JP2013180994A - 単純ヘルペスウイルス2型感染予防剤およびインフルエンザウイルス感染治療剤 - Google Patents

単純ヘルペスウイルス2型感染予防剤およびインフルエンザウイルス感染治療剤 Download PDF

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Abstract

【課題】単純ヘルペスウイルス2型に対する有効な感染予防剤を提供すること、及びインフルエンザウイルスに対する有効な治療および予防剤を提供する。
【解決手段】アカモクフコイダン含有物を有効成分として含む単純ヘルペスウイルス2型感染予防剤。アカモクフコイダン含有物を有効成分として含むインフルエンザウイルス感染治療および予防剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、アカモクフコイダン含有物を有効成分として含む単純ヘルペスウイルス2型感染予防剤およびアカモクフコイダン含有物を有効成分として含むインフルエンザウイルス感染治療剤に関する。
単純ヘルペスウイルスは、1型と2型が存在する。1 型は主に口唇ヘルペスの原因になるほかヘルペス角膜炎、単純ヘルペス脳炎の原因となる。2型は主に性器ヘルペスの原因であり新生児ヘルペス、ヘルペス髄膜炎、ヘルペス脊髄炎の原因ともなる。どちらも、ウイルス感染後に増殖して局所に病変を形成すると同時に知覚神経を上行し、1型は三叉神経節に、2型は仙骨神経叢に潜伏感染する。このヘルペスウイルスは、疲労や、老化、ストレスなどで体の抵抗力が落ちたり、免疫低下が誘発されたりした際に、再活発化し病変を形成する。潜伏感染するウイルスの中で宿主の異変を感じとって自立的に再活性化を行うのはヘルペスウイルスだけであり、根治が困難で再発を繰り返すため患者にとって肉体的・精神的苦痛が大きい。単純ヘルペスウイルス1型は、回帰発症が起こしやすい。通常は、口唇ヘルペスが多いが、時には角膜ヘルペスをおこし、重症化すると失明することがある。単純ヘルペスウイルス2型は、無症状の性器ヘルペスはかなりの頻度で生じるとされているが、自覚症状は免疫機能が正常な人は少ない。しかし、免疫機能が低下している人特に、HIV感染者には高頻度で発症することが知られている。さらに、HSV-2は、近年、若年層を中心に性感染症が蔓延していることや、後天性ヒト免疫不全ウイルス(HIV)の感染リスクがHSV-2が感染した患者において増加するとの報告などにより注目を集めている。
一方、インフルエンザウイルスについては様々な治療薬が開発されている。タミフルやリレンザはその代表例である。例えば、タミフルはウイルス表面に存在する酵素であるノイラミニダーゼを阻害することによりインフルエンザウイルスが感染細胞から新生ウイルス粒子を出芽・遊離させなくする。正常なエンベロープを形成して出てくるのを阻害する。この酵素阻害により、インフルエンザウイルスは感染した細胞内に閉じ込められる。このほかのインフルエンザ治療薬としてはアマンタジンが知られている。これは、感染初期にウイルスの脱殻の段階を阻害し、ウイルスのリボヌクレオプロテインの細胞内への輸送を阻止することで抗A型ウイルス作用を示す。しかし、B型のインフルエンザウイルスには無効とされているためタミフルより汎用されていない。
特開平11-71296号公報 特開平9-124496号公報
Biol. Pharm. Bull. 21, 7, 730-734 (1998)
上記のように単純ヘルペスウイルス感染症の根治に有効な治療薬は知られていない。報告としては、例えば、特許文献1には、羅布麻または羅布麻の抽出物を有効成分とするウイルス感染予防・治療剤が記載され、ウイルスに単純ヘルペスウイルスが挙げられているが、単純ヘルペスウイルス2型についての言及はない。特許文献2には、エンテロコッカス属に属する微生物の菌体又はその処理物を有効成分として含有することを特徴とするウイルス感染防御剤が記載されている。ウイルスに単純ヘルペスウイルスが挙げられているが、単純ヘルペスウイルス2型についての言及はない。即ち、単純ヘルペスウイルス2型に対する有効な感染予防剤は知られていない。
また、インフルエンザウイルスに関しては、前記治療薬には副作用の問題や、耐性ウイルスの出現と言った問題があり、作用機構が異なる治療薬の開発が進められている。しかし、今のところ有効なものは見つかっていない。
そこで、本発明の目的は、単純ヘルペスウイルス2型に対する有効な感染予防剤を提供すること、及びインフルエンザウイルスに対する有効な治療および予防剤を提供することにある。
