JP2013068250A - コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】流体の注入性に優れたコネクタを提供する。
【解決手段】管体を接続可能な接続口12〜14、これらの接続口12〜14を連通する内部空間15、及び、内部空間15内に第1の接続口12から距離をおいて連続又は非連続の環状に配置された弁座18を有するコネクタ管5と、第1の接続口12を密閉する密閉部21及び密閉部21に連接され、少なくとも1本の溝が配置された流路拡縮部22を有する回転楕円体様の弁体7とを備え、この弁体7は、密閉部21が第1の接続口12に面し、流路拡縮部22が弁座18に面するように、配置されている。
【選択図】図1

Description

この発明は、コネクタに関し、さらに詳しくは、流体の注入性に優れたコネクタに関する。
少なくとも2つの管体同士を接続するコネクタには種々のものが知られているが、例えば、医療用コネクタが挙げられる。医療用コネクタは、例えば、患者に留置されたカテーテル等を介して患者に必要な薬液、体液、栄養剤等(この発明において流体と称する。)を投与する静脈内投与又は輸血等に用いられるコネクタ、具体的には注入管、1つの管体に接続された第1の流体とは異なる種類又は濃度の第2の流体を同様にして患者に静脈内投与する場合に用いられるコネクタ、具体的には混注管等が挙げられる。
従来、混注管等の医療用コネクタに第2の流体を注入するのに注射針を備えた注射器等を用いていたが、医療従事者の針刺しによる感染を未然に回避するために、近年、このような注射器に代えて、注射針を備えていない注射器等の管体、例えば、ルアーロック付きシリンジ、ルアーロック付き輸液管等が医療用コネクタに接続する管体として用いられるようになっている。
このような注射針を備えていない管体を接続可能又は使用可能な医療用コネクタは、接続口を常時液密にシールする一方、必要時に限って接続口を開いて流体を投与可能にするために、その内部に弁体を備えている。
このようなコネクタとして、例えば、特許文献1には「第1の液体のための第1のインレットと、第2の液体のための第2のインレットと、前記第1の液体と前記第2の液体とのためのアウトレットとを有するハウジングと、前記第1の液体の圧力が前記第2の液体の圧力と等しいかまたはこれを超えた時、前記第2のインレットを閉塞する閉塞手段とを有する液体混合装置において、前記閉塞手段は、前記ハウジングから分離され、前記ハウジングに固着されていない弾性部材であることを特徴とする液体混合装置」が記載されている(例えば、請求項1等)。この「液体混合装置」において「液体圧力が印可されると、ライナはハウジングの内面から排除され、第2の液体が、ハウジングの内部に、ライナとハウジングとの間に、さらには、ライナの終端の周囲に流れ込み、点滴管を流れる流体と混合する」と記載されている(0013欄、図3及び図4等)。
混注口に使用される逆止弁に関する発明として流体により逆止弁を変形させるものが特許文献2に記載されている。具体的には、特許文献2には「第2図に示される逆止弁は環状部材1の開口端5に薬液注入器8(注射器)の先端部6を挿入し、弁体4を第2図bに示すように変形させて薬液を注入するもの」が記載されている(第2図及び第1頁右欄第14行〜同欄第17行)。この逆止弁における「弁体4を変形させるのに過大な力を必要としていた」(第1頁右欄第17行〜同欄第18行)という課題を解決する特許文献2の発明は「一端が開口端であって他端が医療器の管状体と接続される接続開口部である管状部材と、該管状部材の内部に設けられ、通常状態において該管状部材の内壁との間で実質的に液密状態を維持する弁体とからなる逆止弁において、該弁体は、可撓性材料からなり、かつ、前記管状部材の前記一端よりやや内方に設けられており、さらに、該弁体は、前記管状部材の内壁に少なくとも他端側周辺が密着する胴部と、該胴部の前記管状部材の前記一端側端部に、前記胴部の外径とほぼ等しいかまたは小径の基端外径を有し、先端に向かって縮径化する頭部と、該胴部の他端側より胴部内部に設けられた凹部を有することを特徴とする」ことが記載されている(例えば、請求項1等)。
特開平7−328118号公報 実公平1−9580号公報
