JP2013169993A - パウチ容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便な製造プロセスによって、容器内部の特定の場所にスプーンを保持することが可能なパウチ容器を提供する。
【解決手段】パウチ容器は、表面シート11と、裏面シート12と、底ガゼットシート13とを備え、該シートで囲まれた充填部に粉体40が充填され、容器上部に粉体40の取り出し口18が形成されるスタンディングパウチである。パウチ容器は、表裏面シート11,12の全幅に亘って設けられ、該シートの内面に接合された内装シートである上向きガゼットシートと、容器内部に収容された計量スプーン41を保持するスプーン保持部とを有する。そして、上向きガゼットシートにより、スプーン保持部の一部又は全部が形成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、パウチ容器に関し、より詳しくは、粉体乃至粒体(以下、粉体等という)が充填されるパウチ容器に関する。
近年、粉ミルクやプロテイン粉末などの粉体等を充填したパウチ容器が知られている。かかるパウチ容器から粉体等を取り出すときには、通常、スプーンが用いられる。スプーンとしては、例えば、パウチ容器に付属された付属品、又は汎用のスプーンが使用される。いずれの場合も、使用されたスプーンがそのまま容器内部に収容されることが想定される。なお、付属品の場合は、容器の陳列スペースの削減や意匠性向上等の観点から、流通販売時において容器内部に収容されていることが好ましい。
このような状況に鑑みて、容器内部に付属品を収納する小袋を備えたパウチ容器が提案されている(特許文献1参照)。なお、かかる小袋は、その側縁部が一方のサイドシール部に接合され、容器内部の側縁に設けられている。
特開2011−131897号公報
上記特許文献1に開示されたパウチ容器によれば、スプーンを小袋に収容することが可能である。しかし、当該パウチ容器を製造する場合には、各容器内に小袋を1つずつ間欠で挿入することを余儀なくされ、製造プロセスが煩雑になるという問題がある。
本発明に係るパウチ容器は、少なくとも表面部及び裏面部を構成する壁面シートを備え、該シートで囲まれた充填部に粉体乃至粒体(以下、粉体等という)が充填され、容器上部に前記粉体等の取り出し部が形成されるパウチ容器において、前記壁面シートの全幅に亘って設けられ、該シートの内面に接合された内装シートと、容器内部に収容されるスプーンを保持するスプーン保持部とを有し、前記内装シートにより、前記スプーン保持部の一部又は全部が形成されていることを特徴とする。
上記構成によれば、壁面シートの全幅に亘って設けられた内装シートによりスプーン保持部が形成される。したがって、長尺状の内装シートを用いた生産性の高いプロセスによって、容器内部にスプーン保持部を備えたパウチ容器を製造できる。そして、スプーン保持部によりスプーンを保持することができ、スプーンの柄に粉体等が付着する、或いはスプーンが粉体等に埋もれる等の不都合を改善できる。
また、本発明に係るパウチ容器において、前記内装シートと前記壁面シートとの間、又は前記内装シートに、前記スプーンを挿通可能な挿通部を形成することが好適である。この場合、前記挿通部が前記スプーン保持部の一部を構成する。さらに、当該構成において、前記内装シートを、容器幅方向に沿って前記充填部の一部を覆うように設けられたガゼットシートとし、該ガゼットシートに前記挿通部を形成してもよい。
挿通部を設けたことにより、挿通部にスプーンを挿通するという簡便な操作によって、柄に粉体等が付着することがない状態でスプーンを保持することができる。
また、本発明に係るパウチ容器において、前記内装シートに、前記スプーンによる前記粉体等の摺り切り計量を可能とする擦り切り部を設けることができる。
当該構成によれば、スプーン保持部の一部又は全部を形成する内装シートを用いて、スプーンで掬った粉体等を擦り切り計量することができる。特に、ガゼットシートを備えた構成は、粉体等の擦り切り性が良好である。
本発明によれば、簡便な製造プロセスによって、容器内部の特定の場所にスプーンを保持することが可能なパウチ容器を提供できる。本パウチ容器によれば、スプーンの柄に粉体等が付着する、或いはスプーンが粉体等に埋もれるといった問題を改善でき、例えば、スプーンの使い勝手が良好となり、また粉体等に手が触れ難く衛生面が向上する。
本発明の第1の実施形態であるパウチ容器の正面図であって、粉体を充填する前の形態を示す図である。 本発明の第1の実施形態であるパウチ容器の正面図であって、粉体を充填すると共にスプーンを保持した形態を示す図である。 図2のA‐A断面を模式的に示す図である。 本発明の第1の実施形態であるパウチ容器の斜視図であって、取り出し口を開口した状態を示す図である。 図4に示す上向きガゼットシートを右側上方から見た図である。 本発明の第1の実施形態であるパウチ容器の製造工程の一部を模式的に示す図である。 本発明の第1の実施形態であるパウチ容器の正面図であって、粉体を擦り切る様子を示す図である。 本発明の第1の実施形態であるパウチ容器の上面図であって、粉体を擦り切る様子を示す図である。 本発明の第1の実施形態であるパウチ容器の変形例を示す正面図である。 本発明の第2の実施形態であるパウチ容器の正面図であって、粉体を充填する前の形態を示す図である。 図10のB‐B断面を模式的に示す図である。 本発明の第2の実施形態であるパウチ容器の斜視図であって、取り出し口を開口した状態を示す図である。 図13に示す下向きガゼットシートを右側上方から見た図である。 本発明の第2の実施形態であるパウチ容器の正面図であって、粉体を擦り切る様子を示す図である。 本発明の第3の実施形態であるパウチ容器の正面図であって、粉体を充填すると共にスプーンを保持した形態を示す図である。 