JP2013181949A - 差圧発信器 - Google Patents

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Abstract

【課題】センサチップの接合部の剥離を完全に防止する。
【解決手段】測定圧P1を分岐して受けるP1側保護用受圧ダイアフラム14aと、測定圧P2を分岐して受けるP2側保護用受圧ダイアフラム14bと、P1側保護用受圧ダイアフラムストッパ15aと、P2側保護用受圧ダイアフラムストッパ15bとを設ける。P1側保護用受圧ダイアフラム14aの背面側の空間として形成されている凹部12eとセンサ室12aとを連通路12iで結び、P2側保護用受圧ダイアフラム14bの背面側の空間として形成されている凹部12fとセンサ室12aとを連通路12jで結ぶ。凹部12e,12f、連通路12i,12j、センサ室12aを合わせた空間を封入室として圧力伝達媒体16cを充填し、測定圧P1,P2のうち相対的に高圧の測定圧をセンサチップ11のセンサ室12aの壁面12bとの接合部に向かう方向に働かせるようにする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、圧力差に応じた信号を出力するセンサダイアフラムを用いた差圧発信器に関するものである。
従来より、工業用の差圧発信器(伝送器)として、圧力差に応じた信号を出力するセンサダイアフラムを用いた差圧発信器が用いられている。この差圧発信器は、高圧側および低圧側の受圧ダイアフラムに加えられる各測定圧を、圧力伝達媒体としての封入液によってセンサダイアフラムの一方の面および他方の面に導き、そのセンサダイアフラムの歪みを例えば歪抵抗ゲージの抵抗値変化として検出し、この抵抗値変化を電気信号に変換して取り出すように構成されている。
このような差圧発信器は、例えば石油精製プラントにおける高温反応塔等の被測定流体を貯蔵する密閉タンク内の上下2位置の差圧を検出することにより、液面高さを測定するときなどに用いられる。
図2に従来の差圧発信器の概略構成を示す。この差圧発信器100は、センサダイアフラム(図示せず)を有するセンサチップ1をメータボディ2に組み込んで構成される。センサチップ1におけるセンサダイアフラムは、シリコンやガラス等からなり、薄板状に形成されたダイアフラムの表面に歪抵抗ゲージが形成されている。メータボディ2は、金属製の本体部3とセンサ部4とからなり、本体部3の側面に一対の受圧部をなすバリアダイアフラム(受圧ダイアフラム)5a,5bが設けられ、センサ部4のセンサ室4a内にセンサチップ1が設けられている。
メータボディ2において、センサ室4a内に設けられたセンサチップ1と本体部3に設けられたバリアダイアフラム5a,5bとの間は、大径のセンタダイアフラム6により隔離された圧力緩衝室7a,7bを介してそれぞれ連通され、センサチップ1とバリアダイアフラム5a,5bとを結ぶ連通路8a,8bにシリコーンオイル等の圧力伝達媒体9a,9bが封入されている。
なお、シリコーンオイル等の圧力媒体が必要となるのは、センサダイアフラムに対する計測媒体中の異物付着を防ぐこと、センサダイアフラムを腐食させないため、耐食性を持つ受圧ダイアフラムと応力(圧力)感度を持つセンサダイアフラムとを分離する必要があるためである。
この差圧発信器100では、図3(a)に定常状態時の動作態様を模式的に示すように、プロセスからの測定圧P1がバリアダイアフラム5aに印加され、プロセスからの測定圧P2がバリアダイアフラム5bに印加される。これにより、バリアダイアフラム5a,5bが変位し、その加えられた圧力P1,P2がセンタダイアフラム6により隔離された圧力緩衝室7a,7bを介し、圧力伝達媒体9a,9bを通して、センサチップ1のセンサダイアフラムの一方の面および他方の面にそれぞれ導かれる。この結果、センサチップ1のセンサダイアフラムは、その導かれた圧力P1,P2の差圧ΔPに相当する変位を呈することになる。
