JP2013180674A - 車両用シート - Google Patents

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孝明 矢野
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Abstract

【課題】アッパレールとロアレールの抜外れをより好適に阻止することにある。
【解決手段】アッパレール30とロアレール20の少なくとも一方に補強部材50を取付けるとともに、補強部材50が、レール部材R1の外形に沿って湾曲可能な可撓性を有する面状の基材52と、基材52よりも長尺方向の伸縮性に劣る線状の繊維体54を備え、アッパレール30又はロアレール20の湾曲変形時に、繊維体54を長尺方向に伸縮させる向きに力がかかる構成である。
【選択図】図4

Description

本発明は、レール部材を備えた車両用シートに関する。
この種の車両用シートとして、シートクッション及びシートバック(シート構成部材)と、一対のレール部材を備えた車両用シートが公知である(特許文献1を参照)。
一対のレール部材は、シート前後に長尺な線状部材であり、それぞれロアレールとアッパレールを有する。ロアレールは、略U字状(断面視)の平板部材であり、両端部がそれぞれ内側に屈曲する(略逆U字状の係合部が形成される)。またアッパレールは、略逆U字状(断面視)の平板部材であり、両端部がそれぞれ外側に屈曲する(略U字状の被係合部が形成される)。
公知技術では、アッパレールとロアレールを互いに摺動可能に取付けつつ、係合部と被係合部を係合可能に配置する。つぎにアッパレールを、シート構成部材下部に固定するとともに、ロアレールを車室床面に固定することで、シート構成部材が、各レール部材を介して車室床面に対してスライド移動可能となる。そして車両衝突時において、アッパレールとロアレールが抜け外れ方向に相対移動することを、係合部と被係合部の係合により規制できる。
そして公知技術では、アッパレールとロアレールの材質として、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を用いる。CFRPは、強度に優れ且つ軽量であるため、レール部材の性能(強度及び軽量性)向上を図ることができる。なおCFRP内の炭素繊維は、典型的に特定の方向に延びる長繊維であるが、公知技術では各炭素繊維の向きを規定しておらず、炭素繊維の向きがランダムである。
特開2010−887号公報
上述のレール部材では、係合部と被係合部の係合により、車両衝突時におけるアッパレールとロアレールの相対移動を規制する。このとき係合部と被係合部の係合力を超えた力がかかると、アッパレールとロアレールが内向き又は外向きに湾曲変形しつつ抜外れることとなる。
ここでCFRPは、炭素繊維を長尺方向に伸縮させる向きの力(特に伸長させる向きの力)には強いが、同方向に直交する向きの力には弱いことが知られる。このため公知技術のようにCFRP内の炭素繊維の向きが規定されていない(ランダムである)場合、CFRPの強度を十分に発揮できず、レール部材の湾曲変形を好適に阻止できなかった。
本発明は上述の点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、アッパレールとロアレールの抜外れをより好適に阻止することにある。
上記課題を解決するための手段として、第1発明の車両用シートは、シートクッションやシートバックなどのシート構成部材と、シート構成部材を車室構造体に対してスライド移動させるレール部材とを備える。
そしてレール部材が、車室構造体に取付け可能なロアレールと、シート構成部材に取付け可能なアッパレールとを有する。ロアレールは、断面視で略U字状をなすとともに、端部を湾曲させて形成の係合部を有する。またアッパレールは、断面視で略逆U字状をなすとともに、端部を湾曲させて形成の被係合部を有する。
本発明では、アッパレールとロアレールを摺動可能に嵌装しつつ、係合部と被係合部を係合可能に配置して、アッパレールとロアレールの抜外れ方向の相対移動を阻止する構成とする。そして車両衝突時の衝撃により、係合部と被係合部の係合力に抗しつつ、アッパレールとロアレールの少なくとも一方が部分的に湾曲変形して抜外れる方向に相対移動する。
