JP2002323610A - 半透過反射板、半透過反射偏光板及びそれを用いた液晶表示装置 - Google Patents

半透過反射板、半透過反射偏光板及びそれを用いた液晶表示装置

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JP2002323610A
JP2002323610A JP2001127873A JP2001127873A JP2002323610A JP 2002323610 A JP2002323610 A JP 2002323610A JP 2001127873 A JP2001127873 A JP 2001127873A JP 2001127873 A JP2001127873 A JP 2001127873A JP 2002323610 A JP2002323610 A JP 2002323610A
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transflective
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liquid crystal
reflector
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JP2001127873A
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Tatsuya Osuga
達也 大須賀
Minoru Miyatake
宮武  稔
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光の利用効率を落とすことなく、反射、半透
過の両立を可能とする半透過反射板、半透過反射偏光板
及びそれを用いた液晶表示装置を提供する。 【解決手段】 無機材料を含まないポリマーフィルムか
ら成る鏡面反射性半透過反射体の少なくとも片面側に、
透明樹脂中に屈折率比が0.90〜1.10の透光性球
形フィラーを含有する光拡散性粘接着層を有し、かつ、
少なくとも2枚以上の位相差フィルムからなる広帯域1
/4λ板が積層され、該λ板の合成位相差値が380n
m〜700nmの波長の光に対して0.2≦Δn×d/
λ≦0.3(Δnは複屈折率、dはλ板の厚み、λは光
の波長)の関係を満足する半透過反射板とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、液晶表示装置等に
好適な、光の利用効率に優れ、視認性が良好な半透過反
射板、半透過反射偏光板及びそれを用いた液晶表示装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置(LCD)は、卓上電子計
算機、電子時計、パーソナルコンピューター、ワードプ
ロセッサ等に使用され、近年急激にその需要が増加して
おり、携帯電話や個人携帯情報端末などの半透過反射デ
ィスプレイの伸びが著しい。
【0003】従来、LCDの表示特性を向上させるため
に、偏光板に半透過反射板を積層してなる半透過型偏光
板を、通常液晶セルの裏側に設け、液晶表示装置を比較
的明るい雰囲気で使用する場合には、視認側(表示側)
からの入射光を反射させて画像を表示し、比較的暗い雰
囲気で使用する場合には、半透過型偏光板のバックサイ
ドに内蔵されているバックライト等の内蔵光源を使用し
て画像を表示する方法が採用されている。即ち、半透過
型偏光板は、明るい雰囲気下ではバックライト等の光源
使用のエネルギーを節約でき、比較的暗い雰囲気下では
内蔵光源を用いて使用できるため、液晶表示装置の形成
に有用である。
【0004】ところで、従来から、半透過反射板として
は、金属膜からなるハーフミラーや、パール顔料を含有
した合成樹脂板等が用いられてきた。しかし、金属膜か
らなるハーフミラーは、高反射性のアルミニウムや銀の
蒸着膜等であり、高い指向性(鏡面)反射を有するもの
の、金属によって10%以上もの光が吸収されてしま
い、光の利用効率の観点からは好ましくない。また、パ
ール顔料等を含有した合成樹脂板は、誘電体の屈折率差
を利用して拡散反射させるものであり、光の利用効率的
にはロスがなく望ましいが、反射光は非常に強い拡散性
を有しているため、液晶パネルを形成した時に、拡散さ
れた光の一部が空気界面との全反射によってガラス基板
内に閉じこめられ、カラーフィルターや偏光板等によっ
て吸収され、パネル表面より放出される光量が激減して
しまうといった問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来の
問題を解決するため、無機材料を含まないポリマーフィ
