JP2013183668A - 鮎釣り用針ケース - Google Patents

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Abstract

【課題】掛針を迅速に取り出せる鮎釣り用針ケースを提供する。
【解決手段】針取り出し用窓部2が開設されたケーシング1内に、複数の掛針4を保持するための円環状針保持盤3が回転自在として収容されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、鮎釣り用針ケースに関する。
従来、鮎の友釣に使用される掛針を収納するための針ケースがあった(特許文献1参照)。
特許文献1記載の針ケースは、複数の掛針を差し込み可能な切込みを有する細長板状スポンジから成る保持体を、蓋付きのケーシングに収容した構造であった。
特開平11−9164号公報
しかし、従来の針ケースは、ケーシングをポケットから取り出し、蓋を開け、掛針を取り出して、ケーシングの蓋を閉めて再びポケットに戻す一連の作業が非常に面倒であった。鮎の友釣りでは、掛針が川底の石で擦れる等して針先が丸くなってしまうため、1日で数十本の掛針を使用し、頻繁に新しい掛針に交換する必要があった。この掛針の交換の度にケーシングをポケットから出し入れし、蓋を開閉していると、時間を浪費し、また、ケーシングごと川の中に落とす虞れもあった。
そこで、本発明は、掛針を迅速に取り出せる鮎釣り用針ケースを提供することを目的とする。
本発明に係る鮎釣り用針ケースは、針取り出し用窓部が開設されたケーシング内に、複数の掛針を保持するための円環状針保持盤が回転自在として収容されているものである。
また、上記円環状針保持盤は、外周面に周方向の切込み溝が形成されており、該切込み溝に10本〜50本の上記掛針を差し込んで保持可能であるものである。
また、上記円環状針保持盤を一方向へ回転自在とすると共に他方向への回転を規制するラチェット機構を具備しているものである。
本発明の鮎釣り用針ケースによれば、針取り出し用窓部から掛針を迅速に取り出すことができる。ケーシングを開閉する必要がなく、ポケットに入れたままでも掛針を取り出すことができる。円環状針保持盤を回転させて次々と新しい掛針を繰り出すことができ、鮎の友釣りで1日に要する複数の掛針を、コンパクトなケーシングに収納して携行することができる。
本発明の実施の一形態を示した斜視図である。 鮎の友釣り用の仕掛けの一例を示した簡略図である。 本発明の他の実施形態を示した斜視図である。 本発明の別の実施形態を示した斜視図である。 掛針と逆針の取着状態を示した説明図である。 鮎釣り用針ケースの断面正面図であり、(A)は円環状針保持盤を取外したケーシングの断面正面図であり、(B)は全体の断面正面図であり、(C)は要部拡大断面図である。 本発明のさらに別の実施形態を示した斜視図である。 他の鮎釣り用針ケースの断面正面図であり、(A)は全体の断面正面図であり、(B)は要部拡大断面正面図である。
以下、実施の形態を示す図面に基づき本発明を詳説する。
図1に示すように、本発明の鮎釣り用針ケースは、針取り出し用窓部2が開設されたケーシング1内に、複数の掛針4を保持するための円環状針保持盤3が回転自在として収容されている。
図1では、ケーシング1は、適度な剛性を有する合成樹脂から成り、正面視(図6参照)に於て、上半部が半円形状で、下半部が矩形状に形成されている。ケーシング1は、その外周縁を成す側壁の内の(上半分の)円周壁部11の一部、及び、その前後周辺部を切欠いて針取り出し用窓部2が開口されている。ケーシング1は、針取り出し用窓部2から円環状針保持盤3が一部露出するように構成されている。ケーシング1の中央部には、円環状針保持盤3を支持する軸受用短円筒部6を備え、短円筒部6内には空間部12が形成されている。
図2に示すように、掛針4は、鮎の友釣りに用いられる仕掛けに於て、着脱自在として次々に交換して使用されるものであって、イカリ形状の針4Aと、針4Aの軸に結び付けられた短尺の釣糸4Bから成る。なお、図例では、針4Aは、3本爪のイカリ形状としたが、4本爪、あるいは、それ以上の爪を有するイカリ形状とするも良い。図2に示す鮎の友釣り用の仕掛けの一例としては、図外の竿に垂らされた長尺の仕掛け糸41と、仕掛け糸41に移動可能に取付けられ囮用の鮎Yの鼻に通すための鼻カン42と、仕掛け糸41の端部が結び付けられて囮用の鮎Yの尾近くに刺して止着するための逆針43とを、具備している。
