の壁面を形成している振動板を変形変位させることでインク滴を吐出させるピエゾ型のもの、吐出内に配設した発熱抵抗体等の電気熱変換素子を用いてインクの膜沸騰でバブルを発生させてインク滴を吐出させるサーマル型(バブル型)のもの等がある。
更にピエゾ型のものにはd33方向の変形を利用した縦振動(プッシュモード)型、d31方向の変形を利用した横振動(ベンドモード)型、更には剪断変形を利用したシェアモード型等があるが、最近では半導体プロセスやMEMSの進歩により、シリコン基板に直接液室及び電気機械変換素子を作り込んだ薄膜アクチュエータが考案されている。
このような電気機械変換素子の1つである圧電素子は、圧電体に応力が印加されると電荷が発生し、電界を印加すると圧電体が伸張する性質を有している。圧電体としては、例えば、三元系金属酸化物であるチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等がある。
しかしながら、このような電気機械変換素子を繰り返し使用すると、印加した電界方向に圧電体が伸張し、印加電圧に対する変位量が低下する傾向がある。又、圧電体の結晶は分極方向が揃ったドメインの集まりによって構成されているが、酸素欠損の存在により生じる分極ドメインのピンニングにより分極軸が固定されて変位量が低下する傾向がある。
このような電気機械変換素子が搭載されたインクジェット記録装置では、電気機械変換素子及び振動板の変位量が駆動時間の経過に伴って変動してしまい、吐出滴体積、吐出滴速度等の吐出滴特性が安定しないという問題がある。このような問題はインクを吐出するインクジェット記録装置だけでなく、インク以外の液体を吐出する他の液滴吐出装置においても同様に存在する。
このように長時間使用して変位特性(吐出滴特性)が低下してしまう現象に対し、回復させる方法が提案されている。例えば、電気機械変換素子に対し、駆動電圧方向とは逆方向に電界を抗電界以上に印加する方法である。すなわち、駆動電圧を長時間印加した際に電気機械変換素子(電気機械変換膜)に形成された内部電界を、抗電界以上の逆極性の電界を印加することで、内部電界を破壊し変位特性を回復させている(例えば、特許文献1、2参照)。
しかしながら、駆動電圧とは逆極性の電圧を抗電界以上印加することで、電気機械変換素子の分極が反転して電気機械変換素子にかかる負担が大きくなり、変位特性が低下するという問題があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、変位量の低下を抑制可能な電気機械変換素子の駆動方法を提供することを課題とする。
本電気機械変換素子の駆動方法は、電気機械変換膜を有する電気機械変換素子の駆動方法であって、前記電気機械変換素子の駆動時に、前記電気機械変換素子に対して前記電気機械変換膜の抗電界を越える第1の電界強度を示す駆動波形を印加し、前記電気機械変換素子の非駆動時に、前記駆動波形に対して逆極性であって、かつ、前記抗電界未満の第2の電界強度を示す逆極性波形を印加することを要件とする。
開示の技術によれば、変位量の低下を抑制可能な電気機械変換素子の駆動方法を提供できる。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
〈第1の実施の形態〉
図1は、第1の実施の形態に係る液滴吐出ヘッドを例示する断面図(その1)である。図1を参照するに、液滴吐出ヘッド1は、大略すると、ノズル板10と、基板20と、振動板30と、電気機械変換素子40とを有する。ノズル板10には、インク滴を吐出するノズル11が形成されている。ノズル板10、基板20、及び振動板30により、ノズル11に連通する圧力室21(インク流路、加圧液室、加圧室、吐出室、液室等と称される場合もある)が形成されている。振動板30は、圧力室21の壁面の一部を形成している。
図1は、第1の実施の形態に係る液滴吐出ヘッドを例示する断面図(その1)である。図1を参照するに、液滴吐出ヘッド1は、大略すると、ノズル板10と、基板20と、振動板30と、電気機械変換素子40とを有する。ノズル板10には、インク滴を吐出するノズル11が形成されている。ノズル板10、基板20、及び振動板30により、ノズル11に連通する圧力室21(インク流路、加圧液室、加圧室、吐出室、液室等と称される場合もある)が形成されている。振動板30は、圧力室21の壁面の一部を形成している。
電気機械変換素子40は、大略すると、第1の電極41と、電気機械変換膜42と、第2の電極43とを有する。電気機械変換素子40は、電気信号を機械的変位に変換し、或いは機械的変位を電気信号に変換する素子である。電気機械変換素子40は、基板20の一方の面に成膜された振動板30の、圧力室21と平面視において重複する位置に搭載されている。
