JP2013180032A - コネクタ用弁体及びコネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】優れたシール性及び注入性を発揮するコネクタ、並びに、このコネクタに用いられるコネクタ用弁体を提供すること。
【解決手段】流路21を有する管状収納部11、その内径よりも小径で流路21の両端に開口する連通部12、13及び流路21の周面に開口する注入部14を有するコネクタ管3と、外周面34及び開口部32a及び32bを有し、外周面34が管状収納部11の内周面28に密接すると共に開口部32a及び32bが管状収納部11の内面26a及び26bに密接するようにコネクタ管3に収納されるコネクタ用弁体5とを備え、内周面28及び内面26a及び26bが密接する密閉姿勢と頭部18が管状収納部11に後退する開放姿勢とに移行可能なコネクタ1、並びに、前記コネクタ用弁体5。
【選択図】 図1

Description

この発明は、コネクタ用弁体及びコネクタに関し、さらに詳しくは、優れたシール性及び注入性を発揮するコネクタ、並びに、このコネクタに用いられるコネクタ用弁体に関する。
少なくとも2つの管体同士を接続するコネクタには種々のものが知られており、例えば、医療用コネクタが挙げられる。医療用コネクタは、例えば、患者に留置されたカテーテル等を介して患者に必要な薬液、体液、栄養剤等(この発明において流体と称する。)を投与する静脈内投与又は輸血等に用いられるコネクタ、具体的には注入管、及び、1つの管体に接続された第1の流体とは異なる種類又は濃度の第2の流体を同様にして患者に静脈内投与する場合に用いられるコネクタ、具体的には混注管等が挙げられる。
従来、混注管等の医療用コネクタに第2の流体を注入するのに注射針を備えた注射器等を用いていたが、医療従事者の針刺しによる感染を未然に回避するために、近年、このような注射器に代えて、注射針を備えていない注射器等の管体、例えば、ルアーロック付きシリンジ、ルアーロック付き輸液管等が医療用コネクタに接続する管体として用いられるようになっている。
このような注射針を備えていない管体を接続可能又は使用可能な医療用コネクタは、注射針を備えていない管体が接続される接続口を常時液密にシールする一方、必要時、例えば注射針を備えていない管体を接続する時に限って、この接続口を開いて注射針を備えていない管体から流体を投与可能にするために、その内部にコネクタ用弁体を備えている。
このようなコネクタとして、例えば、特許文献1には「空洞を有し、該空洞に連通する第1の液体インレットを有し、前記空洞に連通する液体アウトレットを有し、前記空洞に連通する第2の液体インレットを有するハウジングと、前記空洞に装入され、前記第2の液体の前記空洞への流れを制御するライナとを有する針を使用しない液体注入部材において、前記ライナは、前記第2のインレットと弾性的に連通し、前記空洞の両末端に配置される2個のフランジによって保持されることを特徴とする針を使用しない液体注入部材」が記載されている(請求項7)。
また、特許文献2には「一端が開口端であって他端が医療器の管状体と接続される接続開口部である管状部材と、該管状部材の内部に設けられ、通常状態において該管状部材の内壁との間で実質的に液密状態を維持する弁体とからなる逆止弁において、該弁体は、可撓性材料からなり、かつ、前記管状部材の前記一端よりやや内方に設けられており、さらに、該弁体は、前記管状部材の内壁に少なくとも他端側周辺が密着する胴部と、該胴部の前記管状部材の前記一端側端部に、前記胴部の外径とほぼ等しいかまたは小径の基端外径を有し、先端に向かって縮径化する頭部と、該胴部の他端側より胴部内部に設けられた凹部を有することを特徴とする逆止弁」が記載されている。
特開平07−328118号 特公平01−9580号
特許文献1の「液体注入部材」において「液体圧力が印可されると、ライナはハウジングの内面から排除され、第2の液体が、ハウジングの内部に、ライナとハウジングとの間に、さらには、ライナの終端の周囲に流れ込み、点滴管を流れる流体と混合する」ことが特許文献1に記載されている(0013欄)。
ところが、特許文献1の「液体注入部材」は「液体圧力によって弁体を変形させて流体を注入する」のであるから、「ライナ」が変形する程度、通常、ライナの両端部までハウジングの内面から排除されるように変形するまで、「液体圧力」を高める必要がある。そうすると、特許文献2の第2欄第4行〜第3欄第1行に記載されているように、弁体を変形させるのに十分な「液体圧力」を液体に作用させるのに「かなりの力が必要」となり、注入が完了するまで高い「液体圧力」を維持しなければならず、液体を注入しにくい。
これに対して、特許文献2の「逆止弁」は「弁体12の変形を行わせる凹部18」を有しているから特許文献1の「液体注入部材」よりも液体を注入しやすいことが記載されている。ところが、特許文献2の「逆止弁」においても「管状部材10の開口端16より流入した流体により変形し、流体を通過させるものである」と記載されているように(第3欄第44行〜第4欄第2行)、たとえ「凹部18」を有していても特許文献1と同様に液体を注入しにくいことには変わりがない。
特に第2の液体を比較的時間をかけて徐々に注入する場合には特許文献1の「液体注入部材」であっても特許文献2の「逆止弁」であっても薬液を注入しにくい。
ところで、特許文献1の「液体注入部材」において液体の注入しやすさを改善するために「ライナ」の軸線長さを短くするとコネクタに要求される「シール性」が損なわれてしまう。このように、特許文献1の「液体注入部材」及び特許文献2の「逆止弁」においてはコネクタの要求特性である「シール性」と「注入性」とを両立できない。
