JP2013183036A - 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置および照明装置 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置および照明装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013183036A
JP2013183036A JP2012046082A JP2012046082A JP2013183036A JP 2013183036 A JP2013183036 A JP 2013183036A JP 2012046082 A JP2012046082 A JP 2012046082A JP 2012046082 A JP2012046082 A JP 2012046082A JP 2013183036 A JP2013183036 A JP 2013183036A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
ring
organic
general formula
light emitting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012046082A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5765271B2 (ja
Inventor
Kazuki Kato
一樹 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2012046082A priority Critical patent/JP5765271B2/ja
Publication of JP2013183036A publication Critical patent/JP2013183036A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5765271B2 publication Critical patent/JP5765271B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

【課題】発光効率や発光寿命を向上させかつ発光色を安定性させる。
【解決手段】陽極(2)と陰極(8)との間に、少なくとも1層の発光層(5)を有する有機EL素子(100)が開示されている。発光層(5)には、一または複数種のリン光発光性ドーパント化合物と、複数種のホスト化合物とが含有され、複数種のホスト化合物のうち、少なくとも2種のホスト化合物は、一定の化学構造を有し、当該一方のホスト化合物の分子アスペクト比が1.7以上であり、他方のホスト化合物の分子アスペクト比が1.7未満である。
【選択図】図1

