JP2013173866A - 粘着テープ - Google Patents

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Abstract

【課題】 無機フィラーを多く添加しても、部品固定に際して部品の脱落が生じにくい優れた接着性を有し、且つ貼り作業性に優れる粘着テープを提供する。
【解決手段】 基材の少なくとも一面に熱伝導性難燃性粘着剤層が形成された熱伝導性粘着テープであって、粘着剤層が(メタ)アクリレートを主たるモノマー成分とするアクリル系共重合体と、無機フィラーとを含有し、アクリル系共重合体がモノマー成分として炭素数が2以上の飽和炭化水素基を介してカルボキシ基を分子鎖末端に有する(メタ)アクリレートモノマーを含有し、無機フィラーの含有量が、アクリル共重合体100質量部に対して200質量部以上であり、基材がポリイミドフィルムまたはポリイミドコートフィルムである熱伝導性粘着テープにより、多量の無機フィラーを添加した場合にも優れた接着性を実現でき、良好な難燃性や熱伝導性と、好適な接着性と貼り作業性を実現できる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、良好な熱伝導性や難燃性を有し、接着性及び貼付作業性に優れた粘着テープに関し、電子部品、OA機器部品、家電部品等の各種分野での部材の固定用途、特に発熱性のLEDの固定用途に有用である粘着テープに関する。
近年、エレクトロニクス技術の格段なる進歩により電気、電子、OA機器の高集積化・高性能化が進み、内部の高温化や蓄熱による不具合が生じやすくなっており、内部部品の固定に使用する接着部材にも高温化や蓄熱を防止するための高い熱伝導性が求められている。また、仮に過剰な高温化や蓄熱が生じた際にも発火危険性を防止するため、接着部材には高い難燃性も求められている。近年の電子機器やOA機器は軽薄短小化が進んでおり、限られた放熱空間にて放熱が必要であり、特に、画像表示のバックライトに使用されるLED光源は発熱しやすく、また、画像表示部の輝度を確保するために実装密度を上げるとさらに発熱量が増大することから、高い放熱性や難燃性が求められている。
熱伝導性や難燃性を有する粘着性の組成物としては、例えば、アクリル系ポリマーに難燃剤及び熱伝導性フィラーを含有する熱伝導性難燃性感圧接着剤(特許文献1参照)や、(メタ)アクリレート系ポリマーと金属水酸化物とを有し、(メタ)アクリレート系ポリマーのトルエン不溶分の割合とトルエン可溶分の分子量とを特定の範囲とし、(メタ)アクリレート系ポリマー100質量部に対する金属水酸化物の配合割合が80〜160質量部である感圧接着剤組成物が開示されている(特許文献2参照)。
これら感圧接着材は、難燃性及び熱伝導性を有するが、軽薄短小化が進んだ電子機器やOA機器等への適用に際し、難燃性や熱伝導性を向上させるため、難燃剤や熱伝導性フィラーの添加量を増加すると接着力が大きく低下し、各種の部品固定用途への適用が困難であった。
また、これら感圧接着材は3〜20mm幅の細長いアルミ製などの板の上にLEDチップが多数実装されたLED基板を固定する用途に使用した場合、作業性が悪いことがあった。LED基板の裏に細い幅の接着材を手作業で貼付する作業があり、基材を有していない接着材では、貼り作業中に接着材が伸びたり、貼り直しができないなどの不具合を生じることがあった。
特開2002−294192号公報 特開2002−285121号公報
本発明が解決ようとする課題は、良好な熱伝導性や難燃性を実現するために無機フィラーを多く添加しても、部品固定に際して部品の脱落が生じにくい優れた接着性を有し、且つ貼り作業性に優れる粘着テープを提供することにある。
本発明においては、基材の少なくとも一面に熱伝導性難燃性粘着剤層が形成された熱伝導性粘着テープであって、前記粘着剤層が(メタ)アクリレートを主たるモノマー成分とするアクリル系共重合体と、無機フィラーとを含有し、前記アクリル系共重合体がモノマー成分として炭素数が2以上の飽和炭化水素基を介してカルボキシ基を分子鎖末端に有する(メタ)アクリレートモノマーを含有し、前記無機フィラーの含有量が、アクリル共重合体100質量部に対して200質量部以上であり、前記基材がポリイミドフィルムまたはポリイミドコートフィルムである熱伝導性粘着テープにより、多量の無機フィラーを添加した場合にも優れた接着性を実現でき、良好な難燃性や熱伝導性と、好適な接着性と貼り作業性を実現できる。
