JP2013174802A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像形成装置の設置された環境や記録材の吸湿状態によらず、より好適に階調特性を調整する。
【解決手段】トナー像形成手段により形成された後、記録材11に定着されたパッチ(64,65)を測色するカラーセンサ42を備えた画像形成装置において、画像形成装置が置かれた環境状態、又は記録材の吸湿状態に基づき、トナー像形成手段によって形成されるパッチの記録材の搬送方向に直交する方向の幅の大きさを設定する画像処理部43を備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、シート等の記録材上に画像を形成する機能を備えた、例えば、複写機、プリンタなどの画像形成装置に関するものである。
近年、カラープリンタ、カラー複写機等のカラー画像形成装置には、出力画像の高画質化が求められている。特に、画像階調や画像色の安定性は、画像の品位に大きな影響を与える。しかしながら、カラープリンタは温度や湿度のような環境変化や長期間の使用により、得られる画像の色味が変化してしまう。従って、安定した色味を実現するためには、測色センサを用いて画像の色味を検出し画像形成装置のプロセス条件にフィードバックをかける必要がある。
従来、電子写真方式のカラー画像形成装置における色補正としては、感光体から中間転写体、または記録材を担持する記録材担持体上に濃度検出用のパッチパターンを形成し、濃度検出センサを用いてパッチの濃度を検出する濃度補正モードを実行していた。この濃度補正モードを実行することで、帯電バイアス、現像バイアス、露光量などの画像形成プロセス条件を制御して、画像濃度を適正にしていた。
しかしながら、濃度検出以後の工程で発生する画像濃度の変動に関しては、前記濃度制御では色補正が不可能である。
そこで、次のようなカラー画像形成装置も提案されている。それは、記録材上にシアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の単色の階調パッチや、C,M,Y混色のパッチを形成し、定着後に記録材上のパッチの濃度又は色度を検出するセンサ(以下、カラーセンサ)を備えた装置である。
このカラー画像形成装置では、検出した結果を画像形成部の露光量やプロセス条件、濃度−階調特性を補正するためのキャリブレーションテーブルなどへフィードバックすることで、記録材上に形成した最終出力画像の濃度又は色度制御を行うことができる。
このカラーセンサには、例えば発光素子として赤(R)、緑(G)、青(B)等の発光スペクトルが異なる3種以上の光源を用いて構成したものがある。また、カラーセンサは、発光素子は白色(W)を発光する光源を用いて、受光素子上に赤(R)、緑(G)、青(B)等の分光透過率が異なる3種以上のフィルタを形成することで構成したものもある。
また、次のような分光測色器が知られている(例えば特許文献1参照)。それは、光源からの反射光を回折格子・プリズム等を用いて波長分散した後に、波長毎の強度をラインセンサで検出し、検出された分散光の波長分布、光源の光の波長分布、センサの分光感度などを考慮した演算を行って被測色物の分光反射率を求めるものである。
上記のようなカラーセンサを備えたカラー画像形成装置では、図8に示されるように濃度又は色検出用の複数のパッチを記録材の搬送方向に並べ、この記録材を搬送路上に設置されたカラーセンサ上を通過させることでパッチの濃度又は色度の検出を行っている。この際、記録材上に並べられるパッチパターンは、トナーを節約する観点からも、センサが色を検出する位置に対応する部分のみに形成することが一般的であった。すなわち、記録材の幅方向、即ち記録材の搬送方向と垂直の方向において、トナーが存在しない空白部が大きいパターンが形成されていた。
特開2005−319676号公報
近年では、従来のように空調設備が完備されたオフィスばかりではなく、個人事業所や自宅等の様々な環境下においても、良好な出力画像が得られることが望まれている。
