〔第1の実施の形態〕
以下、図面を用いて、本発明の本実施形態に係る遊技台(例えば、スロットマシン100等の回胴遊技機や弾球遊技機)について詳細に説明する。まず、図1を用いてスロットマシン100の基本構成を説明する。図1は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
図1に示すスロットマシン100は、本体101と、本体101の正面に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110乃至112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110乃至112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン114は5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン114の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に関係なく、一律に同一数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応づけられている。以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。
音孔180はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には 音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置(以下、「演出画像表示装置」と称する場合がある)157を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
図2は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。本体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面に開口する箱体である。本体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110乃至112が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリール110乃至112の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に副制御基板を収納した副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
そして、下面板264には、メダル払出装置280(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置280の上方、即ちリール110乃至112の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して後述する主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
メダル払出装置280の右側には、メダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード265を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード265が、本体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
前面扉102は、本体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、図柄表示窓113の上部には、演出装置160、および、この演出装置160を制御する演出制御基板(図示省略)、上部スピーカ272、を設けている。図柄表示窓113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、音孔180に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。
次に、図3を用いて、スロットマシン100の制御部の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドックタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器314bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器314bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300には、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置280から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139は、各々のストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置280が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、および、リール112のインデックスセンサは、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置280に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ337(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
また、基本回路302には、情報出力回路334(外部集中端子板248)を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300は、電源管理部(図示しない)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等を記憶する。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418を設けており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277を設けている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、等)が接続されている。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出画像表示装置157の表示制御を含む演出装置160の各種制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、液晶表示装置157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部(例えば、シャッタ163のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等を記憶する。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU504に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、シャッタ163のモータを駆動する駆動回路530を設けており、駆動回路530には出力インタフェースを介してシャッタ163を設けている。この駆動回路530は、CPU504からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第2副制御部500には、センサ回路532を設けており、センサ回路532には入力インタフェースを介してシャッタセンサ538を接続している。CPU504は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ538の状態を監視している。
また、第2副制御部500には、VDP534(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)を設けており、このVDP534には、バスを介してROM506、VRAM536が接続されている。VDP534は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM536のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
次に、図4を用いて、上述の各リール110乃至112に施される図柄配列について説明する。なお、図4は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
<図柄配列>
各リール110乃至112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では10種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110乃至112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号1のコマには「ブランク1」の図柄、中リール111の番号0のコマには「ベル」の図柄、右リール112の番号2のコマには「セブン1」の図柄、がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に、図5を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、図5は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示す図である。
本実施形態における入賞役のうち、特別役1(BB(ビッグボーナス))はボーナス遊技に移行する役とされ、特別役2(SB(シングルボーナス))はSB遊技に移行する役とされている。また、再遊技役1〜再遊技役4は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「入賞役」には、作動役である、ビッグボーナス、シングルボーナスおよび再遊技役1〜再遊技役4が含まれる。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、ビッグボーナス、シングルボーナスおよび再遊技役1〜再遊技役4への入賞が含まれる。
スロットマシン100の入賞役には、ビッグボーナス(BB)と、シングルボーナス(SB)と、小役(小役1〜小役10)と、再遊技役(再遊技1〜再遊技4)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
「ビッグボーナス(BB)」(以下、単に、「BB」と称する場合がある)は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せは、BBが「セブン1−セブン1−セブン1」である。また、BBについてはフラグ持越しを行う。すなわち、BBに内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBBに入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBBに内部当選中となり、BBに対応する図柄組み合わせ「セブン1−セブン1−セブン1」が、揃って入賞する状態にある。
「シングルボーナス(SB)」は、入賞によりシングルボーナス遊技(SB遊技)が開始される特殊役(作動役)である。対応する図柄組合せは、「ブランク2−ベル−ベル」である。SB役に対応する図柄組み合わせが表示されると次回の遊技においてSB遊技が行われる。主制御部300は、SB遊技においてSB遊技であることに対応する入賞役抽選テーブルに基づいて入賞役を抽選する。なお、SB遊技は1回の遊技で終了する。また、特別役2の入賞役が当選した遊技で、遊技者が逆押し停止操作を行い、左リール110を停止する際にブランク2の図柄を引き込まないタイミングで停止操作を行うと「SBこぼし目」という図柄組み合わせが表示される。「SBこぼし目」の図柄組み合わせは「ベル−ベル−ベル」である。なお、SBについても上述のBBと同様にフラグ持越しを行う。但し、(詳細は後述するが)ビッグボーナス遊技(BB遊技)においては、シングルボーナス遊技(SB遊技)が内部当選することや、図柄組み合わせが入賞ライン上に表示されること、を開始条件とせずに、ビッグボーナス遊技の開始後からシングルボーナス遊技を開始し、1回のシングルボーナス遊技を終了した場合には次のシングルボーナス遊技をすぐに開始するような自動的にシングルボーナス遊技を開始させる設定としてもよい。
「再遊技役(再遊技役1、再遊技役2、再遊技役3、再遊技役4)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは、再遊技役1は「リプレイ−リプレイ−リプレイ(通常リプレイ)」、再遊技役2は「リプレイ−リプレイ−ブランク1(パンクリプレイ)」、再遊技役3は「ブランク1−リプレイ−リプレイ(制御リプレイ1)」、再遊技役4は「リプレイ−ブランク1−リプレイ(制御リプレイ2)」である。
「小役(小役1〜小役10)」(以下、単に、「小役1」、「小役2」、「小役3」、「小役4」、「小役5」、「小役6」、「小役7」、「小役8」、「小役9」、「小役10」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せは、小役1が「チェリー−ANY−ANY(チェリー)」、小役2が「スイカ−スイカ−スイカ(スイカ)」、小役3が「リプレイ−ベル−ベル(押し順ベル1)」、小役4が「ベル−リプレイ−ベル(押し順ベル2)」、小役5が「ベル−ベル−リプレイ(押し順ベル3)」、小役6が「リプレイ−リプレイ−ベル(押し順ベル4)」、小役7が「ベル−リプレイ−リプレイ(押し順ベル5)」、小役8が「リプレイ−ベル−リプレイ(押し順ベル6)」、小役9が「セブン2−スイカ−BAR(第1の1枚小役)」、小役10が「ブランク2−スイカ−BAR(第2の1枚小役)」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。なお、「チェリー−ANY−ANY」の場合、左リール110の左リール上段図柄、中段図柄または下段図柄が「チェリー」であればよく、中リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類について説明する。遊技状態とは、抽選などにおいて選択する抽選データの種別を識別するための情報である。本実施形態では、スロットマシン100の遊技状態は、通常遊技と、BB遊技と、SB遊技と、ビッグボーナス(BB)およびシングルボーナス(SB)の内部当選遊技と、に大別した。但し、内部当選遊技は、通常遊技に含まれる区分けであってもよい。
<通常遊技>
通常遊技に内部当選する入賞役には、ビッグボーナス(BB)と、シングルボーナス(SB)と、再遊技(リプレイ)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)がある。
「ビッグボーナス(BB)」は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。シングルボーナス(SB)」は、入賞によりシングルボーナス遊技(SB遊技)を開始する特殊役(作動役)である。「再遊技1〜再遊技4(リプレイ1〜リプレイ4)」(以下、再遊技1〜再遊技4を総称して「再遊技」と称する場合があり、リプレイ1〜リプレイ4を総称して「リプレイ」と称する場合がある)は、入賞により次回の遊技でメダルの投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出も行われない。「小役1〜小役10」は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。なお、各々の役の内部当選確率は、通常遊技に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65535)で除した値で求められる。通常遊技に用意された抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役を決定する。この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
通常遊技は、内部抽選の結果が概ねハズレ(ビッグボーナス(BB)、シングルボーナス(SB)、再遊技(リプレイ)および小役に当選していない)となる設定、又は、停止表示結果がいずれの役の図柄組合せに該当しないハズレの停止表示結果が概ね導出される設定がされており、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数に満たない遊技状態になっている。よって、遊技者にとっては不利益となる遊技状態である。但し、予め定めた条件を満たした場合(例えば、特定の図柄組み合わせが表示された場合)には、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせてもよい遊技状態であり、この場合、遊技に用いられるメダルの消費が抑えられ、小役の入賞によって所定数のメダルが払い出されることにより、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態になり、遊技者にとっては利益となる遊技状態になる場合がある。
<BB遊技>
BB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、BB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。BB遊技は、本実施形態では、ビッグボーナス(BB)の入賞により開始され、SB遊技(後述する)を連続して繰り返し実行可能になっており、遊技中に予め定められた一の数(例えば、324枚)を超えるメダルが獲得された場合に終了する。但し、BB遊技はSB遊技を複数回数実行可能であればよく、例えば、SB遊技を開始する役(図柄組み合わせは例えば、ブランク2−ベル−ベル)を設定し、この役が内部当選した場合、または、入賞した場合に、SB遊技を開始するように設定してもよい。さらには、BB遊技は、BB遊技中のSB遊技を除くBB一般遊技を予め定めた回数(例えば、30回)実行した場合、または、BB遊技中に実行したSB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、3回)に終了するようにしてもよい。
<SB遊技>
SB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、SB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。SB遊技は、本実施形態では、シングルボーナス(SB)の入賞により開始され、予め定めた一の役が内部当選の確率を上昇させる変動(例えば、「設定1」「通常遊技」に設定された「小役1」の内部当選確率1/15を、予め定めた一の値である内部当選確率1/1.2に上昇させる)をし、予め定めた一の数(例えば、8回)の入賞があった場合に終了する。SB遊技は、予め定めた回数(少なくとも2回)の入賞があった場合(例えば、8回)、または、SB遊技中に実行したSB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、8回)に終了するようにしてもよい。上述したBB遊技は、SB遊技を複数回数実行可能であるので、一回のSB遊技を行った場合には、BB遊技で得られるメダルの総数よりも少ないメダル数を獲得して終了することとなる。
<ビッグボーナス(BB)およびシングルボーナス(SB)の内部当選遊技>
ビッグボーナス(BB)およびシングルボーナス(SB)の内部当選遊技に内部当選する入賞役には、再遊技(リプレイ)と、小役がある。ビッグボーナス(BB)およびシングルボーナス(SB)は内部当選することはなく、ビッグボーナス(BB)シングルボーナス(SB)に対応する図柄組み合わせを入賞させることが可能となっている遊技状態である。
但し、ビッグボーナス(BB)およびシングルボーナス(SB)に内部当選した次遊技から、再遊技の内部当選の確率を変動させてもよく、例えば、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせて、ビッグボーナス(BB)およびシングルボーナス(SB)対応する図柄組み合わせが入賞するまでの間は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数とほぼ同じとなる遊技状態とし、通常遊技と比べると遊技者にとっては利益となる遊技状態としてもよい。なお、BB遊技、SB遊技は両者とも遊技者にとって利益となる遊技状態であるため、総じて、ボーナス遊技、又は、特別遊技と称する場合がある。
<主制御部メイン処理>
次に、図6を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図6に示す主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップS101で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。ステップS101の次のステップS103ではメダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があればステップS105へ進む。
ステップS103の次のステップS105では投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。ステップS105の次のステップS107では乱数発生回路316で発生させた乱数を取得する。ステップS107の次のステップS109では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS107で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがONになる。ステップS109の次のステップS111では内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択する。
ステップS111の次のステップS113では全リール110乃至112の回転を開始させる。ステップS113の次のステップS115では、ストップボタン137乃至139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリール110乃至112の何れかをステップS111で選択したリール停止制御データに基づいて停止させる。全リール110乃至112が停止するとステップS117へ進む。ステップS115の次のステップS117では、入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならばベル入賞と判定する。ステップS117の次のステップS119では払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。ステップS119の次のステップS121では遊技状態制御処理を行う。遊技状態制御処理では、通常遊技、BB遊技、SB遊技、内部当選遊技、の各遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件、終了条件の成立により、遊技状態を移行する。以上により1ゲームが終了する。以降ステップS103へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<主制御部300タイマ割込処理>
次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS201の次のステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS203の次のステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS205の次のステップS207では、各種遊技処理を行う。具体的には、割込みステータスを取得し(各種センサ318からの信号に基づいて各種割込みステータスを取得する)、このステータスに従った処理を行う(例えば、取得した各ストップボタン137乃至139の割込みステータスに基づいて、停止ボタン受付処理を行う)。
ステップS207の次のステップS209では、タイマ更新処理を行う。各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS209の次のステップS211では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、スタートレバー受付コマンド、演出抽選処理に伴う演出コマンド、リール110乃至112の回転を開始に伴う回転開始コマンド、ストップボタン137乃至139の操作の受け付けに伴う停止ボタン受付コマンド、リール110乃至112の停止処理に伴う停止位置情報コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払出終了コマンド、遊技状態を示すコマンド等)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成されている。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS211の次のステップS213では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS213の次のステップS215では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ337、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS215の次のステップS217では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS221に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS219に進む。
ステップS217の次のステップS219では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS217の次のステップS221では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
図8を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図8(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図8(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図8(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。図8(d)は、第1副制御部メイン処理の演出制御処理(ステップS309)のフローチャートである。
まず、図8(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS301の次のステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。
ステップS303の次のステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS305の次のステップS307では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS307の次のステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。この処理には、例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。また、演出制御処理では、ミッション開始処理、ミッション更新処理および他演出更新処理(詳細は後述)が実行される。
ステップS309の次のステップS311では、ステップ309の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップS311の次のステップS313では、ステップ309の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS313の次のステップS315では、ステップ309の処理結果に基づいて第2副制御部500に制御コマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS303へ戻る。
次に、図8(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図8(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS501では、図8(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS501の次のステップS503では、ステップS315で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図8(d)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部メイン処理の演出制御処理(ステップS309)について説明する。演出制御処理のステップS601では、ミッション開始処理(詳細は後述)が実行される。ステップS601の次のステップS603では、ミッション更新処理(詳細は後述)が実行される。ステップS603の次のステップS605では、他演出更新処理が実行されて演出制御処理が終了する。他演出更新処理では例えば、設定されたミッション演出や設定された特典(詳細は後述)の実行、設定されたATの実行、例えば内部当選役の報知やAT回数のカウント等が実行される。
次に、演出制御処理において第1副制御部400が実行するミッション開始処理(ステップS601)について図9を用いて詳細に説明する。図9はミッション開始処理のフローチャートである。
ステップS701ではスロットマシン100の現在の遊技状態が通常遊技状態か否かを判定する。遊技状態が通常遊技状態であると判定されるとステップS703に進み、遊技状態が通常遊技状態でないと判定されると後述のステップS703〜S719を実行せずにミッション開始処理は終了する。例えば第1副制御部400は、RAM408に記憶された遊技状態の情報を読み出してスロットマシン100の現在の遊技状態を判定する。第1副制御部400は主制御部300から送信されたコマンドに含まれる遊技状態の情報をRAM408の所定の記憶領域に記憶するようになっている。
ステップS701の次のステップS703では、遊技開始か否かを判定する。主制御部300から送信されるコマンドが遊技開始のコマンドである場合はステップS705に進み、当該コマンドが遊技開始のコマンドでない場合は後述のステップS705〜S719を実行せずにミッション開始コマンドは終了する。
ステップS703の次のステップS705では、ミッションA(詳細は後述)開始抽選を実行する。例えば第1副制御部400は、RAM408の所定の記憶領域に設けられたミッションA開始抽選乱数カウンタから乱数値を取得し、所定の抽選テーブルを参照して当該開始抽選に当選したか否かを実行するようになっている。
ステップS705の次のステップS707では、ミッションA開始抽選に当選したか否かを判定する。ミッションA開始抽選に当選したと判定したらステップS709に進み、当該抽選に不当選と判定したらステップS711に進む。
ステップS707の次のステップS709では、ミッションA演出開始を設定してステップS711に進む。例えば第1副制御部400は、RAM408の所定の記憶領域に設けられたミッションA実行フラグの値として「1」を当該記憶領域に記憶してミッションA演出を開始状態に設定する。第1副制御部400は、ミッションA演出を非開始状態、すなわち非実行状態に設定する場合には当該フラグの値として「0」を当該記憶領域に記憶するようになっている。また、本実施形態では、ミッションA演出開始が設定されると、その後の最初のスタートレバー135の操作後の他演出更新処理(ステップS605)においてミッションAは開始するようになっている。
ステップS707またはS709の次のステップS711では、ミッションB(詳細は後述)開始カウントを開始してステップS713に進む。例えば第1副制御部400は、RAM408の所定の記憶領域に設けられたゲーム数カウンタを1だけカウントアップする。
ステップS711の次のステップS713では、500G(ゲーム)が経過した否かを判定する。RAM408の所定の記憶領域に設けられたゲーム数カウンタの値が「500」であると、500G経過したと判定してステップS715に進み、当該値が「500」よりも小さいと500G経過していないと判定して後述のステップS715〜S719を実行せずにミッション開始処理は終了する。例えば第1副制御部400は、ステップS711においてカウントアップしたゲーム数カウンタの値をRAM408から読み出して、500G経過したか否かを判定するようになっている。また、第1副制御部400はゲーム数が500であると判定すると当該ゲーム数カウンタの値を0にリセットするようになっている。
ステップS713の次のステップS715では、ミッションB演出開始を設定してステップS717に進む。例えば第1副制御部400は、RAM408の所定の記憶領域に設けられたミッションB実行フラグの値として「1」を当該記憶領域に記憶してミッションB演出を開始状態に設定する。第1副制御部400は、ミッションB演出を非開始状態、すなわち非実行状態に設定する場合には当該フラグの値として「0」を当該記憶領域に記憶するようになっている。
ステップS715の次のステップS717では、ミッションA演出中であるか否かを判定する。ミッションA演出中であると判定するとステップS719に進み、ミッションAの演出中でないと判定すると後述するステップS719を実行せずにミッション開始処理は終了する。例えば第1副制御部400は、RAM408の所定の記憶領域からミッションA演出フラグの値を読み出して当該値が「1」であるとミッションAの演出中であると判定し、当該値が「1」以外であるとミッションA演出中でないと判定するようになっている。
ステップS717の次のステップS719では、ミッションA演出を中断してミッション開始処理は終了する。例えば第1副制御部400は、ミッションA中断フラグの値として「1」をRAM408の所定の記憶領域に記憶し、ミッションA中断フラグをオン状態にしてミッションA演出を中断状態に設定する。なお、第1副制御部400はRAM408の当該記憶領域に「0」を記憶することによりミッションA中断フラグをオフ状態としてミッションA演出を非中断状態に設定するようになっている。また、第1副制御部400は、ミッションAの達成状況の履歴をミッションAが再開された場合に使用することを前提にRAM408の所定の記憶領域に記憶するようになっている。
次に、演出制御処理において第1副制御部400が実行するミッション更新処理(ステップS603)について図10を用いて詳細に説明する。図10はミッション更新処理のフローチャートである。
ステップS801ではミッションAが設定中か否かを判定する。ミッションAが非設定中、すなわち開始状態中でないと判定されるとステップS803に進み、ミッションAが設定中、すなわち開始状態中であると判定されるとステップS805に進む。例えば第1副制御部400は、RAM408の所定の記憶領域に記憶されたミッションAフラグの値を読み出して当該値が「1」であるとミッションAが設定中であると判断し、当該値が「1」以外であるとミッションAが設定中でないと判断するようになっている。
ステップS801の次のステップS805では、再遊技当選があったか否かを判定する。再遊技に当選したと判定したらステップS809に進み、再遊技に当選していないと判定したらステップS807に進む。第1副制御部400は再遊技当選のコマンドを受信していた場合には再遊技に当選したと判定し、当該コマンドを受信していない場合には再遊技に当選していないと判定するようになっている。
ステップS805において再遊技に当選と判定した後のステップS809では、ミッションA再遊技カウンタに1加算してステップS811に進む。例えば第1副制御部400は、RAM408の所定の記憶領域に設けられたミッションA再遊技カウンタを1カウントアップする。
ステップS809の次のステップS811では、ミッションAを達成したか否かを判定する。ミッションAを達成した(ミッションAに成功した)と判定したらステップS813に進み、ミッションAを達成していないと判定したら後述のステップS813およびS815を実行せずにステップS803に進む。ステップS811において例えば第1副制御部400は、ミッションA再遊技カウンタの値をRAM408から読み出して、当該値が所定値(例えば、2)であると再遊技に所定回数当選してミッションAを達成したと判定し、当該値が所定値より小さい(例えば、0または1)とミッションAを達成していないと判定するようになっている。
ステップS811の次のステップS813ではミッションAの達成に対する特典を設定し、ステップS815に進む。ステップS813において例えば第1副制御部400は、次の遊技から30ゲーム間を遊技者にとって有利な状態となるアシストタイム(以下、「AT」と略記する場合がある)遊技状態に設定する。
