JP2013173084A - 下水処理施設およびこれを利用した炭酸ガス削減方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】光合成を行う微細藻類を利用して、大容量の炭酸ガスを削減することができる技術を提供する。
【解決手段】炭酸ガスを含む排気ガスEを排出するコジェネレーション装置2と、処理汚水Wを曝気する曝気槽3と処理汚水W中の汚泥S2を回収する汚泥回収槽5とを有する下水処理施設1とを利用して、曝気槽3における処理汚水Wに太陽光Tが入光し、且つ排気ガスEを投入する状態で、光合成を行なう微細藻類8を処理汚水W内で培養し、培養された微細藻類8を含んだ汚泥S2を回収して、回収した汚泥S2をメタン発酵装置9でメタン発酵してバイオガス燃料Bに変換して炭酸ガスを削減する。
【選択図】図1
【解決手段】炭酸ガスを含む排気ガスEを排出するコジェネレーション装置2と、処理汚水Wを曝気する曝気槽3と処理汚水W中の汚泥S2を回収する汚泥回収槽5とを有する下水処理施設1とを利用して、曝気槽3における処理汚水Wに太陽光Tが入光し、且つ排気ガスEを投入する状態で、光合成を行なう微細藻類8を処理汚水W内で培養し、培養された微細藻類8を含んだ汚泥S2を回収して、回収した汚泥S2をメタン発酵装置9でメタン発酵してバイオガス燃料Bに変換して炭酸ガスを削減する。
【選択図】図1
Description
本発明は、炭酸ガスを含む排気ガスを排出するコジェネレーション装置と、処理汚水を曝気する曝気槽と前記処理汚水中の汚泥を回収する汚泥回収槽とを有する下水処理施設およびこれを利用した炭酸ガス削減方法に関する。
特許文献1には、下水の処理汚水中で微細藻類を培養して炭化水素を作らせるとともに、処理汚水の水質を改良する方法が開示されている。この特許文献1では、フラスコに下水処理水と微細藻類を入れ、この微細藻類に、炭酸ガスを供給するとともに光を照射して、下水処理水を浄化している。
また、特許文献2には、火力発電設備またはガスタービン発電装置から発生する排気ガスが供給され、太陽光が照射される培養槽が新たに設けられ、この培養槽に処理汚水を導入して、処理汚水内で光合成を行なう菌体が培養されている。そして、この菌体の光合成によって排気ガスに含まれる炭酸ガスを削減する方法が開示されている。ここで、培養槽は、その設置場所の確保が問題となるため、ビルなどの建物や道路の上部の空間を利用して建設されることが開示されている。
そして、非特許文献1には、火力発電設備から発生する排気ガスと太陽光をユーグレナに供給可能に構成した培養槽を新たに設けた試験装置によって、光合成を行なう微細藻類であるユーグレナを培養槽で培養して炭酸ガスを削減する方法が開示されている。そして、(1)火力発電所の排出ガスを通気してもユーグレナは生育可能であること、(2)空気を通気して培養した場合よりも火力発電所の排出ガスを通気して培養した場合の方がユーグレナの増殖が速いこと、(3)高濃度の二酸化炭素を通気することによって培養液中のpHが低下すること等により、ユーグレナ以外の他の生物の増殖が抑えられるという結果が得られることが開示されている。
また、特許文献2には、火力発電設備またはガスタービン発電装置から発生する排気ガスが供給され、太陽光が照射される培養槽が新たに設けられ、この培養槽に処理汚水を導入して、処理汚水内で光合成を行なう菌体が培養されている。そして、この菌体の光合成によって排気ガスに含まれる炭酸ガスを削減する方法が開示されている。ここで、培養槽は、その設置場所の確保が問題となるため、ビルなどの建物や道路の上部の空間を利用して建設されることが開示されている。
そして、非特許文献1には、火力発電設備から発生する排気ガスと太陽光をユーグレナに供給可能に構成した培養槽を新たに設けた試験装置によって、光合成を行なう微細藻類であるユーグレナを培養槽で培養して炭酸ガスを削減する方法が開示されている。そして、(1)火力発電所の排出ガスを通気してもユーグレナは生育可能であること、(2)空気を通気して培養した場合よりも火力発電所の排出ガスを通気して培養した場合の方がユーグレナの増殖が速いこと、(3)高濃度の二酸化炭素を通気することによって培養液中のpHが低下すること等により、ユーグレナ以外の他の生物の増殖が抑えられるという結果が得られることが開示されている。
しかしながら、上記特許文献1によれば、微細藻類の光合成を可能にする培養槽を設けることについて開示されていない。
一方、上記特許文献2および上記非特許文献1の開示によれば、微細藻類の培養槽を新たに設けることを前提とした技術が開示されているが、この培養槽の大きさについて、本発明者らが試算したところ、例えば、微細藻類として上記非特許文献1に開示されているユーグレナを使用する条件で、バイオガスのコージェネレーションシステムに通常使用されている1000kWのガスエンジンより排出される炭酸ガスを、5%のみ削減するために必要な微細藻類の培養槽の容量は、約5900m3にも達すると考えられる。