これに対して、例えば、バリアダイアフラム5bに過大圧Poverが加わると、図3(b)に示すようにバリアダイアフラム5bが大きく変位し、これに伴ってセンタダイアフラム6が過大圧Poverを吸収するように変位する。そして、バリアダイアフラム5bがメータボディ2の凹部10bの底面(過大圧保護面)に着底し、その変位が規制されると、バリアダイアフラム5bを介するセンサダイアフラムへのそれ以上の差圧ΔPの伝達が阻止される。バリアダイアフラム5aに過大圧Poverが加わった場合も、バリアダイアフラム5bに過大圧Poverが加わった場合と同様にして、バリアダイアフラム5aがメータボディ2の凹部10aの底面(過大圧保護面)に着底し、その変位が規制されると、バリアダイアフラム5aを介するセンサダイアフラムへのそれ以上の差圧ΔPの伝達が阻止される。この結果、過大圧Poverの印加によるセンサチップ1の破損、すなわちセンサチップ1におけるセンサダイアフラムの破損が未然に防止される。
この差圧発信器100では、メータボディ2にセンサチップ1を内包させているので、プロセス流体など外部腐食環境からセンサチップ1を保護することができる。しかしながら、センタダイアフラム6やバリアダイアフラム5a,5bの変位を規制するための凹部10a,10bを備え、これらによってセンサチップ1を過大圧Poverから保護する構造をとっているので、その形状が大型化することが避けられない。
そこで、センサチップに第1のストッパ部材および第2のストッパ部材を設け、この第1のストッパ部材および第2のストッパ部材の凹部をセンサダイアフラムの一方の面および他方の面に対峙させることによって、過大圧が印加された時のセンサダイアフラムの過度な変位を阻止し、これによってセンサダイアフラムの破損・破壊を防止する構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図4に特許文献1に示された構造を採用したセンサチップの概略を示す。同図において、11−1はセンサダイアフラム、11−2および11−3はセンサダイアフラム11−1を挟んで接合された第1および第2のストッパ部材、11−4および11−5はストッパ部材11−2および11−3に接合された台座である。ストッパ部材11−1,11−2や台座11−4,11−5はシリコンやガラスなどにより構成されている。
このセンサチップ11において、ストッパ部材11−2,11−3には凹部11−2a,11−3aが形成されており、ストッパ部材11−2の凹部11−2aをセンサダイアフラム11−1の一方の面に対峙させ、ストッパ部材11−3の凹部11−3aをセンサダイアフラム11−1の他方の面に対峙させている。凹部11−2a,11−3aは、センサダイアフラム11−1の変位に沿った曲面(非球面)とされており、その頂部に圧力導入孔11−2b,11−3bが形成されている。また、台座11−4,11−5にも、ストッパ部材11−2,11−3の圧力導入孔11−2b,11−3bに対応する位置に、圧力導入孔11−4a,11−5aが形成されている。
このようなセンサチップ11を用いると、センサダイアフラム11−1の一方の面に過大圧が印加されてセンサダイアフラム11−1が変位したとき、その変位面の全体がストッパ部材11−3の凹部11−3aの曲面によって受け止められる。また、センサダイアフラム11−1の他方の面に過大圧が印加されてセンサダイアフラム11−1が変位したとき、その変位面の全体がストッパ部材11−2の凹部11−2aの曲面によって受け止められる。
