JP2013165868A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技者が視認できる絵柄の見え方を、消灯時と点灯時とで変化させることで、趣向性の高い演出を可能とする遊技機を提供する。
【解決手段】透過性を有する遊技盤の背面に設けられ、外乱光よりも高い輝度の光を遊技盤に向けて発光する発光体と、発光体の消灯時と点灯時とで遊技者が視認できる絵柄の見え方を変化させて表示する絵柄表示部とを備えており、絵柄表示部は、有色インクで第1の絵柄が描かれた第1の装飾シート層96と、有色インクに比べて透光性が高い偏光パールインクで印刷された中間印刷層98と、有色インクで第2の絵柄が描かれた第2の装飾シート層100とを有し、発光体の消灯時には、中間印刷層が外乱光の一部を反射することで、第1の絵柄のみが遊技者に視認可能に表示され、発光体の点灯時には、中間印刷層が発光体から発光された光を透過することで、第2の絵柄のみが遊技者に視認可能に表示される。
【選択図】図5

Description

本発明は、遊技機に関するものであり、特に、遊技者が視認できる絵柄の見え方を、発光体(例えば、ランプ、LED)の消灯時と点灯時とで変化させることで、趣向性の高い演出を可能とする遊技機に関する。
従来、遊技機において、例えばスモークシートやハーフミラー等の背面に、それぞれ異なる色で描かれた絵柄が印刷された複数の装飾シートを設け、その背面に設けられた発光体(例えば、ランプ、LED)の発光色を変化させることで、遊技者が認識(視認)できる絵柄を変化させる技術が知られている。
その一例として、特許文献1には、スモークシートと、赤色の絵柄が描かれた赤色装飾シートと、青色の絵柄が描かれた青色装飾シートとを上から順に重ね合わせ、赤色装飾シート及び青色装飾シートの背面側からランプによって赤色又は青色の光を照射する技術が示されている。
ここで、ランプが赤色で発光している場合には、赤色装飾シートに描かれた赤色の絵柄が発光色(即ち、赤色光)に同化して認識(視認)できず、青色装飾シートに描かれた青色の絵柄のみが認識(視認)できるようになる。これに対して、ランプが青色で発光している場合には、青色装飾シートに描かれた青色の絵柄が発光色(即ち、青色光)に同化して認識(視認)できず、赤色装飾シートに描かれた赤色の絵柄のみが認識(視認)できるようになる。
このように、ランプの発光色を変化させて、遊技者が認識(視認)できる絵柄の見え方を変化させることで、従来にない多様な演出を行うことが可能となり、これにより、遊技者の遊技に対する興趣を高めることができる。なお、ランプの消灯時においては、スモークシートによって、その背面に重ね合わされた赤色装飾シート及び青色装飾シートの絵柄が表示されない。
特開2010−167193号公報
しかしながら、各色装飾シートの背面側でランプの発光色を変化させることで、遊技者が認識(視認)できる絵柄を変化させる上記技術では、かかる技術に用いられる例えばスモークシートやハーフミラー等の透過性が低いため、各色装飾シートに描かれた絵柄が見難くなってしまう場合があり、このため、当該装飾シートに対して細かい描写の絵柄を描くことができなかった。
また、上記した技術では、ランプの発光色と異なる色の絵柄のみが認識(視認)可能となるため、絵柄に使用できる色について、その選択の自由度が制限されるため、趣向性の高い演出を行うことが困難になってしまう。
一方、パチンコ遊技機において、遊技盤を構成する例えばベニア等に絵柄が描かれている場合には、遊技者に対して常に一定の絵柄を表示することしかできないため、趣向性の高い演出を行うことが困難であった。
この場合、遊技盤自体を透明に構成し、その背面に配設された液晶表示装置によって、遊技領域において複数の絵柄を表示する技術も知られているが、かかる公知技術では、遊技盤の大きさに対応した大型の液晶表示装置を配設する必要があるため、遊技機の製造コストが上昇してしまう。
本発明は、このような問題を解決するためになされており、その目的は、遊技盤に設けられた絵柄の見え方を、消灯時と点灯時とで変化させることで、趣向性の高い演出を可能とする遊技機を提供することにある。
このような目的を達成するために、第1の発明に係る遊技機は、遊技球が転動流下する遊技領域が構成され、透過性を有する遊技盤と、前記遊技盤の背面に設けられ、遊技の進行状態に応じて外乱光よりも高い輝度の光を遊技盤に向けて発光する発光体と、前記発光体の消灯時と点灯時とで遊技者が視認できる絵柄の見え方を変化させて表示する絵柄表示部とを備えており、前記絵柄表示部は、有色インクで第1の絵柄が描かれた第1の装飾シート層と、前記第1の装飾シート層の背面側に重畳され、前記有色インクに比べて透光性が高い偏光パールインクで印刷された中間印刷層と、前記中間印刷層の背面側に重畳され、前記有色インクで第2の絵柄が描かれた第2の装飾シート層とを有し、前記発光体の消灯時において、前記中間印刷層が前記外乱光の一部を反射することで、前記第1の装飾シート層に描かれた前記第1の絵柄のみが遊技者に視認可能に表示され、前記発光体の点灯時において、前記中間印刷層が前記発光体から発光された光を透過することで、前記第2の装飾シート層に描かれた前記第2の絵柄のみが遊技者に視認可能に表示される。
