JP5525376B2 - 抗インフルエンザウイルス剤 - Google Patents

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Description

本発明は、抗インフルエンザウイルス剤に関するものである。
インフルエンザウイルスによる感染症は、発病すると通常の風邪とは異なり、比較的急速に出現する悪寒、発熱、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛を特徴とし、咽頭痛、鼻汁、鼻閉、咳、痰などの気道炎症状や腹痛、嘔吐、下痢といった胃腸症状が現れる疾患ある。高齢者や乳幼児においては、生命を脅かすケースのあることが報告されている。インフルエンザは毎年冬季に流行し、またその年により流行する型が異なる場合が多い。これはウイルス粒子表面にあるヘマグルチニンとノイラミニダーゼという糖タンパク質の変異が大きいことに起因する。このようにインフルエンザウイルスの変異が激しいため、有効な予防、治療法がなく、周期的な流行を繰り返している状況である。
2009年4月、メキシコで報告された新型インフルエンザ(A型H1N1亜型)が、ヒトからヒトへの感染で広がり、恐るべきスピードでその月末には日本に上陸した。日本国内でも多数の感染者を出し、学校閉鎖や医療体制の混乱など社会的な機能が損なわれ、今もなお全世界的な大流行を引き起こしている。インフフエンザの治療薬としては、オセルタミビル(商品名:タミフル)、ザナミビル(商品名:リレンザ)、アマンタジン(商品名:シンメトレル)などが使用されているが、これらの化学的な薬剤については、異常行動などの副作用や耐性ウイルス株の出現が懸念されている。このため、副作用が無く人体に安全な天然由来の抗インフルエンザウイルス剤の開発が求められている。
天然由来の抗インフルエンザウイルス剤としては、茶サポニン(特許文献1)や、イチジクなど植物からの抽出物(特許文献2)、出雲在来種の蕎麦の抽出物(特許文献3)などが報告されている。
特開平11−193242 特許第4216013号 特許第4185996号
また、梅の果汁を煮詰めてつくる梅エキス(梅肉エキスとも言う)に、A型インフルエンザウイルスの感染阻害活性のあることが報告されている。(非特許文献1)あらかじめ宿主細胞を梅エキス溶液に接触させておけば、その後ウイルスを接種しても増殖が抑えられるという報告であるが、梅エキス中のどの成分が感染阻害効果を発揮するのか明らかになっていない。
ところで、5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール有機酸エステルは梅エキスから見出された成分で、人体における血液流動性を改善する成分であることが報告されている(特許文献4)が、それ以外の機能性が発見されたという報告はこれまでない。特にインフルエンザウイルスに対する抗ウイルス作用については、一切報告が無くその効果は明らかとなっていない。
Biol.Pharm.Bull.31(3)511−515(2008) 特許第2979305号
本発明は、副作用のない天然由来の抗インフルエンザウイルス作用を有する物質を見出し、当該物質を含有する新規な抗インフルエンザウイルス剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、梅エキスから単離精製された5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール有機酸エステルに、ヒトA型インフルエンザウイルスに対する優れた抗ウイルス作用があることを見出した。この作用は前駆体である5−ヒドロキシメチルフルフラール(HMF)には見られず、HMFが有機酸とエステル結合することによりはじめて発揮されることを見出した。さらに詳しくは、当該物質は世界的大流行を引き起こした新型インフルエンザウイルス株(A/Narita/1/2009(H1N1))のノイラミニダーゼ活性阻害作用と当該ウイルスによる赤血球凝集阻止作用の2つの作用を持つことを知見して本発明を完成するに至った。
上記本発明の課題は、下記する本発明により一挙に解決される。即ち、本発明は、
(1)下記の一般式で表される、5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール有機酸エステルを含有することを特徴とする抗インフルエンザウイルス剤、
(2)有機酸がクエン酸である請求項1に記載の抗インフルエンザウイルス剤、
(3)有機酸がクエン酸であり、その結合形態がクエン酸の1位のカルボン酸とエステル結合した5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール1−クエン酸エステルである請求項1に記載の抗インフルエンザウイルス剤、
(4)インフルエンザウイルスがA型株である請求項1から3に記載の抗インフルエンザウイルス剤、
(5)インフルエンザウイルスが新型株(A/Narita/1/2009(H1N1))である請求項1から3に記載の抗インフルエンザウイルス剤、
(6)抗インフルエンザ作用がヘマグルチニン及び/又はシアリダーゼの活性阻害である請求項1から5に記載の抗インフルエンザウイルス剤。