ステップS813の次のステップS815ではミッションA演出終了を設定し、ステップS803に進む。ステップS815では例えば第1副制御部400は、ミッションA演出フラグの値として「0」をRAM408の所定の記憶領域に記憶してミッションA演出の終了状態、すなわち非実行状態に設定する。
一方、ステップS805において再遊技に当選していないと判定した後のステップS807では、遊技終了か否かを判定する。例えば第1副制御部400は、遊技終了コマンドを受信していないと遊技終了でないと判定してステップS803に進み、当該コマンドを受信していると遊技終了と判定してステップS817に進む。
ステップS807の次のステップS817ではミッションA遊技数カウンタに1加算し、ステップS819に進む。例えば第1副制御部400は、RAM408の所定の記憶領域に設けられたミッションA遊技数カウンタを1カウントアップする。
ステップS817の次のステップS819ではミッションA演出中に実行可能な遊技数が終了したか否かを判定する。ミッションA演出で実行可能な遊技数が終了したと判定したらステップS821に進み、ミッションA演出で実行可能な遊技数が終了していないと判定したら後述のステップS821を実行せずにステップS803に移行する。本実施形態では、当該遊技数は例えば10ゲーム(10G)に設定されている。ステップS819において例えば第1副制御部400は、RAM408の所定の記憶領域に記憶されたミッションA遊技中カウンタの値を読み出して、当該値が「10」であるとミッションA演出中に10ゲーム経過して実行可能な遊技数が終了したと判定し、当該値が「10」より少ない場合にはミッションA演出中に実行可能な遊技数が終了していないと判定するようになっている。
ステップS819の次のステップS821ではミッションA演出終了を設定し、ステップS803に進む。ステップS821ではステップS815と同様の処理が実行される。
ステップS801、S807、S811、S815、S819またはS821の次のステップS803ではミッションBが設定中か否かを判定する。ミッションBが設定中、すなわち開始状態中であると判定するとステップS823に進み、ミッションBが非設定中、すなわち開始状態中でないと判定するとミッション更新処理は終了する。例えば第1副制御部400は、RAM408の所定の記憶領域に記憶されたミッションBフラグの値を読み出して当該値が「1」であるとミッションBが設定中であると判断し、当該値が「0」であるとミッションBが設定中でないと判断するようになっている。
ステップS803の次のステップS823では、スイカ当選があったか否かを判定する。スイカに当選したと判定したらステップS827に進み、スイカに当選していないと判定したらステップS825に進む。第1副制御部400はスイカ当選のコマンドを受信していた場合にはスイカに当選したと判定し、当該コマンドを受信していない場合にはスイカに当選していないと判定するようになっている。
ステップS823の次にステップS827ではミッションBの達成に対する特典を設定し、ステップS829に進む。ステップS827において例えば第1副制御部400は、次の遊技から30ゲーム間を遊技者にとって有利な状態となるAT遊技状態に設定する。本実施形態では、スイカに2回以上当選してもステップS827では特別な処理が実行されずにステップS829に進むようになっている。また、スロットマシン100は、スイカに1回当選したことに基づいて、AT遊技状態の設定に加えてミッションBに成功したことを報知する演出を実行するように構成されていてもよい。
ステップS827の次のステップS829ではミッションA演出を非再開に設定し、ミッション更新処理を終了する。ステップS829では例えば第1副制御部400は、ミッションA中断フラグの値およびミッションA演出フラグの値として「0」をRAM408の所定の記憶領域にそれぞれ記憶してミッションA演出を非再開状態、すなわち非実行状態とすることにより当該演出が再開されないように設定する。第1副制御部400はミッションA演出フラグの値を「0」に設定して当該フラグを消去するようになっている。スロットマシン100は、ミッションAが成功すると直ちにミッションA演出を終了するが(ステップS811〜S815)、スイカに当選してミッションBが成功してもミッションBを直ちに終了しないようになっている。スロットマシン100はミッションBの規定の終了条件が成立するとミッションBを終了するようになっている(詳細は後述)。
一方、ステップS823においてスイカに当選していないと判定した後のステップS825では、遊技終了か否かを判定する。例えば第1副制御部400は、遊技終了コマンドを受信していると遊技終了と判定してステップS8831に進み、当該コマンドを受信していないと遊技終了でないと判定してミッション更新処理は終了する。
ステップS825の次のステップS831ではミッションB遊技数カウンタに1加算し、ステップS833に進む。ステップS831において例えば第1副制御部400は、RAM408の所定の記憶領域に設けられたミッションB遊技数カウンタの値を1カウントアップする。
ステップS831の次のステップS833ではミッションB演出中に実行可能な遊技数が終了したか否かを判定する。ミッションB演出で実行可能な遊技数が終了したと判定したらステップS835に進み、ミッションB演出で実行可能な遊技数が終了していないと判定したら後述のステップS835〜S839を実行せずにミッション更新処理は終了する。本実施形態では、当該遊技数は例えば10ゲーム(10G)に設定されている。ステップS833では例えば第1副制御部400は、RAM408の所定の記憶領域に記憶されたミッションB遊技中カウンタの値を読み出して、当該値が「10」であるとミッションB演出中に実行可能な遊技数が終了したと判定し、当該値が「10」より少ない場合にはミッションB演出中に実行可能な遊技数が終了していないと判定するようになっている。
ステップS833の次のステップS835ではミッションB演出終了を設定し、ステップS837に進む。ステップS835では例えば第1副制御部400は、ミッションB演出フラグの値として「0」をRAM408の所定の記憶領域に記憶してミッションB演出の終了状態、すなわち非実行状態に設定する。
ステップS835の次のステップS837ではミッションAフラグがオン状態か否かを判定する。ミッションAフラグがオン状態であると判定するとステップS839に進み、当該フラグがオフ状態であると判定すると後述のステップS839を実行せずにミッション更新処理は終了する。ステップS837では例えば第1副制御部400は、RAM408からミッションAフラグの値を読み出して、当該値が「1」であればミッションAフラグがオン状態であると判定し、当該値が「0」であればミッションAフラグがオフ状態であると判定するようになっている。
ステップS837の次のステップS839ではミッションA演出再開を設定し、ミッション更新処理は終了する。ステップS839では例えば第1副制御部400は、ミッションA中断フラグの値として「0」をRAM408の所定の記憶領域に記憶して当該フラグをオフ状態としてミッションA演出を再開に設定するようになっている。
<第2副制御部500の処理>
次に、図11を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図11(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図11(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図11(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図11(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図11(a)のステップS901では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS901で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS901の次のステップS903では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS905の処理に移行する。
ステップS903の次のステップS905では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS905の次のステップS907では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS907の次のステップS909では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS907で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。この処理には、例えば、演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS909の次のステップS911では、ステップS909の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップS909読み出した演出データの中にシャッタ制御の命令がある場合には、この命令に対応するシャッタ制御を行う。
ステップS911の次のステップS913では、ステップS909の処理結果に基づいて画像制御処理を行う。例えば、ステップS909読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行い(詳細は後述する)、ステップS903へ戻る。
次に、図11(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS1001では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図11(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS1101では、図11(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS903において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS903において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップS1101の次のステップS1103では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図11(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS913の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
ステップS1201では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP534のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM536の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM536への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP534は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM536に転送する。その後、VDP534は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS1201の次のステップS1203では、VDP534からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS1205に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップS1203の次のステップS1205では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS1201でVRAM536に転送した画像データに基づいてVRAM536の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM536の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP534に指示する。VDP534はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS1205の次のステップS1207では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP534に画像の描画開始を指示する。VDP534は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS1207の次のステップS1209では、画像の描画終了に基づくVDP534からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS1211に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップS1209の次のステップS1211では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
次に、本実施形態によるスロットマシン100の実施例を図12から図27を用いて説明する。まず、本実施形態の実施例1によるスロットマシン100について図12から図14を用いて説明する。図12は、本実施例によるスロットマシン100におけるミッションAおよび/またはミッションBが開始してから当該ミッション成功に対する特典の終了までの動作タイミングを示している。図中左から右に時間の経過を示し、上から順に「特典」、「判定」、「演出」を示している。「特典」は特典の実行期間および非実行期間を示し、長方形枠で示された期間が特典の実行期間を表し、長方形枠の示されていない期間が特典の実行されていない非実行期間を表している。「判定」はミッションの開始条件や成功条件等の成立/非成立を示している。「演出」はミッションA演出やミッションB演出の実行期間および非実行期間を示し、長方形枠で示された期間がミッションA演出またはミッションB演出の実行期間を表し、長方形枠の示されていない期間がいずれの演出も実行されていない非実行期間を表している。本実施例によるスロットマシン100は、ミッションAおよびミッションBの成功に対する特典は同一に設定されている。
図12(a)は、本実施例によるスロットマシン100のミッションA演出の基本的な動作タイミングを示している。図12(a)に示すように、時刻t0においてミッションA開始条件が成立したと判定されると、ミッションA演出が開始される(図9に示すミッション開始処理のステップS705〜S709および図8(d)に示す他演出更新処理(ステップS605))。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1でミッションAに成功したと判定されると(図10に示すミッション更新処理のステップS811のYes)、その後の時刻t2で特典が開始され(図10に示すミッション更新処理のステップS813および図8(d)に示す他演出更新処理(ステップS605))、その後の時刻t3で終了する。スロットマシン100は、ミッションAに成功すると直ちにミッションA演出を終了して特典が実行されるように構成されている。
図12(b)は、本実施例によるスロットマシン100のミッションB演出の基本的な動作タイミングを示している。図12(b)に示すように、時刻t0においてミッションB開始条件が成立したと判定されると、ミッションB演出が開始される(図9に示すミッション開始処理のステップS711〜S715および図8(d)に示す他演出更新処理(ステップS605))。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1でミッションBに成功したと判定されて特典が設定され(図10に示すミッション更新処理のステップS823のYesおよびS827)、その後の時刻t2でミッションB演出の終了条件が成立したと判定されると(図10に示すミッション更新処理のステップS833およびS835)、特典がその後の時刻t3で開始され(図8(d)に示す他演出更新処理(ステップS605))、時刻t4で終了する。スロットマシン100は、ミッションBに成功しても直ちにミッションB演出を終了せずに、規定の終了条件が成立してから特典を実行するように構成されている。
図12(c)は、本実施例によるスロットマシン100おけるミッションAが再開しない場合の動作タイミングを示している。図12(c)に示すように、時刻t0においてミッションA開始条件が成立したと判定されると、ミッションA演出が開始される(図9に示すミッション開始処理のステップS705〜S709および図8(d)に示す他演出更新処理(ステップS605))。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1でミッションB開始条件が成立したと判定されると(図9に示すミッション開始処理のステップS711〜S715)、ミッションA演出が中断され(図9に示すミッション開始処理のステップS719)、ミッションB演出が開始される(図8(d)に示す他演出更新処理(ステップS605))。その後、ゲームが繰り返されて時刻t2でミッションBに成功したと判定されて特典が設定され(図10に示すミッション更新処理のステップS823のYesおよびS827)、さらにミッションA演出が非再開に設定され(ステップS829)、その後の時刻t3でミッションB演出の終了条件が成立したと判定されると(図10に示すミッション更新処理のステップS833およびS835)、特典がその後の時刻t4で開始され(図8(d)に示す他演出更新処理(ステップS605))、時刻t5で終了する。本例では、ミッションBに成功することに基づいてミッションA演出が非再開に設定されるため、ミッションB演出の終了後にミッションAは再開されない。
図12(d)は、本実施例によるスロットマシン100おけるミッションAが再開する場合の動作タイミングを示している。図12(d)に示すように、時刻t0においてミッションA開始条件が成立したと判定されると、ミッションA演出が開始される(図9に示すミッション開始処理のステップS705〜S709および図8(d)に示す他演出更新処理(ステップS605))。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1でミッションB開始条件が成立したと判定されると(図9に示すミッション開始処理のステップS711〜S715)、ミッションA演出が中断され(図9に示すミッション開始処理のステップS719)、ミッションB演出が開始される(図8(d)に示す他演出更新処理(ステップS605))。その後、ゲームが繰り返されてミッションBに成功しないうちに時刻t2でミッションB演出の終了条件が成立してミッションBに失敗したと判定されると(図10に示すミッション更新処理のステップS823のNo、S825およびS831〜835)、その後の時刻t3でミッションA演出が中断した状態から再開され(図10に示すミッション更新処理のステップS839および図8(d)に示す他演出更新処理(ステップS605))、その後、ゲームが繰り返されて時刻t4でミッションA演出に成功したと判定されると(図10に示すミッション更新処理のステップS811のYes)、その後の時刻t5で特典が開始され(図10に示すミッション更新処理のステップS813および図8(d)に示す他演出更新処理(ステップS605))、その後の時刻t6で終了する。なお、再開したミッションA演出が失敗すると特典は実行されない。
図13は、本実施例によるスロットマシン100でのミッションAおよびミッションBのそれぞれの開始条件および成功条件と特典の内容とを示す一覧表である。当該一覧表における開始条件等は図9に示すミッション開始処理および図10に示すミッション更新処理の条件に対応づけられている。図13(a)は、ミッションAおよびミッションBの開始条件を示す一覧表である。左欄の「ミッション」はスロットマシン100において実行されるミッションの種類を示し、右欄の「開始条件」はミッションの開始契機の条件を示している。図13(a)に示すように、ミッションAの開始条件は、遊技開始毎に実行される毎遊技抽選に当選することである。当該抽選の当選確率は例えば1/300に設定されている。ミッションBの開始条件は、ボーナス遊技の終了後、500ゲーム(500G)が経過することである。スロットマシン100は、例えばミッションA演出中に当該500Gが経過するとミッションBが発生するように設定されている。
ミッションAおよびミッションBのそれぞれの開始条件は、図13(a)に示すのに限られず、両ミッションの開始契機が異なっていればよい。ミッションAおよびミッションBのそれぞれの開始条件は例えば、スイカ当選時の抽選、チェリー当選時の抽選、遊技状態の変更、所定時間(例えば、午後7時)における抽選等でもよい。
図13(b)は、ミッションAおよびミッションBの成功条件を示す一覧表である。左欄の「ミッション」はスロットマシン100において実行されるミッションを示し、右欄の「成功条件」はミッションの成功条件(達成条件)を示している。図13(b)に示すように、ミッションAの成功条件は、ミッションAを開始してから10ゲームの間に再遊技に2回当選することである。本実施例によるスロットマシン100では、再遊技の当選確率は例えば1/7.3に設定されており、ミッションAの成功確率は約7割に設定されている。ミッションBの成功条件は、ミッションBを開始してから10ゲームの間にスイカに1回当選することである。スロットマシン100では、例えばスイカの当選確率が1/20に設定されており、ミッションBの成功確率は約5割に設定されている。本実施例によるスロットマシン100は、ミッションAの成功確率がミッションBの成功確率より高く設定されており、ミッションAの方がミッションBよりも成功し易くなっている。
図13(c)は、ミッションAまたはミッションBの成功に対する特典を示す一覧表である。左欄の「特典」はミッションAまたはミッションBの成功に対する特典を示し、右欄の「内容」は特典の内容を示している。本実施例によるスロットマシン100は、ミッションAおよびミッションBの成功に対して共通の特典が付与されるように構成されている。図13(c)に示すように、ミッション成功の特典は、ミッション成功後の30ゲームの間での内部当選役(押順を含む)の報知である。
図14は、本実施例によるスロットマシン100におけるミッションAおよび/またはミッションBが開始してから当該ミッション成功または終了するまでの動作タイミングを図9および図10に示す各処理と図13に示す各条件とに対応づけて示している。図中左から右に時間の経過を示し、上から順に「判定」、「演出」を示している。「判定」はミッションの開始条件や成功条件等の成立/非成立を示している。「演出」はミッションA演出やミッションB演出の実行期間および非実行期間を示し、長方形枠で示された期間が少なくともいずれかの演出の実行期間を表し、長方形枠の示されていない期間がいずれの演出も実行されていない非実行期間を表している。
図14(a)は、本実施例によるスロットマシン100のミッションA演出に失敗した場合の動作タイミングを示している。図14(a)に示すように、時刻t0において毎遊技抽選に当選してミッションA開始条件が成立したと判定されると(ステップS705およびステップS707のYes)、ミッションA演出が開始される(ステップS709)。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1で1回目の再遊技に当選したと判定されるが(ステップS805のYes)、その後の遊技で2回目の再遊技に当選せずにミッションA演出が開始されてから10ゲーム目が経過した時刻t2においてミッションA演出が終了する(ステップS807およびS817〜S821)。
図14(b)は、本実施例によるスロットマシン100のミッションA演出に成功した場合の動作タイミングを示している。図14(b)に示すように、時刻t0において毎遊技抽選に当選してミッションA開始条件が成立したと判定されると(ステップS705およびステップS707のYes)、ミッションA演出が開始される(ステップS709およびステップS605)。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1で1回目の再遊技に当選したと判定され(ステップS805のYes)、さらにその後の時刻t2で2回目の再遊技に当選したと判定される(ステップS805のYes)。これにより、ミッションA演出に成功したと判定され(ステップS811)、特典設定がされて(ステップS811)、ミッションA演出の開始後10ゲームの経過を待たずに時刻t3でミッションA演出が終了する(ステップS815)。
図14(c)は、本実施例によるスロットマシン100のミッションB演出に失敗した場合の動作タイミングを示している。図14(c)に示すように、時刻t0においてボーナス遊技の終了後に500ゲーム(500G)が経過してミッションB開始条件が成立したと判定されると(ステップS711およびステップS713のYes)、ミッションB演出が開始される(ステップS715およびステップS605)。その後、10ゲームが実行される間にスイカに当選しないと10ゲーム目が経過した時刻t1においてミッションB演出が終了する(ステップS823のNo、ステップS825のYesおよびステップS831〜S835)。
図14(d)は、本実施例によるスロットマシン100のミッションB演出に成功した場合の動作タイミングを示している。図14(d)に示すように、ボーナス遊技の終了後に500ゲーム(500G)が経過してミッションB開始条件が成立したと判定されると(ステップS711およびステップS713のYes)、ミッションB演出が開始される(ステップS715およびステップS605)。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1においてスイカに当選したと判定され(ステップS823のYes)、特典設定がされる(ステップS827)。その後、ゲームが繰り返されてミッションB演出を開始してから10ゲーム目の経過した時刻t2においてミッションB演出が終了する(ステップS823のNo、ステップS825のYesおよびステップS831〜S835)。
次に、本実施形態の実施例2によるスロットマシン100について図15を用いて説明する。本実施例によるスロットマシン100は、遊技状態の変更時にミッションBが実行開始されるように構成されている点に特徴を有している。図15(a)は、本実施例によるスロットマシン100でのミッション演出に関連する遊技状態の種類を示している。図15(a)に示すように、本実施例によるスロットマシン100は、ミッション演出に関連する3種類の遊技状態を有している。ミッション演出に関連する遊技状態は、遊技状態1として「通常遊技状態」、遊技状態2として「ボーナス内部当選遊技状態」、遊技状態3として「ボーナス遊技状態」の3種類である。
図15(b)は、ミッションAおよびミッションBのそれぞれの開始条件を示す一覧表である。左欄の「ミッション」はスロットマシン100において実行されるミッションの種類を示し、右欄の「開始条件」はミッションの開始契機の条件を示している。図15(b)に示すように、ミッションAの開始条件は、通常遊技状態における遊技開始毎に実行される毎遊技抽選(以下、「ミッション開始抽選」と称する場合がある)に当選することである。当該抽選の当選確率は例えば1/300に設定されている。ミッションBの開始条件は、ボーナス遊技状態が開始したことである。
図示は省略するが、本実施例によるスロットマシン100におけるミッションAおよびミッションBのそれぞれの成功条件は例えば、上記実施例1によるスロットマシン100における当該成功条件と同一である。
図15(c)は、本実施例によるスロットマシン100におけるミッションAおよび/またはミッションBの開始等の動作タイミングを示している。図中左から右に時間の経過を示し、上から順に「遊技状態」、「判定」、「演出」を示している。「遊技状態」はスロットマシン100の遊技状態を示している。「判定」はミッションの開始条件や成功条件等の成立/非成立を示している。「演出」はミッションA演出やミッションB演出の実行期間および非実行期間を示し、長方形枠で示された期間が少なくともいずれかの演出の実行期間を表し、長方形枠の示されていない期間がいずれの演出も実行されていない非実行期間を表している。
図15(c)に示すように、スロットマシン100が通常遊技状態中の時刻t0においてミッション開始抽選に当選してミッションA開始条件が成立したと判定されると、ミッションA演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1においてスロットマシン100の遊技状態が通常遊技状態からボーナス内部当選遊技状態に切り替わったと判定されると、ミッションA演出が中断される。その後、時刻t2においてボーナスに入賞して時刻t3においてスロットマシン100の遊技状態がボーナス内部当選遊技状態からボーナス遊技状態に切り替わると、ミッションB演出が開始される。ミッションB演出が開始されてから10ゲーム目が経過した時刻t4においてミッションB演出が終了する。図示は省略するが、ミッションBに成功した場合には時刻t4以降に特典が実行され、ミッションBに失敗した場合には時刻t4以降にミッションA演出が再開される。
次に、本実施形態の実施例3によるスロットマシン100について図16を用いて説明する。本実施例によるスロットマシン100は、遊技状態の変更時にミッションAおよびミッションBが実行開始されるように構成されている点に特徴を有している。図16(a)は、本実施例によるスロットマシン100でのミッション演出に関連する遊技状態の種類を示している。図16(a)に示すように、本実施例によるスロットマシン100は、ミッション演出に関連する4種類の遊技状態を有している。ミッション演出に関連する遊技状態は、遊技状態1として「通常遊技状態」、遊技状態2として「高確率再遊技状態」、遊技状態3として「ボーナス内部当選遊技状態」、遊技状態4として「ボーナス遊技状態」の4種類である。
図16(b)は、ミッションAおよびミッションBのそれぞれの開始条件を示す一覧表である。左欄の「ミッション」はスロットマシン100において実行されるミッションの種類を示し、右欄の「開始条件」はミッションの開始契機の条件を示している。図16(b)に示すように、ミッションAの開始条件は、スロットマシンの遊技状態が通常遊技状態から高確率再遊技状態に変更があったことである。ミッションBの開始条件は、ボーナス遊技状態が開始したことである。
図示は省略するが、本実施例によるスロットマシン100におけるミッションAおよびミッションBのそれぞれの成功条件は例えば、上記実施例1によるスロットマシン100における当該成功条件と同一である。
図16(c)は、本実施例によるスロットマシン100におけるミッションAおよび/またはミッションBの開始等の動作タイミングを示している。図中左から右に時間の経過を示し、上から順に「遊技状態」、「判定」、「演出」を示している。「遊技状態」はスロットマシン100の遊技状態を示している。「判定」はミッションの開始条件や成功条件等の成立/非成立を示している。「演出」はミッションA演出やミッションB演出の実行期間および非実行期間を示し、長方形枠で示された期間が少なくともいずれかの演出の実行期間を表し、長方形枠の示されていない期間がいずれの演出も実行されていない非実行期間を表している。
図16(c)に示すように、時刻t0においてスロットマシン100の遊技状態が通常遊技状態から高確率再遊技状態に変更されるとミッションA開始条件が成立したと判定されてミッションA演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1においてスロットマシン100の遊技状態が高確率再遊技状態からボーナス内部当選遊技状態に変更されたと判定されると、ミッションA演出が中断される。その後、時刻t2においてボーナスに入賞して時刻t3においてスロットマシン100の遊技状態がボーナス内部当選遊技状態からボーナス遊技状態に変更されるとミッションB演出が開始される。ミッションB演出が開始されてから10ゲーム目が経過した時刻t4においてミッションB演出が終了する。図示は省略するが、ミッションBに成功した場合には時刻t4以降に特典が実行され、ミッションBに失敗した場合には時刻t4以降にミッションA演出が再開される。
次に、本実施形態の実施例4によるスロットマシン100について図17を用いて説明する。本実施例によるスロットマシン100は、遊技状態の変更時にミッションAおよびミッションBが実行開始されるように構成されている点に特徴を有している。図17(a)は、本実施例によるスロットマシン100でのミッション演出に関連する遊技状態の種類を示している。図17(a)に示すように、本実施例によるスロットマシン100は、ミッション演出に関連する5種類の遊技状態を有している。ミッション演出に関連する遊技状態は、遊技状態1として「通常遊技状態」、遊技状態2として「高確率再遊技状態1」、遊技状態3として「高確率再遊技状態2」、遊技状態4として「ボーナス内部当選遊技状態」、遊技状態5として「ボーナス遊技状態」の5種類である。本実施例によるスロットマシン100では、再遊技の当選確率は高確率再遊技状態1と高確率再遊技状態2とで同一に設定されている。なお、再遊技の当選確率は高確率再遊技状態1と高確率再遊技状態2とで異なる値に設定されていてもよい。
図17(b)は、ミッションAおよびミッションBのそれぞれの開始条件を示す一覧表である。左欄の「ミッション」はスロットマシン100において実行されるミッションの種類を示し、右欄の「開始条件」はミッションの開始契機の条件を示している。図17(b)に示すように、ミッションAの開始条件は、スロットマシンの遊技状態が高確率再遊技状態1から高確率再遊技状態2に変更があったことである。ミッションBの開始条件は、スロットマシンの遊技状態が高確率再遊技状態2から高確率再遊技状態1に変更があったことである。本実施例によるスロットマシン100は例えば、所定の遊技状態において高確率再遊技状態1開始抽選に当選すると、遊技状態が当該所定の遊技状態から高確率再遊技状態1に変更され、所定の遊技状態において高確率再遊技状態2開始抽選に当選すると、遊技状態が当該所定の遊技状態から高確率再遊技状態2に変更されるように構成されている。当該抽選処理は例えば遊技の開始毎に実行される。
図示は省略するが、本実施例によるスロットマシン100におけるミッションAおよびミッションBのそれぞれの成功条件は例えば、上記実施例1によるスロットマシン100における当該成功条件と同一である。
図17(c)は、本実施例によるスロットマシン100におけるミッションAおよび/またはミッションBの開始等の動作タイミングを示している。図中左から右に時間の経過を示し、上から順に「遊技状態」、「判定」、「演出」を示している。「遊技状態」はスロットマシン100の遊技状態を示している。「判定」はミッションの開始条件や成功条件等の成立/非成立を示している。「演出」はミッションA演出やミッションB演出の実行期間および非実行期間を示し、長方形枠で示された期間が少なくともいずれかの演出の実行期間を表し、長方形枠の示されていない期間がいずれの演出も実行されていない非実行期間を表している。
図17(c)に示すように、時刻t0において高確率再遊技1開始抽選に当選すると、スロットマシン100の遊技状態が通常遊技状態から高確率再遊技状態1に変更される。その後、時刻t1において高確率再遊技状態2開始抽選に当選すると、スロットマシン100の遊技状態が高確率再遊技状態1から高確率再遊技状態2に変更される。遊技状態が高確率再遊技状態1から高確率再遊技状態2に変更されるとミッションA開始条件が成立したと判定されてミッションA演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t2において高確率再遊技状態1開始抽選に当選すると、スロットマシン100の遊技状態が高確率再遊技状態2から高確率再遊技状態1に変更される。遊技状態が高確率再遊技状態2から高確率再遊技状態1に変更されるとミッションB開始条件が成立したと判定され、ミッションA演出が中断されるとともにミッションB演出が開始される。ミッションB演出が開始されてから10ゲーム目が経過した時刻t3においてミッションB演出が終了する。図示は省略するが、ミッションBに成功した場合には時刻t3以降に特典が実行され、ミッションBに失敗した場合には時刻t3以降にミッションA演出が再開される。
次に、本実施形態の実施例5および実施例6によるスロットマシン100について図18を用いて説明する。実施例5によるスロットマシン100は、特典実行中にはミッションA演出を開始しないように構成されている点に特徴を有している。これに対し、実施例6によるスロットマシン100は、特典実行中であってもミッションA演出の開始条件が成立するとミッションA演出を開始するように構成されている点に特徴を有している。
