JP2013183588A - 電気車両の充放電装置、充放電制御プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

電気車両の充放電装置、充放電制御プログラムおよび記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】住宅などの電力と電気車両間の充放電とを組み合わせた電気車両の充放電を効率的に行う。
【解決手段】EV充放電器2は、電気自動車EV1,EV2がそれぞれ有する蓄電池SB1,SB2を、直流バスDCBを介して供給される電力で充電する。バイパス経路BPは、DC−DCコンバータDD1,DD2と蓄電池SB1,SB2との間に設けられ、蓄電池SB1,SB2の間で充放電経路を形成するように蓄電池SB1,SB2を接続する。
【選択図】図2

Description

本発明は、蓄電池を有する電気車両間での充放電を効率的に行う電気車両の充放電装置に関するものである。
近年、CO排出量の削減やエコロジーの観点から、電気自動車をはじめとした電気車両の開発が進められており、それに伴って電気車両の普及も進んでいる。電気車両の充電については、例えば、電気自動車の場合、充電ステーションや住宅に設置された充電器を用いて電気自動車の蓄電池を充電するのが一般的である。これに対し、電気自動車間で電力を授受する試みがなされている。
例えば、特許文献1には、電気自動同士を制御ボックスを介して接続する緊急充電システムが開示されている。このような構成では、電気自動車同士を接続することにより、走行中に蓄電残量が不足するような状況が生じても、電気自動車間で電力を授受することにより、充電不足のために走行不能になるという事態を回避することができる。
ところで、一般に、充電には普通充電と急速充電とがあり、普通充電は住宅で行われ、急速充電は充電スタンド等の設備で行われている。
普通充電は、100Vまたは200Vで行う充電であり、200Vでは通常3kW(15A)程度の充電電力で行われる。普通充電では、空から満充電にまで充電するのに、電気自動車の電池容量が15kWhである場合は約5時間を要し、電池容量が24kWhである場合は約8時間を要する。100Vで行う普通充電の場合、その半分の電力(1.5kW)で行うことになり、空から満充電までに充電する時間も上記の倍の時間を要する。
一方、急速充電は、充電電力が20〜50kW程度と大きい。例えば50kWで充電すると、空から満充電にまで充電するのに、電気自動車の電池容量が16kWhである場合は約20分を要し、電池容量が24kWhである場合は約30分を要する。このように、急速充電では、普通充電と比べて短時間での充電が可能となる。
しかしながら、現状では、住宅で利用できるのは普通充電のみであって急速充電を利用することはできない。このため、急な外出等により短時間で充電したいときには充分な充電が行えず、充電不足による走行不能に陥るという不具合が生じる。
しかしながら、特許文献1に記載されている電気自動車間の電力授受の手法では、住宅などからの電力による充電が想定されていない。
これに対し、特許文献2には、充放電器および充放電ターミナルを介した電気自動車間の充放電を行うことが開示されている。このような充放電においては、充電側および放電側の電力量の過不足を充放電ターミナル側からまかなうようにしている。
特開2007−267561号公報(2007年10月11日公開) 特開2007−252118号公報(2007年9月27日公開)
しかしながら、特許文献2に記載された電力供給設備においては、充電側の電気自動車と放電側の電気自動車とがそれぞれ充放電器に接続されるので、2つの充放電器を介して充電側の電気自動車から放電側の電気自動車へ電力が供給されることになる。このため、充放電器の効率が100%より小さいことにより、充電側の電気自動車に供給される電力は放電側の電気自動車から出力される電力より減少してしまう。
このように、電気自動車間の電力の授受に電力損失が生じるため、効率的な充電を行うことができない。したがって、それだけ充電時間が長引くという不都合がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、住宅などの電力と電気車両間の充放電とを組み合わせた電気車両の充放電を効率的に行うことにある。
本発明に係る電気車両の充放電装置は、上記の課題を解決するために、電力源から供給される直流電力によって複数の電気車両が個々に有する蓄電池を充電する一方、当該蓄電池に蓄えられた電力を放電する電気車両の充放電装置であって、前記電気車両と前記直流電力を供給する直流電力供給経路との間で直流電圧を変換する直流電圧変換回路と、前記電気車両と前記直流電圧変換回路との間に設けられ、前記電気車両の間に充放電経路を形成するように前記電気車両の前記蓄電池を接続する接続経路とを備えていることを特徴としている。
上記の構成では、電力源(例えば住宅の太陽電池)から供給される直流電力が直流電力供給経路を通じて電気車両に供給されて充電される。その過程において、直流電圧変換回路によって、直流電力の直流電圧が蓄電池の電圧に変換される。
また、例えば2台の電気車両間で充放電を行う場合、接続経路を介して一方の電気車両の蓄電池に充電された電力を他方の電気車両に充電することができる。これにより、直流電力供給経路を介して供給される電力源からの電力と併せて、大電力で電気車両を充電することができる。また、電気車両の蓄電池間の電力の授受が接続経路を介して行われるので、特許文献2に開示されている充放電経路を介した電力の授受に比べて電力損失を抑えることができる。
前記電気車両の充放電装置は、放電側の電気車両における前記蓄電池の充電残量が所定の最小残量より多いときに前記接続経路を導通し、前記充電残量が前記最小残量より多くないときに前記接続経路を非導通とするように前記接続経路の導通を制御する導通制御部を備えていることが好ましい。
上記の構成では、前記接続経路が、導通制御部によって、放電側の電気車両における蓄電池の充電残量が最小残量より多いときに導通し、充電残量が最小残量より多くないときに非導通となる。これにより、充電残量が最小残量以下に減少しているにも関わらず、蓄電池が放電されることを回避することができる。
前記電気車両の充放電装置において、前記直流電圧変換回路は、前記電気車両について1つずつ設けられていてもよいし、前記電気車両に共通して1つ設けられていてもよい。直流電圧変換回路が電気車両について1つずつ設けられることにより、電気車両ごとに直流電圧変換を所望に行うことができる。直流電圧変換回路が電気車両に共通して1つ設けられることにより、充放電装置の構成をより簡素化できる。
前記電気車両の充放電装置において、前記接続経路が双方向に電流を流すことが好ましい。これにより、電気車両間で方向を入れ替えて電力の授受を行うことができる。
前記電気車両の充放電装置において、前記接続経路が一方向にのみ電流を流すことことが好ましい。これにより、電気車両間の充放電の方向を明確にすることができる。
前記電気車両の充放電装置は、前記接続経路の一端と前記電気車両とを切り替えて接続する第1スイッチと、前記接続経路の他端と前記電気車両とを切り替えて接続する第2スイッチと、前記第1スイッチまたは前記第2スイッチのいずれか一方が充電側となる前記電気車両に接続され、他方が放電側となる前記電気車両に接続されるように、前記第1スイッチおよび前記第2スイッチの動作を制御するスイッチ制御手段とを備えていることが好ましい。
上記の構成では、スイッチ制御手段によって、接続経路の両端に接続される電気車両を、一方を放電側とし、他方を充電側として、第1および第2スイッチの動作を制御して入れ替えることができる。これにより、電気車両間で方向を入れ替えて電力の授受を行うことができる。
本発明の充放電制御プログラムは、コンピュータを前記充放電装置における前記導通制御部として機能させるためのプログラムである。また、本発明の記録媒体は、前記充放電制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。これらの充放電制御プログラムおよび記録媒体も本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明に係る電気車両の充放電装置は、上記のように構成されることにより、住宅などの電力と電気車両間の充放電とを組み合わせた電気車両の充放電を効率的に行うことができるという効果を奏する。したがって、本発明を採用することにより、従来、住宅などで利用できる普通充電ではせいぜい3kW程度しかなかった充電能力を大幅に向上させることができる。よって、より大電力で短時間に電気車両を充電することができる。
