JP2013178435A - 電気光学装置及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】所望の電気容量を有する蓄積容量を備えると共に基板上における画素回路の積層構造が簡素化された電気光学装置及び電子機器を提供すること。
【解決手段】本適用例の電気光学装置は、基材10a上に、トランジスターとしてのTFT30(i)と、TFT30(i)に対応して設けられた画素電極と、TFT30(i)のゲート電極31と電気的に接続された走査線11と、走査線11を覆う第1層間絶縁膜12と、画素電極と電気的に接続された蓄積容量70(i)とを備え、蓄積容量70(i)は、前段の走査線11に電気的に接続された第1容量電極としての下容量電極73と、下容量電極73と対向して設けられ、画素電極と電気的に接続される第2容量電極としての上容量電極71とを備え、下容量電極73は、第1層間絶縁膜12に開口した第1開口部としてのトレンチ91を被覆して形成されている。
【選択図】図7

Description

本発明は、電気光学装置及び電子機器に関する。
電気光学装置の一例として、画素電極と、画素電極をスイッチング制御するためのトランジスターとを備えたアクティブ駆動型の液晶装置が挙げられる。該液晶装置は、基板上に、トランジスターやトランジスターに接続される走査線及びデータ線などの信号配線、画素電極などが層間絶縁膜を介して積層構造として作り込まれている。画素電極は、基板の上記積層構造における最上層に配置される。
また、画素電極に与えられた電位を保持するために、一対の容量電極のうちの一方が画素電極に接続された蓄積容量が設けられる(例えば特許文献1から4参照)。
例えば特許文献1には、蓄積容量を構成する一対の容量電極のうち他方が、容量線を介して定電位源に電気的に接続される構成が開示されている。例えば特許文献2から4には、蓄積容量の一対の容量電極のうち他方が、当該蓄積容量に電気的に接続されたトランジスターのゲートに接続された走査線に隣り合う走査線に接続される構成が開示されている。
前述したような積層構造をとることにより、液晶装置は、小型でありながらも高精細な画像を表示することが可能となる。
特開2008−191200号公報 特開平5−80354号公報 特開平7−318901号公報 特開2002−244588号公報
しかしながら、上記特許文献1から4の液晶装置においては、画素電極を有する画素の大きさが小さくなると、画素に対応した蓄積容量を設けることが可能な領域が少なくなる。ゆえに、一対の容量電極の面積が小さくなって所望の電気容量を確保することが困難になるという課題がある。
また、トランジスターなどの画素回路が形成される基板の積層構造における層数が多く、液晶装置の製造工程の複雑高度化、製造期間の長期化及びコストの増大などを招いている。ゆえに、基板上の積層構造を簡素にできる画素回路と画素回路の配置が求められているという課題がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る電気光学装置は、トランジスターと、前記トランジスターに対応して設けられた画素電極と、前記トランジスターのゲート電極と電気的に接続された走査線と、前記走査線を覆う層間絶縁膜と、前記画素電極と電気的に接続された蓄積容量とを備え、前記蓄積容量は、前記層間絶縁膜に設けられた第1開口部において前段の走査線と電気的に接続される第1容量電極と、前記第1容量電極と対向して設けられ、前記画素電極と電気的に接続される第2容量電極とを有することを特徴とする。
[適用例2]本適用例に係る他の電気光学装置は、トランジスターと、前記トランジスターに対応して設けられた画素電極と、前記トランジスターのゲート電極と電気的に接続された走査線と、前記走査線を覆う層間絶縁膜と、前記画素電極と電気的に接続された蓄積容量とを備え、前記蓄積容量は、前段の走査線に電気的に接続された第1容量電極と、前記第1容量電極と対向して設けられ、前記画素電極と電気的に接続される第2容量電極とを備え、前記第1容量電極は、前記層間絶縁膜に開口した第1開口部を被覆して形成されていることを特徴とする。
上記適用例の構成によれば、層間絶縁膜上において誘電体層を介して第1容量電極と第2容量電極とが形成される場合に比べて、第1容量電極が少なくとも層間絶縁膜の第1開口部内に形成された部分を有するので、第1容量電極の実質的な表面積を増やすことができる。つまり、画素の大きさが小さくなっても所望の電気容量を有する蓄積容量を備えた電気光学装置を実現できる。
また、第1容量電極は前段の走査線に接続されているので、複数の画素に跨って第1容量電極を電気的に接続させるための容量線が不要となる。言い換えれば、前段の走査線が容量線の機能を果たすので、容量線を別途形成する必要がなく基板上における電極や配線などの積層構造を簡素にすることができる。
なお、前段の走査線とは、複数の走査線ごとに順次与えられる走査信号の順番において、走査信号が与えられる走査線に対して1つ前の走査線を指す。
[適用例3]上記適用例に係る電気光学装置において、前記第1開口部は、底面に前記前段の走査線が露出するように前記層間絶縁膜に形成され、前記第1容量電極は、前記第1開口部内に露出した前記前段の走査線と接するように形成されていることが好ましい。
この構成によれば、第1開口部を第1容量電極と前段の走査線とを電気的に接続させるコンタクトホールとして利用できる。第1容量電極と前段の走査線とを電気的に接続させるための接続部を別途形成する必要がなく、基板上における電極や配線などの積層構造を簡素化できる。
[適用例4]上記適用例に係る電気光学装置において、前記トランジスターは、チャネル領域と、データ線に電気的に接続される第1ソース・ドレイン領域と、前記画素電極に電気的に接続される第2ソース・ドレイン領域と、前記チャネル領域と前記第2ソース・ドレイン領域との間の接合領域とを含む半導体層を有し、前記半導体層は、前記走査線の延在方向において前記走査線と重なるように配置され、前記層間絶縁膜には、前記半導体層を挟んで少なくとも前記接合領域に沿った位置に一対の第2開口部が形成され、前記トランジスターのゲート電極は、前記半導体層の前記チャネル領域に重なると共に、前記一対の第2開口部の底面に露出した前記走査線に接して形成され、前記第1容量電極は、前記前段の走査線に電気的に接続される前記トランジスターのゲート電極と一体に形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、走査線を覆う層間絶縁膜の第2開口部をコンタクトホールとして利用して前段のトランジスターのゲート電極と前段の走査線とを電気的に接続させると共に、ゲート電極を形成する際に第1容量電極も合わせて形成することが可能となる。言い換えれば、ゲート電極と第1容量電極とを別々に形成する必要がなく、基板上における電極や配線などの積層構造を簡素化できる。
