JP2013172718A - 装着型の空気処理用化学物質放出器とともに使用する詰め替え品支持板 - Google Patents

装着型の空気処理用化学物質放出器とともに使用する詰め替え品支持板 Download PDF

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Abstract

【課題】人体に近接して、防虫用化学物質および/または他の空気処理用化学物質を放出することのできる装着型の放出装置とともに使用するための詰め替え品支持板を提供する。
【解決手段】装着型の空気処理用化学物質放出器とともに使用する詰め替え品支持板は、背中合わせに置かれた対向面を有する平板構造体と、対向面どうしの間に延びている貫通穴と、貫通穴を横切って延びており、揮発性防虫剤が有されている空気透過性シートと、シートを支持するために貫通穴を少なくとも部分的に横切って延びている支持梁とを備える。
【選択図】図1A

Description

本発明は、装着型の空気処理用化学物質放出器とともに使用する詰め替え品支持板に関する。
人間を虫刺されから保護するためにさまざまな技術が開発されてきた。建物の内部における防虫については、虫が建物に全く入らないように維持する試み(例えば、窓を覆って網を配置すること)に主として重点が置かれている。このことは、時には、室内空気の化学的処理および/またはトラップの使用で補われている。例えば、米国特許第6,582,714号および第7,175,815号の各明細書を、また、米国特許出願公開第2005/0079113号、第2006/0039835号、第2006/0137241号および第2007/0036688号の各明細書を参照のこと。
人が屋外にいてその区域を効果的に遮蔽することができないとき、また、人がある特定区域に(例えば、ピクニックで、あるいは建物の近くの中庭に)ほとんどとどまっているときには、トラップと防虫剤とが最も重要となる。例えば、一般的な対処法は、ろうそく(例えばシトロネラろうそく)、あるいはシトロネラのような防虫剤を大気中へ散布する他の放出装置を使用することである。
代わりに、また、人が1つの区域から離れて動いている状況ではいずれにせよ、人は防虫剤を衣類へ適用しあるいは彼らの皮膚へ直接適用することが多い。このため、防虫剤による保護の源は人とともに動く。
米国特許第6,582,714号明細書 米国特許第7,175,815号明細書 米国特許出願公開第2005/0079113号明細書 米国特許出願公開第2006/0039835号明細書 米国特許出願公開第2006/0137241号明細書 米国特許出願公開第2007/0036688号明細書 米国特許第6,296,902号明細書 米国特許第7,007,861号明細書 米国特許第7,152,809号明細書 米国特許第7,168,630号明細書 米国特許出願公開第2003/0175171号明細書 米国特許第4,062,649号明細書 米国特許第4,293,095号明細書 米国特許第4,824,827号明細書 米国特許第5,293,648号明細書 米国特許出願公開第2007−0164471号明細書
しかしながら、消費者が防虫剤に関連した標示あるいは他の指示書を読まないときには、彼らは、その化学物質の特定の適用が最も有効にどれほど長く残るのかを分からない場合がある。このため、消費者は、そうする必要がある前に追加の製品を早まって適用し、それによって、総合的な保護の費用が増大する。あるいは、彼らはその製品の有効性が極めて減少してしまった後まで、充分に早い製品の反復適用を行わない場合がある。このため、消費者には、不満がもたらされることがある。
いずれにせよ、従来の防虫剤のスプレー/ローションのいくつかには、化学物質が適用される場所に由来する懸念が時々、引き起こされることがある。例えば、その製品が衣類に噴霧されるように意図されているときには、そのスプレーをどのように処方するか(例えば、ある種の繊維を傷めるおそれがある、ある種の好ましくない溶剤あるいは活性物質の使用を回避するために)について制限される。このことによって、費用が増大し、あるいは他の望ましい属性(例えば、知覚される感触)に関するいくつかの妥協が必要になる可能性がある。さらにまた、その処方がきわめて傷みやすい衣類にも直接噴霧するように設計されているときにおいてさえ、消費者は、そのことを実地に試みることを嫌がり、その適切性に関係なくその製品を避けることになる。
