JP2013169313A - 折り畳み椅子 - Google Patents
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Abstract
【課題】折り畳み姿勢にして壁面や他の家具等に立てかけた状態では床面に対して後脚体が滑り難くできるとともに、着座者が着座していない使用状態では床面に対して滑りやすくできる折り畳み椅子を提供する。
【解決手段】折り畳み動作可能な折り畳み椅子Cであり、後脚体12に設けられ折り畳み姿勢で立て掛けた場合にのみ床面Fに接して後脚体12が床面Fに対して滑動するのを抑制する転倒防止部材と、後脚体12に設けられ使用姿勢で着座者の荷重が作用していない場合に床面Fに接して後脚体12が床面Fに対して滑動するのを助長する滑動促進部材とを具備する構成にした。
【選択図】図7
【解決手段】折り畳み動作可能な折り畳み椅子Cであり、後脚体12に設けられ折り畳み姿勢で立て掛けた場合にのみ床面Fに接して後脚体12が床面Fに対して滑動するのを抑制する転倒防止部材と、後脚体12に設けられ使用姿勢で着座者の荷重が作用していない場合に床面Fに接して後脚体12が床面Fに対して滑動するのを助長する滑動促進部材とを具備する構成にした。
【選択図】図7
Description
本発明は、会議室や集会場等で好適に使用される折り畳み椅子に関する。
従来、この種の折り畳み椅子として、座を前脚体と後脚体とにより支持してなり、前記前脚体と後脚体とが略平行に折り畳まれる折り畳み姿勢と座を前後に拡開した前後の脚体とにより支持する使用姿勢との間で折り畳み動作可能なものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
ところで、この種の椅子は、前脚体及び後脚体が金属製の水平フレーム部と縦フレーム部とにより構成されているのが一般的である。そして、折り畳み姿勢において壁や他の家具等に立て掛けた際には後脚の水平フレーム部が床面に接するものとなり、一方で、使用姿勢においては前脚体及び後脚体の各水平フレーム部が床面に接することになる。しかして従来のものは、前記水平フレーム部が金属パイプ等により作られているため床面に対して滑りやすい。そのため、着座者が着座していない使用状態においては、この椅子を床面に対して滑らせて並べ替えや位置合わせを容易に行うことができるが、折り畳み姿勢にして椅子を壁面等に立て掛けた状態においては後脚体が床面に対して滑り易くなってしまい、転倒を招くという不具合がある。
このような転倒を防止するためには、後脚体に床面に対する滑り止め対策を施せばよいが、このようにした場合には、前述した並べ替えや位置合わせの際に椅子を移動させにくいという不具合が生ずることとなり、ジレンマが生じていた。
本発明は、以上のような事情に着目してなされたもので、上述した不具合、すなわち、上述したジレンマを解消することが可能な折り畳み椅子を提供することにある。
すなわち、本発明の折り畳み椅子は次の構成をなしている。
請求項1に記載の折り畳み椅子は、座を前脚体と後脚体とにより支持してなり、前記前脚体と後脚体とが略平行に折り畳まれる折り畳み姿勢と座を前後に拡開した前後の脚体とにより支持する使用姿勢との間で折り畳み動作可能な折り畳み椅子であって、前記後脚体に設けられ前記折り畳み姿勢で立て掛けた場合に床面に接して前記後脚体が前記床面に対して滑動するのを抑制する転倒防止部材と、前記後脚体に設けられ前記使用姿勢で着座者の荷重が作用していない場合に前記床面に接して前記後脚体が床面に対して滑動するのを助長する滑動促進部材とを具備してなるものである。
請求項2に記載の折り畳み椅子は、請求項1に係る構成において、前記転倒防止部材が軟質樹脂製のものであり、前記滑動促進部材が硬質樹脂製のものである。
請求項3に記載の折り畳み椅子は、請求項1又は2に係る構成において、前記後脚体が、水平フレーム部と縦フレーム部とを備えたものであり、前記水平フレーム部に装着したキャップに前記転倒防止部材と前記滑動促進部材とが設けられているものである。
請求項4に記載の折り畳み椅子は、請求項3に係る構成において、前記キャップが、軟質樹脂製の転倒防止部材と硬質樹脂製の滑動促進部材とを一体に二重成形したものである。
