JP2013175016A - 欠陥箇所予測装置,欠陥箇所予測プログラムおよび欠陥箇所予測方法 - Google Patents

欠陥箇所予測装置,欠陥箇所予測プログラムおよび欠陥箇所予測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】集積回路のパターン形成工程で生じる欠陥箇所の位置を精度よく予測する。
【解決手段】処理部10は、記憶部20に記憶された複数のサンプルパターンのそれぞれから、各サンプルパターンを成す図形間の相対位置関係に関する特徴量を含む第1特徴ベクトルを抽出し、抽出された前記第1特徴ベクトルに基づき、集積回路のパターン形成工程で生じる欠陥箇所の有無を識別する識別モデルを生成し、生成された前記識別モデルに基づき、推定対象パターンにおける前記欠陥箇所を予測する。
【選択図】図1

Description

本件は、欠陥箇所予測装置,欠陥箇所予測プログラムおよび欠陥箇所予測方法に関する。
近年、LSI((Large Scale Integration)等の集積回路の高集積化に伴い、リソグラフィ工程において、レイアウトパターンをウエハ上で寸法通りに露光できない箇所が生じる(非特許文献4)。図15(A)に示すオリジナルパターンをウエハ上に転写した場合、図15(B)に示すように、光近接効果(Optical Proximity Effect)により、オリジナルパターンを忠実にウエハ上に転写することができない。場合によっては、配線のパターンが細くなって断線したり、逆に配線のパターンが太くなってショートしたり、といった不具合が生じる。このような不具合の発生する可能性の高い箇所のことを、以下「欠陥箇所」もしくは「ホットスポット」と呼ぶ。
ホットスポットの発生を抑止しオリジナルパターンを忠実にウエハ上に転写すべく、一般に、オリジナルパターンに対し、予め、光近接効果による劣化を見込んだ補正、いわゆるOPC(Optical Proximity Correction)を施すことが行なわれている(非特許文献4)。図16(A)は、図15(A)に示すオリジナルパターンに対しOPCを施した例を示している。図16(A)に示すオリジナルパターンをウエハ上に転写すると、ウエハ上では、図16(B)に示すようなパターンが形成される。
OPCを行なうためには、製造前のレイアウトパターンにおいて、ホットスポットが発生する可能性の高い箇所を予め推定・予測する必要がある。その予測技術としては、例えば以下のような技術[1]や[2]が挙げられる。
[1]リソグラフィ工程のシミュレーション
予測対象のレイアウトパターンにおけるリソグラフィ工程自体をシミュレートすることにより、ホットスポットの発生する可能性の高い箇所が予測される。しかし、シミュレーションによる予測精度は高いが、微細化の進んだレイアウトパターンを対象とする予測処理には多大な時間がかかる。一つのCPU(Central Processing Unit)を用いてシミュレーションを行なうと、予測処理に数週間かかる場合もある。このため、予測は並列処理によって行なうことが前提となるが、CPU等のリソースは限られているので、実際の設計段階で並列処理によるシミュレーションの実行頻度は低くすることが望ましい。
[2]パターンマッチング
[2−1]グラフによるマッチング
ホットスポットの発生することが既知である、複数種類の局所的ホットスポットパターンが、予めグラフによって定義される。例えば、各ホットスポットパターンを成す各図形(矩形)の中心点を結ぶ平面グラフが予め生成される。一方、ホットスポットが発生するか否かが未知の予測対象レイアウトパターンがグラフによって表現される。例えば、予測対象レイアウトパターンを成す各図形(矩形)の中心点を結ぶ平面グラフが生成され、予測対象レイアウトパターンの平面グラフと各ホットスポットパターンの平面グラフとが比較される。そして、予測対象レイアウトパターンの平面グラフにおいて複数のホットスポットパターンの平面グラフと一致する部分が、欠陥箇所として抽出される。上述したグラフによるマッチングでは、[1]のシミュレーションよりも高速に欠陥箇所が予測される。しかし、上述したグラフによるマッチングでは、複数のホットスポットパターンの平面グラフと完全一致する部分しか、欠陥箇所として抽出することができない。このため、複数のホットスポットパターンに類似しておりホットスポットの発生する可能性の高い箇所を抽出することができない。従って、[1]のシミュレーションよりも欠陥箇所の予測精度は低くなる。
[2−2]機械学習によるマッチング
機械学習によるマッチングは、[2−1]のホットスポットパターンに含まれない全く未知のパターンについて、ホットスポットの有無を識別することが可能であり、近年、主流になっている。機械学習によるマッチングとしては、例えば、以下に説明するピクセル方式および頂点・線分方式が用いられる(非特許文献2,非特許文献3)。
[2−2−1]ピクセル方式
ピクセル方式では、ホットスポットの有無が既知である複数の局所的パターン(サンプルパターン)のそれぞれから、例えば図17(A)および図17(B)に示すピクセル毎の密度や周囲長を特徴量として含む特徴ベクトルが抽出される。ここで、密度は、配線パターンが各ピクセル内で占める面積の割合であり、周囲長は、例えば、各ピクセルにおける配線パターンの辺の長さである。図17(A)および図17(B)に示す例では、各局所的パターンが4×4のピクセルに分割され、16個のピクセルそれぞれの密度d1〜d16や周囲長が抽出される。この後、複数の局所的パターンについて抽出された特徴ベクトルに基づき、予測対象レイアウトパターンにおけるホットスポットの有無を識別する識別モデルが生成される。そして、予測対象レイアウトパターンから、前記局所的パターンのサイズに応じたパターンが分割され、分割後パターンにおける16個のピクセルから特徴ベクトルが抽出される。抽出された特徴ベクトルと上記識別モデルとに基づき、分割後パターンにおけるホットスポットの有無が識別される。なお、図17(A)および図17(B)において、網掛け部分は配線パターンを示している。
[2−2−2]頂点・線分方式
頂点・線分方式では、ホットスポットの有無が既知である複数の局所的パターンのそれぞれから、例えば図18(A)〜図18(D)に示す特徴量を含む特徴ベクトルが抽出される。このとき、図18(A)に示すように、各局所的パターンを成す図形の各辺が、同図形の頂点を通る線分で分割され、分割された線分の順序関係が、当該局所的パターンの中心に相当する線分F0を基準として表現される。当該局所的パターンの中心は、リソグラフィ工程における露光用光源からの照射光の中心に対応する。また、図18(B)に示す線分の頂点の凹凸属性が特徴量として抽出される。図18(B)において、CVは凸属性を示し、CCは凹属性を示す。さらに、図18(C)に示す配線パターン外の隣接線分間の距離が特徴量として抽出される。同様に、図18(D)に示す配線パターン内の隣接線分間の距離が特徴量として抽出される。この後、複数の局所的パターンについて抽出された特徴量に基づき、予測対象レイアウトパターンにおけるホットスポットの有無を識別する識別モデルが生成される。そして、予測対象レイアウトパターンから、前記局所的パターンのサイズに応じたパターンが分割され、分割後パターンから図18(A)〜図18(D)と同様の特徴ベクトルが抽出される。抽出された特徴ベクトルと上記識別モデルとに基づき、分割後パターンにおけるホットスポットの有無が識別される。なお、図18(A)〜図18(D)において、網掛け部分は配線パターンを示している。
[2−2−3]機械学習によるマッチングの課題
上述した機械学習によるマッチングによれば、以下の課題[A]および[B]がある。
[A]ピクセル方式では、図19(A)および図19(B)に示すように、同一パターンであっても、メッシュの位置によって、特徴量として抽出されるピクセル毎の密度や周囲長が変わってしまう。同様に、頂点・線分方式では、図20(A)および図20(B)に示すように、同一パターンであっても、当該パターンの中心に指定される線分F0の位置によって、特徴量として抽出される頂点・線分情報が変わってしまう。つまり、いずれの方式でも、パターンの基準位置のズレによって特徴量が変動し、特徴ベクトルがばらついてしまう。このため、ホットスポットの識別精度が低下し、擬似エラーが増大する。擬似エラーは、ホットスポットでない箇所をホットスポットであると識別したり、逆にホットスポットである箇所をホットスポットでないと識別したりするエラーである。ホットスポットでない箇所をホットスポットであると識別する擬似エラーが増大すると、OPCにより補正の不必要なパターンまで補正され、無駄なコストや時間が費やされる。逆に、ホットスポットである箇所をホットスポットでないと識別する擬似エラーが増大すると、補正の必要なパターンを補正することができず、ショートや断線といった欠陥が発生する。なお、図19(A)〜図20(B)において、網掛け部分は配線パターンを示している。
[B]ホットスポットの有る局所的パターンにおいては、同局所的パターンの中心位置がホットスポットの位置に対応するとともに、リソグラフィ工程における露光用光源からの照射光の中心にほぼ対応している。周辺領域の形状に依存しないホットスポットの識別に際し、局所的パターンの中心領域から離れた周辺領域の図形が中心領域付近の図形と同程度に考慮されると、周辺領域の図形に係る特徴量がノイズになる。このノイズがさらなる特徴ベクトルのばらつきを招き、ホットスポットの識別精度が低下し、擬似エラーが増大する。
つまり、パターンの周辺領域に属する図形よりも、パターンの中心領域に属する図形の方が、パターン中心領域におけるホットスポットの発生に影響を与える。パターンの周辺領域に属する図形も、ホットスポットの発生に影響を与えるため、考慮する必要がある。しかし、中心領域の図形(特徴量)と周辺領域の図形(特徴量)とを同程度に考慮すると、上述のように周辺領域の図形に係る特徴量がノイズになり特徴ベクトルのばらつきの増大を招く。