第1の発明によれば、第1の装飾シート層と第2の装飾シート層との間に、透光性が高い偏光パールインクで印刷された中間印刷層を介在させたことで、発光体の消灯時と点灯時とで遊技者が視認できる絵柄の見え方を変化させて表示、即ち、消灯時に第1の絵柄を表示させ、点灯時に第2の絵柄を表示させることができる。これにより、遊技者に対して常に一定の絵柄を表示する従来のパチンコ遊技機と比較して、より趣向性の高い演出を行うことがきる。また、透明遊技盤の背面全体に液晶表示装置を構築して各種演出を行う場合と比較して、より安価に趣向性の高い演出を行うことがきる。更に、中間印刷層に透光性の高い偏光パールインクを用いたことで、第1及び第2の装飾シート層に対して細かい描写の絵柄を描くことができ、その絵柄に使用できる色について、その選択の自由度を向上させることができる。
この場合、絵柄表示部(第1の装飾シート層、中間印刷層、第2の装飾シート層)を遊技機に備える構成態様としては、例えば絵柄表示部を遊技盤に設ける場合を想定すると、絵柄表示部の全体を遊技盤の前面側に設ける構成、絵柄表示部の全体を遊技盤の背面側に設ける構成、絵柄表示部の一部を遊技盤の前面側に設け、残りを遊技盤の背面側に設ける構成を含めることができる。
第2の発明に係る遊技機は、前記外乱光の輝度を計測する計測部と、前記計測部によって計測された前記外乱光の輝度よりも高い輝度の光を発光させるように、前記発光体の輝度を調整する調整部とを備えている。
第2の発明によれば、外乱光(例えば、遊技機外部の環境光)の輝度を計測し、その計測された外乱光の輝度よりも高い輝度の光を発光させることができるため、点灯時において、より鮮明な第2の絵柄を確実に表示させることができる。また、外乱光の輝度が低い場合には、それに合わせて発光体の光の輝度を低くしつつ、より鮮明な第2の絵柄を確実に表示させることができるため、電力消費量を抑えた環境に優しい遊技機を実現することができる。
この場合、計測部としては、市販されている既存の輝度計を利用することができる。また、調整部としては、遊技機に内蔵された制御回路のCPUを利用することができる。
第3の発明に係る遊技機において、前記発光体は、複数設けられており、前記調整部によって、全ての前記発光体を同時に発光させ、或いは、特定の前記発光体のみを個別に発光させる。
第3の発明によれば、第2の装飾シート層に複数の第2の絵柄が描かれている場合、そのうちの一部の第2の絵柄のみに光を照射することで、当該一部の第2の絵柄のみを遊技者に視認可能に表示させることができる。これにより、表示される第2の絵柄の種類に応じて、例えば大当りの期待度を変化させる等の演出を行うことが可能となり、演出の多様化を図ることができる。
第4の発明に係る遊技機において、前記中間印刷層は、前記偏光パールインクが印刷された前記遊技盤である。
第4の発明によれば、偏光パールインクが印刷された遊技盤を中間印刷層として兼用させることで、絵柄表示部(第1の装飾シート層、中間印刷層、第2の装飾シート層)を遊技盤に設ける際の部品点数や製造プロセスを削減することができるため、低コスト化を図りつつ、より趣向性の高い演出を行うことが可能な遊技機を実現することができる。
本発明によれば、遊技盤に設けられた絵柄の見え方を、消灯時と点灯時とで変化させることで、趣向性の高い演出を可能とする遊技機を実現することができる。
本発明の一実施形態に係る遊技機の外観構成を示す斜視図。 遊技機の構成を分解して示す斜視図。 (a)は、消灯時における遊技盤上の絵柄の見え方を示す平面図、(b)は、点灯時における遊技盤上の絵柄の見え方を示す平面図。 遊技機に設けられた制御回路の構成を示すブロック図。 遊技盤に設ける絵柄の構成要素を分解して示す斜視図。
以下、本発明の一実施形態に係る遊技機について、添付図面を参照しつつ説明する。なお、遊技機としては、パチスロやパチンコ等があるが、本実施形態では、遊技機としてパチンコ遊技機を想定する。
『遊技機(パチンコ遊技機)の構成』
図1〜図3に示すように、本実施形態に係るパチンコ遊技機2は、当該パチンコ遊技機2を遊技機島(図示しない)に取り付けるための本体枠(木枠)4と、本体枠4の前面側に開閉自在に軸支されたベースドア6と、ベースドア6の前面上部側に開閉自在に軸支されたガラスドア8と、ベースドア6の前面下部側(ガラスドア8の下部側)に配設された皿ユニット10と、遊技盤12と、画像の演出表示を行う演出表示装置(LCDなどの液晶表示装置)14と、発射装置16と、払出ユニット18と、基板ユニット20とを備えて構成されている。