図18(a)は、実施例5によるスロットマシン100における特典実行中の動作タイミングの一例を示し、図18(b)は、実施例6によるスロットマシン100における特典実行中の動作タイミングの一例を示している。図中左から右に時間の経過を示し、上から順に「特典」、「判定」、「演出」を示している。「特典」は特典の実行期間および非実行期間を示し、「特典あり」の長方形枠で示された期間が特典の実行期間を表し、「特典なし」の長方形枠で示された期間が特典の実行されていない非実行期間を表している。「判定」はミッションの開始条件や成功条件等の成立/非成立を示している。「演出」はミッションA演出やミッションB演出の実行期間および非実行期間を示し、長方形枠で示された期間が少なくともいずれかの演出の実行期間を表し、長方形枠の示されていない期間がいずれの演出も実行されていない非実行期間を表している。実施例5および実施例6によるスロットマシン100は、ミッションAおよびミッションBの成功に対する特典は同一に設定されている。
図18(a)に示すように、実施例5によるスロットマシン100は、特典の実行中の時刻t0においてミッションA開始条件が成立してもミッションA開始条件が非成立と判定するようになっている。その後の時刻t1において特典の実行期間が終了して特典の非実行期間となる。特典の非実行期間中の時刻t2においてミッションA開始条件が成立するとミッションA演出が開始される。当該ミッションA演出はミッションAの成功またはミッションAの終了条件の成立により終了する。
図18(b)に示すように、実施例6によるスロットマシン100は、特典の実行中の時刻t0においてミッションA開始条件が成立したと判定するとミッションA演出を開始する。本実施例によるスロットマシン100は、ミッションA演出の開始後の時刻t1においてミッションAに成功したと判定すると、実行中の特典が終了した後に当該ミッションA演出の成功に対する特典を実行するように構成されている。スロットマシン100は例えば、時刻t2において実行中の特典が終了すると時刻t1におけるミッションA演出の成功に対する特典を開始する。本実施例によるスロットマシン100は、複数の特典を連続的に実行するようになっている。当該特典は所定時間の経過後の時刻t3において終了する。
実施例5および実施例6によるスロットマシン100は、上記実施例1乃至4によるスロットマシン100でのミッションA演出およびミッションB演出の開始条件や成功条件を適用することができる。
次に、本実施形態の実施例7によるスロットマシン100について図19および図20を用いて説明する。本実施例によるスロットマシン100は、ミッション演出に応じて特典が設定されている点に特徴を有している。図19は、本実施例によるスロットマシン100におけるミッションAおよび/またはミッションBが開始してから当該ミッション成功に対する特典の終了までの動作タイミングを示している。図中左から右に時間の経過を示し、上から順に「特典」、「判定」、「演出」を示している。「特典」はミッションA演出に対する特典AまたはミッションB演出に対する特典Bの実行期間および非実行期間を示し、長方形枠で示された期間が特典Aまたは特典Bの実行期間を表し、長方形枠の示されていない期間が特典Aまたは特典Bの実行されていない非実行期間を表している。「判定」はミッションの開始条件や成功条件等の成立/非成立を示している。「演出」はミッションA演出やミッションB演出の実行期間および非実行期間を示し、長方形枠で示された期間がミッションA演出またはミッションB演出の実行期間を表し、長方形枠の示されていない期間がいずれの演出も実行されていない非実行期間を表している。本実施例によるスロットマシン100でのミッションA演出およびミッションB演出の開始条件および成功条件は、例えば上記実施例1によるスロットマシン100での当該開始条件および当該成功条件と同様に設定されている。
図19(a)は、本実施例によるスロットマシン100のミッションA演出の基本的な動作タイミングを示している。図19(a)に示すように、時刻t0においてミッションA開始条件が成立したと判定されると、ミッションA演出が開始される(図9に示すミッション開始処理のステップS705〜S709および図8(d)に示す他演出更新処理(ステップS605))。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1でミッションAに成功したと判定されると(図10に示すミッション更新処理のステップS811のYes)、その後の時刻t2でミッションAの成功に対する報償として特典Aが開始され(図10に示すミッション更新処理のステップS813および図8(d)に示す他演出更新処理(ステップS605))、その後の時刻t3で終了する。スロットマシン100は、ミッションAに成功すると直ちにミッションA演出を終了して特典Aを実行するように構成されている。
図19(b)は、本実施例によるスロットマシン100のミッションB演出の基本的な動作タイミングを示している。図19(b)に示すように、時刻t0においてミッションB開始条件が成立したと判定されると、ミッションB演出が開始される(図9に示すミッション開始処理のステップS711〜S715および図8(d)に示す他演出更新処理(ステップS605))。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1でミッションBに成功したと判定され、ミッションBの成功に対する報償として特典Bが設定され(図10に示すミッション更新処理のステップS823のYesおよびS827)、その後の時刻t2でミッションB演出の終了条件が成立したと判定されると(図10に示すミッション更新処理のステップS833およびS835)、特典Bがその後の時刻t3で開始され(他演出更新処理(ステップS605))、時刻t4で終了する。スロットマシン100は、ミッションB演出に成功しても直ちにミッションB演出を終了して特典Bを実行せずに、ミッションB演出の規定の終了条件が成立してから特典Bを実行するように構成されている。
図19(c)は、本実施例によるスロットマシン100おけるミッションA演出が再開しない場合の動作タイミングを示している。図19(c)に示すように、時刻t0においてミッションA開始条件が成立したと判定されると、ミッションA演出が開始される(図9に示すミッション開始処理のステップS705〜S709および図8(d)に示す他演出更新処理(ステップS605))。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1でミッションB開始条件が成立したと判定されると(図9に示すミッション開始処理のステップS711〜S715)、ミッションA演出が中断され(図9に示すミッション開始処理のステップS719)、ミッションB演出が開始される(図8(d)に示す他演出更新処理(ステップS605))。その後、ゲームが繰り返されて時刻t2でミッションBに成功したと判定されて特典Bが設定され(図10に示すミッション更新処理のステップS823のYesおよびS827)、さらにミッションA演出が非再開に設定され(ステップS829)、その後の時刻t3でミッションB演出の終了条件が成立したと判定されると(図10に示すミッション更新処理のステップS833およびS835)、特典Bがその後の時刻t4で開始され(他演出更新処理(ステップS605))、時刻t5で終了する。本例では、ミッションBに成功することに基づいてミッションA演出が非再開に設定されるため、ミッションB演出の終了後にミッションA演出は再開されない。
図19(d)は、本実施例によるスロットマシン100おけるミッションA演出が再開する場合の動作タイミングを示している。図19(d)に示すように、時刻t0においてミッションA開始条件が成立したと判定されると、ミッションA演出が開始される(図9に示すミッション開始処理のステップS705〜S709および図8(d)に示す他演出更新処理(ステップS605))。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1でミッションB開始条件が成立したと判定されると(図9に示すミッション開始処理のステップS711〜S715)、ミッションA演出が中断され(図9に示すミッション開始処理のステップS719)、ミッションB演出が開始される(他演出更新処理(ステップS605))。その後、ゲームが繰り返されてミッションBに成功しないうちに時刻t2でミッションB演出の終了条件が成立してミッションBに失敗したと判定されると(図10に示すミッション更新処理のステップS823のNo、S825およびS831〜835)、その後の時刻t3でミッションA演出が中断した状態から再開され(図10に示すミッション更新処理のステップS839および図8(d)に示す他演出更新処理(ステップS605))、その後、ゲームが繰り返されて時刻t4でミッションAに成功したと判定されると(図10に示すミッション更新処理のステップS811のYes)、その後の時刻t5で特典Aが開始され(図10に示すミッション更新処理のステップS813および図8(d)に示す他演出更新処理(ステップS605))、その後の時刻t6で終了する。なお、再開したミッションA演出に失敗すると特典Aは実行されない。
図20は、特典Aおよび特典Bの具体的内容を示している。図20(a)に示すように、ミッションAの成功に対する特典Aは、ミッションA成功後の50ゲームの間での内部当選役(押順を含む)の報知である。また、図20(b)に示すように、ミッションBの成功に対する特典Bは、ミッションB成功後の80ゲームの間での内部当選役(押順を含む)の報知である。スロットマシン100は、特典Aまたは特典Bの実行自体で遊技者に直接的に利益を与えることはできない。しかしながら、遊技者が特典Aまたは特典Bの報知内容に従って遊技を実行することにより、少ない枚数のメダル投入で多くのメダルを獲得することができる場合がある。このように、スロットマシン100は特典Aまたは特典Bを実行することにより間接的な利益を遊技者に付与することができる。また、スロットマシン100は、ミッションA演出よりもミッションB演出の方が成功率が低く設定されているため、特典Aよりも特典Bの方が高特典となるように設定されている。例えば本例では、特典の実行されるゲーム数が特典Aよりも特典Bの方が多くなっている。
次に、本実施形態の実施例8によるスロットマシン100について図21乃至図23を用いて説明する。本実施例によるスロットマシン100は、同一ミッションであっても達成条件に応じて特典が変更される点に特徴を有している。本実施例によるスロットマシン100でのミッションA演出およびミッションB演出のそれぞれの基本的な動作タイミングは上記実施例7によるスロットマシン100での当該動作タイミングと同様であるため、説明は省略する。
図21(a)は、本実施例によるスロットマシン100におけるミッションA演出の実行中に開始されたミッションB演出に成功した場合の動作タイミングを示している。図21(a)および後述する図21(b)の図中左から右に時間の経過を示し、上から順に「特典」、「判定」、「演出」を示している。「特典」はミッションA演出またはミッションB演出に対する特典の実行期間および非実行期間を示し、長方形枠で示された期間が特典の実行期間を表し、長方形枠の示されていない期間が特典の実行されていない非実行期間を表している。「判定」はミッションの開始条件や成功条件等の成立/非成立を示している。「演出」はミッションA演出やミッションB演出の実行期間および非実行期間を示し、長方形枠で示された期間がミッションA演出またはミッションB演出の実行期間を表し、長方形枠の示されていない期間がいずれの演出も実行されていない非実行期間を表している。本実施例によるスロットマシン100でのミッションA演出およびミッションB演出の開始条件および成功条件は、例えば上記実施例1によるスロットマシン100での当該開始条件および当該成功条件と同様に設定されている。
図21(a)に示すように、時刻t0においてミッションA開始条件が成立したと判定されてミッションA演出が開始される(図9に示すミッション開始処理のステップS705〜S709および図8(d)に示す他演出更新処理(ステップS605))。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1でミッションB開始条件が成立したと判定されると(図9に示すミッション開始処理のステップS711〜S715)、ミッションA演出が中断され(図9に示すミッション開始処理のステップS719)、ミッションB演出が開始される(他演出更新処理(ステップS605))。その後、ゲームが繰り返されて時刻t2でミッションBに成功したと判定されて特典Cが設定され(図10に示すミッション更新処理のステップS823のYesおよびS827)、さらにミッションA演出が非再開に設定される(ステップS829)。
本実施例によるスロットマシン100は、ミッションA演出の非実行時に開始したミッションB演出(以下、「通常のミッションB演出」と称する場合がある)に成功した場合には、上記実施例7によるスロットマシン100と同様に特典Bを実行するように構成されている(図19(b)参照)。一方、本実施例によるスロットマシン100は、ミッションA演出を中断して開始したミッションB演出(以下、「特別なミッションB演出」と称する場合がある)に成功した場合には、特典Bとは異なる特典Cを実行するように構成されている。特典Cは特典Bよりも多くの利益を遊技者が得られるように設定されている。例えばミッションA演出に成功する間際にミッションB演出が開始されると、遊技者はミッションB演出の成功に対する特典Bが実行されるだけでは満足しない場合がある。このため、本実施例によるスロットマシン100は、特別なミッションB演出に成功した場合には、通常のミッションB演出に成功した場合よりも利益率の高い特典を実行することにより遊技者に満足感を付与するとともに遊技の興趣の向上を図ることができる場合がある。
特典C設定後の時刻t3においてミッションB演出の終了条件が成立したと判定されると(図10に示すミッション更新処理のステップS833およびS835)、特典Cがその後の時刻t4で開始され(他演出更新処理(ステップS605))、時刻t5で終了する。本例では、ミッションB演出に成功することに基づいてミッションA演出が非再開に設定されるため、ミッションB演出の終了後にミッションAは再開されない。
図21(b)は、本実施例によるスロットマシン100におけるミッションA演出の実行中に開始されたミッションB演出に失敗した場合の動作タイミングを示している。図21(b)に示すように、時刻t0においてミッションA開始条件が成立したと判定されてミッションA演出が開始される(図9に示すミッション開始処理のステップS705〜S709および図8(d)に示す他演出更新処理(ステップS605))。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1でミッションB開始条件が成立したと判定されると(図9に示すミッション開始処理のステップS711〜S715)、ミッションA演出が中断され(図9に示すミッション開始処理のステップS719)、ミッションB演出が開始される(他演出更新処理(ステップS605))。その後、ゲームが繰り返されてミッションBに成功しないうちに時刻t2でミッションB演出の終了条件が成立してミッションBに失敗したと判定されると(図10に示すミッション更新処理のステップS823のNo、S825およびS831〜835)、ミッションA演出が中断した状態から再開される(図10に示すミッション更新処理のステップS839)。
ところで、上記実施例7によるスロットマシン100は、ミッションB演出が割り込まずに成功したミッションA演出(以下、「通常のミッションA演出」と称する場合がある)に対する特典と、ミッションB演出が割り込んだ後に再開したミッションA演出(以下、「再開したミッションA演出」と称する場合がある)に対する特典とが同一となるように構成されている。これに対し、本実施例によるスロットマシン100は、通常のミッションA演出に対して特典Aを実行するが、再開したミッションA演出に対して特典Aとは異なる特典Dを実行するように構成されている。特典Dは特典Aよりも多くの利益を遊技者が得られるように設定されている。例えばミッションA演出が中断すると遊技者は、運気が変わる(不利ではないか)と思う場合がある。本実施例によるスロットマシン100は、再開したミッションA演出の成功に対して特典Aよりも多くの利益が得られる特典Dを実行することにより、遊技者が不利と感じる要素を少なくするとともに、遊技の興趣の向上を図ることができる場合がある。
ミッションA演出の再開後にゲームが繰り返されて時刻t3においてミッションA演出に成功したと判定されると(図10に示すミッション更新処理のステップS811のYes)、その後の時刻t4で特典Aが開始され(図10に示すミッション更新処理のステップS813および図8(d)に示す他演出更新処理(ステップS605))、その後の時刻t5で終了する。なお、再開したミッションA演出が失敗すると特典Dは実行されない。
本実施例によるスロットマシン100は、特別なミッションB演出に成功した場合に特典Bまたは特典Cのいずれを実行するのかを抽選により決定するように構成されていてもよい。また、スロットマシン100は、再開したミッションA演出に成功した場合に特典Aまたは特典Dのいずれを実行するのかを抽選により決定するように構成されていてもよい。
図22は、特典A乃至特典Dの利益の関係を模式的に示している。図22(a)乃至図22(d)の図中上段には比較対象の特典が示され、図中下段には比較対象の特典により得られるそれぞれの利益の大小関係を示している。また、当該下段において、当該利益の大小は楕円の面積で示され、利益の大小の比較は不等号で示されている。本実施形態および後述する第2および第3の実施の形態における「利益」には、1回で与えられる利益、複数回で与えられる利益、払出メダルが増加する利益、特別な演出が実行されることで間接的にメダル投入数を抑えられる利益、それらを組み合わせた利益などが含まれる。
図22(a)に示すように、特典Bによって得られる利益を利益Bとし、特典Cによって得られる利益を利益Cとすると、特典Bおよび特典Cの利益の関係(特典B:特典C)は、利益Bよりも利益Cの方が多くの利益を得る(利益B<利益C)ことができるようになっている。
図22(b)に示すように、特典Aによって得られる利益を利益Aとし、特典Dによって得られる利益を利益Dとすると、特典Aおよび特典Dの利益の関係(特典A:特典D)は、特典Aよりも特典Dの方が多くの利益を得る(利益A<利益D)ことができるようになっている。
図22(c)に示すように、特典Aによって得られる利益を利益Aとし、特典Bによって得られる利益を利益Bとし、特典Cによって得られる利益を利益Cとすると、特典A、特典Bおよび特典Cの利益の関係(特典A:特典B:特典C)は、特典Aよりも特典Bの方が多くの利益を得る(利益A<利益B)ことができるようになっており、特典Bよりも特典Cの方が多くの利益を得る(利益B<利益C)ことができるようになっている。本実施例によるスロットマシン100では、特典Cは、例えばミッションA演出を中断して開始したミッションB演出に成功した場合に、ミッションB演出が開始されなければミッションA演出に成功したであろうと看做して付与される特典である。このため、特典Cによって得られる利益Cは、成功したと看做されたミッションA演出によって得られる利益が特典Bによって得られる利益Bに付加した利益となるように設定されている。このため、利益Cは利益Bおよび利益Aよりも多くの利益が得られるようになる。
図22(d)に示すように、特典Aによって得られる利益を利益Aとし、特典Dによって得られる利益を利益Dとし、特典Bによって得られる利益を利益Bとすると、特典A、特典Dおよび特典Bとの関係(特典A:特典D:特典B)は、特典Aよりも特典Dの方が多くの利益を得る(利益A<利益D)ことができるようになっており、特典Dよりも特典Bの方が多くの利益を得る(利益D<利益B)ことができるようになっている。本実施例によるスロットマシン100では、特典Dは、例えばミッションA演出を中断して開始したミッションB演出には失敗したもののミッションB演出を実行したことによる嵩上げ分を付与した特典である。このため、特典Dによって得られる利益Dは、当該嵩上げ分だけ利益Aよりも多く、ミッションB演出に失敗しているため利益Bよりも少ない利益となるように設定されている。
図23は、特典A乃至特典Dの具体的内容を示している。図23(a)は、特典A乃至特典Dの具体的内容を示す一覧表である。当該一覧表の左欄の「特典」は図22に示す特典A乃至特典Dを示し、右欄の「内容」は特典A乃至特典Dとして実行される具体的な内容を示している。図23(a)に示すように、ミッションA演出の成功に対する特典AはミッションA成功後の50ゲームの間での内部当選役(押順を含む)の報知であり、通常のミッションB演出の成功に対する特典BはミッションB成功後の80ゲームの間での内部当選役(押順を含む)の報知であり、特別なミッションB演出の成功に対する特典Cは、ミッションB成功後の150ゲームの間での内部当選役(押順を含む)の報知であり、再開したミッションA演出の成功に対する特典Dは、ミッションA成功後の65ゲームの間での内部当選役(押順を含む)の報知である。特典A乃至特典Dにおいて取りこぼし役の報知が実行されることにより、取りこぼす可能性を低く抑えることができるので、遊技者は特典A乃至特典Dにおける各報知により利益を得ることができる場合がある。
図23(b)は、各ミッション演出に成功したことに対する特典の他の例を示す一覧表である。当該一覧表の左欄の「演出」は特典として実行される演出を示し、「演出A」はミッションA演出を成功したことに対する特典を表し、「演出B」はミッションB演出を成功したことに対する特典を表し、「演出C」は特別なミッションB演出を成功したことに対する特典を表し、「演出D」は再開したミッションA演出を成功したことに対する特典を表している。中欄の「内容」は各演出の内容を示している。当該一覧表では各演出で実行される具体的内容は示されておらず「・・・」として表されている。右欄の「実行確率」は、左欄の「演出」に示された各演出が特典ではない通常のゲームにおいて実行される確率を示している。本実施例によるスロットマシン100は当該通常のゲームにおいて、「演出A」が実行される確率が1/500に設定され、「演出B」が実行される確率が1/1000に設定され、「演出C」が実行される確率が1/3000に設定され、「演出D」が実行される確率が1/750に設定されている。
通常のゲームにおいて遊技者が演出A乃至演出Dを見るために要する投資予想金額は、「実行確率」から求めることができる。すなわち、遊技者は、「実行確率」の欄に示された数値の小さい演出程多くの金額を投資しなければ見ることができない。このため、本実施例によるスロットマシン100は、成功したミッションに応じて「演出A」乃至「演出D」を特典として実行することにより、遊技者の投資金額を低減できるという効果が得られる場合がある。また、スロットマシン100は、成功し難いミッションに実行確率の低い演出が割り当てられている。例えば、スロットマシン100では、最も成功し難い特別なミッションB演出に最も実行確率の低い演出Cが割り当てられ、2番目に成功し難い通常のミッションB演出に2番目に実行確率の低い演出Bが割り当てられ、3番目に成功し難い再開されたミッションA演出に3番目に実行確率の低い演出Dが割り当てられ、最も成功し易いミッションA演出に最も実行確率の低い演出Aが割り当てられている。
次に、本実施形態の実施例9によるスロットマシン100について図24および図25を用いて説明する。本実施例によるスロットマシン100は、中断前のミッションA演出の達成度に応じて再開したミッションA演出に対する特典が異なる点に特徴を有している。本実施例によるスロットマシン100でのミッションA演出およびミッションB演出のそれぞれの基本的な動作タイミングは上記実施例7によるスロットマシン100での当該動作タイミングと同様であるため、説明は省略する。
図24(a)は、本実施例によるスロットマシン100におけるミッションA演出の実行中に開始されたミッションB演出に成功した場合の動作タイミングを示している。図24(a)および後述する図24(b)の図中左から右に時間の経過を示し、上から順に「特典」、「判定」、「演出」を示している。「特典」はミッションA演出またはミッションB演出に対する特典の実行期間および非実行期間を示し、長方形枠で示された期間が特典の実行期間を表し、長方形枠の示されていない期間が特典の実行されていない非実行期間を表している。「判定」はミッションの開始条件や成功条件等の成立/非成立を示している。「演出」はミッションA演出やミッションB演出の実行期間および非実行期間を示し、長方形枠で示された期間がミッションA演出またはミッションB演出の実行期間を表し、長方形枠の示されていない期間がいずれの演出も実行されていない非実行期間を表している。本実施例によるスロットマシン100でのミッションA演出およびミッションB演出の開始条件および成功条件は、例えば上記実施例1によるスロットマシン100での当該開始条件および当該成功条件と同様に設定されている。
図24(a)に示すように、時刻t0においてミッションA開始条件が成立したと判定されてミッションA演出が開始される(図9に示すミッション開始処理のステップS705〜S709および図8(d)に示す他演出更新処理(ステップS605))。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1でミッションB開始条件が成立したと判定されると(図9に示すミッション開始処理のステップS711〜S715)、ミッションA演出が中断され(図9に示すミッション開始処理のステップS719)、ミッションB演出が開始される(他演出更新処理(ステップS605))。その後、ゲームが繰り返されて時刻t2でミッションBに成功したと判定されて特典Bが設定され(図10に示すミッション更新処理のステップS823のYesおよびS827)、さらにミッションA演出が非再開に設定される(ステップS829)。
本実施例によるスロットマシン100は上記実施例8によるスロットマシン100と異なり、通常のミッションB演出に成功した場合、および、特別なミッションB演出に成功した場合のいずれであっても特典Bを実行するように構成されている。このため、図24(a)に示すように、本実施例によるスロットマシン100は、特別なミッションB演出に成功した場合であっても特典Bを実行するようになっている。
特典B設定後の時刻t3においてミッションB演出の終了条件が成立したと判定されると(図10に示すミッション更新処理のステップS833およびS835)、特典Bがその後の時刻t4で開始され(他演出更新処理(ステップS605))、時刻t5で終了する。本例では、ミッションB演出に成功することに基づいてミッションA演出が非再開に設定されるため、ミッションB演出の終了後にミッションA演出は再開されない。
図24(b)は、本実施例によるスロットマシン100におけるミッションA演出の実行中に開始されたミッションB演出に失敗した場合の動作タイミングを示している。図24(b)に示すように、時刻t0においてミッションA開始条件が成立したと判定されてミッションA演出が開始される(図9に示すミッション開始処理のステップS705〜S709および図8(d)に示す他演出更新処理(ステップS605))。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1でミッションB開始条件が成立したと判定されると(図9に示すミッション開始処理のステップS711〜S715)、ミッションA演出が中断され(図9に示すミッション開始処理のステップS719)、ミッションB演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されてミッションBに成功しないうちに時刻t2でミッションB演出の終了条件が成立してミッションBに失敗したと判定されると(図10に示すミッション更新処理のステップS823のNo、S825およびS831〜835)、中断したミッションA状態からミッションA’演出が開始される(図10に示すミッション更新処理のステップS839および図8(d)に示す他演出更新処理(ステップS605))。
本実施例によるスロットマシン100は、ミッションB演出には失敗したものの再開したミッションA演出に成功するとよいことがあることを遊技者に感じさせる演出のミッションA’演出を実行するように構成されている。例えばミッションA’演出の成功条件はミッションA演出の成功条件とは異なる条件に設定されている。例えばスロットマシン100は、ミッションA’演出がミッションA演出の条件よりも成功し易い条件に設定されている場合にはミッションA’演出の成功に対してミッションA演出と同様の特典Aが実行され、ミッションA’演出がミッションA演出の条件よりも成功し難い条件に設定されている場合にはミッションA’演出の成功に対して特典Aよりも多くの利益が得られる特典A’が実行されるように構成されている。
ミッションA’演出開始後にゲームが繰り返されて時刻t3においてミッションA’演出に成功したと判定されると(図10に示すミッション更新処理のステップS811のYes)、その後の時刻t4で特典Aまたは特典A’が開始され(図10に示すミッション更新処理のステップS813および図8(d)に示す他演出更新処理(ステップS605))、その後の時刻t5で終了する。なお、遊技者が再開したミッションA’演出に失敗すると特典Aまたは特典A’は実行されない。
図25は、ミッションAおよびミッションA’の2種類の成功条件をそれぞれ示している。図25(a)は、当該成功条件の第1の例を示している。図25(a)および後述の図25(b)の上段には、ミッションAの成功条件が示され、下段にはミッションA’の成功条件等が示されている。
図25(a)の上段に示すように、ミッションAの開始条件は、10ゲーム間に再遊技に2回当選することである。本実施例によるスロットマシン100では、再遊技の当選確率は例えば1/7.3に設定されており、ミッションAの成功確率は約7割に設定されている。
図25(a)の下段に示すように、本実施例によるスロットマシン100では、ミッションA’の「成功条件」として「1」、「2」、「3」および「4」の4つの条件(以下、それぞれ、「成功条件1」、「成功条件2」、「成功条件3」および「成功条件4」と称する)と、「選択条件」として「成功条件1」から「成功条件4」の4つの条件に対応付けられた4つの条件とが設定されている。スロットマシン100は、「成功条件1」から「成功条件4」のいずれかでのミッションA’演出を実行するようになっている。
ミッションA’の「成功条件1」は、4ゲーム間に再遊技に1回当選することであり、「成功条件1」が選択される選択条件は、ミッションA演出が中断された中断時に再遊技に1回当選しており、かつ、当該中断時に5ゲーム以上遊技していることである。ミッションA’の「成功条件2」は、6ゲーム間に再遊技に1回当選することであり、「成功条件2」が選択される選択条件は、ミッションA演出が中断された中断時に再遊技に1回当選しており、かつ、当該中断時に5ゲーム未満遊技していることである。ミッションA’の「成功条件3」は、1ゲーム間に再遊技に1回当選することであり、「成功条件3」が選択される選択条件は、ミッションA演出が中断された中断時に再遊技に0回当選しており、かつ、当該中断時に5ゲーム以上遊技していることである。ミッションA’の「成功条件4」は、2ゲーム間に再遊技に1回当選することであり、「成功条件4」が選択される選択条件は、ミッションA演出が中断された中断時に再遊技に0回当選しており、かつ、当該中断時に5ゲーム未満遊技していることである。
本実施例によるスロットマシン100は、ミッションA演出の中断時にミッションA演出の成功に近付いている(例えば、より少ないゲーム数で再遊技に当選している)ほどミッションA’の成功条件が容易に設定されている。「成功条件1」に対応する選択条件では、ミッションA演出の中断時に再遊技に1回当選しているもののすでに5ゲーム以上の遊技が実行されているため、そのままミッションA演出を継続したと仮定するとミッションA演出に成功する確率は約5割を下回っている。このため、スロットマシン100では、「成功条件1」に成功する確率が約5割に設定されている。
「成功条件2」に対応する選択条件では、ミッションA演出の中断時に5ゲームの遊技が実行されていないにもかかわらず、すでに再遊技に1回当選しており、そのままミッションA演出を継続したと仮定するとミッションA演出に成功する確率は約5割を上回っている。このため、スロットマシン100では、ミッションA演出の成功にハイペースで近付いていることに基づいて、「成功条件2」に成功する確率が約8割に設定されている。
「成功条件3」に対応する選択条件では、ミッションA演出の中断時に再遊技に1回も当選しておらず、かつ、すでに5ゲーム以上の遊技が実行されているため、そのままミッションA演出を継続したと仮定するとミッションA演出に成功する確率は約5割を下回り、かつ、「成功条件1」の場合よりも低い確率となる。このため、スロットマシン100では、ミッションA演出の成功の見込みがそもそも少なかったことに基づいて、「成功条件3」に成功する確率が約1割に設定されている。
「成功条件4」に対応する選択条件では、ミッションA演出の中断時に5ゲームの遊技が実行されていないが再遊技に1回も当選しておらず、そのままミッションA演出を継続したと仮定するとミッションA演出に成功する確率は約5割を下回り、かつ、「成功条件1」の場合よりも低く「成功条件3」の場合よりも高い確率となる。このため、スロットマシン100では、ミッションA演出の成功の見込みがそもそも少ないが「成功条件3」の場合よりも成功する確率が高いことに基づいて、「成功条件4」に成功する確率が約3割に設定されている。なお、ミッションA’演出における再遊技の当選確率は、ミッションA演出と同様に、例えば1/7.3に設定されている。
本実施例によるスロットマシン100は、ミッションA演出の成功確率(例えば、約7割)よりも低い成功確率である「成功条件1」、「成功条件3」および「成功条件4」のいずれかでのミッションA’演出に成功した場合には、特典A’を実行し、ミッションA演出の成功確率よりも高い成功確率である「成功条件2」でのミッションA’演出に成功した場合には、特典Aを実行するように構成されている。
図25(b)は、図25(a)に示すのとは異なるミッションAおよびミッションA’の他の成功条件をそれぞれ示している。図25(b)の上段に示すように、本例におけるミッションAの開始条件は、迷路を通って宝を発見するという演出において、3ゲーム間で当該迷路を通って当該宝を発見することである。本例では、迷路は二者択一形式となっており、宝に辿り着けるルートは一通りに設定されている。すなわち、本例におけるミッションA演出は、予め決められた操作手順で操作することにより成功することができるようになっている。二者択一形式の迷路であるため、本例におけるミッションA演出の成功確率は12.5%((1/2)×(1/2)×(1/2)=1/8)となる。
図25(b)の下段に示すように、本例によるスロットマシン100では、図25(a)の下段に示すのと同様にミッションA’の「成功条件」として「1」、「2」、「3」および「4」の4つの条件(以下、それぞれ、「成功条件1」、「成功条件2」、「成功条件3」および「成功条件4」と称する)と、「選択条件」として「成功条件1」から「成功条件4」の4つの条件に対応付けられた4つの条件とが設定されている。スロットマシン100は、「成功条件1」から「成功条件4」のいずれかでのミッションA’演出を実行するようになっている。
ミッションA’の「成功条件1」は、2ゲーム間に宝を発見することであり、「成功条件1」が選択される選択条件は、ミッションA演出が中断された中断時に1ゲームの遊技が実行されて当りのルートを選択していることである。ミッションA’の「成功条件2」は、1ゲーム間に宝を発見することであり、「成功条件2」が選択される選択条件は、ミッションA演出が中断された中断時に2ゲームの遊技が実行されていずれのゲームでも当りのルートを選択していることである。ミッションA’の「成功条件3」は、2ゲーム終了後に行き止まりとなることであり、「成功条件3」が選択される選択条件は、ミッションA演出が中断された中断時に1ゲームの遊技が実行されてはずれのルートを選択していることである。ミッションA’の「成功条件4」は、1ゲーム終了後に行き止まりとなることであり、「成功条件4」が選択される選択条件は、ミッションA演出が中断された中断時に2ゲームの遊技が実行されていずれかのゲームではずれのルートを選択していることである。
本例によるスロットマシン100では、第1副制御部400は、「成功条件1」および「成功条件2」のいずれかのミッションA’演出を実行する場合には、ミッションA’演出中に当りおよびはずれのいずれのルートを選択したのかを判定するようになっている。また、第1副制御部400は、「成功条件3」および「成功条件4」のいずれかのミッションA’演出を実行する場合には、すでにはずれのルートを通っているため当りおよびはずれのいずれのルートを選択したのかを判定しないようになっている。
本例によるスロットマシン100は、「成功条件1」または「成功条件2」のミッションA’演出を実行してミッションA’に成功した場合に特典A’を実行し、「成功条件1」または「成功条件2」のミッションA’演出を実行してミッションA’に失敗した場合および「成功条件3」または「成功条件4」のいずれかのミッションA’演出を実行した場合に特典Aを実行するように構成されている。