本発明者らは、免疫機能を調節することで、上記ウイルスに対する感染予防や感染治療が可能な薬剤を求め、種々検討した。その結果、アカモク(ホンダワラ属)の熱水抽出エキス由来高分子画分を分離・精製し、得たアカモクフコイダンを含む画分に、単純ヘルペスウイルス2型に対する感染予防効果が認められ、さらに、インフルエンザウイルスに対する治療効果が認められ、本発明を完成させた。
アカモクは、日本では北海道東部を除く全国に分布している一般的な海藻であるが、同じ褐藻類の昆布やヒジキほど食用として使用されていない。アカモクは、様々な生理活性を有することが知られている。例えば、非特許文献1には、アカモク由来のフカン硫酸(硫酸化多糖)が、抗単純ヘルペスウイルス1 型活性(HSV-1)、抗後天性ヒト免疫不全ウイルス活性(HIV)、抗ヒトサイトメガロウイルス活性(HCMV)を有することが記載されている。しかし、抗単純ヘルペスウイルス2 型活性(HSV-2)及び抗インフルエンザウイルス活性を有することは記載されていない。尚、フカン硫酸とフコイダンは分子量や硫酸基の含量の点で異なる物質である。
本発明は、アカモクフコイダン含有物を有効成分として含む単純ヘルペスウイルス2型感染予防剤及びアカモクフコイダン含有物を有効成分として含むインフルエンザウイルス感染治療および予防剤に関する。
本発明によれば、単純ヘルペスウイルス2型感染予防剤及びインフルエンザウイルス感染治療および予防剤を提供することができる。
参考例におけるアカモクフコイダンの抽出操作の説明図 実施例2におけるアカモクフコイダンの分画操作の説明図 実施例3におけるインフルエンザウイルス感染実験方法の説明図 実施例3におけるマウスの体重変化の結果 実施例3におけるウイルス量の測定結果。Control 群に対する有意差を*P<0.05、**P<0.01、***P<0.001で、また、タミフル投与群に対する有意差を#P<0.05、##P<0.01、###P<0.001で表した。 実施例3における感染14日後の局所(BALF)における中和抗体価の測定結果。Control 群に対する有意差を*P<0.05、**P<0.01、***P<0.001で、また、タミフル投与群に対する有意差を#P<0.05、##P<0.01、###P<0.001で表した。 実施例3における感染14日後の全身(血清)における中和抗体価を測定結果。Control 群に対する有意差を*P<0.05、**P<0.01、***P<0.001で、また、タミフル投与群に対する有意差を#P<0.05、##P<0.01、###P<0.001で表した。 マクロファージを用いたin vitro でのアカモクフコイダンの免疫機能に対する効果試験結果。
<単純ヘルペスウイルス2型感染予防剤>
本発明の単純ヘルペスウイルス2型感染予防剤は、アカモクフコイダン含有物を有効成分として含むものである。
アカモクフコイダン含有物は、アカモク(ホンダワラ属)の溶媒抽出物であることができる。アカモク(ホンダワラ属)は、日本では北海道東部を除く全国に分布している一般的な海藻であり、これらの海藻を採取することは容易で入手も簡単である。採取した海藻であるアカモクは、適宜洗浄した後に溶媒抽出に用いることができる。溶媒抽出に用いる溶媒は、本発明の感染予防剤の有効成分であるアカモクフコイダンが、親水性であることから、極性の溶媒を用いることが好ましく、例えば、水または希酸等であることができる。酸の例としては無機酸(ギ酸、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸)または、有機酸(クエン酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ステアリン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、グリコール酸、安息香酸)等がある。酸のpH は2-6を用いるのが望ましい。抽出に希酸を用いると、アルギン酸が抽出されにくくなるためフコイダン含量がより高い抽出エキスを得ることが出来るため好ましい。操作性及び抽出効率の観点から、実用的には、水または希酸を溶媒として用いることが好ましい。但し、希酸抽出をした場合は、固液分離後、エタノール沈殿処理等を行う前に中和を行う。さらに、アカモクフコイダンを効率よく抽出するという観点から、溶媒抽出は熱した水または希酸抽出であることが好ましく、さらに好ましくは、沸点または沸点近傍で、蒸発溶媒を還流しつつ行う溶媒抽出であることが好ましい。尚、非特許文献1に記載のアカモク由来のフカン硫酸(硫酸化多糖)は、アカモク(ホンダワラ属)の熱水抽出物をさらに10%トリクロロ酢酸水溶液を用いて除タンパク処理した物である。10%トリクロロ酢酸水溶液のpHは約0.4であり、上記希酸のpHである2-6よりさらに酸性が強い溶液である。このような強酸を用いて除タンパクを行っているため、本発明のアカモクフコイダン含有物は、非特許文献1に記載のアカモク由来のフカン硫酸(硫酸化多糖)とは、相違する物となっている。