ガラスドア8の中央には、略矩形状を成す開口8aが形成されており、その開口8aには、透過性を有する透明の保護ガラス22が配設されている。なお、保護ガラス22は、ガラスドア8を閉じた状態において、遊技盤12の前面側に対向し、かつ当該遊技盤12の前面側を覆うように配設されている(図2)。
皿ユニット10には、その前面側に、貸出球や賞球を受け止める上皿10aと、上皿10aの下方側に設けられ、当該上皿10aが満杯時に溢れた遊技球を受け止める下皿10bとが設けられている。なお、皿ユニット10は、上皿10a及び下皿10bを一体化させたユニット体として構成されている。
遊技盤12は、その全体が透過性を有する部材で形成されており、ガラスドア8を閉じた状態において、保護ガラス22の背面側に対向するように、ベースドア6の前面上部側に配設されている。なお、透過性を有する部材としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂などの透明部材を適用することができる。
また、遊技盤12の前面側には、外レールL1と、外レールL1の内側に対向配設された内レールL2とから成るガイドレールGLが構築されており、当該ガイドレールGLによって規定(区画)された領域に、遊技球(図示しない)が転動流下可能な遊技領域12aが構成されている(図2、図3)。
なお、遊技領域12aには、一般入賞口24、通過ゲート26、始動入賞口28が配設されている。また、始動入賞口28の直下には、大入賞口30が構成されていると共に、この大入賞口30を開閉するシャッタ30aが配設されている。更に、大入賞口30の直下で且つ当該遊技領域12aの最下部位には、例えば入賞することなく遊技領域12aを転動流下した遊技球を、機外へ排出するためのアウト口32が配設されている。
演出表示装置(液晶表示装置)14は、遊技盤12よりも小型に構成されており、透過性を有する遊技盤12(具体的には、遊技領域12a)の背面側に対向するように、ベースドア6の前面上部中央寄りに配設されている(図2)。なお、演出表示装置(液晶表示装置)14には、その前面側(遊技盤12に対向する面)に、遊技に関する各種画像(例えば、演出図柄、演出画像、装飾図柄などの各種画像)を演出表示(変動表示ともいう)することが可能な表示領域14aが配設されている。
発射装置16は、当該発射装置16をベースドア6の前面右下側(ガラスドア8の右下側)に配設するためのパネル体16aと、パネル体16aの前面側に配設された発射ハンドル16hと、パネル体16aの背面側に配設され、遊技球を発射するための駆動装置である発射ソレノイド(図示しない)とを備えて構成されている。なお、発射装置16をベースドア6の前面右下側(ガラスドア8の右下側)に配設した状態において、パネル体16aは、上記した皿ユニット10に隣接して一体化される。
発射ハンドル16hは、その周縁に設けられたタッチセンサ(図示しない)と、時計回りに回転可能なレバー16Lとを備えている。また、発射ハンドル16hの内部には、レバー16Lの回転量に応じて抵抗値を変化させることで、発射ソレノイドに供給する電力を変化させる発射ボリューム(図示しない)が配設されている。なお、タッチセンサは、これに遊技者の例えば手指が接触した際、当該遊技者によって発射ハンドル16hが握持されたことを検知する機能を有している。
ここで、発射ハンドル16hのレバー16Lを時計回り方向に回転させると、その回転量(回転角度)に応じて発射ボリュームの抵抗値が変化し、その変化した抵抗値に対応する電力が発射ソレノイドに供給される。このように、発射ソレノイドを駆動制御することで、上皿10aに貯留されている遊技球が、所定のタイミングで上記した遊技盤12の遊技領域12aに向けて打ち出される。
このとき、発射ソレノイドによって打ち出された遊技球は、ガイドレールGL(外レールL1と内レールL2との間)に沿って案内された後、遊技領域12aの上部側に流出される。そして、遊技領域12aを転動流下した遊技球が、例えば一般入賞口24に入賞すると、基板ユニット20によって払出ユニット18から所定数の遊技球が払い出されて、上皿10aに供給される。
また、上記したガラスドア8には、その上部両側に、光による遊技の演出(例えば、大当り時やリーチ時などに、その旨を遊技者に示すべく点滅又は点灯する演出)を行うためのランプ(LED)34が配設されている。更に、上記した皿ユニット10には、その上皿10aの両側に、音による遊技の演出を行うためのスピーカ36が配設されていると共に、上皿10aには、遊技者が遊技球の貸し出し操作を行うための球貸し操作パネル38が配設されている。なお、ランプ(LED)34及びスピーカ36による各種の遊技の演出は、基板ユニット20によって制御されている。