本発明の粘着テープは、良好な難燃性や熱伝導性を実現するために無機フィラーを多く添加しても優れた接着性を有することから、部品固定に高い信頼性が求められ、かつ、近年の軽薄短小化が進む各種の電子機器やOA機器等の電子部品の固定に好適に適用できる。なかでも、発熱量が大きく、画像表示部の輝度を確保するために高い実装密度が求められる画像表示のバックライト等に使用されるLED光源の固定に特に好適に使用できる。更に本発明の粘着テープは、基材を有し寸法安定性に優れているため、3〜20mm幅の細長いアルミ製などの板の上にLEDチップが多数実装されたLED基板を固定する用途においても、優れた貼り作業性を得ることができる。
本発明の両面粘着テープでLEDを固定した際のLED基板の表面温度測定結果を示す図である。
[粘着剤組成物]
本発明の粘着テープに使用する粘着剤組成物は、(メタ)アクリレートを主たるモノマー成分とするアクリル系共重合体と、無機フィラーとを含有する粘着剤組成物であって、前記アクリル系共重合体がモノマー成分として炭素数が2以上の飽和炭化水素基を介してカルボキシ基を分子鎖末端に有する(メタ)アクリレートモノマーを含有し、前記無機フィラーの含有量が、アクリル共重合体100質量部に対して200質量部以上の粘着剤組成物である。
(アクリル系共重合体)
本発明の粘着剤組成物を構成するアクリル系共重合体は、(メタ)アクリレートを主たるモノマー成分とし、架橋剤と架橋反応するビニルモノマーとして炭素数が2以上の飽和炭化水素基を介してカルボキシ基を分子鎖末端に有する(メタ)アクリレートモノマーからなることを特徴とする。
従来の粘着剤においては、良好な熱伝導性や難燃性を実現するために、無機フィラーを多量に配合させると、粘着剤の流動性は低下し初期接着性が低下する。そこでこれを補うため、アクリル系共重合体の分子量を低くする方法や、架橋点モノマー含有量及び架橋剤添加量を減らし、粘着剤の凝集力を低下させる方法などにより、粘着剤の流動性を向上させることが考えられる。しかし、前述の方法でアクリル系共重合体の流動性を向上させた場合、無機フィラーを多量に含有し、アクリル系共重合体の体積が少ない状態では、バインダーとしての性能が不足し、粘着剤に応力が加わるとアクリル系共重合体と無機フィラーの間で剥離し、粘着物性が低下する。したがって、アクリル系共重合体は凝集性と流動性を両立させる必要がある。本発明の粘着剤組成物においては、炭素数が2以上の飽和炭化水素基を介してカルボキシ基を分子鎖末端に有する(メタ)アクリレートモノマーを使用することでアクリル系共重合体に無機フィラーを多量に含有しても凝集性と流動性とを両立できる。炭素数が2以上の飽和炭化水素基を介してカルボキシ基を分子鎖末端に有する(メタ)アクリレートモノマーは、側鎖が長いため架橋点の流動性に優れる。また、炭素数が2以上の飽和炭化水素基を介してカルボキシ基を分子鎖末端に有する(メタ)アクリレートモノマーは、ガラス転移温度が低いため、粘着剤層の損失正接のピークを示す温度が低くなり、流動性に優れる粘着剤組成物を実現できる。さらに、炭素数が2以上の飽和炭化水素基を介してカルボキシ基を分子鎖末端に有する(メタ)アクリレートモノマーは立体障害が少ないため末端のカルボキシ基と架橋剤が反応しやすく粘着剤組成物の凝集力を得ることができる。このように、当該(メタ)アクリレートモノマーを使用することで、樹脂の凝集力を低下させずに粘着剤の凝集性と流動性を両立できることから、本発明の粘着剤組成物は多量のフィラーを含有しても優れた粘着物性を示す。
炭素数が2以上の飽和炭化水素基を介してカルボキシ基を分子鎖末端に有する(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば、下式(1)にて表わされる(メタ)アクリレートモノマーを例示できる。
Figure 2013173866
(式(1)中、Rは水素又はメチル基であり、Rはアルキル基又は水酸基を側鎖に含んでもよい炭素数2以上のアルキレン基であり、Xはカルボキシ基又はジカルボン酸残基であり、nは1〜2である。)
なお、上記ジカルボン酸残基とは、分子鎖末端にジカルボン酸の一方のカルボキシ基が結合した構造におけるジカルボン酸の残基を表し、例えば、HOOC−R−COOHとして表わされるジカルボン酸により形成されるジカルボン酸残基は−OOC−R−COOHである。当該ジカルボン酸残基を構成するジカルボン酸としては、上記Rが直接結合したジカルボン酸や、上記Rとして二価の脂肪族炭化水素基や芳香族炭化水素基を有するジカルボン酸を適宜使用でき、なかでも脂肪族炭化水素基、特に鎖状脂肪族炭化水素基を有するジカルボン酸は立体障害が生じにくいため好ましい。好適なジカルボン酸としては、具体的には、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等を例示できる。
