JP2013169391A - X線ct装置、画像表示装置、画像表示方法 - Google Patents

X線ct装置、画像表示装置、画像表示方法 Download PDF

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Abstract

【課題】被検体における周期的な動きを反映した医用画像を表示できる技術を提供する。
【解決手段】実施形態のX線CT装置は、周期的な動きを伴う部位を含む被検体をX線でスキャンし、検出データを取得するX線CT装置である。X線CT装置は、再構成処理部と、動画像作成部と、表示制御部とを有する。再構成処理部は、周期的な動きにおける一周期の間に取得された複数の検出データに基づき、複数のボリュームデータを作成する。動画像作成部は、複数のボリュームデータの少なくとも一部に基づき、周期的な動きを示す動画像を作成する。表示制御部は、ボリュームデータに基づく画像に対し、動画像を重畳して表示部に表示させる。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、X線CT装置、画像表示装置及び画像表示方法に関する。
X線CT(Computed Tomography)装置は、X線を利用して被検体をスキャンし、収集されたデータをコンピュータにより処理することで、被検体の内部を画像化する装置である。
具体的には、X線CT装置は、被検体に対してX線を異なる方向から複数回曝射し、被検体を透過したX線をX線検出器にて検出して複数の検出データを収集する。収集された検出データはデータ収集部によりA/D変換された後、コンソール装置に送信される。コンソール装置は、当該検出データに前処理等を施し投影データを作成する。そして、コンソール装置は、投影データに基づく再構成処理を行い、断層画像データ、或いは複数の断層画像データに基づくボリュームデータを作成する。ボリュームデータは、被検体の三次元領域に対応するCT値の三次元分布を表すデータセットである。
X線CT装置は、上記ボリュームデータを任意の方向にレンダリングすることによりMPR(Multi Planar Reconstruction)表示を行うことができる。以下、ボリュームデータをレンダリングすることによりMPR表示された断面画像を「MPR画像」という場合がある。MPR画像には、たとえば、体軸に対する直交断面を示すアキシャル像、体軸に沿って被検体を縦切りした断面を示すサジタル像、及び体軸に沿って被検体を横切りした断面を示すコロナル像がある。更には、ボリュームデータにおける任意断面の画像(オブリーク像)もMPR画像に含まれる。作成された複数のMPR画像は、表示部等に同時に表示することができる。
また、X線CT装置を用いて行うCT透視(CTF:Computed Tomography Fluoroscopy)という撮影方法がある。CT透視とは、被検体にX線を連続的に照射することにより、被検体の関心部位に関する画像をリアルタイムに得る撮影方法である。CT透視では、検出データの収集レートを短くし、再構成処理に要する時間を短縮することで、画像をリアルタイムに作成している。CT透視は、たとえば、生検中に穿刺針の先端と検体を採取する部位との位置関係を確認する場合や、ドレナージ法を行うときのチューブの位置確認等に用いられる。なお、ドレナージ法とは、体腔内に貯まった体液をチューブ等により廃出する方法である。
ここで、CT透視で得られたボリュームデータに基づくMPR画像を参照しながら被検体に対して生検を行う場合、たとえば、スキャンと穿刺とを交互に行うことがある。具体的には、まず、CT透視により被検体のMPR画像を取得する。医師等は、MPR画像を参照しながら穿刺を行う。この際、たとえば、穿刺針の先端と検体を採取する部位との位置関係を確認するため、ある程度、穿刺を行った段階で再度のCT透視を行う。再度のCT透視で得られたMPR画像を参照しながら、医師等は更に穿刺を進める。この動作を生検が完了するまで繰り返し行うことで、確実に生検を行うことが可能となる。
特開2005−261932号公報
被検体内部の臓器(たとえば、肺)や病変部は、呼吸や拍動の影響により、周期的な動きを伴っている。従って、MPR画像を参照しながら被検体に対して生検を行う場合、MPR画像の元となるボリュームデータを取得したタイミングと、穿刺を行う現在のタイミングとで、MPR画像における検体を採取する部位の位置がずれている可能性がある。しかし、このずれ(周期的な動き)をMPR画像で確認することは困難であった。
実施形態は、前述の問題点を解決するためになされたものであり、被検体における周期的な動きを反映した医用画像を表示できる技術を提供することを目的とする。
実施形態のX線CT装置は、周期的な動きを伴う部位を含む被検体をX線でスキャンし、検出データを取得するX線CT装置である。X線CT装置は、再構成処理部と、動画像作成部と、表示制御部とを有する。再構成処理部は、周期的な動きにおける一周期の間に取得された複数の検出データに基づき、複数のボリュームデータを作成する。動画像作成部は、複数のボリュームデータの少なくとも一部に基づき、周期的な動きを示す動画像を作成する。表示制御部は、ボリュームデータに基づく画像に対し、動画像を重畳して表示部に表示させる。
また、実施形態のX線CT装置は、周期的な動きを伴う部位を含む被検体をX線でスキャンし、検出データを取得するX線CT装置である。X線CT装置は、再構成処理部と、軌跡画像作成部と、表示制御部とを有する。再構成処理部は、周期的な動きにおける一周期の間に取得された複数の検出データに基づき、複数のボリュームデータを作成する。軌跡画像作成部は、複数のボリュームデータの少なくとも一部に基づき、周期的な動きの軌跡を示す軌跡画像を作成する。表示制御部は、ボリュームデータに基づく画像に対し、軌跡画像を重畳して表示部に表示させる。
第1実施形態に係るX線CT装置のブロック図である。 第1実施形態に係る表示部に表示される画像を示す図である。 第1実施形態に係る表示部の表示画面を示す図である。 第1実施形態に係るX線CT装置の動作の概要を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るX線CT装置の処理部のブロック図である。 第2実施形態に係るX線CT装置の動作の概要を示すフローチャートである。 第3実施形態に係るX線CT装置の処理部のブロック図である。 第3実施形態に係るX線CT装置の動作の概要を示すフローチャートである。 第1〜第3実施形態の変形例1に係るX線CT装置の処理部のブロック図である。 第1〜第3実施形態の変形例2に係るX線CT装置のコンソール装置のブロック図である。 第4実施形態に係るX線CT装置のブロック図である。 第4実施形態に係る表示部に表示される画像を示す図である。 第4実施形態に係るX線CT装置の動作の概要を示すフローチャートである。 第5実施形態に係るX線CT装置の処理部のブロック図である。 第5実施形態に係るX線CT装置の動作の概要を示すフローチャートである。 第6実施形態に係るX線CT装置の処理部のブロック図である。 第6実施形態に係るX線CT装置の動作の概要を示すフローチャートである。 第4〜第6実施形態の変形例に係るX線CT装置のコンソール装置のブロック図である。 第4〜第6実施形態の変形例に係る表示部に表示される画像を示す図である。
(第1実施形態)
図1から図3を参照して、第1実施形態に係るX線CT装置1の構成について説明する。なお、「画像」と「画像データ」は一対一に対応するので、本実施形態においては、これらを同一視する場合がある。また、本実施形態における「三次元画像(三次元動画像)」とは、三次元の画像データを二次元表示させた所謂「疑似三次元画像」を含む。
<装置構成>
図1に示すように、X線CT装置1は、架台装置10と、寝台装置30と、コンソール装置40とを含んで構成されている。
[架台装置]
架台装置10は、被検体Eに対してX線を曝射し、被検体Eを透過した当該X線の検出データを収集する装置である。架台装置10は、X線発生部11と、X線検出部12と、回転体13と、高電圧発生部14と、架台駆動部15と、X線絞り部16と、絞り駆動部17と、データ収集部18とを有する。
X線発生部11は、X線を発生させるX線管球(たとえば、円錐状や角錐状のビームを発生する真空管。図示なし)を含んで構成されている。発生したX線は被検体Eに対して曝射される。X線検出部12は、複数のX線検出素子(図示なし)を含んで構成されている。X線検出部12は、被検体Eを透過したX線の強度分布を示すX線強度分布データ(以下、「検出データ」という場合がある)をX線検出素子で検出し、その検出データを電流信号として出力する。X線検出部12は、たとえば、検出素子が互いに直交する2方向(スライス方向とチャンネル方向)にそれぞれ複数配置された2次元のX線検出器(面検出器)が用いられる。複数のX線検出素子は、たとえば、スライス方向に沿って320列設けられている。このように多列のX線検出器を用いることにより、1回転のスキャンでスライス方向に幅を有する3次元の撮影領域を撮影することができる(ボリュームスキャン)。なお、スライス方向は被検体Eの体軸方向に相当し、チャンネル方向はX線発生部11の回転方向に相当する。
回転体13は、X線発生部11とX線検出部12とを被検体Eを挟んで対向するよう支持する部材である。回転体13は、スライス方向に貫通した開口部13aを有する。架台装置10内において、回転体13は、被検体Eを中心とした円軌道で回転するよう配置されている。
高電圧発生部14は、X線発生部11に対して高電圧を印加する。X線発生部11は、当該高電圧に基づいてX線を発生させる。架台駆動部15は、回転体13を回転駆動させる。X線絞り部16は、所定幅のスリット(開口)を有し、スリットの幅を変えることで、X線発生部11から曝射されたX線のファン角(チャンネル方向の広がり角)とX線のコーン角(スライス方向の広がり角)とを調整する。絞り駆動部17は、X線発生部11で発生したX線が所定の形状となるようX線絞り部16を駆動させる。
データ収集部18(DAS:Data Acquisition System)は、X線検出部12(各X線検出素子)からの検出データを収集する。また、データ収集部18は、収集した検出データ(電流信号)を電圧信号に変換し、この電圧信号を周期的に積分して増幅し、デジタル信号に変換する。そして、データ収集部18は、デジタル信号に変換された検出データをコンソール装置40(処理部42(後述))に送信する。なお、CT透視を行う場合、データ収集部18で収集された検出データに基づき、再構成処理部42b(後述)が短時間で再構成処理を行い、リアルタイムにCT画像を取得することが望ましい。従って、データ収集部18は、検出データの収集レートを短くする。
[寝台装置]