特開2008−310353号公報 特開2010−257393号公報
Andrew B. Kahng, et al. "Fast Dual-Graph-Based Hotspot Filtering", IEEE Transaction on CAD, vol.27, No.9, 2008 Jen-Yi Wuu, et al. "Rapid Layout Pattern Classification", IEEE 2011, 9A-2, pp.781-786 Duo Ding, et al. "High Performance Lithographic Hotspot Detection using Hierarchically Refined Machine Learning", Asia and South Pacific Design Automation Conference (ASPDAC) 2011, Jan. 25-28 Yang-Shan Tong, et al. "An Automatic Optical Simulation-Based Lithography Hotspot Fix Flow for Post-Route Optimization", IEEE Transactions on Computer-Aided Design of Integrated Circuits and Systems, Vol.29, No.5, May 2010. pp.671-684
1つの側面では、本件は、集積回路のパターン形成工程で生じる欠陥箇所を精度よく予測することを目的とする。
本件の欠陥箇所予測装置は、集積回路のパターン形成工程で生じる欠陥箇所を予測する処理部と、前記欠陥箇所の有無が既知である複数のサンプルパターンを記憶する記憶部とを有する。前記処理部は、前記記憶部に記憶された前記複数のサンプルパターンのそれぞれから、各サンプルパターンを成す図形間の相対位置関係に関する特徴量を含む第1特徴ベクトルを抽出し、抽出された前記第1特徴ベクトルに基づき、前記欠陥箇所の有無を識別する識別モデルを生成し、生成された前記識別モデルに基づき、予測対象パターンにおける前記欠陥箇所を予測する。
本件の欠陥箇所予測プログラムは、集積回路のパターン形成工程で生じる欠陥箇所を予測するコンピュータに、前記欠陥箇所の有無が既知である複数のサンプルパターンのそれぞれから、各サンプルパターンを成す図形間の相対位置関係に関する特徴量を含む第1特徴ベクトルを抽出し、抽出された前記第1特徴ベクトルに基づき、前記欠陥箇所の有無を識別する識別モデルを生成し、生成された前記識別モデルに基づき、予測対象パターンにおける前記欠陥箇所を予測する、処理を実行させる。
本件の欠陥箇所予測方法は、コンピュータにより、集積回路のパターン形成工程で生じる欠陥箇所を予測する方法であって、前記欠陥箇所の有無が既知である複数のサンプルパターンのそれぞれから、各サンプルパターンを成す図形間の相対位置関係に関する特徴量を含む第1特徴ベクトルを抽出し、抽出された前記第1特徴ベクトルに基づき、前記欠陥箇所の有無を識別する識別モデルを生成し、生成された前記識別モデルに基づき、予測対象パターンにおける前記欠陥箇所を予測する。
集積回路のパターン形成工程で生じる欠陥箇所が精度よく予測される。
一実施形態の欠陥箇所予測装置のハードウエア構成および機能構成を示すブロック図である。 本実施形態におけるサンプルパターンのレイアウトデータ(頂点座標リスト)の例を示す図である。 (A)〜(C)はボロノイ図およびドロネー図を説明するものである。 (A)〜(C)は本実施形態におけるパターン階層化の第1例を示す図である。 (A)および(B)はそれぞれ本実施形態におけるパターン階層化の第2例および第3例を示す図である。 (A)〜(C)は本実施形態におけるパターン階層化の具体例を示す図、(D)〜(F)はそれぞれ(A)〜(C)に示すパターンに対し生成されるドロネー図である。 本実施形態における学習データの例を示す図である。 本実施形態における識別モデルとしての分類木の例を示す図である。 本実施形態におけるホットスポット位置情報の例を示す図である。 本実施形態の欠陥箇所予測装置による処理を概略的に説明するフローチャートである。 本実施形態における中心パターンの特徴ベクトル抽出処理を説明するフローチャートである。 本実施形態における周辺パターンの特徴ベクトル抽出処理を説明するフローチャートである。 本実施形態におけるホットスポット識別モデルの生成処理を説明するフローチャートである。 本実施形態におけるホットスポットの検出処理を説明するフローチャートである。 (A)および(B)はホットスポットを説明する図である。 (A)および(B)はOPCを説明する図である。 (A)および(B)は機械学習によるピクセル方式のパターンマッチングを説明する図である。 (A)〜(D)は機械学習による頂点・線分方式のパターンマッチングを説明する図である。 (A)および(B)は機械学習によるピクセル方式のパターンマッチングの課題を説明する図である。 (A)および(B)は機械学習による頂点・線分方式のパターンマッチングの課題を説明する図である。
以下、図面を参照して実施の形態を説明する。
〔1〕本実施形態の欠陥箇所予測装置の構成
図1は、一実施形態の欠陥箇所予測装置1のハードウエア構成および機能構成を示すブロック図である。
図1に示す欠陥箇所予測装置1は、LSI等の集積回路のパターン形成工程で生じる欠陥箇所の位置、特にリソグラフィ工程で光近接効果により生じる欠陥箇所を予測する。以下では「欠陥箇所」を「ホットスポット」という場合がある。
〔1−1〕欠陥箇所予測装置のハードウエア構成および機能構成
欠陥箇所予測装置1は、一般的なパーソナルコンピュータ等の計算機から構成され、処理部10および記憶部20を有するほか、設計者によって操作され各種情報を本装置1に入力するマンマシンインタフェース(図示略)を有している。処理部10は、CPU等であり、記憶部20は、RAM(Random Access Memory),ROM(Read Only Memory),HDD(Hard Disk Drive),SSD(Solid State Drive)等の内部記憶装置であってもよいし、外部記憶装置であってもよい。
処理部10は、欠陥箇所予測プログラムを実行することにより、後述する第1抽出部11,生成部12,第2抽出部13および予測部14としての機能を果たす。
記憶部20は、上述した欠陥箇所予測プログラムを記憶するほか、後述するサンプルパターン21,学習データ22,ホットスポット識別モデル23,予測対象パターン24およびホットスポット位置情報25を記憶する。
記憶部20には、ホットスポットの有無が既知である複数のサンプルパターン21が記憶されている。各サンプルパターン21は、各サンプルパターンを成す矩形や多角形の頂点座標リスト(レイアウトデータ)と、各サンプルパターン21におけるホットスポットの有無に関するホットスポット情報(図示略)とを含む。図2は本実施形態におけるサンプルパターン21のレイアウトデータ(頂点座標リスト)の例を示す図である。図2に示すように、頂点座標リストは、一つのサンプルパターンを成す複数の図形のそれぞれの頂点座標を、1行毎に記録している。図2においては、矩形RECT1の4つの頂点座標や、多角形POLY2の7つの頂点座標が示されている。頂点座標リストとしては、GDS(Graphic Data System)等の既存の図形データフォーマットを利用してもよい。なお、ホットスポットが有ることが既知であるサンプルパターン21の中心位置は、ホットスポットの発生位置に対応している。また、複数のサンプルパターン21は、同一または略同一のサイズおよび形状を有する局所的パターンである。
〔1−2〕特徴ベクトルの抽出
第1抽出部11は、記憶部20に記憶された複数のサンプルパターン21のそれぞれから、各サンプルパターン21を成す図形間の相対位置関係に関する特徴量を含む第1特徴ベクトルを抽出する機能を有している。ここで、相対位置関係に関する特徴量は、各サンプルパターン21を成す図形の頂点を結んで得られる複数の三角形、より具体的には、前記頂点に対するドロネー三角分割(Delaunay triangulation)により生成される複数の三角形に基づき抽出される。
図3(A)〜図3(C)は、ボロノイ図(Voronoi diagram)およびドロネー図(Delaunay diagram)を説明する図である。特に、図3(A)は配線パターンの一例を示す図、図3(B)は図3(A)に示す配線パターンに対し生成されるボロノイ図、図3(C)は図3(A)に示す配線パターンもしくは図3(B)に示すボロノイ図に対し生成されるドロネー図である。なお、図3(A)〜図3(C)において、網掛け部分は配線パターンを示している。
具体的に、図3(A)に示すサンプルパターン21の配線パターンについて、第1抽出部11は、配線パターンを成す各図形の頂点座標(パターン中心に対する相対座標)を求め、求められた頂点座標から図3(B)に示すボロノイ図を生成する。ボロノイ図は、平面または空間上の点集合の各点について、どの点に最も近いかによって分割して生成される図である。第1抽出部11は、図3(B)に示すボロノイ図から、隣接する領域の母点(generatrix)どうしを結ぶことにより、図3(C)に示すドロネー図を生成する。これにより、第1抽出部11は、各サンプルパターン21を成す図形の頂点をドロネー三角図で表現し、各図形間の相対位置関係を表現する。
第1抽出部11は、例えば図3(C)に示すようなドロネー図から、相対位置関係に関する特徴量を抽出し、各サンプルパターン21についての第1特徴ベクトルを生成する。ここで抽出される相対位置関係に関する特徴量は、例えば以下の(1)〜(4)を含む。
(1) 頂点の数(ノード数)
(2) 複数の三角形の辺の数(エッジ数)
(3) 複数の三角形の面積の平均,標準偏差,最大値および最小値
(4) 複数の三角形のうち面積の小さい所定数の三角形の重心のそれぞれと各サンプルパターン21の中心との間の前記所定数の距離。この項目(4)の距離は、各サンプルパターン21における細かい図形が、パターン中心に近い箇所に存在するか、パターン中心から遠い箇所に存在するかを示す指標となる。