上記式(1)で表わされる(メタ)アクリレートのなかでも、Rが炭素数2〜18のアルキレン基であることが好ましく、炭素数が2〜5のアルキレン基であることが特に好ましい。また、Xがカルボキシ基であることが好ましい。具体的には、例えば、β−カルボキシアルキル(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド(EO)変性コハク酸(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド(PO)変性コハク酸(メタ)アクリレート等が例示できる。これらのなかでも、β−カルボキシエチルアクリレートを特に好ましく使用できる。
炭素数が2以上の飽和炭化水素基を介してカルボキシ基を分子鎖末端に有する(メタ)アクリレートモノマーの含有量は、アクリル系共重合体を構成するモノマー成分中の0.5〜10質量%であることが好ましく、1〜5質量%であることがより好ましい。炭素数が2以上の飽和炭化水素基を介してカルボキシ基を分子鎖末端に有する(メタ)アクリレートモノマーの含有量を当該範囲とすることで、架橋点を好適に形成しやすくなり、粘着剤の凝集力や初期接着性を向上させやすくなる。
主たるモノマー成分として使用する(メタ)アクリレートとしては、粘着剤に使用する各種(メタ)アクリレートを使用でき、なかでもアルキル基の炭素数1〜12のアルキル(メタ)アクリレートを好ましく使用できる。炭素数1〜12のアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のモノマーがあげられ、これらの1種または2種以上が用いられる。なかでも、アルキル基の炭素数が4〜8のアルキル(メタ)アクリレート、特に2エチルヘキシルアクリレートはフィラーを添加しても粘着性を確保しやすいため好ましい。
炭素数1〜12のアルキル(メタ)アクリレートの含有量は、アクリル系共重合体を構成するモノマー成分中の60質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることが更に好ましい。なかでも2−エチルヘキシルアクリレートを使用する場合には、全ての炭素数1〜12のアルキル(メタ)アクリレートの80質量%以上が2−エチルヘキシルアクリレートであることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましい。
アクリル系共重合体を構成するモノマー成分としては、上記以外のモノマー成分として、各種ビニルモノマーを使用できる。このようなビニルモノマーとしては、カルボキシ基含有モノマーを好ましく使用でき、当該カルボキシ基含有ビニルモノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フタル酸、無水フタル酸、クロトン酸等の1種又は2種以上を使用できる。なかでもアクリル酸、メタクリル酸は、アクリル系共重合体の凝集性を好適に調整しやすいため好ましく使用できる。
当該カルボキシ基含有ビニルモノマーの含有量は、アクリル系共重合体を構成するモノマー成分中の10質量%以下であることが好ましく、0.5〜10質量%であることがさらに好ましく、1〜5質量%であることがより好ましい。当該範囲で含有することにより、粘着剤の凝集力や保持力、接着性を、向上させやすい。
また、その他のビニルモノマーとして、酢酸ビニル、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸等のスルホン酸基含有モノマー、炭素数1〜3の(メタ)アクリレート、炭素数13以上の(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、スチレン等、公知のビニルモノマーを使用してもよい。
その他のビニルモノマーを使用する場合の含有量は、アクリル系共重合体を構成するモノマー成分中の10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましい。当該範囲で含有することにより、粘着剤の凝集力や保持力、接着性を好適な範囲に調整しやすい。
上記アクリル系共重合は、溶液重合法、塊状重合法などの公知の重合方法により共重合させることにより得ることができる。重合開始方法も過酸化ベンゾイルや過酸化ラウリロイルなどの過酸化物系、アゾビスイソブチルニトリルなどのアゾ系の熱重合開始剤を用いた熱による開始方法や、アセトフェノン系、ベンゾインエーテル系、ベンジルケタール系、アシルフォスフィンオキシド系、ベンゾイン系、ベンゾフェノン系の光重合開始剤を用いた紫外線照射による開始方法や、電子線照射による方法を任意に選択できる。
上記範囲内で重合したアクリル系共重合体は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィのポリスチレン換算による重量平均分子量が30万〜80万、より好ましくは40万〜70万である。重量平均分子量が30万以上とすることで粘着剤の凝集力を確保しやすくなり、高温下での接着性を向上させやすい。また重量平均分子量が80万以下とすることで、熱伝導性フィラーの分散性や、粘着剤の塗工性、初期接着性を向上させやすい。
