JP2013177081A - 二輪車用フロントフォーク - Google Patents

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Abstract

【課題】 スプリング脚とダンパ脚を平行配置した二輪車用フロントフォークにおいて、片側ブレーキ装置を備えるとともに、スプリング脚に内蔵する懸架ばねを空気ばねにして車両重量を安定的に懸架可能にすること。
【解決手段】 ダンパを内蔵せず、懸架ばね140を内蔵するスプリング脚110と、ダンパ20を内蔵し、懸架ばねを内蔵しないダンパ脚10とを平行配置した二輪車用フロントフォークAであって、スプリング脚110の懸架ばね140を空気ばねにより構成し、かつダンパ脚10にブレーキ装置4を設けてなるもの。
【選択図】 図2

Description

本発明は自動二輪車等に用いて好適な二輪車用フロントフォークに関する。
従来、二輪車用フロントフォークとして、特許文献1に記載の如く、ダンパを内蔵せず、金属ばねからなる懸架ばねを内蔵するスプリング脚と、ダンパを内蔵し、懸架ばねを内蔵しないダンパ脚とを平行配置したものがある。
特許文献1に記載の二輪車用フロントフォークは、スプリング脚においてダンパを内蔵せず、ダンパ脚において懸架ばねを内蔵しないことにより、フロントフォークの全体の構造を簡素に、重量を軽量化し、コスト低減を図ろうとするものである。
実公昭49-1162
特許文献1に記載の如くの二輪車用フロントフォークにあっては、車両用片側ブレーキ装置をスプリング脚又はダンパ脚の車軸側チューブに設けることができる。
また、特許文献1に記載の如くの二輪車用フロントフォークにあっては、フロントフォークの軽量化、車両重量の軽量化のために、スプリング脚に内蔵する懸架ばねを金属ばねから空気ばねに変更することも考えられる。
本発明の課題は、スプリング脚とダンパ脚を平行配置した二輪車用フロントフォークにおいて、片側ブレーキ装置を備えるとともに、スプリング脚に内蔵する懸架ばねを空気ばねにして車両重量を安定的に懸架可能にすることにある。
請求項1に係る発明は、ダンパを内蔵せず、懸架ばねを内蔵するスプリング脚と、ダンパを内蔵し、懸架ばねを内蔵しないダンパ脚とを平行配置した二輪車用フロントフォークであって、スプリング脚の懸架ばねを空気ばねにより構成し、かつダンパ脚にブレーキ装置を設けてなるようにしたものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において更に、前記ダンパ脚がアウタチューブを車体側チューブにし、アウタチューブに挿入されるインナチューブを車軸側チューブにするとともに、前記スプリング脚がアウタチューブを車体側チューブにし、アウタチューブに挿入されるインナチューブを車軸側チューブにしてなるようにしたものである。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明において更に、前記スプリング脚が、車体側チューブと車軸側チューブを互いに挿入し、ガイドシリンダを車体側チューブと車軸側チューブの一方の内部の中央に設け、車体側チューブと車軸側チューブの他方の内部の中央に設けたガイドロッドのガイドをガイドシリンダに挿入してなり、ガイドシリンダの内部にガイドロッドのガイドが区画する内側空気ばね室と、車体側チューブと車軸側チューブがガイドシリンダにおける少なくとも上記内側空気ばね室の外側に区画する外側空気ばね室とを有してなるようにしたものである。
請求項4に係る発明は、請求項3に係る発明において更に、前記スプリング脚が、ガイドシリンダの内部で、ガイドシリンダに設けられてガイドロッドを挿入かつ支持するロッドガイドと、ガイドシリンダに挿入されたガイドロッドのガイドとに挟まれて区画されるリバウンド空気ばね室を有してなるようにしたものである。
(請求項1)
(a)スプリング脚の懸架ばねを空気ばねにより構成することで、フロントフォークの軽量化、車両重量の軽量化を図ることができる。
(b)片側ブレーキ装置をダンパ脚に設けた。従って、ブレーキ装置が制動のために摺接するディスクプレートがダンパ脚との間に石ころを挟むことはあっても、スプリング脚との間に石ころを挟んで該スプリング脚をキズつけるおそれがない。
従って、スプリング脚におけるインナチューブの外周が石ころによってキズつき、このキズがアウタチューブとインナチューブの間のシール部材をキズつけて空気ばね室に対するシール性を損なうことがない。よって、スプリング脚が空気ばね室のシール性を失って空気漏れを生じ、ひいては空気ばねにより懸架性能を喪失する如くがなく、スプリング脚の空気ばね特性を安定維持し、車両重量を安定的に懸架できる。
尚、ダンパ脚におけるインナチューブの外周が石ころによってキズつき、このキズがアウタチューブとインナチューブの間のシール部材をキズつけて油室に対するシール性を損なうことがあっても、懸架性能を損なう如くはない。
(請求項2)
(c)スプリング脚のインナチューブを車軸側チューブとしても、ダンパ脚におけるインナチューブの下端側に設けたブレーキ装置が制動のために摺接するディスクプレートが、スプリング脚のインナチューブとの間に石ころを挟むおそれはなく、スプリング脚のシール性を損なうことがなく、スプリング脚の空気ばね特性を安定維持できる。
(請求項3)