これにより、センサダイアフラム11−1に過大圧が印加された時の過度な変位が阻止され、センサダイアフラム11−1の周縁部に応力集中が生じないようにして、過大圧の印加によるセンサダイアフラム11−1の不本意な破壊を効果的に防ぎ、その過大圧保護動作圧力(耐圧)を高めることが可能となる。また、図2に示された構造において、センタダイアフラム6や圧力緩衝室7a,7bをなくし、バリアダイアフラム5a,5bからセンサダイアフラム11−1に対して直接的に測定圧P1,P2を導くようにして、メータボディ2の小型化を図ることが可能となる。
このメータボディ2の小型化を図った構造において、センサチップ11は、センサ室4aに収容され、そのセンサ室4aの底面(壁面)4bに台座11−5を接合することによって固定される。この場合、測定圧P1,P2を受けて、その測定圧P1,P2の差圧ΔPに応じてセンサダイアフラム11−1が低圧側に撓む。すなわち、センサダイアフラム11−1は高圧側から低圧側に向けて、差圧ΔPとダイアフラム面積Sとの積(ΔP・S)に応じた力Fを受けて、低圧側に撓む。この力Fは、センサチップ11のセンサ室4aの壁面4bとの接合部に向かう方向に働くことが望ましい。逆にこの力Fが反対に働くと、センサ室4aの壁面4bとの接合部からセンサチップ11を剥離するように作用するので、またセンサチップ11内の多層構造の接合部を剥離するように作用するので、異常や故障が生じる可能性が高くなる。このため、通常、圧力P1を受ける側を高圧側、圧力P2を受ける側を低圧側として定めて使用される。
特開2005−69736号公報
しかしながら、このようなセンサチップ11の構造において、圧力P1と圧力P2との高低関係が逆転しうるような場合や、圧力P1と圧力P2との高低関係は逆転しないが、差圧発信器を現場に設置する際に作業者が誤って、圧力P1側を低圧側、圧力P2側を高圧側として選択してしまうこともあり、高圧側・低圧側を定めただけでは、センサチップ11の接合部(センサチップ11のセンサ室4aの壁面4bとの接合部、センサチップ11内の多層構造の接合部)の剥離を完全には防止することができない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、センサチップの接合部の剥離を完全に防止することが可能な差圧発信器を提供することにある。
このような目的を達成するために、センサ室の壁面に接合されたセンサチップと、このセンサチップ内に設けられ、一方の面および他方の面に受ける圧力差に応じた信号を出力するセンサダイアフラムと、第1の測定圧を受ける第1の受圧ダイアフラムと、第2の測定圧を受ける第2の受圧ダイアフラムと、第1の受圧ダイアフラムが受けた第1の測定圧をセンサダイアフラムの一方の面に伝達する第1の圧力伝達媒体と、第2の受圧ダイアフラムが受けた第2の測定圧をセンサダイアフラムの他方の面に伝達する第2の圧力伝達媒体とを備えた差圧発信器において、センサ室を封入室の一部として充填され、第1の測定圧および第2の測定圧のうち相対的に高圧の測定圧を、センサチップのセンサ室の壁面との接合部に向かう方向に働かせる第3の圧力伝達媒体を備えることを特徴とする。
この発明において、センサ室には、このセンサ室を封入室の一部として、第3の圧力伝達媒体が充填される。このセンサ室において、第3の圧力伝達媒体は、第1の測定圧および第2の測定圧のうち相対的に高圧の測定圧を、センサチップのセンサ室の壁面との接合部に向かう方向に働かせる。これにより、第1の測定圧と第2の測定圧との高低関係が逆転しうるような場合や、第1の測定圧と第2の測定圧との高低関係は逆転しないが、現場に設置する際に作業者が高圧側と低圧側とを誤って選択してしまったような場合でも、常にセンサチップに対して、センサ室の壁面との接合部に向かう方向への力を加えるようにして、センサチップの接合部(センサチップのセンサ室の壁面との接合部、センサチップ内の多層構造の接合部)の剥離を防止することが可能となる。