なお、上述した例において、第1抽出部11は、ボロノイ図からドロネー図を生成しているが、例えば逐次添加法を用いることにより、ボロノイ図を生成することなく、配線パターンを成す各図形の頂点座標からドロネー図を生成することも可能である。
また、上述した例において、第1抽出部11は、ドロネー図から特徴量を抽出しているが、各サンプルパターン21を成す図形の頂点に対し生成されるボロノイ図(図3(B)参照)における多角形に基づき、相対位置関係に関する特徴量を抽出してもよい。この場合もドロネー図から抽出される特徴量と同様、例えば以下の(11)〜(14)を含む。
(11) 頂点の数(ノード数)
(12) 複数の多角形の辺の数(エッジ数)
(13) 複数の多角形の面積の平均,標準偏差,最大値および最小値
(14) 複数の多角形のうち面積の小さい所定数の多角形の重心のそれぞれと各サンプルパターン21の中心との間の前記所定数の距離。
図19(A)〜図20(B)に示したピクセル方式や頂点・線分方式では、パターンの基準位置のズレによって特徴量が変動し特徴ベクトルがばらつく。これに対し、上述した特徴量(1)〜(4)または(11)〜(14)は、図形間の相対位置関係に関する値であるため、各サンプルパターンの中心位置が多少ずれたとしても、大きく変動することがない。
〔1−3〕パターン階層化
前述したように、ホットスポットの識別に際して、中心領域の図形と周辺領域の図形とを同程度に考慮すると周辺領域の図形に係る特徴量がノイズになる。そこで、本実施形態では、以下に説明するパターン階層化が行なわれ、階層化されたパターン毎に、特徴ベクトルの抽出や識別モデルの生成などの処理が実行される。
一方、第1抽出部11は、上述した特徴ベクトルを抽出する前に、各サンプルパターン21を、予め設定された領域サイズr0,r1,r2,…(r0<r1<r2<…)に基づき、第1中心パターンと1以上の第1周辺パターンとに分ける機能も有している。このように各サンプルパターン21を第1中心パターンと1以上の第1周辺パターンとに分けることを「パターン階層化」という。第1中心パターンは、各サンプルパターン21の中心領域に属する配線パターンであり、1以上の第1周辺パターンは、各サンプルパターン21の中心領域よりも外側の1以上の周辺領域に属する配線パターンである。そして、第1抽出部11は、上述した第1中心パターンと1以上の第1周辺パターンとのそれぞれから上述した第1特徴ベクトルを抽出する。なお、第1抽出部11による特徴ベクトルの抽出処理については、図11および図12に示すフローチャートを参照しながら後述する。
ここで、図4(A)〜図6(F)を参照しながら、中心パターンおよび1以上の周辺パターンの具体例について説明する。なお、各サンプルパターン21の中心領域や周辺領域は、記憶部20に予め設定される領域サイズr0,r1,r2,…により規定される。また、領域サイズr0,r1,r2,…は、パターン中心からの距離を示し、リソグラフィ工程のパラメータに基づき決定される。パラメータとしては、例えば、リソグラフィ工程における露光用光源の照射光の中心からの距離に対する光強度が用いられる。光強度は、中心から離れるほど低下する。このとき、例えば、光強度が所定値v1以上の円領域の半径が領域サイズr0として決定され、光強度が所定値v2(<v1)以上の円領域の半径が領域サイズr1(>r0)として決定され、以下同様にr2,…が決定される。
図4(A)〜図4(C)は、本実施形態におけるパターン階層化の第1例を示す図である。なお、図4(A)〜図4(C)において、網掛け部分は配線パターンを示している。
第1例では、図4(B)および図4(C)に示すように、パターン中心を中心とする半径r0の円内が中心領域であり、パターン中心を中心とする半径r0の円と半径r1の円との間が周辺領域(1)である。同様に、パターン中心を中心とする半径r1の円と半径r2の円との間が周辺領域(2)であり、パターン中心を中心とする半径r2の円の外側が周辺領域(3)である。
第1抽出部11は、図4(B)に示すように、図4(A)に示すレイアウトパターンから、半径r0の中心領域内に存在するパターン、もしくは、同中心領域を通過するパターンを、中心パターンとして扱う。また、第1抽出部11は、図4(C)に示すように、図4(A)に示すレイアウトパターンから、図4(B)に示す中心パターンを除き、半径r0の円と半径r1の円との間の周辺領域(1)内に存在または通過するパターンを、周辺パターン(1)として扱う。第1例では、周辺領域(2),(3)に属するパターンは存在していない。
図5(A)および図5(B)は、それぞれ本実施形態におけるパターン階層化の第2例および第3例を示す図である。なお、図5(A)および図5(B)において、網掛け部分は配線パターンを示している。
第2例では、図5(A)に示すように、上述した第1例と同様、パターン中心を中心とする半径r0の円内が中心領域であり、パターン中心を中心とする半径r0の円と半径r1の円との間が周辺領域(1)である。同様に、パターン中心を中心とする半径r1の円と半径r2の円との間が周辺領域(2)であり、パターン中心を中心とする半径r2の円の外側が周辺領域(3)である。第1抽出部11は、図5(A)に示す中心領域に存在するパターンを中心パターンとして扱う。また、第1抽出部11は、図5(A)に示す周辺領域(1)に存在するパターンを周辺パターン(1)として扱う。同様に、第1抽出部11は、図5(A)に示す周辺領域(2)に存在するパターンを周辺パターン(2)として扱い、図5(A)に示す周辺領域(3)に存在するパターンを周辺パターン(3)として扱う。
第3例では、図5(B)に示すように、パターン中心を中心とする辺長2xr0の正方形内が中心領域であり、パターン中心を中心とする辺長2xr0の正方形と辺長2xr1の正方形との間が周辺領域(1)である。同様に、パターン中心を中心とする辺長2xr1の正方形と辺長2xr2の正方形との間が周辺領域(2)であり、パターン中心を中心とする辺長2xr2の正方形の外側が周辺領域(3)である。そして、第1抽出部11は、第2例と同様、中心領域および周辺領域(1)〜(3)に存在するパターンをそれぞれ中心パターンおよび周辺パターン(1)〜(3)として扱う。
第1抽出部11は、上述した第1例〜第3例のいずれの手法によりパターン階層化を行なってもよい。ここで、図6(A)〜図6(F)を参照しながら、上述した第3例の手法を用いてパターン階層化を行なった後、第1特徴ベクトルの抽出を行なう場合の具体例について説明する。
図6(A)〜図6(C)は、本実施形態におけるパターン階層化の具体例を示す図、図6(D)〜図6(F)はそれぞれ図6(A)〜図6(C)に示すパターンに対し生成されるドロネー図である。なお、図6(A)〜図6(C)において、網掛け部分は配線パターンを示している。
本具体例では、上述した第3例と同様、パターン中心を中心とする辺長2xr0の正方形内が中心領域であり、第1抽出部11は、図6(A)に示すように、中心領域に存在するパターンを中心パターンとして扱う。また、パターン中心を中心とする辺長2xr0の正方形と辺長2xr1の正方形との間が周辺領域(1)であり、第1抽出部11は、図6(B)に示すように、周辺領域(1)に存在するパターンを周辺パターン(1)として扱う。さらに、パターン中心を中心とする辺長2xr1の正方形の外側が周辺領域(2)であり、第1抽出部11は、図6(C)に示すように、周辺領域(2)に存在するパターンを周辺パターン(2)として扱う。
第1抽出部11は、図6(A)〜図6(C)に示すような中心パターンおよび周辺パターン(1),(2)を得ると、中心パターンおよび周辺パターン(1),(2)のそれぞれについて頂点を抽出する。ここで抽出される頂点は、中心パターンおよび周辺パターン(1),(2)のそれぞれを成す図形の隅部頂点を含むとともに、中心領域または周辺領域(1),(2)の境界と図形との交点を含んでいる。
第1抽出部11は、図6(A)に示す中心パターンにおける頂点に対するドロネー三角分割により、図6(D)に示すドロネー図を生成し、上述した特徴量(1)〜(4)を算出し、中心パターン用の特徴ベクトルを得る。また、第1抽出部11は、図6(B)に示す周辺パターン(1)における頂点に対するドロネー三角分割により、図6(E)に示すドロネー図を生成し、上述した特徴量(1)〜(4)を算出し、周辺パターン(1)用の特徴ベクトルを得る。同様に、第1抽出部11は、図6(C)に示す周辺パターン(2)における頂点に対するドロネー三角分割により、図6(F)に示すドロネー図を生成し、上述した特徴量(1)〜(4)を算出し、周辺パターン(2)用の特徴ベクトルを得る。
〔1−4〕学習データ
第1抽出部11は、階層化されたパターン毎に抽出した特徴ベクトルを、各サンプルパターン21について予め既知であるホットスポット情報とともに、例えば図7に示す学習データ22として記憶部20に格納する。なお、ホットスポット情報は、前述した通り、対応パターンにホットスポットが有るか無いかを示す情報であり、ホットスポットが有る場合に“1”、ホットスポットが無い場合に“0”となる。
図7は、本実施形態における学習データ22の例を示す図である。図7に示す学習データ22における一行には、1個のパターンから抽出された第1特徴ベクトル(f1,f2,f3,...,f8)と、当該1個のパターンのホットスポット情報とが記録される。ここで、第1特徴ベクトルに含まれる特徴量f1,f2,f3,...,f8としては、上述した特徴量(1)〜(4)または(11)〜(14)が用いられる。また、例えば、3個のサンプルパターンが与えられ、第1抽出部11が、各サンプルパターンを1個の中心パターンと2個の周辺パターンとの計三つのパターンに分け特徴量を抽出した場合、9個の特徴ベクトルがホットスポット情報とともに学習データ22として記録される。なお、学習データ22の行番号が、各特徴ベクトルの識別情報として用いられる。