(d)スプリング脚における車体側チューブと車軸側チューブに囲まれる内部空間に設けられる空気室を、ガイドシリンダの内外の内側空気ばね室と外側空気ばね室に2分した。内側空気ばね室と外側空気ばね室のそれぞれは、2分化された分だけ小スペースになって高圧縮比になり、内側空気ばね室の空気ばねのばね力F1と、外側空気ばね室の空気ばねのばね力F2が大きくなり、スプリング脚の全体の空気ばね力(F1+F2)を大きくできる。これにより、内側空気ばね室のシール部材と外側空気ばね室のシール部材に及ぼすシール負荷を低減しながら、一定の空気ばね力特性を確保できる。また、内側空気ばね室と外側空気ばね室が互いに独立しており、それらの各ばね室の空気ばねのばね力F1、F2を変更することで、初期ばね荷重を調整できるし、フロントフォークの自由長を調整して車体姿勢を設定替えできる。
(e)上述(b)、(c)により、上述(d)によるスプリング脚の空気ばね特性を安定維持できる。
(請求項4)
(f)スプリング脚が、ガイドシリンダの内部で、ガイドシリンダに設けられてガイドロッドを挿入かつ支持するロッドガイドと、ガイドシリンダに挿入されたガイドロッドのガイドとに挟まれて区画されるリバウンド空気ばね室を有する。スプリング脚は、内側空気ばね室と外側空気ばね室の全体の空気ばね力(F1+F2)と、リバウンド空気ばね室のばね力F3とがつり合う位置で、伸縮両方向に自由長をなす初期状態になる。これにより、伸縮ストロークの伸切側の初期〜中間域のばね力を上げずに、乗り心地の良いばね特性を得ることができる。そして、伸縮ストロークの圧縮側の後半のばね力を内側空気ばね室と外側空気ばね室の空気ばねのばね力の立上りにより大きくし、踏ん張りのあるばね力特性を得ることができる。
(g)上述(b)、(c)により、上述(f)によるスプリング脚の空気ばね特性を安定維持できる。
図1は自動二輪車の前輪支持部を示す側面図である。 図2は実施例1のフロントフォークを示す断面図である。 図3はダンパ脚を示す断面図である。 図4は図3の下部断面図である。 図5は図3の上部断面図である。 図6はスプリング脚を示す断面図である。 図7は図6の下部断面図である。 図8は図6の上部断面図である。 図9はスプリング脚のばね力特性を示す線図である。 図10は前輪のダンパ脚側に設けたディスクプレートを示す断面図である。 図11は実施例2のフロントフォークを示す断面図である。 図12はスプリング脚を示す断面図である。 図13は図12の下部断面図である。 図14は図12の上部断面図である。 図15はスプリング脚のばね力特性を示す線図である。
(実施例1)(図1〜図10)
自動二輪車等の懸架装置1は、図1、図2に示す如く、フロントフォークAの左右のダンパ脚10の車軸側チューブ12の下端部とスプリング脚110の車軸側チューブ112の下端部のそれぞれに車軸ブラケット32、132を設け、それらの車軸ブラケット32、132のクランプ孔32H、132Hに車軸2の一端側と他端側のそれぞれをクランプする。そして、車軸2に前輪3のハブ3Aを枢支している。
フロントフォークAは、ダンパ20を内蔵し、金属ばねからなる懸架ばねを内蔵しないダンパ脚10と、ダンパと金属ばねからなる懸架ばねを内蔵せず、空気ばね(内側空気ばね室150の空気ばねと外側空気ばね室160の空気ばね)からなる懸架ばね140を内蔵するスプリング脚110とを平行配置した。
(ダンパ脚10)(図2、図3〜図5)
ダンパ脚10は、図2、図3〜図5に示す如く、車体側チューブ(アウタチューブ)11に、車軸側チューブ(インナチューブ)12をブッシュ13A、13B、シール部材13Cを介し密封して摺動自在に挿入し、車体側チューブ11と車軸側チューブ12の内部に単筒型ダンパ20を配置している。ダンパ20は、ダンパシリンダ21を車体側チューブ11の内部の中央に吊下げ、車軸側チューブ12の内部の中央に立設したピストンロッド22のピストン23をダンパシリンダ21に挿入し、ダンパ20(ダンパシリンダ21及びピストンロッド22)の外側を油溜室24としている。油溜室24では、油室25と空気室26が自由界面を介して接している。
車体側チューブ11は車体側に支持され、車軸側チューブ12は車軸に結合される。車体側チューブ11の上端部にはダンパシリンダ21の上端部が螺着、密封され、ダンパシリンダ21の上部開口端はフォークボルト31により閉塞、密封される。
車軸側チューブ12の下端部には車軸ブラケット32が螺着、密封され、車軸側チューブ12の内部の車軸ブラケット32上にはピストンロッド22の下端部が立設され、このピストンロッド22まわりの車軸ブラケット32上にはオイルロックカラー33Aが固定されている。ピストンロッド22の下端部が、車軸ブラケット32の底部に外側から係入、密封されるボトムボルト32Aに螺着されるとともに、ロックナット32Bで固定される。オイルロックカラー33Aは、車軸側チューブ12の下端面と車軸ブラケット32の底部との間に挟み止めされる。ピストンロッド22はダンパシリンダ21の下部開口端に螺着したロッドガイド34のブッシュ35、シール部材36に密封して摺動自在に支持され、ダンパシリンダ21の内部に挿入されている。尚、ロッドガイド34の外周部にはオイルロックピース33Bが設けられている。
ダンパ20は、メインバルブ装置(伸側減衰力発生装置)40と、サブバルブ装置(圧側減衰力発生装置)50とを有している。ダンパ20は、メインバルブ装置40とサブバルブ装置50が発生する減衰力により、スプリング脚110の懸架ばね140の後述する空気ばねによる衝撃力の吸収に伴う車体側チューブ111と車軸側チューブ112の伸縮振動を制振する。
(メインバルブ装置40)
メインバルブ装置40は、ピストンロッド22の上端部のピストン23により、ダンパシリンダ21の内部をピストン側油室41Aと、ロッド側油室41Bに区画する。ピストン23は、伸側減衰バルブ42Aを備えてピストン側油室41Aとロッド側油室41Bを連絡する伸側流路42と、圧側減衰バルブ(チェックバルブ)43Aを備えてピストン側油室41Aとロッド側油室41Bを連絡する圧側流路43とを備える。