Description

本発明は有機エレクトロルミネッセンス素子に関し、詳しくは、発光効率、発光寿命に優れた有機エレクトロルミネッセンス素子ならびにそれを用いた表示装置および照明装置に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子ともいう)は、発光する化合物を含有する発光層を陰極と陽極で挟んだ構成を有し、電界を印加することにより、陽極から注入された正孔と陰極から注入された電子が発光層内で再結合させること励起子(エキシトン)を生成させ、このエキシトンが失活する際の光の放出(蛍光・リン光)を利用した発光素子である。有機EL素子は、電極と電極の間を厚さわずかサブミクロン程度の有機材料の膜で構成する全固体素子であり、且つ、その発光が数V〜数十V程度の電圧で発光が可能であることから、次世代の平面ディスプレイや照明への利用が期待されている。
さらに、リン光発光を利用する有機EL素子では、以前の蛍光発光を利用するそれに比べ、原理的に約4倍の発光効率が実現可能であることから、その材料開発を始めとし、有機機能層の層構成や電極の研究開発が世界中で行われている。特に、地球温暖化防止策の1つとして、エネルギー消費の多くを占める照明器具への応用が検討されはじめ、従来の照明器具に置き換わりうる白色発光パネルの実用化に向けて、性能向上やコストダウンの試みが盛んになっている。
これら有機EL素子(有機化合物層)の製造方法としては、真空蒸着法、ウェットプロセス(塗布法)等があるが、真空プロセスを必要とせず、連続生産が簡便であり生産速度を早くできるという理由で近年はウェットプロセス(スピンコート法、キャスト法、インクジェット法、スプレー法、印刷法、スロット型コータ法)における製造方法が注目されている。
一般的に、塗布型の有機EL素子としては、発光層の構成材料として高分子材料を用いる塗布型の高分子有機EL素子(例えば、特許文献1参照)の例が挙げられる。
しかしながら、塗布型の高分子有機EL素子においては、材料の精製が難しいことや、その分子量分布を制御することが困難である等の理由から、性能面、生産安定性上での懸念を有している。
そこで近年では、発光層材料として低分子材料を用いる塗布型の低分子有機EL素子が注目されている。塗布により形成された低分子有機EL素子が開示されており(例えば、特許文献2参照)、色純度がよく、発光効率や発光寿命に優れた低分子有機EL素子が提供されているが、塗布型の低分子有機EL素子は照明用途や表示用途などで用いるには十分な性能を有してはいない。
この点、本発明者がその原因について検討したところ、かかる原因の1つとして、塗布法で作製した膜(以下「塗布膜」と略称する。)の「密度が低い」ということが見出された。すなわち、密度が低くなると電荷の輸送性が低下し、電子と正孔の再結合確率の低下や駆動時の高電圧化を引き起こし、結果として低発光効率化や短寿命化を引き起こしてしまう。また、密度が低いと発光層に対しその隣接層から不純物(例えば残留溶媒やイオン)が駆動時に移行して、特定の発光材料に発光不良をもたらし、結果として発光色がずれるという問題もある。
さらに、塗布型の低分子有機EL素子の性能が低下する他の原因として、ホスト分子およびドーパント分子の「分散性」ということも見出された。かかる分子の分散性を向上させる塗布成膜法について記載した先行文献が存在する。
例えば、発光材料の母骨格に対して、特定の構造を有する置換基を導入することで、有機溶剤に対する溶解度を大きくすることにより、分子の分散性を向上させる方法が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながらこの方法は、分子の分散性を向上させることはできるが、塗布膜の密度の向上には至っていない。
特開平6−33048号公報 特開2006−190759号公報 特開2011−195462号公報
このような状況において、本発明者は、さらなる検討を重ねたところ、分子アスペクト比に着目してホスト化合物を選択すれば、塗布膜の密度や分子の分散性に起因する問題を解決しうることを見出した。
したがって、本発明の主な目的は、高密度で分子分散性に優れた膜(発光層)を有する有機EL素子であって、発光効率や発光寿命を向上させかつ発光色も安定させることができる有機EL素子を提供することであり、本発明の他の目的は、更に、当該有機EL素子を用いた表示装置および照明装置を提供することである。
上記課題を解決するため本発明によれば、
陽極と陰極との間に、少なくとも1層の発光層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
前記発光層には、一または複数種のリン光発光性ドーパント化合物と、複数種のホスト化合物とが含有され、
複数種のホスト化合物のうち、少なくとも2種のホスト化合物は、一般式(1)で表わされ、当該一方のホスト化合物の分子アスペクト比が1.7以上であり、他方のホスト化合物の分子アスペクト比が1.7未満であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子が提供される。
Figure 2013183036
一般式(1)中、「X」はNR’、O、S、CR’R’’またはSiR’R’’を表す。「R’」および「R’’」は各々水素原子または置換基を表す。「A」および「A」は各々芳香環または水素原子を表す。「n1」および「n2」は各々0〜4の整数を表す。
本発明によれば、発光効率や発光寿命を向上させかつ発光色も安定させることができる。
有機EL素子の構成の一例を示す概略断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の好ましい実施形態について説明する。
《有機ELの構成》
図1に示すとおり、本発明の好ましい実施形態にかかる有機エレクトロルミネッセンス素子100(以下、有機EL素子ともいう)は、可撓性支持基板1を有している。可撓性支持基板1上には陽極2が形成され、陽極2上には有機機能層20が形成され、有機機能層20上には陰極8が形成されている。
有機機能層20とは、陽極2と陰極8との間に設けられている有機EL素子100を構成する各層をいう。
有機機能層20には、例えば、正孔注入層3、正孔輸送層4、発光層5、電子輸送層6、電子注入層7が含まれ、そのほかに正孔ブロック層や電子ブロック層等が含まれてもよい。
可撓性支持基板1上の陽極2,有機機能層20,陰極8は封止接着剤9を介して可撓性封止部材10によって封止されている。
なお、有機EL素子100のこれらの層構造(図1参照)は単に好ましい具体例を示したものであり、本発明はこれらに限定されない。
たとえば、本発明に係る有機EL素子100は(i)〜(viii)の層構造を有していてもよい。
(i)可撓性支持基板/陽極/発光層/電子輸送層/陰極/熱伝導層/封止用接着剤/封止部材
(ii)可撓性支持基板/陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極/熱伝導層/封止用接着剤/封止部材
(iii)可撓性支持基板/陽極/正孔輸送層/発光層/正孔ブロック層/電子輸送層/陰極/熱伝導層/封止用接着剤/封止部材
(iv)可撓性支持基板/陽極/正孔輸送層/発光層/正孔ブロック層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極/熱伝導層/封止用接着剤/封止部材
(v)可撓性支持基板/陽極/陽極バッファー層/正孔輸送層/発光層/正孔ブロック層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極/熱伝導層/封止用接着剤/封止部材
(vi)ガラス支持体/陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極/封止部材
(vii)ガラス支持体/陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極/封止部材
(viii)ガラス支持体/陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極/封止部材
《有機EL素子の有機機能層20》
次いで、本発明の有機EL素子を構成する有機機能層の詳細について説明する。
(1)注入層:正孔注入層3、電子注入層7
本発明の有機EL素子においては、注入層は必要に応じて設けることができる。注入層としては電子注入層と正孔注入層があり、上記の如く陽極と発光層または正孔輸送層の間、及び陰極と発光層または電子輸送層との間に存在させてもよい。
本発明でいう注入層とは、駆動電圧低下や発光輝度向上のために電極と有機機能層間に設けられる層で、「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の第2編第2章「電極材料」(123〜166頁)に詳細に記載されており、正孔注入層と電子注入層とがある。 正孔注入層は、例えば、特開平9−45479号公報、同9−260062号公報、同8−288069号公報等にもその詳細が記載されており、正孔注入層に適用可能な正孔注入材料としては、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体等を含むポリマーやアニリン系共重合体、ポリアリールアルカン誘導体、または導電性ポリマーが挙げられ、好ましくはポリチオフェン誘導体、ポリアニリン誘導体、ポリピロール誘導体であり、さらに好ましくはポリチオフェン誘導体である。
電子注入層は、例えば、特開平6−325871号公報、同9−17574号公報、同10−74586号公報等にもその詳細が記載されており、具体的には、ストロンチウムやアルミニウム等に代表される金属バッファー層、フッ化リチウムに代表されるアルカリ金属化合物バッファー層、フッ化マグネシウムに代表されるアルカリ土類金属化合物バッファー層、酸化アルミニウムに代表される酸化物バッファー層等が挙げられる。本発明においては、上記バッファー層(注入層)はごく薄い膜であることが望ましく、フッ化カリウム、フッ化ナトリウムが好ましい。その膜厚は0.1nm〜5μm程度、好ましくは0.1〜100nm、さらに好ましくは0.5〜10nm、最も好ましくは0.5〜4nmである。
(2)正孔輸送層4
正孔輸送層を構成する正孔輸送材料としては、上記正孔注入層で適用するのと同様の化合物を使用することができるが、さらには、ポルフィリン化合物、芳香族第3級アミン化合物及びスチリルアミン化合物、特に芳香族第3級アミン化合物を用いることが好ましい。
芳香族第3級アミン化合物及びスチリルアミン化合物の代表例としては、N,N,N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノフェニル;N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミン(TPD);2,2−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)プロパン;1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン;N,N,N′,N′−テトラ−p−トリル−4,4′−ジアミノビフェニル;1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)−4−フェニルシクロヘキサン;ビス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)フェニルメタン;ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)フェニルメタン;N,N′−ジフェニル−N,N′−ジ(4−メトキシフェニル)−4,4′−ジアミノビフェニル;N,N,N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル;4,4′−ビス(ジフェニルアミノ)クオードリフェニル;N,N,N−トリ(p−トリル)アミン;4−(ジ−p−トリルアミノ)−4′−〔4−(ジ−p−トリルアミノ)スチリル〕スチルベン;4−N,N−ジフェニルアミノ−(2−ジフェニルビニル)ベンゼン;3−メトキシ−4′−N,N−ジフェニルアミノスチルベンゼン;N−フェニルカルバゾール、さらには、米国特許第5,061,569号明細書に記載されている2個の縮合芳香族環を分子内に有するもの、例えば、4,4′−ビス〔N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ〕ビフェニル(NPD)、特開平4−308688号公報に記載されているトリフェニルアミンユニットが3つスターバースト型に連結された4,4′,4″−トリス〔N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ〕トリフェニルアミン(MTDATA)等が挙げられる。
さらに、これらの材料を高分子鎖に導入した、またはこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。また、p型−Si、p型−SiC等の無機化合物も正孔注入材料、正孔輸送材料として使用することができる。また、特開平4−297076号公報、特開2000−196140号公報、特開2001−102175号公報、J.Appl.Phys.,95,5773(2004)、特開平11−251067号公報、J.Huang et.al.著文献(Applied Physics Letters 80(2002),p.139)、特表2003−519432号公報に記載されているような、いわゆるp型半導体的性質を有するとされる正孔輸送材料を用いることもできる。
正孔輸送層は、上記正孔輸送材料を、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、インクジェット法を含む印刷法、LB法等の公知の方法により、薄膜化することにより形成することができる。正孔輸送層の膜厚については、特に制限はないが、通常は5nm〜5μm程度、好ましくは5〜200nmである。この正孔輸送層は上記材料の1種または2種以上からなる一層構造であってもよい。
以下、本発明の有機EL素子の正孔輸送材料に用いられる化合物の好ましい具体例((1)〜(75))を挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2013183036
Figure 2013183036
Figure 2013183036
Figure 2013183036
Figure 2013183036
Figure 2013183036
Figure 2013183036
Figure 2013183036
Figure 2013183036
Figure 2013183036
なお、上記例示化合物に記載のnは重合度を表し、重量平均分子量が50,000〜200,000の範囲となる整数を表す。重量平均分子量がこの範囲未満では、溶媒への溶解性の高さから製膜時に他の層と混合する懸念がある。また製膜できたとしても、低い分子量では発光効率が上がらない。重量平均分子量がこの範囲より大きい場合は、合成、精製の難しさにより問題が生じる。分子量分布が大きくなると共に、不純物の残存量も増加するため、有機EL素子の発光効率、電圧、寿命は悪化する。
これらの高分子化合物は、Makromol.Chem.,193,909頁(1992)等に記載の公知の方法で合成することができる。
(3)電子輸送層6
電子輸送層とは電子を輸送する機能を有する材料からなり、広い意味で電子注入層、正孔ブロック層も電子輸送層に含まれる。電子輸送層は単層または複数層設けることができる。
従来、単層の電子輸送層、及び複数層とする場合は発光層に対して陰極側に隣接する電子輸送層に用いられる電子輸送材料(正孔ブロック材料を兼ねる)としては、陰極より注入された電子を発光層に伝達する機能を有していればよく、その材料としては従来公知の化合物の中から任意のものを選択して用いることができ、例えば、フルオレン誘導体、カルバゾール誘導体、アザカルバゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、シロール誘導体、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、8−キノリノール誘導体等の金属錯体等が挙げられる。
その他、メタルフリーもしくはメタルフタロシアニン、またはそれらの末端がアルキル基やスルホン酸基等で置換されているものも、電子輸送材料として好ましく用いることができる。
これらの中でもカルバゾール誘導体、アザカルバゾール誘導体、ピリジン誘導体等が本発明では好ましく、アザカルバゾール誘導体であることがより好ましい。
電子輸送層は、上記電子輸送材料を、例えば、スピンコート法、キャスト法、インクジェット法を含む印刷法、LB法等の公知の方法により、薄膜化することにより形成することができ、好ましくは上記電子輸送材料をフッ化アルコール溶剤とを含有する塗布液を用いたウェットプロセスにより形成することができる。