『遊技機(パチンコ遊技機)の電気的構成』
図4に示すように、パチンコ遊技機2には、遊技の制御を行う主制御回路Ecと、遊技の進行に応じた演出の制御を行う副制御回路Fcとが設けられており、これら主制御回路Ec及び副制御回路Fcは、基板ユニット20(図2)に構築されている。
主制御回路Ecは、メインCPU40と、当該メインCPU40に接続されたメインROM42(読み出し専用メモリ)と、メインRAM44(読み書き可能メモリ)とを備えており、メインROM42に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。
メインROM42には、メインCPU40によってパチンコ遊技機2の動作を制御するためのプログラム、各種のテーブルなどが記憶されている。また、メインRAM44は、メインCPU40の一時記憶領域として、種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。なお、本実施形態では、メインCPU40の一時記憶領域としてメインRAM44を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
また、主制御回路Ecは、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路46と、後述する副制御回路Fcに対してコマンドを供給するためのコマンド出力ポート48とを備えている。更に、主制御回路Ecは、バックアップコンデンサ50を備えており、バックアップコンデンサ50は、電断時において、例えばメインRAM44に電源を速やかに供給することで、メインROM42に記憶されている各種データを保持するために用いられる。
ここで、主制御回路Ecには、各種の装置が接続されている。
例えば、主制御回路Ecからの信号に応じる各種装置として、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置52、普通図柄ゲームにおける識別情報としての普通図柄の可変表示を行う普通図柄表示装置54、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示の保留数を表示する特別図柄保留表示装置56、普通図柄ゲームにおける普通図柄の可変表示の保留数を表示する普通図柄保留表示装置58などが接続されている。なお、これら図柄表示装置52,54,56,58は、パチンコ遊技機2の種類や形式などに応じて任意の形状・構成で配置されるため、図1〜図3から省略されている。
また、例えば、通過ゲート26を遊技球が通過した際に、所定の検出(検知)信号を主制御回路Ecに供給する通過ゲートスイッチ60、一般入賞口24に遊技球が入賞した際に、所定の検出(検知)信号を主制御回路Ecに供給する一般入賞口スイッチ62、始動入賞口28に遊技球が入賞した際に、所定の検出(検知)信号を主制御回路Ecに供給する始動入賞口スイッチ64、シャッタ30aを駆動制御させて、大入賞口30を開放状態或いは閉鎖状態とする大始動入賞口ソレノイド66、大入賞口30における遊技球通過領域を遊技球が通過した際に、所定の検出(検知)信号を主制御回路Ecに供給するカウントスイッチ68、電断時におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアするバックアップクリアスイッチ70などが接続されている。
また、主制御回路Ecには、払出・発射制御回路72が接続されている。この払出・発射制御回路72には、遊技球の払出を行う払出装置74、上記した発射装置16、カードユニット(球貸し器)76が接続されている。また、カードユニット76には、上記した球貸し操作パネル38が接続されており、その操作に応じて、カードユニット76に操作信号が供給される。
払出・発射制御回路72は、主制御回路Ecから供給される賞球制御コマンド、カードユニット76から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置74に対して所定の信号を送信することにより、払出装置74に遊技球を払い出させる。また、払出・発射制御回路72は、上記した発射ハンドル16h(図1、図2)が遊技者によって握持され、そのレバー16Lが時計回り方向へ回動操作されたとき、そのときの回動角度に応じて、発射装置16の発射ソレノイド(図示しない)に電力を供給し、遊技球を発射させる制御を行う。