本発明の第3の実施形態であるパウチ容器の変形例を示す正面図である。 本発明の第3の実施形態であるパウチ容器の上面図であって、取り出し口を開口した状態を示す図である。 本発明の第4の実施形態であるパウチ容器の正面図であって、粉体を充填すると共にスプーンを保持した形態を示す図である。 本発明の第4の実施形態であるパウチ容器の上面図であって、取り出し口を開口した状態を示す図である。 本発明の第4の実施形態であるパウチ容器の変形例を示す上面図である。 本発明の第5の実施形態であるパウチ容器の斜視図であって、取り出し口を開口した状態を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1〜図9は、第1の実施形態を、図10〜図14は、第2の実施形態を、図15〜図17は、第3の実施形態を、図18〜図20は、第4の実施形態を、図21は、第5の実施形態をそれぞれ示す。
なお、本明細書において、「取り出し部」の用語は、容器外部と容器内部空間である充填部とを連通させる開口部だけでなく、シート材が切断される等して当該開口部が形成される部分(即ち、開口部形成予定部)も含むことを意図する。実施形態では、前者を取り出し口18、後者を取り出し口形成予定部18zと称して説明する。
実施形態では、パウチ容器に充填される「粉体乃至粒体」を、粉ミルクやプロテイン粉末などを意図する粉体40として説明する。但し、「粉体乃至粒体」は、計量スプーン41で掬って擦り切ることができるものであれば、特に限定されず、砂糖、塩等の調味料や小麦粉など、又は粒径がより大きなコーヒー豆や茶葉なども含まれる。
実施形態では、スタンディングパウチを例示するが、自立性を有さない平パウチなど、他のパウチ形態に本発明の構成を適用してもよい。また、パウチ容器の内部に収容されるスプーンは、図3等に例示する計量スプーン41として説明する。
計量スプーン41は、まっすぐに延びた柄43の一端に粉体40を掬う部分である皿42が設けられた形態を有する。計量スプーン41は、例えば、パウチ容器の付属品である。パウチ容器は、上縁シール部20を形成する前に計量スプーン41を容器内部に収容して流通販売される。また、計量スプーン41は、パウチ容器10の内部に収容可能な寸法を有し、例えば、充填部15の底からチャック16までの長さと同程度の長さであることが好適である。これにより、充填部15の粉体40の量が少なくなった場合であっても、スプーン保持部により計量スプーン41を保持することができる。
実施形態では、取り出し口18が設けられる部分を容器の「上部」とし、上部に対向する部分を容器の「下部」とする。また、各シート材が積層される方向を容器の「表裏方向」とし、上下方向及び表裏方向に直交する方向を容器の「幅方向」とする。以下では、単に、上下方向、表裏方向、幅方向という場合がある。
<第1の実施形態>
図1〜図5を参照して、第1の実施形態であるパウチ容器10の構成を説明する。
図1は粉体40が充填される前のパウチ容器10を、図2は粉体40が充填され計量スプーンが収容されたパウチ容器10をそれぞれ示す。図3は、上向きガゼットシート30及びその近傍を上下方向に切断した断面を示す。図4は、取り出し口18を開口した様子を示す(チャック16を省略し、一部のシール部のみにハッチングを付する)。図5は、図4に示す上向きガゼットシート30を右側上方から見た図である(スプーン挿通部39に網目ハッチングを付する)。
パウチ容器10は、表面シート11と、裏面シート12と、底ガゼットシート13と、を備え、内容物の充填により自立可能なスタンディングパウチである。表面シート11及び裏面シート12は、容器の表面部及び裏面部をそれぞれ構成するシート材であり、底ガゼットシート13は、表面部と裏面部との間に折り込まれて挿入され、粉体40の充填により展開する底ガゼット部を構成するシート材である。底ガゼットシート13は、上方に向かって山折りされている(図1参照)。
パウチ容器10は、互いに重ね合わされた表面シート11と裏面シート12との間に、底ガゼットシート13を容器下端側から挿入した状態で各シート材の端縁同士を接合するシール部を形成し、シート材で囲まれた容器内部空間を密閉した構造である。この容器内部空間が、粉体40が充填される充填部15となる。表面シート11及び裏面シート12は、いずれも上下方向にやや長く延びた略矩形状を呈する。底ガゼットシート13も略矩形状を呈し、例えば、表面シート11及び裏面シート12の下端から1/4程度の範囲に設けられる。
さらに、パウチ容器10は、スプーン保持部を形成する内装シートとして上向きガゼットシート30を備える。なお、上向きガゼットシート30は、粉体40の擦り切り計量を可能とする擦り切り部としても機能する。上向きガゼットシート30は、表面部及び裏面部に展開可能に接合され、幅方向に沿って充填部15の一部を覆うように設けられたガゼットシートであって、底ガゼットシート13と同様に、上方に向かって山折りされている(図1,3参照)。なお、本実施形態では、上向きガゼットシート30にかからない範囲で粉体40が充填される(図2参照)。以下、上向きガゼットシート30よりも下方を充填部15と称する。
パウチ容器10を構成する各シート材は、通常、樹脂フィルムから構成される。シート材を構成する樹脂フィルムには、耐衝撃性、耐磨耗性、及び耐熱性など、包装体としての基本的な性能を備えることが要求される。また、上記シール部は、通常、ヒートシールにより形成されるので、シート材には、ヒートシール性も要求される。シート材としては、ベースフィルム層と、ヒートシール性を付与するシーラント層とを有する複層シート材が好適であり、高いガスバリア性が要求される場合には、ベースフィルム層とシーラント層との間にガスバリア層を設けることが好適である。
