JP2014184778A - 乗物用シート - Google Patents
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Abstract
【課題】コストを極力抑えつつ、シートフレームを性能よく軽量化することにある。
【解決手段】リブ構造(16a)が、シートフレーム6F一面側から突出配置する突出面部21と、突出面部21とシートフレーム6F一面を連結する連結面部22とを有して、シートフレーム6Fの変形しやすい箇所に沿って線状に形成され、複数の長繊維を備えた帯状の補強部材(40a〜40c)を、突出面部21と、連結面部22につながるシートフレーム6F部分とにそれぞれ配置しつつ、複数の長繊維を、リブ構造(16a)の延びる方向に向けて配置する。
【選択図】図3
【解決手段】リブ構造(16a)が、シートフレーム6F一面側から突出配置する突出面部21と、突出面部21とシートフレーム6F一面を連結する連結面部22とを有して、シートフレーム6Fの変形しやすい箇所に沿って線状に形成され、複数の長繊維を備えた帯状の補強部材(40a〜40c)を、突出面部21と、連結面部22につながるシートフレーム6F部分とにそれぞれ配置しつつ、複数の長繊維を、リブ構造(16a)の延びる方向に向けて配置する。
【選択図】図3
Description
本発明は、パネル状のシートフレームと、リブ構造(シートフレーム一部を凸状に変形させてなる部位)を備えた乗物用シートに関する。
この種の乗物用シートでは、シートの軽量化の観点から、パネル状のシートフレームを樹脂(金属よりも軽量な素材)にて形成することがある。
例えば特許文献1では、リブ構造を備えたパネル状構造体が開示される。リブ構造は、ハット型断面を有する平板材を、構造体の一面に接合させて形成される(閉じ断面構造である)。そしてパネル状構造体(リブ構造)は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)にて形成されており比較的軽量である。
そこで公知技術の構成に倣って、シートフレーム全体をCFRPにて形成することで、シートの軽量化に資する構成となる。またこの種の乗物用シートでは、荷台などに配置する他部材がシートフレームに衝突することがある。このときシートフレームをCFRP(耐衝撃性に優れる材質)で形成することで、他部材の衝突が原因のシートフレームの破損を極力阻止できる。
例えば特許文献1では、リブ構造を備えたパネル状構造体が開示される。リブ構造は、ハット型断面を有する平板材を、構造体の一面に接合させて形成される(閉じ断面構造である)。そしてパネル状構造体(リブ構造)は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)にて形成されており比較的軽量である。
そこで公知技術の構成に倣って、シートフレーム全体をCFRPにて形成することで、シートの軽量化に資する構成となる。またこの種の乗物用シートでは、荷台などに配置する他部材がシートフレームに衝突することがある。このときシートフレームをCFRP(耐衝撃性に優れる材質)で形成することで、他部材の衝突が原因のシートフレームの破損を極力阻止できる。
しかし公知技術では、シートフレーム全体がCFRP(比較的高価な素材)にて形成されるため、シートの製造コスト低減の観点から、すんなり採用できる構成ではなかった。
本発明は上述の点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、コストを極力抑えつつ、シートフレームを性能よく軽量化することにある。
本発明は上述の点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、コストを極力抑えつつ、シートフレームを性能よく軽量化することにある。
上記課題を解決するための手段として、第1発明の乗物用シートは、シート骨格をなす樹脂製でパネル状のシートフレームと、シートフレーム一部を凸状に変形してなるリブ構造とを有する。
本発明では、リブ構造が、シートフレーム一面側から突出配置する突出面部と、突出面部とシートフレームを連結する連結面部とを有して、シートフレームの変形しやすい箇所に沿って線状に形成される。この種の構成では、コストを極力抑えつつ、シートフレームを性能よく(例えば耐衝撃性よく)軽量化できることが望ましい。