寝台装置30は、撮影対象の被検体Eを載置・移動させる装置である。寝台装置30は、寝台31と寝台駆動部32とを備えている。寝台31は、被検体Eを載置するための寝台天板33と、寝台天板33を支持する基台34とを備えている。寝台天板33は、寝台駆動部32によって被検体Eの体軸方向及び体軸方向に直交する方向に移動することが可能となっている。すなわち、寝台駆動部32は、被検体Eが載置された寝台天板33を、回転体13の開口部13aに対して挿抜させることができる。基台34は、寝台駆動部32によって寝台天板33を上下方向(被検体Eの体軸方向と直交する方向)に移動させることが可能となっている。
[コンソール装置]
コンソール装置40は、X線CT装置1に対する操作入力に用いられる。また、コンソール装置40は、架台装置10によって収集された検出データから被検体Eの内部形態を表すCT画像データ(断層画像データやボリュームデータ)を再構成する機能等を有している。コンソール装置40は、スキャン制御部41と、処理部42と、表示制御部43と、記憶部44と、表示部45と、入力部46と、制御部47とを含んで構成されている。
スキャン制御部41は、X線スキャンに関する各種動作を制御する。たとえば、スキャン制御部41は、X線発生部11に対して高電圧を印加させるよう高電圧発生部14を制御する。スキャン制御部41は、回転体13を回転駆動させるよう架台駆動部15を制御する。スキャン制御部41は、X線絞り部16を動作させるよう絞り駆動部17を制御する。スキャン制御部41は、寝台31を移動させるよう寝台駆動部32を制御する。
処理部42は、架台装置10(データ収集部18)から送信された検出データに対して各種処理を実行する。処理部42は、前処理部42aと、再構成処理部42bと、動画像作成部42cと、MPR処理部42dとを含んで構成されている。
前処理部42aは、架台装置10(X線検出部12)で検出された検出データに対して対数変換処理、オフセット補正、感度補正、ビームハードニング補正等の前処理を行い、投影データを作成する。
再構成処理部42bは、前処理部42aで作成された投影データ(検出データ)に基づいて、CT画像データ(断層画像データやボリュームデータ)を作成する。断層画像データの再構成には、たとえば、2次元フーリエ変換法、コンボリューション・バックプロジェクション法等、任意の方法を採用することができる。ボリュームデータは、再構成された複数の断層画像データを補間処理することにより作成される。ボリュームデータの再構成には、たとえば、コーンビーム再構成法、マルチスライス再構成法、拡大再構成法等、任意の方法を採用することができる。上述のように多列のX線検出器を用いたボリュームスキャンにより、広範囲のボリュームデータを再構成することができる。また、CT透視を行う場合には、検出データの収集レートを短くしているため、再構成処理部42bによる再構成時間が短縮される。従って、スキャンに対応したリアルタイムのCT画像データを作成することができる。
また、本実施形態における再構成処理部42bは、被検体Eの周期的な動きにおける一周期の間に取得された複数の検出データ(投影データ)に基づき、複数のボリュームデータを作成する。「周期的な動き」とは、呼吸や拍動に伴って定期的に繰り返される被検体Eの部位の動きをいう。たとえば、呼吸に伴う肺の拡張・収縮は、周期的な動きの一例である。また、「周期的な動き」には、当該動きに伴って生じる部位の動き(たとえば、呼吸による肺の動きに伴う肺の病変部の動き)も含まれる。
具体例として、一周期の間にn回転のスキャン(第1〜第nスキャン)を行って第1〜第n検出データを取得した場合について述べる。この場合、再構成処理部42bは、第1スキャンで検出された第1検出データに基づいて、複数の断層画像データを作成する。また、再構成処理部42bは、複数の断層画像データを補間処理することにより第1ボリュームデータを作成する。再構成処理部42bは、この処理を第n検出データまで繰り返し行うことにより、n個のボリュームデータ(第1〜第nボリュームデータ)を作成する。
なお、周期的な動きの一周期は、X線CT装置1(或いは他の検出装置)に設けられるセンサ等により測定可能である。たとえば、呼吸の一周期を求める場合には、レーザー測定器等を含む呼吸センサを用いる。呼吸センサは、被検体Eの腹部にレーザー光を照射し、腹部の動きを計測する。被検体Eの呼吸に伴い、腹部は周期的な動きをする。従って、呼吸センサは、計測結果に基づいて周期的な動きの一周期を算出することができる。そして、X線CT装置1(スキャン制御部41)は、一周期が開始されるタイミングに合わせてX線スキャンを開始させ、一周期が終わるタイミングでX線スキャンを終了させることにより、一周期の間における複数の検出データ(投影データの元となるデータ)を取得することが可能となる。
動画像作成部42cは、複数のボリュームデータの少なくとも一部に基づき、被検体Eの周期的な動きを示す動画像を作成する。たとえば、一周期の間に取得された第1〜第n検出データに基づき、再構成処理部42bが第1〜第nボリュームデータ(複数のボリュームデータ)を作成したとする。このとき、動画像作成部42cは、第1〜第nボリュームデータを時系列に沿って構成することにより、一つの動画像を作成することができる。或いは、動画像作成部42cは、再構成処理部42bで作成されたボリュームデータの一部のみ(たとえば、第1〜第n−1検出データ)を用いて一つの動画像を作成することも可能である。本実施形態において、動画像作成部42cは、動画像として、複数のボリュームデータを時系列に沿って構成することにより得られる三次元動画像を作成する。
MPR処理部42dは、ボリュームデータに基づく三次元画像を任意の方向にレンダリングすることによりMPR表示する(すなわち、MPR処理部42dは、MPR画像を作成する)。たとえば、MPR処理部42dは、表示制御部43により三次元動画像が重畳された画像(詳細は後述)を任意の方向にレンダリングすることによりMPR画像を作成する。MPR処理部42dは、MPR画像として、直交三断面であるアキシャル像、サジタル像、コロナル像や任意断面の画像であるオブリーク像を作成することができる。
表示制御部43は、画像表示に関する各種制御を行う。たとえば、表示制御部43は、ボリュームデータに基づく画像に対し、動画像を重畳して表示部45に表示させる。
動画像を重畳させる「ボリュームデータに基づく画像」は、たとえば、一連のスキャン(第1〜第nスキャン)とは異なるタイミングで行われた第mスキャンにより得られた第mボリュームデータに基づく画像である。このような、第mボリュームデータに基づく画像としては、たとえば、穿刺途中に行ったスキャンに基づいて得られる画像がある。穿刺前に行った一連のスキャンに基づく動画像を、穿刺途中のスキャンに基づく画像に重畳させることで、穿刺の途中に、穿刺を行う部位(周期的な動きを伴う部位)の動きを把握することができる。
或いは、「ボリュームデータに基づく画像」としては、動画像を作成する元となったボリュームデータ(第1〜第nボリュームデータ)のうち一部のボリュームデータに基づくものであってもよい。すなわち、一連のスキャンに基づいて第1〜第nボリュームデータを取得した場合に、動画像作成部42cは、第1〜第n−1ボリュームデータに基づいて動画像を作成する。そして、表示制御部43は、第nボリュームデータに基づく画像に対し、当該動画像を重畳させることも可能である。このように、一部のボリュームデータ(第nボリュームデータ)に基づく画像に対し、他のボリュームデータ(第1〜第n−1ボリュームデータ)に基づく動画像を重畳して得られる画像は、たとえば、穿刺を行う経路を定める穿刺計画の参考になる。すなわち、当該画像によれば、穿刺を行う部位の周期的な動きを事前に把握することができる。従って、当該画像を参照することにより、その動きを反映した穿刺計画を立てることが可能となる。
なお、第1〜第nボリュームデータ及び第mボリュームデータは、その元となる断層画像データの枚数や画像のピクセル数は等しいものとする。また、第1〜第nスキャン及び第mスキャンの撮影条件(撮影位置、回転体13のローテーションスピード等)も等しいものとする。つまり、第1〜第nボリュームデータ及び第mボリュームデータは、同じ座標体系にあるものとする。
本実施形態において、表示制御部43は、ボリュームデータ(たとえば、第mボリュームデータ)に基づく三次元画像に対し、動画像作成部42cで作成された三次元動画像を重畳する。MPR処理部42dは、三次元動画像が重畳された三次元画像を任意の方向にレンダリングして得られたMPR画像を作成する。表示制御部43は、当該MPR画像を表示部45に表示させる。なお、表示制御部43は、三次元動画像が重畳された三次元画像(疑似三次元画像)をそのまま表示部45に表示させてもよい。
図2及び図3は、MPR画像の一例である。なお、図2及び図3においては、動画像として表示される部分を理解し易くするため、動画像の部分を実線で示し、それ以外の部分を破線で示している。
たとえば、図2は、三次元動画像が重畳された三次元画像をコロナル方向にレンダリングしたMPR画像(コロナル像CI)を示している。図2は、肺Lの周期的な動きを示す例である。コロナル像CI中では、呼吸による横隔膜Dの上下と、それに伴う肺Lの容積の周期的な変化が動画像として再現される(図2では、肺Lの容積が最大となっている画像(右の画像)、最小となっている画像(左の画像)、その中間の画像(真ん中の画像)のみを示している)。
或いは、図3に示すように、表示制御部43は、コロナル像CIだけでなく、アキシャル方向にレンダリングしたMPR画像(アキシャル像AI)、サジタル方向にレンダリングしたMPR画像(サジタル像SI)を併せて表示部45の表示画面45a〜45cに表示させることも可能である。このように、直交三断面におけるMPR像を表示させることにより、異なる方向から被検体Eの周期的な動きを観察することが可能となる。なお、図3におけるアキシャル像AI、サジタル像SI、コロナル像CIは、一周期におけるある時点での画像を示している。
記憶部44は、RAMやROM等の半導体記憶装置によって構成される。記憶部44は、検出データや投影データ、或いは再構成処理後のCT画像データ、作成された動画像等を記憶する。
表示部45は、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ等の任意の表示デバイスによって構成される。
なお、図3に示すように、表示部45には、MPR画像に対応するビューイングボックスVa〜Vcが表示される。ビューイングボックスVa〜Vcは、表示されているMPR画像がボリュームデータのどの断面に該当するかを模式的に表すアイコンである。図3では、アキシャル像AIに対応するビューイングボックスVaが表示画面45aに表示されている。また、サジタル像SIに対応するビューイングボックスVbが表示画面45bに表示されている。また、コロナル像CIに対応するビューイングボックスVcが表示画面45cに表示されている。各ビューイングボックスにおいて、破線で示した領域が、ボリュームデータの断面位置を示す。各ビューイングボックスにおける破線矢印は、レンダリングの方向を示している。ビューイングボックスの表示に係る制御は、表示制御部43により行われる。
