JP2013181488A - バルブ特性可変システムの制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】給電能力が低下した状態でも、好適な位相及び作用角の可変制御を行うことのできるバルブ特性可変システムの制御装置を提供する。
【解決手段】内燃機関の自動停止時にバッテリー残量が少なく、位相可変機構及び作用角可変機構への給電能力が不足したきには(S101:YES)、予め複数設定された目標位相及び目標作用角の組合せの候補の中から、位相及び作用角の変更に必要な電力が最小となるものを選択して、目標位相及び目標作用角を設定する(S105)ことで、給電能力が低下した状態でも、目標への位相及び作用角の変更が完遂され易くなるようにした。
【選択図】図4
【解決手段】内燃機関の自動停止時にバッテリー残量が少なく、位相可変機構及び作用角可変機構への給電能力が不足したきには(S101:YES)、予め複数設定された目標位相及び目標作用角の組合せの候補の中から、位相及び作用角の変更に必要な電力が最小となるものを選択して、目標位相及び目標作用角を設定する(S105)ことで、給電能力が低下した状態でも、目標への位相及び作用角の変更が完遂され易くなるようにした。
【選択図】図4
Description
本発明は、機関バルブの位相を可変とする電動式の位相可変機構と、同機関バルブの作用角を可変とする電動式の作用角可変機構とを備えるバルブ特性可変システムの制御装置に関する。
車載等の内燃機関に適用されるシステムとして、機関バルブ(吸排気バルブ)のバルブ特性を可変とするバルブ特性可変システムが実用されている。バルブ特性可変システムを構成する機構としては、機関バルブの位相(バルブタイミング)を可変とする位相可変機構や、同機関バルブの作用角を可変とする作用角可変機構などがある。そして従来、特許文献1には、作用角可変機構及び位相可変機構の双方を備えるバルブ特性可変システムが記載されている。
ところで、カムシャフトの回転に要する駆動力は、機関バルブの作用角が拡大されるほど大きくなる。そのため、カムシャフトの回転位相を変化させることで機関バルブの位相を可変とする位相可変機構では、機関バルブの作用角が拡大されるほど、位相の進角に必要な駆動力が大きくなる。したがって、作用角可変機構と位相可変機構との双方を備えるバルブ特性可変システムでは、作用角可変機構により機関バルブの作用角が大きくされた状態で機関バルブの位相を進角させるときには、位相可変機構の動作速度が低下して、位相の進角が遅れてしまう。
そこで、特許文献1では、作用角の拡大と位相の進角とが同時に要求されたときには、位相の進角が終了するまで、作用角の拡大を遅延している。作用角の拡大により位相可変機構の動作速度が著しく低下する場合には、こうして作用角の拡大を遅延することで、最終的な位相の進角及び作用角の拡大の完了までの時間を短縮することが可能となる。
ところで、位相可変機構や作用角可変機構には、電力により動作するものがある。こうした電動式の位相可変機構、作用角可変機構では、バッテリー残量の低下などにより、それら機構への給電能力が低下した状態となると、位相や作用角の変更途中で位相可変機構や作用角可変機構の動作が停止してしまったり、その変更に大幅な遅れが生じたりするようになる。
なお、内燃機関の停止や始動の準備期間には、機関始動に適したバルブ特性が得られるように、位相可変機構や作用角可変機構が動作される。ただし、内燃機関の停止時や始動時には、機関回転が不安定なため、発電量が安定せず、給電能力の不足が生じ易い。そして、電力不足により、機関始動時の作用角及び位相を適切に設定することができず、内燃機関の始動性を十分に確保できなくなってしまうことがある。ちなみに、こうした問題は、アイドリングストップ制御を行う車両やハイブリッド車両のような、内燃機関の停止と再始動とを頻繁に繰り返す車両に適用される内燃機関において、特に顕著なものとなる。
ちなみに、上記従来の技術のように、作用角の変更前に位相の変更を行ったとしても、位相及び作用角の変更に必要な電力は、必ずしも低減される訳ではなく、却って電力消費量が増大してしまう場合すらある。そのため、上記従来の技術は、給電能力低下時の対応としては、不十分なものとなっている。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、給電能力が低下した状態でも、好適な位相及び作用角の可変制御を行うことのできるバルブ特性可変システムの制御装置を提供することにある。
