JP2013173590A - 排紙装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】下流側が高くなるように傾斜した排紙台上に用紙を排出して後端部を突き当てて整合する排紙装置において、サイズや厚さの差異に対応して用紙の排出角度を調整し、良好な排紙揃えを達成する。
【解決手段】上排出ローラ11aと下排出ローラ11bの回転速度を用紙のサイズ及び厚さに応じて独立制御し、用紙が排紙台14の上に排出される際の角度を調整する。長い用紙は飛翔が安定しているので排紙角度を相対的に上向きに設定し、短い用紙はより下向きに設定して飛距離をなるべく短くし、突き当て板22へより速く戻れるようにする。厚い用紙は直線的に飛翔するので、排紙角度をより上向きに設定し、薄い用紙は空気抵抗の影響を受けやすいため早く給紙台に接触するよう下向きに設定する
【選択図】図4
【解決手段】上排出ローラ11aと下排出ローラ11bの回転速度を用紙のサイズ及び厚さに応じて独立制御し、用紙が排紙台14の上に排出される際の角度を調整する。長い用紙は飛翔が安定しているので排紙角度を相対的に上向きに設定し、短い用紙はより下向きに設定して飛距離をなるべく短くし、突き当て板22へより速く戻れるようにする。厚い用紙は直線的に飛翔するので、排紙角度をより上向きに設定し、薄い用紙は空気抵抗の影響を受けやすいため早く給紙台に接触するよう下向きに設定する
【選択図】図4
Description
本発明は、下流側が高くなるように傾斜した排紙台の上に用紙を排出し、用紙を排紙台の上に落下させて上流側に戻し、用紙の後端部を突き当て板に突き当てて整合させるタイプの排紙装置に係り、特にサイズや厚さ等の差異に対応して用紙の排出角度を調整することにより、排紙台上で排出された用紙同士が接触する等の不具合を解消し、排紙台上において良好な排紙揃えを達成することができる排紙装置に関するものである。
例えば、孔版印刷装置等の印刷装置では、印刷物の排出形態には、印刷面を上にして排出する所謂フェイスアップ排紙を行なう排紙装置と、印刷面を下にして排出する所謂フェイスダウン排紙を行う排紙装置とが知られている。この内、フェイスダウンタイプの排紙装置としては、下流側が高くなるように傾斜した排紙台の上に印刷面を下にした用紙を排出し、用紙を排紙台の上に落下させて上流側に戻し、排紙口の近傍に設けられた突き当て板に用紙の後端部を突き当てて整合させる排紙動作を行うタイプの装置が知られている。
このような排紙装置では、排紙台上に排出された用紙が排紙台上で落下して排出口側に戻るまでの間に互いに衝突して挙動が不規則になってしまうために、排紙台上での排紙揃えが悪化してしまうことがあった。
この現象は特にサイズが小さい用紙(例えばハガキサイズ等)の場合に顕著である。すなわち、サイズが小さい用紙を高速で印刷すると、印刷装置の印字能力には限度があるため、用紙の前後の間隔を詰めて印刷部から排出することになる。このため、サイズが小さい用紙ほど、単位時間当りの排出枚数が多くなるが、排紙装置から排出される際の用紙間隔はサイズの大小に関わらず一定になっているため、サイズの小さい用紙の場合には排紙台の上に用紙が次々に排出され、前の用紙が落下して突き当て板で整合される前に後の用紙が衝突するといった不都合な現象が発生し、排紙揃えが悪化してしまうのである。
そこで、従来は、排紙台上での用紙同士の衝突を避けるため、排紙装置の排紙時に排紙速度を高めて排出される用紙と用紙の間隔を見かけ上広げたり、また排紙台の傾斜角度を大きくして用紙の戻りを速くする等の手段が講じられることがあった。
また、下記特許文献1には、画像形成装置に設けられる排紙装置の発明が開示されている。この排紙装置は、上位装置からの指令によって排出ローラによる印刷後の用紙の排出方向が任意の角度の上部排出または下部排出になるように、排出ローラ軸の傾斜角度を変えることができる様に構成されており、これによって、印刷後の用紙を情報の種類や印刷用紙の大きさ等によって自動的に区分することが可能となり、利用者自らが区分作業を行うことによる負担を削減できるものとされている。このような発明を前述したフェイスダウンタイプの排紙装置に適用すれば、用紙の種類に応じて排出ローラ軸の傾斜角度を変えることにより、用紙の排出方向を上部排出や下部排出から選択することができるため、これを利用して排紙台上における排紙同士の衝突等の不具合を解消することも考えられる。
しかしながら、排紙台上での用紙同士の衝突を避けるため、排紙装置の排紙時に排紙速度を高めて排出される用紙と用紙の間隔を見かけ上広げたり、また排紙台の傾斜角度を大きくして用紙の戻りを速くする等の手段では、排紙台上での用紙同士の衝突を避けるのには不十分であり、サイズや厚さ等の用紙の種類に対応して常に良好な排紙揃えを達成することはできなかった。
また、上記特許文献1に記載の発明を利用すれば、排紙台上での排紙方向を可変することは可能であるが、回転する排出ローラの軸の傾斜角度を可変構造にするのには多大なコストがかかるため、実際には採用することができなかった。