請求項5に記載の折り畳み椅子は、請求項4に係る構成において、前記後脚体の水平フレーム部が横断面略楕円形状をなすものであり、前記キャップがこの水平フレーム部の外周に外嵌されたものである。
請求項6に記載の折り畳み椅子は、座を前脚体と後脚体とにより支持してなり、前記前脚体と後脚体とが略平行に折り畳まれる折り畳み姿勢と座を前後に拡開した前後の脚体とにより支持する使用姿勢との間で折り畳み動作可能な折り畳み椅子であって、前記後脚体に設けられ前記折り畳み姿勢で立て掛けた場合にのみ床面に接して前記後脚体が前記床面に対して滑動するのを抑制する転倒防止部材と、前記後脚体に設けられ前記使用姿勢で着座者の荷重が作用していない場合に前記床面に接して前記後脚体が床面に対して滑動するのを助長する滑動促進部材と、前記使用姿勢において着座による荷重が作用した場合に前記滑動促進部材とともに又は前記滑動促進部材に代わって床面に接し前記後脚体が前記床面に対して滑動するのを防止する滑動抑制部材とを具備してなるものである。
以上説明したように本発明によれば、折り畳み姿勢にして壁面や他の家具等に立てかけた状態では床面に対して後脚体が滑り難くできるとともに、着座者が着座していない使用状態では床面に対して滑りやすくできる折り畳み椅子を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態を、図1〜12を参照して説明する。
この実施形態は、本発明を、会議室や集会場等で好適に使用される折り畳み椅子Cに適用したものである。この折り畳み椅子Cは、折り畳み姿勢(T)でスタッキング可能な構成、すなわち、この折り畳み椅子Cは、同一形状の他の折り畳み椅子(図示せず)を、複数上下方向に重ね合わせ、スタッキングすることができるようになっている。このため、不使用時には倉庫等の保管場所に多数の折り畳み椅子Cを効率的に収納することができ、例えば、体育館やスタジアム等といった一時的な集会があるような場所においても好適に使用される。
この折り畳み椅子Cは、前脚体11と、後脚体12と、前脚体11及び後脚体12により支持される座13と、前脚体11の上部に設けられた背凭れ部14とを備えている。折り畳み椅子Cは、座13を前脚体11と後脚体12とにより支持してなり、前脚体11と後脚体12とが略平行に折り畳まれる折り畳み姿勢(T)と座13を前後に拡開した前後の脚体11、12とにより支持する使用姿勢(U)との間で折り畳み動作可能なものである。しかして、本実施形態における折り畳み椅子Cは、後脚体12に設けられ折り畳み姿勢(T)で立て掛けた場合に床面Fに接して後脚体12が床面Fに対して滑動するのを抑制する転倒防止部材21と、後脚体12に設けられ使用姿勢(U)で着座者Pの荷重が作用していない場合に床面Fに接して後脚体12が床面Fに対して滑動するのを助長する滑動促進部材22と、使用姿勢(U)において着座による荷重が作用した場合に滑動促進部材22とともに床面Fに接し後脚体12が床面Fに対して滑動するのを防止する滑動抑制部材23とを具備している。以下、詳述する。
折り畳み椅子Cは、いわゆる椅子としての基本的機能を発揮する主要部分を構成する椅子本体1と、この椅子本体1に取り付けられて床面Fと椅子本体1との間に介在する介在体たるキャップ2とを具備している。キャップ2は、椅子本体1に対して着脱可能に構成している。
椅子本体1は、着座面13aを有する座13と、座13を支持する前脚体11及び後脚体12と、前脚体11の上に設けられた背凭れ部14とを備えている。
前脚体11は、略楕円形状をなすアルミパイプを枠状に折り曲げて構成したものであり、床面Fに対して略水平になるように設けられた水平フレーム部111と、この水平フレーム部111の両端から連続するとともに水平フレーム部111に対して略直交する方向に延びる左右の縦フレーム部112とを備えたものである。前脚体11の水平フレーム部111及び縦フレーム部112はそれぞれ縦断面が略楕円形状をなしている。左右の縦フレーム部112には内側面に座支持軸(図示せず)が設けられており座12の左右両側部を回転可能に支持している。
