JP2013182184A - ディスプレイ用カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェット法により、隔壁構造を用いずに受像層上に着色インクを滴下してディスプレイ用カラーフィルタを製造する場合に、着色画素境界間の混色やにじみを低減する製造技術の提供を課題とした。
【解決手段】透明基板1上のカラーフィルタを形成する面に合成樹脂エマルション2を塗布する工程と、合成樹脂エマルション2を最低造膜温度以下で乾燥し、エマルジョン粒子4状態を維持したまま受像層4’を形成する工程と、インクジェット法により受像層の上に着色インク5,6,7を適下する工程と、加熱により着色インクの溶剤成分7を乾燥させる工程と、を有することを特徴とするディスプレイ用カラーフィルタの製造方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶ディスプレイ、有機EL、無機EL、電子ペーパーなどの画像表示用ディスプレイに用いるカラーフィルタに係り、特に受像層を使用してインクジェット法によりカラーフィルタを製造する技術に関するものである。
ディスプレイにおいて、カラー表示、反射率の低減、コントラストの改善、分光特性制御などの目的にカラーフィルタが用いられる。カラーフィルタ自体は、赤、青、緑等の微細な着色画素からなるものである。この微細な着色画素を形成する方法として、これまで実用されてきた方法としては、フォトリソグラフィ法、印刷法などが挙げられる。
例えば、フォトリソグラフィ法は、塗布→パターン露光→現像→熱硬化の工程を繰り返し行うことで形成する方法である。品質的には優れたカラーフィルタが得られる方法だが、製造プロセスが長く、その製造設備も大規模なものになる。また、パターン露光の際には、フォトマスクが必要である点、パターン以外は現像工程で除去されてしまうため材料の使用効率が低くなる点、などからコストが高くなるという問題もある。
また、印刷法は、フォトリソ法に比べると工程を短縮することは可能だが、それぞれのパターンに応じた版が必要であり、コストは高くなる。
一方、インクジェット印刷法は、パソコン周辺機器のプリンタに使用される印刷技術であるが、近年では、様々な工業用途での応用展開が期待されている。その利点としては、主に次の4点が挙げられる。第1に必要な部分に必要な量をパターン印刷出来る、すなわちオンデマンド印刷であるため、材料の消費が最小限で済み、環境への負荷も極めて小さい。第2にパソコンなど上で作成したデータを直接印刷出来るため、マスク、版などの間接部材を必要とせず、コストダウン、工程短縮が可能である。第3に現像、エッチングなどの工程を必要としないため化学的な影響で被印刷物の特性が劣化することがない。第4に非接触印刷であるため原版などが接触して印刷用基板を損傷することがない。
こうした背景から、インクジェット印刷法をカラーフィルタの製造に適用する技術が、数多く提案されている。カラーフィルタは、光を透過させる必要があるため、透明性が必須であり、その基板としては、ガラスやフィルムが用いられる。しかし、これら基板の上に直接インクジェット印刷で画素を形成するのは困難であるため、隔壁や受像層を設けるのが一般的である。
隔壁タイプは、液晶用のカラーフィルタでは、画素間に一般的に敷設されるブラックマトリクスを枠状の壁として形成し、その開口部にインクジェット印刷で着色インク(以下、単にインクと記す。)を付与する方法である。
受像層タイプは、インクを吸収する性質の透明な樹脂層を設けて、その上にインクを滴下する方法である。ディスプレイの多様化に対応したカラーフィルタ形成においては、受像層がインクを吸収して形状安定性が良好な後者の受像層タイプが優れている。
この受像層タイプに関する技術については、例えば、特許文献1〜4では、ブラックマトリクスを設けた基板上に加熱溶融硬化型樹脂組成物からなるインク受容層を形成し、マスク露光で開口部と遮光部のインク濡れ性を制御した上で、開口部だけを着色し、加熱処理により溶融、硬化させて画素を形成する技術が開示されている。しかし、こうした方法
では、露光用のマスクが間接部材として必要になり、コスト的にインクジェット印刷の利点を発揮しきれないことが懸念される。
また、特許文献5〜6では、ブラックマトリクスを設けた基板上にインク受容層を形成し、マスク露光で開口部と遮光部のインク濡れ性を制御した上で、開口部を着色し、加熱硬化させて画素を形成する技術が提案されている。この場合、着色インクの色による吸収性に差はないため、画素の境界における混色が懸念されるが、ブラックマトリクスが存在するため表示上はほとんど問題ない。しかし、ブラックマトリクスの存在しないものでは、こうした混色、にじみの問題は避けられない。
