(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る清掃装置及び画像形成装置の一例について説明する。
(全体構成)
図1には、第1実施形態の一例としての画像形成装置10が示されている。画像形成装置10は、上下方向(矢印Y方向)の下側から上側へ向けて、記録媒体の一例としての記録用紙Pが収容される用紙収容部12と、用紙収容部12の上に設けられ用紙収容部12から供給される記録用紙Pに画像形成を行う画像形成部14と、画像形成部14の上に設けられ読取原稿Gを読み取る原稿読取部16と、画像形成部14内に設けられ画像形成装置10の各部の動作を制御する制御部20と、を含んで構成されている。なお、以後の説明では、画像形成装置10の装置本体10Aの上下方向をY方向、水平方向をX方向(矢印X方向)、画像形成装置10を正面視したときの手前側から奥側に向かう奥行き方向をZ方向と記載する。
用紙収容部12は、サイズの異なる記録用紙Pが収容される第1収容部22、第2収容部24、及び第3収容部26が設けられている。第1収容部22、第2収容部24、及び第3収容部26には、収容された記録用紙Pを画像形成装置10内に設けられた搬送路28に送り出す送り出しロール32が設けられている。そして、搬送路28における送り出しロール32よりも下流側には、記録用紙Pを一枚ずつ搬送するそれぞれ一対の搬送ロール34及び搬送ロール36が設けられている。また、搬送路28における記録用紙Pの搬送方向で搬送ロール36よりも下流側には、記録用紙Pを一旦停止させるとともに、決められたタイミングで後述する二次転写位置へ送り出す位置合せロール38が設けられている。
搬送路28の上流側部分(搬送ロール36が設けられている部位)は、画像形成装置10の正面視において、Y方向に向けて用紙収容部12の左側から画像形成部14の左側下部まで直線状に設けられている。また、搬送路28の下流側部分は、画像形成部14の左側下部から画像形成部14の右側面に設けられた排紙部15まで設けられている。さらに、搬送路28には、記録用紙Pの両面に画像形成を行うために記録用紙Pが搬送及び反転される両面搬送路29が接続されている。
両面搬送路29は、画像形成装置10の正面視において、搬送路28と両面搬送路29との切り替えを行う第1切替部材31と、画像形成部14の右側下部から用紙収容部12の右側までY方向(図示の下向きが−Y、上向きが+Y)に直線状に設けられた反転部33と、反転部33に搬送された記録用紙Pの後端が進入するとともにX方向における図示の左側に搬送される搬送部37と、反転部33と搬送部37との切り替えを行う第2切替部材35と、を有している。そして、反転部33には、一対の搬送ロール42が間隔をあけて複数箇所に設けられており、搬送部37には、一対の搬送ロール44が間隔をあけて複数箇所に設けられている。
第1切替部材31は、三角柱状の部材であり、駆動手段(図示省略)によって先端部が搬送路28又は両面搬送路29のいずれか一方に移動されることで、記録用紙Pの搬送方向を切り替えるようになっている。同様に、第2切替部材35は、三角柱状の部材であり、図示しない駆動手段によって先端部が反転部33又は搬送部37のいずれか一方に移動されることで、記録用紙Pの搬送方向を切り替えるようになっている。
なお、搬送部37の下流側端部は、搬送路28の上流側部分にある複数の搬送ロール36のうち、一番下流側にある搬送ロール36の手前側(上流側)に案内部材(図示省略)により接続されている。また、画像形成部14の左側面には、折り畳み式の手差給紙部46が設けられており、手差給紙部46から搬送ロール48により送り込まれる記録用紙Pの搬送経路が、搬送路28における位置合せロール38よりも手前側(上流側)に接続されている。
原稿読取部16は、読取原稿Gを1枚ずつ自動で搬送する原稿搬送装置52と、原稿搬送装置52の下側に配置され1枚の読取原稿Gが載せられるプラテンガラス54と、原稿搬送装置52によって搬送された読取原稿G又はプラテンガラス54に載せられた読取原稿Gを読み取る原稿読取装置56とが設けられている。
原稿搬送装置52は、一対の搬送ロール53が複数配置された自動搬送路55を有しており、自動搬送路55の一部は記録用紙Pがプラテンガラス54上を通るように配置されている。また、原稿読取装置56は、プラテンガラス54の左端部下方に静止した状態で原稿搬送装置52によって搬送された読取原稿Gを読み取り、又はX方向に移動しながらプラテンガラス54に載せられた読取原稿Gを読み取るようになっている。
