JP2013171696A - 高圧放電ランプ及びその製造方法 - Google Patents

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信一 武正
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Abstract

【課題】簡素な構成でかつ熱衝撃への耐性が高い構成によって箔浮き対策を施した高圧放電ランプを提供する。
【解決手段】一対の電極マウント及び一対の電極マウントが内部に対向配置された発光管を備えた高圧放電ランプにおいて、一対の電極マウントの各々は、電極及び電極が溶接された金属箔を備える。金属箔は、金属箔の長手方向に垂直な切り込みを有し、切り込みよりも電極先端側に先端領域が画定され、先端領域が、切り込みと金属箔の長手方向で画定されるエッジ領域、及びエッジ領域を除くベース領域を有する。ベース領域に電極が溶接されて溶接部が形成されており、エッジ領域が、電極が溶接されない側に折り曲げられ、溶接部が発光管の封止部に埋設される。
【選択図】図2B

Description

本発明は高圧放電ランプ及びその製造方法に関し、特に、改良された電極マウント構造を有する高圧放電ランプ及びその製造方法に関する。
従来から、一対の電極マウントが石英ガラス製の発光管に埋設及び封止された高圧放電ランプが知られている。近年、プロジェクタ用等の高圧放電ランプにおいては、高効率化への要求が高まっている。また、光学効率を向上する目的で短アーク化への要求もある。短アーク化により減少したランプ電圧を補うためには、発光管内に封入する水銀量を増加させる必要がある。ここで、安定器を含めた高効率化への要求を考慮すると、水銀量を増加させることが好ましい。そして、水銀封入量を増加させると、ランプ点灯中の発光管内圧力が上昇する。
上記のような高圧放電ランプにおいて、電極マウント各々は、電極及びその電極が溶接された金属箔を備え、その溶接部周辺は発光管の封止部に封止される。ここで、封止部において、図8A及びBに示すように、電極5と金属箔6´の溶接部周辺では、封止部4と電極マウント8´の間に空隙S´ができる場合がある。
図8Bに示したような空隙S´は、発光管内圧力の低い従来の発光管においては大きな問題とならなかった。しかし、上述した圧力の高い近年の発光管においては、点灯時間が累積されるにつれて、その空隙からいわゆる箔浮きが進行し、金属箔と封止部の剥離が発生してしまう。この箔浮きの原因は電極を構成するタングステン及び金属箔であるモリブデンと発光管を構成する石英ガラスの熱膨張率の差に起因すると考えられる。箔浮きが発生すると、金属箔の面に対して垂直方向に引張り応力が加わる。この応力が限界点に達すると、金属箔と封止部の広範囲な剥離や封止部ガラスのクラックが一気に進行し、ランプ故障に至ってしまう。従って、高圧放電ランプをさらに高圧化する場合には、箔浮き対策が必要となる。
例えば、特許文献1には、ショートアーク型超高圧放電ランプにおいて、電極と金属箔を直接溶接せずに、別途の金属部材によって電極と金属箔を接続する構成が開示されている。同文献には、径の小さい別途の金属部材が金属箔に接合されるので、接合部における金属箔と封止部の間にできる空隙が小さくなり、点灯時における発光管内圧力が高くても封止部のクラックの発生を防止できることが記載されている。
また、特許文献2には、ショートアーク型超高圧放電ランプにおいて、金属箔の先端部を小幅化し、その小幅化部分に電極を接合する構成が開示されている。同文献には、接合部における電極と金属箔と封止部との間の空隙の発生を少なくすることにより、空隙に起因するクラックを防止できることが記載されている。
特開2003−086137号公報 特開2004−296178号公報