本発明の一実施形態に係る住宅用給電システムの構成を示すブロック図である。 上記住宅用給電システムにおけるEV充放電器の構成を示すブロック図である。 上記EV充放電器における充放電制御部の構成を示すブロック図である。 (a)はEV充放電器の構成を示すブロック図であり、(b)はEV充放電器におけるDC−DCコンバータの出力端における電流および電圧の設定を示すグラフであり、(c)EV充放電器におけるバイパス経路の出力端における電流および電圧の設定を示すグラフであり、(d)は充電側の電気自動車に供給される総電流と電圧との関係を示すグラフであり、(e)は上記総電流と各電流との関係を示すグラフである。 上記住宅用給電システムにおける表示入力装置が表示するモニタ画面の構成を示す図である。 上記充放電制御部による電気自動車および住宅から他の電気自動車への充電の制御の手順を示すフローチャートである。 (a)〜(f)は上記EV充放電器における各種の充放電の形態を示すブロック図である。 (a)〜(d)は上記EV充放電器における充放電方向の切り替え例を示すブロック図である。 (a)は実施形態の変形例1に係るEV充放電器の構成を示すブロック図であり、(b)〜(f)は当該EV充放電器における各種の充放電の形態を示すブロック図である。 (a)は実施形態の変形例2に係るEV充放電器の構成を示すブロック図であり、(b)〜(f)は当該EV充放電器における各種の充放電の形態を示すブロック図である。 (a)は実施形態の変形例3に係るEV充放電器の構成を示すブロック図であり、(b)〜(h)は当該EV充放電器における各種の充放電の形態を示すブロック図である。
本発明に係る一実施形態について、図1〜図11を参照して以下に説明する。
[住宅用給電システムの構成]
図1は、本実施形態に係る住宅用給電システムの構成を示すブロック図である。
図1に示すように、住宅用給電システムは、住宅11において構成され、電力系統12(電力源)および太陽電池13(電力源)からの電力を住宅11の電気製品14および複数台の電気自動車EV1,EV2に供給する。また、住宅用給電システムは、太陽電池13による発電電力を電力系統12に買電する。さらに、住宅用給電システムは、電気自動車EV1,EV2から放電された電力を住宅11の電気製品14に供給する。住宅用給電システムは、このような電力供給を行うためにパワーコンディショナ1を備えている。
[パワーコンディショナの構成]
パワーコンディショナ1は、電力系統12および太陽電池13からの電力の管理および制御を行うとともに、電気自動車EV1,EV2の充放電を管理および制御する装置である。このパワーコンディショナ1は、EV充放電器2と、パワーコンディショナ制御部3と、双方向インバータ4と、DC−DCコンバータ5とを備えている。
〔双方向インバータおよびDC−DCコンバータの構成〕
双方向インバータ4は、交流電圧−直流電圧変換および直流電圧−交流電圧変換の双方を行う電圧変換回路である。この双方向インバータ4は、電力系統12からの交流電圧を所定の直流電圧に変換して直流バスDCB(直流電力供給経路)を介してEV充放電器2に与える。一方、双方向インバータ4は、EV充放電器2から直流バスDCBに出力される直流電圧を交流電圧に変換して電気製品14に与える。
DC−DCコンバータ5は、太陽電池13から出力される直流電圧を所定の直流電圧に変換する電圧変換回路である。
〔パワーコンディショナ制御部の構成〕
パワーコンディショナ制御部3は、EV充放電器2、双方向インバータ4および表示入力装置15の動作を制御する。
パワーコンディショナ制御部3は、EV充放電器2に対してユーザの指示や予め設定された情報に基づいて、EV充放電器2への充電開始および充電停止の指示を与える。また、パワーコンディショナ制御部3は、双方向インバータ4による電圧変換の方向の切り替えを制御する。具体的には、パワーコンディショナ制御部3は、電力系統12からの電力を電気自動車EV1,EV2に充電する場合に、電力系統12からの交流電圧を直流電圧に変換するように変換方向を切り替える。また、パワーコンディショナ制御部3は、太陽電池13または電気自動車EV1,EV2からの電力を電気製品14で使用する場合に、太陽電池13またはEV充放電器2からの直流電圧を交流電圧に変換するように変換方向を切り替える。
パワーコンディショナ制御部3は、EV充放電器2から取得した情報に基づいて、電気自動車EV1,EV2の充電状況に関する情報を表示入力装置15に表示させる。また、パワーコンディショナ制御部3は、表示入力装置15からのユーザによる入力操作を受け付けて、当該入力操作に応じた制御指示をEV充放電器2に与える。
なお、表示入力装置15は、壁などに埋め込まれて設置される専用の表示パネルであることが多いが、パーソナルコンピュータやテレビジョン受像機などであってもよい。この表示入力装置15は、入力機能を備えるために、表示面にタッチパネルが貼り付けられていてもよいし、パーソナルコンピュータやテレビジョン受像機などの場合、既存の入力装置(マウスなどのポインティングデバイスやリモコン)を用いてもよい。
〔EV充放電器の構成〕
図2は、EV充放電器2の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、EV充放電器2は、複数の電気自動車EV1,EV2(ここでは2台)が個々に有する蓄電池SB1,SB2を電力源から供給される直流電力によって充放電する充放電装置である。上記の電力源としては、電力系統12、太陽電池13および蓄電池SB1,SB2が利用できる。この充放電機能を実現するために、EV充放電器2は、DC−DCコンバータDD1,DD2と、バイパス経路BPと、充放電制御部6とを有している。
〈DC−DCコンバータの構成〉
DC−DCコンバータDD1は、入力される直流電圧を所定の直流電圧に変換する直流電圧変換回路であり、双方向DC−DCコンバータによって構成される。このDC−DCコンバータDD1は、直流バスDCBを介して入力される直流電圧VDC(380V程度)を電気自動車EV1に充電するための所定の直流電圧に変換して電力線P1に出力する。また、DC−DCコンバータDD1は、電気自動車EV1から放電される直流電圧を直流電圧VDCに変換して直流バスDCBに出力する。さらに、DC−DCコンバータDD1は、直流電圧が入力されても上記の電圧変換動作をしない動作停止状態(中立状態)にもなる。
DC−DCコンバータDD2は、入力される直流電圧を所定の直流電圧に変換する直流電圧変換回路であり、双方向DC−DCコンバータによって構成される。このDC−DCコンバータDD2は、直流バスDCBを介して入力される直流電圧VDCを電気自動車EV2に充電するための所定の直流電圧に変換して電力線P2に出力する。また、DC−DCコンバータDD2は、電気自動車EV2から放電される直流電圧を直流電圧VDCに変換して直流バスDCBに出力する。さらに、DC−DCコンバータDD2は、直流電圧が入力されても上記の電圧変換動作をしない動作停止状態(中立状態)にもなる。
DC−DCコンバータDD1,DD2の電圧変換方向の切り替えは、後述するように充放電制御部6によって行われる。また、DC−DCコンバータDD1,DD2の動作停止状態も充放電制御部6によって制御される。
なお、DC−DCコンバータDD1,DD2は、それぞれ電気自動車EV1,EV2について1つずつ設けられているが、後述するように、いずれか1つが電気自動車EV1,EV2に共通に設けられていてもよい(図9〜図11参照)。
〈充放電ケーブルの構成〉
電力線P1は、DC−DCコンバータDD1と電気自動車EV1とを接続する電力供給のための配線である。一方、電力線P2は、DC−DCコンバータDD2と電気自動車EV2とを接続する電力供給のための配線である。また、電力線P1,P2は、それぞれ、後述する充放電制御部6と電気自動車EV1,EV2との間に設けられる通信線C1,C2とともに充放電ケーブルを構成している。より詳しくは、電気自動車EV1用の充放電ケーブルは、電力線P1および通信線C1がケーブル被覆に収容されることによって構成されている。また、電気自動車EV2用の充放電ケーブルは、電力線P2および通信線C2がケーブル被覆に収容されることによって構成されている。