更に、主制御回路Ecには、コマンド出力ポート48を介して、副制御回路Fcが接続されている。副制御回路Fcは、主制御回路Ecから供給された各種コマンドに応じて、演出表示装置(液晶表示装置)14における表示制御、スピーカ36から発生させる音声に関する制御、装飾ランプなどを含むランプ(LED)34の光に関する制御を行って、遊技の進行に応じた各種演出を実行する。
このため、副制御回路Fcは、サブCPU78、プログラムROM80、ワークRAM82、演出表示装置(液晶表示装置)14における表示制御を行う表示制御回路84、スピーカ36から発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路86、ランプ(LED)34における光に関する制御を行う光制御回路88、主制御回路Ecから供給された各種コマンドをサブCPU78に入力するコマンド入力ポート90から構成されている。
サブCPU78は、プログラムROM80に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有しており、主制御回路Ecから供給される各種コマンドに従って副制御回路Fcの制御を行う。この場合、プログラムROM80には、サブCPU78によってパチンコ遊技機2の遊技演出を制御するためのプログラムや各種演出用テーブルが記憶され、サブCPU78によって管理されている。また、ワークRAM82は、サブCPU78の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する。なお、本実施形態においては、サブCPU78の一時記憶領域としてワークRAM82を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
表示制御回路84は、演出表示装置(液晶表示装置)14の表示制御を行うために、画像データプロセッサ(VDP)、各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている画像データROM、画像データをバッファするフレームバッファ、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータなどから構成されている(図示しない)。
この場合、表示制御回路84は、サブCPU78から供給されるデータに応じて、演出表示装置(液晶表示装置)14に各種画像を演出表示させるための種々の処理を行う。また、表示制御回路84は、サブCPU78から供給される画像表示命令に応じて、例えば装飾図柄を示す装飾図柄画像データ、背景画像データ、演出用画像データの各種画像データなどを、演出表示装置(液晶表示装置)14に演出表示させるために、一時的にフレームバッファに格納する。
そして、表示制御回路84は、所定のタイミングで、フレームバッファに格納された画像データをD/Aコンバータに供給する。D/Aコンバータは、画像データを画像信号として変換し、所定のタイミングで、この画像信号を演出表示装置(液晶表示装置)14に供給することにより、当該演出表示装置(液晶表示装置)14に各種画像を演出表示させる。即ち、表示制御回路84は、演出表示装置(液晶表示装置)14に遊技に関する画像を演出表示させる制御を行う。
また、音声制御回路86は、音声に関する制御を行う音源IC、各種の音声データを記憶する音声データROM、音声信号を増幅するための増幅器(AMP)などから構成されており(図示しない)、音源ICは、スピーカ36から発生させる音声の制御を行う。
この場合、音源ICは、サブCPU78から供給される音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている複数の音声データから1つの音声データを選択する。また、音源ICは、選択された音声データを音声データROMから読み出し、その読み出した音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号を増幅器(AMP)に供給する。増幅器(AMP)は、音声信号を増幅させ、スピーカ36から音声を発生させる。
光制御回路88は、ランプ(LED)34に光に関する制御信号を供給するためのドライブ回路、複数種類のランプ装飾パターンが記憶されている装飾データROMなどから構成されている(図示しない)。
『遊技機(パチンコ遊技機)の基本動作』
図1〜図4に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機2において、例えば球貸し操作パネル38を操作すると、そのとき球貸し操作パネル38から出力された操作信号が、当該パチンコ遊技機2に併設されたカードユニット76に送信される。このとき、当該パチンコ遊技機2に内蔵された払出・発射制御回路72は、主制御回路Ecから供給される賞球制御コマンド、及び、カードユニット76から供給される貸し球制御信号に基づいて払出装置74を駆動制御する。