特開2001−66414号公報 特開2001−66415号公報 特開2001−166122号公報 特開2003−29020号公報 特開2001−66413号公報 特開2002−258030号公報
そこで、本発明は、インクジェット法により、隔壁構造を用いずに受像層上に着色インクを滴下してディスプレイ用カラーフィルタを製造する場合に、着色画素境界間の混色やにじみを低減する製造技術の提供を課題とした。
上記課題を達成する為の請求項1に記載の発明は、透明基板上のカラーフィルタを形成する面に合成樹脂エマルションを塗布する工程と、合成樹脂エマルションを最低造膜温度以下で乾燥し、エマルション粒子状態を維持したまま受像層を形成する工程と、インクジェット法により受像層の上に着色インクを適下する工程と、加熱により着色インクの溶剤成分を乾燥させる工程と、を有することを特徴とするディスプレイ用カラーフィルタの製造方法としたものである。
次に、請求項2に記載の発明は、前記合成樹脂エマルションの最低造膜温度が50℃以上であり、且つエマルション粒子の平均粒子径が100〜1000nmの範囲内であることを特徴とする請求項1記載のディスプレイ用カラーフィルタの製造方法としたものである。
次に、請求項3に記載の発明は、前記合成樹脂エマルションによる受像層のインクジェット印刷前の透明性が、全光線透過率60%以上、ヘイズ10.0以下であり、インクジェット印刷後の透明性が、全光線透過率80%以上、ヘイズ1.0以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のディスプレイ用カラーフィルタの製造方法としたものである。
次に、請求項4に記載の発明は、前記着色インク中の色材含有量が3%以上であり、且つ沸点150℃以上の溶剤種を60%以上含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のディスプレイ用カラーフィルタの製造方法としたものである。
次に、請求項5に記載の発明は、前記透明基板がガラス又は樹脂フィルムからなり、該基板上にパターニング用のアライメントマークを少なくとも2つ以上具備していることを
特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のディスプレイ用カラーフィルタの製造方法としたものである。
次に、請求項6に記載の発明は、前記透明基板の水蒸気透過率が0.1g/m/24hr以下であり、100℃、10分間加熱処理時の寸法変化が100ppm以内であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のディスプレイ用カラーフィルタの製造方法としたものである。
本発明は以上の特徴を持つことから、下記に示す効果がある。
即ち、請求項1に係る発明によれば、透明基板上のカラーフィルタを形成する面に合成樹脂エマルションを塗布して、合成樹脂エマルションを最低造膜温度以下で乾燥し、エマルジョン粒子状態を維持したまま受像層を形成した。その後、インクジェット法により受像層の上に着色インクを適下して、加熱により着色インクの溶剤成分を乾燥させる工程と、したことで形状安定性(インキの混色がない)と色材定着性(にじみがない)と透明性に優れたカラーフィルタが得られる。特に、顔料性の着色インクについて効果がある。
これは、受像層の乾燥時には受像層中にエマルション粒子が粒子状態を保ったまま乾燥させるようにして、粒子間に生じた空隙部分に着色インクを吸収させ、その後エマルジョン分散形態から連続膜に形態変化させたものである。その結果、優れた形状安定性が発現し、また、透明被膜を形成する過程で、受像層に対する色材の定着性が発現されるからである。
請求項2に係る発明によれば、合成樹脂エマルションの最低造膜温度が50℃以上であり、且つエマルション粒子の平均粒子径が100〜1000nmの範囲内であることで、着色インクの吸収に最適な受像層空隙を発現することができる。最低造膜温度が50℃以下であると、最低造膜温度以下の温度で乾燥したとしても、部分的に連続被膜が形成されてしまうため、インクの吸収性を著しく低下させてしまう。また、エマルション粒子が100nm以下であると空隙容積が小さくなるため、インク吸収性が低下し、1000nm以上であると粒子が大きすぎるため、形状安定性が低下する。
