JP2013166140A - カーボンナノチューブ合成用触媒の製造方法、それを用いたカーボンナノチューブ集合体の製造方法、およびカーボンナノチューブ集合体 - Google Patents

カーボンナノチューブ合成用触媒の製造方法、それを用いたカーボンナノチューブ集合体の製造方法、およびカーボンナノチューブ集合体 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、炭素出力、膨潤性、分散性に優れ、且つ導電性に優れるカーボンナノチューブ集合体を合成するための触媒の製造方法と、この触媒を用いて製造されるカーボンナノチューブ集合体の製造方法およびカーボンナノチューブ集合体を効率的に製造するための技術を提供することを目的とする。
【解決手段】以下の工程を備えたカーボンナノチューブ合成用触媒の製造方法。
(1)水溶性の有機金属塩と、担体成分の金属元素を含む水酸化物とを、水溶媒中に溶解及び/または分散し、混合する工程。
(2)得られた溶液及び/または分散液を、乾燥温度100〜200℃の範囲で水溶媒を除去し、得られた固形物を粉砕する工程。
(3)得られた前記触媒前駆体を、酸素の存在下、焼成温度350〜550℃の範囲で加熱し、冷却した後、得られた焼成物を粉砕してカーボンナノチューブ合成用触媒を得る工程。
【選択図】なし

Description

本発明は、カーボンナノチューブ合成用触媒と、この触媒を用いて製造されるカーボンナノチューブが絡まって集合した集合体(以下、カーボンナノチューブ集合体と称する)に関し、特に、炭素出力(触媒の単位重量当たりに対するカーボンナノチューブ集合体の生成重量比、生成効率ともいう)に優れ、膨潤性に優れ、分散性に優れ、且つ導電性に優れるカーボンナノチューブ集合体を合成するための触媒の製造方法と、この触媒を用いて製造されるカーボンナノチューブ集合体の製造方法およびカーボンナノチューブ集合体に関する。
気相成長法によりカーボンナノチューブを得る際に使用される触媒(以下、カーボンナノチューブ合成用触媒と称する)は、例えばシリカ、アルミナ、マグネシア、ゼオライト等の担体成分に、鉄、コバルト、ニッケル等の活性成分の金属を担持させたもの、さらにはこれらに加えてモリブテンを含むもの等が提案されている。(例えば特許文献1等参照)
また、硝酸金属塩とクエン酸を含む混合物を乾燥した後、700℃で焼成して得られたカーボンナノチューブ合成用触媒を用いて、マルチウォール型のカーボンナノチューブを得る方法が提案されているが、しかしながらこの方法では、高温での焼成条件のため触媒粒子の焼結が進行してしまい、その結果、カーボンナノチューブの析出効率が低く、生成したカーボンナノチューブ中に触媒由来の不純物が多量に残留し、生産性が著しく低くなってしまうのが現状である。(例えば非特許文献1等参照)。
触媒粒子の焼結の進行による析出効率の低下を抑制することにより、カーボンナノチューブの製造効率を改善する技術も提案されているが、析出効率は十分ではなく、カーボンナノチューブ集合体中の残存触媒が多いため、本来のカーボンナノチューブの導電性を付与する機能が得られないのが現状である。(例えば特許文献2等参照)
一方、ゼオライト担持型触媒を粒径10μm以下に粉砕処理することにより、1〜2層のカーボンナノチューブの生成量を増加させる方法も提案されているが、乾燥ゼオライトを担持体として直接使用する方法では焼成時にコバルト金属を均一にゼオライト表面に担持させることが困難であり、炭素出力が非常に低く、量産性に優れているとはいえず、フィラー材料としてカーボンナノチューブを使用するためには触媒成分の除去が必要となる。(例えば特許文献3等参照)
カーボンナノチューブ集合体において、樹脂や溶媒等の媒体に対する分散性は、少ない配合量で優れた導電性を得る上で極めて重要な特性である。カーボンナノチューブ集合体の配合量を多くすることにより、導電性を高めることができるが、カーボンナノチューブ集合体の配合量を多くすることは、コストの増加のみならず、成形樹脂への配合においては、樹脂の成形性などが損なわれてしまうこと、またインキ、導電塗料などの樹脂組成物などへ適用では高粘度となり、印刷適正、塗装適正に劣り、好ましいことではない。
炭素出力の低い触媒も同様であり、不純物である触媒を多量に含む場合、その影響を取り除くためには触媒の洗浄による不純物の除去といった多くの工程を必要とし、好ましいものではない。
また、カーボンナノチューブ集合体を粉砕してその粒径を小さくすることにより、樹脂に対する分散性、導電性発現性を高める技術も提案されているが、カーボンナノチューブ集合体本来の分散性や導電性発現性を改善できるものではないのが現状である。(例えば特許文献4等参照)
特表2010−540220号公報 特開2006−181477号公報 特開2005−314204号公報 特開平7−102112号公報
Carbon,41,2949−2959(2002)
本発明は上記従来の実状に鑑みてなされたものであって、炭素出力に優れ、膨潤性に優れ、分散性に優れ、且つ導電性に優れるカーボンナノチューブ集合体を合成するための触媒の製造方法と、この触媒を用いて製造されるカーボンナノチューブ集合体の製造方法およびカーボンナノチューブ集合体を効率的に製造するための技術を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、水溶性の活性成分の金属元素を含む有機酸塩と、水溶性の担体成分の金属元素を含む有機酸塩および/または、担体成分の金属元素の水酸化物と、必要に応じて、モリブデンを含む水溶性の金属塩とを、水溶液中に溶解、ないし担体成分の金属元素の水酸化物は、水に分散して混合し、100〜200℃の温度で、溶媒を除去、固形化した後、さらに微細化処理して触媒前駆体を作製し、前記触媒前駆体を焼成した後、微細化処理して得られるカーボンナノチューブ合成用触媒を用いることにより、気相成長時のカーボンナノチューブの絡み合いを抑制することが可能となり、カーボンナノチューブ集合体構造内部の空隙を広げ、これにより炭素出力に優れ、容易にほぐれ易く、また分散性に優れ、少ない配合量で高い導電性を有する材料を提供できるカーボンナノチューブ集合体を効率的に製造することができることを見いだしたものである。