後脚体12は、前脚体11と同様に略楕円形状をなすアルミパイプを枠状に折り曲げて構成したものであり、床面Fに対して略水平になるように設けられた水平フレーム部121と、水平フレーム部121の両端から連続するとともに水平フレーム部121に対して略直交する方向に延びる縦フレーム部122とを備えたものである。後脚体12の水平フレーム部121及び縦フレーム部122はそれぞれ縦断面が略楕円形状をなしている。後脚体12の左右の縦フレーム部122の上端には座13の左右両側部を回転可能に支持する支持部123が配されている。この支持部123は、折り畳み椅子Cが使用姿勢(U)と折り畳み姿勢(T)とをとり得るようにするため、縦フレーム部122に対して進退可能に設けられている。
背凭れ部14は、前脚体11の上部すなわち前脚体11の縦フレーム部112の上に連続して形成されたものであり、前脚体11の左右の縦フレーム部112からそれぞれ延設された左右の背凭れフレーム部141と、これら背凭れフレーム部141間に設けられ着座者Pの背に添設して支える背凭れ本体142とを具備してなる。背凭れ本体142は、樹脂により形成されたものである。なお、折り畳み椅子Cを移動する際、折り畳み椅子Cを折り畳み姿勢(T)に折り畳んだり使用姿勢(U)に広げたりする際、或いは、折り畳み椅子Cを壁面等の立て掛け対象体Wに立て掛ける際には、主として背凭れ部14の一部を把持したり、背凭れ部14の一部を押したりして行われる。
本実施形態である折り畳み椅子Cは、以上のようにしてなる椅子本体1に、床面Fとの介在体であるキャップ2を備えている。
キャップ2は、床面Fと椅子本体1の間に介在するものであり、後脚体12の水平フレーム部121の外周に外嵌されて取り付けられている。本実施形態では、キャップ2は、水平フレーム121の左右2箇所に配されている。
キャップ2は、折り畳み椅子Cが折り畳み姿勢(T)にあるとともに後脚体12の水平フレーム部121が背凭れ部14よりも下に位置する状態で、背凭れ部14を壁面や家具等の立て掛け対象体Wに添設させて立て掛けた場合にのみ床面Fに直接的に接して後脚体12が床面Fに対して不意に移動することを抑制する軟質樹脂製の転倒防止部材21を備えている。また、キャップ2は、後脚体12に設けられ折り畳み椅子Cが使用姿勢(U)にあるとともに着座者Pの荷重が作用していない場合に、床面Fに接して後脚体12が床面Fに対して滑らかに移動するのを助長する硬質樹脂製の滑動促進部材22を備えている。さらに、キャップ2は、折り畳み椅子Cが使用姿勢(U)にあるとともにこの使用姿勢(U)にある折り畳み椅子Cに着座による荷重が作用した場合に滑動促進部材22とともに床面Fに接し後脚体12が床面Fに対して移動するのを防止する軟質樹脂製の滑動抑制部材23とを具備してなる。
本実施形態では、転倒防止部材21と滑動抑制部材23とが共通の樹脂により一体的に成形されている。さらに、転倒防止部材21及び滑動抑制部材23の一体成形体Yと滑動促進部材22とは一体的に二重成形されている。換言すれば、本実施形態のキャップ2は、転倒防止部材21と滑動抑制部材23の一体成形体Yと当該一体成形体Yと異なる樹脂からなる滑動促進部材22とを一体的に二色成形(ダブルモールド)してなるものである。
転倒防止部材21は、エラストマー等の軟質樹脂により作られたもので、カーペットやフローリング等の床面Fに接した場合に、一定のグリップ力を発揮し得る摩擦抵抗力を有するものである。滑動促進部材22は、ポリプロピレンやナイロン等の硬質樹脂により作られたもので、カーペットやフローリング等の床面Fに接した場合に、前記転倒防止部材21と比べて弱い摩擦抵抗力を有し、床面Fに対して滑りやすいものである。滑動抑制部材23は、転倒防止部材21と同様に、エラストマー等の軟質樹脂により作られたもので、カーペットやフローリング等の床面Fに接した場合に、一定のグリップ力を発揮し得る摩擦抵抗力を有するものである。
本実施形態のキャップ2は、図2及び図3に示すように、左右方向中間部を中心線とした左右対称形状をなしている。