本発明は、以上説明したような課題を解決することを目的としており、下流側が高くなるように傾斜した排紙台の上に用紙を排出し、用紙を排紙台の上に落下させて上流側に戻し、用紙の後端部を突き当て板に突き当てて整合させるタイプの排紙装置において、比較的簡単な構成でありながら、サイズや厚さ等の差異に対応して用紙の排出角度を調整することができ、排紙台上で排出された用紙同士が接触する等の不具合を解消し、排紙台上において良好な排紙揃えを達成することができる排紙装置を提供することを目的としている。
請求項1に記載された排紙装置は、
用紙の排出方向について下流側が高くなるように傾斜した排紙台と、前記排紙台の上に用紙を排出する上排出ローラ及び下排出ローラと、前記上排出ローラ及び前記下排出ローラにより前記排紙台上に排出されて上流側に戻る用紙の後端部が突き当たる突き当て板とを有する排紙装置において、
排出する用紙の種類に応じて、前記上排出ローラと前記下排出ローラの間に相対的な速度差を設けることにより、用紙が前記排紙台の上に排出される際の角度を制御する制御手段を具備することを特徴としている。
用紙の排出方向について下流側が高くなるように傾斜した排紙台と、前記排紙台の上に用紙を排出する上排出ローラ及び下排出ローラと、前記上排出ローラ及び前記下排出ローラにより前記排紙台上に排出されて上流側に戻る用紙の後端部が突き当たる突き当て板とを有する排紙装置において、
排出する用紙の種類に応じて、前記上排出ローラと前記下排出ローラの間に相対的な速度差を設けることにより、用紙が前記排紙台の上に排出される際の角度を制御する制御手段を具備することを特徴としている。
請求項2に記載された排紙装置は、請求項1記載の排紙装置において、
前記制御手段は、用紙の搬送方向について前記上排出ローラと前記下排出ローラの上流側にある最終ローラを用紙が通過した後に、前記速度差を設けることを特徴としている。
前記制御手段は、用紙の搬送方向について前記上排出ローラと前記下排出ローラの上流側にある最終ローラを用紙が通過した後に、前記速度差を設けることを特徴としている。
請求項3に記載された排紙装置は、請求項2記載の排紙装置において、
前記制御部は、排出する用紙のサイズと厚さの少なくとも一方に応じて前記速度差を設定することを特徴としている。
前記制御部は、排出する用紙のサイズと厚さの少なくとも一方に応じて前記速度差を設定することを特徴としている。
請求項4に記載された排紙装置は、請求項3記載の排紙装置において、
前記排紙台は上下方向に移動可能であり、
前記制御部は、排出する用紙のサイズと厚さの少なくとも一方に応じて前記排紙台の上下方向の位置を設定することを特徴としている。
前記排紙台は上下方向に移動可能であり、
前記制御部は、排出する用紙のサイズと厚さの少なくとも一方に応じて前記排紙台の上下方向の位置を設定することを特徴としている。
請求項5に記載された排紙装置は、請求項1乃至4のいずれか一つに記載の排紙装置において、
前記制御手段は、前記上排出ローラと前記下排出ローラをそれぞれ独立に制御することにより、前記上排出ローラと前記下排出ローラの間に相対的な速度差を設けることを特徴としている。
前記制御手段は、前記上排出ローラと前記下排出ローラをそれぞれ独立に制御することにより、前記上排出ローラと前記下排出ローラの間に相対的な速度差を設けることを特徴としている。
請求項1に記載された排紙装置によれば、下流側が高くなるように傾斜した排紙台の上に用紙を排出し、用紙を排紙台の上に落下させて上流側に戻し、用紙の後端部を突き当て板に突き当てて整合させるタイプの排紙装置において、上排出ローラと下排出ローラの間に相対的な速度差を設けることにより、排紙台上に排出される用紙の角度を上向き又は下向き等、任意に設定することができる。例えば、上排出ローラの回転速度を下排出ローラの回転速度よりも相対的に大きくすれば、両ローラが等速の時に比べ、その差に応じて用紙の排出角度はより上方向に向けられる。また、逆に、下排出ローラの回転速度を上排出ローラの回転速度よりも相対的に大きくすれば、両ローラが等速の時に比べ、その差に応じて用紙の排出角度はより下方向に向けられる。これによって、排出する用紙の種類に対応した排紙台上での望ましい挙動を実現し、排紙台上において良好な排紙揃えを達成することができる。
請求項2に記載された排紙装置によれば、上排出ローラと下排出ローラの間に相対的な速度差を設けるタイミングを、排出ローラの上流側にある最終ローラを用紙が通過した後としたので、排出ローラと最終ローラの間で用紙にバックテンションが加わることがなく、上排出ローラと下排出ローラの間の速度差のために、印刷済みの用紙の印面が下排出ローラで擦られて汚れてしまう可能性が低減され、汚れのない印面を一層確実とすることができる。
請求項3に記載された排紙装置によれば、制御部は、排出する用紙のサイズと厚さの少なくとも一方に応じて上排出ローラと下排出ローラの速度差を設定することにより、排出する用紙の種類に対応した排紙台上での望ましい挙動を実現し、排紙台上において良好な排紙揃えを達成することができる。例えば、用紙のサイズに関しては、排紙方向について相対的に長い用紙は、飛翔が安定しており衝突が生じにくく揃えが良いので、排出角度を相対的に上向きに設定することが好ましい。これに対し、排紙方向について相対的に短い用紙は、長い用紙よりも排出角度をより下向きに設定して排紙台上での飛距離をなるべく短くし、突き当て板へより速く戻れるようにすることが好ましい。また、用紙の厚さに関しては、一般的に相対的に厚い用紙の方が、排紙台上で曲がらずに直線的に飛翔する傾向があるので、相対的に薄い用紙よりも排出角度をより上向きに設定することが好ましい。これに対し、相対的に薄い用紙は静電気、空気抵抗の影響を受けやすいため、早く給紙台に接触するように、相対的に厚い用紙よりも排出角度をより下向きに設定することが好ましい。用紙のサイズと厚さの両方の要因を元として排出角度を定める場合には、上記各要因単体での制御傾向を綜合するとともに、これを実際の状態に合わせて適宜修正することにより最適な制御態様を設定すればよい。