[適用例5]上記適用例に係る電気光学装置において、前記第1開口部は、平面視でデータ線と重なって溝状に形成され、前記第1容量電極は、溝状の前記第1開口部内の底面と内壁とを覆って形成されていることが好ましい。
この構成によれば、第1開口部を形成しても画素の開口面積が低下することなく、第1容量電極の実質的な面積を増やすことができる。
[適用例6]上記適用例に係る電気光学装置において、前記第2容量電極は遮光性を有する導電部材からなり、前記第1容量電極と前記半導体層の前記接合領域とに重なって形成されていることが好ましい。
この構成によれば、第2容量電極側から半導体層の接合領域に入射する光を遮光することができ、トランジスターの安定的な動作を実現できる。
[適用例7]本適用例に係る電子機器は、上記適用例に係る電気光学装置を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、所望の電気容量を有する蓄積容量を備えると共に、基板上における電極や配線などの積層構造が簡素化された電気光学装置を備えているので、安定した動作が実現されると共に高いコストパフォーマンスを有する電子機器を提供することができる。
(a)は第1実施形態の液晶装置の構成を示す概略平面図、(b)は(a)に示す液晶装置のH−H’線に沿う概略断面図。 第1実施形態の液晶装置の電気的な構成を示す等価回路図。 m+1本の走査線の電位の経時変化を示すタイミングチャート。 走査線の電位と蓄積容量の保持電位との関係の一例を示す表。 素子基板上の画素の構成を示す平面図。 素子基板上の画素の構成を示す平面図。 図5及び図6を重ね合わせた場合のA−A’線断面図。 第2実施形態の液晶装置における素子基板の積層構造を示す概略断面図。 電子機器としての投射型表示装置の構成を示す概略図。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。なお、使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大又は縮小して表示している。
なお、以下の形態において、例えば「基板上に」と記載された場合、基板の上に接するように配置される場合、又は基板の上に他の構成物を介して配置される場合、又は基板の上に一部が接するように配置され、一部が他の構成物を介して配置される場合を表すものとする。
(第1実施形態)
本実施形態では、電気光学装置として、薄膜トランジスター(Thin Film Transistor;TFT)を画素のスイッチング素子として備えたアクティブマトリックス型の液晶装置を例に挙げて説明する。この液晶装置は、例えば後述する投射型表示装置(液晶プロジェクター)の光変調素子(液晶ライトバルブ)として好適に用いることができるものである。
<液晶装置>
まず、本実施形態の電気光学装置としての液晶装置について、図1及び図2を参照して説明する。図1(a)は第1実施形態の液晶装置の構成を示す概略平面図、図1(b)は、図1(a)に示す液晶装置のH−H’線に沿う概略断面図である。図2は、第1実施形態の液晶装置の電気的な構成を示す等価回路図である。
図1(a)及び(b)に示すように、本実施形態の液晶装置100は、対向配置された素子基板10及び対向基板20と、これら一対の基板によって挟持された液晶層50とを有する。素子基板10及び対向基板20は、透明な例えば石英基板やガラス基板が用いられている。
素子基板10は対向基板20よりも大きく、両基板は、対向基板20の外縁沿って配置されたシール材40を介して接合され、その隙間に正又は負の誘電異方性を有する液晶が封入されて液晶層50が構成されている。シール材40は、例えば熱硬化性又は紫外線硬化性のエポキシ樹脂などの接着剤が採用されている。シール材40には、一対の基板の間隔を一定に保持するためのスペーサー(図示省略)が混入されている。
シール材40の内側に複数の画素Pが配列した画素領域Eが設けられている。また、シール材40と画素領域Eとの間に画素領域Eを取り囲んで見切り部21が設けられている。見切り部21は、例えば遮光性の金属あるいは金属酸化物などからなる。なお、画素領域Eは、表示に寄与する複数の画素Pに加えて、複数の画素Pを囲むように配置されたダミー画素を含むとしてもよい。また、図1では図示省略したが、画素領域Eにおいて複数の画素Pをそれぞれ平面的に区分する遮光部(ブラックマトリックス;BM)が対向基板20に設けられている。
素子基板10の第1の辺部と該第1の辺部に沿ったシール材40との間にデータ線駆動回路101が設けられている。また、第1の辺部に対向する第2の辺部に沿ったシール材40の内側に検査回路103が設けられている。更に、第1の辺部と直交し互いに対向する第3及び第4の辺部に沿ったシール材40の内側に走査線駆動回路102が設けられている。第2の辺部のシール材40の内側には、2つの走査線駆動回路102を繋ぐ複数の配線105が設けられている。
これらデータ線駆動回路101、走査線駆動回路102に繋がる配線は、第1の辺部に沿って配列した複数の外部接続端子104に接続されている。以降、第1の辺部に沿った方向をX方向とし、第3の辺部に沿った方向をY方向として説明する。なお、検査回路103の配置はこれに限定されず、データ線駆動回路101と画素領域Eとの間のシール材40の内側に沿った位置に設けてもよい。
図1(b)に示すように、素子基板10の液晶層50側の表面には、画素Pごとに設けられた透光性の画素電極15及びスイッチング素子である薄膜トランジスター(以降、TFTと呼称する)30と、信号配線と、これらを覆う配向膜18とが形成されている。また、TFT30における半導体層に光が入射してスイッチング動作が不安定になることを防ぐ遮光構造が採用されている。本発明における基板としての素子基板10は、少なくとも基材10aと、基材10a上に形成された画素電極15、TFT30、信号配線、配向膜18を含むものである。