従って、大容量となる培養槽を、特許文献2に開示の技術のように建物や道路の上部空間に新たに建設する場合、設備費用が非常に高くなるという問題が発生する。また、大容量の培養槽を地上に新たに設置する場合でも、その設置に必要となる面積は約1haにも及ぶと考えられ、広大な土地が必要になるという問題が発生するとともに、上述の設備費用が非常に高くなるという問題が残存する。
一方、上記特許文献2および上記非特許文献1の開示によれば、微細藻類の培養槽を新たに設けることを前提とした技術が開示されているが、この培養槽の大きさについて、本発明者らが試算したところ、例えば、微細藻類として上記非特許文献1に開示されているユーグレナを使用する条件で、バイオガスのコージェネレーションシステムに通常使用されている1000kWのガスエンジンより排出される炭酸ガスを、5%のみ削減するために必要な微細藻類の培養槽の容量は、約5900m3にも達すると考えられる。
従って、大容量となる培養槽を、特許文献2に開示の技術のように建物や道路の上部空間に新たに建設する場合、設備費用が非常に高くなるという問題が発生する。また、大容量の培養槽を地上に新たに設置する場合でも、その設置に必要となる面積は約1haにも及ぶと考えられ、広大な土地が必要になるという問題が発生するとともに、上述の設備費用が非常に高くなるという問題が残存する。
本発明は、上記従来の事情に基づいて提案されたものであって、光合成を行う微細藻類を利用して、大容量の炭酸ガスを削減することができる技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る炭酸ガス削減方法は、
炭酸ガスを含む排気ガスを排出するコジェネレーション装置と、処理汚水を曝気する曝気槽と前記処理汚水中の汚泥を回収する汚泥回収槽とを有する下水処理施設を利用した炭酸ガス削減方法であって、
前記曝気槽における前記処理汚水に太陽光が入光し、且つ前記排気ガスを投入する状態で、光合成を行なう微細藻類を前記曝気槽の処理汚水内で培養し、
当該曝気槽で培養された前記微細藻類を含んだ前記汚泥を回収して、回収した前記汚泥をメタン発酵装置でメタン発酵して、前記炭酸ガスをバイオガス燃料に変換する点にある。
炭酸ガスを含む排気ガスを排出するコジェネレーション装置と、処理汚水を曝気する曝気槽と前記処理汚水中の汚泥を回収する汚泥回収槽とを有する下水処理施設を利用した炭酸ガス削減方法であって、
前記曝気槽における前記処理汚水に太陽光が入光し、且つ前記排気ガスを投入する状態で、光合成を行なう微細藻類を前記曝気槽の処理汚水内で培養し、
当該曝気槽で培養された前記微細藻類を含んだ前記汚泥を回収して、回収した前記汚泥をメタン発酵装置でメタン発酵して、前記炭酸ガスをバイオガス燃料に変換する点にある。
上記特徴構成によれば、下水処理施設の曝気槽における処理汚水に太陽光が入光し、且つ排気ガスを投入する状態で、光合成を行なう微細藻類を処理汚水内で培養するので、微細藻類は曝気槽の処理汚水内で、処理汚水と、排気ガス中の炭酸ガスと、太陽光を利用して光合成を行なうことができ、これにより、炭酸ガスを固定化することができる。また、通常、下水処理施設の曝気槽は、数千立方メートル以上にも及ぶ容積を有するため、大量の微細藻類を処理汚水中に培養して増殖させることが可能となるため、より多くの炭酸ガスを固定化することができる。さらに、微細藻類は処理汚水に含まれる窒素およびリンなどの養分を吸収して増殖するので、処理汚水の浄化が促進される。
そして、増殖した微細藻類を含んだ汚泥を回収して、メタン発酵装置でメタン発酵してバイオガス燃料を生成するので、光合成により固定化された炭酸ガスをバイオガス燃料に変換することができる。このように、太陽光が入光する曝気槽に微細藻類を投入して培養することで、新たに大量の微細藻類を培養するための大容量の培養槽を設けることなく、炭酸ガスを削減することができる。
そして、増殖した微細藻類を含んだ汚泥を回収して、メタン発酵装置でメタン発酵してバイオガス燃料を生成するので、光合成により固定化された炭酸ガスをバイオガス燃料に変換することができる。このように、太陽光が入光する曝気槽に微細藻類を投入して培養することで、新たに大量の微細藻類を培養するための大容量の培養槽を設けることなく、炭酸ガスを削減することができる。