しかし、特許文献1の構成では、電極及び金属箔とは別途の部材が必要となり、製造工程が複雑化し、あるいは、各部材の位置決め精度が低下するという問題がある。また、特許文献2の構成では、金属箔の小幅化部分の熱容量が小さくなるため、小幅化しない場合よりも接合部が高温になる。この熱衝撃により、封止部と電極又は金属箔との熱膨張率差に起因する応力が増大し、かえって箔浮きの発生及びその金属箔後方への進行を促進してしまうという問題がある。
そこで、本発明は、簡素な構成でかつ熱衝撃への耐性が高い構成によって箔浮き対策を施した高圧放電ランプを提供することを課題とする。
本発明の第1の側面は、一対の電極マウント及び一対の電極マウントが内部に対向配置された発光管を備えた高圧放電ランプである。一対の電極マウントの各々は、電極及び電極が溶接された金属箔を備える。金属箔は、金属箔の長手方向に垂直な切り込みを有し、切り込みよりも電極先端側に先端領域が画定され、先端領域が、切り込みと金属箔の長手方向で画定されるエッジ領域、及びエッジ領域を除くベース領域を有する。ベース領域に電極が溶接されて溶接部が形成されており、エッジ領域が、電極が溶接されない側に折り曲げられ、溶接部が発光管の封止部に埋設される。
この構成により、電極と金属箔の間にガラスが入り込みやすくなることによって空隙を小さくすることができ、かつ放熱効果を高めることができる。従って、簡素でかつ熱衝撃への耐性が高い構成で箔浮き対策が達成される。
一対の切り込みが金属箔の対辺に形成されて一対のエッジ領域がベース領域を挟んで形成され、一対のエッジ領域が、電極が溶接されない側に折り曲げられるようにしてもよい。
この構成により、金属箔にかかる応力が偏らずに分散されるので、より熱衝撃への耐性が高まる。
ここで、ベース領域の幅は電極の外径よりも小さいことが好ましい。
これにより、電極と金属箔の間にガラスがさらに入り込みやすくなることによっての空隙をより小さくすることができる。
また、金属箔が、同一の辺に第1及び第2の切り込みを有し、第1の切り込みが第2の切り込みよりも電極先端側にあり、金属箔の先端と第1の切り込みの間の第1のエッジ領域及び第1の切り込みと第2の切り込みの間の第2のエッジ領域が、電極が溶接されない側に異なる角度で折り曲げられるようにしてもよい。
これにより、金属箔にかかる応力がさらに分散されるので、熱衝撃への耐性が一層高まる。
ここで、第1のエッジ領域のベース領域に対する折り曲げ角度が、第2のエッジ領域のベース領域に対する折り曲げ角度よりも大きいことが好ましい。
これにより、各エッジ領域の加工が容易となる。
本発明の第2の側面は高圧放電ランプの製造方法である。その製造方法は、金属箔及び電極を準備する工程(S10)、金属箔に、金属箔の長手方向に垂直な切り込みを入れ、切り込みよりも電極先端側の先端領域を画定するとともに、先端領域において、切り込みと金属箔の長手方向で画定されるエッジ領域及びエッジ領域を除くベース領域を形成する、切り込み工程(S20)、エッジ領域をベース領域に対して折り曲げる折り曲げ工程(S30)、ベース領域の、エッジ領域が折り曲げられた側と逆の面に、電極を溶接して電極マウントを作製する溶接工程(S40)、及び一対の電極マウントを対向させて、少なくとも電極と金属箔の溶接部を含む部分を発光管の封止部に埋設させて発光管を封止する封止工程(S50)を備える。
これにより、製造工程を複雑化することなく、本発明の高圧放電ランプを提供することができる。
本発明の第3の側面は高圧放電ランプの製造方法である。その製造方法は、金属箔及び電極を準備する工程(S110)、金属箔に電極を溶接する工程(S120)、金属箔に、金属箔の長手方向に垂直な切り込みを入れ、切り込みよりも電極先端側の先端領域を画定するとともに、先端領域において、切り込みと金属箔の長手方向で画定されるエッジ領域及びエッジ領域を除くベース領域を形成する、切り込み工程(S130)、エッジ領域をベース領域に対して、電極が溶接されていない側に折り曲げる折り曲げ工程(S140)、及び一対の電極マウントを対向させて、少なくとも電極と金属箔の溶接部を含む部分を発光管の封止部に埋設させて発光管を封止する封止工程(S150)を備える。