特許文献1の「液体混合装置」においては「ライナがハウジングの内面から排除される」のに十分な液体圧力を第2の液体に印加しないとライナの両端部までハウジングの内面から排除されないから第2の液体を注入できないという問題がある。また、特許文献2の「逆止弁」においても「流体圧力で弁体12を変形」させないと薬液を注できず、引用文献2の第2図に示される逆止弁に比べればある程度改善されているものの薬液を容易に注入できるとはいえない。特に、第2の液体又は薬液は一挙に注入される場合もあるが、通常は、比較的時間をかけて徐々に注入されるから、特許文献1の「液体混合装置」も特許文献2の「逆止弁」も、第2の液体又は薬液の注入が完了するまで第2の液体又は薬液に作用させた過大な液体圧力を保持するのは容易ではない。
この発明は、流体の注入性に優れたコネクタを提供することを、目的とする。
この発明の発明者らは、弁体を少なくとも1本の溝を有する回転楕円体様とすると、圧縮されたときにこの溝が拡幅することで弁体自体が容易に弾性変形すると共に拡幅した溝が流体を案内してコネクタ内を流通させることができ、その結果、比較的低圧でも注射針を備えていない管体等を接続口に圧入できるうえ流体を速やかに注入・流通させられることを見出した。
前記課題を解決するための手段であるこの発明に係るコネクタは、管体を接続可能な少なくとも2つの接続口、これらの接続口を連通する内部空間及び内部空間内に第1の接続口から距離をおいて連続又は非連続の環状に配置された弁座を有するコネクタ管と、第1の接続口を密閉する密閉部及び密閉部に連接され、少なくとも1本の溝が配置された流路拡縮部を有する回転楕円体様の弁体とを備え、前記弁体は密閉部が第1の接続口に面し、流路拡縮部が弁座に面するように配置されていることを特徴とする。
このコネクタにおける好適な一例は、
(1)前記弁体はその1つの軸線上に前記密閉部及び前記流路拡縮部が配置されており、
(2)前記密閉部及び前記流路拡縮部はそれぞれ半球面に配置されており、
(3)前記回転楕円体は扁平回転楕円体、扁長回転楕円体又は球であり、
(4)前記溝は前記弁体が前記コネクタ管に配置されたときに前記弁座の開口を通過するように延在しており、
(5)前記溝は前記回転楕円体の極を通過して両端部が前記密接部近傍まで延在しており、
(6)前記密閉部は流体を前記コネクタ管内に流入させる流入機構を有しており、
(7)前記流入機構は前記第1の接続口に向けて突出する突起、前記第1の接続口内に出現するその開口よりも小さな案内溝、又は、粗面化処理された曲面であり、
(8)前記弁体は弾性材料で作製されており、
(9)前記コネクタは2つの前記接続口を有する前記コネクタ管を備えた注入管であり、
(10)前記コネクタは少なくとも3つの前記接続口を有する前記コネクタ管を備えた混注管である。
この発明に係るコネクタは、接続口を連通する内部空間内に第1の接続口から距離をおいて環状に配置された弁座を有するコネクタ管と、第1の接続口を密閉する密閉部及びこの密閉部に連接され、少なくとも1本の溝が配置された流路拡縮部を有する回転楕円体様の弁体とを備え、この弁体の密閉部が第1の接続口に面し、流路拡縮部弁座に面するように配置されているから、注射針を備えていない管体等を第1の接続口に挿入すると、流路拡縮部の溝が拡幅することによって回転楕円体様の弁体が容易に弾性変形すると共に拡幅された溝が注入された流体を弁座の開口内に流通させる。したがって、この発明によれば流体の注入性に優れたコネクタを提供できる。
図1は、この発明に係るコネクタの一例を示す概略図であり、図1(a)はこの発明に係るコネクタの一例における密閉状態を示す概略断面図であり、図1(b)はこの発明に係るコネクタの一例における第1の接続口から弁体を見たときの概略説明図である。 図2は、この発明に係るコネクタの一例に配置された弁体をコネクタ管から抜き出して示す概略抜粋図であり、図2(a)はこの発明に係るコネクタの一例に配置された弁体をコネクタ管から取り出してコネクタの軸線に対して垂直方向から見たときの概略抜粋図であり、図2(b)はこの発明に係るコネクタの一例に配置された弁体をコネクタ管から取り出して第2の接続口側から見たときの概略抜粋図である。 図3は、この発明に係るコネクタの一例を示す概略図であり、図3(a)はこの発明に係るコネクタの一例における開放状態を示す概略断面図であり、図3(b)はこの発明に係るコネクタの一例における開放状態にある弁体近傍を拡大した概略抜粋拡大図である。