電子輸送層の膜厚については特に制限はないが、通常は5nm〜5μm程度、好ましくは5〜200nmである。電子輸送層は上記材料の1種または2種以上からなる一層構造であってもよい。
また、不純物をゲスト材料としてドープしたn性の高い電子輸送層を用いることもできる。その例としては、特開平4−297076号公報、同10−270172号公報、特開2000−196140号公報、同2001−102175号公報、J.Appl.Phys.,95,5773(2004)等に記載されたものが挙げられる。
本発明における電子輸送層には、有機物のアルカリ金属塩を含有してもよい。有機物の種類としては特に制限はないが、炭酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸、酪酸塩、吉草酸塩、カプロン酸塩、エナント酸塩、カプリル酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩、フタル酸塩、イソフタル酸塩、テレフタル酸塩、サリチル酸塩、ピルビン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、アジピン酸塩、メシル酸塩、トシル酸塩、ベンゼンスルホン酸塩が挙げられ、好ましくはギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、吉草酸塩、カプロン酸塩、エナント酸塩、カプリル酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩、より好ましくはギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩等の脂肪族カルボン酸のアルカリ金属塩が好ましく、脂肪族カルボン酸の炭素数が4以下であることが好ましい。最も好ましくは酢酸塩である。
有機物のアルカリ金属塩のアルカリ金属の種類としては特に制限はないが、Na、K、Csが挙げられ、好ましくはK、Cs、さらに好ましくはCsである。有機物のアルカリ金属塩としては、前記有機物とアルカリ金属の組み合わせが挙げられ、好ましくは、炭酸Li、炭酸Na、炭酸K、炭酸Cs、ギ酸Li、ギ酸K、ギ酸Na、ギ酸Cs、酢酸Li、酢酸K、酢酸Na、酢酸Cs、プロピオン酸Li、プロピオン酸Na、プロピオン酸K、プロピオン酸Cs、シュウ酸Li、シュウ酸Na、シュウ酸K、シュウ酸Cs、マロン酸Li、マロン酸Na、マロン酸K、マロン酸Cs、コハク酸Li、コハク酸Na、コハク酸K、コハク酸Cs、安息香酸Li、安息香酸Na、安息香酸K、安息香酸Cs、より好ましくは酢酸Li、酢酸K、酢酸Na、酢酸Cs、最も好ましくは酢酸Csである。
これらドープ材の含有量は、添加する電子輸送層に対し、好ましくは1.5〜35質量%であり、より好ましくは3〜25質量%であり、最も好ましくは5〜15質量%である。
(4)発光層5
本発明の有機EL素子を構成する発光層は、電極または電子輸送層、正孔輸送層から注入されてくる電子及び正孔が再結合して発光する層であり、発光する部分は発光層の層内であっても発光層と隣接層との界面であってもよい。
本発明に係る発光層は、含まれる発光材料が前記要件を満たしていれば、その構成には特に制限はない。
また、同一の発光スペクトルや発光極大波長を有する層が複数層あってもよい。各発光層間には非発光性の中間層を有してもよい。
本発明における発光層の膜厚の総和は15〜100nmの範囲にあることが好ましく、さらに好ましくは、より低い駆動電圧を得ることができることから15〜50nmである。なお、本発明でいう発光層の膜厚の総和とは、発光層間に非発光性の中間層が存在する場合には、当該中間層も含む膜厚である。
個々の発光層の膜厚としては5〜50nmの範囲に調整することが好ましい。また個々の発光層は青、緑、赤の各色発光を示しても良く、各発光層膜厚の関係については、特に制限はない。
本発明においては、各発光層には複数の発光材料を混合してもよく、またリン光発光材料と蛍光発光材料を同一発光層中に混合して用いてもよい。
本発明においては、発光層の構成として、ホスト化合物、発光材料(発光ドーパント化合物ともいう)を含有し、発光材料より発光させることが好ましい。
(4.1)ホスト化合物
本発明の有機EL素子の発光層に含有されるホスト化合物としては、室温(25℃)におけるリン光発光のリン光量子収率が0.1未満の化合物が好ましい。さらに好ましくはリン光量子収率が0.01未満である。また、発光層に含有される化合物の中で、その層中での体積比が50%以上であることが好ましい。
発光層には複数種のホスト化合物が含まれる。
かかる複数種のホスト化合物のうち少なくとも2種の化合物は下記一般式(1)で表され、そのうちの一方のホスト化合物(第1ホスト化合物)は分子アスペクト比が1.7以上で2.5以下であり、他方のホスト化合物(第2ホスト化合物)は分子アスペクト比が1.0以上で1.7未満であり、好ましくは1.0以上で1.6以下である。
分子アスペクト比が1.7以上のホスト化合物のみで有機EL素子(発光層)を構成した場合、分子同士のスタッキング(分子の積み重ね)により密度が高くなるが、分子同士が凝集してしまい、分子の分散性が得られないので発光効率や発光寿命は向上しにくい。
他方、分子アスペクト比が1.7未満のホスト化合物のみで有機EL素子(発光層)を構成した場合、素子薄膜中における分子間凝集が抑制され、ホストおよびドーパント化合物の薄膜中分散性も促進されるが、分子間相互作用が弱いため、密度が低く、高電圧化を招き、かかる場合も発光効率や発光寿命を向上させにくい。
本発明者等は、分子の分散性を維持しつつ、高密度の膜を得るという目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、発光層中に前記アスペクト比を持つ第1ホスト化合物と第2ホスト化合物とを混在させることで、分子の分散性を維持しつつ、高密度の膜を得ることができることを発見し、本発明に至った。
ここで、「分子アスペクト比」とは、分子が内接する最小直径の円筒の長さ(L)と、直径(D)の比(L/D)で定義される。
本発明記載のアスペクト比については、米国Gaussian社製の分子軌道計算用ソフトウェアであるGaussian03(Gaussian03、Revision D02,M.J.Frisch,et al, Gaussian, Inc., Wallingford CT, 2004. )を用い、キーワードとしてB3LYP/6−31G*を用い、対象とする分子構造の構造最適化を行う。更に該最適化構造から分子モデリングソフトウェアであるTencube/WM(千田、"分子計算支援システムWinmostarの開発"、出光技報、49、1、106-111(2006))を用い、アスペクト比を算出することができる。
第1ホスト化合物と第2ホスト化合物として、好ましくは一般式(1)で示される化合物が用いられる。
Figure 2013183036
一般式(1)中、「X」はNR’、O、S、CR’R’’またはSiR’R’’を表す。
「R’」および「R’’」は各々水素原子または置換基を表す。
「A」および「A」は各々芳香環または水素原子を表す。
「n1」および「n2」は各々0〜4の整数を表す。
一般式(1)におけるXにおいて、R’、R’’で各々表される置換基としては、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)、アルキニル基(例えば、エチニル基、プロパルギル基等)、芳香族炭化水素環基(芳香族炭素環基、アリール基等ともいい、例えば、フェニル基、p−クロロフェニル基、メシチル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基、アズレニル基、アセナフテニル基、フルオレニル基、フェナントリル基、インデニル基、ピレニル基、ビフェニリル基等)、芳香族複素環基(例えば、ピリジル基、ピリミジニル基、フリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基、ピラジニル基、トリアゾリル基(例えば、1,2,4−トリアゾール−1−イル基、1,2,3−トリアゾール−1−イル基等)、オキサゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、チアゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、フラザニル基、チエニル基、キノリル基、ベンゾフリル基、ジベンゾフリル基、ベンゾチエニル基、ジベンゾチエニル基、インドリル基、カルバゾリル基、カルボリニル基、ジアザカルバゾリル基(前記カルボリニル基のカルボリン環を構成する炭素原子の一つが窒素原子で置き換わったものを示す)、キノキサリニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キナゾリニル基、フタラジニル基等)、複素環基(例えば、ピロリジル基、イミダゾリジル基、モルホリル基、オキサゾリジル基等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、ドデシルオキシ基等)、シクロアルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、ドデシルチオ基等)、シクロアルキルチオ基(例えば、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等)、アルコキシカルボニル基(例えば、メチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基等)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェニルオキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等)、スルファモイル基(例えば、アミノスルホニル基、メチルアミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、ブチルアミノスルホニル基、ヘキシルアミノスルホニル基、シクロヘキシルアミノスルホニル基、オクチルアミノスルホニル基、ドデシルアミノスルホニル基、フェニルアミノスルホニル基、ナフチルアミノスルホニル基、2−ピリジルアミノスルホニル基等)、アシル基(例えば、アセチル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、オクチルカルボニル基、2−エチルヘキシルカルボニル基、ドデシルカルボニル基、フェニルカルボニル基、ナフチルカルボニル基、ピリジルカルボニル基等)、アシルオキシ基(例えば、アセチルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、ブチルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基、ドデシルカルボニルオキシ基、フェニルカルボニルオキシ基等)、アミド基(例えば、メチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、ジメチルカルボニルアミノ基、プロピルカルボニルアミノ基、ペンチルカルボニルアミノ基、シクロヘキシルカルボニルアミノ基、2−エチルヘキシルカルボニルアミノ基、オクチルカルボニルアミノ基、ドデシルカルボニルアミノ基、フェニルカルボニルアミノ基、ナフチルカルボニルアミノ基等)、カルバモイル基(例えば、アミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、プロピルアミノカルボニル基、ペンチルアミノカルボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル基、オクチルアミノカルボニル基、2−エチルヘキシルアミノカルボニル基、ドデシルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ナフチルアミノカルボニル基、2−ピリジルアミノカルボニル基等)、ウレイド基(例えば、メチルウレイド基、エチルウレイド基、ペンチルウレイド基、シクロヘキシルウレイド基、オクチルウレイド基、ドデシルウレイド基、フェニルウレイド基ナフチルウレイド基、2−ピリジルアミノウレイド基等)、スルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、シクロヘキシルスルフィニル基、2−エチルヘキシルスルフィニル基、ドデシルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、ナフチルスルフィニル基、2−ピリジルスルフィニル基等)、アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、ドデシルスルホニル基等)、アリールスルホニル基又はヘテロアリールスルホニル基(例えば、フェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基、2−ピリジルスルホニル基等)、アミノ基(例えば、アミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ドデシルアミノ基、アニリノ基、ナフチルアミノ基、2−ピリジルアミノ基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、フッ化炭化水素基(例えば、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ペンタフルオロフェニル基等)、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、シリル基(例えば、トリメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリフェニルシリル基、フェニルジエチルシリル基等)等が挙げられる。これらの置換基は上記の置換基によって更に置換されていてもよい。これらの置換基は複数が互いに結合して環を形成していてもよい。
中でも、XとしてはNR’又はOが好ましく、また、R’としては、芳香族炭化水素基(芳香族炭素環基、アリール基等ともいい、例えば、フェニル基、p−クロロフェニル基、メシチル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基、アズレニル基、アセナフテニル基、フルオレニル基、フェナントリル基、インデニル基、ピレニル基、ビフェニリル基)、又は芳香族複素環基(例えば、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、キナゾリニル基、フタラジニル基等)が特に好ましい。
上記の芳香族炭化水素基、芳香族複素環基は、各々一般式(1)のXにおいて、R’、R’’で各々表される置換基を有してもよい。
一般式(1)において、AおよびAにより表される芳香環としては、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環が挙げられる。また、該芳香環は単環でもよく、縮合環でもよく、更に未置換でも、一般式(1)のXにおいて、R’、R’’で各々表される置換基を有してもよい。
一般式(1)において、AおよびAにより表される芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環、ビフェニル環、ナフタレン環、アズレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ピレン環、クリセン環、ナフタセン環、トリフェニレン環、o−テルフェニル環、m−テルフェニル環、p−テルフェニル環、アセナフテン環、コロネン環、フルオレン環、フルオラントレン環、ナフタセン環、ペンタセン環、ペリレン環、ペンタフェン環、ピセン環、ピレン環、ピラントレン環、アンスラアントレン環等が挙げられる。
これらの環は更に、一般式(1)で表される部分構造のXにおいて、R’、R’’で各々表される置換基を有してもよい。
一般式(1)で表される部分構造において、AおよびAにより表される芳香族複素環としては、例えば、フラン環、ジベンゾフラン環、チオフェン環、オキサゾール環、ピロール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、ベンゾイミダゾール環、オキサジアゾール環、トリアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、チアゾール環、インドール環、インダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、キノキサリン環、キナゾリン環、シンノリン環、キノリン環、イソキノリン環、フタラジン環、ナフチリジン環、カルバゾール環、カルボリン環、ジアザカルバゾール環(カルボリン環を構成する炭化水素環の炭素原子の一つが更に窒素原子で置換されている環を示す)等が挙げられる。