請求項4に記載された排紙装置によれば、排紙台が上下方向に移動可能であり、制御部は、排出する用紙のサイズと厚さの少なくとも一方に応じて排紙台の上下方向の位置を設定できる。例えば、用紙のサイズに関しては、一般的に排紙方向について長い用紙は、飛翔が安定しており衝突が生じにくく揃えが良いので、排紙台を相対的に高い位置に設定することが好ましい。逆に、短い用紙は、後続の用紙との衝突を避けるため、排紙台を相対的に低い位置に設定することが好ましい。また、用紙の厚さに関しては、一般的に相対的に薄い用紙の方が柔らかくトレイの形状に沿って変形するので、相対的に厚い用紙よりも排紙台を相対的に高い位置に設定することが好ましい。用紙のサイズと厚さの両方の要因を元として排紙台の位置を定める場合には、上記各要因単体での制御傾向を総合するとともに、上述した排出角度の設定による影響等も加味して適宜修正することにより最適な制御態様を設定すればよい。
請求項5に記載された排紙装置によれば、上排出ローラと下排出ローラの駆動状態を用紙の種類等に応じて制御部でそれぞれ独立に制御することにより、排紙台上に排出される用紙の角度を上向き又は下向き等、任意に設定することができる。これによって、排出する用紙の種類に対応した排紙台上での望ましい挙動を実現し、排紙台上において良好な排紙揃えを達成することができる。
本発明の実施形態を図1〜図13を参照して説明する。
1.画像形成装置の全体構成(図1)
本実施形態の画像形成装置1は、吐出するインクの色彩が異なる複数のインクジェットヘッドを有しており、カラーによる画像形成が可能である。また後述するように、片面印刷と、用紙の表裏両面に画像を形成する両面印刷が可能であり、さらに片面又は両面に画像が形成された用紙を排出する際に、ある一方の面を上側にして排出するか、又は下側にして排出するか、排出時に上面となる面を任意に選択して排出することができるようになっている。
1.画像形成装置の全体構成(図1)
本実施形態の画像形成装置1は、吐出するインクの色彩が異なる複数のインクジェットヘッドを有しており、カラーによる画像形成が可能である。また後述するように、片面印刷と、用紙の表裏両面に画像を形成する両面印刷が可能であり、さらに片面又は両面に画像が形成された用紙を排出する際に、ある一方の面を上側にして排出するか、又は下側にして排出するか、排出時に上面となる面を任意に選択して排出することができるようになっている。
図1に示すように、この画像形成装置1の筐体2内には、用紙Pが搬送されていく搬送路3が概ねループ状に設定されているが、このループ状の搬送路3は画像形成を行うための下側の主搬送経路4と、表面に画像形成された用紙を反転させて裏面を上側にして主搬送経路4に再び戻すための上側の反転経路5とに分かれている。
図1に示すように、本搬送経路4は下側にある経路であり、筐体2の一側部に設けられた外部給紙部6a又は外部給紙部6aに近接して筐体2の内部に設けられた内部給紙部6bと、筐体2の他側部に設けられた排紙装置である第1排紙装置7との間に水平に設けられている。主搬送経路4の中央は搬送部であるベルト搬送機構8によって構成され、ベルト搬送機構8の前後は案内部材によって構成されている。
主搬送経路4のベルト搬送機構8の上方には、画像形成部として、K(ブラック)、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の4色のインクを吐出する4基のインクジェット装置9が用紙の搬送方向に沿って並設されており、ベルト搬送機構8によって送られる用紙にインクを吐出して所望のカラー画像を形成できるように構成されている。
第1排紙装置7は、筐体2の他側部の外面に設けられた排紙台10と、筐体2内において排紙台10の手前に設けられた排出ローラ11を備えており、インクジェット装置9によって上面に画像が形成された用紙を、上面を上に向けた(フェイスアップ)状態で排紙台10上に排出することができるようになっている。
図1に示すように、反転経路5は主搬送経路4の上側に設けられた案内部材で構成されている経路であり、主搬送経路4のインクジェット装置9の下流から、図示しない経路切り替え手段を介して分岐し、主搬送経路4の上流側に戻って合流するループ状の経路である。
反転経路5の中途からは、用紙の排紙路12が斜め上方に向けて分岐しており、その終端は筐体2に設けられた排紙装置である第2排紙装置13に連続している。第2排紙装置13は、筐体2に設けられて先方側(下流側)が持ち上がった傾斜状の排紙台14と、筐体2内において排紙台14の手前に設けられた一対の排出ローラ11を備えており、インクジェット装置9によって上面に画像が形成された用紙を、上面を下に向けた(フェイスダウン)状態で排紙台14上に排出することができるようになっている。