この発明は、優れたシール性及び注入性を発揮するコネクタ、並びに、このコネクタに用いられるコネクタ用弁体を提供すること、を目的とする。
前記課題を解決するための第1の手段である、この発明に係るコネクタ用弁体は、軸線に沿う流路を有する管状収納部と、前記管状収納部の内径よりも小径で前記流路の両端の少なくとも一方に開口する少なくとも1つの連通部と、前記管状収納部の軸線長さよりも小さな内径で前記流路の周側面に開口する少なくとも1つの注入部とを有するコネクタ管に装入されるコネクタ用弁体であって、前記管状収納部の内周面に密接する外周面及び前記管状収納部における軸線方向両側の内面それぞれに密接する開口部を有する、前記管状収納部内に配置される管状弾性体と、前記管状弾性体の外周面から前記管状弾性体の半径方向に突出する、前記注入部内に配置される頭部とを有することを特徴とする。
このコネクタ用弁体における好適な一例は、
(1)前記管状弾性体は、前記開口部の少なくとも一方に、前記管状弾性体の軸線方向に向かって前記管状弾性体よりも小さな環状に突出する環状体を有しており、
(2)前記管状弾性体及び前記頭部は、前記注入部が開放されているときに前記管状弾性体と前記頭部との接続部及び前記連通部の前記開口を連通させるようになっており、
(3)前記管状弾性体は、断面輪郭形状が円又は楕円であってその外周面が平坦であり、
(4)前記管状弾性体は、その内周面を前記頭部の突出方向に平行又は交差する方向に沿って連結する少なくとも1本のリブを有しており、
(5)前記頭部は、その先端に注入案内部を有している。
前記課題を解決するための第2の手段である、この発明に係るコネクタは、軸線に沿う流路を有する管状収納部、前記管状収納部の内径よりも小径で前記流路の両端の少なくとも一方に開口する少なくとも1つの連通部、及び、前記管状収納部の軸線長さよりも小さな内径で前記流路の周面に開口する少なくとも1つの注入部を有するコネクタ管と、前記管状弾性体の外周面が前記管状収納部の内周面に密接すると共に前記開口部が前記管状収納部における軸線方向両側の内面それぞれに密接するように前記コネクタ管に収納される請求項1〜6のいずれか1項に記載のコネクタ用弁体とを備え、前記管状弾性体が前記内周面及び前記内面に密接して前記注入部が密閉される密閉姿勢と、前記頭部が前記管状収納部に後退して前記注入部と前記連通部の前記開口とが連通する開放姿勢とに移行可能であることを特徴とする。
このコネクタにおける好適な一例は、
(1)前記コネクタ管は、前記流路の両端それぞれに開口する少なくとも2つの連通部を有する混注管であり、
(2)前記コネクタ管は、前記注入部が連通する大径部及び大径部の軸線方向両側の少なくとも一方に前記連通部が連通する小径部を有する管状収納部を有し、前記コネクタ用弁体は請求項2〜6のいずれか1項に記載のコネクタ用弁体を備えており、
(3)前記コネクタ管は前記流路の周側面に間隔をおいて開口する複数の注入部を有し、 前記コネクタ用弁体は前記管状弾性体の外周面に間隔をおいて突出する前記注入部と同数の頭部を有している。
この発明に係るコネクタは、軸線に沿う流路を有する管状収納部と、前記管状収納部の内径よりも小径で前記流路の両端それぞれに開口する少なくとも2つの連通部と、前記管状収納部の軸線長さよりも小さな内径で前記流路の周面に連通する少なくとも1つの注入部とを有するコネクタ管と、前記管状弾性体の外周面が前記管状収納部の内周面に密接すると共に前記開口部が前記管状収納部の軸線方向の内面に密接するように前記コネクタ管に収納されるこの発明に係るコネクタ用弁体とを備えているから、管状弾性体の外周面及び開口部が管状収納部の内周面及び内面に密接することで高いシール性を発揮する一方で、注入すべき流体が充填された管体を注入部に接続すると管状収納部に後退した頭部が管状弾性体を変形させて注入部及び開口を連通させる。したがって、この発明に係るコネクタは優れたシール性及び注入性を発揮する。
また、この発明に係るコネクタ用弁体は、管状収納部の内周面に密接する外周面及び管状収納部の軸線方向の内面に密接する開口部を有する管状弾性体と管状弾性体の外周面から管状弾性体の半径方向に突出する頭部とを有しているから、この発明に係るコネクタにおけるコネクタ管に収納されると、この発明に係るコネクタが高いシール性及び注入性を発揮することに貢献する。
したがって、この発明によれば、優れたシール性及び注入性を発揮するコネクタ、並びに、コネクタの高いシール性及び注入性に貢献するコネクタ用弁体を提供できる。
図1は、この発明に係るコネクタの一例を示す概略図であり、図1(a)はこの発明に係るコネクタの一例を示す概略正面図であり、図1(b)はこの発明に係るコネクタの一例を示す概略側面図である。 図2は、この発明に係るコネクタの一例が密閉姿勢にあるときの、軸線を含む平面で切断したときの断面を示す概略断面図であり、図2(a)はこの発明に係るコネクタの一例が密閉姿勢にあるときの概略全体断面図であり、図2(b)はこの発明に係るコネクタの一例が密閉姿勢にあるときの、コネクタ管及びコネクタ用弁体の密接状態を理解するための概略分解断面図である。 図3は、この発明に係るコネクタの一例が密閉姿勢にあるときの、軸線に垂直な平面で切断したときの断面を示す概略断面図である。 図4は、この発明に係るコネクタの一例が開放姿勢にあるときの、軸線を含む平面で切断したときの断面を示す概略断面図である。 図5は、この発明に係るコネクタの一例が開放姿勢にあるときの、軸線に垂直な平面で切断したときの断面を示す概略断面図である。 図6は、この発明に係るコネクタの一例が密閉姿勢にあるときの、この発明に係るコネクタ用弁体を示す概略斜視図である。 図7は、この発明に係るコネクタの一例が開放姿勢にあるときの、この発明に係るコネクタ用弁体を示す概略斜視図である。 図8は、この発明に係るコネクタ用弁体の変形例を示す概略正面図である。
