JP2013175631A - インプリント装置およびインプリント方法、それを用いた物品の製造方法 - Google Patents

インプリント装置およびインプリント方法、それを用いた物品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基板を搭載する基板ステージの大型化を抑制しつつ、型の凹凸パターンでの未充填部分の発生を抑える際の効率化に有利なインプリント装置を提供する。
【解決手段】インプリント装置1は、塗布部6と、補助板19を含む基板保持部5と、型8とショット30に塗布された未硬化樹脂10との押し付けに際し、塗布部6による塗布位置から押し付けが実施される押し付け位置までの基板保持部5の駆動によるショット30の移動に伴って、型8と基板11との間の隙間空間に気体15を供給する複数の供給口16a、16bを含む気体供給部4と、未硬化樹脂10が塗布されたショット30が押し付け位置に向かって移動している間では、基板11または補助板19のいずれかが複数の供給口16a、16bのうちの気体15の供給を実施している供給口に対向するように、気体15の供給を実施する供給口16bを選択し、かつショット30の移動方向を制御する制御部7とを備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、インプリント装置およびインプリント方法、ならびにそれを用いた物品の製造方法に関する。
半導体デバイスやMEMSなどの微細化の要求が進み、従来のフォトリソグラフィー技術に加え、基板上の未硬化樹脂を型(モールド)で成形し、樹脂のパターンを基板上に形成する微細加工技術が注目を集めている。この技術は、インプリント技術とも呼ばれ、基板上に数ナノメートルオーダーの微細な構造体を形成することができる。例えば、インプリント技術の1つとして、光硬化法がある。この光硬化法を採用したインプリント装置では、まず、基板(ウエハ)上のインプリント領域であるショットに紫外線硬化樹脂(インプリント材、光硬化性樹脂)を塗布する。次に、この樹脂(未硬化樹脂)を型により成形する。そして、紫外線を照射して樹脂を硬化させたうえで引き離すことにより、樹脂のパターンが基板上に形成される。
このようなインプリント装置では、型と基板上の樹脂との押し付け時にて型に形成されている微細な凹凸パターンに樹脂が充填される際に、気泡が残留して未充填部分が発生することに起因し、樹脂パターンが正常に形成されない場合がある。そこで、従来、押し付け時に型と基板とに挟まれた隙間空間を特殊な気体(ガス)で満たすことで、気泡の残留を抑止するインプリント装置が提案されている。特許文献1は、基板上の粘性液体(樹脂)に近接した位置に、可溶性または拡散性の高い気体を移送するステップを含むインプリントリソグラフィ法を開示している。
特表2011−514658号公報
ここで、特許文献1に示すように型と基板との隙間空間を特殊なガスで満たすことで気泡の残留を抑える効果を得るためには、隙間空間内でのガス濃度を、ある程度高い値に維持する必要がある。そこで、この隙間空間内のガス濃度を特に短時間で高めるために、従来、型に対して基板を移動(走査)させる際に同時にガスを供給させることで、隙間空間にガスを引き込む方法が存在する。このとき、基板に向かってガスを供給する供給口は、基板面の上方、または基板ステージ(基板保持部)における基板の外周端近傍の表面の上方のいずれかに位置している。そして、ガスを効率良く引き込ませるためには、基板面と外周端近傍の表面との高さが一致していることが望ましい。そのため、一般には、基板ステージ上の外周端近傍の表面には、基板面との高さを合わせるための補助板を設置する。しかしながら、基板ステージの大型化を避けるため、設置する補助板の表面積は、可能な限り小さいことが望ましいのであるが、基板上のショットの位置によっては、ガスを供給している間に供給口の下に補助板が位置しない状況も起こり得る。このように供給口の下に基板面も補助板の表面も存在しない状況が生じると、ガスを効率的に隙間空間に引き込ませることが難しい。
本発明は、このような状況を鑑みてなされたものであり、基板を搭載する基板ステージの大型化を抑制しつつ、型の凹凸パターンでの未充填部分の発生を抑える際の効率化に有利なインプリント装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、基板上の未硬化樹脂を型により成形して硬化させて、基板上に硬化した樹脂のパターンを形成するインプリント装置であって、基板上のショットに未硬化樹脂を塗布する塗布部と、基板を保持して可動で、基板と表面高さが合うように基板の周囲に配置される補助板を含む基板保持部と、型とショットに塗布された未硬化樹脂との押し付けに際し、塗布部による塗布位置から押し付けが実施される押し付け位置までの基板保持部の駆動によるショットの移動に伴って、型と基板との間の隙間空間に気体を供給する複数の供給口を含む気体供給部と、未硬化樹脂が塗布されたショットが押し付け位置に向かって移動している間では、基板または補助板のいずれかが、複数の供給口のうちの気体の供給を実施している供給口に対向するように、気体の供給を実施する供給口を選択し、かつショットの移動方向を制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、例えば、基板を搭載する基板ステージの大型化を抑制しつつ、型の凹凸パターンでの未充填部分の発生を抑える際の効率化に有利なインプリント装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るインプリント装置の構成を示す図である。 第1実施形態にてD1>D2の条件を満たす場合の動作を示す図である。 従来のD1≦D2の条件を満たす場合の動作を示す図である。 第1実施形態にてD1≦D2の条件を満たす場合の動作を示す図である。 第1実施形態に係るガス供給工程の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態にてD1>D2の条件を満たす場合の動作を示す図である。 第2実施形態にてD1≦D2の条件を満たす場合の動作を示す図である。 第2実施形態にて各条件が混在する場合の動作を示す図である。 第2実施形態に係るガス供給工程の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態に係るガス供給工程の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態について図面などを参照して説明する。