この第2排紙装置13については後に詳述する。
この第2排紙装置13については後に詳述する。
反転経路5の中途には、排紙路12と外部給紙部6aの間の位置から、反転部15が分岐して設けられている。反転部15は行き止まり構造であり、詳細は図示しないがその経路の途中には複数の搬送ローラが適宜間隔で設けられている。この構造によれば、主搬送経路4から反転経路5に導いた印刷済みの用紙を反転部15で往復させることにより、用紙の表裏を反転させることができる。すなわち、印刷された表面を下側にし、印刷されていない裏面を上側にして主搬送経路4に戻すことができる。
以上説明したように、本実施形態の画像形成装置1によれば、外部給紙部6a又は内部給紙部6bから用紙を本搬送経路4に沿って搬送し、インクジェット装置9で用紙に画像を形成して第1排紙装置7から排出すれば、画像形成面を上にした状態で排紙することができる。この画像形成済みの用紙を第1排紙装置7から排紙せず、同用紙を反転経路5に導き、排紙路12から第2排紙装置13に排紙すれば、画像形成面を下にした状態で排紙することができる。また、表面に画像形成した用紙を第1排紙装置7から排出せず、同用紙を反転経路5に導き、反転部15で往復させることによって用紙の表裏を反転させ、再び本搬送経路4に沿って搬送しながらインクジェット装置9で用紙の裏面(上面)に画像を形成すれば、両面印刷を実現することができる。この場合、第1排紙装置7から排紙してもよいが、第2排紙装置13から排出すれば、用紙の上下を第1排紙装置7から排出する場合と逆にすることができる。
以上説明した本実施形態の画像形成装置1の各部の制御は制御部20によって行なわれる。
以上説明した本実施形態の画像形成装置1の各部の制御は制御部20によって行なわれる。
2.第2排紙装置13(以下排紙装置13と呼ぶ)の構成(図2乃至図5)
図2乃至図5に示すように、この排紙装置13は、用紙Pの排出方向について下流側が高くなるように傾斜した排紙台14を有している。本実施形態における排紙台14の傾斜角度は、例えば水平面に対して30度であるものとする。この排紙台14は、図4中、実線で示す相対的に上方である上位置(基準位置)と、図4中、鎖線で示す相対的に下方である下位置との間で昇降自在である。制御部20は、上位置又は下位置の何れかを選択し、排紙受入れ開始位置として排紙台14を同位置に設定することができる。
図2乃至図5に示すように、この排紙装置13は、用紙Pの排出方向について下流側が高くなるように傾斜した排紙台14を有している。本実施形態における排紙台14の傾斜角度は、例えば水平面に対して30度であるものとする。この排紙台14は、図4中、実線で示す相対的に上方である上位置(基準位置)と、図4中、鎖線で示す相対的に下方である下位置との間で昇降自在である。制御部20は、上位置又は下位置の何れかを選択し、排紙受入れ開始位置として排紙台14を同位置に設定することができる。
排紙台14の排紙受け入れ位置を上位置と下位置のいずれに設定するかの選択は、排出する用紙Pのサイズと厚さに応じて制御部20が行なう。例えば、用紙Pのサイズに関しては、一般的に排紙方向について長い用紙Pは、飛翔が安定しており衝突が生じにくく揃えが良いので、排紙台14を相対的に高い位置に設定することが好ましい。逆に、短い用紙Pは、後続の用紙Pとの衝突を避けるため、排紙台14を相対的に低い位置に設定することが好ましい。また、用紙Pの厚さに関しては、一般的に相対的に薄い用紙Pの方が柔らかくトレイの形状に沿って変形するので、相対的に厚い用紙Pよりも排紙台14を相対的に高い位置に設定することが好ましい。用紙Pのサイズと厚さの両方の要因を元として排紙台14の位置を定める場合には、上記各要因単体での制御傾向を総合するとともに、後述する排出角度の設定を前提とし、これに排紙台14の位置の設定による影響を加味することによって最適な制御態様を設定するものとする。
なお、排紙が開始されて排紙台14の上に用紙Pが積載されていくと、図示しないセンサが給紙台14上の用紙Pの量を検出し、このセンサの検出結果に応じ、制御部20が、傾斜角度を維持した状態で排紙台14を適宜下降させる制御を行なう。これにより、排紙台14上に積載された用紙Pのうち、最頂部の用紙Pの位置が排紙受入れ開始位置に常に合致するように排紙台14の位置が制御される。
なお、上述したように本実施形態における排紙台14の傾斜角度は一例として30度としたが、この傾斜角度は、一般的に用紙Pの排出速度に合わせて設定され、排出速度が速いほど角度を大きくして用紙Pの上流側への戻りを早めている。例えば、本実施形態における用紙の排出速度において、前述した一例の傾斜角度30度が毎分120枚の排出速度に対応しているものとすれば、これと同じ排出速度の場合、傾斜角度をこれよりも上向きの角度、例えば40度とすれば、例えば毎分150枚の排出速度を対応することができる。この排紙台14の傾斜角度は固定的なものでもよいし、必要に応じて切り換えられるようにしてもよい。なお、傾斜角度を切り換えた場合には、用紙のサイズ等に応じて切り替える用紙の排出角度も、この排紙台14の傾斜角度に応じて変えるものとする。
