JP2013174217A - 車両用キャニスタ - Google Patents
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Abstract
【課題】隔壁等のパネル部材に固定されるキャニスタにおいて、吸気系の脈動が伝播して振動することを、構造の複雑化や組み立ての手間増大といった問題をもたらすことなく防止する。
【解決手段】キャニスタ1の本体ケース5に、パージポート7を覆う容積室11を一体的に設け、容積室11にパージ通路13を接続する。パージ通路13を介して伝播した脈動は容積室11で減衰消去されるため、キャニスタ1を介して隔壁4が振動することはなく、不快な騒音が発生することはない。容積室11は本体ケース5に一体化されているため、固定するためのブラケット類は不要であると共に組み付け工数の増加もない。容積室11はエンジンから離れているため、小さい容量でありながら脈動を効果的に消去できる。
【選択図】図2
【解決手段】キャニスタ1の本体ケース5に、パージポート7を覆う容積室11を一体的に設け、容積室11にパージ通路13を接続する。パージ通路13を介して伝播した脈動は容積室11で減衰消去されるため、キャニスタ1を介して隔壁4が振動することはなく、不快な騒音が発生することはない。容積室11は本体ケース5に一体化されているため、固定するためのブラケット類は不要であると共に組み付け工数の増加もない。容積室11はエンジンから離れているため、小さい容量でありながら脈動を効果的に消去できる。
【選択図】図2
Description
本発明は、車両に搭載した燃料タンクで蒸発した燃料を吸着してエンジンに供給するキャニスタに関するものである。
液体燃料で走行する車両において、燃料タンクに溜まったガソリン等の燃料が蒸発して大気に放出されると、大気汚染の原因になると共に燃料の損失にもなる。そこで、燃料タンクで気化した燃料を吸着するキャニスタ(チャコールキャニスタ)を設け、吸着した燃料はエンジンの始動に伴ってパージ通路から吸気系に吸引している。
エンジンとの関係でキャニスタに関しては様々な発明が成されており、その一例として特許文献1には、気化燃料をパージ通路からエンジンの吸気系に排出するにおいて、気化燃料の供給によって空燃比が大きく変動することを防止するため、パージ通路にサージタンクを設けることが開示されている。この特許文献1によると、気化した燃料はサージタンクで拡散して濃度が均一化するため、吸気系に供給しても、空燃比の大幅な変動を生じることはない。
さて、キャニスタの配置場所は様々であり、燃料タンクに併設する場合もあるが、エンジンルームに配置すると、気化した燃料をエンジンに迅速に放出できる利点がある。しかし、キャニスタをエンジンルームに配置すると、キャニスタと吸気系との距離が短いため、吸気系の脈動がパージ通路を介してキャニスタに伝わって、キャニスタが振動する場合がある。
特に、エンジンルームと車内とを仕切る隔壁のようなパネル部材にキャニスタを固定すると、既存の部材を利用してキャニスタを取り付けることができるため部材点数の抑制に貢献できるが、吸気系の脈動がキャニスタを介して隔壁に伝わって、膜振動と同様の現象が生じて不愉快な振動音を発生させることがある。
特許文献1のサージタンクは気化燃料を平準化するためのものであるが、吸気系の脈動を減衰させる機能も持っていると推測される。しかし、パージ通路はパイプからなっていて強度はさほど高くない一方、サージタンクはある程度の重さがあるため、特許文献1では、明細書に記載されているように、サージタンクはブラケットを介して吸気マニホールド等の部材に部材に固定せねばならず、すると、部材点数が増えてコストが嵩むという問題がある。
また、サージタンクは脈動を消去する機能はあるとは言えるが、特許文献1のようにサージタンクをエンジンに設けた場合には、脈動がキャニスタに到達することを防止するには、サージタンクにおいて脈動を完全に消去しておかねばならず、すると、サージタンクを大型化せねばならないという問題もある。
本願発明はこのような現状に鑑み成されたものであり、コンパクトで脈動消去機能に優れたキャニスタをコストを抑制した状態で提供せんとするものである。
本願発明は、パネル部材又は他の部材に固定される本体ケースに、気化燃料が流入する流入ポートと、気化燃料をエンジンに送るためのパージポートと、大気に開放された空気導入ポートとを設けているキャニスタにおいて、前記本体ケースに、パージ通路から逆流した空気の脈動を減衰させ得る大きさの容積室を一体的に設けている点を特徴とする。