ここで、ベースフィルム層、シーラント層、及びガスバリア層の構成材料を例示する。なお、これら各層の積層は、慣用のラミネート法、例えば、接着剤によるドライラミネーション、熱接着性層を挟んで熱により接着させる熱ラミネーションなどにより行うことができる。
ベースフィルム層を構成するフィルムとしては、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレ−ト(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネート(PC)など)、ポリオレフィン(ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)など)、ポリアミド(ナイロン−6、ナイロン−66など)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリイミド(PI)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエーテルスルフォン(PES)及びエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)等から構成される一層又は二層以上の延伸又未延伸フィルムが例示できる。
シーラント層を構成するフィルムとしては、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン−プロピレン共重合体(EP)、未延伸ポリプロピレン(CPP)、二軸延伸ナイロン(ON)、エチレン−オレフィン共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)及びエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等から構成される一層又は二層以上の延伸又未延伸フィルムが例示できる。
ガスバリア層としては、アルミニウム等の金属薄膜、又は塩化ビニリデン(PVDC)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)などの樹脂フィルム、或いは任意の合成樹脂フィルム(例えば、ベースフィルム層であってもよい)に、アルミニウム、酸化アルミニウムやシリカ等の無機酸化物などを蒸着(又はスパッタリング)したフィルムが例示できる。
シート材には、内容物の商品名や原材料・使用上の注意事項等の商品説明、その他各種デザインなどを表示するための印刷層(図示せず)を設けることができる。例えば、印刷層は、グラビア印刷等の公知の方法により、ベースフィルム層の内側の面に形成できる。
上記シール部は、ヒートシールにより形成されることが好適である。ヒートシールによるシール部は、各シート材のシーラント層が容器の内側となるように重ね合わせて熱圧着することで形成できる。
パウチ容器10は、上記シール部として、上縁シール部20(図2参照)と、下縁シール部21と、サイドシール部22とを有する。上縁シール部20は、粉体40の充填後に形成されるシール部であって、表面シート11及び裏面シート12の上縁同士を接合して形成される。下縁シール部21は、底ガゼットシート13の端縁に形成されるシール部であり、底ガゼットシート13と表面シート11及び裏面シート12とが接合されて形成される。また、底ガゼットシート13には、幅方向両端に切欠き14が形成されており、切欠き14を通して表面シート11と裏面シート12とが直接接合されている。サイドシール部22は、容器幅方向両端部において、表面シート11と裏面シート12とを直接接合して形成される。
パウチ容器10に粉体40を充填すると、表面シート11及び裏面シート12が互いに離間し、底ガゼットシート13が展開して、特に容器下部が膨らんだ形態となる。こうして、パウチ容器10の自立性が発現する。なお、上向きガゼットシート30も、通常、少し展開する。粉体40は、例えば、容器上端から充填し、充填後に上縁シール部20を形成することで充填部15を密閉する。
また、パウチ容器10には、上縁シール部20の近傍に、チャック16と、ノッチ17とが設けられている。チャック16は、上向きガゼットシート30よりも上方に設けられ、ノッチ17は、チャック16よりも上方に設けられる。
チャック16は、例えば、凸条部付きの第1のシートと、凸条部に嵌合する凹条部付きの第2のシートとを対向配置して構成される。例えば、第1のシートが表面シート11の内面に接合され、第2のシートが裏面シート12の内面に接合される。
ノッチ17は、表面シート11及び裏面シート12を切断して開封するための切断起点となる切り込みであり、左右のサイドシール部22にそれぞれ設けることができる。ノッチ17からシート材を幅方向に沿って切断すると、上縁シール部20が除去されて、容器外部と充填部15とを連通させる取り出し口18(図4参照)が形成される。なお、図1,2のノッチ17から延びる二点鎖線は、開封時に切断されて取り出し口18となる取り出し口形成予定部18zを示す。以下、シート材を切断して取り出し口形成予定部18zに取り出し口18を形成することを開封という。開封後はチャック16により取り出し口18を開閉できる。
以下、パウチ容器10の上記各構成要素、特に上向きガゼットシート30の構成について、さらに詳説する。
上向きガゼットシート30は、折り目線31が形成されたガゼットシートである。上向きガゼットシート30は、取り出し口18が閉じられているときには折り畳まれており、チャック16をあけて取り出し口18を開口したときには展開する。本実施形態では、上向きガゼットシート30の上端に幅方向に沿って折り目線31が設けられる。なお、折り目線31よりも表面シート11側に位置する部分(以下、表側半部30aとする)と、折り目線31よりも裏面シート12側に位置する部分(以下、裏側半部30bとする)との上下方向長さが略等しいことが好適である。