すなわち本発明は、以下(1)〜(3)の工程を備えたカーボンナノチューブ合成用触媒の製造方法に関する。
(1)鉄、コバルト、および、ニッケルの少なくともいずれか1以上の活性成分の金属元素を含む水溶性の有機金属塩と、マグネシウムおよびアルミニウムの少なくともいずれか1つ以上の担体成分の金属元素を含む水溶性の有機金属塩、または前記担体成分の金属元素を含む水酸化物と、を、水溶媒中に溶解および/または分散し、混合する工程。
(2)前記(1)の工程で得られた溶液および/または分散液を、乾燥温度100〜200℃の範囲で水溶媒を除去し、固形化した後、得られた固形物を粉砕し平均粒径(D50)が50μm以下の触媒前駆体を得る工程。
(3)前記(2)の工程で得られた前記触媒前駆体を、酸素の存在下、焼成温度350〜550℃の範囲で加熱し、冷却した後、得られた焼成物を粉砕して平均粒径(D50)が5μm以下のカーボンナノチューブ合成用触媒を得る工程。
また本発明は、(1)の工程に、さらにモリブデンを含む水溶性の金属塩を、水溶媒中に含有することを特徴とする上記カーボンナノチューブ合成用触媒の製造方法に関する。
また本発明は、カーボンナノチューブ合成用触媒中の活性成分の金属元素と担体成分の金属元素との合計100モル%に対する、活性成分の金属元素の含有割合が、50〜80モル%であることを特徴とする上記カーボンナノチューブ合成用触媒の製造方法に関する。
また本発明は、カーボンナノチューブ合成用触媒中のモリブデンの割合が、活性成分の金属元素100モル%に対して1モル%〜20モル%であることを特徴とする上記カーボンナノチューブ合成用触媒の製造方法に関する。
また本発明は、(2)の工程の乾燥温度が120〜170℃の範囲であることを特徴とする上記カーボンナノチューブ合成用触媒の製造方法に関する。
また本発明は、(2)の工程の触媒前駆体の平均粒径(D50)が1μm以上30μm以下であることを特徴とする上記カーボンナノチューブ合成用触媒の製造方法に関する。
また本発明は、(3)の工程の焼成温度が370〜470℃の範囲であることを特Y長とする上記カーボンナノチューブ合成用触媒の製造方法に関する。
また本発明は、(3)の工程のカーボンナノチューブ合成用触媒の平均粒径(D50)が0.1〜5μmの範囲であることを特徴とする上記カーボンナノチューブ合成用触媒の製造方法に関する。
また本発明は、酸素濃度が0.1体積%以下の雰囲気で、合成温度500〜1000℃の条件下に前記の製造方法で製造されてなるカーボンナノチューブ合成用触媒と、炭化水素および/またはアルコールを含んでなる炭素源とを接触させることを特徴とする上記カーボンナノチューブの製造方法に関する。
また本発明は、膨潤率が5以上であるカーボンナノチューブ集合体に関する。
また本発明は、上記製造方法で製造されてなる上記カーボンナノチューブ集合体に関する。
本発明の製造方法により提供されるカーボンナノチューブ合成用触媒は、炭素出力に優れ、この触媒を用いて製造されるカーボンナノチューブ集合体は容易にほぐれ易く、またその優れた分散性により、少ない配合量で高い導電性を有する材料を提供できるカーボンナノチューブ集合体を効率的に製造することができる。
以下に本発明のカーボンナノチューブ合成用触媒及びそれを用いたカーボンナノチューブを製造するための実施の形態を詳細に説明する。
[カーボンナノチューブ合成用触媒の製造方法]
本発明のカーボンナノチューブ合成用触媒は、以下(1)〜(3)の工程を経て得られるものである。
本発明の工程(1)は、鉄、コバルト、および、ニッケルの少なくともいずれか1以上の活性成分の金属元素を含む水溶性の有機金属塩と、マグネシウムおよびアルミニウムの少なくともいずれか1つ以上の担体成分の金属元素を含む水溶性の有機金属塩、または前記担体成分の金属元素を含む水酸化物とを、水溶媒中に溶解および/または分散し、混合する工程である。
工程(1)において、鉄、コバルト、および、ニッケルの少なくともいずれか1以上の活性成分の金属元素を含む水溶性の有機金属塩は、触媒の活性成分としての、それぞれ酸化鉄、酸化コバルト、および、酸化ニッケルの原料となる。また、水溶性のマグネシウムの有機金属塩や水分散性のマグネシウム、および、アルミニウムの水酸化物は、前記活性成分の担体としてのマグネシア、および、アルミナの原料となる。
活性成分の金属元素を含む有機金属塩が水溶性であることは、後述の活性成分の担体としてのマグネシア、および、アルミナの原料となる、水溶性のマグネシウムの有機金属塩と均一に混合すること、あるいは、水分散性のマグネシウムおよびアルミニウムの水酸化物の分散体表面に均一に存在することができるため、乾燥して水分を除去して固形化した時に、触媒の活性成分が微細に均一に存在することができるためである。
本発明のカーボンナノチューブを製造するための触媒は、後述の説明のように乾燥して水分を除去して固形化し、さらに微細化処理して触媒前駆体を作製し、前記触媒前駆体を焼成した後、所定の粒子径になるように微粉砕することにより製造される。
活性成分の原料である鉄、コバルト、および、ニッケルの少なくともいずれか1以上の活性成分の金属元素を含む水溶性の有機金属塩は、焼成によりそれぞれ酸化鉄、酸化コバルト、および、酸化ニッケルとなるが、有機金属塩の有機化合物部位は焼成により分解して消失し、焼成により生成した活性成分である酸化鉄、酸化コバルト、および、酸化ニッケル成分が、焼成により生成した担体成分であるマグネシアおよび/またはアルミナの表面に、微細粒子として均一に存在することが出来るためである。この時、活性成分である酸化鉄、酸化コバルト、酸化ニッケルの微細粒子は、有機化合物部位が燃焼により分解して消失する時、活性成分の微細粒子が適度な距離を保ち担体成分上に均一に存在することが出来るようになる。その為、気相成長時のカーボンナノチューブの絡み合いを抑制することができ、カーボンナノチューブ凝集体構造内部の空隙を広げ、これにより分散性及び導電性発現性に優れたカーボンナノチューブを得ることができる。
一方、鉄、コバルト、および、ニッケルの少なくともいずれか1以上の活性成分の金属元素を含む水溶性の有機金属塩の代わりに、無機金属塩を用いた場合、活性成分の微細粒子は、無機酸部位が燃焼により分解して消失しても、活性成分の微細粒子同士が接近し易く、適度な距離を保つことが難しいと考えられる。その為、気相成長時のカーボンナノチューブが絡み合いを起こしやすく、カーボンナノチューブ凝集体構造内部の空隙を広げられなく、分散性に優れた気相成長カーボンナノチューブを得ることが難しい。