図7に示す学習データ22において、ホットスポット情報としては、ホットスポットの有無に対応する“1”または“0”が設定される。本件は、これに限定されるものではなく、ホットスポットへのなりやすさを示す0〜1の範囲内の値を、ホットスポット情報として用いてもよい。ここで、ホットスポットへのなりやすさは、各パターンにおいてホットスポットが発生する可能性を示すもので、過去の製造データに基づいて取得され記憶部20に予め設定される。ホットスポットへのなりやすさがホットスポット情報として与えられる場合、例えば、0.8以上をホットスポット有りと見なし、0.8未満をホットスポット無しと見なす。
〔1−5〕識別モデルの生成
生成部12は、第1抽出部11により抽出された第1特徴ベクトルを含む学習データ22に基づき、ホットスポットの有無を識別するホットスポット識別モデル23を生成し、記憶部20に格納する。生成部12は、第1中心パターンおよび1以上の第1周辺パターンのそれぞれから抽出された第1特徴ベクトル(図7参照)に基づき、第1中心パターンおよび1以上の第1周辺パターンのそれぞれについてホットスポット識別モデルを生成する。例えば、第1周辺パターンが2階層でありサンプルパターンを3階層に分けて第1特徴ベクトルを抽出した場合、生成部12は、複数のサンプルパターンにおける中心パターンから抽出された複数の第1特徴ベクトルに基づき識別モデル0を生成する。同様に、生成部12は、複数のサンプルパターンにおける周辺パターン(1)から抽出された複数の第1特徴ベクトルに基づき識別モデル1を生成するとともに、複数のサンプルパターンにおける周辺パターン(2)に基づき識別モデル2を生成する。生成部12は、生成した識別モデル0〜2をホットスポット識別モデル23として記憶部20に格納する。
このとき、生成部12は、機械学習により、全ての真のホットスポットがホットスポットとして識別されるような識別モデルを生成する。機械学習手法としては、例えば、サポートベクターマシンや分類木を使用した手法が用いられる。
また、生成部12は、ホットスポット識別モデル0〜2として、本実施形態では、図8に示すような分類木を生成する。分類木は、後述する予測部14で分割後パターンにおけるホットスポットの有無を識別するために用いられる。分類木は、後述する予測対象パターンの分割後パターンから抽出される第2特徴ベクトルに含まれる特徴量の値に基づく条件判定を行なうことにより、分割後パターンの分類を行なう。つまり、分類木は、分割後パターンから抽出された第2特徴ベクトルに基づき、当該分割後パターンを、複数のサンプルパターンのうちホットスポットが有るものの少なくとも一つ、または、複数のサンプルパターンのうちホットスポットが無いものの少なくとも一つに分類する。
図8は、本実施形態における識別モデル23としての分類木の例を示す図である。図8に示す分類木は、分割後パターンを3つのグループに分類するモデルである。各グループには、一以上のサンプルパターンが属している。後述する予測部14は、ホットスポットの有無が未知の分割後パターンから抽出された第2特徴ベクトルの各特徴量を、分類木の条件判定に当てはめながら分類木を辿ることにより、分割後パターンが最も類似するグループを識別する。このとき、最も類似するグループに関する情報が得られるとともに、最も類似するグループと分割後パターンとの類似度が得られる。
なお、上記類似度は、以下のようにして算出される。分類木の生成に際し、例えば統計解析ツールのR言語を使用する場合、予測誤差が得られる。予測誤差が低いほど類似度が高いとすると、[類似度]=1−[予測誤差]として定義することができる。このような類似度を指標として用いることにより、分割後パターンが最も類似するグループ、もしくは、分割後パターンが最も類似する一つのサンプルパターンが選択・識別される。
図8に示す分類木(ホットスポット識別モデル23)において、条件判定の内容は、例えば「三角形の面積の最大値≧SA」,「三角形の面積の最大値<SA」,「三角形の面積の最小値<SB」,「三角形の面積の最小値≧SB」である。図8に示した分類木は、分割後パターンを、2つの条件判定1,2に従って3つのグループに分類する簡素なモデルであるが、実際の分類木は、分割後パターンを、多数の条件判定に従って、より多くのグループに分類するツリー構造になっている。
生成部12は、1以上の第1周辺パターンのうちi番目(iは自然数)の第1周辺パターンについて生成された識別モデルiによる識別結果の擬似エラー率を算出する機能を有している。なお、以下では、「1以上の周辺パターンのうちi番目の周辺パターン」を「周辺パターン(i)」と記載する。擬似エラーは、ホットスポットが有るサンプルパターンを誤ってホットスポットが無いと識別したり、逆にホットスポットが無いサンプルパターンを誤ってホットスポットが有ると識別したりすることであり、擬似エラー率は、その発生割合を示す。生成部12は、算出された擬似エラー率が所定値α以上である場合、第1周辺パターン(i)よりも外側の第1周辺パターン(i+1)について識別モデルi+1を生成する機能を有している。一方、生成部12は、算出された擬似エラー率が所定値α未満である場合または擬似エラー率が減少しなくなった場合、識別モデルの生成を終了する機能を有している。なお、生成部12の上記機能については、図13に示すフローチャートを参照しながら後述する。
〔1−6〕ホットスポットの予測
記憶部20には、適当なタイミングで、ホットスポットの発生を予測しそのホットスポットの位置を推定すべき予測対象パターン24のレイアウトデータが格納される。予測対象パターン24のレイアウトデータは、図2に示すサンプルパターン21のレイアウトデータと同様の頂点座標リストである。ただし、予測対象パターン24は、当然、ホットスポットの有無が未知であるので、ホットスポットの有無に関するホットスポット情報を含んでいない。また、各サンプルパターン21は、ホットスポットを一つだけ含む局所的パターンであるのに対し、予測対象パターン24は、複数のホットスポットを含みうる、局所的パターンよりも大きいパターンである。
第2抽出部13は、予測対象パターン24を各サンプルパターン21に応じたサイズに分割する機能を有している。第2抽出部13は、同分割機能により得られた各分割後パターンを、各分割後パターンの中心領域に属する第2中心パターンと、各分割後パターンの中心領域よりも外側の1以上の周辺領域に属する1以上の第2周辺パターンとに分ける機能を有している。このとき、第2抽出部13は、第1抽出部11が各サンプルパターン21に対して行なったパターン階層化と同じ基準に従って、各分割後パターンを中心パターンと1以上の周辺パターンとに分ける。さらに、第2抽出部13は、各分割後パターンにおける中心パターンおよび1以上の周辺パターンのそれぞれから、各パターンを成す図形間の相対位置関係に関する特徴量を含む第2特徴ベクトルを抽出する。第2抽出部13によって抽出される第2特徴ベクトルは、第1抽出部11によって抽出された第1特徴ベクトルと同じ種類の特徴量を含むもので、例えば上述した特徴量(1)〜(4)または(11)〜(14)を含んでいる。
予測部14は、生成部12により生成された識別モデル0,1,2,…に基づき、予測対象パターンにおけるホットスポットの位置を推定・予測する。より具体的に、予測部14は、第2抽出部13により抽出された第2特徴ベクトルと、生成部12によって生成された識別モデル0,1,2,…とに基づき、各分割後パターンにおけるホットスポットの有無を識別することにより、予測対象パターンにおけるホットスポットの位置を推定・予測する。
予測部14は、以下の条件(21)および条件(22)の両方を満たした時、分割後パターンにホットスポットが有ると識別する。
条件(21): 第1中心パターンについて生成された識別モデル0と分割後パターンにおける第2中心パターンから抽出された第2特徴ベクトルとに基づき、分割後パターンが複数のサンプルパターンのうちホットスポットが有るものの少なくとも一つに一致または類似する判断した場合。
条件(22): 1以上の第1周辺パターンについて生成された識別モデル1,2,…と分割後パターンにおける1以上の第2周辺パターンから抽出された第2特徴ベクトルとに基づき、分割後パターンが複数のサンプルパターンのうちホットスポットが有るものの少なくとも一つに一致または類似すると判断した場合。
予測部14は、以下の条件(23)または条件(24)を満たした時、分割後パターンにホットスポットが無いと識別する。
条件(23): 第1中心パターンについて生成された識別モデル0と分割後パターンにおける第2中心パターンから抽出された第2特徴ベクトルとに基づき、分割後パターンが複数のサンプルパターンのうちホットスポットが無いものの少なくとも一つに一致または類似すると判断した場合。
条件(24): 1以上の第1周辺パターンについて生成された識別モデル1,2,…と分割後パターンにおける1以上の第2周辺パターンから抽出された第2特徴ベクトルとに基づき、分割後パターンが複数のサンプルパターンのうちホットスポットが無いものの少なくとも一つに一致または類似すると判断した場合。
上述した条件(21)〜(24)に基づくホットスポットの有無の判断は、例えば、図8を参照しながら上述した分類木(識別モデル0,1,2,…)を用いて行なわれる。つまり、予測部14は、第2抽出部13によって抽出された第2特徴ベクトルの各特徴量を、各分類木の条件判定に当てはめながら分類木を辿ることにより、分割後パターンが最も類似するグループを識別し分割後パターンにおけるホットスポットの有無を識別する。なお、予測部14の上記機能については、図14に示すフローチャートを参照しながら後述する。
前述したように、本実施形態において、複数のサンプルパターン21のうちホットスポットがあるサンプルパターンの中心位置は、ホットスポットの位置に対応している。したがって、予測部14は、分割後パターンにホットスポットが有ると識別した場合、分割後パターンの中心位置を予測対象パターンにおけるホットスポットの位置として推定・予測する。予測部14は、推定・予測したホットスポットの位置、つまりX座標値およびY座標値を、ホットスポット位置情報25として記憶部20に格納する。