例えば、本発明では、第1の測定圧を分岐して受ける第3の受圧ダイアフラムと、第3の受圧ダイアフラムの前面を覆う凹部を有する第1のストッパと、第2の測定圧を分岐して受ける第4の受圧ダイアフラムと、第4の受圧ダイアフラムの前面を覆う凹部を有する第2のストッパとを設け、第3の受圧ダイアフラムの背面側の空間と、この第3の受圧ダイアフラムの背面側の空間とセンサ室とを連通させる第1の連通路と、第4の受圧ダイアフラムの背面側の空間と、この第4の受圧ダイアフラムの背面側の空間とセンサ室とを連通させる第2の連通路と、センサ室とを合わせた空間を封入室として、第3の圧力伝達媒体を充填させるようにする。
このようにすると、第2の測定圧が第1の測定圧よりも高い場合には、第4の受圧ダイアフラムが背面側に撓み、第3の受圧ダイアフラムが背面側とは反対の側(前面側)に撓む。ここで、第3の受圧ダイアフラムの前面側への撓みを規制する第1のストッパを設けておくことで、第1のストッパにより第3の受圧ダイアフラムの撓みが抑制される。これにより、センサ室に充填されている第3の圧力伝達媒体の圧力が高まり、第1の測定圧よりも高い第2の測定圧がセンサチップのセンサ室の壁面との接合部に向かう方向に働くものとなる。また、第1の測定圧が第2の測定圧よりも高い場合には、第3の受圧ダイアフラムが背面側に撓み、第4の受圧ダイアフラムが背面側とは反対の側(前面側)に撓む。ここで、第4の受圧ダイアフラムの前面側への撓みを規制する第2のストッパを設けておくことで、第2のストッパにより第4の受圧ダイアフラムの撓みが抑制される。これにより、センサ室に充填されている第3の圧力伝達媒体の圧力が高まり、第2の測定圧よりも高い第1の測定圧がセンサチップのセンサ室の壁面との接合部に向かう方向に働くものとなる。
本発明では、第1の圧力伝達媒体と第2の圧力伝達媒体はセンサダイアフラムの一方の面および他方の面に測定圧を伝えるため、差圧の検出精度に影響を与える。このため、第1の圧力伝達媒体と第2の圧力伝達媒体は測定目的のみに利用し、第3の圧力伝達媒体をセンサ室を含む封入室に充填することにより、差圧の測定には影響を与えずに測定圧を利用して、センサチップの接合部の剥離を防止するようにする。
本発明によれば、センサ室を封入室の一部として第3の圧力伝達媒体を充填し、第1の測定圧および第2の測定圧のうち相対的に高圧の測定圧をセンサチップのセンサ室の壁面との接合部に向かう方向に働かせるようにしたので、第1の測定圧と第2の測定圧との高低関係が逆転しうるような場合や、第1の測定圧と第2の測定圧との高低関係は逆転しないが、現場に設置する際に作業者が高圧側と低圧側とを誤って選択してしまったような場合でも、常にセンサチップに対して、センサ室の壁面との接合部に向かう方向への力を加えるようにして、センサチップの接合部(センサチップのセンサ室の壁面との接合部、センサチップ内の多層構造の接合部)の剥離を完全に防止することが可能となる。
本発明に係る差圧発信器の一実施の形態の概略構成を示す図である。 従来の差圧発信器の概略構成を示す図である。 この差圧発信器の動作態様を模式的に示す図である。 特許文献1に示された構造を採用したセンサチップの概略を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1はこの発明に係る差圧発信器の一実施の形態の概略構成を示す図である。同図において、12は金属製のメータボディであり、メータボディ12にはその上部にセンサ室12aが設けられている。このセンサ室12aには、図4に示したセンサチップ11が収容されており、センサチップ11はその台座11−5をセンサ室12aの底面(壁面)12bに接合することによって固定されている。