溶媒抽出物には本発明の感染予防剤の有効成分であるアカモクフコイダンが含まれていることから、そのまま、本発明の感染予防剤に用いることができる。但し、アカモクフコイダン以外の成分も含まれていることから、アカモクフコイダンの含有率を高めるという観点から、酸を使用した抽出を行う、または溶媒抽出物(熱水抽出物)をエタノール沈殿および/または塩化カルシウム沈殿に付すこともできる。但し、希酸抽出をした場合は、固液分離後、エタノール沈殿処理等を行う前に中和を行う。エタノール沈殿に付すことで、溶媒抽出物(熱水抽出物)に比べてアカモクフコイダン含有率が高い沈殿物を得ることができる。また、溶媒抽出物(熱水抽出物)を塩化カルシウム沈殿に付し、得られた上清をエタノール沈殿に付すことで、上記エタノール沈殿物に比べてアカモクフコイダン含有率が高い沈殿物を得ることができる。塩化カルシウム沈殿に付すことで、溶媒抽出物(熱水抽出物)に含まれるアルギン酸を沈殿として除去することができる。
上記エタノール沈殿物および塩化カルシウム沈殿(上清)のエタノール沈殿物は、溶媒抽出物(熱水抽出物)に比べてアカモクフコイダン含有率が高いものであり、そのまま本発明の感染予防剤に用いることができる。しかし、さらにアカモクフコイダン含有率を高める操作施したもの、例えば、様々なクロマトグラフィーに付したものであることもできる。
上記溶媒抽出物(熱水抽出物)、エタノール沈殿物および塩化カルシウム沈殿(上清)のエタノール沈殿物に含まれるアカモクフコイダンは、例えば、主要構成単糖がフコースであり、分子量が1〜120×104の範囲であり、硫酸基含有量が10〜70%の範囲であり、ウロン酸含有量が10 %以下である多糖類であることかできる。単純ヘルペスウイルス2型感染予防効果が高いという観点からは、アカモクフコイダンは、主要構成単糖がフコースであり、分子量が10〜120×104の範囲であり、硫酸基含有量が10〜40%の範囲であり、ウロン酸含有量が5 %以下である多糖類であることが好ましい。熱水抽出物、エタノール沈殿物および塩化カルシウム沈殿(上清)のエタノール沈殿物に含まれるアカモクフコイダンの含有量は、熱水抽出および沈殿条件等により変化するが、例えば、熱水抽出物の場合、20〜45質量%の範囲であり、エタノール沈殿物の場合、30〜60質量%の範囲であり、塩化カルシウム沈殿(上清)のエタノール沈殿物の場合、50〜80質量%の範囲である。
本発明の単純ヘルペスウイルス2型感染予防剤は、溶媒抽出物等に含まれる有効成分のアカモクフコイダンの濃度によっても異なるが、医師等の指示に従って、例えば、アカモクフコイダン含有物を、成人の場合一日100 mg〜5 g、1日1回または2〜3回に分けて経口投与することができる。有効成分であるアカモクフコイダンは、粉末または錠剤とすることができる他、水溶液とすることもできる。
本発明の単純ヘルペスウイルス2型感染予防剤は、上記経口剤以外に外用剤、吸入剤、眼軟膏、点眼剤または洗眼薬であることもできる。
外用剤の例としては、吸入剤、座剤、膣挿入剤、軟膏剤、コンドーム被覆ゲル、肌潤滑剤(ラブローション)を挙げることができる。外用剤は、有効成分アカモクフコイダン含有物を基材と組合せた組成物であることができる。基材としては、精製水、カカオ脂、ウイテプゾール、コレステロール、グリセリン、レシチン、非イオン性界面活性剤、シリコーンオイル、水、ゼラチン、セルロース誘導体、プラスチベース、白色軟膏、単軟膏、流動パラフィン、ワセリン、親水ワセリン、精製ラノリン、加水ラノリン、親水軟膏、マクロゴール類、ヒドロゲル、リオゲル等により構成されるものがある。有効成分及び基材の合計質量に対して、有効成分アカモクフコイダン含有物を0.1〜60%含有させることができ、患部に、1日1〜5回、適量を塗布することができる。
上記外用剤用の組成物は、鼻孔用、咽頭用、膣適用、直腸適用に適したものであり、ペッサリー、浣腸剤、クリーム、ゲル、スプレー又はローションの形状で適用できる。また、コンドーム中の潤滑剤やキャップなどの避妊具、生理用製品等に適用してもよい。コンドーム等の被膜は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、ポリウレタン、ポリビニルアセテート、ポリラクトン酸、スターチ、セルロース、ポリヒドロキシアルカネート、ポリエステル、ポリカプロラクトン、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリアクリル酸、カルボキシメチルセルロース(CMC)、蛋白質ベースポリマー、ゼラチン、生分解性ポリマー、綿、ラテックス、またはこれらの組合せから製造されたものとする。