素子基板10に対向配置される対向基板20は、少なくとも基材20aと、基材20a上に形成された見切り部21と、これを覆うように成膜された平坦化層22と、平坦化層22を覆うように設けられた共通電極23と、共通電極23を覆う配向膜24とを含むものである。
見切り部21は、図1(a)に示すように画素領域Eを取り囲むと共に、平面的に走査線駆動回路102、検査回路103と重なる位置に設けられている。これにより対向基板20側からこれらの駆動回路を含む周辺回路に入射する光を遮蔽して、周辺回路が光によって誤動作することを防止する役目を果たしている。また、不必要な迷光が画素領域Eに入射しないように遮蔽して、画素領域Eの表示における高いコントラストを確保している。
平坦化層22は、例えば酸化シリコンなどの無機材料からなり、光透過性を有して見切り部21を覆うように設けられている。このような平坦化層22の形成方法としては、例えばプラズマCVD法などを用いて成膜する方法が挙げられる。
共通電極23は、例えばITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電膜からなり、平坦化層22を覆うと共に、図1(a)に示すように対向基板20の四隅に設けられた上下導通部106により素子基板10側の配線に電気的に接続している。
画素電極15を覆う配向膜18及び共通電極23を覆う配向膜24は、液晶装置100の光学設計に基づいて選定される。例えば、ポリイミドなどの有機材料を成膜して、その表面をラビングすることにより、正の誘電異方性を有する液晶分子に対して略水平配向処理が施された有機配向膜や、気相成長法を用いてSiOx(酸化シリコン)などの無機材料を成膜して、負の誘電異方性を有する液晶分子に対して略垂直配向させた無機配向膜が挙げられる。
このような液晶装置100は透過型であって、画素Pが非駆動時に明表示となるノーマリーホワイトモードや、非駆動時に暗表示となるノーマリーブラックモードの光学設計が採用される。光の入射側と射出側とにそれぞれ偏光素子が光学設計に応じて配置されて用いられる。本実施形態ではノーマリーブラックモードが採用されている。
次に図2を参照して、液晶装置100の電気的な構成について説明する。図2に示すように、本実施形態の液晶装置100は、素子基板10における画素領域Eに、複数の画素Pと、互いに交差するように配線されたm+1本の走査線11(即ち、走査線G0、G1、…、Gm)及びn本のデータ線6とを備えている。ここで、m、nはそれぞれ自然数である。m+1本の走査線11は走査線駆動回路102に接続され、n本のデータ線6はデータ線駆動回路101に接続されている(図1(a)参照)。
画素Pは、画素領域Eにm行×n列のマトリックス状に2次元に配置されている。より具体的には、画素Pは、画素領域Eにおける左側から第1列、第2列、…、第n列で、上側から第1行、第2行、…、第m行のマトリックス状に配置されている。即ち、m本の走査線11とn本のデータ線6との交点に対応して単位表示素子である画素Pが設けられている。
画素Pは、TFT30、液晶容量Clc及び蓄積容量70を備えている。
液晶容量Clcは、画素電極15及び共通電極23と、これらの電極によって挟まれた液晶層50とによって構成された画素容量である(図1(b)参照)。共通電極23には所定の基準電位が供給される。
TFT30は、本発明に係る「トランジスター」の一例としてのNチャネル型又はPチャネル型のTFTである。TFT30のソースはデータ線6に電気的に接続されている。TFT30のゲートは走査線11に電気的に接続されている。より具体的には、第i行(但し、i=1、…、m)をなす画素PのTFT30のゲートは、第i番の走査線Gi(但し、i=1、…、m)に電気的に接続されている。TFT30は、走査線駆動回路102から供給される走査信号によってオンオフが切り換えられる。TFT30のドレインは、液晶容量Clc及び蓄積容量70の各々の一端に電気的に接続されている。
蓄積容量70は、保持された画像信号がリークするのを防ぐために、液晶容量Clcに並列に電気的に接続されている。なお、本実施形態では、第i行−第k列(但し、i=1、…、m、k=1、…、n)の画素Pの蓄積容量70を「蓄積容量Csik」と適宜称する。
蓄積容量70を構成する一対の容量電極の一方は、TFT30のドレインに電気的に接続されている。蓄積容量70を構成する一対の容量電極の他方は、該蓄積容量70が電気的に接続されたTFT30のゲートが電気的に接続された走査線11に隣り合う走査線11に電気的に接続されている。より具体的には、第i行をなす画素Pの蓄積容量70は、前段である第i−1番の走査線Gi−1に電気的に接続されている。即ち、第1行をなす画素Pの蓄積容量Cs11、Cs12、…、Cs1nは、走査線G0に電気的に接続され、第2行をなす画素Pの蓄積容量Cs21、Cs22、…、Cs2nは、走査線G1に電気的に接続され、…、第m行をなす画素Pの蓄積容量Csm1、Csm2、…、Csmnは、走査線Gm−1に電気的に接続されている。
すなわち、蓄積容量70を構成する一対の容量電極のうち一方は、画素電極15に電気的に接続されている。そして、一対の容量電極のうち他方が複数の走査線G0、G1、…、Gmに順次与えられる走査信号の順番において、走査信号が与えられる走査線に対して1つ前の走査線(前段の走査線)に電気的に接続されている。
TFT30のゲートに走査信号が入力されてTFT30がオン状態になると、データ線6に電気的に接続されたTFT30のソースに印加されている電圧が液晶容量Clc及び蓄積容量70に印加され、供給された画像信号の電位が維持される。これにより、画像表示が行われる際に画素Pに供給された画像信号の電位を長時間保持することが可能となる。なお、データ線6に書き込む画像信号VS1、VS2、…、VSnは、この順に線順次に供給しても構わないし、相隣接する複数のデータ線6同士に対して、グループ毎に供給するようにしてもよい。
次に、液晶装置100の画像信号の書き込み動作について、図3及び図4を参照して説明する。図3はm+1本の走査線の電位の経時変化を示すタイミングチャート、図4は走査線の電位と蓄積容量の保持電位との関係の一例を示す表である。