(サブバルブ装置50)
サブバルブ装置50は、ダンパシリンダ21の上部開口端に設けたフォークボルト31の中央にガイドパイプ51を吊下げ、ガイドパイプ51の下端部のサブピストン52をダンパシリンダ21の内部でピストン23に相対配置し、ピストン側油室41Aの上方にサブタンク室53を区画形成する。サブピストン52は、圧側減衰バルブ54Aを備えてピストン側油室41Aとサブタンク室53を連絡する圧側流路54と、伸側減衰バルブ(チェックバルブ)55Aを備えてピストン側油室41Aとサブタンク室53を連絡する伸側流路55とを備える。
サブバルブ装置50は、ダンパシリンダ21の内部のガイドパイプ51まわりにフリーピストン56を移動可能に設けるとともに、フリーピストン56とフォークボルト31との間に介装される圧縮コイルばねからなる加圧スプリング57によりフリーピストン56をサブピストン52の側に向けて付勢する。
サブバルブ装置50は、ピストンロッド22の外周に付着した油溜室24の油をシール部材36からダンパシリンダ21の内部に持ち込み、油室41A、41B、サブタンク室53の油圧を高圧化する。この高圧化した油圧によりフリーピストン56が上昇端まで移動すると、ダンパシリンダ21に設けてある油孔58がサブタンク室53を油溜室24の空気室26に連通し、サブタンク室53の高圧油を油溜室24の側に戻す。
(スプリング脚110)(図2、図6〜図9)
スプリング脚110は、図2、図6〜図9に示す如く、車体側チューブ(アウタチューブ)111に、車軸側チューブ(インナチューブ)112をブッシュ113A、113B、シール部材113Cを介し密封して摺動自在に挿入する。スプリング脚110は、ガイドシリンダ121を車体側チューブ111の内部の中央に吊下げ、車軸側チューブ112の内部の中央に立設したガイドロッド122の先端ガイド123をガイドシリンダ121に摺動自在に挿入している。
車体側チューブ111は車体側に支持され、車軸側チューブ112は車軸に結合される。車体側チューブ111の上部開口端はキャップ130及びフォークボルト131により閉塞、密封される。キャップ130は車体側チューブ111に螺着され、フォークボルト131はキャップ130に螺着される。キャップ130の下端部にはガイドシリンダ121が連結されて吊下げられる。ガイドシリンダ121の下端側外周部には、車軸側チューブ112の内周と環状間隙を介する振れ止めカラー121Aが取着されている。
車軸側チューブ112の下端部には車軸ブラケット132が螺着、密封され、車軸側チューブ112の下端面は車軸ブラケット132の底面との間にボトムピース133を挟み止めしている。そして、車軸側チューブ112の内部で車軸ブラケット132の中央部にはガイドロッド122の下端部が立設されている。ガイドロッド122の下端部が、車軸ブラケット132の底部に外側から係入、密封されるボトムボルト134に螺着されるとともに、ロックナット135で固定されている。ガイドロッド122はガイドシリンダ121の下部開口端に螺着したロッドガイド136のブッシュ137に摺動自在に支持され、ガイドシリンダ121の内部に挿入されている。ガイドシリンダ121の内部に挿入されたガイドロッド122の先端部にガイド123が螺着されている。
スプリング脚110は、ガイドシリンダ121の内部にガイドロッド122の先端ガイド123が区画する内側空気ばね室150と、車体側チューブ111と車軸側チューブ112がガイドシリンダ121における少なくとも内側空気ばね室150の外側に区画する外側空気ばね室160とを有する。これにより、スプリング脚110は、内側空気ばね室150の空気ばねと外側空気ばね室160の空気ばねにより懸架ばね140を構成するものである。
内側空気ばね室150は、ガイドシリンダ121においてガイドロッド122が存在しない側の内部に、フォークボルト131と、ガイドロッド122の先端ガイド123とに挟まれて区画される。内側空気ばね室150は、先端ガイド123がガイドシリンダ121の内周に対して設けたシール部材151と、フォークボルト131がキャップ130の内周に対して設けたシール部材152により気密に封止される。
内側空気ばね室150の空気圧は内側空気圧調整部153により調整される。内側空気圧調整部153は、フォークボルト131の外界に臨む位置に取着された空気バルブからなり、フォークボルト131に穿設した孔154により内側空気ばね室150に連通し、内側空気ばね室150の封入空気圧を調整する。内側空気圧調整部153は、空気圧注入器の注射針が刺通できるゴム膜からなるものでも良い。フォークボルト131に外部から着脱されるカバー155が内側空気圧調整部153を覆っている。
外側空気ばね室160は、車体側チューブ111と車軸側チューブ112がガイドシリンダ121の外側に区画する空間161と、ガイドシリンダ121においてガイドロッド122が存在する側の内部で、ガイドロッド122を挿入かつ支持するロッドガイド136と、ガイドロッド122の先端ガイド123とに挟まれて区画され、ガイドシリンダ121に設けた孔162Aにより空間161に連通される空間162とからなる。空間162は、本実施例では、ガイドロッド122の中空部122Aも含んでいる。車体側チューブ111と車軸側チューブ112はそれらの摺動部に前述のシール部材113Cを介して気密に摺動する。空間161(後述する孔168、169を含む)の上部は、キャップ130が車体側チューブ111の内周に対して設けたシール部材163Aと、フォークボルト131がキャップ130の内周に対して設けたシール部材163Bにより気密に封止される。空間161の下部はボトムピース133が車軸側チューブ112の内周、車軸ブラケット132の底面に対して設けたシール部材164A、164Bと、ボトムボルト134が車軸ブラケット132の内周に対して設けたシール部材165により気密に封止される。また、空間162は先端ガイド123がガイドシリンダ121の内周に対して設けたシール部材166により気密に封止される。