〈バイパス経路の構成〉
バイパス経路BPは、電気自動車EV1,EV2の間にDC−DCコンバータDD1,DD2を介さない充放電経路を形成するように、蓄電池SB1,SB2を接続する接続経路である。このため、バイパス経路BPは、電力線P1,P2を接続するように設けられている。
バイパス経路BPは、両端の電圧V1,電圧V2をそれぞれ相互に変換する双方向のDC−DCコンバータを含んでいることが好ましい。バイパス経路BPに用いられるDC−DCコンバータは、昇降圧型の(昇圧可能な)コンバータである。
電気自動車EV1,EV2に応じて蓄電池SB1,SB2の電池電圧(仕様)が異なっていたり、電気自動車EV1,EV2間で充電残量の少ない方から充電残量の多い方に充電したりすることもある。例えば、電気自動車EV2を直ぐに使いたいが、電気自動車EV2の充電残量が足りないときに、充電残量が少なく使用しない電気自動車EV1から不足分を充電する場合がある。このような場合、放電側の電池電圧が充電側の電池電圧より低くなっていると、バイパス経路BPで昇圧して充放電を行う。DC−DCコンバータによる昇圧は、蓄電池SB1,SB2の電圧の充放電制御部6による比較の結果、必要に応じて行われる。
なお、電気自動車EV1,EV2間の充放電に際しては、上記のように放電側電圧が低く充電側電圧が高くなる場合だけでなく、放電側電圧が高く充電側電圧が低くなる場合もある。
放電側電圧と充電側電圧との電圧差が小さいときは、バイパス経路BPにおいて、電気自動車EV1側と電気自動車EV2側とを直結してもよい。この場合、充放電制御部6により、徐々に電流を流し、入力側と出力側の電圧がほぼ揃ったところで直結(短絡)に切り替えるのが望ましい。このような制御も、充放電制御部6によって行われる。
バイパス経路BPは、単なる接続配線に開閉スイッチが設けられた構成であってもよい。これにより、バイパス経路BPは、電気自動車EV1,EV2の間を接続する場合と接続しない場合とを選択できるように、導通(ON)と非導通(OFF)とで切り替えが自在となる。また、バイパス経路BPは、電気自動車EV1から電気自動車EV2へ電力を供給(一方向の電力供給)するように、例えば、ダイオードをさらに含んでいることが好ましい。
〈充放電制御部の構成〉
図3は、充放電制御部の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、充放電制御部6は、DC−DCコンバータDD1,DD2およびバイパス経路BPの動作を制御するとともに、電気自動車EV1の通信部COM1および電気自動車EV2の通信部COM2との通信を行う。また、図3に示すように、充放電制御部6は、制御部61、メモリ62、充放電経路管理部63および通信部64を有している。
《制御部の構成》
制御部61は、パワーコンディショナ1の前述の機能を実現するために、充放電制御部6の各部を下記のように制御する。この制御部61は、マイクロプロセッサが所定の制御プログラムを実行することによって実現される制御機能のブロックである。
(1)パワーコンディショナ制御部3の指示による充放電の制御
制御部61は、パワーコンディショナ制御部3からの指示(充放電の開始・終了、充放電の電力量、充放電の形態など)に応じて充放電経路管理部63に対し充放電の制御指示を与える。
(2)蓄電池状態情報の取得
制御部61は、通信部64によって電気自動車EV1,EV2から受信された蓄電池SB1,SB2の状態に関する蓄電池状態情報を、定期的に送信要求を発することにより取得する。
(3)メモリ62に対する情報の読み書き
制御部61は、蓄電池状態情報をはじめとした各種の情報(データ)を取得すると、メモリ62に書き込む一方、パワーコンディショナ制御部3や充放電経路管理部63からの要求に応じてメモリ62から情報を読み出す。
(4)蓄電池SB1,SB2の充電残量の監視
制御部61は、取得した蓄電池状態情報に基づいて、蓄電池SB1,SB2の充電残量を監視し、充電時に充電残量(SOC:State of Charge)が規定の最大充電量に達したときに、充放電経路管理部63に充電停止の指示を与える。また、制御部61は、充電残量が規定の最小充電量まで低下したときに、パワーコンディショナ制御部3にそのことを警告として送信する。最大充電量および最小充電量は、後述する蓄電池管理情報として、メモリ62に記憶されている。
《メモリの構成》
メモリ62は、蓄電池SB1,SB2の充放電の管理に必要な蓄電池管理情報を記憶するために設けられた読み書き可能な記憶装置である。
蓄電池管理情報は、前述の最大充電量および最小充電量を含んでいる。最大充電量および最小充電量は、それぞれ、蓄電池SB1,SB2の劣化を防止するために設定されるトータルの最大充電可能電力および最小充電可能電力である。例えば、16kWhの電池容量に対して、最大充電量は15kWh(94%)であり、最小充電量は8kWh(50%)である。
また、蓄電池管理情報は、電気自動車EV1,EV2から取得した蓄電池SB1,SB2の状態を表す蓄電池状態情報を含んでいる。この蓄電池状態情報としては、例えば、充電残量、エラー情報(充放電不可能など)、充放電許可情報など挙げられる。充放電許可情報は、充放電が許可された状態にあるか否かの情報であり、充放電ケーブルの接続有無などを表す信号として得られる。
また、蓄電池管理情報は、電気自動車EV1,EV2においてそれぞれ計測された蓄電池SB1の電圧(電圧V1)および蓄電池SB2の電圧(電圧V2)の計測値についての電圧情報も含んでいる。
さらに、蓄電池管理情報は、充放電経路管理部63による充放電経路(DC−DCコンバータDD1,DD2およびバイパス経路BP)の制御状態を規定するための充放電形態情報も含んでいる。この充放電形態情報は、パワーコンディショナ制御部3から与えられ、ユーザの指示または予め設定された各種の充放電の形態に関する情報である。充放電の形態としては、例えば、電気自動車EV1の放電による電気自動車EV2の充電や、これと組み合わせた住宅11からの電気自動車EV2への充電などが挙げられる。また、充放電の形態については、後に図7を参照して詳細に説明する。
上記蓄電池管理情報は、定期的に電気自動車EV1,EV2から取得されて書き替えられることにより、常に最新の状態に更新される。
《充電経路管理部の構成》
充放電経路管理部63は、充放電経路を構成するDC−DCコンバータDD1,DD2およびバイパス経路BPの状態(動作)を制御する。充放電経路管理部63は、制御部61から与えられた充放電の開始指示に応じて上記の制御を開始し、制御部61による充放電の終了指示に応じて上記の制御を終了する。充放電経路管理部63は、制御部61から与えられる充放電形態情報に応じて上記の制御を行う。
具体的には、充放電経路管理部63は、DC−DCコンバータDD1,DD2の電圧変換方向を切り替えるための制御信号を充放電形態情報に基づく充放電の形態に応じて発生し、DC−DCコンバータDD1,DD2に与える。
また、充放電経路管理部63(導通制御部)は、放電側となる蓄電池SB1,SB2の充電残量に応じて、接続機能を有するバイパス経路BPに対して導通(ON)または非導通(OFF)するように制御する。充放電経路管理部63は、バイパス経路BPが前述の開閉スイッチを含む場合は開閉スイッチの開閉を制御し、バイパス経路BPが前述のDC−DCコンバータを含む場合はDC−DCコンバータのON・OFFを制御する。この制御は、後述する図6のフローチャートにしたがった制御を含んでいる。
さらに、充放電経路管理部63は、電気自動車EV1,EV2間の充放電で、DC−DCコンバータDD1,DD2およびバイパス経路BPの動作(ON・OFF、方向切り替え、昇降圧等)を制御する。特に、充放電経路管理部63は、前述のように、電気自動車EV1,EV2間で充放電を行うとき、放電側電圧が充電側電圧より低い場合に昇圧し、逆の場合に降圧するようにバイパス経路BPを制御する。また、充放電経路管理部63は、必要に応じて、前述のようなバイパス経路BPにおける直結動作の制御も行う。