ところが、高湿環境下において、吸湿し、電気抵抗が低下した記録材が用いられると、上記のような、幅の狭いパッチパターンを形成した場合、画像の目視ではほとんど問題ないがないものの、トナーの転写効率としては低下してしまう場合があった。このような転写効率が十分ではないパッチパターンを測色し、その測色結果を元にして補正してしまうことは、画像形成装置が本来持っている濃度階調特性を反映していない補正を行うこととなり、かえってカラーバランスを崩してしまうこととなる。
本発明は上記したような事情に鑑みてなされたものであり、画像形成装置の設置された環境や記録材の吸湿状態によらず、より好適に階調特性を調整することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明にあっては、
トナー像を形成するトナー像形成手段と、
前記トナー像形成手段により形成されたトナー像を転写する転写手段と、
前記転写手段により転写されたトナー像を記録材に定着させる定着手段と、
前記トナー像形成手段により形成された後、前記定着手段により記録材に定着された測色用パッチを測色する測色手段と、
を備えた画像形成装置において、
前記画像形成装置が置かれた環境状態、又は記録材の吸湿状態に基づき、前記トナー像形成手段によって形成される前記測色用パッチの記録材の搬送方向に直交する方向の幅の大きさを設定する制御手段を備えることを特徴とする。
本発明によれば、画像形成装置の設置された環境や記録材の吸湿状態によらず、より好適に階調特性を調整することが可能となる。
実施例1に係る画像形成装置の概略構成を示す断面図 実施例1の画像処理手順を示すフローチャート 実施例1のカラーセンサの概略構成を示す図 実施例1のカラーセンサによる補正処理手順を示すフローチャート 実施例1の色検出用のパッチパターンを示す図 実施例1の二次転写部を模式的に示す断面図 実施例2に係る画像形成装置の要部の概略構成を示す断面図 従来例の色検出用のパッチパターンを示す図
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
以下、実施例1について説明する。
<画像形成装置の構成>
本実施例では、画像形成装置として、電子写真方式のカラー画像形成装置の一例である中間転写体(中間転写ベルト)27を採用したタンデム方式のカラー画像形成装置に本発明を適用した場合について説明する。
図1は、本実施例のカラー画像形成装置の概略構成を示す断面図である。
先ず、図1を参照して電子写真方式のカラー画像形成装置の動作について説明する。ここで、各画像形成部の構成及び動作は、用いるトナーの色が異なることを除いて実質的に同じである。従って、以下の説明において特に区別を要しない場合は、いずれかの色用に設けられた要素であることを表すために図1中符号に与えた添え字Y、M、C、Kは省略して総括的に説明する。
本実施例のカラー画像形成装置では、次のようにして記録材に画像が形成される。
まず、画像信号に基づいて図2を用いて後述する画像処理部43により制御された露光光により、感光体(以下、感光ドラム)22上に静電潜像が形成される。そして、この静電潜像が現像され単色トナー像が形成され、この単色トナー像が中間転写体27に重ね合わされて多色トナー像が形成され、この多色トナー像が紙等の記録材11に多重転写される。その後、この記録材11上の多色トナー像が記録材に定着される。
本実施例のカラー画像形成装置には、図1に示すように、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の現像色分、ステーション(画像形成部)が設けられている。そして、ステーション毎に設けられた感光ドラム22が中間転写体27の移動(回転)方向に沿って並置されている。
各ステーションには、感光ドラム22の周りに、一次帯電手段としての帯電器23、トナーカートリッジ25、現像手段を構成する現像器26、一次転写ローラ36、クリーニング手段35がそれぞれ設けられている。さらに、多色トナー像が記録材11に多重転写される二次転写部には転写手段としての二次転写ローラ28が設けられ、定着部には定着手段として定着器30が設けられている。ここで、感光ドラム22、帯電器23、感光ドラム22を露光するためのスキャナ部24、現像器26、一次転写ローラ36は、トナー像形成手段を構成している。