図2乃至図5に示すように、排紙台14の最上流側端部よりもやや上流側には、上排出ローラ11a及び下排出ローラ11bが設けられており、用紙Pを挟持して搬送することにより排紙台14の上に用紙Pを排出できるようになっている。詳細は後述するが、これら上排出ローラ11a及び下排出ローラ11bは、制御部20によってそれぞれ異なる回転速度で独立して駆動され、これによって上排出ローラ11aと下排出ローラ11bの間に相対的な速度差を設定し、図5に示すように排紙台14に関する用紙Pの排出角度を選択することができるようになっている。また、排紙台14の最上流側端部よりもやや下流側には、排紙台14上の用紙Pを上流方向に引き戻す方向に回転駆動される戻しローラ21が設けられており、さらに排紙台14の最上流部に当接するように垂直な突き当て板22が設けられている。従って、上排出ローラ11a及び下排出ローラ11bにより排出された用紙Pは、排紙台14上に落下し、排紙台14に沿って上流側に戻り、戻しローラ21の回転によってさらに引き戻され、その後端部を突き当て板22に突き当てられて排紙台14上で整合されるようになっている。
図2乃至図5に示す上排出ローラ11aと下排出ローラ11bは、外径が同一であるゴム製の駆動ローラであり、制御部20により独立して制御され、それぞれ所望の回転速度で回転駆動される。図5に示すように、本実施形態では、上排出ローラ11aと下排出ローラ11bの回転速度(周速度と同義)に相対的な差(すなわち周速度差)を設けることにより、排出される用紙Pの排紙台14に対する排出角度を選択的に設定することができる。具体的には、用紙Pの排出方向を、先方が高くなるように水平面から30度傾斜した排紙台14に対して平行な方向H(排出角度30度:「平行」)を基準角度とし、傾斜した排紙台14に対して上向きの方向U(例えば一例として排出角度40度:「上向き」)と、傾斜した排紙台14に対して下向きの方向D(例えば一例として排出角度20度:「下向き」)の3方向を任意に選択することができる。
なお、排紙台14の上記角度はもちろん、これに対する「上向き」及び「下向き」の上記角度も一例であり、用紙の搬送速度その他の条件によって変わり得る数値であることは言うまでもない。
なお、排紙台14の上記角度はもちろん、これに対する「上向き」及び「下向き」の上記角度も一例であり、用紙の搬送速度その他の条件によって変わり得る数値であることは言うまでもない。
上排出ローラ11aと下排出ローラ11bが用紙Pを排出する排出角度を上記「平行」、「上向き」、「下向き」のいずれにするかの選択は、排出する用紙Pのサイズと厚さに応じて制御部20が行なう。例えば、用紙Pのサイズに関しては、一般的に排紙方向について相対的に長い用紙Pは、飛翔が安定しており衝突が生じにくく揃えが良いので、排出角度を相対的に上向きに設定することが好ましい。これに対し、排紙方向について相対的に短い用紙Pは、長い用紙Pよりも排出角度をより下向きに設定して排紙台14上での飛距離をなるべく短くし、突き当て板22へより速く戻れるようにすることが好ましい。用紙Pの厚さに関しては、一般的に相対的に厚い用紙Pの方が、排紙台14上で曲がらずに直線的に飛翔する傾向があるので、相対的に薄い用紙Pよりも排出角度をより上向きに設定することが好ましく、また相対的に薄い用紙Pは静電気、空気抵抗の影響を受けやすいために早く排紙台14に接触するように、相対的に厚い用紙Pよりも排出角度をより下向きに設定することが好ましい。用紙Pのサイズと厚さの両方の要因を元として排出角度を定める場合には、上記各要因単体での制御傾向を綜合するとともに、これを実際の状態に合わせて適宜修正することにより最適な制御態様を設定すればよい。
排出角度を3段階に設定する上排出ローラ11aと下排出ローラ11bの線速度について、一具体例を挙げて説明する。
排出角度が「平行」の場合、上排出ローラ11aの線速度が900〜1100mm/secであり、下排出ローラ11bは駆動されずに従動ローラとして上排出ローラ11aに連れ回りするように制御されている。
排出角度が「上向き」の場合、上排出ローラ11aの線速度が1100mm/secであり、下排出ローラ11bの線速度が1080mm/secである。
排出角度が「下向き」の場合、上排出ローラ11aの線速度が1080mm/secであり、下排出ローラ11bの線速度が1100mm/secである。
上述した一具体例のように、排出角度が「下向き」又は「上向き」の場合は、上排出ローラ11aと下排出ローラ11bの線速度の差は概ね2%程度が適当である。
排出角度が「平行」の場合、上排出ローラ11aの線速度が900〜1100mm/secであり、下排出ローラ11bは駆動されずに従動ローラとして上排出ローラ11aに連れ回りするように制御されている。
排出角度が「上向き」の場合、上排出ローラ11aの線速度が1100mm/secであり、下排出ローラ11bの線速度が1080mm/secである。
排出角度が「下向き」の場合、上排出ローラ11aの線速度が1080mm/secであり、下排出ローラ11bの線速度が1100mm/secである。
上述した一具体例のように、排出角度が「下向き」又は「上向き」の場合は、上排出ローラ11aと下排出ローラ11bの線速度の差は概ね2%程度が適当である。