なお、充放電経路管理部63は、電力を双方向に伝達するバイパス経路BPをその送電方向を切り替えるように制御する。
《各部の電圧設定》
EV充放電器2においては、各部の電圧が以下のように設定されている。
図4(a)はEV充放電器2の構成を示すブロック図である。図4(b)はDC−DCコンバータDD2の出力端における電流および電圧の設定を示すグラフであり、図4(c)バイパス経路BPの出力端における電流および電圧の設定を示すグラフである。図4(d)は充電側の電気自動車に供給される総電流と電圧との関係を示すグラフであり、図4(e)は上記総電流と各電流との関係を示すグラフである。
図4(a)に示すように、電気自動車EV1から電気自動車EV2に充電を行う場合、DC−DCコンバータDD2およびバイパス経路BPのそれぞれの出力端の電圧および電流が次のように設定されている。図4(b)に示すように、DC−DCコンバータDD2の出力端の電圧Vdd2は340Vに保持され、当該出力端の電流I2は0〜10Aの範囲で変化するように設定されている。また、図4(c)に示すように、バイパス経路BPの出力端の電圧Vbpは300Vに保持され、当該出力端の電流Ibpは0〜20Aの範囲で変化するように設定されている。
これにより、図4(d)に示すように、電気自動車EV2に供給される総電流は30Aに達する。また、当該総電流に対する電流I2,Ibpは、図4(e)に示すように変化する。
《通信部の構成》
通信部64は、電気自動車EV1,EV2との通信によって、前述の蓄電池状態情報を取得する。より詳しくは、通信部64は、制御部61からの定期的な送信要求を受けて、蓄電池5および電気自動車EV1,EV2から蓄電池状態情報を取得して、制御部61に渡す。
〔充電状況の表示および操作入力〕
パワーコンディショナ制御部3は、表示に必要な情報に基づいて、電気自動車EV1,EV2における蓄電池SB1,SB2の充放電の状態を表示入力装置15に表示させる。上記の情報としては、パワーコンディショナ制御部3がEV充放電器2の制御部61から取得した前述の蓄電池管理情報における蓄電池状態情報および充放電形態情報が挙げられる。また、パワーコンディショナ制御部3は、表示入力装置15に入力された各種の指示や設定を受け付けて、充放電制御部6に伝達する。
図5は、表示入力装置15が表示するモニタ画面101の構成を示す図である。
図5に示すように、表示入力装置15が表示するモニタ画面101は、充放電状況表示領域102、充電残量表示領域103および充放電モード表示領域104を有している。このモニタ画面101のデータは、パワーコンディショナ制御部3によって提供される。
充放電状況表示領域102は、現在の充放電の状況を表示するために設けられており、上記の充放電形態情報に基づいて表示される。この充放電状況表示領域102は、第1表示領域102a、第2表示領域102bおよび第3表示領域102cを有している。
第1表示領域102aは、電気自動車EV1と住宅11(電力系統12または太陽電池13)との間の電力の授受を表す。第1表示領域102aにおいて、右向きの矢印は電気自動車EV1から住宅11(電気製品14)への電力の移動を表し、左向きの矢印は住宅11から電気自動車EV1への電力の移動を表している。
第2表示領域102bは、電気自動車EV2と住宅11との間の電力の授受を表示する。第2表示領域102bにおいて、右向きの矢印は電気自動車EV2から住宅11への電力の移動を表し、左向きの矢印は住宅11から電気自動車EV2への電力の移動を表している。
第3表示領域102cは、電気自動車EV1と電気自動車EV2との間の電力の授受を表示する。第3表示領域102cにおいて、右向きの矢印は電気自動車EV1から電気自動車EV2への電力の移動を表し、左向きの矢印は電気自動車EV2から電気自動車EV1への電力の移動を表している。
図5に示す例では、第2表示領域102bにおいて、住宅11から電気自動車EV2への電力の移動が示され、第3表示領域102cにおいて、電気自動車EV1から電気自動車EV2への電力の移動が示されている。これにより、住宅11および電気自動車EV1の電力により電気自動車EV2が充電されていることがわかる。
充電残量表示領域103は、電気自動車EV1の蓄電池SB1の充電残量および電気自動車EV2の蓄電池SB2の充電残量をパーセンテージで表示するように設けられている。この充電残量表示領域103における充電残量の表示は、前述の蓄電池状態情報における充電残量に基づいている。
充放電モード表示領域104は、充放電モードの設定および表示をするために設けられている。この充放電モード表示領域104は、自動モード設定表示領域104aおよびマニュアルモード設定表示領域104bを有している。
自動モード設定表示領域104aは、自動モードを設定する場合のタッチ操作の領域となり、タッチ操作された後に表示状態が変更される。自動モードは、予め設定された条件に基づいて充放電を自動的に行う充放電モードである。
マニュアルモード設定表示領域104bは、マニュアルモードを設定する場合のタッチ操作の領域となり、タッチ操作された後に表示状態が変更される。マニュアルモードは、予め設定された条件に基づいて充放電をユーザの指示にしたがって行う充放電モードである。
自動モードが設定された場合、図示はしないが、表示入力装置15には、パワーコンディショナ制御部3によって自動モードの条件設定の画面が表示される。この画面は、前述の充放電の形態(電力源および充電先)、充電開始時刻などを設定することができるように設けられている。電力源としては、電力系統12、太陽電池13、電気自動車EV1および電気自動車EV2が挙げられ、充電先としては電気自動車EV1,EV2が挙げられる。充電開始時刻は、自動的に充電先への充電動作を開始する時刻である。充電開始時刻が設定可能となることにより、例えば、電力系統12の電力料金が安くなる夜間に自動的に充電動作をさせることができる。
マニュアルモードが設定された場合、図示はしないが、表示入力装置15には、パワーコンディショナ制御部3によってマニュアルモードの条件設定の画面が表示される。この画面は、上記の充放電の形態の設定や、充放電動作開始指示の操作入力などを行うことができるように設けられている。
[EV充放電器による充放電動作]
次に、EV充放電器2による充放電動作について説明する。
図6は、充放電制御部6による電気自動車EV1および住宅11から電気自動車EV2へ充電する場合の制御の手順を示すフローチャートである。
ここで、電気自動車EV1の蓄電池SB1は、その充電残量SOC(EV1)が、所定の最小残量R1より多い場合のみ放電が可能であるとする。一方、電気自動車EV2の蓄電池SB2は、その充電残量SOC(EV2)が、所定の最大残量R2以下である場合のみ充電が可能であるとする。最小残量R1および最大残量R2は、規定の最低保証走行距離に基づいて予め定められていてもよい。また、最大残量R2は、前述の最大充電量に設定されていてもよい。また、上記の最小残量R1は、前述の最小充電量に設定されていてもよい。
ここで、最低保証走行距離は、どれだけ走行距離(電池残量)を残しておきたいかによって適宜設定することが可能である。つまり、外出予定などによってスケジュールを管理および設定することで、最低保証走行処理を変更することが可能となる。このため、最低保証走行距離は、予めユーザによって入力されたスケジュールの設定により、どの程度の距離をいつ必要としているかという情報としてパワーコンディショナ制御部3によって管理される。そして、充放電制御部6は、その情報に基づいて充放電を制御する。
図6に示すように、まず、電気自動車EV1から電気自動車EV2への充電モードに切り替える命令が、パワーコンディショナ制御部3から充放電制御部6に与えられると(ステップS1)、充電残量SOC(EV2)が最大残量R2以下であるか否を判定する(ステップS2)。ステップS1において、パワーコンディショナ制御部3は、表示入力装置15へのユーザによる入力操作、例えば、表示入力装置15の「お出かけ」ボタンを押すといった入力操作を受けて上記の命令を発する。
ステップS2において、充電残量SOC(EV2)が最大残量R2以下であると判定すると、充電残量SOC(EV1)が最小残量R1より多いか否かを判定する(ステップS3)。ここで、充電残量SOC(EV1)が最小残量R1より多いと判定すると、バイパス経路BPをONし、必要(住宅11からの充電を行う設定)に応じてDC−DCコンバータDD2をONする(ステップS4)。