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態に係るインプリント装置について説明する。図1は、本実施形態に係るインプリント装置1の構成を示す概略図である。インプリント装置1は、物品としての半導体デバイスなどのデバイスの製造に使用され、被処理基板であるウエハ上(基板上)の未硬化樹脂をモールド(型)で成形し、ウエハ上に樹脂のパターンを形成する装置である。なお、ここでは光硬化法を採用したインプリント装置とする。また、以下の図においては、ウエハ上の樹脂に対して紫外線を照射する照明系の光軸に平行にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面内に互いに直交するX軸およびY軸を取っている。インプリント装置1は、まず、光照射部2と、モールド保持機構3と、ガス供給機構4と、ウエハステージ5と、塗布部6と、制御部7とを備える。
光照射部2は、インプリント処理の際に、モールド8に対して紫外線9を照射する。この光照射部2は、不図示であるが、光源と、この光源から発せられた紫外線9をインプリントに適切な光に調整し、モールド8に照射する照明光学系とを含む。光源は、水銀ランプなどのランプ類を採用可能であるが、モールド8を透過し、かつ後述の樹脂(紫外線硬化樹脂)10が硬化する波長の光を発する光源であれば、特に限定するものではない。照明光学系は、レンズ、ミラー、アパーチャ、または照射と遮光を切り替えるためのシャッターなどを含み得る。なお、本実施形態では、光硬化法を採用するために光照射部2を設置しているが、例えば熱硬化法を採用する場合には、この光照射部2に換えて、熱硬化性樹脂を硬化させるための熱源部を設置することとなる。
モールド8は、外周形状が多角形(好適には、矩形または正方形)であり、ウエハ11に対する面には、例えば回路パターンなどの転写すべき凹凸パターンが3次元状に形成されたパターン部8aを含む。なお、パターンサイズは、製造対象となる物品により様々であるが、微細なものでは十数ナノメートルのパターンも含まれる。また、モールド8の材質は、紫外線9を透過させることが可能で、かつ熱膨張率の低いことが望ましく、例えば石英とし得る。さらに、モールド8は、紫外線9が照射される面に、平面形状が円形で、かつ、ある程度の深さのキャビティを有する場合もある。
モールド保持機構3は、モールド8を保持するモールドチャック12と、このモールドチャック12を移動自在に保持するモールド駆動機構13と、不図示であるが、モールド8(パターン部8a)の形状を補正する倍率補正機構とを有する。モールドチャック12は、モールド8における紫外線9の照射面の外周領域を真空吸着力や静電力により引き付けることでモールド8を保持し得る。モールドチャック12は、例えば真空吸着力によりモールド8を保持する場合、外部に設置された不図示の真空ポンプに接続され、この真空ポンプの排気により吸着圧を適宜調整することで、モールド8に対する吸着力(保持力)を調整し得る。モールド駆動機構13は、モールド8とウエハ11上の樹脂10との押し付けまたは引き離しを選択的に行うようにモールド8を各軸方向に移動させる。このモールド駆動機構13に採用可能な動力源としては、例えばリニアモーターまたはエアシリンダーがある。また、モールド駆動機構13は、モールド8の高精度な位置決めに対応するために、粗動駆動系や微動駆動系などの複数の駆動系から構成され得る。さらに、モールド駆動機構13は、Z軸方向だけでなく、X軸方向やY軸方向またはθ(Z軸周りの回転)方向の位置調整機能や、モールド8の傾きを補正するためのチルト機能などを有する構成もあり得る。なお、インプリント装置1における押し付けおよび引き離しの各動作は、モールド8をZ軸方向に移動させることで実現してもよいが、ウエハステージ5をZ軸方向に移動させることで実現してもよく、または、その双方を相対的に移動させてもよい。また、モールド駆動機構13の駆動時におけるモールド8の位置は、不図示であるが、モールド8とウエハ11との間の距離を計測する光学式変位計などの位置計測部により計測可能である。倍率補正機構は、モールドチャック12におけるモールド8の保持側に設置され、モールド8の側面に対して外力または変位を機械的に与えることによりモールド8(パターン部8a)の形状を補正する。さらに、モールドチャック12およびモールド駆動機構13は、平面方向の中心部(内側)に、光照射部2から照射された紫外線9がウエハ11に向かい通過可能とする開口領域14を有する。
ガス供給機構(気体供給部)4は、押し付け動作時にモールド8とウエハ11との隙間空間にガス(気体)を供給する。これは、パターン部8aの凹凸パターンに樹脂10が充填される時間を短縮させたり、充填された部分に気泡が残留することを抑止させたりする充填性の向上を図るためである。また、ガス供給機構4は、引き離し力を可能な限り低減させる離型性の向上を図るために、引き離し動作時にも同様にガスを供給し得る。このガス供給機構4は、モールド8の四方側面の近傍に設置され、ウエハステージ5側に向かってガス15を供給(放出)する複数の供給口16(図2参照)と、各供給口16にそれぞれ接続され、ガス15の供給量や濃度などを調節するガス制御部17とを備える。特に、本実施形態のガス供給機構4は、モールド8のX軸方向の両側面近傍にそれぞれ設置される第1供給口16aと第2供給口16bとの2つの供給口16を備えるものとする。このうち、第1供給口16aは、第1ガス制御部17aに、一方、第2供給口16bは、第2ガス制御部17bにそれぞれ接続され、各ガス制御部17a、17bは、制御部7にそれぞれ接続されている。ここで、採用し得るガス15としては、上記のような充填性と離型性との観点から、樹脂10での溶解性や拡散性に優れる気体、例えば、ヘリウム、二酸化炭素、窒素、水素、キセノン、または凝縮性ガスなどが望ましい。
ウエハ11は、例えば、単結晶シリコン基板やSOI(Silicon on Insulator)基板、またはガラス基板である。このウエハ11上のパターン形成領域である複数のショットには、それぞれパターン部8aにより樹脂10のパターン(パターンを含む層)が成形される。
ウエハステージ(基板保持部)5は、ウエハ11を保持して可動であり、例えば、モールド8とウエハ11上の樹脂10との押し付けの際のパターン部8aとショットとの位置合わせなどを実施する。このウエハステージ5は、ウエハ11を吸着力により保持するウエハチャック18と、ウエハ11の外周を取り囲むように設置される補助板(同面板)19と、ウエハチャック18を機械的に保持し、各軸方向に移動可能とするステージ駆動機構20とを有する。ウエハチャック18は、例えば、高さの揃った複数のピンでウエハ11の裏面を支持し、ピン以外の部分を真空排気により減圧することでウエハ11を保持する。補助板19は、ウエハチャック18に載置されたウエハ11の表面に合わせた表面高さを有し、ウエハ11の外周端部における樹脂パターンの厚さの均一化を図るなどのために用いられる。ステージ駆動機構20は、駆動中および静止中の振動が少ない動力源であり、採用可能な動力源としては、例えばリニアモータまたは平面モータなどがある。このステージ駆動機構20も、X軸およびY軸の各方向に対して、粗動駆動系や微動駆動系などの複数の駆動系から構成し得る。さらに、Z軸方向の位置調整のための駆動系や、ウエハ11のθ方向の位置調整機能、またはウエハ11の傾きを補正するためのチルト機能などを有する構成もあり得る。また、ウエハステージ5は、その側面にX、Y、Z、ωx、ωy、ωzの各方向に対応した複数の参照ミラー21を備える。これに対して、インプリント装置1は、これらの参照ミラー21にそれぞれヘリウムネオンなどのビームを照射することでウエハステージ5の位置を測定する複数のレーザー干渉計(位置計測機構)22を備える。なお、図1では、参照ミラー21とレーザー干渉計22との1つの組のみを図示している。レーザー干渉計22は、ウエハステージ5の位置を実時間で計測し、後述する制御部7は、このときの計測値に基づいてウエハ11(ウエハステージ5)の位置決め制御を実行する。なお、位置計測機構としては、上記のような干渉計測長器の他にも半導体レーザーを用いたエンコーダなどが採用可能である。