これらの環は、更に一般式(1)において、R’、R’’で各々表される置換基を有してもよい。
上記の中でも、一般式(1)において、AおよびAにより表される芳香環として、好ましく用いられるのは、カルバゾール環、カルボリン環、ジベンゾフラン環、ベンゼン環であり、更に好ましく用いられるのは、カルバゾール環、カルボリン環、ベンゼン環であり、より好ましくは置換基を有するベンゼン環であり、特に好ましくはカルバゾリル基を有するベンゼン環が挙げられる。
また、一般式(1)において、AおよびAにより表される芳香環としては、各々3環以上の縮合環が好ましい一態様であり、3環以上が縮合した芳香族炭化水素縮合環としては、具体的には、ナフタセン環、アントラセン環、テトラセン環、ペンタセン環、ヘキサセン環、フェナントレン環、ピレン環、ベンゾピレン環、ベンゾアズレン環、クリセン環、ベンゾクリセン環、アセナフテン環、アセナフチレン環、トリフェニレン環、コロネン環、ベンゾコロネン環、ヘキサベンゾコロネン環、フルオレン環、ベンゾフルオレン環、フルオランテン環、ペリレン環、ナフトペリレン環、ペンタベンゾペリレン環、ベンゾペリレン環、ペンタフェン環、ピセン環、ピラントレン環、コロネン環、ナフトコロネン環、オバレン環、アンスラアントレン環等が挙げられる。なお、これらの環は、更に上記の置換基を有していてもよい。
また、3環以上が縮合した芳香族複素環としては、具体的には、アクリジン環、ベンゾキノリン環、カルバゾール環、カルボリン環、フェナジン環、フェナントリジン環、フェナントロリン環、カルボリン環、サイクラジン環、キンドリン環、テペニジン環、キニンドリン環、トリフェノジチアジン環、トリフェノジオキサジン環、フェナントラジン環、アントラジン環、ペリミジン環、ジアザカルバゾール環(カルボリン環を構成する炭素原子の任意の一つが窒素原子で置き換わったものを表す)、フェナントロリン環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、ナフトフラン環、ナフトチオフェン環、ベンゾジフラン環、ベンゾジチオフェン環、ナフトジフラン環、ナフトジチオフェン環、アントラフラン環、アントラジフラン環、アントラチオフェン環、アントラジチオフェン環、チアントレン環、フェノキサチイン環、チオファントレン環(ナフトチオフェン環)等が挙げられる。なお、これらの環は更に置換基を有していてもよい。
また、一般式(1)において、n1およびn2は各々0〜4の整数を表すが、「n1+n2」は0〜2であることが好ましく、特にXがO、Sである場合には1〜2であることが好ましい。
本発明においては、特に、ジベンゾフラン環とカルバゾール環をともに有するホスト化合物が好ましい。
以下に、一般式(1)で表されるホスト化合物の具体例(a−1〜a−45)を示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 2013183036
Figure 2013183036
Figure 2013183036
Figure 2013183036
Figure 2013183036
Figure 2013183036
Figure 2013183036
Figure 2013183036
(4.2)発光材料(発光ドーパント)
本発明に係る発光材料(発光ドーパント)としては、蛍光性化合物、リン光発光材料(リン光性化合物、リン光発光性化合物等ともいう)を用いることができるが、リン光発光材料であることが好ましい。発光層には、一または複数種のかかる発光ドーパントが含有される。
本発明において、リン光発光材料とは励起三重項からの発光が観測される化合物であり、具体的には室温(25℃)にてリン光発光する化合物であり、リン光量子収率が25℃において0.01以上の化合物であると定義されるが、好ましいリン光量子収率は0.1以上である。
上記リン光量子収率は第4版実験化学講座7の分光IIの398頁(1992年版、丸善)に記載の方法により測定できる。溶液中でのリン光量子収率は種々の溶媒を用いて測定できるが、本発明においてリン光発光材料を用いる場合、任意の溶媒のいずれかにおいて上記リン光量子収率(0.01以上)が達成されればよい。
リン光発光材料の発光原理としては2種挙げられ、一つはキャリアが輸送されるホスト化合物上でキャリアの再結合が起こってホスト化合物の励起状態が生成し、このエネルギーをリン光発光材料に移動させることでリン光発光材料からの発光を得るというエネルギー移動型、もう一つはリン光発光材料がキャリアトラップとなり、リン光発光材料上でキャリアの再結合が起こりリン光発光材料からの発光が得られるというキャリアトラップ型であるが、いずれの場合においても、リン光発光材料の励起三重項状態のエネルギーはホスト化合物の励起三重項状態のエネルギーよりも低いことが条件である。
リン光発光材料は、有機EL素子の発光層に使用される公知のものの中から適宜選択して用いることができるが、好ましくは元素の周期表で8〜10族の金属を含有する錯体系化合物であり、さらに好ましくはイリジウム錯体、オスミウム錯体、または白金錯体、希土類錯体であり、中でも最も好ましいのはイリジウム錯体である。
本実施形態にかかるリン光発光材料は、少なくとも1つの青色リン光材料を含むものであり、好ましくは少なくとも1つの青色リン光材料と、当該青色リン光材料よりも励起三重項エネルギーが低い少なくとも1つのリン光材料とを、含むものである。
リン光発光ドーパントは好ましくは一般式(2)で表される。
Figure 2013183036
一般式(2)において、「R」は置換基を表す。
「Z」は5〜7員環を形成するのに必要な非金属原子群を表す。
「n1」は0〜5の整数を表す。
「B〜B」は炭素原子、窒素原子、酸素原子または硫黄原子を表し、少なくとも1つは窒素原子を表す。
「M」は元素周期表における8族〜10族の金属を表す。
「X」および「X」は炭素原子、窒素原子または酸素原子を表し、「L」はXおよびXと共に2座の配位子を形成する原子群を表す。
「m1」は1〜3の整数を表し、「m2」は0〜2の整数を表すが、「m1+m2」は2または3である。
本発明に係る一般式(2)で表されるリン光性化合物は、HOMOが−5.15〜−3.50eV、LUMOが−1.25〜+1.00eVであり、好ましくはHOMOが−4.80〜−3.50eV、LUMOが−0.80〜+1.00eVである。
一般式(2)で表されるリン光性化合物において、Rで表される置換基としては、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)、アルキニル基(例えば、エチニル基、プロパルギル基等)、芳香族炭化水素環基(芳香族炭素環基、アリール基等ともいい、例えば、フェニル基、p−クロロフェニル基、メシチル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基、アズレニル基、アセナフテニル基、フルオレニル基、フェナントリル基、インデニル基、ピレニル基、ビフェニリル基等)、芳香族複素環基(例えば、ピリジル基、ピリミジニル基、フリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基、ピラジニル基、トリアゾリル基(例えば、1,2,4−トリアゾール−1−イル基、1,2,3−トリアゾール−1−イル基等)、オキサゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、チアゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、フラザニル基、チエニル基、キノリル基、ベンゾフリル基、ジベンゾフリル基、ベンゾチエニル基、ジベンゾチエニル基、インドリル基、カルバゾリル基、カルボリニル基、ジアザカルバゾリル基(前記カルボリニル基のカルボリン環を構成する炭素原子の一つが窒素原子で置き換わったものを示す)、キノキサリニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キナゾリニル基、フタラジニル基等)、複素環基(例えば、ピロリジル基、イミダゾリジル基、モルホリル基、オキサゾリジル基等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、ドデシルオキシ基等)、シクロアルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、ドデシルチオ基等)、シクロアルキルチオ基(例えば、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等)、アルコキシカルボニル基(例えば、メチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基等)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェニルオキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等)、スルファモイル基(例えば、アミノスルホニル基、メチルアミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、ブチルアミノスルホニル基、ヘキシルアミノスルホニル基、シクロヘキシルアミノスルホニル基、オクチルアミノスルホニル基、ドデシルアミノスルホニル基、フェニルアミノスルホニル基、ナフチルアミノスルホニル基、2−ピリジルアミノスルホニル基等)、アシル基(例えば、アセチル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、オクチルカルボニル基、2−エチルヘキシルカルボニル基、ドデシルカルボニル基、フェニルカルボニル基、ナフチルカルボニル基、ピリジルカルボニル基等)、アシルオキシ基(例えば、アセチルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、ブチルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基、ドデシルカルボニルオキシ基、フェニルカルボニルオキシ基等)、アミド基(例えば、メチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、ジメチルカルボニルアミノ基、プロピルカルボニルアミノ基、ペンチルカルボニルアミノ基、シクロヘキシルカルボニルアミノ基、2−エチルヘキシルカルボニルアミノ基、オクチルカルボニルアミノ基、ドデシルカルボニルアミノ基、フェニルカルボニルアミノ基、ナフチルカルボニルアミノ基等)、カルバモイル基(例えば、アミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、プロピルアミノカルボニル基、ペンチルアミノカルボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル基、オクチルアミノカルボニル基、2−エチルヘキシルアミノカルボニル基、ドデシルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ナフチルアミノカルボニル基、2−ピリジルアミノカルボニル基等)、ウレイド基(例えば、メチルウレイド基、エチルウレイド基、ペンチルウレイド基、シクロヘキシルウレイド基、オクチルウレイド基、ドデシルウレイド基、フェニルウレイド基ナフチルウレイド基、2−ピリジルアミノウレイド基等)、スルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、シクロヘキシルスルフィニル基、2−エチルヘキシルスルフィニル基、ドデシルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、ナフチルスルフィニル基、2−ピリジルスルフィニル基等)、アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、ドデシルスルホニル基等)、アリールスルホニル基又はヘテロアリールスルホニル基(例えば、フェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基、2−ピリジルスルホニル基等)、アミノ基(例えば、アミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ドデシルアミノ基、アニリノ基、ナフチルアミノ基、2−ピリジルアミノ基等)、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、シリル基(例えば、トリメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリフェニルシリル基、フェニルジエチルシリル基等)等が挙げられる。これらの置換基のうち、好ましいものはアルキル基もしくはアリール基である。
Zは、5〜7員環を形成するのに必要な非金属原子群を表す。Zにより形成される5〜7員環としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、ピリジン環、ピリミジン環、ピロール環、チオフェン環、ピラゾール環、イミダゾール環、オキサゾール環及びチアゾール環等が挙げられる。これらのうちで好ましいものは、ベンゼン環である。
〜Bは、炭素原子、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を表し、少なくとも一つは窒素原子を表す。これら5つの原子により形成される芳香族含窒素複素環としては単環が好ましい。例えば、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、テトラゾール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、オキサジアゾール環及びチアジアゾー環ル等が挙げられる。これらのうちで好ましいものは、ピラゾール環、イミダゾール環であり、特に好ましくはB、Bが窒素原子であるイミダゾール環である。これらの環は上記の置換基によって更に置換されていてもよい。置換基として好ましいものはアルキル基及びアリール基であり、更に好ましくはアリール基である。
は、X、Xと共に2座の配位子を形成する原子群を表す。X−L−Xで表される2座の配位子の具体例としては、例えば、置換又は無置換のフェニルピリジン、フェニルピラゾール、フェニルイミダゾール、フェニルトリアゾール、フェニルテトラゾール、ピラザボル、ピコリン酸及びアセチルアセトン等が挙げられる。これらの基は上記の置換基によって更に置換されていてもよい。
m1は1〜3の整数を表し、m2は0〜2の整数を表すが、m1+m2は2又は3である。中でも、m2は0である場合が好ましい。Mで表される金属としては、元素周期表の8〜10族の遷移金属元素(単に遷移金属ともいう)が用いられるが、中でもイリジウム、白金が好ましく、更に好ましくはイリジウムである。
また、B〜Bで形成される含窒素複素環がイミダゾール環の場合、前記一般式(2)は前記一般式(3)で表されることがより好ましい。
Figure 2013183036
一般式(3)において、「R」、「R」、「R」は置換基を表す。
「Z」は5〜7員環を形成するのに必要な非金属原子群を表す。
「n1」は0〜5の整数を表す。
「M」は元素周期表における8族〜10族の金属を表す。
「X」および「X」は炭素原子、窒素原子もしくは酸素原子を表し、「L」はXおよびXとともに2座の配位子を形成する原子群を表す。
「m1」は1〜3の整数を表し、「m2」は0〜2の整数を表すが、「m1+m2」は2または3である。
一般式(3)において、R、R、Rで表される置換基は前記一般式(2)におけるRで表される置換基と同義である。
また、一般式(3)において、Z、M、XおよびX、L等についても前記一般式(2)におけるものと同義であり、m1、m2も一般式(2)におけるものと同義である。
また、一般式(3)のRで表される基は、芳香族炭化水素環基(芳香族炭素環基)が好ましく、なかでも置換アリール基が好ましく、置換アリール基としては一般式(4)で表される基が好ましい。
Figure 2013183036
一般式(4)中、「R」は立体パラメータ値(Es値)が−0.5以下の置換基を表し、「R」は置換基を表し、「n5」は0〜4の整数を表す。
一般式(4)中、「*」は結合位置を示す。
以下に、一般式(2)で表されるリン光性化合物の具体的な化合物(D−1〜D−153)を例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2013183036
Figure 2013183036
Figure 2013183036
Figure 2013183036
Figure 2013183036
Figure 2013183036
Figure 2013183036
Figure 2013183036
Figure 2013183036
Figure 2013183036
Figure 2013183036
Figure 2013183036