上向きガゼットシート30は、取り出し口形成予定部18z及びチャック16よりも下方に設けられる。チャック16及び上向きガゼットシート30は、いずれも表裏面シートの全幅に亘って、互いに略平行に設けられる。また、上向きガゼットシート30は、充填部15の大容量化等の観点から、チャック16に接触しない範囲で、チャック16に近接して設けられることが好ましい。チャック16の下端と折り目線31との間隔は、例えば、0.5mm〜10mm程度が好適である。
上向きガゼットシート30は、充填部15の一部を覆うように設けられる。充填部15上を覆う部分である本体部32の幅方向長さW2は、計量スプーン41の保持性、粉体40の擦り切り性や取り出し性等の観点から、パウチ容器10の幅方向長さW1の10%〜70%程度が好ましく、W1の20%〜60%程度がより好ましく、W1の30%〜50%程度が特に好ましい。パウチ容器10では、本体部32が存在しない上向きガゼットシート30の開口部(後述のカット部37が形成された部分)から充填部15の粉体40を取り出すことができる。
また、上向きガゼットシート30は、後述するように、表裏面シートのそれぞれに接合する部分を残してカット部37を形成した上向きガゼットシート30の長尺体30zを用いて設けることが好ましい(図6参照)。このため、上向きガゼットシート30は、上方に向かって山折りされた本体部32と、本体部32から延びたライン状(帯状)の連結部38とを有する。上向きガゼットシート30は、チャック16よりも下方に位置する表面シート11の内面及び裏面シート12の内面にそれぞれ接合される。具体的には、表側半部30aの下端部が表面シート11にヒートシールされ、裏側半部30bの下端部が裏面シート12にヒートシールされて、2本のライン状の接合部33が形成される。
また、上向きガゼットシート30では、表側半部30a及び裏側半部30bからそれぞれ延びる連結部38の略全体に接合部33が形成されている。これにより、パウチ容器10の全幅に亘って接合部33が形成され、その幅(上下方向長さ)は、例えば、1〜10mm程度が好適である。なお、連結部38の幅は、接合部33の幅よりも太くすることができ(後述の変形例参照)、例えば、接合部33の幅に対して、通常1.1〜20倍、好ましくは1.5〜10倍とすることができる。連結部38の幅を太くすることで連結部38の剛性を高め、製造時における長尺体30zの搬送性を向上させることができる。
パウチ容器10では、上向きガゼットシート30の本体部32によりスプーン保持部が形成される。スプーン保持部は、容器内部に収容される計量スプーン41を保持する機能を有し、具体的には、柄43を支持することで計量スプーン41を保持する。
本体部32には、スプーン挿通部39が形成されている。スプーン挿通部39は、計量スプーン41が挿通可能な貫通孔であって、本体部32を厚み方向に貫通して形成されている。具体的には、本体部32の折り目線31にかかる部分に、表側半部30aと裏側半部30bとに跨ってスプーン挿通部39が形成されている。スプーン挿通部39は、本体部32が展開した状態で、計量スプーン41の皿42が挿通可能な孔寸法を有する。
スプーン挿通部39は、上記孔寸法を有するものであれば特に限定されないが、計量スプーン41を押し当てることができる第2端部35から離れた本体部32の幅方向中央部に形成されることが好適である。これにより、本体部32の第2端部35が擦り切り部として機能する。本体部32は、幅方向一端部である第1端部34が一方のサイドシール部22により表裏面シートに接合されており、表裏面シートに接合されず上記開口部側に向いた幅方向他端部である第2端部35が粉体40の擦り切り計量に利用される。
スプーン挿通部39は、正面視略U字にカットされた形状を呈しており、第1端部34側よりも第2端部35側において上下方向のカット長がやや長くなっている。そして、本体部32が展開した状態において、第1端部34側が短辺、第2端部35側が長辺となる上面視台形形状を呈する。この孔形状は、本体部32の展開形状に対応するものであり、本体部32の剛性を保ちながら計量スプーン41の出し入れが容易な孔寸法を効率良く実現する。
本実施形態のスプーン保持部では、本体部32の表側半部30aと裏側半部30bとにより、スプーン挿通部39に挿入された計量スプーン41の柄43が支持される。例えば、取り出し口18が閉じられて本体部32が折り畳まれた状態において、表側半部30aと裏側半部30bとにより柄43が挟持される。つまり、本実施形態では、上向きガゼットシート30の本体部32により、スプーン保持部の全体が形成されている。なお、本体部32が展開した状態では、スプーン挿通部39の周縁に柄43が接触した状態で支持される。このとき、計量スプーン41をスプーン挿通部39から引き抜くことができる。
なお、上記接合形態により、本体部32は、第2端部35側において、最大で表側半部30aと裏側半部30bとが略平行になるまで展開する(図5参照)。大きく展開した本体部32では、略三角形状を呈する上面36が形成される。上面36の三角形は、サイドシール部22に接する頂点P1を上端とし、接合部33に接する頂点P2,P3を下端とする傾斜した二等辺三角形であり、第2端部35が下辺となる。このように、展開した本体部32は、上面36の各頂点P1〜P3に対応する部分で安定に支持されている。
次に、図6を参照しながら、上記構成を備えるパウチ容器10の製造方法の一例について説明する。図6は、パウチ容器10の製造工程のうち、各シート材の長尺体を積層し、各シール部を形成する工程を模式的に示す。ここでは、長尺体の長手方向をMD方向とし、長尺体の幅方向をTD方向とする。
