JP2013183762A - 炊飯器 - Google Patents

炊飯器 Download PDF

Info

Publication number
JP2013183762A
JP2013183762A JP2012048753A JP2012048753A JP2013183762A JP 2013183762 A JP2013183762 A JP 2013183762A JP 2012048753 A JP2012048753 A JP 2012048753A JP 2012048753 A JP2012048753 A JP 2012048753A JP 2013183762 A JP2013183762 A JP 2013183762A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
pan
layer
heat insulating
rice cooker
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012048753A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5927422B2 (ja
Inventor
Takashi Nishida
西田  隆
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2012048753A priority Critical patent/JP5927422B2/ja
Publication of JP2013183762A publication Critical patent/JP2013183762A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5927422B2 publication Critical patent/JP5927422B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Cookers (AREA)

Abstract

【課題】炊飯性能に優れた電磁誘導加熱式炊飯器用の鍋を提供する。
【解決手段】電磁誘導加熱式炊飯器用の鍋9に用いられる基材を多層の金属とし、基材最外層の金属は磁性金属で構成され、当該磁性金属の表面には断熱層22を設け、断熱層22は0.3W/m/k以下の熱伝導率を有するとともに鍋底から鍋側面に向かって断熱性を増す構成を有し、なお且つ、断熱層22は熱反射層23を表層に設け、鍋9の部位毎に断熱性を制御する。
【選択図】図3