この種のシート構成では、レール部材の湾曲変形を極力回避するなどして、アッパレールとロアレールの抜外れをより好適に阻止できることが望ましい。
そこで本発明では、上述のアッパレールとロアレールの少なくとも一方に補強部材を取付ける。補強部材は、レール部材の外形に沿って湾曲可能な可撓性を有する面状の基材と、基材よりも長尺方向の伸縮性に劣る線状の繊維体を備える。
そして本発明では、アッパレール又はロアレールの湾曲変形時に、繊維体を長尺方向に伸縮させる向きに力がかかる構成とする。
本発明では、アッパレールとロアレールの湾曲変形を、繊維体伸縮時の抵抗により極力阻止することで、アッパレールとロアレールの抜外れを好適に阻止できる。
第2発明の車両用シートは、第1発明の車両用シートであって、アッパレールとロアレールの双方に補強部材を取付けて、アッパレール及びロアレールの湾曲変形時に、繊維体を長尺方向に伸長させる向きに力がかかる構成とした。
本発明では、アッパレール及びロアレールの双方の湾曲変形を、繊維体伸長時の抵抗にて更に好適に阻止できる。
本発明に係る第1発明によれば、アッパレールとロアレールの抜外れをより好適に阻止することができる。また第2発明によればアッパレールとロアレールの抜外れを更に好適に阻止することができる。
車両用シートの一部透視斜視図である。 レール部材の側面図である。 補強部材の斜視図である。 (a)は、レール部材と補強部材の断面図であり、(b)は、変形例にかかるレール部材と補強部材の断面図である。 湾曲変形時のレール部材の断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図1〜図5を参照して説明する。なお各図には、車両用シート前方に符号F、車両用シート後方に符号B、車両用シート上方に符号UP、車両用シート下方に符号DWを適宜付す。
図1の車両用シート2は、車室内に配置する部材であり、シート構成部材(シートクッション4,シートバック6)と、一対のレール部材R1,R2を有する(各部材の詳細は後述)。
本実施例では、シート構成部材4,6を、一対のレール部材R1,R2を介して車室床面FSにスライド移動可能に取付ける(各部材の詳細は後述)。
一対のレール部材R1,R2は、それぞれシート前後に延びる線状の部材であり、ロアレール20とアッパレール30(詳細後述)を有する。
そして車両衝突時において、アッパレール30とロアレール20が抜外れ方向に相対移動することを、係合部21,22と被係合部31,32(詳細後述)の係合により規制する(図4を参照)。このとき係合部21,22と被係合部31,32の係合力を超えた力がかかると、アッパレール30とロアレール20が部分的に湾曲変形しつつ抜外れることとなる。
この種のシート構成では、一対のレール部材R1,R2の湾曲変形を極力回避するなどして、アッパレール30とロアレール20の抜外れをより好適に阻止できることが望ましい。そこで本実施例では、後述の構成により、各レール部材R1,R2の湾曲変形をより好適に阻止することとした。以下、各構成について詳述する。
[シート構成部材]
シート構成部材4,6は、フレーム部材FMと、一対のブラケット10A,10Bを有する(図1及び図2を参照)。
フレーム部材FMは、シート骨格をなすパイプ状の枠体であり、シートクッション4とシートバック6の外形形状に倣った形状を有する。フレーム部材FM一側(下方部位4F)は、略水平に配置する部分であり、シートクッション4の外形形状に倣った形状(略長方形状)を有する。またフレーム部材FM他側(上方部位6F)は、下方部位4Fから起立する部分であり、シートバック6の外形形状に倣った形状(略長方形状)を有する。
本実施例では、下方部位4Fに、クッション材4Pを配置しつつ表皮材4Sで被覆することで、シートクッション4を形成できる。また上方部位6Fに、クッション材6Pを配置しつつ表皮材6Sで被覆することで、シートバック6を形成できる。
(ブラケット)
一対のブラケット(第一ブラケット10A,第二ブラケット10B)は、それぞれシート前後に延びる平板部材(略長方形状)であり、組付け部14を有する。