このように、上排出ローラ11aと下排出ローラ11bに線速度の差がある場合は、排出ローラ対としての用紙Pの排出速度は速い方の排出ローラの線速度になる。また、本実施形態では、上排出ローラ11aと下排出ローラ11bの外径は同一であるものとし、部品調達上のコスト管理の都合を優先することとしたが、他の何らかの理由で両ローラを異径としても、線速度について上述したような差異を設ければ、排出角度については同じ結果が得られる。
また、本実施形態では、上排出ローラ11aと下排出ローラ11bを両方ともゴム製としたが、その場合には両ローラともに潰れやすく接触面積(又はニップ幅)が大きくなってニップ圧力も大きくなるので、周速度差が上述したように5%程度と比較的小さくても比較的大きな排出角度の差となって表れる傾向がある。上排出ローラ11aと下排出ローラ11bの一方をゴム製とし、他方を金属製にすると、前述した排出角度を得るために必要な周速度差は、両排出ローラともにゴム製である場合に比べ、やや大きくする必要がある。但し、金属製の排出ローラの周面に突起等を設けるなどして摩擦係数を調整すれば、平坦な周面の金属製の排出ローラの場合に比べて周速度差はやや小さくて済む。
このように、用紙Pの排出角度は、基本的に上排出ローラ11aと下排出ローラ11bの間に相対的な速度差を設けることにより設定されるが、上述したように、上排出ローラ11aと下排出ローラ11bの材質によって変化するニップ圧の値や用紙Pとの摩擦係数等にも影響を受け、また、上排出ローラ11aと下排出ローラ11bによるニップ点の位置によっても影響を受けるので、これらの要素も加味して上記相対的な速度差を設定することが好ましい。
このように、用紙Pの排出角度は、基本的に上排出ローラ11aと下排出ローラ11bの間に相対的な速度差を設けることにより設定されるが、上述したように、上排出ローラ11aと下排出ローラ11bの材質によって変化するニップ圧の値や用紙Pとの摩擦係数等にも影響を受け、また、上排出ローラ11aと下排出ローラ11bによるニップ点の位置によっても影響を受けるので、これらの要素も加味して上記相対的な速度差を設定することが好ましい。
3.排紙装置13の制御(図6乃至図13)
制御部20は、排紙台14上において良好な排紙揃えを達成するために、上述した上排出ローラ11aと下排出ローラ11bの各回転速度を独立に設定して行なう用紙Pの排出角度の制御と、排紙台14の上下方向の位置の制御とを、排出する用紙Pのサイズと厚さに応じて実行する。排出する用紙Pのサイズと厚さの情報は、画像形成装置における画像形成情報から取得することができる。
以下、この制御の内容について、図6に示すフローチャートを参照して具体的に説明する。
制御部20は、排紙台14上において良好な排紙揃えを達成するために、上述した上排出ローラ11aと下排出ローラ11bの各回転速度を独立に設定して行なう用紙Pの排出角度の制御と、排紙台14の上下方向の位置の制御とを、排出する用紙Pのサイズと厚さに応じて実行する。排出する用紙Pのサイズと厚さの情報は、画像形成装置における画像形成情報から取得することができる。
以下、この制御の内容について、図6に示すフローチャートを参照して具体的に説明する。
制御部20は、画像形成装置1のインクジェット装置9で画像を形成された用紙Pが排紙装置13で排出されるべく送られてくると、図6に示すように適当なタイミングで排紙ジョブ、すなわち排紙装置13の制御を開始する(S1)。まず、排出される用紙Pのサイズについて、Lサイズ(ラージサイズ)かSサイズ(スモールサイズ)かを判断する(S2)。ここで、用紙Pのサイズについては、図7に示す表のように分類されている。図7に示す表には、日本、中国、アメリカで普及している規格のサイズと、その通紙方向に応じたLサイズ(ラージ)かSサイズ(スモール)の区分及びその奥行き方向と搬送方向の寸法(mm)を一例として示してある。
用紙PサイズがLサイズ(例えばB4縦)である場合には、当該Lサイズの用紙Pの厚さについて、厚紙か、普通紙か、薄紙かを判断する(S3)。ここでは用紙Pの厚さは坪量(g/m2 )で表し、52未満を薄紙、52以上110未満を標準紙、110以上を厚紙とする。なお、坪量は用紙の厚さを表すとともに、その用紙の強さ、すなわち曲がりにくさを表す指標とも言える。
用紙Pの厚さが普通紙である場合には(S4)、排出角度は排紙台14に平行(基準角度)であり、排紙台14の位置は上位置(基準位置)となる。
図8は、Lサイズの普通紙が、排紙台14に平行な基準角度で、上位置(基準位置)にある排紙台14の上に排出されている状態を示している。
図8は、Lサイズの普通紙が、排紙台14に平行な基準角度で、上位置(基準位置)にある排紙台14の上に排出されている状態を示している。
用紙Pの厚さが薄紙である場合には(S5)、排出角度は下向きであり、排紙台14の位置は上位置(基準位置)となる。排出角度については、Lサイズの場合、排出角度を上向きとするのが原則であるが、Lサイズといっても薄紙であるため、厚さの要因を重視して薄紙の場合の原則である下向きに設定する。排紙台14の位置については、用紙サイズと用紙厚さのいずれの要因においても、Lサイズの場合は上位置、薄紙の場合も上位置であるので、上位置に設定する。