Description

本発明は、電磁誘導加熱式炊飯器に用いられる鍋に関するものである。
従来、広く世間一般に市販されている炊飯器用鍋は、アルミニウム、ステンレス、チタン、鉄、あるいはこれらを組み合わせた複合材を基材として製造されている。
特に、電磁誘導加熱式の炊飯器に用いられる鍋においては、フェライト系ステンレス等の磁性金属を鍋基材の外層に配し、その内側にアルミニウムを積層する、あるいは、場合によってさらにその内面にステンレスを積層しているものなどがある。
電磁誘導加熱の特性として比透磁率の高い材料の方が電磁誘導による発熱性が高いことから鍋の外層にはフェライト系ステンレス等の磁性金属がよく用いられており、また、鍋の内層には熱拡散を素早く行い、調理物に均一に熱を加える目的により熱伝導率の高いアルミニウムなどがよく用いられる。
また、近年、電磁誘導加熱式の炊飯器用鍋としては金属を基材に用いるものの他、炭素材料を基材とするものや陶磁器を基材とし、これに発熱材料を印刷して電磁誘導加熱に対応しているものなどがある。
さらに、これら金属製の炊飯器用鍋は、通常は調理物であるご飯が強く付着することを防止するために、その内面にフッ素樹脂コートが処理されており、ご飯に対する非粘着性を向上させている。
鍋の内面に処理されるフッ素樹脂コートは、1層であるものから2層、あるいは、3層となっているのが通常であるが、良好な非粘着性、高い耐久性および良好な外観を得る観点から2層以上のフッ素樹脂コートとすることが好ましい。
電磁誘導加熱式の炊飯器においては、鍋の発熱性をさらに向上することが従来課題として挙げられ、鍋の材料面から発熱性を向上させる手段としては、透磁率の高い材料を用いるか、固有抵抗値の高い材料を用いることが有効な手段である。
これらの観点より、電磁誘導加熱式の鍋の発熱層には磁性金属としてSUS430を代表とするフェライト系ステンレスなどが多く用いられてきた。その他、パーマロイ等の鉄系合金を使用した例や磁性金属層の外面に銅メッキを処理した例などもあった。
しかしながら、これらの材料においては、電磁誘導加熱特性を決定する因子である固有抵抗値や比透磁率は成型加工時の変動因子ではあるものの、鍋への成型加工後は材料固有の因子として安定したものであり、材料面から発熱性を向上するには限界があった。
また、炊飯器においてはご飯の食味を改善することが大きな課題であり、従来、炊飯器の鍋においては、熱を均一に分布させるために基材の厚肉化を図ったり、基材を多層に積層させたりする例があった。
しかしながら、炊飯したご飯の食味向上の面から論ずると、鍋を厚肉化したり、多層化したりして熱回りを均一にすることも重要な条件の一つではあるが、それとは別に、鍋の磁性金属層で発生し鍋内に伝わった熱を逃さずに鍋内に封じ込める構成をとることも食味向上面では重要な条件となる。
従来例としては、鍋外面に断熱層を設けたものがあるが(例えば、特許文献1及び2)、鍋外面にただ単に断熱層を設けただけでは食味の向上は難しい他、断熱層を樹脂で構成した場合には樹脂からの遠赤外線放射による放熱が高くなり、返って食味や保温性を損ねるといった不具合も生じることがあった。
特開平10−211091号公報 特開平11−56599号公報
本願発明の目的は、これら従来の問題を解決することであり、鍋の断熱性を鍋の部位別に制御することによって、電磁誘導加熱式炊飯器で調理されたご飯の食味を向上することである。
本発明は上記目的を達成するために、電磁誘導加熱式炊飯器用の鍋に用いられる基材を多層の金属とし、基材最外層の金属は磁性金属で構成され、当該磁性金属の表面には断熱層を設け、当該断熱層は0.3W/m/k以下の熱伝導率を有するとともに鍋底面から鍋側面に向かって断熱性を増す構成を有し、なお且つ、当該断熱層は熱反射層を最表層に有することを特徴とする鍋としたものである。
これにより、磁性金属層での発熱した熱が断熱層により鍋から逃げにくくなり、なお且つ、熱反射層が遠赤外線放射率を低く抑えるので、さらに熱が逃げにくくなる。
また、本発明においては、断熱性が鍋底から鍋側面に向かって高くなる構成を有しているので、鍋の上部ほど熱を逃がしにくい構成となっている。
本発明の電磁式誘導加熱式炊飯器の鍋は、上述の断熱層と熱反射層の組合せ効果により鍋の部位毎に断熱性を適度に制御することができるので、炊飯時や保温時に発生する熱を鍋上部では逃し難しく、鍋下部では比較的逃しやすい構成としているために、理想的な熱回りとすることができ、炊飯したご飯の食味を向上することができる。
本発明の実施の形態における炊飯器用鍋を具備した炊飯器の断面図 本発明の実施の形態における炊飯器用鍋の模式図 本発明の実施の形態における鍋の詳細断面模式図 本発明の実施の形態における鍋の部位ごとの添加材の添加量と遠赤外線放射率との関係を示す図