入力部46は、コンソール装置40に対する各種操作を行う入力デバイスとして用いられる。入力部46は、たとえばキーボード、マウス、トラックボール、ジョイスティック等により構成される。また、入力部46として、表示部45に表示されたGUI(Graphical User Interface)を用いることも可能である。
制御部47は、架台装置10、寝台装置30およびコンソール装置40の動作を制御することによって、X線CT装置1の全体制御を行う。たとえば、制御部47は、スキャン制御部41を制御することで、架台装置10に対して予備スキャン及びメインスキャンを実行させ、検出データを収集させる。また、制御部47は、処理部42を制御することで、検出データに対する各種処理(前処理、再構成処理、動画像作成処理、MPR処理等)を行わせる。
<CT透視>
ここで、CT透視の一例について述べる。以下では、CT透視を用いた生検について説明する。
まず、スキャン制御部41は、被検体Eが載置された寝台天板33が開口部13aに挿入された状態で、X線スキャンを開始させる(第1スキャン)。X線スキャンは、たとえば、架台装置10に設けられたスイッチ(図示なし)や、X線CT装置1と接続されるハンドスイッチ(図示なし)からの指示入力に基づいて開始される。なお、入力部46がスイッチの機能を兼ねてもよい。
第1スキャンが完了すると、スイッチ等からの指示入力に基づき、スキャン制御部41は、寝台駆動部32を制御し、寝台天板33を一旦、開口部13aから抜き出す。術者は、第1スキャンで得られたボリュームデータに基づく画像を参照しながら、注目部位に対する穿刺を行う。このように、穿刺を行う場合にX線スキャンを止め、被検体Eを開口部13aから抜き出すことで、被曝量を低減させることができる。更に、被検体Eが開口部13a内に配置されている場合に比べ、広い施術スペースを確保することができる。
ある程度穿刺を進めた後、術者が穿刺針の状態(注目対象のある方向に穿刺針が確実に進んでいるか等)を確認したい場合がある。このとき、スキャン制御部41は、寝台駆動部32を制御し、再度、寝台天板33を開口部13aに挿入させる。そして、スキャン制御部41は、X線スキャンを開始させる(第2スキャン)。すなわち、スキャン制御部41は、第1スキャンのタイミングと第2スキャンのタイミングの間に、寝台天板33を開口部13aから抜き出すよう寝台駆動部32を制御する。
スキャン制御部41は、術者等の指示入力に基づき、生検が完了するまで開口部13aに対する寝台天板33の挿抜の動作を繰り返す。
なお、開口部13aに寝台天板33が挿入された状態で、穿刺を行うことも可能である(寝台天板33の挿抜を行わない)。この場合にも、第1スキャンと第2スキャンの間にX線の曝射を止めることで被曝量の低減を図ることができる。
<動作>
次に、図4を参照して、本実施形態に係るX線CT装置1の動作の一例について説明する。ここでは、呼吸に伴う周期的な動きを示す動画像を作成する場合について述べる。また、動画像の元となるボリュームデータ(第1〜第nボリュームデータ)と、動画像が重畳される画像の元となるボリュームデータ(第mボリュームデータ)とは、異なるタイミングで取得された検出データに基づくものとする。
まず、X線CT装置1は、一周期分の呼吸に伴って複数回のX線スキャン(第1〜第nスキャン)を行い、対応する複数のボリュームデータ(第1〜第nボリュームデータ)を作成する。
具体的に、X線発生部11は、被検体Eに対してX線を曝射する。X線検出部12は、被検体Eを透過したX線を検出し、その検出データを取得する(S10)。本実施形態では、一周期の間にn回転のスキャンを行い、各スキャンに対応する複数の検出データ(第1〜第n検出データ)を取得する。X線検出部12で検出された検出データは、データ収集部18で収集され、前処理部42aに送られる。
前処理部42aは、S10で取得された第1〜第n検出データに対して、対数変換処理等の前処理を行い、複数の投影データ(第1〜第n投影データ)を作成する(S11)。作成された複数の投影データは、制御部47の制御に基づき、再構成処理部42bに送られる。
再構成処理部42bは、S11で作成された第1〜第n投影データに基づいて、対応する複数のボリュームデータ(第1〜第nボリュームデータ)を作成する(S12)。作成された複数のボリュームデータは、制御部47の制御に基づき、動画像作成部42cに送られる。
動画像作成部42cは、S12で作成された第1〜第nボリュームデータに基づいて、三次元動画像を作成する(S13)。作成された三次元動画像は、呼吸に伴う周期的な動き(たとえば、肺の拡張・収縮)を示す動画像である。S13で作成された三次元動画像は、記憶部44に記憶される。
次に、X線CT装置1は、S10におけるスキャンのタイミングとは異なるタイミングでX線スキャンを行い、対応する第mボリュームデータを作成する。
具体的に、X線発生部11は、被検体Eに対してX線を曝射する。X線検出部12は、被検体Eを透過したX線を検出し、その検出データを取得する(S14)。ここでは、1回転分のスキャンを行い、そのスキャンに対応する検出データ(第m検出データ)を取得する。X線検出部12で検出された検出データは、データ収集部18で収集され、前処理部42aに送られる。なお、第1〜第nスキャンと第mスキャンの撮影条件等は等しいものとする。
前処理部42aは、取得された第m検出データに対して、対数変換処理等の前処理を行い、投影データ(第m投影データ)を作成する(S15)。作成された投影データは、制御部47の制御に基づき、再構成処理部42bに送られる。
再構成処理部42bは、S15で作成された第m投影データに基づいて、複数の断層画像データを作成する。また、再構成処理部42bは、複数の断層画像データを補間処理することにより第mボリュームデータを作成する(S16)。
表示制御部43は、S13で作成された三次元動画像をS16で作成された第mボリュームデータに基づく三次元画像に重畳させる(S17)。
MPR処理部42dは、S17において三次元動画像が重畳された三次元画像を任意の方向にレンダリングすることにより、MPR画像を作成する(S18)。作成されたMPR画像は、表示制御部43により表示部45に表示される(S19)。たとえば図3に示すように、表示制御部43は、直交三断面のMPR画像(アキシャル像AI、サジタル像SI、コロナル像CI)を表示させる。
S19で表示されたMPR画像により、術者は呼吸に伴う肺の周期的な動きを画像中で容易に認識することができる。この画像を参照することで、たとえば、肺の動きを把握しながら、ドレナージチューブを穿刺し、肺に溜まった体液を排出することができる。
なお、スキャン制御部41、処理部42、表示制御部43及び制御部47は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphic Processing Unit)、又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの図示しない処理装置と、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)や、又はHDD(Hard Disc Drive)などの図示しない記憶装置とによって構成されていてもよい。記憶装置には、スキャン制御部41の機能を実行するためのスキャン制御プログラムが記憶されている。また、記憶装置には、処理部42の機能を実行するための処理プログラムが記憶されている。また、記憶装置には、表示制御部43の機能を実行するための表示制御プログラムが記憶されている。また、記憶装置には、制御部47の機能を実行するための制御プログラムが記憶されている。CPUなどの処理装置が、記憶装置に記憶されている各プログラムを実行することで各部の機能を実行する。
また、本実施形態では、X線CT装置1の構成について説明を行ったが、本実施形態における作用を果たす構成は、X線CT装置1に限られない。たとえば、X線CT装置で取得された検出データをX線CT装置とは異なる装置(たとえば、画像ビューワ等の画像表示装置)に送信し、その装置内で同様の処理を行うことによって、実施形態と同様の機能を実現することができる。この場合、画像表示装置内に、処理部42、表示制御部43、及び表示部45が設けられていることが望ましい。
<作用・効果>
本実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態のX線CT装置1は、周期的な動きを伴う被検体EをX線でスキャンし、検出データを取得するX線CT装置である。X線CT装置1は、再構成処理部42bと、動画像作成部42cと、表示制御部43とを有する。再構成処理部42bは、周期的な動きにおける一周期の間に取得された複数の検出データに基づき、複数のボリュームデータを作成する。動画像作成部42cは、複数のボリュームデータの少なくとも一部に基づき、被検体の周期的な動きを示す動画像を作成する。表示制御部43は、ボリュームデータに基づく画像に対し、動画像を重畳して表示部45に表示させる。
具体的には、本実施形態のX線CT装置1における動画像作成部42cは、動画像として、複数のボリュームデータの少なくとも一部に基づく三次元動画像を作成する。表示制御部43は、ボリュームデータに基づく三次元画像に対し、三次元動画像を重畳して表示部45に表示させる。
このように、動画像作成部42cは、再構成処理部42bで再構成された複数のボリュームデータの少なくとも一部に基づき被検体Eの動きを示す動画像(三次元動画像)を作成する。そして、表示制御部43は、ボリュームデータに基づく画像(三次元画像)対し、動画像(三次元動画像)を重畳して表示部45に表示させる。よって、周期的な動きを伴う部位の実際の動きを画像中で容易に認識することができる。すなわち、本実施形態のX線CT装置によれば、被検体における周期的な動きを反映した医用画像を表示することができる。このような医用画像は、たとえば、生検やドレナージ法等、画像を確認しながら行う手技を補助するものとして使用することができる。
また、本実施形態のX線CT装置1は、MPR処理部42dを有する。MPR処理部42dは、ボリュームデータに基づく三次元画像における所定の断面を示すMPR画像を作成する。表示制御部43は、MPR画像を表示部45に表示させる。
このように、三次元動画像が重畳された三次元画像をMPR表示させることにより、被検体における周期的な動きを、任意の断面において認識することが可能となる。また、異なる方向からのMPR画像を複数表示させた場合には、被検体における周期的な動きをより理解し易くなる。すなわち、本実施形態のX線CT装置によれば、被検体における周期的な動きを反映した医用画像を表示することができる。