また、鉄、コバルト、および、ニッケルの少なくともいずれか1以上の活性成分の金属元素を含む水溶性の有機金属塩の代わりに、無機金属塩を用い、第3成分としてグリシン等の有機物を原料として用いた場合でも、乾燥して水分を除去して固形化し、さらに微細化処理して触媒前駆体を作製したときに、無機金属塩と有機物を均一に混合することが困難であり、有機物を原料として用いない場合と同様に、活性成分の微細粒子同士が接近し易く、適度な距離を保つことが難しい。その為、気相成長時のカーボンナノチューブが絡み合いを起こしやすく、カーボンナノチューブ凝集体構造内部の空隙を広げられなく、分散性に優れた気相成長カーボンナノチューブを得ることが難しい。
活性成分の鉄、コバルト、および、ニッケルの少なくともいずれか1以上の活性成分の金属元素を含む水溶性の有機金属塩は、例えば酢酸塩、クエン酸塩等を例示できる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いても良い。中でも、コバルト化合物塩とニッケル化合物塩については無水酢酸塩、酢酸塩水和物、クエン酸塩が、鉄化合物塩についてはクエン酸塩、クエン酸鉄アンモニウム塩が水溶性の点において好ましい。
担体成分の原料であるマグネシウムおよびアルミニウムの少なくともいずれか1つ以上の担体成分の金属元素を含む水溶性の有機金属塩、または前記担体成分の金属元素を含む水酸化物としては、例えば酢酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムを例示できる。
触媒の製造に用いる前記活性成分の水溶性の有機金属塩と、前記担体成分の水溶性の有機金属塩は、水に溶解させて混合する。また、活性成分の有機金属塩と担体成分の有機金属塩は、所定量を混合してから水に溶解させてもよく、また、それぞれを単独で水に溶解させてから、所定量を混合しても良い。また、水に溶解させる時に、溶解性を向上させるために、水が沸騰しない範囲で加熱しても良い。
また、担体成分の水分散性のマグネシウムおよびアルミニウムの水酸化物は、単独で所定量を水に分散した後、前記活性成分と混合してもよく、また、前記活性成分と所定量を混合してから水に分散させても良い。
更に、水分散させる際に、ビーズミル分散機等を使用して、微細分散を行ってもよい。
本発明の工程(1)に、さらにモリブデンを含む水溶性の金属塩を、溶液中に含有することもできる。モリブデンを含む水溶性の金属塩は、前記触媒活性成分の活性度を向上させる助触媒成分としての酸化モリブデンの原料となる。モリブデンを含む水溶性の金属塩は、前記活性成分および/または前記担体成分と所定量を混合してから水に溶解させてもよく、また、前記助触媒成分を単独で水に溶解させてから、前記活性成分および/または前記担体成分と混合しても良い。
モリブデンを含む水溶性の金属塩は、例えばモリブデン酸アンモニウム、モリブデン酸ナトリウム、モリブデン酸カリウム、モリブデン酸リチウム、リンモリブデン酸等を例示できる。
本発明の工程(1)において、活性成分である、鉄、コバルト、および、ニッケルの少なくともいずれか1以上の活性成分の金属元素を含む水溶性の有機金属塩と、担体成分である、マグネシウムおよびアルミニウムの少なくともいずれか1つ以上の担体成分の金属元素を含む水溶性の有機金属塩、または前記担体成分の金属元素を含む水酸化物との割合は、得られるカーボンナノチューブ合成用触媒中の、前記活性成分と前記担体成分との合計100モル%に対する前記活性成分の含有割合(以下、この割合を単に「活性成分含有率」と称す。)が50〜80モル%であることが好ましく、50〜70モル%となるような量であることが更に好ましい。
触媒中の活性成分含有率が上記範囲よりも少ないと、触媒活性が低く、カーボンナノチューブ生成量が低くなり、逆に、活性成分含有率が上記範囲よりも多いと、前記活性成分の粒子径が過大となり、カーボンナノチューブ成長点の減少や触媒として寄与しない活性成分の増加が生じ、効率が低下する。
本発明の工程(1)において、前記活性成分の活性度を向上させる助触媒成分としての酸化モリブデンの原料となるモリブデンを含む水溶性の金属塩の割合は、得られる触媒中の前記活性成分の100モル%に対して1モル%〜20モル%であることが好ましく、5モル%〜10モル%であることが更に好ましい。
触媒中の助触媒成分の含有率が上記範囲よりも少ないと、前記触媒活性成分の活性度を向上させる助触媒成分としての効果が低く触媒効率の向上に寄与しなくなる。逆に、上記範囲よりも多いと、活性成分の割合が少なくなり、効率が低下する。
次に、本発明の工程(2)について説明する。
本発明の工程(2)は、工程(1)で得られた、鉄、コバルト、および、ニッケルの少なくともいずれか1以上の活性成分の金属元素を含む水溶性の有機金属塩と、マグネシウムおよびアルミニウムの少なくともいずれか1つ以上の担体成分の金属元素を含む水溶性の有機金属塩、または前記担体成分の金属元素を含む水酸化物とを、水溶媒中に溶解および/または分散し、混合した溶液を、空気雰囲気下で、もしくは窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で100〜200℃の範囲の温度で、乾燥して水分を除去して固形化し、さらに空気中で微細化処理して、平均粒径(D50)が50μm以下の触媒前駆体を作製する工程である。
ここで、粉体の平均粒径(D50)は、Malvern Instruments社製の粉体粒度分布計mastersizer2000を用いて乾式で測定し、積算(累積)重量百分率で積算値50%の粒度を平均粒径(D50)として算出した。
工程(2)の触媒前駆体を製造する際に、乾燥して水分を除去するときの温度が重要であり、好ましくは100℃以上200℃以下である。
乾燥時の温度が200℃を超えてしまうと、乾燥と同時に有機酸塩の一部で分解が起こり、前記の活性成分の担体としてのマグネシア、および、アルミナの原料となる、水溶性のマグネシウムの有機金属塩と均一に混合することができなくなるか、あるいは、水分散性のマグネシウム、および、アルミニウムの水酸化物の分散体表面に均一に存在することができなくなるため、乾燥して水分を除去して固形化した時に触媒の活性成分が微細に均一に存在できなくなり、触媒効率の低下が生じてしまう。