図6に示すように、まず、表面シート11、裏面シート12、底ガゼットシート13、チャック16を構成するシート(例えば、凸条部付きの第1のシート及び凹条部付きの第2のシート)、及び上向きガゼットシート30の長尺体(以下、長尺体11z,12z,13z,16z,30zとする)をそれぞれ準備して互いに積層する。長尺体13z,30zは、積層前において、いずれもMD方向に沿った一端側に向かって山折りされる。また、長尺体30zには、ダイカットロール等により連結部38を残してカット部37が形成され、連結部38(その全部又は一部が接合部33となる部分)により複数の本体部32が繋がった形状に加工される。このとき、本体部32の一部もカットされてスプーン挿通部39が形成される。長尺体16zは、第1のシートの凸条部と第2のシートの凹条部とが嵌合した状態で積層される。
なお、長尺体30zのカット部37のサイズを小さくして、例えば、カット部37を正面視略V字状の切り込み等とすることもできる。この場合、長尺体30zの剛性が高くなり搬送性は向上するが、粉体40を取り出し可能な開口部が小さくなるため、例えば、ガゼットシート30に、カット部37と連続したカット線を一部に形成して、開口部を拡大できるようにしてもよい。
各長尺体の積層工程では、まず、長尺体11zと長尺体12zとを重ね合わせ、長尺体11z及び長尺体12zの下端に長尺体13zを挿入し、長尺体11z及び長尺体12zの上部に長尺体16z,30zをそれぞれ挿入する。このとき、長尺体30zを長尺体16zよりも下端側に挿入する。なお、長尺体16zよりも上端側の部分には、後の工程でノッチ17等が形成される。
積層工程を経た上記長尺体には、ヒートシール工程で各シール部が形成される。ヒートシール工程では、上記長尺体の下縁、TD方向に沿って所定部位をヒートシールする。ここで、長尺体の下縁は、パウチ容器10の下縁となる部分であり、所定部位は、パウチ容器10の側端縁となる部分である。即ち、このヒートシール工程により、下縁シール部21及びサイドシール部22(2つの容器分の幅広シール部)を形成する。
ヒートシール工程では、さらに、長尺体16z,30zを長尺体11z及び長尺体12zにそれぞれ接合する。長尺体30zの下端部には、MD方向に沿った接合部33が形成される。また、パウチ容器10の側端縁となる部分に本体部32の第1端部34を配置した状態で上記サイドシール部22を形成する。これにより、第1端部34が表面シート11及び裏面シート12に固定される。
続いて、ダイカットロール等を用いて、例えば、サイドシール部22の仮想線Xに沿って上記長尺体をカットし、個々の容器サイズに分割する。このとき、サイドシール部22にノッチ17を形成できる。こうして、図1に示すパウチ容器10が得られる。そして、容器上端から粉体40を充填してから、皿42を下に向けて計量スプーン41をスプーン挿通部39に挿入した後、上縁シール部20を形成することにより、図2に示す粉体40が充填されたパウチ容器10が得られる。
以上のように、パウチ容器10によれば、上向きガゼットシート30により形成されるスプーン保持部によって、計量スプーン41が粉体40に埋もれたり、柄43に粉体40が付着したりすることがない状態で計量スプーン41を容器内部に保持できる。したがって、計量スプーン41の使い勝手が良好になると共に、粉体40に手が触れ難く衛生面が向上する。
さらに、パウチ容器10によれば、図7及び図8に示すように、上向きガゼットシート30を用いて粉体40の擦り切り計量を行うことができる。
計量スプーン41を用いて粉体40を充填部15から取り出すときには、まず、ノッチ17を用いて取り出し口18を形成した後、チャック16を開放することにより取り出し口18を開口する。取り出し口18を大きく開口させると、容器上部において、表面シート11と裏面シート12とが互いに離間して本体部32が展開する。これにより、計量スプーン41を狭持していた表側半部30aと裏側半部30bとが互いに略平行な板状となるように展開して、スプーン挿通部39が大きく開孔する。このとき、計量スプーン41をスプーン挿通部39から引き抜くことができる。
本体部32が展開すると、第2端部35に粉体40を掬った計量スプーン41の皿42を押し当てることができる。そして、第2端部35に皿42を押し当てながら計量スプーン41を上方に引くことにより余分な粉体40を擦り切ることができる。こうして、計量スプーン41の1杯あたりの粉体40の量を一定にでき、簡便な計量が可能になる。なお、計量スプーン41を押し当てたときに本体部32は撓み難く、操作性が良好である。さらに、擦り切り後に上面36に残存する粉体40は、上面36の傾斜に沿って、またスプーン挿通部39から充填部15内に滑落し、上面36が衛生的に保たれる。
粉体40の取り出しが終了したときには、計量スプーン41を再びスプーン挿通部39に挿入してチャック16を閉じる。これにより、本体部32が折り畳まれて、表側半部30aと裏側半部30bとの間に計量スプーン41の柄43が挟持され、上記のように計量スプーン41を容器内部に保持できる。
なお、上記では、本体部32の第1端部34がサイドシール部22により表裏面シートに接合された形態を例示したが、図9(パウチ容器10xの正面図であって粉体40を充填する前の形態を示す図)に示すように、スプーン保持部及び擦り切り部を構成する上向きガゼットシート30xの本体部32xが容器幅方向中央部に設けられた形態としてもよい。この場合も、本体部32xの幅方向中央部に計量スプーン41の皿42が挿通可能なスプーン挿通部39xが形成される。パウチ容器10xでは、本体部32xの幅方向両端部(第1端部34x、第2端部35x)が表裏面シートに接合されずサイドシール部22から離れているため、いずれかに皿42を押し当てて粉体40を擦り切ることができる。即ち、第1端部34x及び第2端部35xの両方が摺り切り部として機能する。
<第2の実施形態>
図10〜図13を参照して、第2の実施形態であるパウチ容器50の構成を説明する。ここでは、第1の実施形態と同じ構成には同じ符号を付して重複する説明を省略する。