本実施例によるスロットマシン100では、再開したミッション演出ではミッションA演出とは異なるミッションA’演出が実行されるように構成されているが、これに限られない。本実施例によるスロットマシン100では、例えば第1副制御部400は、ミッションA演出を再開し、再開したミッションA演出で指定されたミッションA演出の成功条件の有無(中断したミッションA演出と同じ成功条件の成立/非成立)を判定したり、再開したミッションA演出で指定されたミッションA’演出の「成功条件1」〜「成功条件4」の有無(中断したミッションA状態に基づいてミッションA演出とは異なる成功条件の成立/非成立)を判定したりするように構成されていてもよい。本実施例によるスロットマシン100では、例えば第1副制御部400は、再開するミッション演出としてミッションA演出およびミッションA’演出のいずれを実行するのかをミッション更新処理のステップS839で設定するように構成されていてもよい。また、例えば第1副制御部400は、ミッションA演出を再開した場合にはミッションA演出と同じ成功条件達成の有無、すなわち成功条件の成立または非成立を判定するのか、あるいは「成功条件1」〜「成功条件4」のいずれかの達成の有無、すなわち成功条件1〜成功条件4のいずれかの成立または非成立を判定するのかをステップS839で設定するように構成されていてもよい。さらに、第1副制御部400は、ステップS839での設定に基づいて、ミッション更新処理のステップS811においてミッションA演出またはミッションA’演出を達成したか否かを判定するように構成されていてもよい。
次に、本実施形態の実施例10によるスロットマシン100について図26および図27を用いて説明する。本実施例によるスロットマシン100は、中断前のミッションA演出の達成度に応じて、ミッションB演出に対する特典や再開したミッションA演出に対する特典が異なる点に特徴を有している。本実施例によるスロットマシン100でのミッションA演出およびミッションB演出のそれぞれの基本的な動作タイミングは上記実施例7によるスロットマシン100での当該動作タイミングと同様であるため、説明は省略する。
図26(a)は、本実施例によるスロットマシン100におけるミッションA演出の実行中に開始されたミッションB演出に成功した場合の動作タイミングを示している。図26(a)および後述する図26(b)の図中左から右に時間の経過を示し、上から順に「特典」、「判定」、「演出」を示している。「特典」はミッションA演出またはミッションB演出等に対する特典の実行期間および非実行期間を示し、長方形枠で示された期間が特典の実行期間を表し、長方形枠の示されていない期間が特典の実行されていない非実行期間を表している。「判定」はミッションの開始条件や成功条件等の成立/非成立を示している。「演出」はミッションA演出やミッションB演出等の実行期間および非実行期間を示し、長方形枠で示された期間がミッションA演出またはミッションB演出等の実行期間を表し、長方形枠の示されていない期間がいずれの演出も実行されていない非実行期間を表している。本実施例によるスロットマシン100でのミッションA演出およびミッションB演出の開始条件および成功条件は、例えば上記実施例1によるスロットマシン100での当該開始条件および当該成功条件と同様に設定されている。
図26(a)に示すように、時刻t0においてミッションA開始条件が成立したと判定されてミッションA演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1でミッションBまたはミッションB’開始条件が成立したと判定されると、ミッションA演出が中断され、ミッションA演出の達成度(詳細は後述)に応じてミッションB演出またはミッションB’演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t2でミッションBまたはミッションB’に成功したと判定され、ミッションB演出に対応する特典BまたはミッションB’に対応する特典B’が設定され、さらにミッションA演出が非再開に設定される。
本実施例によるスロットマシン100は通常のミッションB演出に成功した場合には特典Bを実行し、特別なミッションB演出またはミッションB’演出に成功した場合には特典B’を実行するように構成されている。特典Bまたは特典B’設定後の時刻t3においてミッションB演出またはミッションB’演出の終了条件が成立したと判定されると、特典Bまたは特典B’がその後の時刻t4で開始されて時刻t5で終了する。本例では、ミッションB演出に成功することに基づいてミッションA演出が非再開に設定されるため、特別なミッションB演出またはミッションB’演出の終了後にミッションAは再開されない。
本実施例によるスロットマシン100は、実行中のミッションA演出が成功に近付いている場合(ミッションA演出の達成率が高い場合)にミッションB’演出を実行するように構成されている。ミッションB’演出の成功条件はミッションB演出の成功条件とは異なる条件に設定されている。スロットマシン100は、ミッションB’演出がミッションB演出の条件よりも成功し易い条件に設定されている場合にはミッションB’演出の成功に対してミッションB演出と同様の特典Bを実行し、ミッションB’演出がミッションB演出の条件よりも成功し難い条件に設定されている場合にはミッションB’演出の成功に対して特典Bよりも多くの利益が得られる特典B’を実行するように構成されている。
図26(b)は、本実施例によるスロットマシン100におけるミッションA演出の実行中に開始されたミッションB演出またはミッションB’演出に失敗した場合の動作タイミングを示している。図26(b)に示すように、時刻t0においてミッションA開始条件が成立したと判定されてミッションA演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1でミッションBまたはミッションB’開始条件が成立したと判定されると、ミッションA演出が中断され、ミッションA演出の達成度に応じてミッションB演出またはミッションB’演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されてミッションBまたはミッションB’に成功しないうちに時刻t2でミッションB演出またはミッションB’演出の終了条件が成立してミッションBに失敗したと判定されると、中断したミッションA状態からミッションA’演出が開始される。
本実施例によるスロットマシン100は、ミッションB演出には失敗したものの開始したミッションA演出に成功するとよいことがあることを遊技者に感じさせる演出のミッションA’演出を実行するように構成されている。ミッションA’演出の成功条件はミッションA演出の成功条件とは異なる条件に設定されている。スロットマシン100は、ミッションA’演出がミッションA演出の条件よりも成功し易い条件に設定されている場合にはミッションA’演出の成功に対してミッションA演出と同様の特典Aを実行し、ミッションA’演出がミッションA演出の条件よりも成功し難い条件に設定されている場合にはミッションA’演出の成功に対して特典Aよりも多くの利益が得られる特典A’を実行するように構成されている。
ミッションA’演出開始後にゲームが繰り返されて時刻t3においてミッションA’演出に成功したと判定されると、その後の時刻t4で特典Aまたは特典A’が開始され、その後の時刻t5で終了する。なお、遊技者が開始されたミッションA’演出に失敗すると特典Aまたは特典A’は実行されない。
図27は、ミッションBおよびミッションB’の成功条件および特典A、特典A’、特典Bおよび特典B’をそれぞれ示している。図27(a)は、ミッションBおよびミッションB’の成功条件等を示している。本実施例によるスロットマシン100におけるミッションAおよびミッションA’のそれぞれの成功条件は、例えば図25(a)に示すのと同様であるため、説明は省略する。
図27(a)に示すように、本実施例によるスロットマシン100では、「成功条件」としてミッションBおよびミッションB’のそれぞれに対応する条件と、「選択条件」としてミッションBおよびミッションB’の成功条件にそれぞれ対応付けられた条件とが設定されている。
ミッションBの「成功条件」は、10ゲーム間にスイカに1回当選することであり、ミッションBが選択される選択条件は、ミッションA演出の達成度に基づいて2種類の条件が設定されている。第1の条件はミッションAの非実行中にミッションBの実行条件が成立したことであり、第2の条件はミッションA実行中にミッションB実行条件が成立し、かつ、実行中のミッションA演出において再遊技に0回当選している(再遊技に1回も当選していない)ことである。
ミッションB’の「成功条件」は、10ゲーム間にベルに1回当選することであり、ミッションB’が選択される選択条件は、ミッションA実行中にミッションB実行条件が成立し、かつ、実行中のミッションA演出において再遊技に1回当選していることである。
本実施例によるスロットマシン100は、ミッションA演出中に再遊技に1回当選しているという実績に基づいてミッションB’演出の成功条件がミッションB演出の成功条件よりも難易度が低く設定されている。例えばスイカの当選確率は1/20に設定され、ベルの当選確率は1/10に設定されており、ミッションB演出よりもミッションB’演出の方が成功する確率が高くなっている。
図27(b)は、特典Aおよび特典A’の具体的内容を示している。図27(b)に示すように、ミッションA演出の成功に対する特典AはミッションA成功後の50ゲームの間での内部当選役(押順を含む)の報知であり、特典A’はミッションA成功後の70ゲームの間での内部当選役(押順を含む)の報知である。このように、本実施例によるスロットマシン100は、相対的に成功し難いミッションA’演出の成功に対する特典A’の方が相対的に成功し易いミッションA演出の成功に対する特典Aよりも多くの利益が得られるように設定されている。
図27(c)は、特典Bおよび特典B’の具体的内容を示している。図27(c)に示すように、ミッションB演出の成功に対する特典BはミッションB演出終了後の80ゲームの間での内部当選役(押順を含む)の報知であり、特典B’はミッションB演出終了後の100ゲームの間での内部当選役(押順を含む)の報知である。このように、本実施例によるスロットマシン100は、相対的に成功し難いミッションB’演出の成功に対する特典B’の方が相対的に成功し易いミッションB演出の成功に対する特典Bよりも多くの利益が得られるように設定されている。さらに、特典Aおよび特典A’と、特典Bおよび特典B’とを比較した場合、本実施例によるスロットマシン100は、相対的に成功確率の低いミッションB演出およびミッションB’演出の成功に対する特典Bおよび特典B’の方が相対的に成功率の高いミッションA演出およびミッションA’演出の成功に対する特典Aおよび特典A’よりも多くの利益が得られるように設定されている。
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明の第2の実施の形態による遊技台について図28乃至図34を用いて説明する。本実施形態による遊技台としてのスロットマシン100の外観構成や制御部の構成および処理は、上記第1の実施の形態によるスロットマシン100とほぼ同様であるため、異なる点を説明する。本実施の形態によるスロットマシン100は、上記実施の形態によるスロットマシン100と異なり、ミッションC演出およびミッションD演出が実行されるようになっている。図28は、本実施形態によるスロットマシン100の第1副制御部メイン処理の演出制御処理(ステップS601)における、ミッション更新処理(ステップS603)のフローチャートの一例である。
ステップS1301ではミッションCが設定中か否かを判定する。ミッションCが非設定中、すなわち開始状態中でないと判定すると後述のステップS1305〜S1321を実行せずにステップS1303に進み、ミッションCが設定中、すなわち開始状態中であると判定するとステップS1305に進む。例えば第1副制御部400は、RAM408の所定の記憶領域に記憶されたミッションCフラグの値を読み出して当該値が「1」であるとミッションCが設定中であると判断し、当該値が「1」以外であるとミッションCが設定中でないと判断するようになっている。
ステップS1301の次のステップS1305では、再遊技当選があったか否かを判定する。再遊技に当選したと判定したらステップS1309に進み、再遊技に当選していないと判定したらステップS1307に進む。第1副制御部400は再遊技当選のコマンドを受信していた場合には再遊技に当選したと判定し、当該コマンドを受信していない場合には再遊技に当選していないと判定するようになっている。
ステップS1305において再遊技に当選と判定した後のステップS1309では、ミッションC再遊技カウンタに1加算してステップS1311に進む。例えば第1副制御部400は、RAM408の所定の記憶領域に設けられたミッションC再遊技カウンタを1カウントアップする。
ステップS1309の次のステップS1311では、ミッションCを達成したか否かを判定する。ミッションCを達成したと判定したらステップS1313に進み、ミッションCを達成していないと判定したら後述のステップS1313およびS1315を実行せずにステップS1303に進む。ステップS1311において例えば第1副制御部400は、ミッションC再遊技カウンタの値をRAM408から読み出して、当該値が「2」であると、再遊技に2回当選してミッションCを達成したと判定し、当該値が「1」であるとミッションCを達成していないと判定するようになっている。
ステップS1311の次のステップS1313ではミッションCの達成に対する特典の設定処理(詳細は後述)を実行し、ステップS1315に進む。
ステップS1313の次のステップS1315ではミッションC演出終了に設定し、ステップS1303に進む。ステップS1315では例えば第1副制御部400は、ミッションC演出フラグの値として「0」をRAM408の所定の記憶領域に記憶してミッションC演出の終了状態、すなわち非実行状態に設定する。
一方、ステップS1305において再遊技に当選していないと判定した後のステップS1307では、遊技終了か否かを判定する。遊技終了でないと判定したらステップS1303に進み、遊技終了と判定したらステップS1317に進む。
ステップS1307の次のステップS1317ではミッションC遊技数カウンタに1加算し、ステップS1319に進む。例えば第1副制御部400は、RAM408の所定の記憶領域に設けられたミッションC遊技数カウンタを1カウントアップする。
ステップS1317の次のステップS1319ではミッションC演出中に実行可能な遊技数が終了したか否かを判定する。ミッションC演出で実行可能な遊技数が終了したと判定したらステップS1321に進み、ミッションC演出で実行可能な遊技数が終了していないと判定したら後述のステップS1321を実行せずにステップS1303に移行する。本実施形態では、当該遊技数は例えば15ゲーム(15G)に設定されている。ステップS1319において例えば第1副制御部400は、RAM408の所定の記憶領域に記憶されたミッションC遊技中カウンタの値を読み出して、当該値が「15」であるとミッションC演出中に15ゲーム経過して実行可能な遊技数が終了したと判定し、当該値が「15」より少ない場合にはミッションC演出中に実行可能な遊技数が終了していないと判定するようになっている。
ステップS1319の次のステップS1321ではミッションC演出終了に設定し、ステップS1303に進む。ステップS1321ではステップS1315と同様の処理が実行される。
ステップS1301、S1307、S1311、S1315、S1319またはS1321の次のステップS1303ではミッションDが設定中か否かを判定する。ミッションDが設定中、すなわち開始状態中であると判定すると後述のステップS1323〜S1339を実行せずにステップS1323に進み、ミッションDが非設定中、すなわち開始状態中でないと判定するとミッション更新処理は終了する。例えば第1副制御部400は、RAM408の所定の記憶領域に記憶されたミッションDフラグの値を読み出して当該値が「1」であるとミッションDが設定中であると判定し、当該値が「0」であるとミッションDが設定中でないと判定するようになっている。
ステップS1303の次のステップS1323では、再遊技当選があったか否かを判定する。再遊技に当選したと判定したらステップS1327に進み、再遊技に当選していないと判定したらステップS1325に進む。第1副制御部400は再遊技当選のコマンドを受信していた場合には再遊技に当選したと判定し、当該コマンドを受信していない場合には再遊技に当選していないと判定するようになっている。
ステップS1323において再遊技に当選と判定した後のステップS1327では、ミッションD再遊技カウンタに1加算してステップS1329に進む。例えば第1副制御部400は、RAM408の所定の記憶領域に設けられたミッションD再遊技カウンタを1カウントアップする。
ステップS1327の次のステップS1329では、ミッションDを達成したか否かを判定する。ミッションDを達成したと判定したらステップS1331に進み、ミッションDを達成していないと判定したら後述のステップS1331およびS1333を実行せずにミッション更新処理は終了する。ステップS1329において例えば第1副制御部400は、ミッションD再遊技カウンタの値をRAM408から読み出して、当該値が「2」であると、再遊技に2回当選してミッションDを達成したと判定し、当該値が「1」であるとミッションDを達成していないと判定するようになっている。
ステップS1329の次のステップS1331ではミッションDの達成に対する特典の設定処理(詳細は後述)を実行し、ステップS1333に進む。
ステップS1331の次のステップS1333ではミッションD演出終了に設定し、ミッション更新処理は終了する。ステップS1333では例えば第1副制御部400は、ミッションD演出フラグの値として「0」をRAM408の所定の記憶領域に記憶してミッションD演出の終了状態、すなわち非実行状態に設定する。
一方、ステップS1323において再遊技に当選していないと判定した後のステップS1325では、遊技終了か否かを判定する。遊技終了でないと判定したらミッション更新処理を終了し、遊技終了と判定したらステップS1335に進む。
ステップS1325の次のステップS1335ではミッションD遊技数カウンタに1加算し、ステップS1337に進む。例えば第1副制御部400は、RAM408の所定の記憶領域に設けられたミッションD遊技数カウンタを1カウントアップする。
ステップS1335の次のステップS1337ではミッションD演出中に実行可能な遊技数が終了したか否かを判定する。ミッションD演出で実行可能な遊技数が終了したと判定したらステップS1339に進み、ミッションD演出で実行可能な遊技数が終了していないと判定したら後述のステップS1339を実行せずにミッション更新処理は終了する。本実施形態では、当該遊技数は例えば10ゲーム(10G)に設定されている。ステップS1337において例えば第1副制御部400は、RAM408の所定の記憶領域に記憶されたミッションD遊技数カウンタの値を読み出して、当該値が「10」であるとミッションD演出中に10ゲーム経過して実行可能な遊技数が終了したと判定し、当該値が「10」より少ない場合にはミッションD演出中に実行可能な遊技数が終了していないと判定するようになっている。
ステップS1337の次のステップS1339ではミッションD演出終了に設定してミッション更新処理は終了する。ステップS1339ではステップS1333と同様の処理が実行される。
次に、ステップS1313およびステップS1331における特典設定処理について図29を用いて説明する。図29は、特典設定処理(ステップS1313またはS1331)のフローチャートの一例を示している。
図29に示すように、特典設定処理ではまず、特典設定中か否かを判定する(ステップS1401)。ステップS1313におけるステップS1401では、ミッションD演出に対応する特典が設定中であると判定するとステップS1403に進み、当該特典が設定中でないと判定するとステップS1405に進む。また、ステップS1333におけるステップS1401では、ミッションC演出に対応する特典が設定中であると判定するとステップS1403に進み、当該特典が設定中でないと判定するとステップS1405に進む。例えばステップS1313における特典設定処理では、第1副制御部400は、RAM408の所定の記憶領域に記憶されたミッションD演出に対応する特典設定フラグの値を読出し、当該値が「1」であるとミッションD演出に対応する特典が設定中であると判定し、当該値が「0」であると当該特典が設定中でないと判定するようになっている。また、例えばステップS1333における特典設定処理では、第1副制御部400は、RAM408の所定の記憶領域に記憶されたミッションC演出に対応する特典設定フラグの値を読出し、当該値が「1」であるとミッションC演出に対応する特典が設定中であると判定し、当該値が「0」であると当該特典が設定中でないと判定するようになっている。
ステップS1401の次のステップS1403では、特典加算処理を実行する。ステップS1313におけるステップS1403では、例えば第1副制御部400は、ミッションD演出に対応する特典として実行可能なアシストタイムでの遊技数の残数に、ミッションC演出の成功に対する特典として与えられるアシストタイムでの遊技数(本例では、50G)を加算して特典設定処理を終了する。また、ステップS1331におけるステップS1403では、例えば第1副制御部400は、ミッションC演出に対応する特典として実行可能なアシストタイムでの遊技数の残数に、ミッションD演出の成功に対する特典として与えられるアシストタイムでの遊技数(本例では、50G)を加算して特典設定処理を終了する。例えば第1副制御部400は、当該アシストタイムでの遊技数をRAM408の所定の記憶領域に設けられた特典遊技数カウンタで管理するようになっている。
ステップS1401の次のステップS1405では、特典開始処理を実行する。ステップS1313におけるステップS1405では、例えば第1副制御部400は、RAM408の所定の記憶領域に設けられたミッションC演出に対応する特典設定フラグの値を「1」に設定してミッションC演出に対応する特典を設定中、すなわち当該特典を実行状態に設定するとともに、特典遊技数カウンタの値を「50」に設定して特典を開始して特典設定処理を終了する。また、ステップS1333におけるステップS1405では、例えば第1副制御部400は、RAM408の所定の記憶領域に設けられたミッションD演出に対応する特典設定フラグの値を「1」に設定してミッションD演出に対応する特典を設定中、すなわち当該特典を実行状態に設定するとともに、特典遊技数カウンタの値を「50」に設定して特典を開始して特典設定処理を終了する。特典遊技数カウンタは、ミッションC演出またはミッションD演出に対応する特典が実行中に、主制御部300から送信されるコマンドが遊技開始のコマンドであると判定された場合に1減算されるようになっている。また、ミッションC演出および/またはミッションD演出に対応する特典設定フラグは、特典遊技数カウンタの値が「0」になるとオフ状態に設定されるようになっている。
次に、本実施形態の実施例1によるスロットマシン100について図30および図31を用いて説明する。本実施例によるスロットマシン100は、ミッション演出が同時期に実行される場合がある点に特徴を有している。図30は、本実施例によるスロットマシン100におけるミッションCおよび/またはミッションDが開始してから当該ミッション成功に対する特典の終了までの動作タイミングを示している。図中左から右に時間の経過を示し、上から順に「特典」、「判定」、「演出」を示している。「特典」はミッションC演出またはミッションD演出に対する特典の実行期間および非実行期間を示し、長方形枠で示された期間が特典の実行期間を表し、長方形枠の示されていない期間が特典の実行されていない非実行期間を表している。「判定」はミッションの開始条件や成功条件等の成立/非成立を示している。「演出」はミッションC演出やミッションD演出の実行期間および非実行期間を示し、長方形枠で示された期間がミッションC演出またはミッションD演出の実行期間を表し、長方形枠の示されていない期間がいずれの演出も実行されていない非実行期間を表している。本実施例によるスロットマシン100でのミッションC演出およびミッションD演出の開始条件は、例えば上記第1の実施の形態の実施例1によるスロットマシン100でのミッションA演出やミッションB演出の開始条件と同様に設定されている。
図30(a)は、本実施例によるスロットマシン100のミッションC演出の基本的な動作タイミングを示している。図30(a)に示すように、時刻t0においてミッションC開始条件が成立したと判定されると、ミッションC演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1でミッションCに成功したと判定されると、その後の時刻t2でミッションCの成功に対する報償として特典が開始され(図29に示す特典設定処理のステップS1401のNoおよびステップS1405)、その後にゲームが50回実行されて時刻t3で終了する。スロットマシン100は、ミッションCに成功すると直ちにミッションC演出を終了して特典を実行するように構成されている(図29に示すミッション更新処理のステップS1313およびS1315)。
図30(b)は、本実施例によるスロットマシン100のミッションD演出の基本的な動作タイミングを示している。図30(b)に示すように、時刻t0においてミッションD開始条件が成立したと判定されると、ミッションD演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1でミッションDに成功したと判定されると、その後の時刻t2でミッションDの成功に対する報償として特典が開始され(図29に示す特典設定処理のステップS1401のNoおよびステップS1405)、その後にゲームが50回実行されて時刻t3で終了する。スロットマシン100は、ミッションDに成功すると直ちにミッションD演出を終了して特典を実行するように構成されている(図29に示すミッション更新処理のステップS1331およびS1333)。
図30(c)は、本実施例によるスロットマシン100おけるミッションC演出およびミッションD演出が同時期に実行されていずれのミッション演出にも成功する場合の動作タイミングを示している。図30(c)に示すように、時刻t0においてミッションC開始条件が成立したと判定されると、ミッションC演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1でミッションD開始条件が成立したと判定されると、ミッションC演出が中断されずにミッションD演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t2でミッションCに成功したと判定されて特典が設定されて開始され(図29に示す特典設定処理のステップS1401のNoおよびステップS1405)、ミッションC演出は終了する(図29に示すミッション更新処理のステップS1313およびS1315)。
さらにその後にゲームが繰り返されて時刻t4でミッションDに成功したと判定され、開始条件が成立したと判定されると、ミッションC演出に対応する特典として実行可能なアシストタイムでの遊技数の残数に、ミッションD演出の成功に対する特典として与えられるアシストタイムでの遊技数が加算され(図29に示す特典設定処理のステップS1401のYesおよびステップS1403)、ミッションD演出は終了する(図29に示すミッション更新処理のステップS1331およびS1333)。
さらにその後にゲームが繰り返されて時刻t5でミッションC演出に対応する特典が終了するとともに、ミッションD演出に対応する特典が開始され、さらにその後にゲームが50回繰り返され、時刻t6において当該特典が終了する。
図30(d)は、本実施例によるスロットマシン100おけるミッションC演出およびミッションD演出が同時期に実行され、ミッションC演出には成功するがミッションD演出には失敗する場合の動作タイミングを示している。図30(d)に示すように、時刻t0においてミッションC開始条件が成立したと判定されると、ミッションC演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1でミッションD開始条件が成立したと判定されると、ミッションC演出が中断されずにミッションD演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t2でミッションCに成功したと判定されて特典が設定されて開始され(図29に示す特典設定処理のステップS1401のNoおよびステップS1405)、ミッションC演出は終了する(図29に示すミッション更新処理のステップS1313およびS1315)。
さらにその後にゲームが繰り返されて時刻t4においてミッションD演出が終了して当該ミッションに失敗したと判定され、さらにその後にゲームが繰り返されて時刻t5でミッションC演出に対応する特典は終了する。
図31は、ミッションCおよびミッションDの成功条件を示す一覧表である。左欄の「ミッション」はスロットマシン100において実行されるミッションを示し、右欄の「成功条件」はミッションの成功条件を示している。図31に示すように、ミッションCの成功条件は、ミッションCを開始してから15ゲームの間に再遊技に3回当選することである。本実施例によるスロットマシン100では、再遊技の当選確率は例えば1/7.3に設定されており、ミッションCの成功確率は約7割に設定されている。ミッションDの成功条件は、ミッションDを開始してから10ゲームの間に再遊技に2回当選することである。本実施例によるスロットマシン100では、再遊技の当選確率は例えば1/7.3に設定されており、ミッションDの成功確率は約7割に設定されている。本実施例によるスロットマシン100は、ミッションCの成功確率とミッションDの成功確率とがほぼ同じ値に設定されている。
次に、本実施形態の実施例2乃至5によるスロットマシン100について図32を用いて説明する。図32(a)乃至図32(d)において、図中左から右に時間の経過を示し、上から順に「特典」、「判定」、「演出」を示している。「特典」はミッションC演出またはミッションD演出に対する特典の実行期間および非実行期間を示し、長方形枠で示された期間が特典の実行期間を表し、長方形枠の示されていない期間が特典の実行されていない非実行期間を表している。「判定」はミッションの開始条件や成功条件等の成立/非成立を示している。「演出」はミッションC演出やミッションD演出の実行期間および非実行期間を示し、長方形枠で示された期間がミッションC演出またはミッションD演出の実行期間を表し、長方形枠の示されていない期間がいずれの演出も実行されていない非実行期間を表している。実施例2乃至5によるスロットマシン100でのミッションC演出およびミッションD演出の開始条件は、例えば上記第1の実施の形態の実施例1によるスロットマシン100でのミッションA演出やミッションB演出の開始条件と同様に設定されている。また、実施例2乃至5によるスロットマシン100でのミッションC演出およびミッションD演出の基本的な動作タイミングは、本実施形態の上記実施例1における当該動作タイミングと同様であるため、説明は省略する。
まず、本実施形態の実施例2によるスロットマシン100について図32(a)を用い説明する。本実施例によるスロットマシン100は、ミッションC演出およびミッションD演出が同時期に実行され、まずミッションD演出が成功し、次いでミッションC演出が成功する点に特徴を有している。また、本実施例によるスロットマシン100は、同時期に実行されたミッションC演出およびミッションD演出のいずれもが終了した後に特典が実行される点に特徴を有している。図32(a)は、本実施例によるスロットマシン100の動作タイミングを示している。図32(a)に示すように、時刻t0においてミッションC開始条件が成立したと判定されてミッションC演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1でミッションD開始条件が成立したと判定されてミッションC演出が中断されずにミッションD演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t2でミッションDに成功したと判定されて特典が設定され、ミッションD演出は終了する。
さらにその後にゲームが繰り返されて時刻t3でミッションCに成功したと判定され、ミッションD演出に対応する特典として実行可能なアシストタイムでの遊技数の残数(本例では、時刻t3において特典が開始されていないため、当該残数は当該遊技数の設定値である「50」となる)に、ミッションC演出の成功に対する特典として与えられるアシストタイムでの遊技数が加算され、ミッションC演出は終了する。
ミッションC演出の終了時刻とほぼ同時刻である時刻t4からミッションD演出に対応する特典が開始され、その後にゲームが50回繰り返され、時刻t5において当該特典が終了するとともにミッションC演出に対応する特典が開始され、さらにその後にゲームが50回繰り返されて時刻t6において当該特典が終了する。
次に、本実施形態の実施例3によるスロットマシン100について図32(b)を用いて説明する。本実施例によるスロットマシン100は、ミッションC演出およびミッションD演出が同時期に実行され、まずミッションD演出が成功し、その後ミッションC演出に失敗する点に特徴を有している。また、本実施例によるスロットマシン100は、同時期に実行されたミッションC演出およびミッションD演出のいずれもが終了した後に特典が実行される点に特徴を有している。図32(b)は、本実施例によるスロットマシン100の動作タイミングを示している。図32(b)に示すように、時刻t0においてミッションC開始条件が成立したと判定されてミッションC演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1でミッションD開始条件が成立したと判定されてミッションC演出が中断されずにミッションD演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t2でミッションDに成功したと判定されて特典が設定され、ミッションD演出は終了する。
さらにその後にゲームが繰り返されて時刻t3においてミッションC演出が終了して当該ミッションに失敗したと判定される。ミッションC演出の終了時刻とほぼ同時刻である時刻t4からミッションD演出に対応する特典が開始され、その後にゲームが50回繰り返されて時刻t5において当該特典が終了する。
本実施形態の実施例4によるスロットマシン100について図32(c)を用いて説明する。本実施例によるスロットマシン100は、ミッションC演出およびミッションD演出が同時期に実行され、まずミッションC演出に失敗し、その後ミッションD演出に成功する点に特徴を有している。また、本実施例によるスロットマシン100は、同時期に実行されたミッションC演出およびミッションD演出のいずれもが終了した後に特典が実行される点に特徴を有している。図32(c)は、本実施例によるスロットマシン100の動作タイミングを示している。図32(c)に示すように、時刻t0においてミッションC開始条件が成立したと判定されてミッションC演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1でミッションD開始条件が成立したと判定されてミッションC演出が中断されずにミッションD演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t2でミッションCに失敗したと判定されてミッションC演出は終了する。
さらにその後にゲームが繰り返されて時刻t3でミッションDに成功したと判定され、ミッションD演出の成功に対する特典が設定されてミッションD演出は終了する。ミッションD演出の終了時刻とほぼ同時刻である時刻t4からミッションD演出に対応する特典が開始され、その後にゲームが50回繰り返され、時刻t5において当該特典が終了する。
次に、本実施形態の実施例5によるスロットマシン100について図32(d)を用いて説明する。本実施例によるスロットマシン100は、ミッションC演出およびミッションD演出が同時期に実行され、まずミッションC演出に失敗し、次いでミッションD演出に失敗する点に特徴を有している。図32(d)は、本実施例によるスロットマシン100の動作タイミングを示している。図32(d)に示すように、時刻t0においてミッションC開始条件が成立したと判定されてミッションC演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1でミッションD開始条件が成立したと判定されてミッションC演出が中断されずにミッションD演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t2でミッションCに失敗したと判定されてミッションC演出は終了する。さらにその後、ゲームが繰り返されて時刻t3でミッションDに失敗したと判定されてミッションD演出は終了する。