この発明に係るコネクタは、少なくとも2つの管体同士を接続するコネクタ、例えば、患者に留置されたカテーテルに連結されたチューブ等と輸液管等とを接続する医療用コネクタすなわち注入管等として、特に、前記チューブと、注射針を備えていない注射器等の管体、例えば、ルアーロック付きシリンジ、ルアーロック付き輸液管等(この発明において針無し管体と称する。)を接続する医療用コネクタすなわち混注管等として、好適に用いられる。
この発明に係るコネクタは、管体を接続可能な少なくとも2つの接続口、これらの接続口を連通する内部空間、及び、この内部空間内に第1の前記接続口から距離をおいて連続又は非連続の環状に配置された弁座を有するコネクタ管と、第1の接続口を密閉する密閉部及びこの密閉部に連接され、少なくとも1本の溝が配置された流路拡縮部を有する回転楕円体様の弁体とを備えている。この発明に係るコネクタにおいて、コネクタ管の接続口は例えば針無し管体が接続可能になっているのが好ましく、コネクタ管の内部空間は流体の流路と弁体を収納する弁体収納部とを兼ねている。
このコネクタは、コネクタ管は第1の接続口とこの接続口から距離をおいて環状に配置された弁座とコネクタ管の内面とで画成される弁体収納部を有し、弁体は第1の接続口を密閉する密閉部と少なくとも1本の溝が配置された流路拡縮部とを有する回転楕円体様になっているから、弁体収納部に収納配置された弁体の密閉部で第1の接続口を密閉する密閉状態と、弁体が弾性変形して第1の接続口を開放する開放状態とを移行可能になっている。このように弁体の弾性変形によって密閉状態と開放状態とに移行してコネクタが開閉する。すなわち、この発明に係るコネクタにおいて、第1の接続口に針無し管体等が接続されていない状態では弁体の密閉部が第1の接続口を密閉し、一方、第1の接続口に針無し管体等が接続された状態では回転楕円体様の弁体が弾性変形して第1の接続口を開放する。
この発明に係るコネクタにおいては、弁体が弾性変形するときに溝が拡幅してその弾性変形を一層容易にするから第1の接続口に針無し管体を容易に挿入でき、拡幅した溝によって流体がコネクタ内に流通する。そして、針無し管体を第1の接続口から抜脱すると拡幅した溝が縮幅すると共に弁体が復元して密閉部が第1の接続口を密閉する。したがって、この発明に係るコネクタは、高い密閉性を損なうことなく、注入する流体に過大な圧力を作用させなくても流体を容易にコネクタに注入できる。
また、この発明に係るコネクタは、第1の接続口近傍に溝を有する回転楕円体様の弁体を収納するという簡単な構成であるから、容易にしかも歩留まりよく製造でき、かつ製造コストも大幅に低減できる。さらに、この発明に係るコネクタは構造が簡単であるうえ溝の拡縮によって弁体の弾性変形を補助又は促進するから、針無し管体を第1の接続口に比較的小さな圧力で容易に挿入できるにもかかわらず、弾性変形の均一性が高く注入容易性を長期間にわたって維持できる。
この発明に係るコネクタの弁体は回転楕円体様をなしている。この発明において、回転楕円体には、楕円の短軸を回転軸とする回転楕円体としての扁平回転楕円体(パンケーキ(pancake)形とも称する。)、楕円の長軸を回転軸とする回転楕円体としての扁長回転楕円体(紡錘形、シガー(sigar)形とも称する。)、及び、円の直径を回転軸とする回転楕円体としての球を含む。また、「(回転楕円体)様」とは、幾何学的に正確な回転楕円体であることに加えて、弁体として機能して本願発明の効果を奏する範囲で幾何学的に正確な回転楕円体でない、たとえば実質的な回転楕円体をも含む。
このように、この発明において、回転楕円体様の弁体は、密閉部と流路拡縮部とを有していればよく、好ましくは密閉部と流路拡縮部とを1つの軸線上に有しており、特に好ましくは密閉部と流路拡縮部とを半球面それぞれに有している。この発明に係るコネクタにおいて、その他の構成はコネクタに要求される機能等に応じて適宜に変更できる。また、この発明において、弁体は後述する弾性材料で作製されていると、通常、溝が拡幅するように弁体が弾性変形するが、弁体の弾性変形に伴って溝をより一層容易かつ速やかに拡幅させるには、例えば、溝の開口幅を最も大きくする手段、溝の幅をその深さ方向に徐々に小さくする手段、断面三角形のように溝の底部に角を有している場合にはその角を90°以上に設定する手段、又は、高高度の弾性材料で形成された芯体の外周にそれよりも低高度の弾性材料で形成された被覆層に溝を設ける手段を弁体に採用すること等が好適に挙げられる。