キャニスタを隔壁等のパネル部材に固定する場合、容積室はパネル部材に密着させずに、容積室とパネル部材との間に若干の隙間を開けておくのが好ましい。
本願発明によると、脈動を減衰消去するための容積室はキャニスタを構成する本体ケースに一体的に設けられているため、ブラケット等の特別の支持部材は不要であり、それだけ構造を簡単化できると共に組み立ての手間増大も防止できる。また、吸気系で発生した脈動は吸気系から遠ざかるほど自然に減衰していくため、本願発明のように容積室をキャニスタに設けると、小さい容積で脈動を効率的に消去することができる。従って、コンパクトでありながら高い脈動減衰機能を発揮する。
また、ブラケットを介して容積室を何らかの部材に固定すると、固定される部材の設計をやり直さねばならないと共にパージ通路の配管も設計し直さねばならないが、本願発明では容積室がパージ通路に一体化しているため、他の部材を設計変更する必要はない。従って、設計の手間増大も防止できる。
ところで、吸気系の脈動はパージ通路の内部を逆流した空気によって引き起こされるが、脈動のエネルギはパージ通路(配管)や容積室にも多少は伝わるため、脈動により、パージ通路や容積室は加振作用を受ける。このため、キャニスタをパネル部材に固定した場合、容積室がパネル部材に密着していると、脈動のエネルギが容積室を介してパネル部材に伝わって、僅かではあるがパネル部材が振動することがあり得ると言える。
これに対して上記のとおり容積室とパネル部材との間に隙間(空間)を開けておくと、脈動のエネルギが容積室に伝わってもこれがパネル部材に伝わることはないため、脈動によってパネル部材が振動することを的確に防止できる利点がある。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、本願発明実施形態では、キャニスタ1は、車両(自動車)のエンジンルーム2と乗車室内3を仕切る隔壁(ダッシュパネル)4の前面に配置している。
図2に示すように、キャニスタ1は本体ケース5を備えており、本体ケース5の上面に、気化燃料を流入させる流入ポート6と、気化燃料をエンジンに送るためのパージポート7と、大気に開放された空気導入ポート8とを設けている。流入ポート6と空気導入ポート8とは、パージポート7を挟んだ両側に配置されている。流入ポート6には気化燃料導入管9の一端が接続されており、気化燃料導入管9の他端は燃料タンク(図示せず)に接続されている。
詳細は省略するが、本体ケース5は複数の樹脂成形品部材からなっており、内部には活性炭が充填されている。また、本体ケース5は、側面視L型等のブラケット10を介して隔壁4の前面に固定されている。ブラケット10は溶接やビス止め等の適宜手段で隔壁4に固定されており、他方、本体ケース5はねじ止めやバンドの縛り等の適宜手段でブラケット10に固定されている。
本体ケース5の上面には、パージポート7を囲う容積室11を一体的に設けて、容積室11にパージ通路接続口12を設けている。パージ通路接続口12にはパージ通路(パージ管)13の一端が接続されており、パージ通路13の他端はエンジンの吸気系(図示せず)に接続されている。本実施形態の容積室11は平面視四角形であり、パージ通路13を介して伝わった脈動を的確に減衰消去できる容量になっている。なお、容積室11は、円形や台錘形、六角形等の様々な形態に具体化できる。
容積室11の具体的な態様としては、本体ケース5に上向きの中空筒部14を一体に形成して、中空筒部14に蓋部材15を固着している。蓋部材15には中空筒部14に内外から嵌まる雌型嵌合部15aを形成しており、蓋部材15は、シール材を使用した接着や超音波又は高周波による溶着により、中空筒部14に一体化されている。(B1)の例では中空筒部14が深くて蓋部材15は浅い関係になっており、(B2)の例では中空筒部14が浅くて蓋部材15が深い関係になっている。
他の態様として、中空筒部14及び蓋部材15とも円形(真円形)として、両者をねじ込みで一体化することも可能である。この場合、中空筒部14に外周面に雄ねじを形成して蓋材15を外側からねじ込んでもよいし、中空筒部14の内周面に雌ねじを形成して蓋材15を内側からねじ込んでもよい。容積室11と隔壁4との間には、若干の寸法Eの空間(隙間、間隔)が空いている。
以上の構成において、本体ケース5に容積室11を設けているため、パージ通路13の内部を伝って吸気系の脈動が伝播しても、脈動を的確に減衰・消去させることができる。このため、隔壁4が振動して不快な騒音が発生することを防止できる。特に、実施形態のように容積室11と隔壁4との間に空間を開けておくと、容積室11を介して隔壁4が振動することを的確に防止できて好適である。