組付け部14は、各ブラケット10A,10B上側の略U字状(断面視)の部位であり、フレーム部材FMを嵌装できる。
本実施例では、第一ブラケット10Aを、フレーム部材FMの一側下部に沿って取付けるとともに、第二ブラケット10Bを、フレーム部材FMの他側下部に沿って取付ける。このとき下方部位4Fを組付け部14に嵌装して、各ブラケット10A,10Bを、下方部位4F側部に沿って略垂直に配置するとともに、各ブラケット10A,10Bの下側にレール部材(後述)を取付け可能とする。
[レール部材]
一対のレール部材(第一レール部材R1,第二レール部材R2)は実質的に同形状の部材であり、各々、ロアレール20と、アッパレール30と、転動部材40a〜40dと、補強部材50を有する(図1〜図4を参照、各部材の詳細は後述)。
本実施例では、フレーム部材FMの一側部に第一レール部材R1を取付けるとともに、フレーム部材FMの他側部に第二レール部材R2を取付ける。このとき第一レール部材R1と第二レール部材R2を、実質的に同形状としたことで、部材の共用化が可能な構成である。なお各レール部材R1,R2において、係合力及び取付け性に悪影響を及ぼさない部分の形状の違いがあったとしても、実質的に同一であるとみなすことができる。
(ロアレール)
ロアレール20は、略U字状(断面視)をなす平板部材であり、一対の係合部21,22と、取付け部24と、複数の湾曲部位CR1〜CR3と、一対の脚部材26a,26bを有する(図1及び図4を参照)。
一対の係合部(第一係合部21,第二係合部22)は、それぞれロアレール20端部の略逆U字状の部位である。本実施例では、ロアレール20端部を内向きに湾曲させることで各係合部21,22を形成するとともに、両係合部の間に所定のクリアランス(アッパレール30を配置可能な隙間)を形成する。
また取付け部24は、ロアレール20の底面(車室床面FSを臨む面)の貫通孔であり、ボルト部材Bを挿入可能である(図4及び図5を参照)。また一対の脚部材26a,26bは、ロアレール20と車室床面FSを連結する部材であり、ロアレール20の前端と後端に取付けることができる。
そして複数の湾曲部位(第一湾曲部位CR1,第二湾曲部位CR2,第三湾曲部位CR3)は、ロアレール20(断面視)の一部に形成されて同レールの一部をなす部位である。第一湾曲部位CR1は、ロアレール20の底面(車室床面FSに対面する面)の端部に形成される。また第二湾曲部位CR2と第三湾曲部位CR3は、それぞれ各係合部21,22(逆U字状)上面の折り返し部分である。
(アッパレール)
アッパレール30(断面視)は、略逆U字状をなす部材(比較的幅狭)であり、複数の被係合部31,32と、複数の湾曲部位CR4,CR5を有する(図4を参照)。本実施例のアッパレール30は、ロアレール20内に所定のクリアランス(後述の転動部材等を配置可能な隙間)を設けて嵌装可能である。
そして複数の被係合部(第一被係合部31,第二被係合部32)は、それぞれアッパレール30端部の略U字状の部位である。本実施例では、アッパレール30端部を外向きに湾曲させることで各被係合部31,32を形成することができる。
そして複数の湾曲部位(第四湾曲部位CR4,第五湾曲部位CR5)は、アッパレール30(断面視)の一部に形成されて同レールの一部をなす部位である。第四湾曲部位CR4は、アッパレール30の上面の端部に形成される。また第五湾曲部位CR5は、各被係合部31,32(U字状)下部の折り返し部分である。
(転動部材)
転動部材は、複数の球体40a〜40dであり、アッパレール30とロアレール20のスライド移動をスムーズ化することができる(図2及び図4を参照)。
転動部材40a〜40dは、例えばブラケット部42に回転可能に嵌装することができる。ブラケット部42は、各レール部材R1,R2内に配置可能な形状及び寸法(典型的に略U字状)を有して、各レール部材R1,R2の長尺方向途中に適宜の間隔をあけて一対配置できる。
本実施例では、アッパレール30とロアレール20を組付ける際に、両レールの間に転動部材40a〜40dを介装する。このとき複数の球体40a〜40dを、アッパレール30外面とロアレール20内面の間に配置しつつ回転可能に接触させることで、アッパレール30とロアレール20がスムーズにスライド移動可能となる。