この発明に係るコネクタは、少なくとも2つの管体を接続するコネクタ、例えば、患者に留置されたカテーテルに連結されたチューブ等と輸液管等とを接続する医療用コネクタすなわち注入管等として、特に、前記チューブと、注射針を備えていない注射器等の管体、例えば、ルアーロック付きシリンジ、ルアーロック付き輸液管等(この発明において針無し管体と称する。)を接続する医療用コネクタすなわち混注管等として、好適に用いられる。
この発明に係るコネクタは、軸線に沿う流路を有する管状収納部と、管状収納部の内径よりも小径で流路の両端それぞれに開口する少なくとも2つの連通部と、管状収納部の軸線長さよりも小さな内径で流路の周面に連通する少なくとも1つの注入部とを有するコネクタ管を備え、かつこの発明に係るコネクタ用弁体を備えている。この発明に係るコネクタにおいて、コネクタ管の連通部及び注入部は例えば針無し管体が接続可能になっているのが好ましく、連通口又は注入口とも称される。
この発明に係るコネクタは、この発明に係るコネクタ用弁体が、その管状弾性体の外周面が管状収納部の内周面に密接すると共に開口部が管状収納部の軸線方向の内面、より具体的には内端面に密接するように、コネクタ管に収納されている。そして、この発明に係るコネクタ及びこの発明に係るコネクタ用弁体は、その管状弾性体の外周面及び開口部が管状収納部の内周面及び内面に密接して注入部を密閉する密閉姿勢と、頭部が管状収納部に後退して注入部と開口とを連通させる開放姿勢とに移行可能になっている。この密閉状態では管状収納部の内周面及び内面がシールされており、注入部は高いシール性でシールされている。一方、開放状態では針無し管体が注入部に接続されることで、換言すると流体圧力を作用させることなく、管状弾性体を変形させて注入部及び開口を連通させるから針無し管体に収容された流体は大きな圧力を作用させなくても容易かつ速やかに注入できる。
また、この発明に係るコネクタは、この発明に係るコネクタ用弁体、特に管状弾性体の軸線長さが短い扁平な管状、例えば環状であっても高いシール性を発揮するから、小型軽量化できる。特に、複数の流体を注入する場合、時間差を設けて流体を注入する場合等に用いられる、異なるコネクタ管に設けられた複数の注入部を有する医療用コネクタに比して、複数の注入部を1つのコネクタ管に設けることができるから、医療用コネクタの全体装置の小型軽量化に大きく貢献できる。
この発明に係るコネクタ及びこの発明に係るコネクタ用弁体を具体的に説明する。この発明に係るコネクタの好適な一例であるコネクタ1は、図1〜図5に示されるように、コネクタ管3とこの発明に係るコネクタ用弁体の好適な一例であるコネクタ用弁体5とを備えている。このコネクタ1は3つの管体を接続する医療用コネクタ、特に混注管等として好適に用いられる。
コネクタ管3は、軸線に沿う流路21を有する管状収納部11と、管状収納部11の内径よりも小径で流路21の両端それぞれに開口する第1連通部12及び第2連通部13と、管状収納部11の軸線長さよりも小さな内径で流路21の周面に開口する1つの注入部14とを有している。このコネクタ管3は、管状収納部11、第1連通部12及び第2連通部13が直線的に連接され、注入部14が管状収納部11の軸線に対して略垂直方向に延在するT字管になっている。このように、管状収納部11、第1連通部12及び第2連通部13は軸線を共有している。
コネクタ管3は、例えば、流体を収納したバッグ等が第1連通部12に接続され、患者に留置されたカテーテル等から延在する管体が第2連通部13に接続され、注入すべき流体、例えば第1連通部12から流通する流体と異なる流体が収容された針無し管体等が注入部14に接続される。なお、バッグ等、管体及び針無し管体等それぞれは第1連通部12、第2連通部13及び注入部14に限定されず、適宜の連通部又は注入部に接続される。コネクタ管3の第1連通部12、第2連通部13及び注入部14には必要に応じてバッグ又は各種の管体等と接続可能な構造又は接続を一時的に保持可能な構造、例えば、ルアーロックネジ等が形成される。
管状収納部11は、第1連通部12及び第2連通部13よりも大きな内径の軸孔を有する周壁すなわち管壁と、管壁における軸線方向の両端を閉塞する蓋体23a及び蓋体23bとを有している。この管状収納部11は軸線長さが短く、その断面が略円形の扁平な管体になっている。換言すると、管状収納部11は、底部及び頂部が閉塞され、軸孔を有する中空の円盤体になっている。
具体的には、管状収納部11は、注入部14が連通する大径部24と、大径部24の軸線方向の一端部に連設され大径部24よりも内径の小さな小径部25aと、大径部24の他端部に連設され大径部24よりも小さく小径部25aと同一の内径を有する小径部25bとを有している。小径部25a及び25bはその配置位置が異なること以外は基本的に同様である。このように大径部24、小径部25a及び25bを有する管状収納部11は、その内部に小径部25aの軸孔である第1小径通路と大径部24の軸孔である大径通路と小径部25bの軸孔である第2小径通路とを有している。そして、大径部24は注入部14の開口14aを除いて平坦な第1内周面28と小径部25a及び25bの内径差による第1環状内端面26a及び26bとを有し、小径部25a及び25bそれぞれは平坦な第2内周面29a及び29bと蓋体23a及び蓋体23bの内面である第2環状内端面27a及び27bとを有している。なお、コネクタ1における第1環状内端面26a及び26bがこの発明の「管状収納部における軸線方向両側の内面」に相当する。