図5に示すように、逆針43は、一端を鮎Yに引っ掛けるための鉤針部43Aとし、他端に折返し部43Bを有している。掛針4は、折返し部43Bに釣糸4Bを係着して取り付けられる。
図1と図6に示すように、円環状針保持盤3は、外周面3Aに周方向の切込み溝13が形成されており、切込み溝13に10本〜50本の掛針4を差し込んで保持可能である。
円環状針保持盤3は、ポリウレタンフォーム等の弾性合成樹脂から成る外環スポンジ体30と、適度な剛性を有する合成樹脂から成る芯材31とを、備えている。芯材31は、外環スポンジ体30に内嵌されて内側から支持しており、その一側面には、複数の三角段部18が内周端縁に沿って(環状に)並べて形成されている。この三角段部18は、各頂点から見て一方向A側に緩斜面18Aを有し、かつ、他方向B側に起立壁18Bを有している。円環状針保持盤3は、切込み溝13に差し込まれた掛針4を、外環スポンジ体30の弾発力をもって挟み込んで保持している。なお、円環状針保持盤3の外周面3Aには、2本以上(複数)の切込み溝13…を設けても良い。
円環状針保持盤3に保持できる掛針4の数が、10本より少ないと、(1日の)鮎の友釣りで使用する掛針4の必要数に足りず、1個の針ケースでは掛針4が不足するため、針ケースを複数持つ必要があり不便である。また、円環状針保持盤3が保持できる掛針4の数が、50本より多いと、円環状針保持盤3の外径を大きくする必要が生じ、針ケース自体が大きくなりすぎて持ち運びが不便になる。
図6に示すように、本発明の鮎釣り用針ケースは、円環状針保持盤3を一方向Aへ回転自在とすると共に他方向Bへの回転を規制するラチェット機構5を具備している。
ラチェット機構5は、ケーシング1の軸受用短円筒部6の外周端縁に沿って形成された複数の係止片部17、及び、円環状針保持盤3に形成された複数の三角段部18によって構成されている。係止片部17は、一方向Aに向けて傾くように突出しており、三角段部18(芯材31の側面)に反発力をもって当接している。
ラチェット機構5は、円環状針保持盤3が一方向Aに回転する際、三角段部18が緩斜面18Aにより係止片部17を弾性変形させつつ頂点を乗り越えさせ、カチカチと音をたてながら回転が可能となるように構成されている。また、円環状針保持盤3が他方向Bに回転しようとする際には、係止片部17の先端部が三角段部18の起立壁18Bに当たって針保持盤3を係止して、その回転を規制するように構成されている。
図7に示すように、ケーシング1は、その外壁面に面状ファスナー10を取付けるも良い。
この構成によれば、鮎釣りの際、使用者が着用しているベストに、面状ファスナー10を利用してケーシング1を取着することができる。ケーシング1をベストに取着したままで円環状針保持盤3に差し込まれた掛針4を取り出し、円環状針保持盤3を回転させながら使用するのが好ましい。
図8は、ラチェット機構5の他の実施例を示している。
図8のラチェット機構5は、ケーシング1の軸受用短円筒部6の外周面に突設された複数の係止片部7、及び、円環状針保持盤3の芯材31の内周面に形成された複数の三角段部8によって構成されている。
係止片部7は、短円筒部6の外周面からラジアル方向に立ち上げられ、一方向A側へ弾性変形させて折曲げられて、先端部7Aから中間部7Bにわたって三角段部8(芯材31の内周面)に反発力をもって当接すると共に短円筒部6の外周面との間に隙間9を形成している。
図6に示すラチェット機構5は、円環状針保持盤3が一方向Aに回転する際、三角段部8が緩斜面8Aにより係止片部7を内側に押込んで弾性変形させつつ三角段部8の頂点を乗り越えさせ、カチカチと音をたてながら回転が可能となるように構成されている。また、円環状針保持盤3が他方向Bに回転しようとする際には、係止片部7が先端部7Aを三角段部8の起立壁8Bに当て、先端部7Aから中間部7Bにわたる広い範囲で円環状針保持盤3の芯材31を係止して、その回転を規制するように構成されている。
上述した本発明の鮎釣り用針ケースの使用方法(作用)について説明する。
図1と図6に示すように、ケーシング1の針取り出し用窓部2から露出している円環状針保持盤3の切込み溝13に、掛針4を差し込んで保持させる。この際、イカリ形状の針4Aの複数に分かれた爪の内の1本と軸、及び、釣糸4Bを、切込み溝13に沿って差し込めば、釣糸4Bが直線状に収まって、見た目も良い。次に、円環状針保持盤3を回転させつつ切込み溝13に次々と掛針4を差し込んでいき、外周面3Aの切込み溝13の全周にわたって、所定数の掛針4,4…を保持させる。