図9は本実施形態におけるホットスポット位置情報25の例を示す図である。図9に示す例では、各ホットスポットを特定するID(識別情報)と、当該IDによって特定されるホットスポットの位置を示すX座標値およびY座標値と、当該IDによって特定されるホットスポットのスコアとが対応付けられて記録されている。スコアとしては、例えば、識別モデルによって識別・予測されたホットスポットの有無に対応する“1”または“0”を記録してもよい。また、スコアとしては、識別モデルによって識別・予測される、ホットスポットが発生する可能性を示す0〜1の範囲内の値を記録してもよい。図9では、後者のスコアを記録する例が示されている。
〔2〕本実施形態の欠陥箇所予測装置の動作
次に、上述のごとく構成された本実施形態の欠陥箇所予測装置1の具体的な動作について、図10〜図14を参照しながら説明する。
〔2−1〕欠陥箇所予測装置による処理の概略
図10に示すフローチャート(ステップS1〜S3)に従って、本実施形態の欠陥箇所予測装置1による処理を概略的に説明する。
図10に示すように、欠陥箇所予測装置1による処理は、識別モデル生成処理と検出処理との二つに分けられる。識別モデル生成処理は、ホットスポットの有無が既知である複数のサンプルパターン21に基づきホットスポット識別モデルを生成する処理であり、特徴ベクトル抽出処理(ステップS1)とホットスポット識別モデル生成処理(ステップS2)とを含む。検出処理は、生成されたホットスポット識別モデルを用いて予測対象パターンにおけるホットスポットの位置を予測・検出する処理であり、ホットスポット検出処理(ステップS3)を含む。
欠陥箇所予測装置1による処理を開始するに先立ち、記憶部20には、ホットスポットの有無が既知である複数のサンプルパターン21が予め記憶されている。
特徴ベクトル抽出処理(ステップS1)において、記憶部20から読み出された各サンプルパターン21は、第1抽出部11により、第1中心パターンと1以上の第1周辺パターン(1),(2),…とに分けられる。そして、第1抽出部11により、第1中心パターンと1以上の第1周辺パターン(1),(2),…とのそれぞれから、各サンプルパターンを成す図形間の相対位置関係に関する特徴量を含む第1特徴ベクトルが抽出される。抽出された第1特徴ベクトルは、各サンプルパターン21のホットスポット情報とともに、学習データ22(図7参照)として記憶部20に格納される。第1抽出部11による特徴ベクトル抽出処理については、図11および図12に示すフローチャートを参照しながら後述する。
学習データ22が得られると、ホットスポット識別モデル生成処理(ステップS2)において、ホットスポットの有無を識別するホットスポット識別モデル23(図8参照)が、生成部12により、学習データ22に基づき生成される。このとき、生成部12は、複数のサンプルパターン21における中心パターンから抽出された複数の第1特徴ベクトルに基づき、中心パターン用の識別モデル(分類木)0を生成する。同様に、生成部12は、複数のサンプルパターン21における周辺パターン(i)(iは自然数)から抽出された複数の第1特徴ベクトルに基づき、周辺パターン(i)用の識別モデル(分類木)iを生成する。生成された識別モデル0,1,2,…は記憶部20に格納される。生成部12によるホットスポット識別モデル生成処理については、図13に示すフローチャートを参照しながら後述する。
階層化されたパターン毎に識別モデル23が得られるとともに、ホットスポット未検出のレイアウトデータである予測対象パターン24が設定されると、予測対象パターン24に対するホットスポット検出処理(ステップS3)が実行される。なお、予測対象パターン24のレイアウトデータは、GDSフォーマット等の図形データである。
ホットスポット検出処理(ステップS3)において、記憶部20から読み出された予測対象パターン24は、第2抽出部13により、各サンプルパターン21に応じたサイズを有する分割後パターンに分割される。各分割後パターンは、第2抽出部13により、第2中心パターンと1以上の第2周辺パターン(1),(2),…とに分けられる。そして、第2抽出部13により、第2中心パターンと1以上の第2周辺パターン(1),(2),…とのそれぞれから、各分割後パターンを成す図形間の相対位置関係に関する特徴量を含む第2特徴ベクトルが抽出される。
このように抽出された第2特徴ベクトルと、生成部12によって生成された識別モデル0,1,2,…とに基づき、予測部14により、各分割後パターンにおけるホットスポットの有無が識別される。このとき、予測部14により、分割後パターンにホットスポットが有ると識別された場合、分割後パターンの中心位置が予測対象パターン24におけるホットスポットの位置として予測・検出される。検出されたホットスポットの位置は、ホットスポット位置情報25(図9参照)として記憶部20に格納される。第2抽出部13および予測部14によるホットスポット検出処理については、図14に示すフローチャートを参照しながら後述する。
〔2−2〕特徴ベクトル抽出処理
次に、第1抽出部11による特徴ベクトルの抽出処理について、図11および図12に示すフローチャートに従って説明する。なお、図11は中心パターンの特徴ベクトル抽出処理を説明するフローチャートであり、図12は周辺パターンの特徴ベクトル抽出処理を説明するフローチャートである。
第1抽出部11は、図11に示すフローチャート(ステップS11〜S15)に従って中心パターンの特徴ベクトル抽出処理を実行する。なお、第1抽出部11が特徴ベクトル抽出処理を開始するに先立ち、記憶部20には、例えばk個のサンプルパターンp1,p2,…,pk(kは自然数)と領域サイズr0,r1,r2,…(r0<r1<r2<…)とが記憶部20に格納されている。
第1抽出部11は、k個のサンプルパターンの中から未選択のサンプルパターンpi(i=1,2,…,k)を選択する(ステップS11)。
第1抽出部11は、選択したパターンpiの中心領域内に存在するq個の頂点(配線パターンの頂点)を抽出し、頂点集合V=(v1,v2,v3,…,vq)を得る(ステップS12)。中心領域は、例えば図5(A),図5(B)および図6(A)を参照しながら前述した通り、選択したパターンpiの中心を中心とする半径r0の円内の領域、もしくは、辺長2xr0の正方形内の領域である。なお、qは、中心領域内に存在する頂点の数を示す自然数である。
第1抽出部11は、ステップS12で得られた頂点集合Vから、例えば図3(C)や図6(D)に示すようなドロネー図を生成する(ステップS13)。ドロネー図の生成に際しては、公知の手法を用いたライブラリ,統計ツールなどが利用される。
そして、第1抽出部11は、ステップS13で得られたドロネー図から、選択したパターンpiの中心領域における図形間の相対位置関係に関する特徴量、即ち、上述した特徴量(1)〜(4)を算出し、これらの特徴量を要素とする中心パターン用特徴ベクトルFiを取得する(ステップS14)。
この後、第1抽出部11は、全てのサンプルパターンを選択したか否かを判断する(ステップS15)。未選択のサンプルパターンが存在する場合(ステップS15のNOルート)、第1抽出部11は、ステップS11に移行し、全てのサンプルパターンが選択されるまで(ステップS15でYES判定となるまで)、ステップS11〜S15の処理を繰り返し実行する。以上の処理によって、k個のサンプルパターンp1,p2,…,pkから、k組の中心パターン用特徴ベクトルF1,F2,…,Fkが取得される。取得された中心パターン用特徴ベクトルの集合{F1,F2,…,Fk}は、記憶部20に格納される。
一方、第1抽出部11は、図12に示すフローチャート(ステップS21〜S25)に従って周辺パターンの特徴ベクトル抽出処理を実行する。
第1抽出部11は、k個のサンプルパターンの中から未選択のサンプルパターンpiを選択する(ステップS21)。
第1抽出部11は、選択したパターンpiの周辺領域(1)内に存在するq個の頂点を抽出し、頂点集合V=(v1,v2,v3,…,vq)を得る(ステップS22)。
周辺領域(1)は、例えば図5(A)を参照しながら前述した通り、選択したパターンpiの中心からの距離がr0以上r1以下の領域である。また、周辺領域(1)は、例えば図5(B)や図6(B)を参照しながら前述した通り、選択したパターンpiの中心を中心とする辺長2xr0の正方形と辺長2xr1の正方形との間の領域であってもよい。このとき、第1抽出部11により抽出される頂点は、周辺領域(1)内に存在する配線パターン図形の頂点を含むとともに、当該配線パターン図形と周辺領域(1)の内周側境界および外周側境界との交点を含んでいる。
第1抽出部11は、ステップS22で得られた頂点集合Vから、例えば図6(E)に示すようなドロネー図を生成する(ステップS23)。ドロネー図の生成に際しては、公知の手法を用いたライブラリ,統計ツールなどが利用される。
そして、第1抽出部11は、ステップS23で得られたドロネー図から、選択したパターンpiの周辺領域(1)における図形間の相対位置関係に関する特徴量、即ち、上述した特徴量(1)〜(4)を算出し、これらの特徴量を要素とする、周辺パターン(1)用の特徴ベクトルF1iを取得する(ステップS24)。
この後、第1抽出部11は、全てのサンプルパターンを選択したか否かを判断する(ステップS25)。未選択のサンプルパターンが存在する場合(ステップS25のNOルート)、第1抽出部11は、ステップS21に移行し、全てのサンプルパターンが選択されるまで(ステップS25でYES判定となるまで)、ステップS21〜S25の処理を繰り返し実行する。以上の処理によって、k個のサンプルパターンp1,p2,…,pkから、k組の周辺パターン(1)用の特徴ベクトルF11,F12,…,F1kが取得される。取得された周辺パターン(1)用の特徴ベクトルの集合{F11,F12,…,F1k}は、記憶部20に格納される。