一方、画像形成部14は、記録用紙P上にトナー画像(現像剤像)を形成する画像形成ユニット50を有している。画像形成ユニット50は、後述する感光体62、帯電部64、露光装置66、現像装置70、中間転写ベルト68、及びクリーニングユニット100を含んで構成されている。
画像形成部14における装置本体10Aの中央には、円筒状の感光体62が設けられている。感光体62は、駆動手段(図示省略)によって矢印+R方向(図示の時計回り方向)に回転すると共に光照射によって形成される静電潜像を外周面に保持するようになっている。また、感光体62の上側で且つ感光体62の外周面と対向する位置には、感光体62の外周面(表面)を帯電するコロトロン方式の帯電部64が設けられている。
感光体62の回転方向における帯電部64よりも下流側で且つ感光体62の外周面と対向する位置には、露光装置66が設けられている。露光装置66は、図示しない半導体レーザ、f−θレンズ、ポリゴンミラー、結像レンズ、及び複数のミラーを有している。そして、露光装置66は、画像信号に基づき半導体レーザから出射されたレーザ光を、ポリゴンミラーで偏向走査し、帯電部64により帯電された感光体62の外周面に照射(露光)して静電潜像を形成するようになっている。なお、露光装置66は、レーザ光をポリゴンミラーで偏向走査する方式に限らず、LED(Light Emitting Diode)方式であってもよい。
感光体62の回転方向で露光装置66の露光光が照射される部位よりも下流側の部位と対向する位置には、感光体62の外周面に形成された静電潜像を決められた色のトナーで現像して可視化させる回転切り替え式の現像装置70が設けられている。
図2に示すように、現像装置70は、一例として、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)、第1特別色(E)、第2特別色(F)の各トナー色にそれぞれ対応する現像器72Y、72M、72C、72K、72E、72Fが、周方向に(図示の反時計回り方向にこの順番で)並んで配置されている。そして、現像装置70は、モータ(図示省略)によって中心角で60°ずつ回転することで、現像処理を行う現像器72Y、72M、72C、72K、72E、72Fが切り替えられ、感光体62の外周面と対向するようになっている。
なお、現像器72Y、72M、72C、72K、72E、72Fは同様の構成となっているため、ここでは現像器72Yについて説明し、他の現像器72M、72C、72K、72E、72Fについては説明を省略する。また、Y、M、C、Kの4色の画像形成を行う場合は、現像器72E、72Fを使用しないため、現像器72Kから現像器72Yへの回転角度が180°となる。
現像器72Yは、本体となるケース部材76を有しており、ケース部材76内には、トナーカートリッジ78Y(図1参照)からトナー供給路(図示省略)を経由して供給されるトナー及びキャリアから成る現像剤(図示省略)が充填されている。また、ケース部材76には、感光体62の外周面と対向して矩形状の開口部76Aが形成されており、開口部76Aには、外周面が感光体62の外周面と対向する現像ロール74が設けられている。さらに、ケース部材76内で開口部76Aに近い部位には、現像剤の層厚を規制するための板状の規制部材79が、開口部76Aの長手方向に沿って設けられている。
現像ロール74は、回転可能に設けられた円筒状の現像スリーブ74Aと、現像スリーブ74Aの内側に固定された複数の磁極から成る磁性部材74Bとで構成されている。そして、現像スリーブ74Aが回転することで現像剤(キャリア)の磁気ブラシが形成されると共に、規制部材79で層厚が規制されることで、現像スリーブ74Aの外周面に現像剤層を形成するようになっている。さらに、現像スリーブ74Aの外周面の現像剤層は、現像スリーブ74Aの回転により感光体62と対向する位置に搬送され、感光体62の外周面に形成された潜像(静電潜像)に応じたトナーを付着させて現像を行う。
また、ケース部材76内には、螺旋状に形成された搬送ロール77が2本回転可能に並列配置されており、この2本の搬送ロール77が回転することで、ケース部材76内に充填された現像剤が、現像ロール74の軸方向(現像器72Yの長手方向)に循環搬送されるようになっている。なお、各現像器72Y、72M、72C、72K、72E、72Fに1本ずつ設けられた合計6本の現像ロール74は、隣の現像ロール74との間隔が中心角60°となるように周方向に配置されており、現像器72の切り替えにより、次の現像ロール74が感光体62の外周面と対向するようになっている。