請求項3に係る発明によれば、合成樹脂エマルションによる受像層のインクジェット印刷前の透明性が、全光線透過率60%以上、ヘイズ10以下であり、インクジェット印刷後の透明性が、全光線透過率80%以上、ヘイズ1.0以下であることで、印刷時のアライメントを可能とし、形成したカラーフィルタに透明性を付与することができる。印刷前の透明性が、全光線透過率60%以下、ヘイズ10.0以上であると、受像層下に存在するアライメントマークの認識が出来ず、パターニングをすることが不可能となる。また、印刷後の透明性が、全光線透過率80%以下、ヘイズ1.0以上であるとディスプレイとしての性能が著しく低下する。
請求項4に係る発明によれば、着色インク中の色材含有量が3%以上であり、且つ沸点150℃以上の溶剤種を60%以上含むことで、インクジェット印刷による画素の発色性に優れ、目詰まりのない、安定性に優れた吐出が可能となる。色材含有量が3%以下であると画素の発色性が著しく低下し、また、沸点150℃以上の溶剤種を60%以下であるとインクジェット印刷時に目詰まりが頻発して、安定した印刷が困難となる。
請求項5に係る発明によれば、透明基板がガラスおよび樹脂フィルムからなり、該基板上にパターニング用のアライメントマークを少なくとも2つ以上具備していることで、透明性、位置精度に優れたカラーフィルタを形成することができる。アライメントマークが
1つの場合、基板の平行だしが出来ないため、印刷時の位置精度が確保不可能となる。
請求項6に係る発明によれば、透明基板の水蒸気透過率が0.1g/m2/24hr以下であり、100℃、10分間加熱処理時の寸法変化が100ppm以内であることで、寸法安定性の優れたカラーフィルタを形成することができる。寸法変化が100ppm以上であるとTFTなどの対向基板との貼合時のアライメント精度確保が不可能となる。
(a)〜(e)は本発明に係るカラーフィルタの製造方法を示す断面視の工程図である。
以下に本発明によるカラーフィルタの製造方法を、その実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係るカラーフィルタの製造方法を示す断面視の工程図であるが、透明基板1の上に空隙9の多い受像層4’が設けられるのが本質的である。本発明では、受像層溶液2を塗布した後の乾燥温度は、受像層を組成する合成樹脂エマルションの最低造膜温度以下とする(図1(a))。こうすることで、エマルション粒子4は粒子状態を維持したまま溶媒3が乾燥し、溶媒3が乾燥した後には空隙9を有する多孔質層が残存する(図1(b))。
そして受像層上の所定の位置にインクジェット法により着色インク5,6,7を滴下して、赤色画素、緑色画素、青色画素11を展開する(図1(c))。この時、着色インク中の溶剤8に、受像層に粒子状に存在したエマルション粒子4’が粒子状態が解けて溶解する(図1(d))。その後乾燥することで粒子状態が解消され均一化された透明な着色画素の被膜11が形成される(図1(e))。ここで、造膜温度とは、概ねエマルションを構成するポリマーのガラス転移温度に近い温度である。
以上の工程により、画素形状、色材定着性に優れたカラーフィルタが得られる。
本発明に用いる透明基板1は、十分な強度、平坦性、耐熱性、光透過性などを有するものが好ましい。例えば、通常カラーフィルタ基板として用いられている透明な無アルカリガラス、或いはソーダガラスなどのガラス基板が挙げられる。
また、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリシクロオレフィン、アクリル系架橋性樹脂、エポキシ系架橋性樹脂架橋性樹脂、不飽和ポリエステル系架橋性樹脂などからなるフィルム基板も使用できる。また、樹脂と無機物を複合して用いると、線膨張係数を低減することができることから好ましい。
本発明における受像層4’は、樹脂を主成分とし、溶媒3、及び必要に応じて有機および無機微粒子などで構成するもので、材料特性としては、透明であること、印刷したインク中の色材の定着性に優れること、また変色や褪色がないこと、諸耐性があることなどの性能が要求される。特に、受像層4’に最低造膜温度が50℃以上で、平均粒子径が100〜1000nmの合成樹脂エマルションを用いることにより、画素品質、色材の定着性や濡れ性と耐性を両立させる。以降は、受像層とエマルジョンもしくはエマルジョン層を区別しない。
このような合成樹脂エマルションとしては、アクリル共重合系、ポリエステル系、ポリウレタン系等の合成樹脂エマルションで構成する。このような合成樹脂エマルションを最
低造膜温度以下で溶媒のみを揮発させることにより粒子状態のエマルジョン4’層を形成することで着色インク付与時の濡れ広がりを制御し、優れた画素形状を得ることができる。さらに着色インク付与後、インク中の溶剤にエマルジョン粒子が自発的に溶解し、この溶剤を加熱乾燥し、連続被膜化することで透明性を付与することができる。