尚、外側空気ばね室160は空間161のみからなるものでも良い。このとき、空間162は空間161と連通せず、ガイドロッド122の中空部122Aを介して外部に大気解放することができる。
外側空気ばね室160の空気圧は外側空気圧調整部167により調整される。外側空気圧調整部167は、フォークボルト131の外界に臨む位置に取着された空気バルブからなり、フォークボルト131に設けた孔168と、キャップ130とフォークボルト131の間の環状間隙と、キャップ130に設けた孔169により空間161、ひいては空間162に連通し、外側空気ばね室160(空間161、162)の封入空気圧を調整する。外側空気圧調整部167は、空気圧注入器の注射針が刺通できるゴム膜からなるものでも良い。フォークボルト131に外部から着脱される前述のカバー155が外側空気圧調整部167を覆っている。
スプリング脚110は、圧側行程で圧縮される内側空気ばね室150と外側空気ばね室160のそれぞれにより、空気ばねを形成する。内側空気ばね室150の空気ばねのばね力F1(図9)と外側空気ばね室160の空気ばねのばね力F2(図9)は車体側チューブ111と車軸側チューブ112を伸長させる方向に付勢する。
スプリング脚110は、外側空気ばね室160の下部に潤滑オイルを装填した油室を形成できる。車体側チューブ111と車軸側チューブ112の摺動部、ガイドシリンダ121とガイドロッド122の摺動部を潤滑する。
スプリング脚110は、ガイドシリンダ121の外部で、ガイドシリンダ121の外周に設けたばね受171と、ガイドロッド122を立設した車軸側チューブ112の上端開口部に設けたばね受172との間にバランススプリング170を介装している。バランススプリング170は金属コイルばねからなる。バランススプリング170の金属ばねのばね力Fb(図9)は、車体側チューブ111と車軸側チューブ112が内側空気ばね室150と外側空気ばね室160の空気ばねのばね力F1、F2により付勢される伸切側で圧縮され、内側空気ばね室150の空気ばねのばね力F1と、外側空気ばね室160の空気ばねのばね力F2に抗して車体側チューブ111と車軸側チューブ112を収縮させる方向に付勢する。
スプリング脚110は、ガイドシリンダ121の内部で、ガイドシリンダ121に設けられてガイドロッド122を挿入かつ支持するロッドガイド136の内側端面に設けたばね受181と、ガイドシリンダ121に挿入されたガイドロッド122の先端ガイド123に衝接するばね受182との間(前述の空間162)にリバウンドスプリング180を介装している。リバウンドスプリング180は金属コイルばねからなる。リバウンドスプリング180の金属ばねのばね力Fr(図9)は、車体側チューブ111と車軸側チューブ112が内側空気ばね室150と外側空気ばね室160の空気ばねのばね力F1、F2により付勢される伸切側で圧縮され、内側空気ばね室150の空気ばねのばね力F1と、外側空気ばね室160の空気ばねのばね力F2に抗して車体側チューブ111と車軸側チューブ112を収縮させる方向に付勢する。
従って、フロントフォークAにあっては、スプリング脚110の伸縮ストロークに対し、車体側チューブ111と車軸側チューブ112を伸長させる方向に付勢する内側空気ばね室150の空気ばねのばね力F1及び外側空気ばね室160の空気ばねのばね力F2と、車体側チューブ111と車軸側チューブ112を伸切側で収縮させる方向に付勢するバランススプリング170の金属ばねのばね力Fb及びリバウンドスプリング180の金属ばねのばね力Frが、図9に示す如くに生じ、それらの総和となる合成ばね力Fを生ずる。合成ばね力Fは、伸縮ストロークの伸切側の初期〜中間域のばね力を上げずに、圧縮側の後半のばね力を大きくするものになる。
そして、フロントフォークAにあっては、スプリング脚110の上述の合成ばね力Fによる衝撃力の吸収に伴う車体側チューブ111と車軸側チューブ112の伸縮振動を、ダンパ脚10のダンパ20における伸側減衰力発生装置40の伸側減衰バルブ42Aと圧側減衰力発生装置50の圧側減衰バルブ54Aが発生する減衰力により制振する。
尚、フロントフォークAにあっては、ダンパ脚10、スプリング脚110の軽量化のため、ダンパ脚10のピストンロッド22、スプリング脚110のガイドロッド122を中空にしている。
また、フロントフォークAにあっては、ダンパ脚10とスプリング脚110の剛性のバランスを図るため、ダンパ脚10の車体側チューブ11とスプリング脚110の車体側チューブ111を同一長、同一径(同一肉厚)にするとともに、ダンパ脚10のピストンロッド22とスプリング脚110のガイドロッド122を同一長、同一径(同一肉厚)にしている。また、ダンパ脚10のダンパシリンダ21とスプリング脚110のガイドシリンダ121を同一長、同一径(同一肉厚)にするとともに、ダンパ脚10のピストンロッド22とスプリング脚110のガイドロッド122を同一長、同一径(同一肉厚)にしている。
また、フロントフォークAにあっては、ダンパ脚10とスプリング脚110の剛性のバランスを図るため、フロントフォークAの正面視(図2)で、ダンパ脚10のダンパシリンダ21に設けられてピストンロッド22を挿入かつ支持するロッドガイド34のブッシュ35と、スプリング脚110のガイドシリンダ121に設けられてガイドロッド122を挿入かつ支持するロッドガイド136のブッシュ137を、同一高さ位置に位置付けている。また、ダンパ脚10の車体側チューブ11に設けられて車軸側チューブ12を挿入かつ支持するブッシュ13Aと、スプリング脚110の車体側チューブ111に設けられて車軸側チューブ112を挿入かつ支持するブッシュ113Aを、同一高さ位置に位置付けている。