以下、同様にして、j番目(jは自然数)の周辺パターン用の特徴ベクトルの集合{Fj1,Fj2,…,Fjk}が、第1抽出部11によって取得され、記憶部20に格納される。
従って、以上の処理により、中心パターン用特徴ベクトルの集合{F1,F2,…,Fk}と、周辺パターン(1)用特徴ベクトルの集合{F11,F12,…,F1k}と、… 周辺パターン(j)用特徴ベクトルの集合{Fj1,Fj2,…,Fjk}とが取得され、記憶部20に格納される。つまり、全部でk×(j+1)個の特徴ベクトルが抽出される。このとき、jは周辺パターンの階層数である。
〔2−3〕ホットスポット識別モデル生成処理
次に、生成部12によるホットスポット識別モデルの生成処理について、図13に示すフローチャート(ステップS31〜S38)に従って説明する。
まず、生成部12は、ホットスポットの有無が既知のサンプルパターンから抽出された特徴ベクトルと、中心領域や周辺領域を規定する領域サイズr0,r1,r2,…と、擬似エラー率による判定基準である所定値(閾値)αとを読み込む(ステップS31)。このとき、ホットスポットの有るサンプルパターンの数(ホットスポット数)をn、ホットスポットの無いサンプルパターンの数(ノンホットスポット数)をm、全サンプルパターンの数をn+mとする。mおよびnはそれぞれ自然数である。
生成部12は、i=0を初期設定してから(ステップS32)、第1抽出部11によって得られた中心パターン用の特徴ベクトルF1,F2,…,Fkを記憶部20から読み込む。そして、生成部12は、中心パターン用の特徴ベクトルF1,F2,…,Fkに基づく機械学習を実行することにより、全ての真のホットスポットがホットスポットとして識別されるような、中心パターン用の識別モデル0を生成する(ステップS33)。なお、識別モデル0としては、例えば図8に示すような分類木が生成される。
生成された識別モデル0は、記憶部20に格納される。また、生成部12は、識別モデル0によってホットスポットが有ると識別されたサンプルパターンを記録し、識別モデル0によってホットスポットが無いと識別されたサンプルパターンの数(ノンホットスポット数)m0を取得する(ステップS34)。このとき、識別モデル0は、全ての真のホットスポットがホットスポットとして識別されるように生成されているので、識別モデル0によりホットスポットが有ると判断されるサンプルパターンの数はnである。しかし、識別モデル0の生成に際して周辺パターンは全く一切考慮されていないため、識別モデル0による識別結果には誤差が含まれ、ノンホットスポット数は、正しいノンホットスポット数mよりも小さい値m0(m0は自然数)になっていると考えられる。したがって、識別モデル0によってホットスポットの有無を識別されるサンプルパターンの数はn+m0となる。
ついで、生成部12は、i=i+1を設定してから(ステップS35)、第1抽出部11によって得られた周辺パターン(i)用の特徴ベクトルFi1,Fi2,…,Fikを記憶部20から読み込む。そして、生成部12は、周辺パターン(i)用の特徴ベクトルFi1,Fi2,…,Fikに基づく機械学習を実行することにより、全ての真のホットスポットがホットスポットとして識別されるような、周辺パターン(i)用の識別モデルiを生成する(ステップS36)。なお、識別モデルiとしては、例えば図8に示すような分類木が生成される。
生成された識別モデルiは、記憶部20に格納される。また、生成部12は、識別モデルiによってホットスポットが有ると識別されたサンプルパターンを記録し、識別モデルiによってホットスポットが無いと識別されたサンプルパターンの数(ノンホットスポット数)miを取得する(ステップS37)。識別モデルiによってホットスポットの有無を識別されるサンプルパターンの数はn+miとなる。
生成部12は、識別モデルiを生成すると、擬似エラー率を算出し、算出された擬似エラー率が所定値α未満か否かを判断する(ステップS38)。ここで、擬似エラー率は、前述したように擬似エラーの発生率を示すもので、擬似エラー率は、例えば、mi/(n+mi-1)として算出される。なお、nはホットスポットの有るサンプルパターンの数、miは識別モデルiによってホットスポットが無いと識別されるサンプルパターンの数、mi-1は識別モデルi−1によってホットスポットが無いと識別されるサンプルパターンの数である。
生成部12は、算出された擬似エラー率が所定値α以上である場合(ステップS38のNOルート)、ステップS35に戻り、周辺パターン(i)よりも外側の周辺パターン(i+1)について識別モデルi+1を生成し、記憶部20に格納する(ステップS36)。一方、生成部12は、算出された擬似エラー率が所定値α未満である場合(ステップS38のYESルート)または擬似エラー率が減少しなくなった場合、識別モデルの生成を終了する。
〔2−4〕ホットスポット検出処理
次に、第2抽出部13および予測部14によるホットスポットの検出処理について、図14に示すフローチャート(ステップS41〜S51)に従って説明する。
まず、第2抽出部13は、予測対象パターン24を各サンプルパターン21に応じたサイズに分割することにより、上述したサンプルパターン21と同一または略同一のサイズおよび形状を有する、複数の分割後パターンを取得する(ステップS41)。各分割後パターンは、ホットスポットの有無が未知のレイアウトパターンであり、GDSフォーマット等の図形データとして与えられる。また、第2抽出部13は、生成部12によって生成された識別モデル0,1,2,…,L(Lは自然数)を取得する(ステップS41)。本項で説明する例においては、階層化パターンつまり周辺パターンの段階数がLであり、L+1個の識別モデル0〜Lが取得されているものとする。
第2抽出部13は、i=0を初期設定した後(ステップS42)、分割後パターンの中心領域に属する第2中心パターンから、同第2中心パターンを成す図形間の相対位置関係に関する特徴量を含む第2特徴ベクトルを抽出する(ステップS43)。このとき、第2抽出部13は、図11のステップS12〜S14と同様の手順によって、上述した特徴量(1)〜(4)または(11)〜(14)を含む、中心パターン用の第2特徴ベクトルを抽出する。
そして、予測部14は、第2抽出部13により抽出された中心パターン用第2特徴ベクトルと、生成部12により生成された中心パターン用の識別モデル0とに基づき、分割後パターンにおけるホットスポットの有無を識別する(ステップS44)。予測部14は、分割後パターンにホットスポットが無いと識別した場合(上記条件(23)を満たした場合;ステップS45のNOルート)、今回処理対象になった分割後パターンにはホットスポットが無いと判定する(ステップS51)。この後、予測部14は、未処理の分割後パターンが無ければ処理を終了する一方、未処理の分割後パターンが有ればステップS41に戻り、ステップS41〜S45の処理を実行する。
予測部14は、分割後パターンにホットスポットが有ると識別した場合(上記条件(21)を満たした場合;ステップS45のYESルート)、i=i+1を設定する(ステップS46)。そして、予測部14は、分割後パターンの周辺領域(i)に属する第2周辺パターン(i)から、同第2周辺パターン(i)を成す図形間の相対位置関係に関する特徴量を含む第2特徴ベクトルを抽出する(ステップS47)。このとき、第2抽出部13は、図11のステップS12〜S14と同様の手順によって、上述した特徴量(1)〜(4)または(11)〜(14)を含む、周辺パターン(i)用第2特徴ベクトルを抽出する。
ついで、予測部14は、第2抽出部13により抽出された周辺パターン(i)用第2特徴ベクトルと、生成部12により生成された中心パターン用識別モデル0とに基づき、分割後パターンにおけるホットスポットの有無を識別する(ステップS48)。予測部14は、分割後パターンにホットスポットが無いと識別した場合(上記条件(24)を満たした場合;ステップS49のNOルート)、今回処理対象になった分割後パターンにはホットスポットが無いと判定する(ステップS51)。この後、予測部14は、未処理の分割後パターンが無ければ処理を終了する一方、未処理の分割後パターンが有ればステップS41に戻り、ステップS41〜S49の処理を実行する。
予測部14は、分割後パターンにホットスポットが有ると識別した場合(ステップS49のYESルート)、iがL以上であるかを判定する(ステップS50)。予測部14は、iがL未満である場合(ステップS50のNOルート)、ステップS46に戻り、次の周辺パターン(i+1)に対しステップS46〜S50の処理を実行する。
一方、予測部14は、分割後パターンにおける全ての段階の周辺パターンについてホットスポットが有ると識別すると(ステップS49のYESルートおよびステップS50のYESルート)、現在処理対象の分割後パターンにはホットスポットが有ると識別する。
予測部14は、分割後パターンにホットスポットが有ると識別した場合、分割後パターンの中心位置を予測対象パターン24におけるホットスポットの位置として推定・予測する。予測部14は、予測したホットスポットの位置、つまりX座標値およびY座標値を、ホットスポット位置情報25(図9参照)として記憶部20に格納する。格納後、予測部14は、未処理の分割後パターンが無ければ処理を終了する一方、未処理の分割後パターンが有ればステップS41に戻り、ステップS41〜S51の処理を実行する。
〔2−5〕作用効果
図19(A)〜図20(B)に示したように、ピクセル方式や頂点・線分方式では、パターンの基準位置のズレによって特徴量が変動し特徴ベクトルがばらつく。これに対し、本実施形態の第1抽出部11や第2抽出部13により抽出される、特徴量(1)〜(4)または(11)〜(14)は、図形間の相対位置関係に関する値であるため、各パターンの中心位置(基準位置)が多少ずれたとしても、大きく変動することがない。このため、各サンプルパターン21を成す図形の絶対位置による特徴量のばらつき、つまりは特徴ベクトルのばらつきの発生を抑止することができる。