眼軟膏は、基剤として、例えば、ワセリン、プラスチベース、精製ラノリン、流動パラフィンなどと滅菌精製水を用いることができる。有効成分及び基材の合計質量に対して、有効成分アカモクフコイダン含有物を0.01〜60%含有させることがで、患部に、1日1〜5回、適量を塗布することができる。
点眼剤及び洗眼薬は、有効成分と溶剤とを含む物であることができ、溶剤としては、精製水や生理食塩水等の水性溶剤や食用植物油、流動パラフィン、プロピレングリコール等の非水性溶剤を挙げることができる。有効成分及び溶剤の合計質量に対して、有効成分アカモクフコイダン含有物を0.01〜60%含有させることがで、患部に、1日1〜5回、適量を適用することができる。
<インフルエンザウイルス感染治療および予防剤>
本発明のインフルエンザウイルス感染治療および予防剤は、アカモクフコイダン含有物を有効成分として含むものである。
アカモクフコイダン含有物は、上記単純ヘルペスウイルス2型感染予防剤で説明したものと同様である。
本発明のインフルエンザウイルス感染治療および予防剤は、溶媒抽出物等に含まれる有効成分のアカモクフコイダンの濃度によっても異なるが、医師等の指示に従って、例えば、アカモクフコイダン含有物を、成人の場合一日100 mg〜5 g、1日1回または2〜3回に分けて経口投与することができる。有効成分であるアカモクフコイダンは、粉末または錠剤とすることができる他、水溶液とすることもできる。
本発明のインフルエンザウイルス感染治療剤は、上記経口剤以外に外用剤であることもできる。外用剤としては、例えば、咽頭スプレー、人工唾液などを挙げることができる。これらの外用剤は、溶剤を必要に応じて添加剤を含有することができる。溶剤としては、精製水や生理食塩水等の水性溶剤や食用植物油、流動パラフィン、プロピレングリコール等の非水性溶剤を挙げることができる。有効成分及び溶剤の合計質量に対して、有効成分アカモクフコイダン含有物を0.1〜60%含有させることがで、患部に、1日1〜5回、適量を適用することができる。前記添加材としては、例えば、唾液成分、カルボキシメチルセルロースナトリウム、D-ソルビトール、グリセリン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、プロピレングリコール、パラベン、D-ソルビトール、エタノール、還元麦芽糖水アメ、クエン酸Na、エタノール、メントール、pH調整剤、香料等を挙げることができる。
[機能性食品及び特定保健用食品]
本発明は、アカモクフコイダンを有効成分として含む、単純ヘルペスウイルス2型感染予防及び/又はインフルエンザウイルス感染治療および予防に有効な機能性食品及び特定保健用食品も包含する。
機能性食品及び特定保健用食品におけるアカモクフコイダンの濃度は、例えば、0.1〜60質量%の範囲であることができる。前述のように、アカモクフコイダンを含有するものは、例えば、溶媒抽出物(熱水抽出物または酸抽出物)、エタノール沈殿物または塩化カルシウム沈殿(上清)のエタノール沈殿物であることができ、それぞれアカモクフコイダンの含有量は異なる。そこで、所望の効能とコスト(費用)、さらには食品への添加のし易さ等を考慮して、使用するアカモクフコイダンを含有する物の純度を決めることが適当である。機能性食品においては、価格をある程度抑制したい場合があり、そのような場合には、アカモクフコイダンの含有率は、好ましくは0.1〜30質量%であることが適当である。特定保健用食品においても、アカモクフコイダンの含有率は、機能性食品と同様に0.1〜30質量%であることができる。但し、機能性食品よりは、効果の発現をより確実にしたい場合があり、そのような場合には、アカモクフコイダンの含有率は、好ましくは1〜60質量%であることが適当である。
本発明の機能性食品は、溶媒抽出物等のアカモクフコイダンの濃度によっても異なるが、例えば、アカモクフコイダン含有物を、成人の場合一日10 mg〜1 gを、1日1回または2〜3回に分けて経口摂取することができる。本発明の機能性食品は、形態は特に制限はなく、固形、液状、流動物(例えば、ゲル、ペースト等)等であることができ、また、食品の種類にも特に制限はない。さらに、有効成分であるアカモクフコイダンは、固形、液状、または流動物に適用が容易であるという観点からは、例えば、粉末または液体(水溶液または水分散物等)であることができる。本発明の機能性食品は、単純ヘルペスウイルス2型感染予防の機能、及びインフルエンザウイルス感染治療および予防の機能を有する。そのため、このような機能を必要とするヒトへの使用に有用である。