図9は、Lサイズ(例えばB4縦)の薄紙の用紙Pが、排紙台14に対して下向きの排出角度で、上位置(基準位置)にある排紙台14の上に排出されている状態を示している。
図9は、Lサイズ(例えばB4縦)の薄紙の用紙Pが、排紙台14に対して下向きの排出角度で、上位置(基準位置)にある排紙台14の上に排出されている状態を示している。
用紙Pの厚さが厚紙である場合には(S6)、排出角度は上向きであり、排紙台14の位置は上位置(基準位置)となる。排出角度については、Lサイズの場合、排出角度を上向きとするのが原則であり、また厚紙の場合も、薄紙に比べて丈夫であるため上向きにするのが原則であることから、上向きに設定する。排紙台14の位置については、Lサイズの場合は上位置、厚紙の場合は下位置であるが、サイズの要因を重視して上位置に設定する。
図10は、Lサイズ(例えばB4縦)の厚紙の用紙Pが、排紙台14に対して上向きの排出角度で、上位置(基準位置)にある排紙台14の上に排出されている状態を示している。
図10は、Lサイズ(例えばB4縦)の厚紙の用紙Pが、排紙台14に対して上向きの排出角度で、上位置(基準位置)にある排紙台14の上に排出されている状態を示している。
このようにして、排紙台14の上に排出されたLサイズの用紙Pは、図11に示すように、排紙台14の上に落下し、その後、排紙台14の上を滑って上流側に移動し、さらに戻しローラ21による引き戻しの作用も受けて、図12に示すように下端部を突き当て板22に突き当てて整合される。この間、用紙Pは、排紙台14上で後続の用紙Pに衝突されることもなく、排紙台14上において良好な排紙揃えを達成することができる。
そして、すべての用紙Pが排出されたところでジョブの終了となる(S11)。
そして、すべての用紙Pが排出されたところでジョブの終了となる(S11)。
排出される用紙PがLサイズ(ラージサイズ)かSサイズ(スモールサイズ)かの判断において(S2)、用紙サイズがSサイズ(例えばA4横)である場合には、当該Sサイズの用紙Pの厚さについて、厚紙か、普通紙か、薄紙かを判断する(S7)。
用紙Pの厚さが普通紙である場合には(S8)、排出角度は排紙台14に平行(基準角度)であり、排紙台14の位置は上位置(基準位置)となる。
用紙Pの厚さが薄紙である場合には(S9)、排出角度は下向きであり、排紙台14の位置は上位置(基準位置)となる。排出角度については、Sサイズの場合、下向きとするのが原則であり、薄紙の場合も下向きとするのが原則であるので、排出角度は下向きとする。排紙台14の位置については、Sサイズの場合は下位置、薄紙の場合は上位置であるが、Sサイズといっても柔らかい薄紙であるため、厚さの要因を重視して薄紙の場合の原則である上位置(基準位置)に設定する。
なお、このSサイズの薄紙としては、図7に示したサイズ以外では、小サイズののし紙が例示できる。
なお、このSサイズの薄紙としては、図7に示したサイズ以外では、小サイズののし紙が例示できる。
用紙Pの厚さが厚紙である場合には(S10)、排出角度は下向きであり、排紙台14の位置は下位置となる。排出角度については、Sサイズの場合、下向きとするのが原則であるのに対し、厚紙の場合、上向きとするのが原則であるが、サイズの要因を重視して排出角度は下向きとする。排紙台14の位置については、Sサイズの場合は下位置、厚紙の場合も下位置であるから、下位置に設定する。
なお、このSサイズの薄紙としては、図7に示したサイズ以外では、小サイズののし紙が例示できる。
なお、このSサイズの薄紙としては、図7に示したサイズ以外では、小サイズののし紙が例示できる。
図13は、Sサイズの用紙Pが排出前に搬送されている状態を示す断面図である。このようにして搬送され、上述したような条件で排紙台14の上に排出されたSサイズの用紙Pは、排紙台14の上に落下し、その後、排紙台14の上を滑って上流側に移動し、さらに戻しローラ21による引き戻しの作用も受けて、下端部を突き当て板22に突き当てて整合される。この間、用紙Pは、排紙台14上で後続の用紙Pに衝突されることもなく、排紙台14上において良好な排紙揃えを達成することができる。
そして、すべての用紙Pが排出されたところでジョブの終了となる(S11)。
そして、すべての用紙Pが排出されたところでジョブの終了となる(S11)。
本実施形態では、用紙の排出角度を所望の角度に設定して排出するために、上排出ローラ11aと下排出ローラ11bの間に相対的な速度差を設けていたが、その速度差のために、印刷済みの用紙Pの印面が下排出ローラ11bローラで擦られる場合も考えられる。そこで、そのような可能性を排除して汚れのない印面を一層確実とするために、上排出ローラ11aと下排出ローラ11bが用紙Pに与えるニップ圧を低めに設定するようにしてもよい。また、上排出ローラ11aと下排出ローラ11bの間に相対的な速度差を設けるのを、用紙Pの搬送方向について上排出ローラ11aと下排出ローラ11bの上流側直前にある最終ローラ(図1参照)を用紙Pが通過した後とし、用紙Pにバックテンションが発生しないようにしてもよい。排出ローラ11のニップ圧を低めに設定する手法と、用紙Pが最終ローラを通過した後に相対速度差を設ける手法は、それぞれ単独でも効果が得られるが、同時に実施すれば用紙Pの印面の汚れ防止は一層確実になる。