同じように、適切性にもかかわらず、消費者のいくらかは、防虫剤を彼らの皮膚に直接適用することに嫌気を表明してきた。さらに、このことによって、消費者は、その種の適用を直接行う製品を避けることになり得る。
その結果、当分野では、ファンと殺虫剤源とがその中に備わっている小型で携帯型の電気装置を開発することが試みられてきた。これらの装置には、これらをベルト、財布、あるいはポケットにさえ簡単に取り付けられ、消費者が屋外で動くときに彼らによって「装着」されるように、クリップが備わってもよい。この装置は、防虫剤あるいは他の空気処理用化学物質で含浸された支持板を通して空気を吸い込み、あるいはその支持板を通して空気を吹き出し、それによって、その活性物質を大気中へ、好ましくは(防虫剤の場合には)人間の衣服の外側に沿って下方へ放出することができる。例えば、米国特許第6,296,902号、第7,007,861号、第7,152,809号および第7,168,630号の各公報を、また、米国特許出願公開第2003/0175171号の明細書を参照のこと。
空気処理装置の保守/詰め替えの時点を消費者が分かるように、同装置に関連した指示器の使用を開発するさまざま試みさえも行われてきた。例えば、米国特許第4,062,649号、第4,293,095号、第4,824,827号および第5,293,648号の各公報を参照のこと。2006年12月13日に出願された米国出願第11/609,923号明細書も参照のこと。
しかしながら、そのような装置のいくつかでは、活性物質が人体からあまりにも遠くまで吹き飛ばされて、主要な懸念のある部位(例えば、足首の近傍)へ活性物質はほとんど到達しない。他の同様な装置は、使用と次の使用との間のブロワーの作動が一時中止されるような、活性物質の消費を最小限にする方法を提供していない。さらに他の同様な装置は、過度に費用がかさむか、重過ぎるか、あるいは他の欠陥(装置が無効に作動しているときに消費者への充分なフィードバックがもたらされないような)がある。
従って、虫防除用活性物質および他の空気処理用化学物質を放出するための改良型装置、特に、化学物質を皮膚あるいは衣類へ直接適用することなく作動することのできる改良型装置についての要望が存在している。
本発明によれば、空気処理用化学物質を放出するための放出装置が提供される。この装置には、入口および出口の備わったハウジングと、入口から空気を引き入れ、その空気を出口から排出して、ハウジングを通る空気流を作り出すために、電気的に駆動されるファンとが備わっている。また、ファンをオン、オフするためのスイッチと、可動シャッターも存在している。
特に重要であるのは、シャッターが、第1の閉鎖位置にあるときには空気流を阻止するかあるいは少なくとも制限し、かつ、第2の開放位置にあるときには空気の流れを可能にすることである。この装置には、シャッターが第2の開放位置に移動することによりファンをオンにするようにスイッチが作用されるように、スイッチと相互作用する突起も、シャッターの上にさらに備わっている。
好ましい形態では、スイッチの作動が可能になる前にシャッターの突起と相互作用することで回転すべく回転可能なフィンガーがさらに存在している。空気流へさらされる支持板を受け入れて保持するテーブルが存在しており、ここで、その支持板は、放出される空気処理用化学物質を含有するものである。この支持板は、(それが取り付けられると)、支持板がテーブルによって保持されていないときの指定位置から支持板がテーブルによって保持されるときの特定位置までフィンガーを部分的に回転させるように、そのフィンガーとの相互作用関係を有する。このフィンガーが特定位置にあるときには、ファンを作動させるために、フィンガーは、シャッターの動きによる突起の動きによって、さらに回転することができる。
他の好ましい形態では、支持板には、この支持板がテーブルの上に位置しているときに、そのテーブルへ向かう方向における物質の蒸発によって外観が変化する消耗標識が備わっており、ここで、フィンガーには側方延長部を有する。側方延長部は、シャッターが動く時にフィンガーがシャッターの突起との相互作用により回転すると、消耗標識からの物質の蒸発を阻止する位置から、消耗標識からの物質の蒸発を容易に許容する第2位置まで動く。このシャッターは、その閉鎖位置にあるときには、入口および出口をともに閉鎖することができる。