図3に示すように、液晶装置100の動作時には、走査線G0、G1、…、Gmに対してこの順にパルス状の走査信号が供給され、走査線G0、G1、…、Gmは、この順に、所定期間だけ、TFT30をオン状態にするための電位(例えば15.5ボルト)が印加される。走査線G0、G1、…、Gmは、走査信号が供給される期間以外の期間では、TFT30をオフ状態にするための電位(例えば0ボルト)に維持される。
なお、本実施形態では、いわゆる面反転駆動方式が採用されており、画像信号は、所定周期で、基準電位(例えば7ボルト)に対して高位側の正極性と低位側の負極性とで極性反転される。即ち、各画素Pには、基準電位(例えば7ボルト)に対して正極性の電位(プラスフィールドの例えば12ボルトの電位)と、負極性の電位(マイナスフィールドの例えば2ボルトの電位)とが交互に供給される。より具体的には、画像信号は、一のフレームに対応する表示を行う間、画素Pには基準電位に対して正極性の電位が供給され、これに続く次のフレームに対応する表示を行う間は、逆に画素Pには基準電位に対して負極性の電位が供給される。
ここでは、説明の便宜上、全ての画素Pに2ボルト(V)又は12ボルト(V)の画像信号が書き込まれた状態を初期状態として説明する。即ち、全ての蓄積容量70(具体的には、蓄積容量70を構成する一対の容量電極のうち画素電極15に電気的に接続された容量電極)に2V又は12Vの画像信号の電位が保持されている状態を初期状態として説明する。
図4の表に示すように、走査線G1に走査信号が供給されると(即ち、G1走査時)、走査線G1の電位は15.5Vとなる。これにより、蓄積容量Cs11(即ち、第1行−第1列の画素Pの蓄積容量70)には、オン状態とされたTFT30を介してデータ線6から12V又は2Vの画像信号が書き込まれる。この際、蓄積容量Cs21(即ち、第2行−第1列の画素Pの蓄積容量70)を構成する一対の容量電極のうち走査線G1に電気的に接続された容量電極の電位が、走査線G1の電位の変化(即ち、0Vから15.5Vへの変化)に応じて変化することにより、蓄積容量Cs21の保持電位(即ち、蓄積容量Cs21を構成する一対の容量電極のうち画素電極15に電気的に接続された容量電極の電位)が2Vから17.5Vへ又は12Vから27.5Vへと変化することが考えられる。なお、この際、蓄積容量Cs31、Cs41、…、Csm1は、初期状態のまま維持される。
次に、走査線G2に走査信号が供給されると(即ち、G2走査時)、走査線G2の電位は15.5Vとなる。これにより、蓄積容量Cs21には、オン状態とされたTFT30を介してデータ線6から12V又は2Vの画像信号が書き込まれる。即ち、G1走査時に、走査線G1の電位の変化に応じて、蓄積容量Cs21の保持電位が2Vから17.5Vへ又は12Vから27.5Vへと変化したとしても、続くG2走査時に蓄積容量Cs21に12V又は2Vの画像信号が書き込まれる。よって、走査線G1の電位の変化に応じて、蓄積容量Cs21の保持電位が2Vから17.5Vへ又は12Vから27.5Vへと変化したとしても、その期間は極僅か(例えば、走査線11の本数が1080本であるフルハイビジョン表示の場合、せいぜい1フレーム期間の1080分の1程度)であるため、表示上の不具合として視認されることは殆ど或いは全くない。
走査線G3、G4、…、Gmについても同様の動作が繰り返される。
次に、液晶装置100の画素Pの具体的な構成について、図5から図7を参照して説明する。図5及び図6は、素子基板上の画素の構成を示す平面図であり、それぞれ、後述する積層構造のうち下層部分(図5)と上層部分(図6)に相当する。図7は、図5及び図6を重ね合わせた場合のA−A’線断面図である。なお、図5から図7においては、各層・各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、該各層・各部材ごとに縮尺を異ならしめてある。
図5から図7では、図2に示した画素回路の構成要素が、パターン化され、積層された導電膜として素子基板10の基材10a上に構築されている。各構成要素は、図7に示すように基材10a側から順に、走査線11などを含む第1層、TFT30、蓄積容量70などを含む第2層及び第3層、データ線6などを含む第4層、シールド層8などを含む第5層、画素電極15や配向膜18などを含む第6層からなる。また、第1層−第2層間には第1層間絶縁膜12、第2層−第3層間には第2層間絶縁膜13a、第3層−第4層間には第3層間絶縁膜13b、第4層−第5層間には第4層間絶縁膜14a、第5層−第6層間には第5層間絶縁膜14bがそれぞれ設けられ、前述した各要素間が短絡することを防止している。なお、このうち、第1層から第3層までが下層部分として図5に示され、第4層から第6層までが上層部分として図6に示されている。画素電極15は、第5層間絶縁膜14b上に例えばマトリックス状に配列されている。
図5から図7では、Y方向において互いに隣接する第i行の画素P(Pi)及び第i−1行の画素P(Pi−1)の構成が示されている。なお、本実施形態では、第i行の画素P(Pi)のTFT30及び蓄積容量70をそれぞれ「TFT30i」及び「蓄積容量70i」と適宜称し、第i−1行の画素P(Pi−1)のTFT30及び蓄積容量70をそれぞれ「TFT30i−1」及び「蓄積容量70i−1」と適宜称する。
まず、画素回路の各構成の配置について、図5及び図6を参照して説明する。
図5に示すように、走査線11は、X方向に沿って延在すると共に、Y方向に延在するデータ線6との交差部分において幅が拡張された拡張部11aを有する。また、拡張部11aからY方向に後段の走査線11側に突出する突出部11bを有している。突出部11bはY方向に延在するデータ線6の本線部分と重なる位置に形成されている。
TFT30は、走査線11とデータ線6との交差部分に対応して設けられている。TFT30は、上記交差部において走査線11と重なるように配置された半導体層30aを有する。半導体層30aは例えばポリシリコンなどからなり、LDD(Lightly Doped Drain)構造が採用されている。即ち、データ線6に電気的に接続される第1ソース・ドレイン領域30sと、チャネル領域30cと、画素電極15に電気的に接続される第2ソース・ドレイン領域30dとを有する。また、第1ソース・ドレイン領域30sとチャネル領域30cとの間の接合領域30eと、チャネル領域30cと第2ソース・ドレイン領域30dとの間の接合領域30fとを有する。本発明における接合領域は、接合領域30fを指す。