(無機フィラー)
本発明に使用する無機フィラーは、熱伝導性や難燃性を有する無機フィラーを使用でき、例えば、金属水酸化物、金属酸化物、金属、セラミックス等を使用できる。具体的には、熱伝導性のフィラーとして、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化鉄、炭化ケイ素、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化チタン、窒化ケイ素、ホウ素化チタン、カーボン、ニッケル、銅、アルミニウム、チタン、金、銀等が挙げられる。また、難燃性のフィラーとしては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化ジルコニウム、塩基性炭酸マグネシウム、ドロマイト、ハイドロタルサイト、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、酸化スズの水和物、硼砂などの無機金属化合物の水和物、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、炭酸亜鉛、炭酸マグネシウム−カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、酸化マグネシウム、酸化モリブデン、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化アンチモン、赤リン等が挙げられる。これら無機フィラーは、アクリル系共重合体への分散性向上のため、シランカップリング処理、ステアリン酸処理などの表面処理を施してもよい。
これら無機フィラーは、必要に応じて適宜選択して使用すればよいが、これらのなかでも、熱伝導性及び難燃性が必要な用途においては、熱伝導性及び難燃性を有する熱伝導難燃性フィラーを使用することが好ましい。特に、LED固定用途においては、熱伝導難燃性フィラーとして、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの金属水酸化物を使用することが特に好ましい。これらの金属水酸化物は熱伝導性と難燃性を付与することができる。特に金属水酸化物の中で水酸化アルミニウムは、250℃程度から熱分解反応が起こり、樹脂が著しく溶融する前に難燃効果を発揮するため好ましい。
無機フィラーの形状は、規則的な形状又は不規則な形状のいずれであってもよく、例えば、多角形状、立方体状、楕円状、球状、針状、平板状、鱗片状又はこれらを組み合わせた形状等が挙げられ、これらが凝集したフィラーであってもよい。無機フィラーの大きさは、最大となる幅や長さの平均、例えば粒子状の場合にはその平均粒径が、0.5〜50μmであることが好ましい。より好ましくは1〜30μmである。なお、フィラーの大きさ、形状は、得られる粘着テープの厚さにより適宜選択される。粘着テープの厚さよりも無機フィラーの最大の幅や長さが小さい方が望ましい。
粘着剤組成物への無機フィラーの添加量としては、良好な熱伝導性や難燃性を実現するために、アクリル系共重合体100質量部に対し200質量部以上、好ましくは200質量部〜280質量部、より好ましくは230〜250質量部である。本発明の粘着剤組成物は、当該多量の無機フィラーを含有しても好適な接着性を実現できる。
(粘着付与樹脂)
本発明に使用する粘着剤組成物には粘着物性を向上する目的で粘着付与樹脂を使用してもよい。粘着付与樹脂としては公知の脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂などの石油樹脂、ロジン樹脂、ロジンエステル樹脂、不均化ロジン樹脂、重合ロジン樹脂、重合ロジンエステル樹脂、ロジンフェノールなどのロジン系樹脂、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂などが使用できる。また粘着付与樹脂は2種類以上の樹脂を併用することができる。
粘着付与樹脂の添加量としては、アクリル系共重合体100質量部に対し20質量部以下が好ましい。より好ましくは10質量部以下である。当該範囲とすることで、良好な粘着付与効果や初期接着性を得られやすくなる。また、特に高い難燃性、例えばUL94V−0やVTM−0等の高い難燃性を要求される用途については、粘着付与樹脂を使用しないことも好ましい。
また、粘着付与樹脂は、引火点が高い粘着付与樹脂を使用することが好ましく、引火点が200度以上の樹脂を使用することが特に好ましい。引火点が200度以上の粘着付与樹脂を使用すると、難燃性フィラーが燃焼時に熱分解して生じる難燃効果を特に効率的に発揮しやすくなる。