塗布部6は、モールド保持機構3の近傍に設置され、ウエハ11上に存在するショット上に、樹脂(未硬化樹脂)10を塗布する。この樹脂10は、紫外線9を受光することにより硬化する性質を有する紫外線硬化樹脂(光硬化性樹脂、インプリント材)であり、半導体デバイス製造工程などの各種条件により適宜選択される。この塗布部6は、塗布方式としてインクジェット方式を採用し、未硬化状態の樹脂10を収容する容器23と、液滴吐出部24とを含む。容器23は、その内部を樹脂10の硬化反応を起こさないような、例えば若干の酸素を含む雰囲気としつつ、樹脂10を管理可能とするもので、また、その材質は、樹脂10にパーティクルや化学的な不純物を混入させないようなものとすることが望ましい。液滴吐出部24は、例えばピエゾタイプの吐出機構(インクジェットヘッド)を含む。この塗布部6は、制御部7からの動作指令に基づいて塗布位置や塗布量などを調整可能とする。
制御部7は、インプリント装置1の各構成要素の動作および調整などを制御し得る。制御部7は、例えばコンピュータなどで構成され、インプリント装置1の各構成要素に回線を介して接続され、プログラムなどにしたがって各構成要素の制御を実行し得る。本実施形態の制御部7は、少なくともガス供給機構4とウエハステージ5との動作を制御する。なお、制御部7は、インプリント装置1の他の部分と一体で(共通の筐体内に)構成してもよいし、インプリント装置1の他の部分とは別体で(別の筐体内に)構成してもよい。
また、インプリント装置1は、ウエハ11上に形成されているアライメントマークと、モールド8に形成されているアライメントマークとのX軸、Y軸方向への位置ずれを計測するアライメント計測系25を備える。また、インプリント装置1は、ウエハステージ5を載置し、基準平面を形成する定盤26と、モールド保持機構3を固定するブリッジ定盤27と、定盤26から延設され、床面からの振動を除去する除振器28を介してブリッジ定盤27を支持する支柱29とを備える。さらに、インプリント装置1は、共に不図示であるが、モールド8を装置外部とモールド保持機構3との間で搬入出させるモールド搬送機構や、ウエハ11を装置外部とウエハステージ5との間で搬入出させる基板搬送機構などを含み得る。
次に、インプリント装置1によるインプリント処理(インプリント方法)について説明する。まず、制御部7は、基板搬送機構によりウエハ11をウエハチャック18上に載置させ、固定させる。次に、制御部7は、ステージ駆動機構20を駆動させてウエハ11の位置を適宜変更させつつ、アライメント計測系25によりウエハ11上のアライメントマークを順次計測させ、ウエハ11の位置を高精度に検出する。そして、制御部7は、その検出結果から各転写座標を演算し、この演算結果に基づいて所定のショットごとに逐次パターンを形成させる。ある1つのショットに対するパターン形成の流れとして、制御部7は、まず、ステージ駆動機構20により塗布部6の液滴吐出部24の下にウエハ11上の塗布位置(ショット上の特定の位置)を位置決めさせる。その後、塗布部6は、ウエハ11上のショットに樹脂10を塗布する(塗布工程)。次に、制御部7は、ステージ駆動機構20によりパターン部8a直下の押し付け位置にショットが位置するようにウエハ11を移動させ、位置決めさせる。次に、制御部7は、パターン部8aとショットとの位置合わせなどを実施した後、モールド駆動機構13を駆動させ、ショット上の樹脂10にパターン部8aを押し付ける(押型工程)。この押し付けにより、樹脂10は、パターン部8aの凹凸パターンに充填される。なお、制御部7は、押し付け完了の判断を、モールド保持機構3の内部に設置された不図示の荷重センサにより行う。この状態で、光照射部2は、モールド8の背面(上面)から紫外線9を所定時間照射し、モールド8を透過した紫外線9により樹脂10を硬化させる(硬化工程)。そして、樹脂10が硬化した後、制御部7は、モールド駆動機構13を再駆動させ、パターン部8aをウエハ11から引き離す(離型工程)。これにより、ウエハ11上のショットの表面には、パターン部8aの凹凸パターンに倣った3次元形状の樹脂パターン(層)が形成される。このような一連のインプリント動作をウエハステージ5の駆動によりショットを変更しつつ複数回実施することで、インプリント装置1は、1枚のウエハ11上に複数の樹脂パターンを形成することができる。
上記の押型工程では、モールド8とウエハ11上の樹脂10とを押し付ける際、樹脂10は、パターン部8aの凹凸パターンに満遍なく充填される必要がある。これは、凹凸パターン内に充填された樹脂10に気泡が残留した状態で樹脂10の硬化を実施すると、ショット上に形成される樹脂パターンが所望の形状ではなくなり、結果的に製造される半導体デバイスなどの物品自体に影響を及ぼすためである。そこで、押し付け時(少なくとも押し付け開始時)には、上記のとおり、ガス供給機構4がモールド8とウエハ11との隙間空間にガス15を供給する。これにより、一定の時間を経ることで、ガス15自身の持つ拡散効果からパターン部8a近傍のガス濃度が例えば70%以上と十分高くなるため、気泡の残留を効率的に抑えることができる。しかしながら、このようなガス充填方式にて気泡の残留を抑える方法では、従来、モールド8とウエハ11との隙間空間のガス濃度が十分高くなるまでに一定の待ち時間が必要となる。例えば、この待ち時間は、モールド8の周囲構成や必要となるガス濃度によっても異なるが、一般的なインプリント装置を想定すれば、1秒から数十秒以上となる。すなわち、この待ち時間は、インプリント装置としての生産性に影響を及ぼし得るため、極力短くすることが望ましい。そこで、本実施形態のインプリント装置1は、モールド8とウエハ11との隙間空間におけるガス濃度をより迅速に高めるために、ガス15の供給時には以下のような動作を実施する。