一方、感光体62の回転方向で現像装置70よりも下流側であり且つ感光体62の下側には、感光体62の外周面に形成されたトナー画像が転写される被転写媒体の一例としての中間転写ベルト68が設けられている。中間転写ベルト68は、無端状であり、制御部20(図1参照)により回転駆動される駆動ロール61、中間転写ベルト68に張力を付与するための張力付与ロール63、中間転写ベルト68の裏面に接触して従動回転する複数の搬送ロール65、及び後述する二次転写位置において中間転写ベルト68の裏面に接触して従動回転する補助ロール69に巻き掛けられている。そして、中間転写ベルト68は、駆動ロール61が回転することにより、矢印−R方向(図示の反時計回り方向)に周回移動するようになっている。
また、中間転写ベルト68を挟んで感光体62の反対側には、感光体62の外周面に形成されたトナー画像を中間転写ベルト68に一次転写させる一次転写ロール67が設けられている。一次転写ロール67は、感光体62と中間転写ベルト68とが接触する位置(これを一次転写位置とする)から中間転写ベルト68の移動方向下流側に離れた位置で、中間転写ベルト68の裏面に接触している。そして、一次転写ロール67は、電源(図示省略)から通電されることにより、接地されている感光体62との電位差で感光体62のトナー画像を中間転写ベルト68に一次転写するようになっている。
さらに、中間転写ベルト68を挟んで補助ロール69の反対側には、中間転写ベルト68上に一次転写されたトナー画像を記録用紙Pに二次転写させる転写手段の一例としての二次転写ロール71が設けられている。そして、二次転写ロール71と補助ロール69との間が、記録用紙Pへトナー画像を転写する二次転写位置とされている。二次転写ロール71は、接地されると共に中間転写ベルト68の表面に接触しており、電源(図示省略)から通電された補助ロール69と二次転写ロール71との電位差で、中間転写ベルト68のトナー画像を記録用紙Pに二次転写するようになっている。なお、二次転写位置は、前述の搬送路28(図1参照)の途中に設定されている。
また、中間転写ベルト68を挟んで駆動ロール61の反対側には、中間転写ベルト68の二次転写後の残留トナーを回収する(清掃する)清掃装置の一例としてのクリーニングユニット100が設けられている。なお、クリーニングユニット100の詳細については後述する。
中間転写ベルト68の周囲で張力付与ロール63と対向する位置には、中間転写ベルト68の表面に付されたマーク(図示省略)を検知することで中間転写ベルト68上の予め定めた基準位置を検出し、画像形成処理の開始タイミングの基準となる位置検出信号を出力する位置検出センサ83が設けられている。位置検出センサ83は、中間転写ベルト68に向けて光を照射すると共にマークの表面で反射された光を受光することで、中間転写ベルト68の移動位置を検出するようになっている。
一方、感光体62の回転方向で一次転写ロール67よりも下流側には、中間転写ベルト68に一次転写されずに感光体62の表面に残留した残留トナー等を清掃するクリーニングユニット73が設けられている。クリーニングユニット73は、感光体62表面に接触するクリーニングブレード86及びブラシロール88により残留トナー等を回収する構成となっている。また、感光体62の回転方向でクリーニングユニット73の上流側(一次転写ロール67よりも下流側)には、感光体62の外周面に一次転写後に残留したトナーの除電を行う除電ユニット75が設けられている。
図1に示すように、記録用紙Pの搬送方向における二次転写ロール71よりも下流側には、二次転写ロール71によってトナー画像が転写された記録用紙Pにトナー画像を定着させる定着装置80が設けられている。定着装置80は、内部に熱源を有する加熱ロール82と、加熱ロール82へ向けて記録用紙Pを加圧する加圧ロール84とを有している。また、記録用紙Pの搬送方向で定着装置80よりも下流側には、排紙部15又は反転部33へ向けて記録用紙Pを搬送する搬送ロール39が設けられている。
原稿読取装置56の下側で現像装置70よりも上側には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)、第1特別色(E)、第2特別色(F)の各トナーを収容するトナーカートリッジ78Y、78M、78C、78K、78E、78FがX方向に並んで交換可能に設けられている。