以上説明したように、本実施形態の排紙装置では、サイズと厚さで用紙を分類し、その分類に対応して排出角度と排紙台14の位置を設定したので、各種類の用紙を、その種類に適した最良の状態で排紙台14上に排出することができる。このため、排出された用紙は、後続の用紙と衝突せず、好ましい態様で排紙台14上に順次積載されていき、良好な排紙揃えで排紙台14上に整合される。
なお、本実施形態では、制御項目である用紙の排出角度と排紙台14の位置を、用紙のサイズと厚さを元に設定しており、紙質は特に考慮していなかった。しかし、用紙の紙質が制御項目に影響を与える場合も考えられる。例えば、コーティング等の表面処理によって表面が滑らかな状態に加工された用紙は帯電しやすく、静電気の作用で後続の用紙と互いに吸着してしまい、ジャムを発生させてしまう場合がある。このような可能性がある場合には、図6を参照して説明した用紙の排出角度と排紙台14の位置の制御を基本としつつ、必要な範囲で、用紙の表面状態の程度に応じて用紙の排出角度を下向きに補正することが考えられる。これは、帯電した用紙をなるべく早く排紙台14に接触させて静電気をアースに逃がしてしまうためである。このような制御により、排紙揃えが良くなるだけでなく、ジャムの発生も防止できる。
さらに、本実施形態では、用紙の排出角度と排紙台14の位置を、用紙のサイズと厚さを元に設定していたが、用紙のサイズと厚さのいずれか一方のみを元にしてより簡素な制御を行なうこととしてもよいし、排紙台の上下位置の制御を省き、一対の排出ローラによる用紙の排出角度の制御のみとしてもよい。
さらに、本実施形態では、上排出ローラ11aと下排出ローラ11bの間に相対的な速度差を設けることにより、用紙の排出角度を制御していたが、上記速度差を設ける手法としては、上排出ローラ11aと下排出ローラ11bをそれぞれ独立に制御していた。しかしながら、上排出ローラ11aと下排出ローラ11bの間に速度差を設けるのであれば、必ずしも両方のローラの回転速度を増減する必要はなく、一方のローラは定速回転させておき、他方のローラの回転速度を一方のローラに対して大きくしたり、小さくしたりして相対速度を変更することとしてもよい。
1…画像形成装置
9…インクジェット装置
13…排紙装置
14…排紙台
11…排出ローラ
11a…上排出ローラ
11b…下排出ローラ
20…制御部
21…戻しローラ
22…突き当て板
30…最終ローラ
P…用紙
9…インクジェット装置
13…排紙装置
14…排紙台
11…排出ローラ
11a…上排出ローラ
11b…下排出ローラ
20…制御部
21…戻しローラ
22…突き当て板
30…最終ローラ
P…用紙
Claims (5)
- 用紙の排出方向について下流側が高くなるように傾斜した排紙台と、前記排紙台の上に用紙を排出する上排出ローラ及び下排出ローラと、前記上排出ローラ及び前記下排出ローラにより前記排紙台上に排出されて上流側に戻る用紙の後端部が突き当たる突き当て板とを有する排紙装置において、
排出する用紙の種類に応じて、前記上排出ローラと前記下排出ローラの間に相対的な速度差を設けることにより、用紙が前記排紙台の上に排出される際の角度を制御する制御手段を具備することを特徴とする排紙装置。 - 前記制御手段は、用紙の搬送方向について前記上排出ローラと前記下排出ローラの上流側にある最終ローラを用紙が通過した後に、前記速度差を設けることを特徴とする請求項1記載の排紙装置。
- 前記制御手段は、排出する用紙のサイズと厚さの少なくとも一方に応じて前記速度差を設定することを特徴とする請求項2記載の排紙装置。
- 前記排紙台は上下方向に移動可能であり、
前記制御手段は、排出する用紙のサイズと厚さの少なくとも一方に応じて前記排紙台の上下方向の位置を設定することを特徴とする請求項3記載の排紙装置。 - 前記制御手段は、前記上排出ローラと前記下排出ローラをそれぞれ独立に制御することにより、前記上排出ローラと前記下排出ローラの間に相対的な速度差を設けることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載の排紙装置。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015182883A (ja) * | 2014-03-26 | 2015-10-22 | 富士ゼロックス株式会社 | 記録材排出装置及びこれを用いた記録材処理装置 |
JP2015224099A (ja) * | 2014-05-27 | 2015-12-14 | 理想科学工業株式会社 | 排紙装置 |
US11339022B2 (en) | 2019-05-14 | 2022-05-24 | Ricoh Company, Ltd. | Sheet stacker and image forming apparatus incorporating the sheet stacker |
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-
2012
- 2012-02-24 JP JP2012038927A patent/JP2013173590A/ja active Pending
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