感光ドラム22は、アルミシリンダの外周に有機光導伝層を塗布して構成され、図示しない駆動モータの駆動力が伝達されて回転するもので、駆動モータは感光ドラム22を画像形成動作に応じて図1において反時計周り方向に回転させる。帯電器23は、感光ドラム22を帯電させるためのものである。感光ドラム22への露光光はスキャナ部24から送られており、スキャナ部24が感光ドラム22の表面を選択的に露光することにより、感光ドラム22の表面に静電潜像が形成されるように構成されている。現像器26は、感光ドラム22の表面に形成された静電潜像を現像して可視化するためのものであり、各現像器には、スリーブ26Sが設けられている。各々の現像器は画像形成装置本体に対して脱着可能に取り付けられている。
像担持体としての中間転写体27は、感光ドラム22にそれぞれ接触しており、画像形成時に時計周り方向に回転するように構成されている。本実施例では、中間転写体27として、ポリイミド樹脂に電気抵抗の調整のためのカーボンブラック等の電子導電剤が添付され、体積抵抗値を10以下に調整した75μmの無端のフィルム状の単層ベルトを用いた。ベルト構成は、樹脂又はゴムベルトの表層に、離型性を向上させるためのPTFE、PFA、ETFEなどのフッ素樹脂を数十μmコーティングしたような複数層構成のものでもよい。
中間転写体27は感光ドラム22の回転に伴って回転し、一次転写ローラ36にバイアスが印加される事で、単色トナー像がそれぞれ中間転写体27に転写される。
一次転写ローラ36は、芯金の周囲にEPDMゴムの層が形成されることで、ローラ形状に構成されたものである。このEPDMゴムの層は、カーボンが分散され、体積抵抗値10Ω以下になるように導電化され、また発泡されたものである。
二次転写ローラ28は、中間転写体27を張架している対向ローラ39に対向する位置で中間転写体27に接触するように配設されている。二次転写ローラ28と中間転写体27との間の二次転写ニップ(ニップ部)で記録材11が挟持搬送されることで、記録材11に中間転写体27上の多重色トナー像が転写される。二次転写ローラ28は、一次転写ローラ36と同様に、芯金の周囲にEPDMゴムのゴム層が形成されてローラ状に構成され、EPDMゴムの層の体積抵抗値が10〜1013Ωに調整されたものである。
定着部30は、記録材11を搬送させながら、記録材11上に転写された多色トナー像を、記録材11に溶融定着させるものであり、記録材11を加熱する定着ローラ31と記録材11を定着ローラ31に圧接させるための加圧ローラ32を備えている。
定着ローラ31と加圧ローラ32は中空状に形成され、内部にそれぞれヒータ33,34が内蔵されている。すなわち、多色トナー像を保持した記録材11が定着ローラ31と加圧ローラ32により搬送されるとともに、熱及び圧力が加えられることで、トナーが記録材11の表面に定着される。トナー像定着後の記録材11は、その後、図示しない排出ローラによって図示しない排出トレイに排出されて画像形成動作が終了する。
クリーニング手段29は、中間転写体27上に残ったトナーをクリーニングするものであり、中間転写体27上に形成された4色の多色トナー像が記録材11に転写された後の廃トナーは、図示しないクリーナ容器に蓄えられる。
記録材11の搬送路のうち、定着器30よりも記録材11の搬送方向下流側には、搬送ローラ対37,38、及び、これらローラ対に挟まれるように配置された後述する測色手段としてのカラーセンサ42が設けられている。搬送ローラ対37,38で記録材を挟持搬送する事で記録材のばたつきを抑えつつ、カラーセンサ42によって定着後の画像の測色が行われる。
雰囲気環境検出手段(環境検出手段)50は、画像形成装置が設置される環境状態、例えば環境の温度、湿度、絶対水分量等を検出するためのものである。雰囲気環境検出手段50は、画像形成装置の画像処理部43に接続されている。ここで、画像処理部43はカラーセンサ42による測色結果に基づき、出力される(画像形成手段により形成される)画像の階調特性を調整する制御手段に相当する。
以下に、本実施例の画像形成装置の画像処理について説明する。図2は、画像形成装置の画像処理部43における処理の一例を示すフローチャートである。