(7)請求項1から6に記載の抗インフルエンザウイルス剤を含有する食品、飼料、医薬品、医薬部外品または日用品。
(8)請求項1から6に記載の抗インフルエンザウイルス剤を含有する梅エキスおよび梅エキス加工品に関する。
本発明によれば、副作用のない天然由来の5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール有機酸エステルを含有することを特徴とする抗インフルエンザウイルス剤が提供される。
梅エキス中の5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール有機酸エステルを示したHPLCクロマトグラムである。 5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール有機酸エステルのシアリダーゼ阻害活性の評価に関する試験結果である。
本発明に係る前記一般式(1)であらわされる5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール有機酸エステルは、梅果汁を煮詰めた梅エキスから得ることができ、また6単糖構造を有する糖類と有機酸を加熱した加熱混合物から単離して得ることもできる。
糖が加熱されると融解・脱水反応が起こり、フラン環構造を持った5−ヒドロキシメチルフルフラール(HMF)が生成する。さらに有機酸存在下で加熱を行うと、HMFとエステル反応を起こし、5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール有機酸エステルが生成することが知られている。梅果汁中には、糖も有機酸も存在するので、これを煮詰めてつくられる梅エキスには、HMFおよび5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール有機酸エステルが含まれている。
5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール有機酸エステルを抽出する溶媒については特に限定されないが、n-ヘキサン、エーテル、アセトン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、及び水の1種または2種以上の溶媒を用いたものが利用される。食品、飼料、医薬品、医薬部外品または日用品として使用する場合、水及び/又はエタノールを用いて抽出することが望ましい。
5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール有機酸エステルの単離方法については特に限定されないが、溶媒への分配係数を利用した液液分離法や、ゲルろ過カラムやイオン交換カラム、ODSカラム(オクタデシルシリル基で修飾したシリカゲル)などを用いる各種カラムクロマトグラフィーが挙げられる。
単離された5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール有機酸エステルは、溶媒除去後乾燥し、粉末状もしくはペースト状にして用いることができる。乾燥方法は特に限定されないが、当該物質の安定性を考慮して、できるだけ低温が好ましく、凍結乾燥法がより好ましい。
本発明による抗インフルエンザウイルス剤は、食品、飼料、医薬品、医薬部外品に使用でき、その形態または種類は特に制限されず、任意に決定することができる。口や鼻孔からのウイルス感染を制御する場合には、5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール有機酸エステルが口内や喉粘膜に接触するような形態が好ましい。食品としては、ドリンクやキャンデー、トローチ、ガム、粒状製品など、口腔内で長く留まる形態が好ましい。また医薬品や医薬部外品としては、シロップ剤、舌下錠、トローチ、洗口剤、口内清涼剤、うがい液、うがい薬、点鼻薬、喉噴霧剤、歯磨剤などの形態が好ましい。
本発明による抗インフルエンザウイルス剤は、日用品にも利用することができる。例えば、マスクやガーゼ、包帯、タオル、ハンカチ、おしぼり、ティシュ、ウエットティシュ、手袋、布団、シーツ、枕カバーなどに含浸または練りこんで使用することもできる。
以下に、本発明を実施例等により詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
製造例1
梅エキス(中野BC社製)15gを超音波処理した蒸留水50mlに溶解し、15000rpmにて10分間遠心分離を行った。遠心機はHITACHI 20PR-52、ローターはコードRPR-20-2-1462を使用した。得られた上清54mlをあらかじめコンディショニングしておいた、ODSオープンカラム(Cosmosil
75C18-OPN(nacalai tesque),φ51mm×490mmL)に全量負荷し、蒸留水1Lで洗浄した。次に10%アセトニトリル溶液で溶出を行い、300mlずつ回収し、各画分についてHPLC分析を行った。
HPLC分析は以下の条件で行った。
カラム:Atlantis dC18(Waters社製)
移動層:A:0.2%蟻酸含有5%アセトニトリル水溶液
B:0.2%蟻酸含有90%アセトニトリル水溶液
グラジェント条件:0〜10分:100% A,0% B