これにより、製造工程を複雑化することなく、本発明の高圧放電ランプを提供することができる。また、エッジ領域を最大化して電極と金属箔の間にガラスが入り込みやすくなることによって電極マウントと封止部の間に発生し得る空隙を最小化することができる。
上記第1又は第2の側面において、切り込み工程において、一対の切り込みを金属箔の対辺に設け、ベース領域を挟んで一対のエッジ領域を形成し、折り曲げ工程において、一対のエッジ領域をベース領域に対して同じ方向に折り曲げるようにしてもよい。
これにより、製造工程を複雑化することなく、本発明の実施例の高圧放電ランプを提供することができる。
また、上記第1又は第2の側面において、切り込み工程において、金属箔の同一の辺に電極先端側の第1の切り込み及び電極後方側の第2の切り込みを設け、金属箔の先端と第1の切り込みの間の第1のエッジ領域及び第1の切り込みと第2の切り込みの間の第2のエッジ領域を形成し、折り曲げ工程において、第1のエッジ領域をベース領域に対して第1の角度で折り曲げた後に、第2のエッジ領域をベース領域に対して第1の角度よりも小さい第2の角度で折り曲げるようにしてもよい。
これにより、一辺に複数のエッジ領域を設ける構成において、各エッジ領域の折り曲げ加工が容易となる。
本発明の高圧放電ランプを示す図である。 本発明の高圧放電ランプの基本構成(金属箔)を説明する図である。 本発明の高圧放電ランプの基本構成を説明する一部鳥瞰図である。 図2Bの高圧放電ランプの電極軸垂直方向の断面図である。 本発明の第1の実施例における金属箔を説明する図である。 本発明の第1の実施例による高圧放電ランプの一部鳥瞰図である。 図3Bの高圧放電ランプの電極軸垂直方向の断面図である。 第1の実施例による電極マウントを説明する図である。 本発明の第2の実施例における金属箔を説明する図である。 本発明の第2の実施例による高圧放電ランプの一部鳥瞰図である。 図4Bの高圧放電ランプの電極軸垂直方向の断面図である。 本発明の高圧放電ランプの製造方法を示すフローチャートである。 本発明の高圧放電ランプの製造方法を説明する図である。 本発明の高圧放電ランプの製造方法を示すフローチャートである。 従来の高圧放電ランプを説明する図である。 従来の高圧放電ランプを説明する図である。
<本発明の基本構成>
図1に本発明の高圧放電ランプを示す。高圧放電ランプ1は石英ガラス製発光管2(以下、「発光管2」という)及び一対の電極マウント8からなり、発光管2は放電空間3及びそれを挟んだ一対の封止部4からなり、各電極マウント8は互いに溶接されたタングステン電極5(以下、「電極5」という)、モリブデン等の金属箔6、及びリード線7からなる。電極5の放電側(先端側)が放電空間3に露出され、電極5と金属箔6の溶接部6Aは封止部4に埋設される。放電空間3には、例えば0.30mg/mm以上の水銀、希ガスおよびハロゲンガスが封入され、点灯時の水銀蒸気圧は300気圧以上になる。この基本構成は以下の各実施例において共通である。なお、本明細書において、図面は寸法通りではない。
図2Aは本発明の高圧放電ランプ1の、特に、金属箔6の構成を示す図である。図2Aに示すように、金属箔6はその長手方向に垂直な切り込みaを有し、切り込みaを境界として前方側(電極先端側)の先端領域6F及び後方側の本体領域6Rが画定される。先端領域6Fは、切り込みaと金属箔6の長手方向で画定されるエッジ領域6a、及びエッジ領域6aを除く領域であるベース領域6eを有する。