本発明は、機関バルブの作用角を可変とする電動式の作用角可変機構と、同機関バルブの位相を可変とする電動式の位相可変機構とを備えるバルブ特性可変システムの制御装置をその前提とするものとなっている。そして、上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、作用角可変機構及び位相可変機構への給電能力が低下しているときには、作用角及び位相により規定される目標バルブ特性に複数の候補を設定するとともに、作用角及び位相の変更に必要な電力が最小となるものをそれら候補の中から選択して、目標バルブ特性に設定している。
上記構成では、位相可変機構及び作用角可変機構への給電能力が低下しているときには、予め複数設定された位相及び作用角の制御目標値の組合せの候補の中から、現状の位相及び作用角からの位相及び作用角の変更に必要な電力が最小となるものが、最終的な位相及び作用角の制御目標値に設定される。そのため、目標への位相及び作用角の変更に必要な電力がより少なくて済むようになり、給電能力が不足した状態でも、目標への位相及び作用角の変更を完遂できる公算が高くなる。したがって、上記構成によれば、給電能力が低下した状態でも、好適な位相及び作用角の可変制御を行うことができる。
また、上記目的を達成するため、請求項3に記載の発明は、位相可変機構及び作用角可変機構への給電能力が低下しているときには、位相及び作用角の変更に必要な電力がより少なくなるように、位相及び作用角の制御目標値を、給電能力が低下していないときの同制御目標値から変更している。
上記構成では、位相可変機構及び作用角可変機構への給電能力が低下しているときには、位相及び作用角の変更に必要な電力がより少なくなるようにそれらの制御目標値が変更されるため、給電能力が不足した状態でも、目標への位相及び作用角の変更を完遂できる公算が高くなる。したがって、上記構成によれば、給電能力が低下した状態でも、好適な位相及び作用角の可変制御を行うことができる。
なお、給電能力の低下は、機関回転が安定せず、発電量が不安定な機関始動時や機関停止時に生じ易い。そのため、請求項2又は請求項4によるように、上記のような複数の候補からの選択による位相及び作用角の制御目標値の設定、あるいは給電能力の低下に応じた制御目標値の変更は、給電能力が低下した状態での機関始動時又は機関停止時に行うことが望ましい。
さらに、機関始動時や機関停止時の給電能力の低下は、機関停止と機関始動とが頻繁に繰り返される自動停止/自動再始動制御が行われる内燃機関において、特に顕著に発生する。そのため、上記本発明の制御装置は、請求項5に記載のような、自動停止/自動再始動制御が行われる内燃機関に設置されたバルブ特性可変システムへの適用が特に好適である。
以下、本発明のバルブ特性可変システムの制御装置を具体化した一実施の形態を、図1〜図7を参照して詳細に説明する。なお、本実施の形態にかかるバルブ特性可変システムの制御装置は、停車時に内燃機関を自動停止し、運転者の発進操作に応じて内燃機関を自動始動する、いわゆるアイドリングストップ制御を実施する車両に搭載の内燃機関に適用されている。
まず、本実施の形態にかかるバルブ特性可変システムの制御装置の構成を、図1を参照して説明する。本実施の形態の適用されるバルブ特性可変システムは、内燃機関1の吸気バルブの位相、同吸気バルブの作用角、排気バルブの位相をそれぞれ可変とする3つのバルブ特性可変機構、すなわち吸気側の位相可変機構4、作用角可変機構5及び排気側の位相可変機構7を備えている。
吸気側の位相可変機構4は、吸気バルブを駆動する吸気カムシャフト2の回転位相を変更することで吸気バルブの位相を変更するよう構成されている。また作用角可変機構5は、吸気カムシャフト2のカムの押し下げを、その大きさを変更して吸気バルブに伝えることで、吸気バルブの作用角及び最大リフト量を可変とするよう構成されている。これら位相可変機構4及び作用角可変機構5は、車載されたバッテリー6から供給された電力で動作する電動式の機構としてそれぞれ構成されている。なお、図2には、位相可変機構4による吸気バルブのバルブリフト曲線の可変態様が、図3には、作用角可変機構5による吸気バルブのバルブリフト曲線の可変態様がそれぞれ示されている。