(架橋剤)
本発明の粘着剤組成物には凝集力向上のため、架橋剤を使用する。架橋剤としては、β−カルボキシエチルアクリレートのカルボキシ基と反応させるため、エポキシ系架橋剤を好ましく使用できる。エポキシ系架橋剤としては、1.3−ビス(N,N―グリシジルアミノメチル)シクロヘキサン(三菱ガス化学社製テトラッドC)、1.3−ビス(N,N−グリシジルアミノメチル)ベンゼン(三菱ガス化学社製テトラッドX)など公知のエポキシ系架橋剤を使用できる。
架橋度合いの指標として、粘着剤層をトルエンに24時間浸漬した後の不溶分を測定するゲル分率の値が用いられる。本発明の粘着剤組成物の架橋後のゲル分率は、25%〜60%が好ましい。またより好ましくは30%〜50%である。尚、ゲル分率の値は、無機フィラーの添加量を差し引いた樹脂の不溶分をさす。当該範囲とすることで、架橋後の粘着剤層に応力が加わった際にも、アクリル系共重合体と無機フィラーとの間の剥離が生じにくく、良好な粘着物性を得やすく、また、好適な初期接着性を得やすくなる。
また、本発明の粘着剤組成物は、熱伝導性、難燃性、粘着物性を大きく阻害しない範囲内で、老化防止剤、着色剤、分散剤などの添加剤を適宜使用してもよい。
本発明に使用する粘着剤組成物からなる粘着剤層は損失正接のピークを示す温度が−40℃以上、−10℃以下であることが好ましい。当該範囲とすることで、無機フィラーを多く配合しても粘着剤の流動性と凝集性を両立しやすくなる。なお、損失正接のピーク温度は、5mm厚にまで重ね合わせた粘着剤層を試験片とし、レオメトリックス社製粘弾性試験機アレス2kSTDに直径7.9mmのパラレルプレートを装着し、試験片を挟み込み周波数1Hz、温度分散法で測定した値である。
(粘着剤製造方法)
本発明の粘着剤組成物の製造方法として、前述の製造方法でアクリル系共重合体を製造した後に、必要に応じて粘着付与樹脂及び粘度調整用に酢酸エチル、ヘキサン、MEKなどの有機溶剤を添加し、粘着付与樹脂を溶解させながら混合し、得られた樹脂組成物を取り出す。次に得られた樹脂組成物と無機フィラー及びその他添加剤とを、プラネタリーミキサーなどの低速攪拌機を用い、樹脂組成物、無機フィラー及びその他添加剤が均一になるまで混合し、粘着剤組成物を得る。
[粘着テープ]
本発明の粘着テープは、基材の少なくとも一面に前述の粘着剤組成物からなる粘着剤層を有する粘着テープである。基材の片面に粘着剤組成物を貼合させた場合は片面粘着テープとして、基材の両側に粘着剤を貼合した場合は両面粘着テープとなる。使用する態様に応じて片面又は両面テープの構成を適宜選択すればよいが、部材間の固定に際しては両面粘着テープであることが好ましい。
本発明の粘着テープにおいては、熱伝導性や難燃性を阻害させないことを考慮し、ポリイミドフィルムまたはポリイミドコートフィルムを基材として使用する。ポリイミドフィルムまたはポリイミドコートフィルムとしては、市販のポリイミドフィルムを使用できる。ポリイミドフィルムとしては、東レ・デュポン社製カプトン、宇部興産社製ユーピレックス、カネカ社製アピカルなどが挙げられる。ポリイミドコートフィルムとしては、PETフィルムの両側にポリイミドをコーティングしたフィルムである東レ社製ルミラーZV70やZV10などが挙げられる。ポリイミドは融点を持たず、熱分解開始温度も500℃以上であるため、難燃性を阻害しない。ポリイミド層を両面にコーティングしたフィルムでも中央のフィルムが炎により末端部が燃焼、溶融しても両側のポリイミドコート層により延焼や溶融を防止できる。一方、粘着テープの基材として使用されているフィルムとして、PETフィルムが挙げられるが、PETフィルムの場合、難燃性を阻害する。粘着テープに炎を接触させると、粘着剤は燃焼しないが、PETフィルムが溶融することで表面に露出し、溶融したPETフィルムが燃焼しながら滴下(ドリップ)してしまう。
これら基材として使用するポリイミドフィルムまたはポリイミドコートフィルムは、その表面に粘着剤の投錨性を向上させるためにコロナ処理または易接着処理がされていてもよい。
基材の厚さは5μm〜40μmであることが好ましく、さらに好ましくは10〜35μmが好ましい。当該範囲とすることで、熱伝導性、難燃性を阻害することなく、且つ良好な貼り作業性を得ることができる。基材が5μmよりも薄い場合、細幅で使用された場合に粘着テープが伸びやすくなる。一方、基材が40μmよりも厚い場合は、熱伝導性を阻害する。
粘着剤層の厚さは、1回の乾燥後塗工厚さで10μm〜150μmであることが好ましい。当該範囲とすることで、粘着物性を好適に確保しやすく、また、製造時の粘着剤中の希釈溶剤の乾燥が容易となり生産性を向上させやすくなる。
粘着テープの厚さは、特に両面粘着テープの場合、20μm〜300μmであることが好ましい。より好ましくは50μm〜280μmである。