受像層4’を組成する溶剤3には、水、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、トルエン、キシレン、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、ジクライム、シクロヘキサノン等の一種または二種以上の混合溶剤を用い、10〜50重量%溶液の塗工液とし、エマルションの最低造膜温度以下で乾燥可能な溶剤系が好ましい。
また、受像層4’には、目的に応じて、前記した以外の樹脂、あるいは、界面活性剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、PH調整剤、消泡剤、その他添加剤を性能が逸脱しない範囲で適宜混合しても良い。
受像層の厚みは、通常、1〜20μm程度、好ましくは2〜10μm程度である。インク受容層の形成は、上記主剤及び添加剤を適宜な当量比で混合した塗工液を、支持体の少なくとも片面に、グラビアコート、ロールコート、ワイヤーバーコート等の公知の塗工手段によって塗工すれば良い。
インクジェット印刷で使用する着色インクは、着色顔料、樹脂、分散剤、溶媒などで構成するものである。
着色剤として使用する顔料の具体例としては、Pigment Red9、19、38、43、97、122、123、144、149、166、168、177、179、180、192、215、216、208、216、217、220、223、224、226、227、228、240、PigmentBlue15、15:6、16、22、29、60、64、Pigment Green7、36、PigmentRed 20、24、86、81、83、93、108、109、110、117、125、137、138、139、147、148、153、154、166、168、185、PigmentOrange36、 PigmentViolet23などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。さらに、これらは要望の色相を得るために2種類以上を混合して用いても構わない。
着色インク5,6,7に使用する溶剤種としては、インキの表面張力が35mN/m以下となり、且つ、沸点が150℃以上のものが好ましい。表面張力が35mN/m以上であるとインクジェット吐出時のドット形状の安定性に著しい悪影響を及ぼし、また、共沸点が130℃以下であるとノズル近傍での乾燥性が著しく高くなり、その結果、ノズル詰まり等の不良発生を招くので好ましくない。
具体的には、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−エトキシエチルアセテート、2−ブトキシエチルアセテート、2−メトキシエチルアセテート、2−エトキシエチルエーテル、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアセテート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルアセテート、2−フェノキシエタノール、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではなく、上記要件を満たす溶剤なら用いることができる。また、必要に応じて2種類以上の溶剤を混合して用いても構わない。
着色インクを組成する樹脂としては、カゼイン、ゼラチン、ポリビニールアルコール、
カルボキシメチルアセタール、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、メラニン樹脂などが用いられ、色素との関係にて適宜選択されるものである。耐熱性や耐光性が要求される際にはアクリル樹脂が好ましいものである。
前記着色顔料の樹脂への分散能を向上させるために、分散剤を用いてもよく、分散剤として、非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなど、また、イオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリ脂肪酸塩、脂肪酸塩アルキルリン酸塩、テトラアルキルアンモニウム塩など、その他に、有機顔料誘導体、ポリエステルなどがあげられる。分散剤は一種類を単独で使用してもよく、また、二種類以上を混合して使用してもよい。溶媒としては溶解性の他に経時安定性、乾燥性などが要求され、色素、樹脂との関係にて適宜選択されるものである。
本発明において、基板1上に形成されるアライメントマークの材料としては、ブラックマトリクス材料としても使用される黒色遮光材、分散剤、樹脂、溶媒を主成分とする黒色樹脂組成物であり、例えば、光重合性モノマー、光重合開始剤などを混合し感光性をもたせた黒色樹脂組成物が好ましいものである。