一方、乾燥温度が100℃未満であると、水分の乾燥に長時間かかるため、量産をする上で好ましくない。また、水分が残存していると、後述の微細化処理が難しく、触媒前駆体に適度の空気を含むことが難しくなってしまうため好ましくない。
ここで、本発明において、触媒効率については、炭素出力で表す。炭素出力とは、カーボンナノチューブの合成に用いる触媒の単位重量当たりに生成するカーボンナノチューブ等の炭素質固形分の重量の比であり、式(1)で表すことができる。

炭素出力=(合成で得られた触媒を含む炭素質固形分の重量−合成に用いた触媒重量)
÷(合成に用いた触媒重量)
・・・・・・式(1)
工程(2)において、乾燥して水分を除去して固形化した後、さらに微細化処理して、平均粒径が50μm以下の触媒前駆体を得ることが好ましい。
前記の触媒前駆体は、乾燥して水分を除去して固形化した後、微細化処理することにより製造されるが、50μm以下の平均粒径まで微細化することにより、適度の空気を含むことができるようになる為、後述の工程(3)の触媒前駆体を焼成するときに、活性成分と担持成分双方の有機金属塩の有機化合物部位を効率的に分解させて消失させることができるようになる。一方、乾燥して水分を除去して固形化した後、微細化処理しないで焼成処理する、あるいは、50μm以下の平均粒径まで微細化処理しないで焼成を行うと、有機金属塩の有機化合物部位が完全に分解消失しないで、多量の炭素質不純物が触媒中に残り、カーボンナノチューブにおける異物の原因となり、また担体成分への活性成分粒子の均一担持が不十分となり、炭素出力の低下の原因となる。
工程(2)において、触媒前駆体製造時の微細化処理手段としては特に制限はないが、少量の場合は乳鉢を用いて、一度に多量を処理する場合は、ピンミル、ハンマーミル、パルペライザー、ターボミル、クリプトロンKTM等の機械式粉砕機、ジェットミル等の衝突式粉砕機を用いることができる。
本発明の工程(2)において、触媒前駆体を製造するときに、乾燥して水分を除去するときの温度が重要であり、好ましくは200℃以下、より好ましくは100℃以上200℃以下であるが、更に好ましくは120℃以上170℃以下である。触媒前駆体を量産する際は、短時間で乾燥するように、できるだけ高温の雰囲気下が好ましいが、一方、高温の雰囲気下では、乾燥と同時に有機金属塩の一部で分解が起こり易いため、できるだけ低温の雰囲気下での乾燥が好ましい。120℃以上170℃以下の温度範囲は、短時間での乾燥性と有機金属塩の分解の起こり難さをいずれも満足する。
工程(2)において、乾燥して水分を除去して固形化した後、更に微細化処理して、平均粒径(D50)が50μm以下の触媒前駆体を作成することが重要であるが、更に好ましくは1μm以上30μm以下である。平均粒径(D50)が小さい方がより多くの空気を含むことができるようになる為、後述の工程(3)の触媒前駆体を焼成するときに、有機金属塩の有機化合物部位をより効率的に分解させて消失させることができる。一方、平均粒径(D50)が1μm未満であると、工程(3)の焼成時に浮遊してしまい、結果として周囲の焼成雰囲気の汚染や焼成物の収率低下を起こしてしまうため、平均粒径(D50)は大きい方が望ましい。1μm以上30μm以下の平均粒径(D50)は、工程(3)の焼成時の効率的な分解と汚染や収率低下の問題をいずれも満足する。
次に、本発明の工程(3)について説明する。
本発明の工程(3)は、工程(2)で得られた前記触媒前駆体を、酸素の存在下、焼成温度350〜550℃の範囲で加熱し、冷却した後、得られた焼成物を粉砕して平均粒径(D50)が5μm以下のカーボンナノチューブ合成用触媒を得る工程である。
工程(3)において、触媒前駆体を焼成するとき、焼成雰囲気として酸素の存在下、空気中ないし空気と窒素混合雰囲気を用いることが重要である。酸素の欠乏雰囲気下での焼成では、活性成分と担持成分に由来する有機金属塩の有機化合物部位が完全に分解消失しないで、多量の炭素質不純物(以下、残炭分と称する)が触媒中に残り、カーボンナノチューブにおける異物の原因となり、また担体成分への活性成分粒子の均一担持が不十分となり、炭素出力の低下の原因となる。
工程(3)において、焼成は、350℃以上550℃以下で行われることが重要である。焼成温度が550℃よりも高いと活性成分の金属元素が焼結してしまい、350℃よりも低いとと有機金属塩の有機化合物部位が未分解となり、多量の残炭分が触媒中に残り、カーボンナノチューブにおける異物の原因となり、また担体成分への活性成分粒子の均一担持が不十分となり、いずれも炭素出力の低下の原因となる。
工程(3)において、焼成は、好ましくは350℃以上500℃以下、さらに好ましくは370℃以上470℃以下である。有機金属塩の有機化合物部位は燃焼により、分解・気化し、排出され、残炭分が望ましい範囲まで少なくなるには、できるだけ高温の雰囲気下で焼成することが好ましい。一方、活性成分の金属元素が焼結を起こして炭素出力の低下を起こさせない為には、できるだけ低温の雰囲気下で焼成することが好ましい。370℃以上470℃以下の温度範囲は、この残炭分と焼結のいずれも満足する。
触媒中の残炭分量は、残炭分の主成分である炭素分を測定し、mass%で表わすこととした。炭素分については、株式会社堀場製作所製 炭素・硫黄分析装置EMIA−810Wを用いて測定した。
工程(3)の焼成により、活性成分は鉄、コバルト、および、ニッケルのいずれかの酸化物、担体成分はマグネシア、および、アルミナのいずれかとなり、前記の鉄、コバルト、および、ニッケルのいずれかの酸化物が、前記のマグネシア、および、アルミナのいずれかに担持された触媒が得られる。なお、有機金属塩の有機化合物部位は燃焼により、分解・気化し、排出される。カーボンナノチューブ析出反応が阻害されないためにも、触媒表面を清浄化させる必要があり、残炭分が焼成後触媒中の10mass%以下、好ましくは5mass%以下になることが望ましい。
工程(3)において、このようにして得られた焼成物を更に微粉砕して平均粒径(D50)が5μm以下の微粒子状の触媒とすることが重要である。