しかるに、フロントフォークAでは、スプリング脚110の懸架ばねを空気ばね(内側空気ばね室150の空気ばねと外側空気ばね室160の空気ばね)により構成し、かつダンパ脚10にブレーキ装置4を設けた。
即ち、ダンパ脚10の車軸側チューブ12の下端部に車軸ブラケット32を固定するとともに、この車軸ブラケット32にブレーキブラケット32Fを設け、このブレーキブラケット32Fにおける車両の進行方向に関して車軸側チューブ12の後方位置にブレーキ装置4のブレーキキャリパ4Aを固定している。他方、図10に示す如く、前輪3のハブ3Aの一方の側部、本実施例ではダンパ脚10寄りの側部にディスクプレート5を固定している。ブレーキ装置4のブレーキキャリパ4Aはディスクプレート5の外周部を跨ぐ両側にブレーキパッドを備える。ブレーキ装置4のブレーキキャリパ4Aはブレーキパッドを押圧するピストンを備え、ブレーキ操作時にこのピストンがブレーキパッドを押圧し、ブレーキパッドをディスクプレート5に摺接させることにより、前輪3にブレーキ力を付与する。
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)スプリング脚110の懸架ばね140を空気ばね(内側空気ばね室150の空気ばねと外側空気ばね室160の空気ばね)により構成することで、フロントフォークAの軽量化、車両重量の軽量化を図ることができる。
(b)片側ブレーキ装置4をダンパ脚10に設けた。従って、ブレーキ装置4が制動のために摺接するディスクプレート5がダンパ脚10との間に石ころを挟むことはあっても、スプリング脚110との間に石ころを挟んで該スプリング脚110をキズつけるおそれがない。
従って、スプリング脚110におけるインナチューブ(車軸側チューブ112)の外周が石ころによってキズつき、このキズがアウタチューブ(車体側チューブ111)とインナチューブ(車軸側チューブ112)の間のシール部材113Cをキズつけて外側空気ばね室160に対するシール性を損なうことがない。よって、スプリング脚110が外側空気ばね室160のシール性を失って空気漏れを生じ、ひいては空気ばねにより懸架性能を喪失する如くがなく、スプリング脚110の空気ばね特性を安定維持し、車両重量を安定的に懸架できる。
尚、ダンパ脚10におけるインナチューブ(車軸側チューブ12)の外周が石ころによってキズつき、このキズがアウタチューブ(車体側チューブ11)とインナチューブ(車軸側チューブ12)の間のシール部材13Cをキズつけて油室25に対するシール性を損なうことがあっても、懸架性能を損なう如くはない。
(c)スプリング脚110のインナチューブを車軸側チューブ112としても、ダンパ脚10におけるインナチューブ(車軸側チューブ12)の下端側に設けたブレーキ装置4が制動のために摺接するディスクプレート5が、スプリング脚110のインナチューブ(車軸側チューブ112)との間に石ころを挟むおそれはなく、スプリング脚110のシール性を損なうことがなく、スプリング脚110の空気ばね特性を安定維持できる。
(d)スプリング脚110における車体側チューブ111と車軸側チューブ112に囲まれる内部空間に設けられる空気室を、ガイドシリンダ121の内外の内側空気ばね室150と外側空気ばね室160に2分した。内側空気ばね室150と外側空気ばね室160のそれぞれは、2分化された分だけ小スペースになって高圧縮比になり、内側空気ばね室150の空気ばねのばね力F1と、外側空気ばね室160の空気ばねのばね力F2が大きくなり、スプリング脚110の全体の空気ばね力(F1+F2)を大きくできる。これにより、内側空気ばね室150のシール部材151、152と外側空気ばね室160のシール部材113C、163、164、165、166に及ぼすシール負荷を低減しながら、一定の空気ばね力特性を確保できる。また、内側空気ばね室150と外側空気ばね室160が互いに独立しており、それらの各ばね室150、160の空気ばねのばね力F1、F2を変更することで、初期ばね荷重を調整できるし、フロントフォークAの自由長を調整して車体姿勢を設定替えできる。
(e)上述(b)、(c)により、上述(d)によるスプリング脚110の空気ばね特性を安定維持できる。
尚、本実施例によれば以下の作用効果も奏する。
(i)スプリング脚110に内蔵する懸架ばね140が、金属ばねでなく、空気ばね(内側空気ばね室150及び外側空気ばね室160)からなる。金属ばねの不採用により大幅に軽量化できる。また、車体側チューブ111や車軸側チューブ112に対する金属ばねの摺接がないから、それらのチューブ111、112と金属ばねとのフリクション、損傷、磨耗粉の発生、異音を生ずることがなく、作動性を向上できる。
(ii)内側空気ばね室150と外側空気ばね室160が互いに独立しているから、万が一、車体側チューブ111又は車軸側チューブ112に石が当たるチッピング等によりチューブ傷を生じ、ひいては外側空気ばね室160のシール部材113Cが損傷し、外側空気ばね室160の空気圧が抜けても、1名乗車分程度の荷重は内側空気ばね室150のばね力により支持でき、走行継続できる。
(iii)スプリング脚110が、内側空気ばね室150の空気圧を調整するための内側空気圧調整部153と、外側空気ばね室160の空気圧を調整するための外側空気圧調整部167とを有する。内側空気ばね室150の空気圧と外側空気ばねの空気圧を調整することにより、スプリング脚110の全体の空気ばね力特性を多様に変更できる。