次に、本実施形態の実施例6乃至9によるスロットマシン100について図33を用いて説明する。図33(a)乃至図33(d)において、図中左から右に時間の経過を示し、上から順に「特典」、「判定」、「演出」を示している。「特典」はミッションC演出またはミッションD演出に対する特典の実行期間および非実行期間を示し、長方形枠で示された期間が特典の実行期間を表し、長方形枠の示されていない期間が特典の実行されていない非実行期間を表している。「判定」はミッションの開始条件や成功条件等の成立/非成立を示している。「演出」はミッションC演出やミッションD演出の実行期間および非実行期間を示し、長方形枠で示された期間がミッションC演出またはミッションD演出の実行期間を表し、長方形枠の示されていない期間がいずれの演出も実行されていない非実行期間を表している。実施例2乃至5によるスロットマシン100でのミッションC演出およびミッションD演出の開始条件は、例えば上記第1の実施の形態の実施例1によるスロットマシン100でのミッションA演出やミッションB演出の開始条件と同様に設定されている。また、実施例6乃至9によるスロットマシン100でのミッションC演出およびミッションD演出の基本的な動作タイミングは、本実施形態の上記実施例1における当該動作タイミングと同様であるため、説明は省略する。
まず、本実施形態の実施例6によるスロットマシン100について図33(a)を用いて説明する。本実施例によるスロットマシン100は、ミッションC演出およびミッションD演出が同時期に実行され、まずミッションD演出に失敗し、その後ミッションC演出に成功する点に特徴を有している。また、本実施例によるスロットマシン100は、同時期に実行されたミッションC演出およびミッションD演出のいずれもが終了した後に特典が実行される点に特徴を有している。図33(a)は、本実施例によるスロットマシン100の動作タイミングを示している。図33(a)に示すように、時刻t0においてミッションC開始条件が成立したと判定されてミッションC演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1でミッションD開始条件が成立したと判定されてミッションC演出が中断されずにミッションD演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t2でミッションDに失敗したと判定されてミッションD演出は終了する。
さらにその後にゲームが繰り返されて時刻t3でミッションCに成功したと判定され、ミッションC演出の成功に対する特典が設定されてミッションC演出は終了する。ミッションC演出の終了時刻とほぼ同時刻である時刻t4からミッションC演出に対応する特典が開始され、その後にゲームが50回繰り返され、時刻t5において当該特典が終了する。
次に、本実施形態の実施例7によるスロットマシン100について図33(b)を用いて説明する。本実施例によるスロットマシン100は、ミッションC演出およびミッションD演出が同時期に実行され、まずミッションD演出に失敗し、その後ミッションC演出に失敗する点に特徴を有している。図33(b)は、本実施例によるスロットマシン100の動作タイミングを示している。図33(b)に示すように、時刻t0においてミッションC開始条件が成立したと判定されてミッションC演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1でミッションD開始条件が成立したと判定されてミッションC演出が中断されずにミッションD演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t2でミッションDに失敗したと判定されてミッションD演出は終了する。さらにその後にゲームが繰り返されて時刻t3でミッションCに失敗したと判定されてミッションC演出は終了する。
次に、本実施形態の実施例8によるスロットマシン100について図33(c)を用いて説明する。本実施例によるスロットマシン100は、ミッションC演出およびミッションD演出が同時期に実行され、ミッションC演出およびミッションD演出がほぼ同時に成功する点に特徴を有している。図33(c)は、本実施例によるスロットマシン100の動作タイミングを示している。図33(c)に示すように、時刻t0においてミッションC開始条件が成立したと判定されてミッションC演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1でミッションD開始条件が成立したと判定されてミッションC演出が中断されずにミッションD演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t2においてミッションCおよびミッションDに成功したと判定されて特典が設定される。本実施例によるスロットマシン100は、ミッションCおよびミッションDがほぼ同時に成功した場合には、例えば先に開始条件の成立したミッションに対する特典が優先して設定されるようになっている。このため、第1副制御部400は、まずミッションC演出の成功に対する特典を設定し、当該特典として実行可能なアシストタイムでの遊技数の残数(本例では、時刻t3において特典が開始されていないため、当該残数は当該遊技数の設定値である「50」となる)に、ミッションD演出の成功に対する特典として与えられるアシストタイムでの遊技数を加算するようになっている。
ミッションC演出およびミッションD演出の終了時刻とほぼ同時刻である時刻t3からミッションC演出に対応する特典が開始され、その後にゲームが50回繰り返され、時刻t4において当該特典が終了するとともにミッションD演出に対応する特典が開始され、さらにその後にゲームが50回繰り返されて時刻t5において当該特典が終了する。
次に、本実施形態の実施例9によるスロットマシン100について図33(d)を用いて説明する。本実施例によるスロットマシン100は、ミッションC演出およびミッションD演出が同時期に実行され、ミッションC演出およびミッションD演出がほぼ同時に失敗する点に特徴を有している。図33(d)は、本実施例によるスロットマシン100の動作タイミングを示している。図33(d)に示すように、時刻t0においてミッションC開始条件が成立したと判定されてミッションC演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1でミッションD開始条件が成立したと判定されてミッションC演出が中断されずにミッションD演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t2においてミッションCおよびミッションDに失敗したと判定され、ミッションC演出およびミッションD演出は終了する。
次に、本実施形態の実施例10によるスロットマシン100について図34を用いて説明する。本実施例によるスロットマシン100は、ミッションCおよびミッションDのいずれにも成功した場合に、本実施形態の上記実施例1乃至9におけるミッションCおよびミッションDの成功に対するそれぞれの特典による利益を合わせた利益よりも多くの利益が得られる特典Xを実行する点に特徴を有している。図34(a)は、本実施例によるスロットマシン100の動作タイミングと、実施例1乃至9における特典の利益と特典Xの利益との関係とを説明する図である。図34(a)の上段には当該動作タイミングが示され、下段には当該関係が模式的に示されている。
図34(a)の上段において、図中左から右に時間の経過を示し、上から順に「特典」、「判定」、「演出」を示している。「特典」はミッションC演出またはミッションD演出に対する特典Xの実行期間および非実行期間を示し、長方形枠で示された期間が特典Xの実行期間を表し、長方形枠の示されていない期間が特典Xの実行されていない非実行期間を表している。「判定」はミッションの開始条件や成功条件等の成立/非成立を示している。「演出」はミッションC演出やミッションD演出の実行期間および非実行期間を示し、長方形枠で示された期間がミッションC演出またはミッションD演出の実行期間を表し、長方形枠の示されていない期間がいずれの演出も実行されていない非実行期間を表している。なお、図34(a)では理解を容易にするため、本来実行されない実施例1乃至9における特典の実行期間が破線で示されている。本実施例によるスロットマシン100でのミッションC演出およびミッションD演出の開始条件は、例えば上記第1の実施の形態の実施例1によるスロットマシン100でのミッションA演出やミッションB演出の開始条件と同様に設定されている。また、本実施例によるスロットマシン100でのミッションC演出およびミッションD演出の基本的な動作タイミングは、本実施形態の上記実施例1における当該動作タイミングと同様であるため、説明は省略する。
図34(a)に示すように、時刻t0においてミッションC開始条件が成立したと判定されてミッションC演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1でミッションD開始条件が成立したと判定されてミッションC演出が中断されずにミッションD演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t2でミッションDに成功したと判定されて特典が設定されてミッションD演出は終了する。
さらにその後にゲームが繰り返されて時刻t3でミッションCに成功したと判定される。本例では、ミッションD演出に対応する特典がすでに設定されているので、ミッションD演出およびミッションC演出の成功に対して特典を2回繰り返すよりも多くの利益が得られる特典Xが設定されてミッションC演出は終了する。ミッションDの成功に対して設定されていた特典は、特典Xが設定されることにより非設定状態に再設定される。
ミッションC演出の終了時刻とほぼ同時刻である時刻t4から特典Xが開始され、その後の時刻t5において特典Xは終了する。図34(a)の図中上段に示すように、特典Xは特典が2回繰り返されるよりも長い期間実行されるようになっている。
図34(a)の図中下段には特典および特典Xにより得られるそれぞれの利益の大小関係が示されている。また、当該下段において、当該利益の大小は楕円の面積で示され、利益の大小の比較は不等号で示されている。図34(a)の図中下段に示すように、2回の特典を繰り返すことによって得られる利益を2×利益とし、特典Xによって得られる利益を利益Xとすると、2回の特典と特典Xとの関係(2×特典:特典X)は、2×特典よりも特典Xの方が多くの利益を得る(2×利益<利益X)ことができるようになっている。
次に、本実施例の変形例によるスロットマシン100について図34(b)を用いて説明する。本変形例によるスロットマシン100は、ミッションCおよびミッションDのいずれにも成功した場合に、本実施形態の上記実施例1乃至9における特典と実行期間は同じであるにもかかわらず多くの利益が得られる特典Yを実行する点に特徴を有している。図34(b)は、本変形例によるスロットマシン100の動作タイミングと、実施例1乃至9における特典の利益と特典Yの利益との関係とを説明する図である。図34(b)の図中上段には当該動作タイミングが示され、下段には当該関係が模式的に示されている。
図34(b)の上段において、図中左から右に時間の経過を示し、上から順に「特典」、「判定」、「演出」を示している。「特典」はミッションC演出およびミッションD演出に対する特典Yの実行期間および非実行期間を示し、長方形枠で示された期間が特典Yの実行期間を表し、長方形枠の示されていない期間が特典Yの実行されていない非実行期間を表している。「判定」はミッションの開始条件や成功条件等の成立/非成立を示している。「演出」はミッションC演出やミッションD演出の実行期間および非実行期間を示し、長方形枠で示された期間がミッションC演出またはミッションD演出の実行期間を表し、長方形枠の示されていない期間がいずれの演出も実行されていない非実行期間を表している。なお、図34(b)では理解を容易にするため、本来実行されない実施例1乃至9における特典の実行期間が破線で示されている。本変形例によるスロットマシン100でのミッションC演出およびミッションD演出の開始条件は、例えば上記第1の実施の形態の実施例1によるスロットマシン100でのミッションA演出やミッションB演出の開始条件と同様に設定されている。また、本変形例によるスロットマシン100でのミッションC演出およびミッションD演出の基本的な動作タイミングは、本実施形態の上記実施例1における当該動作タイミングと同様であるため、説明は省略する。
図34(b)の図中上段に示すように、時刻t0においてミッションC開始条件が成立したと判定されてミッションC演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1でミッションD開始条件が成立したと判定されてミッションC演出が中断されずにミッションD演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t2においてミッションCおよびミッションDがほぼ同時に成功したと判定されて特典Yが設定されてミッションC演出およびミッションD演出は終了する。
ミッションC演出およびミッションD演出の終了時刻とほぼ同時刻である時刻t3から特典Yが開始され、その後の時刻t4において特典Yは終了する。図34(b)の図中上段に示すように、特典Yの実行期間は特典の実行期間と同様であるが、特典Yは特典よりも多くの利益が得られるようになっている。なお、図34(b)の図中上段では、多くの利益が得られることは特典Yの実行期間を示す長方形枠の面積を広くすることにより表されている。
図34(b)の下段には特典および特典Yにより得られるそれぞれの利益の大小関係が示されている。また、当該下段において、当該利益の大小は楕円の面積で示され、利益の大小の比較は不等号で示されている。図34(b)の図中下段に示すように、特典により直接得られる利益(直接利益、例えば30Gの押順報知)と、特典Yにより直接得られる利益(直接利益、例えば30Gの押順報知)とは同様であるが、特典Yでは直接利益に加えて、例えば30G間に特別な映像が表示されるといった間接的な利益が得られるようになっている。このため、1回の特典よりも特典Yの方が多くの利益を得る(直接利益<直接利益+間接利益)ことができるようになっている。
〔第3の実施の形態〕
次に、本発明の第3の実施に形態による遊技台について図35乃至図37を用いて説明する。本実施形態による遊技台としてのスロットマシン100の外観構成や制御部の構成および処理は、上記第1の実施の形態によるスロットマシン100とほぼ同様であるため、説明は省略する。本実施例によるスロットマシン100は、先行して実行されていたミッションに失敗した場合に、当該ミッションの達成度が後続して実行されているミッションの達成度に反映される点に特徴を有している。
まず、本実施形態の実施例1によるスロットマシン100について図35および図36を用いて説明する。図35は、本実施例によるスロットマシン100において実行されるミッションの成功条件と、スロットマシン100の動作タイミングとを説明する図である。図35(a)は、本実施例によるスロットマシン100で実行されるミッションEおよびミッションFの成功条件を示す一覧表である。左欄の「ミッション」はスロットマシン100において実行されるミッションを示し、右欄の「成功条件」はミッションの成功条件を示している。図35(a)に示すように、ミッションEの成功条件は、ミッションEを開始してから10ゲームの間に再遊技に2回当選することである。本実施例によるスロットマシン100では、再遊技の当選確率は例えば1/7.3に設定されており、ミッションCの成功確率は約7割に設定されている。ミッションFの成功条件は、ミッションFを開始してから5ゲームの間に再遊技に2回当選することである。本実施例によるスロットマシン100では、再遊技の当選確率は例えば1/7.3に設定されており、ミッションFの成功確率は約3割5分に設定されている。本実施例によるスロットマシン100は、ミッションEの成功確率がミッションFの成功確率より高く設定されており、ミッションEの方がミッションFよりも成功し易くなっている。
図35(b)は、本実施例によるスロットマシン100の動作タイミングを示している。図35(b)の図中上段において、図中左から右に時間の経過を示し、上から順に「特典」、「判定」、「演出」を示している。「特典」はミッションE演出またはミッションF演出に対する特典の実行期間および非実行期間を示し、長方形枠で示された期間が特典の実行期間を表し、長方形枠の示されていない期間が特典の実行されていない非実行期間を表している。「判定」はミッションの開始条件や成功条件等の成立/非成立を示している。「演出」はミッションE演出やミッションF演出の実行期間および非実行期間を示し、長方形枠で示された期間がミッションE演出またはミッションF演出の実行期間を表し、長方形枠の示されていない期間がいずれの演出も実行されていない非実行期間を表している。本実施例によるスロットマシン100でのミッションE演出およびミッションF演出の開始条件は、例えば上記第1の実施の形態の実施例1によるスロットマシン100でのミッションA演出やミッションB演出の開始条件と同様に設定されている。また、本実施例によるスロットマシン100でのミッションE演出およびミッションF演出の基本的な動作タイミングは、上記第1の実施の形態の実施例1におけるミッションA演出およびミッションB演出の基本的な動作タイミングのミッションAをミッションEと読み替え、ミッションBをミッションFと読み替えたのと同様であるため、説明は省略する。
図35(b)上段に示すように、時刻t0においてミッションE開始条件が成立したと判定されてミッションE演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1でミッションF開始条件が成立したと判定されてミッションE演出が中断されずにミッションF演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t2でミッションE演出の実行期間が終了してミッションEに失敗したと判定される。
図35(b)下段は、時刻t2で実行されるスロットマシン100の処理の概要を示している。例えば、ミッションE演出が終了するまでに再遊技に1回当選していた場合には、第1副制御部400は、ミッションE演出終了が確定した時点(本例では、時刻t2)で、ミッションEで得ていた結果をミッションF演出の結果とするように制御する。このため、図35(b)下段に示すように、時刻t2においてミッションF演出において再遊技に当選していなくても当該再遊技の当選回数が1となる。本実施例によるスロットマシン100では、第1副制御部400は、RAM408に設けられたミッションE再遊技カウンタの値分だけミッションF再遊技カウンタの値をカウントアップすることにより、ミッションE演出での達成度をミッションF演出の達成度に反映するようになっている。なお、ミッションFが先行して実行されている場合には、ミッションF演出の達成度が後続のミッションEの達成度に反映される。
さらにその後にゲームが繰り返されて時刻t3でミッションFに成功したと判定され、ミッションF演出に対応する特典Fが設定されてミッションF演出は終了する。ミッションF演出の終了後の時刻t4から時刻t5までミッションF演出に対応する特典Fは実行される。
次に、本実施例の変形例1によるスロットマシン100について図36を用いて説明する。図36(a)は、本変形例によるスロットマシン100において実行されるミッションの成功条件と、獲得ポイントの処理の概要とを説明する図である。
図36(a)の図中上段は、本変形例によるスロットマシン100で実行されるミッションGおよびミッションHの成功条件を示す一覧表である。左欄の「ミッション」はスロットマシン100において実行されるミッションを示し、右欄の「成功条件」はミッションの成功条件を示している。図36(a)に示すように、本変形例では、ミッションG演出およびミッションH演出が実行されるようになっている。ミッションGの成功条件は、ミッションGを開始してから5ゲームの間のポイント数が10を越えることであり、ミッションFの成功条件は、ミッションHを開始してから5ゲームの間のポイント数が20を越えることである。本変形例によるスロットマシン100は、ミッション成功のための同一ゲーム数における獲得ポイント数がミッションGよりミッションHの方が多く設定されているため、ミッションGの成功確率がミッションHの成功確率より高く設定されており、ミッションGの方がミッションHよりも成功し易くなっている。
図36(a)の図中下段は、先行するミッション演出(本例では、ミッションG演出)が成功する前に当該演出の終了が確定した際のスロットマシン100の処理の概要を示している。例えば、ミッションG演出が終了するまでに獲得したポイント数が8である場合には、第1副制御部400は、ミッションG演出での獲得ポイント数をミッションHの獲得ポイント数に加算して、ミッションG演出で得ていた結果をミッションH演出の結果に反映するように制御する。このため、ミッションG演出の終了時にミッションH演出での獲得ポイント数が5である場合には、ミッションG演出の終了が確定することにより、ミッションH演出での獲得ポイント数は13となる。本変形例によるスロットマシン100では、第1副制御部400は、RAM408に設けられたミッションG獲得ポイントカウンタの値分だけミッションH獲得ポイントカウンタの値をカウントアップすることにより、ミッションG演出での達成度をミッションH演出の達成度に反映するようになっている。なお、ミッションHが先行して実行されている場合には、ミッションH演出の達成度が後続のミッションG演出の達成度に反映される。
次に、本実施例の変形例2によるスロットマシン100について図36(b)を用いて説明する。図36(b)は、本変形例によるスロットマシン100において実行されるミッションの成功条件と、獲得ポイントの処理の概要とを説明する図である。
図36(b)の図中上段は、本変形例によるスロットマシン100で実行されるミッションIおよびミッションJの成功条件を示す一覧表である。左欄の「ミッション」はスロットマシン100において実行されるミッションを示し、右欄の「成功条件」はミッションの成功条件を示している。図36(b)に示すように、本変形例では、ミッションI演出およびミッションJ演出が実行されるようになっている。ミッションIの成功条件は、ミッションIを開始してから10ゲームの間の払出枚数が10枚を越えることであり、ミッションJの成功条件は、ミッションJを開始してから10ゲームの間の払出枚数が15枚を越えることである。本変形例によるスロットマシン100は、ミッション成功のための同一ゲーム数における払出枚数がミッションIよりもミッションJの方が多く設定されているので、ミッションIの成功確率がミッションJの成功確率より高く設定されており、ミッションIの方がミッションJよりも成功し易くなっている。
図36(b)の図中下段は、先行するミッション演出(本例では、ミッションI演出)が成功する前に当該演出の終了が確定した際のスロットマシン100の処理の概要を示している。例えば、ミッションI演出が終了するまでに払出枚数が4枚であってミッション達成率が40(%)である場合には、第1副制御部400は、ミッションI演出でのミッション達成率をミッションJでのミッション達成率に加算して、ミッションI演出で得ていた結果をミッションJ演出の結果に反映するように制御する。このため、ミッションI演出の終了時にミッションJ演出での達成率が30%である場合には、ミッションI演出の終了が確定することにより、ミッションJ演出でのミッション達成率は70%となる。本変形例によるスロットマシン100では、第1副制御部400は、RAM408に設けられたミッションI払出枚数カウンタの値分だけミッションH払出枚数カウンタの値をカウントアップすることにより、ミッションI演出での達成度をミッションJ演出の達成度に反映するようになっている。なお、ミッションJが先行して実行されている場合には、ミッションJ演出の達成率が後続のミッションIの達成率に加算される。
次に、本実施形態の実施例2によるスロットマシン100について図37を用いて説明する。本実施例によるスロットマシン100は、複数のミッションが重複して実行されている期間では重複獲得が可能な点に特徴を有している。図37は、本実施例によるスロットマシン100において実行されるミッションの成功条件と、スロットマシン100の動作タイミングとを説明する図である。図37(a)は、本実施例によるスロットマシン100で実行されるミッションKおよびミッションLの成功条件を示す一覧表である。左欄の「ミッション」はスロットマシン100において実行されるミッションKおよびミッションLを示し、右欄の「成功条件」はミッションの成功条件を示している。図37(a)に示すように、ミッションKの成功条件は、ミッションKを開始してから10ゲームの間に再遊技に2回当選することである。本実施例によるスロットマシン100では、再遊技の当選確率は例えば1/7.3に設定されており、ミッションCの成功確率は約7割に設定されている。ミッションLの成功条件は、ミッションLを開始してから5ゲームの間に再遊技に2回当選することである。本実施例によるスロットマシン100では、再遊技の当選確率は例えば1/7.3に設定されており、ミッションFの成功確率は約3割5分に設定されている。本実施例によるスロットマシン100は、ミッションKの成功確率がミッションLの成功確率より高く設定されており、ミッションKの方がミッションLよりも成功し易くなっている。
図37(b)は、本実施例によるスロットマシン100の動作タイミングを示している。図37(b)上段において、図中左から右に時間の経過を示し、上から順に「判定」、「演出」を示している。「判定」はミッションの開始条件や成功条件等の成立/非成立を示している。「演出」はミッションK演出やミッションL演出の実行期間および非実行期間を示し、長方形枠で示された期間がミッションK演出またはミッションL演出の実行期間を表し、長方形枠の示されていない期間がいずれの演出も実行されていない非実行期間を表している。本実施例によるスロットマシン100でのミッションK演出およびミッションL演出の開始条件は、例えば上記第1の実施の形態の実施例1によるスロットマシン100でのミッションA演出やミッションB演出の開始条件と同様に設定されている。また、本実施例によるスロットマシン100でのミッションK演出およびミッションL演出の基本的な動作タイミングは、上記第1の実施の形態の実施例1におけるミッションA演出およびミッションB演出の基本的な動作タイミングのミッションAをミッションKと読み替え、ミッションBをミッションLと読み替えたのと同様であるため、説明は省略する。
図37(b)の図中上段に示すように、時刻t0においてミッションK開始条件が成立したと判定されてミッションK演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t1でミッションL開始条件が成立したと判定されてミッションK演出が中断されずにミッションL演出が開始される。その後、ゲームが繰り返されて時刻t2で再遊技に当選するとミッションK演出およびミッションL演出の両方で再遊技に当選したと判定される。
図37(b)の図中下段は、時刻t2で実行されるスロットマシン100の処理の概要を示している。例えば、ミッションK演出およびミッションL演出が重複して実行されている際に再遊技に当選すると、第1副制御部400は、ミッションK演出およびミッションL演出の両方で再遊技に当選したと判定し、RAM408に設けられたミッションK再遊技カウンタおよびミッションL再遊技カウンタをそれぞれ1カウントアップするように制御する。このため、図37(b)下段に示すように、時刻t2までにミッションK演出およびミッションL演出において再遊技に当選していない場合には、当該再遊技の当選回数が1となって、複数のミッションが重複して実行されている期間では再遊技の当選の重複獲得が可能になる。
〔第4の実施の形態〕
以下、図面を用いて、本発明の第4の実施の形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機1000等の弾球遊技機やスロット機等の回胴遊技機)について詳細に説明する。まず、図38を用いて、本発明の実施形態に係るパチンコ機1000の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機1000を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。パチンコ機1000は、外部的構造として、外枠1102と、本体1104と、前面枠扉1106と、球貯留皿付扉1108と、発射装置1110と、遊技盤1200と、をその前面に備える。
外枠1102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状からなる木製の枠部材である。本体1104は、内枠と呼ばれ、外枠1102の内部に備えられ、ヒンジ部1112を介して外枠1102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体1104は、枠状に形成され、内側に空間部1114を有している。また、本体1104が開放された場合、本体1104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
前面枠扉1106は、ロック機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機1000の前面側となる本体1104の前面に対しヒンジ部1112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部1116とした扉部材である。なお、前面枠扉1106には、開口部1116にガラス製又は樹脂製の透明板部材1118が設けられ、前面側には、スピーカ1120や枠ランプ1122が取り付けられている。前面枠扉1106の後面と遊技盤1200の前面とで遊技領域1124を区画形成する。また、前面枠扉1106が開放された場合、前面枠扉1106の開放を検出する不図示の前面枠扉開放センサを備える。
球貯留皿付扉1108は、パチンコ機1000の前面において本体1104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉1108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置1110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿1126と、上皿1126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿1128と、遊技者の操作によって上皿1126に貯留された遊技球を下皿1128へと排出させる球抜ボタン1130と、遊技者の操作によって下皿1128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー1132と、遊技者の操作によって発射装置1110へと案内された遊技球を遊技盤1200の遊技領域1124へと打ち出す球発射ハンドル1134と、遊技者の操作によって各種演出装置1206の演出態様に変化を与えるチャンスボタン1136と、チャンスボタン1136を発光させるチャンスボタンランプ1138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン1140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン1142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部1144と、を備える。また、下皿1128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。
発射装置1110は、本体1104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル1134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆1146と、遊技球を発射杆1146の先端で打突する発射槌1148と、を備える。
遊技盤1200は、前面に遊技領域1124を有し、本体1104の空間部1114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体1104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域1124は、遊技盤1200を本体1104に装着した後、開口部1116から観察することができる。
図39は、図38のパチンコ機1000を背面側から見た外観図である。パチンコ機1000の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク1150と、球タンク1150の下方に位置し、球タンク1150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置1152に導くためのタンクレール1154とを配設している。
払出装置1152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール1154を通過して払出装置1152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置1152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機1000の表側に配設した上皿1126に到達するように構成しており、パチンコ機1000は、この構成により遊技者に対して球の払い出しを行う。
払出装置1152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部1300を構成する主基板1156を収納する主基板ケース1158、主制御部1300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部1400を構成する第1副基板1160を収納する第1副基板ケース1162、第1副制御部1400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部1500を構成する第2副基板1164を収納する第2副基板ケース1166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ1168を備える払出基板1170を収納する払出基板ケース1172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板1174を収納する発射基板ケース1176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ1178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部1300に出力するRWMクリアスイッチ1180とを備える電源基板1182を収納する電源基板ケース1184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインタフェース部1186を配設している。
図40は、遊技盤1200を正面から見た略示正面図である。遊技盤1200には、外レール1202と内レール1204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域1124を区画形成している。遊技領域1124の略中央には、演出装置1206を配設している。演出装置1206には、略中央に装飾図柄表示装置1208を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置1210と、第1特別図柄表示装置1212と、第2特別図柄表示装置1214と、普通図柄保留ランプ1216と、第1特別図柄保留ランプ1218と、第2特別図柄保留ランプ1220と、高確中ランプ1222を配設している。演出装置1206は、演出可動体1224を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」、第1特別図柄を「特図1」、第2特別図柄を「特図2」と称する場合がある。
装飾図柄表示装置1208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施の形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。装飾図柄表示装置1208は、左図柄表示領域1208a、中図柄表示領域1208b、右図柄表示領域1208cおよび演出表示領域1208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域1208a、中図柄表示領域1208bおよび右図柄表示領域1208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域1208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域1208a、1208b、1208c、1208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置1208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置1208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置1210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。特図1表示装置1212および特図2表示装置1214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ1216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。特図1保留ランプ1218および特図2保留ランプ1220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ1222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、演出装置1206の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口1226と、普図始動口1228と、特図1始動口1230と、特図2始動口1232と、可変入賞口1234を配設している。