焼成物を微粉砕しない場合、あるいは平均粒径(D50)が5μmを超える場合では、カーボンナノチューブ合成用触媒と、炭化水素および/またはアルコールを含んでなる炭素源とを接触させて、カーボンナノチューブを合成する際に、該触媒の活性成分に、該炭素源が十分に接触することができなくなり、結果として炭素出力が低下してしまう。
工程(3)の微粉砕手段としては特に制限はないが、少量の場合は乳鉢を用いて、一度に多量を処理する場合は、ピンミル、ハンマーミル、パルペライザー、ジェットミル等を用いることができる。また、微粉砕後に分級機を用いることにより、粒度分布を調整することが好ましい。例えば、このジェットミルによる微粉砕時に、圧縮気体(通常、空気もしくは窒素が用いられる。)の圧力を制御するか、後段への分級機設置により粉砕粒度を調整して、所望の粒径の微粒子状触媒を得ることができる。分級機としては、エルボージェット分級機、気流式分級機、回転式分級機等を用いることができる。
工程(3)において、得られた焼成物を更に微粉砕して平均粒径(D50)が5μm以下の微粒子状触媒とすることが重要であるが、更に好ましくは0.1μm以上5μm以下である。優れた炭素出力を得るためには、カーボンナノチューブ合成用触媒の活性成分に後述する炭化水素やアルコールなどの炭素源が十分に接触することが重要であり、微粒子状触媒はできるだけ微細であることが好ましい。一方、微粒子状触媒の平均粒径(D50)が0.1μm未満であると、炭素源と接触した際に飛散する量が多くなり、結果としてカーボンナノチューブの収率が低下するため、飛散を避けるためには、平均粒径(D50)はできるだけ大きいことが好ましい。0.1μm以上5μm以下の平均粒径(D50)範囲は、優れた炭素出力と飛散による収率低下防止のいずれも満足する。
この様に、工程(1)〜(3)を経ることによって、好ましいカーボンナノチューブ合成用触媒が得られる。
[カーボンナノチューブ集合体の製造方法]
次に、得られたカーボンナノチューブ合成用触媒を用いた本発明のカーボンナノチューブ集合体の製造方法について説明する。
本発明のカーボンナノチューブ集合体を製造するには、触媒として本発明のカーボンナノチューブ合成用触媒を用いて、炭素源としての原料ガスを加熱下、この触媒に接触させて、カーボンナノチューブの析出反応を行い製造する。
カーボンナノチューブの炭素源としての原料ガスとしては、従来公知の任意のものを使用でき、例えば、炭素を含むガスとしてメタンやエチレン、プロパン、ブタン、アセチレンなどの炭化水素や、一酸化炭素、メタノールやエタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノールなどのアルコールなどを用いることができるが、特に使い易さ等の理由により、プロパン、ブタンやエタノールを用いることが好ましい。
また、必要に応じて、還元雰囲気下で活性化した後、又は還元性ガスと共にカーボンナノチューブ原料ガスと接触させて製造することが好ましい。活性化時における還元性ガスは、水素(H2)、アンモニア等を用いることができるが、特にH2が好ましく、その濃度は、原料ガス濃度100体積%に対して0.1〜100体積%、特に1〜100体積%であることが好ましい。還元性ガスの濃度が0.1体積%未満であると、濃度が薄すぎて還元性ガスの効果が期待できない。100体積%を超える濃度だと相対的に原料ガスが少なくなり、炭素出力が低下しカーボンナノチューブの収率が低下してしまう。
本発明のカーボンナノチューブ集合体を製造する方式としては、本発明のカーボンナノチューブ合成用触媒を大気圧より減圧した雰囲気で原料ガスを導入する方式(以下、減圧法とする)でも良く、あるいは、大気圧下で原料ガスを導入する方式(以下、常圧法とする)でも良い。
減圧法は、減圧が可能で、外部ヒーターで加熱が可能な反応管内に、本発明のカーボンナノチューブ合成用触媒を設置し、反応管内部の空気を真空ポンプで吸引して減圧後、窒素やアルゴン等の不活性ガスを導入して、更に吸引して減圧することで、反応管内の酸素濃度を0.1%以下とした後、所定の反応温度で炭化水素ガス、必要に応じて水素ガス等の還元性ガスを混合して反応管内に導入してカーボンナノチューブ集合体を製造する方式である。
常圧法は、常圧にて、窒素やアルゴン等の不活性ガスを導入して、反応管内部の空気を不活性ガスで置換して、反応管内の酸素濃度を0.1%以下とした後、所定の反応温度で炭化水素ガス、必要に応じて水素ガス等の還元性ガスを混合して反応管内に導入してカーボンナノチューブ集合体を製造する方式である。
本発明のカーボンナノチューブ合成用触媒を用いて、カーボンナノチューブ集合体を製造する温度については、500〜1000℃の範囲で析出反応を行うことが重要である。更に、600〜900℃の範囲で析出反応を行うことがより好ましい。温度が500℃未満であると、析出反応がほとんど起こらずカーボンナノチューブ集合体が製造できない。温度が1000℃を超えると、前記得られたカーボンナノチューブ合成用触媒中の活性成分の焼結が発生し、本発明の目的の優れた炭素出力が得られなくなるとともに、急激な析出反応が起こるためカーボンナノチューブの絡まりが大きくなり、分散性に劣るカーボンナノチューブ集合体となってしまう為好ましくない。温度が600〜900℃は、本発明の目的の炭素出力とほぐれ易さのいずれも満足する。
原料ガスの供給量は、従来公知の任意の値から、適宜選択し決定すれば良いが、反応圧力は、減圧法の場合は大気圧以下圧力100Pa以上が好ましい。圧力が100Pa未満であると原料ガスが少なく、優れた炭素出力が得られない。
常圧法の場合は、常圧以上40kPa以下、特に常圧以上30kPa以下とすることが好ましい。反応時間は、反応温度や触媒と原料ガスとの接触比率に応じて任意に設定されるが、通常0.5〜6時間程度である。本発明での反応速度は反応開始から約1時間で最大となり、その後、徐々に失速して反応開始から5〜5.5時間で停止する。従って、反応時間は0.5〜6時間の範囲で管理することが好ましい。
反応終了後の原料ガス置換には、アルゴンガスや窒素等の不活性ガスを用いることが好ましい。
次に、本発明により製造されるカーボンナノチューブ集合体について説明する。