滑動促進部材22は、後脚体12の楕円形状の水平フレーム部121を包むように把持するための形状である側面視ないし断面視において水平フレーム部121の形状に対応させた略C字状をなすフレーム取付部221と、このフレーム取付部221に一端側を支持させるとともに他端側を自由端とし、フレーム取付部221に片持ち梁的に支持された床当接部222とを具備している。床当接部222の下面222aは床面Fに直接的に接するようになっており、滑らかな平坦面に形成されている。一方、床当接部222の上側における床当接部222とフレーム取付部221との間には、所定の空間領域である空間部223が設けられている。床当接部222は、フレーム取付部221の左右両側の2箇所に設けられている。
転倒防止部材21は、フレーム取付部221の外側に配され、フレーム取付部221の左右幅寸法と略同じ左右幅寸法を有した底面視略長方形状のものであり、床当接部222の後側に隣接させて配されている。滑動抑制部材23は、フレーム取付部221の外側に位置し、左右の床当接部222の間に配され、且つ、転倒防止部材21の左右方向中央部の前に配された四角形状のものである。前述の通り、転倒防止部材21と滑動抑制部材23は共通の材質を用いた一体成形体Yであり、図3に示すように、この一体成形体Yは、底面視において略T字状の形状、換言すれば前方に向かって突出させた凸字状をなしている。
なお、図4及び図5は、使用姿勢(U)にあり、且つ、着座者Pが着座していない状態の折り畳み椅子Cにおけるキャップ2及び後脚体12の水平フレーム部121の部分拡大断面図である。同図に示されるように、着座者Pの荷重が作用していない状態においては、滑動促進部材22の床当接部222の下面222aは、転倒防止部材21及び滑動抑制部材23の下面21a、23aよりも下に位置するように設定されている。
続いて、本実施形態の折り畳み椅子Cの作用について説明する。
折り畳み椅子Cを、折り畳み姿勢(T)にした状態で、壁面や他の家具等の立て掛け対象体Wに対して立て掛けた場合、すなわち、折り畳み椅子Cにおける背凭れ部14の背面側の適宜の部位を立て掛け対象体Wに当接させるようにして立て掛けた場合、折り畳み椅子Cは、図7に示すように床面Fに対して直角ではなく、斜めに傾いた姿勢に維持される。この際、キャップ2の転倒防止部材21の下面21aが、図8に示すように、床面Fに直接当接することになる。そして、転倒防止部材21は、床面Fに対して一定のグリップ力を発揮して床面Fに対して滑るのを抑制することになる。なお、本実施形態においては、後脚体12の縦フレーム部122が床面に対して約80°に傾いた姿勢となっている(すなわち図7における傾斜角度α=約80°である)。換言すれば、この折り畳み椅子Cは、立て掛け対象体Wに背凭れ部14を当接させることにより立て掛けた場合、つまり、折り畳み姿勢(T)で床面Fに対して所定の傾斜角度αで傾いた状態にある場合には、転倒防止部材21の下面21aが床面Fに直接当接するようになっている。所定の傾斜角度αは、転倒防止部材21の配置により適宜設定することが可能である。
一方、折り畳み椅子Cを、図9に示すように使用姿勢(U)にした状態で、且つ、着座者Pが着座していない状態、すなわち折り畳み椅子Cが着座者Pの荷重が作用していない使用姿勢(U)にある場合には、図10に拡大して示すように、キャップ2の滑動促進部材22が床面Fに直接的に接することになる。より具体的に言えば、滑動促進部材22の床当接部222の下面が床面Fに直接的に接した状態になる。その結果、床当接部222が床面Fに対して滑りやすくなっているので、使用者等が折り畳み椅子Cを前後左右方向に移動させるべく床面Fを擦るように動かした場合であっても、後脚体12が床面Fに対して滑らかに滑動することになる。
更に、折り畳み椅子Cを、図11に示すように使用姿勢(U)にした状態で、且つ、着座者Pが着座している状態、すなわち折り畳み椅子Cに対して着座者Pの着座による荷重が作用した場合には、次のようになる。すなわち、図12に示すように、一定の荷重を受けた床当接部222が上方に付勢され、床当接部222の基端部分222bが弾性変形して、床当接部222が当該床当接部222の上側領域に形成された空間部223に移動する。そして、床当接部222が上方に移動されることに伴い、床面Fには床当接部222の下面222aとともに左右の床当接部222間に配された滑動抑制部材23の下面23aが接することになる。このため、着座者Pが着座している状態においては、滑動抑制部材23の床面Fに対するグリップ力が作用し、着座時に折り畳み椅子Cが床面Fに対して安易に滑ってしまうのを好適に抑制するものとなる。