本発明の特定保健用食品は、溶媒抽出物等のアカモクフコイダンの濃度によっても異なるが、例えば、アカモクフコイダン含有物を、成人の場合一日10 mg〜1 gを、1日1回または2〜3回に分けて経口摂取することができる。本発明の特定保健用食品は、形態は特に制限はなく、固形、液状、流動物(例えば、ゲル、ペースト等)等であることができ、また、食品の種類にも特に制限はない。さらに、上述の医薬品と同様に錠剤、カプセル剤およびドリンク剤とすることもできる。また、有効成分であるアカモクフコイダンは、食品の形態に応じて、例えば、粉末または液体(水溶液または水分散物等)であることができる。本発明の特定保健用食品は、単純ヘルペスウイルス2型感染及びインフルエンザウイルス感染が心配な方(ヒト)に有用である。特定保健用食品とは、一般に、食品の持つ特定の保健の用途を表示して販売される食品である。本発明の特定保健用食品は、食品の持つ特定の保健の用途として、単純ヘルペスウイルス2型感染予防、および/またはインフルエンザウイルス感染治療および予防の機能を表示して販売されることが予定される食品である。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。但し、本発明はこれらの実施例に限定される意図ではない。
参考例
1.アカモク抽出物の調製
アカモク抽出物の調製は下記の調製法に示すように行った(図1)。アカモク(1 kg)をエタノール(3 L)で抽出した(画分FE)。エタノール抽出後のアカモクに、イオン交換水(3 L)を加え、還流抽出し熱水抽出エキスを調製した(画分FEH)。その後、得た熱水抽出エキスFEHを二分し、一方は、FEHの3倍量のエタノールを添加し、沈殿部を得た(画分FEH1)。他方は1M の塩化カルシウム溶液をエキス全体の最終濃度が0.1 Mになるまで添加し、固液分離し、沈殿部を得た(画分FEH3)。その後、上清にはさらに、溶液の3 倍量のエタノールを添加し、沈殿部を得た(画分FEH2)。全ての工程で得られたエキスは濃縮・減圧乾燥を行い粉末にした。アカモクにはアルギン酸やフコイダンが含まれていることが知られている(Nippon Suisan Gakkaishi 73(4), 739-744 (2007)参照)。
図1のように分画を行うことで、フコイダンやアルギン酸を多く含有したFEH1、アルギン酸を多く含有するFEH3、FEH1を精製し、よりフコイダン含量を高めたFEH2を得た。
実施例1
アカモク抽出物の抗HSV活性
参考例で調製した5種類のアカモクの抽出物について in vitro で抗HSV-2活性を評価した(表1)。抗HSV-2活性の評価は、Vero細胞の増殖に対する50%阻害濃度(CC50)とプラークレダクション法で求めたHSV増殖に対する50%阻害濃度(IC50)の比、すなわち、選択指数(選択指数, CC50/IC50)を算出して行った。一般的に選択指数が10以上であれば抗ウイルス活性があるとされている。実験系 Aは、宿主細胞へのウイルス感染と同時に試料が存在しており、さらに感染後にも試料が存在している実験系である。一方、実験系Bは、ウイルス感染後にのみ試料が存在する実験系である。つまり、実験系Aはウイルスが宿主細胞に吸着・侵入する段階及びウイルス侵入後に試料が存在しているのに対して、実験系Bはウイルス侵入後にのみ試料が存在している。5種類のアカモク抽出物は、HSV-2に対して抗ウイルス活性を示した。その中でも、熱水抽出エキスのエタノール沈殿物(FEH1)と熱水抽出エキスを塩化カルシウム処理し得た上清のエタノール沈殿物(FEH2)に特に強い活性がみられた。この時、抗HSV-2活性試験は、いずれのサンプルもウイルス感染と同時及び感染後に試料が存在している実験系Aの選択指数の方がウイルス感染後にのみ試料が存在する実験系Bの値より高い数値を示した。このことから、アカモク抽出物は、ウイルスの吸着・侵入段階を阻害することで抗ウイルス活性を発揮する可能性が示唆された。
実施例2
<アカモクフコイダンの単離・精製とその構造>
アカモクの有効成分である多糖体を単離しその構造を明らかにするために、アカモクを図2に示すように分画し、数種類の酸性多糖体(F1〜14)を得た。その詳細は、乾燥アカモクにその10倍量の水を加え熱水抽出した。この抽出を2回行い、固液分離し熱水抽出エキスを得た(2回目の抽出時は、5倍量の水を加えて抽出した)。さらに、抽出エキスに3倍量のエタノールを加え、生じた沈殿物を真空乾燥した。熱水抽出エキスのエタノール沈殿画分を、水で溶解した後、透析し、分子量1 万以上の高分子画分(SaH)を得た。さらに、SaHは、イオン交換カラム(Toyopearl DEAE-650M)を用いて分画し3画分を得た(水、0.5 M NaCl、1 M NaCl画分)。その後、再度イオン交換カラム(Toyopearl DEAE-650M)で分画し、0.5 M NaCl画分から3 画分を得、1 M NaCl画分から3〜6画分得た。その後それぞれの画分をゲルろ過(Sepharose 6B、Sephacryl S-500)のカラムクロマトグラフィーを用いて分画し、14種類のアカモクフコイダン(F1-14)を得た。