本発明の製造方法で得られたカーボンナノチューブ集合体は、容易にほぐれ易く、また分散性に優れ、少ない配合量で高い導電性を有する材料を提供できる。ここで、該集合体がほぐれるとは、該集合体中の絡まっているカーボンナノチューブ間の距離が大きくなることであり、ほぐれ易さとは、該集合体中のカーボンナノチューブ間に樹脂や溶媒等の分散媒体を容易に取り込み、カーボンナノチューブ同士の距離が大きくなることにより集合体が膨潤して大きくなることであると考える。そこで、本発明のカーボンナノチューブ集合体のほぐれ易さの指標として、室温、メタノール中での膨潤率で表した。
膨潤率は、下記で示した方法で測定し、式(2)により算出した。
直径35mm×高さ78mmのガラス瓶に、メタノール40ccと評価用のカーボンナノチューブ粉体0.2gを量り取り、室温で60分放置後溶媒中のカーボンナノチューブ集合体の高さを測定し、分散処理前の高さとした。BRANSON製 超音波分散機 SONIFIER MODEL450Dを用いて、出力5Wで30分処理し、60分静置した後、溶媒中のカーボンナノチューブ集合体の高さを測定し、超音波分散処理後の高さとした。

膨潤率=超音波分散処理後の高さ÷分散処理前の高さ ・・・・式(2)
本発明のカーボンナノチューブ集合体の膨潤率は5以上であることが重要であり、更に好ましくは10以上である。膨潤率が5未満であると、分散媒体を容易に取り込み難く、優れた分散性が得られない。一方、膨潤率が50以上であると、該集合体を形成するカーボンナノチューブのアスペクト比(カーボンナノチューブの直径に対する長さの比)が小さくなり、優れた導電性が得られにくくなる場合があり、膨潤率は50未満であることがより好ましい。
本発明の製造方法で得られるカーボンナノチューブ合成用触媒を用いて製造されるカーボンナノチューブ集合体は、膨潤率5以上、より好ましくは膨潤率5以上50未満の特性を有しているものである。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例に特に限定されるものではない。なお、実施例中、「部」は「重量部」、「%」は「重量%」を表す。
(実施例1)[触媒(A)の製造]
酢酸コバルト・四水和物200部、酢酸マグネシウム・四水和物172部をビーカーに量り取り、精製水を1488部加えて、完全に溶解するまで攪拌した。耐熱性容器に移し替え、電気オーブンを用いて、雰囲気温度130±5℃の温度で60分乾燥させ水分を蒸発させた後、乳鉢で粉砕して平均粒径(D50)40μmの触媒(A)前駆体を得た。得られた触媒(A)前駆体300部を耐熱容器に量り取り、マッフル炉にて、空気中470℃±5℃雰囲気下で60分焼成した後、乳鉢で粉砕して平均粒径(D50)2μm、残炭分5mass%の触媒(A)を得た。
(実施例2〜4)[触媒(B)〜触媒(D)の製造]
表1に記載した活性成分,担持成分,モリブデン成分の原料と仕込み量を用い、表2に示した乾燥温度と焼成温度に変更した以外は実施例1と同様にして製造を行い、表2に示した平均粒径(D50)と残炭分の触媒(B)〜触媒(D)を得た。
(実施例5)[触媒(E)の製造]
無水酢酸コバルト142.1部と七モリブデン酸アンモニウム・四水和物14.2部をビーカー(1)に量り取り、精製水を744部加えて、完全に溶解するまで攪拌した。別のビーカー(2)に水酸化マグネシウム15.6部を量り取り、精製水を744部加えて、水酸化マグネシウムの沈殿が目視で観察されなくなるまで攪拌し分散液を得た。ビーカー(1)とビーカー(2)の液を混合し60分攪拌した後、耐熱性容器に移し替え、電気オーブンを用いて、雰囲気温度150±5℃の温度で60分乾燥させ水分を蒸発させた後、乳鉢で粉砕して平均粒径(D50)20μmの触媒(E)前駆体を得た。得られた触媒(E)前駆体300部を耐熱容器に量り取り、マッフル炉にて、空気中450℃±5℃雰囲気下で60分焼成した後、乳鉢で粉砕して平均粒径(D50)1.5μm、残炭分4mass%の触媒(E)を得た。
(実施例6)[触媒(F)の製造]
表1に記載した活性成分,担持成分,モリブデン成分の原料と仕込み量を用い、表2に示した焼成温度に変更したた以外は実施例5と同様にして製造を行い、平均粒径(D50)1.5μm、残炭分5mass%の触媒(F)を得た
(実施例7)[触媒(G)の製造]
酢酸コバルト・四水和物200部をビーカー(1)に量り取り、精製水を744部加えて、完全に溶解するまで攪拌した。別の密閉可能なガラス瓶(3)に水酸化アルミニウム41.6部を量り取り、精製水を500部加え、更に0.8mmガラスビーズ500部加えた後、浅田鉄工株式会社製ペイントシェーカー分散機で60分処理し、水酸化アルミニウム分散液を得た。ガラス瓶(3)のガラスビーズを分離した後、ビーカー(1)と混合し、更に精製水244部を加えて60分攪拌した。耐熱性容器に移し替え、電気オーブンを用いて、雰囲気温度150±5℃の温度で60分乾燥させ水分を蒸発させた後、乳鉢で粉砕して平均粒径(D50)25μmの触媒(G)前駆体を得た。得られた触媒(G)前駆体300部を耐熱容器に量り取り、マッフル炉にて、空気中450℃±5℃雰囲気下で60分焼成した後、乳鉢で粉砕して平均粒径(D50)2.5μm、残炭分3mass%の触媒(G)を得た。
Figure 2013166140
Figure 2013166140
(比較例1)[触媒(a)の製造]
酢酸コバルト・四水和物200部、酢酸マグネシウム・四水和物172部をビーカーに量り取り、精製水を1488部加えて、完全に溶解するまで攪拌した。耐熱容器に移し替え、水溶液のままマッフル炉にて、空気中450℃±5℃雰囲気下で60分乾燥と焼成をした後、乳鉢で粉砕して平均粒径(D50)3μm、残炭分15mass%の触媒(a)を得た。
(比較例2)[触媒(b)の製造]
表3に記載した原料と仕込み量を用い、表4に記載した焼成温度以外は比較例1と同様にして製造を行い、平均粒径(D50)4μm、残炭分12mass%の触媒(b)を得た。
Figure 2013166140
Figure 2013166140
(比較例3)[触媒(c)の製造]