まず、今回のインプリント処理の対象となる対象ショット30がウエハ11上に存在すると想定し、この対象ショット30上に樹脂10が塗布された後(塗布工程後)のインプリント装置1の動作を、図2から図4までの図を用いて各時系列で説明する。図2から図4までの各図は、全て、対象ショット30に樹脂10が塗布された後、対象ショット30がパターン部8a直下の押し付け位置まで移動するまでのガス供給機構4によるガス15の供給動作とウエハステージ5の駆動動作とを示す概略断面図である。なお、これらの図では、モールド8を挟んでX軸方向に配置されている第1供給口16aと第2供給口16bとに対して、対象ショット30は、樹脂10が塗布された後にX軸方向+側から−側の押し付け位置に移動するものとする。このうち、図2は、対象ショット30がウエハ11上の移動方向側(X軸方向−側)に存在する場合の動作を示す図である。ここで、対象ショット30の移動方向(X軸方向)において、対象ショット30の位置からX軸方向+側のウエハ11または補助板19の端部までの距離をD1(第1距離)とし、パターン部8aから第1供給口16aまでの距離をD2(第2距離)とする。このとき、図2に示す動作は、ウエハ11上における対象ショット30の位置が、第1距離が第2距離よりも大きい(D1>D2)との条件を満たす場合の動作ということができる。まず、図2(a)に示すように、液滴吐出部24から樹脂10を塗布された対象ショット30は、ウエハステージ5の駆動により液滴吐出部24に直近の第1供給口16aに向かって移動される。次に、図2(b)に示すように、対象ショット30が第1供給口16a付近に位置したところで、第1ガス制御部17aは、第1供給口16aからガス15の供給を開始させ、対象ショット30は、引き続き押し付け位置まで移動される。そして、図2(c)に示すように、第1供給口16aから供給されたガス15は、ウエハ11の移動に伴ってモールド8とウエハ11との隙間空間に引き込まれ、特にパターン部8a付近のガス濃度が効率的に高められる。なお、隙間空間でのガス濃度は、モールド8とウエハ11との隙間が狭いほうがより高く維持されるため、隙間間隔は、0.1〜1mm程度とすることが望ましい。このように、上記のD1>D2の条件を満たす場合の動作であれば、対象ショット30が押し付け位置まで移動する間、ガス15を供給中の第1供給口16aの直下(供給位置)には、常にウエハ11または補助板19が対向する。したがって、図2に示す動作では、第1供給口16aの直下から押し付け位置の直下までの間でモールド8とウエハ11との隙間空間は維持される。
これに対して、ウエハ11上の対象ショット30の位置が、図2における場合とは反対に、ウエハ11上の移動方向の下流側(X軸方向+側)に存在する場合について考える。図3は、図2および後述の図4に対応する比較の形態として、対象ショット30がウエハ11上の移動方向の下流側に存在する場合の従来の動作を示す図である。この図3に示す動作は、図2の説明にて定義した各距離D1、D2を用いると、ウエハ11上における対象ショット30の位置が、第1距離が第2距離と同一またはそれよりも小さい(D1≦D2)との条件を満たす場合の動作ということができる。この場合も、まず、図3(a)に示すように、液滴吐出部24から樹脂10を塗布された対象ショット30は、ウエハステージ5の駆動により液滴吐出部24に直近の第1供給口16aに向かって移動される。また、図3(b)に示すように、対象ショット30が第1供給口16a付近に位置したところで、第1ガス制御部17aは、第1供給口16aからガス15の供給を開始させ、対象ショット30は、引き続き押し付け位置まで移動される。しかしながら、図3(c)に示すように、対象ショット30が押し付け位置まで移動したとき、ガス15を供給中の第1供給口16aの直下には、ウエハ11または補助板19のいずれも存在しない。したがって、第1供給口16aの直下から押し付け位置までの間では、モールド8とウエハ11との間で隙間空間を形成することができず、ガス15を対象ショット30の移動に伴わせて効率的に引き込むことができない。すなわち、図3に示す動作では、特にパターン部8a付近のガス濃度を効率的に高めることが難しい。また、特に図3(c)に示す状態では、第1供給口16aからのガス15がウエハステージ5の外側に大量に漏れ出すため、例えば、ウエハステージ5の位置を計測するレーザー干渉計22の光路にガス15が侵入し、計測値に影響を与える可能性もある。
ここで、図3(c)に示すようなウエハステージ5の外側へのガス15の流出を避けるために、例えば、補助板19のXY平面での表面積を大きくすることが考えられる。これにより、ウエハ11上のいずれの対象ショット30が押し付け位置に移動しても、第1供給口16aの直下にはウエハ11または補助板19が存在するため、常にモールド8とウエハ11(または補助板19)との間で、隙間空間が形成されることとなる。しかしながら、補助板19の大型化は、ウエハステージ5、ひいてはインプリント装置1全体の大型化につながり、結果的にインプリント装置1のフットプリントの増大やコストアップなどを引き起こす。そこで、本実施形態では、特にウエハ11上における対象ショット30の位置がD1≦D2の条件を満たす場合には、インプリント装置1は、図4に示すような動作を実施する。
図4は、図3に示す従来の動作と比較した、対象ショット30がウエハ11上の移動方向の下流側に存在する場合の本実施形態の動作を示す図である。まず、図4(a)に示すように、液滴吐出部24から樹脂10を塗布された対象ショット30は、ウエハステージ5の駆動により液滴吐出部24に直近の第1供給口16aに向かって移動される。このとき、本実施形態では、第1ガス制御部17aは、対象ショット30が第1供給口16a付近に位置しても、第1供給口16aからガス15の供給を開始させない。そして、図4(b)に示すように、対象ショット30は、第1供給口16aとはモールド8を挟んで反対側の第2供給口16bを超えるまで(望ましくは第2供給口16bの直下を若干超えるまで)そのまま移動され、その位置で一旦停止される。次に、図4(c)に示すように、対象ショット30は、ウエハステージ5の駆動により移動方向を逆方向に切り替え、停止位置に直近の第2供給口16bに向かって移動される。そして、対象ショット30が第2供給口16b付近に位置したところで、第2ガス制御部17bは、第2供給口16bからガス15の供給を開始させ、対象ショット30は、引き続き押し付け位置まで移動される。そして、図4(d)に示すように、第2供給口16bから供給されたガス15は、ウエハ11の移動に伴ってモールド8とウエハ11との隙間空間に引き込まれ、特にパターン部8a付近のガス濃度が効率的に高められる。さらに、第2供給口16bから供給されたガス15がウエハステージ5の外側へ流出することも回避させることができる。
次に、本実施形態における塗布工程後の上記動作を含むガス15の供給開始から終了までのガス供給工程の全体的な流れについて説明する。図5は、塗布工程後からパターン形成工程を挟んで実施されるガス供給工程の流れを示すフローチャートである。まず、塗布工程が完了すると、制御部7は、ウエハ11上における対象ショット30の位置が、上記D1とD2との関係でいずれの条件を満たすか判断する(ステップS100)。ここで、制御部7は、図2に示すようなD1>D2の条件を満たすと判定した場合、次に、ウエハステージ5により第1供給口16aに向かって対象ショット30を移動させる(ステップS101:図2(a)参照)。次に、制御部7は、対象ショット30が第1供給口16a付近に位置したところで、第1ガス制御部17aに対し、第1供給口16aからガス15の供給を開始させる(ステップS102:図2(b)参照)。ここで、制御部7は、引き続きウエハステージ5により押し付け位置まで対象ショット30を移動させる(ステップS103:図2(c)参照)。次に、制御部7は、押型工程、硬化工程、および離型工程を含む一連のパターン形成工程に移行する(ステップS104)。そして、制御部7は、パターン形成工程完了後、第1ガス制御部17aに対し、第1供給口16aからのガス15の供給を終了させ(ステップS105)、次に処理すべき対象ショット30がウエハ11上に存在するかを判断する工程などの次工程へと移行する。