一般入賞口1226は、本実施形態では遊技盤1200に複数配設しており、一般入賞口1226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口1226に入賞した場合)、払出装置1152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿1126に排出する。上皿1126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口1226に入球した球は、パチンコ機1000の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施形態では、遊技球には、入賞の対価として遊技者に払い出す球(以下、「賞球」と呼ぶ場合がある)と、遊技者に貸し出す球(以下、「貸球」呼ぶ場合がある)とが含まれる。
普図始動口1228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域1124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施形態では遊技盤1200の左側に1つ配設している。普図始動口1228を通過した球は一般入賞口1226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口1228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機1000は、普図表示装置1210による普図変動遊技を開始する。
特図1始動口1230は、本実施形態では遊技盤1200の中央に1つだけ配設している。特図1始動口1230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置1152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿1126に排出するとともに、特図1表示装置1212による特図変動遊技を開始する。なお、特図1始動口1230に入球した球は、パチンコ機1000の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
特図2始動口1232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施形態では特図1始動口1230の真下に1つだけ配設している。特図2始動口1232は、左右に開閉自在な羽根部材1232aを備え、羽根部材1232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置1210が当り図柄を停止表示した場合に羽根部材1232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。特図2始動口1232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置1152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿1126に排出するとともに、特図2表示装置1214による特図変動遊技を開始する。なお、特図2始動口1232に入球した球は、パチンコ機1000の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口1234は、大入賞口またはアタッカと呼ばれ、本実施形態では遊技盤1200の中央部下方に1つだけ配設している。可変入賞口1234は、開閉自在な扉部材1234aを備え、扉部材1234aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置1212、1214が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材1234aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口1234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置1152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿1126に排出する。なお、可変入賞口1234に入球した球は、パチンコ機1000の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材1236や、遊技釘1238を複数個、配設していると共に、内レール1204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機1000の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口1240を設けている。
パチンコ機1000は、遊技者が上皿1126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆1146および発射槌1148によって外レール1202、内レール1204を通過させて遊技領域1124に打ち出す。そして、遊技領域1124の上部に到達した球は、打球方向変換部材1236や遊技釘1238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口1226、可変入賞口1234)や始動口(特図1始動口1230、特図2始動口1232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口1228を通過するのみでアウト口1240に到達する。
次に、パチンコ機1000の演出装置1206について説明する。演出装置1206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置1242およびステージ1244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体1224を配設している。また、演出装置1206の背面側には、装飾図柄表示装置1208および遮蔽装置1246(以下、扉あるいはシャッタと称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置1206において、装飾図柄表示装置1208および遮蔽手段は、ワープ装置1242、ステージ1244、および演出可動体1224の後方に位置することとなる。ワープ装置1242は、演出装置1206の左上方に設けたワープ入口1242aに入った遊技球を演出装置1206の前面下方のステージ1244にワープ出口1242bから排出する。ステージ1244は、ワープ出口1242bから排出された球や遊技盤1200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ1244の中央部には、通過した球が特図1始動口1230へ入球し易くなるスペシャルルート1244aを設けている。
演出可動体1224は、本実施形態では人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部1224aと前腕部1224bとからなり、肩の位置に上腕部1224aを回動させる不図示の上腕モータと肘の位置に前腕部1224bを回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体1224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置1208の前方を移動する。
遮蔽装置1246は、格子状の左扉1246aおよび右扉1246bからなり、装飾図柄表示装置1208および前面ステージ1244の間に配設する。左扉1246aおよび右扉1246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉1246aおよび右扉1246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽手段は、左扉1246aおよび右扉1246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置1208を視認し難いように遮蔽する。左扉1246aおよび右扉1246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置1208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置1208の表示の全てを視認可能である。また、左扉1246aおよび右扉1246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉1246aおよび右扉1246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置1208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置1208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置1208を全く視認不可にしてもよい。
次に、図41を用いて、パチンコ機1000の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。パチンコ機1000の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部1300と、主制御部1300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部1400と、第1副制御部1400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部1500と、主制御部1300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機1000に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。
まず、パチンコ機1000の主制御部1300について説明する。主制御部1300は、主制御部1300の全体を制御する基本回路1302を備えており、基本回路1302には、CPU1304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM1306と、一時的にデータを記憶するためのRAM1308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O1310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ1312と、プログラム処理の異常を監視するWDT1314を搭載している。なお、ROM1306やRAM1308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部1400および第2副制御部1500についても同様である。基本回路1302のCPU1304は、水晶発振器1316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路1302には、水晶発振器1316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数値生成回路1318(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサを含む各種センサ1320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果を乱数値生成回路1318および基本回路1302に出力するためのセンサ回路1322と、所定の図柄表示装置、例えば特図1表示装置1212や特図2表示装置1214の表示制御を行うための駆動回路1324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置1210の表示制御を行うための駆動回路1326と、各種状態表示部1328(例えば、普図保留ランプ1216、特図1保留ランプ1218、特図2保留ランプ1220、高確中ランプ1222等)の表示制御を行うための駆動回路1330と、所定の可動部材、例えば特図2始動口1232の羽根部材1232aや可変入賞口1234の扉部材1234a等を開閉駆動する各種ソレノイド1332を制御するための駆動回路1334を接続している。
なお、特図1始動口1230に球が入賞したことを球検出センサ1320が検出した場合には、センサ回路1322は球を検出したことを示す信号を乱数値生成回路1318に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路1318は、特図1始動口1230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、特図1始動口1230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、乱数値生成回路1318は、特図2始動口1232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、特図2始動口1232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、特図2始動口1232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路1302には、情報出力回路1336を接続しており、主制御部1300は、情報出力回路1336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機1000の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部1300には、電源制御部660から主制御部1300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路1338を設けており、電圧監視回路1338は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路1302に出力する。
また、主制御部1300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)1340を設けており、CPU1304は、起動信号出力回路1340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部1300は、第1副制御部1400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部1400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部1300と第1副制御部1400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部1300は第1副制御部1400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部1400および払出制御部600からは主制御部1300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。なお、パチンコ機1100は、主制御部1300から第1副制御部1400への一方向通信に限られず、主制御部1300と第1副制御部1400との間で双方向にコマンド等の信号を送信できるように構成されていてもよい。
次に、パチンコ機1000の第1副制御部1400について説明する。第1副制御部1400は、主に主制御部1300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部1400の全体を制御する基本回路1402を備えており、基本回路1402には、CPU1404と、一時的にデータを記憶するためのRAM1408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O1410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ1412を搭載している。基本回路1402のCPU1404は、水晶発振器1414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路1402には、スピーカ1120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC1416と、各種ランプ1418(例えば、チャンスボタンランプ1138)の制御を行うための駆動回路1420と、遮蔽装置1246の駆動制御を行うための駆動回路1432と、遮蔽装置1246の現在位置を検出する遮蔽装置センサ1430と、チャンスボタン1136の押下を検出するチャンスボタン検出センサ1426と、遮蔽装置センサ1430やチャンスボタン検出センサ1426からの検出信号を基本回路1402に出力するセンサ回路1428と、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM1406と、CPU1404からの信号に基づいてROM1406に記憶された画像データ等を読み出してVRAM1436のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置1208に画像を表示するVDP1434(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)と、を接続している。なお、ROM1406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
次に、パチンコ機1000の第2副制御部1500について説明する。第2副制御部1500は、第1副制御部1400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部1500の全体を制御する基本回路1502を備えており、基本回路1502は、CPU1504と、一時的にデータを記憶するためのRAM1508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O1510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ1512を搭載している。基本回路1502のCPU1504は、水晶発振器1514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路1502には、第2副制御部1500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM1506と、演出可動体1224の駆動制御を行うための駆動回路1516と、演出可動体1224の現在位置を検出する演出可動体センサ1424と、演出可動体センサ1424からの検出信号を基本回路1502に出力するセンサ回路1518と、遊技盤用ランプ532の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路530と、遊技台枠用ランプ542の制御を行うための遊技台枠用ランプ駆動回路540と、遊技盤用ランプ駆動回路530と遊技台枠用ランプ駆動回路540との間でシリアル通信による点灯制御を行うシリアル通信制御回路1520と、を接続している。
次に、パチンコ機1000の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。払出制御部600は、主に主制御部1300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置1152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機1000とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル1134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル1134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆1146および発射槌1148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿1126から発射装置1110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源制御部660は、パチンコ機1000に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部1300、第1副制御部1400等の各制御部や払出装置1152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部1300のRAM1308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源制御部660から払出制御部600と第2副制御部1500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部1300と第2副制御部1500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
次に、図42(a)〜(c)を用いて、パチンコ機1000の特図1表示装置1212、特図2表示装置1214、装飾図柄表示装置1208、普図表示装置1210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。図42(a)は特図の停止図柄態様の一例を示したものである。特図1始動口1230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、特図2始動口1232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、特図1表示装置1212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、特図2表示装置1214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本実施形態にいう図柄の変動表示の一例に相当する。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間(本実施形態にいう変動時間が相当)が経過すると、特図1表示装置1212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間(これも本実施形態にいう変動時間が相当)が経過すると、特図2表示装置1214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本実施形態にいう図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。後述するように、図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。
図42(a)には、図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図J」までの10種類の特図が示されている。図42(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。「特図A」は15ラウンド(15R)特別大当り図柄であり、「特図B」は15R大当り図柄である。本実施形態のパチンコ機1000では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。また、15R特別大当り遊技終了後および15R大当り遊技終了後はいずれも電サポ状態(時短状態という場合もある)に移行する。電サポ状態については詳しくは後述するが、電サポ状態に移行する状態のことを普図高確率状態と称し、電サポ状態に移行しない状態のことを普図低確率状態と称する。15R特別大当り図柄である「特図A」は、特図高確率普図高確率状態であり、15R大当り図柄である「特図B」は、特図低確率普図高確率状態である。これらの「特図A」および「特図B」は、遊技者に対する有利度が相対的に大きくなる図柄である。
「特図C」は突然確変と称される2R大当り図柄であり、特図高確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図A」と比べて、「特図C」は2Rである点が異なる。「特図D」は突然時短と称される2R大当り図柄であり、特図低確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図B」と比べて、「特図D」は2Rである点が異なる。「特図E」は隠れ確変と称される2R大当り図柄であり、特図高確率普図低確率状態である。「特図F」は突然通常と称される2R大当り図柄であり、特図低確率普図低確率状態である。これら「特図E」および「特図F」はいずれも、2Rであるとともに、電サポ状態に移行しない状態である。
「特図G」は第1小当り図柄であり、「特図H」は第2小当り図柄であり、何れも特図低確率普図低確率状態である。ここにいう小当りは、2R電サポ無し大当りと同じものに相当する。すなわち、この「特図G」、「特図H」は「特図F」と同じ状態であるが、両者では装飾図柄表示装置1208に表示される演出が異なり、あえて、同じ状態でも「特図G」、「特図H」と「特図F」を設けておくことで、遊技の興趣を高めている。
また、「特図I」は第1はずれ図柄であり、「特図J」は第2はずれ図柄であり、遊技者に対する有利度が相対的に小さくなる図柄である。なお、本実施形態のパチンコ機1000には、15R特別大当り図柄として「特図A」以外の図柄も用意されており、15R大当り図柄等の他の図柄についても同様である。
本実施形態によるパチンコ機1100は、当否判定において大当りとするか、小当りとするか、はずれとするかの決定を行い、その後、当該当否判定の結果に基づいて、図柄変動表示後に特図A〜特図Jのいずれを特図1または特図2表示装置1212、1214に停止表示するのかを決定するように構成されている。このため、本実施形態によるパチンコ機1100は、図柄変動表示後に停止表示する図柄(停止図柄)を決定することにより、大当り遊技のラウンド数や大当り遊技後の利益状態(例えば、特図確変状態の有無や電サポ状態の有無)が自動的に決定されるようになっている。しかしながら、パチンコ機1100は、これに限られず、例えば、停止図柄の決定とは別に、大当り遊技のラウンド数や大当り遊技後の利益状態を抽選により決定するように構成されていてもよい。また、パチンコ機100は、例えば停止図柄を決定すると大当り遊技のラウンド数が自動的に決定するのに対し、大当り遊技後の利益状態を抽選により決定するといったように、停止図柄、当該ラウンド数および当該利益状態を適宜関連付けて構成されていてもよい。
図42(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。特図1始動口1230または特図2始動口1232に球が入賞したこと、すなわち、特図1始動口1230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは特図2始動口1232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置1208の左図柄表示領域1208a、中図柄表示領域1208b、右図柄表示領域1208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。
そして、「特図A」の15R特別大当りまたは「特図B」の15R大当りを報知する場合には、図柄表示領域1208a〜1208cに同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。「特図A」の15R特別大当りを明示的に報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。
また、「特図E」の隠れ確変と称される2R大当り、「特図F」の突然通常と称される2R大当り、あるいは「特図G」の第1小当り、「特図H」の第2小当りを報知する場合には、「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示する。さらに、「特図C」の突然確変と称される2R大当り、あるいは「特図D」の突然時短と称される2R大当りを報知する場合には、「装飾1−装飾3−装飾5」を停止表示する。
一方、「特図I」の第1はずれ、「特図J」の第2はずれを報知する場合には、図柄表示領域1208a〜1208cに図42(b)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
図42(c)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当り図柄である「普図A」と、はずれ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口1228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普図表示装置1210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技のはずれを報知する場合には「普図B」を停止表示する。図42(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
次に、図43を用いて、主制御部1300のCPU1304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。上述したように、主制御部1300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)1340を設けている。この起動信号を入力した基本回路1302のCPU1304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM1306に予め記憶している制御プログラムに従って図43に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップS2101では、初期設定1を行う。初期設定1では、CPU1304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O1310の初期設定、RAM1308に記憶する各種変数の初期設定、WDT1314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT1314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップS2101の次のステップS2103では、WDT1314のカウンタの値をクリアし、WDT1314による時間計測を再始動する。ステップS2103の次のステップS2105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路1338が、電源制御部660から主制御部1300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU1304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS2103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU1304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS2107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS2103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS2105は繰り返し実行される。
ステップS2107では、初期設定2を行う。初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ1312に設定する処理、I/O1310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部1400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM1308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS2107の次のステップS2109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部1300の基本回路1302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS2113)に進む。具体的には、最初に、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ1180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路1302を初期状態にすべくステップS2113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM1308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路1302を初期状態にすべくステップS2113に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM1308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS2111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機1000を初期状態にすべくステップS2113に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS2113に進む。
ステップS2111では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM1308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM1308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU1304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機1000は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS2115内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図41に示す主制御部1300における基本回路1302に搭載されているRAM1308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS2111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部1300のタイマ割込処理におけるステップS2233において、第1副制御部1400へ送信される。
ステップS2113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM1308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部1300のRAM1308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部1300の初期化処理(ステップS2113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部1300のタイマ割込処理におけるステップS2233において、第1副制御部1400へ送信される。