図10は、粉体40が充填される前のパウチ容器50を示す。図11は、下向きガゼットシート60及びその近傍を上下方向に切断した断面を示し、スプーン挿通部69に計量スプーン41を挿入した場合の柄43の位置を鎖線で示す。図12は、取り出し口18を開口した様子を示す(チャック16を省略し、一部のシール部のみにハッチングを付する)。図13は、図12に示す下向きガゼットシート60を右側上方から見た図である(スプーン挿通部69に網目ハッチングを付する)。
パウチ容器50は、スプーン保持部及び擦り切り部を形成する内装シートとして、下向きガゼットシート60を備える。下向きガゼットシート60は、上向きガゼットシート30と同様に、カット部を有する長尺体により設けられ、表面部及び裏面部に展開可能に接合され、幅方向に沿って充填部15の一部を覆う本体部62と、本体部62から延びたライン状(帯状)の連結部68とを有する。そして、接合部63が、パウチ容器50の全幅に亘って、チャック16と略平行に形成されている。なお、本体部62は、下方に向かって山折りされている(図10,11参照)。パウチ容器50においても、本体部62が存在しない下向きガゼットシート60の開口部から充填部15の粉体40を取り出すことができる。
下向きガゼットシート60では、その下端に幅方向に沿って折り目線61が形成される。その他、下向きガゼットシート60(表側半部60a、裏側半部60b、本体部62等)の配置やサイズは、上向きガゼットシート30と同様である。また、本体部62の第1端部64が一方のサイドシール部22により表裏面シートに接合されており、表裏面シートに接合されず上記開口部側に向いた第2端部65が擦り切り部となる。
下向きガゼットシート60は、粉体回収部51を有することが好適である。粉体回収部51は、本体部62の折り目線61にかかる部分に形成された貫通孔であって、下向きガゼットシート60上に存在する粉体40を充填部15に戻す機能を有する。粉体回収部51は、本体部62の第1端部64側であって、上記一方のサイドシール部22と接する部分に形成されることが特に好適である。本実施形態では、第1端部64の上下方向中間部から折り目線61に亘って正面視直線状にカットすることにより粉体回収部51が形成されている。
なお、本体部62は、第2端部65側において、最大で表側半部60aと裏側半部60bとが略平行になるまで展開する(図12,13参照)。大きく展開した本体部62では、略三角形状を呈する上面66が形成される。上面66の三角形は、粉体回収部51が存在しない場合にサイドシール部22に接する仮想頂点P4を下端とし、接合部63に接する頂点P5,P6を上端とする傾斜した二等辺三角形であり、第2端部65が上辺となる。展開した本体部62は、上面66の各頂点P4〜P6の近傍で安定に支持されている。
本体部62は、パウチ容器10の場合と同様に、第2端部65から離れた本体部62の幅方向中央部にスプーン挿通部69を有する。スプーン挿通部69は、スプーン挿通部39と同様の孔寸法、孔形状を有する貫通孔である。つまり、スプーン挿通部69は、本体部62が展開した状態で計量スプーン41の皿42が挿通可能な孔寸法を有し、第1端部64側が短辺、第2端部65側が長辺となる上面視台形形状を呈する。なお、スプーン挿通部69を第1端部64まで拡大し、粉体回収部51として機能させることもできる。
本実施形態のスプーン保持部は、第1の実施形態と同様に、本体部62の表側半部60aと裏側半部60bとにより、スプーン挿通部69に挿入された計量スプーン41の柄43を支持する。つまり、本実施形態では、下向きガゼットシート60の本体部62により、スプーン保持部の全体が形成されている。
上記構成を備えたパウチ容器50によれば、スプーン保持部によって計量スプーン41が粉体40に埋もれたり、柄43に粉体40が付着したりすることがない状態で計量スプーン41を容器内部に保持できる。さらに、図14に示すように、粉体40の擦り切り計量を行うことができる。
パウチ容器50では、擦り切り部として機能する第2端部65が、容器幅方向よりもやや上方に向き、上向きガゼットシート30と比較して、第2端部65が容器上方に位置する。このため、第2端部65と取り出し口18との距離が近くなるから、計量スプーン41をより操作し易くなる。例えば、計量スプーン41の操作幅を広げても、計量スプーン41が容器端部等に引っ掛かり難く、良好な操作性が得られる。
なお、パウチ容器50においても、取り出し口18の開口により、計量スプーン41を狭持していた表側半部60aと裏側半部60bとが互いに略平行な板状となるように展開して、スプーン挿通部69が大きく開孔する。このとき、計量スプーン41をスプーン挿通部69から引き抜くことができる。使用後は、計量スプーン41を再びスプーン挿通部69に挿入して取り出し口18を閉じることにより、表側半部60aと裏側半部60bとの間に柄43が挟まれて計量スプーン41が安定に保持される。
また、本体部62の上面66は、第2端部65が上方に位置する略三角形状の斜面であるため、上面66に粉体40が溜まり易いが、その粉体40を粉体回収部51及びスプーン挿通部69から充填部15に戻すことができる。このため、上向きガゼットシート30の場合と同様に、上面66を衛生的に保つことができる。
<第3の実施形態>
図15〜図17を参照しながら、第3の実施形態であるパウチ容器70、及びその変形例70xについて詳説する。ここでは、上記実施形態と同じ構成には同じ符号を付して重複する説明を省略する。
図15〜図17に示すように、パウチ容器70は、パウチ容器10と同様に、スプーン保持部及び擦り切り部を形成する内装シートとして上向きガゼットシート71を備える。パウチ容器70は、上向きガゼットシート71に係る構成を除いてパウチ容器10と同じ構成を有する。なお、上向きガゼットシート71も、上向きガゼットシート30の場合と同様に、カット部を有する長尺体により設けられている。そして、パウチ容器70においても、本体部73が存在しない上向きガゼットシート71の開口部から充填部15の粉体40を取り出すことができる。