本発明では、リブ構造が、シートフレーム一面側から突出配置する突出面部と、突出面部とシートフレームを連結する連結面部とを有して、シートフレームの変形しやすい箇所に沿って線状に形成される。この種の構成では、コストを極力抑えつつ、シートフレームを性能よく(例えば耐衝撃性よく)軽量化できることが望ましい。
そこで本発明では、複数の長繊維を備えた帯状の補強部材を、突出面部と、連結面部につながるシートフレーム部分とにそれぞれ配置しつつ、複数の長繊維を、リブ構造の延びる方向に向けて配置することとした。
本発明では、補強部材を、リブ構造の形成位置及びその側部(適切な部分のみ)に配設することで、シートフレームの比較的広い範囲を補強できる(製造コストの低減化に資する構成である)。そして複数の連続繊維を適切に配向することにより、シートフレームを好適に補強することができる。
本発明では、補強部材を、リブ構造の形成位置及びその側部(適切な部分のみ)に配設することで、シートフレームの比較的広い範囲を補強できる(製造コストの低減化に資する構成である)。そして複数の連続繊維を適切に配向することにより、シートフレームを好適に補強することができる。
第2発明の乗物用シートは、第1発明の乗物用シートであって、突出面部に配置する補強部材と、連結面部につながるシートフレーム部分に配置する補強部材のいずれか一方が、シートフレームの一面側に配置するとともに、一方とは異なる他方が、シートフレームの他面側に配置する。
本発明では、シートフレームの一面と他面に、それぞれ補強部材を極端に偏らせることなく配置することで、シートフレームを、より好適に補強することができる。
本発明では、シートフレームの一面と他面に、それぞれ補強部材を極端に偏らせることなく配置することで、シートフレームを、より好適に補強することができる。
第3発明の乗物用シートは、第1発明又は第2発明の乗物用シートにおいて、リブ構造の内部が平板状の立壁部で区画される。
本発明では、リブ構造自体を立壁部で補強することにより、シートフレームを更に好適に補強することができる。
本発明では、リブ構造自体を立壁部で補強することにより、シートフレームを更に好適に補強することができる。
本発明に係る第1発明によれば、コストを極力抑えつつ、シートフレームを性能よく軽量化することができる。また第2発明によれば、シートフレームを、より性能よく軽量化することができる。そして第3発明によれば、シートフレームを、さらに性能よく軽量化することができる。
以下、本発明を実施するための形態を、図1〜図3を参照して説明する。各図には、適宜、乗物用シート前方に符号F、乗物用シート後方に符号B、乗物用シート上方に符号UP、乗物用シート下方に符号DWを付す。
図1の乗物用シート2は、第一シート部位2Aと、第二シート部位2Bを有し、複数人の乗員が着座可能である。
第一シート部位2Aは、比較的幅広の部位(大型)であり、複数のシート構成部材(シートクッション4a,4b、シートバック6a,6b、ヘッドレスト8a,8b)と、シートベルト30を有する。また第二シート部位2Bは、比較的幅狭の部位(小型)であり、単数のシート構成部材(シートクッション4c、シートバック6c、ヘッドレスト8c)を有する。
図1の乗物用シート2は、第一シート部位2Aと、第二シート部位2Bを有し、複数人の乗員が着座可能である。
第一シート部位2Aは、比較的幅広の部位(大型)であり、複数のシート構成部材(シートクッション4a,4b、シートバック6a,6b、ヘッドレスト8a,8b)と、シートベルト30を有する。また第二シート部位2Bは、比較的幅狭の部位(小型)であり、単数のシート構成部材(シートクッション4c、シートバック6c、ヘッドレスト8c)を有する。
ここで第一シート部位2Aでは、シートバック6a,6bが、シートクッション4a,4bに対して起倒可能に連結する(図1を参照)。
そしてシートバック6a,6bが、シートクッション4a,4bに対して起立しつつ車室構造体(図示省略)に係合することで起立状態を維持する。この状態でシートベルト30をシートバック6a肩口から取出したのち、シートベルト30のタング部材30aを、シートクッション4b両側のバックル部材32に係止できる。
そしてシートバック6a,6bが、シートクッション4a,4bに対して起立しつつ車室構造体(図示省略)に係合することで起立状態を維持する。この状態でシートベルト30をシートバック6a肩口から取出したのち、シートベルト30のタング部材30aを、シートクッション4b両側のバックル部材32に係止できる。