粘着テープの製造方法は、基材を使用しない場合は剥離ライナーなどの支持体に粘着剤組成物をロールコーターやダイコーターなどで一定の厚さで塗布し、ドライヤーで希釈溶剤を乾燥させ、他の剥離ライナーを貼合させる方法により製造できる。両面に剥離処理を施した剥離ライナーを使用した場合は、前述と同様に粘着剤組成物を剥離ライナーに塗布、乾燥した後にそのままロール状に巻き取り製造することができる。
基材を使用する際は前述と同様に粘着剤組成物を剥離ライナーに塗布、乾燥した後に基材の片側に貼合することで片面粘着テープが製造できる。更に剥離ライナーに熱伝導性粘着剤を塗布、乾燥したものを基材のもう一方の側に貼合することで両面粘着テープが製造できる。
粘着剤組成物中の無機フィラーとして、熱伝導難燃性フィラーを使用した熱伝導難燃性粘着剤組成物を使用した本発明の粘着テープ及び両面粘着テープは、特に液晶画像表示のバックライト等に使用されるLED光源の固定に特に好適に使用できる。具体的な使用態様の例としては、以下のような態様を例示できる。液晶画像表示のバックライトに使用されるLED光源ユニットとして、3〜20mm幅の細長いアルミ製などの板の上にLEDチップが多数実装されたLED基板を使用し、LED基板を画面の端の一辺または二辺に設置し、導光板と拡散板でLEDの光を画面全体に導き発光させる。LED基板はバックライト背面筐体にL字アングルで固定される。前述のLED基板とL字アングルの固定に本発明の粘着テープを使用することができる。LEDが発光することにより発生した熱は、粘着テープを介してL字アングル及び液晶バックライト背面筐体に放熱される。
従来はLED光源ユニットの固定には主にビスが使用されていたが、LED光源ユニットを本発明の粘着テープで固定する場合、前述の貼り作業性に加え、ビス固定に比べ、放熱性、LED光源ユニットの設計面においても優れている。ビス固定の場合、一定間隔でLED光源ユニット上にビス穴を開け、ビスでL字アングルに固定する。ビスでLED光源ユニットを固定した場合はLEDの熱は主にビスを通じバックライト筐体に放熱される。従ってビス固定の場合は熱の経路が部分的になる。本発明の粘着テープでLED光源ユニットを固定することで、LED光源ユニット全体から粘着テープを通じで放熱することができるため、ビスに比べ効率的に放熱することができる。また、ビス固定の場合、LED光源ユニット上にビス穴を開けるため、LEDチップを実質的に実装できない部分が生じ、等間隔にLEDチップを実装できない場合がある。本発明の粘着テープでLED基板を固定することで、LEDチップをLED基板上に等間隔で実装することが可能となる。
熱伝導難燃性フィラーを使用した粘着テープをLED光源の固定に使用する場合には、粘着テープの熱伝導率は0.6W/m・k以上であることが好ましい。また、難燃性はUnderwriters Laboratories Inc.社の規格において、UL94V−2またはVTM−2以上の性能であることが好ましく、UL94V−0またはVTM−0以上であることが特に好ましい。更に粘着物性として、接着力は5N/20mm幅以上、保持力は、5mm幅×30mm長の面積で100gの荷重をせん断方向にかけた際に24時間保持する性能であることが好ましい。
以下に実施例について具体的に説明をするが、本発明はこれに限定されるものではない。
[実施例1]
(1−1)アクリル系共重合体の調整
攪拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計を備えた反応容器に、2−エチルヘキシルアクリレート96.4質量部、β−カルボキシエチルアクリレート2.4質量部、アクリル酸1.2質量部、酢酸エチル98質量部を仕込み、攪拌下、窒素を吹き込みながら75℃まで昇温した。その後、予め酢酸エチルにて溶解したアゾビスイソブチロニトリル溶液2質量部(固形分5質量%)を添加した。その後、攪拌下75℃にて8時間ホールドした後、内容物を冷却し200メッシュ金網にて濾過した。不揮発分50質量%、粘度8000mPa・s、重量平均分子量50万であるアクリル重合体溶液を得た。
(1−2)粘着剤組成物の調整
プラネタリーミキサーの容器に無機フィラーとして熱伝導難燃性の水酸化アルミニウム(昭和電工社製ハイジライトH32、平均粒径8μm)を粘着剤組成物固形分100に対し240質量部を入れ、その後、得られた粘着剤組成物を加える。30分攪拌させ水酸化アルミニウムと粘着剤組成物を均一に混合させた。酢酸エチルを加え固形分70%になるよう調整し、粘度4000mPa・sの熱伝導難燃性粘着剤組成物を得た。
(1−3)粘着テープの調整