ステップS121で、予め用意(設定)されているカラーマッチングテーブル431により、パーソナルコンピュータ45から送られてくる画像の色を表すRGB信号を画像形成装置の色再現域に合わせたデバイスRGB信号(以下、DevRGB)に変換する。ステップS122で、予め用意されている色分解テーブル432により、上記DevRGB信号を画像形成装置のトナー色材色であるCMYK信号に変換する。ステップS123で、各々の画像形成装置に固有の濃度−階調特性を補正するキャリブレーションルックアップテーブル433により、上記CMYK信号を濃度−階調特性の補正を加えたC’M’Y’K’信号へ変換する。ステップS124で、ディザ等のハーフトーン処理434を行う。
続いて、カラーセンサ42による補正方法について説明する。
カラーセンサ42は、記録材11上に形成された定着後の単色パッチの濃度又は混色パッチの色度を検出し、その検出結果より画像処理部43のキャリブレーションルックアッ
プテーブル433を補正することで濃度、色度制御(階調特性の調整)を行う。
図3は、カラーセンサ42の概略構成を示す図である。
本実施例のカラーセンサ42は、白色LED54とRGBオンチップフィルタ付き電荷蓄積型センサ52により構成される。白色LED54を定着後のパッチパターン(測色用パッチ)60が形成された記録材11に対して斜め45度より入射させ、0度方向への乱反射光強度をRGBオンチップフィルタ付き電荷蓄積型センサ52により検出する。RGBオンチップフィルタ付き電荷蓄積型センサ52の受光部はRGBが独立した画素となっている。
ここで、図5に記録材11上に形成する定着後の濃度−階調特性制御用パッチパターン(パッチパターン60)の一例を示す。
パッチパターン60は、色再現域の中心でありカラーバランスを調整する上で非常に重要な色であるグレーの階調パッチパターンである。パッチパターン60は、ブラック(K)によるグレー階調パッチ64(64a、64b、・・)と、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)を混色したプロセスグレー階調パッチ65(65a、65b、・・)で構成されている。そして、パッチパターン60は、64aと65a、64bと65b、といったように、標準のカラー画像形成装置において色度が近いKによるグレー階調パッチ64とCMYプロセスグレー階調パッチ65が対をなして記録材の搬送方向に並んで配置されている。そして、記録材11が搬送され、カラーセンサ42上を記録材11が通過する際に、搬送中の記録材11のパッチのRGB出力値が、カラーセンサ42により検出される。
次に、本実施例の特徴である、画像処理部43により実行される、画像形成装置の設置される環境に応じて、パッチパターンの幅L1を変えることで、全ての環境下で良好な転写性を得て、カラーセンサによる適切な濃度、色補正を行う方法について説明する。ここで、幅L1は、記録材11に形成されたパッチにおける記録材搬送方向に直交する(垂直な)方向の幅の大きさに相当する。
本実施例では、画像形成装置が設置される環境における湿度を検出する湿度検出手段としての雰囲気環境検出手段50により、雰囲気環境の絶対水分量[g/m]を検出した値を、湿度の判断基準としている。
本実施例においては、図1に示す画像形成装置が設置される雰囲気環境とパッチの幅L1の大きさを変化させ、記録材に対するトナーの転写性を評価することで幅L1を決定した。記録材としては、Xerox社製のXx4200(75g/m)を画像形成装置が設置される雰囲気環境と同じ環境に2日間以上放置したものを使用した。結果は表1の通りとなった。
Figure 2013174802
表1中の○はパッチの記録材に対する転写効率が良好であり、カラーセンサ42で適切な補正が可能なことを示す。また、△は画像の目視ではほとんど問題ないものの、トナー
の転写効率が低下し、カラーセンサ42での補正が適切にできない場合があることを示す。