一方、排気側の位相可変機構7は、排気バルブを駆動する排気カムシャフト3の回転位相を変更することで排気バルブの位相を変更するよう構成されている。この排気側の位相可変機構7は、油圧の供給を受けて動作する油圧式の機構となっている。
こうしたバルブ特性可変システムを備える内燃機関1は、電子制御ユニット8により制御されている。電子制御ユニット8は、機関制御にかかる各種演算処理を行う中央演算処理装置(CPU)、機関制御用のプログラムやデータが記憶された読込専用メモリー(ROM)、CPUの演算結果やセンサーの検出結果等を一時的に記憶するランダムアクセスメモリー(RAM)を備えている。
電子制御ユニット8には、内燃機関1や車両に設置された各種センサーの検出信号が入力されている。例えばアクセルペダルの踏み込み量(アクセル操作量)を検出するアクセルペダルセンサー9、内燃機関1のクランクシャフトの回転角(クランク角)を検出するクランク角センサー10、吸気カムシャフト2の回転角(カム角)を検出するカム角センサー11の検出信号が電子制御ユニット8に入力されている。また、内燃機関1の搭載された車両の車速を検出する車速センサー12、バッテリー6の電圧を検出するバッテリー電圧センサー13、吸気バルブの作用角を検出する作用角センサー14などの検出信号が電子制御ユニット8に入力されてもいる。そして、電子制御ユニット8は、クランク角センサー10の検出結果から内燃機関1の回転速度(機関回転速度)を、クランク角センサー10及びカム角センサー11の検出結果から吸気バルブの位相を、それぞれ求めている。
そして電子制御ユニット8は、機関制御の一環として、バルブ特性可変システムの制御を行っている。次に、以上のように構成された本実施の形態での吸気バルブのバルブ特性の可変制御について説明する。
内燃機関1の運転中に電子制御ユニット8は、アクセル操作量や機関回転速度に基づいて、現状の機関運転状況に応じた最適な吸気バルブの位相及び作用角を、位相及び作用角の制御目標値、すなわち目標位相及び目標作用角として算出する。そして、電子制御ユニット8は、吸気バルブの実際の位相及び作用角が、算出した目標位相及び目標作用角となるように、位相可変機構4及び作用角可変機構5をそれぞれ制御する。
また、アイドリングストップ制御による内燃機関1の自動停止時に電子制御ユニット8は、内燃機関1の次回の始動に備えて、吸気バルブの位相及び作用角を機関始動に適した位相及び作用角に制御する。ただし、内燃機関1の自動停止時には、機関回転速度が安定せず、発電量が不安定となる。そのため、位相可変機構4及び作用角可変機構5に供給される電力が不足して、それらの動作を確実に行うことができなくなることがある。そこで、本実施の形態では、そうした場合であれ、機関始動に適した吸気バルブの位相及び作用角が得られるように、次の制御を行っている。
本実施の形態での内燃機関1の自動停止制御は、図4に示す自動停止制御ルーチンの処理を通じて行われる。同ルーチンの処理は、自動停止実施条件の成立に応じて、電子制御ユニット8により実行される。本実施の形態では、下記条件(1)〜(3)のすべての成立が自動停止実施条件となっている。
(1)内燃機関1の暖機が完了しており、かつ内燃機関1が過熱状態となっていないこと。
(2)アクセルペダルが踏まれていないこと。
(3)ブレーキペダルが踏まれていること。
(1)内燃機関1の暖機が完了しており、かつ内燃機関1が過熱状態となっていないこと。
(2)アクセルペダルが踏まれていないこと。
(3)ブレーキペダルが踏まれていること。
さて、自動停止実施条件が成立して本ルーチンの処理が開始されると、まずステップS100において、車速が規定値α未満に低下するまで、以降の処理の実施を待機する。そして、車速が既定値α未満に低下すると(S100:YES)、ステップS101に処理が進められる。なお、既定値αには、内燃機関1の自動停止を実施する車速の上限値が設定されている。
車速が規定値α以下に低下して、処理がステップS101に進められると、そのステップS101において、バッテリー残量が既定値β未満であるか否かが判定される。バッテリー残量は、バッテリー電圧等から算出されている。また、既定値βには、位相可変機構4及び作用角可変機構5を確実に動作させられるだけの電力供給を保証し得るバッテリー残量の最小値が設定されている。