そして本実施例では、アッパレール30の一端部(第一被係合部31)の上下に一対の球体40a,40bが並列配置する。またアッパレール30の他端部(第二被係合部32)の上下に一対の球体40c,40dが並列配置する。このように複数の球体40a〜40dを、アッパレール30の四方に配置することで、アッパレール30にかかる荷重を、ロアレール20に分散させつつ伝達することができる(荷重受けの良い構成となる)。
(補強部材)
補強部材50は、基材52と繊維体54を有する面状部材(典型的にシート状)であり、アッパレール30とロアレール20の少なくとも一方に取付けられる(図3及び図4を参照)。
基材52は、各レール部材R1,R2の外形に沿って湾曲可能な可撓性を有する面状部材である。基材52(材質)は特に限定しないが、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ナイロン及びセルロースを例示できる。
また繊維体54は、基材52よりも長尺方向の伸縮性に劣る(伸縮に抵抗する)線状の素材であり、基材52と同様の可撓性を有する。この種の繊維体54として、各種の連続繊維(炭素繊維、ガラス繊維、ボロン繊維、アラミド繊維、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、金属繊維及びこれらの複合繊維)を例示できる。そして繊維体54は、典型的に引張強度に優れることから、長尺方向の伸長性に特に劣る(伸長に対して抵抗する)素材である。
そして本実施例では、シート状の基材52(正面視で略長方形状)に複数の繊維体54を配置するとともに、各繊維体54を、基材52の長尺方向に向けて延ばしつつ並列して配置した。ここで各繊維体54を、基材52上に配置することができ、また基材52内に配置することもできる。
[レール部材の取付け作業]
図1及び図4を参照して、アッパレール30を、転動部材40a〜40dを介してロアレール20に嵌装しつつ、各係合部21,22と各被係合部31,32を対面状に配置する。
つぎに第一レール部材R1を、下方部位4Fの一側部に配置するとともに、第二レール部材R2を、下方部位4Fの他側部に配置する。そして各ブラケット10A,10Bの下側に、それぞれアッパレール30上面をボルト止め又は溶接などで固定する。またロアレール20を車室床面FSに固定することで、シート構成部材4,6を、一対のレール部材R1,R2を介して車室床面FSに取付けることができる。
[レール部材の挙動]
本実施例では、各係合部21,22と各被係合部31,32の係合により、車両衝突時におけるアッパレール30とロアレール20の相対移動を規制できる(図4及び図5を参照)。
しかし車両衝突時において、各係合部21,22と各被係合部31,32の係合力を超えた力がかかることがある。このとき補強部材50を省略した構成では、各係合部21,22と各被係合部31,32の係合力に抗しつつ、アッパレール30とロアレール20の少なくとも一方が部分的に湾曲変形して抜外れる方向に相対移動する。
例えばロアレール20では、アッパレール30が抜外れ方向の相対移動により、ロアレール20の底面から各係合部21,22にかけて拡開方向に湾曲変形する。このとき第一湾曲部位CR1を基端として、一対の係合部21,22が互いに離間する向きに変形する。また第二湾曲部位CR2と第三湾曲部位CR3を基端として、各係合部21,22が拡開する方向に湾曲変形する。
またアッパレール30では、ロアレール20から抜外れる際に、アッパレール30の上面から被係合部31,32にかけて閉じ方向に湾曲変形する。このとき第四湾曲部位CR4を基端として、各被係合部31,32が互いに近づくように湾曲変形する。また第五湾曲部位CR5を基端として、各被係合部31,32が拡開する向きに湾曲変形する。
[補強部材の配設と挙動]
図4(a)を参照して、アッパレール30とロアレール20に補強部材50をそれぞれ取付ける。
本実施例では、アッパレール30の外面に補強部材50を取付けるとともに、ロアレール20の内面に補強部材50を取付ける。このとき補強部材50を、シート幅方向に向けつつアッパレール30とロアレール20に取付けて、繊維体54を、アッパレール30とロアレール20の長尺方向に対して直交状に配置させる。