第1連通部12は小径部25aに連通して第2環状内端面27aの略中心に開口し、第2連通部13は小径部25bに連通して第2環状内端面27bに略中心に開口している。第1連通部12は管状収納部11、具体的には小径部25aよりも小さな内径を有し、第2連通部13は管状収納部11、具体的には小径部25bよりも小さな内径を有している。第1連通部12及び第2連通部13はその連通位置が異なること以外は基本的に同様である。第1連通部12及び第2連通部13の内径は適宜に設定されるが、流体の流通量とコネクタ弁体5の案内とを考慮して、例えば、コネクタ用弁体5の内径が1〜15mmである場合には2〜30mmに設定される。
注入部14は、管状収納部11の管壁に連通して流路21の周側面にすなわち大径通路24の軸線方向の略中央に開口している。この注入部14は、特にその開口14aが管状収納部11の軸線長さよりも小さな内径を有していればよく、小径部25a及び25bを有する管状収納部11にあっては大径部24の軸線長さよりも小さな内径を有している。注入部14は、管状収納部11に接続された基部から先端に向かって内径が徐々に大きくなるテーパ内周面を有している。
管状収納部11において、大径部24、小径部25a、小径部25b、第1連通部12及び第2連通部13はいずれも軸線方向に一定の外径及び内径を有している。
コネクタ管11は、通常剛性のある材料、例えば、各種樹脂、各種ガラス、各種セラミックス、各種金属で形成される。樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アイオノマー、アクリル系樹脂、ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリシクロヘキサンテレフタレート(PCT)等のポリエステル、ポリエーテル、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンオキシド、変性ポリフェニレンオキシド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、フッ素系樹脂、又はこれら樹脂を1種以上含むブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられる。
コネクタ用弁体5は、図3〜図7に示されるように、管状収納部11内に配置される管状弾性体17と注入部14内に配置される頭部18とを有している。
管状弾性体17は、開口した開口部32a及び32bを両端に有する管状体であって軸線長さが短く、その断面輪郭形状が円又は楕円の扁平な管体、換言すると環状体になっている。具体的には、管状弾性体17は、断面輪郭形状が円形の管状基体31と、管状基体31の軸線方向の一開口部32aすなわち開口端面にその軸線方向に向かって一開口部32aから突出する環状体33aと、管状基体31の軸線方向の他開口部32bすなわち開口端面にその軸線方向に向かって他開口部32bから突出する環状体33bとを有している。環状体33a及び33bは基本的に同様であって、管状基体31と同一又はわずかに大きな内径と管状基体31よりも小さな外径とを有し、管状基体31の開口部32a及び32bそれぞれを一巡するように、開口部32a及び32bそれぞれに配置されている。
管状弾性体17の主構造を成す管状基体31は、断面輪郭形状が円又は楕円であって軸線方向に一定の外径及び内径を有し、管状収納部11の主構造を成す大径部24内に収納配置される。管状基体31の外径は大径部24の内径と同一又はわずかに大きくなっており、その外周面34は平坦で流体を流通させる貫通孔等を有してない。したがって、管状弾性体17がコネクタ管3に収納されると管状基体31の外周面34は大径部24の第1内周面28(注入部14の開口14aを除く。)に密接する。管状基体31の内径は流体の流通量、コネクタ1のシール性等を考慮して適宜に設定されている。このコネクタ用弁体5において、管状基体31の開口部32a及び32bは環状体33a及び33bとの外径差によって形成された段差端面になっている。管状基体31は、大径部24の軸線長さと同一又はわずかに長い軸線長さを有しており、コネクタ用弁体5がコネクタ管3に収納されると管状基体31の開口部32a及び32bすなわち段差端面それぞれが大径部24の第1環状内端面26a及び26bに密接する。
環状体33a及び33bは、ぞれぞれ、小径部25a及び25b内に収納配置される。環状体33a及び33bは、管状基体31の外径並びに小径部25a及び25bの内径よりも小さな外径を有していればよく、管状基体31と大径部24とのシール性に優れる点で、管状基体31の厚さの半分以下となる外径を有しているのが好ましい。環状体33a及び33bは、小径部25a及び25bの軸線長さと同一又はわずかに長い長さで開口部32a及び32bから突出している。環状体33a及び33bは、一定の外径を有する環状突出部で先端に断面形状が半円形又は半楕円形である先端部38a及び38bを有している。したがって、コネクタ用弁体5がコネクタ管3に収納されると、環状体33a及び33bの外周面35a及び35bが第2内周面29a及び29bに密接し、環状体33a及び33bの先端部38a及び38bが第2環状内端面27a及び27bに密接する。