上記の状態では、図6には示さないが、蓄電池SB1の放電によって充電残量SOC(EV1)が減少していくので、充放電制御部6は、ステップS3と同様な判定を行い、充電残量SOC(EV1)を監視する。そして、充放電制御部6は、充電残量SOC(EV1)が最小残量R1より多くないと判定すると、バイパス経路BPをOFFする一方、充電残量SOC(EV1)が最小残量R1より多いと判定すると、バイパス経路BPのON状態を維持する。
続いて、切断命令が発されているか否かを判定する(ステップS5)。切断命令は、パワーコンディショナ制御部3によって次のように発生する。
充電中に充放電ケーブルを外せないようにした場合、ステップS5の判定ができるように、例えば、充放電ケーブルのコネクタやその他の部分(例えばコントロールボックス)に、充放電停止ボタンや取り外しボタン等を設けておく。制御部61は、そのボタンを押す操作が行われたことを通信部64から通知されると、パワーコンディショナ制御部3に切断要求を送信する。パワーコンディショナ制御部3は、その切断要求を受けると、ユーザが充放電ケーブルを外そうとしていることを認識して、切断命令を発生する。
ステップS5において切断命令が発されていると判定すると、バイパス経路BPをOFFし、DC−DCコンバータDD2がONしている場合、DC−DCコンバータDD2をOFFして(ステップS6)、処理を終える。そして、ステップS6の処理が終わると、電気自動車EV2がEV充放電器2と電気的に切断された状態となり、充放電ケーブルが外せるようになる。また、ステップS5において切断命令が発されていないと判定すると、ステップS2に処理を戻す。
なお、充電中に充放電ケーブルを外せるようにした場合、ステップS5とステップS6との間で充放電ケーブルを外してもよい。
ステップS2において、充電残量SOC(EV2)が最大残量R2以下でないと判定すると、充電残量SOC(EV2)が足りているので、蓄電池SB2への充電を行わずに、ステップS6に処理を移行する。また、ステップS3において、充電残量SOC(EV1)が最小残量R1より多くないと判定すると、蓄電池SB1が放電できない状態にあるので、バイパス経路BPをOFFするとともに、DC−DCコンバータDD2のみをONして(ステップS7)、処理をステップS5に移行する。このとき、パワーコンディショナ制御部3は、充放電制御部6によるステップS3の判定結果を受けて、表示入力装置15を介して、電気自動車EV1から電気自動車EV2への充電ができないことをユーザに報知する。
このように、上記の制御では、充電残量SOC(EV1)および充電残量SOC(EV2)に基づいて、バイパス経路BPおよびDC−DCコンバータDD2のON・OFFを制御する。また、上記の制御では、充電残量SOC(EV1)が最小残量R1より多くないときに、バイパス経路BPをOFFすることにより、蓄電池SB1から蓄電池SB2への充電を停止する。これにより、充電残量SOC(EV1)が最小残量R1以下に減少しているにも関わらず蓄電池SB1が放電されることを回避することができる。
なお、上記の例では、ステップS1において、電気自動車EV1から電気自動車EV2への充電モードに切り替える命令が与えられるが、この命令に限らず、電気自動車EV2の高速充電開始命令が与えられてもよい。
また、電気自動車EV2および住宅11から電気自動車EV1へ充電する場合は、電気自動車EV2が放電側となり、電気自動車EV1が充電側となること、およびDC−DCコンバータDD1がON・OFF制御されることが上記の場合と異なる。この場合の充放電の制御は、上記の相違に応じて前述の手順と同様にして行われる。
〔充放電の形態〕
続いて、EV充放電器2による充放電の各種形態について説明する。
図7(a)〜(f)は、EV充放電器2による各種の充放電の形態を示すブロック図である。
図7(a)に示す形態では、DC−DCコンバータDD1,DD2がともにOFFし、バイパス経路BPが電気自動車EV1から電気自動車EV2の方向でONしている。この形態では、電気自動車EV1の放電による電流Ibpがバイパス経路BPを通じて電気自動車EV2に流れる。これにより、電気自動車EV2が電気自動車EV1の電力で充電される。
図7(b)に示す形態では、DC−DCコンバータDD1がOFFする一方、DC−DCコンバータDD2がONし、バイパス経路BPが電気自動車EV1から電気自動車EV2の方向でONしている。また、DC−DCコンバータDD2は、電気自動車EV2の方向に電圧変換を行うように動作する。
この形態では、電気自動車EV1からの電流Ibpがバイパス経路BPを通じて電気自動車EV2に流れるとともに、DC−DCコンバータDD2からの電流I2が電気自動車EV2に流れる。これにより、電気自動車EV1からの電力だけでなく、住宅11からの電力によっても電気自動車EV2の充電が行われるので、大電力での充電が可能となる。
図7(c)に示す形態では、DC−DCコンバータDD1がONする一方、DC−DCコンバータDD2がOFFし、バイパス経路BPが電気自動車EV1から電気自動車EV2の方向でONしている。また、DC−DCコンバータDD1は、直流バスDCBの方向に電圧を変換するように動作する。
この形態では、電気自動車EV1からの電流Ibpがバイパス経路BPを通じて電気自動車EV2に流れるとともに、電気自動車EV1からの電流I1がDC−DCコンバータDD1に流れる。これにより、電気自動車EV1の電力が、電気自動車EV2の充電だけでなく、住宅11への消費分として利用される。それゆえ、住宅11での消費電力の大きいときに、電気自動車EV1に充電しておいた電力も、住宅11で利用することができる。
図7(d)に示す形態では、DC−DCコンバータDD1,DD2が、ともにONし、かつ直流バスDCBの方向に電圧変換を行うように動作する。また、バイパス経路BPはOFFしている。この形態では、電気自動車EV1,EV2からの電流I1,I2がそれぞれDC−DCコンバータDD1,DD2に流れる。
この形態では、電気自動車EV1,EV2の電力が、住宅11への消費分として利用される。これにより、住宅11での消費電力の大きいときに、電気自動車EV1,EV2に充電しておいた電力も、住宅11で利用することができる。
図7(e)に示す形態では、DC−DCコンバータDD1がOFFする一方、DC−DCコンバータDD2がONし、バイパス経路BPがOFFしている。また、DC−DCコンバータDD2は、電気自動車EV2の方向に電圧変換を行うように動作する。
この形態では、DC−DCコンバータDD2からの電流I2が電気自動車EV2に流れる。これにより、従来の充電方法と同様、住宅11からの電力によって電気自動車EV2の充電が行われる。
図7(f)に示す形態では、バイパス経路BPが、電気自動車EV2から電気自動車EV1の方向でONし、上記の例と逆方向に電流が流れるように制御されている。これにより、図7(a)〜(c)に示す例と異なり、電気自動車EV2から電気自動車EV1へ充電が行われる。
[充放電方向の切り替え例]
ここで、EV充放電器2における充放電方向の切り替えの例について説明する。
なお、下記に示す切り替え例は一部であって、これらに限定されない。
図8(a)〜(d)は、それぞれEV充放電器2の充放電方向の切り替え例1〜4を示すブロック図である。
〔切り替え例1〕
図8(a)に示すように、切り替え例1では、双方向のバイパス経路BPのみを用いて充放電方向を切り替えている。
この切り替え例1では、バイパス経路BPによって、電気自動車EV1,EV2の間で双方向に電力を授受することができる。
〔切り替え例2〕
図8(b)に示すように、切り替え例2では、片方向(一方向)のバイパス経路BPおよびスイッチSW1,SW2を用いて充放電方向を切り替えている。このバイパス経路BPは、例えば、一方向に電圧を変換するDC−DCコンバータを含んで構成される。
スイッチSW1(第1スイッチ)は、DC−DCコンバータDD1(バイパス経路BPの一端)と電気自動車EV1とを接続する第1経路と、DC−DCコンバータDD1と電気自動車EV2とを接続する第2経路とを切り替える。スイッチSW2(第2スイッチ)は、DC−DCコンバータDD2(バイパス経路BPの他端)と電気自動車EV2とを接続する第1経路と、DC−DCコンバータDD2と電気自動車EV1とを接続する第2経路とを切り替える。スイッチSW1,SW2は、ともに第1経路を形成する一方、ともに第2経路を形成するように、その切り替えが充放電経路管理部63(スイッチ制御手段)によって制御される。