ここで本実施例では、ロアレール20の内面に補強部材50を取付けるときに、転動部材40a〜40dの配置位置とは異なる位置に取付けることが好ましい(図2を参照)。例えば補強部材50を、ロアレール20の前端及び後端(脚部材の配設位置)に取付けることができる。このように転動部材40a〜40dと補強部材50の干渉を極力回避することで、アッパレール30とロアレール20をスムーズにスライド移動させることができる。
そして本実施例では、補強部材50により、アッパレール30とロアレール20の湾曲変形を阻止することで、両レールの抜外れ方向の相対移動を阻止する(図4を参照)。
例えばロアレール20では、アッパレール30の相対移動により、ロアレール20の底面から各係合部21,22にかけて拡開方向に湾曲変形する。このとき第一湾曲部位CR1を基端とした湾曲変形により、繊維体54に対して長尺方向に伸長させる向きの力がかかる。また同時に第二湾曲部位CR2と第三湾曲部位CR3を基端とした湾曲変形により、繊維体54に対して伸長させる向きの力がかかる。このとき繊維体54が伸長に抵抗することで(優れた引張強度にて)、ロアレール20の湾曲変形を極力阻止することができる。
また同様にアッパレール30では、ロアレール20から抜外れる際に、アッパレール30の上面から被係合部31,32にかけて閉じ方向に湾曲変形する。このとき第四湾曲部位CR4を基端とした湾曲変形により、繊維体54に対して長尺方向に伸長させる向きの力がかかる。また第五湾曲部位CR5を基端とした湾曲変形により、繊維体54に対して伸長させる向きの力がかかる。このとき繊維体54が伸長に抵抗することで、アッパレール30の湾曲変形を極力阻止することができる。
[変形例]
ここで補強部材50は、上述の配設構造のほか、各種の配設構造をとることができる(図4(b)を参照)。
例えば本変形例では、アッパレール30の内面に補強部材50を取付けるとともに、ロアレール20の外面に補強部材50を取付ける。
そしてロアレール20において、第一湾曲部位CR1を基端とした湾曲変形により、繊維体54に対して長尺方向に圧縮させる向きの力がかかる。また同時に第二湾曲部位CR2と第三湾曲部位CR3を基端とした湾曲変形により、繊維体54に対して圧縮させる向きの力がかかる。そして繊維体54が圧縮に抵抗することで、ロアレール20の湾曲変形を極力阻止できる。
また同様にアッパレール30では、第四湾曲部位CR4を基端とした湾曲変形により、繊維体54に対して長尺方向に圧縮させる向きの力がかかる。また第五湾曲部位CR5を基端とした湾曲変形により、繊維体54に対して圧縮させる向きの力がかかる。そして繊維体54が圧縮に抵抗することで、ロアレール20の湾曲変形を極力阻止できる。
以上説明したとおり本実施例では、アッパレール30とロアレール20の湾曲変形を、繊維体54伸縮時の抵抗により極力阻止することで、アッパレール30とロアレール20の抜外れを好適に阻止できる。
このため本実施例によれば、アッパレール30とロアレール20の抜外れをより好適に阻止することができる。
本実施形態の車両用シートは、上述した実施形態に限定されるものではなく、その他各種の実施形態を取り得る。
(1)本実施形態では、アッパレール30とロアレール20の内外面(全面)に補強部材50を取付ける例を説明したが、各レールの少なくとも一部に取付けることができる。このとき各レールの湾曲部位CR1〜CR5の少なくとも一部位に補強部材50を取付けることが好ましい。
(2)また本実施形態では、アッパレール30とロアレール20の少なくとも一方に補強部材50を取付けることができる。このとき補強部材を、アッパレールの内面と外面の少なくとも一方に取付けることができる。また同様に補強部材を、ロアレールの内面と外面の少なくとも一方に取付けることができる。
(3)本実施形態では、各繊維体54を、基材52の長尺方向に向けて延ばしつつ並列して配置する例を説明したが、繊維体の構成を限定する趣旨ではない。例えば基材に対して、基材の長尺方向に向けて延びる第一繊維体と、第一繊維体に対して直交状に交わる第二繊維体を配置することができる。また基材に対して、基材の長尺方向に傾斜状に配置する繊維体を設けることもできる。