このように、本実施形態に係る折り畳み椅子Cは、後脚体12に設けられ折り畳み姿勢(T)で立て掛けた場合にのみ床面Fに接して後脚体12が床面Fに対して滑動するのを抑制する転倒防止部材21と、後脚体12に設けられ使用姿勢(U)で着座者Pの荷重が作用していない場合に床面Fに接して後脚体12が床面Fに対して滑動するのを助長する滑動促進部材22とを具備している。このため、折り畳み姿勢(T)にして壁面や他の家具等に立てかけた状態では床面Fに対して後脚体12が滑り難くできるとともに、着座者Pが着座していない使用状態(U)では床面Fに対して滑りやすくでき、多様な状況に対応した適切な接地力を発揮することができる折り畳み椅子Cを提供することができるものとなる。
また、転倒防止部材21が軟質樹脂製のものであり、滑動促進部材22が硬質樹脂製のものであるため、樹脂の性質を異ならせることによって床面Fに対する摩擦力の大小を設定させることができるとともに比較的簡易な構成によって所期の目的を達成することができる。
後脚体12が、水平フレーム部121と縦フレーム部122とを備え、水平フレーム部121に装着したキャップ2に転倒防止部材21と滑動促進部材22とが設けられているので、大がかりな構成を取る必要が無いものとなる。
キャップ2が、軟質樹脂製の転倒防止部材21と硬質樹脂製の滑動促進部材22とを一体に二重成形したものであるため、折り畳み椅子Cに相応させた簡易化・コンパクト化に向けた設計の自由度を高めることができるものとなる。
後脚体12の水平フレーム部121が横断面略楕円形状をなすものであり、キャップ2が水平フレーム部121の外周に外嵌されたものであるため、位置決めを容易に行うことができるものとなっている。
更に、本実施形態では、使用姿勢(U)において着座による荷重が作用した場合に滑動促進部材22とともに床面Fに接し後脚体12が床面Fに対して滑動するのを防止する滑動抑制部材23を具備しているため、着座時の折り畳み椅子Cが床面Fに対して滑るのを好適に抑制するものとなる。
なお、本発明は、以上に詳述した実施形態に限られるものではない。
折り畳み椅子は、必ずしも背凭れ部を備えている必要は無い。すなわち、折り畳み椅子は、座と前後の脚部により構成されているものであればよく、折り畳み姿勢において、座の後端部などを立て掛け対象体に添設させて立て掛けるようにしてもよい。
転倒防止部材、滑動促進部材、及び、滑動抑制部材は、樹脂以外のものを用いるようにしても良く、例えば、木材、金属、紙、布などを適宜利用して床面との摩擦力を設定するようにしても良い。
転倒防止部材や滑動抑制部材は、滑動促進部材と同一の樹脂を採用してもよい。例えば、転倒防止部材や滑動抑制部材の外面に、床面との摩擦力を高めるための溝を形成し、これら転倒防止部材や滑動抑制部材の外面に床面に対するグリップ力を付与するようにしても良い。
転倒防止部材、滑動促進部材、及び、滑動抑制部材は、本実施形態に示すようなキャップに設けたものには限られず、例えば、後脚体の水平フレームに適宜の方法で設けるようにしたものでもよい。
前脚体や後脚体の断面形状は、楕円形状のものに限定されるものではなく、種々の形状のものを採用することができる。本実施形態に示されるような楕円形状のものであれば単純な円形状のものと比べて、容易に位置決めをすることができる。
転倒防止部材、滑動促進部材、及び、滑動抑制部材の配置及び構成については、種々の態様があり、本実施形態に示されるものには限定されない。例えば、上述した実施形態では、転倒防止部材と滑動抑制部材とが共通の樹脂により一体に形成されているものを示しているが、転倒防止部材と滑動抑制部材とが別体をなしていても良い。
また、キャップに設けられた転倒防止部材と滑動抑制部材とは、必ずしも明確に異なる位置に配されるものには限られない。つまり、部分的に転倒防止部材としての機能と滑動抑制部材としての機能とを兼ねた部分が存在していても良い。