また、サンプルパターンや分割後パターンにおいて、中心に近い図形については同図形の詳細な形状がホットスポットの発生に影響を与える一方で、中心から離れた図形については同図形の中心からの距離や同図形の面積がホットスポットの発生に影響を与える。つまり、中心領域に属する図形も周辺領域に属する図形も、どちらもホットスポットの発生に影響を与えるため、両方とも考慮する必要がある。しかし、中心領域の図形と周辺領域の図形とを同程度に考慮すると、周辺領域の図形に係る特徴量がノイズになり特徴ベクトルのばらつきの増大を招く。
そこで、本実施形態においては、パターン中心からの距離に応じて複数の周辺パターンが設定される。つまり、サンプルパターン21や分割後パターンは、中心パターンと一以上の周辺パターンとに区分けされ、特徴ベクトルの抽出や識別モデルの生成やホットスポットの予測・検出が、中心領域から周辺領域に向けて段階的に行なわれる。これにより、ホットスポットの発生傾向が考慮され、特徴ベクトルのばらつきを抑えることができる。
このように、本実施形態によれば、各パターンを成す図形間の相対位置関係に関する特徴量を用いることにより、パターンの基準位置のズレに伴う特徴ベクトルのばらつきが回避される。さらに、各パターンの特徴ベクトルを中心領域から周辺領域に向けて段階的に抽出することで、ホットスポットの発生傾向を考慮した特徴抽出・識別が可能となり、特徴ベクトルのばらつきが、さらに抑止される。従って、ホットスポットの検出精度/予測精度が向上する。
また、本実施形態では、生成部12は、擬似エラー率が所定値α未満になった場合または擬似エラー率が減少しなくなった場合、周辺パターンに基づく識別モデルの生成を終了させることで(図13参照)、識別モデルを無駄に生成することがない。これにより、識別モデルの生成処理が効率化されるとともに、ホットスポットの有無の識別精度を低下させることなく、ホットスポットの有無の識別処理を効率化することができる。
〔3〕その他
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は、係る特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変形、変更して実施することができる。
なお、上述した実施形態において、各パターンを成す図形間の相対位置関係に関する特徴量として、配線パターンの頂点に基づくドロネー図やボロノイ図から抽出された特徴量(1)〜(4)または(11)〜(14)を用いてるが、本発明は、これに限定されるものでない。各パターンを成す図形間の相対位置関係に関する特徴量は、各パターンの基準位置が多少ずれても値の変動が生じない性質をもつものであれば、上述した実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
上述した第1抽出部11,生成部12,第2抽出部13および予測部14としての機能の全部もしくは一部は、コンピュータ(CPU,情報処理装置,各種端末を含む)が所定のアプリケーションプログラム(欠陥箇所予測プログラム)を実行することによって実現される。
そのプログラムは、例えばフレキシブルディスク,CD(CD−ROM,CD−R,CD−RWなど),DVD(DVD−ROM,DVD−RAM,DVD−R,DVD−RW,DVD+R,DVD+RWなど),ブルーレイディスク等のコンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供される。この場合、コンピュータはその記録媒体からプログラムを読み取って内部記憶装置または外部記憶装置に転送し格納して用いる。
ここで、コンピュータとは、ハードウエアとOS(オペレーティングシステム)とを含む概念であり、OSの制御の下で動作するハードウエアを意味している。また、OSが不要でアプリケーションプログラム単独でハードウェアを動作させるような場合には、そのハードウェア自体がコンピュータに相当する。ハードウエアは、少なくとも、CPU等のマイクロプロセッサと、記録媒体に記録されたコンピュータプログラムを読み取る手段とをそなえている。上記欠陥箇所予測プログラムは、上述のようなコンピュータに、上記各部11〜14の機能を実現させるプログラムコードを含んでいる。また、その機能の一部は、アプリケーションプログラムではなくOSによって実現されてもよい。
〔4〕付記
以上の本実施形態を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
集積回路のパターン形成工程で生じる欠陥箇所を予測する処理部と、
前記欠陥箇所の有無が既知である複数のサンプルパターンを記憶する記憶部とを有し、
前記処理部は、
前記記憶部に記憶された前記複数のサンプルパターンのそれぞれから、各サンプルパターンを成す図形間の相対位置関係に関する特徴量を含む第1特徴ベクトルを抽出し、
抽出された前記第1特徴ベクトルに基づき、前記欠陥箇所の有無を識別する識別モデルを生成し、
生成された前記識別モデルに基づき、予測対象パターンにおける前記欠陥箇所を予測することを特徴とする、欠陥箇所予測装置。
(付記2)
前記処理部は、
前記各サンプルパターンを、前記各サンプルパターンの中心領域に属する第1中心パターンと、前記各サンプルパターンの前記中心領域よりも外側の1以上の周辺領域に属する1以上の第1周辺パターンとに分け、
前記第1中心パターンおよび前記1以上の第1周辺パターンのそれぞれから前記第1特徴ベクトルを抽出し、
前記第1中心パターンおよび前記1以上の第1周辺パターンのそれぞれから抽出された前記第1特徴ベクトルに基づき、前記第1中心パターンおよび前記1以上の第1周辺パターンのそれぞれについて前記識別モデルを生成する、付記1記載の欠陥箇所予測装置。
(付記3)
前記処理部は、
前記予測対象パターンを前記各サンプルパターンに応じたサイズに分割するとともに、各分割後パターンを、前記各分割後パターンの中心領域に属する第2中心パターンと、前記各分割後パターンの前記中心領域よりも外側の1以上の周辺領域に属する1以上の第2周辺パターンとに分け、
前記各分割後パターンにおける前記第2中心パターンおよび前記1以上の第2周辺パターンのそれぞれから、各パターンを成す図形間の相対位置関係に関する特徴量を含む第2特徴ベクトルを抽出し、
抽出された前記第2特徴ベクトルと、前記第1中心パターンおよび前記1以上の第1周辺パターンのそれぞれについて生成された前記識別モデルとに基づき、前記各分割後パターンにおける前記欠陥箇所の有無を識別することにより、前記予測対象パターンにおける前記欠陥箇所を予測する、付記2記載の欠陥箇所予測装置。
(付記4)
前記処理部は、
前記第1中心パターンについて生成された前記識別モデルと前記各分割後パターンにおける前記第2中心パターンから抽出された前記第2特徴ベクトルとに基づき、前記各分割後パターンが前記複数のサンプルパターンのうち前記欠陥箇所が有るものの少なくとも一つに一致または類似すると判断し、且つ、前記1以上の第1周辺パターンについて生成された前記識別モデルと前記各分割後パターンにおける前記1以上の第2周辺パターンから抽出された前記第2特徴ベクトルとに基づき、前記各分割後パターンが前記複数のサンプルパターンのうち前記欠陥箇所が有るものの少なくとも一つに一致または類似すると判断した場合、前記各分割後パターンに前記欠陥箇所が有ると識別する、付記3記載の欠陥箇所予測装置。
(付記5)
前記処理部は、
前記第1中心パターンについて生成された前記識別モデルと前記各分割後パターンにおける前記第2中心パターンから抽出された前記第2特徴ベクトルとに基づき、前記各分割後パターンが前記複数のサンプルパターンのうち前記欠陥箇所が無いものの少なくとも一つに一致または類似すると判断した場合、または、前記1以上の第1周辺パターンについて生成された前記識別モデルと前記各分割後パターンにおける前記1以上の第2周辺パターンから抽出された前記第2特徴ベクトルとに基づき、前記各分割後パターンが前記複数のサンプルパターンのうち前記欠陥箇所が無いものの少なくとも一つに一致または類似すると判断した場合、前記各分割後パターンに前記欠陥箇所が無いと識別する、付記3または付記4に記載の欠陥箇所予測装置。
(付記6)
前記複数のサンプルパターンのうち前記欠陥箇所があるサンプルパターンの中心位置は、前記欠陥箇所の位置に対応し、
前記処理部は、
前記各分割後パターンに前記欠陥箇所が有ると識別した場合、前記各分割後パターンの中心位置を、前記予測対象パターンにおける前記欠陥箇所の位置として予測する、付記3〜付記5のいずれか一項に記載の欠陥箇所予測装置。
(付記7)
前記識別モデルは、
前記第2特徴ベクトルに含まれる特徴量の値に基づく条件判定を行なうことにより、前記各分割後パターンを、前記複数のサンプルパターンのうち前記欠陥箇所が有るものの少なくとも一つ、または、前記複数のサンプルパターンのうち前記欠陥箇所が無いものの少なくとも一つに分類する分類木として構成される、付記3〜付記6のいずれか一項に記載の欠陥箇所予測装置。
(付記8)
前記処理部は、
前記1以上の第1周辺パターンのうちi番目(iは自然数)の第1周辺パターンについて生成された前記識別モデルによる識別結果の擬似エラー率を算出し、
前記擬似エラー率が所定値以上である場合、前記i番目の第1周辺パターンよりも外側のi+1番目の第1周辺パターンについて前記識別モデルを生成する一方、
前記擬似エラー率が前記所定値未満である場合または前記擬似エラー率が減少しなくなった場合、前記識別モデルの生成を終了する、付記2〜付記7のいずれか一項に記載の欠陥箇所予測装置。
(付記9)
前記相対位置関係に関する特徴量は、
前記各パターンを成す図形の頂点を結んで得られる複数の三角形に基づき抽出される、付記1〜付記8のいずれか一項に記載の欠陥箇所予測装置。
(付記10)
前記複数の三角形は、
前記頂点に対するドロネー三角分割(Delaunay triangulation)により生成される三角形である、付記9記載の欠陥箇所予測装置。
(付記11)
前記相対位置関係に関する特徴量は、
前記頂点の数と、