この発明に係るコネクタを具体的に説明する。この発明に係るコネクタの一例であるコネクタ1は、図1及び図2に示されるように、平面視略T字状のコネクタ管5とコネクタ管5に内蔵される弁体7とを備えている。このコネクタ管5は弁体7を内蔵又は配置できる限り従来公知のコネクタ管を限定されることなく用いることができ、例えば、図1(a)に示される平面視略T字状のコネクタ管5、平面視略Y字状のコネクタ管、平面視略十字状のコネクタ管等が挙げられる。
コネクタ管5は、概略中空円筒状を成しており、その軸線方向の一端側に針無し管体31が接続される第1の接続口12が配置され、他端側にカテーテル等に連結された管体が接続される第2の接続口13が配置され、前記軸線方向に交差する方向に突出し、流体を収納したバッグ等に連結された管体が接続される第3の接続口14が配置されている。このコネクタ管5において、例えば、第1の接続口12には針無し管体31等が接続され、第2の接続口13には患者に留置されたカテーテル等に連結された図示しない管体が接続され、第3の接続口14には患者に投与する流体を収納したバッグ等に連結された図示しない管体が接続される。コネクタ管5の各接続口12〜14には必要に応じて、後述する針無し管体31と接続可能な構造又は接続を一時的に保持可能な構造、例えば、ルアーロックネジ等が形成されている。このコネクタ管5において、内部空間15がもっとも大径の中空構造になっており、第1の接続口12、第2の接続口13及び第3の接続口14が内部空間15よりも小さな径の管体構造になっている。
このコネクタ管5において、第1の接続口12と第2の接続口13との間に接続口12〜14を連通し、弁体7を収納可能な内部空間15が配置されている。この内部空間15は流体の流路17と弁体7を収納する弁体収納部16とを兼ねている。この内部空間15は、具体的には、第1の接続口12に隣接配置された弁体収納部16と接続口12〜14に接続する流路17とを含み、中空円筒形になっている。
弁体収納部16は、第1の接続口12と、この接続口12と軸線Cを共有してこの接続口12と距離をおいて内部空間15すなわち弁体収納部16の内面に連続して一巡する環状に配置された弁座18と、内部空間15の内面で画成されている。弁座18は内部空間15の内面から軸線C方向に突出し、軸孔19を有している。この軸孔19は、図1(a)に示されるように、弁体7が載置されてその周面が接している。弁座18が配置される位置は、第1の接続口12との距離が弁体7の軸線長さよりも短くなる位置であるのが好ましく、弁体収納部16に弁体7がわずかに圧縮されるように収納される。弁体収納部16の直径は弁体7の径よりも大きくても小さくてもよいが弁体7の弾性変形を考慮すると、弁体7の径と同一又は大きいのが好ましい。
弁体7は、回転楕円体様をなしており、この例においては球である。この弁体7は、図2(a)に明確に示されるように、球の軸線すなわち直径のうち弁体収納部16に収納されたときにコネクタ1の軸線Cに一致する1つの軸線上であって球の半球面全体にそれぞれ配置された密閉部21及び流路拡縮部22を有している。換言すると、弁体7は半球状の密閉部21と半球状の流路拡縮部22とを有し、全体として球になるように密閉部21と流路拡縮部22とが連接されている。この弁体7は中実になっている。
密閉部21は、図1(a)及び図1(b)に明確に示されるように、第1の接続口12に臨むように弁体収納部16内に配置され、第1の接続口12の内側に開口する環状開口を弁体7の球面で液密に密閉する。この密閉部21には、流体を前記コネクタ管内に流入させる流入機構が設けられており、具体的には、第1の接続口12内に出現する1本の案内溝26を有している。この案内溝26は、第1の接続口12の開口に出現する弁体7の球面内に配置されており、球の第1の極を通過して第1の接続口12の直径よりも小さな延在長さで周方向に延在している。したがって、密閉部21は、その外周面すなわち球面が第1の接続口12の開口に環状に接するコネクタ1の密閉状態において、コネクタ管5の内部をコネクタ1の外部から遮断しており、コネクタ1の密閉性が確保されている。この案内溝26の寸法及び本数並びに配置位置は、針無し管体31を第1の接続口12に挿入したときに、針無し管体31とコネクタ管5の内部とを連通可能にできれば特に限定されず、適宜の深さ、幅及び延在長さ、本数並びに配置位置を選択できる。この例においては、例えば、深さ0.1〜2mm、幅0.1〜2mm、延在長さ1〜3mmの1本の案内溝26が球の第1の極を通過するように配置されている。