(1−2)で得られた熱伝導難燃性粘着剤組成物にエポキシ系架橋剤(三菱ガス化学社製テトラッドC)2%酢酸エチル溶液を熱伝導難燃性粘着剤組成物中のアクリル共重合体固形分100部に対して、2.1部配合し、ディゾルバー攪拌機で30分間攪拌する。得られた粘着剤組成物を剥離ライナーに乾燥後厚さが110μmになるようにロールコーターで塗布し、80℃ドライヤー中で3分間乾燥させる。得られた粘着シートを表面にコロナ処理を施した厚さ30μmのポリイミドコートPETフィルム(東レ社製ルミラーZV70)の両側にラミネートし、厚さ250μmの両面粘着テープを作成した。架橋剤の架橋反応のため40℃乾燥機に48時間養生させ両面粘着テープを得た。
[実施例2]
無機フィラーとして水酸化アルミニウム昭和電工社製ハイジライトH32、平均粒径8μm)を粘着剤組成物固形分100に対し270質量部としたこと以外は実施例1と同様に両面粘着テープを得た。
[実施例3]
無機フィラーとして水酸化アルミニウム昭和電工社製ハイジライトH32、平均粒径8μm)を粘着剤組成物固形分100に対し220質量部としたこと以外は実施例1と同様に両面粘着テープを得た。
[実施例4]
無機フィラーとして水酸化アルミニウム昭和電工社製ハイジライトH32、平均粒径8μm)を粘着剤組成物固形分100に対し200質量部としたこと以外は実施例1と同様に両面粘着テープを得た。
[実施例5]
粘着付与剤としてテルペン樹脂(ヤスハラケミカル社製PX1250)をアクリル共重合体固形分100に対し15質量部、重合ロジンペンタエリスリトール(ハリマ化成社製ハリタックPCJ)をアクリル共重合体固形分100に対し5質量部を配合させたこと以外は実施例1と同様に両面粘着テープを得た。なお、粘着付与剤の配合は後述の粘着剤組成物の調整方法により行った。
[粘着剤組成物の調整]
得られたアクリル系共重合体に粘着付与剤としてテルペン樹脂(ヤスハラケミカル社製PX1250)をアクリル共重合体固形分100に対し15質量部、重合ロジンペンタエリスリトール(ハリマ化成社製ハリタックPCJ)をアクリル共重合体固形分100に対し5質量部、希釈溶剤としてヘキサン15質量部、酢酸エチル5質量部を加え、60分間攪拌し粘着付与剤を溶解させ、固形分50%、粘度2000mPa・sの粘着剤組成物を得た。得られた粘着剤を前述の(1−2)粘着剤組成物の調整に記載の方法にて調整を行った。
[実施例6]
粘着付与剤としてテルペン樹脂(ヤスハラケミカル社製PX1250)をアクリル共重合体固形分100に対し5質量部としたこと以外は実施例5と同様に両面粘着テープを得た。
[実施例7]
エポキシ系架橋剤(三菱ガス化学社製テトラッドC)2%酢酸エチル溶液を熱伝導難燃性粘着剤組成物中のアクリル共重合体固形分100部に対して、3.0部配合したこと以外は実施例1と同様に両面粘着テープを得た。
[実施例8]
粘着剤組成物の乾燥後厚さを119μmにし、基材として厚さ125μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製カプトンH)を使用したこと以外は実施例1と同様に両面粘着テープを得た。
[比較例1]
粘着剤組成物の乾燥後厚さを113μmにし、基材として厚さ25μmのPETフィルム(東レ社製ルミラーS)を使用したこと以外は実施例1と同様に両面粘着テープを得た
[比較例2]
無機フィラーとして水酸化アルミニウム昭和電工社製ハイジライトH32、平均粒径8μm)を粘着剤組成物固形分100に対し200質量部としたこと以外は比較例1と同様に両面粘着テープを得た。
[比較例3]
粘着剤組成物の乾燥後厚さを125μmにし、基材を使用しなかったこと以外は実施例1と同様に両面粘着テープを得た。
[比較例4]
アクリル系共重合体の調整において、β―カルボキシエチルアクリレートを使用せず、2−エチルヘキシルアクリレート97.7質量部、アクリル酸2.3質量部添加させたこと以外は実施例5と同様に両面粘着テープを得た。
[比較例5]
エポキシ系架橋剤(三菱ガス化学社製テトラッドC)2%酢酸エチル溶液を熱伝導難燃性粘着剤組成物中のアクリル共重合体固形分100部に対して、1.5部配合したこと以外は実施例1と同様に両面粘着テープを得た。
実施例、比較例として作成した粘着テープについて、以下に示す方法で、ゲル分率、熱伝導性、難燃性、90°ピール接着力、保持力を評価した。得られた結果を表1〜2に示した。
[ゲル分率]
上記実施例及び比較例にて得られた粘着テープを40mm×50mmに切断した試料を天秤で重量を測定し、トルエンに浸漬し常温下で24時間静置した。浸漬後に試料をとりだし、乾燥機で105℃で1時間乾燥させ、室温で冷却した後に試料の重量を測定した。トルエン浸漬後の試料重量をトルエン浸漬前の試料重量で除して不溶分の割合を百分立で求めた。
[熱伝導率]