ルムから成る鏡面反射性半透過反射体の少なくとも片面
側に、透明樹脂中に屈折率比が0.90〜1.10の透
光性球形フィラーを含有する光拡散性粘接着層を設け、
かつ、合計位相差が特定の関係を満足するように設計さ
れた広帯域1/4λ板を積層することにより、光の利用
効率を落とすことなく、反射、半透過の両立を可能とす
る半透過反射板、半透過反射偏光板及びそれを用いた液
晶表示装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明の半透過反射板は、鏡面反射性半透過反射体
の少なくとも片面側に光拡散性粘接着層を有し、かつ、
少なくとも2枚の位相差フィルムからなる広帯域1/4
λ板が積層された半透過反射板であって、前記鏡面反射
性半透過反射体が無機材料を含まないポリマーフィルム
から成り、前記光拡散性粘接着層が透明樹脂中に屈折率
比が0.90〜1.10の透光性球形フィラーを含有
し、前記λ板の合成位相差値が380nm〜700nm
の波長の光に対して0.2≦Δn×d/λ≦0.3(Δ
nは複屈折率、dはλ板の厚み、λは光の波長である)
の関係を満足することを特徴とする。
【0007】即ち、非吸収の鏡面反射(例えば誘電体多
層膜やコレステリックの選択反射)と、屈折率差を適当
な範囲内に制御した粒子分散型の光拡散層の積層体に、
少なくとも2枚の位相差板からなる広帯域λ/4板を併
用することで、非吸収でありながら、全反射による損失
を最低限に抑えた半透過反射板を得たものである。
【0008】半透過反射板が、反射光および透過光に対
して偏光特性を有する場合(特表平9−506985号
公報、特開平6−281814号公報等参照)は、偏光
板や位相差板との光軸を特定の角度に設定し、積層する
ことにより、液晶表示パネルの半透過反射板として特に
好ましい特性を付与することが出来る。例えば、半透過
反射板がコレステリック液晶層を有するものである場
合、反射光は円偏光であり、その選択反射波長に相当す
る1/4λ板を積層することで直線偏光に変換すること
ができる。この時、1/4λ板に加えて更に1枚又は2
枚の1/2λ板を積層することで、より広い可視光域の
波長の光を直線偏光に変換することが可能となる。更
に、偏光度を補うためにその上にλ/4板の遅相軸方向
と45°又は135°で吸収型の直線偏光子を配置する
こともできる。なお、軸角度は、コレステリック液晶層
のねじれ方向による。
【0009】代表的な1/4λ板である位相差値が14
0nmのポリカーボネート位相差板は、波長が560n
mの光に対しては1/4λであるが、波長が420nm
の光に対しては1/3λであり、波長が700nmの光
に対しては1/5λであり、この為、直線偏光に変換さ
れた際に着色を生じてしまう。この時、少なくとも2枚
以上の位相差板からなる広帯域1/4λ板により、その
合成位相差値が380nm〜700nmの波長の光に対
して0.2≦△n×d/λ≦0.3の関係を満足するこ
とにより、よりニュートラルな反射色相で、高コントラ
ストの液晶表示装置を得る事が可能となる。
【0010】また、本発明の半透過反射板においては、
前記鏡面反射性半透過反射体が、少なくとも2種の屈折
率の異なる透光性ポリマー材料からなる多層積層構造を
有することが好ましい。
【0011】また、本発明の半透過反射板においては、
前記鏡面反射性半透過反射体が、コレステリック液晶ポ
リマーの配向によるグランジャン組織構造を有すること
が好ましい。
【0012】また、本発明の半透過反射板は、少なくと
も1つ以上の選択反射長を380nm〜720nmの間
に有し、鉛直上方より観測したときの色相が無彩色であ
ることを特徴とする。
【0013】また、本発明の半透過反射板は、全光線透
過率が1〜60%であることを特徴とする。
【0014】また、本発明の半透過反射板においては、
前記透明樹脂が、アクリル系合成樹脂であることが好ま
しい。
【0015】また、本発明の半透過反射板は、前記の半
透過反射板の少なくとも片面側に、金属薄膜を有する反
射板及び/又は光吸収物質を含有する光吸光層を設けた
ことを特徴とする。
【0016】次に、本発明の半透過反射偏光板は、前記
の半透過反射板の少なくとも片面側に偏光層を積層した
ことを特徴とする。
【0017】また、本発明の半透過反射偏光板は、前記
の半透過反射偏光板の少なくとも片面側に、金属薄膜を
有する反射板及び/又は光吸収物質を含有する光吸光層
を設けたことを特徴とする。
【0018】さらに、本発明の液晶表示装置は、前記の
半透過反射板又は半透過反射偏光板を、液晶パネルのリ
ア側に配置したことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の半透過反射板は、鏡面反