流路拡縮部22は、図1(a)及び図2(a)に明確に示されるように、弁座18に載置されて弁体収納部16内に配置され、弁体収納部16と流路17とが溝27で連通している。この流路拡縮部22には、少なくとも1本の溝27が配置されており、具体的には、球における第1の極と反対側の第2の極で互いに交差するように4本の溝27が配置されている。溝27それぞれは、図2(a)及び図2(b)に明確に示されるように、球の第2の極を通過し、端部それぞれが球の赤道すなわち密閉部21との境界付近まで球面に沿って延在しており、4本の溝27は互いに45°の角度で交差している。このように溝27それぞれは弁体7が弁体収納部16に配置されたときに弁座18すなわち軸孔19の弁体収納部16側の開口を通過するように流路拡縮部22に配置されている。そして、溝27それぞれは、その延在方向の垂直断面が略半円形で流路拡縮部22の外周面すなわち球面に開口する開口幅が最も大きく、その深さ方向に幅が徐々に小さくなっている。この溝27の寸法及び本数並びに配置位置は、弁座18の弁体収納部16側の開口を通過するように延在していれば特に限定されず、適宜の深さ、幅及び延在長さ、本数並びに配置位置を選択できる。この例においては、例えば、深さ(垂直断面における半径)0.1〜2mm、最大開口幅0.1〜2mm、延在長さ1〜5mmの4本の溝27が前記のように配置されている。
この弁体7は、図1(a)に示されるように、密閉部21が第1の接続口12に面し、流路拡縮部22が弁座18に面するように、配置されている。
弁体7は、第1の接続口12の密閉性に優れ、一様に弾性変形する点で弾性材料で作製され、弾性を有しているのが好ましい。例えば、弁体7は30〜70のJIS A硬度を発現させる弾性を有しているのが好ましい。このような硬度を発現させる弾性材料として、例えば、各種ゴム、各種エラストマー等が挙げられる。ゴムとしては、例えば、シリコーンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、ヒドリンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム等が挙げられる。エラストマーとしては、例えば、スチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、トランスポリイソプレン系熱可塑性エラストマー、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマー、塩素化ポリエチレン系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。この弁体はこれら弾性部材を定法によって成形又は加工することで製造できる。このような弾性材料で作製された弁体7は弾性弁体とも称される。
このようなコネクタ管5及び弁体7を備えたコネクタ1の作用を説明する前にこのコネクタ1に接続される針無し管体31について説明する。この針無し管体31は、内腔31aすなわち流体を収容する空間を内部に有していれば特に限定されず、前記した各種の管体が挙げられる。図3(a)に示されるように、この針無し管体31の先端部32は第1の接続口12に接続可能な形状になっており、通常、第1の接続口12の内径よりも僅かに小さな外径を有する小径環状構造になっている。この先端部32の外周面には第1の接続口12に所望により形成されたルアーロックに螺合するルアー溝を有していてもよい。
コネクタ管5及び針無し管体31は通常剛性のある材料、例えば、各種樹脂、各種ガラス、各種セラミックス、各種金属で形成される。樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アイオノマー、アクリル系樹脂、ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリシクロヘキサンテレフタレート(PCT)等のポリエステル、ポリエーテル、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンオキシド、変性ポリフェニレンオキシド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、フッ素系樹脂、又はこれら樹脂を1種以上含むブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられる。
コネクタ1は、コネクタ管5と弁体7とを備えており、弁体収納部16に収納配置された弁体7の密閉部21で第1の接続口12を密閉する密閉状態と、弁体7が弾性変形して第1の接続口12を開放する開放状態とに移行可能になっている。