本実施例では、シートバック6a,6bが、パネル状のシートフレーム6Fと、複数のリブ構造16a〜16dと、複数の補強部材40a〜40cを有する(図2及び図3を参照)。そしてシート軽量化の観点から、シートフレーム6Fを樹脂にて形成するのであるが、このときコストを極力抑えつつ、性能よく軽量化できることが望ましい。
そこで本実施例では、後述の構成(補強部材40a〜40c)にて、コストを極力抑えつつ、シートフレーム6Fを性能よく軽量化することとした。以下、各構成について詳述する。
そこで本実施例では、後述の構成(補強部材40a〜40c)にて、コストを極力抑えつつ、シートフレーム6Fを性能よく軽量化することとした。以下、各構成について詳述する。
[シートフレーム]
シートフレーム6Fは、略長方形状のパネル状部材であり、係止部10と、ロック部12と、一対の軸部14a,14bと、複数のリブ構造16a〜16dを備える(図2を参照)。本実施例のシートフレーム6Fは、その周縁が内折状(フランジ状)とされており、その内部側に、複数のリブ構造16a〜16dが形成される。
ここでシートフレーム6Fの材質は、金属(例えば鋼や鉄)よりも軽量な樹脂である限り特に限定しない。この種の樹脂として、熱可塑性樹脂(ポリアミド,ポリプロピレン,ポリエチレン,塩化ビニル樹脂など)や、熱硬化性樹脂(エポキシ樹脂,フェノール樹脂,不飽和ポリエステル樹脂,メラミン樹脂,ユリア樹脂など)を例示できる。
シートフレーム6Fは、略長方形状のパネル状部材であり、係止部10と、ロック部12と、一対の軸部14a,14bと、複数のリブ構造16a〜16dを備える(図2を参照)。本実施例のシートフレーム6Fは、その周縁が内折状(フランジ状)とされており、その内部側に、複数のリブ構造16a〜16dが形成される。
ここでシートフレーム6Fの材質は、金属(例えば鋼や鉄)よりも軽量な樹脂である限り特に限定しない。この種の樹脂として、熱可塑性樹脂(ポリアミド,ポリプロピレン,ポリエチレン,塩化ビニル樹脂など)や、熱硬化性樹脂(エポキシ樹脂,フェノール樹脂,不飽和ポリエステル樹脂,メラミン樹脂,ユリア樹脂など)を例示できる。
係止部10は、シートバック起立時を基準として、シートフレーム6Fの上部中央に設けられる部位(略矩形の囲み部位)である。係止部10には、シートベルト30の端部をボルト止め可能な孔部(図示省略)が設けられる。
またロック部12は、車室構造体(図示しないストライカ)に係合可能な部位であり、シートフレーム6Fの上部一側に設けることができる。そしてシートバック6a,6bを起立させて、ストライカとロック部12を係合することにより、起立状態のシートバック6a,6bを車室構造体で支持できる(起立状態を維持できる)。
また一対の軸部14a,14bは、短尺な円筒状の部位であり、シートフレーム6Fの下部両側からシート幅方向に突出する。本実施例では、一対の軸部14a,14bを、シートクッション4a,4bに回転可能に取付ける。こうすることでシートバック6a,6bが、一対の軸部14a,14bを回転中心とした回転動作により、シートクッション4a,4bに対して起倒可能となる。
またロック部12は、車室構造体(図示しないストライカ)に係合可能な部位であり、シートフレーム6Fの上部一側に設けることができる。そしてシートバック6a,6bを起立させて、ストライカとロック部12を係合することにより、起立状態のシートバック6a,6bを車室構造体で支持できる(起立状態を維持できる)。
また一対の軸部14a,14bは、短尺な円筒状の部位であり、シートフレーム6Fの下部両側からシート幅方向に突出する。本実施例では、一対の軸部14a,14bを、シートクッション4a,4bに回転可能に取付ける。こうすることでシートバック6a,6bが、一対の軸部14a,14bを回転中心とした回転動作により、シートクッション4a,4bに対して起倒可能となる。
(リブ構造)
そして複数のリブ構造(第一リブ16a〜第四リブ16d)は、シートフレーム6Fを部分的に凸状に屈曲させてなる部位であり、同一の基本構成を有する(図2を参照)。
例えば第一リブ16aは、比較的製造の容易なハット型断面(断面視で略台形状)の部位であり、突出面部21と、一対の連結面部22と、立壁部24を有する。