黒色遮光材としては、黒色顔料、黒色染料、無機材料などであり、有機顔料、カーボンブラック、アニリンブラック、黒鉛、酸化チタン、鉄黒などを混合して用いられるものである。
また、分散剤としては、非イオン性界面活性剤では、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなど、また、イオン性界面活性剤では、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリ脂肪酸塩、脂肪酸塩アルキルリン酸塩、テトラアルキルアンモニウム塩など、その他に、有機顔料誘導体、ポリエステルなどがあげられる。分散剤は一種類を単独で使用してもよく、また、二種類以上を混合して使用してもよい。
溶媒としては、黒色樹脂組成物の塗布性、分散安定性などの点から、適宜選択して使用されるものであり、トルエン、キシレン、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、ジクライム、シクロヘキサノンなどがあげられる。
また、着色画素を区画する遮光層としては、蒸着またはスパッタリングにより形成された遮光膜を、定法のフォトリゾグラフィを適用してパタニングすることも可能である。この場合、遮光膜材料として、金属CrまたはCr基合金の蒸着膜またはスパッタリング膜が使用でき、この金属CrまたはCr基合金からなる遮光膜は、優れた耐食性および遮光性を有している。但し、遮光膜の反射率が高いと外部からの反射光が表示画像のコントラストを低下させるので、画像を一層見やすくするために基材と遮光膜の間にCrO,CrNなどの化合物薄膜からな低反射膜を形成するのが好ましい。
また、本発明により形成されるカラーフィルタは着色画素形成後、その耐性向上を目的として、熱、光、電子線等のエネルギーによる硬化処理が可能である。例えば、受像層成分内に反応性置換基を導入し、エポキシ、イソシアネートなどの硬化剤を併用して硬化させる、といった方法が挙げられる。
インクジェット装置としては、インクの吐出方法の相違によりピエゾ変換方式と熱変換方式があり、特にピエゾ変換方式が好適である。インクの粒子化周波数は1〜100KHz程度、ノズル径としては5〜80μm程度,ヘッドを3個配置し、1ヘッドにノズルを100〜500個組み込んだ装置が好適である。また、必要に応じ着色層の形成後に加熱などの硬化を行ってもよい。
以下、本発明を更に詳しく説明するため以下に実施例を挙げるが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
<実施例1>
受像層の形成;メチルメタクリレート70部、エチルアクリレート20部、ヒドロキシエチルメタクリレート10部からなるアクリル樹脂エマルション(水分散、固形分30%、平均粒子径250nm、最低造膜温度70℃)を乳化重合により合成し、受像層塗液を得た。この塗液をガラス基板上にスピンコートで乾燥後膜厚が3μmとなるように塗布し、50℃で5分間乾燥を行い、受像層を形成した。
着色インクの調製;メタクリル酸20部、メチルメタクリレート10部、ブチルメタクリレート55部、ヒドロキシエチルメタクリレート15部からなるアクリル樹脂(乳酸ブチル溶液、固形分10%)をラジカル重合により合成した。この樹脂80部に対し、各着色層の顔料8部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート12部を混練し、赤色、緑色、青色の各着色インクを得た。
カラーフィルタの形成;前記受像層を塗布形成したガラス基板上に、前記各色の着色インクを使用し、12pl,180dpiヘッド(セイコーインスツルメンツ社製)を搭載したインクジェット印刷装置により、各々の着色層を形成した後、100℃で5分間、着色インクを乾燥し、カラーフィルタを得た。
<実施例2>
受像層の形成;メチルメタクリレート60部、エチルアクリレート30部、ヒドロキシエチルメタクリレート10部からなるアクリル樹脂エマルション(水分散、固形分30%、平均粒子径700nm、最低造膜温度60℃)を乳化重合により合成し、受像層塗液を得た。この塗液をガラス基板上にスピンコートで乾燥後膜厚が3μmとなるように塗布し、50℃で5分間乾燥を行い、受像層を形成した。
着色インクの調製、カラーフィルタの形成については、実施例1と同様の方法で行った。
<比較例1>
受像層の形成;メチルメタクリレート40部、エチルアクリレート40部、ヒドロキシエチルメタクリレート20部からなるアクリル樹脂エマルション(水分散、固形分30%、平均粒子径150nm、最低造膜温度40℃)を乳化重合により合成し、受像層塗液を得た。この塗液をガラス基板上にスピンコートで乾燥後膜厚が3μmとなるように塗布し、50℃で5分間乾燥を行い、受像層を形成した。