また、本願発明で使用する微細藻類は、水中を漂って光合成によって生育する顕微鏡サイズの植物プランクトンを含む藻類であり、真性細菌であるシアノバクテリアおよび真核生物で単細胞または群体を作るものを指す。例えば、光合成を行う微細藻類であって、曝気槽の内部壁面などに着生しない微細藻類であるユーグレナ藻が挙げられる。ユーグレナ藻は鞭毛虫の一群で、運動性のある藻類としてミドリムシ等を含む単細胞真核藻類のグループに含まれる。このように、ユーグレナ藻は運動性のある藻類なので、曝気槽の内部壁面や処理汚水の流路壁面などに着生するものではない。従って、着生による処理汚水の流路などの閉塞を発生することはなく、下水処理施設の機能を阻害することはない。また、このユーグレナ藻は、光合成を行う際に、処理汚水中の富栄養環境において、窒素やリンを取り入れて増殖するので、処理汚水が浄化される。
本発明に係る炭酸ガス削減方法の更なる特徴構成は、
前記メタン発酵装置で生成されるバイオガス燃料を前記コジェネレーション装置に供給する点にある。
前記メタン発酵装置で生成されるバイオガス燃料を前記コジェネレーション装置に供給する点にある。
上記特徴構成によれば、下水処理施設に設けられたコジェネレーション装置に、メタン発酵装置で生成したバイオガス燃料を供給するので、このバイオガス燃料を別の場所へ輸送することなく下水処理施設内で消費することができる。また、コジェネレーション装置の燃料をバイオガス燃料とすることで、外部から新たに下水処理施設内に供給するエネルギーを削減することができる。
上記目的を達成するための本発明に係る下水処理施設は、
炭酸ガスを含む排気ガスを排出するコジェネレーション装置と、処理汚水を曝気する曝気槽と前記処理汚水中の汚泥を回収する汚泥回収槽とを有する下水処理施設であって、
前記曝気槽における前記処理汚水に太陽光を入光させる太陽光入光手段と、前記排気ガスを投入する排気ガス投入手段とを備え、
前記太陽光入光手段により前記処理汚水に太陽光が入光し、且つ前記排気ガス投入手段により前記排気ガスが投入される投入状態で、光合成を行なう微細藻類を前記曝気槽で培養可能に構成され、
前記汚泥回収槽において回収した前記汚泥をメタン発酵するメタン発酵装置を備えた点にある。
炭酸ガスを含む排気ガスを排出するコジェネレーション装置と、処理汚水を曝気する曝気槽と前記処理汚水中の汚泥を回収する汚泥回収槽とを有する下水処理施設であって、
前記曝気槽における前記処理汚水に太陽光を入光させる太陽光入光手段と、前記排気ガスを投入する排気ガス投入手段とを備え、
前記太陽光入光手段により前記処理汚水に太陽光が入光し、且つ前記排気ガス投入手段により前記排気ガスが投入される投入状態で、光合成を行なう微細藻類を前記曝気槽で培養可能に構成され、
前記汚泥回収槽において回収した前記汚泥をメタン発酵するメタン発酵装置を備えた点にある。
上記特徴構成によれば、太陽光入光手段により処理汚水に太陽光が入光し、且つ排気ガス投入手段により排気ガスが投入される投入状態で、光合成を行なう微細藻類を曝気槽で培養可能に構成されるので、上述の炭酸ガス削減方法の作用効果と同様に、光合成を行なう微細藻類は曝気槽内で、処理汚水と、排気ガス中の炭酸ガスと、太陽光を利用して光合成を行なうことができる。さらに、微細藻類は処理汚水に含まれる窒素およびリンなどの養分を吸収して増殖するので、処理汚水の浄化が促進される。そして、増殖した微細藻類を含んだ汚泥を回収して、メタン発酵装置でメタン発酵してバイオガス燃料を生成するので、より多くのバイオガス燃料を生成することができる。
また、既存の曝気槽においては、曝気槽内を好気状態に保つために、例えば、その処理汚水中に空気を散布するためのディフューザなどが設けられており、このディフューザに、空気に加えてコジェネレーション装置の排気ガスを供給可能に構成することで、このディフューザを排気ガス投入手段として利用して、空気と排気ガスとを同時に処理汚水中に散布することができる。このように、既設の設備を使用して処理汚水に炭酸ガスを供給して、微細藻類を培養することができる。
また、その散布した空気を曝気槽から排出させるため、通常、曝気槽の上部には空気排出用の開口が設けられているので、その上部開口を太陽光入光手段として利用することで太陽光を曝気槽内に入光させることができる。従って、既存の曝気槽を利用して、太陽光を入光させて微細藻類を培養することができる。
また、その散布した空気を曝気槽から排出させるため、通常、曝気槽の上部には空気排出用の開口が設けられているので、その上部開口を太陽光入光手段として利用することで太陽光を曝気槽内に入光させることができる。従って、既存の曝気槽を利用して、太陽光を入光させて微細藻類を培養することができる。
本発明に係る下水処理施設の更なる特徴構成は、
前記メタン発酵装置で生成されるバイオガス燃料を前記コジェネレーション装置に供給する燃料供給手段を備えた点にある。