また、本実施形態の構成を画像表示装置に応用することも可能である。そのような画像表示装置は、表示部45と、再構成処理部42bと、動画像作成部42cと、表示制御部43とを有する。再構成処理部42bは、周期的な動きを伴う部位を含む被検体Eを一周期の間、X線でスキャンすることで取得された複数の検出データに基づき、複数のボリュームデータを作成する。動画像作成部42cは、複数のボリュームデータの少なくとも一部に基づき、被検体Eの周期的な動きを示す動画像を作成する。表示制御部43は、ボリュームデータに基づく画像に対し、動画像を重畳して表示部45に表示させる。
また、本実施形態の構成を画像表示方法として実現することも可能である。この画像表示方法は、周期的な動きを伴う部位を含む被検体Eを一周期の間、X線でスキャンすることで取得された複数の検出データに基づき、再構成処理部42bが複数のボリュームデータを作成するステップを有する。また、動画像作成部42cが、複数のボリュームデータの少なくとも一部に基づき、被検体Eの周期的な動きを示す動画像を作成するステップを有する。また、表示制御部43が、ボリュームデータに基づく画像に対し、動画像を重畳して表示部45に表示させるステップを有する。
このような画像表示装置、或いは画像表示方法であっても、動画像作成部42cは、再構成処理部42bで再構成された複数のボリュームデータの少なくとも一部に基づき被検体Eの動きを示す動画像を作成する。そして、表示制御部43は、ボリュームデータに基づく画像に対し、動画像を重畳して表示部45に表示させる。よって、周期的な動きを伴う部位の実際の動きを画像中で容易に認識することができる。すなわち、本実施形態の画像表示装置及び画像表示方法によれば、被検体における周期的な動きを反映した医用画像を表示することができる。
(第2実施形態)
次に、図5及び図6を参照して、第2実施形態に係るX線CT装置1の構成について説明する。第2実施形態では、動画像作成部42cが、複数のボリュームデータ(たとえば、第1〜第nボリュームデータ)に基づく三次元動画像から二次元動画像(MPR動画像)を作成する。そして、表示制御部43が、ボリュームデータ(たとえば、第mボリュームデータ)に基づく二次元画像に対し、MPR動画像を重畳して表示させる構成について述べる。なお、第1実施形態と同様の構成等については、詳細な説明を省略する場合がある。
<装置構成>
図5では、本実施形態のX線CT装置1における処理部42の構成のみを示している。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
本実施形態における動画像作成部42cは、MPR動画像作成部42eを含んで構成されている。第1実施形態と同様、動画像作成部42cは、複数のボリュームデータの少なくとも一部に基づく三次元動画像を作成する。
MPR動画像作成部42eは、三次元動画像における所定の断面を示すMPR動画像を作成する。たとえば、MPR動画像作成部42eは、第1〜第nボリュームデータに基づく三次元動画像を任意の方向にレンダリングすることにより、所定の断面における二次元動画像(すなわち、MPR動画像)を作成する。
本実施形態におけるMPR処理部42dは、再構成処理部42bで作成されたボリュームデータを任意の方向にレンダリングすることによりMPR表示する(すなわち、MPR処理部42dは、MPR画像(二次元画像)を作成する)。たとえば、MPR処理部42dは、三次元動画像の元となる第1〜第nボリュームデータとは異なる第mボリュームデータを任意の方向にレンダリングすることにより、MPR画像を作成する。
表示制御部43は、ボリュームデータ(たとえば、第mボリュームデータ)に基づく二次元画像(MPR画像)に対し、MPR動画像作成部42eで作成されたMPR動画像を重畳して表示部45に表示させる。なお、第mボリュームデータに基づくMPR画像に対し、上記MPR動画像を重畳する場合には、第1〜第nボリュームデータに基づく三次元動画像をレンダリングする方向と第mボリュームデータをレンダリングする方向とは等しいことが望ましい。
<動作>
次に、図6を参照して、本実施形態に係るX線CT装置1の動作の一例について説明する。ここでは、呼吸に伴う周期的な動きを示す動画像を作成する場合について述べる。また、動画像の元となるボリュームデータ(第1〜第nボリュームデータ)と、動画像が重畳される画像の元となるボリュームデータ(第mボリュームデータ)とは、異なるタイミングで取得された検出データに基づくものとする。
まず、X線CT装置1は、一周期分の呼吸に伴って複数回のX線スキャン(第1〜第nスキャン)を行い、対応する複数のボリュームデータ(第1〜第nボリュームデータ)を作成する。
具体的に、X線発生部11は、被検体Eに対してX線を曝射する。X線検出部12は、被検体Eを透過したX線を検出し、その検出データを取得する(S20)。本実施形態では、第1実施形態と同様、X線検出部12は、第1〜第n検出データを取得する。前処理部42aは、S20で取得された第1〜第n検出データに対して、対数変換処理等の前処理を行い、複数の投影データ(第1〜第n投影データ)を作成する(S21)。再構成処理部42bは、S21で作成された第1〜第n投影データに基づいて、対応する複数のボリュームデータ(第1〜第nボリュームデータ)を作成する(S22)。動画像作成部42cは、S22で作成された第1〜第nボリュームデータに基づいて、三次元動画像を作成する(S23)。
そして、MPR動画像作成部42eは、S23で作成された三次元動画像を任意の方向からレンダリングすることにより、MPR動画像を作成する(S24)。作成されたMPR動画像は、呼吸に伴う周期的な動き(たとえば、肺の拡張・収縮)を示す二次元動画像である。S24で作成されたMPR動画像は、記憶部44に記憶される。
次に、X線CT装置1は、S20におけるスキャンのタイミングとは異なるタイミングでX線スキャンを行い、第mボリュームデータを作成する。
具体的に、X線発生部11は、被検体Eに対してX線を曝射する。X線検出部12は、被検体Eを透過したX線を検出し、その検出データを取得する(S25)。ここでは、1回転分のスキャンを行い、そのスキャンに対応する検出データ(第m検出データ)を取得する。前処理部42aは、取得された第m検出データに対して、対数変換処理等の前処理を行い、投影データ(第m投影データ)を作成する(S26)。再構成処理部42bは、S26で作成された第m投影データに基づいて、複数の断層画像データを作成する。また、再構成処理部42bは、複数の断層画像データを補間処理することにより第mボリュームデータを作成する(S27)。
そして、MPR処理部42dは、S27で作成された第mボリュームデータをS24でレンダリングした方向と同じ方向からレンダリングすることにより、MPR画像を作成する(S28)。すなわち、S24で作成されたMPR動画像と、S28で作成されたMPR画像とは、同じ方向における断面を示している。
表示制御部43は、S24で作成されたMPR動画像をS28で作成されたMPR画像に重畳して得られる二次元画像を表示部45に表示させる(S29)。
<作用・効果>
本実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態のX線CT装置1における動画像作成部42cは、複数のボリュームデータの少なくとも一部に基づく三次元動画像を作成する。動画像作成部42cは、MPR動画像作成部42eを有する。MPR動画像作成部42eは、三次元動画像における所定の断面を示すMPR動画像を作成する。表示制御部43は、ボリュームデータに基づく二次元画像に対し、MPR動画像を重畳して表示部45に表示させる。
このように、三次元動画像から予めMPR動画像を作成し、対応するMPR画像(MPR動画像と同じ方向の断面を示す画像)に重ねて表示させる場合、周期的な動きを伴う部位の実際の動きを二次元画像中で容易に認識することができる。すなわち、本実施形態のX線CT装置によれば、被検体における周期的な動きを反映した医用画像を表示することができる。
(第3実施形態)
次に、図7及び図8を参照して、第3実施形態に係るX線CT装置1の構成について説明する。第3実施形態では、動画像作成部42cが、複数のボリュームデータ(たとえば、第1〜第nボリュームデータ)それぞれにおけるMPR画像データに基づいて動画像を作成する。そして、表示制御部43が、ボリュームデータ(たとえば、第mボリュームデータ)に基づく二次元画像に対し、動画像を重畳して表示させる構成について述べる。なお、第1実施形態又は第2実施形態と同様の構成等については、詳細な説明を省略する場合がある。
<装置構成>
図7では、本実施形態のX線CT装置1における処理部42の構成のみを示している。その他の構成は、第1実施形態又は第2実施形態と同様である。
動画像作成部42cは、MPRデータ作成部42fを有する。MPRデータ作成部42fは、複数のボリュームデータそれぞれにおける所定の断面を示す複数のMPR画像データを作成する。たとえば、MPRデータ作成部42fは、第1〜第nボリュームデータのそれぞれに対し、同じ方向からレンダリングを行うことで、第1〜第nボリュームデータに対応する第1〜第nMPR画像データを作成する。
動画像作成部42cは、MPRデータ作成部42fで作成された複数のMPR画像データに基づいて、二次元の動画像を作成する。たとえば、動画像作成部42cは、第1〜第nMPR画像データを時系列に沿って構成することにより、動画像を作成する。
MPR処理部42dは、第2実施形態と同様、再構成処理部42bで作成されたボリュームデータ(たとえば、第mボリュームデータ)を任意の方向にレンダリングすることにより、MPR画像(二次元画像)を作成する)。
表示制御部43は、ボリュームデータ(たとえば、第mボリュームデータ)に基づく二次元画像(MPR画像)に対し、動画像作成部42cで作成された動画像を重畳して表示部45に表示させる。なお、第mボリュームデータに基づくMPR画像に対し、上記動画像を重畳する場合には、第1〜第nボリュームデータをレンダリングする方向と第mボリュームデータをレンダリングする方向とは等しいことが望ましい。
<動作>
次に、図8を参照して、本実施形態に係るX線CT装置1の動作の一例について説明する。ここでは、呼吸に伴う周期的な動きを示す動画像を作成する場合について述べる。また、動画像の元となるボリュームデータ(第1〜第nボリュームデータ)と、動画像が重畳される画像の元となるボリュームデータ(第mボリュームデータ)とは、異なるタイミングで取得された検出データに基づくものとする。
まず、X線CT装置1は、一周期分の呼吸に伴って複数回のX線スキャン(第1〜第nスキャン)を行い、対応する複数のボリュームデータ(第1〜第nボリュームデータ)を作成する。
