JP2013168329A - フィルム、電解質膜補強部材、補強部材付き電解質膜および燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の課題は、耐加水分解性および寸法安定性を有する電解質膜補強部材用フィルムを提供することである。
【解決手段】本発明に係るフィルム100は、電解質膜補強部材に好適に用いられるフィルムであって、樹脂層200を備える。樹脂層200は、主に非晶性のポリエーテル樹脂からなる。樹脂層200の少なくとも一方の面には、フッ素樹脂がコーティングされているか、またはフッ素化処理が施されていることが好ましい。
【選択図】図1
【解決手段】本発明に係るフィルム100は、電解質膜補強部材に好適に用いられるフィルムであって、樹脂層200を備える。樹脂層200は、主に非晶性のポリエーテル樹脂からなる。樹脂層200の少なくとも一方の面には、フッ素樹脂がコーティングされているか、またはフッ素化処理が施されていることが好ましい。
【選択図】図1
Description
本発明は、フィルム、電解質膜補強部材、補強部材付き電解質膜および燃料電池に関する。
従来から、燃料電池に用いられる固体高分子電解質膜をはじめとする電解質膜には、発電効率を向上させるために、電気抵抗の低減が求められている。電気抵抗を低減させるためには、なるべく厚みの薄い電解質膜を用いることが好ましい。しかし、電解質膜の厚みを薄くすることで、電解質膜の機械的強度が低下する。そのため電解質膜は破損しやすくなり、電解質膜の取り扱いが難しくなるという問題がある。
そこで、電解質膜を補強するために電解質膜補強部材(以下、「補強部材」という)が用いられる(例えば、特許文献1参照)。補強部材の材料として、例えば、ポリフェニレンサルファイド繊維を主体としたものが用いられる。この補強部材を用いて電解質膜を補強することによって、電解質膜の機械的強度が向上する。なお、この補強部材の表面には、電解質膜との接着性向上のために、例えば、フッ素ガス処理が施されることがある。
これまでの補強部材は、耐加水分解性に優れているが寸法安定性については十分なものとなっていないため、長期間にわたって電解質膜へ機械的強度を付与するという点では満足するものではなかった。
本発明の目的は、耐加水分解性および寸法安定性に優れる電解質膜補強部材に用いられるフィルムを提供することである。
(1)
本発明に係るフィルムは、電解質膜補強部材に用いられるフィルムであって、前記フィルムが、主に非晶性のポリエーテル樹脂で構成されている樹脂層を含むことを特徴とする。
本発明に係るフィルムは、電解質膜補強部材に用いられるフィルムであって、前記フィルムが、主に非晶性のポリエーテル樹脂で構成されている樹脂層を含むことを特徴とする。
前記フィルムが主に非晶性のポリエーテル樹脂で構成されている樹脂層を含むので、補強部材として耐加水分解性、寸法安定性および打ち抜き等の加工性に優れる。そのため、このフィルムは、長期間にわたって電解質膜の機械的強度を補強することができる。なお、寸法安定性とは、温度などの周囲の条件に変動が生じても、その寸法を保持する性能をいう。
ここで、非晶性のポリエーテル樹脂とは、主に結晶構造を形成しないポリエーテル樹脂を示す。言いかえると、示差走査熱量分析(DSC)による融点の吸熱ピークの測定を行ったときに明確な吸熱ピークを示さないポリエーテル樹脂をいい、対象となる材料について示差走査熱量分析による融点の吸熱ピークの測定を行ったときに求められる融解熱Efが検出不能であるのが好ましい。ただし、融解熱としては、ガラス転移点の吸熱ピークの熱量は含まないものとする。融点の吸熱ピークの測定条件は特に限定されないが、例えば、対象となるポリエーテル樹脂を、昇温速度:10℃/分で250℃まで昇温し、さらに、降温速度:10℃/分で降温した後、昇温速度:10℃/分で昇温したときに測定される値を融解熱として求めることができる。
このような非晶性のポリエーテル樹脂は寸法安定性、高密着性および、適度な剛性を有し、かつ脆性が低いという機械特性を示すという特徴を有する。このため、非晶性のポリエーテル樹脂を電解質膜補強部材に含むことで、電池が発熱した場合であっても、電解質膜補強部材の寸法が保持されることで、電解質膜の変形を防ぎ、その高密着性により、繰り返し加熱、冷却を繰り返しても、電解質膜からの剥離が起こりにくい。また、ポリエーテル樹脂の前記のような機械特性は、打ち抜き性を向上させる。打ち抜き性とは、例えば、任意の形状に打ち抜いた際に、バリや割れが発生しにくい性能をいう。これらの特徴により、本発明のフィルムは、電解質膜補強部材として、電解質膜への高い密着性を有し、広い温度域での高い寸法安定性を有する。また、フィルムの高い打ち抜き性により、このような電解質補強部材を任意の形状に容易に加工でき、電解質補強部材の生産性を向上することができる。