一方、制御部7は、ステップS100にて、図4に示すようなD1≦D2の条件を満たすと判定した場合、次に、ウエハステージ5により、第2供給口16bに向かって対象ショット30を移動させる(ステップS106:図4(a)参照)。そして、制御部7は、対象ショット30の位置が第2供給口16bを超えた時点で一旦停止させる(図4(b)参照)。次に、制御部7は、ウエハステージ5の駆動により移動方向を逆方向に切り替え、停止位置に直近の第2供給口16bに向かって対象ショット30を移動させる(ステップS107)。次に、制御部7は、対象ショット30が第2供給口16b付近に位置したところで、第2ガス制御部17bに対し、第2供給口16bからガス15の供給を開始させる(ステップS108:図4(c)参照)。ここで、制御部7は、引き続きウエハステージ5により押し付け位置まで対象ショット30を移動させる(ステップS109:図4(d)参照)。次に、制御部7は、ステップS104と同様に、押型工程、硬化工程、および離型工程を含む一連のパターン形成工程に移行する(ステップS110)。そして、制御部7は、パターン形成工程完了後、第2ガス制御部17bに対し、第2供給口16bからのガス15の供給を終了させ(ステップS111)、次に処理すべき対象ショット30がウエハ11上に存在するかを判断する工程などの次工程へと移行する。
このように、インプリント装置1では、ウエハ11上に形成される樹脂パターンでの未充填部分の発生を抑えるために、モールド8とウエハ11上の樹脂10との押し付けの際に、ガス供給機構4によりモールド8とウエハ11との隙間空間にガス15を供給する。このとき、対象ショット30がウエハ11上のどの位置に存在していても、上記のとおり隙間空間を維持させることができるので、ガス濃度をより短時間で効率的に高めることができる。例えば、図4に示す動作のように、対象ショット30の移動方向を変更させる(折り返す)動作が含まれていても、その移動時間は、従来の充填時間(上記のとおり1秒から数十秒以上)と比較して十分に短い。したがって、インプリント装置1は、生産性(スループット)を向上させることができる。さらに、インプリント装置1は、隙間空間を維持させるために補助板19を大型化させる必要がないため、ウエハステージ5を小型にしたままでよく、装置全体の大型化を抑制できる。
以上のように、本実施形態によれば、ウエハを搭載するウエハステージの大型化を抑制しつつ、モールドの凹凸パターンでの未充填部分の発生を抑える際の効率化に有利なインプリント装置を提供することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係るインプリント装置について説明する。第1実施形態では、インプリント装置1は、1度に1つの対象ショット30に対してインプリント処理を実施し、そのインプリント処理をウエハ11上に存在する複数のショット分繰り返す。これに対して、本実施形態に係るインプリント装置の特徴は、1度に複数の対象ショット30に対してインプリント処理を実施する点にある。すなわち、本実施形態のインプリント装置は、ガス供給機構4による1度のガス供給中に複数の対象ショット30に対するインプリント処理を実施するものである。ここで、第1実施形態では、1度の対象ショット30の数が1つであるため、ウエハ11上における対象ショット30の位置は、上記と同様に各距離D1、D2を用いて言えば、D1>D2と、D1≦D2との2つの条件を満たす場合で考慮することができた。これに対して、本実施形態では、1度の対象ショット30の数が複数であるため、ウエハ11上における対象ショット30の位置は、以下の3つの条件を満たす場合で考慮する必要がある。すなわち、第1の条件は、複数の対象ショット30のうち全てがD1>D2の条件を満たす場合である。また、第2の条件は、複数の対象ショット30のうち全てがD1≦D2の条件を満たす場合である。さらに、本実施形態に特有の条件として、第3の条件は、複数の対象ショット30に、D1>D2の条件を満たすものと、D1≦D2の条件を満たすものとが混在する場合である。そこで、以下、これら3つの条件のそれぞれについて詳説する。
図6から図8までの各図は、比較のために、図2や図4に示す説明図に対応し、それぞれ隣接した2つの対象ショット30a、30b上に樹脂10が塗布された後(塗布工程後)の本実施形態のインプリント装置1の動作を各時系列で説明する図である。なお、本実施形態のインプリント装置の構成は、第1実施形態に係るインプリント装置1の構成と同一であるため、各構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。また、これらの各図において、ウエハ11上の2つの対象ショット30a、30bは一例であり、1度の対象ショット30の数などは、これに限定するものではない。
まず、図6は、第1の条件であるウエハ11上における全ての対象ショット30a、30bの位置がD1>D2の条件を満たす場合の動作を示す図である。まず、図6(a)に示すように、液滴吐出部24から連続して樹脂10を塗布された対象ショット30a、30bは、ウエハステージ5の駆動により液滴吐出部24に直近の第1供給口16aに向かって移動される。次に、図6(b)に示すように、対象ショット30a(移動開始時点でパターン部8aに最も近い位置に存在する対象ショット)が第1供給口16a付近に位置したところで、第1ガス制御部17aは、第1供給口16aからガス15の供給を開始させる。そして、図6(c)に示すように、対象ショット30a、30bは、引き続き押し付け位置に向かって移動され、対象ショット30aが押し付け位置に到達した時点で停止する。この場合も、第1供給口16aから供給されたガス15は、ウエハ11の移動に伴ってモールド8とウエハ11との隙間空間に引き込まれ、特にパターン部8a付近のガス濃度が効率的に高められる。次に、図6(d)に示すように、対象ショット30aに対して押型工程および硬化工程が実施され、その後、図6(e)に示すように、離型工程が実施される。そして、図6(f)に示すように、引き続き隣接する対象ショット30bに対しても、ウエハステージ5により押し付け位置に移動された後、押型工程、硬化工程、および離型工程が実施される。今回の樹脂10が塗布された全ての対象ショット30へのパターン形成が完了したら、次回のインプリント処理対象となる複数の対象ショット30を液滴吐出部24の直下に順次移動させる。このように、第1の条件を満たす場合の動作であれば、連続で樹脂10が塗布された全ての対象ショット30のパターン形成が完了するまで、ガス15を供給中の第1供給口16aの直下には、常にウエハ11または補助板19が対向する。したがって、図6に示す動作では、第1供給口16aの直下から押し付け位置の直下までの間でモールド8とウエハ11との隙間空間は維持される。