酢酸コバルト・四水和物200部、酢酸マグネシウム・四水和物172部をビーカーに量り取り、精製水を1488部加えて、完全に溶解するまで攪拌した。耐熱性容器に移し替え、電気オーブンを用いて、雰囲気温度80±5℃の温度で60分乾燥させ水分を蒸発させた後、乳鉢で粉砕して平均粒径(D50)40μmの触媒(c)前駆体を得た。得られた触媒(c)前駆体300部を耐熱容器に量り取り、マッフル炉にて、空気中450℃±5℃雰囲気下で60分焼成した後、乳鉢で粉砕して平均粒径(D50)3μm、残炭分17mass%の触媒(c)を得た。
(比較例4〜8)[触媒(d)〜(h)の製造]
比較例3で使用した原料と仕込み量を用い、表6に記載した乾燥温度、焼結温度以外は比較例3と同様にして製造を行い、表6に記載した平均粒径(D50)と残炭分を有する触媒(d)〜(h)を得た。
Figure 2013166140
Figure 2013166140
(比較例9)[触媒(i)の製造]
塩化コバルト・六水和物200部、塩化マグネシウム・六水和物170部をビーカーに量り取り、精製水を1488部加えて、完全に溶解するまで攪拌した。耐熱性容器に移し替え、電気オーブンを用いて、雰囲気温度150±5℃の温度で60分乾燥させ水分を蒸発させた後、乳鉢で粉砕して平均粒径(D50)30μmの触媒(i)前駆体を得た。得られた触媒(i)前駆体300部を耐熱容器に量り取り、マッフル炉にて、空気中450℃±5℃雰囲気下で60分焼成した後、乳鉢で粉砕して平均粒径(D50)3μm、残炭分1mass%の触媒(i)を得た。
(比較例10〜11)[触媒(j)〜(k)の製造]
表7に記載した活性成分,担持成分,モリブデン成分の原料と仕込み量を用いた以外は比較例9と同様にして製造を行い、表8に示した平均粒径(D50)と残炭分の触媒(j)〜触媒(k)を得た。
Figure 2013166140
Figure 2013166140
(比較例12)[触媒(l)の製造]
表9に掲載した、塩化コバルト・六水和物200部、塩化マグネシウム170部、グリシン185部をビーカー(1)に量り取り、精製水を2232部加えて、攪拌しながら60±5℃まで加熱し、完全に溶解するまで攪拌しながら温度を60±5℃に保持した。耐熱性容器に移し替え、電気オーブンを用いて、雰囲気温度150±5℃の温度で60分乾燥させ水分を蒸発させた後、乳鉢で粉砕して平均粒径(D50)20μmの触媒(l)前駆体を得た。得られた触媒(l)前駆体300部を耐熱容器に量り取り、マッフル炉にて、空気中450℃±5℃雰囲気下で焼成した後、乳鉢で粉砕して、表10に記載した平均粒径(D50)2.5μm、残炭分3mass%の触媒(l)を得た。
Figure 2013166140
Figure 2013166140
(実施例8)
減圧が可能で、外部ヒーターで加熱可能な横型反応管の中央部に、表11で示した触媒(A)1.0g を散布した石英ガラス製耐熱皿を設置した。横型反応管中の空気を真空ポンプにて1×103Paまで減圧後、アルゴンガスを8×104Paまで注入し、再度真空ポンプにて1×103Paまで減圧する、を2回繰り返して、横型反応管中の酸素濃度を0.1体積%以下とした。1×103Paに保ちながら外部ヒーターにて加熱し、横型反応管の中心部が表11で示した合成温度まで加熱した。表11で示した合成温度750±5℃に保ち、ブタン/プロパン混合ガスを注入し、3×104Pa〜6×104Paに反応管内の圧力を維持しながら3時間反応させてカーボンナノチューブを製造した。反応終了後、反応管内のガスをアルゴンガスで置換し、200℃以下の温度で取り出し、カーボンナノチューブ集合体を得た。得られたカーボンナノチューブ集合体は、導電性、分散性を比較するため、40メッシュの金網で粉砕ろ過して、実施例8のカーボンナノチューブ集合体の粉体を得た。
(実施例9〜15)
表5で示した触媒種類、合成温度、ガス種類に変更した以外は実施例1と同様にして、実施例9〜15のカーボンナノチューブ集合体の粉体を得た。
(実施例16)
ある程度まで加圧可能で、外部ヒーターで加熱可能な、内容積が10リットルの横型反応管の中央部に、表5で示した触媒(B)1.0g を散布した石英ガラス製耐熱皿を設置した。アルゴンガスを注入してしながら排気をして、反応管内の空気をアルゴンガスで置換し、横型反応管中の酸素濃度を0.1体積%以下とした。外部ヒーターにて加熱し、横型反応管の中心部が表5で示した合成温度まで加熱した。ブタン/プロパン混合ガスを毎分1リットルの速度で注入し、3時間分反応させてカーボンナノチューブを製造した。反応終了後、反応管内のガスをアルゴンガスで置換し、200℃以下の温度で取り出し、カーボンナノチューブ集合体を得た。得られたカーボンナノチューブは、導電性、分散性を比較するため、40メッシュの金網で粉砕ろ過して、実施例16のカーボンナノチューブ集合体の粉体を得た。
(実施例17)
表11で示した触媒種類に変更した以外は実施例16と同様にして、実施例17のカーボンナノチューブ集合体の粉体を得た。

Figure 2013166140
(比較例13〜24)
表12で示した触媒種類、合成温度、ガス種類に変更した以外は実施例8と同様にして、比較例13〜24のカーボンナノチューブ集合体の粉体を得た。
(比較例25〜28)
表12で示した触媒種類に変更した以外は実施例16と同様にして、比較例25〜28のカーボンナノチューブ集合体の粉体を得た。
Figure 2013166140
(比較例29)
市販のCNano Technology Limited製カーボンナノチューブFloTube9000−Mを用いて、40メッシュの金網で粉砕ろ過して、比較例29のカーボンナノチューブ集合体の粉体を得た。
実施例8〜17、および比較例13〜29で得られたカーボンナノチューブ集合体の粉体について、炭素出力、粉体の体積抵抗率(Ω・cm)、カーボンナノチューブ集合体の膨潤性、樹脂分散後の体積抵抗率(Ω・cm)で比較した。
[炭素出力]
合成で得られたカーボンナノチューブ集合体は、合成時に使用した触媒と混合した形で得られるため、触媒効率の指標として、炭素出力で比較した。
炭素出力は、式(1)によって算出した。
炭素出力=(合成で得られたカーボンナノチューブ集合体重量−仕込み触媒重量)÷(仕込み触媒量)・・・・・・式(1)
[粉体の体積低効率(Ω・cm)]
得られたカーボンナノチューブ集合体の粉体での導電性を比較するために、粉体の体積抵抗率(Ω・cm)で比較した。