TFT30のゲート電極31は、屈曲した形状で設けられている。具体的には、半導体層30aのチャネル領域30cに重なる部分と、走査線11の拡張部11aと重なると共に半導体層30aを挟んでX方向に延在する部分とを有している。該X方向に延在する部分には、本発明の第2開口部としてのコンタクトホール34,35がX方向に延在して設けられており、ゲート電極31はコンタクトホール34,35を介して走査線11と電気的に接続されている。
蓄積容量70の一対の容量電極のうちの他方である本発明の第1容量電極としての下容量電極73は、走査線11の突出部11bと重なっていると共に、ゲート電極31と一体に形成されている。つまり、第i行の画素Piに対応するTFT30iにおける蓄積容量70iの下容量電極73は、電気的に前段のTFT30i−1のゲート電極31と接続すると共に前段の走査線Gi−1と接続している。
走査線11の突出部11b及び下容量電極73と重なる部分に本発明の第1開口部としてのトレンチ91が設けられている。トレンチ91は、走査線11を覆う下地絶縁膜12aとゲート絶縁膜12bとが積層された第1層間絶縁膜12を貫通して溝状に開口されたものであって(図7参照)、下容量電極73は、トレンチ91と重なる位置に設けられている。
蓄積容量70の一対の容量電極のうちの一方である本発明の第2容量電極としての上容量電極71は、破線で示すL字形状となっており、走査線11の突出部11bと半導体層30aの接合領域30f及び第2ソース・ドレイン領域30dに重なるように設けられている。具体的には、第i行の画素Piに対応する蓄積容量70iの上容量電極71は、第i行のTFT30iにおける接合領域30f及び第2ソース・ドレイン領域30dと重なると共に、前段の走査線11の突出部11bにトレンチ91を介して電気的に接続された下容量電極73と重なって設けられている。第2ソース・ドレイン領域30dの端部に設けられたコンタクトホール33を介して、第2ソース・ドレイン領域30dと上容量電極71とが電気的に接続されている。
図6に示すように、データ線6はY方向に延在して設けられており、走査線11との交差部において走査線11と同様に幅が拡張された拡張部6aと、拡張部6aからX方向に突出した突出部6bとを有している。データ線6は、突出部6bの先端側に設けられたコンタクトホール32を介して半導体層30aの第1ソース・ドレイン領域30sに接続されている。つまり、データ線6は、走査線11の拡張部11aと突出部11bとに重なるように延在している。よって、トレンチ91は平面視でデータ線6とも重なって設けられている。
データ線6と重なるようにしてY方向に延在するシールド層8が設けられている。並行するデータ線6の拡張部6aと突出部6bとの間に平面視で四角形の独立した中継層81が設けられている。中継層81には、走査線11と重なる部分にコンタクトホール36が設けられ、画素電極15と重なる部分にコンタクトホール37が設けられている。コンタクトホール36は、第2ソース・ドレイン領域30dの端部に設けられたコンタクトホール33(図5参照)と電気的に接続されている。つまり、画素電極15は、コンタクトホール37、中継層81、コンタクトホール36,33を介して第2ソース・ドレイン領域30d及び上容量電極71に電気的に接続されている。なお、中継層81は、シールド層8と同層に設けられている。
画素電極15は、正方形に近い四角形であって、外縁がデータ線6、シールド層8、中継層81と重なるように設けられている。
データ線6や走査線11が遮光性の導電膜を用いて形成されているので、X方向とY方向とに延在する格子状の遮光領域が形成される。画素電極15の外縁は遮光領域に位置しており、遮光領域に重なっていない画素電極15の部分が開口領域(光の透過領域)となる。蓄積容量70は遮光領域に設けられている。
次に、図7を参照して素子基板10における画素回路の積層構造について説明する。
図7に示すように、まず、基材10a上には第1層として走査線11が形成される。走査線11は、例えばタングステン(W)、チタン(Ti)、窒化チタン(TiN)などの高融点金属材料などの遮光性の導電材料からなる。前述したように、TFT30の半導体層30aと平面視で重なるように形成されている。このような走査線11によれば、素子基板10における裏面反射や、後述する投射型表示装置(液晶プロジェクター)などで他の光変調素子(液晶ライトバルブ)から合成光学系を経由して突き抜けてくる光などの、戻り光に対してTFT30の半導体層30aを殆ど遮光できる。即ち、走査線11は、TFT30に走査信号を供給する走査線としての機能に加えて、素子基板10側から入射される光を遮光する遮光膜としても機能している。更に、このような走査線11によれば、走査線11の形成後に、高温プロセスを行うことが可能である。即ち、走査線11より上層側にTFT30の一部を構成する半導体層30aを形成する際、半導体層30aを、例えば減圧CVD(Chemical Vapor Deposition)法などの比較的高温な環境下で行われるプロセスで形成することが可能である。
次に、走査線11を覆う下地絶縁膜12aが形成される。下地絶縁膜12aは、例えばシリコン酸化膜などからなる。下地絶縁膜12aは、基材10a上のほぼ全面に形成されている。下地絶縁膜12aは、走査線11から半導体層30aを層間絶縁する機能の他、半導体層30aの下地として形成されることにより、素子基板10の表面の研磨時における荒れや、洗浄後に残る汚れなどによるTFT30の特性の劣化を防止する機能を有する。
次に、下地絶縁膜12a上に半導体層30aが形成される。半導体層30aは前述したように例えばポリシリコンからなり、減圧CVDなどの高温プロセスを用いて形成される。また、例えば砒素やリンなどのN型の不純物や例えばボロンなどのP型の不純物を注入することにより、前述したLDD構造が形成される。
半導体層30aを覆ってゲート絶縁膜12bが形成される。ゲート絶縁膜12bは、例えばシリコン酸化膜などからなる。
走査線11の拡張部11aを覆う下地絶縁膜12aとゲート絶縁膜12bとからなる第1層間絶縁膜12を貫通する本発明の第2開口部としてのコンタクトホール34,35が形成される。コンタクトホール34,35は半導体層30aを挟んで形成される。
また同時に、走査線11の突出部11bを覆う第1層間絶縁膜12を貫通する本発明の第1開口部としてのトレンチ91が形成される。いずれも溝状の第1開口部及び第2開口部を形成する方法としては例えばドライエッチングなどの方法を採用できる。トレンチ91の底面には走査線11の突出部11bの一部が露出する。