この切り替え例2では、スイッチSW1,SW2が第1経路を形成しているときに、電気自動車EV1からの電流Ibpがバイパス経路BPを通じて電気自動車EV2に流れるとともに、DC−DCコンバータDD2からの電流I2が電気自動車EV2に流れる。これにより、電気自動車EV1および住宅11からの電力で電気自動車EV2を充電することができる。一方、スイッチSW1,SW2が第2経路を形成しているときには、上記の状態とは逆に、電気自動車EV2からの電流IbpおよびDC−DCコンバータDD2からの電流I2が電気自動車EV1に流れる。これにより、電気自動車EV2および住宅11からの電力で電気自動車EV1を充電することができる。
この切り替え例2では、スイッチSW1,SW2で充放電経路を切り替えることにより、上記のバイパス経路BPを構成する高価な双方向DC−DCコンバータを用いることなく、電気自動車EV1,EV2の間で双方向に電力を授受することができる。
〔切り替え例3〕
図8(c)に示すように、切り替え例3では、上記の切り替え例2におけるスイッチSW1,SW2に代えてスイッチSW11,SW12を用いて充放電方向を切り替えている。
スイッチSW11(第1スイッチ)は、DC−DCコンバータDD1と電気自動車EV1〜EV3とをそれぞれ接続する第1経路ないし第3経路を切り替える。スイッチSW12(第2スイッチ)は、DC−DCコンバータDD2と電気自動車EV1〜EV3とをそれぞれ接続する第1経路ないし第3経路を切り替える。スイッチSW11,SW12の切り替えは、充放電経路管理部63によって次の(1)〜(6)のように制御される。
(1)スイッチSW11が第1経路を形成し、スイッチSW12が第2経路を形成する。
(2)スイッチSW11が第1経路を形成し、スイッチSW12が第3経路を形成する。
(3)スイッチSW11が第2経路を形成し、スイッチSW12が第1経路を形成する。
(4)スイッチSW11が第2経路を形成し、スイッチSW12が第3経路を形成する。
(5)スイッチSW11が第3経路を形成し、スイッチSW12が第1経路を形成する。
(6)スイッチSW11が第3経路を形成し、スイッチSW12が第2経路を形成する。
この切り替え例3では、(1)〜(6)の状態のときに、それぞれ異なる充放電の形態が実現される。
(1)電気自動車EV1から電気自動車EV2への充電およびDC−DCコンバータDD2から電気自動車EV2への充電が行われる。
(2)電気自動車EV1から電気自動車EV3への充電およびDC−DCコンバータDD2から電気自動車EV3への充電が行われる。
(3)電気自動車EV2から電気自動車EV1への充電およびDC−DCコンバータDD2から電気自動車EV1への充電が行われる。
(4)電気自動車EV2から電気自動車EV3への充電およびDC−DCコンバータDD2からの電気自動車EV3への充電が行われる。
(5)電気自動車EV3から電気自動車EV1への充電およびDC−DCコンバータDD2から電気自動車EV1への充電が行われる。
(6)電気自動車EV3から電気自動車EV2への充電およびDC−DCコンバータDD2から電気自動車EV2への充電が行われる。
この切り替え例3では、スイッチSW11,SW12によって、充放電経路を切り替えることによって、双方向のバイパス経路BPを用いることなく、3台の電気自動車EV1〜EV3の間で双方向に電力を授受することができる。
〔切り替え例4〕
図8(d)に示すように、切り替え例4では、2つの片方向のバイパス経路BP1,BP2と、ダイオードD1,D2とを用いて充放電方向を切り替えている。
バイパス経路BP1は、電気自動車EV1から電気自動車EV2への方向のみの電力の移動を可能とするようにバイパス経路BPと同様に構成されている。一方、バイパス経路BP2は、電気自動車EV2から電気自動車EV1への方向のみの電力の移動を可能とするように構成されている。
ダイオードD1はバイパス経路BP1の出力端に配置され、ダイオードD2はバイパス経路BP2の出力端に配置されている。
この切り替え例4では、バイパス経路BP1,BP2およびダイオードD1,D2によって、双方向のバイパス経路BPを用いることなく、電気自動車EV1,EV2の間で双方向に電力を授受することができる。
[変形例]
ここで、本実施形態の変形例について説明する。
図9(a)は変形例1に係るEV充放電器25の構成を示すブロック図であり、(b)〜(f)はEV充放電器25における各種の充放電の形態を示すブロック図である。図10(a)は変形例2に係るEV充放電器26の構成を示すブロック図であり、(b)〜(f)はEV充放電器26における各種の充放電の形態を示すブロック図である。図11(a)は変形例3に係るEV充放電器27の構成を示すブロック図であり、(b)〜(h)はEV充放電器27における各種の充放電の形態を示すブロック図である。
パワーコンディショナ1は、EV充放電器2に代えて、以下のEV充放電器25〜27のいずれかを備えていてもよい。
〔変形例1〕
図9(a)に示すように、EV充放電器25は、前述の図8(b)に示す切り替え例2で用いた構成からDC−DCコンバータDD2を省略した構成である。このEV充放電器25は、DC−DCコンバータDD2を省略したことで、DC−DCコンバータDD1を電気自動車EV1,EV2に共通して有する簡素な構成となっているが、以下のように図9(b)〜(f)に示す充放電の形態を実現することができる。
図9(b)に示す形態では、DC−DCコンバータDD1がOFFし、スイッチSW1,SW2が第1経路を形成するように接続している。また、バイパス経路BPはONしている。
この形態では、電気自動車EV1からの電流Ibpがバイパス経路BPを通じて電気自動車EV2に流れる。これにより、電気自動車EV1の電力で電気自動車EV2を充電することができる。
図9(c)に示す形態では、DC−DCコンバータDD1がONし、かつ電気自動車EV1,EV2の方向に電圧変換を行うように動作する。また、バイパス経路BPはONしている。また、スイッチSW1,SW2が第1経路を形成するように接続している。
この形態では、電気自動車EV1からの電流IbpおよびDC−DCコンバータDD1からの電流I1がバイパス経路BPを通じて電気自動車EV2に流れる。これにより、電気自動車EV1および住宅11からの電力によって電気自動車EV2を充電することができる。
図9(d)に示す形態では、DC−DCコンバータDD1がONし、かつ直流バスDCBの方向に電圧変換を行うように動作する。また、バイパス経路BPはONしている。また、スイッチSW1,SW2が第1経路を形成するように接続している。
この形態では、電気自動車EV1からの電流Ibpがバイパス経路BPを通じて電気自動車EV2に流れる。また、電気自動車EV1からの電流I1がDC−DCコンバータDD1に流れる。これにより、電気自動車EV1の電力を電気自動車EV2への充電および住宅11での消費として利用することができる。
図9(e)に示す形態では、DC−DCコンバータDD1がONし、かつ電気自動車EV1,EV2の方向に電圧変換を行うように動作する。また、バイパス経路BPはONしている。また、スイッチSW1が第1および第2経路を形成しない中立状態(非接続状態)にあり、スイッチSW2が第1経路を形成するように接続している。
この形態では、DC−DCコンバータDD1からの電流I1がバイパス経路BPを通じて電気自動車EV2に流れる。これにより、住宅11からの電力によって電気自動車EV2を充電することができる。
図9(f)に示す形態では、DC−DCコンバータDD1がONし、かつ直流バスDCBの方向に電圧変換を行うように動作する。また、バイパス経路BPはOFFしている。また、スイッチSW1が第1経路を形成するように接続し、スイッチSW2が第1および第2経路を形成しない中立状態(非接続状態)にある。
この形態では、電気自動車EV1からの電流I1がDC−DCコンバータDD1に流れる。これにより、電気自動車EV1の電力を住宅11で利用することができる。