Figure 2013183036
Figure 2013183036
Figure 2013183036
Figure 2013183036
Figure 2013183036
Figure 2013183036
Figure 2013183036
Figure 2013183036
《有機機能層の各層(特に発光層)の形成法や特性》
本発明の有機EL素子では、構成層である少なくとも1層の発光層が塗布法で成膜形成されていればよく、その他の層の形成方法は特に塗布成膜方法に限定されず、必要に応じて、蒸着法等を用いて成膜することもできる。
本発明の有機EL素子の製造方法においては、発光層の形成方法として、塗布法(塗布成膜方法ともいう)が用いられる。
発光層の形成方法には、スピンコート法、キャスト法、インクジェット法、スプレー法、印刷法、スロット型コータ法等がある。
均質な膜が得られやすくかつピンホールが生成しにくい等の観点から、発光層の形成方法は、好ましくはスピンコート法、インクジェット法、スプレー法、印刷法、スロット型コータ法等の塗布法による成膜であり、その中でもより好ましくはスロット型コータ法を用いるのがよい。
もちろん、本発明の有機EL素子の発光層以外の構成層についても、上記の塗布法(塗布成膜方法)を適用することが好ましい。
塗布成膜後は、塗布液を乾燥させる。
塗布成膜後の乾燥方法として、スピン乾燥、熱風乾燥、遠赤外乾燥、真空乾燥、減圧乾燥などを適用することができる。
《陽極2》
有機EL素子を構成する陽極としては、仕事関数の大きい(4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが好ましく用いられる。このような電極物質の具体例としては、Au等の金属、CuI、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO、ZnO等の導電性透明材料が挙げられる。また、IDIXO(In−ZnO)等非晶質で透明導電膜を作製可能な材料を用いてもよい。陽極は、これらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させ、フォトリソグラフィー法で所望の形状パターンを形成してもよく、あるいはパターン精度をあまり必要としない場合(100μm以上程度)は、上記電極物質の蒸着やスパッタリング時に所望の形状のマスクを介してパターンを形成してもよい。あるいは、有機導電性化合物のように塗布可能な物質を用いる場合には、印刷方式、コーティング方式等湿式成膜法を用いることもできる。この陽極より発光を取り出す場合には、透過率を10%より大きくすることが望ましく、また陽極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましい。さらに膜厚は材料にもよるが、通常は、10〜1000nmの範囲であり、好ましくは10〜200nmの範囲で選ばれる。
《陰極8》
一方、陰極としては仕事関数の小さい(4eV以下)金属(電子注入性金属と称する)、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。これらの中で、電子注入性及び酸化等に対する耐久性の点から、電子注入性金属とこれより仕事関数の値が大きく安定な金属である第二金属との混合物、例えば、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、リチウム/アルミニウム混合物、アルミニウム等が好適である。陰極はこれらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させることにより、作製することができる。また、陰極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は通常10nm〜5μm、好ましくは50〜200nmの範囲で選ばれる。なお、発光した光を透過させるため、有機EL素子の陽極または陰極のいずれか一方が透明または半透明であれば発光輝度が向上し好都合である。
また、陰極に上記金属を1〜20nmの膜厚で作製した後に、陽極の説明で挙げた導電性透明材料をその上に形成することで、透明または半透明の陰極を作製することができ、これを応用することで陽極と陰極の両方が透過性を有する有機EL素子を作製することができる。
《支持基板1》
本発明の有機EL素子に用いることのできる支持基板(以下、基体、基板、基材、支持体等ともいう)としては、ガラス、プラスチック等の種類には特に限定はなく、また透明であっても不透明であってもよい。支持基板側から光を取り出す場合には、支持基板は透明であることが好ましい。好ましく用いられる透明な支持基板としては、ガラス、石英、透明樹脂フィルムを挙げることができる。リジットな基板よりもフレキシブルな基板において、高温保存安定性や色度変動を抑制する効果が大きく現れるため、特に好ましい支持基板は、有機EL素子にフレキシブル性を与えることが可能な可撓性を備えた樹脂フィルムである。
樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)、セルロースアセテートフタレート(TAC)、セルロースナイトレート等のセルロースエステル類またはそれらの誘導体、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンビニルアルコール、シンジオタクティックポリスチレン、ポリカーボネート、ノルボルネン樹脂、ポリメチルペンテン、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン類、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトンイミド、ポリアミド、フッ素樹脂、ナイロン、ポリメチルメタクリレート、アクリルあるいはポリアリレート類、アートン(商品名JSR社製)あるいはアペル(商品名三井化学社製)といったシクロオレフィン系樹脂等を挙げられる。
樹脂フィルムの表面には、無機物、有機物の被膜またはその両者のハイブリッド被膜が形成されていてもよく、JIS K 7129−1992に準拠した方法で測定された、水蒸気透過度(25±0.5℃、相対湿度(90±2)%RH)が0.01g/(m・24h)以下のバリア性フィルムであることが好ましく、さらには、JIS K 7126−1987に準拠した方法で測定した酸素透過度が、10−3cm/(m・24h・atm)以下、水蒸気透過度が10−3g/(m・24h)以下の高バリア性フィルムであることが好ましく、前記の水蒸気透過度が10−5g/(m・24h)以下であることがさらに好ましい。
バリア膜を形成する材料としては、水分や酸素等の有機EL素子の劣化を招く因子の浸入を抑制する機能を有する材料であればよく、例えば、酸化珪素、二酸化珪素、窒化珪素等を用いることができる。さらに該膜の脆弱性を改良するために、これら無機層と有機材料からなる層の積層構造を持たせることがより好ましい。無機層と有機機能層の積層順については特に制限はないが、両者を交互に複数回積層させることが好ましい。
バリア膜の形成方法については、特に限定はなく、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、分子線エピタキシー法、クラスタ−イオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法、大気圧プラズマ重合法、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、コーティング法等を用いることができるが、特開2004−68143号公報に記載されているような大気圧プラズマ重合法によるものが特に好ましい。
不透明な支持基板としては、例えば、アルミ、ステンレス等の金属板、フィルムや不透明樹脂基板、セラミック製の基板等が挙げられる。
本発明の有機EL素子において、発光の室温における外部取り出し効率は、1%以上であることが好ましく、より好ましくは5%以上である。
ここに、外部取り出し量子効率(%)=有機EL素子外部に発光した光子数/有機EL素子に流した電子数×100である。
《封止(封止接着剤9,封止部材10)》
本発明の有機EL素子に適用可能な封止手段としては、例えば、封止部材と電極、支持基板とを接着剤で接着する方法を挙げることができる。
封止部材としては、有機EL素子の表示領域を覆うように配置されておればよく、凹板状でも平板状でもよい。また透明性、電気絶縁性は特に問わない。
具体的には、ガラス板、ポリマー板・フィルム、金属板・フィルム等が挙げられる。ガラス板としては、特にソーダ石灰ガラス、バリウム・ストロンチウム含有ガラス、鉛ガラス、アルミノケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラス、石英等を挙げることができる。また、ポリマー板としては、ポリカーボネート、アクリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルファイド、ポリサルフォン等を挙げることができる。金属板としては、ステンレス、鉄、銅、アルミニウム、マグネシウム、ニッケル、亜鉛、クロム、チタン、モリブテン、シリコーン、ゲルマニウム及びタンタルからなる群から選ばれる一種以上の金属または合金からなるものが挙げられる。
本発明においては、素子を薄膜化できるということからポリマーフィルム、金属フィルムを好ましく使用することができる。さらには、ポリマーフィルムは、JIS K 7126−1987に準拠した方法で測定された酸素透過度が、1×10−3cm/(m・24h・atm)以下、JIS K 7129−1992に準拠した方法で測定された水蒸気透過度(25±0.5℃、相対湿度(90±2)%RH)が1×10−3g/(m・24h)以下のものであることが好ましい。
封止部材を凹状に加工するのは、サンドブラスト加工、化学エッチング加工等が使われる。
接着剤としては、具体的には、アクリル酸系オリゴマー、メタクリル酸系オリゴマーの反応性ビニル基を有する光硬化及び熱硬化型接着剤、2−シアノアクリル酸エステル等の湿気硬化型等の接着剤を挙げることができる。また、エポキシ系等の熱及び化学硬化型(二液混合)を挙げることができる。また、ホットメルト型のポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィンを挙げることができる。また、カチオン硬化タイプの紫外線硬化型エポキシ樹脂接着剤を挙げることができる。
なお、有機EL素子が熱処理により劣化する場合があるので、室温から80℃までに接着硬化できるものが好ましい。また、接着剤中に乾燥剤を分散させておいてもよい。封止部分への接着剤の塗布は市販のディスペンサを使ってもよいし、スクリーン印刷のように印刷してもよい。
また、有機機能層を挟み支持基板と対向する側の電極の外側に該電極と有機機能層を被覆し、支持基板と接する形で無機物、有機物の層を形成し封止膜とすることも好適にできる。この場合、該膜を形成する材料としては、水分や酸素等素子の劣化をもたらすものの浸入を抑制する機能を有する材料であればよく、例えば、酸化珪素、二酸化珪素、窒化珪素等を用いることができる。さらに該膜の脆弱性を改良するために、これら無機層と有機材料からなる層の積層構造を持たせることが好ましい。これらの膜の形成方法については、特に限定はなく、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、分子線エピタキシー法、クラスタ−イオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法、大気圧プラズマ重合法、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、コーティング法等を用いることができる。
封止部材と有機EL素子の表示領域との間隙には、気相及び液相を形成することを目的として、窒素、アルゴン等の不活性気体やフッ化炭化水素、シリコンオイルのような不活性液体を注入することが好ましい。また真空とすることも可能である。また、内部に吸湿性化合物を封入することもできる。
吸湿性化合物としては、例えば、金属酸化物(例えば、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム等)、硫酸塩(例えば、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸コバルト等)、金属ハロゲン化物(例えば、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、フッ化セシウム、フッ化タンタル、臭化セリウム、臭化マグネシウム、沃化バリウム、沃化マグネシウム等)、過塩素酸類(例えば、過塩素酸バリウム、過塩素酸マグネシウム等)等が挙げられ、硫酸塩、金属ハロゲン化物及び過塩素酸類においては無水塩が好適に用いられる。
封止にはケーシングタイプの封止(缶封止)と密着タイプの封止(固体封止)があるが、薄型化の観点からは固体封止が好ましい。また、可撓性の有機EL素子を作製する場合は、封止部材にも可撓性が求められるため、固体封止が好ましい。
以下に、固体封止を行う場合の好ましい態様を説明する。
本発明に係る封止用接着剤には、熱硬化接着剤や紫外線硬化樹脂などを用いることができるが、好ましくはエポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン樹脂など熱硬化接着剤、より好ましくは耐湿性、耐水性に優れ、硬化時の収縮が少ないエポキシ系熱硬化型接着性樹脂である。
本発明に係る封止用接着剤の含水率は、300ppm以下であることが好ましく、0.01〜200ppmであることがより好ましく、0.01〜100ppmであることが最も好ましい。
本発明でいう含水率は、いかなる方法により測定しても構わないが、例えば容量法水分計(カールフィッシャ−)、赤外水分計、マイクロ波透過型水分計、加熱乾燥重量法、GC/MS、IR、DSC(示差走査熱量計)、TDS(昇温脱離分析)が挙げられる。また、精密水分計AVM−3000型(オムニテック社製)等を用い、水分の蒸発によって生じる圧力上昇から水分を測定でき、フィルムまた固形フィルム等の水分率の測定を行うことができる。
本発明おいて、封止用接着剤の含水率は、例えば、露点温度が−80℃以下、酸素濃度0.8ppmの窒素雰囲気下に置き時間を変化させることで調整することが出来る。また、100Pa以下の真空状態で置き時間を変化させて乾燥させることもできる。また、封止用接着材は接着剤のみで乾燥させることも出来るが、封止部材へ予め配置し乾燥させることも出来る。
密着封止(固体封止)を行う場合、封止部材としては、例えば、50μm厚のPET(ポリエチレンテレフタレート)にアルミ箔(30μm厚)をラミネートしたものを用いる。これを封止部材として、アルミニウム面にディスペンサを使用して均一に塗布し封止用接着剤を予め配置しておき、樹脂基板1と封止部材5を位置合わせ後、両者を圧着して(0.1〜3MPa)、温度80〜180℃で密着・接合(接着)して、密着封止(固体封止)する。
接着剤の種類また量、そして面積等によって加熱また圧着時間は変わるが0.1〜3MPaの圧力で仮接着、また80〜180℃の温度で、熱硬化時間は5秒〜10分間の範囲で選べばよい。
加熱した圧着ロールを用いると圧着(仮接着)と加熱が同時にでき、且つ内部の空隙も同時に排除でき好ましい。
また、接着層の形成方法としては、材料に応じて、ディスペンサを用い、ロールコート、スピンコート、スクリーン印刷法、スプレーコートなどのコーティング法、印刷法を用いることができる。
固体封止は以上のように封止部材と有機EL素子基板との間に空間がなく硬化した樹脂で覆う形態である。
封止部材としては、ステンレス、アルミニウム、マグネシウム合金等の金属、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ナイロン、ポリ塩化ビニル等のプラスチック、およびこれらの複合物、ガラス等が挙げられ、必要に応じて、特に樹脂フィルムの場合には、樹脂基板と同様、アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、窒化ケイ素等のガスバリア層を積層したものを用いることができる。
ガスバリア層は、封止部材成形前に封止部材の両面若しくは片面にスパッタリング、蒸着等により形成することもできるし、封止後に封止部材の両面若しくは片面に同様な方法で形成してもよい。これについても、酸素透過度が1×10−3ml/(m・24h・atm)以下、水蒸気透過度(25±0.5℃、相対湿度(90±2)%RH)が、1×10−3g/(m・24h)以下のものであることが好ましい。
封止部材としては、アルミニウム等の金属箔をラミネートしたフィルム等でも良い。金属箔の片面にポリマーフィルムを積層する方法としては、一般に使用されているラミネート機を使用することができる。接着剤としてはポリウレタン系、ポリエステル系、エポキシ系、アクリル系等の接着剤を用いることができる。必要に応じて硬化剤を併用してもよい。ホットメルトラミネーション法やエクストルージョンラミネート法および共押出しラミネーション法も使用できるがドライラミネート方式が好ましい。