分画の際、各フラクションは、260 nmにおける吸光度とフェノール硫酸法により呈色した後480 nmにおける吸光度を指標に分画した。これらの単離された多糖体は、HPLCおよびセルロースアセテート膜を用いた電気泳動で分析した結果、HPLCではシャープな単一ピークが得られ、電気泳動でもシングルバンドが検出されたことから 14種の多糖体は分子量的にも荷電的にも均一であることが判明した。また、これらの多糖体は、Bradford法によりタンパク質の定量を行い、m-ヒドロキシジフェニル法によりウロン酸の含有量を確認した。多糖体の分子量はHPLCにより、プルランをマーカーとしてみかけの分子量を算出した(表2)。また、本多糖体は陰イオン交換カラムクロマトグラフィーにより吸着された画分から得られたことから酸性多糖体であると考えられた。アカモク由来酸性多糖体を酸で加水分解し、分解産物をアルジトールアセテート誘導体としてガスクロマトグラフィー(GC)により分析した。その結果、アカモク由来硫酸化多糖の主要な構成多糖はフコースであった。また、IRスペクトルを測定したところ、硫酸エステルのS=O伸縮振動に基づく吸収が認められたため、本多糖体は硫酸化多糖であると示唆され、硫酸基の定量はバリウムロジゾン酸法で定量した。よって、アカモク由来多糖体は、フコイダンの一種であると示唆された。表2に、アカモクフコイダンの分子量と主な構成糖の種類(Fuc:フコース、Gal:ガラクトース、Xyl:キシロ―ス)、ウロン酸含有量、硫酸基含有量、タンパク質含有量を示す。
<アカモクフコイダンの抗 HSV 活性>
表2に示すアカモクの高分子画分および単離したアカモクフコイダンについて抗HSV-2活性を評価した(表3)。参考のため、抗HSV-1活性の評価結果も併記する。実験系Aは、宿主細胞へのウイルス感染と同時に試料が存在しており、さらに感染後にも試料が存在している実験系である。一方、実験系Bは、ウイルス感染後にのみ試料が存在する実験系である。
アカモクフコイダン(F1-F14)は、HSV-2に対して抗ウイルス活性を示した。但し、アカモクフコイダン(F1-F10)が、HSV-2に対してより優れた抗ウイルス活性を示した。HSV-1に対しても抗ウイルス活性を示したが、HSV-2に対する抗ウイルス活性と相関しない場合もあった。抗 HSV 活性試験の結果、いずれのサンプルもウイルス感染と同時及び感染後に試料が存在している実験系Aの選択指数の方がウイルス感染後にのみ試料が存在する実験系Bの値より高い数値を示した。このことから、アカモクフコイダンは、ウイルスの吸着・侵入段階を阻害することで抗ウイルス活性を発揮する可能性が示唆された。
<gDとHVEMとの結合におけるアカモクフコイダンの結合抑制効果>
アカモクフコイダンは、ウイルスの吸着・侵入段階を阻害することが示唆されたので、その詳細な作用機序を明らかにするために、HSVの糖タンパクであるgDとHVEM (herpes virus entry mediator)との結合におけるアカモクフコイダンの結合抑制効果を検討した。HVEM はT 細胞、B細胞、単球、好中球、樹状細胞のようなほとんどの種類の細胞に発現しているレセプタータンパクである。このタンパクはHSVが宿主の細胞の膜に結合し、膜融合する際に機能するウイルス糖タンパクgDのレセプターである。すなわち、HVEMとHSVウイルス膜糖タンパク(gD)の結合抑制を示すことは、ウイルスの侵入の初期段階を抑制することを示唆する。その結果、アカモクフコイダンF5−F10で顕著な結合抑制がみられ、F 2, F11で中程度の結合抑制効果が、F1, F3, F4, F12, F13で、若干の結合抑制効果がみられた(表4)。すなわち、大部分のアカモクフコイダンは、HSV-1のgDとHVEMの結合抑制することから、HSV-1が宿主への侵入する段階を抑制すると示唆された。また、この効果は、表3の結果と相関していた。
実施例3
<インフルエンザウイルス感染実験による有効性の評価>
ウイルス: A型インフルエンザウイルス(A/NWS/33株、H1N1亜型:2 x 104 PFU/50μl/mouse)
サンプル(投与群)
Control(蒸留水)
タミフル(リン酸オセルタミビル)(0.2 mg/day)