なお、上記の図9(b)〜(f)に示す形態において、スイッチSW1,SW2が第2経路を形成するように接続すれば、電気自動車EV1が充電側となり、電気自動車EV2が放電側となる。
〔変形例2〕
図10(a)に示すように、EV充放電器26は、前述のEV充放電器2からDC−DCコンバータDD1を省略した構成であり、片方向のバイパス経路BPおよび前述のスイッチSW1,SW2を用いている。このEV充放電器26は、DC−DCコンバータDD1を省略したことで、DC−DCコンバータDD2を電気自動車EV1,EV2に共通して有する簡素な構成となっているが、以下のように図10(b)〜(f)に示す充放電の形態を実現することができる。
図10(b)に示す形態では、DC−DCコンバータDD2がOFFし、スイッチSW1,SW2が第1経路を形成するように接続している。また、バイパス経路BPはONしている。
この形態では、電気自動車EV1からの電流Ibpがバイパス経路BPを通じて電気自動車EV2に流れる。これにより、電気自動車EV1の電力で電気自動車EV2を充電することができる。
図10(c)に示す形態では、DC−DCコンバータDD2がONし、かつ電気自動車EV1,EV2の方向に電圧変換を行うように動作する。また、バイパス経路BPはONしている。また、スイッチSW1,SW2が第1経路を形成するように接続している。
この形態では、電気自動車EV1からの電流IbpおよびDC−DCコンバータDD2からの電流I2がバイパス経路BPを通じて電気自動車EV2に流れる。これにより、電気自動車EV1および住宅11からの電力によって電気自動車EV2を充電することができる。
図10(d)に示す形態では、DC−DCコンバータDD2がONし、かつ直流バスDCBの方向に電圧変換を行うように動作する。また、バイパス経路BPはONしている。また、スイッチSW1,SW2が第1経路を形成するように接続している。
この形態では、バイパス経路BPの出力電圧を電気自動車EV2の電池電圧SB2の電圧より高い値に設定することで、電気自動車EV1から電気自動車EV2に充電することができる。また、バイパス経路BPの出力電圧を電気自動車EV2の蓄電池SB2の電圧よりやや低い値に設定することで、電気自動車EV1,EV2を放電させて、両方の電力をDC−DCコンバータDD2を通して住宅11で利用することができる。このように、バイパス経路BPの出力電圧の設定により、電気自動車EV2が充電したり放電したりする。
図10(e)に示す形態では、DC−DCコンバータDD2がONし、かつ電気自動車EV1,EV2の方向に電圧変換を行うように動作する。また、バイパス経路BPはOFFしている。また、スイッチSW1が第1および第2経路を形成しない中立状態(非接続状態)にあり、スイッチSW2が第1経路を形成するように接続している。
この形態では、DC−DCコンバータDD2からの電流I2が電気自動車EV2に流れる。これにより、住宅11からの電力によって電気自動車EV2を充電することができる。
図10(f)に示す形態では、DC−DCコンバータDD2がONし、かつ直流バスDCBの方向に電圧変換を行うように動作する。また、バイパス経路BPはONしている。また、スイッチSW1が第1経路を形成するように接続し、スイッチSW2が第1および第2経路を形成しない中立状態(非接続状態)にある。
この形態では、電気自動車EV1からの電流I1がバイパス経路BPを通じてDC−DCコンバータDD2に流れる。これにより、電気自動車EV1の電力を住宅11で利用することができる。
なお、上記の図10(b)〜(f)に示す形態において、スイッチSW1,SW2が第2経路を形成するように接続すれば、電気自動車EV1が充電側となり、電気自動車EV2が放電側となる。
〔変形例3〕
図11(a)に示すように、EV充放電器27は、前述のEV充放電器25における片方向のバイパス経路BPに代えて双方向のバイパス経路BPを備える一方、スイッチSW1,SW2を省略した構成である。このEV充放電器27は、EV充放電器25と比べてスイッチSW1,SW2とその制御とを不要とする簡素な構成となっているが、以下のように図11(b)〜(h)に示す充放電の形態を実現することができる。
図11(b)に示す形態では、DC−DCコンバータDD1がOFFし、バイパス経路BPは電気自動車EV2の方向にONしている。この形態では、電気自動車EV1からの電流Ibpがバイパス経路BPを通じて電気自動車EV2に流れる。これにより、電気自動車EV1の電力で電気自動車EV2が充電される。
図11(c)に示す形態では、DC−DCコンバータDD1がONし、かつ電気自動車EV1,EV2の方向に電圧変換を行うように動作する。また、バイパス経路BPは電気自動車EV1の方向にONしている。また、DC−DCコンバータDD1の出力電圧およびバイパス経路BPの出力電圧は、電気自動車EV1の蓄電池SB1の電圧よりも高い。
この形態では、電気自動車EV2からの電流Ibpがバイパス経路BPを通じて電気自動車EV1に流れるとともに、DC−DCコンバータDD1からの電流I1が電気自動車EV1に流れる。これにより、電気自動車EV2および住宅11からの電力で電気自動車EV1を充電することができる。
図11(d)に示す形態では、DC−DCコンバータDD1がONし、かつ電気自動車EV1,EV2の方向に電圧変換を行うように動作する。また、バイパス経路BPは電気自動車EV2の方向にONしている。また、DC−DCコンバータDD1の出力電圧は、電気自動車EV1の蓄電池SB1の電圧よりも低い。
この形態では、電気自動車EV1からの電流IbpおよびDC−DCコンバータDD1からの電流I1がバイパス経路BPを通じて電気自動車EV2に流れる。これにより、電気自動車EV1および住宅11からの電力で電気自動車EV2を充電することができる。
図11(e)に示す形態では、DC−DCコンバータDD1がONし、かつ直流バスDCBの方向に電圧変換を行うように動作する。また、バイパス経路BPは電気自動車EV2の方向にONしている。
この形態では、電気自動車EV1からの電流Ibpがバイパス経路BPを通じて電気自動車EV2に流れる。また、電気自動車EV1からの電流I1がDC−DCコンバータDD1に流れる。これにより、電気自動車EV1の電力を電気自動車EV2への充電および住宅11での消費として利用することができる。
図11(f)に示す形態では、DC−DCコンバータDD1がONし、かつ直流バスDCBの方向に電圧変換を行うように動作する。また、バイパス経路BPは電気自動車EV1の方向にONしている。
この形態では、バイパス経路BPの出力電圧を電気自動車EV1の蓄電池SB1の電圧より高く設定することで、電気自動車V2から電気自動車EV1へ充電することができる。また、電気自動車EV2からの電流I2がバイパス経路BPを通じてDC−DCコンバータDD1に流れる。これにより、電気自動車EV2の電力を電気自動車EV1への充電および住宅11での消費として利用することができる。
図11(g)に示す形態では、DC−DCコンバータDD1がONし、かつ電気自動車EV1,EV2の方向に電圧変換を行うように動作する。また、バイパス経路BPは電気自動車EV2の方向にONしている。また、電圧V1は、電気自動車EV1の蓄電池SB1の電圧よりも高い。
この形態では、DC−DCコンバータDD1からの電流I2がバイパス経路BPを通じて電気自動車EV2に流れることにより、電気自動車EV2が充電される。また、DC−DCコンバータDD1からの電流I1が電気自動車EV1に流れることにより、電気自動車EV1が充電される。これにより、住宅11からの電力で電気自動車EV1,EV2を充電することができる。図11(g)に示す形態では、図11(d)に示す形態とDC−DCコンバータDD1およびバイパス経路BPの出力の方向が同じであるが、バイパス経路BPの出力電圧の設定が図11(d)に示す形態と異なる。つまり、図11(g)に示す形態では、バイパス経路BPの出力電圧を制御することにより、電気自動車EV1の充電および放電を制御している。