これにより、払出装置74によって払出ユニット18(図2)から所定数の遊技球が払い出されて、パチンコ遊技機2の上皿10aに供給される。そして、上皿10aに遊技球が供給された状態において、発射ハンドル16hのレバー16Lを時計回り方向に回転させると、払出・発射制御回路72が発射装置16の発射ソレノイド(図示しない)を駆動制御することにより、遊技球が遊技盤12の遊技領域12aに打ち出される。
そして、遊技領域12aを転動流下した遊技球が、例えば一般入賞口24(図3)に入賞した場合、そのことが一般入賞口スイッチ62によって検出されたことに基づいて、主制御回路Ecから供給された賞球制御コマンドに従って、払出・発射制御回路72が払出装置74を駆動制御することにより、払出ユニット18から所定数の遊技球が払い出されて、上皿10aに供給される。
また、遊技領域12aを転動流下した遊技球が、例えば始動入賞口28(図3)に入賞した場合、そのことが始動入賞口スイッチ64によって検出されたことに基づいて、主制御回路EcのメインCPU74が、大当り抽選を行うと共に、その抽選結果に基づいて、図柄の表示態様における変動パターンを決定する。そして、このとき決定された変動パターンに基づいて、主制御回路EcのメインCPU40によって特別図柄表示装置52が駆動制御され、当該特別図柄表示装置52において所定図柄の変動表示が行われる。
更に、例えば、副制御回路FcのサブCPU78から供給されるデータに基づいて、表示制御回路84が演出表示装置(液晶表示装置)14を制御し、当該演出表示装置(液晶表示装置)14に、遊技状態に応じた遊技に関する画像を演出表示させる。これにより、遊技に対する興趣を維持向上させる。
『本発明の一実施形態に係る特徴的構成及び効果』
図3〜図5に示すように、本実施形態に係るパチンコ遊技機2は、その特徴的構成として、遊技球が転動流下する遊技領域12aが構成され、透過性を有する遊技盤12と、遊技盤12の背面に設けられ、遊技の進行状態に応じて外乱光(例えば、遊技機外部の環境光)よりも高い輝度の光を遊技盤12に向けて発光する発光体92と、発光体92の消灯時と点灯時とで遊技者が視認できる絵柄の見え方を変化させて表示する絵柄表示部とを備えている。
発光体92は、市販されている既存の液晶ランプやLEDなどを利用することが可能であり、光制御回路88(図4)によって消灯と点灯の制御が行われる。なお、発光体92は、遊技盤12の形状や大きさなどに応じて任意に構成することができるため、図1〜図3から省略されている。
また、本実施形態に係るパチンコ遊技機2は、外乱光の輝度を計測する計測部94と、計測部94によって計測された外乱光の輝度よりも高い輝度の光を発光させるように、発光体の輝度を調整する調整部とを備えている(図4)。なお、輝度とは、発光体92の単位面積あたりの明るさの度合を指し、輝度を高くする場合には、発光体92の発光時の光度を大きくし、これに対して、輝度を低くする場合には、発光体92の発光時の光度を小さくすればよい。
計測部94としては、市販されている既存の輝度計を利用することができる。また、調整部としては、パチンコ遊技機2に内蔵された副制御回路FcのサブCPU78を利用することができる。なお、計測部(輝度計)94は、外乱光(遊技機外部の環境光)を計測可能な部位、例えばパチンコ遊技機2自体、或いは、その周辺領域に設置すればよい。
これによれば、発光体92を発光させる際に、計測部(輝度計)94によって計測された外乱光(遊技機外部の環境光)の輝度に基づいて、調整部(サブCPU78)が光制御回路88を介して発光体92を制御し、当該発光体92の発光時における光度を大小調整することで、外乱光の輝度よりも高い輝度の光を発光させることができる。
外乱光の輝度よりも高い輝度の光を発光体92から遊技盤12に向けて発光させる方法としては、例えば、1つの発光体92によって遊技盤12の全体及び一部に光を照射する方法、或いは、複数の発光体92を設け、調整部によって全ての発光体92を同時に発光させて、遊技盤12の全体に光を照射したり、或いは、調整部によって特定の発光体92のみを個別に発光させて、遊技盤12の一部に光を照射する方法などを適用することができる。
また、絵柄表示部は、有色インクで第1の絵柄が描かれた第1の装飾シート層96と、第1の装飾シート層96の背面側に重畳され、有色インクに比べて透光性が高い偏光パールインクで印刷された中間印刷層98と、中間印刷層98の背面側に重畳され、有色インクで第2の絵柄が描かれた第2の装飾シート層100とを有している(図5)。