次に、画像形成装置10における画像形成工程について説明する。
図1で示すように、画像形成装置10が作動すると、画像処理装置(図示省略)又は外部から、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)、第1特別色(E)、第2特別色(F)の各色の画像データが露光装置66に順次出力される。このとき、一例として、現像装置70は、現像器72Y(図2参照)が感光体62の外周面と対向するように回転して保持されている。
続いて、露光装置66から画像データに応じて出射された光は、帯電部64により帯電された感光体62の外周面を露光し、感光体62の外周面には、イエローの画像データに対応した静電潜像が形成される。更に、感光体62の外周面に形成された静電潜像は、現像器72Yによってイエローのトナー画像として現像される。そして、感光体62の外周面のイエローのトナー画像は、一次転写ロール67によって中間転写ベルト68に転写される。
続いて、図2において、現像装置70が矢印+R方向に60°回転され、現像器72Mが感光体62の外周面と対向する。そして、帯電、露光、現像の各工程が行われ、感光体62の外周面のマゼンタのトナー画像は、一次転写ロール67によって中間転写ベルト68のイエローのトナー画像上に転写される。同様にして、シアン(C)、ブラック(K)、更に色設定に応じて第1特別色(E)、第2特別色(F)のトナー画像が中間転写ベルト68上に順次多重転写される。
一方、図1に示すように、用紙収容部12から送り出され、搬送路28を搬送されてきた記録用紙Pは、位置合わせロール38により、中間転写ベルト68への各トナー画像の多重転写とタイミングを合わせて二次転写位置に搬送される。そして、中間転写ベルト68上に多重転写されたトナー画像は、二次転写位置に搬送されてきた記録用紙P上に二次転写ロール71によって二次転写される。
続いて、トナー画像が転写された記録用紙Pは、定着装置80に向けて矢印A方向(図示の右方向)に搬送される。そして、定着装置80では、トナー画像が加熱ロール82及び加圧ロール84によって加熱、加圧されることで記録用紙Pに定着される。さらに、トナー画像が定着された記録用紙Pは、一例として、排紙部15に排出される。
なお、記録用紙Pの両面に画像を形成する場合は、定着装置80で表面に画像定着を行った後、記録用紙Pを矢印−Y方向に沿って反転部33に送り込むとともに、矢印+Y方向に沿って送り出すことで、記録用紙Pの先端と後端を入れ替える。そして、記録用紙Pを両面搬送路29によって矢印B方向(図示の左方向)に搬送し、更に搬送路28に送り込んで、記録用紙Pの裏面の画像形成及び定着を行う。
(要部構成)
次に、クリーニングユニット100について説明する。
図3(A)に示すように、クリーニングユニット100は、現像剤(トナー)を回転軸方向(Z方向)に搬送する搬送部材104と、トナーを捕獲する第1捕獲部材の一例としての第1フィルタ106と、第1フィルタ106を通過したトナーを捕獲する第2捕獲部材の一例としての第2フィルタ108と、第1フィルタ及び第2フィルタを通して吸気する吸気手段の一例としての吸気部110と、第1フィルタ106と第2フィルタ108との間に捕獲されたトナーを搬送部材104側へ排出する排出手段の一例としての排出部120と、が主要部として設けられている。
また、クリーニングユニット100は、中間転写ベルト68と対向配置される矩形状の開口部103が形成された筐体102と、開口部103の上部側に設けられ、中間転写ベルト68に接触してトナーTを回収するクリーニングブレード142と、クリーニングブレード142とは反対側の位置(下部側)で開口部103に設けられ、中間転写ベルト68に接触して筐体102と中間転写ベルト68との隙間を密閉するシール部材144と、を有している。なお、筐体102及び開口部103の長手方向がZ方向となっており、筐体102における底壁102Aの面内方向がX方向、筐体102の高さ方向がY方向となっている。
筐体102は、側面視(X−Y面)において、開口部103と第1フィルタ106との間の底壁102A上に一対の第1壁部146及び第2壁部147が直立して設けられている。そして、第2壁部147のX方向の側面には、板状の取付部材149が接着固定されている。なお、取付部材149の詳細は後述する。