第1の発明は、金属を基材とし、基材外面の金属は磁性金属で構成され、当該磁性金属の表面には熱伝導率が0.3W/m/k以下の断熱層を設け、当該断熱層は鍋底面から鍋側面に向かって断熱性を増す構成を有し、その上層には熱反射層を有する鍋を具備する炊飯器である。
より具体的には、アルミニウムのごとき熱良導性の金属と電磁誘導加熱特性に優れた磁性金属であるフェライト系ステンレスを接合して得られたクラッド材のような多層金属を鍋の基材とし、これを成形加工して得られた鍋の外面、すなわち、磁性金属層の表面にアルミナ粒子などによるショットブラストにより表面粗度Raが0.5〜5μmとなるように粗面化処理を実施することが望ましい。
次いで、当該磁性金属層の表面には断熱層を形成するものであるが、好ましくは、熱伝導率が0.3W/m/k以下の断熱層を設けるものである。
断熱層を構成する材質としては、フッソ樹脂、ポリエーテルサルホン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、あるいはこれらの変性タイプの樹脂などが挙げられるが、より熱伝導率を下げるために中空ガラスビーズ、中空セラミックスビーズ、多孔質のカーボン粒子等、熱伝導率を減じさせる充填材を上記の樹脂に添加することが可能である。
断熱性を制御する手段としては、断熱層の厚さを変化させる方法があるが、断熱層の厚みを増すほどに断熱性を高めることができるのは必然であり、断熱性を断熱層の厚さで制御する場合は、鍋底面が比較的薄く、鍋上部になるにつれて厚膜化を図ることが望ましい。
鍋底面において断熱層は、概ね20〜100μmとし、鍋側面の膜厚は鍋底面の平均膜厚に比べて1.5倍以上厚膜の部位を設け、また、底面と側面をつなぐ側面下部は両者の中間的な膜厚とすることが望ましい。
特に、鍋底面部の内、底温度センサー当接部については、センサーによる温度検知が十分できなくなるので薄めに設定することが重要である。
一方、断熱層に添加する中空ガラスビーズ、中空セラミックスビーズ、多孔質のカーボン粒子等、熱伝導率を減じさせる充填材の添加量を変化させることにより断熱性を制御することも可能であり、一般的に、上記充填剤の添加量を増加させ、断熱層内に中空部を増加させることによって、熱伝導率を低下させ、断熱性を向上することが可能である。
この場合、鍋底面の断熱層の熱伝導率は比較的高く、鍋側面になるほど熱伝導率が高い断熱層となるように添加材の量、粒子径、材質を変化させることが望ましく、これにより、鍋底から鍋側面に向かって断熱性を増す構成とできる。
中空ガラスビーズの場合、平均粒径が10〜80μm、カサ比重が0.05〜0.5g/mlのものを塗膜中に10〜30重量%含有する層を磁性金属表面に設けることが望ましい。
中空ガラスビーズが10重量%未満では鍋内に十分に熱を封じ込む性能が発揮されないし、30重量%を超えると塗膜が脆く皮膜としての機能を有しないので、10重量%〜30重量%が望ましい。
さらに、当該断熱層の表面には熱反射層を設け、熱の放射を抑制することによって、鍋からの熱の散逸を抑制することが可能であるが、この場合、断熱層単体よりも遠赤外線放射率が低い、すなわち、断熱層よりも熱反射率が高い熱反射層を設けることにより、熱の散逸をさらに低減し、断熱層の断熱効果をさらに向上できるものである。
なお、鍋内面には通常非粘着性を向上するためのフッソ樹脂コートが処理される。
以上のように、磁性金属層の表面に熱伝導率の低い断熱層を設け、当該断熱層は鍋底から鍋側面に向け順次その断熱性を増し、さらに、当該断熱層の表面には熱反射層を設けることにより、磁性金属層で発生した熱を外部に逃し難く、調理結果に好影響をもたらすことができる。
本構成によれば、鍋底面から鍋の側面になるにしたがい、断熱性が向上するものであり、特に鍋側面ではこの構成により熱伝導性が低く抑えられ、炊飯中に鍋内上部に貯められた熱が封じ込められることにより、米に均一に熱が伝わり食味の向上が可能となる。
逆に、側面下部や鍋底面になるほど断熱性は低下するが、これらの部位は本体内部に配置される電磁誘導加熱コイルに対向して鍋の磁性金属層が発熱する部位とその周辺部であり、この部位の表面にあまりに高い断熱性が付与され、鍋底部に熱がこもると、返って余分な熱によるご飯の変性をきたし、結果として食味に悪影響を及ぼす可能性が強く比較的断熱性を低くするものである。
なお、ここで述べた側面下部は鍋下端から全高の1/3程度までの高さの部位を示し、側面部はそれより上部を示すものである。
第2の発明は、上記第1の発明において、当該断熱層の表面に処理される熱反射層は、遠赤外線放射率が鍋底面から鍋側面に向かって低下することを特徴とする鍋を具備する炊飯器である。
本発明においては、底面においては、断熱層の断熱性が側面部よりも低く、なお且つ、熱反射層の赤外線放射率は高いため、熱が比較的逃げやすい構成になっている反面、鍋の側面部においては、断熱層の断熱性が底面よりも高く、なお且つ、熱反射層の赤外線放射率は低いため、熱が逃げにくい構成になっている。