ここで、バッテリー残量が既定値β以上であり(S101:YES)、十分な給電能力が確保されていれば、ステップS102において、内燃機関1の始動に最適な吸気バルブの位相及び作用角が、すなわち最適始動位相及び最適始動作用角が、目標位相及び目標作用角として設定される。そして、ステップS106に処理が進められる。
一方、バッテリー残量が既定値β未満であり(S101:NO)、位相可変機構4及び作用角可変機構5への給電能力が不足している場合には、以下のステップS103からステップS105の処理を通じて目標位相及び目標作用角が設定される。すなわち、このときには、まずステップS103において、現状の吸気バルブの位相及び作用角の確認が行われる。続いて、ステップS104において、予め設定された目標位相及び目標作用角の組合せの複数の候補のそれぞれについて、現状からの位相及び作用角の変更に必要な電力がそれぞれ算出される。なお、以下では、目標位相及び目標作用角の組合せを、目標バルブ特性と記載する。
目標バルブ特性の候補は、次のように設定されている。図5の領域Aは、内燃機関1の始動性を十分に確保可能な吸気バルブの位相及び作用角の範囲を示している。当然ながら、最適始動位相、最適始動作用角は、この領域Aに含まれる。目標バルブ特性の候補は、この領域Aの境界に複数設定されている。
また、各候補への位相及び作用角の変更に必要な電力の算出は、次のように行われる。まず、その候補への変更に必要な位相及び作用角の変更量がそれぞれ求められる。そして、位相及び作用角の変更量から、その変更のための位相可変機構4及び作用角可変機構5の動作に必要な電力がそれぞれ求められ、それら電力の和がその候補への位相及び作用角の変更に必要な電力として算出される。
位相の変更量及び作用角の変更量とその変更に必要な電力との関係は、図6及び図7に示す通りとなっている。図6に示すように、位相変更量の絶対値が同じであれば、位相を進角側に変更するときの方が、位相を遅角側に変更するときよりも必要な電力は大きくなる傾向にある。また図7に示すように、作用角変更量の絶対値が同じであれば、作用角を拡大する側に変更するときの方が、作用角を縮小する側に変更するときよりも、必要な電力は大きくなる傾向にある。なお、これらの関係は、予め実験等により求められ、電子制御ユニット8のROMに記憶されている。
次に、ステップS105において、各候補の中から、位相及び作用角の変更に必要な電力が最小となるものが選択され、その候補の目標位相及び目標作用角が、最終的な目標位相及び目標作用角として設定される。そしてステップS106に処理が進められる。
処理がステップS106に進められると、そのステップS106において、ステップS102又はステップS105で設定された目標位相及び目標作用角が得られるように、位相可変機構4及び作用角可変機構5の制御が行われる。そして、目標位相及び目標作用角への位相及び作用角の変更が終了した時点で、ステップS107において、内燃機関1の自動停止が実施され、今回の自動停止における本ルーチンの処理が終了される。
続いて、以上説明した本実施の形態のバルブ特性可変システムの制御装置における内燃機関1の自動停止時の制御動作を説明する。
アイドルストップ制御による内燃機関1の自動停止時には、機関停止に先立って、その後の内燃機関1の自動再始動に備え、吸気バルブの位相及び作用角が、機関始動に適した位相及び作用角に変更される。このとき、バッテリー残量が十分あり、位相可変機構4及び作用角可変機構5への給電能力が十分確保されていれば、機関始動に最適な位相及び作用角(最適始動位相、最適始動作用角)が、目標位相及び目標作用角に設定される。この場合、十分な給電能力があるため、設定された目標位相及び目標作用角への位相及び作用角の変更は、ほぼ確実に行うことができる。
アイドルストップ制御による内燃機関1の自動停止時には、機関停止に先立って、その後の内燃機関1の自動再始動に備え、吸気バルブの位相及び作用角が、機関始動に適した位相及び作用角に変更される。このとき、バッテリー残量が十分あり、位相可変機構4及び作用角可変機構5への給電能力が十分確保されていれば、機関始動に最適な位相及び作用角(最適始動位相、最適始動作用角)が、目標位相及び目標作用角に設定される。この場合、十分な給電能力があるため、設定された目標位相及び目標作用角への位相及び作用角の変更は、ほぼ確実に行うことができる。