(4)本実施形態では、シート構成部材の構成(形状や寸法等)を例示したが、同部材の構成を限定する趣旨ではない。例えば上方部位と下方部位を一体とすることができ、また別体とすることもできる。
(5)また本実施形態では、球状の転動部材40a〜40dを用いる例を説明したが、同部材の構成を限定する趣旨ではない。例えば筒状(ロール状)の転動部材を用いることができる。またシート構成に応じて、転動部材を省略することもできる。
(6)また本実施形態では、アッパレール30とロアレール20に転動部材40a〜40dを介装する例を説明したが、パワースライドハウジング部材等の他部材を介装することもできる。
(7)また本実施形態では、車室構造体として、車室床面FSを例示したが、車室構造体の構成を限定する趣旨ではない。例えば車室壁体(車室構造体の他例)にレール部材を取付けることができる。
(8)また本実施形態では、一対のレール部材R1,R2をシート前後方向に配置する例を説明したが、各レール部材の配置方向を限定する趣旨ではない。例えば一対のレール部材を、シート前後方向に対して直交する向き(車室幅方向)や傾斜する方向に配置することもできる。
2 車両用シート
4 シートクッション
6 シートバック
20 ロアレール
21 第一係合部
22 第二係合部
26a,26b 脚部材
30 アッパレール
31 第一被係合部
32 第二被係合部
40a〜40d 転動部材
42 ブラケット部
50 補強部材
52 基材
54 繊維体
CR1 第一湾曲部位
CR2 第二湾曲部位
CR3 第三湾曲部位
CR4 第四湾曲部位
CR5 第五湾曲部位
FM フレーム部材
FS 車室床面
R1 第一レール部材
R2 第二レール部材

Claims (2)

  1. シートクッションやシートバックなどのシート構成部材と、前記シート構成部材を車室構造体に対してスライド移動させるレール部材とを備え、
    前記レール部材が、前記車室構造体に取付け可能なロアレールと、前記シート構成部材に取付け可能なアッパレールとを有し、
    前記ロアレールが、断面視で略U字状をなすとともに、端部を湾曲させて形成の係合部を有し、前記アッパレールが、断面視で略逆U字状をなすとともに、端部を湾曲させて形成の被係合部を有し、
    前記アッパレールと前記ロアレールを摺動可能に嵌装しつつ、前記係合部と前記被係合部を係合可能に配置して、前記アッパレールと前記ロアレールの抜外れ方向の相対移動を阻止する構成とするとともに、
    車両衝突時の衝撃により、前記係合部と前記被係合部の係合力に抗しつつ、前記アッパレールと前記ロアレールの少なくとも一方が部分的に湾曲変形して前記抜外れる方向に相対移動する構成の車両用シートにおいて、
    前記アッパレールと前記ロアレールの少なくとも一方に補強部材を取付けるとともに、
    前記補強部材が、前記レール部材の外形に沿って湾曲可能な可撓性を有する面状の基材と、前記基材よりも長尺方向の伸縮性に劣る線状の繊維体を備え、前記アッパレール又は前記ロアレールの湾曲変形時に、前記繊維体を長尺方向に伸縮させる向きに力がかかる構成である車両用シート。
  2. 前記アッパレールと前記ロアレールの双方に補強部材を取付けて、前記アッパレール及び前記ロアレールの湾曲変形時に、前記繊維体を長尺方向に伸長させる向きに力がかかる構成とした請求項1に記載の車両用シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104085321A (zh) * 2014-06-23 2014-10-08 苏州中航中振汽车饰件有限公司 一种汽车座椅的滑轨及滑轨总成
JP2015024781A (ja) * 2013-07-29 2015-02-05 テイ・エス テック株式会社 車両用スライドレール装置
WO2017086539A1 (ko) * 2015-11-16 2017-05-26 주식회사 서연씨엔에프 차량용 시트트랙

Cited By (3)

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