(2)
上述(1)のフィルムにおいて、前記樹脂層は、特に限定されないが、例えばポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂およびポリサルホン樹脂からなる群のうち、少なくとも1つ以上を含むことが好ましい。
上述(1)のフィルムにおいて、前記樹脂層は、特に限定されないが、例えばポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂およびポリサルホン樹脂からなる群のうち、少なくとも1つ以上を含むことが好ましい。
前記フィルムは、上述の樹脂を含むことにより、任意の形状により容易に加工でき、より高い電解質膜との密着性を有し、より広い温度域での高い寸法安定性が得られるという効果を有する。ポリエーテルイミド樹脂とは、式(1)で表わされる繰り返し単位を有する化合物である。
(3)
上述(1)〜(2)のいずれかに記載のフィルムにおいて、前記樹脂層はポリエーテルイミド樹脂を含むことが好ましい。前記フィルムは、前記樹脂層にポリエーテル樹脂を含むことにより、耐加水分解性、寸法安定性および打ち抜き性等の加工性がより向上する。特に、150℃以上200℃以下の高温における寸法安定性が良好である。
上述(1)〜(2)のいずれかに記載のフィルムにおいて、前記樹脂層はポリエーテルイミド樹脂を含むことが好ましい。前記フィルムは、前記樹脂層にポリエーテル樹脂を含むことにより、耐加水分解性、寸法安定性および打ち抜き性等の加工性がより向上する。特に、150℃以上200℃以下の高温における寸法安定性が良好である。
(4)
上述(1)〜(3)のいずれかに記載のフィルムにおいて、前記樹脂層の少なくとも一方の面には、フッ素樹脂層が設けられていることが好ましい。
上述(1)〜(3)のいずれかに記載のフィルムにおいて、前記樹脂層の少なくとも一方の面には、フッ素樹脂層が設けられていることが好ましい。
補強部材用フィルムは、表面に設けられたフッ素樹脂を主成分とする層が電解質膜と接着することによって、電解質膜に対する接着性がより向上する。同様に、前記フィルムは、フッ素化処理が施された箇所で電解質膜と接着することによっても、電解質膜に対する接着性がより向上する。フッ素樹脂層は、前記樹脂層の少なくとも一方の面にコーティング、またはフッ素処理により設けることができる。また、フッ素樹脂を主成分とするフィルムを前記樹脂層の表面上に積層することにより設けることもできる。なお、フィルム積層によりフッ素樹脂層を設ける場合、フッ素樹脂層と前記樹脂層との間には、接着性を向上させるために、例えば、エポキシ変性ポリイミド系接着剤、エポキシ変性シリコーン系接着剤等の接着性樹脂層を設けてもよい。
(5)
本発明に係る電解質膜補強部材(以下、「補強部材」という)は、上述(1)〜(4)のいずれかのフィルムを加工して得られる。
本発明に係る電解質膜補強部材(以下、「補強部材」という)は、上述(1)〜(4)のいずれかのフィルムを加工して得られる。
耐加水分解性および寸法安定性を有する補強部材によって、電解質膜が補強される。そのため、補強部材付き電解質膜(以下、「補強電解質膜」という)は長期間にわたって機械的強度を維持することができる。
(6)
本発明に係る補強部材は、上述(1)〜(4)のいずれかのフィルムと同じ材質であって、枠状に形成されている。
本発明に係る補強部材は、上述(1)〜(4)のいずれかのフィルムと同じ材質であって、枠状に形成されている。
耐加水分解性および寸法安定性を有する枠状の補強部材によって、電解質膜の周縁近傍が補強される。そのため、補強電解質膜は長期間にわたって機械的強度を維持することができる。
(7)
本発明に係る補強電解質膜は、電解質膜の少なくとも一方の面に、上述(5)または(6)の補強部材を備える。
本発明に係る補強電解質膜は、電解質膜の少なくとも一方の面に、上述(5)または(6)の補強部材を備える。
補強部材は機械的強度に優れるので、補強電解質膜は長期間にわたる使用であっても信頼性に優れる。
(8)