コネクタ1の作用を具体的に説明する。コネクタ1において、弁体7は弁体収納部16内で軸線C方向にわずかに圧縮した状態で収納配置されており、図1(a)及び図1(b)に示されるように、針無し管体31が第1の接続口12に接続されていないとき、コネクタ1は第1の接続口12の内側に開口する環状開口が密閉部21の球面で液密に密閉された密閉状態にある。このとき、密閉部21は、図1(b)に示されるように、その球面で第1の接続口12を密閉してコネクタ1の外部と内部とを遮断しているから、第3の接続口13を通過した患者の血液又は第2の接続口14から注入された流体等が第1の接続口12から流出することがなく、この弁体7は逆止弁、止血弁等としても機能する。
コネクタ1を介して患者に流体を供給するには、図3(a)に示されるように、針無し管体31の先端部32を弁体7の弾力に反して第1の接続口12に圧入する。そうすると、図3(b)に示されるように、弁体7は針無し管体31によって作用する弁体7の軸線C方向の押圧力で圧縮変形すると共に溝27が拡幅する。このように弁体7の溝27が拡幅すると弁体7が弾性変形しやすくなるから弁体7は中実であっても針無し管体31を比較的小さな圧力で第1の接続口12に挿入できる。そして、針無し管体31が軸線Cに沿って第1の接続口12に挿入されると、その先端面33は密閉部21に圧接しているが、先端面33における針無し管体31の挿入方向下流側に位置する案内溝26が内腔31aと弁体収納部16とを連通して第1の接続口12が開放状態になる。また、溝27が拡幅して弁体収納部16と流路17とをより大きな通路で連通させる。したがって、第1の接続口12に圧入された針無し管体31の内腔31aに充填された流体はまず案内溝26で案内されて弁体収納部16に注入され、次いで弁座18の軸孔19及び流路17を経て第2の接続口14に流入する。
このようにして所望の流体をコネクタ1に注入した後に針無し管体31を第1の接続口12から抜脱すなわち退避すると、針無し管体31により負荷された押圧力が解除されて、弁体7は自身の反発力又は復元力で復元して第1の接続口12を密閉する密閉状態に移行する。
このようにコネクタ1は、針無し管体31が第1の接続口12に接続されていないときは密閉状態を保持し、針無し管体31が第1の接続口12に接続されているときは開放状態を保持すると共に、針無し管体31が第1の接続口12から抜脱された押圧力が解除されると密閉状態に移行する。
そして、このコネクタ1は弁体7が弾性変形するときに溝27が拡幅してその弾性変形を一層容易にするから、第1の接続口12に針無し管体31が容易に挿入され、流体が注入される。一方、針無し管体31を第1の接続口12から抜脱すると拡幅した溝27が縮幅すると共に弁体7が復元して密閉部21が第1の接続口12を密閉する。したがって、コネクタ1は高い密閉性を損なうことなく、注入する流体に過大な圧力を作用させなくても流体が容易に注入される。
また、このコネクタ1は、第1の接続口12近傍に溝27を有する回転楕円体様の弁体7を収納するという簡単な構成であるから、容易にしかも歩留まりよく製造でき、かつ製造コストも大幅に低減できる。さらに、このコネクタ1は構造が簡単であるうえ溝27の拡縮によって弁体7の弾性変形を補助又は促進するから、針無し管体31を第1の接続口12に比較的小さな圧力で容易に挿入できるにもかかわらず、弾性変形の均一性が高く注入容易性を長期間にわたって維持できる。
この発明に係るコネクタは、前記した実施例に限定されることはなく、本願発明の目的を達成することができる範囲において、種々の変更が可能である。
例えば、コネクタ1は3つの接続口12〜14を有する混注管であるが、この発明においてコネクタは2つの接続口を有する注入管であってもよい。
コネクタ1において、弁座18は内部空間15の内面に連続して一巡する環状に配置されているが、この発明において、弁座は内部空間の内面に間隔を空けて一巡するように非連続な環状に配置されていてもよい。