図2Bは本発明の高圧放電ランプ1の、特に、電極マウント8の溶接部6A付近の基本構成を説明する鳥瞰図である。なお、発光管2(封止部4)は不図示である。図2Bに示すように、ベース領域6eに電極5が溶接され、エッジ領域6aは電極5が溶接されない側に折り曲げられる。ベース領域6e内に電極5の終端が配置されることが望ましい。
図2Cは図2Bの高圧放電ランプの電極軸垂直方向の断面図である。図2Cに示すように、電極5と金属箔6aとの空隙Sは、図8Bに示す従来の構成の空隙S´に比べて非常に小さくなる。これにより、簡素な構成で箔浮きの発生を抑制し、電極5と金属箔6aの間にガラスが入り込みやすくなることによって空隙S´を小さくすることができる。また、先端領域6Fにおける熱容量は図8A及びBの従来の電極マウント8´の場合と同じであるから、熱衝撃に対する耐性が損なわれることはない。むしろ、エッジ領域6aと本体領域6Rとが電極軸に対して放射状に配置されるので熱拡散が促進され、より高い放熱効果が得られる。このように、本発明によると、簡素な構成でかつ熱衝撃への耐性の高い構成で箔浮き対策を施すことができる。
<実施例1.高圧放電ランプ>
図3Aは本発明の第1の実施例による高圧放電ランプ1の金属箔6を説明する図である。一対の切り込みa及びbが金属箔6の対辺に形成される。これにより、一対のエッジ領域6a及び6bがベース領域6eを挟んで形成される。
図3Bは本発明の第1の実施例による高圧放電ランプ1の、特に、電極マウント8の溶接部6A付近の鳥瞰図である。なお、発光管2(封止部4)は不図示である。図3Cは図3Bの高圧放電ランプ1の電極軸垂直方向の断面図である。本実施例では、一対のエッジ領域6a及び6bが、電極5が溶接されない側に折り曲げられる。なお、空隙は発生したとしても非常に小さいので図示を省略する。
具体的には、本実施例では、電極5の外径は0.4mmであり、金属箔6(本体領域6R)の幅は1.5mmである。エッジ領域6a及び6bの幅(短手方向の長さ)は各0.6mmであり、ベース領域6eの幅(短手方向の長さ)は0.3mmである。エッジ領域6a及び6bの長さ(長手方向の長さ)は2.0mmである。エッジ領域6a及び6bはベース領域6eに対してそれぞれ45°折り曲げられる。また、溶接強度確保のため、電極5と金属箔6は長手方向に1.5mm程度重ねて溶接される。
ここで、図3Dに示すように、金属箔6の各部には封止部4からの引張り応力がかかる。本実施例では、封止部4からエッジ領域6a及び6bにかかる応力と、封止部4から本体領域6Rにかかる応力との方向を異ならせることによって、引張り応力が加わる方向を分散できる。これにより、封止部4から金属箔6にかかる応力が同じ方向に加算されなくなり、仮に空隙Sが存在していても、引張り応力による箔浮きの進行が抑制される。本実施例では、エッジ領域6a及び6bが、ベース領域6eからみて対称(図において左右対称)に設けられるので応力が偏らずに分散されるので好ましい。
また、電極5の外径を0.4mm、ベース領域6eの幅を0.3mmとしたように、ベース領域6eの幅は電極5の外径よりも小さいことが望ましい。これにより、空隙Sをより小さくすることができ、即ち、より密着度を上げることができ、箔浮き対策を一層強化することができる。
<実施例2.高圧放電ランプ>
図4Aは本発明の第2の実施例による高圧放電ランプ1の金属箔6を説明する図である。金属箔6は、一方の辺に2つの切り込みa及びcを有し、対辺に2つの切り込みb及びdを有する。金属箔6の先端部と切り込みa及びbの間に前方エッジ領域6a及び6bが画定され、切り込みa及びbと切り込みc及びdの間に後方エッジ領域6c及び6dが画定される。なお、切り込みa及びbは必ずしも対向する位置になくてもよい。