本発明に係る燃料電池は、上述(7)の補強電解質膜を用いて作製される。
本発明に係る燃料電池は、上述(7)の補強電解質膜を用いて作製される。
補強電解質膜は長期間にわたって機械的強度を維持することができるので、燃料電池は長期間安定して使用することができる。
本発明に係る電解質膜補強部材に用いられるフィルムは、耐加水分解性、および寸法安定性に優れるものであり、燃料電池に用いられる固体高分子電解質膜をはじめとする電解質膜を長期間にわたり補強することが可能である。さらに、本発明に係るフィルムは、打ち抜き加工性に優れるものであり、前記電解質膜補強部材を効率よく生産することができる。
<電解質膜補強部材用フィルム>
図1に示されるように、本発明の一実施形態に係るフィルム100は、樹脂層200を備える。
図1に示されるように、本発明の一実施形態に係るフィルム100は、樹脂層200を備える。
樹脂層200は、シート状であり、主に非晶性のポリエーテル樹脂からなる。また、補強部材用フィルム100と電解質膜500との接着性を、より高めるために、例えば、樹脂層200中にフッ素樹脂またはフッ素粒子を添加することもできる。
前記樹脂層200は、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂およびポリサルホン樹脂からなる群のうち、少なくとも1つ以上を含むことが好ましい。
樹脂層200の作製方法は、樹脂フィルムを作成する公知の方法を用いることができ、例えば、キャスト法、Tダイ法、インフレーションダイ法による製膜が挙げられる。
樹脂層200は、より良好な寸法安定性を得るために、ガラス転移点が200℃以上であることが好ましい。さらに210℃以上であることが好ましい。前記フィルムがこの範囲にあることで、より高温での寸法安定性に優れる。
樹脂層200の厚みは、10μm〜100μmであることが好ましい。さらに、20μm〜75μmであることが好ましい。さらに、25μm〜50μmであることが好ましい。前記フィルムがこの範囲にあることで、電解質膜を十分に補強し、かつ燃料電池の厚みを最小限に抑えることができる。
<補強部材付き電解質膜>
図2に示されるように、補強部材付き電解質膜(以下、「補強電解質膜」という)400は、主に、電解質膜500と、電解質膜500を挟んで配置される1対の電解質膜補強部材101(以下、「補強部材101」という)とから構成される。補強電解質膜400は、補強部材101によって補強されている。
図2に示されるように、補強部材付き電解質膜(以下、「補強電解質膜」という)400は、主に、電解質膜500と、電解質膜500を挟んで配置される1対の電解質膜補強部材101(以下、「補強部材101」という)とから構成される。補強電解質膜400は、補強部材101によって補強されている。
電解質膜500は、プロトン(H+)伝導性が高く、電子絶縁性であり、かつ、ガス不透過性である公知の固体高分子電解質膜などが用いられる。電解質膜500の材料として、例えば、含フッ素高分子を骨格とし、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基、ホスホン基などの基を有する樹脂が用いられる。
電解質膜500の厚みは、電気抵抗に大きな影響を及ぼす要素である。そのため、電解質膜500の厚みは、電子絶縁性およびガス不透過性を損なわない限りにおいて、なるべく薄いものが求められている。電解質膜500は、例えば、1μm以上70μm以下の厚みで形成される。
補強部材101は、例えば、所定の大きさに裁断したフィルム100を四角枠状に打ち抜き加工することによって得らえる。なお、補強部材101は、シート状のフィルム100を経ずに、直接、四角枠状の形状に形成されてもよい。また、補強部材101は、枠状であればよく、四角枠状に代えて、丸枠状または三角枠状であってもよい。
1対の補強部材101は、電解質膜500の周縁に沿って、電解質膜500の両面にそれぞれ接着される。この補強部材101によって、電解質膜500の周縁近傍が補強される。なお、補強電解質膜400の強度は低下するが、補強電解質膜400の製造コストを低減させるために、電解質膜500の片面にのみ、補強部材101が接着されてもよい。
電解質膜500と補強部材101との接着は、例えば、60℃以上230℃以下の加熱によって行われる。なお、電解質膜500と補強部材101との接着は、加熱プレスまたは熱ロールを利用して、加熱と同時に適宜加圧して行われてもよい。