本実施例において、記録材11の搬送方向に直交する記録材11の幅方向において、パッチの幅L1の最小値は、記録材11のうちカラーセンサ42がパッチの色を検出する検出部分の検出幅よりも大きくなるように決定している。本実施例では、パッチの幅L1の最小値は、カラーセンサ42の検出幅8mmに対し、印字精度のばらつき等を考慮して10mmとした。なお、本実施例の画像形成装置において、記録材11の搬送方向に直交する記録材11の幅方向の印字可能幅(画像形成可能幅)は312mmである。
表1の結果から、低湿及び常湿環境では、パッチの幅L1に関わらず良好な転写効率が得られることがわかる。一方、高湿環境(1)及び(2)ではパッチの幅L1の小さいパッチパターンを用いると、転写効率が低下しており、カラーセンサ42での補正が適切にできない可能性がある。これに対して、パッチの幅L1を大きくすることで、高湿環境(1)及び(2)においても、良好な転写効率を得ることができることがわかる。
これは、次のように考えられる。図6は二次転写部を模式的に示す断面図である。
高湿環境で吸湿し電気抵抗が低下した記録材に対しては、図6に示した矢印c方向、即ちトナー層の位置からトナーが存在しない空白部に向かう方向に電流が流れやすくなる。その結果、図6の位置Aの電位が低下してしまうため、トナーを転写するのに十分な電位差が得られなくなる。そこで、パッチの幅L1を大きくすると、絶縁体であるトナー層が電気抵抗となり、矢印cの方向に電流が流れにくくなるので、トナーを転写するのに十分な電位差が得られるようになる。
一方、低湿及び常湿環境では、記録材の電気抵抗が高いため、矢印c方向へ電流が流れにくく、トナーを転写するのに十分な電位差が得られるので、良好な転写効率を得られている。
なお、本実施例では、トナーを記録材に転写する電圧制御に関して、従来公知の定電圧制御を行っている。そのため、パッチパターンが変わることで、転写電圧は変化しない。
カラーセンサ42による補正ではより高い精度と再現性が必要とされるため、画像形成に対して、不安定な要素をできるだけ取り除く必要がある。そこで、本実施例では、以下の表2に示すようにパッチの幅L1を設定し、カラーセンサ42による色及び濃度補正を実施することとした。すなわち、パッチの幅L1に関しては、雰囲気環境検出手段50による検出結果が高湿環境の場合の方が、低湿環境の場合よりも大きくなるように設定した。
Figure 2013174802
以下に、カラーセンサ42による補正処理について説明する。
図4は、カラーセンサ42による補正処理を示すフローチャートである。
ステップS131で、階調パッチ64,65が所定の濃度で出力されるように予め用意されたキャリブレーションルックアップテーブル433を元に前述したパッチパターン60を作成する。ステップS132で、記録材11に定着後のパッチパターン60のRGB出力値をカラーセンサ42で検出する。ステップS133で、デバイス固有の出力値であるRGB出力値を標準色空間であるLabデータに変換する。ステップS134で、グレ
ー階調パッチ64と、プロセスグレー階調パッチ65のLabデータの差を元に、各階調ごとにKとCMY混色したプロセスグレーの色差が最少となるようなCMYの階調データを演算する。そして、演算結果に基づいてキャリブレーションルックアップテーブル433の補正を行う。
以上のようなステップでキャリブレーションルックアップテーブル433を補正することにより、画像処理部43に送られた画像データを、カラーバランスが精度良く調整された条件のもとで出力することが可能となる。
以上説明したように、画像形成装置が設置される雰囲気環境に応じて、パッチの幅L1のサイズを適正に設定することで、全ての環境下で、パッチパターン印刷時に良好な転写効率を得ることができる。このため、カラーセンサ42による補正精度低下を招くことなく、より好適に階調特性の調整を行うことが可能となる。
なお、本実施例で用いたパッチの幅L1のそれぞれの値は、本実施例の画像形成装置で固有のものであり、幅L1の設定方法としては、上述した実施例のような段階的に値を変化させたものに限られるものではない。例えば、湿度の検出結果に応じて、湿度が高いほど線形に大きくする方法などでも良い。また、湿度の検出としては、絶対水分量ではなく相対湿度を用いるものであっても良い。