コンタクトホール34,35やトレンチ91が形成された第1層間絶縁膜12の表面に、導電膜を成膜し、これをパターニングすることによって、半導体層30aのチャネル領域30cに重なるゲート電極31と、トレンチ91の底面及び内壁とを覆う下容量電極73が形成される。ゲート電極31と下容量電極73とは一体形成される。
下容量電極73は、走査線11に電気的に接続されるゲート電極31と一体形成されるだけでなく、トレンチ91の底面に露出した走査線11の突出部11bと接するように形成される。したがって、下容量電極73と容量線として機能する走査線11との電気的な接続が強化された状態となっている。
これらの電極及びコンタクトホール34,35を構成するところの上記導電膜は、例えば反射率が高い又は光吸収率が高いなど、遮光性に優れた不透明のポリシリコン膜、金属膜、金属シリサイド膜などの単一層又は多層から構成されているのが好ましい。これによれば、半導体層30aに対して基材10a側からあるいはその反対側、更には半導体層30aの側面側から入射する光が遮光され、TFT30の安定した動作が実現される。
コンタクトホール34,35を構成する上記導電膜は、第1層間絶縁膜12を貫通する溝状の第2開口部を完全に埋めなくてもよく、半導体層30aに光が届かないように第2開口部の内壁を覆って形成すればよい。
なお、半導体層30aを含むゲート電極31及び下容量電極73までの構成を第2層とする。
ゲート電極31や下容量電極73が形成された第1層間絶縁膜12の表面(つまり、第2層の表面)を覆って誘電体層72が形成される。前述したように下容量電極73は電気的に前段の走査線11に接続される。したがって、例えばGND電位が与えられた容量線に下容量電極73が接続される場合に比べて、蓄積容量70には高い電位が印加される。それゆえに、誘電体層72は、蓄積容量70の耐圧を考慮して、例えば窒化シリコンなどの透明な誘電性材料から形成されている。誘電体層72は画素領域Eの略全体に重なるように形成される。なお、誘電体層72は例えば窒化シリコンなどの透明な誘電性材料で構成されるため、誘電体層72を、画素領域Eに広く形成しても、開口領域における光透過率を殆ど或いは実践上全く低下させることはない。
次に、誘電体層72を覆って第2層間絶縁膜13aを形成する。第2層間絶縁膜13aは、トレンチ91が設けられた部分を除いて形成される。第2層間絶縁膜13aは、例えばシリコン酸化膜などからなる。
次に、第2層間絶縁膜13aとトレンチ91の誘電体層72とを覆って、遮光性を有する例えばAlなどの低抵抗金属やTiN(窒化チタン)などからなる導電膜を形成し、これをパターニングして、上容量電極71が形成される。上容量電極71はトレンチ91において誘電体層72を介して下容量電極73と対向するように形成され、蓄積容量70が構成される。また、上容量電極71のうち第2層間絶縁膜13aを介して半導体層30aと対向する部分では、基材10aと反対側から半導体層30aに入射する光を遮光できる。上容量電極71と半導体層30aとの間に第2層間絶縁膜13aを挟むことによって、上容量電極71と半導体層30aとの間で不必要な寄生容量が生じ、リーク電流が流れることを防ぐことができる。なお、上容量電極71までを第3層とする。
次に、上容量電極71及び第2層間絶縁膜13a(つまり、第3層)を覆って第3層間絶縁膜13bが形成される。第3層間絶縁膜13bは、例えばNSG(ノンシリケートガラス)、PSG(リンシリケートガラス)、BSG(ボロンシリケートガラス)、BPSG(ボロンリンシリケートガラス)などのシリケートガラス、窒化シリコンや酸化シリコンなどを用いることができる。第3層間絶縁膜13bの表面は、例えば化学的機械的研磨処理(Chemical Mechanical Polishing:CMP)などの平坦化処理が施される。
次に、第3層間絶縁膜13bを覆って、例えばAlなどの導電膜を成膜し、これをパターニングしてデータ線6が形成される。データ線6までを第4層とする。
次に、データ線6が形成された第3層間絶縁膜13bを覆って第4層間絶縁膜14aが形成される。第4層間絶縁膜14aは、例えば第3層間絶縁膜13bと同様な材料を用いて形成することができ、同じくその表面に平坦化処理を施してもよい。
次に、第4層間絶縁膜14aを覆って、例えばAlなどの導電膜を成膜し、これをパターニングしてシールド層8(及び中継層81;図6参照)が形成される。シールド層8は、前述したようにデータ線6に重なりY方向に延在して形成されている。シールド層8には所定電位が供給される。シールド層8によって、当該シールド層8の下層側(例えばデータ線6など)と当該シールド層8の上層側に設けられる画素電極15との電気的或いは電磁気的なカップリングを防止できる。したがって、例えばデータ線6の電位変動の影響を受けて画素電極15の電位変動などが生じることを低減できる。シールド層8までを第5層とする。
次に、シールド層8が形成された第4層間絶縁膜14aを覆って第5層間絶縁膜14bが形成される。第5層間絶縁膜14bは、例えば第3層間絶縁膜13bと同様な材料を用いて形成することができ、同じくその表面に平坦化処理を施してもよい。
次に、第5層間絶縁膜14bの表面を覆って、例えばITO(Indium Tin Oxide)など透明導電膜を成膜し、これをパターニングして画素電極15が形成される。また、画素電極15が形成された第5層間絶縁膜14bの表面を覆って配向膜18が形成される。なお、図5及び図6のA−A’線に沿った部分は、画素間に相当するので画素電極15は断面図に表れていない。画素電極15までを第6層とする。
本実施形態では、素子基板10の積層構造を6層構造としたが、これに限定されず、例えば、シールド層8を含む第5層を除いて構成することもできる。具体的には、シールド層8と同層に形成した中継層81をデータ線6と同層に形成すればよい。
上記第1実施形態の効果は、以下の通りである。
(1)蓄積容量70の下容量電極73は、第1層間絶縁膜12に開口した溝状の第1開口部としてのトレンチ91と重なるように形成され、トレンチ91の底面と内壁とを覆って形成されている。したがって、平坦な第1層間絶縁膜12上に下容量電極73が形成される場合に比べて、表面積を増やすことができる。ゆえに、蓄積容量70の電気容量を増やすことができる。言い換えれば、画素Pが高精細になって画素間に蓄積容量70を設ける領域が少なくなっても、立体的に一対の容量電極を構成できるので、所望の電気容量を有する蓄積容量70が得られる。これにより、液晶装置100の画像表示においてフリッカーや表示むらを低減できる。