ステップS2113の次のステップS2115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、大当りか否かの当否判定で大当りと判定された場合に、特図変動遊技での停止図柄を決定する抽選に用いる大当り時用特図決定用乱数値を生成する大当り時用特図決定用乱数カウンタの初期値を生成するための初期値生成用乱数カウンタ(以下、「大当り時用特図決定用乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタ」と称する。)を更新する。また、普図変動遊技の当否判定に用いる普図当選乱数値を生成する普図当選乱数カウンタの初期値を生成するための初期値生成用乱数カウンタ(以下、「普図当選乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタ」という。)を更新する。例えば、大当り時用特図決定用乱数値として取り得る数値範囲が0〜99とすると、RAM1308に設けた大当り時用特図決定用乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が100であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。普図当選乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタも同様に更新する。なお、大当り時用特図決定用乱数カウンタおよび普図当選乱数カウンタに対応するそれぞれの初期値生成用乱数カウンタは、後述するステップS2207でも更新する。主制御部1300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップS2115の処理を繰り返し実行する。
次に、図44を用いて、主制御部1300のCPU1304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。主制御部1300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ1312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS2201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU1304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。ステップS2201の次のステップS2203では、WDT1314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS2203の次のステップS2205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O1310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ、各種の球検出センサを含む各種センサ1320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM1308に各種センサ1320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM1308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM1308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM1308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS2205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、ステップS2205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図41に示す主制御部1300のROM1306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。ステップS2205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口1226、可変入賞口1234、特図1始動口1230、および特図2始動口1232への入球、または普図始動口1228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口1226、1234やこれらの始動口1230、1232、1228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口1226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口1226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口1226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口1226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部1300のROM1306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS2205の次のステップS2207およびその次のステップS2209では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。ステップS2207の基本乱数初期値更新処理では、上記ステップS2115で行った、大当り時用特図決定用乱数カウンタおよび普図当選乱数カウンタにそれぞれ対応する初期値生成用乱数カウンタの更新を行い、次のステップS2209の基本乱数更新処理では、主制御部1300で使用する、大当り時用特図決定用乱数カウンタおよび普図当選乱数カウンタが更新される。例えば、大当り時用特図決定用乱数値として取り得る数値範囲が0〜99とすると、大当り時用特図決定用乱数値を生成するためにRAM1308に設けた大当り時用特図決定用乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算してから元の大当り時用特図決定用乱数カウンタに記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が100であれば0を元の大当り時用特図決定用乱数カウンタに記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、大当り時用特図決定用乱数カウンタが一周していると判定した場合には大当り時用特図決定用乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、大当り時用特図決定用乱数カウンタにセットする。例えば、0〜99の数値範囲で変動する大当り時用特図決定用乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM1308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、大当り時用特図決定用乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、大当り時用特図決定用乱数カウンタにセットすると共に、大当り時用特図決定用乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。
また、大当り時用特図決定用乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、普図当選乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM1308に設けている。大当り時用特図決定用乱数カウンタは、特図1用の乱数値を取得するためのカウンタと特図2用の乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けてもよいし、あるいは、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップS2209の次のステップS2211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部1300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。具体的には、特図変動遊技での図柄変動時間を決めるための特図タイマ番号決定用乱数値を生成する特図タイマ番号決定用乱数カウンタを更新する。また、普図変動遊技での図柄変動時間を決めるための普図タイマ番号決定用乱数値を生成する普図タイマ番号決定用乱数カウンタを更新する。
ステップS2211の次のステップS2213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普図表示装置1210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、特図1表示装置1212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、特図2表示装置1214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS2213の次のステップS2215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口1226、1234や始動口1230、1232、1228に入賞があった場合に、RAM1308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS2215の次のステップS2217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、特図1始動口1230、特図2始動口1232、普図始動口1228および可変入賞口1234への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップS2205における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。
特図1始動口1230へ入賞があった場合且つRAM1308に設けた対応する特図1保留数記憶領域が満タン(本例では、保留数4で満タンとなる)でない場合、乱数値生成回路(ハード乱数回路)1318の特図1始動口1230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶された値に所定の加工を施して生成した大当り判定用乱数値を取得するとともに、RAM1308に設けた大当り時用特図決定用乱数カウンタから大当り時用特図決定用乱数値を取得して特図1乱数値記憶領域に取得順に格納する。特図1乱数値記憶領域内の大当り判定用乱数値および大当り時用特図決定用乱数値の組(以下、「特図1乱数値の組」と略称する)は、特図1保留数記憶領域に記憶された特図1保留数と同数分だけ格納される。特図1乱数値記憶領域内では、特図1保留数が1つ減るごとに保留順位が最上位(最先であり最も過去に記憶されている)の特図1乱数値の組のデータが消去されるとともに、残余の特図1乱数値の組のデータの保留順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図1保留数が1つ増えるごとに、保留順位が最下位(最後)の特図1乱数値の組のデータの次の保留順位に新たな特図1乱数値の組のデータが書き込まれる。
特図2始動口1232へ入賞があった場合且つRAM1308に設けた対応する特図2保留数記憶領域が満タン(本例では、保留数4で満タンとなる)でない場合、乱数値生成回路1318の特図2始動口1232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶された値に所定の加工を施して生成した大当り判定用乱数値を取得するとともに、RAM1308に設けた大当り時用特図決定用乱数カウンタから大当り時用特図決定用乱数値を取得して特図2乱数値記憶領域に取得順に格納する。特図2乱数値記憶領域内の大当り判定用乱数値および大当り時用特図決定用乱数値の組(以下、「特図2乱数値の組」と略称する)は、特図2保留数記憶領域に記憶された特図2保留数と同数分だけ格納される。特図2乱数値記憶領域内では、特図2保留数が1つ減るごとに保留順位が最上位の特図2乱数値の組のデータが消去されるとともに、残余の特図2乱数値の組のデータの保留順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図2保留数が1つ増えるごとに、保留順位が最下位の特図2乱数値の組のデータの次の保留順位に新たな特図2乱数値の組のデータが書き込まれる。
普図始動口1228へ入賞があった場合且つRAM1308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、普図当選乱数値生成用乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得して対応する普図乱数値記憶領域に格納する。可変入賞口1234へ入賞があった場合には、可変入賞口用の入賞記憶領域に、可変入賞口1234に球が入球したことを示す情報を格納する。
ステップS2217の次のステップS2219では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は、例えば1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS2219の次のステップS2221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普図表示装置1210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普図表示装置1210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、普図当りフラグがオンの場合には、当り図柄の表示態様となるように普図表示装置1210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、普図当りフラグがオフの場合には、はずれ図柄の表示態様となるように普図表示装置1210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部1300のRAM1308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普図表示装置1210は、当り図柄(図42(c)に示す普図A)およびはずれ図柄(図42(c)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500ミリ秒(ms)間)、その表示を維持するためにRAM1308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンにされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM1308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、特図2始動口1232の羽根部材1232aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド1332の一部)に、羽根部材1232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM1308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド1332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM1308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM1308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果がはずれであれば、後述するように、普図当りフラグがオフにされる。この普図当りフラグがオフの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM1308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS2223に移行するようにしている。
ステップS2223では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および特図2始動口1232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定を行い、当選とする場合にはRAM1308に設けた普図当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、普図当りフラグにオフを設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置1210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM1308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM1308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS2225)。この特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の複数(本例では9つ)の処理のうちの1つの処理を行う。
例えば、特図2変動開始のタイミングにおける特図2状態更新処理では、RAM1308に設けた特図2保留数記憶領域に記憶された特図2保留数の値を1だけ減算した値を特図2保留数記憶領域に記憶し直す。それとともに、特図2保留ランプ1220の点滅を制御する。例えば、図40の特図2保留ランプ1220の4つのLEDを図左から右に向かって順にLED番号1−4とすると、LED番号の若い方から順に特図2保留数分のLEDを例えば赤色に点灯させ、他を消灯させる。
また例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、特図2表示装置1214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、特図2表示装置1214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。また、コマンド設定送信処理(ステップS2233)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部1300のRAM1308には、15R大当りフラグ、2R大当りフラグ、第1小当りフラグ、第2小当りフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグ、および普図確率変動フラグそれぞれのフラグが用意されている。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には図42(a)に示す特図A、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図B、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には特図C、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図D、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグはオフの場合には特図E、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグもオフの場合には特図F、第1小当りフラグがオンの場合には特図G、第2小当りフラグがオンの場合には特図H、第1はずれフラグがオンの場合には特図I、第2はずれフラグがオンの場合には特図Jそれぞれの態様となるように、特図2表示装置1214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM1308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、特図2表示装置1214は、15R特別大当り図柄(特図A)、15R大当り図柄(特図B)、突然確変図柄(特図C)、突然時短図柄(特図D)、隠れ確変図柄(特図E)、突然通常図柄(特図F)、第1小当り図柄(特図G)、第2小当り図柄(特図H)、第1はずれ図柄(特図I)、および第2はずれ図柄(特図J)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500ms間)その表示を維持するためにRAM1308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM1308に設けられた電サポ(詳細は後述)回数記憶部に記憶された電サポ回数が1以上であれば、その電サポ回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中(詳細は後述)でなければ、時短フラグをオフにする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフにする。また、コマンド設定送信処理(ステップS2233)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM1308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、後述するように、大当りフラグがオンにされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM1308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置1208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM1308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS2233)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口1234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口1234の扉部材1234aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド1332の一部)に、扉部材1234aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM1308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS2233)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口1234の扉部材1234aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド1332の一部)に、扉部材1234aを閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM1308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS2233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(本実施形態では15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置1208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM1308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当り遊技の終了と同時に、RAM1308に設けられた電サポ回数記憶部に電サポ回数(例えば、100回)をセットするともに、RAM1308に設けられた時短フラグをオンにする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、電サポ回数記憶部に電サポ回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンにすることもない。ここでの電サポ状態とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。この時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率(普図確変)状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技で当りになる確率が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間および特図変動遊技の変動時間は短くなる(普図変短)。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、特図2始動口1232の一対の羽根部材1232aの1回の開放における開放時間が長くなり易い(電チュー開延)。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材1232aは多く開き易い。これらの普図確変、普図変短、電チュー開延による制御状態をまとめて、電サポ(電動チューリップによる始動口入賞サポート)状態と呼ぶ。
また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当り遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当り遊技中に普図高確率状態であると、大当り遊技中に可変入賞口1234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に特図2始動口1232に多くの遊技球が入球し、大当り中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS2233)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM1308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果がはずれであれば、後述するように、はずれフラグがオンにされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM1308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS2227に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS2227)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS2225およびステップS2227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS2229)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS2231)。これらの特図関連抽選処理についても、主制御部1300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、特図2変動遊技の保留数が0より多い場合には、特図1変動遊技の保留に関する抽選処理や変動遊技は行われない。装飾図柄表示装置1208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部1400によって行われ、特図2始動口1232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、特図1始動口1230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。
特図2関連抽選処理(ステップS2229)の場合には、特図2乱数値記憶領域内の最先の(最も過去に記憶された)保留位置から特図2乱数値の組を取得し、不図示の判定用テーブルを用いて大当りとするか否かの決定、小当りとするか否かの決定、特図2の変動表示を開始してから停止表示するまでの時間の決定(特図タイマ番号の決定)、特図2の変動表示後に停止表示する図柄(停止図柄)の決定などを行う。特図2乱数値記憶領域から最先の特図2乱数値の組を取り出した後、特図2乱数値記憶領域における当該特図2乱数値の組の記憶はクリアされるとともに、特図2保留数を1減算する。このとき特図2乱数値記憶領域から取り出した特図2乱数値の組をRAM1308に設けた一時領域(第2の始動情報記憶手段の一例)に当該特図2乱数値の組を記憶し、この一時領域に記憶している当該特図2乱数値の組に基づいて上述の決定を行うようにしてもよい。
特図1関連抽選処理(ステップS2231)の場合も、特図2関連抽選処理(ステップS2229)と同様であるのでその説明は省略する。
ステップS2231の次のステップS2233では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部1400に送信される。なお、第1副制御部1400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオンまたはオフになるようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、主制御部1300のRAM1308に格納されている15R大当りフラグや2R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択した特図タイマ番号を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、15R大当りフラグや2R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、特図1始動口1230への入賞の有無、特図2始動口1232への入賞の有無、可変入賞口1234への入賞の有無などを含む。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM1308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択した特図タイマ番号、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM1308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM1308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置1208・各種ランプ1418・スピーカ1120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM1308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置1208・各種ランプ1418・スピーカ1120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータにRAM1308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータにRAM1308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。また、このステップS2233では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM1308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。第1副制御部1400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部1300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS2233の次のステップS2235では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM1308に記憶している遊技情報を、情報出力回路1336を介してパチンコ機1000とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS2235の次のステップS2237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS2205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部1400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド1332を駆動して特図2始動口1232や、可変入賞口1234の開閉を制御したり、駆動回路1324、1326、1330を介して普図表示装置1210、特図1表示装置1212、特図2表示装置1214、各種状態表示部1328などに出力する表示データを、I/O1310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS2219)で設定した出力予定情報を出力ポート(I/O1310)を介して第1副制御部1400に出力する。
ステップS2237の次のステップS2239では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS2243に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS2241に進む。ステップS2241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS2201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図43に示す主制御部メイン処理に復帰する。一方、ステップS2243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM1308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図43に示す主制御部メイン処理に復帰する。
次に、図45を用いて、第1副制御部1400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部1400のCPU1404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部1400のコマンド受信割込処理(ストローブ割込み処理)のフローチャートである。同図(c)は、第1副制御部1400のタイマ変数更新割込処理のフローチャートである。同図(d)は、第1副制御部1400の画像制御処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS2301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS2301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM1408内の記憶領域の初期化処理等を行う。この初期化処理は、例えば約30秒の時間を要する。
ステップS2301の次のステップS2303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS2305の処理に移行する。ステップS2305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS2305の次のステップS2307では、コマンド処理を行う。第1副制御部1400のCPU1404は、主制御部1300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS2307の次のステップS2309では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS2307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM1406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS2309の次のステップS2311では、チャンスボタンの押下を検出していた場合、ステップS2309で更新した演出データをチャンスボタンの押下に応じた演出データに変更する処理を行う。
ステップS2311の次のステップS2313では、ステップS2309で読み出した演出データの中にVDP1434への命令がある場合には、この命令をVDP1434に出力する(詳細は後述)。
ステップS2313の次のステップS2315では、ステップS2309で読み出した演出データの中に音源IC1416への命令がある場合には、この命令を音源IC1416に出力する。
ステップS2315の次のステップS2317では、ステップS2309で読み出した演出データの中に各種ランプ1418への命令がある場合には、この命令を駆動回路1420に出力する。
ステップS2317の次のステップS2319では、ステップS2309で読み出した演出データの中に遮蔽装置1246への命令がある場合には、この命令を駆動回路1432に出力する。
ステップS2319の次のステップS2321では、ステップS2309で読み出した演出データの中に第2副制御部1500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS2303へ戻る。