具体的に、X線発生部11は、被検体Eに対してX線を曝射する。X線検出部12は、被検体Eを透過したX線を検出し、その検出データを取得する(S30)。本実施形態では、第1実施形態及び第2実施形態と同様、X線検出部12は、第1〜第n検出データを取得する。前処理部42aは、S30で取得された第1〜第n検出データに対して、対数変換処理等の前処理を行い、複数の投影データ(第1〜第n投影データ)を作成する(S31)。再構成処理部42bは、S31で作成された第1〜第n投影データに基づいて、対応する複数のボリュームデータ(第1〜第nボリュームデータ)を作成する(S32)。
そして、MPRデータ作成部42fは、第1〜第nボリュームデータのそれぞれに対し、同じ方向からレンダリングを行うことで、第1〜第nボリュームデータに対応する第1〜第nMPR画像データを作成する(S33)。動画像作成部42cは、S33で作成された第1〜第nMPR画像データに基づいて、動画像を作成する(S34)。作成された動画像は、呼吸に伴う周期的な動き(たとえば、肺の拡張・収縮)を示す二次元動画像である。S34で作成されたMPR動画像は、記憶部44に記憶される。
次に、X線CT装置1は、S30におけるスキャンのタイミングとは異なるタイミングでX線スキャンを行い、第mボリュームデータを作成する。
具体的に、X線発生部11は、被検体Eに対してX線を曝射する。X線検出部12は、被検体Eを透過したX線を検出し、その検出データを取得する(S35)。ここでは、1回転分のスキャンを行い、そのスキャンに対応する検出データ(第m検出データ)を取得する。前処理部42aは、取得された第m検出データに対して、対数変換処理等の前処理を行い、投影データ(第m投影データ)を作成する(S36)。再構成処理部42bは、S36で作成された第m投影データに基づいて、複数の断層画像データを作成する。また、再構成処理部42bは、複数の断層画像データを補間処理することにより第mボリュームデータを作成する(S37)。
そして、MPR処理部42dは、第mボリュームデータをS33でレンダリングした方向と同じ方向からレンダリングすることにより、MPR画像を作成する(S38)。すなわち、S33で作成されたMPR画像データ(当該MPR画像データに基づく画像)と、S38で作成されたMPR画像とは、同じ方向における断面を示している。
表示制御部43は、S34で作成された動画像をS38で作成されたMPR画像に重畳して得られる二次元画像を表示部45に表示させる(S39)。
<作用・効果>
本実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態のX線CT装置1における動画像作成部42cは、MPRデータ作成部42fを有する。MPRデータ作成部42fは、複数のボリュームデータそれぞれにおける所定の断面を示す複数のMPR画像データを作成する。動画像作成部42cは、複数のMPR画像データに基づき、動画像を作成する。表示制御部43は、ボリュームデータに基づく二次元画像に対し、動画像を重畳して表示部45に表示させる。
このように、複数のMPR画像データから動画像を作成し、対応する二次元画像(MPR画像。同じ方向の断面を示す画像)に重ねて表示させる場合、周期的な動きを伴う部位の実際の動きを二次元画像中で容易に認識することができる。すなわち、本実施形態のX線CT装置によれば、被検体における周期的な動きを反映した医用画像を表示することができる。
(第1実施形態から第3実施形態に係る変形例1)
上記実施形態では、複数のボリュームデータ全体を用いて動画像を作成する例について説明した。この例によれば、周期的な動きを伴う部位を全体的に確認することができる。
一方、周期的な動きを伴う部位の一部だけを観察したい場合がある。たとえば、肺の病変部に対して穿刺を行う場合、呼吸による肺の動きに伴って病変部も動く。このとき、病変部の動きだけを確認したい場合もある。本変形例では、周期的な動きを伴う部位の一部(たとえば、病変部)の動きを表示することが出来るX線CT装置について述べる。
図9は、本変形例のX線CT装置1における処理部42の構成を示すブロック図である。X線CT装置1における処理部42は、抽出部42gを含んで構成されている。抽出部42gは、再構成処理部42bで再構成された複数のボリュームデータにおいて、周期的な動きを伴う部位の一部に対応するデータを抽出する。具体的に、抽出部42gは、各ボリュームデータに対して画像処理を行い、各ボリュームデータにおいて当該一部に対応する領域を特定する。そして抽出部42gは、その領域に対応するボリュームデータを抽出する。画像処理としては、リージョングローイング法や、各ボクセルの階調値に対する閾値処理等を用いことができる。
抽出部42gにより抽出されたボリュームデータに基づき、動画像作成部42cは、第1実施形態から第3実施形態のいずれかの動画像作成処理を行うことで、抽出されたボリュームデータに基づく動画像を作成することができる。表示制御部43は、抽出されたボリュームデータに基づく動画像を三次元画像やMPR画像に重畳させて表示部45に表示させる。なお、図9は第1実施形態の構成を元に記載されているが、第2実施形態及び第3実施形態の構成において、抽出部42gを設けることも可能である。
(第1実施形態から第3実施形態に係る変形例2)
ボリュームデータ基づく画像と動画像とを重ねて表示する場合には、互いが区別できる状態で表示されることが望ましい。本変形例では、ボリュームデータに基づく画像と動画像との表示態様を変更することが出来るX線CT装置について述べる。
図10は、本変形例に係るX線CT装置1のコンソール装置40の構成を示すブロック図である。X線CT装置1における表示制御部43は、変更部43aを含んで構成されている。変更部43aは、ボリュームデータに基づく画像の表示態様と、動画像の表示態様とを変更する。具体的には、変更部43aは、画像(動画像)の色、透明度、CT値の少なくとも一つを変更する。たとえば、変更部43aは、ボリュームデータに基づく画像がグレースケールとなるよう変更させ、且つ動画像がカラーとなるよう変更する。このように、色を変えて表示させる場合には、周期的な動きを伴う部位を画像中で認識し易くなる。或いは、変更部43aは、ボリュームデータに基づく画像の透明度を高くし、且つ動画像の透明度を低くする。このように、動画像の透明度を低くして表示させる場合には、周期的な動きを伴う部位を強調して表示することができる。なお、図10は第1実施形態の構成を元に記載されているが、第2実施形態及び第3実施形態の構成において、変更部43aを設けることも可能である。
(第4実施形態)
次に、図11から図13を参照して、第4実施形態に係るX線CT装置1の構成について説明する。第4実施形態では、表示制御部43が、ボリュームデータに基づく画像に対し、被検体における周期的な動きの軌跡を示す軌跡画像を重畳して表示する構成について述べる。本実施形態における「軌跡」とは、周期的な動きに伴う部位が移動する範囲(一部を含む)を示す領域をいう。なお、第1実施形態から第3実施形態と同様の構成等については、詳細な説明を省略する場合がある。
<装置構成>
図11は、本実施形態に係るX線CT装置1の構成を示すブロック図である。
本実施形態のX線CT装置1における処理部42は、前処理部42aと、再構成処理部42bと、軌跡画像作成部42hと、MPR処理部42dとを含んで構成されている。前処理部42a及び再構成処理部42bは、第1〜第3実施形態と同様の構成であるため詳細な説明を省略する。
軌跡画像作成部42hは、再構成処理部42bで作成された複数のボリュームデータの少なくとも一部に基づき、被検体Eにおける周期的な動きの軌跡を示す軌跡画像を作成する。本実施形態において、軌跡画像作成部42hは、特定部42iを有する。
特定部42iは、複数のボリュームデータそれぞれにおいて、周期的な動きを伴う部位の位置を特定する。たとえば、一周期の間に取得された第1〜第n検出データに基づき、再構成処理部42bが第1〜第nボリュームデータを作成したとする。特定部42iは、各ボリュームデータに対して、リージョングローイング法等の画像処理を施し、周期的な動きを伴う部位(たとえば、病変部)の三次元的な位置(座標値)を特定する。
軌跡画像作成部42hは、特定部42iで特定された複数の三次元的な位置を結ぶことにより、周期的な動きを伴う部位の軌跡を示す三次元の軌跡画像を作成する。なお、特定部42iが第1〜第nボリュームデータの一部(たとえば、一ボリュームデータおき)に基づいて周期的な動きを伴う部位の三次元的な位置を特定する。そして、軌跡画像作成部42hが、その特定された位置を結ぶことにより、大まかな軌跡画像を得ることもできる。
本実施形態におけるMPR処理部42dは、表示制御部43により三次元の軌跡画像が重畳された三次元画像(詳細は後述)を任意の方向にレンダリングすることによりMPR画像を作成する。
表示制御部43は、ボリュームデータに基づく画像に対し、軌跡画像を重畳して表示部45に表示させる。たとえば、表示制御部43は、第mボリュームデータに基づく三次元画像に対し、軌跡画像作成部42hで作成された三次元の軌跡画像を重畳する。MPR処理部42dは、三次元の軌跡画像が重畳された三次元画像を任意の方向にレンダリングして得られたMPR画像を作成する。表示制御部43は、当該MPR画像を表示部45に表示させる。なお、表示制御部43は、三次元の軌跡画像が重畳された三次元画像(疑似三次元画像)をそのまま表示部45に表示させてもよい。
図12は、軌跡画像が重畳されたMPR画像の一例である。ここでは、三次元の軌跡画像が重畳された三次元画像をコロナル方向にレンダリングしたMPR画像(コロナル像CI)を示している。コロナル像CI中では、病変部P(周期的な動きを伴う部位)動く範囲が軌跡画像Tとして表示される。なお、図12においては、軌跡部分を理解し易くするため、軌跡画像Tを実線で示し、それ以外の部分を破線で示している。また、MPR処理部42dは、三次元の軌跡画像が重畳された三次元画像をアキシャル方向、サジタル方向及びコロナル方向それぞれにレンダリングした3つのMPR画像を作成することも可能である。
<動作>
次に、図13を参照して、本実施形態に係るX線CT装置1の動作の一例について説明する。ここでは、周期的な動きを伴う病変部Pの軌跡を示す軌跡画像を作成する場合について述べる。また、軌跡画像の元となるボリュームデータ(第1〜第nボリュームデータ)と、軌跡画像が重畳される画像の元となるボリュームデータ(第mボリュームデータ)とは、異なるタイミングで取得された検出データに基づくものとする。
まず、X線CT装置1は、一周期分の呼吸に伴って複数回のX線スキャン(第1〜第nスキャン)を行い、対応する複数のボリュームデータ(第1〜第nボリュームデータ)を作成する。