メータボディ12の下方部の側面には一対の受圧ダイアフラム13a,13bが設けられている。受圧ダイアフラム13aは、測定圧P1を受けるP1側センシング用受圧ダイアフラムとされ、受圧ダイアフラム13bは、測定圧P2を受けるP2側センシング用受圧ダイアフラムとされている。メータボディ12には、P1側センシング用受圧ダイアフラム13aの背面側に凹部12cが形成されており、P2側センシング用受圧ダイアフラム13bの背面側に凹部12dが形成されている。
メータボディ12の上方部の側面には一対の受圧ダイアフラム14a,14bが設けられている。受圧ダイアフラム14aは、測定圧P1を分岐して受けるP1側保護用受圧ダイアフラムとされ、受圧ダイアフラム14bは、測定圧P2を分岐して受けるP2側保護用受圧ダイアフラムとされている。なお、受圧ダイアフラム14a、14bの剛性は極力低いことが望ましい。メータボディ12には、P1側保護用受圧ダイアフラム14aの背面側に凹部12eが形成されており、P2側保護用受圧ダイアフラム14bの背面側に凹部12fが形成されている。
P1側保護用受圧ダイアフラム14aの前面にはP1側保護用受圧ダイアフラムストッパ15aが設けられている。P1側保護用受圧ダイアフラムストッパ15aには、P1側保護用受圧ダイアフラム14aの前面を覆う凹部15a1と、この凹部15a1に測定圧P1の測定媒体を導く圧力導入路15a2とが形成されている。凹部15a1の底面は測定圧P2が測定圧P1よりも高圧の場合にP1側保護用受圧ダイアフラム14aを着底させることでP1側保護用受圧ダイアフラム14aの前面側への撓みを規制する。これにより測定圧P2が後述する圧力伝達媒体16cを介してセンサ室12aに伝えられるとともに、測定圧P2が測定圧P1に対して過大に高圧となった場合のP1側保護用受圧ダイアフラム14aの過大圧保護面ともなる。
P2側保護用受圧ダイアフラム14bの前面にはP2側保護用受圧ダイアフラムストッパ15bが設けられている。P2側保護用受圧ダイアフラムストッパ15bには、P2側保護用受圧ダイアフラム14bの前面を覆う凹部15b1と、この凹部15b1に測定圧P2の測定媒体を導く圧力導入路15b2とが形成されている。凹部15b1の底面は測定圧P1が測定圧P2よりも高圧の場合にP2側保護用受圧ダイアフラム14bを着底させることでP2側保護用受圧ダイアフラム14bの前面側への撓みを規制する。これにより測定圧P1が後述する圧力伝達媒体16cを介してセンサ室12aに伝えられるとともに、測定圧P1が測定圧P2に対して過大に高圧となった場合のP2側保護用受圧ダイアフラム14bの過大圧保護面ともなる。
メータボディ12には、P1側センシング用受圧ダイアフラム13aの背面側に形成された凹部12cとセンサ室12aとの間に連通路12gが形成されており、この連通路12gはセンサ室12aの壁面12bに接合されたセンサチップ11の内部を通して、このセンサチップ11の中央部に位置するセンサダイアフラム11−1の一方側の面(上面)に連通している。この凹部12cを含む連通路12gには圧力伝達媒体16aが第1の圧力伝達媒体として封入されている。
また、メータボディ12には、P2側センシング用受圧ダイアフラム13bの背面側に形成された凹部12dとセンサ室12aとの間に連通路12hが形成されており、この連通路12hはセンサ室12aの壁面12bに接合されたセンサチップ11の内部を通して、このセンサチップ11の中央部に位置するセンサダイアフラム11−1の他方側の面(下面)に連通している。この凹部12dを含む連通路12hには圧力伝達媒体16bが第2の圧力伝達媒体として封入されている。
また、メータボディ12には、P1側保護用受圧ダイアフラム14aの背面側に形成された凹部12eとセンサ室12aとの間に連通路12iが形成され、P2側保護用受圧ダイアフラム14bの背面側に形成された凹部12fとセンサ室12aとの間に連通路12jが形成されている。この凹部12eを含む連通路12iと、凹部12fを含む連通路12jと、センサ室12aとを合わせた空間は、センサ室12の上面の開口を上蓋17により塞ぐことによって1つの封入室とされ、この封入室に圧力伝達媒体16cが第3の圧力伝達媒体(保護用の圧力伝達媒体)として充填されている。