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部1400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部1400が、主制御部1300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS2401では、主制御部1300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM1408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部1400のCPU1404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部1400は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。第1副制御部タイマ割込処理のステップS2501では、図45(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS2303において説明したRAM1408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS2303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS2501の次のステップS2503では、第1副制御部1400のメイン処理におけるステップS2321で設定された第2副制御部1500への制御コマンドの送信やその他演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、同図(d)を用いて、第1副制御部1400のメイン処理におけるステップS2313の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
ステップS2601では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU1404は、まず、VRAM1436の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置1208に表示される。次に、CPU1404は、VDP1434のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM1406の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM1436の転送先アドレス)などを設定した後、ROM1406からVRAM1436への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP1434は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM1406からVRAM1436に転送する。その後、VDP1436は、転送終了割込信号をCPU1404に対して出力する。
ステップS2601の次のステップS2603では、VDP1434からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS2605に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップS2605では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU1404は、ステップS2601でVRAM1436に転送した画像データに基づいてVRAM1436の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM1436の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP1434に指示する。VDP1434はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS2605の次のステップS2607では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU1404は、VDP1434に画像の描画開始を指示する。VDP1434は、CPU1404の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS2607の次のステップS2609では、画像の描画終了に基づくVDP1434からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS2611に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップS2611では、RAM1408の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
図46を用いて、第2副制御部1500の処理について説明する。なお、同図(a)は、第2副制御部1500のCPU1504が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第2副制御部1500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第2副制御部1500のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS2701では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS2701で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM1508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS2701の次のステップS2703では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS2705の処理に移行する。ステップS2705では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS2705の次のステップS2707では、コマンド処理を行う。第2副制御部1500のCPU1504は、第1副制御部1400のCPU1404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS2707の次のステップS2709では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS2707で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM1506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS2709の次のステップS2711では、第1副制御部1400からの遊技盤用ランプ532や遊技台枠用ランプ542への命令がある場合には、この命令をシリアル通信制御回路1520に出力する。
ステップS2711の次のステップS2713では、第1副制御部1400からの演出可動体1224への命令がある場合には、この命令を駆動回路1516に出力し、ステップS2703に戻る。
次に、同図(b)を用いて、第2副制御部1500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部1500が、第1副制御部1400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS2801では、第1副制御部1400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM1508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第2副制御部1500のCPU1504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部1500は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。第2副制御部タイマ割込処理のステップS2901では、図46(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS2703において説明したRAM1508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS2703において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。第2副制御部タイマ割込処理のステップS2903では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、本実施形態の実施例1によるパチンコ機1100について図47を用いて説明する。図47は、本実施例によるパチンコ機1100におけるミッション演出の成功条件と、ミッション演出の動作タイミングと、ミッション演出の表示態様とを説明する図である。図47(a)は、本実施例によるパチンコ機1100で実行されるミッションMおよびミッションNの成功条件を示す一覧表である。左欄の「ミッション」はパチンコ機1100において実行されるミッションMおよびミッションNを示し、右欄の「成功条件」はミッションの成功条件を示している。図47(a)に示すように、ミッションMの成功条件は、ミッションMを開始してから4ゲーム(4回の特図変動遊技)の間にリーチが発生することである。ミッションNの成功条件は、ミッションNを開始してから5ゲーム(5回の特図変動遊技)の間にキャラクタAが登場することである。本実施例によるパチンコ機1100は、ミッションMおよびミッションNの実行期間中に大当りに当選するとミッションが達成されるように構成されている。また、本実施例によるパチンコ機1100は、大当りに当選している場合にリーチ演出が実行されるように構成されている。
図47(b)は、本実施例によるパチンコ機1100におけるミッション演出の動作タイミングを示している。図47(b)において、図中左から右に時間の経過を示し、上から順に「判定」、「演出」を示している。「判定」はミッションの開始条件や成功条件等の成立/非成立を示している。「演出」はミッションM演出やミッションN演出の実行期間および非実行期間を示し、長方形枠で示された期間がミッションM演出またはミッションN演出の実行期間を表し、長方形枠の示されていない期間がいずれの演出も実行されていない非実行期間を表している。
図47(c)は、ミッション演出実行時の装飾図柄表示装置1208の表示領域に表示される表示態様を示している。図中直線矢印で示すように、左から右に時間経過を示している。
図47(b)に示すように、時刻t0においてミッションM開始条件が成立してミッションMが開始されるとともに特図変動遊技が開始される。本実施例によるパチンコ機1100は、装飾図柄表示装置1208の演出表示領域1208dに「ミッションM実行中」という文字画像を表示する演出態様によりミッションMが実行中であることを示唆するようになっている。当該特図変動遊技が開始してから所定時間経過後の時刻t1において当該特図変動遊技が終了するとともに、次の特図変動遊技が開始される。当該特図変動遊技が開始してから所定時間経過後の時刻t2において当該特図変動遊技が終了するとともに、次の特図変動遊技が開始される。また、時刻t2においてミッションN開始条件が成立してミッションNが開始される。
図47(c)に示すように、時刻t2から時刻t3までの期間において、装飾図柄表示装置1208の左中右図柄表示装置1208a、1208b、1208cには、図中3本の波線で示すように装飾図柄が上から下に移動(回転)する演出の特図変動遊技が実行され、演出表示領域1208d内の下方には「ミッションM実行中」という文字画像が表示されてミッションMが実行中であることが示唆され、演出表示領域1208d内の上方には「ミッションN実行中」という文字画像が表示されてミッションNが実行中であることが示唆される。
当該特図変動遊技が開始してから所定時間経過後の時刻t3において当該特図変動遊技が終了する。また、第1副制御部400は、時刻t3において主制御部1300から送信されたコマンドに当否判定結果が大当りの情報が含まれていると判定すると、図47(c)の左側に示すのと同様の演出を実行するように装飾図柄表示装置1208を制御する。その後の時刻t4において、第1副制御部400は、リーチ演出を実行するように装飾図柄表示装置1208を制御する。本実施例によるパチンコ機1100では、図47(c)の中央に示すように、リーチ演出において、演出表示領域1208dに「キャラクタA」を表示するようになっている。このため、時刻t4において、ミッションMおよびミッションNの成功条件が成立する。これにより、時刻t4からt5の期間において、装飾図柄表示装置1208の左右図柄表示装置1208a、1208cには「装飾7」が表示され、中図柄表示領域1208bには図中3本の波線で示すように装飾図柄が上から下に移動(回転)する図柄変動表示が実行され、中図柄表示領域1208bの上方の演出表示領域1208dに「リーチ」の文字画像が表示されて、リーチが発生したことが報知される。さらに、時刻t4からt5の期間において、装飾図柄表示装置1208の演出表示領域1208d内の下方には「ミッションMクリア」という文字画像が表示されてミッションMに成功したことが示唆され、演出表示領域1208d内であって「リーチ」の文字画像の上方に「ミッションNクリア」という文字画像が表示されてミッションNに成功したことが示唆される。
時刻t4から開始された特図変動遊技におけるリーチ演出は時刻t5まで継続され、その後の時刻t6において、図47(c)の右側に示すように、中図柄表示領域1208bに「装飾7」が停止することにより、左中右図柄表示装置1208a、1208b、1208cには、「装飾7−装飾7−装飾7」が停止表示される。さらに、演出表示領域1208dには、「リーチ」、「ミッションMクリア」および「ミッションNクリア」の文字画像が消去されるとともに「大当り」の文字画像が表示される。これにより、時刻t4から開始された特図変動遊技が大当りであることが報知される。
次に、本実施形態の実施例2によるパチンコ機1100について図48を用いて説明する。本実施例によるパチンコ機1100は、2つのチャンスボタンを有し、当該2つのチャンスボタンの操作を促すミッション演出を実行する点に特徴を有している。図48は、本実施例によるパチンコ機1100に備えられた第1副制御部1400の要部の概略構成と、チャンスボタンの概略構成と、ミッション演出の成功条件と、ミッション演出の動作タイミングと、ミッション演出の表示態様とを説明する図である。
図48(a)は、本実施例によるパチンコ機1100に備えられた第1副制御部1400の要部の概略構成を示している。本実施例における第1副制御部1400は、チャンスボタンセンサ1426に代えてチャンスボタンセンサA1426aおよびチャンスボタンセンサB1426bとを有していることを除いて、図41に示す第1副制御部400と同様の構成を有している。なお、図48(a)では、チャンスボタンセンサA1426aおよびチャンスボタンセンサB1426b以外の、第1副制御部1400に備えられまたは接続された所定の回路の図示は省略されている。
図48(b)は、本実施例によるパチンコ機1100に備えられたチャンスボタンA1136aおよびチャンスボタンB1136bの概略構成を示している。図48(b)に示すように、チャンスボタンA1136aおよびチャンスボタンB1136bは、隣接して並んで配置されている。チャンスボタンA1136aの操作(押下)は、チャンスボタンセンサA1426aによって検出され、チャンスボタンB1136bの操作(押下)は、チャンスボタンセンサB1426bによって検出されるようになっている。
図48(c)は、本実施例によるパチンコ機1100で実行されるミッションOおよびミッションPの成功条件を示す一覧表である。左欄の「ミッション」はパチンコ機1100において実行されるミッションOおよびミッションPを示し、右欄の「成功条件」はミッションの成功条件を示している。図48(c)に示すように、ミッションOの成功条件は、ミッションOを開始してから所定期間内にチャンスボタンAを10回操作(押下)することである。ミッションPの成功条件は、ミッションPを開始してから所定期間内にチャンスボタンBを10回操作(押下)することである。
図48(d)は、本実施例によるパチンコ機1100におけるミッション演出の動作タイミングを示している。図48(d)において、図中左から右に時間の経過を示し、上から順に「判定(チャンスボタンA)」、「判定(チャンスボタンB)」、「演出」を示している。「判定(チャンスボタンA)」はチャンスボタンA1136aの操作の検出結果を示し、「判定(チャンスボタンB)」はチャンスボタンB1136bの操作の検出結果を示し、チャンスボタンA1136aまたはチャンスボタンB1136bの操作が検出されたことは受付回数により表されている。「演出」はミッションO演出やミッションP演出の実行期間および非実行期間を示し、長方形枠で示された期間がミッションO演出またはミッションP演出の実行期間を表し、長方形枠の示されていない期間がいずれの演出も実行されていない非実行期間を表している。
図48(e)は、ミッション演出実行時の装飾図柄表示装置1208の表示領域に表示される表示態様を示している。図中直線矢印で示すように、左から右に時間経過を示している。
図48(d)に示すように、時刻t0においてミッションO開始条件およびミッションP開始条件が成立してミッションOおよびミッションPが開始されるとともに特図変動遊技が開始される。本実施例によるパチンコ機1100は、装飾図柄表示装置1208の演出表示領域1208dに「ミッションO実行中」という文字画像を表示する演出態様によりミッションOが実行中であることを示唆し、演出表示領域1208dに「ミッションP実行中」という文字画像を表示する演出態様によりミッションPが実行中であることを示唆するようになっている。
図48(d)に示すように、ミッションO演出およびミッションP演出が開始されてから遊技者は例えば、チャンスボタンA1136aおよびチャンスボタンB1136bをこの順に1回目から4回目まで交互に操作してその後、チャンスボタンB1136bおよびチャンスボタンA1136aをこの順に5回目から7回目まで交互に操作しその後、チャンスボタンB1136bを連続して2回(8回目および9回目)操作しその後、チャンスボタンA1136aを1回(8回目)操作し、その後の時刻t1においてチャンスボタンB1136bを1回(10回目)操作したとする。これにより、ミッションP演出の成功条件が成立する。
ミッションP演出の成功条件が成立すると、図48(e)の図中左側に示すように、時刻t1において、装飾図柄表示装置1208の左中右図柄表示装置1208a、1208b、1208cには、図中3本の波線で示すように装飾図柄が上から下に移動(回転)する演出の特図変動遊技が実行され、演出表示領域1208d内の下方には「ミッションPクリア」という文字画像が表示されてミッションPに成功したことが示唆され、演出表示領域1208d内の上方には「ミッションO実行中」という文字画像が表示されてミッションOが未だに実行中であることが示唆される。
図48(d)に示すように、時刻t1後に、遊技者がチャンスボタンA1136aを連続して2回(9回目および10回目)操作したとする。これにより、チャンスボタンA1136aの10回目の操作が実行された時刻t2においてミッションO演出の成功条件が成立する。ミッションO演出の成功条件が成立すると、図48(e)の図中中央に示すように、時刻t2において、装飾図柄表示装置1208の左中右図柄表示装置1208a、1208b、1208cには、図中3本の波線で示すように装飾図柄が上から下に移動(回転)する演出の特図変動遊技が継続して実行され、演出表示領域1208d内の下方には「ミッションPクリア」および「大当り確定」という文字画像が表示され、演出表示領域1208d内の上方には「ミッションOクリア」および「大当り確定」という文字画像が表示されてミッションOに成功したことと、実行中の特図変動遊技が大当り確定であることが報知される。
図48(e)の図中右側に示すように、その後、所定期間の経過後に、装飾図柄表示装置208の表示画面には大当りであることを報知する画像が表示される。
本発明は、上記第1乃至第4の実施の形態に限られず、種々の変形が可能である。
例えば、上記第1乃至第4の実施の形態では、異なる2つのミッション演出が実行されているが、本発明は、これに限られない。例えば、スロットマシン100やパチンコ機1100は、同一のミッション演出が実行されるように構成されていてもよい。例えば、スロットマシン100において、ミッションA演出実行中にミッションA開始条件が成立し、実行中のミッションA演出を中断して、後から開始条件の成立したミッションA演出が開始されてもよい。
また、ミッション演出の成功条件は複数の異なる内容の条件が設定されていてもよい。例えば、スロットマシン100は、所定のゲーム数の間にスイカおよび再遊技にそれぞれ1回当選するという内容のミッションB演出の成功条件が設定されていてもよい。
上記第1の実施形態によるスロットマシン100は、ミッション演出の実行中に他のミッション演出の開始条件が成立した場合に、実行中のミッション演出を中断して当該他のミッション演出を実行するように構成されているが、本発明はこれに限られない。例えば、スロットマシン100は、当該他のミッション演出の開始条件が成立した場合であって、当該開始条件とは異なる他の所定条件(例えば、当該他のミッション演出の開始抽選に当選)が成立した場合に、実行中のミッション演出を中断して当該他のミッション演出を実行可能なように構成されていてもよい。
また、上記第2および3の実施形態によるスロットマシン100および上記第4の実施形態よるパチンコ機1100は、ミッション演出の実行中に他のミッション演出の開始条件が成立した場合に、実行中のミッション演出と並行して当該他のミッション演出を実行するように構成されているが、本発明はこれに限られない。例えば、スロットマシン100は、当該他のミッション演出の開始条件が成立した場合であって、当該開始条件とは異なる他の所定条件(例えば、当該他のミッション演出の開始抽選に当選)が成立した場合に、実行中のミッション演出と並行して当該他のミッション演出を実行可能なように構成されていてもよい。
また、上記実施の形態によるパチンコ機1100は、島設備に設置される遊技台であるが、本発明はこれに限られない。例えば、パチンコ機1100は、封入式遊技機であっても、上記実施の形態によるパチンコ機1100と同様の効果が得られる。
また、上記第1および第2の実施形態では、2つのミッション演出が重複する例を用いて説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、3つ以上のミッション演出が重複する場合であってもよい。例えば、ミッション演出実行中に新たなミッション演出が実行される毎に、実行中のミッション演出を中断して当該新たなミッション演出を実行し、新たに開始されたミッション演出の成功条件が成立しない場合には、1つ前に中断したミッション演出を再開するようになっていてもよい。例えば、スロットマシン100およびパチンコ機100は、1つ目のミッション演出中に2つ目のミッション演出の開始条件が成立したら1つ目のミッション演出を中断して2つ目のミッション演出を開始し、2つ目のミッション演出中に3つ目のミッション演出の開始条件が成立したら2つ目のミッション演出を中断して3つ目のミッション演出を開始し、3つ目のミッション演出の成功条件が成立したら3つ目のミッション演出に対応する特典を設定し、3つ目のミッション演出の成功条件が非成立の場合には、2つ目のミッション演出を再開し、再開した2つ目のミッション演出の成功条件が成立したら2つ目のミッション演出に対応する特典を設定し、2つ目のミッション演出の成功条件が非成立の場合には1つ目のミッション演出を再開し、再開した1つ目のミッション演出の成功条件が成立したら1つ目のミッション演出に対応する特典を設定し、1つ目のミッション演出の成功条件が非成立の場合には特典を設定しないようになっていてもよい。また、スロットマシン100およびパチンコ機100は例えば、実行中のミッション演出と並行して新たなミッション演出を実行し、並列して実行されたミッション演出の成否に応じて特典を設定するように構成されていてもよい。
また、上記実施の形態の各実施例は抵触しない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
次に、以上説明した第1乃至第4の実施の形態によるスロットマシン100またはパチンコ機1100の特徴的構成について再度図1乃至図48を参照しつつ説明する。
(1)スロットマシン100は、
特定の遊技結果を指定するミッション演出(例えば、ミッションA乃至L演出)を実行し、指定された前記特定の遊技結果の有無を判定するミッション演出実行手段(例えば、第1副制御部400のCPU404)と、
前記ミッション演出実行手段によって前記特定の遊技結果有りと判断された場合に、実行された前記ミッション演出に対応された特典を設定する特典設定手段(例えば、第1副制御部400のCPU404)と、
を備えた遊技台であって、
前記ミッション演出実行手段は、
第一の条件(例えば、図13(a)に示すミッションAの開始条件)が成立した場合(例えば、ミッション開始処理のステップS707のYes)に第一ミッション演出(例えば、ミッションA演出)を実行し、
第二の条件(例えば、図13(a)に示すミッションBの開始条件)が成立した場合(例えば、ミッション開始処理のステップS713のYes)に第二ミッション演出(例えば、ミッションB演出)を実行し、
かつ、
前記第一ミッション演出の実行開始後であって該第一ミッション演出の実行終了前に前記第一の条件または前記第二の条件が成立した場合に、該第一ミッション演出を中断して(例えば、ミッション開始処理のステップS717のYesからステップS719の流れ)、前記第一の条件の成立に対応する前記第一ミッション演出または前記第二の条件の成立に対応する前記第二のミッション演出の実行を開始可能であり(例えば、演出制御処理のステップS605)、
該第一ミッション演出の中断後に開始した前記第一ミッション演出で指定された第一の特定遊技結果(例えば、図13(a)に示すミッションAの成功条件)の有無(成立/非成立)または該中断後に開始した前記第二のミッション演出で指定された第二の特定遊技結果(例えば、図13(a)に示すミッションBの成功条件)の有無(成立/非成立)を判定し(例えば、ミッション更新処理のステップS811やステップS823)、
該第一の特定遊技結果が有り(例えば、ミッションAの成功条件成立)または該第二の特定遊技結果が有り(例えば、ミッションBの成功条件成立)と判定した場合(例えば、ミッション更新処理のステップS811のYesやステップS823のYes)に、前記中断した前記第一ミッション演出を再開せず(例えば、ミッション更新処理のステップS829)、
該第一の特定遊技結果が無し(例えば、ミッションAの成功条件非成立)または該第二の特定遊技結果が無し(例えば、ミッションBの成功条件非成立)と判定した場合(例えば、ミッション更新処理のステップS811のNoやステップS823のNo)に、前記中断した前記第一ミッション演出を再開し(例えば、ミッション更新処理のステップS839)、
該再開した前記第一ミッション演出で指定された前記第一の特定遊技結果または該再開した前記第一ミッション演出で指定された第三の特定遊技結果(例えば、図25(b)に示すミッションA’の成功条件)の有無(成立/非成立)を判定する(例えば、ミッション更新処理のステップS811)、
ことを特徴とする。
当該構成を備えたスロットマシン100によれば、ミッション型の演出の興趣を高めて実行することができる場合がある。
(2)スロットマシン100またはパチンコ機1100は、
特定の遊技結果を指定するミッション演出(例えば、ミッションCおよびD、ミッションM乃至P)を実行し、指定された前記特定の遊技結果の有無を判定するミッション演出実行手段(例えば、第1副制御部1400のCPU1404)と、
前記ミッション演出実行手段によって前記特定の遊技結果有りと判断された場合に、実行された前記ミッション演出に対応された特典を設定する特典設定手段(例えば、第1副制御部1400のCPU1404)と、
を備えた遊技台であって、
前記ミッション演出実行手段は、
第一の条件(例えば、ミッションC、ミッションMまたはミッションOの開始条件)が成立した場合に第一ミッション演出(例えば、ミッションC演出、ミッションM演出またはミッションO演出)を実行し、
第二の条件(例えば、ミッションD、ミッションNまたはミッションPの開始条件)が成立した場合に第二ミッション演出(例えば、ミッションD演出、ミッションN演出またはミッションP演出)を実行し、
かつ、
前記第一ミッション演出の実行開始後であって該第一ミッション演出の実行終了前に前記第一の条件または前記第二の条件が成立した場合に、該第一ミッション演出と並行して前記第一の条件の成立に対応する前記第一ミッション演出または前記第二の条件の成立に対応する前記第二ミッション演出の実行を開始可能であり、
先に開始した前記第一ミッション演出で指定された第一の特定遊技結果(例えば、15ゲーム間に再遊技に3回当選させること、4ゲーム間にリーチすること、または、チャンスボタンAを10回操作すること)の有無(成立/非成立)の判定と、後に開始した前記第一ミッション演出で指定された前記第一の特定遊技結果または前記第二ミッション演出で指定された第二の特定遊技結果(例えば、10ゲーム間に再遊技に2回当選させること、4ゲーム間にキャラクタAを登場させること、または、チャンスボタンBを10回操作すること)の有無(成立/非成立)の判定と、を行う、
ことを特徴とする。
当該構成を備えたスロットマシン100またはパチンコ機1100によれば、ミッション型の演出の興趣を高めて実行することができる場合がある。
(3)上記スロットマシン100またはパチンコ機1100であって、
前記特典設定手段は、前記第一ミッション演出および前記第二ミッション演出のうちの後で実行されたミッション演出に成功すると、相対的に利益の大きい特典(例えば、特典Bに対する特典C)を設定すること
を特徴とする。
(4)上記スロットマシン100またはパチンコ機1100であって、
前記ミッション演出実行手段は、
前記第一ミッション演出および前記第二ミッション演出のそれぞれの成功条件として単数または複数回数の遊技結果(例えば、第一ミッション演出に対して再遊技に当選、第二ミッション演出に対してスイカまたは再遊技に当選)を設定可能に構成されており、
前記第一ミッション演出の成功条件のうちの少なくとも一つの前記遊技結果を前記第二ミッション演出の成功条件のうちの少なくとも一つの前記遊技結果と同一になるように設定していること
を特徴とする。
上記第1乃至第4実施の形態では、遊技台の例としてスロットマシンおよびパチンコ機を用いて説明したが本発明はこれに限られない。本発明は、図49に示すようなカジノマシン等にも適用可能である。
本発明に係る遊技台は図49(a)に示す、「紙幣投入口2002に紙幣を投入し、ベット2004およびスタート2006操作に基づいて抽選を実行し、抽選結果を抽選結果表示装置2008で表示し、当選時には特典コイン数を残クレジット数に加算し、キャッシュアウト2009が選択された場合には、レシート発行機2010から残クレジット数に対応するコードが記載されたレシートを発行するカジノマシン2000」であってもよい。
さらには、同図(b)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えている携帯電話機3000、同図(c)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えているポータブルゲーム機4000、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えている家庭用テレビゲーム機5000、に適用してもよい。
より具体的には、同図(b)における携帯電話機3000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを携帯電話回線を通じで取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部を備えている。
同図(c)におけるポータブルゲーム機4000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを所定の記憶媒体(DVD等)から取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部を備えている。同図(d)における家庭用テレビゲーム機5000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを所定の記憶媒体(DVD等)から取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部を備えている。
さらには、同図(e)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶したデータサーバ6000に適用してもよい。このデータサーバ6000からインタネット回線を介して同図(d)に示す家庭用テレビゲーム機5000に本発明を実現する電子データをダウンロードするような場合がある。
また、パチンコ機等の実機の動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、DVD−ROM、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
さらに、本発明は、遊技台としてパチンコ機およびスロットマシンを例にあげたが、これに限るものではなく、アレンジボール遊技機や、じゃん球遊技機、スマートボール等に適用してもよい。
上記実施の形態の遊技台は、例えば以下のように表現される。
(付記1)
特定の遊技結果を指定するミッション演出を実行し、指定された前記特定の遊技結果の有無を判定するミッション演出実行手段と、
前記ミッション演出実行手段によって前記特定の遊技結果有りと判断された場合に、実行された前記ミッション演出に対応された特典を設定する特典設定手段と、
を備えた遊技台であって、
前記ミッション演出実行手段は、
第一の条件が成立した場合に第一ミッション演出を実行し、
第二の条件が成立した場合に第二ミッション演出を実行し、
かつ、
前記第一ミッション演出の実行開始後であって該第一ミッション演出の実行終了前に前記第一の条件または前記第二の条件が成立した場合に、該第一ミッション演出を中断して前記第一の条件の成立に対応する前記第一ミッション演出または前記第二の条件の成立に対応する前記第二のミッション演出の実行を開始可能であり、
該第一ミッション演出の中断後に開始した前記第一ミッション演出で指定された第一の特定遊技結果の有無または該中断後に開始した前記第二のミッション演出で指定された第二の特定遊技結果の有無を判定し、
該第一の特定遊技結果が有りまたは該第二の特定遊技結果が有りと判定した場合に、前記中断した前記第一ミッション演出を再開せず、
該第一の特定遊技結果が無しまたは該第二の特定遊技結果が無しと判定した場合に、前記中断した前記第一ミッション演出を再開し、
該再開した前記第一ミッション演出で指定された前記第一の特定遊技結果または該再開した前記第一ミッション演出で指定された第三の特定遊技結果の有無を判定する、
ことを特徴とする遊技台。
(付記2)
特定の遊技結果を指定するミッション演出を実行し、指定された前記特定の遊技結果の有無を判定するミッション演出実行手段と、
前記ミッション演出実行手段によって前記特定の遊技結果有りと判断された場合に、実行された前記ミッション演出に対応された特典を設定する特典設定手段と、
を備えた遊技台であって、
前記ミッション演出実行手段は、
第一の条件が成立した場合に第一ミッション演出を実行し、
第二の条件が成立した場合に第二ミッション演出を実行し、
かつ、
前記第一ミッション演出の実行開始後であって該第一ミッション演出の実行終了前に前記第一の条件または前記第二の条件が成立した場合に、該第一ミッション演出と並行して前記第一の条件の成立に対応する前記第一ミッション演出または前記第二の条件の成立に対応する前記第二ミッション演出の実行を開始可能であり、
先に開始した前記第一ミッション演出で指定された第一の特定遊技結果の有無の判定と、後に開始した前記第一ミッション演出で指定された前記第一の特定遊技結果または前記第二ミッション演出で指定された第二の特定遊技結果の有無の判定と、を行う、
ことを特徴とする遊技台。
(付記3)
付記1または2に記載の遊技台であって、
前記特典設定手段は、前記第一ミッション演出および前記第二ミッション演出のうちの後で実行されたミッション演出に成功すると、相対的に利益の大きい特典を設定すること
を特徴とする遊技台。
(付記4)
付記1乃至3のいずれか1項に記載の遊技台であって、
前記ミッション演出実行手段は、
前記第一ミッション演出および前記第二ミッション演出のそれぞれの成功条件として単数または複数回数の遊技結果を設定可能に構成されており、
前記第一ミッション演出の成功条件のうちの少なくとも一つの前記遊技結果を前記第二ミッション演出の成功条件のうちの少なくとも一つの前記遊技結果と同一になるように設定していること
を特徴とする遊技台。