具体的に、X線発生部11は、被検体Eに対してX線を曝射する。X線検出部12は、被検体Eを透過したX線を検出し、その検出データを取得する(S40)。本実施形態では、第1〜第3第実施形態と同様、X線検出部12は、第1〜第n検出データを取得する。前処理部42aは、S40で取得された第1〜第n検出データに対して、対数変換処理等の前処理を行い、複数の投影データ(第1〜第n投影データ)を作成する(S41)。再構成処理部42bは、S41で作成された第1〜第n投影データに基づいて、対応する複数のボリュームデータ(第1〜第nボリュームデータ)を作成する(S42)。
そして、特定部42iは、S42で作成された第1〜第nボリュームデータそれぞれにおいて、周期的な動きを伴う病変部Pの位置(P〜P)を特定する(S43)。軌跡画像作成部42hは、特定部42iで特定された位置P〜Pを結ぶことにより、三次元の軌跡画像を作成する(S44)。作成された軌跡画像は、病変部Pの動きの軌跡を示す三次元画像である。S44で作成された軌跡画像は、記憶部44に記憶される。
次に、X線CT装置1は、S40におけるスキャンのタイミングとは異なるタイミングでX線スキャンを行い、第mボリュームデータを作成する。
具体的に、X線発生部11は、被検体Eに対してX線を曝射する。X線検出部12は、被検体Eを透過したX線を検出し、その検出データを取得する(S45)。ここでは、1回転分のスキャンを行い、そのスキャンに対応する検出データ(第m検出データ)を取得する。前処理部42aは、取得された第m検出データに対して、対数変換処理等の前処理を行い、投影データ(第m投影データ)を作成する(S46)。再構成処理部42bは、S46で作成された第m投影データに基づいて、複数の断層画像データを作成する。また、再構成処理部42bは、複数の断層画像データを補間処理することにより第mボリュームデータを作成する(S47)。
表示制御部43は、S44で作成された三次元の軌跡画像をS47で作成された第mボリュームデータに基づく三次元画像に重畳させる(S48)。
MPR処理部42dは、S48において三次元動画像が重畳された三次元画像を任意の方向にレンダリングすることにより、MPR画像を作成する。作成されたMPR画像は、表示制御部43により表示部45に表示される(S49)。
S49で表示されたMPR画像により、術者は周期的な動きを伴う病変部Pの軌跡を画像中で容易に認識することができる。この画像を参照することで、たとえば、病変部Pに対して穿刺を行う場合に、当該画像に示された軌跡に基づき病変部Pの動きを予想することができる。よって、穿刺の正確性を高めることができる。
<作用・効果>
本実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態のX線CT装置1は、周期的な動きを伴う部位を含む被検体EをX線でスキャンし、検出データを取得するX線CT装置である。X線CT装置1は、再構成処理部42bと、軌跡画像作成部42hと、表示制御部43とを有する。再構成処理部42bは、周期的な動きにおける一周期の間に取得された複数の検出データに基づき、複数のボリュームデータを作成する。軌跡画像作成部42hは、複数のボリュームデータの少なくとも一部に基づき、周期的な動きの軌跡を示す軌跡画像を作成する。表示制御部43は、ボリュームデータに基づく画像に対し、軌跡画像を重畳して表示部45に表示させる。
具体的には、本実施形態のX線CT装置1における軌跡画像作成部42hは、特定部42iを有する。特定部42iは、複数のボリュームデータそれぞれにおいて、周期的な動きを伴う部位の位置を特定する。軌跡画像作成部42hは、特定された部位の位置に基づき、三次元の軌跡画像を作成する。表示制御部43は、ボリュームデータに基づく三次元画像に対し、三次元の軌跡画像を重畳して表示部45に表示させる。
このように、軌跡画像作成部42hは、再構成処理部42bで再構成された複数のボリュームデータの少なくとも一部に基づき、周期的な動きを伴う部位の軌跡を示す軌跡画像を作成する。そして、表示制御部43は、ボリュームデータに基づく画像に対し、軌跡画像を重畳して表示部45に表示させる。よって、周期的な動きを伴う部位が実際に動く範囲を画像中で容易に認識することができる。すなわち、本実施形態のX線CT装置によれば、被検体の周期的な動きを反映した医用画像を表示することができる。
また、本実施形態のX線CT装置1は、MPR処理部42dを有する。MPR処理部42dは、ボリュームデータに基づく三次元画像における所定の断面を示すMPR画像を作成する。表示制御部43は、MPR画像を表示部45に表示させる。
このように、三次元の軌跡画像が重畳された三次元画像をMPR表示させることにより、任意の方向において周期的な動きを伴う部位が実際に動く範囲を認識することが可能となる。また、異なる方向からのMPR画像を複数表示させた場合には、周期的な動きを伴う部位が実際に動く範囲をより理解し易くなる。すなわち、本実施形態のX線CT装置によれば、被検体における周期的な動きを反映した医用画像を表示することができる。
また、本実施形態の構成を画像表示装置に応用することも可能である。そのような画像表示装置は、表示部45と、再構成処理部42bと、軌跡画像作成部42hと、表示制御部43とを有する。再構成処理部42bは、周期的な動きを伴う部位を含む被検体Eを一周期の間、X線でスキャンすることで取得された複数の検出データに基づき、複数のボリュームデータを作成する。軌跡画像作成部42hは、複数のボリュームデータの少なくとも一部に基づき、周期的な動きの軌跡を示す軌跡画像を作成する。表示制御部43は、ボリュームデータに基づく画像に対し、軌跡画像を重畳して表示部45に表示させる。
また、本実施形態の構成を画像表示方法として実現することも可能である。この画像表示方法は、周期的な動きを伴う部位を含む被検体Eを一周期の間、X線でスキャンすることで取得された複数の検出データに基づき、再構成処理部42bが複数のボリュームデータを作成するステップを有する。また、軌跡画像作成部42hが、複数のボリュームデータの少なくとも一部に基づき、周期的な動きの軌跡を示す軌跡画像を作成するステップを有する。また、表示制御部43が、ボリュームデータに基づく画像に対し、軌跡画像を重畳して表示部45に表示させるステップを有する。
このような画像表示装置、或いは画像表示方法であっても、軌跡画像作成部42hは、再構成処理部42bで再構成された複数のボリュームデータの少なくとも一部に基づき、周期的な動きを伴う部位の軌跡を示す軌跡画像を作成する。そして、表示制御部43は、ボリュームデータに基づく画像に対し、軌跡画像を重畳して表示部45に表示させる。よって、周期的な動きを伴う部位が実際に動く範囲を画像中で容易に認識することができる。すなわち、本実施形態の画像表示装置及び画像表示方法によれば、被検体における周期的な動きを反映した医用画像を表示することができる。
(第5実施形態)
次に、図14及び図15を参照して、第5実施形態に係るX線CT装置1の構成について説明する。第5実施形態では、表示制御部43が、ボリュームデータ(第mボリュームデータ)に基づく二次元画像(MPR画像)に対し、第1〜第nボリュームデータに基づく二次元軌跡画像を重畳して表示する構成について述べる。なお、第1実施形態から第4実施形態と同様の構成等については、詳細な説明を省略する場合がある。
<装置構成>
図14では、本実施形態のX線CT装置1における処理部42の構成のみを示している。その他の構成は、第1から第4実施形態と同様である。
本実施形態における軌跡画像作成部42hは、特定部42iを有する。特定部42iは、第4実施形態と同様の構成であるため詳細な説明を省略する。
軌跡画像作成部42hは、特定部42iで特定された周期的な動きを伴う部位の位置に基づき、軌跡を示す三次元画像を作成し、当該三次元画像を所定の方向から見た二次元画像を軌跡画像として作成する。たとえば、特定部42iが、複数のボリュームデータに対して、所定の画像処理を施し、周期的な動きを伴う部位(たとえば、病変部)の三次元的な位置(座標値)を特定したとする。軌跡画像作成部42hは、まず、特定部42iで特定された複数の位置を結ぶことにより、三次元の軌跡画像を作成する。そして、軌跡画像作成部42hは、三次元の軌跡画像を所定の方向からレンダリングすることにより、当該方向から見た二次元の軌跡画像を作成する。
本実施形態におけるMPR処理部42dは、再構成処理部42bで作成されたボリュームデータを任意の方向にレンダリングすることによりMPR表示する(すなわち、MPR処理部42dは、MPR画像(二次元画像)を作成する)。たとえば、MPR処理部42dは、三次元の軌跡画像の元となる第1〜第nボリュームデータとは異なる第mボリュームデータを任意の方向にレンダリングすることにより、MPR画像を作成する。
表示制御部43は、ボリュームデータをレンダリングして得られる二次元画像に対し、二次元の軌跡画像を重畳して表示部45に表示させる。たとえば、表示制御部43は、第mボリュームデータをレンダリングして得られる二次元画像に対し、軌跡画像作成部42hで作成された二次元の軌跡画像を重畳する。表示制御部43は、軌跡画像が重畳された二次元画像(MPR画像)を表示部45に表示させる。なお、第mボリュームデータに基づく二次元画像に対し、二次元の軌跡画像を重畳する場合には、三次元の軌跡画像をレンダリングする方向と第mボリュームデータをレンダリングする方向とは等しいことが望ましい。
<動作>
次に、図15を参照して、本実施形態に係るX線CT装置1の動作の一例について説明する。ここでは、周期的な動きを伴う病変部Pの軌跡を示す軌跡画像を作成する場合について述べる。また、軌跡画像の元となるボリュームデータ(第1〜第nボリュームデータ)と、軌跡画像が重畳される画像の元となるボリュームデータ(第mボリュームデータ)とは、異なるタイミングで取得された検出データに基づくものとする。
まず、X線CT装置1は、一周期分の呼吸に伴って複数回のX線スキャン(第1〜第nスキャン)を行い、対応する複数のボリュームデータ(第1〜第nボリュームデータ)を作成する。
具体的に、X線発生部11は、被検体Eに対してX線を曝射する。X線検出部12は、被検体Eを透過したX線を検出し、その検出データを取得する(S50)。本実施形態では、第1〜第4第実施形態と同様、X線検出部12は、第1〜第n検出データを取得する。前処理部42aは、S50で取得された第1〜第n検出データに対して、対数変換処理等の前処理を行い、複数の投影データ(第1〜第n投影データ)を作成する(S51)。再構成処理部42bは、S51で作成された第1〜第n投影データに基づいて、対応する複数のボリュームデータ(第1〜第nボリュームデータ)を作成する(S52)。