次に、図7は、第2の条件であるウエハ11上における全ての対象ショット30a、30bの位置がD1≦D2の条件を満たす場合の動作を示す図である。まず、図7(a)に示すように、液滴吐出部24から連続して樹脂10を塗布された対象ショット30a、30bは、ウエハステージ5の駆動により液滴吐出部24に直近の第1供給口16aに向かって移動される。このとき、第1ガス制御部17aは、対象ショット30a、30bのいずれもが第1供給口16a付近に位置しても、第1供給口16aからガス15の供給を開始させない。そして、図7(b)に示すように、対象ショット30a、30bは、第1供給口16aとはモールド8を挟んで反対側の第2供給口16bを超えるまで(望ましくは第2供給口16bの直下を若干超えるまで)そのまま移動され、その位置で一旦停止される。次に、図7(c)に示すように、対象ショット30a、30bは、ウエハステージ5の駆動により移動方向を逆方向に切り替え、停止位置に直近の第2供給口16bに向かって移動される。そして、対象ショット30b(移動開始時点でパターン部8aから最も遠い位置に存在する対象ショット)が第2供給口16b付近に位置したところで、第2ガス制御部17bは、第2供給口16bからガス15の供給を開始させる。そして、図7(d)に示すように、対象ショット30a、30bは、引き続き押し付け位置に向かって移動され、対象ショット30bが押し付け位置に到達した時点で停止する。この場合も、第2供給口16bから供給されたガス15は、ウエハ11の移動に伴ってモールド8とウエハ11との隙間空間に引き込まれ、特にパターン部8a付近のガス濃度が効率的に高められる。次に、図7(e)に示すように、対象ショット30bに対して押型工程および硬化工程が実施され、その後、図7(f)に示すように、離型工程が実施される。そして、図7(g)に示すように、引き続き隣接する対象ショット30aに対しても、ウエハステージ5により押し付け位置に移動された後、押型工程、硬化工程、および離型工程が実施される。ここでも、今回の樹脂10が塗布された全ての対象ショット30へのパターン形成が完了したら、次回のインプリント処理対象となる複数の対象ショット30を液滴吐出部24の直下に順次移動させる。このように、第2の条件を満たす場合の動作でも、第1の条件と同様に、連続で樹脂10が塗布された全ての対象ショット30のパターン形成が完了するまで、ガス15を供給中の第1供給口16aの直下には、常にウエハ11または補助板19が対向する。したがって、図7に示す動作では、第2供給口16bの直下から押し付け位置の直下までの間でモールド8とウエハ11との隙間空間は維持される。
さらに、図8は、第3の条件であるウエハ11上における全ての対象ショット30a、30bのうち対象ショット30aの位置がD1(D1a)>D2の条件を満たし、対象ショット30bの位置がD1(D1b)≦D2の条件を満たす場合の動作を示す図である。まず、図8(a)に示すように、液滴吐出部24から連続して樹脂10を塗布された対象ショット30a、30bは、ウエハステージ5の駆動により液滴吐出部24に直近の第1供給口16aに向かって移動される。次に、図8(b)に示すように、対象ショット30aが第1供給口16a付近に位置したところで、第1ガス制御部17aは、第1供給口16aからガス15の供給を開始させる。そして、図8(c)に示すように、対象ショット30a、30bは、引き続き押し付け位置に向かって移動され、このうち対象ショット30aが押し付け位置に到達した時点で停止する。この場合も、第1供給口16aから供給されたガス15は、ウエハ11の移動に伴ってモールド8とウエハ11との隙間空間に引き込まれ、特にパターン部8a付近のガス濃度が効率的に高められる。ここで、図8(d)に示すように、まず対象ショット30aに対して押型工程および硬化工程が実施され、その後、図8(e)に示すように、離型工程が実施される。なお、1度の対象ショット30の数が3つ以上で、そのうち対象ショット30a以外で位置がD1>D2の条件を満たすものが存在する場合、図6に示す例のように、そのままウエハステージ5の駆動により押し付け位置に移動させ、連続してパターンを形成する。次に、対象ショット30aに対するパターン形成が完了したら、図8(f)に示すように、第1ガス制御部17aは、第1供給口16aからのガス15の供給を停止させる。そして、対象ショット30a、30bは、第1供給口16aとはモールド8を挟んで反対側の第2供給口16bを超えるまで(望ましくは第2供給口16bの直下を若干超えるまで)そのまま移動され、その位置で一旦停止される。次に、図8(g)に示すように、対象ショット30a、30bは、ウエハステージ5の駆動により移動方向を逆方向に切り替え、停止位置に直近の第2供給口16bに向かって移動される。そして、対象ショット30bが第2供給口16b付近に位置したところで、第2ガス制御部17bは、第2供給口16bからガス15の供給を開始させる。引き続き、図8(h)に示すように、対象ショット30a、30bは、押し付け位置に向かって移動され、対象ショット30bが押し付け位置に到達した時点で停止する。この場合も、第2供給口16bから供給されたガス15は、ウエハ11の移動に伴ってモールド8とウエハ11との隙間空間に引き込まれ、特にパターン部8a付近のガス濃度が効率的に高められる。そして、引き続き隣接する対象ショット30aに対しても、ウエハステージ5により押し付け位置に移動された後、押型工程、硬化工程、および離型工程が実施される。ここでも、今回の樹脂10が塗布された全ての対象ショット30へのパターン形成が完了したら、次回のインプリント処理対象となる複数の対象ショット30を液滴吐出部24の直下に順次移動させる。このように、第3の条件を満たす場合の動作でも、連続で樹脂10が塗布された全ての対象ショット30のパターン形成が完了するまで、ガス15を供給中の第1供給口16aの直下には、常にウエハ11または補助板19が対向する。したがって、図8に示す動作では、第1供給口16aまたは第2供給口16bのいずれかの直下から押し付け位置の直下までの間でモールド8とウエハ11との隙間空間は維持される。