液滴吐出ヘッド1は、電気機械変換素子40が駆動されることにより、ノズル11からインクの液滴を吐出するヘッドである。具体的には、液滴吐出ヘッド1は、第1の電極41及び第2の電極43に給電することで電気機械変換膜42に応力を発生させて振動板30を振動させ、振動板30の振動に伴ってノズル11から圧力室21内のインクを液滴状に吐出する機能を有する。なお、圧力室21内にインクを供給するインク供給手段、インクの流路、流体抵抗等についての図示及び説明は省略している。
図2は、第1の実施の形態に係る液滴吐出ヘッドを例示する断面図(その2)である。図2に示すように、液滴吐出ヘッド1を複数個並設し、液滴吐出ヘッド2を構成してもよい。
以下、液滴吐出ヘッド1及び2の各構成要素について詳説する。基板20としては、シリコン単結晶基板を用いることが好ましく、100〜600μm程度の厚みを持つことが好ましい。面方位としては、(100)、(110)、(111)と3種あるが、半導体産業では一般的に(100)、(111)が広く使用されており、本実施の形態においては、(100)の面方位を持つ単結晶基板を主に使用する。
圧力室21を作製する場合、エッチングを利用してシリコン単結晶基板を加工していくが、この場合のエッチング方法としては、異方性エッチングを用いることが一般的である。異方性エッチングとは結晶構造の面方位に対してエッチング速度が異なる性質を利用したものである。
例えばKOH等のアルカリ溶液に浸漬させた異方性エッチングでは、(100)面に比べて(111)面は約1/400程度のエッチング速度となる。従って、面方位(100)では約54°の傾斜を持つ構造体が作製できるのに対して、面方位(110)では深い溝を掘ることができるため、より剛性を保ちつつ、配列密度を高くできる。
本実施の形態において、(110)の面方位を持つ単結晶基板を使用することも可能である。但し、この場合、マスク材であるシリコン酸化膜(SiO2)もエッチングされてしまう点に留意が必要である。
振動板30は電気機械変換膜42によって発生した力を受けて変形変位し圧力室21のインク滴を吐出させるため、所定の強度を有することが好ましい。振動板30としては、例えば、Si、SiO2、Si3N4等をCVD法により作製したもの等を用いることができる。振動板30の材料としては、第1の電極41、電気機械変換膜42の線膨張係数に近い材料を選択することが好ましい。
後述のように、電気機械変換膜42の材料としては、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を使用する場合がある。そのため、振動板30として、PZTの線膨張係数8×10−6(1/K)に近い5×10−6〜10×10−6程度の線膨張係数を有する材料を用いることが好ましく、7×10−6〜9×10−6程度の線膨張係数を有する材料を用いることがより好ましい。
PZTの線膨張係数に近い振動板30の材料としては、例えば、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化イリジウム、酸化ルテニウム、酸化タンタル、酸化ハフニウム、酸化オスミウム、酸化レニウム、酸化ロジウム、酸化パラジウム及びそれらの化合物等を挙げることができる。これらの材料を用いた振動板30は、スパッタ法やSol−gel法を用いてスピンコータにて作製できる。
振動板30の膜厚としては0.1〜10μmが好ましく、0.5〜3μmがより好ましい。振動板30の膜厚がこの範囲より小さいと圧力室21の加工が難しくなり、この範囲より大きいと振動板30自身が変形変位し難くなり、インク滴の吐出が不安定になるためである。
第1の電極41及び第2の電極43としては、従来から高い耐熱性と低い反応性を有する白金が用いられているが、鉛に対して十分なバリア性を持つとはいえない場合もあり、イリジウムや白金−ロジウム等の白金族元素や、これら合金膜も挙げられる。又、白金を使用する場合には下地(特にSiO2)との密着性が悪いために、Ti、TiO2、Ta、Ta2O5、Ta3N5等を先に密着層として積層することが好ましい。作製方法としては、スパッタ法や真空蒸着法等の真空成膜が一般的である。膜厚としては、0.05〜1μmが好ましく、0.1〜0.5μmがより好ましい。
又、電気機械変換膜42の変位量の経時的な疲労特性に対する懸念から、第1の電極41と電気機械変換膜42及び電気機械変換膜42と第2の電極43との間にSrRuO3膜、LaNiO3膜等の導電性酸化物を電極部として積層することが好ましい。
電気機械変換膜42の材料としては、例えば、PZTを用いることができる。PZTとはジルコン酸鉛(PbZrO3)とチタン酸鉛(PbTiO3)の固溶体である。例えば、PbZrO3とPbTiO3の比率が53:47の割合で、化学式で示すとPb(Zr0.53、Ti0.47)O3、一般にはPZT(53/47)と示されるPZT等を使用することができる。