図11(h)に示す形態では、DC−DCコンバータDD1がONし、かつ直流バスDCBの方向に電圧変換を行うように動作する。また、バイパス経路BPは電気自動車EV1の方向にONしている。また、バイパス経路BPの出力電圧は、電気自動車EV1の蓄電池SB1の電圧と等しいかやや低い。図11(h)に示す形態では、図11(f)に示す形態とDC−DCコンバータDD1およびバイパス経路BPの出力の方向が同じであるが、バイパス経路BPの出力電圧の設定が図11(f)に示す形態と異なる。つまり、図11(h)に示す形態では、バイパス経路BPの出力電圧を制御することにより、電気自動車EV1の充電および放電を制御している。
この形態では、電気自動車EV1からの電流I1および電気自動車EV2からの電流I2がDC−DCコンバータDD1に流れる。これにより、電気自動車EV1,EV2からの電力を住宅11で利用することができる。
[EV充放電器による効果]
本実施形態のパワーコンディショナ1は、バイパス経路BP(図8(d)のバイパス経路BP1,BP2を含む)を有するEV充放電器2,25〜27のうちのいずれか1つを備えている。バイパス経路BPは、電気自動車EV1,EV2の間にDC−DCコンバータDD1,DD2を介さない充放電経路を形成するように、電気自動車EV1の蓄電池SB1と電気自動車EV2の蓄電池SB2とを接続する。
電気自動車EV1,EV2の間でDC−DCコンバータDD1,DD2を介して電力の授受を行うと、DC−DCコンバータDD1,DD2の電力変換効率によって、充電電力が減少してしまう。例えば、DC−DCコンバータDD1,DD2のそれぞれの効率が95%であるとすると、トータルの効率が約90%となる。宅内11から電気自動車EV1,EV2の一方に充電された電力は、すでにDC−DCコンバータDD1(またはDD2)を通過しているので、放電して電気自動車EV1,EV2の他方に充電される場合、さらに減少してしまう。
これに対し、電気自動車EV1,EV2の間の電力の授受をバイパス経路BPを介して行うことにより、DC−DCコンバータDD1,DD2の効率の影響を受けないので、それによる電力損失が生じない。それゆえ、電気自動車EV1,EV2の間の電力の授受を効率的に行うことができる。また、電気自動車EV1,EV2の間の電力の授受と住宅11からの電力との組み合わせによる大電流での電気自動車EV1,EV2の充電に要する時間を短縮することができる。
なお、前述のバイパス経路BPとしてDC−DCコンバータを用いた場合、このDC−DCコンバータの効率によって電力損失が生じるが、この電力損失は、DC−DCコンバータDD1,DD2を介する上記の場合と比べて少ない。
[充放電制御部の実現形態]
EV充放電器2,25〜27において、少なくとも、充放電制御部6におけるメモリ62を除く各部のブロックは、以下のようにCPUを用いてソフトウェア(充放電制御プログラム)によって実現される。あるいは、上記の各ブロックは、ハードウェアロジックによって構成されてもよいし、DSP(Digital Signal Processor)を用いたプログラムによる処理で実現されてもよい。
上記のソフトウェアのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)は、コンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体に記録されてもよい。本発明の目的は、当該記録媒体をパワーコンディショナ1に供給し、CPUが記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出して実行することによっても達成することが可能である。
上記の記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/BD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、パワーコンディショナ1を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記のプログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
[付記事項]
なお、本実施形態では、主に、電気自動車EV1,EV2間の充放電について説明したが、本発明は、電気自動車EV1,EV2以外の車両についても適用されることは勿論である。電気車両としては、蓄電池を備えた車両であって、電動二輪車、電動三輪車などの一般車両、電動フォークリフトなどの産業用車両、電動車椅子などの福祉用車両などが挙げられる。
また、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明に係る電気車両の充放電装置は、複数の電気車両と住宅との間の電力の授受に関るもので、特に住宅において大電力で電気車両に充電する用途に好適に利用できる。
1 パワーコンディショナ
2 EV充放電器(充放電装置)
3 パワーコンディショナ制御部
4 双方向インバータ
5 DC−DCコンバータ
6 充放電制御部
11 住宅
12 電力系統(電力源)
13 太陽電池(電力源)
15 表示入力装置
25 EV充放電器(充放電装置)
26 EV充放電器(充放電装置)
27 EV充放電器(充放電装置)
61 制御部
62 メモリ
63 充放電経路管理部(導通制御部,スイッチ制御手段)
64 通信部
101 モニタ画面
BP バイパス経路(接続経路)
DCB 直流バス(直流電力供給経路)
DD1 DC−DCコンバータ(直流電圧変換回路)
DD2 DC−DCコンバータ(直流電圧変換回路)
EV1 電気自動車(電気車両)
EV2 電気自動車(電気車両)
P1 電力線(直流電流供給路)
P2 電力線(直流電流供給路)
R1 最小残量
R2 最大残量
SB1 蓄電池
SB2 蓄電池
SW1 スイッチ(第1スイッチ)
SW2 スイッチ(第2スイッチ)
SW11 スイッチ(第1スイッチ)
SW12 スイッチ(第2スイッチ)

Claims (9)

  1. 電力源から供給される直流電力によって複数の電気車両が個々に有する蓄電池を充電する一方、当該蓄電池に蓄えられた電力を放電する電気車両の充放電装置であって、
    前記電気車両と前記直流電力を供給する直流電力供給経路との間で直流電圧を変換する直流電圧変換回路と、
    前記電気車両と前記直流電圧変換回路との間に設けられ、前記電気車両の間に充放電経路を形成するように前記電気車両の前記蓄電池を接続する接続経路とを備えていることを特徴とする電気車両の充放電装置。
  2. 放電側の電気車両における前記蓄電池の充電残量が所定の最小残量より多いときに前記接続経路を導通し、前記充電残量が前記最小残量より多くないときに前記接続経路を非導通とするように前記接続経路の導通を制御する導通制御部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の電気車両の充放電装置。
  3. 前記直流電圧変換回路は前記電気車両について1つずつ設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の電気車両の充放電装置。
  4. 前記直流電圧変換回路は前記電気車両に共通して1つ設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の電気車両の充放電装置。
  5. 前記接続経路が双方向に電流を流すことを特徴とする請求項3または4に記載の電気車両の充放電装置。
  6. 前記接続経路が一方向にのみ電流を流すことを特徴とする請求項3または4に記載の電気車両の充放電装置。
  7. 前記接続経路の一端と前記電気車両とを切り替えて接続する第1スイッチと、
    前記接続経路の他端と前記電気車両とを切り替えて接続する第2スイッチと、
    前記第1スイッチまたは前記第2スイッチのいずれか一方が充電側となる前記電気車両に接続され、他方が放電側となる前記電気車両に接続されるように、前記第1スイッチおよび前記第2スイッチの動作を制御するスイッチ制御手段とを備えていることを特徴とする請求項6に記載の電気車両の充放電装置。
  8. コンピュータを請求項2に記載の電気車両の充放電装置における前記導通制御部として機能させることを特徴とする充放電制御プログラム。
  9. 請求項8に記載の充放電制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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