上述した実施形態では、滑動抑制部材が、使用姿勢において着座による荷重が作用した場合に滑動促進部材とともに床面に接するように構成していたが、このようなものには限定されず、使用姿勢において着座による荷重が作用した場合に滑動促進部材に代わって床面に接するものであってもよい。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
1…椅子本体
11…前脚体
12…後脚体
13…座
2…キャップ(介在体)
21…転倒防止部材
22…滑動促進部材
23…滑動抑制部材
F…床面
T…折り畳み姿勢
U…使用姿勢
P…着座者
W…立て掛け対象体
11…前脚体
12…後脚体
13…座
2…キャップ(介在体)
21…転倒防止部材
22…滑動促進部材
23…滑動抑制部材
F…床面
T…折り畳み姿勢
U…使用姿勢
P…着座者
W…立て掛け対象体
Claims (6)
- 座を前脚体と後脚体とにより支持してなり、前記前脚体と後脚体とが略平行に折り畳まれる折り畳み姿勢と座を前後に拡開した前後の脚体とにより支持する使用姿勢との間で折り畳み動作可能な折り畳み椅子であって、
前記後脚体に設けられ前記折り畳み姿勢で立て掛けた場合に床面に接して前記後脚体が前記床面に対して滑動するのを抑制する転倒防止部材と、前記後脚体に設けられ前記使用姿勢で着座者の荷重が作用していない場合に前記床面に接して前記後脚体が床面に対して滑動するのを助長する滑動促進部材とを具備してなることを特徴とする折り畳み椅子。 - 前記転倒防止部材が軟質樹脂製のものであり、前記滑動促進部材が硬質樹脂製のものである請求項1記載の折り畳み椅子。
- 前記後脚体が、水平フレーム部と縦フレーム部とを備えたものであり、前記水平フレーム部に装着したキャップに前記転倒防止部材と前記滑動促進部材とが設けられている請求項1又は2記載の折り畳み椅子。
- 前記キャップが、軟質樹脂製の転倒防止部材と硬質樹脂製の滑動促進部材とを一体に二重成形したものである請求項3記載の折り畳み椅子。
- 前記後脚体の水平フレーム部が横断面略楕円形状をなすものであり、前記キャップがこの水平フレーム部の外周に外嵌されたものである請求項4記載の折り畳み椅子。
- 座を前脚体と後脚体とにより支持してなり、前記前脚体と後脚体とが略平行に折り畳まれる折り畳み姿勢と座を前後に拡開した前後の脚体とにより支持する使用姿勢との間で折り畳み動作可能な折り畳み椅子であって、
前記後脚体に設けられ前記折り畳み姿勢で立て掛けた場合にのみ床面に接して前記後脚体が前記床面に対して滑動するのを抑制する転倒防止部材と、前記後脚体に設けられ前記使用姿勢で着座者の荷重が作用していない場合に前記床面に接して前記後脚体が床面に対して滑動するのを助長する滑動促進部材と、前記使用姿勢において着座による荷重が作用した場合に前記滑動促進部材とともに又は前記滑動促進部材に代わって床面に接し前記後脚体が前記床面に対して滑動するのを防止する滑動抑制部材とを具備してなることを特徴とする折り畳み椅子。
Priority Applications (1)
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Publications (1)
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JP (1) | JP2013169313A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017207923A (ja) * | 2016-05-18 | 2017-11-24 | 富士通株式会社 | 電子機器 |
-
2012
- 2012-02-21 JP JP2012034723A patent/JP2013169313A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017207923A (ja) * | 2016-05-18 | 2017-11-24 | 富士通株式会社 | 電子機器 |
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