一方、図4に示すように、筐体102は、Y方向に直立すると共にX方向で対向する側壁102B、102Cと、Y方向に直立すると共にZ方向で対向する側壁102D、102Eとを有している。側壁102Bは、X方向側の端部に設けられており、側壁102Cは、X方向側とは反対側の端部に設けられている。そして、側壁102Dは、Z方向側の端部に設けられており、側壁102Eは、Z方向側とは反対側の端部に設けられている。
さらに、筐体102の内部は、X方向に向けて、シール部材144(図3(A)参照)を揺動可能とするための動作室152と、搬送部材104が設けられる搬送室154と、第1フィルタ106を通過して第2フィルタ108で捕獲されたトナーが集積される捕獲室156と、第1フィルタ106及び第2フィルタ108を通して吸気が行われる吸気路の一例としての吸気室158とに仕切られている。
動作室152は、底壁102A、側壁102C、102D、102E、及び第1壁部146で囲まれており、上方が開放されている。そして、搬送室154は、底壁102A、第1壁部146、第2壁部147、側壁102D、及び側壁102Eで囲まれており、上方が開放されている。
捕獲室156は、底壁102A、第2壁部147(第1フィルタ106)、第2フィルタ108、側壁102D、及び側壁102Eで囲まれており、上方がゴム製の規制部材155(図3(A)参照)で閉じられている。そして、吸気室158は、底壁102A、第2フィルタ108、側壁102B、側壁102D、及び側壁102Eで囲まれており、上方が天井壁157(図3(A)参照)で閉じられている。
図3(A)に示すように、搬送部材104は、Z方向を軸方向として回転可能に支持された回転軸104Aと、回転軸104Aの外周面に螺旋状に形成された羽根104Bと、を含んで構成されている。また、回転軸104AのZ方向の奥側には、伝達歯車105が同軸に取り付けられている。そして、搬送部材104は、制御部20(図1参照)がモータ(図示省略)を駆動して伝達歯車105を回転させることで、筐体102内に回収されたトナーTをZ方向の奥側へ向けて搬送するようになっている。なお、搬送部材104のZ方向の奥側には、廃トナータンク(図示省略)が接続されており、搬送部材104で搬送されたトナーTが回収されるようになっている。
第1フィルタ106は、繊維の集合体であり、Z方向を長手方向とする矩形状に形成されている。また、第1フィルタ106は、取付部材149に接着されており、筐体102の側面視(X−Y面)で、X方向において下部が上部よりも開口部103から離れるように斜めに設けられている。
取付部材149は、矩形状の板材の長手方向(Z方向)に、複数の略四角形の貫通孔からなる開口部149Aが形成された梯子状の枠体であり、取付部材149に第1フィルタ106が取り付けられることにより、開口部149Aから第1フィルタ106が露出するようになっている。
また、取付部材149の下部側は、第2壁部147の外面(第2フィルタ108を向く面)に接着により取り付けられている。そして、取付部材149の少なくとも上部側、詳細には、第1フィルタ106が露出される開口部149Aの上半分を含む上部側が、平面視で搬送部材104側に前傾(傾倒)している。
さらに、取付部材149の上部側には、搬送部材104へ向かって延びる爪部151がZ方向に間隔をあけて複数設けられている。複数の爪部151は、搬送部材104の羽根104Bと干渉可能な位置まで延びており、搬送部材104の回転によって羽根104Bが移動するとき、羽根104Bによって上方へ押し上げられるようになっている。
そして、爪部151が羽根104Bによって押し上げられると、取付部材149の上部が第2フィルタ108に向かって起立するように弾性変形し、その後、爪部151が羽根104Bから外れることで、元の状態に復元(落下)するようになっている。これにより、第1フィルタ106が上下方向に振動するようになっており、第1フィルタ106に捕獲(捕捉)されているトナーTが、搬送部材104上に落下するようになっている。
なお、第1フィルタ106(取付部材149)の自由端である上部と第2フィルタ108(後述する取付部材159)の上部との間には、第1フィルタ106の取付部材149の弾性変形を規制する既述のゴム製の規制部材155が介在されている。これにより、搬送部材104の羽根104Bに対する取付部材149の爪部151の位置が、設定範囲に維持されるようになっている。