次に、本実施形態における塗布工程後の上記動作を含むガス15の供給開始から終了までのガス供給工程の全体的な流れについて説明する。図9は、本実施形態における塗布工程後からパターン形成工程を挟んで実施されるガス供給工程の流れを示すフローチャートである。まず、ウエハ11上の複数(2つ)の対象ショット30a、30bに対して塗布工程が完了すると、制御部7は、全ての対象ショット30a、30bの位置が、上記D1とD2との関係でいずれの条件を満たすか判断する(ステップS200)。ここで、制御部7は、全ての対象ショット30a、30bの位置が図6に示すようなD1>D2の条件を満たすと判定した場合には、以下のステップS201に移行する。まず、制御部7は、ウエハステージ5により第1供給口16aに向かって対象ショット30a、30bを移動させる(ステップS201:図6(a)参照)。次に、制御部7は、最初に処理対象となる対象ショット30aが第1供給口16a付近に位置したところで、第1ガス制御部17aに対し、第1供給口16aからガス15の供給を開始させる(ステップS202:図6(b)参照)。ここで、制御部7は、引き続きウエハステージ5により押し付け位置まで対象ショット30aを移動させる(ステップS203:図6(c)参照)。次に、制御部7は、押型工程、硬化工程、および離型工程を含む一連のパターン形成工程に移行する(ステップS204:図6(d)、(e)参照)。さらに、制御部7は、次に処理対象となる対象ショット30bを、引き続きウエハステージ5により押し付け位置に移動させ(ステップS205:図6(f)参照)、押型工程、硬化工程、および離型工程を実施する(ステップS206)。次に、制御部7は、今回の全ての対象ショット30a、30bに対してパターン形成が完了したかどうかを判断する(ステップS207)。ここで、対象ショット30の数が3つ以上である場合、対象ショット30a、30bの他にもパターンを形成していないものが存在するため、その場合には(NO)、制御部7は、ステップS205に戻り、残りの対象ショットに対するパターン形成を実施させる。一方、制御部7は、全ての対象ショット30a、30bに対してパターン形成が完了したと判定した場合には(YES)、第1ガス制御部17aに対し、第1供給口16aからのガス15の供給を終了させる(ステップS208)。そして、制御部7は、次に処理すべき複数の対象ショット(対象ショット群)がウエハ11上に存在するかを判断する工程などの次工程へと移行する。
次に、制御部7は、ステップS200にて、全ての対象ショット30a、30bの位置が図7に示すようなD1≦D2の条件を満たすと判定した場合には、以下のステップS209に移行する。まず、制御部7は、ウエハステージ5により第2供給口16bに向かって対象ショット30a、30bを移動させる(ステップS209:図7(a)参照)。そして、制御部7は、対象ショット30bの位置が第2供給口16bを超えた時点で一旦停止させる(図7(b)参照)。次に、制御部7は、ウエハステージ5の駆動により移動方向を逆方向に切り替え、停止位置に直近の第2供給口16bに向かって対象ショット30a、30bを移動させる(ステップS210)。次に、制御部7は、最初に処理対象となる対象ショット30bが第2供給口16b付近に位置したところで、第2ガス制御部17bに対し、第2供給口16bからガス15の供給を開始させる(ステップS211:図7(c)参照)。ここで、制御部7は、引き続きウエハステージ5により押し付け位置まで対象ショット30bを移動させる(ステップS212:図7(d)参照)。次に、制御部7は、押型工程、硬化工程、および離型工程を含む一連のパターン形成工程に移行する(ステップS213:図7(e)、(f)参照)。さらに、制御部7は、次の処理対象となる対象ショット30aを、引き続きウエハステージ5により押し付け位置に移動させ(ステップS214:図7(g)参照)、押型工程、硬化工程、および離型工程を実施する(ステップS215)。次に、制御部7は、今回の全ての対象ショット30a、30bに対してパターン形成が完了したかどうかを判断する(ステップS216)。ここで、対象ショット30の数が3つ以上である場合、対象ショット30a、30bの他にもパターンを形成していないものが存在するため、その場合には(NO)、制御部7は、ステップS214に戻り、残りの対象ショットに対するパターン形成を実施させる。一方、制御部7は、全ての対象ショット30a、30bに対してパターン形成が完了したと判定した場合には(YES)、第2ガス制御部17bに対し、第2供給口16bからのガス15の供給を終了させる(ステップS217)。そして、この場合も制御部7は、次に処理すべき複数の対象ショット(対象ショット群)がウエハ11上に存在するかを判断する工程などの次工程へと移行する。
さらに、制御部7は、ステップS200にて、全ての対象ショット30a、30bのうち、図8に示すように、D1>D2の条件を満たすものと、D1≦D2の条件を満たすものとが混在すると判定した場合には、以下のステップS218に移行する。図10は、図9に示すフローチャート内の工程のうち、特にステップS218以下の工程を抽出したフローチャートである。ここでは、図8を参照し、2つの対象ショット30a、30bのうち、対象ショット30aの位置がD1(D1a)>D2の条件を満たし、対象ショット30bの位置がD1(D1b)≦D2の条件を満たすものと想定する。まず、制御部7は、ウエハステージ5により第1供給口16aに向かって対象ショット30a、30bを移動させる(ステップS218:図8(a)参照)。次に、制御部7は、D1>D2の条件を満たす対象ショット30aが第1供給口16a付近に位置したところで、第1ガス制御部17aに対し、第1供給口16aからガス15の供給を開始させる(ステップS219:図8(b)参照)。ここで、制御部7は、引き続きウエハステージ5により押し付け位置まで対象ショット30aを移動させる(ステップS220:図8(c)参照)。次に、制御部7は、押型工程、硬化工程、および離型工程を含む一連のパターン形成工程に移行する(ステップS221:図8(d)、(e)参照)。次に、制御部7は、全ての対象ショット30のうち、対象ショット30a以外でD1>D2の条件を満たす対象ショットに対してパターン形成が完了したかどうかを判断する(ステップS222)。すなわち、図8に示す例で言えば、D1>D2の条件を満たすものは対象ショット30aのみであるが、対象ショット30の数が3つ以上である場合、対象ショット30a以外にもパターンを形成していないものが存在する場合もある。そこで、その場合には(NO)、制御部7は、ステップS220に戻り、残りの対象ショットに対するパターン形成を実施させる。一方、制御部7は、D1>D2の条件を満たす全ての対象ショット30に対してパターン形成が完了したと判定した場合には(YES)、第1ガス制御部17aに対し、第1供給口16aからのガス15の供給を終了させる(ステップS223)。