電気機械変換膜42の他の材料系としては、一般式ABO3で記述され、A=Pb、Ba、Sr B=Ti、Zr、Sn、Ni、Zn、Mg、Nbを主成分とする複合酸化物が該当する。その具体的な記述として(Pb1−x、Bax)(Zr、Ti)O3、(Pb)(Zrx、Tiy、Nb1−x−y)O3、これはAサイトのPbを一部Baで置換した場合及びBサイトのZr、Tiを一部Nbで置換した場合である。このような置換はPZTの変位特性の改善に向けた材料改質で行なわれる。PZT以外の酸化物としてはチタン酸バリウム、鉄酸ビスマス等が挙げられる。
電気機械変換膜42は、例えば、スパッタ法若しくはSol−Gel法を用いてスピンコータにて作製することができる。その場合は、パターニング化が必要となるので、フォトリソエッチング等により所望のパターンを得る。
PZTをSol−Gel法により作製した場合、出発材料に酢酸鉛、ジルコニウムアルコキシド、チタンアルコキシド化合物を出発材料にし、共通溶媒としてメトキシエタノールに溶解させ均一溶液を得ことで、PZT前駆体溶液が作製できる。金属アルコキシド化合物は大気中の水分により容易に加水分解してしまうので、前駆体溶液に安定化剤としてアセチルアセトン、酢酸、ジエタノールアミンなどを適量添加しても良い。
下地基板全面にPZT膜を得る場合、スピンコート等の溶液塗布法により塗膜を形成し、溶媒乾燥、熱分解、結晶化の各々の熱処理を施すことで得られる。塗膜から結晶化膜への変態には体積収縮が伴うので、クラックフリーな膜を得るには一度の工程で100nm以下の膜厚が得られるように前駆体濃度の調整が必要になる。
電気機械変換膜42の膜厚としては0.5〜5μmが好ましく、1〜2μmがより好ましい。この範囲より小さいと十分な変位を発生することができなくなり、この範囲より大きいと何層も積層させていくため、工程数が多くなりプロセス時間が長くなる。
〈第2の実施の形態〉
第2の実施の形態では、液滴吐出ヘッド2(図2参照)を搭載したインクジェット記録装置の例を示す。図3は、インクジェット記録装置を例示する斜視図である。図4は、インクジェット記録装置の機構部を例示する側面図である。
第2の実施の形態では、液滴吐出ヘッド2(図2参照)を搭載したインクジェット記録装置の例を示す。図3は、インクジェット記録装置を例示する斜視図である。図4は、インクジェット記録装置の機構部を例示する側面図である。
図3及び図4を参照するに、インクジェット記録装置3は、記録装置本体81の内部に主走査方向に移動可能なキャリッジ93、キャリッジ93に搭載した液滴吐出ヘッド2の一実施形態であるインクジェット記録ヘッド94、インクジェット記録ヘッド94へインクを供給するインクカートリッジ95等で構成される印字機構部82等を収納する。
記録装置本体81の下方部には、多数枚の用紙83を積載可能な給紙カセット84(或いは給紙トレイでもよい)を抜き差し自在に装着することができる。又、用紙83を手差しで給紙するための手差しトレイ85を開倒することができる。給紙カセット84或いは手差しトレイ85から給送される用紙83を取り込み、印字機構部82によって所要の画像を記録した後、後面側に装着された排紙トレイ86に排紙する。
印字機構部82は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材である主ガイドロッド91と従ガイドロッド92とでキャリッジ93を主走査方向に摺動自在に保持する。キャリッジ93にはイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出するインクジェット記録ヘッド94を、複数のインク吐出口(ノズル)を主走査方向と交差する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。又、キャリッジ93は、インクジェット記録ヘッド94に各色のインクを供給するための各インクカートリッジ95を交換可能に装着している。
インクカートリッジ95は、上方に大気と連通する図示しない大気口、下方にはインクジェット記録ヘッド94へインクを供給する図示しない供給口を、内部にはインクが充填された図示しない多孔質体を有している。多孔質体の毛管力によりインクジェット記録ヘッド94へ供給されるインクをわずかな負圧に維持している。又、インクジェット記録ヘッド94としてここでは各色のヘッドを用いているが、各色のインク滴を吐出するノズルを有する1個のヘッドを用いてもよい。
キャリッジ93は、用紙搬送方向下流側を主ガイドロッド91に摺動自在に嵌装し、用紙搬送方向上流側を従ガイドロッド92に摺動自在に載置している。そして、このキャリッジ93を主走査方向に移動走査するため、主走査モータ97で回転駆動される駆動プーリ98と従動プーリ99との間にタイミングベルト100を張装し、主走査モータ97の正逆回転によりキャリッジ93が往復駆動される。タイミングベルト100は、キャリッジ93に固定されている。