別の態様では、本発明によれば、そのような装置とともに使用する詰め替え品支持板が提供されている。例えば、その支持板には、放出される空気処理用化学物質を含有する空気透過性構造体と、フィンガーを特定位置へ回転させるためにそのフィンガーと相互作用するように定置された面とがある。その支持板には消耗標識もあり、その消耗標識は、この支持板が放出装置のテーブルの上に位置しているときには、そのテーブルへ向かう方向における物質の蒸発によって外観が変化し、また、シャッターがその閉鎖位置にあるときには、フィンガーの側方延長部が、ある箇所で、その消耗標識からの物質の蒸発を阻止するようなものである。
本発明のさらに別の態様では、空気処理用化学物質を放出する装着型装置が提供されている。この装置にはハウジングがあり、そのハウジングは、空気がそのハウジングの内側空洞の中へ入るのを可能にする入口と、空気処理用化学物質と混合された空気がその空洞を出るのを可能にする出口とを有するものである。ハウジングに搭載された電源装置と、ハウジングの中に定置することができ、空気処理用化学物質を含有する支持板と、電源装置によって作動されて、支持板と近接した入口からの空気を移動可能とし、空気処理用化学物質と移動空気とを混合し、次いで、空気と空気処理用化学物質との混合物をハウジングの外側へ送出するブロワーと、この装置を通る空気流を制御することのできるシャッターも、存在している。
好ましくは、シャッターが入口を通る空気流を制限することができるとともに、この装置のブロワーが作動していないときに、そのシャッターが出口を通る空気流を制限することができる。さらに、このシャッターには、そこへ連結されたカム突起があってもよく、この突起は、支持板がこの装置の中にあるとともにこの突起が特定位置まで動いたときに、ブロワーの作動を引き起こすことができる。支持板がこの装置から取り外されると、特定位置へのカム突起の動きによってブロワーが作動することはない。
他の好ましい態様には、支持板に、空気処理用化学物質を含有する空気透過性部分と、揮発性消耗標識用化学物質を収容しているシェル部分が含まれ、それ自体の長手軸に回転するように取り付けられたフィンガーがある。このフィンガーのある部分は、このフィンガーが第1回転位置にあるときにはシェルからの消耗標識用化学物質の拡散を可能にし、また、このフィンガーが第2回転位置にあるときにはシェルからの消耗標識用化学物質の拡散を制限することができる。カム突起の動きによって、このフィンガーは第2回転位置から第1回転位置へ駆動される。
フィンガーは、支持板が存在しないときには第3回転位置へ自動的に動くのが好ましく、また、そのように定置されると、この装置の中に支持板を配置することによって、フィンガーは第2回転位置へ駆動され得る。フィンガーが第2回転位置にあるときには、シャッターにおけるカム突起は、支持板における貫通長穴を通して延びて、フィンガーを第1回転位置へ駆動し、また、それによって、フィンガーが第1回転位置へ到達すると、ブロワーが作動される。
さらに別の態様では、本発明によれば、装着型の空気処理用化学物質放出器とともに使用するための詰め替え品支持板が提供される。背中合わせに置かれた対向面を有する平板構造体、これらの対向面どうしの間に延びている貫通穴、この貫通穴を横切って延びており、揮発性防虫剤が含有されている空気透過性シート、および、このシートを支持するために貫通穴を少なくとも部分的に横切って延びている支持梁がある。
好ましい形態では、平板構造体には、消耗標識用化学物質を保持するためのシェル空洞もあり、この空洞は、の背中合わせに置かれた対向面の一方に沿った実質的に透明な壁を有し、この空洞は、の背中合わせに置かれた対向面の他方に沿った剥離カバーによって覆われている。空気透過性部分とシェルとの間には定置された貫通長穴があり、また、この放出器の中における支持板が裏返して挿入されることを防止するのに役立つように、支持板の周辺部分に沿ったくぼみがある。
オン/オフスイッチがオン位置へ動くと、フィンガーは、シェルの出口を覆う位置から離れる(消耗標識用化学物質が拡散し続けることを可能にする)ように動く。この装置の作動がオン/オフスイッチの動きによって中止されると、フィンガーは、シェルの出口を再び覆い、ファンが作動されないときの消耗標識用化学物質を保護するとともに、その消耗標識の寿命と含浸された支持板部分の寿命とをより良好に調整する。