また、本実施例においては、精度の高い補正を可能とするグレー階調パッチを用いた補正方法について説明したが、グレー以外の、イエロー、マゼンダ、シアンの単色や2色又は3色を混合した混色を測色することでも補正は可能である。また、キャリブレーションルックアップテーブル433の他、カラーマッチングテーブル431や色分解テーブル432を修正することも可能である。
更に、カラーセンサ42の構成としては、上記実施例に記載した構成に限られるものではなく、例えば発光素子として赤(R)、緑(G)、青(B)等の発光スペクトルが異なる3種以上の光源を用いたものであってもよい。また、受光部の構成として、光源からの反射光を回折格子・プリズム等を用いて波長分散した後に、波長毎の強度をラインセンサで検出するようなタイプを用いることも可能である。
また、本実施例では、パッチパターンの幅L1は、画像形成装置の設置される環境に応じて変更可能に設けられるものであったが、これに限るものではない。画像形成装置が設置される環境状態をユーザが設定(指定)し、これに基づいて、パッチパターンの幅L1が変更可能に設けられるものであってもよい。この場合、ユーザが設定(指定)した環境状態を指定する環境指定手段が設けられるものであるとよい。そして、環境指定手段が指定した環境状態に基づいて、パッチパターンの幅L1が変更可能に設けられるものであるとよい。
また、パッチパターンの幅L1を適切に確保することができ、且つカラーセンサ42による検出が行われる領域にパッチパターンが存在すれば、パッチパターンの形状は如何様なものであってもよい。例えば、長方形でもよいし、平行四辺形のような形状のパッチパターンでもよい。
以下に、実施例2について説明する。
本実施例においては、実施例1におけるパッチの幅L1の値を、雰囲気環境に応じてではなく、記録材の吸湿状態に応じて変更する場合について説明する。なお、本実施例における画像形成装置の構成と動作は、後述する記録材の吸湿状態を検出する機構に関する部分以外は実施例1と同様であり、同様の構成部分については同一の符号を付してその説明は省略する。
記録材として市場には様々な種類の用紙が販売されており、それらの特性は様々である
。高湿環境下における用紙の電気抵抗はその種類によって異なるのが一般的であるが、その抵抗値は、用紙に含まれる水分量(吸湿度)と密接な関係がある。すなわち、吸湿度が高いほど、導電性が高くなり、用紙の抵抗値は低くなる。例えば、Xerox社製のXx4200(75g/m)を用いた場合、高温高湿環境(H/H環境30℃/80%RH)では、電気抵抗は10Ωcm程度まで低下する。一方、低温低湿環境(L/L環境15℃/10%RH)では、電気抵抗は1012Ωcm程度まで上昇する。
実施例1にて説明した通り、記録材の電気抵抗が低下すると、幅の狭いパッチパターンを二次転写する場合に、転写効率が低下し、カラーセンサを用いたキャリブレーションが所望の精度で行われなくなる可能性がある。
そこで本実施例では、記録材の電気抵抗値を検出(測定)することによって、吸湿状態を判別し、その状態によらずカラーセンサでの精度の高い濃度、色度制御を行うことを特徴とする。
図7は、本実施例の画像形成装置において、給送カセット21から二次転写部まで搬送される記録材11の搬送路を示す断面図である。
図7に示すように、給送カセット21と二次転写部との間の記録材11の搬送路には、記録材の電気抵抗値を検出するための抵抗検出手段70が設けられており、抵抗検出手段70は制御部71に接続されている。ここで、抵抗検出手段70は、記録材の吸湿状態(吸湿度合い等)を検出する吸湿検出手段として、記録材の電気抵抗値を検出するためのものである。
抵抗検出手段70は給送部から二次転写部に搬送される記録材11を挟持搬送する、回転駆動されるローラ対で構成されている。このローラ対は、芯金上にソリッドゴムを形成したものであり、芯金に高圧バイアスを印加可能な構成となっている。
給送カセット21から給送された記録材11は、抵抗検出手段70に向けて給送される。記録材11が抵抗検出手段70に到達したところで、所定の電圧Vが抵抗検出手段70に印加され(本実施例では1kV)、その際に流れる電流値が制御部71で検出される。検出された電流値から記録材11の電気抵抗値(抵抗値R)が算出される。なお、本実施例では抵抗検出手段70のローラ対の抵抗値は、記録材11と比較して十分小さいため、考慮していない。