この差圧発信器200では、プロセスからの測定圧P1がP1側センシング用受圧ダイアフラム13aに印加され、プロセスからの測定圧P2がP2側センシング用受圧ダイアフラム13bに印加される。これにより、P1側センシング用受圧ダイアフラム13aが変位し、連通路12g内の圧力伝達媒体16aを通して、圧力P1がセンサチップ11のセンサダイアフラム11−1の一方の面に導かれる。また、P2側センシング用受圧ダイアフラム13bが変位し、連通路12h内の圧力伝達媒体16bを通して、圧力P2がセンサチップ11のセンサダイアフラム11−1の他方の面に導かれる。この結果、センサチップ1のセンサダイアフラム11−1が、その導かれた圧力P1,P2の差圧ΔPに相当する変位を呈することになる。
一方、P1側センシング用受圧ダイアフラム13aへの測定圧P1は、P1側保護用受圧ダイアフラム14aに分岐して印加され、P2側センシング用受圧ダイアフラム13bへの測定圧P2は、P2側保護用受圧ダイアフラム14bに分岐して印加される。
この差圧発信器200でも、従来の差圧発信器と同様、センサチップ11の接合部(センサチップ11のセンサ室12aの壁面12bとの接合部、センサチップ11内の多層構造の接合部)の剥離の観点より、通常、圧力P1を受ける側を高圧側、圧力P2を受ける側を低圧側として使用する。
したがって、通常は、測定圧P1が測定圧P2よりも高い。この場合、P1側保護用受圧ダイアフラム14aが背面側に撓み、P2側保護用受圧ダイアフラム14bが背面側とは反対の側に撓む。この際、P2側保護用受圧ダイアフラム14bは、P2側保護用受圧ダイアフラムストッパ15bの凹部15b1の底面によって、撓み過ぎることが防がれる。これにより、センサ室12aに充填されている圧力伝達媒体16cの圧力が高まり、測定圧P2よりも高い測定圧P1がセンサチップ11のセンサ室12aの壁面12bとの接合部に向かう方向に働くものとなる。
これに対して、測定圧P1と測定圧P2との高低関係が逆転しうるような場合や、測定圧P1と測定圧P2との高低関係は逆転しないが、現場に設置する際に作業者が高圧側と低圧側とを誤って選択してしまうことがある。この場合、差圧発信器200への測定圧P2が測定圧P1よりも高くなり、P2側保護用受圧ダイアフラム14bが背面側に撓み、P1側保護用受圧ダイアフラム14aが背面側とは反対の側に撓む。この際、P1側保護用受圧ダイアフラム14aは、P1側保護用受圧ダイアフラムストッパ15aの凹部15a1の底面によって、撓み過ぎることが防がれる。これにより、センサ室12aに充填されている圧力伝達媒体16cの圧力が高まり、測定圧P1よりも高い測定圧P2がセンサチップ11のセンサ室12aの壁面12bとの接合部に向かう方向に働くものとなる。
このようにして、本実施の形態の差圧発信器200では、センサ室12aを封入室の一部として圧力伝達媒体16cを充填し、測定圧P1および測定圧P2のうち相対的に高圧の測定圧をセンサチップ11のセンサ室12aの壁面12bとの接合部に向かう方向に働かせるようにしているので、測定圧P1と測定圧P2との高低関係が逆転しうるような場合や、測定圧P1と測定圧P2との高低関係は逆転しないが、現場に設置する際に作業者が高圧側と低圧側とを誤って選択してしまったような場合でも、常にセンサチップ11に対して、センサ室12aの壁面12bとの接合部に向かう方向への力が加わるようになり、センサチップ11の接合部(センサチップ11のセンサ室12aの壁面12bとの接合部、センサチップ11内の多層構造の接合部)の剥離が完全に防止されるものとなる。