スイッチのばね部分によるフィンガーの偏倚によって、フィンガーは、支持板がこの装置の中に存在しないときに、「第3」回転位置に静止することができる。この位置は、45度よりも大きく外方/上方を指し示すものであるのが好ましい。フィンガーがそのように定置されると、カム突起のカム端部によって、フィンガーは、作動位置から回転して離れるように動く(例えば、時計回りに)ことだけができる。従って、支持板がないときには、ブロワーは、たとえ消費者がオン/オフスイッチをオン位置へ動かすことを試みても、作動することがない。このことは、消費者がブロワーを使用する前に支持板をまず装入するべきである、という消費者への合図である。
支持板がこの装置の中に適切に置かれると、その支持板によって、フィンガーの端部が「準備」の第2回転位置まで下方へ回転駆動される。これは、カム端部がフィンガーを作動位置まで下方へ駆動させ得る位置である。従って、支持板をこの装置の中に置くことによって、ブロワーの作動が可能になるが、それだけではブロワーは作動しない。
フィンガーが第2回転位置にあるときには、シャッターにおけるカム突起は、支持板における貫通長穴を通して延びて、フィンガーを第1回転位置へ駆動し、オン/オフタブをさらに動かす。この位置では、ばねスイッチには、その内部接続を促進するとともにブロワーの作動を可能にするために充分な復帰力が設定されている。
本発明の装置および詰め替え品には、重要なさまざまの利点がある。消費者は、ブロワーの作動を制御し、使用と次の使用との間における外部環境からの空気の流入および外部環境への空気の流出を遮断し、使用と次の使用との間における消耗標識用化学物質の拡散を遮断するために、単一のオン/オフスイッチを操作するだけでよい。これらに関連した構造によれば、含浸された詰め替え品がまだ装入されていないときのモータ作動が防止され、また、支持板の不適切な装入も防止される。
これらの装置および詰め替え品は、作るのに比較的費用がかからず、また、詳細な指示書によることなく消費者が理解して使用するために適している。さらに、これらの装置は、軽量に作ることができ、従って、衣料品から吊り下げた状態に装着することができる。
本発明の上記利点および他の利点は、以下の説明から明らかである。以下の説明では、言及は、その一部を形成するとともに限定ではなく例示として本発明の好ましい実施形態が示されている添付図面について行われる。この実施形態は単に例示的なものであるので、本発明のすべての適用範囲を表わすことは意図されていない。従って、言及は、本発明の範囲を解釈するための、本明細書における特許請求の範囲について行われる。
本発明の好ましい放出器装置の、「オフ」位置における左下方正面斜視図である。 図1Aに類似した図であるが、開放位置で放出器がオン位置における放出器のシャッターが示される。 図1の装置の分解斜視図である。 図2に類似した図であるが、いくつかの部品がサブユニットに組み立てられたものである。 図3に類似した図であるが、さらに多くの部品が一緒に組み立てられたものである。 図4に類似した図であるが、さらにいっそう多くの部品が一緒に組み立てられたものである。 図1Aの装置の別の斜視図であるが、フロントカバーが開放され、詰め替え品支持板がまだ取り付けられていないものである。 詰め替え品がこの装置の中へ入ると、図6の位置から始まって次第に現れる状態を示している拡大図である。 詰め替え品がこの装置の中へ入ると、図6の位置から始まって次第に現れる状態を示している拡大図である。 詰め替え品がこの装置の中へ入ると、図6の位置から始まって次第に現れる状態を示している拡大図である。 存在する詰め替え品がないときに、カムがフィンガーを時計回りに駆動する方法を示している。 詰め替え品が存在するときに、フィンガーがその後の反時計回り方向の動きのために準備位置に設定される方法を示している。 この装置が図8Bの位置に到達すると、オン/オフタブのさらなる動きによって、フィンガーがさらに反時計回り方向に動いて、この電子装置を作動させる方法を示している。
まず、図1A、図1Bおよび図2を参照すると、放出装置10が示されている。この装置には、主要収容部分11、中間収容部分12、外側カバー部分13および底部カバー部分14が備わっている。主要収容部分11と底部カバー部分14との間の領域には、主要な電気部品が収容されている。