一方、バッテリー残量が十分になく、位相可変機構4及び作用角可変機構5への給電能力が低下していれば、目標への位相及び作用角の変更を完遂できない虞がある。そうした場合、本実施の形態では、予め設定された目標バルブ特性(目標位相及び目標作用角の組み合せ)の候補の中から、現状の位相及び作用角からの位相及び作用角の変更に必要な電力が最小となるものが選択されて、目標位相及び目標作用角に設定される。この場合に設定される目標位相及び目標作用角は、必ずしも機関始動にとって最適な値ではないが、目標への位相及び作用角の変更に必要な電力は、より少なくて済むようになっている。そのため、給電能力の低下時にも、目標への位相及び作用角の変更を完遂できる公算が高くなり、内燃機関1の始動性が確保され易くなる。
以上説明した本実施の形態のバルブ特性可変システムの制御装置によれば、以下の効果を奏することができる。
・本実施の形態では、内燃機関1の自動停止時において、位相可変機構4及び作用角可変機構5への給電能力が低下しているときには、予め複数設定された目標バルブ特性(位相及び作用角の制御目標値の組み合せ)の候補の中から、位相及び作用角の変更に必要な電力が最小となるものを選択して、位相及び作用角の制御目標値を設定している。すなわち、本実施の形態では、給電能力の低下時には、位相及び作用角の変更に必要な電力がより少なくなるように、位相及び作用角の制御目標値が、給電能力が低下していないときの値から変更される。そのため、給電能力の低下時にも、目標への位相及び作用角の変更を完遂できる公算が高くなり、内燃機関1の始動性が確保され易くなる。すなわち、機関自動停止時における位相可変機構4及び作用角可変機構5への給電能力の低下による、始動性の悪化を抑えることができる。したがって、本実施の形態によれば、給電能力が低下した状態でも、内燃機関1の始動性の確保がより確実となるように、位相及び作用角の可変制御を好適に行うことができる。
・本実施の形態では、内燃機関1の自動停止時において、位相可変機構4及び作用角可変機構5への給電能力が低下しているときには、予め複数設定された目標バルブ特性(位相及び作用角の制御目標値の組み合せ)の候補の中から、位相及び作用角の変更に必要な電力が最小となるものを選択して、位相及び作用角の制御目標値を設定している。すなわち、本実施の形態では、給電能力の低下時には、位相及び作用角の変更に必要な電力がより少なくなるように、位相及び作用角の制御目標値が、給電能力が低下していないときの値から変更される。そのため、給電能力の低下時にも、目標への位相及び作用角の変更を完遂できる公算が高くなり、内燃機関1の始動性が確保され易くなる。すなわち、機関自動停止時における位相可変機構4及び作用角可変機構5への給電能力の低下による、始動性の悪化を抑えることができる。したがって、本実施の形態によれば、給電能力が低下した状態でも、内燃機関1の始動性の確保がより確実となるように、位相及び作用角の可変制御を好適に行うことができる。
なお、上記実施の形態は、以下のように変更して実施することもできる。
・上記実施の形態では、アイドルストップ制御による内燃機関1の自動停止、自動再始動を行う場合を説明したが、内燃機関とモーターとを駆動源として備えるハイブリッド車両においても、内燃機関1の自動停止及び自動再始動が頻繁に繰り返されることがある。そうした内燃機関に設置されたバルブ特性可変システムにおいても、上記実施の形態における自動停止制御を適用することで、機関自動停止時における位相可変機構4及び作用角可変機構5への給電能力の低下による、始動性の悪化を抑えることができる。
・上記実施の形態では、アイドルストップ制御による内燃機関1の自動停止、自動再始動を行う場合を説明したが、内燃機関とモーターとを駆動源として備えるハイブリッド車両においても、内燃機関1の自動停止及び自動再始動が頻繁に繰り返されることがある。そうした内燃機関に設置されたバルブ特性可変システムにおいても、上記実施の形態における自動停止制御を適用することで、機関自動停止時における位相可変機構4及び作用角可変機構5への給電能力の低下による、始動性の悪化を抑えることができる。