なお、この差圧発信器200において、P1側保護用受圧ダイアフラムストッパ15aの凹部15a1は、温度変化時の圧力伝達媒体16cの膨張によるP1側保護用受圧ダイアフラム14aの撓み代を確保する役割を果たし、P2側保護用受圧ダイアフラムストッパ15bの凹部15b1は、温度変化時の圧力伝達媒体16cの膨張によるP2側保護用受圧ダイアフラム14bの撓み代を確保する役割を果たす。
また、上述した実施の形態では、センサダイアフラム11−1を圧力変化に応じて抵抗値が変化する歪抵抗ゲージを形成したタイプとしているが、静電容量式のセンサチップとしてもよい。静電容量式のセンサチップは、所定の空間(容量室)を備えた基板と、その基板の空間上に配置されたダイアフラムと、基板に形成された固定電極と、ダイアフラムに形成された可動電極とを備えている。ダイアフラムが圧力を受けて変形することで、可動電極と固定電極との間隔が変化してその間の静電容量が変化する。
〔実施の形態の拡張〕
以上、実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の技術思想の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
11−1…センサダイアフラム、11−2…第1のストッパ部材、11−3…第2のストッパ部材、11−4,11−5…台座、12…メータボディ、12a…センサ室、12b…底面(壁面)、12c〜12f…凹部、12g〜12j…連通路、13a…P1側センシング用受圧ダイアフラム、13b…P2側センシング用受圧ダイアフラム、14a…P1側保護用受圧ダイアフラム、14b…P2側保護用受圧ダイアフラム、15a…P1側保護用受圧ダイアフラムストッパ、15a1…凹部、15a2…圧力導入路、15b…P2側保護用受圧ダイアフラムストッパ、15b1…凹部、15b2…圧力導入路、16a…圧力伝達媒体(第1の圧力伝達媒体)、16b…圧力伝達媒体(第2の圧力伝達媒体)、16c…圧力伝達媒体(第3の圧力伝達媒体)、17…上蓋、200…差圧発信器。

Claims (2)

  1. センサ室の壁面に接合されたセンサチップと、
    このセンサチップ内に設けられ、一方の面および他方の面に受ける圧力差に応じた信号を出力するセンサダイアフラムと、
    第1の測定圧を受ける第1の受圧ダイアフラムと、
    第2の測定圧を受ける第2の受圧ダイアフラムと、
    前記第1の受圧ダイアフラムが受けた第1の測定圧を前記センサダイアフラムの一方の面に伝達する第1の圧力伝達媒体と、
    前記第2の受圧ダイアフラムが受けた第2の測定圧を前記センサダイアフラムの他方の面に伝達する第2の圧力伝達媒体とを備えた差圧発信器において、
    前記センサ室を封入室の一部として充填され、前記第1の測定圧および前記第2の測定圧のうち相対的に高圧の測定圧を、前記センサチップのセンサ室の壁面との接合部に向かう方向に働かせる第3の圧力伝達媒体
    を備えることを特徴とする差圧発信器。
  2. 請求項1に記載された差圧発信器において、
    前記第1の測定圧を分岐して受ける第3の受圧ダイアフラムと、
    前記第3の受圧ダイアフラムの前面を覆う凹部を有する第1のストッパと、
    前記第2の測定圧を分岐して受ける第4の受圧ダイアフラムと、
    前記第4の受圧ダイアフラムの前面を覆う凹部を有する第2のストッパとを備え、
    前記第3の圧力伝達媒体は、前記第3の受圧ダイアフラムの背面側の空間と、この第3の受圧ダイアフラムの背面側の空間と前記センサ室とを連通させる第1の連通路と、前記第4の受圧ダイアフラムの背面側の空間と、この第4の受圧ダイアフラムの背面側の空間と前記センサ室とを連通させる第2の連通路と、前記センサ室とを合わせた空間を前記封入室として充填されている
    ことを特徴とする差圧発信器。
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