又、インクジェット記録装置3は、給紙カセット84から用紙83を分離給装する給紙ローラ101、フリクションパッド102、用紙83を案内するガイド部材103、給紙された用紙83を反転させて搬送する搬送ローラ104、この搬送ローラ104の周面に押し付けられる搬送コロ105、搬送ローラ104からの用紙83の送り出し角度を規定する先端コロ106、を設けている。これにより、給紙カセット84にセットした用紙83を、インクジェット記録ヘッド94の下方側に搬送される。搬送ローラ104は副走査モータ107によってギヤ列を介して回転駆動される。
用紙ガイド部材である印写受け部材109は、キャリッジ93の主走査方向の移動範囲に対応して搬送ローラ104から送り出された用紙83をインクジェット記録ヘッド94の下方側で案内する。この印写受け部材109の用紙搬送方向下流側には、用紙83を排紙方向へ送り出すために回転駆動される搬送コロ111、拍車112を設けている。更に、用紙83を排紙トレイ86に送り出す排紙ローラ113及び拍車114と、排紙経路を形成するガイド部材115、116とを配設している。
画像記録時には、キャリッジ93を移動させながら画像信号に応じてインクジェット記録ヘッド94を駆動することにより、停止している用紙83にインクを吐出して1行分を記録し、用紙83を所定量搬送後次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙83の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了させ用紙83を排紙する。
キャリッジ93の移動方向右端側の記録領域を外れた位置には、インクジェット記録ヘッド94の吐出不良を回復するための回復装置117を有する。回復装置117はキャップ手段と吸引手段とクリーニング手段を有する。キャリッジ93は、印字待機中に回復装置117側に移動されてキャッピング手段でインクジェット記録ヘッド94をキャッピングされ、吐出口部を湿潤状態に保つことによりインク乾燥による吐出不良を防止する。又、記録途中等に、記録と関係しないインクを吐出することにより、全ての吐出口のインク粘度を一定にし、安定した吐出性能を維持する。
吐出不良が発生した場合等には、キャッピング手段でインクジェット記録ヘッド94の吐出口を密封し、チューブを通して吸引手段で吐出口からインクとともに気泡等を吸い出す。又、吐出口面に付着したインクやゴミ等はクリーニング手段により除去され吐出不良が回復される。更に、吸引されたインクは、本体下部に設置された図示しない廃インク溜に排出され、廃インク溜内部のインク吸収体に吸収保持される。以下、実施例を説明する。
[実施例1]
まず、シリコン基板20(シリコンウエハ)に振動板30として熱酸化膜(膜厚1μm)を形成し、密着層としてチタン膜(膜厚50nm)、第1の電極41として白金膜(膜厚250nm)及びSrRuO3膜(膜厚50nm)を順次スパッタ成膜した。チタン膜については、熱酸化膜と白金膜の間の密着層としての役割を持つ。スパッタ成膜時の基板加熱温度については550℃にて成膜を実施した。
まず、シリコン基板20(シリコンウエハ)に振動板30として熱酸化膜(膜厚1μm)を形成し、密着層としてチタン膜(膜厚50nm)、第1の電極41として白金膜(膜厚250nm)及びSrRuO3膜(膜厚50nm)を順次スパッタ成膜した。チタン膜については、熱酸化膜と白金膜の間の密着層としての役割を持つ。スパッタ成膜時の基板加熱温度については550℃にて成膜を実施した。
次に、電気機械変換膜42としてPb:Zr:Ti=110:53:47の組成比で調合した溶液を準備した。具体的な前駆体塗布液の合成については、出発材料に酢酸鉛三水和物、イソプロポキシドチタン、イソプロポキシドジルコニウムを用いた。酢酸鉛の結晶水はメトキシエタノールに溶解後、脱水した。化学両論組成に対し鉛量を過剰にしてある。これは熱処理中のいわゆる鉛抜けによる結晶性低下を防ぐためである。
イソプロポキシドチタン、イソプロポキシドジルコニウムをメトキシエタノールに溶解し、アルコール交換反応、エステル化反応を進め、先記の酢酸鉛を溶解したメトキシエタノール溶液と混合することでPZT前駆体溶液を合成した。このPZT濃度は0.5モル/リットルにした。この液を用いて、スピンコートにより成膜し、成膜後、120℃乾燥→500℃熱分解を行った。
3層目の熱分解処理後に、結晶化熱処理(温度750℃)をRTA(急速熱処理)により実施した。このときPZTの膜厚は240nmであった。この工程を計8回(24層)実施し、約2μmのPZT膜厚を得た。
次に、第2の電極43としてSrRuO3膜(膜厚40nm)、白金膜(膜厚125nm)を順次スパッタ成膜した。スパッタ成膜時の基板温度は300℃とした。SrRuO3膜についてはRTA処理にて酸素雰囲気中で550℃/300sのポストアニール処理をした。その後、フォトレジストをスピンコート法で成膜し、通常のフォトリソグラフィ法でレジストパターンを形成した後、ICPエッチング装置を用いてパターンを作製した。