上記実施例及び比較例にて得られた粘着テープを空気を巻き込まないように500μmになるまで貼り重ねせた。最外面は厚さ6μmのPETフィルムを貼合した。得られた試料を5cm×15cmに切断して測定用試料を作製した。得られた測定用試料を京都電子工業性熱伝導率測定機QTM−500と、薄膜法測定用ソフトQTM−5Wを使用し測定を行った。
[難燃性]
上記実施例及び比較例にて得られた粘着テープをUnderwriters Laboratories Inc.社UL94VTMの規格に準じて試験を行った。なお、基材を有さない粘着テープは、筒状の形成が困難なため同社UL94Vの規格に準じて試験を行った。
難燃性のクラスは下表により判定した。
Figure 2013173866
[90°ピール接着力]
上記実施例及び比較例にて得られた粘着テープの片面に厚さ50μmのアルミ箔を貼合し20mm幅に切断した。23℃50%RH雰囲気下でもう一方の粘着面をアルミ板に2kgローラー1往復の加圧条件で貼付し、1時間静置後に90°方向へ300mm/分の速度で引き剥がした際の接着力を測定した。
[保持力]
上記実施例及び比較例にて得られた粘着テープを5mm幅×30mm長さとした試料を、厚さ500μmのアルミ板の片端に貼付した。23℃50%RH雰囲気下でもう一方の粘着面をアルミ板に貼付し、5kgローラー1往復1往復の加圧条件で貼付し、1時間静置した。静置後に85℃雰囲気下でせん断方向に100gの荷重をかけ、試料が剥がれ落下するまでの時間を測定した。24時間後に試料の落下が無かった場合は試験を終了し24時間以上(>24)と記載した。
Figure 2013173866
Figure 2013173866
[LED基板放熱性試験]
(1)LED基板をビス固定した場合のLED基板表面温度測定
市販の液晶テレビ(シャープ社製LC46XF3)を分解し、バックライトモジュールを取り出した。更にバックライトモジュールを分解した。本液晶TVのLED基板はビスでL字アングルに固定されていた。LED基板に直流電源装置(菊水電子工業社製PAS160−2)を接続し、LED基板の表面に熱伝対を固定した(グラフテック社製GL200A)。バックライトモジュールを組み立て、23℃50%RH雰囲気下で一辺のLED基板を150V1.2Aの電源にて点灯させ、1時間のLED表面温度を計測した。
(2)LED基板をテープで固定した場合のLED基板表面温度測定
(1)の試験後に、再びバックライトモジュールを分解し、一辺のLED基板のビスをはずし、代わりに上記実施例1にて得られた粘着テープにて固定した。テープは5mm幅とし、LED基板の裏側にテープを貼付後にもう一方の面をL字アングルに固定し、LED基板上のビス穴部を1kg荷重で5秒間加圧し圧着した。23℃50%RH雰囲気下で1時間放置後(1)と同様の方法でLED基板の表面温度を測定した。
上記(1)及び(2)にて得られた結果を図1に示した。
上記表1〜2から明らかなように、実施例1〜8の本願発明の粘着剤組成物は、多量の無機フィラーを添加した場合にも優れた接着性を実現でき、良好な難燃性や熱伝導性と、好適な接着性とを両立できるものであった。一方、比較例1〜5の粘着剤組成物は、難燃性試験ではドリップが発生するか、接着性に乏しいものであった。またLED基板放熱性試験結果の通り、本願発明のテープでLEDを固定した場合、ビス固定に比べ、1時間後のLED基板表面温度が低く、放熱性が優れていた。

Claims (6)

  1. 基材の少なくとも一面に熱伝導性難燃性粘着剤層が形成された熱伝導性粘着テープであって、前記粘着剤層が(メタ)アクリレートを主たるモノマー成分とするアクリル系共重合体と、無機フィラーとを含有する粘着剤組成物からなり、前記アクリル系共重合体がモノマー成分として炭素数が2以上の飽和炭化水素基を介してカルボキシ基を分子鎖末端に有する(メタ)アクリレートモノマーを含有し、前記無機フィラーの含有量が、アクリル共重合体100質量部に対して200質量部以上であり、前記基材がポリイミドフィルムまたはポリイミドコートフィルムであることを特徴とする粘着テープ
  2. 前記アクリル系共重合体が、炭素数1〜14のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートとカルボキシ基含有ビニルモノマーとをモノマー成分として含有する請求項1に記載の粘着テープ。
  3. 前記無機フィラーが、熱伝導性及び難燃性を有する熱伝導難燃性フィラーである請求項1又は2に記載の粘着テープ。
  4. 前記無機フィラーが、金属水酸化物からなるフィラーである請求項1〜3のいずれかに記載の粘着テープ。
  5. 前記基材の厚さが5μm〜40μmである請求項1〜4のいずれかに記載の粘着テープ
  6. LED光源ユニットの固定に使用する請求項1〜5のいずれかに記載の粘着テープ。
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