前記メタン発酵装置で生成されるバイオガス燃料を前記コジェネレーション装置に供給する燃料供給手段を備えた点にある。
上記特徴構成によれば、下水処理施設に設けられたコジェネレーション装置に、メタン発酵装置で生成されるバイオガス燃料を供給する燃料供給手段が備えられるので、上述の炭酸ガス削減方法の作用効果と同様に、生成したバイオガス燃料を、別の場所に輸送することなく下水処理施設内で消費することができる。また、コジェネレーション装置の燃料をバイオガス燃料とすることで、外部から新たに下水処理施設内に供給するエネルギーを削減することができる。
本発明に係る下水処理施設の更なる特徴構成は、
前記曝気槽の上部が開放されて、前記太陽光入光手段が構成されている点にある。
前記曝気槽の上部が開放されて、前記太陽光入光手段が構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、曝気槽の上部が解放されて、太陽光入光手段が構成されているので、容易な構成で太陽光を曝気槽内に入光させることができる。
また、既存の設備においては、曝気槽内を好気状態に保つために曝気槽内に空気が散布されているが、その空気を曝気槽から排出するため、曝気槽の上部が開放された状態とされている場合では、その開放部を太陽光入光手段として利用することで太陽光を曝気槽内に入光させることができる。これにより、既存の曝気槽を利用して、太陽光を入光させて微細藻類を培養することができる。
また、既存の設備においては、曝気槽内を好気状態に保つために曝気槽内に空気が散布されているが、その空気を曝気槽から排出するため、曝気槽の上部が開放された状態とされている場合では、その開放部を太陽光入光手段として利用することで太陽光を曝気槽内に入光させることができる。これにより、既存の曝気槽を利用して、太陽光を入光させて微細藻類を培養することができる。
本発明に係る下水処理施設の更なる特徴構成は、
前記コジェネレーション装置に供給される燃料は、前記メタン発酵装置で生成されるバイオガス燃料と都市ガスとを混合した混合ガス燃料である点にある。
前記コジェネレーション装置に供給される燃料は、前記メタン発酵装置で生成されるバイオガス燃料と都市ガスとを混合した混合ガス燃料である点にある。
上記特徴構成によれば、バイオガス燃料の生成量が減少した場合においても、バイオガス燃料と都市ガスとを混合した混合ガス燃料として、コジェネレーション装置の稼動に必要となる燃料を確保することができる。
また、バイオガス燃料の発熱量が変化した場合においても、都市ガスとの混合ガス燃料とすることで発熱量を調整することができ、混合ガス燃料をコジェネレーション装置に適した発熱量に調整して供給することができる。
また、バイオガス燃料の発熱量が変化した場合においても、都市ガスとの混合ガス燃料とすることで発熱量を調整することができ、混合ガス燃料をコジェネレーション装置に適した発熱量に調整して供給することができる。
本発明に係る下水処理施設の更なる特徴構成は、
前記コジェネレーション装置はガスエンジンを備え、当該ガスエンジンの排熱によって前記メタン発酵装置を加温可能に構成されている点にある。
前記コジェネレーション装置はガスエンジンを備え、当該ガスエンジンの排熱によって前記メタン発酵装置を加温可能に構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、コジェネレーション装置はガスエンジンを備え、ガスエンジンの排熱によってメタン発酵装置を加温可能に構成されているので、メタン発酵装置の加温に必要な電力等を削減することができるとともに、コジェネレーション装置の熱回収効率を向上させることができる。また、例えば、ガスエンジンの排熱として、排気ガスの排熱を利用する場合は、排気ガスがメタン発酵装置の加温によって冷却されるので、その冷却された排気ガスを曝気槽に供給することができる。これにより、高温の排気ガスが曝気槽内の微細藻類に悪影響を与えることを防止することができる。
以下、本発明に係る下水処理施設を、図面に基づいて説明する。図1に示す本発明の実施形態に係る下水処理施設1は、炭酸ガスを含む排気ガスEを排出するコジェネレーション装置2と、下水道管から処理汚水Wが流入する沈砂池6と、処理汚水Wを曝気する曝気槽3と処理汚水W中の汚泥を回収する第1沈殿槽4および第2沈殿槽5(汚泥回収槽に相当)とを有する。
そして、図1に示すように、下水道管から下水処理施設1に流入した処理汚水Wは、沈砂池6、第1沈殿槽4、曝気槽3、第2沈殿槽5の順に流動して、第2沈殿槽5の上澄みの処理汚水Wが、処理が完了した処理完了水として、塩素消毒などの後に河川等に流出する。