このことについては、リンク装置17と電気的に接触し、さらに、(閉じられると)小型モータ19に動力を供給するばね型スイッチ18へ接続されている2つの単三電池16がある。この型のスイッチの一例は、中国、ホンコンのWealth Metal Factory Ltd.から入手可能である種類の超小型リーフスイッチである。
モータ19には軸20がある。この軸は翼板24が備わっているロータ21の中心へ連結され得る。このモータが動力を受けると、軸20が回転して、それと一緒にロータ21が回転する。このロータにおける翼板は、この回転によって空気が外側カバー部分13の開口15を通して吸引され、次いで、その空気が放射状に外方へ流出するように、整列されている。
図3を見れば明らかなように、部品11、部品12、部品14および部品16〜20から構成されるサブアセンブリ23を形成することができる。このサブアセンブリは、ねじ接続とスナップ嵌合接続との使用を通して作り出されている。
クリップ26をサブアセンブリ23へ取り付けることができる。次いで、テーブル30を、ロータがそのテーブルの背後に位置するように、さらに空気がその中心穴33を通過することができるように、取り付けることができる。
このテーブルには、その外面にフィンガー35が取り付けられている。初めに、ばね型スイッチ18が、フィンガーを、そのフィンガーの長手軸に沿って、かつ、側方延長部38をいくぶん外方へ向けて、時計回りに偏倚させるように置かれる。この「第3の」位置を示すための図7Aを参照のこと。
シャッター40は、図4から最も良好に理解される。そのシャッターは、外側カバー部分13に対して回転することができるように、ボルト46でその外側カバー部分へボルト止めされている。このシャッターには、三角形状の閉鎖体41、三角形状の開口42、調節足43および調節タブ44が備わっている。このシャッターには、側面に見て概ね三角形であるカム突起48も備わっている。
外側カバー部分13には、楕円形状の開口55と三角形状の空気開口56とが ある。また、図6に示されたようにこのカバーを枢支可能にするカバーヒンジ51と、所望に応じて、要素52(図5に示されている)と相互に作用し、外側カバー部分を閉鎖状態に維持するロック用タブ50とにも、留意されたい。
詰め替えユニット60は、概ね平板状である。平面に見て、そのユニットには、一方端部に概ね円形の部分があるとともに他方端部に概ね三角形の部分がある、実質的に涙滴形状の全体外観がある。この平板を貫通する円形開口を横切るスポーク状支持部61がある。また、円弧形状の長穴63と消耗標識用シェル66もある。
スポーク状支持部61にわたって、布地62が配置されている。空気がロータ21によって吸引されるとき、空気は布地62を通して吸引される。この布地の選択、およびその多孔率、空気流の速度、および活性物質の蒸気圧は、その活性物質の消耗速度と消耗標識の消耗速度とを整合させる際の主要因子である。
この布地62に適切な空気処理用化学物質を含浸させることで、この装置へ流入する空気は、揮発性化学物質のいくらかを捕捉して、それをこの装置の外へ放出する。特に好ましい活性物質は、米国特許第6,582,714号に記載されたもの、あるいは他の合成ピレスロイドである。蚊の抑制に使用するためには、Sumitomo Chemical Company,Limitedからのメトフルスリン(商標名 SumiOne)を使用することが好ましい。この含浸物質は純粋な活性物質であり得、あるいは、処理を簡略化するためには、この物質は、炭化水素あるいは他の溶剤の中で溶解し得るものであり得る。この代わりに、あるいはこれに加えて、この布地は、芳香剤、脱臭剤、あるいは他の空気処理用化学物質が含有されたものでもよい。
蚊の抑制のためには、約4〜6立方フィート/分(0.113〜0.170立方メートル/分)でこの装置を通る空気流速度を利用するのが好ましい。支持板を通る圧力低下が40Pa(パスカル)にすぎないように構成された布地が備わっていることもまた、好ましい。適した支持板は、空気流に対して最小抵抗性だけをもたらす織布あるいは不織布から作ることができる。
この支持板はまた、物質の上に供与された活性成分を保持可能でなければならず、さらに、空気流に応じてその蒸発を可能にするように、活性物質がこの支持板の表面へ容易に移動可能でなければならない。約10℃〜40℃の間の一般的な環境温度において疎水性であって移動可能である活性成分(例えば、メトフルスリン)については、適した物質には、例示としてだけであるが、ポリエステル、ポリプロピレン、木綿、セルロース、ポリレーヨン、および他の類似した布地が含まれる。これらは、合成ポリマー材料、天然ポリマー材料、あるいは合成ポリマー材料と天然ポリマー材料とが組み合わされた材料から作られた、10gsm(グラム/平方メートル)〜40gsmの範囲にある基本重量を有する不織布であり得る。