管状弾性体17において、管状基体31並びに環状体33a及び33bはいずれも軸線方向に一定の外径及び内径を有し、弾性を有している。
頭部18は、管状弾性体17における管状基体31の外周面34から管状弾性体17の半径方向に突出する円柱体として、外周面34に立設されている。この頭部18は注入部14内に配置されるから頭部18の管状基体31に対する突出方向は注入部14の管状収納部11に対する延在方向と基本的に同様である。頭部18の外径は注入部14の開口14aと基本的に同一であって軸線方向に一定になっている。したがって、頭部18の外径は管状基体31の軸線長さよりも小さく、コネクタ用弁体5がコネクタ管3に収納されると頭部18における管状基体31の軸線方向の両側には蓋体32a及び蓋体32bとの間隙がある。
この頭部18は、図4によく示されるように、コネクタ1すなわち注入部14が開放姿勢にあるときに注入部14と第1連通部12の開口12a及び第2連通部13の開口13aとを連通させるように管状弾性体17を三日月状に変形させるのに十分な軸線長さを有している。例えば、頭部18の軸線長さは、管状弾性体17の外径及び内径等を考慮して、同図に示されるように、注入部14に針無し管体51が接続されて頭部18が後退したときに、管状弾性体17と頭部18との接続部が第1連通部12の開口12a及び第2連通部13の開口13aよりも頭部18の後退方向側に位置する長さに設定される。このように、コネクタ1において管状弾性体17及び頭部18はそれらの接続部並びに連通部12の開口12a及び13の開口13aを連通させるように、構成されている。好ましくは、頭部18の軸線長さは、図1、図2(a)及び図3によく示されるようにコネクタ1すなわち注入部14が密閉姿勢にあるときに後述する注入案内部37が注入部14の開口14aから突出するのに十分な軸線長さである。
頭部18は、その先端に流体をコネクタ管3内に案内する注入案内部37を有している。注入案内部37は先端に向かって先細となる錐形をしており、互いに対面する傾斜面で構成されている。この注入案内部37は雑菌等のふき取り又は消毒を考慮して注入部14の開口14aから突出するように配置されている。
コネクタ用弁体5、特に管状弾性体17は、コネクタ管3との密閉性に優れ、一様に弾性変形する点で、弾性材料で作製され、例えば30〜70のJIS A硬度を発現させる弾性を有しているのが好ましい。このような硬度を発現させる弾性材料として、例えば、各種ゴム、各種エラストマー等が挙げられる。ゴムとしては、例えば、シリコーンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、ヒドリンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム等が挙げられる。エラストマーとしては、例えば、スチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、トランスポリイソプレン系熱可塑性エラストマー、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマー、塩素化ポリエチレン系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。この弁体はこれら弾性部材を定法によって成形又は加工することで製造できる。
コネクタ用弁体5の頭部18は前記弾性材料で作製されることもできるが、管状弾性体17を所望のように変形させることができる点で、前記した剛性のある材料、例えば、各種樹脂、各種ガラス、各種セラミックス、各種金属で作製されるのが好ましい。
コネクタ1は、コネクタ管3とコネクタ管3に収納されるコネクタ用弁体5とを備えている。このとき、コネクタ用弁体5はその外面が管状収納部11の内面に密接するように収納又は装入され、コネクタ1は密閉状態となる。具体的には、コネクタ用弁体5は、第1外周面34が第1内周面28に密接すると共に開口部32a及び32bすなわち前記段差端面が第1環状内端面26a及び26bに密接するように、収納されている。加えて、コネクタ用弁体5は、第2外周面35a及び35bが第2内周面29a及び29bに密接すると共に先端部38a及び38bが第2環状内端面27a及び27bに密接するように、収納されている。
このコネクタ1の作用を説明する前にこのコネクタ1に接続される針無し管体51について簡単に説明する。この針無し管体51は、図4及び図5に示されるように、内腔51aすなわち流体を収容する空間を内部に有していれば特に限定されず、前記した各種の管体、シリンジ等が挙げられる。針無し管体51の先端部52は注入部14に接続可能な形状になっており、通常、注入部14の内径よりも僅かに小さな外径を有する小径環状構造になっている。この先端部52の外周面には注入部14に形成されたルアーロックに螺合するルアー溝が形成された管状壁52aを有している。針無し管体51は通常、前記した剛性のある材料で形成されている。
コネクタ1は、コネクタ管3とコネクタ用弁体5とを備えており、コネクタ用弁体5がコネクタ管3の第1内周面28と第1環状内端面26a及び26bに密接して注入部14を密閉する密閉姿勢と、頭部18が管状収納部11内に後退して注入部14と第1連通部12の開口12a及び第2連通部13の開口13aとを連通させる開放姿勢とに移行可能になっている。密閉姿勢から開放姿勢への移行は針無し管体51を注入部14に接続することで達成され、一方、開放姿勢から密閉姿勢への移行は針無し管体51を注入部14から離脱又は抜脱することで達成される。