そして、図1に示すように、下水道管から下水処理施設1に流入した処理汚水Wは、沈砂池6、第1沈殿槽4、曝気槽3、第2沈殿槽5の順に流動して、第2沈殿槽5の上澄みの処理汚水Wが、処理が完了した処理完了水として、塩素消毒などの後に河川等に流出する。
この沈砂池6では、処理汚水Wに含まれる大きなゴミや土砂類Gが沈殿する。そして、沈砂池6を出た処理汚水Wは、第1沈殿槽4に流入する。第1沈殿槽4では、比較的沈みやすい第1沈殿汚泥S1が沈殿する。その後、処理汚水Wが曝気槽3に流入する。曝気槽3内では活性汚泥と呼ばれる好気性微生物を処理汚水W中にエアレーションによって混合して、処理汚水W中の溶解・浮遊性有機物を酸化分解する。さらに、処理汚水W中に微細藻類8が投入されて、この微細藻類8が光合成を行なうことで曝気槽3に供給される炭酸ガスが微細藻類8に固定化される。
その後、処理汚水Wは第2沈殿槽5に流入して、第2沈殿槽5で微細藻類8を含んだ活性汚泥S2(汚泥に相当)を沈殿させて、上澄みの処理汚水Wを処理が完了した処理完了水として、塩素消毒などの後に河川等に流出させる。一方、ここで沈殿した活性汚泥S2の一部は、曝気槽3に戻されて、処理汚水W中の溶解・浮遊性有機物を酸化分解するために使用される。
曝気槽3について説明する。処理汚水Wが流入する曝気槽3は、処理汚水Wに太陽光Tを入光させる太陽光入光手段と、排気ガスEを投入する排気ガス投入手段とを備えており、太陽光入光手段により曝気槽3の処理汚水Wに太陽光Tが入光し、且つ排気ガス投入手段により排気ガスEが曝気槽3に投入される投入状態で、光合成を行なう微細藻類8を培養可能に構成されている。
本実施形態においては、曝気槽3の上部が開放状態とされて、処理汚水Wに太陽光Tを入光させる構成としているので、この上部開口3aが太陽光入光手段を構成している。
本実施形態においては、曝気槽3の上部が開放状態とされて、処理汚水Wに太陽光Tを入光させる構成としているので、この上部開口3aが太陽光入光手段を構成している。
また、曝気槽3には、処理汚水Wを好気状態に保って、処理汚水W中の有機物を活性汚泥によって酸化分解するために、処理汚水W中に空気Aを散布するディフューザ7が設けられている。このディフューザ7は、曝気槽3の内側底部の全面に設けられおり、ガス供給管15aから供給される空気Aを曝気槽3の処理汚水Wの全域に散布する全面エアレーション式とされている。
そして、ディフューザ7により散布した空気Aを曝気槽3から排出させるため、曝気槽3の上部が開放された状態とされているので、その上部開口3aを太陽光入光手段としても利用することで太陽光Tを曝気槽3内に入光させることができる。通常、下水処理施設1の曝気槽3は、数千立方メートル以上にも及ぶ容積を有するため、大量の微細藻類8を処理汚水W中に培養して増殖させることが可能となるため、より多くの炭酸ガスを固定化することができる。
そして、ディフューザ7により散布した空気Aを曝気槽3から排出させるため、曝気槽3の上部が開放された状態とされているので、その上部開口3aを太陽光入光手段としても利用することで太陽光Tを曝気槽3内に入光させることができる。通常、下水処理施設1の曝気槽3は、数千立方メートル以上にも及ぶ容積を有するため、大量の微細藻類8を処理汚水W中に培養して増殖させることが可能となるため、より多くの炭酸ガスを固定化することができる。
また、ディフューザ7に接続されたガス供給管15aに、空気Aに加えて排気ガス供給管15bによってガス供給管15aに供給されるコジェネレーション装置2の排気ガスEを供給することで、このディフューザ7を排気ガス投入手段として利用することができ、ディフューザ7により空気Aと排気ガスEとを同時に処理汚水W中に散布することができる。このように、高温の排気ガスEを低温の空気Aと混合することで、処理汚水W中に温度が低下した排気ガスEを供給することができ、後述する処理汚水W中の微細藻類8に高温による悪影響を与えずに炭酸ガスを供給することができる。よって、下水処理施設1に既設の設備を使用して微細藻類8に排気ガスEの炭酸ガスを供給して微細藻類8を培養することができる。
このように、曝気槽3の上部開口3aより処理汚水Wに太陽光Tが入光し、且つディフューザ7により処理汚水Wに排気ガスEが散布されるように構成されるので、曝気槽3内に投入された微細藻類8は、処理汚水Wと、排気ガスE中の炭酸ガスと、太陽光Tを利用して光合成を行なうことができる。これにより、微細藻類8によって炭酸ガスを固定化することができる。さらに、微細藻類8は処理汚水Wに含まれる養分である窒素やリンを吸収する状態で培養されて増殖するので、処理汚水Wが浄化されるとともに、増殖した微細藻類8によって、より多くの炭酸ガスを固定化することができる。