射性半透過反射体の少なくとも片面側に光拡散性粘接着
層を有し、かつ、少なくとも2枚以上の位相差フィルム
からなる広帯域1/4λ板が積層された半透過反射板で
あって、前記鏡面反射性半透過反射体が無機材料を含ま
ないポリマーフィルムから成り、前記光拡散性粘接着層
が透明樹脂中に屈折率比が0.90〜1.10の透光性
球形フィラーを含有し、前記λ板の合成位相差値が38
0nm〜700nmの波長の光に対して0.2≦Δn×
d/λ≦0.3(Δnは複屈折率、dはλ板の厚み、λ
は光の波長である)の関係を満足する。
【0020】前記光拡散性粘接着層と金属薄膜による鏡
面反射とを併用した場合は、全反射による損失は抑えら
れるものの、金属による吸収が無視できず、光利用効率
の観点からは好ましくない。また、積層された広帯域λ
板の合計位相差値が上記範囲外の場合は、光の利用効率
が低下する。
【0021】反射と透過のバランスは、鏡面反射フィル
ム(鏡面反射性半透過反射体)によって任意に設計でき
る。即ち、多層膜、コレステリック液晶層いずれの場合
も、多層膜の厚みを変えることによって、反射と透過の
バランスを制御できる。 また、反射色、透過色も、多
層膜の各層の厚みを変えることによって制御できる。例
えば、バックライトの発光スペクトルに合わせて選択反
射波長をずらすことにより、非常に高い透過と反射のバ
ランスを設計することが可能である。
【0022】また、本発明の半透過反射板は、少なくと
も1つ以上の選択反射長を380nm〜720nmの間
に有し、鉛直上方より観測したときの色相が無彩色のも
のである。反射板として良好な視認性を得るためには、
反射色を無彩色とすることが望ましく、例えば、反射板
鉛直上方より確認したときの色相が、照明光の色相から
大きくずれないことが望ましい。無彩色の目安として
は、同じ照明下で測定した標準白色板(BaSO4)と
反射板の色差が、CIE1976 L*a*b*表色系
で測定、計算した△E*abの値が40以下、好ましく
は20以下、更に好ましくは10以下であることが望ま
しい。ここで、△E*abは、下記式で定義される。 △E*ab={(△L*2+(△a*2+(△b*2
1/2
【0023】また、本発明の半透過反射板は、半透過板
として良好な特性を得るためには、半透過反射板の透過
光量を出来る限り高くするのが望ましいが、これはもち
ろん反射光量とのトレードオフの関係にあるので、CI
E表色系での測定において全光線透過率(Y値)が1〜
90%、このましくは5〜60%、更に好ましくは10
〜50%であることが望ましい。液晶表示装置などで、
バックライトとしてLEDなどの輝線スペクトルを有す
る光源を用いる場合には、その波長に対する透過率のみ
高く設計しておけば、反射の明るさや彩度を大きく悪化
することのない半透過反射板を得ることが可能である。
その場合も全光線透過率は10%以上、好ましくは20
%以上であることが望ましい。
【0024】本発明の半透過反射板においては、鏡面反
射性半透過反射体は、無機材料を含まないポリマーフィ
ルムから成り、鏡面反射フィルムとなる。当該フィルム
が無機材料を含む場合は、反射光が非常に強い拡散性を
有しているため、液晶パネルを形成した時に、拡散され
た光の一部が空気界面との全反射によってガラス基板内
に閉じこめられ、端面より放出されたり、カラーフィル
ターや偏光板等によって吸収されてしまい、パネル表面
より放出される光量が減少するため好ましくない。
【0025】前記の鏡面反射性半透過反射体は、光の反
射と透過のバランス制御を容易にするため、少なくとも
2種の屈折率の異なる透光性ポリマー材料からなる多層
積層構造を有することが好ましい。2種の屈折率の異な
る透光性ポリマー材料からなる多層積層構造体として
は、例えば、特表平9−506985号公報等に記載さ
れた構造体などが好ましく用いられる。
【0026】鏡面反射性ポリマーとしては、例えば、コ
レステリック液晶のグランジャン組織構造を利用した、
例えば、特開平6−281814号公報等に記載された
フィルムなどが挙げられる。コレステリック液晶として
は、ネマチック液晶にカイラル剤を添加したものや、カ
イラル性の官能基を分子内に有したもの、さらにそれら
の構造をモノマーユニットとした重合体、エネルギー線
などで架橋可能なモノマーなどが挙げられる。液晶温度
範囲や、液晶の複屈折の大きさ、カイラル力などは適宜
決定することができる。
【0027】本発明の半透過反射板において、鏡面反射
性半透過反射体の少なくとも片面側に積層される光拡散
性粘接着層は、透明樹脂中に屈折率の異なる球状フィラ
ーを含有するものであって、透明樹脂の屈折率とフィラ