そして、特定部42iは、S52で作成された第1〜第nボリュームデータそれぞれにおいて、周期的な動きを伴う病変部Pの位置(P〜P)を特定する(S53)。軌跡画像作成部42hは、特定部42iで特定された位置P〜Pを結ぶことにより、軌跡を示す三次元画像を作成する。そして、軌跡画像作成部42hは、当該三次元画像を所定の方向にレンダリングすることにより、二次元の軌跡画像を作成する(S54)。作成された軌跡画像は、病変部Pの軌跡を示す二次元画像である。S54で作成された軌跡画像は、記憶部44に記憶される。
次に、X線CT装置1は、S50におけるスキャンのタイミングとは異なるタイミングでX線スキャンを行い、第mボリュームデータを作成する。
具体的に、X線発生部11は、被検体Eに対してX線を曝射する。X線検出部12は、被検体Eを透過したX線を検出し、その検出データを取得する(S55)。ここでは、1回転分のスキャンを行い、そのスキャンに対応する検出データ(第m検出データ)を取得する。前処理部42aは、取得された第m検出データに対して、対数変換処理等の前処理を行い、投影データ(第m投影データ)を作成する(S56)。再構成処理部42bは、S56で作成された第m投影データに基づいて、複数の断層画像データを作成する。また、再構成処理部42bは、複数の断層画像データを補間処理することにより第mボリュームデータを作成する(S57)。
そして、MPR処理部42dは、第mボリュームデータをS54でレンダリングした方向と同じ方向からレンダリングすることにより、MPR画像を作成する(S58)。すなわち、S54で作成された軌跡画像と、S58で作成されたMPR画像とは、同じ方向における画像を示している。
表示制御部43は、S54で作成された二次元の軌跡画像をS58で作成された第mボリュームデータに基づくMPR画像に重畳させて表示部45に表示させる(S59)。
<作用・効果>
本実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態のX線CT装置1における軌跡画像作成部42hは、特定部42iを有する。特定部42iは、複数のボリュームデータそれぞれにおいて、周期的な動きを伴う部位の位置を特定する。軌跡画像作成部42hは、特定された部位の位置に基づき、軌跡を示す三次元画像を作成し、当該三次元画像を所定の方向から見た二次元画像を軌跡画像として作成する。表示制御部43は、ボリュームデータに基づく二次元画像に対し、二次元の軌跡画像を重畳して表示部45に表示させる。
このように、軌跡画像作成部42hは、特定部42iで特定された部位の三次元的な位置に基づき、被検体Eにおける周期的な動きの軌跡を示す三次元の軌跡画像を作成する。更に、軌跡画像作成部42hは、三次元の軌跡画像から二次元の軌跡画像を作成する。そして、表示制御部43は、ボリュームデータに基づく二次元画像に対し、当該二次元の軌跡画像を重畳して表示部45に表示させる。よって、周期的な動きを伴う部位が実際に動く範囲を二次元画像中で容易に認識することができる。すなわち、本実施形態のX線CT装置によれば、被検体における周期的な動きを反映した医用画像を表示することができる。
(第6実施形態)
次に、図16及び図17を参照して、第6実施形態に係るX線CT装置1の構成について説明する。第6実施形態では、軌跡画像作成部42hが、複数のボリュームデータ(たとえば、第1〜第nボリュームデータ)それぞれにおけるMPR画像データに基づき二次元の軌跡画像を作成する。そして、表示制御部43が、ボリュームデータ(たとえば、第mボリュームデータ)に基づく二次元画像に対し、二次元の軌跡画像を重畳して表示させる構成について述べる。なお、第1実施形態から第5実施形態と同様の構成等については、詳細な説明を省略する場合がある。
<装置構成>
図16では、本実施形態のX線CT装置1における処理部42の構成のみを示している。その他の構成は、第1から第5実施形態と同様である。
本実施形態における軌跡画像作成部42hは、MPRデータ作成部42fと、特定部42iとを有する。MPRデータ作成部42fは、第3実施形態と同様の構成であるため詳細な説明を省略する。
本実施形態における特定部42iは、MPRデータ作成部42fで作成された複数のMPR画像データそれぞれにおいて、周期的な動きを伴う部位の位置を特定する。たとえば、MPRデータ作成部42fが、第1〜第nボリュームデータそれぞれにおける所定の断面を示す第1〜第nMPR画像データを作成したとする。特定部42iは、第1〜第nMPR画像データそれぞれに対して、リージョングローイング法やエッジ検出等の画像処理を施し、周期的な動きを伴う部位(たとえば、病変部)の二次元的な位置(座標値)を特定する。
軌跡画像作成部42hは、特定部42iで特定された部位の位置に基づき、軌跡を示す二次元の軌跡画像を作成する。たとえば、特定部42iが、第1〜第nMPR画像データそれぞれにおいて、周期的な動きを伴う部位(たとえば、病変部)の二次元的な位置(座標値)を特定したとする。軌跡画像作成部42hは、特定部42iで特定された複数の位置を結ぶことにより、二次元の軌跡画像を作成する。
表示制御部43は、ボリュームデータをレンダリングして得られる二次元画像に対し、二次元の軌跡画像を重畳して表示部45に表示させる。たとえば、表示制御部43は、第mボリュームデータをレンダリングして得られた二次元画像に対し、軌跡画像作成部42hで作成された二次元の軌跡画像を重畳する。表示制御部43は、軌跡画像が重畳された二次元画像を表示部45に表示させる。なお、第mボリュームデータに基づく二次元画像に対し、二次元の軌跡画像を重畳する場合には、第1〜第nボリュームデータをレンダリングする方向と第mボリュームデータをレンダリングする方向とは等しいことが望ましい。
<動作>
次に、図17を参照して、本実施形態に係るX線CT装置1の動作の一例について説明する。ここでは、周期的な動きを伴う病変部Pの軌跡を示す軌跡画像を作成する場合について述べる。また、軌跡画像の元となるボリュームデータ(第1〜第nボリュームデータ)と、軌跡画像が重畳される画像の元となるボリュームデータ(第mボリュームデータ)とは、異なるタイミングで取得された検出データに基づくものとする。
まず、X線CT装置1は、一周期分の呼吸に伴って複数回のX線スキャン(第1〜第nスキャン)を行い、対応する複数のボリュームデータ(第1〜第nボリュームデータ)を作成する。
具体的に、X線発生部11は、被検体Eに対してX線を曝射する。X線検出部12は、被検体Eを透過したX線を検出し、その検出データを取得する(S60)。本実施形態では、第1〜第4第実施形態と同様、X線検出部12は、第1〜第n検出データを取得する。前処理部42aは、S60で取得された第1〜第n検出データに対して、対数変換処理等の前処理を行い、複数の投影データ(第1〜第n投影データ)を作成する(S61)。再構成処理部42bは、S61で作成された第1〜第n投影データに基づいて、対応する複数のボリュームデータ(第1〜第nボリュームデータ)を作成する(S62)。
そして、MPRデータ作成部42fは、第1〜第nボリュームデータのそれぞれに対し、同じ方向からレンダリングを行うことで、第1〜第nボリュームデータに対応する第1〜第nMPR画像データを作成する(S63)。特定部42iは、S63で作成された第1〜第nMPR画像データそれぞれにおいて、周期的な動きを伴う病変部Pの位置(P〜P)を特定する(S64)。軌跡画像作成部42hは、特定部42iで特定された位置P〜Pを結ぶことにより、軌跡を示す二次元画像を作成する(S65)。作成された軌跡画像は、病変部Pの軌跡を示す二次元画像である。S65で作成された軌跡画像は、記憶部44に記憶される。
次に、X線CT装置1は、S60におけるスキャンのタイミングとは異なるタイミングでX線スキャンを行い、第mボリュームデータを作成する。
具体的に、X線発生部11は、被検体Eに対してX線を曝射する。X線検出部12は、被検体Eを透過したX線を検出し、その検出データを取得する(S66)。ここでは、1回転分のスキャンを行い、そのスキャンに対応する検出データ(第m検出データ)を取得する。前処理部42aは、取得された第m検出データに対して、対数変換処理等の前処理を行い、投影データ(第m投影データ)を作成する(S67)。再構成処理部42bは、S67で作成された第m投影データに基づいて、複数の断層画像データを作成する。また、再構成処理部42bは、複数の断層画像データを補間処理することにより第mボリュームデータを作成する(S68)。
そして、MPR処理部42dは、第mボリュームデータをS68でレンダリングした方向と同じ方向からレンダリングすることにより、MPR画像を作成する(S69)。すなわち、S65で作成された軌跡画像と、S69で作成されたMPR画像とは、同じ方向における画像を示している。
表示制御部43は、S65で作成された二次元の軌跡画像をS69で作成されたMPR画像に重畳させて表示部45に表示させる(S70)。
<作用・効果>
本実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態のX線CT装置1における軌跡画像作成部42hは、MPRデータ作成部42fと、特定部42iとを有する。MPRデータ作成部42fは、複数のボリュームデータそれぞれにおける所定の断面を示す複数のMPR画像データを作成する。特定部42iは、複数のMPR画像データそれぞれにおいて、周期的な動きを伴う部位の位置を特定する。軌跡画像作成部42hは、特定された部位の位置に基づき、二次元の軌跡画像を作成する。表示制御部43は、ボリュームデータに基づく二次元画像に対し、二次元の軌跡画像を重畳して表示部45に表示させる。
このように、軌跡画像作成部42hは、特定部42iで特定された部位の二次元的な位置に基づき、被検体Eにおける周期的な動きの軌跡を示す二次元の軌跡画像を作成する。そして、表示制御部43は、ボリュームデータに基づく二次元画像に対し、当該軌跡画像を重畳して表示部45に表示させる。よって、周期的な動きを伴う部位が実際に動く範囲を二次元画像中で容易に認識することができる。すなわち、本実施形態のX線CT装置によれば、被検体における周期的な動きを反映した医用画像を表示することができる。
(第4実施形態から第6実施形態に係る変形例)
ボリュームデータ基づく画像と軌跡画像とを重ねて表示する場合には、互いが区別できる状態で表示されることが望ましい。本変形例では、ボリュームデータに基づく画像と軌跡画像との表示態様を変更することが出来るX線CT装置について述べる。
図18は、本変形例に係るX線CT装置1のコンソール装置40の構成を示すブロック図である。X線CT装置1における表示制御部43は、変更部43aを含んで構成されている。変更部43aは、ボリュームデータに基づく画像の表示態様と、軌跡画像の表示態様とを変更する。具体的には、変更部43aは、画像(軌跡画像)の色、透明度、CT値の少なくとも一つを変更する。たとえば、変更部43aは、ボリュームデータに基づく画像がグレースケールとなるよう変更させ、且つ軌跡画像がカラーとなるよう変更する。このように、色を変えて表示させる場合には、周期的な動きを伴う部位を画像中で認識し易くなる。或いは、変更部43aは、ボリュームデータに基づく画像の透明度を高くし、且つ軌跡画像の透明度を低くする。軌跡画像の透明度を低くして表示させる場合には、周期的な動きを伴う部位を強調して表示することができる。なお、図18は第4実施形態の構成を元に記載されているが、第5実施形態及び第6実施形態の構成において、変更部43aを設けることも可能である。