次に、後の圧力室21を形成するために、シリコン基板20を所望の厚さt(例えば厚さ80μm)になるように、公知の技術で研磨した。研磨法以外にエッチング等を用いてもよい。次に、リソグラフィー法により、圧力室21以外の隔壁部をレジストで被覆する。
その後、アルカリ溶液(KOH溶液、あるいはTMHA溶液)で異方性ウェットエッチングを行って圧力室21を形成し、電気機械変換素子40を有する液滴吐出ヘッド1(図1参照)を作製した。作製した電気機械変換素子40の代表的なP−Eヒステリシスループを図5に示す。電気機械変換素子40における電気機械変換膜42の抗電界は20kV/cm程度である。
次に、作製した液滴吐出ヘッド1の電気機械変換素子40について、変位量の変動評価を行った。電気機械変換素子40の変位量の変動評価は、電気機械変換素子40の駆動時に、電気機械変換素子40に対して電気機械変換膜42の抗電界を越える電界強度を示す駆動波形を印加し、電気機械変換素子40の非駆動時に、駆動波形に対して逆極性であって、かつ、抗電界未満の電界強度を示す逆極性波形を印加することにより行った。
図6は、変位量の変動評価において電気機械変換素子に印加する電圧波形(駆動波形及び逆極性波形)を例示する図である。図6に示す電圧波形では、最大値がV1[V]の駆動波形Fに対し、駆動波形Fの電圧とは逆極性の電圧−V2[V]の逆極性波形Rが印加されている。但し、V1[V]は電気機械変換膜42の抗電界を越える電界強度を示す電圧に設定し、−V2[V]は電気機械変換膜42の抗電界未満の電界強度を示す電圧に設定する。
実施例1では、抗電界を超える電界強度E1=150kV/cmを示す駆動波形FをT1=500ms印加した後、駆動波形Fに対して逆極性であって、かつ、抗電界未満の電界強度E2=−15kV/cmを示す逆極性波形RをT2=500ms印加するという駆動波形Fと逆極性波形Rの組み合わせを1シーケンスとした波形を印加した。このときの逆極性波形Rのパルス形状は、立ち下がり時間Tf=1μs、パルス幅Tw=4μs、立ち上がり時間Tr=1μsのパルス波形である。
[実施例2]
実施例1で作製した電気機械変換素子40を用いて変位量の変動評価を行った。実施例2では、抗電界を超える電界強度E1=150kV/cmを示す駆動波形FをT1=500ms印加した後、駆動波形Fに対して逆極性であって、かつ、抗電界未満の電界強度E2=−5kV/cmを示す逆極性波形RをT2=500ms印加するという駆動波形Fと逆極性波形Rの組み合わせを1シーケンスとした波形を印加した。このときの逆極性波形Rのパルス形状は、立ち下がり時間Tf=1μs、パルス幅Tw=4μs、立ち上がり時間Tr=1μsのパルス波形である。
実施例1で作製した電気機械変換素子40を用いて変位量の変動評価を行った。実施例2では、抗電界を超える電界強度E1=150kV/cmを示す駆動波形FをT1=500ms印加した後、駆動波形Fに対して逆極性であって、かつ、抗電界未満の電界強度E2=−5kV/cmを示す逆極性波形RをT2=500ms印加するという駆動波形Fと逆極性波形Rの組み合わせを1シーケンスとした波形を印加した。このときの逆極性波形Rのパルス形状は、立ち下がり時間Tf=1μs、パルス幅Tw=4μs、立ち上がり時間Tr=1μsのパルス波形である。
[実施例3]
実施例1で作製した電気機械変換素子40を用いて変位量の変動評価を行った。実施例3では、抗電界を超える電界強度E1=150kV/cmを示す駆動波形FをT1=900ms印加した後、駆動波形Fに対して逆極性であって、かつ、抗電界未満の電界強度E2=−15kV/cmを示す逆極性波形RをT2=100ms印加するという駆動波形Fと逆極性波形Rの組み合わせを1シーケンスとした波形を印加した。このときの逆極性波形Rのパルス形状は、立ち下がり時間Tf=1μs、パルス幅Tw=4μs、立ち上がり時間Tr=1μsのパルス波形である。
実施例1で作製した電気機械変換素子40を用いて変位量の変動評価を行った。実施例3では、抗電界を超える電界強度E1=150kV/cmを示す駆動波形FをT1=900ms印加した後、駆動波形Fに対して逆極性であって、かつ、抗電界未満の電界強度E2=−15kV/cmを示す逆極性波形RをT2=100ms印加するという駆動波形Fと逆極性波形Rの組み合わせを1シーケンスとした波形を印加した。このときの逆極性波形Rのパルス形状は、立ち下がり時間Tf=1μs、パルス幅Tw=4μs、立ち上がり時間Tr=1μsのパルス波形である。
[実施例4]
実施例1で作製した電気機械変換素子40を用いて変位量の変動評価を行った。実施例4では、抗電界を超える電界強度E1=150kV/cmを示す駆動波形FをT1=500ms印加した後、駆動波形Fに対して逆極性であって、かつ、抗電界未満の電界強度E2=−15kV/cmを示す逆極性波形RをT2=500ms印加するという駆動波形Fと逆極性波形Rの組み合わせを1シーケンスとした波形を印加した。このときの逆極性波形Rのパルス形状は、立ち下がり時間Tf=2μs、パルス幅Tw=4μs、立ち上がり時間Tr=2μsのパルス波形である。