体積抵抗率(Ω・cm)は、(株)三菱化学アナリティック製 粉体抵抗システム MCP−PD51を用いた。評価用のカーボンナノチューブ粉体を1.2g量り取り、20kNの荷重時の値を、粉体の体積抵抗率(Ω・cm)とした。
[樹脂分散後の体積抵抗率(Ω・cm)]
三菱化学(株)製エポキシ樹脂グレード1256を、ブチルカルビトールアセテートに溶解して、固形分40%のエポキシ樹脂溶液(1)を得た。エポキシ樹脂溶液(1)の固形分100部に対して、評価用のカーボンナノチューブ5部を混合し、3ロール分散機で3回パスさせて評価用カーボンナノチューブ分散体を得た。
東洋紡績(株)製PETフィルムに、アプリケーターを用いて、乾燥塗膜厚みで10±1μmとなるように塗工後、電気オーブン150±5℃雰囲気下で60分乾燥させて、樹脂分散後の体積抵抗値測定用塗工フィルムを得た。
三菱化学(株)製体積抵抗測定機 MCP−T610を用いて、樹脂分散時の体積抵抗値を測定した。
表13に実施例8〜17の炭素出力、粉体の体積抵抗率、膨潤率、樹脂分散後の体積抵抗率の評価結果を示した。
表14に比較例13〜29の炭素出力、粉体の体積抵抗率、膨潤率、樹脂分散後の体積抵抗率の評価結果を示した。
表14に比較例29の膨潤性の評価結果を示した。
Figure 2013166140
Figure 2013166140
[評価の結果]
表2より、実施例1〜7で得られた触媒(A)〜(G)は、良好な範囲の平均粒径(D50)、残炭分を有していることが分かる。
表4,6,8より、比較例1〜3,6,8で得られた触媒(a)〜(c),(f),(h)では、実施例1〜7と比較して残炭分が多いことが分かる。また、比較例7で得られた触媒(g)では、実施例1〜7と比較して平均粒径(D50)が大きいことが分かる。比較例4〜5,9〜12で得られた触媒(d)〜(e),(i)〜(k)では、実施例1〜7と同等の良好な範囲の平均粒径(D50)、残炭分を有していることが分かる。
炭素出力について、実施例8〜17は、比較例13〜28と比較して優れた炭素出力を有する。
カーボンナノチューブ集合体の膨潤率について、実施例8〜17は、比較例13〜29と比較して優れた膨潤性を有していることが分かる。
カーボンナノチューブ集合体の粉体の体積抵抗率について、実施例8〜17と比較例13〜28は大きな差がないが、樹脂分散後の体積抵抗率について、実施例8〜17は、比較例13〜28と比較して低い体積抵抗率を示し、優れた導電性を有することが分かる。
表13、表14より、本発明の製造方法により得られるカーボンナノチューブ合成用触媒を用いることにより、析出反応時のカーボンナノチューブの絡み合いを抑制することができ、この結果、炭素出力に優れ、容易にほぐれ易く、また分散性に優れ、少ない配合量で高い導電性を有する材料を提供できるカーボンナノチューブを効率的に製造することができる。
以上、本発明を特定の態様に沿って説明したが、当業者に自明の変形や改良は本発明の範囲に含まれる。

Claims (11)

  1. 以下(1)〜(3)の工程を備えたカーボンナノチューブ合成用触媒の製造方法。
    (1)鉄、コバルト、および、ニッケルの少なくともいずれか1以上の活性成分の金属元素を含む水溶性の有機金属塩と、マグネシウムおよびアルミニウムの少なくともいずれか1つ以上の担体成分の金属元素を含む水溶性の有機金属塩、または前記担体成分の金属元素を含む水酸化物とを、水溶媒中に溶解および/または分散し、混合する工程。
    (2)前記(1)の工程で得られた溶液および/または分散液を、乾燥温度100〜200℃の範囲で水溶媒を除去し、固形化した後、得られた固形物を粉砕し平均粒径(D50)が50μm以下の触媒前駆体を得る工程。
    (3)前記(2)の工程で得られた触媒前駆体を、酸素の存在下、焼成温度350〜550℃の範囲で加熱し、冷却した後、得られた焼成物を粉砕して平均粒径(D50)が5μm以下のカーボンナノチューブ合成用触媒を得る工程。
  2. (1)の工程に、さらにモリブデンを含む水溶性の金属塩を、水溶媒中に含有することを特徴とする請求項1記載のカーボンナノチューブ合成用触媒の製造方法。
  3. カーボンナノチューブ合成用触媒中の活性成分の金属元素と、担体成分の金属元素との合計100モル%に対する、活性成分の金属元素の含有割合が、50〜80モル%であることを特徴とする請求項1または2記載のカーボンナノチューブ合成用触媒の製造方法。
  4. カーボンナノチューブ合成用触媒中のモリブデンの割合が、活性成分の金属元素100モル%に対して1モル%〜20モル%であることを特徴とする請求項2または3に記載のカーボンナノチューブ合成用触媒の製造方法。
  5. (2)の工程の乾燥温度が120〜170℃の範囲であることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載のカーボンナノチューブ合成用触媒の製造方法。
  6. (2)の工程の触媒前駆体の平均粒径(D50)が1μm以上30μm以下であることを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載のカーボンナノチューブ合成用触媒の製造方法。
  7. (3)の工程の焼成温度が370〜470℃の範囲であることを特徴とする請求項1〜6いずれかに記載のカーボンナノチューブ合成用触媒の製造方法。
  8. (3)の工程のカーボンナノチューブ合成用触媒の平均粒径(D50)が0.1〜5μmの範囲であることを特徴とする請求項1〜7いずれかに記載のカーボンナノチューブ合成用触媒の製造方法。
  9. 酸素濃度が0.1体積%以下の雰囲気で、合成温度500〜1000℃の条件下に請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法で製造されてなるカーボンナノチューブ合成用触媒と、炭化水素および/またはアルコールを含んでなる炭素源とを接触させることを特徴とするカーボンナノチューブ集合体の製造方法。
  10. 膨潤率が5以上であるカーボンナノチューブ集合体。
  11. 請求項1〜9いずれか記載の製造方法で製造されてなる請求項10記載のカーボンナノチューブ集合体。
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