(iv)スプリング脚110が、ガイドシリンダ121の外部で、ガイドシリンダ121の外周に設けたばね受171と、車体側チューブ111又は車軸側チューブ112であってガイドロッド122を設けたチューブとの間に介装される金属ばねからなり、外側空気ばね室160の空気ばねと内側空気ばね室150の空気ばねのばね力に抗して車体側チューブ111と車軸側チューブ112を収縮させる方向に付勢するバランススプリング170を有する。スプリング脚110は、内側空気ばね室150と外側空気ばね室160の全体の空気ばね力(F1+F2)と、バランススプリング170のばね力Fbとがつり合う位置で、伸縮両方向に自由長をなす初期状態になる。これにより、伸縮ストロークの伸切側の初期〜中間域のばね力を上げずに、乗り心地の良いばね特性を得ることができる。そして、伸縮ストロークの圧縮側の後半のばね力を内側空気ばね室150と外側空気ばね室160の空気ばねのばね力の立上りにより大きくし、踏ん張りのあるばね力特性を得ることができる。
(v)スプリング脚110が、ガイドシリンダ121の内部で、ガイドシリンダ121に設けられてガイドロッド122を挿入かつ支持するロッドガイド136と、ガイドシリンダ121に挿入されたガイドロッド122のガイド123との間に介装される金属ばねからなり、車体側チューブ111と車軸側チューブ112の伸切側で圧縮されて車体側チューブ111と車軸側チューブ112を収縮させる方向に付勢するリバウンドスプリング180を有する。スプリング脚110は、内側空気ばね室150と外側空気ばね室160の全体の空気ばね力(F1+F2)と、リバウンドスプリング180のばね力Fr(又はFbとFrの合計ばね力Fb+Fr)とがつり合う位置で、伸縮両方向に自由長をなす初期状態になる。これにより、伸縮ストロークの伸切側の初期〜中間域のばね力を上げずに、乗り心地の良いばね特性を得ることができる。そして、伸縮ストロークの圧縮側の後半のばね力を内側空気ばね室150と外側空気ばね室160の空気ばねのばね力の立上りにより大きくし、踏ん張りのあるばね力特性を得ることができる。
(vi)フロントフォークAの正面視で、スプリング脚110のガイドシリンダ121に設けられてガイドロッド122を挿入かつ支持するロッドガイド136のブッシュ137と、ダンパ脚10のダンパシリンダ21に設けられてピストンロッド22を挿入かつ支持するロッドガイド34のブッシュ35とが、同一高さ位置に位置付けられる。ダンパ脚10とスプリング脚110の剛性のバランスをとり、外乱入力時のハンドルの振られ(ヨー方向)を抑制できる。
(vii)スプリング脚110の車体側チューブ111とダンパ脚10の車体側チューブ11を同一径にするとともに、スプリング脚110の車軸側チューブ112とダンパ脚10の車軸側チューブ12を同一径にし、スプリング脚110のガイドシリンダ121とダンパ脚10のダンパシリンダ21を同一径にするとともに、スプリング脚110のガイドロッド122とダンパ脚10のピストンロッド22を同一径にする。ダンパ脚10とスプリング脚110の剛性のバランスをとり、外乱入力時のハンドルの振られ(ヨー方向)を抑制できる。
(実施例2)(図11〜図15)
実施例2のフロントフォークBは、図11に示す如く、ダンパ脚10とスプリング脚210とを平行配置したものである。ダンパ脚10は、実施例1のフロントフォークAで用いたダンパ脚10と同一である。スプリング脚210は、実施例1のフロントフォークAで用いたスプリング脚110と概ね同一であり、ダンパと金属ばねからなる懸架ばねを内蔵せず、空気ばね(内側空気ばね室230の空気ばねと外側空気ばね室240の空気ばねとリバウンド空気ばね室250の空気ばね)からなる懸架ばね220を内蔵するものである。
フロントフォークBにおけるダンパ脚10は、フロントフォークAにおけるダンパ脚10と同一であるから、説明を省略する。
フロントフォークBにおけるスプリング脚210は、図12〜図14に示す如く、懸架ばね220以外については、フロントフォークAにおけるスプリング脚110と同一であるから、同一の部分に同一の符号を付して説明を省略する。フロントフォークBにおけるスプリング脚210は、懸架ばね220を以下の如くに構成する。
スプリング脚210は、ガイドシリンダ121の内部にガイドロッド122の先端ガイド123が区画する内側空気ばね室230と、車体側チューブ111と車軸側チューブ112がガイドシリンダ121における内側空気ばね室230の外側に区画する外側空気ばね室240とを有する。また、スプリング脚210は、ガイドシリンダ121の内部で、ガイドシリンダ121に設けられてガイドロッド122を挿入かつ支持するロッドガイド136と、ガイドシリンダ121に挿入されたガイドロッド122の先端ガイド123とに挟まれて区画されるリバウンド空気ばね室250を有する。これにより、スプリング脚210は、内側空気ばね室230の空気ばねと外側空気ばね室240の空気ばねとリバウンド空気ばね室250の空気ばねにより懸架ばね220を構成するものになる。
内側空気ばね室230は、ガイドシリンダ121においてガイドロッド122が存在しない側の内部に、フォークボルト131と、ガイドロッド122の先端ガイド123とに挟まれて区画される。内側空気ばね室230は、先端ガイド123がガイドシリンダ121の内周に対して設けたシール部材231と、フォークボルト131がキャップ130の内周に対して設けたシール部材232により気密に封止される。