コネクタ1の作用を具体的に説明する。コネクタ1において、コネクタ用弁体5は管状収納部11内にフィットした状態又は軸線方向及び半径方向にわずかに圧縮された状態で収納配置されている。したがって、コネクタ用弁体5は、図2、図3及び図6に示されるように、特にコネクタ管3及びコネクタ用弁体5の密接状態を解除してこれらの位置関係を表す図2(b)にコネクタ管3及びコネクタ用弁体5の密接状態が理解しやすく示されているように、針無し管体51が注入部14に接続されていないとき、コネクタ用弁体5及び管状収納部11は、第1外周面34が第1内周面28に密接すると共に開口部32a及び32bすなわち前記段差端面が第1環状内端面26a及び26bに密接している。コネクタ1においてコネクタ管3は小径部25a及び25bを有し、コネクタ用弁体5は環状体33a及び33bを有しているから、コネクタ用弁体5及び管状収納部11は、前記密接状態に加えて、第2外周面35a及び35bが第2内周面29a及び29bに密接すると共に先端部38a及び38bが第2環状内端面27a及び27bに密接している。そして、このとき、小径部25aから流入してくる流体はコネクタ用弁体5の内部すなわち管状基体31並びに環状体33a及び33bの軸孔内を流通して小径部25bに流入する。このように、針無し管体51が注入部14に接続されていないときは、コネクタ用弁体5の外面と管状収納部11の内面とが密接した状態にあり、流体はコネクタ用弁体5の軸孔内を流通するから、大径部24に開口する注入部14の開口14aは管状弾性体17で液密に密閉され、小径部25aに開口する第1連通部12の開口12a及び小径部25bに開口する第2連通部13の開口13aに連通することはない。特にコネクタ1は、大径部24と管状基体31との密接状態に加えて、環状体33a及び33bと小径部25a及び25bとが密接状態にあるから、3つの外周面34、35a及び35bと開口部32a及び32b並びに先端部38a及び38bとで注入部14の開口14aが密閉されており、より一層高いシール性を発揮する。したがって、第1連通部12から流入してくる流体も第2連通部13から逆流してくる患者の血液等も注入部14から流出することがなく、このコネクタ用弁体5は逆止弁、止血弁等としても機能する。
コネクタ1を介して患者に流体を供給するには、図4、図5及び図7に示されるように、針無し管体51の先端部52を注入部14に圧入する。そうすると、針無し管体51は頭部18を管状収納部11内まで後退させる。このとき頭部18は注入部14の内周面で案内される。頭部18が後退するにつれて、注入部14側においてコネクタ用弁体5の外面と管状収納部11の内面との密接した状態が解除されて、管状弾性体17における頭部18との接続部近傍がこの接続部を中心としてその軸孔内に陥没して管状弾性体17が側面視所謂「三日月」形状に変形する。このとき管状弾性体17はその環状体33a及び33bが蓋体23a及び23bの内面に接触しており、換言すると管状弾性体17は変形時に蓋体23a及び23bで案内される。そして、管状弾性体17及び頭部18は前記のように構成されているから、針無し管体51が注入部14に完全に接続されると、管状弾性体17の前記接続部が第1連通部12の開口12a及び第2連通部13の開口13aよりも頭部18の後退方向先端側に位置すると共に頭部18における管状基体31の軸線方向の両側に蓋体32a及び蓋体32bとの間隙が生じる。このようにしてコネクタ1は開放状態になる。この開放状態においては、この間隙を介して第1連通部12及び第2連通部13が連通して第1連通部12から流入してくる流体をコネクタ用弁体5の外側を通過させて第2連通部13に流通させる。また、この間隙及び管状収納部11の流路21によって注入部14は第1連通部12及び第2連通部13に連通し、注入部14から注入される流体をコネクタ用弁体5の外側を通過させると共に第1連通部12から流入してくる流体と合流させて第2連通部13に流通させる。このようにコネクタ用弁体5は針無し管体51の注入部14への接続によって密閉姿勢から開放姿勢に移行するから、針無し管体51に収容されている流体にコネクタ1内を流通する流体の圧力以上の圧力を作用させなくても針無し管体51からコネクタ1内に注入できる。したがって、コネクタ1に針無し管体51から流体を容易に注入でき、高い注入性を発揮する。
このようにして針無し管体51に収容された所望の流体をコネクタ1に注入した後に針無し管体51を注入部14から抜脱すなわち退避すると、針無し管体51の押圧力が解除されて、管状弾性体17は自身の反発力又は復元力で復元してコネクタ用弁体5の外面と管状収納部11の内面とが密接されると共に頭部18が注入部14内に進入して、密閉姿勢に移行すなわち復帰する。このとき管状弾性体17はその環状体33a及び33bが蓋体23a及び23bの内面に接触しており、換言すると管状弾性体17は復元時に蓋体23a及び23bで案内される。したがって、管状弾性体17は開放姿勢に移行する前の密閉姿勢と同じ姿勢に復帰する。
このようにコネクタ1は、軸線方向の両側が蓋体23a及び23bで規制されつつ案内された状態でコネクタ用弁体5が変形及び復元することによって、針無し管体51が注入部14に接続されていないときは密閉姿勢を保持し、針無し管体51が注入部14に接続されているときは開放姿勢を保持すると共に針無し管体51が注入部14から抜脱された押圧力が解除されると密閉姿勢に移行する。