図4Bは本発明の第2の実施例による高圧放電ランプ1の、特に、電極マウント8の溶接部6A付近の鳥瞰図である。なお、発光管2(封止部4)は不図示である。図4Cは図4Bの高圧放電ランプ1の電極軸垂直方向の断面図である。本実施例では、前方エッジ領域6a及び6bと後方エッジ領域c及びdが、電極5が溶接されない側に異なる角度で折り曲げられる。なお、空隙は発生したとしても非常に小さいので図示を省略する。
具体的には、本実施例では、電極5の外径は0.4mmであり、金属箔6(本体領域6R)の幅は1.5mmである。エッジ領域6a、6b、6c及び6dの幅(短手方向の長さ)は各0.6mmであり、ベース領域6eの幅(短手方向の長さ)は0.3mmである。エッジ領域6a、6b、6c及び6dの長さ(長手方向の長さ)は各1.0mmである。エッジ領域6a及び6bはベース領域6eに対してそれぞれ45°折り曲げられ、エッジ領域6c及び6dはベース領域6eに対してそれぞれ30°折り曲げられる。また、溶接強度確保のため、電極5と金属箔6は長手方向に1.5mm程度重ねて溶接される。
上述のように、前方エッジ領域の折り曲げ角度と後方エッジ領域の折り曲げ角度を異ならせることによって、上記図3Dに示す応力を異なる方向にさらに分散することができる。また、前方エッジ領域6a及び6bのベース領域6eに対する折り曲げ角度が、後方エッジ領域6c及び6dのベース領域6eに対する折り曲げ角度よりも大きくなるようにすることが好ましい。これは、前方エッジ領域6a及び6bを大きい角度で折り曲げる方が発光管から直接掛かる金属箔の面に対する引張り応力をより分散させるためである。また、前方エッジ領域6a及び6bを大きい角度で折り曲げ、その後、後方エッジ領域6c及び6dを小さい角度で折り曲げるようにすれば、その加工時に、後方エッジ領域6c及び6d又はそれを折り曲げ加工するための治具が前方エッジ領域6a及び6bに干渉しないで済むからである。
<実施例3.高圧放電ランプの製造方法>
図5は本発明の一実施例による高圧放電ランプの製造方法のフローチャートである。以下の説明では上記第2の実施例(図4A〜4C)の高圧放電ランプ1の製造方法を示すが、当然に第1の実施例の高圧放電ランプ1にも適用できる。
準備工程S10において、図6(a)に示すように電極5及び金属箔6が準備される。
切り込み工程S20において、図6(b)に示すように、金属箔6に、その長手方向に垂直な切り込みa、b、c及びdが設けられ、切り込みc及びdよりも電極先端側の先端領域6Fが画定される。先端領域6Fにおいて、切り込みa、b、c及びdの各終端と金属箔6の長手方向で画定されるエッジ領域6a、6b、6c及び6dが形成される。先端領域6Fにおいて、エッジ領域以外の部分はベース領域6eとなる。
折り曲げ工程S30において、図6(c)に示すように、エッジ領域6a、6b、6c及び6dがベース領域6eに対して裏面方向(同図紙面の裏面側)に折り曲げられる。
第2の実施例に関して上述したように、加工の容易性の観点から、前方エッジ領域6a及び6bをベース領域6eに対して第1の角度(例えば、45°)で折り曲げた後に、後方エッジ領域6c及び6dをベース領域6eに対して第1の角度よりも小さい第2の角度(例えば、30°)で折り曲げるようにすることが望ましい。
溶接工程S40において、図6(d)に示すように、ベース領域6eの上記裏面と逆の面(同図紙面の手前側の面)に電極5が溶接されて電極マウント8が作製される。また、溶接工程S40において、リード線7が金属箔6に溶接される。リード線7の溶接加工は電極5の溶接加工の前に行われても後に行われてもよい。溶接加工には、レーザ溶接、抵抗溶接等を用いることができる。
なお、溶接工程S40は折り曲げ工程S30の前に行われるようにしてもよい。
研磨工程S45において、切り込み部のバリを除去するために金属箔6の少なくとも切り込み部付近が研磨加工される。なお、この研磨工程S45は溶接工程S40の前に実行してもよい。また、研磨工程S45は省略してもよい。