突出面部21は、シートフレーム6F一面(着座側)から突出配置して同一面に対して平行に配置する部位である。また一対の連続面部は、突出面部21とシートフレーム6Fを連結する部位であり、シートフレーム6Fに向かうにつれて次第に互いに離れる方向に傾斜する。そして立壁部24は、第一リブ16a内を区画する平板状の部位であり、例えば格子状に形成される。
そして複数のリブ構造(第一リブ16a〜第四リブ16d)は、シートフレーム6Fを部分的に凸状に屈曲させてなる部位であり、同一の基本構成を有する(図2を参照)。
例えば第一リブ16aは、比較的製造の容易なハット型断面(断面視で略台形状)の部位であり、突出面部21と、一対の連結面部22と、立壁部24を有する。
突出面部21は、シートフレーム6F一面(着座側)から突出配置して同一面に対して平行に配置する部位である。また一対の連続面部は、突出面部21とシートフレーム6Fを連結する部位であり、シートフレーム6Fに向かうにつれて次第に互いに離れる方向に傾斜する。そして立壁部24は、第一リブ16a内を区画する平板状の部位であり、例えば格子状に形成される。
ここで複数のリブ構造は、シートフレーム6Fの変形しやすい箇所(応力の集中する部位)に沿って形成できる。
例えば上述のシート構成では、乗物衝突時の衝撃やシートベルト30の牽引などにより、シートフレーム6Fに、対角線を境として内折される向きの応力がかかることがある。
そこで本実施例では、第一リブ16aを、シートフレーム6Fの一側上部(係止部10)から他側下部(軸部14b)に向けて傾斜状に形成する。また第二リブ16bを、シートフレーム6Fの中央上部(ロック部12)から一側下部(軸部14a)に向けて傾斜状に形成する。また第三リブ16cを、シートフレーム6Fの中央上部(ロック部12)から他側下部(軸部14b)に向けて傾斜状に形成する。そして第四リブ16dを、シートフレーム6Fの中央上部(ロック部12)から一側上部(係止部10)に向けて傾斜状に形成する。
例えば上述のシート構成では、乗物衝突時の衝撃やシートベルト30の牽引などにより、シートフレーム6Fに、対角線を境として内折される向きの応力がかかることがある。
そこで本実施例では、第一リブ16aを、シートフレーム6Fの一側上部(係止部10)から他側下部(軸部14b)に向けて傾斜状に形成する。また第二リブ16bを、シートフレーム6Fの中央上部(ロック部12)から一側下部(軸部14a)に向けて傾斜状に形成する。また第三リブ16cを、シートフレーム6Fの中央上部(ロック部12)から他側下部(軸部14b)に向けて傾斜状に形成する。そして第四リブ16dを、シートフレーム6Fの中央上部(ロック部12)から一側上部(係止部10)に向けて傾斜状に形成する。
[補強部材]
複数の補強部材(第一補強部材40a〜第三補強部材40c)は、それぞれ帯状の部材(樹脂製)であり、複数の連続繊維(図示省略)を有する(図2及び図3を参照)。
本実施例では、各補強部材40a〜40cの長尺方向(一方向)に向けて複数の連続繊維が配置する。各補強部材40a〜40cの樹脂に対する連続繊維の含有比率は特に限定しないが、典型的に重量比で10%〜90%である。
ここで各補強部材40a〜40cの材質(樹脂)は特に限定しないが、ポリアミド(ナイロン)、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル及びセルロースを例示できる。ここで各補強部材40a〜40cとシートフレーム6Fを、互いに相溶性に優れる材質(典型的に同一材質)で形成することで成形工程にて好適に一体化できる。
また連続繊維として、炭素繊維、ガラス繊維(グラスファイバ)、ボロン繊維、アラミド繊維、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、金属繊維及びこれらの複合繊維を例示できる。なお連続繊維は、各補強部材40a〜40cの長尺方向に連続的に配置することが望ましいが、各補強部材40a〜40cの形成工程時等に部分的に分断されることは許容される。
複数の補強部材(第一補強部材40a〜第三補強部材40c)は、それぞれ帯状の部材(樹脂製)であり、複数の連続繊維(図示省略)を有する(図2及び図3を参照)。
本実施例では、各補強部材40a〜40cの長尺方向(一方向)に向けて複数の連続繊維が配置する。各補強部材40a〜40cの樹脂に対する連続繊維の含有比率は特に限定しないが、典型的に重量比で10%〜90%である。