そして、このコネクタ1は密閉姿勢では注入部14が高度にシールされており、かつ開放姿勢は針無し管体51によって保持されるから、コネクタ1は高い密閉性と注入する流体に過大な圧力を作用させなくても容易に注入できる注入性とを両立できる。
また、このコネクタ1は、管状弾性体17及び頭部18を有するコネクタ用弁体5を収納するという簡単な構成であるから、小型軽量化できるうえ製造も容易で製造コストも大幅に低減できる。
このコネクタ1は、公知の方法を適宜に応用して製造することができる。例えば、コネクタ管1は、第1連通部12を有する半割型と第2連通部13を有する半割型とを前記材料で成形し、これらに前記材料で成形等して作成したコネクタ用弁体5を収納して、半割型同士を超音波溶接して、製造できる。
この発明に係るコネクタ及びコネクタ用弁体は、前記した実施例に限定されることはなく、本願発明の目的を達成することができる範囲において、種々の変更が可能である。
例えば、コネクタ1は、管状収納部11の蓋体32aに連設された1本の第1連通部12と蓋体32bに連設された1本の第2連通部13とを有するコネクタ管3を備えた混注管として好適に用いられるが、この発明において、コネクタは、管状収納部の蓋体の一方のみに連設された連通部を有するコネクタ管を備えた、2つの接続口を有する注入管として好適に用いられてもよく、また、管状収納部の蓋体それぞれに連通された複数の連通部を有するコネクタ管を備えた混注管として好適に用いられてもよい。例えば注入管であればコネクタ1において第1連通部12が連通されていない態様が挙げられる。
コネクタ1は、管状収納部11、第1連通部12、第2連通部13及び注入部14を有するT字管になっているが、この発明において、コネクタはT字管に限定されず、例えば、連通部及び注入部を合計3つ有するY字管、連通部及び注入部を合計4つ有する十字管等になっていてもよく、また管状収納部の外周面に複数の注入部が放射状に連設されていてもよい。放射状に連設された複数の注入部を有するコネクタは、コネクタ1と同様に高いシール性を発揮するうえ複数の薬液を注入する際の操作性が容易で操作ミスを低減でき、小型化も可能になる。なお、この放射状に連設された複数の注入部を有するコネクタにおいては、管状収納部の外周面に配列された複数の注入部は互いに密閉姿勢及び開放姿勢に影響しないように構成されることが重要であり、例えば、注入部を十分な間隔をあけて配列し、管状収納部を大径化し、又は注入部の内径を小径化する手段等が挙げられる。
コネクタ1は、大径部24、小径部25a及び25bで構成された管状収納部11を有するコネクタ管1と、管状基体31並びに環状体33a及び33bとを有するコネクタ用弁体5とを備えているが、この発明に係るコネクタは、大径部のみからなる管状収納部を有するコネクタ管と管状基体のみからなるコネクタ用弁体とを備えていてもよく、大径部及び大径部の軸線方向の一方の端部のみに連設された小径部を有する管状収納部を有するコネクタ管と管状基体及び管状基体の一方の開口部に突出形成された環状体を有するコネクタ用弁体とを備えていてもよい。この発明に係るコネクタは管状収納部の内周面及び内面に管状弾性体の外周面及び開口部が密接するから管状弾性体が環状体を備えていなくても高いシール性を発揮できる。この高いシール性をさらに補強することを目的とするのであれば、コネクタ1等のように大径部24に加えて1又は複数の小径部25a及び25bを設け、かつ管状基体31に加えて1又は複数の環状体33a及び33bを設けることができる。
注入部14は管状収納部11の軸線に対して略垂直方向に延在し、頭部18は注入部14と同様に延在しているが、この発明において、注入部管状収納部の軸線に対して傾斜方向に延在していてもよく、例えば、軸線方向に沿って±45°以内の方向に傾倒するように延在していてもよく、また軸線を中心とする周方向に向かって±45°以内の方向に傾倒するように延在していてもよく、頭部18についても同様である。
管状弾性体17は、断面輪郭形状が円形になっているが、この発明においては変形性及び復元性を考慮して、例えば断面輪郭形状を楕円形にすることもできる。この場合に、コネクタにより一層高いシール性を発揮させるのであれば管状弾性体の短軸に対して鈍角で交差する方向に頭部を立設するのがよく、一方、コネクタにより一層高いシール性を発揮させるのであれば管状弾性体の長軸に対して鈍角で交差する方向に頭部を立設するのがよい。
管状弾性体17は、一定の外径及び内径を有し、周方向の厚さが一定になっているが、この発明において、管状弾性体、特に管状基体は、変形容易性、特に所謂「三日月」形状への変形容易性を目的として外径が一定で内径が異なる圧肉部及び薄肉部を有していてもよい。圧肉部及び薄肉部は成形によって例えば凸条及び溝として形成することができる。
管状弾性体17は、軸孔を有する管状体になっているが、この発明において、管状弾性体は、その内周面を頭部の突出方向に平行又は交差する方向に沿って連結する少なくとも1本のリブを有していてもよい。例えば、リブを有する環状弾性体を備えたコネクタ用弁体として図8に示されるコネクタ用弁体6が挙げられる。コネクタ用弁体6の管状弾性体は管状弾性体19の内周面を互いに垂直に交差する二方向に連結する4本のリブ39を有している。この二方向のうち1つは頭部18の突出方向に平行になっている。このリブ39は連通部の開口12a及び13aを塞がないように形成されており、例えば、管状弾性体19の軸線長さよりも薄く、管状弾性体19の両端面よりも内部側に配置されている。このリブ39は、流体の流通を妨げることなく、管状弾性体19の復元力を保持し、コネクタのシール性をさらに向上させる。