次に、微細藻類8について説明する。本願発明で使用する微細藻類8は、光合成を行う微細藻類8であって、曝気槽3の内部壁面などに着生しない微細藻類8であり、例えば、ユーグレナ藻が挙げられる。ユーグレナ藻は鞭毛虫の一群で、運動性のある藻類としてミドリムシ等を含む単細胞真核藻類のグループである。ユーグレナ藻は運動性のある藻類なので、曝気槽3の内部壁面や処理汚水Wの流路壁面などに固着するものではない。従って、処理汚水Wの流路などの閉塞を発生することはなく、下水処理施設1の機能を阻害することはない。また、このユーグレナ藻は、光合成を行うに伴って、処理汚水W中の富栄養環境において、窒素やリンを取り入れて増殖するので、処理汚水Wが浄化される。
一方、例えば、アオノリやワカメなどに代表される海藻類では、根状の部分が岩などに固着するとともに、葉状部を水中に伸ばし、特にワカメなどの褐藻類では、1mを超えるような大型種であるので、処理汚水Wの流路壁面に固着するとともに、その大きさも伴って処理汚水Wの流路の閉塞などを発生する可能性があるので、本願発明で使用する微細藻類8として適するものではない。
一方、例えば、アオノリやワカメなどに代表される海藻類では、根状の部分が岩などに固着するとともに、葉状部を水中に伸ばし、特にワカメなどの褐藻類では、1mを超えるような大型種であるので、処理汚水Wの流路壁面に固着するとともに、その大きさも伴って処理汚水Wの流路の閉塞などを発生する可能性があるので、本願発明で使用する微細藻類8として適するものではない。
第2沈殿槽5について説明する。第2沈殿槽5は、曝気槽3の処理汚水Wの流れの下流側に位置している。微細藻類8と活性汚泥が混合された処理汚水Wは、曝気槽3から流出して第2沈殿槽5に流入する。そして、微細藻類8を含んだ活性汚泥S2(汚泥に相当)が底部に沈殿する。第2沈殿槽5の底部には汚泥輸送管10aおよび汚泥戻し管10bが接続されており、沈殿した活性汚泥S2の一部は、上述の如く、汚泥戻し管10bによって曝気槽3に戻されて、処理汚水W中に混合されて再び使用される。残りの活性汚泥S2はこの汚泥輸送管10aによってメタン発酵装置9に輸送される。
メタン発酵装置9について説明する。本発明に係る下水処理施設1には、第1沈殿槽45において回収された第1沈殿汚泥S1と、第2沈殿槽5において回収された微細藻類8を含んだ活性汚泥S2との混合物である混合汚泥S3をメタン発酵するメタン発酵装置9を備えている。メタン発酵装置9は、この微細藻類8を含んだ混合汚泥S3をメタン発酵(嫌気性消化)させ、メタンを主成分とするバイオガス燃料Bを生成する。従って、その混合汚泥S3には、曝気槽3において培養されて増殖された微細藻類8を含んでいるので、混合汚泥S3によってより多くのバイオガス燃料Bを生成することができる。
また、メタン発酵装置9には、メタン発酵を加速させるため、通常、メタン発酵装置9内において混合汚泥S3は35〜40℃程度に加温されている。そして、後述するコジェネレーション装置2からの排気ガスEが流通する熱交換器9aを、このメタン発酵装置9に設けてメタン発酵装置9内の混合汚泥S3の加温を行なっている。
また、メタン発酵装置9には、メタン発酵を加速させるため、通常、メタン発酵装置9内において混合汚泥S3は35〜40℃程度に加温されている。そして、後述するコジェネレーション装置2からの排気ガスEが流通する熱交換器9aを、このメタン発酵装置9に設けてメタン発酵装置9内の混合汚泥S3の加温を行なっている。
また、メタン発酵装置9で生成されるバイオガス燃料Bをコジェネレーション装置2に供給する燃料供給管11(燃料供給手段に相当)を備えている。これにより、メタン発酵装置9で生成されるバイオガス燃料Bがコジェネレーション装置2に供給される。
よって、下水処理施設1に設けられたメタン発酵装置9で生成したバイオガス燃料Bを、別の場所に輸送することなく、下水処理施設1内に設けられたコジェネレーション装置2において消費することができる。これにより、バイオガス燃料Bを輸送するためのコストが削減できる。また、コジェネレーション装置2の燃料をメタン発酵装置9で生成されるバイオガス燃料Bとすることで、外部から新たに下水処理施設1に供給するエネルギーを削減することができる。
よって、下水処理施設1に設けられたメタン発酵装置9で生成したバイオガス燃料Bを、別の場所に輸送することなく、下水処理施設1内に設けられたコジェネレーション装置2において消費することができる。これにより、バイオガス燃料Bを輸送するためのコストが削減できる。また、コジェネレーション装置2の燃料をメタン発酵装置9で生成されるバイオガス燃料Bとすることで、外部から新たに下水処理施設1に供給するエネルギーを削減することができる。