ーの屈折率との比が0.90〜1.10、より好ましく
は0.95〜1.05であることが全反射抑制の観点よ
り望ましい。透明樹脂としては、アクリル系樹脂、シリ
コーン系樹脂、ウレタン系樹脂等が挙げられる。球状フ
ィラーとしては、メラミンホルムアルデヒド共重合体樹
脂、シリコーン樹脂、架橋ポリスチレン樹脂、メラミン
・ベンゾグアナミン共重合体、アクリル・スチレン共重
合体等の有機フィラーや、シリカ等の無機フィラー等が
挙げられるが、前記屈折率の観点から好ましい組合せを
適宜選択しうる。フィラーの粒径は、全反射抑制と良好
な視認性の観点より0.5μm〜100μmであること
が好ましく、特に1μm〜20μmであることが好まし
い。透明樹脂中におけるフィラーの含有量は、固形分比
で1〜40質量%である。
【0028】本発明の半透過反射板においては、上記の
粘接着層を介して、2枚以上の位相差フィルムからなる
広帯域1/4λ板を積層する。位相差フィルムとして
は、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリビニルアル
コール、ポリスチレン、ポリメタクリレート、ポリプロ
ピレンやその他のポリオレフィン、ポリアリレート、ポ
リアミド等のポリマーフィルムを延伸処理した複屈折性
フィルム、液晶ポリマーの配向フィルム、液晶ポリマー
の配向層をフィルムにて支持したものなどが挙げられ
る。位相差フィルムの厚さは特に制限されないが、一般
に、1μm〜200μmであり、好ましくは10μm〜
100μmである。
【0029】図1に、本発明の鏡面反射性半透過反射体
の構成例を示した。1はベースポリマーフィルム、2は
コレステリック液晶層、3は粘接着層、4は位相差板で
ある。
【0030】次に、本発明の半透過反射板の少なくとも
片面側に偏光層を積層した、半透過反射偏光板について
説明する。偏光層となる偏光板の基本的な構成は、二色
性物質含有のポリビニルアルコール系偏光フィルム等か
らなる偏光子の片側又は両側に、適宜の接着層、例えば
ビニルアルコール系ポリマー等からなる接着層を介し
て、保護層となる透明保護フィルムを接着したものであ
る。
【0031】偏光子(偏光フィルム)としては、例えば
ポリビニルアルコールや部分ホルマール化ポリビニルア
ルコールなどのビニルアルコール系ポリマーよりなるフ
ィルムに、ヨウ素や二色性染料等よりなる二色性物質に
よる染色処理や延伸処理や架橋処理等の適宜な処理を適
宜な順序や方式で施したもので、自然光を入射させると
直線偏光を透過する適宜なものを用いることができる。
特に、光透過率や偏光度に優れるものが好ましい。偏光
子の厚さは、特に限定されるものではないが、5〜80
μmが一般的である。
【0032】偏光子(偏光フィルム)の片側又は両側に
設ける透明保護層となる保護フィルム素材としては、適
宜な透明フィルムを用いることができる。そのポリマー
の例としてトリアセチルセルロースの如きアセテート系
樹脂が一般的に用いられるが、これに限定されるもので
はない。偏光特性や耐久性などの点より、特に好ましく
用いられる透明保護フィルムは、表面をアルカリなどで
ケン化処理したトリアセチルセルロースフィルムであ
る。透明保護フィルムの厚さは、任意であるが一般には
偏光板の薄型化などを目的に500μm以下、好ましく
は5〜300μm、特に好ましくは5〜150μmとさ
れる。なお、偏光フィルムの両側に透明保護フィルムを
設ける場合、その表裏で異なるポリマー等からなる透明
保護フィルムを用いてもよい。
【0033】前記偏光子(偏光フィルム)と保護層であ
る透明保護フィルムとの接着処理は、特に限定されるも
のではないが、例えば、ビニルアルコール系ポリマーか
らなる接着剤、あるいは、ホウ酸やホウ砂、グルタルア
ルデヒドやメラミン、シュウ酸などのビニルアルコール
系ポリマーの水溶性架橋剤から少なくともなる接着剤な
どを介して行うことができる。かかる接着層は、水溶液
の塗布乾燥層などとして形成されるが、その水溶液の調
製に際しては必要に応じて、他の添加剤や、酸等の触媒
も配合することができる。
【0034】なお、半透過反射板又は半透過反射偏光板
を形成する各層には、例えば、サリチル酸エステル系化
合物、ベンゾフェノール系化合物、ベンゾトリアゾール
系化合物、シアノアクリレート系化合物等の紫外線吸収
剤を配合して紫外線吸収能をもたせることもできる。
【0035】また、本発明においては、反射率や、透過
率を補助的に調整する目的で、半透過反射板又は半透過
反射偏光板の少なくとも片面側に、金属薄膜を有する反
射板や光吸収物質を含有する光吸光層を設けた半透過反
射板又は半透過反射偏光板とすることもできる。
【0036】本発明の半透過反射板又は半透過反射偏光