実施例1で作製した電気機械変換素子40を用いて変位量の変動評価を行った。実施例4では、抗電界を超える電界強度E1=150kV/cmを示す駆動波形FをT1=500ms印加した後、駆動波形Fに対して逆極性であって、かつ、抗電界未満の電界強度E2=−15kV/cmを示す逆極性波形RをT2=500ms印加するという駆動波形Fと逆極性波形Rの組み合わせを1シーケンスとした波形を印加した。このときの逆極性波形Rのパルス形状は、立ち下がり時間Tf=2μs、パルス幅Tw=4μs、立ち上がり時間Tr=2μsのパルス波形である。
[実施例5]
実施例1で作製した電気機械変換素子40を用いて変位量の変動評価を行った。実施例5では、抗電界を超える電界強度E1=150kV/cmを示す駆動波形FをT1=500ms印加した後、駆動波形Fに対して逆極性であって、かつ、抗電界未満の電界強度E2=−15kV/cmを示す逆極性波形RをT2=500ms印加するという駆動波形Fと逆極性波形Rの組み合わせを1シーケンスとした波形を印加した。このときの逆極性波形Rのパルス形状は、立ち下がり時間Tf=1μs、パルス幅Tw=2μs、立ち上がり時間Tr=1μsのパルス波形である。
実施例1で作製した電気機械変換素子40を用いて変位量の変動評価を行った。実施例5では、抗電界を超える電界強度E1=150kV/cmを示す駆動波形FをT1=500ms印加した後、駆動波形Fに対して逆極性であって、かつ、抗電界未満の電界強度E2=−15kV/cmを示す逆極性波形RをT2=500ms印加するという駆動波形Fと逆極性波形Rの組み合わせを1シーケンスとした波形を印加した。このときの逆極性波形Rのパルス形状は、立ち下がり時間Tf=1μs、パルス幅Tw=2μs、立ち上がり時間Tr=1μsのパルス波形である。
[比較例1]
実施例1で作製した電気機械変換素子40を用いて変位量の変動評価を行った。比較例1では、抗電界を超える電界強度E1=150kV/cmを示す駆動波形Fを連続的に印加し、逆極性波形Rは印加しなかった。
実施例1で作製した電気機械変換素子40を用いて変位量の変動評価を行った。比較例1では、抗電界を超える電界強度E1=150kV/cmを示す駆動波形Fを連続的に印加し、逆極性波形Rは印加しなかった。
[比較例2]
実施例1で作製した電気機械変換素子40を用いて変位量の変動評価を行った。比較例2では、抗電界を超える電界強度E1=150kV/cmを示す駆動波形FをT1=500ms印加した後、駆動波形Fに対して逆極性であって、かつ、抗電界未満の電界強度−5kV/cmを示す逆極性DCバイアスをT2=500ms印加するという駆動波形Fと逆極性DCバイアスの組み合わせを1シーケンスとした波形を印加した。
実施例1で作製した電気機械変換素子40を用いて変位量の変動評価を行った。比較例2では、抗電界を超える電界強度E1=150kV/cmを示す駆動波形FをT1=500ms印加した後、駆動波形Fに対して逆極性であって、かつ、抗電界未満の電界強度−5kV/cmを示す逆極性DCバイアスをT2=500ms印加するという駆動波形Fと逆極性DCバイアスの組み合わせを1シーケンスとした波形を印加した。
[検討]
実施例1〜5、比較例1及び2の結果について検討する。実施例1〜5、比較例1及び2において、変位量はレーザードップラ振動計を用いて計測した。電気機械変換素子40の最初の変位量の絶対値を100%としたときの1010回繰り返し駆動波形Fのパルスを印加した後の変位量の変化率で評価した。ここでは、逆極性波形Rのパルス数はカウントしておらず、駆動波形Fのパルス数のみをカウントした。図7に1010回駆動での変位量の変動の評価結果を、表1に1010回繰り返した後の変位量の変化率をまとめた。ここで正符号は100%より大きい状態、負符号は100%より小さい状態である。
実施例1〜5、比較例1及び2の結果について検討する。実施例1〜5、比較例1及び2において、変位量はレーザードップラ振動計を用いて計測した。電気機械変換素子40の最初の変位量の絶対値を100%としたときの1010回繰り返し駆動波形Fのパルスを印加した後の変位量の変化率で評価した。ここでは、逆極性波形Rのパルス数はカウントしておらず、駆動波形Fのパルス数のみをカウントした。図7に1010回駆動での変位量の変動の評価結果を、表1に1010回繰り返した後の変位量の変化率をまとめた。ここで正符号は100%より大きい状態、負符号は100%より小さい状態である。
実施例2においては、逆極性波形Rの電界強度E2を抗電界に対してより低くしても効果の発現が達成できている。逆極性の電界強度E2の上限は抗電界未満であり、下限は抗電界の20%以上であることが好ましく、上限は抗電界の80%未満であることがより好ましい。