理想的な支持板はまた、その支持板にわたる充分な配給を保証するために、供与した後の活性成分の吸い上げが可能なものでなければならず、さらに、その後に、通過する空気流によって蒸発する活性成分を補充するために、その支持板の表面へ活性成分の移動が可能なものでなければならない。この供与は、支持板への液体活性成分の滴下、噴霧、焼付け、あるいは他の従来の送出によるものであってもよい。特に望ましい布地は、ポリテトラフルオロエチレンから製造された、20〜30gsmの基本重量がある不織フェルト材料である。
実質的に三角形の部分の一方側面はまっすぐであり(65で)、他方側面はくぼみが付けられている(67で)ということに留意されたい。このわずかに対称性のない構成は、テーブル30の上面/外面に沿った、対応するわずかに対称性のない構成を受け入れ、それによって、消費者が詰め替えユニット60を裏返しに装入することを防止するために、設計されている。
図7Aに示されたように(図8Aも参照のこと)、詰め替えユニットがまだこの装置の中にないときには、フィンガー35は、ばね型スイッチ18(図2)によって、延長部38が著しく上方/外方を向くような位置へ偏倚されている。この場合には、突起48の企てられた動き(シャッターを回転させるような)は、延長部38が図7Bの位置まで反時計回りに回転することを引き起こさない。むしろ、それは、内部の止め部にぶつかるまで、ほんのわずか時計回りに動く。反時計回りの回転は、ばね型スイッチ18によってモータへの回路が完成するために必要であるので、詰め替え品が存在しないときには、ファンは作動しない。このとき、消費者には、このシステムを機能させるためには他に何か(例えば、詰め替えユニットの取り付け)をする必要がある、というメッセージが送られる。
図7Bに示されたように(図8Bも参照のこと)、詰め替え品が定位置へ入ると、それによってまず、延長部38がフィンガーの長手軸に沿って第3位置から第2位置まで回転する、ことが引き起こされる。しかしながら、その箇所におけるこの回転の程度は、ファンを作動させるにはまだ充分なものではない。むしろ、そのことは、突起48が円弧形状の長穴63を通して突出するときにだけ引き起こされる。次いで、シャッターが回転すると、突起48は、円弧形状の長穴63に沿って駆動されて、その内側カム端部がフィンガー35の一部に接触する。図8Cにおいて見られるように、この突起のカム面によってフィンガーが駆動されて、「第1」位置へのその回転が遂行される。このことが起きると、ばね型スイッチ18がその回路を完成させるための充分な抵抗力が存在する。従って、詰め替え品は、いかなるファンの作動のためにも必要であるものの、それだけでは充分ではない。
シャッター40の多くの機能に留意すべきである。人が調節タブ44を図1Aの位置から図1Bの位置まで動かすと、三角形状の閉鎖体41は、それが開口56を覆う位置から、図1Bに示されたようにそれが空気を通過させる位置まで動く。同時に、中間収容部分12における排出用開口90が覆われる位置からそれが人によってあらわにされる位置までの、足43の回転が存在する。従って、シャッターは、使用と次の使用との間に、消耗標識区域とともに含浸布地62を完全に閉鎖し、それによって、ファンが作動しないときにそれらの寿命を引き延ばすことができる。同一のシャッターシステムでも、ファンの作動が制御される。
先に言及した、2006年12月13日に提出された同時係属中の米国特許出願第11/609,923号明細書に記載されたように、使用の程度の視覚的標識をそれらの消滅あるいは変化によってもたらすためには、さまざまな化学物質を使用することができる。消耗標識用の化学物質については、出願に記載されたような、シェルの外側へ拡散する揮発性液体物質を使用することが好ましい。この液体の中には、存在しているときに容易に見ることのできる染料がある。例えば、人はClariantから入手可能であるFat
Blue B 01のような染料を使用することができる。
シェル64は、透明なポリエチレンテレフタレートから作ることができる。消耗標識用の化学物質については、Norpar 12のような揮発性溶剤、ExxonMobil