本構成により、鍋底には熱が留まりにくく、鍋上部になるほど熱が溜まりやすいものとなっており、食味の向上を図ることが可能となる。
第3の発明は、上記第1および第2の発明において、断熱層は熱反射層を最表層に有し、当該熱反射層には金属フレークを含有するとともに、当該金属フレークの濃度を鍋底面から鍋側面に向かって順次高めていくことを特徴とする鍋を具備する炊飯器である。
熱反射層に添加する金属フレークとしては、アルミニウム、ステンレス、ニッケル、銅、金、銀、あるいは、各種合金などが挙げられるが、これら金属類は熱を反射する作用が高く、添加濃度が高いほど熱反射層の遠赤外線放射率を低下させ、鍋からの熱の散逸を防止する効果が高くなる。
例えば、熱反射層を構成する耐熱樹脂にアルミフレークを添加する場合、鍋底面においては熱反射層の厚さを20μmとした上で、10重量%以内の範囲で添加し、鍋側面では10重量%〜5重量%の範囲で鍋上部になるほどアルミフレークの添加量を増加させることが望ましい。
ただし、アルミフレーク量を5.0重量%以上添加すると、耐食性や電磁誘導加熱特性に悪影響が生じるので好ましくはない。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態について、電磁誘導加熱式の炊飯器を例にとり、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
図1は本発明の実施の形態1における電磁誘導加熱式炊飯器用の鍋を具備した炊飯器の断面図、図2は同炊飯器用鍋の模式図、図3は鍋断面の詳細模式図である。
図1および図2に示すように、炊飯器本体1は、鍋9を着脱自在に収納し、鍋9の底部15および側面下部13に対向して電磁誘導加熱コイル3を設け、鍋9を電磁誘導加熱により加熱するように構成している。この電磁誘導加熱コイル3の外方に防磁用のフェライト4を設けている。蓋2は、鍋9の上方開口部を開閉自在に覆い、この蓋2の内面に内蓋7を着脱自在に設置している。
鍋底温度検知センサー8は、鍋の底中心部16に対向して設け、鍋9の温度を検知するもので、その出力を加熱制御基板5に入力している。加熱制御基板5は、マイクロコンピュータや、電磁誘導加熱コイル3に高周波電流を供給するインバータ回路などを有し、基板冷却ファン10により冷却されながら動作して、操作部6からの入力に基づいて、マイクロコンピュータによるプログラム制御により炊飯および保温工程を実行するよう構成している。なお、11は蒸気キャップである。
ここで、鍋9は、図3に示すように、厚さ0.5mmのフェライト系ステンレスを磁性金属層17として、これに厚さ1.0mmのアルミニウム18を接合したクラッド材を基材としたものであり、磁性金属層17側を外面にしてプレス加工して鍋形状にしたものである。
鍋9の内面のアルミニウム18表面には2層構成のフッ素樹脂コート19を処理している。
基材を鍋形状にプレス成形し洗浄した後、鍋内面のアルミニウム18の表面にサンドブラストをかけ、表面粗さRaが2〜5μmとなるように調整し、その後、フッ素樹脂と接着成分、顔料、光輝材を塗膜構成成分とした液状のプライマ塗料を成膜後膜厚が約10μmとなるよう塗装し、100℃で20分間乾燥した。
プライマの乾燥が終了し、十分に基材温度が下がったところで鍋側面部のプライマ上にプライマの色とは異なる色のインクを用いて水位線表示部をパッド印刷により印刷し、その後、下部トップコート処理として顔料や光輝材等の添加物を含有しないフッ素樹脂の粉体塗料をプライマおよび水位線表示部の上に成膜後膜厚35μmとなるように塗装した。このとき、使用したフッ素樹脂はPFA粉体であり、この粉体塗料を塗装した後に380℃で20分間焼成処理してフッ素樹脂コートに成膜した。
一方、鍋基材の外層を構成する磁性金属層17の外表面にはサンドブラストにより表面粗さRaが0.5〜3μmとなるように調整して粗面化処理面20を形成し、その後、平均粒径30μmの中空ガラスビーズを充填材21として含有するポリエーテルサルホン樹脂塗料を磁性金属層17の表面に塗装し断熱層22とした。
このポリエーテルサルホン樹脂塗料は焼成成膜後に、鍋底面15で40〜100μm、側面下部13で100〜200μm、側面上部14で200〜400μmの平均膜厚となるように塗装し、また、塗膜中に含有される中空ガラスビーズ量は10重量%であり、この塗膜の熱伝導率は0.18W/m・kであった。
中空ガラスビーズ量は塗膜中に30重量%程度まで添加することが可能であるが、高濃度になると相対的に塗膜中の樹脂量が少なくなり、塗膜としてまとまりがなく脆くなることがあるので、塗料中にガラス繊維、チタン酸カリウム繊維、タルクなどを数重量%程度添加し、樹脂のまとまりを向上することも可能である。