板は、液晶パネルのリア側に配置して各種の液晶表示装
置の形成に用いることができる。液晶表示装置を形成す
る液晶セルは任意であり、例えば薄膜トランジスタ型に
代表されるアクティブマトリクス駆動型のもの、ツイス
トネマチック型やスーパーツイストネマチック型に代表
される単純マトリクス駆動型のものなどの適宜なタイプ
の液晶セルを用いたものであってよい。
【0037】また、液晶セルの両側に偏光板、位相差板
等の光学部材を設ける場合、それらは同じものであって
もよいし、異なるものであってもよい。さらに、液晶表
示装置の形成に際しては、例えばプリズムアレイシート
やレンズアレイシート、光拡散板やバックライト等の適
宜な部品を適宜な位置に1層又は2層以上配置すること
ができる。次に、本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0038】
【実施例】(実施例1)複屈折を示さない厚さ50μm
の三酢酸セルロースフィルムの上に、厚さ0.1μmの
ポリビニルアルコール層を設け、レーヨン布でラビング
処理して配向膜を形成した。その配向膜上に、アクリル
系サーモトロピックコレステリック液晶ポリマーの20
質量%テトラヒドロフラン溶液を、ワイヤバーにて塗工
して乾燥させた後、150±2℃で5分間加熱配向処理
し、室温で放冷して、厚さ1.5μmのコレステリック
液晶ポリマー層を形成させた。この方式により、円偏光
二色性を示す波長域が(A)650〜750nm、
(B)550〜650nm、(C)450〜550n
m、(D)350〜450nmで、右円偏光を鏡面的反
射する4種のコレステリック液晶ポリマー層を得た。
【0039】次に、前記の(A)と(B)のコレステリ
ック液晶ポリマー層を、その液晶面同士を密着させて1
50±2℃で2分間加熱圧着処理した後、(B)側の三
酢酸セルロースフィルムを剥離し、その液晶ポリマー層
の露出面に(C)のコレステリック液晶ポリマー層をそ
の液晶面同士を密着させて150±2℃で2分問加熱圧
着処理した後、前記に準じ(D)のコレステリック液晶
ポリマー層も加熱圧着処理して、厚さ方向に螺旋ピッチ
が変化して円偏光二色性を示す波長域が380〜720
nmのコレステリック液晶層を有する鏡面反射性半透過
反射体を得た。
【0040】次いで、前記半透過反射フィルムの液晶層
側に、屈折率1.47の透明アクリル粘着剤中に、屈折
率1.57(屈折率比1.06)のメラミン−ホルムア
ルデヒド共重合体樹脂からなる粒径2μmの球形フィラ
ーを固形分質量比で20%含有した粘着剤を積層し、半
透過反射板を作製した。これに、位相差が140nmと
270nmの延伸ポリカーボネートフィルムからなる広
帯域λ/4波長板を、アクリル系粘着層を介して重畳し
て半透過反射偏光板を作製した。
【0041】(比較例1)平滑なポリエチレンテレフタ
レート(PET)フィルムの片面に、真空蒸着器を用い
てアルミニウムを抵抗加熱蒸着した鏡面反射性半透過反
射フィルムを用いたほかは、実施例1に準じて半透過反
射板を得た。ちなみにアルミニウムの膜厚は、透過率が
10%となるように約200nmに調整した。この半透
過反射フィルムのアルミニウム蒸着面にアクリル系粘着
層を介して市販の沃素系偏光板(透過率41%、偏光度
99%)を積層し、半透過反射偏光板を作製した。
【0042】(比較例2)位相差が140nm(550
nmの光に対する)の延伸ポリカーボネートフィルム1
枚のみをアクリル系粘着層にて積層した以外は、実施例
1に準じて半透過反射偏光板を作製した。
【0043】実施例、比較例で作製した半透過反射板お
よび半透過反射偏光板を、市販のガラス板(1.3mm
厚)に貼り合わせ、以下の方法で性能評価を行った。そ
の結果を表1に示す。また、更にその上面に市販の沃素
系偏光板(比較例1と用いたものと同じ)を、反射が最
も明るくなるように積層して、液晶パネルの白表示を模
した形態にて測定した結果をカッコ内に示す。
【0044】(評価方法) (1)反射時の評価は、ミノルタ製色彩色差計CR−20
0を用いて拡散照明下0°受光方式で測定したときのL
*値、△E*ab値を用いた。なお、L*は反射での明
るさを意味する。 (2)透過時の評価は、島津製作所積分球式分光光度計M
PS−2000を用いて測定したときの全光線透過率Y
値を用いた。
【0045】
【表1】 反射時の評価 透過時の評価 L* △E*ab Y 実施例1 73(62) 27(30) 55(10) 比較例1 59(50) 42(52) 4(3)比較例2 73(55) 27(58) 55(11)
【0046】表1から明らかなように、実施例1の半透
過反射板及び半透過反射偏光板は、比較例1、比較例2