# 1 画分FE:EtOHエキス(5 mg/day)
# 2 画分FEH:熱水エキス(5 mg/day)
# 3 画分FEH1:FEHのEtOH沈殿物(5 mg/day)
# 4 画分FEH3:アルギン酸Ca含有画分(5 mg/day)
# 5 画分FEH2:FEHのCaCl2処理→EtOH沈(5 mg/day)
# 6 F 2(5 mg/day)
# 7 F13(5 mg/day)
投与条件: 感染3日前から7日後まで、am 9, pm 6の1日2回、経口投与
測定項目: 感染3日後の気道及び肺のウイルス量、感染14日後の血清及び気管・気管支洗浄液(BALF)の中和抗体価
[方法](図3参照)
1)BALB/cマウス(♀、6週齢)(n = 10)に、感染3日前から7日後までの間、am 9, pm 6の1日2回、経口投与する
2)麻酔下でマウスにウイルスを経鼻接種する(0 d)。この日から14日後まで、毎日体重及び死亡例を記録する
3)感染3日後に、各群半数(5匹)のマウスから、BALF(0.8 mlの氷冷したリン酸緩衝食塩水(PBS)をカテーテルから通して洗浄し、その液を収集する)と肺を採取する。肺は、1 mg当たり1μlのPBSを加えて、超音波処理後、遠心し、上清をウイルス液として使用する。これらのサンプルについて、PBSで100 - 105倍希釈し、35-mm dishesに単層状に培養したVero細胞上でプラークアッセイを行なって、ウイルス量を測定する
4)感染14日後に、残りのマウス(5匹)から、血液(血清を分離する)とBALFを採取する。血清及びBALFをPBSで適宜希釈して、一定量(200 PFU)のウイルスと等量で混合し、37℃、1時間処理する。混合液を、35-mm dishesに培養した単層状Vero細胞に感染させ、プラークアッセイを行なう。この操作によって、サンプルに存在するウイルス特異的抗体とウイルスとが結合することによってウイルスの感染力が失われる(=中和される)が、その程度はサンプル中の抗体量に依存する。そこで、サンプルを何倍まで希釈すると、元のウイルスの感染力が半分にまで低下するのかをプラークアッセイで計算し、その時の希釈倍数を中和抗体価とする。中和抗体価が高いほど、サンプル中のウイルス特異的抗体量が多いとみなされる。
[結果]
1)死亡率
Control群で、感染6日後に5匹中1匹が死亡した。他の投与群では死亡例はなかった。
2)体重の変化
マウスの体重は、インフルエンザの発症程度を示す重要なマーカーである。結果を図4に示す。Control群では、感染8日後まで漸減し、その後徐々に増加した。タミフル投与群では、14日間、顕著な体重減少が見られなかった。被検物質投与群では、感染7日後まではControl群と同程度の体重減少を示したが、8日後からの体重の回復は、Controlよりも早かった。精製多糖体投与群(#6、#7)は、#1〜#5とほぼ同様の体重の変化を示したが、減少率はやや高い傾向がみられた。
3)ウイルス量
感染3日後に、体内のウイルス量はピークになる。この時点でのウイルス量を測定した(図5)。肺のウイルス量(肺100 mg当たり、x 104 PFUの単位)(PFU:プラーク形成単位)は、すべての投与群で、Control群に比べて有意に少なかった(#1〜#4、#7、P<0.05;#5、#6、P<0.01)。また、気道(BALF 100μl当たり、x 103 PFUの単位)においても、#4を除いて他の投与群では、ウイルス産生を有意に抑制した。精製多糖体投与群(#6、#7)は、気道(BALF)において、他のエキス投与群(#1〜#5)よりも高いウイルス増殖阻止効果を示し、#6の方が#7よりも少し強い傾向がみられた。
4)中和抗体価
感染14日後の全身(血清)及び局所(BALF)における中和抗体価を測定した(図6、7)。血清中の抗体価(図7)は、Control群に比べて、タミフル投与群では有意に低く(P<0.01)、一方、アカモクサンプル投与群では上昇していた。特に、精製多糖体投与群(#6、#7)では有意の上昇(#6、P<0.01;#7、P<0.001)が認められた。また、インフルエンザウイルスの増殖の場である気道においても、同様の傾向がみられ、すべてのアカモクサンプル投与群において、Control群及びタミフル投与群に比べて高い中和抗体価を示した。この場合にも、精製多糖体投与群(#6、#7)には、Control群に比べて有意の上昇が認められた。
<免疫担当細胞に対するアカモクフコイダンの効果>