(2)加えて、画素Piの蓄積容量70iの下容量電極73は、前段の画素Pi−1の走査線Gi−1に電気的に接続されているので、複数の画素Pに跨って下容量電極73をそれぞれ電気的に繋ぐための容量線が不要となる。言い換えれば、前段の走査線Gi−1が容量線として機能するので、素子基板10における積層構造を簡素化できる。
(3)下容量電極73は、ゲート電極31と一体形成されると共に、トレンチ91内に露出した走査線11の突出部11bと接するように形成される。したがって、容量線として機能する前段の走査線Gi−1との電気的な接続が強化される。
(4)下容量電極73に対して誘電体層72を挟んで対向配置される上容量電極71は、遮光性の導電膜を用いて形成され、半導体層30aのうち画素電極15が電気的に接続される側の接合領域30fと第2ソース・ドレイン領域30dとを覆って形成される。したがって、上容量電極71側から接合領域30fと第2ソース・ドレイン領域30dに入射する光を遮光することができ、TFT30の安定した動作を実現できる。
(5)第1実施形態によれば、優れた表示品質を有すると共に、素子基板10側の積層構造が簡素化され高いコストパフォーマンスを有する液晶装置100を提供できる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の液晶装置について、図8を参照して説明する。図8は第2実施形態の液晶装置における素子基板の積層構造を示す概略断面図であり、第1実施形態の図7に対応させたものである。
第2実施形態の液晶装置は、第1実施形態におけるトレンチ91とその周辺の構成を異ならせたものである。したがって、第1実施形態と同じ構成には同じ符号を付して詳細の説明は省略する。
図8に示すように、本実施形態の液晶装置における素子基板10では、基材10a上においてトレンチ91の底面には、走査線11が存在していない。つまり、第1実施形態における走査線11の突出部11bが無い状態となっている。
走査線11を覆う第1層間絶縁膜12に第2開口部としてのコンタクトホール34,35と第1開口部としてのトレンチ91とを、例えばドライエッチングなどの方法で形成する。走査線11上では第1層間絶縁膜12を貫通させた状態でドライエッチングを継続してもそれ以上ドライエッチングが進まないが、走査線11が無い部分では、更にドライエッチングを進めることが可能となる。基材10aの表面の一部をドライエッチングしてもよい。あるいは、走査線11の下層に基材10aを覆う下地層を予め設けておき、その下地層の一部をエッチングするようにしてもよい。即ち、エッチング時間を調整すれば、第1実施形態よりも深さが深いトレンチ91を形成することが可能となり、トレンチ91内に形成される下容量電極73の実質的な表面積を更に増やすことができる。
トレンチ91において下容量電極73と前段の走査線11とを接続させなくても、TFT30におけるゲート電極31と下容量電極73とが一体形成されているので、結果的に前段の走査線11と下容量電極73とは電気的に接続される。
上記第2実施形態の効果は、上記第1実施形態の効果(2)、(4)、(5)に加えて以下の効果を奏する。
(6)第1実施形態に比べてトレンチ91の深さを深く形成できるので、蓄積容量70の電気容量を更に増やすことができる。言い換えれば、画素Pが高精細になっても画素間に所望の電気容量を有する蓄積容量70を比較的容易に構成することができる。
上記第1および第2実施形態では、下容量電極73は、平面視でトレンチ91を含んで形成されているが、これに限定されず、トレンチ91を利用して立体的に形成されていれば、トレンチ91の底面と内壁とをすべて被覆して形成されなくてもよい。言い換えれば、トレンチ91の底面および内壁の一部を被覆して形成されていればよい。
(第3実施形態)
<電子機器>
次に、本実施形態の電子機器としての投射型表示装置について、図9を参照して説明する。図9は、電子機器としての投射型表示装置の構成を示す概略図である。
図9に示すように、本実施形態の電子機器としての投射型表示装置1000は、システム光軸Lに沿って配置された偏光照明装置1100と、光分離素子としての2つのダイクロイックミラー1104,1105と、3つの反射ミラー1106,1107,1108と、5つのリレーレンズ1201,1202,1203,1204,1205と、3つの光変調手段としての透過型の液晶ライトバルブ1210,1220,1230と、光合成素子としてのクロスダイクロイックプリズム1206と、投射レンズ1207とを備えている。
偏光照明装置1100は、超高圧水銀灯やハロゲンランプなどの白色光源からなる光源としてのランプユニット1101と、インテグレーターレンズ1102と、偏光変換素子1103とから概略構成されている。
ダイクロイックミラー1104は、偏光照明装置1100から射出された偏光光束のうち、赤色光(R)を反射させ、緑色光(G)と青色光(B)とを透過させる。もう1つのダイクロイックミラー1105は、ダイクロイックミラー1104を透過した緑色光(G)を反射させ、青色光(B)を透過させる。
ダイクロイックミラー1104で反射した赤色光(R)は、反射ミラー1106で反射した後にリレーレンズ1205を経由して液晶ライトバルブ1210に入射する。
ダイクロイックミラー1105で反射した緑色光(G)は、リレーレンズ1204を経由して液晶ライトバルブ1220に入射する。
ダイクロイックミラー1105を透過した青色光(B)は、3つのリレーレンズ1201,1202,1203と2つの反射ミラー1107,1108とからなる導光系を経由して液晶ライトバルブ1230に入射する。
液晶ライトバルブ1210,1220,1230は、クロスダイクロイックプリズム1206の色光ごとの入射面に対してそれぞれ対向配置されている。液晶ライトバルブ1210,1220,1230に入射した色光は、映像情報(映像信号)に基づいて変調されクロスダイクロイックプリズム1206に向けて射出される。このプリズムは、4つの直角プリズムが貼り合わされ、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が合成される。合成された光は、投射光学系である投射レンズ1207によってスクリーン1300上に投射され、画像が拡大されて表示される。