また、金属箔をスパッタや蒸着等で形成し、導電性ペースト等の流動性電極材料から形成する場合は、逆にポリマーフィルムを基材としてこれに金属箔を成膜する方法で作製してもよい。
《保護膜、保護板》
有機機能層を挟み支持基板と対向する側の封止膜、あるいは封止用フィルムの外側に、有機EL素子の機械的強度を高めるため、保護膜あるいは保護板を設けてもよい。特に、封止が封止膜により行われている場合には、その機械的強度は必ずしも高くないため、このような保護膜、保護板を設けることが好ましい。これに使用することができる材料としては、前記封止に用いたのと同様なガラス板、ポリマー板・フィルム、金属板・フィルム等を用いることができるが、軽量かつ薄膜化ということからポリマーフィルムを用いることが好ましい。
本発明において、可撓性支持基板から陽極との間、あるいは可撓性支持基板から光出射側の何れかの場所に光取出し部材を有することが好ましい。
光取出し部材としては、プリズムシートやレンズシートおよび拡散シートが挙げられる。また、全反射を起こす界面もしくはいずれかの媒質中に導入される回折格子や拡散構造等が挙げられる。
通常、基板から光を放射するような有機EL素子においては、発光層から放射された光の一部が基板と空気との界面において全反射を起こし、光を損失するという問題が発生する。この問題を解決するために、基板の表面にプリズムやレンズ状の加工を施す、もしくは基板の表面にプリズムシートやレンズシートおよび拡散シートを貼り付けることにより、全反射を抑制して光の取り出し効率を向上させる。
また、光取り出し効率を高めるためには、全反射を起こす界面もしくはいずれかの媒質中に回折格子を導入する方法や拡散構造を導入する方法が知られている。
《有機EL素子100の製造方法》
本発明の有機EL素子の製造方法の一例として、陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極からなる有機EL素子の製造方法を説明する。
はじめに、適当な基体上に所望の電極物質、例えば、陽極用物質からなる薄膜を1μm以下、好ましくは10〜200nmの膜厚になるように、蒸着やスパッタリング等の薄膜形成方法により形成させて、陽極を作製する。
次に、この上に有機EL素子材料である正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層の有機機能層(有機化合物薄膜)を形成させる。
塗布法で有機機能層を形成する場合の処理工程は、主に、(i)その有機機能層を構成する塗布液を、支持基板の陽極上に塗布・積層する工程と、(ii)塗布・積層後の塗布液を、乾燥させる工程と、で構成される。
なお、発光層の形成方法(塗布成膜方法)は前述のとおりである。
(i)の工程では、各層の形成方法として、前記の如く蒸着法、ウェットプロセス(例えば、スピンコート法、キャスト法、ダイコート法、ブレードコート法、ロールコート法、インクジェット法、印刷法、スプレーコート法、カーテンコート法、LB法(ラングミュア・ブロジェット(Langmuir Blodgett法)等を挙げることができる。)を用いることができ、少なくとも本発明の発光層はウェットプロセスを用いて形成することが好ましい。
発光層以外の有機機能層の形成においても、均質な膜が得られやすく、かつピンホールが生成しにくい等の点から、本発明においてはウェットプロセスが好ましく、中でも、スピンコート法、キャスト法、ダイコート法、ブレードコート法、ロールコート法、インクジェット法等の塗布法による成膜が好ましい。
本発明に係る有機EL材料を溶解または分散する液媒体としては、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル等の脂肪酸エステル類、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、トルエン、キシレン、メシチレン、シクロヘキシルベンゼン等の芳香族炭化水素類、シクロヘキサン、デカリン、ドデカン等の脂肪族炭化水素類、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の有機溶媒を用いることができる。また分散方法としては、超音波、高剪断力分散やメディア分散等の分散方法により分散することができる。
また、本発明に係る有機EL材料を溶解または分散する調液行程、基材上に塗布されるまでの塗布工程は不活性ガス雰囲気下であることが好ましいが、使用素材により不活性ガス雰囲気下で行わなくとも有機EL素子性能を落とさずに成膜できるため、必ずしも不活性ガス雰囲気下で行わなくても良い場合がある。この場合、製造コストを抑えることができより好ましい。
(ii)の工程では、塗布・積層された有機機能層の乾燥を行う。
ここでいう乾燥とは、塗布直後の膜の溶媒含有量を100%とした場合に、0.2%以下まで低減されることを指す。
乾燥の手段としては一般的に汎用されているものを使用でき、減圧あるいは加圧乾燥、加熱乾燥、送風乾燥、IR乾燥および電磁波による乾燥などが挙げられる。中でも加熱乾燥が好ましく、有機機能層塗布溶媒の中で最も低沸点の溶媒の沸点以上の温度であり、有機機能層材料のTgの中で最も低Tgである材料の(Tg+20)℃より低い温度で保持することが最も好ましい。本発明において、より具体的には80℃以上150℃以下で保持し乾燥することが好ましく、100℃以上130℃以下で保持し乾燥することがより好ましい。
塗布・積層後の塗布液を乾燥させる際の雰囲気は、不活性ガス以外の気体の体積濃度が200ppm以下の雰囲気とすることが好ましいが、調液塗布工程と同様に必ずしも不活性ガス雰囲気下で行わなくても良い場合がある。この場合、製造コストを抑えることができより好ましい。
不活性ガスは好ましくは窒素ガスおよびアルゴンガス等の希ガスであり、製造コスト上最も好ましくは窒素ガスである。
これらの層の塗布・積層および乾燥工程は枚葉製造であっても、ライン製造であっても良い。更に、乾燥工程はライン上で搬送中に行っても良いが、生産性の観点から堆積あるいはロール状に非接触で巻き取り乾燥しても良い。
これらの層を乾燥後、その上に陰極用物質からなる薄膜を、1μm以下、好ましくは50nm〜200nmの範囲の膜厚になるように、例えば、蒸着やスパッタリング等の方法により形成させ、陰極を設けることにより、所望の有機EL素子が得られる。
該加熱処理後に前記密着封止あるいは封止部材と電極、支持基板とを接着剤で接着することで有機EL素子を製造することができる。
《用途》
本発明の有機EL素子は、表示デバイスやディスプレイ等の表示装置、各種発光光源(照明装置)として用いることができる。
発光光源として、例えば、家庭用照明、車内照明、時計や液晶用のバックライト、看板広告、信号機、光記憶媒体の光源、電子写真複写機の光源、光通信処理機の光源、光センサーの光源、さらには表示装置を必要とする一般の家庭用電気器具等広い範囲の用途が挙げられるが、特にカラーフィルターと組み合わせた液晶表示装置のバックライト、照明用光源としての用途に有効に用いることができる。
本発明の有機EL素子においては、必要に応じ成膜時にメタルマスクやインクジェットプリンティング法等でパターニングを施してもよい。パターニングする場合は、電極のみをパターニングしてもよいし、電極と発光層をパターニングしてもよいし、素子全層をパターニングしてもよく、素子の作製においては、従来公知の方法を用いることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
《有機EL素子の作製》
(1)実施例サンプルAの作製
(1.1)ガスバリア性の可撓性フィルムの作製
可撓性フィルムとして、ポリエチレンナフタレートフィルム(帝人デュポン社製フィルム、以下、PENと略記する)の第1電極を形成する側の全面に、特開2004−68143号に記載の構成からなる大気圧プラズマ放電処理装置を用いて、連続して可撓性フィルム上に、SiOxからなる無機物のガスバリア膜を厚さ500nmとなるように形成し、酸素透過度0.001ml/m/day以下、水蒸気透過度0.001g/m/day以下のガスバリア性の可撓性フィルムを作製した。
(1.2)第1電極層の形成
準備したガスバリア性の可撓性フィルム上に厚さ120nmのITO(インジウムチンオキシド)をスパッタ法により成膜し、フォトリソグラフィー法によりパターニングを行い、第1電極層(陽極)を形成した。
なお、パターンは発光面積が50mm平方になるようなパターンとした。
(1.3)正孔注入層の形成
パターニング後のITO基板をイソプロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行った。この基板上に、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリスチレンスルホネート(PEDOT/PSSと略記、Bayer製、Baytron P Al 4083)を純水で70%に希釈した溶液を3000rpm、30秒でスピンコート法により製膜した後、200℃にて1時間乾燥し、膜厚30nmの正孔注入層を設けた。
(1.4)正孔輸送層の形成
この基板を、窒素ガス(グレードG1)を用いた窒素雰囲気下に移し、前記正孔輸送材料である例示化合物(60)(Mw=80,000)をクロロベンゼンに0.5%溶解した溶液を、1500rpm、30秒でスピンコート法により製膜した後、160℃で30分間保持し、膜厚30nmの正孔輸送層とした。
(1.5)発光層の形成
次いで、下記組成の発光層組成物を1500rpm、30秒でスピンコート法によりそれぞれ製膜した後、120℃で30分間保持し膜厚40nmの発光層をそれぞれ形成した。
〈発光層組成物〉
ホスト材料…例示化合物a−42:a−41等質量混合物 14.00質量部
ドーパント材料1…例示化合物D−66 2.45質量部
溶媒種…トルエン:酢酸イソプロピル=1:1 2,000質量部
なお、塗布中は環境温度を40℃に保持しながら塗布液に乾燥風をあてた。
(1.6)電子輸送層の形成
続いて、20mgの一般式(A)で表される化合物である例示化合物(化合物A)を、4mlのテトラフルオロプロパノール(TFPO)に溶解した溶液を、1500rpm、30秒でスピンコート法により製膜した後、120℃で30分間保持し、膜厚30nmの電子輸送層とした。
Figure 2013183036
(1.7)電子注入層、陰極の形成
続いて、基板を大気に曝露することなく真空蒸着装置へ取り付けた。また、モリブデン製抵抗加熱ボートにフッ化ナトリウムおよびフッ化カリウムを入れたものを真空蒸着装置に取り付け、真空槽を4×10−5Paまで減圧した後、前記ボートに通電して加熱してフッ化ナトリウムを0.02nm/秒で蒸着して前記電子輸送層上に膜厚1nmの薄膜を形成し、続けて同様にフッ化カリウムを0.02nm/秒で蒸着してフッ化ナトリウム上に膜厚1.5nmの電子注入層を形成した。
引き続き、アルミニウムを蒸着して厚さ100nmの陰極を形成した。
(1.8)封止及び有機EL素子の作製
引き続き、市販のロールラミネート装置を用いて封止部材を接着し、実施例サンプル1(有機EL素子)を製作した。
詳しくは、封止部材として、可撓性の厚み30μmのアルミニウム箔(東洋アルミニウム株式会社製)に、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(12μm厚)をドライラミネーション用の接着剤(2液反応型のウレタン系接着剤)を用いラミネートした(接着剤層の厚み1.5μm)ものを用いた。
アルミニウム面に封止用接着剤として、熱硬化性接着剤を、ディスペンサを使用してアルミ箔の接着面(つや面)に沿って厚み20μmで均一に塗布した。これを100Pa以下の真空下で12時間乾燥させた。さらに露点温度が−80℃以下、酸素濃度0.8ppmの窒素雰囲気下へ移動し、12時間以上乾燥させ、封止用接着剤の含水率を100ppm以下となるように調整した。
熱硬化接着剤としては下記の(A)〜(C)を混合したエポキシ系接着剤を用いた。
(A)ビスフェノールAジグリシジルエーテル(DGEBA)
(B)ジシアンジアミド(DICY)
(C)エポキシアダクト系硬化促進剤
以上のようにして、図1に記載の形態になるよう、封止基板を、取り出し電極および電極リードの接合部を覆うようにして密着・配置して、圧着ロールを用いて厚着条件、圧着ロール温度120℃、圧力0.5MPa、装置速度0.3m/minで密着封止して、実施例サンプルA(有機EL素子)を作製した。
(2)実施例サンプルB〜Cおよび比較例サンプルDの作製
発光層組成物のホスト材料を表1に示す組成物に変更した。
それ以外は実施例サンプルAと同様とした。
Figure 2013183036
《有機EL素子の評価》
実施例サンプルA〜Cと比較例サンプルDについて、下記(1)〜(3)の各評価を行った。
(1)発光輝度および駆動電圧の測定
各サンプルに対し、室温(約23〜25℃)で、分光放射輝度計CS−2000(コニカミノルタセンシング社製)を用いて、各サンプルの発光輝度を測定し、発光輝度(電流は一定)および駆動電圧を求めた。求めた結果を表2に示す。表2では、サンプルD(比較例)の発光輝度,駆動電圧を「100」として、サンプルA〜Cの発光輝度,駆動電圧を、それに対する相対値で示している。
(2)連続駆動安定性(寿命)の評価
各サンプルを半径5cmの円柱に巻きつけ、その後各サンプルを折り曲げた状態で連続駆動させ、上記分光放射輝度計CS−2000を用いて輝度を測定し、測定した輝度が半減する時間(LT50)を求めた。駆動条件は、連続駆動開始時に4000cd/mとなる電流値とした。
サンプルD(比較例)のLT50を「100」とした相対値を求め、これを連続駆動安定性の尺度とした。その評価結果を表2に示す。表2中、数値が大きいほど、連続駆動安定性に優れている(長寿命である)ことを表す。
(3)駆動後の色安定性の評価
半減寿命評価前後でのCIE色度座標を測定し、x、y座標上での寿命評価前後での距離を測定した。サンプルD(比較例)の距離を「100」とした相対値を求め、これを連続駆動安定性の尺度とした。その評価結果を表2に示す。表2中、数値が小さいほど、駆動後の色安定性に優れていることを表す。
Figure 2013183036
(4)まとめ
表2に示すとおり、実施例サンプルA〜Cと比較例サンプルDとの比較から、実施例サンプルA〜Cは各評価における結果が良好であり、特に実施例サンプルB〜Cは更に良好だった。
以上から、発光効率と発光寿命とを向上させ発光色も安定させるには、分子アスペクト比が1.7以上のホスト化合物(スタッキングによる密度向上効果を得るための化合物)と、分子アスペクト比が1.7未満のホスト化合物(分子の分散効果を得るための化合物)とを、混合することが有用であり、特に後者のホスト化合物として分子アスペクト比が1.6以下のものを使用するのが有用であることがわかる。
《有機EL素子の作製》
(1)実施例サンプル1の作製
上記[実施例1]にかかる実施例サンプルAの発光層組成物を以下の組成物に変更し、白色発光型のサンプルを作製した。
それ以外は上記実施例サンプルAと同様とした。
〈発光層組成物〉
ホスト材料…例示化合物a−42:a−41等質量混合物 13.95質量部
ドーパント材料1…例示化合物D−66 2.45質量部
ドーパント材料2…例示化合物D−67 0.025質量部
ドーパント材料3…例示化合物D−80 0.025質量部
溶媒種…トルエン:酢酸イソプロピル=1:1 2,000質量部
(2)実施例サンプル2〜10および比較例サンプル11〜14の作製
発光層組成物のドーパント材料1およびホスト材料を表3に示す組成物に変更した。
それ以外は上記実施例サンプル1と同様とした。
Figure 2013183036
《有機EL素子の評価》
(1)評価内容
上記のようにして作製した有機EL素子について上記[実施例1]と同様の評価を行い、その結果を表4に示した。表4中、各サンプルの結果はサンプル11(比較例)を「100」とした相対値で表した。
Figure 2013183036
(2)まとめ
表4に示すとおり、実施例サンプル1〜10と比較例サンプル11〜14との比較から、実施例サンプル1〜10は各評価における結果が良好であり、実施例サンプル5〜6は更に良好だった。
以上から、3種のドーパント材料を使用した白色発光型の有機EL素子の場合でも、発光効率と発光寿命とを向上させ発光色を安定させるには、分子アスペクト比が1.7以上のホスト化合物(スタッキングによる密度向上効果を得るための化合物)と、分子アスペクト比が1.7未満のホスト化合物(分子の分散効果を得るための化合物)とを、混合することが有用であり、特に後者のホスト化合物として分子アスペクト比が1.6以下のものを使用するのが有用であることがわかる。
1 可撓性支持基板
2 陽極
3 正孔注入層
4 正孔輸送層
5 発光層
6 電子輸送層
7 電子注入層
8 陰極
9 封止接着剤
10 可撓性封止部材
20 有機機能層
100 有機EL素子