前記複数の三角形の辺の数と、
前記複数の三角形の面積の平均,標準偏差,最大値および最小値と、
前記複数の三角形のうち面積の小さい所定数の三角形の重心のそれぞれと前記各パターンの中心との間の前記所定数の距離と、
を含む、付記9または付記10に記載の欠陥箇所予測装置。
(付記12)
前記相対位置関係に関する特徴量は、
前記各パターンを成す図形の頂点に対し生成されるボロノイ図における多角形に基づき抽出される、付記1〜付記8のいずれか一項に記載の欠陥箇所予測装置。
(付記13)
集積回路のパターン形成工程で生じる欠陥箇所を予測するコンピュータに、
前記欠陥箇所の有無が既知である複数のサンプルパターンのそれぞれから、各サンプルパターンを成す図形間の相対位置関係に関する特徴量を含む第1特徴ベクトルを抽出し、
抽出された前記第1特徴ベクトルに基づき、前記欠陥箇所の有無を識別する識別モデルを生成し、
生成された前記識別モデルに基づき、予測対象パターンにおける前記欠陥箇所を予測する
処理を実行させる、欠陥箇所予測プログラム。
(付記14)
前記各サンプルパターンを、前記各サンプルパターンの中心領域に属する第1中心パターンと、前記各サンプルパターンの前記中心領域よりも外側の1以上の周辺領域に属する1以上の第1周辺パターンとに分け、
前記第1中心パターンおよび前記1以上の第1周辺パターンのそれぞれから前記第1特徴ベクトルを抽出し、
前記第1中心パターンおよび前記1以上の第1周辺パターンのそれぞれから抽出された前記第1特徴ベクトルに基づき、前記第1中心パターンおよび前記1以上の第1周辺パターンのそれぞれについて前記識別モデルを生成する
処理を前記コンピュータに実行させる、付記13記載の欠陥箇所予測プログラム。
(付記15)
前記予測対象パターンを前記各サンプルパターンに応じたサイズに分割するとともに、各分割後パターンを、前記各分割後パターンの中心領域に属する第2中心パターンと、前記各分割後パターンの前記中心領域よりも外側の1以上の周辺領域に属する1以上の第2周辺パターンとに分け、
前記各分割後パターンにおける前記第2中心パターンおよび前記1以上の第2周辺パターンのそれぞれから、各パターンを成す図形間の相対位置関係に関する特徴量を含む第2特徴ベクトルを抽出し、
抽出された前記第2特徴ベクトルと、前記第1中心パターンおよび前記1以上の第1周辺パターンのそれぞれについて生成された前記識別モデルとに基づき、前記各分割後パターンにおける前記欠陥箇所の有無を識別することにより、前記予測対象パターンにおける前記欠陥箇所を予測する
処理を前記コンピュータに実行させる、付記14記載の欠陥箇所予測プログラム。
(付記16)
前記第1中心パターンについて生成された前記識別モデルと前記各分割後パターンにおける前記第2中心パターンから抽出された前記第2特徴ベクトルとに基づき、前記各分割後パターンが前記複数のサンプルパターンのうち前記欠陥箇所が有るものの少なくとも一つに一致または類似すると判断し、且つ、前記1以上の第1周辺パターンについて生成された前記識別モデルと前記各分割後パターンにおける前記1以上の第2周辺パターンから抽出された前記第2特徴ベクトルとに基づき、前記各分割後パターンが前記複数のサンプルパターンのうち前記欠陥箇所が有るものの少なくとも一つに一致または類似すると判断した場合、前記各分割後パターンに前記欠陥箇所が有ると識別する
処理を前記コンピュータに実行させる、付記15記載の欠陥箇所予測プログラム。
(付記17)
前記相対位置関係に関する特徴量は、
前記各パターンを成す図形の頂点を結んで得られる複数の三角形に基づき抽出される、付記13〜付記16のいずれか一項に記載の欠陥箇所予測プログラム。
(付記18)
コンピュータにより、集積回路のパターン形成工程で生じる欠陥箇所を予測する欠陥箇所予測方法であって、
前記欠陥箇所の有無が既知である複数のサンプルパターンのそれぞれから、各サンプルパターンを成す図形間の相対位置関係に関する特徴量を含む第1特徴ベクトルを抽出し、
抽出された前記第1特徴ベクトルに基づき、前記欠陥箇所の有無を識別する識別モデルを生成し、
生成された前記識別モデルに基づき、予測対象パターンにおける前記欠陥箇所を予測する、欠陥箇所予測方法。
(付記19)
前記各サンプルパターンを、前記各サンプルパターンの中心領域に属する第1中心パターンと、前記各サンプルパターンの前記中心領域よりも外側の1以上の周辺領域に属する1以上の第1周辺パターンとに分け、
前記第1中心パターンおよび前記1以上の第1周辺パターンのそれぞれから前記第1特徴ベクトルを抽出し、
前記第1中心パターンおよび前記1以上の第1周辺パターンのそれぞれから抽出された前記第1特徴ベクトルに基づき、前記第1中心パターンおよび前記1以上の第1周辺パターンのそれぞれについて前記識別モデルを生成する、付記18記載の欠陥箇所予測方法。
(付記20)
前記相対位置関係に関する特徴量は、
前記各パターンを成す図形の頂点を結んで得られる複数の三角形に基づき抽出される、付記18または付記19に記載の欠陥箇所予測方法。
1 欠陥箇所予測装置
10 処理部(コンピュータ,CPU)
11 第1抽出部
12 生成部
13 第2抽出部
14 予測部
20 記憶部
21 サンプルパターン(レイアウトデータ,ホットスポット情報,頂点座標リスト)
22 学習データ(特徴ベクトル,ホットスポット情報)
23 ホットスポット識別モデル(識別モデル,分類木)
24 予測対象パターン(レイアウトデータ)
25 ホットスポット位置情報

Claims (7)

  1. 集積回路のパターン形成工程で生じる欠陥箇所を予測する処理部と、
    前記欠陥箇所の有無が既知である複数のサンプルパターンを記憶する記憶部とを有し、
    前記処理部は、
    前記記憶部に記憶された前記複数のサンプルパターンのそれぞれから、各サンプルパターンを成す図形間の相対位置関係に関する特徴量を含む第1特徴ベクトルを抽出し、
    抽出された前記第1特徴ベクトルに基づき、前記欠陥箇所の有無を識別する識別モデルを生成し、
    生成された前記識別モデルに基づき、予測対象パターンにおける前記欠陥箇所を予測することを特徴とする、欠陥箇所予測装置。
  2. 前記処理部は、
    前記各サンプルパターンを、前記各サンプルパターンの中心領域に属する第1中心パターンと、前記各サンプルパターンの前記中心領域よりも外側の1以上の周辺領域に属する1以上の第1周辺パターンとに分け、
    前記第1中心パターンおよび前記1以上の第1周辺パターンのそれぞれから前記第1特徴ベクトルを抽出し、
    前記第1中心パターンおよび前記1以上の第1周辺パターンのそれぞれから抽出された前記第1特徴ベクトルに基づき、前記第1中心パターンおよび前記1以上の第1周辺パターンのそれぞれについて前記識別モデルを生成する、請求項1記載の欠陥箇所予測装置。
  3. 前記処理部は、
    前記予測対象パターンを前記各サンプルパターンに応じたサイズに分割するとともに、各分割後パターンを、前記各分割後パターンの中心領域に属する第2中心パターンと、前記各分割後パターンの前記中心領域よりも外側の1以上の周辺領域に属する1以上の第2周辺パターンとに分け、
    前記各分割後パターンにおける前記第2中心パターンおよび前記1以上の第2周辺パターンのそれぞれから、各パターンを成す図形間の相対位置関係に関する特徴量を含む第2特徴ベクトルを抽出し、
    抽出された前記第2特徴ベクトルと、前記第1中心パターンおよび前記1以上の第1周辺パターンのそれぞれについて生成された前記識別モデルとに基づき、前記各分割後パターンにおける前記欠陥箇所の有無を識別することにより、前記予測対象パターンにおける前記欠陥箇所を予測する、請求項2記載の欠陥箇所予測装置。
  4. 前記処理部は、
    前記第1中心パターンについて生成された前記識別モデルと前記各分割後パターンにおける前記第2中心パターンから抽出された前記第2特徴ベクトルとに基づき、前記各分割後パターンが前記複数のサンプルパターンのうち前記欠陥箇所が有るものの少なくとも一つに一致または類似すると判断し、且つ、前記1以上の第1周辺パターンについて生成された前記識別モデルと前記各分割後パターンにおける前記1以上の第2周辺パターンから抽出された前記第2特徴ベクトルとに基づき、前記各分割後パターンが前記複数のサンプルパターンのうち前記欠陥箇所が有るものの少なくとも一つに一致または類似すると判断した場合、前記各分割後パターンに前記欠陥箇所が有ると識別する、請求項3記載の欠陥箇所予測装置。
  5. 前記相対位置関係に関する特徴量は、
    前記各パターンを成す図形の頂点を結んで得られる複数の三角形に基づき抽出される、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の欠陥箇所予測装置。
  6. 集積回路のパターン形成工程で生じる欠陥箇所を予測するコンピュータに、
    前記欠陥箇所の有無が既知である複数のサンプルパターンのそれぞれから、各サンプルパターンを成す図形間の相対位置関係に関する特徴量を含む第1特徴ベクトルを抽出し、
    抽出された前記第1特徴ベクトルに基づき、前記欠陥箇所の有無を識別する識別モデルを生成し、
    生成された前記識別モデルに基づき、予測対象パターンにおける前記欠陥箇所を予測する
    処理を実行させる、欠陥箇所予測プログラム。
  7. コンピュータにより、集積回路のパターン形成工程で生じる欠陥箇所を予測する欠陥箇所予測方法であって、
    前記欠陥箇所の有無が既知である複数のサンプルパターンのそれぞれから、各サンプルパターンを成す図形間の相対位置関係に関する特徴量を含む第1特徴ベクトルを抽出し、
    抽出された前記第1特徴ベクトルに基づき、前記欠陥箇所の有無を識別する識別モデルを生成し、
    生成された前記識別モデルに基づき、予測対象パターンにおける前記欠陥箇所を予測する、欠陥箇所予測方法。
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