10〜25分:100→20% A,0→80% B
流 速:1mL/min
サンプル注入量:10μL
検出器:Photodiode Array
Detector(Waters、検出波長280nm)
HPLC分析により、HMF画分と5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール有機酸エステル画分とに分け、それぞれロータリーエバポレーターでアセトニトリルを除去したのち、凍結乾燥を行った。5−ヒドロキシメチル−2−フルフラールクエン酸エステル画分については、695mgの乾燥物が得られた。
さらに分取用HPLCにて精製を行った。草野科学機械社製のプレパックドカラムC18-20No.21308を用い、移動相として、0.2%蟻酸を含んだ10%アセトニトリル溶液を4mL/minの流速で送液した。検出器は島津R-112Mを用いた。凍結乾燥品85.7mgが得られ、NMR(300MHzブルッカー社製)を用いて構造の確認を行った結果、精製された5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール1−クエン酸エステル(以下MFと記す)であることが確認された。
同様にして、5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール有機酸エステルのうち、5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール2−クエン酸エステル(以下MF`と記す)が30.5mg、5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール1−リンゴ酸エステル(以下MA1と記す)が4.2mg、5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール2−リンゴ酸エステル(以下MA2と記す)が7.1mgそれぞれ純品として得られた。図1に梅エキスのHPLCクロマトグラムを示し、今回単離した5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール有機酸エステルのピークを掲示した。
実施例1 5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール有機酸エステルのヘマグルチニンおよびヘマグルチニン阻害活性の評価
製造例1で、梅エキスより単離した5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール有機酸エステルについて、ヘマグルチニンによる赤血球凝集効果に対する影響を調べた。赤血球凝集効果を阻害するポジティブコントロールとしてフェチュイン(Fetuin)を用いた。また、ヘマグルチニンとしては、新型インフルエンザウイルス株(A/Narita/1/2009(H1N1))を使用した。評価方法は、PBS(リン酸緩衝液)で2倍に段階希釈したウイルス液50μLを含んだUプレートに、50μLの0.5%モルモットの赤血球懸濁液を加え4℃にて行った。赤血球凝集阻害活性評価においては、PBSで2倍に段階希釈されたそれぞれのサンプル溶液25μLを4HAUのウイルス液25μLと混合した。混合物は4℃にて1時間インキュベートし、先の0.5%モルモット赤血球50μLを添加した。ウイルス誘導性の赤血球凝集に対するサンプルの最低濃度は、更に2時間インキュベートした後に最小阻止濃度(MIC)として表した。
結果を表1に示す。梅エキスより単離した5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール有機酸エステルについて、ヘマグルチニンとヘマグルチニン阻害活性をフェチュインと比較して検討した。インフルエンザウイルス非存在下において、全てのHMF誘導体はモルモット赤血球の凝集体を形成し、赤血球凝集活性を示した。リンゴ酸誘導体(MA1、MA2)の赤血球凝集活性は、HMFクエン酸誘導体(MF、MF`)と同程度であった。一方、HMF単体では活性が見られなかった。パンデミックインフルエンザウイルスA/Narita/2009(H1N1)存在下において、MFとMF`が赤血球凝集活性を示さない濃度でウイルスによる赤血球凝集を阻害することを見出した。その濃度MICはMFが3.1mM、MF`が6.3mMであった。この結果はMFとMF`はレクチン様活性のみならず、ウイルスの細胞への付着を防ぐ赤血球凝集阻害活性をも持つことを示す。また、MA2はMA1より約4倍活性が高く、MFはMF`より約2倍活性が高いことは、その活性は分子構造に影響している可能性を示している。エタンの2位にHMFが結合したHMFリンゴ酸誘導体とプロパンの1位にHMFが結合したHMFクエン酸誘導体が高い活性を示した。
実施例2 5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール有機酸エステルのインフルエンザウイルスシアリダーゼ阻害活性の評価