中空ガラスビーズを充填材として含有するポリエーテルサルホン樹脂層は熱伝導率が低いので、炊飯器本体に備えられる温度センサーが当接する部位16においては、この樹脂層を塗装した場合に十分温度検知できなくなるので、膜厚40μm程度に薄めの塗装を実施した。
次いで、熱反射層23として断熱層の上層にポリエーテルサルホンを主体とした樹脂塗料を塗装するが、この塗料は樹脂成分と顔料を主成分とする他、平均粒径40μmのマイカを添加材24として含有するものであり、本実施の形態においては、鍋外面全体に20μmの厚さで塗装した。
熱反射層23は5〜25重量%のマイカを含有するが、熱反射性を高めるために、金色、銀色、銅色などの光輝性の高いものを使用することが望ましく、また、下層の断熱層を十分に隠蔽するように、マイカの添加量と膜厚を設定することが重要である。
これらの塗装は、適当な間隔をあけての連続塗装でもよいし、それぞれの塗装後に100℃10分程度の乾燥時間を設けてもよいが、最終的には280〜300℃で15〜30分間焼成して外面塗装を成膜した。
言うまでもなく、これら塗装条件はどのような樹脂を用いるかによって変更が可能であるし、断熱層は2層以上でもよく、断熱層と基材の密着性を向上するために基材上にプライマを塗装してもよい。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2について、電磁誘導加熱式の炊飯器を例にとり、図面を参照しながら説明するが、本実施の形態2においては、実施の形態1で説明した電磁誘導加熱式炊飯器と同様のものを用いている。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
ここで、鍋9は、実施の形態1で示したものと同様、図3に示すように、厚さ0.5mmのフェライト系ステンレスを磁性金属層17として、これに厚さ1.0mmのアルミニウム18を接合したクラッド材を基材としたものであり、磁性金属層17側を外面にしてプレス加工して鍋形状にしたものである。
さらに、鍋9の内面のアルミニウム18表面には2層構成のフッ素樹脂コート19を処理している点も実施の形態1同様である。
一方、鍋基材の外層を構成する磁性金属層17の外表面にはサンドブラストにより表面粗さRaが0.5〜3μmとなるように調整して粗面化処理面20を形成し、その後、接着成分からなるプライマ層を成膜後約1μmとなるように塗布し、さらに、平均粒径30μmの中空ガラスビーズを充填材21として含有するポリエーテルサルホン樹脂塗料を磁性金属層17の表面に塗装し断熱層22とした。
このポリエーテルサルホン樹脂塗料は焼成成膜後に、鍋底面15で40〜100μm、側面下部13で100〜200μm、側面上部14で200〜400μmの平均膜厚となるように塗装し、また、塗膜中に含有される中空ガラスビーズ量は10重量%であり、この塗膜の熱伝導率は0.18W/m・kであった。
中空ガラスビーズを充填材として含有するポリエーテルサルホン樹脂層は熱伝導率が低いので、炊飯器本体に備えられる温度センサーが当接する部位16においては、この樹脂層を塗装した場合に十分温度検知できなくなるので、膜厚40μm程度に薄めの塗装を実施した。
次いで、熱反射層として断熱層の上層にポリエーテルサルホンを主体とした樹脂塗料を塗装するが、この塗料は樹脂成分と顔料を主成分とする他、平均粒径40μmのマイカとアルミフレークを添加材24として含有するものであり、本実施の形態においては、鍋外面全体に20μmの厚さで塗装した。
熱反射層は適量のマイカを含有するが、熱反射性を高めるために、金色、銀色、銅色などの光輝性の高いものを使用することが望ましく、また、下層の断熱層を十分に隠蔽するように、マイカの添加量と膜厚を設定することが重要である。
本実施の形態2においては、鍋の部位を底、側面下、側面上の3部位に分割し、熱反射塗料に含有させるマイカ及びアルミフレーク量を、図4のように変化させて部位別に塗り分けた。
図4に示す通り、マイカとアルミフレークの添加量を変化させることにより遠赤外線放射率を変化することが可能であり、側面部においては、熱反射層の遠赤外線放射率が低い、つまり、熱反射が多い上に断熱層の膜厚が厚いので断熱性に優れている一方、底面部は熱反射層の遠赤外線放射率が高い上に断熱層の膜厚が薄いので低断熱であり、熱を比較的早く放射することができ、余分な熱を溜め込まないようになっている。また、側面下部においては底と側面の中間的な断熱性となっている。
以上のように、本発明にかかる電磁誘導加熱式炊飯器の鍋は、鍋基材外層を構成する磁性金属層表面に断熱層と熱反射層を設けているので、部位毎に断熱性を制御することによって調理性能が向上させることができるため、他の電磁誘導加熱式調理器具の鍋としても有用である。
9 鍋
21 充填材
22 断熱層
23 熱反射層
24 添加材