実施例3においては、逆極性波形Rの印加時間が短くなっても効果の発現が達成できている。逆極性波形Rの印加時間が短くても、駆動波形Fの印加時間分でトラップされた電荷の抜き出しができているためである。逆極性波形Rの印加時間は50ms以上が好ましく、より好ましくは100ms以上である。又、変位量の変動は駆動波形Fの印加に伴うトラップされた電荷の膜厚方向での偏在が進行することで生じる。従って、駆動波形Fと逆極性波形Rとの印加時間比率が重要であり、逆極性波形Rの印加時間は駆動波形Fの印加時間の0.1倍以上であることが好ましい。
実施例4及び5においては、逆極性波形Rのパルス形状を操作している。パルス波形の立ち下がり時間Tf及び立ち上がり時間Trが緩やかであっても効果が確認できており、十分な逆極性波形Rの印加時間があればよい。パルス波形のパルス幅Twは短くても効果があるが、逆極性波形Rにより駆動中にトラップされた電荷を抽出しているため、電気機械変換素子40の充放電特性との兼ね合いで、パルス幅は1μs以上であることが好ましい。パルス波形の立ち下がり時間Tf、立ち上がり時間Tr、パルス幅Twは逆極性波形Rの印加時間T2との兼ね合いがあるが、立ち下がり時間Tf及び立ち上がり時間Trは各々1μs以上4μs以下、パルス幅Twも1μs以上4μs以下であることがより好ましい。
又、実施例1〜5の何れにおいても、逆極性波形Rのパルスを1000回以上(1000パルス以上)印加している。逆極性波形Rのパルスを1000回以上(1000パルス以上)印加することにより、十分な効果の発現が達成できる。
比較例1及び2では変位量の変動幅(低下幅)が大きくなっている。比較例1においては逆極性波形Rを印加していないため、駆動中に蓄積される電荷の抜き取りができていない。そのため、経時に電荷の偏在が進行しているからである。比較例2においては逆極性のDCバイアスを印加しているものの、変位量は大きく変動している。つまり、DCバイアスを印加しても効果は得られない。
このように、駆動波形Fとは逆極性の逆極性波形Rを電気機械変換素子40の非駆動時に印加することにより、駆動波形Fの印加によって電気機械変換膜42中に発生した内部電界を膜厚方向で偏在した電荷の抜き取りという形で取り除くことができる。又、逆極性波形Rにより発生する電界強度を抗電界未満とすることにより、抗電界以上の電界強度が発生したときに生じる分極軸の反転を防ぎ、電気機械変換素子40にかかる負担を低下させることで、電気機械変換性能の低下を抑制できる。つまり、電気機械変換素子40の変位量の低下を抑制できる。
従って、上記駆動方法を実現する駆動手段(電気回路や半導体素子等)を第1の実施の形態で示した液滴吐出ヘッド1及び液滴吐出ヘッド2、又は第2の実施の形態で示したインクジェット記録装置3に搭載し、搭載した駆動手段で電気機械変換素子40を駆動することにより、電気機械変換素子40の変位量の低下を抑制できる。これにより、液滴吐出ヘッド1及び2では振動板駆動不良によるインク滴吐出不良がなく安定したインク滴吐出特性が得られる。その結果、インクジェット記録装置3では画像品質を向上できる。
以上、好ましい実施の形態及び実施例について詳説したが、上述した実施の形態及び実施例に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態及び実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
1、2 液滴吐出ヘッド
3 インクジェット記録装置
10 ノズル板
11 ノズル
20 基板
21 圧力室
30 振動板
40 電気機械変換素子
41 第1の電極
42 電気機械変換膜
43 第2の電極
81 記録装置本体
82 印字機構部
83 用紙
84 給紙カセット(或いは給紙トレイ)
85 手差しトレイ
86 排紙トレイ
91 主ガイドロッド
92 従ガイドロッド
93 キャリッジ
94 インクジェット記録ヘッド
95 インクカートリッジ
97 主走査モータ
98 駆動プーリ
99 従動プーリ
100 タイミングベルト
101 給紙ローラ
102 フリクションパッド
103 ガイド部材
104 搬送ローラ
105 搬送コロ
106 先端コロ
107 副走査モータ
109 印写受け部材
111 搬送コロ
112 拍車
113 排紙ローラ
114 拍車
115、116 ガイド部材
117 回復装置
3 インクジェット記録装置
10 ノズル板
11 ノズル
20 基板
21 圧力室
30 振動板
40 電気機械変換素子
41 第1の電極
42 電気機械変換膜
43 第2の電極
81 記録装置本体
82 印字機構部
83 用紙
84 給紙カセット(或いは給紙トレイ)
85 手差しトレイ
86 排紙トレイ
91 主ガイドロッド
92 従ガイドロッド
93 キャリッジ
94 インクジェット記録ヘッド