ここで各補強部材40a〜40cの材質(樹脂)は特に限定しないが、ポリアミド(ナイロン)、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル及びセルロースを例示できる。ここで各補強部材40a〜40cとシートフレーム6Fを、互いに相溶性に優れる材質(典型的に同一材質)で形成することで成形工程にて好適に一体化できる。
また連続繊維として、炭素繊維、ガラス繊維(グラスファイバ)、ボロン繊維、アラミド繊維、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、金属繊維及びこれらの複合繊維を例示できる。なお連続繊維は、各補強部材40a〜40cの長尺方向に連続的に配置することが望ましいが、各補強部材40a〜40cの形成工程時等に部分的に分断されることは許容される。
[補強部材の配設作業]
本実施例では、各リブ構造(16a〜16d)の形成位置及びその両側に、第一補強部材40a〜第三補強部材40cを適宜配設する(図2では、便宜上、第一リブの補強部材のみを図示する)。
ここで各補強部材40a〜40cの長さ寸法(長尺方向の寸法)は、配設すべき各リブ構造(16a〜16d)の長さ寸法に合わせることができる。
また第一補強部材40aの幅寸法(短尺方向の寸法)は特に限定しないが、典型的に突出面部21の幅寸法に合わせることができる。
そして第二補強部材40b及び第三補強部材40cの幅寸法(短尺方向の寸法)は、製造コストが極端に大きくならない限り特に限定しない。好ましくは第二補強部材40bと第三補強部材40cの連続繊維の合計含有量と、第一補強部材40aの連続繊維の含有量が実質的に同一となるように設定する。例えば連続繊維の含有量が同一の場合、第二補強部材40b及び第三補強部材40cの幅寸法を、第一補強部材40aよりも短く(例えば半分程度に)設定することが好ましい。
本実施例では、各リブ構造(16a〜16d)の形成位置及びその両側に、第一補強部材40a〜第三補強部材40cを適宜配設する(図2では、便宜上、第一リブの補強部材のみを図示する)。
ここで各補強部材40a〜40cの長さ寸法(長尺方向の寸法)は、配設すべき各リブ構造(16a〜16d)の長さ寸法に合わせることができる。
また第一補強部材40aの幅寸法(短尺方向の寸法)は特に限定しないが、典型的に突出面部21の幅寸法に合わせることができる。
そして第二補強部材40b及び第三補強部材40cの幅寸法(短尺方向の寸法)は、製造コストが極端に大きくならない限り特に限定しない。好ましくは第二補強部材40bと第三補強部材40cの連続繊維の合計含有量と、第一補強部材40aの連続繊維の含有量が実質的に同一となるように設定する。例えば連続繊維の含有量が同一の場合、第二補強部材40b及び第三補強部材40cの幅寸法を、第一補強部材40aよりも短く(例えば半分程度に)設定することが好ましい。
そして第一補強部材40aを、シートフレーム6Fの一面側から突出面部21に取付けて、第一リブ16a等に沿って配置する(図2及び図3を参照)。こうすることで第一補強部材40aの連続繊維が、第一リブ16a等の延びる方向(長尺方向)に向けて配向することとなる。
また第二補強部材40bを、一方の連結面部22につながるシートフレーム6F部分(他面側)に取付けて、第一リブ16a等に沿って配置する。そして第三補強部材40cを、他方の連結面部22につながるシートフレーム6F部分(他面側)に取付けて、第一リブ16a等に沿って配置する。こうすることで両補強部材40b,40cの連続繊維が、第一リブ16a等の延びる方向に向けて配向する。
このときシートフレーム6F(一面側)を正面から見て、第一補強部材40aの端部と、第二補強部材40b(第三補強部材40c)の端部が重なるように配置することが好ましい(図3を参照)。こうすることでシートフレーム6F一面から見て、各補強部材40a〜40cが隙間なく配置することとなり(補強部材による補強範囲A1が連続的に形成されて)、各シートフレーム6Fを好適に補強することができる。
さらに本実施例では、シートフレーム6Fの一面と他面に、それぞれ補強部材(40a〜40c)を極端に偏らせることなく配置した。このように各補強部材40a〜40cを、シートフレーム6Fの同一平面上に全て配置させないことで、補強部材(比較的伸長しにくい連続繊維)の偏りが原因のシートフレーム6Fの反りかえり等を極力回避できる。