バイオガス燃料Bは、主にメタン(CH4)および二酸化炭素(CO2)により構成されており、通常は、都市ガスFより低い発熱量を有するとともに、不純物成分を含んでいる。不純物成分としては、腐食性の強い硫化水素やシロキサンが含まれている。シロキサンは、燃焼してシリカ(SiO2)生成するのでガスエンジン等の燃料に含まれると、燃焼室などが磨耗する原因となり、耐久性を阻害する。
ここで、燃料供給管11には、ガス前処理装置12、燃料タンク13およびガス混合装置14が接続されている。ここで、ガス前処理装置12としては脱硫装置12a、除湿器12bおよびシロキサン除去装置12cが設けられており、バイオガス燃料B中の不純物成分が除去されるように構成されている。
メタン発酵装置9で生成されたバイオガス燃料Bは、燃料供給管11を流通して脱硫装置12aに導入されて硫化水素が処理される。次に、バイオガス燃料Bに含まれる多量の水分が、シロキサン除去装置12cにおけるシロキサンの吸着除去に悪影響を及ぼすことから、バイオガス燃料Bが除湿器12bに導入されて除湿される。その後、シロキサン除去装置12cに流入して、シロキサンが除去される。このように、硫化水素およびシロキサンが除去されたバイオガス燃料Bが燃料タンク13に貯留される。燃料タンク13に貯留されたバイオガス燃料Bは、コジェネレーション装置2の稼動状況に合わせて、必要に応じてガス混合装置14に供給される。
メタン発酵装置9で生成されたバイオガス燃料Bは、燃料供給管11を流通して脱硫装置12aに導入されて硫化水素が処理される。次に、バイオガス燃料Bに含まれる多量の水分が、シロキサン除去装置12cにおけるシロキサンの吸着除去に悪影響を及ぼすことから、バイオガス燃料Bが除湿器12bに導入されて除湿される。その後、シロキサン除去装置12cに流入して、シロキサンが除去される。このように、硫化水素およびシロキサンが除去されたバイオガス燃料Bが燃料タンク13に貯留される。燃料タンク13に貯留されたバイオガス燃料Bは、コジェネレーション装置2の稼動状況に合わせて、必要に応じてガス混合装置14に供給される。
燃料タンク13に貯留されたバイオガス燃料Bが供給されるコジェネレーション装置2は、ガスエンジン2aとそのガスエンジン2aによって駆動される発電機2bとを備えている。このコジェネレーション装置2のガスエンジン2aにバイオガス燃料Bと都市ガスFとを混合した混合ガス燃料Mが供給される。混合ガス燃料Mはガス混合装置14でバイオガス燃料Bと都市ガスFとを混合して生成される。
これにより、例えば、図2(a)に示すように、コジェネレーション装置2に供給するバイオガス燃料Bの供給量が、メタン発酵装置9に供給される混合汚泥S3の供給量の変化などに起因して、時間tの変化(季節の変化を含む)により増減する場合においても、図2(b)に示すように、バイオガス燃料Bの供給量の減少分を都市ガスFで補う状態で、バイオガス燃料Bと都市ガスFとを混合した混合ガス燃料Mとして、その混合ガス燃料Mのコジェネレーション装置2への供給量である混合ガス供給量を常に安定した状態とすることができる。これにより、常にコジェネレーション装置2を安定して稼動させることができる。
また、バイオガス燃料Bの発熱量が変化した場合においても、バイオガス燃料Bと都市ガスFとの混合ガス燃料Mとすることで発熱量を調整することができ、混合ガス燃料Mの発熱量を、ガスエンジン2aに適した発熱量に調整してコジェネレーション装置2に供給することができる。
また、バイオガス燃料Bの発熱量が変化した場合においても、バイオガス燃料Bと都市ガスFとの混合ガス燃料Mとすることで発熱量を調整することができ、混合ガス燃料Mの発熱量を、ガスエンジン2aに適した発熱量に調整してコジェネレーション装置2に供給することができる。
また、ガスエンジン2aには、上述のように、ガス前処理装置12によって、硫化水素およびシロキサンが除去されたバイオガス燃料Bが混合ガス燃料Mとして供給されるので、ガスエンジン2aのエンジン部品やNOx除去触媒の耐久性が硫化水素およびシロキサンによる悪影響によって阻害されることなく、ガスエンジン2aの長期間に及ぶ連続運転が可能となる。
発電機2bによって発電された電力Vは、下水処理施設1内の各電力負荷設備に供給されるように構成されている。また、ガスエンジン2aの排熱によってメタン発酵装置9を加温可能に構成する熱交換器9aがメタン発酵装置9に設けられている。熱交換器9aは、ガスエンジン2aの排気ガスEとメタン発酵装置9内の混合汚泥S3とが熱交換されるように構成されている。これにより、ガスエンジン2aの排気ガスEの排熱を利用して、メタン発酵装置9内の混合汚泥S3を加温してメタン発酵を促進することができる。また、メタン発酵装置9の加温に必要な電力等を削減することができ、コジェネレーション装置2の熱回収効率を向上させることができる。
〔別実施形態〕