<燃料電池>
図3に示されるように、燃料電池600は、補強電解質膜400と、空気極700と、燃料極800と、セパレータ900とを備える。具体的に、燃料電池600は、空気極700および燃料極800で挟まれた補強電解質膜400を、一対のセパレータ900で挟んで形成される。セパレータ900は、空気極700および燃料極800に反応ガスを供給するためのものである。空気極700、燃料極800、およびセパレータ900は、公知のものが用いられる。
図3に示されるように、燃料電池600は、補強電解質膜400と、空気極700と、燃料極800と、セパレータ900とを備える。具体的に、燃料電池600は、空気極700および燃料極800で挟まれた補強電解質膜400を、一対のセパレータ900で挟んで形成される。セパレータ900は、空気極700および燃料極800に反応ガスを供給するためのものである。空気極700、燃料極800、およびセパレータ900は、公知のものが用いられる。
次に、燃料電池600における直流電流の発生について説明する。酸素を含む反応ガスが、空気極700側に配置されたセパレータ900を通って、空気極700に供給される。また、水素を含む反応ガスが、燃料極800側に配置されたセパレータ900を通って、燃料極800に供給される。各反応ガスが空気極700および燃料極800にそれぞれ供給されると、燃料極800では水素分子(H2)の酸化反応が起こり、空気極700では酸素分子(O2)の還元反応が起こる。
燃料極800の酸化反応で生成されたH+イオンは、補強電解質膜400中を空気極700に向かって移動する。また、燃料極800の酸化反応で生成されたe−(電子)は、外部の負荷を通って空気極700に移動する。空気極700では、反応ガスに含まれる酸素と、燃料極800から移動してきたH+イオンおよびe−とが反応して、水が生成される。したがって、燃料電池600では、水素と酸素から直流電流が発生すると共に、水が生成される。
<本実施形態における効果>
樹脂層200が主に非晶性のポリエーテル樹脂からなるので、フィルム100は耐加水分解性、および寸法安定性に優れる。そのため、このフィルム100は、長期間にわたって電解質膜500の機械的強度を補強することができる。さらに、フィルム100は、打ち抜き性にも優れることから、電解質膜補強部材の生産性を向上することができる。
樹脂層200が主に非晶性のポリエーテル樹脂からなるので、フィルム100は耐加水分解性、および寸法安定性に優れる。そのため、このフィルム100は、長期間にわたって電解質膜500の機械的強度を補強することができる。さらに、フィルム100は、打ち抜き性にも優れることから、電解質膜補強部材の生産性を向上することができる。
耐加水分解性および寸法安定性を有する補強部材101によって、電解質膜500が補強される。そのため、補強電解質膜400は長期間にわたって機械的強度を維持することができる。
耐加水分解性および寸法安定性を有する枠状の補強部材101によって、電解質膜500の周縁近傍が補強される。そのため、補強電解質膜400は長期間にわたって機械的強度を維持することができる。
補強部材101は機械的強度に優れるので、補強電解質膜400は長期間にわたる使用であっても信頼性に優れる。
補強電解質膜400は長期間にわたって機械的強度を維持することができるので、燃料電池600は長期間安定して使用することができる。
<変形例>
(A)
図4に示されるように、フィルム100aでは、コーティング層300が、樹脂層200の片方の面に設けられてもよい。このコーティング層300は、フッ素樹脂を主成分とする電解質膜500との接着性を高める観点から設けられるものである。
(A)
図4に示されるように、フィルム100aでは、コーティング層300が、樹脂層200の片方の面に設けられてもよい。このコーティング層300は、フッ素樹脂を主成分とする電解質膜500との接着性を高める観点から設けられるものである。
コーティング層300は、樹脂層200にコーティングされたフッ素樹脂からなる。フッ素樹脂として、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、クロロトリフルオロエチレン・エチレン共重合体(ECTFE)、PTFE/PFA複合樹脂などが用いられる。また、樹脂層200と接着する接着成分と、上記のフッ素樹脂との混合物であるプライマー剤が、コーティング層300の材料として用いられてもよい。樹脂層200にフッ素樹脂をコーティングする方法は、公知の方法が用いられ、例えば、グラビアロール法、スプレー法、ロールコーター法などが用いられる。