また第二補強部材40bを、一方の連結面部22につながるシートフレーム6F部分(他面側)に取付けて、第一リブ16a等に沿って配置する。そして第三補強部材40cを、他方の連結面部22につながるシートフレーム6F部分(他面側)に取付けて、第一リブ16a等に沿って配置する。こうすることで両補強部材40b,40cの連続繊維が、第一リブ16a等の延びる方向に向けて配向する。
このときシートフレーム6F(一面側)を正面から見て、第一補強部材40aの端部と、第二補強部材40b(第三補強部材40c)の端部が重なるように配置することが好ましい(図3を参照)。こうすることでシートフレーム6F一面から見て、各補強部材40a〜40cが隙間なく配置することとなり(補強部材による補強範囲A1が連続的に形成されて)、各シートフレーム6Fを好適に補強することができる。
さらに本実施例では、シートフレーム6Fの一面と他面に、それぞれ補強部材(40a〜40c)を極端に偏らせることなく配置した。このように各補強部材40a〜40cを、シートフレーム6Fの同一平面上に全て配置させないことで、補強部材(比較的伸長しにくい連続繊維)の偏りが原因のシートフレーム6Fの反りかえり等を極力回避できる。
ここでシートフレーム6Fに対する各補強部材40a〜40cの配設手法として、接着、融着、一体成形等の各種手法を例示できる。
例えば本実施例では、図示しない成形装置内の所定位置(リブ構造の形成位置及びその両側)に、それぞれ第一補強部材40a〜第三補強部材40cを予め配置する。この状態で成形装置内に成形材料を射出することにより、シートフレーム6Fを成形しつつ、同部材の適切な位置に各補強部材40a〜40cを一体化できる。
例えば本実施例では、図示しない成形装置内の所定位置(リブ構造の形成位置及びその両側)に、それぞれ第一補強部材40a〜第三補強部材40cを予め配置する。この状態で成形装置内に成形材料を射出することにより、シートフレーム6Fを成形しつつ、同部材の適切な位置に各補強部材40a〜40cを一体化できる。
[他部材衝突時のシートフレームの挙動]
そしてこの種の乗物用シートでは、荷台などに配置する他部材(図示省略)が、起立状態のシートバック6(シートフレーム6F)に衝突することがある(図1及び図2を参照)。
そこで本実施例では、突出面部21と、連結面部22につながるシートフレーム6F部分と(リブ構造の形成位置及びその側部)に、それぞれ補強部材(40a〜40c)を配置することとした(図2及び図3を参照)。このように各補強部材40a〜40cを互い違いに配設することで、シートフレーム6F一面側から見て、シートフレーム6Fの広い面積範囲を網羅できる(補強部材による補強範囲A1を比較的大きくとることができる)。
このため本実施例では、他部材が、各補強部材40a〜40cの配置位置(補強範囲A1)に衝突しても、その衝撃を各補強部材40a〜40cが受け止めてシートフレーム6Fの破損を極力阻止できる。このとき本実施例では、第一補強部材40aの端部と、第二補強部材40b(第三補強部材40c)の端部が重なるように配置する。このため他部材の衝撃を、複数の補強部材で受け止めることができる(耐衝撃性にさらに優れる構成となる)。
また上述の構成では、シートフレーム6Fの他部位(補強部材の非配設範囲A2)に他部材が衝突することがある。この場合においても、シートフレーム6Fの変形しやすい箇所(応力集中部位)を各補強部材40a〜40cにて補強することで、シートフレーム6Fの破損を極力阻止できる。
そしてこの種の乗物用シートでは、荷台などに配置する他部材(図示省略)が、起立状態のシートバック6(シートフレーム6F)に衝突することがある(図1及び図2を参照)。
そこで本実施例では、突出面部21と、連結面部22につながるシートフレーム6F部分と(リブ構造の形成位置及びその側部)に、それぞれ補強部材(40a〜40c)を配置することとした(図2及び図3を参照)。このように各補強部材40a〜40cを互い違いに配設することで、シートフレーム6F一面側から見て、シートフレーム6Fの広い面積範囲を網羅できる(補強部材による補強範囲A1を比較的大きくとることができる)。