製造例1で、梅エキスより単離した5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール有機酸エステルについて、インフルエンザウイルスのシアリダーゼ活性に対する阻害作用を調べた。ウイルスのNA(ノイラミニダーゼ)スパイクが持つシアリダーゼ活性に対する阻害活性は、MU−Neu5Acを基質として用いた蛍光定量アッセイでおこなった。製造例1で、梅エキスより単離した5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール有機酸エステルは、20mM酢酸Na緩衝液pH6.0で連続的に5倍に希釈され、1酵素ユニットのA/Narita/1/2009株で37℃、15分プレインキュベートした。反応をスタートするために、最終濃度が1/3Km等量になるように、Mu−Neu5Acが添加され、37℃で15分インキュベートした。100mMの炭酸Na緩衝液pH10.6を加えることにより反応を停止した後、遊離したフルオロフォル4メチルウンベリフェロン(MU)をマイクロプレートリーダーにより、355nmで励起し、発光した460nmの蛍光強度から定量した。テスト化合物なしに対する化合物を添加した時のウイルスシアリダーゼ活性の百分率(%)は、テスト化合物の濃度 (M) に対してプロットした。またシアリダーセを50%阻害する濃度(IC50)は非直線回帰分析により決定した。ポジティブコントロールとして、ノイラニミダーゼ阻害薬である2-デオキシ-2,3-ジデヒドロ-N-アセチルノイラミン酸(DANA)を用いた。
結果を図2、表2に示す。4つのHMF誘導体であるMA1、MA2、MF、MF`が、インフルエンザウイルスA/Narita/1/2009株のシアリダーゼ活性を阻害した。IC50値の範囲は、0.21±0.01から1.64±0.31mMの範囲であった。一方、前駆体であるHMFについては、IC50値は33.40±3.60mMと高かった。これらの4つのHMF誘導体のシアリダーゼ阻害活性は、対照に用いたDANAに比べると低いが、これらの化合物は、HAとNA機能を両方あわせ持つという点で非常に興味深く、有用な成分である。テストした化合物の中で、MFはインフルエンザウイルスA/Narita/1/2009に対し最も高いシアリダーゼ阻害活性を示した。IC50は0.21±0.01mMでMF`の約8倍であった。MA2のそれはMA1の約2倍の活性を示した。
実施例3 社内モニターによるインフルエンザ感染予防効果の検証
中野BC株式会社従業員およびその関係者にモニター参加をお願いした。調査の趣旨を理解し、同意を得た合計211名に梅エキス粒(商品名:梅真珠)を配布し、1日3回食事のあとに3粒ずつ、口の中で溶かしながら摂取してもらった。粒をそのまま飲み込むのではなく、口の中で溶かしながら摂取する目的には、上気道のウイスル接着部位にある糖タンパク質シアル酸を梅エキスで満たすためである。試験期間は平成21年9月から3ヶ月間行った。この時期は新型インフルエンザウイルス(A/Narita/1/2009(H1N1))株が世界的に猛威を振るっていた時期であり、学校閉鎖や医療機関の混乱が生じ大きな社会問題となっていた時期であった。試験終了後、インフルエンザにかかったかどうかアンケート調査を行った。
アンケートの集計結果を表3に示す。
表3に示すように、梅エキス粒を摂取したモニターにおいて、殆どの方はインフルエンザにかからなかった。1名だけ罹患したヒトがいたが、その症状は軽くすんだとの報告を受けている。梅エキス中の5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール有機酸エステルがシアリダーゼ活性を阻害したことにより、ウイルスの放出が抑えられたものと予想される。特筆すべきは、家族にインフフエンザ患者がいる場合の罹患率が0%であったことである。この時期、多くの学校が閉鎖され、子供の看病を強いられるモニター参加者が多かったなかで、1人もインフルエンザにかからなかったことは、梅エキス粒を舐めることで、梅エキス中の5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール有機酸エステルが、上気道のウイルス接着部位にあるシアル酸をブロックし、インフルエンザウイスルの感染を予防したものと考えられる。
本発明によれば、副作用のない天然由来の抗インフルエンザウイルス作用を有する5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール有機酸エステルを含有する新規な抗インフルエンザウイルス剤を提供することが可能となる。

Claims (3)

  1. 5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール有機酸エステルのうち、有機酸がクエン酸であり、その結合形態がクエン酸の1位のカルボン酸とエステル結合した5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール1−クエン酸エステルを含有することを特徴とする抗インフルエンザウイルス剤。
  2. 抗インフルエンザ作用がヘマグルチニン及びシアリダーゼの活性阻害である請求項1に記載の抗インフルエンザウイルス剤。
  3. インフルエンザウイルスがA型である請求項1から2に記載の抗インフルエンザウイルス剤。
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