Claims (3)

  1. 基材外面に設けられた断熱層と、前記断熱層の表層に設けられた熱反射層とを有し、前記断熱層の熱伝導率が0.3W/m/k以下であるとともに、その底面から側面に向かって断熱性が高くなる鍋を具備する炊飯器。
  2. 熱反射層の遠赤外線放射率が、その底面から側面に向かって低下する鍋を具備する請求項1記載の炊飯器。
  3. 熱反射層は、金属フレークを含有し、前記金属フレークの含有量をその底面から側面に向かって高くする鍋を具備する請求項1または2記載の炊飯器。
JP2012048753A 2012-03-06 2012-03-06 炊飯器 Active JP5927422B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012048753A JP5927422B2 (ja) 2012-03-06 2012-03-06 炊飯器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012048753A JP5927422B2 (ja) 2012-03-06 2012-03-06 炊飯器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013183762A true JP2013183762A (ja) 2013-09-19
JP5927422B2 JP5927422B2 (ja) 2016-06-01

Family

ID=49385771

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012048753A Active JP5927422B2 (ja) 2012-03-06 2012-03-06 炊飯器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5927422B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105534319A (zh) * 2015-12-28 2016-05-04 合浦展鹏实业有限公司 一种ih电饭煲的陶瓷内胆及其制备方法
CN113647829A (zh) * 2021-09-14 2021-11-16 厦门佰顺兴自动化科技有限公司 一种炒锅及其制作方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0341616U (ja) * 1989-08-29 1991-04-19
JP2009072253A (ja) * 2007-09-19 2009-04-09 Panasonic Corp 電磁誘導加熱用の鍋と電磁誘導加熱式の炊飯器

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0341616U (ja) * 1989-08-29 1991-04-19
JP2009072253A (ja) * 2007-09-19 2009-04-09 Panasonic Corp 電磁誘導加熱用の鍋と電磁誘導加熱式の炊飯器

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105534319A (zh) * 2015-12-28 2016-05-04 合浦展鹏实业有限公司 一种ih电饭煲的陶瓷内胆及其制备方法
CN113647829A (zh) * 2021-09-14 2021-11-16 厦门佰顺兴自动化科技有限公司 一种炒锅及其制作方法
CN113647829B (zh) * 2021-09-14 2023-04-14 厦门佰顺兴自动化科技有限公司 一种炒锅及其制作方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5927422B2 (ja) 2016-06-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20120273483A1 (en) Cooking vessel applicable for induction heating and method for manufacturing thereof
CN105615623B (zh) 一种用于电磁加热式锅具的锅体
JP2020531148A (ja) 誘導加熱可能な多層加熱調理支持体
JP2007130310A (ja) 電磁誘導加熱調理器用の非金属製容器
JP5145840B2 (ja) 電磁誘導加熱用の鍋
JP5927422B2 (ja) 炊飯器
JP2010022448A (ja) 炊飯器
JP2009072253A5 (ja)
JPH08131337A (ja) 電磁加熱用調理容器及び食器
JP2010022447A (ja) 電磁誘導調理器の調理鍋
CN201260613Y (zh) 新型的锅体结构
JP3146744U (ja) 調理用加熱容器
JP2012040273A (ja) 電磁誘導加熱式炊飯器用鍋
CN209202802U (zh) 锅具及烹饪器具
JP3146744U7 (ja)
JPH11185945A (ja) 電磁誘導加熱調理器用の調理器具及びその製造方法
JPH11267030A (ja) 調理用鍋
JP5927421B2 (ja) 炊飯器
JP2009082356A (ja) 調理鍋
JP4346134B2 (ja) 電磁加熱用陶磁器又はガラス食器及びその製造法
KR20080003397U (ko) 가열속도가 빨라지고 보온율이 향상된 전자유도밥솥용내솥용기
CN207575008U (zh) 电磁感应加热锅具和煮食设备
CN207428916U (zh) 电磁炉用陶瓷锅
CN207912565U (zh) 一种带金属外壳的ih电饭煲陶瓷内胆
CN201070251Y (zh) 一种复合锅

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140922

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20141015

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20141022

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150708

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150818

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150925

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160209

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160222

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5927422

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151