液晶ライトバルブ1210は、上述した液晶装置100が適用されたものである。液晶装置100は、色光の入射側と射出側とにおいてクロスニコルに配置された一対の偏光素子の間に隙間を置いて配置されている。他の液晶ライトバルブ1220,1230も同様である。
このような投射型表示装置1000によれば、液晶ライトバルブ1210,1220,1230として、素子基板10の積層構造が簡略化され、所望の電気容量を有する蓄積容量70を備えた液晶装置100を用いているので、優れた表示品質と、高いコストパフォーマンスを有する投射型表示装置1000を提供できる。
本発明は、上記した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置及び該電気光学装置を適用する電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。上記実施形態以外にも様々な変形例が考えられる。以下、変形例を挙げて説明する。
(変形例1)上記第1実施形態では、ゲート電極31と下容量電極73とが一体に形成されたが、これに限定されない。下容量電極73はトレンチ91内で走査線11の突出部11bと接して形成されているので、下容量電極73とゲート電極31とを分離して形成してもよい。
(変形例2)本発明を適用可能な電気光学装置は、透過型の液晶装置100に限定されない。例えば画素電極15を光反射性の導電材料で構成した反射型の液晶装置にも適用することができる。
(変形例3)本発明を適用可能な電気光学装置は、液晶装置100に限定されない。例えば、画素電極と、画素電極をスイッチング制御するトランジスターと、画素電極の電位を保持するための蓄積容量とを備えた、有機EL(Electro Luminescence)装置、電気泳動表示装置など各種のアクティブ駆動型の表示装置に適用可能である。
(変形例4)本発明に係る電気光学装置を適用可能な電子機器は、上記実施形態の投射型表示装置1000に限定されない。例えば、投射型のHUD(ヘッドアップディスプレイ)や直視型のHMD(ヘッドマウントディスプレイ)、又は電子ブック、パーソナルコンピューター、デジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダー型あるいはモニター直視型のビデオレコーダー、カーナビゲーションシステム、電子手帳、POSなどの情報端末機器の表示部として好適に用いることができる。
6…データ線、10…素子基板、10a…基材、11…走査線、12…層間絶縁膜としての第1層間絶縁膜、15…画素電極、30…トランジスターとしての薄膜トランジスター(TFT)、30a…半導体層、30c…チャネル領域、30d…第2ソース・ドレイン領域、30f…接合領域、30s…第1ソース・ドレイン領域、31…ゲート電極、70…蓄積容量、71…第2容量電極としての上容量電極、72…誘電体層、73…第1容量電極としての下容量電極、34,35…第2開口部としてのコンタクトホール、91…第1開口部としてのトレンチ、100…電気光学装置としての液晶装置、1000…電子機器としての投射型表示装置。

Claims (7)

  1. トランジスターと、
    前記トランジスターに対応して設けられた画素電極と、
    前記トランジスターのゲート電極と電気的に接続された走査線と、
    前記走査線を覆う層間絶縁膜と、
    前記画素電極と電気的に接続された蓄積容量とを備え、
    前記蓄積容量は、前記層間絶縁膜に設けられた第1開口部において前段の走査線と電気的に接続される第1容量電極と、前記第1容量電極と対向して設けられ、前記画素電極と電気的に接続される第2容量電極とを有することを特徴とする電気光学装置。
  2. トランジスターと、
    前記トランジスターに対応して設けられた画素電極と、
    前記トランジスターのゲート電極と電気的に接続された走査線と、
    前記走査線を覆う層間絶縁膜と、
    前記画素電極と電気的に接続された蓄積容量とを備え、
    前記蓄積容量は、前段の走査線に電気的に接続された第1容量電極と、前記第1容量電極と対向して設けられ、前記画素電極と電気的に接続される第2容量電極とを備え、
    前記第1容量電極は、前記層間絶縁膜に開口した第1開口部を被覆して形成されていることを特徴とする電気光学装置。
  3. 前記第1開口部は、底面に前記前段の走査線が露出するように前記層間絶縁膜に形成され、
    前記第1容量電極は、前記第1開口部内に露出した前記前段の走査線と接するように形成されていることを特徴とする請求項2に記載の電気光学装置。
  4. 前記トランジスターは、チャネル領域と、データ線に電気的に接続される第1ソース・ドレイン領域と、前記画素電極に電気的に接続される第2ソース・ドレイン領域と、前記チャネル領域と前記第2ソース・ドレイン領域との間の接合領域とを含む半導体層を有し、
    前記半導体層は、前記走査線の延在方向において前記走査線と重なるように配置され、
    前記層間絶縁膜には、前記半導体層を挟んで少なくとも前記接合領域に沿った位置に一対の第2開口部が形成され、
    前記トランジスターのゲート電極は、前記半導体層の前記チャネル領域に重なると共に、前記一対の第2開口部の底面に露出した前記走査線に接して形成され、
    前記第1容量電極は、前記前段の走査線に電気的に接続される前記トランジスターのゲート電極と一体に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  5. 前記第1開口部は、平面視でデータ線と重なって溝状に形成され、
    前記第1容量電極は、溝状の前記第1開口部内の底面と内壁とを覆って形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  6. 前記第2容量電極は遮光性を有する導電部材からなり、前記第1容量電極と前記半導体層の前記接合領域とに重なって形成されていることを特徴とする請求項5に記載の電気光学装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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