・上記実施の形態では、始動に適した位相及び作用角へのバルブ特性の変更を、内燃機関1の自動停止時に行うようにしていたが、そうしたバルブ特性の変更を内燃機関1の自動再始動時に行うようにしても良い。そうした場合にも、自動再始動時の目標位相及び目標作用角の設定を上記実施の形態と同様に行えば、給電能力が低下した状態でも、内燃機関1の始動性の確保がより確実となるように、位相及び作用角の可変制御を好適に行うことが可能である。
・上記実施の形態では、内燃機関1の自動停止時や自動再始動時における位相及び作用角の制御目標値の設定について説明した。もっとも、運転者のイグニッションスイッチの操作による内燃機関1の停止時や始動時にも位相可変機構4や作用角可変機構5への給電能力の低下による内燃機関1の始動性の悪化が生じるのであれば、そうした運転者の操作による機関停止時や機関始動時に、同様の制御目標値の設定を適用するようにしても良い。
・上記実施の形態では、給電能力が低下した状態での機関始動時又は機関停止時における位相及び作用角の制御目標値の設定について説明したが、始動時、停止時以外の機関運転中に給電能力が低下したときの位相及び作用角の制御目標値の設定を、上記実施の形態と同様あるいはそれに順じた態様で行うようにしても良い。
・上記実施の形態では、給電能力の低下時には、予め設定された複数の候補の中から、位相及び作用角の変更に必要な電力が最小となるものを選択して位相及び作用角の制御目標値を設定するようにしていた。そうした態様でなくても、給電能力の低下時に、位相及び作用角の変更に必要な電力がより少なくなるように、位相及び作用角の制御目標値を給電能力が低下していないときの同制御目標値から変更されるのであれば、給電能力の低下時にも、目標への位相及び作用角の変更を完遂し易くすることが可能となる。
・上記実施の形態では、電動式の位相可変機構4及び作用角可変機構5が吸気側の動弁系に設けられたバルブ特性可変システムに本発明の制御装置を適用した場合を説明したが、本発明は、電動式の位相可変機構及び作用角可変機構が排気側の動弁系に設けられたバルブ特性可変システムにも同様に適用することが可能である。
1…内燃機関、2…吸気カムシャフト、3…排気カムシャフト、4…(吸気側の)位相可変機構(電動式)、5…作用角可変機構(電動式)、6…バッテリー、7…(排気側の)位相可変機構(油圧式)、8…電子制御ユニット、9…アクセルペダルセンサー、10…クランク角センサー、11…カム角センサー、12…車速センサー、13…バッテリー電圧センサー、14…作用角センサー。
Claims (5)
- 機関バルブの位相を可変とする電動式の位相可変機構と、同機関バルブの作用角を可変とする電動式の作用角可変機構とを備えるバルブ特性可変システムの制御装置において、
前記位相可変機構及び前記作用角可変機構への給電能力が低下しているときには、予め複数設定された、前記位相及び前記作用角の制御目標値の組合せの候補の中から、前記位相及び前記作用角の変更に必要な電力が最小となるものを選択して、前記位相及び前記作用角の制御目標値を設定する
ことを特徴とするバルブ特性可変システムの制御装置。 - 前記複数の候補からの選択による前記位相及び前記作用角の制御目標値の設定は、前記給電能力が低下した状態での機関始動時又は機関停止時に行われる
請求項1に記載のバルブ特性可変システムの制御装置。 - 機関バルブの位相を可変とする電動式の位相可変機構と、同機関バルブの作用角を可変とする電動式の作用角可変機構とを備えるバルブ特性可変システムの制御装置において、
前記位相可変機構及び前記作用角可変機構への給電能力が低下しているときには、前記位相及び前記作用角の変更に必要な電力がより少なくなるように、前記位相及び前記作用角の制御目標値が、前記給電能力が低下していないときの同制御目標値から変更される
ことを特徴とするバルブ特性可変システムの制御装置。 - 前記制御目標値の変更は、前記給電能力が低下した状態での機関始動時又は機関停止時に行われる
請求項3に記載のバルブ特性可変システムの制御装置。 - 当該バルブ特性可変システムは、自動停止/自動再始動制御が行われる内燃機関に設置されてなる
請求項2又は4に記載のバルブ特性可変システムの制御装置。
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