着色インクの調製、カラーフィルタの形成については、実施例1と同様の方法で行った。
<比較例2>
受像層の形成;メチルメタクリレート70部、エチルアクリレート20部、ヒドロキシエチルメタクリレート10部からなるアクリル樹脂エマルション(水分散、固形分30%、平均粒子径1200nm、最低造膜温度70℃)を乳化重合により合成し、受像層塗液を得た。この塗液をガラス基板上にスピンコートで乾燥後膜厚が3μmとなるように塗布し、50℃で5分間乾燥を行い、受像層を形成した。
着色インクの調製、カラーフィルタの形成については、実施例1と同様の方法で行った
<比較例3>
受像層の形成;メチルメタクリレート60部、エチルアクリレート30部、ヒドロキシエチルメタクリレート10部からなるアクリル樹脂エマルション(水分散、固形分30%、平均粒子径50nm、最低造膜温度60℃)を乳化重合により合成し、受像層塗液を得た。この塗液をガラス基板上にスピンコートで乾燥後膜厚が3μmとなるように塗布し、50℃で5分間乾燥を行い、受像層を形成した。
着色インクの調製、カラーフィルタの形成については、実施例1と同様の方法で行った。
上記実施例1〜2、比較例1〜3で述べたカラーフィルタの特性を表1に示す。
上記、表1中の評価法の詳細を以下に示す。
<画素品質>
画素内各所の濃度を測定し、濃度差ΔEabの平均値より、下記判断基準で評価した。
○;ΔEab≦5
△;ΔEab=5〜10
×;ΔEab≧10
<透明性>
画素形成後の画素間の透明性を測定し、下記判断基準で評価した。
○;光線透過率80%以上
△;光線透過率60〜79%
×;光線透過率60%以下
本発明は透明基板上に受像層を設け、インクジェット印刷法により着色した画素を形成することで、形状安定性と色材定着性に優れたディスプレイ用カラーフィルタが得られる。産業上の用途としては液晶ディスプレイイガイニハ、電子ペーパー、有機および無機EL等のディスプレイが挙げられる。
1、 透明基板
2、 合成樹脂エマルジョン溶液
3、 溶媒(受像層溶液の)
4、 エマルジョン粒子(受像層の)
4’ 受像層(エマルジョン層)
5、 着色インク(緑色画素)
6、 着色インク(青色画素)
7、 着色インク(赤色画素)
8、 溶媒(着色インクの)
9、 空隙
10、着色インキが浸透したエマルジョン粒子
11、定着した着色層(カラーフィルタ)
12、樹脂他

Claims (6)

  1. 透明基板上のカラーフィルタを形成する面に合成樹脂エマルションを塗布する工程と、合成樹脂エマルションを最低造膜温度以下で乾燥し、エマルション粒子状態を維持したまま受像層を形成する工程と、
    インクジェット法により受像層の上に着色インクを適下する工程と、
    加熱により着色インクの溶剤成分を乾燥させる工程と、
    を有することを特徴とするディスプレイ用カラーフィルタの製造方法。
  2. 前記合成樹脂エマルションの最低造膜温度が50℃以上であり、且つエマルション粒子の平均粒子径が100〜1000nmの範囲内であることを特徴とする請求項1記載のディスプレイ用カラーフィルタの製造方法。
  3. 前記合成樹脂エマルションによる受像層のインクジェット印刷前の透明性が、全光線透過率60%以上、ヘイズ10.0以下であり、インクジェット印刷後の透明性が、全光線透過率80%以上、ヘイズ1.0以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のディスプレイ用カラーフィルタの製造方法。
  4. 前記着色インク中の色材含有量が3%以上であり、且つ沸点150℃以上の溶剤種を60%以上含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のディスプレイ用カラーフィルタの製造方法。
  5. 前記透明基板がガラス又は樹脂フィルムからなり、該基板上にパターニング用のアライメントマークを少なくとも2つ以上具備していることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のディスプレイ用カラーフィルタの製造方法。
  6. 前記透明基板の水蒸気透過率が0.1g/m/24hr以下であり、100℃、10分間加熱処理時の寸法変化が100ppm以内であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のディスプレイ用カラーフィルタの製造方法。
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