内側空気ばね室230の空気圧は内側空気圧調整部233により調整される。内側空気圧調整部233は、フォークボルト131の外界に臨む位置に取着されて内側空気ばね室230に連通する空気バルブからなり、内側空気ばね室230の封入空気圧を調整する。内側空気圧調整部233は、空気圧注入器の注射針が刺通できるゴム膜からなるものでも良い。フォークボルト131に外部から着脱されるカバー233Aが内側空気圧調整部233を覆っている。
外側空気ばね室240は、車体側チューブ111と車軸側チューブ112がガイドシリンダ121の外側に区画する空間とする。車体側チューブ111と車軸側チューブ112はそれらの摺動部に前述のシール部材113Cを介して気密に摺動する。外側空気ばね室240(後述する孔248、249を含む)の上部は、キャップ130が車体側チューブ111の内周に対して設けたシール部材241Aと、フォークボルト131がキャップ130の内周に対して設けたシール部材241Bにより気密に封止される。外側空気ばね室240の下部はボトムピース133が車軸側チューブ112の内周、車軸ブラケット132の底面に対して設けたシール部材243A、243Bと、ボトムボルト134が車軸ブラケット132の内周に対して設けたシール部材244により気密に封止される。尚、外側空気ばね室240はロッドガイド136がガイドロッド122の外周に対して設けたシール部材245によっても気密に封止される。
外側空気ばね室240の空気圧は外側空気圧調整部247により調整される。外側空気圧調整部247は、フォークボルト131の外界に臨む位置に取着された空気バルブからなり、フォークボルト131に設けた孔248と、キャップ130とフォークボルト131の間の環状間隙と、キャップ130に設けた孔249により外側空気ばね室240に連通し、外側空気ばね室240の封入空気圧を調整する。外側空気圧調整部247は、空気圧注入器の注射針が刺通できるゴム膜からなるものでも良い。フォークボルト131に外部から着脱されるカバー247Aが外側空気圧調整部247を覆っている。
スプリング脚210は、圧側行程で圧縮される内側空気ばね室230と外側空気ばね室240のそれぞれにより、空気ばねを形成する。内側空気ばね室230の空気ばねのばね力F1(図15)と外側空気ばね室240の空気ばねのばね力F2(図15)は車体側チューブ111と車軸側チューブ112を伸長させる方向に付勢する。
スプリング脚210は、外側空気ばね室240の下部に潤滑オイルを装填した油室を形成できる。車体側チューブ111と車軸側チューブ112の摺動部、ガイドシリンダ121とガイドロッド122の摺動部を潤滑する。
スプリング脚210は、前述した如く、ガイドシリンダ121の内部で、ガイドシリンダ121に設けられてガイドロッド122を挿入かつ支持するロッドガイド136と、ガイドシリンダ121に挿入されたガイドロッド122の先端ガイド123とに挟まれて区画されるリバウンド空気ばね室250を有する。リバウンド空気ばね室250は、先端ガイド123がガイドシリンダ121の内周に対して設けたシール部材251と、ロッドガイド136がガイドロッド122の外周に対して設けたシール部材252により気密に封止される。252Aはシール押えである。
リバウンド空気ばね室250の空気圧はリバウンド空気圧調整部253により調整される。リバウンド空気圧調整部253は、ボトムボルト134の外界に臨む位置に取着された空気バルブからなり、ガイドロッド122の中空部122A、先端ガイド123に設けた孔254を介してリバウンド空気ばね室250に連通し、リバウンド空気ばね室250の封入空気圧を調整する。リバウンド空気圧調整部253は、空気圧注入器の注射針が刺通できるゴム膜からなるものでも良い。ボトムボルト134に外部から着脱されるカバー235Aがリバウンド空気圧調整部253を覆っている。
スプリング脚210は、伸側行程の伸切側で圧縮されるリバウンド空気ばね室250により、空気ばねを形成する。リバウンド空気ばね室250の空気ばねのばね力F3(図15)は、車体側チューブ111と車軸側チューブ112が内側空気ばね室230と外側空気ばね室240の空気ばねのばね力F1、F2により付勢される伸切側で圧縮され、内側空気ばね室230の空気ばねのばね力F1と、外側空気ばね室240の空気ばねのばね力F2に抗して車体側チューブ111と車軸側チューブ112を収縮させる方向に付勢する。
従って、フロントフォークBにあっては、スプリング脚210の伸縮ストロークに対し、車体側チューブ111と車軸側チューブ112を伸長させる方向に付勢する内側空気ばね室230の空気ばねのばね力F1及び外側空気ばね室240の空気ばねのばね力F2と、車体側チューブ111と車軸側チューブ112を伸切側で収縮させる方向に付勢するリバウンド空気ばね室250の空気ばねのばね力F3が、図15に示す如くに生じ、それらの総和となる合成ばね力Fを生ずる。合成ばね力Fは、伸縮ストロークの伸切側の初期〜中間域のばね力を上げずに、圧縮側の後半のばね力を大きくするものになる。
そして、フロントフォークBにあっては、スプリング脚210の上述の合成ばね力Fによる衝撃力の吸収に伴う車体側チューブ111と車軸側チューブ112の伸縮振動を、ダンパ脚10のダンパ20における伸側減衰力発生装置40の伸側減衰バルブ42Aと圧側減衰力発生装置50の圧側減衰バルブ54Aが発生する減衰力により制振する。
尚、フロントフォークBにあっては、ダンパ脚10、スプリング脚210の軽量化のため、ダンパ脚10のピストンロッド22、スプリング脚210のガイドロッド122を中空にしている。
また、フロントフォークBにあっては、ダンパ脚10とスプリング脚210の剛性のバランスを図るため、ダンパ脚10の車体側チューブ11とスプリング脚210の車体側チューブ111を同一長、同一径(同一肉厚)にするとともに、ダンパ脚10のピストンロッド22とスプリング脚210のガイドロッド122を同一長、同一径(同一肉厚)にしている。また、ダンパ脚10のダンパシリンダ21とスプリング脚210のガイドシリンダ221を同一長、同一径(同一肉厚)にするとともに、ダンパ脚10のピストンロッド22とスプリング脚210のガイドロッド122を同一長、同一径(同一肉厚)にしている。