更に、変更部43aは、重畳される軌跡画像の一部のみを表示させるよう軌跡画像の表示態様を変更することも可能である。図19は、三次元の軌跡画像が重畳された三次元画像をコロナル方向にレンダリングしたMPR画像(コロナル像CI)を示している。変更部43aが、病変部Pの周期的な動きにおいて、最も移動量が大きくなる位置のみを表示させるよう軌跡画像の表示態様を変更したとする。その結果、表示制御部43は、病変部Pの周期的な動きにおいて、最も移動量が大きくなる位置における軌跡画像(T及びT)のみを表示させる。このように、軌跡画像の一部のみを表示させることによっても被検体の周期的な動きを大まかに把握することができる。また、周期的な動きが複雑な場合、MPR画像等に対して軌跡画像を重畳することで画像全体が見難くなる恐れがある。このような場合であっても、軌跡画像の一部のみを表示させることで画像の見やすさを保ったまま、周期的な動きを伴う部位を把握することが可能となる。
<実施形態に共通の効果>
以上述べた少なくともひとつの実施形態のX線CT装置によれば、ボリュームデータに基づく画像(二次元又は三次元)対し、動画像又は軌跡画像(二次元又は三次元)を重畳して表示させることができる。よって、周期的な動きを伴う部位の実際の動きや軌跡を画像中で容易に認識することができる。すなわち、本実施形態のX線CT装置によれば、被検体における周期的な動きを反映した医用画像を表示することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 X線CT装置
10 架台装置
11 X線発生部
12 X線検出部
13 回転体
14 高電圧発生部
15 架台駆動部
16 X線絞り部
17 絞り駆動部
18 データ収集部
30 寝台装置
32 寝台駆動部
33 寝台天板
34 基台
40 コンソール装置
41 スキャン制御部
42 処理部
42a 前処理部
42b 再構成処理部
42c 動画像作成部
42d MPR処理部
43 表示制御部
44 記憶部
45 表示部
46 入力部
47 制御部

Claims (20)

  1. 周期的な動きを伴う部位を含む被検体をX線でスキャンし、検出データを取得するX線CT装置であって、
    前記周期的な動きにおける一周期の間に取得された複数の前記検出データに基づき、複数のボリュームデータを作成する再構成処理部と、
    前記複数のボリュームデータの少なくとも一部に基づき、前記周期的な動きを示す動画像を作成する動画像作成部と、
    ボリュームデータに基づく画像に対し、前記動画像を重畳して表示部に表示させる表示制御部と、
    を有することを特徴とするX線CT装置。
  2. 前記複数のボリュームデータにおいて、前記周期的な動きを伴う部位の一部に対応するデータを抽出する抽出部を有し、
    前記動画像作成部は、前記動画像として、抽出された前記データに基づく動画像を作成することを特徴とする請求項1記載のX線CT装置。
  3. 前記動画像作成部は、前記動画像として、前記複数のボリュームデータの少なくとも一部に基づく三次元動画像を作成し、
    前記表示制御部は、前記ボリュームデータに基づく三次元画像に対し、前記三次元動画像を重畳して前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1又は2記載のX線CT装置。
  4. 前記ボリュームデータに基づく三次元画像における所定の断面を示すMPR画像を作成するMPR処理部を有し、
    前記表示制御部は、前記MPR画像を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項3記載のX線CT装置。
  5. 前記動画像作成部は、前記複数のボリュームデータの少なくとも一部に基づく三次元動画像を作成し、
    前記動画像として、前記三次元動画像における所定の断面を示すMPR動画像を作成するMPR動画像作成部を有し、
    前記表示制御部は、前記ボリュームデータに基づく二次元画像に対し、前記MPR動画像を重畳して前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1又は2記載のX線CT装置。
  6. 前記動画像作成部は、
    前記複数のボリュームデータそれぞれにおける所定の断面を示す複数のMPR画像データを作成するMPRデータ作成部を有し、
    前記複数のMPR画像データに基づき、前記動画像を作成し、
    前記表示制御部は、前記ボリュームデータに基づく二次元画像に対し、前記動画像を重畳して前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1又は2記載のX線CT装置。
  7. 前記表示制御部は、前記ボリュームデータに基づく画像の表示態様と、前記動画像の表示態様とを変更する変更部を有することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のX線CT装置。
  8. 前記変更部が変更する表示態様は、色、透明度、CT値の少なくとも一つであることを特徴とする請求項7記載のX線CT装置。
  9. 表示部と、
    周期的な動きを伴う部位を含む被検体を一周期の間、X線でスキャンすることで取得された複数の検出データに基づき、複数のボリュームデータを作成する再構成処理部と、
    前記複数のボリュームデータの少なくとも一部に基づき、前記周期的な動きを示す動画像を作成する動画像作成部と、
    ボリュームデータに基づく画像に対し、前記動画像を重畳して表示部に表示させる表示制御部と、
    を有することを特徴とする画像表示装置。
  10. 周期的な動きを伴う部位を含む被検体を一周期の間、X線でスキャンすることで取得された複数の検出データに基づき、再構成処理部が複数のボリュームデータを作成するステップと、
    動画像データ作成部が、前記複数のボリュームデータの少なくとも一部に基づき、前記周期的な動きを示す動画像を作成するステップと、
    表示制御部が、ボリュームデータに基づく画像に対し、前記動画像を重畳して表示部に表示させるステップと、
    を有することを特徴とする画像表示方法。
  11. 周期的な動きを伴う部位を含む被検体をX線でスキャンし、検出データを取得するX線CT装置であって、
    前記周期的な動きにおける一周期の間に取得された複数の前記検出データに基づき、複数のボリュームデータを作成する再構成処理部と、
    前記複数のボリュームデータの少なくとも一部に基づき、前記周期的な動きの軌跡を示す軌跡画像を作成する軌跡画像作成部と、
    ボリュームデータに基づく画像に対し、前記軌跡画像を重畳して表示部に表示させる表示制御部と、
    を有することを特徴とするX線CT装置。
  12. 前記軌跡画像作成部は、
    前記複数のボリュームデータそれぞれにおいて、前記周期的な動きを伴う部位の位置を特定する特定部を有し、
    特定された前記部位の位置に基づき、三次元の前記軌跡画像を作成し、
    前記表示制御部は、前記ボリュームデータに基づく三次元画像に対し、三次元の前記軌跡画像を重畳して前記表示部に表示させることを特徴とする請求項11記載のX線CT装置。
  13. 前記ボリュームデータに基づく三次元画像における所定の断面を示すMPR画像を作成するMPR処理部を有し、
    前記表示制御部は、前記MPR画像を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項12記載のX線CT装置。
  14. 前記軌跡画像作成部は、
    前記複数のボリュームデータそれぞれにおいて、前記周期的な動きを伴う部位の位置を特定する特定部を有し、
    特定された前記部位の位置に基づき、前記軌跡を示す三次元画像を作成し、当該三次元画像を所定の方向から見た二次元画像を前記軌跡画像として作成し、
    前記表示制御部は、前記ボリュームデータに基づく二次元画像に対し、二次元の前記軌跡画像を重畳して前記表示部に表示させることを特徴とする請求項11記載のX線CT装置。
  15. 前記軌跡画像作成部は、
    前記複数のボリュームデータそれぞれにおける所定の断面を示す複数のMPR画像データを作成するMPRデータ作成部と、
    前記複数のMPR画像データそれぞれにおいて、前記周期的な動きを伴う部位の位置を特定する特定部と、
    を有し、
    特定された前記部位の位置に基づき、二次元の前記軌跡画像を作成し、
    前記表示制御部は、前記ボリュームデータに基づく二次元画像に対し、二次元の前記軌跡画像を重畳して前記表示部に表示させることを特徴とする請求項11記載のX線CT装置。
  16. 前記表示制御部は、前記ボリュームデータに基づく画像の表示態様と、前記軌跡画像の表示態様とを変更する変更部を有することを特徴とする請求項11から15のいずれかに記載のX線CT装置。
  17. 前記変更部が変更する表示態様は、色、透明度、CT値の少なくとも一つであることを特徴とする請求項16記載のX線CT装置。
  18. 前記変更部は、重畳される前記軌跡画像の一部のみを表示させるよう前記軌跡画像の表示態様を変更することを特徴とする請求項16又は17記載のX線CT装置。
  19. 表示部と、
    周期的な動きを伴う部位を含む被検体を一周期の間、X線でスキャンすることで取得された複数の検出データに基づき、複数のボリュームデータを作成する再構成処理部と、
    前記複数のボリュームデータの少なくとも一部に基づき、前記周期的な動きの軌跡を示す軌跡画像を作成する軌跡画像作成部と、
    ボリュームデータに基づく画像に対し、前記軌跡画像を重畳して前記表示部に表示させる表示制御部と、
    を有することを特徴とする画像表示装置。
  20. 周期的な動きを伴う部位を含む被検体を一周期の間、X線でスキャンすることで取得された複数の検出データに基づき、再構成処理部が複数のボリュームデータを作成するステップと、
    軌跡画像作成部が、前記複数のボリュームデータの少なくとも一部に基づき、前記周期的な動きの軌跡を示す軌跡画像を作成するステップと、
    表示制御部が、ボリュームデータに基づく画像に対し、前記軌跡画像を重畳して表示部に表示させるステップと、
    を有することを特徴とする画像表示方法。
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