コネクタ1において、弁体7は球であるが、この発明において、弁体は第1の接続口を密閉できる曲面と弁座における弁体収納部側の開口を通過するように溝を形成できる外面とを有する形状であればよく、例えば、扁平回転楕円体又は扁長回転楕円体に整形されていてもよい。また、この弁体7は中実であるが、この発明において弁体の復元性を損なわないのであれば弁体は中空であってもよい。さらに、コネクタ1において、弁体7の密閉部21及び流路拡縮部22はそれぞれ半球面全体にそれぞれ配置されているが、この発明において、密閉部及び流路拡縮部それぞれは、例えば半球面の一部例えば球帽等に配置されていてもよい。コネクタ1において、流入機構として1本の案内溝26が採用されているが、この発明において、流入機構は複数本の案内溝であってもよく、また、第1の接続口に向けて突出する少なくとも1つの突起であってもよく、粗面化処理された球面であってもよい。なお、この発明においては、針無し管体をコネクタの軸線に対して傾斜した状態で第1の接続口に挿入できれば、弁体はこのような流入機構を備えていなくてもよい。
コネクタ1において、流路拡縮部22には4本の溝27が配置されているが、この発明において、流路拡縮部に配置される溝の本数は特に限定されず、2本、3本又は5本以上であってもよい。また、コネクタ1において、溝27は4本すべてが第2の極を通過するように配置されているが、この発明において、溝は少なくとも1本が第1の接続口における弁体収納部側の開口を通過するように配置されていればよく、これ以外に第2の極を通過しないように配置されていていてもよい。コネクタ1において、溝27は幅を有し、常時弁体収納部16と流路17とを連通しているが、この発明において、溝は幅のないスリットであって拡幅された開放状態においてのみ弁体収納部と流路とを連通するように構成されていてもよい。さらに、コネクタ1において、溝27はその延在方向の垂直断面が略半円形になっているが、この発明において溝は延在方向の垂直断面が深さ方向に幅が狭くなる逆三角形(底部の角が90°以上)であってもよい。
1 コネクタ
5 コネクタ管
7 弁体
12 第1の接続口
13 第2の接続口
14 第3の接続口
15 内部空間
16 弁体収納部
17 流路
18 弁座
19 軸孔
21 密閉部
22 流路拡縮部
26 案内溝
27 溝
31 針無し管体
31a 内腔
32 先端部
33 先端面

Claims (13)

  1. 管体を接続可能な少なくとも2つの接続口、これらの接続口を連通する内部空間、及び、前記内部空間内に第1の前記接続口から距離をおいて連続又は非連続の環状に配置された弁座を有するコネクタ管と、
    前記第1の接続口を密閉する密閉部、及び、前記密閉部に連接され、少なくとも1本の溝が配置された流路拡縮部を有する回転楕円体様の弁体とを備え、
    前記弁体は、前記密閉部が前記第1の接続口に面し、前記流路拡縮部が前記弁座に面するように、配置されているコネクタ。
  2. 前記弁体は、その1つの軸線上に前記密閉部及び前記流路拡縮部が配置されている請求項1に記載のコネクタ。
  3. 前記密閉部及び前記流路拡縮部は、それぞれ、半球面に配置されている請求項1又は2に記載のコネクタ。
  4. 前記回転楕円体は、扁平回転楕円体、扁長回転楕円体又は球である請求項1〜3のいずれか1項に記載のコネクタ。
  5. 前記溝は、前記弁体が前記コネクタ管に配置されたときに前記弁座の開口を通過するように延在している請求項1〜4のいずれか1項に記載のコネクタ。
  6. 前記溝は、前記回転楕円体の極を通過して両端部が前記密接部近傍まで延在している請求項1〜5のいずれか1項に記載のコネクタ。
  7. 前記少なくとも1本の溝は、前記回転楕円体の極で互いに交差するように複数本が配置されている請求項1〜6のいずれか1項に記載のコネクタ。
  8. 前記密閉部は、流体を前記コネクタ管内に流入させる流入機構を有している請求項1〜7のいずれか1項に記載のコネクタ。
  9. 前記流入機構は、前記第1の接続口に向けて突出する突起、前記第1の接続口内に出現するその開口よりも小さな案内溝、又は、粗面化処理された曲面である請求項1〜8のいずれか1項に記載のコネクタ。
  10. 前記弁体は、中実体である請求項1〜9のいずれか1項に記載のコネクタ。
  11. 前記弁体は、弾性材料で作製されている請求項1〜10のいずれか1項に記載のコネクタ。
  12. 前記コネクタは、2つの前記接続口を有する前記コネクタ管を備えた注入管である請求項1〜11のいずれか1項に記載のコネクタ。
  13. 前記コネクタは、少なくとも3つの前記接続口を有する前記コネクタ管を備えた混注管である請求項1〜11のいずれか1項に記載のコネクタ。
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