また、フロントフォークBにあっては、ダンパ脚10とスプリング脚210の剛性のバランスを図るため、フロントフォークBの正面視(図11)で、ダンパ脚10のダンパシリンダ21に設けられてピストンロッド22を挿入かつ支持するロッドガイド34のブッシュ35と、スプリング脚210のガイドシリンダ221に設けられてガイドロッド122を挿入かつ支持するロッドガイド136のブッシュ137を、同一高さ位置に位置付けている。また、ダンパ脚10の車体側チューブ11に設けられて車軸側チューブ12を挿入かつ支持するブッシュ13Aと、スプリング脚110の車体側チューブ111に設けられて車軸側チューブ112を挿入かつ支持するブッシュ113Aを、同一高さ位置に位置付けている。
しかるに、フロントフォークBにあっても、スプリング脚210の懸架ばねを空気ばね(内側空気ばね室230の空気ばねと外側空気ばね室240の空気ばねとリバウンド空気ばね室250の空気ばね)により構成し、かつフロントフォークAにおけると全く同様にダンパ脚10にブレーキ装置4を設けている。
従って、本実施例によれば、実施例1の作用効果(a)〜(e)と実質的に同一の作用効果を奏する他、以下の作用効果を奏する。
(f)スプリング脚210が、ガイドシリンダ121の内部で、ガイドシリンダ121に設けられてガイドロッド122を挿入かつ支持するロッドガイド136と、ガイドシリンダ121に挿入されたガイドロッド122のガイド123とに挟まれて区画されるリバウンド空気ばね室250を有する。スプリング脚210は、内側空気ばね室230と外側空気ばね室240の全体の空気ばね力(F1+F2)と、リバウンド空気ばね室250のばね力F3とがつり合う位置で、伸縮両方向に自由長をなす初期状態になる。これにより、伸縮ストロークの伸切側の初期〜中間域のばね力を上げずに、乗り心地の良いばね特性を得ることができる。そして、伸縮ストロークの圧縮側の後半のばね力を内側空気ばね室230と外側空気ばね室240の空気ばねのばね力の立上りにより大きくし、踏ん張りのあるばね力特性を得ることができる。
(g)上述(b)、(c)により、上述(f)によるスプリング脚210の空気ばね特性を安定維持できる。
尚、本実施例によれば以下の作用効果も奏する。
(i)スプリング脚210が、リバウンド空気ばね室250の空気圧を調整するためのリバウンド空気圧調整部253を有する。リバウンド空気ばね室250の空気圧を調整することにより、スプリング脚210の全体の空気ばね力特性を多様に変更できる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
本発明は、ダンパを内蔵せず、懸架ばねを内蔵するスプリング脚と、ダンパを内蔵し、懸架ばねを内蔵しないダンパ脚とを平行配置した二輪車用フロントフォークであって、スプリング脚の懸架ばねを空気ばねにより構成し、かつダンパ脚にブレーキ装置を設けた。これにより、スプリング脚とダンパ脚を平行配置した二輪車用フロントフォークにおいて、片側ブレーキ装置を備えるとともに、スプリング脚に内蔵する懸架ばねを空気ばねにして車両重量を安定的に懸架することができる。
A フロントフォーク
4 ブレーキ装置
10 ダンパ脚
11 車体側チューブ
12 車軸側チューブ
20 ダンパ
110 スプリング脚
111 車体側チューブ
112 車軸側チューブ
121 ガイドシリンダ
122 ガイドロッド
123 ガイド
136 ロッドガイド
140 懸架ばね
150 内側空気ばね室
160 外側空気ばね室
B フロントフォーク
210 スプリング脚
220 懸架ばね
230 内側空気ばね室
240 外側空気ばね室
250 リバウンド空気ばね室

Claims (4)

  1. ダンパを内蔵せず、懸架ばねを内蔵するスプリング脚と、ダンパを内蔵し、懸架ばねを内蔵しないダンパ脚とを平行配置した二輪車用フロントフォークであって、
    スプリング脚の懸架ばねを空気ばねにより構成し、かつダンパ脚にブレーキ装置を設けてなる二輪車用フロントフォーク。
  2. 前記ダンパ脚がアウタチューブを車体側チューブにし、アウタチューブに挿入されるインナチューブを車軸側チューブにするとともに、
    前記スプリング脚がアウタチューブを車体側チューブにし、アウタチューブに挿入されるインナチューブを車軸側チューブにしてなる請求項1に記載の二輪車用フロントフォーク。
  3. 前記スプリング脚が、
    車体側チューブと車軸側チューブを互いに挿入し、ガイドシリンダを車体側チューブと車軸側チューブの一方の内部の中央に設け、車体側チューブと車軸側チューブの他方の内部の中央に設けたガイドロッドのガイドをガイドシリンダに挿入してなり、
    ガイドシリンダの内部にガイドロッドのガイドが区画する内側空気ばね室と、車体側チューブと車軸側チューブがガイドシリンダにおける少なくとも上記内側空気ばね室の外側に区画する外側空気ばね室とを有してなる請求項1又は2に記載の二輪車用フロントフォーク。
  4. 前記スプリング脚が、ガイドシリンダの内部で、ガイドシリンダに設けられてガイドロッドを挿入かつ支持するロッドガイドと、ガイドシリンダに挿入されたガイドロッドのガイドとに挟まれて区画されるリバウンド空気ばね室を有してなる請求項3に記載の二輪車用フロントフォーク。
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