有色インクとは、顔料・染料を含んだ液体で、各種の文字や絵柄を描いたり、表面に色付けするために用いられるものであり、油性、水性、ジェルなどのインクとして適用することができる。特に、印刷用のインクとしては、顔料、媒剤、添加剤から成り、印刷素材や版素材の形式などから高粘度のジェル状のもの、低粘度の液状のものを適用することが好ましい。また、偏光パールインクとは、パールと呼ばれる顔料を透明インクに混ぜたものであり、パール印刷層の厚みにより屈折率が変化して光輝性の色が変化する。なお、パールと呼ばれる顔料は、実際の真珠粉ではなく、酸化チタンや酸化鉄をマイカや金属粉に被覆させたものである。
図3及び図5には、第1の絵柄として、3人一組とした人物キャラクタを3箇所に構成配置したものが、一方、第2の絵柄として、3人一組とした人物キャラクタを3箇所に構成配置し、その背景に花火及び波模様をデザインしたものが、それぞれ示されているが、これらはあくまで一例であり、第1及び第2の絵柄として他のキャラクタやデザイン等を適用することができる。
なお、第1及び第2の装飾シート層96,100は、第1及び第2の絵柄を描くことが可能な透過(透光)性を有する印刷素材や版素材であればよく、その種類は問わない。また、中間印刷層98も、透光性が高い偏光パールインクを印刷することが可能な透過(透光)性を有する印刷素材や版素材であればよく、その種類は問わない。要するに、第1の装飾シート層96と第2の装飾シート層100との間に、中間印刷層98を介在させて一体化させることができればよい。
この場合、絵柄表示部(第1の装飾シート層96、中間印刷層98、第2の装飾シート層100)をパチンコ遊技機2に備える構成態様としては、例えば絵柄表示部を遊技盤12に設ける場合を想定すると、絵柄表示部の全体を遊技盤12の前面側に設ける第1の構成、絵柄表示部の全体を遊技盤12の背面側に設ける第2の構成、絵柄表示部の一部を遊技盤12の前面側に設け、残りを遊技盤12の背面側に設ける第3の構成を含めることができる。
ここで、第1の構成を実現する方法としては、例えば、絵柄表示部の第2の装飾シート層100を遊技盤12の前面側に貼着(接着)すればよい。また、第2の構成を実現する方法としては、例えば、絵柄表示部の第1の装飾シート層96を遊技盤12の背面側に貼着(接着)すればよい。
また、第3の構成を実現する方法としては、例えば、第1の装飾シート層96を遊技盤12の前面側に貼着(接着)する一方、中間印刷層98を遊技盤12の背面側に貼着(接着)し、当該中間印刷層98の背面側に第2の装飾シート層100を重畳すればよい。或いは、例えば、第1の装飾シート層96の背面側に重畳させた中間印刷層98を遊技盤12の前面側に貼着(接着)する一方、第2の装飾シート層100を遊技盤12の背面側に貼着(接着)すればよい。
更に、第3の構成を実現する他の方法としては、中間印刷層98を偏光パールインクが印刷された遊技盤12で構成し、当該遊技盤12の前面側に第1の装飾シート層96を貼着(接着)すると共に、当該遊技盤12の背面側に第2の装飾シート層100を貼着(接着)してもよい。
ところで、上記した第1〜第3の構成において、第1及び第2の装飾シート層96,100に抜き部96a,100aを構成し、第1及び第2の絵柄が、演出表示装置(液晶表示装置)14の表示領域14aに重ならないようにすることが好ましい。これにより、第1及び第2の絵柄に干渉することなく、抜き部96a,100aを介して表示領域14a上に、遊技に関する各種画像(例えば、演出図柄、演出画像、装飾図柄などの各種画像)を鮮明かつシャープに演出表示(変動表示ともいう)させることができる。
なお、抜き部96a,100aを構成する方法としては、例えば、第1及び第2の装飾シート層96,100の一部を、表示領域14aの形状に合わせて、開口(くり抜く、切り欠く)させたり、或いは、透明(透過性、透光性を持たせる)にすればよい。図面では一例として、矩形状の抜き部96a,100aが示されているが、これ以外の形状(例えば、楕円形状、円形状、台形状など)であってもよい。
このような絵柄表示部を備えた構成によれば、発光体92の消灯時において、中間印刷層98が外乱光の一部を反射することで、第1の装飾シート層96に描かれた第1の絵柄のみが遊技者に視認可能に表示される(図3(a))。これに対し、発光体の点灯時において、中間印刷層98が発光体92から発光された光を透過することで、第2の装飾シート層100に描かれた第2の絵柄のみが遊技者に視認可能に表示される(図3(b))。
以上、本実施形態によれば、第1の装飾シート層96と第2の装飾シート層100との間に、透光性が高い偏光パールインクで印刷された中間印刷層98を介在させたことで、発光体92の消灯時と点灯時とで遊技者が視認できる絵柄の見え方を変化させて表示、即ち、消灯時に第1の絵柄を表示させ、点灯時に第2の絵柄を表示させることができる。