Claims (10)

  1. 陽極と陰極との間に、少なくとも1層の発光層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
    前記発光層には、一または複数種のリン光発光性ドーパント化合物と、複数種のホスト化合物とが含有され、
    複数種のホスト化合物のうち、少なくとも2種のホスト化合物は、一般式(1)で表わされ、当該一方のホスト化合物の分子アスペクト比が1.7以上であり、他方のホスト化合物の分子アスペクト比が1.7未満であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2013183036
    [一般式(1)中、「X」はNR’、O、S、CR’R’’またはSiR’R’’を表す。「R’」および「R’’」は各々水素原子または置換基を表す。「A」および「A」は各々芳香環または水素原子を表す。「n1」および「n2」は各々0〜4の整数を表す。]
  2. 請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
    前記発光層には、前記一般式(1)で表される2種のホスト化合物が含有され、
    当該一方のホスト化合物の分子アスペクト比が1.7以上であり、他方のホスト化合物の分子アスペクト比が1.6以下であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. 請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
    前記発光層には、前記一般式(1)で表される2種のホスト化合物が含有され、
    当該一方のホスト化合物の分子アスペクト比が1.7以上で2.5以下であり、他方のホスト化合物の分子アスペクト比が1.0以上で1.6以下であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
    前記発光層には、少なくとも2種のリン光発光性ドーパント化合物が含有されていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
    前記発光層には、少なくとも1種のリン光発光性ドーパント化合物が含有され、当該リン光発光性ドーパント化合物が一般式(2)で表わされることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2013183036
    [一般式(2)中、「R」は置換基を表す。「Z」は5〜7員環を形成するのに必要な非金属原子群を表す。「n1」は0〜5の整数を表す。「B〜B」は炭素原子、窒素原子、酸素原子または硫黄原子を表し、少なくとも1つは窒素原子を表す。「M」は元素周期表における8族〜10族の金属を表す。「X」および「X」は炭素原子、窒素原子または酸素原子を表し、「L」はXおよびXと共に2座の配位子を形成する原子群を表す。「m1」は1〜3の整数を表し、「m2」は0〜2の整数を表すが、「m1+m2」は2または3である。]
  6. 請求項5に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
    前記一般式(2)が、一般式(3)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2013183036
    [一般式(3)中、「R」、「R」、「R」は置換基を表す。「Z」は5〜7員環を形成するのに必要な非金属原子群を表す。「n1」は0〜5の整数を表す。「M」は元素周期表における8族〜10族の金属を表す。「X」および「X」は炭素原子、窒素原子または酸素原子を表し、「L」はXおよびXとともに2座の配位子を形成する原子群を表す。「m1」は1〜3の整数を表し、「m2」は0〜2の整数を表すが、「m1+m2」は2または3である。]
  7. 請求項6に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
    前記一般式(3)中、Rで表される置換基が一般式(4)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2013183036
    [一般式(4)中、「R」は立体パラメータ値(Es値)が−0.5以下の置換基を表し、「R」は置換基を表し、「n5」は0〜4の整数を表し、「*」は結合位置を示す。]
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
    前記発光層がウェットプロセスで形成されていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を用いたことを特徴とする表示装置。
  10. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を用いたことを特徴とする照明装置。
JP2012046082A 2012-03-02 2012-03-02 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置および照明装置 Active JP5765271B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012046082A JP5765271B2 (ja) 2012-03-02 2012-03-02 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置および照明装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012046082A JP5765271B2 (ja) 2012-03-02 2012-03-02 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置および照明装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013183036A true JP2013183036A (ja) 2013-09-12
JP5765271B2 JP5765271B2 (ja) 2015-08-19