また、制御部71に接続される記憶装置72には、予め設定された基準記録材の抵抗値R0が記憶されている。この基準記録材の抵抗値R0は、雰囲気環境及び用紙の坪量などの紙種(記録材の種類)によって決まるプリントモードごとに設定されており、包装された記録材束を開封した直後に、吸湿のない状態の記録材を測定した抵抗値である。
本実施例では、基準記録材の抵抗値R0と記録材11の抵抗値Rを比較することで、記録材11の吸湿状態を判別している。
次に、カラーセンサ42による補正で用いる定着後の濃度−階調特性制御用パッチパターンについて説明する。本実施例の濃度−階調特性制御用パッチパターンは、図5に示す実施例1と同一のもの(パッチパターン60)とした。本実施例では、記録材11の吸湿状態に応じて、パッチパターン60の幅L1を変えることで、良好な転写性を得て、カラーセンサによる適切な濃度、色補正を行う。
本実施例では、高温高湿環境(H/H環境(30℃/80%RH))下において、次のようにして記録材11に対するトナーの転写性を評価することで幅L1を決定した。すなわち、吸湿状態の異なる複数の記録材11の抵抗値Rを抵抗検出手段70によって検出し、それぞれの記録材11について記録材11の幅L1の大きさを変化させながら、記録材11に対するトナーの転写性を評価することで幅L1を決定した。
記録材11としては、Xerox社製のXx4200(75g/m)を用い、電気抵抗値は雰囲気環境への記録材11の放置時間を変えることによって変化させた。結果は表3の通りとなった。
Figure 2013174802
表3中の○は記録材11に対するパッチの転写効率が良好であり、カラーセンサ42で適切な補正が可能なことを示す。また、△は画像の目視ではほとんど問題ないものの、トナーの転写効率が低下し、カラーセンサ42での補正が適切にできない場合があることを示す。
表3の結果から、基準記録材を用いた場合には、良好な転写効率が得られることがわかる。一方、記録材の電気抵抗値が低下した場合、パッチの幅L1の小さいパッチパターンを用いると、転写効率が低下し、カラーセンサ42での補正が適切にできない可能性がある。これに対して、記録材の電気抵抗値が低下した場合に、パッチの幅L1を大きくすることで、良好な転写効率が得られることがわかる。
本実施例では、記録材の搬送方向と直交方向のパッチの幅L1を、以下の表4に示すように設定し、カラーセンサ42による色及び濃度補正を実施することとした。すなわち、パッチの幅L1に関しては、抵抗検出手段70により検出された記録材11の抵抗値Rが小さくなる(記録材11の吸湿度合いが高くなる)と、パッチの幅L1が大きくなるように設定した。
なお、同様の方法で、雰囲気環境及び記録材の坪量などの種類によって決まるプリントモードごとに、パッチの幅L1を決定することができる。このプリントモードは、雰囲気環境及び記録材の種類をそれぞれ検出する検出手段の検出結果により決まるものであってもよいし、ユーザにより設定されるものであってもよい。
Figure 2013174802
以上説明したように、記録材の電気抵抗値を検出することによって、記録材の吸湿状態を判別し、パッチパターン60のサイズ(幅L1)を適正に設定することで、良好な転写効率を得ることができる。このため、カラーセンサ42による補正精度低下を招くことなく、より好適に階調特性の調整を行うことが可能となる。
なお、幅L1の設定方法としては、本実施例においても実施例1同様、上述した実施例のような段階的に値を変化させたものに限られるものではなく、例えば、記録材の電気抵抗値の検出結果に応じて、電気抵抗値が低いほど線形に大きくする方法であっても良い。
また、抵抗検出手段70は、本実施例で説明した形状、配置に限定されるものではなく、例えば、トナーを記録材11に転写する二次転写ローラ28を含む二次転写部(ニップ部)で電流を検出することによって記録材11の抵抗を検出するものであっても良い。また、記録材11の吸湿度合いを検出する手段は、記録材11の電気抵抗値を検出する手段に限られたものではなく、記録材の状態(吸湿度合い等)を検出するものであれば、その他の方法を用いても良い。