Chemical Companyからの炭化水素を消耗標識用シェル64の中に入れるか、あるいは、それを染料とともに使用することが最も好ましい。次いで、それは、超低密度ポリエチレンフィルム(ULDPE)あるいは低密度ポリエチレンフィルム(LDPE)のような空気透過層で覆われる。それはその後、外側ポリエステル層によって補強されているのが好ましい、アルミニウム箔層を有する剥離用の層あるいはフィルムのような空気不透過性剥離層によって、使用の前に覆われる。使用の直前に、人はその剥離層を剥離し、次いで、シェルの裏面で空気透過層を露出させることができる。
フィンガー35が空気透過層によって覆われていないときには、その揮発体はシェルからゆっくりと染み出て、消耗標識の程度に関する視覚的標識をもたらす。この化学物質はその後、ファンによってこの装置から吹き出るか、そうでなければこの装置から染み出る。消費者がシェル64の透明窓の中に色をほとんど見ないときには、彼らは使用状態を知る(色がないことはこの装置が使い尽くされたことを意味するからである)。
図7Aに示されたように、この装置が作動しないときには、延長部38は消耗標識の裏面を実質的に覆う。従って、シャッターが作動して、早まった消耗合図が阻止される。
作動に際して、この装置は、ベルト、財布などに、その目的のためのクリップ26を使用してクリップ留めすることができる。空気は、この装置によって開口56を通して吸引される。空気が布地62を通過すると、活性物質は空気の中へ混入し、処理された空気はその後、排出用開口90から放射状に吹き出る(好ましくは、ズボンあるいはドレスに沿って流下する)。
この装置は、人が屋外で試合を見るとき、またはハイキングをするときなどに、人が持ち運ぶ装着型商品として使用されることを主として意図しているが、ピクニック用のテーブルなどの上に、そのクリップを下に、かつ、前面の入口を上にして、平らに置くこともできる。この方式で使用されるときには、この装置は、ピクニックあるいは同様の屋外活動の間に、ある区域へ保護をもたらすことができる。
好ましい実施形態が先に説明されてきたが、本開示の精神および範囲内で、本発明における多数の他の実施形態が存在する、ということを認識すべきである。例えば、この装置は、異なるエネルギー源(例えば太陽熱パネル)によって駆動することができ、他の形態の活性物質を防虫成分(例えば、芳香剤あるいは脱臭用化学物質)とともに、あるいはその代用として放出することができ、さらには、防虫成分が放出されると、蚊を防除することに焦点が置かれる必要がない(例えば、飛んでいるかあるいは這っている他の昆虫または害虫を追い払うための化学物質を使用することができる)。従って、本発明は、示されあるいは説明された特定の実施形態だけに限定されるものではない。
本明細書の中で提供されたものは、人体に近接して、防虫用化学物質および/または他の空気処理用化学物質を放出することのできる装着型の放出装置と、これとともに使用するための詰め替え品である。

Claims (5)

  1. 背中合わせに置かれた対向面を有する平板構造体と、
    前記対向面どうしの間に延びている貫通穴と、
    前記貫通穴を横切って延びており、揮発性防虫剤が有されている空気透過性シートと、
    前記空気透過性シートを支持するために前記貫通穴を少なくとも部分的に横切って延びている支持梁と
    を備える、装着型の空気処理用化学物質放出器とともに使用する詰め替え品支持板。
  2. 前記平板構造体は、消耗標識用化学物質を保持するためのシェル空洞も有し、前記シェル空洞は、前記の背中合わせに置かれた対向面の一方に沿った実質的に透明な壁を有する、請求項1に記載の詰め替え品支持板。
  3. 前記シェル空洞は、前記の背中合わせに置かれた対向面の他方に沿った剥離カバーによって覆われている、請求項2に記載の詰め替え品支持板。
  4. 前記空気透過性シートと前記シェル空洞との間に定置された貫通長穴を有する、請求項2に記載の詰め替え品支持板。
  5. 前記空気処理用化学物質放出器の中における前記詰め替え品支持板が裏返して挿入されることを防止するために、前記詰め替え品支持板の周辺部分に沿ったくぼみがある、請求項1〜4の何れか一項に記載の詰め替え品支持板。
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