また、容積室11は本体ケース5に一体的に設けているため、容積室11を固定するためのブラケット類は不要であり、それだけ構造が簡単になる。また、吸気系の脈動は減衰しながら容積室11に到達するため、小さい容積でありながら脈動を的確に消去することができる。従って、コンパクトでありながら脈動の減衰機能が高い。
気化燃料は上に上がる傾向呈することからパージポート7は本体ケース5の上面に設けていることが一般的であり、従って、気化燃料のスムースな排出を許容しつつ脈動の伝播を阻止するためには、実施形態のように容積室11を本体ケース5の上面に配置するのが好適(合理的)である。
脈動を的確に消去できる容積室11の大きさはキャニスタ1の容積に比例するが、本願発明者たちの研究によると、容積室11の大きさをキャニスタ1の容積の1/30〜1/40程度とすることで、十分な脈動減衰効果を得ることができた(例えば、キャニスタ1の容積が360ccの場合であると、容積室11の容積は10cc程度で十分であった。)。この点、容積室11はケース本体5に設けることで小型化できることが容易に理解できると言える。
本願発明は、上記の実施形態の他にも様々に具体化できる。例えば本体ケースの形態は円形など様々の形状に具体化できる。流入ポート、パージポート、空気導入ポートの位置や形態も、様々な態様に具体化できる。条件が許せば、容積室を本体ケースの外周面や下面に設けるといったことも可能である。キャニスタは、隔壁の他に、カウルやリアフロアー等の他のパネル部材に固定することも可能である。もとより、パネル部材でない他の部材(例えばエンジンの構成要旨素)に固定することも可能である。
本願発明において「本体ケースに容積室を一体的に設ける」とは、物理的に一体成形されているという意味でなく、容積室が本体ケースの一部であるような外観を呈しているということである。従って、容積室を本体ケースにねじ止めするといったことも可能である。
本発明は、車両用キャニスタに具体化できる。従って、産業上利用できる。
1 キャニスタ
2 エンジンルーム
3 乗車室内
4 パネル部材の一例としての隔壁
5 本体ケース
6 流入ポート
7 パージポート
8 空気導入ポート
9 気化燃料導入管
10 ブラケット
11 容積室
12 パージ通路接続口
13 パージ通路
14 筒部
15 蓋部材
2 エンジンルーム
3 乗車室内
4 パネル部材の一例としての隔壁
5 本体ケース
6 流入ポート
7 パージポート
8 空気導入ポート
9 気化燃料導入管
10 ブラケット
11 容積室
12 パージ通路接続口
13 パージ通路
14 筒部
15 蓋部材
Claims (1)
- パネル部材又は他の部材に固定される本体ケースに、気化燃料が流入する流入ポートと、気化燃料をエンジンに送るためのパージポートと、大気に開放された空気導入ポートとを設けている構成であって、
前記本体ケースに、パージ通路から逆流した空気の脈動を減衰させ得る大きさの容積室を一体的に設けている、
車両用キャニスタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012040467A JP2013174217A (ja) | 2012-02-27 | 2012-02-27 | 車両用キャニスタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012040467A JP2013174217A (ja) | 2012-02-27 | 2012-02-27 | 車両用キャニスタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013174217A true JP2013174217A (ja) | 2013-09-05 |
Family
ID=49267317
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012040467A Pending JP2013174217A (ja) | 2012-02-27 | 2012-02-27 | 車両用キャニスタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013174217A (ja) |
-
2012
- 2012-02-27 JP JP2012040467A patent/JP2013174217A/ja active Pending
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