封止工程S50において、一対の電極マウント8を対向させて、少なくとも溶接部6Aを含む部分が封止部4に埋設された状態で発光管2が封止される。これにより、高圧放電ランプ1が完成する。
このように、本実施例によると、製造工程を複雑化することなく本発明の高圧放電ランプを提供することができる。
<実施例4.高圧放電ランプの製造方法>
図7は本発明の他の実施例による高圧放電ランプの製造方法のフローチャートである。以下の説明では上記第1の実施例(図3A〜3D)の高圧放電ランプ1の製造方法を示すが、当然に第2の実施例の高圧放電ランプ1にも適用できる。実施例3においては、切り込み工程及び折り曲げ工程の後に溶接工程が行われたが、本実施例では、溶接工程後に切り込み工程及び折り曲げ工程が行われる。
準備工程S110において、実施例3と同様に電極5及び金属箔6が準備される。
溶接工程S120において、ベース領域6eとなり得る部分に電極5が溶接されて電極マウント8が作製される。言い換えると、電極5が金属箔6に溶接された時点で、ベース領域6eが実質的に決まる。また、溶接工程S120において、リード線7が金属箔6に溶接される。リード線7の溶接加工は電極5の溶接加工の前に行われても後に行われてもよい。溶接加工には、レーザ溶接、抵抗溶接等を用いることができる。
切り込み工程S130において、金属箔6に、その長手方向に垂直な切り込みa及びbが設けられ、切り込みa及びbよりも電極先端側の先端領域6Aが画定される。これにより、切り込みa及びbの各終端と金属箔6の長手方向で画定されるエッジ領域6a及び6bが形成される。
本実施例では、切り込みa及びbは、予め決められた長さだけ切り込むようにしてもよいし、各切り込みが溶接部分に突き当たるまで切り込むようにしてもよい。切り込みが溶接部分に突き当たるまで切り込むことによって、エッジ領域が折り曲げられたときに溶接部分をより多く開放させることができ、電極5と金属箔6Fの間にガラスが入り込みやすくなることによって発生し得る空隙Sを最小化することができる。
折り曲げ工程S140において、エッジ領域6a及び6bがベース領域6eに対して、電極5が溶接されていない側に折り曲げられる。このように、溶接工程後に折り曲げ工程が行われるので、溶接熱によって折り曲げ角度が変化してしまう可能性がなくなる。
研磨工程S145において、切り込み部のバリを除去するために金属箔6の少なくとも切り込み部付近が研磨加工される。また、研磨工程S145は省略してもよい。
封止工程S150において、一対の電極マウント8を対向させて、少なくとも溶接部6Aを含む部分が封止部4に埋設された状態で発光管2が封止される。これにより、高圧放電ランプ1が完成する。
このように、本実施例によっても、製造工程を複雑化することなく本発明の高圧放電ランプを提供することができる。
なお、上記実施例3及び4においては、切り込み工程(S20、S130)と折り曲げ工程(S30、S140)を個別の工程において行うようにしたが、これらを1つの動作で行うようにしてもよい。即ち、エッジ領域となる箇所を折り曲げながら隣接エッジ領域又は本体領域から切り離すようにしてもよい。
1.高圧放電ランプ
2.発光管
3.放電空間
4.封止部
5.電極
6.金属箔
6A.溶接部
6F.先端領域
6R.本体領域
6a〜6d.エッジ領域
6e.ベース領域
7.リード線
8.電極マウント

Claims (9)

  1. 一対の電極マウント及び該一対の電極マウントが内部に対向配置された発光管を備えた高圧放電ランプであって、
    前記一対の電極マウントの各々が、電極及び該電極が溶接された金属箔を備え、
    前記金属箔が、該金属箔の長手方向に垂直な切り込みを有し、該切り込みよりも電極先端側に先端領域が画定され、該先端領域が、該切り込みと該金属箔の長手方向で画定されるエッジ領域、及び該エッジ領域を除くベース領域を有し、