のものに比べて、反射と透過のバランスがよく光の利用
効率に優れ、反射光の色相も比較的無彩色であることが
わかる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明は、無機材
料を含まないポリマーフィルムから成る鏡面反射性半透
過反射体の少なくとも片面側に、透明樹脂中に屈折率比
が0.90〜1.10の透光性球形フィラーを含有する
光拡散性粘接着層を設け、かつ、少なくとも2枚以上の
位相差フィルムからなる広帯域1/4λ板を積層し、該
λ板の合成位相差値が380nm〜700nmの波長の
光に対して0.2≦Δn×d/λ≦0.3の関係を満足
する構成とすることにより、光の利用効率を落とすこと
なく、反射と半透過の両立を可能とする半透過反射板、
半透過反射型偏光板を提供できる。従って、本発明の半
透過反射板、半透過反射型偏光板を液晶表示装置に使用
することにより、ニュートラルな反射色相で、高コント
ラストの液晶表示装置を提供する事が可能となり、その
工業的価値は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半透過反射板の断面図である。
【符号の説明】
1 ベースポリマー 2 コレステリック液晶層 3 粘接着層 4 位相差板 5 半透過反射板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H042 BA02 BA20 2H049 BA02 BA07 BA42 BA43 BB03 BB43 BB51 BB63 BC04 BC22 2H091 FA02Y FA08X FA08Z FA11X FA11Z FA15Z FA41Z FB02 HA11 LA17

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鏡面反射性半透過反射体の少なくとも片
    面側に光拡散性粘接着層を有し、かつ、少なくとも2枚
    の位相差フィルムからなる広帯域1/4λ板が積層され
    た半透過反射板であって、 前記鏡面反射性半透過反射体が無機材料を含まないポリ
    マーフィルムから成り、前記光拡散性粘接着層が透明樹
    脂中に屈折率比が0.90〜1.10の透光性球形フィ
    ラーを含有し、前記λ板の合成位相差値が380nm〜
    700nmの波長の光に対して0.2≦Δn×d/λ≦
    0.3(Δnは複屈折率、dはλ板の厚み、λは光の波
    長である)の関係を満足することを特徴とする半透過反
    射板。
  2. 【請求項2】 前記鏡面反射性半透過反射体が、少なく
    とも2種の屈折率の異なる透光性ポリマー材料からなる
    多層積層構造を有する請求項1に記載の半透過反射板。
  3. 【請求項3】 前記鏡面反射性半透過反射体が、コレス
    テリック液晶ポリマーの配向によるグランジャン組織構
    造を有する請求項1又は2に記載の半透過反射板。
  4. 【請求項4】 少なくとも1つ以上の選択反射長を38
    0nm〜720nmの間に有し、鉛直上方より観測した
    ときの色相が無彩色である請求項1〜3のいずれかに記
    載の半透過反射板。
  5. 【請求項5】 全光線透過率が1〜60%である請求項
    1〜4のいずれかに記載の半透過反射板
  6. 【請求項6】 前記透明樹脂が、アクリル系合成樹脂で
    ある請求項1〜5のいずれかに記載の半透過反射板
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の半透過
    反射板の少なくとも片面側に、金属薄膜を有する反射板
    及び/又は光吸収物質を含有する光吸光層を設けたこと
    を特徴とする半透過反射板。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の半透過
    反射板の少なくとも片面側に偏光層を積層したことを特
    徴とする半透過反射偏光板
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の半透過
    反射偏光板の少なくとも片面側に、金属薄膜を有する反
    射板及び/又は光吸収物質を含有する光吸光層を設けた
    ことを特徴とする半透過反射偏光板。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載の半透
    過反射板又は半透過反射偏光板を、液晶パネルのリア側
    に配置したことを特徴とする液晶表示装置。
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