Family

ID=49273486

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012046082A Active JP5765271B2 (ja) 2012-03-02 2012-03-02 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置および照明装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5765271B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015160224A1 (en) 2014-04-18 2015-10-22 Rohm And Haas Electronic Materials Korea Ltd. Multi-component host material and an organic electroluminescence device comprising the same
WO2016010402A1 (en) 2014-07-18 2016-01-21 Rohm And Haas Electronic Materials Korea Ltd. Organic electroluminescent device
KR20160011582A (ko) 2014-07-22 2016-02-01 롬엔드하스전자재료코리아유한회사 유기 전계 발광 소자
KR20160011522A (ko) 2014-07-22 2016-02-01 롬엔드하스전자재료코리아유한회사 유기 전계 발광 소자
KR20160056298A (ko) 2014-11-11 2016-05-19 롬엔드하스전자재료코리아유한회사 복수종의 호스트 재료 및 이를 포함하는 유기 전계 발광 소자
KR20230040324A (ko) 2014-11-11 2023-03-22 롬엔드하스전자재료코리아유한회사 복수종의 호스트 재료 및 이를 포함하는 유기 전계 발광 소자

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007097149A1 (ja) * 2006-02-20 2007-08-30 Konica Minolta Holdings, Inc. 有機エレクトロルミネッセンス素子、白色発光素子、表示装置、及び照明装置
JP2008108710A (ja) * 2006-09-28 2008-05-08 Fujifilm Corp 有機発光素子
US20080180023A1 (en) * 2006-09-28 2008-07-31 Fujifilm Corporation Organic electroluminescence element
JP2010206191A (ja) * 2009-02-09 2010-09-16 Mitsubishi Chemicals Corp 有機電界発光素子材料、湿式成膜用有機電界発光素子用組成物および有機電界発光素子
WO2011052250A1 (ja) * 2009-10-26 2011-05-05 コニカミノルタホールディングス株式会社 有機エレクトロルミネッセンス素子、有機エレクトロルミネッセンス素子材料、表示装置及び照明装置
JP2013045865A (ja) * 2011-08-24 2013-03-04 Konica Minolta Holdings Inc 有機エレクトロルミネッセンス素子

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007097149A1 (ja) * 2006-02-20 2007-08-30 Konica Minolta Holdings, Inc. 有機エレクトロルミネッセンス素子、白色発光素子、表示装置、及び照明装置
JP2008108710A (ja) * 2006-09-28 2008-05-08 Fujifilm Corp 有機発光素子
US20080180023A1 (en) * 2006-09-28 2008-07-31 Fujifilm Corporation Organic electroluminescence element
JP2010206191A (ja) * 2009-02-09 2010-09-16 Mitsubishi Chemicals Corp 有機電界発光素子材料、湿式成膜用有機電界発光素子用組成物および有機電界発光素子
WO2011052250A1 (ja) * 2009-10-26 2011-05-05 コニカミノルタホールディングス株式会社 有機エレクトロルミネッセンス素子、有機エレクトロルミネッセンス素子材料、表示装置及び照明装置
JP2013045865A (ja) * 2011-08-24 2013-03-04 Konica Minolta Holdings Inc 有機エレクトロルミネッセンス素子

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015160224A1 (en) 2014-04-18 2015-10-22 Rohm And Haas Electronic Materials Korea Ltd. Multi-component host material and an organic electroluminescence device comprising the same
WO2016010402A1 (en) 2014-07-18 2016-01-21 Rohm And Haas Electronic Materials Korea Ltd. Organic electroluminescent device
KR20160010373A (ko) 2014-07-18 2016-01-27 롬엔드하스전자재료코리아유한회사 유기 전계 발광 소자
KR20160011582A (ko) 2014-07-22 2016-02-01 롬엔드하스전자재료코리아유한회사 유기 전계 발광 소자
KR20160011522A (ko) 2014-07-22 2016-02-01 롬엔드하스전자재료코리아유한회사 유기 전계 발광 소자
US11917907B2 (en) 2014-07-22 2024-02-27 Rohm And Haas Electronic Materials Korea Ltd. Organic electroluminescent device
KR20160056298A (ko) 2014-11-11 2016-05-19 롬엔드하스전자재료코리아유한회사 복수종의 호스트 재료 및 이를 포함하는 유기 전계 발광 소자
US11130747B2 (en) 2014-11-11 2021-09-28 Rohm And Haas Electronic Materials Korea Ltd Plurality of host materials and an organic electroluminescence device comprising the same
KR20230040324A (ko) 2014-11-11 2023-03-22 롬엔드하스전자재료코리아유한회사 복수종의 호스트 재료 및 이를 포함하는 유기 전계 발광 소자

Also Published As

Publication number Publication date
JP5765271B2 (ja) 2015-08-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6052324B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP6128119B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子、有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法、表示装置および照明装置
WO2012121101A1 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
WO2018008721A1 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置、照明装置
JP5998745B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置、照明装置及び有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP5621844B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子及び有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP2013200941A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP5765271B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置および照明装置
JP5817490B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置及び照明装置
WO2012077431A1 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP5790536B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子及びその製造方法
JP2009076241A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
WO2013080696A1 (ja) 有機el素子
JP5958464B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子およびその製造方法
JP6052326B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置及び照明装置
JP2013074085A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP5983618B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP5862663B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP5867189B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置及び照明装置
JP5660129B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP5655616B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子及び有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
WO2018100907A1 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
WO2013031346A1 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子ならびに表示装置および照明装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140723

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150310

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150311

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150519

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150601

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5765271

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250