    前記ベース領域に前記電極が溶接されて溶接部が形成されており、前記エッジ領域が、前記電極が溶接されない側に折り曲げられ、該溶接部が前記発光管の封止部に埋設された高圧放電ランプ。
  2. 請求項1に記載の高圧放電ランプであって、
    一対の前記切り込みが前記金属箔の対辺に形成されて一対の前記エッジ領域が前記ベース領域を挟んで形成され、前記一対のエッジ領域が、前記電極が溶接されない側に折り曲げられた高圧放電ランプ。
  3. 請求項2に記載の高圧放電ランプにおいて、前記ベース領域の幅が前記電極の外径よりも小さい、高圧放電ランプ。
  4. 請求項1に記載の高圧放電ランプであって、
    前記金属箔が、同一の辺に第1及び第2の切り込みを有し、該第1の切り込みが該第2の切り込みよりも電極先端側にあり、該金属箔の先端と該第1の切り込みの間の第1のエッジ領域及び該第1の切り込みと該第2の切り込みの間の第2のエッジ領域が、前記電極が溶接されない側に異なる角度で折り曲げられた高圧放電ランプ。
  5. 請求項4に記載の高圧放電ランプにおいて、前記第1のエッジ領域の前記ベース領域に対する折り曲げ角度が、前記第2のエッジ領域の該ベース領域に対する折り曲げ角度よりも大きい、高圧放電ランプ。
  6. 高圧放電ランプの製造方法であって、
    金属箔及び電極を準備する工程、
    前記金属箔に、該金属箔の長手方向に垂直な切り込みを入れ、該切り込みよりも電極先端側の先端領域を画定するとともに、該先端領域において、前記切り込みと前記金属箔の長手方向で画定されるエッジ領域及び該エッジ領域を除くベース領域を形成する、切り込み工程、
    前記エッジ領域を前記ベース領域に対して折り曲げる折り曲げ工程、
    前記ベース領域の、前記エッジ領域が折り曲げられた側と逆の面に、前記電極を溶接して電極マウントを作製する溶接工程、及び
    一対の前記電極マウントを対向させて、少なくとも前記電極と前記金属箔の溶接部を含む部分を発光管の封止部に埋設させて該発光管を封止する封止工程
    を備える製造方法。
  7. 高圧放電ランプの製造方法であって、
    金属箔及び電極を準備する工程、
    前記金属箔に前記電極を溶接する工程、
    前記金属箔に、該金属箔の長手方向に垂直な切り込みを入れ、該切り込みよりも電極先端側の先端領域を画定するとともに、該先端領域において、前記切り込みと前記金属箔の長手方向で画定されるエッジ領域及び該エッジ領域を除くベース領域を形成する、切り込み工程、
    前記エッジ領域を前記ベース領域に対して、前記電極が溶接されていない側に折り曲げる折り曲げ工程、及び
    一対の前記電極マウントを対向させて、少なくとも前記電極と前記金属箔の溶接部を含む部分を発光管の封止部に埋設させて該発光管を封止する封止工程
    を備える製造方法。
  8. 請求項6又は7の製造方法であって、
    前記切り込み工程において、一対の前記切り込みを前記金属箔の対辺に設け、前記ベース領域を挟んで一対の前記エッジ領域を形成し、
    前記折り曲げ工程において、前記一対のエッジ領域を、前記ベース領域に対して同じ方向に折り曲げる、製造方法。
  9. 請求項6又は7の製造方法であって、
    前記切り込み工程において、前記金属箔の同一の辺に電極先端側の第1の切り込み及び電極後方側の第2の切り込みを設け、該金属箔の先端と該第1の切り込みの間の第1のエッジ領域及び該第1の切り込みと該第2の切り込みの間の第2のエッジ領域を形成し、
    前記折り曲げ工程において、前記第1のエッジ領域を前記ベース領域に対して第1の角度で折り曲げた後に、前記第2のエッジ領域を前記ベース領域に対して第1の角度よりも小さい第2の角度で折り曲げる、製造方法。
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