(A)上記実施形態においては、曝気槽3の処理汚水W中に排気ガスEを散布するにあたり、曝気槽3の底部全面に設けられたディフューザ7により排気ガスEを散布する全面エアレーション式としたが、これに限らず、旋回流式、微細気泡噴射式、水中かくはん式等としてもよく、これらを併用した方式としてもよい。
(A)上記実施形態においては、曝気槽3の処理汚水W中に排気ガスEを散布するにあたり、曝気槽3の底部全面に設けられたディフューザ7により排気ガスEを散布する全面エアレーション式としたが、これに限らず、旋回流式、微細気泡噴射式、水中かくはん式等としてもよく、これらを併用した方式としてもよい。
(B)上記実施形態においては、熱交換器9aにガスエンジン2aの排気ガスEを供給してメタン発酵装置9の混合汚泥S3を加温したが、これに限らず、ガスエンジン2aの冷却水の排熱をメタン発酵装置9に供給して混合汚泥S3を加温してもよい。
(C)上記実施形態においては、曝気槽3の上部開口3aによって太陽光入光手段を構成したが、これに限らず、曝気槽3に上部開口3aを設けずに、反射鏡等を使用して太陽光Tを曝気槽3内に導入してもよい。
(D)上記実施形態においては、排気ガスEを曝気槽3のディフューザ7に直接供給するように構成したが、これに限らず、排気ガスEをメタン発酵装置9に設けられた熱交換器9aを通過させて、混合汚泥S3と熱交換した後に曝気槽3に供給される構成としてもよい。これにより、混合汚泥S3との熱交換によって温度が低下した排気ガスEを曝気槽3に供給することができる。
以上説明したように、光合成を行う微細藻類を利用して、大容量の炭酸ガスを削減することができる技術を提供することができる。
1 下水処理施設
2 コジェネレーション装置
2a ガスエンジン
3 曝気槽
3a 上部開口(太陽光入光手段)
5 第2沈殿槽(汚泥回収槽)
7 ディフューザ(排気ガス投入手段)
8 微細藻類
9 メタン発酵装置
11 燃料供給管(燃料供給手段)
B バイオガス燃料
E 排気ガス
M 混合ガス燃料
S2 活性汚泥(汚泥)
T 太陽光
W 処理汚水
2 コジェネレーション装置
2a ガスエンジン
3 曝気槽
3a 上部開口(太陽光入光手段)
5 第2沈殿槽(汚泥回収槽)
7 ディフューザ(排気ガス投入手段)
8 微細藻類
9 メタン発酵装置
11 燃料供給管(燃料供給手段)
B バイオガス燃料
E 排気ガス
M 混合ガス燃料
S2 活性汚泥(汚泥)
T 太陽光
W 処理汚水
Claims (7)
- 炭酸ガスを含む排気ガスを排出するコジェネレーション装置と、処理汚水を曝気する曝気槽と前記処理汚水中の汚泥を回収する汚泥回収槽とを有する下水処理施設を利用した炭酸ガス削減方法であって、
前記曝気槽における前記処理汚水に太陽光が入光し、且つ前記排気ガスを投入する状態で、光合成を行なう微細藻類を前記曝気槽の処理汚水内で培養し、
当該曝気槽で培養された前記微細藻類を含んだ前記汚泥を回収して、回収した前記汚泥をメタン発酵装置でメタン発酵して、前記炭酸ガスをバイオガス燃料に変換する炭酸ガス削減方法。 - 前記メタン発酵装置で生成されるバイオガス燃料を前記コジェネレーション装置に供給する請求項1に記載の炭酸ガス削減方法。
- 炭酸ガスを含む排気ガスを排出するコジェネレーション装置と、処理汚水を曝気する曝気槽と前記処理汚水中の汚泥を回収する汚泥回収槽とを有する下水処理施設であって、
前記曝気槽における前記処理汚水に太陽光を入光させる太陽光入光手段と、前記排気ガスを投入する排気ガス投入手段とを備え、
前記太陽光入光手段により前記処理汚水に太陽光が入光し、且つ前記排気ガス投入手段により前記排気ガスが投入される投入状態で、光合成を行なう微細藻類を前記曝気槽で培養可能に構成され、
前記汚泥回収槽において回収した前記汚泥をメタン発酵するメタン発酵装置を備えた下水処理施設。 - 前記メタン発酵装置で生成されるバイオガス燃料を前記コジェネレーション装置に供給する燃料供給手段を備えた請求項3に記載の下水処理施設。
- 前記曝気槽の上部が解放されて、前記太陽光入光手段が構成されている請求項3又は4記載の下水処理施設。
- 前記コジェネレーション装置に供給される燃料は、前記メタン発酵装置で生成されるバイオガス燃料と都市ガスとを混合した混合ガス燃料である請求項3から5の何れか1項に記載の下水処理施設。
- 前記コジェネレーション装置はガスエンジンを備え、当該ガスエンジンの排熱によって前記メタン発酵装置を加温可能に構成されている請求項3から6の何れか1項に記載の下水処理施設。
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-
2012
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