上向きガゼットシート71は、連結部77の上端部及び下端部を残して接合部74が形成されている点、第2端部76から本体部73を切り込んで形成されたスプーン挿通部78を有する点、及び表裏面シートとの間に粉体回収部79が設けられている点について、上向きガゼットシート30と相違する。
本実施形態のスプーン保持部は、上向きガゼットシート71の本体部73により形成される。本体部73に形成されるスプーン挿通部78は、計量スプーン41の柄43が挿通可能な切り込みである。具体的には、折り目線72が形成される部分に、第2端部76から本体部73の幅方向中央部付近に亘って形成されている。スプーン挿通部78は、例えば、折り目線72に沿って切り込まれた1本のカット線により形成されてもよく、略コの字状にシートを切り欠いて形成されてもよい。
本実施形態のスプーン保持部では、本体部73の表側半部71cと裏側半部71dとにより、第2端部76からスプーン挿通部78に挿通された計量スプーン41の柄43が支持される。取り出し口18が閉じられて本体部73が折り畳まれた状態では、表側半部71cと裏側半部71dとにより柄43が強く挟持される一方、本体部73が展開した状態では、かかる狭持力が弱くなり計量スプーン41を容易に取り外すことができる。つまり、本実施形態では、上向きガゼットシート71の本体部73により、スプーン保持部の全体が形成されている。
なお、粉体回収部79は、粉体回収部51と同様に粉体40を充填部15に戻す機能を有し、本体部73の下端部の一部に接合部74を形成しないことにより設けられる。つまり、本体部73では、第2端部76の近傍に位置する下端部のみに接合部74が形成されている。そして、その他の部分では表裏面シートと本体部73とが接合されておらず、表裏面シートと本体部73の間に粉体40を充填部15に落とすことが可能な開口部(隙間)である粉体回収部79が設けられている。
パウチ容器70では、本体部73の展開状態において、表裏面シートに接合されず上記開口部側に向いた第2端部76に粉体40を掬った計量スプーン41の皿42を押し当てて粉体40を擦り切り計量を行うことが可能である。即ち、第2端部76は、摺り切り部として機能するが、スプーン挿通部78による剛性の低下によって、本体部32の第2端部35を用いた場合に比べて擦り切り性が劣る。
図16及び図17に、パウチ容器70の変形例であるパウチ容器70xを示す。
パウチ容器70xの上向きガゼットシート71xは、2つの本体部73a,73bを有する点について、上向きガゼットシート70と相違する。本体部73bは、本体部73と同じ形態を有し、スプーン保持部として機能する。一方、本体部73aは、貫通孔や切り込みを有さずスプーン保持部として機能しない点について、本体部73bと相違する。
パウチ容器70xでは、本体部73aの第2端部76aが専ら摺り切り部として機能する。本体部73aは、上記のように、第2端部76aにスプーン挿通部78が存在しないため、第2端部76aの剛性が高く良好な摺り切り性を発現する。つまり、パウチ容器70xは、本体部を複数設けて、そのうち1つをスプーン保持部とし、他の1つを摺り切り部とすることを意図した形態である。
<第4の実施形態>
図18〜図20を参照しながら、第4の実施形態であるパウチ容器80、及びその変形例80xについて詳説する。ここでは、上記実施形態と同じ構成には同じ符号を付して、又は符号を省略して重複する説明を省略する。
図18及び図19に示すように、パウチ容器80は、パウチ容器70と同様に、スプーン保持部及び擦り切り部を形成する内装シートとして上向きガゼットシート81を備える。上向きガゼットシート81は、本体部73bの代わりにスプーン挿通部78を有さない本体部73xが設けられた点、及び接合部82が本体部73a,73xのみに形成され連結部83に形成されていない点について、上向きガゼットシート71と相違する。そして、パウチ容器80には、2つの本体部73a,73xの間に計量スプーン41の皿42を挿通可能な2つのスプーン挿通部84を有する。スプーン挿通部84は、上向きガゼットシート81の連結部83に接合部82を形成しないことにより設けられた、連結部83と表裏面シートとの間の開口部(隙間)である。
本実施形態のスプーン保持部では、表面シート11又は裏面シート12と連結部83とにより、スプーン挿通部84に挿入された計量スプーン41の柄43が支持される。なお、計量スプーン41は、いずれのスプーン挿通部84に挿入されてもよい。計量スプーン41は、取り出し口18が閉じられた状態で、表面シート11又は裏面シート12と連結部83とにより柄43が強く挟持される。つまり、本実施形態では、上向きガゼットシート81により、スプーン保持部の一部が形成されている。一方、本体部73a,73xが展開した状態では、連結部83が撓んでスプーン挿通部84の開口寸法が大きくなり、該挿通部から計量スプーン41を容易に引き抜くことができる。なお、スプーン挿通部84は、粉体回収部としても機能する。
図20に、パウチ容器80の変形例であるパウチ容器80xを示す。
パウチ容器80xの上向きガゼットシート81xは、連結部83xの形態のみが上向きガゼットシート81と相違している。連結部83xは、上下方向に沿って形成された複数(4つ)の折り曲げ部85を含み、各折り曲げ部85を延ばした場合、その幅方向長さが連結部83の幅方向長さよりも長くなっている。つまり、上向きガゼットシート81xでは、表裏面シートに接合されない連結部83xの長さを本体部73aと本体部73xとの間隔よりも長くしている。これにより、スプーン挿通部84よりも開口寸法が大きく計量スプーン41を挿入し易いスプーン挿通部84xが得られる。パウチ容器80xでは、取り出し口18の開口により、連結部83xが容器内部側に張り出して表裏面シートから大きく離間し、スプーン挿通部84xが大きく開口する。