頭部18は、その先端に互いに対面する傾斜面で構成された注入案内部37を有しているが、この発明において、注入案内部は針無し管体等の先端面との間に間隙が形成される構成であればよく、例えば、頭部の先端面に形成された案内溝若しくはスリット、傾斜面又は湾曲面等が挙げられる。
また、頭部18は外径が一定の円柱体であるが、この発明においては、外径が一定ではなくてもよく、また先端近傍に注入部の内周面に密着するフランジ状の環状シール部を有していてもよい。頭部が環状シール部を有していると、流体を注入後に針無し管体を注入部から抜脱する際等のコネクタ1からの逆流を効果的に防止できる。
コネクタ1において、流路21の周側面に開口する1つの注入部14を有するコネクタ管3と管状弾性体17の第1外周面34から突出する1つの頭部18を有するコネクタ用弁体5とを備えているが、この発明に係るコネクタは、流路の周側面に間隔をおいて開口する複数の注入部を有するコネクタ管と、管状弾性体の外周面に間隔をおいて突出する、注入部と同数の頭部を有するコネクタ用弁体とを備えていてもよい。このような複数の注入部を1つのコネクタ管に設けてなるコネクタは、特に複数の流体を注入する場合、時間差を設けて流体を注入する場合等に用いられる従来のコネクタ、例えば複数の注入部を異なるコネクタ管に設けてなる従来のコネクタに比して小型で軽量となる。
1 コネクタ
3 コネクタ管
5、6 コネクタ用弁体
11 管状収納部
12 第1連通部
12a 開口
13 第2連通部
13a 開口
14 注入部
14a 開口
17 管状弾性体
18 頭部
19 管状弾性体
21 流路
23a、23b 蓋体
24 大径部(大径通路)
25a、25b 小径部(小径通路)
26a、26b 第1環状内端面
27a、27b 第2環状内端面
28 第1内周面
29a、29b 第2内周面
31 管状基体
32a、32b 開口部
33a、33b 環状体
34 第1外周面
35a、35b 第2外周面
37 注入案内部
38a、38b 先端部
39 リブ
51 針無し管体
51a 内腔
52 先端部
52a 管状壁

Claims (10)

  1. 軸線に沿う流路を有する管状収納部と、前記管状収納部の内径よりも小径で前記流路の両端の少なくとも一方に開口する少なくとも1つの連通部と、前記管状収納部の軸線長さよりも小さな内径で前記流路の周側面に開口する少なくとも1つの注入部とを有するコネクタ管に装入されるコネクタ用弁体であって、
    前記管状収納部の内周面に密接する外周面と前記管状収納部における軸線方向両側の内面それぞれに密接する開口部とを有し、前記管状収納部内に配置される管状弾性体と、
    前記管状弾性体の外周面から前記管状弾性体の半径方向に突出し、前記注入部内に配置される頭部とを有するコネクタ用弁体。
  2. 前記管状弾性体は、前記開口部の少なくとも一方に、前記管状弾性体の軸線方向に向かって前記管状弾性体よりも小さな環状に突出する環状体を有している請求項1に記載のコネクタ用弁体。
  3. 前記管状弾性体及び前記頭部は、前記注入部が開放されているときに前記管状弾性体と前記頭部との接続部及び前記連通部の前記開口を連通させるようになっている請求項1又は2に記載のコネクタ用弁体。
  4. 前記管状弾性体は、断面輪郭形状が円又は楕円であってその外周面が平坦である請求項1〜3のいずれか1項に記載のコネクタ用弁体。
  5. 前記管状弾性体は、その内周面を前記頭部の突出方向に平行又は交差する方向に沿って連結する少なくとも1本のリブを有している請求項1〜4のいずれか1項に記載のコネクタ用弁体。
  6. 前記頭部は、その先端に注入案内部を有している請求項1〜5のいずれか1項に記載のコネクタ用弁体。
  7. 軸線に沿う流路を有する管状収納部、前記管状収納部の内径よりも小径で前記流路の両端の少なくとも一方に開口する少なくとも1つの連通部、及び、前記管状収納部の軸線長さよりも小さな内径で前記流路の周面に開口する少なくとも1つの注入部を有するコネクタ管と、
    前記管状弾性体の外周面が前記管状収納部の内周面に密接すると共に前記開口部が前記管状収納部における軸線方向両側の内面それぞれに密接するように前記コネクタ管に収納される請求項1〜6のいずれか1項に記載のコネクタ用弁体とを備え、
    前記管状弾性体が前記内周面及び前記内面に密接して前記注入部が密閉される密閉姿勢と、前記頭部が前記管状収納部に後退して前記注入部と前記連通部の前記開口とが連通する開放姿勢とに移行可能なコネクタ。
  8. 前記コネクタ管は、前記流路の両端それぞれに開口する少なくとも2つの連通部を有する混注管である請求項7に記載のコネクタ。
  9. 前記コネクタ管は、前記注入部が連通する大径部及び大径部の軸線方向両側の少なくとも一方に前記連通部が連通する小径部を有する管状収納部を有し、前記コネクタ用弁体は請求項2〜6のいずれか1項に記載のコネクタ用弁体を備えた請求項7又は8に記載のコネクタ。
  10. 前記コネクタ管は前記流路の周側面に間隔をおいて開口する複数の注入部を有し、
    前記コネクタ用弁体は前記管状弾性体の外周面に間隔をおいて突出する前記注入部と同数の頭部を有している請求項7〜9のいずれか1項に記載のコネクタ。
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