アカモクフコイダンの免疫機能に対する効果を検討するために、免疫担当細胞の1つであるマクロファージを用いてin vitro の実験系で評価した。結果を図8に示す。実験には、マクロファージ細胞としてBALB/c マウスの腹水由来マクロファージ細胞株であるRAW 264.7 細胞を用いた。RAW 264.7細胞に種々のアカモクフコイダン(F1〜F14)を処理した後、産生したNO 量をグリース法により測定した。アカモクフコイダン(F1〜F10)は無添加投与群と比較して、その濃度依存的に NO 産生を促進したが、F11〜F14 では、顕著な変化は認められなかった。よって、分子量が10×104 より大きくウロン酸含量が5%以下のアカモクフコイダンは、NO産生を促進する傾向がみられた。そのため、アカモクフコイダンは、免疫賦活化に寄与していると考えられた。
タミフルは、ウイルス増殖を顕著に抑制すると同時に特異的抗体の産生も抑制した。これは、タミフルには獲得免疫系の賦活効果がみられないことを示唆している。これに対して、アカモクエキスやアカモクエキスから精製した多糖体は、ウイルス増殖を抑制する一方で、抗体産生量を上げていたことから、このような現象には免疫系賦活効果が寄与していると推察される。
<まとめ>
アカモクに含有される多糖体は、フコースを主要な構成多糖体するフコイダンであった。本多糖体はウイルスの吸着・侵入段階を阻害することで抗HSV-2活性を示した。
アカモクエキス及びアカモクフコイダンはインフルエンザウイルス感染実験において、インフルエンザウイルスに関して高いウイルス増殖阻止効果を示した。この抗インフルエンザウイルス作用の活性本体は、F2やF13をはじめとするフコイダンである。アカモクエキスやアカモクエキスから精製した多糖体は、ウイルス増殖を抑制する一方で、抗体産生量を上げていたことから、アカモクは免疫系賦活効果が寄与していると推察され、培養細胞での結果と同様であった。
本発明は、ウイルス感染予防および治療に関する分野に有用である。

Claims (16)

  1. アカモクフコイダン含有物を有効成分として含む単純ヘルペスウイルス2型感染予防剤。
  2. アカモクフコイダン含有物がアカモク(ホンダワラ属)の溶媒抽出物である請求項1に記載のヘルペスウイルス感染予防剤。
  3. 溶媒抽出物が熱水抽出物である請求項2に記載のヘルペスウイルス感染予防剤。
  4. 溶媒抽出物が熱水抽出物のエタノール沈殿物または熱水抽出物の塩化カルシウム処理後エタノール沈殿物である請求項2に記載のヘルペスウイルス感染予防剤。
  5. アカモクフコイダンは、主要構成単糖がフコースであり、分子量が1〜120×104の範囲であり、硫酸基含有量が10〜70%の範囲であり、ウロン酸含有量が10 %以下である多糖類である、請求項1〜4のいずれかに記載のヘルペスウイルス感染予防剤。
  6. アカモクフコイダンは、主要構成単糖がフコースであり、分子量が10〜120×104の範囲であり、硫酸基含有量が10〜40%の範囲であり、ウロン酸含有量が5 %以下である多糖類である、請求項1〜5のいずれかに記載のヘルペスウイルス感染予防剤。
  7. 外用剤、吸入剤、眼軟膏、点眼剤または洗眼薬である請求項1〜6のいずれかに記載のヘルペスウイルス感染予防剤。
  8. アカモクフコイダン含有物を有効成分として含むインフルエンザウイルス感染治療および予防剤。
  9. アカモクフコイダン含有物がアカモク(ホンダワラ属)の溶媒抽出物である請求項8に記載のインフルエンザウイルス感染治療および予防剤。
  10. 溶媒抽出物が熱水抽出物である請求項9に記載のインフルエンザウイルス感染治療および予防剤。
  11. 溶媒抽出物が熱水抽出物のエタノール沈殿物または熱水抽出物の塩化カルシウム処理後エタノール沈殿物である請求項9に記載のインフルエンザウイルス感染治療および予防剤。
  12. アカモクフコイダンは、主要構成単糖がフコースであり、分子量が1〜120×104の範囲であり、硫酸基含有量が10〜70%の範囲であり、ウロン酸含有量が10 %以下である多糖類である、請求項8〜11のいずれかに記載のインフルエンザウイルス感染治療および予防剤。
  13. アカモクフコイダンは、主要構成単糖がフコースであり、分子量が10〜120×104の範囲であり、硫酸基含有量が10〜40%の範囲であり、ウロン酸含有量が5 %以下である多糖類である、請求項8〜11のいずれかに記載のインフルエンザウイルス感染治療および予防剤。
  14. 外用剤である請求項8〜13のいずれかに記載のインフルエンザウイルス感染治療および予防剤。
  15. アカモクフコイダンを有効成分として含む、単純ヘルペスウイルス2型感染予防及び/又はインフルエンザウイルス感染治療および予防に有効な機能性食品。
  16. アカモクフコイダンを有効成分として含む、単純ヘルペスウイルス2型感染予防及び/又はインフルエンザウイルス感染治療および予防に有効な特定保健用食品。
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