フィルム100aを加工して得られる補強部材101は、コーティング層300が形成された側の面で電解質膜500と接触して、電解質膜500の周縁に沿って接着される。この補強部材101によって、電解質膜500の周縁近傍が補強される。
フィルム100aは、フッ素樹脂がコーティングされた箇所、すなわち、コーティング層300で電解質膜500と接着することによって、電解質膜500に対する接着性が向上する。
(B)
図5に示されるように、フィルム100bでは、コーティング層300が、樹脂層200の両方の面に設けられてもよい。この補強部材用フィルム100bを用いるとき、ユーザは、補強部材用フィルム100bのどちら側にコーティング層300が設けられているかを気にする必要がない。そのため、ユーザは、補強部材用フィルム100bを電解質膜500に効率よく接着することができる。
図5に示されるように、フィルム100bでは、コーティング層300が、樹脂層200の両方の面に設けられてもよい。この補強部材用フィルム100bを用いるとき、ユーザは、補強部材用フィルム100bのどちら側にコーティング層300が設けられているかを気にする必要がない。そのため、ユーザは、補強部材用フィルム100bを電解質膜500に効率よく接着することができる。
(C)
フィルム100a、100bでは、コーティング層300の形成に代えて、フッ素化処理が施されていてもよい。フッ素化処理は、例えば、フッ素ガス、またはフッ素ガスを含む混合ガスを、圧力および処理時間を適宜調整しつつ樹脂層200の表面に接触させて行う。フィルム100a、100bは、フッ素化処理が施された箇所で電解質膜500と接着することにより、電解質膜500に対する接着性が向上する。なお、フィルム100bは、一方の面にコーティング層300が設けられ、他方の面にフッ素化処理が施されていてもよい。
フィルム100a、100bでは、コーティング層300の形成に代えて、フッ素化処理が施されていてもよい。フッ素化処理は、例えば、フッ素ガス、またはフッ素ガスを含む混合ガスを、圧力および処理時間を適宜調整しつつ樹脂層200の表面に接触させて行う。フィルム100a、100bは、フッ素化処理が施された箇所で電解質膜500と接着することにより、電解質膜500に対する接着性が向上する。なお、フィルム100bは、一方の面にコーティング層300が設けられ、他方の面にフッ素化処理が施されていてもよい。
100、100a、100b フィルム
101 電解質膜補強部材(補強部材)
200 樹脂層
400 補強部材付き電解質膜(補強電解質膜)
500 電解質膜
600 燃料電池
700 空気極
800 燃料極
900 セパレータ
101 電解質膜補強部材(補強部材)
200 樹脂層
400 補強部材付き電解質膜(補強電解質膜)
500 電解質膜
600 燃料電池
700 空気極
800 燃料極
900 セパレータ
Claims (8)
- 電解質膜補強部材に用いられるフィルムであって、
前記フィルムが、主に非晶性のポリエーテル樹脂で構成されている樹脂層を含むことを特徴とするフィルム。 - 前記樹脂層は、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂およびポリサルホン樹脂からなる群のうち、少なくとも1つ以上を含む請求項1に記載のフィルム。
- 前記樹脂層は、ポリエーテルイミド樹脂を含む請求項1または2に記載のフィルム。
- 前記樹脂層の少なくとも一方の面には、フッ素樹脂層が設けられている請求項1〜3のいずれかに記載のフィルム。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のフィルムを加工して得られる電解質膜補強部材。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のフィルムと同じ材質であって、四角枠状に形成されている電解質膜補強部材。
- 電解質膜の少なくとも一方の面に、請求項5または6に記載の電解質膜補強部材を備える補強部材付き電解質膜。
- 請求項7に記載の補強部材付き電解質膜を用いて作製される燃料電池。
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