95 インクカートリッジ
97 主走査モータ
98 駆動プーリ
99 従動プーリ
100 タイミングベルト
101 給紙ローラ
102 フリクションパッド
103 ガイド部材
104 搬送ローラ
105 搬送コロ
106 先端コロ
107 副走査モータ
109 印写受け部材
111 搬送コロ
112 拍車
113 排紙ローラ
114 拍車
115、116 ガイド部材
117 回復装置
Claims (10)
- 電気機械変換膜を有する電気機械変換素子の駆動方法であって、
前記電気機械変換素子の駆動時に、前記電気機械変換素子に対して前記電気機械変換膜の抗電界を越える第1の電界強度を示す駆動波形を印加し、
前記電気機械変換素子の非駆動時に、前記駆動波形に対して逆極性であって、かつ、前記抗電界未満の第2の電界強度を示す逆極性波形を印加することを特徴とする電気機械変換素子の駆動方法。 - 前記逆極性波形がパルス波形であることを特徴とする請求項1記載の電気機械変換素子の駆動方法。
- 前記第2の電界強度は、前記抗電界の20%以上であることを特徴とする請求項2記載の電気機械変換素子の駆動方法。
- 前記パルス波形の立ち下がり時間及び立ち上がり時間が各々1μs以上であることを特徴とする請求項2又は3記載の電気機械変換素子の駆動方法。
- 前記パルス波形のパルス幅が1μs以上であることを特徴とする請求項2乃至4の何れか一項記載の電気機械変換素子の駆動方法。
- 前記パルス波形の印加回数が1000回以上であることを特徴とする請求項2乃至5の何れか一項記載の電気機械変換素子の駆動方法。
- 前記逆極性波形の印加時間が50ms以上であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項記載の電気機械変換素子の駆動方法。
- 前記逆極性波形の印加時間が前記駆動波形の印加時間の0.1倍以上であることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項記載の電気機械変換素子の駆動方法。
- 電気機械変換素子を有する液滴吐出ヘッドであって、
請求項1乃至8の何れか一項記載の電気機械変換素子の駆動方法により前記電気機械変換素子を駆動する駆動手段を搭載したことを特徴とする液滴吐出ヘッド。 - 請求項9記載の液滴吐出ヘッドを搭載したことを特徴とするインクジェット記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012048958A JP2013184309A (ja) | 2012-03-06 | 2012-03-06 | 電気機械変換素子の駆動方法、液滴吐出ヘッド、インクジェット記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012048958A JP2013184309A (ja) | 2012-03-06 | 2012-03-06 | 電気機械変換素子の駆動方法、液滴吐出ヘッド、インクジェット記録装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2013184309A true JP2013184309A (ja) | 2013-09-19 |
Family
ID=49386195
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JP2012048958A Pending JP2013184309A (ja) | 2012-03-06 | 2012-03-06 | 電気機械変換素子の駆動方法、液滴吐出ヘッド、インクジェット記録装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2013184309A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114953742A (zh) * | 2021-02-18 | 2022-08-30 | 东芝泰格有限公司 | 液体喷出头及液体喷出装置 |
-
2012
- 2012-03-06 JP JP2012048958A patent/JP2013184309A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN114953742A (zh) * | 2021-02-18 | 2022-08-30 | 东芝泰格有限公司 | 液体喷出头及液体喷出装置 |
US11945221B2 (en) | 2021-02-18 | 2024-04-02 | Toshiba Tec Kabushiki Kaisha | Liquid ejection head and liquid ejection device |
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