22…感光ドラム、23…帯電器、24…スキャナ部、26…現像器、27…中間転写体、42…カラーセンサ、43…画像処理部

Claims (8)

  1. トナー像を形成するトナー像形成手段と、
    前記トナー像形成手段により形成されたトナー像を転写する転写手段と、
    前記転写手段により転写されたトナー像を記録材に定着させる定着手段と、
    前記トナー像形成手段により形成された後、前記定着手段により記録材に定着された測色用パッチを測色する測色手段と、
    を備えた画像形成装置において、
    前記画像形成装置が置かれた環境状態、又は記録材の吸湿状態に基づき、前記トナー像形成手段によって形成される前記測色用パッチの記録材の搬送方向に直交する方向の幅の大きさを設定する制御手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記画像形成装置が置かれた環境状態を検出する環境検出手段を備え、
    前記環境検出手段は、少なくとも前記画像形成装置が置かれた環境の湿度を検出し、
    前記制御手段は、前記環境検出手段により検出された前記湿度に基づき、前記トナー像形成手段によって形成される前記測色用パッチの記録材の搬送方向に直交する方向の幅の大きさを設定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記画像形成装置が置かれた環境状態を指定する環境指定手段を備え、
    前記環境指定手段は、少なくとも前記画像形成装置が置かれた環境の湿度を指定し、
    前記制御手段は、前記環境指定手段により指定された前記湿度に基づき、前記トナー像形成手段によって形成される前記測色用パッチの記録材の搬送方向に直交する方向の幅の大きさを設定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、前記湿度が高湿の場合の方が、低湿の場合よりも、前記測色用パッチの記録材の搬送方向に直交する方向の幅の大きさが大きくなるように設定することを特徴とする請求項2又は3に記載の画像形成装置。
  5. 記録材の吸湿状態を検出する吸湿検出手段を備え、
    前記吸湿検出手段は、少なくとも記録材の吸湿度合いを検出し、
    前記制御手段は、前記吸湿検出手段により検出された前記吸湿度合いに基づき、前記トナー像形成手段によって形成される前記測色用パッチの記録材の搬送方向に直交する方向の幅の大きさを設定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、前記吸湿度合いが高い場合の方が、低い場合よりも、前記測色用パッチの記録材の搬送方向に直交する方向の幅の大きさが大きくなるように設定することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記吸湿検出手段は、記録材の電気抵抗値を検出する手段であり、
    前記制御手段は、記録材の電気抵抗値が小さい場合の方が、大きい場合よりも、前記測色用パッチの記録材の搬送方向に直交する方向の幅の大きさが大きくなるように設定することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御手段は、前記測色手段による測色結果に基づき、前記トナー像形成手段により形成されるトナー像の階調特性を調整することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018124336A (ja) * 2017-01-30 2018-08-09 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成装置、電圧調整方法
JP2019129514A (ja) * 2018-01-26 2019-08-01 株式会社リコー 画像読取装置、画像形成装置および濃度補正方法

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