このため本実施例では、他部材が、各補強部材40a〜40cの配置位置(補強範囲A1)に衝突しても、その衝撃を各補強部材40a〜40cが受け止めてシートフレーム6Fの破損を極力阻止できる。このとき本実施例では、第一補強部材40aの端部と、第二補強部材40b(第三補強部材40c)の端部が重なるように配置する。このため他部材の衝撃を、複数の補強部材で受け止めることができる(耐衝撃性にさらに優れる構成となる)。
また上述の構成では、シートフレーム6Fの他部位(補強部材の非配設範囲A2)に他部材が衝突することがある。この場合においても、シートフレーム6Fの変形しやすい箇所(応力集中部位)を各補強部材40a〜40cにて補強することで、シートフレーム6Fの破損を極力阻止できる。
以上説明したとおり本実施例では、各補強部材40a〜40cを、リブ構造の形成位置及びその側部(適切な部分のみ)に配設することで、シートフレーム6Fの比較的広い範囲を補強できる(製造コストの低減化に資する構成である)。そして複数の連続繊維を適切に配向することにより、シートフレーム6Fを好適に補強できる(耐衝撃性に優れる構成となる)。
また本実施例では、シートフレーム6Fの一面と他面に、それぞれ補強部材(40a〜40c)を極端に偏らせることなく配置することで、シートフレーム6Fを、より好適に補強できる。
そして本実施例では、リブ構造(16a〜16d)自体を立壁部24で補強することにより、シートフレーム6Fを更に好適に補強できる。
このため本実施例によれば、コストを極力抑えつつ、シートフレーム6Fを性能よく軽量化することができる。
また本実施例では、シートフレーム6Fの一面と他面に、それぞれ補強部材(40a〜40c)を極端に偏らせることなく配置することで、シートフレーム6Fを、より好適に補強できる。
そして本実施例では、リブ構造(16a〜16d)自体を立壁部24で補強することにより、シートフレーム6Fを更に好適に補強できる。
このため本実施例によれば、コストを極力抑えつつ、シートフレーム6Fを性能よく軽量化することができる。
本実施形態の乗物用シートは、上述した実施形態に限定されるものではなく、その他各種の実施形態を取り得る。
(1)本実施形態では、シートフレーム6Fの構成(形状,寸法,構成部材等)を例示したが、同部材の構成を限定する趣旨ではない。例えば一人乗り用の乗物用シート(第二シート部位2Bなど)のシートフレームに本実施例の構成を適用できる。またリブ構造は、シート構成に応じて適宜構成を変更できる。例えばリブ構造は、ハット型断面のほか、各種の断面形状(段差状、クランク状等)をとることができる。またリブ構造の形成位置も、シートフレームの他の構成部材(係合部,軸部,ロック部など)の形成位置等に応じて適宜変更可能である。
(2)また本実施形態では、各補強部材の構成(形状,配設位置,配設数)を例示したが、これら部材の構成を限定する趣旨ではない。例えば第一補強部材と第二補強部材と第三補強部材を、それぞれ独立に、シートフレームの一面と他面のいずれかに配置することができる。また各補強部材は、複数のリブ構造の少なくとも一つに設けることができ、またリブ構造の形状に応じて配設数を設定できる。
(1)本実施形態では、シートフレーム6Fの構成(形状,寸法,構成部材等)を例示したが、同部材の構成を限定する趣旨ではない。例えば一人乗り用の乗物用シート(第二シート部位2Bなど)のシートフレームに本実施例の構成を適用できる。またリブ構造は、シート構成に応じて適宜構成を変更できる。例えばリブ構造は、ハット型断面のほか、各種の断面形状(段差状、クランク状等)をとることができる。またリブ構造の形成位置も、シートフレームの他の構成部材(係合部,軸部,ロック部など)の形成位置等に応じて適宜変更可能である。
(2)また本実施形態では、各補強部材の構成(形状,配設位置,配設数)を例示したが、これら部材の構成を限定する趣旨ではない。例えば第一補強部材と第二補強部材と第三補強部材を、それぞれ独立に、シートフレームの一面と他面のいずれかに配置することができる。また各補強部材は、複数のリブ構造の少なくとも一つに設けることができ、またリブ構造の形状に応じて配設数を設定できる。
(3)また本実施形態では、リブ構造内に立壁部24を設ける例を説明した。立壁部の形状は、格子状の他各種の形状を取り得る。またシート構成に応じて、リブ構造から立壁部を省略することもできる。
(4)また本実施形態の構成は、シートクッション等の各種シート構成部材のシートフレームに適用できる。また本実施形態の構成は、車両や航空機や電車などの各種の乗物用シート全般に適用できる。