次に、針取り出し用窓部2から指を入れて、円環状針保持盤3の切込み溝13に差し込まれた掛針4を掴んで取り出す。指で掴める箇所に保持された掛針4を使いきったら、円環状針保持盤3を回転させて、新しい掛針4を順次繰り出す。この際、ラチェット機構5により、円環状針保持盤3の他方向Bへの回転を規制し、一方向Aにのみ回転可能としているため、掛針4が針取り出し用窓部2に引っ掛かってしまう虞れが無く、かつ、針4Aを指に突き刺してケガをする危険性を低減する。面状ファスナー10を利用してケーシング1をベストに取着して使用する場合、掛針4の交換の際、ケーシング1をポケットから取り出す必要がなく、掛針4を取り出せて交換作業が迅速に行え、ケーシング1を川に落とすこともない。
ケーシング1の中央部に設けられた空間部12には、円環状針保持盤3を回転させる際、指を通して把持するも良く、又は、図2に示す仕掛け糸41と鼻カン42と逆針43で構成される鮎釣りの仕掛けを巻き取るための仕掛け巻きを装着するも好ましい(図示省略)。
なお、本発明は、設計変更可能であって、例えば、図3に示す本発明の他の実施形態では、ケーシング1が丸型となっている。図3では、ケーシング1は、円環状針保持盤3を包囲状として全体が環状に形成されている。ケーシング1は、外周縁を成す側壁が全周にわたって円周壁部11であり、その円周壁部11の一部と周辺部を切欠いて針取り出し用窓部2が開口されている。ケーシング1は、針取り出し用窓部2から円環状針保持盤3が一部露出するように構成されている。
図4は、本発明の別の実施形態を示した図である。
図4では、ケーシング1が全体として正方形状の角型となっている。この正方形状のケーシング1の一辺を切欠いて針取り出し用窓部2が開口され、針取り出し用窓部2から円環状針保持盤3が一部露出し、切込み溝13に差し込まれた掛針4を迅速に取り出せるように構成されている。
以上のように、本発明に係る鮎釣り用針ケースは、針取り出し用窓部2が開設されたケーシング1内に、複数の掛針4を保持するための円環状針保持盤3が回転自在として収容されているので、針取り出し用窓部2から掛針4を迅速に取り出すことができる。掛針4を取り出すためにケーシング1を開閉する必要がなく、ポケットに入れたままでも掛針4を取り出すことができる。円環状針保持盤3を回転させて次々と新しい掛針4を繰り出すことができ、鮎の友釣りで1日に要する複数の掛針4を、コンパクトなケーシング1に収納して携行することができる。
また、円環状針保持盤3は、外周面3Aに周方向の切込み溝13が形成されており、切込み溝13に10本〜50本の掛針4を差し込んで保持可能であるので、掛針4の差込み・取り出しが非常に容易であり、かつ、確実に保持できる。また、(1日の)鮎の友釣りで使用する掛針4の必要数を十分に満たすことができ、コンパクトで持ち運びが便利である。
また、円環状針保持盤3を一方向Aへ回転自在とすると共に他方向Bへの回転を規制するラチェット機構5を具備しているので、掛針4が針取り出し用窓部2に引っ掛かるのを防止でき、円環状針保持盤3の回転が阻害されることが無く、かつ、安全性を向上できる。
1 ケーシング
2 針取り出し用窓部
3 円環状針保持盤
3A 外周面
4 掛針
5 ラチェット機構
13 切込み溝
A 一方向
B 他方向

Claims (3)

  1. 針取り出し用窓部(2)が開設されたケーシング(1)内に、複数の掛針(4)を保持するための円環状針保持盤(3)が回転自在として収容されていることを特徴とする鮎釣り用針ケース。
  2. 上記円環状針保持盤(3)は、外周面(3A)に周方向の切込み溝(13)が形成されており、該切込み溝(13)に10本〜50本の上記掛針(4)を差し込んで保持可能である請求項1記載の鮎釣り用針ケース。
  3. 上記円環状針保持盤(3)を一方向(A)へ回転自在とすると共に他方向(B)への回転を規制するラチェット機構(5)を具備している請求項1又は2記載の鮎釣り用針ケース。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003164245A (ja) * 2001-12-03 2003-06-10 Yonepura:Kk スプール収納ケース及びケース入りのスプール
JP2005046007A (ja) * 2003-07-29 2005-02-24 Nippon Seikan Kk 釣り針収納具
JP2007195496A (ja) * 2006-01-29 2007-08-09 Daiwa Seiko Inc 仕掛け巻き

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