なお、スプーン挿通部84,84xは、表面シート11及び裏面シート12のどちらか一方と、上向きガゼットシート81との間に設けられていてもよい。
<第5の実施形態>
図21を参照しながら、第5の実施形態であるパウチ容器90について詳説する。ここでは、上記実施形態と同じ構成には同じ符号を付して、又は符号を省略して重複する説明を省略する。
図21に示すように、パウチ容器90は、スプーン保持部及び摺り切り部を形成する内装シートとして表裏面シートの全幅に亘って設けられた帯状シート91を備える。帯状シート91は、ガゼット構造を有しておらず、サイドシール部22以外の部分では裏面シート12の内面のみに接合されている。なお、帯状シート91は、表面シート11の内面に接合されてもよく、表面シート11及び裏面シート12の両方に設けられてもよい。
帯状シート91は、パウチ容器80xの連結部83xと同様の構造である張り出し部92を含む。張り出し部92は、帯状シート91の幅方向中央部に設けられ、裏面シート12との間にスプーン挿通部94を形成する。帯状シート91の張り出し部92以外の部分は、裏面シート12の内面に接合される接合部93である。張り出し部92には、上下方向に沿って形成された4つの折り曲げ部95が設けられており、各折り曲げ部95を伸ばした場合の幅方向長さが、張り出し部92により隔てられた接合部93同士の間隔よりも長くなっている。
パウチ容器90では、パウチ容器80xの場合と同様に、取り出し口18の開口により張り出し部92が容器内部側に張り出して表裏面シートから大きく離間する。より詳しくは、取り出し口18の開口により裏面シート12が湾曲し、これに伴い接合部93も湾曲して、張り出し部92の幅方向長さが縮小する。そして、裏面シート12に接合されていない張り出し部92が、表面シート11側に向かって湾曲すると共に、容器内部側に張り出す。したがって、開口寸法が大きなスプーン挿通部94が得られる。
パウチ容器90では、張り出し部92の下端部96に、計量スプーン41の皿42を押し当てて粉体40の摺り切り計量を行うことが可能である。即ち、裏面シート12に接合されず容器内部側に張り出した下端部96は、摺り切り部として機能する。
なお、上記実施形態は、本発明の目的を損なわない範囲で適宜設計変更できる。
例えば、上記実施形態では、スプーン挿通部が設けられ、該挿通部がスプーン保持部の一部を構成するものとして説明したが、スプーン挿通部を有さない形態であってもよい。具体的には、パウチ容器70xにおいて、スプーン挿通部78を有さない形態が例示できる。この場合、例えば、2つの本体部上に計量スプーン41を載せて保持することができる。
また、内装シートは、複数設けられてもよい。或いは、スプーン保持部を形成する内装シートに加えて、例えば、摺り切り部を形成する別の内装シートを設けてもよい。具体的には、スプーン保持部の一部を形成する帯状シート91を設け、その下方に、摺り切り部を形成する別の内装シート(ガゼットシート)を設けた形態としてもよい。
<第1,3,4の実施形態>
10,70,80 パウチ容器、11 表面シート、12 裏面シート、13 底ガゼットシート、14 切欠き、15 充填部、16 チャック、17 ノッチ、18 取り出し口、18z 取り出し口形成予定部、20 上縁シール部、21 下縁シール部、22 サイドシール部、30,71,81 上向きガゼットシート、30a,71c 表側半部、30b,71d 裏側半部、31,72 折り目線、32,73 本体部、33,74,82 接合部、34,75 第1端部、35,76 第2端部、36 上面、37 カット部、38,77,83 連結部、39,78,84 スプーン挿通部、40 粉体、41 計量スプーン、42 皿、43 柄、79 粉体回収部、85 折り曲げ部、P1,P2,P3 頂点。
<第2の実施形態>
50 パウチ容器、51 粉体回収部、60 下向きガゼットシート、60a 表側半部、60b 裏側半部、61 折り目線、62 本体部、63 接合部、64 第1端部、65 第2端部、66 上面、68 連結部、69 スプーン挿通部、P4 仮想頂点、P5,P6 頂点。
<第5の実施形態>
90 パウチ容器、91 帯状シート、92 張り出し部、93 接合部、94 スプーン挿通部、95 折り曲げ部、96 下端部。

Claims (4)

  1. 少なくとも表面部及び裏面部を構成する壁面シートを備え、該シートで囲まれた充填部に粉体乃至粒体(以下、粉体等という)が充填され、容器上部に前記粉体等の取り出し部が形成されるパウチ容器において、
    前記壁面シートの全幅に亘って設けられ、該シートの内面に接合された内装シートと、
    容器内部に収容されたスプーンを保持するスプーン保持部と、
    を有し、前記内装シートにより、前記スプーン保持部の一部又は全部が形成されていることを特徴とするパウチ容器。
  2. 請求項1に記載のパウチ容器において、
    前記内装シートと前記壁面シートとの間、又は前記内装シートには、前記スプーンを挿通可能な挿通部が形成されており、該挿通部は前記スプーン保持部の一部を構成することを特徴とするパウチ容器。
  3. 請求項1又は2に記載のパウチ容器において、
    前記内装シートは、容器幅方向に沿って前記充填部の一部を覆うように設けられたガゼットシートであることを特徴とするパウチ容器。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のパウチ容器において、
    前記内装シートには、前記スプーンによる前記粉体等の摺り切り計量を可能とする擦り切り部が設けられていることを特徴とするパウチ容器。
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