これにより、遊技者に対して常に一定の絵柄を表示する従来のパチンコ遊技機と比較して、より趣向性の高い演出を行うことがきる。また、透明遊技盤の背面全体に液晶表示装置を構築して各種演出を行う場合と比較して、より安価に趣向性の高い演出を行うことがきる。更に、中間印刷層98に透光性の高い偏光パールインクを用いたことで、第1及び第2の装飾シート層96,100に対して細かい描写の絵柄を描くことができ、その絵柄に使用できる色について、その選択の自由度を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、外乱光(例えば、遊技機外部の環境光)の輝度を計測し、その計測された外乱光の輝度よりも高い輝度の光を発光させることができるため、点灯時において、より鮮明な第2の絵柄を確実に表示させることができる。また、外乱光の輝度が低い場合には、それに合わせて発光体92の光の輝度を低くしつつ、より鮮明な第2の絵柄を確実に表示させることができるため、電力消費量を抑えた環境に優しいパチンコ遊技機2を実現することができる。
更に、本実施形態によれば、第2の装飾シート層100に例えば複数の第2の絵柄が描かれている場合、そのうちの一部の第2の絵柄のみに光を照射することで、当該一部の第2の絵柄のみを遊技者に視認可能に表示させることができる。これにより、表示される第2の絵柄の種類に応じて、例えば大当りの期待度を変化させる等の演出を行うことが可能となり、演出の多様化を図ることができる。
更に、本実施形態によれば、偏光パールインクが印刷された遊技盤12を中間印刷層98として兼用させることで、絵柄表示部(第1の装飾シート層96、中間印刷層98、第2の装飾シート層100)を遊技盤12に設ける際の部品点数や製造プロセスを削減することができるため、低コスト化を図りつつ、より趣向性の高い演出を行うことが可能なパチンコ遊技機2を実現することができる。
なお、上記した一実施形態では、絵柄表示部(第1の装飾シート層96、中間印刷層98、第2の装飾シート層100)を遊技盤12に設ける場合を想定して説明したが、これに代えて、絵柄表示部を遊技盤12とは別体で構成してもよい。ここで、絵柄表示部を遊技盤12とは別体で構成する方法としては、例えば、当該絵柄表示部を本体枠(木枠)4に直接構成配置し、その背面側に発光体92を設けるようにすればよい。
この場合、絵柄表示部を本体枠(木枠)4に直接構成配置する方法としては、例えば、絵柄表示部(第1の装飾シート層96、中間印刷層98、第2の装飾シート層100)を肉厚化させて剛性を高め、その状態で本体枠(木枠)4に取り付ければよい。また、他の方法としては、例えば、絵柄表示部(第1の装飾シート層96、中間印刷層98、第2の装飾シート層100)を遊技盤12或いは本体枠(木枠)4にネジ止めしてもよい。
12 遊技盤
96 第1の装飾シート層
98 中間印刷層
100 第2の装飾シート層

Claims (4)

  1. 遊技球が転動流下する遊技領域が構成され、透過性を有する遊技盤と、
    前記遊技盤の背面に設けられ、遊技の進行状態に応じて外乱光よりも高い輝度の光を遊技盤に向けて発光する発光体と、
    前記発光体の消灯時と点灯時とで遊技者が視認できる絵柄の見え方を変化させて表示する絵柄表示部とを備えており、
    前記絵柄表示部は、
    有色インクで第1の絵柄が描かれた第1の装飾シート層と、
    前記第1の装飾シート層の背面側に重畳され、前記有色インクに比べて透光性が高い偏光パールインクで印刷された中間印刷層と、
    前記中間印刷層の背面側に重畳され、前記有色インクで第2の絵柄が描かれた第2の装飾シート層とを有し、
    前記発光体の消灯時において、前記中間印刷層が前記外乱光の一部を反射することで、前記第1の装飾シート層に描かれた前記第1の絵柄のみが遊技者に視認可能に表示され、
    前記発光体の点灯時において、前記中間印刷層が前記発光体から発光された光を透過することで、前記第2の装飾シート層に描かれた前記第2の絵柄のみが遊技者に視認可能に表示されることを特徴とする遊技機。
  2. 前記外乱光の輝度を計測する計測部と、
    前記計測部によって計測された前記外乱光の輝度よりも高い輝度の光を発光させるように、前記発光体の輝度を調整する調整部とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記発光体は、複数設けられており、前記調整部によって、全ての前記発光体を同時に発光させ、或いは、特定の前記発光体のみを個別に発光させることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記中間印刷層は、前記偏光パールインクが印刷された前記遊技盤であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の遊技機。
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