取付部材159は、矩形状の板材の長手方向に複数の四角形の貫通孔からなる開口部159Aが形成された枠体とされており、X−Y面において、天井壁157の下方側に、上部よりも下部の方が中間転写ベルト68及び開口部103から離れるように斜めに設けられている。そして、筐体102のX方向側の端部には、取付部材159で区切られることによりX−Y面で逆三角形状となる吸気室158が、Z方向を長手方向として形成されている。
第2フィルタ108は、繊維の集合体であり、Z方向を長手方向とする矩形状に形成されている。そして、第2フィルタ108は、取付部材159に接着されて筐体102内に取り付けられることにより、開口部159Aから露出するようになっている。
一方、筐体102の上部側には、Z方向を長手方向としX−Y面でL字形(90°に折り曲げられた形状)の板金からなる第1可動部材162が設けられている。第1可動部材162は、X−Y面で山型に配置されており、一方の傾斜部162A(図示の左下に向かう傾斜部分)の裏面側には、Z方向を軸方向とする支軸164が固定されている。支軸164は、両端部がベアリング(図示省略)によって回転可能に支持されている。
また、第1可動部材162の傾斜部162Aの表面側には、X−Y面でL字形の板金から成る支持板166が取り付けられている。更に、支持板166の下端部には、傾斜部162Aの傾斜方向に沿って配置されたクリーニングブレード142の短手方向の一方の端部が接着によって固定されている。
クリーニングブレード142は、平面視で矩形状の樹脂製の板材であり、長手方向が開口部103の長手方向に沿うように支持板166に取り付けられている。これにより、クリーニングブレード142は、開口部103における中間転写ベルト68の移動方向(−R方向)の下流側でZ方向に沿って設けられた縁部として機能する。
また、クリーニングブレード142は、リトラクト機構部170(図9参照)が中間転写ベルト68に対して接触状態の配置となっているときに、自由端側(支持板166に接着されていない他方の端部側)が中間転写ベルト68と接触するように配置されている。そして、クリーニングブレード142は、中間転写ベルト68の周回移動に伴って、中間転写ベルト68上のトナーTを筐体102内に回収するようになっている。なお、リトラクト機構部170の詳細については後述する。
筐体102の下部側には、Z方向を長手方向としX−Y面でL字形の板金からなる第2可動部材168が設けられている。第2可動部材168は、X−Y面で山型に配置されており、上部側に配置された傾斜部168A(図示の左下へ向かう傾斜部分)の裏面側には、Z方向を軸方向として回転可能に設けられた支軸176(図9参照)が取り付けられている。これにより、第2可動部材168が回転可能に支持されている。なお、第2可動部材168は、リトラクト機構部170(図9参照)により、第1可動部材162に連動して回転(移動)するようになっている。また、傾斜部168Aの上端部には、シール部材144の短手方向の一方の端部が接着により固定されている。
シール部材144は、一例として、平面視で矩形状の透明なフィルム材であり、開口部103における中間転写ベルト68の搬送方向の上流側の縁部に沿って、中間転写ベルト68と接触するように第2可動部材168に取り付けられている。
また、シール部材144は、リトラクト機構部170(図9参照)が接触状態の配置となっているときで、且つクリーニングブレード142が中間転写ベルト68に接触しているときに、自由端側(第2可動部材168に接着されていない他方の端部側)が中間転写ベルト68と接触するように配置されている。これにより、シール部材144は、筐体102と中間転写ベルト68との隙間を密閉するようになっている。
更に、シール部材144は、クリーニングブレード142よりも下方側に配置されており、シール部材144の先端部は、中間転写ベルト68の移動方向下流側を向いて配置されている。これにより、シール部材144によって中間転写ベルト68上のトナーTが掻き取られることが抑制されている。
ここで、第1可動部材162、支軸164、支持板166、第2可動部材168は、筐体102の一部を構成する部材である。また、開口部103は、筐体102における支持板166の下端部から第2可動部材168の上端部までの開放された部位である。
図9に示すように、リトラクト機構部170は、偏心カム172と、偏心カム172の回転により第1可動部材162及び第2可動部材168(図3(A)参照)を移動させるリンク部材174とを含んで構成されている。なお、リトラクト機構部170は、Z方向の両側に設けられているが、同様の構成であるため反対側の説明は省略する。また、Z方向で中間転写ベルト68の外側(両側)には、側板171が直立して設けられている。