(4)また本実施形態の構成は、シートクッション等の各種シート構成部材のシートフレームに適用できる。また本実施形態の構成は、車両や航空機や電車などの各種の乗物用シート全般に適用できる。
2 乗物用シート
2A 第一シート部位
2B 第二シート部位
4a〜4c シートクッション
6a〜6c シートバック
8a〜8c ヘッドレスト
6F シートフレーム
10 係止部
12 ロック部
14a,14b 軸部
16a〜16d リブ構造
21 突出面部
22 連結面部
24 立壁部
30 シートベルト
30a タング部材
32 バックル部材
40a〜40c 補強部材
2A 第一シート部位
2B 第二シート部位
4a〜4c シートクッション
6a〜6c シートバック
8a〜8c ヘッドレスト
6F シートフレーム
10 係止部
12 ロック部
14a,14b 軸部
16a〜16d リブ構造
21 突出面部
22 連結面部
24 立壁部
30 シートベルト
30a タング部材
32 バックル部材
40a〜40c 補強部材
Claims (3)
- シート骨格をなす樹脂製でパネル状のシートフレームと、前記シートフレーム一部を凸状に変形してなるリブ構造とを有する乗物用シートにおいて、
前記リブ構造が、前記シートフレーム一面側から突出配置する突出面部と、前記突出面部と前記シートフレーム一面を連結する連結面部とを有して、前記シートフレームの変形しやすい箇所に沿って線状に形成され、
複数の長繊維を備えた帯状の補強部材を、前記突出面部と、前記連結面部につながる前記シートフレーム部分とにそれぞれ配置しつつ、前記複数の長繊維を、前記リブ構造の延びる方向に向けて配置する乗物用シート。 - 前記突出面部に配置する前記補強部材と、前記連結面部につながる前記シートフレーム部分に配置する前記補強部材のいずれか一方が、前記シートフレームの一面側に配置するとともに、前記一方とは異なる他方が、前記シートフレームの他面側に配置する請求項1に記載の乗物用シート。
- 前記リブ構造の内部が平板状の立壁部で区画される請求項1又は2に記載の乗物用シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013059798A JP2014184778A (ja) | 2013-03-22 | 2013-03-22 | 乗物用シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013059798A JP2014184778A (ja) | 2013-03-22 | 2013-03-22 | 乗物用シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014184778A true JP2014184778A (ja) | 2014-10-02 |
Family
ID=51832768
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013059798A Pending JP2014184778A (ja) | 2013-03-22 | 2013-03-22 | 乗物用シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014184778A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101759207B1 (ko) * | 2016-01-19 | 2017-07-31 | 한화첨단소재 주식회사 | 차일드 시트 체결구조가 포함된 cfrtpc 복합소재 시트백 프레임 제조방법 |
-
2013
- 2013-03-22 JP JP2013059798A patent/JP2014184778A/ja active Pending
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KR101759207B1 (ko) * | 2016-01-19 | 2017-07-31 | 한화첨단소재 주식회사 | 차일드 시트 체결구조가 포함된 cfrtpc 복합소재 시트백 프레임 제조방법 |
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