引き続き、制御部7は、ウエハステージ5により第2供給口16bに向かって対象ショット30a、30bを移動させる(ステップS224:図8(f)参照)。そして、制御部7は、対象ショット30bの位置が第2供給口16bを超えた時点で一旦停止させる。次に、制御部7は、ウエハステージ5の駆動により移動方向を逆方向に切り替え、停止位置に直近の第2供給口16bに向かって対象ショット30a、30bを移動させる(ステップS225)。次に、制御部7は、次の処理対象となる対象ショット30bが第2供給口16b付近に位置したところで、第2ガス制御部17bに対し、第2供給口16bからガス15の供給を開始させる(ステップS226:図8(g)参照)。ここで、制御部7は、引き続きウエハステージ5により押し付け位置まで対象ショット30bを移動させる(ステップS227:図8(h)参照)。次に、制御部7は、押型工程、硬化工程、および離型工程を含む一連のパターン形成工程に移行する(ステップS228)。次に、制御部7は、全ての対象ショット30のうち、対象ショット30b以外でD1≦D2の条件を満たす対象ショットに対してパターン形成が完了したかどうかを判断する(ステップS229)。ここでも、図8に示す例で言えば、D1≦D2の条件を満たすものは対象ショット30bのみであるが、対象ショット30の数が3つ以上である場合、対象ショット30b以外にもパターンを形成していないものが存在する場合もある。そこで、その場合には(NO)、制御部7は、ステップS227に戻り、残りの対象ショットに対するパターン形成を実施させる。一方、制御部7は、D1≦D2の条件を満たす全ての対象ショット30に対してパターン形成が完了したと判定した場合には(YES)、第2ガス制御部17bに対し、第2供給口16bからのガス15の供給を終了させる(ステップS230)。そして、この場合も制御部7は、次に処理すべき複数の対象ショット(対象ショット群)がウエハ11上に存在するかを判断する工程などの次工程へと移行する。
このように、本実施形態によれば、ウエハ11上の複数の対象ショット30に対して、1度のガス供給中に連続してパターンを形成することができる。すなわち、塗布位置である液滴吐出部24の直下と押し付け位置であるパターン部8aの直下との間での対象ショット30の移動が大幅に減少するので、インプリント装置1は、第1実施形態と同様の効果を奏すると共に、さらに生産性を向上させることができる。
(物品の製造方法)
物品としてのデバイス(半導体集積回路素子、液晶表示素子等)の製造方法は、上述したインプリント装置を用いて基板(ウエハ、ガラスプレート、フィルム状基板)にパターンを形成する工程を含む。さらに、該製造方法は、パターンを形成された基板をエッチングする工程を含み得る。なお、パターンドメディア(記録媒体)や光学素子などの他の物品を製造する場合には、該製造方法は、エッチングの代わりにパターンを形成された基板を加工する他の処理を含み得る。本実施形態の物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
1 インプリント装置
4 ガス供給機構
5 ウエハステージ
6 塗布部
7 制御部
8 モールド
10 樹脂
11 ウエハ
15 ガス
16a 第1供給口
16b 第2供給口
19 補助板
30 対象ショット

Claims (8)

  1. 基板上の未硬化樹脂を型により成形して硬化させて、前記基板上に硬化した樹脂のパターンを形成するインプリント装置であって、
    前記基板上のショットに前記未硬化樹脂を塗布する塗布部と、
    前記基板を保持して可動で、前記基板と表面高さが合うように前記基板の周囲に配置される補助板を含む基板保持部と、
    前記型と前記ショットに塗布された前記未硬化樹脂との押し付けに際し、前記塗布部による塗布位置から前記押し付けが実施される押し付け位置までの前記基板保持部の駆動による前記ショットの移動に伴って、前記型と前記基板との間の隙間空間に気体を供給する複数の供給口を含む気体供給部と、
    前記未硬化樹脂が塗布された前記ショットが前記押し付け位置に向かって移動している間では、前記基板または前記補助板のいずれかが、前記複数の供給口のうちの前記気体の供給を実施している前記供給口に対向するように、前記気体の供給を実施する前記供給口を選択し、かつ前記ショットの移動方向を制御する制御部と、
    を備えることを特徴とするインプリント装置。
  2. 前記制御部は、前記基板上での前記押し付けの対象となる前記ショットの位置に関する条件に基づいて、前記気体の供給を実施する前記供給口と、前記ショットの移動方向とを切り替えることを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。
  3. 前記複数の供給口は、前記ショットの移動方向に沿って、前記塗布位置と前記押し付け位置との間に配置される第1供給口と、前記型を挟んで前記第1供給口の反対側に配置される第2供給口とを含み、
    前記条件は、前記ショットの移動方向にて、前記ショットから、前記塗布位置から前記押し付け位置に向かう方向とは反対側にある前記基板または前記補助板のいずれかの端部までの第1距離と、前記押し付け位置から前記第1供給口までの第2距離との関係であることを特徴とする請求項2に記載のインプリント装置。
  4. 前記制御部は、前記第1距離が前記第2距離よりも大きい場合には、前記未硬化樹脂が塗布された前記ショットが前記押し付け位置に移動しているときに、前記第1供給口により前記気体を供給させることを特徴とする請求項3に記載のインプリント装置。
  5. 前記制御部は、前記第1距離が前記第2距離と同一またはそれよりも小さい場合には、前記未硬化樹脂が塗布された前記ショットを前記第2供給口による供給位置を超えるまで移動させ、その後、前記ショットの移動方向を逆方向とし、前記ショットが前記押し付け位置に移動しているときに、前記第2供給口より前記気体を供給させることを特徴とする請求項3に記載のインプリント装置。
  6. 前記制御部は、前記塗布部により前記基板上の複数の前記ショットに対して前記未硬化樹脂を塗布させ、前記隙間空間に前記気体が供給されている間に連続して前記複数のショットに対する前記押し付けを実施させることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のインプリント装置。
  7. 基板上の未硬化樹脂を型により成形して硬化させて、前記基板上に硬化した樹脂のパターンを形成するインプリント方法であって、
    前記基板上のショットに前記未硬化樹脂を塗布する工程と、
    前記未硬化樹脂が塗布された位置から前記型と前記ショットに塗布された前記未硬化樹脂との押し付けが実施される押し付け位置までの前記ショットの移動に伴って、前記型と前記基板との間の隙間空間に気体を供給する工程と、
    前記未硬化樹脂が塗布されたショットが前記押し付け位置に向かって移動している間では、前記基板、または該基板と表面高さが合うように前記基板の周囲に配置される補助板のいずれかが、前記気体を供給し得る複数の供給口のうち前記気体の供給を実施している供給口に対向するように、前記気体の供給を実施する前記供給口を選択し、かつ前記ショットの移動方向を制御する工程と、
    を含むことを特徴とするインプリント方法。
  8. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載のインプリント装置、または請求項7に記載のインプリント方法を用いて基板上に樹脂のパターンを形成する工程と、
    前記工程で前記パターンを形成された基板を加工する工程と、
    を含むことを特徴とする物品の製造方法。
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