偏心カム172は、Z方向を軸方向とする円柱状の軸部材173の端部に取り付けられている。そして、軸部材173は、側板171に設けられたベアリング(図示省略)により回転可能に支持されており、駆動源(図示省略)によって回転される。
リンク部材174は、側板171の外側で側板171に沿って直立すると共にZ方向に間隔をあけて配置された2枚の板材174A、174Bを有しており、Z方向を軸方向とする支軸176の端部に固定されている。板材174A、174Bは、同じ形状とされており、支軸176の径方向で偏心カム172側に延びる第1アーム175と、支軸176の径方向で第1可動部材162側に延びる第2アーム177とが形成されている。そして、第1アーム175の上端には、Z方向の両端が板材174A、174Bで回転可能に支持されたロール179Aが設けられており、第2アーム177の上端には、Z方向の両端が板材174A、174Bで回転可能に支持されたロール179Bが設けられている。
これにより、リンク部材174は、支軸176を支点として+R方向又は−R方向に移動することで、第1アーム175、第2アーム177が+R方向又は−R方向に移動するようになっている。なお、第1可動部材162には、スプリング(図示省略)により+R方向に回転させる力が作用している。また、リンク部材174には、偏心カム172が接触しない状態において、−R方向に回転させる力が作用している。そして、ロール179Bは、第1可動部材162のZ方向奥側端部に設けられた平面部である接触部162Bと接触している。
ロール179Aは、偏心カム172の+R方向の回転により偏心カム172と接触し、又は偏心カム172の−R方向の回転により偏心カム172から離れる。また、ロール179Bは、偏心カム172がロール179Aと接触してリンク部材174を+R方向に移動させたとき、第1可動部材162の接触部162Bを押して、第1可動部材162を−R方向に移動させる。そして、偏心カム172がロール179Aから離れたときは、第1可動部材162が+R方向に移動するようになっている。
一方、図2に示すように、吸気部110は、一端が吸気室158に接続され他端が装置本体10A(図1参照)のZ方向奥側へ延びるダクト112と、ダクト112の排出口112A(図9参照)に接続されダクト112を介して吸気室158内から吸気するファンユニット114とを含んで構成されている。ファンユニット114は、装置本体10AのZ方向奥側に設けられており、回転して吸気すると共に、装置本体10AのZ方向奥側の側壁に形成された排気口(図示省略)から排気するようになっている。
次に、排出部120について説明する。
図4に示すように、排出部120は、現像剤搬送路の一例としての筒状の搬送チューブ122と、搬送チューブ122に形成された複数の流入口124と、搬送チューブ122の流入口124側とは反対側に形成された排出口126と、搬送チューブ122内部に回転可能に設けられた排出部材128と、を有している。
図3(B)に示すように、搬送チューブ122は、側壁102Eに形成されたZ方向の貫通孔102Fに一方が挿入され、他方が側壁102Eに形成されたZ方向の貫通孔102Gに挿入されることで、全体がJ字形状となっている。
詳細には、図4に示すように、搬送チューブ122は、捕獲室156内において側壁102Dに近い位置から側壁102EまでZ方向に沿って延びる捕獲室内通路部122Aと、側壁102Eの外側で湾曲した湾曲通路部122Bと、搬送室154内において側壁102EからZ方向に沿って延びる搬送室内通路部122Cとで全体がJ字形状に構成されており、捕獲室156内部から外部を通って搬送室154内部へ延びている。
図3(A)に示すように、捕獲室内通路部122Aは、一例として、捕獲室156の底面上で且つ取付部材149に隣接する位置に配置されている。また、図3(B)に示すように、湾曲通路部122Bは、X−Y面で見て、捕獲室156の底面上から搬送部材104の上方へ向けて斜め上方に延びている。そして、図3(A)に示すように、搬送室内通路部122Cは、X−Y面で見て、搬送部材104と、第2壁部147と、第1フィルタ106と、爪部151とで囲まれた空間に配置されている。
図4に示すように、複数の流入口124は、搬送チューブ122内でトナー(現像剤)が搬送される方向(Z方向)に沿うと共に第2フィルタ108に向けて開口した長孔であり、捕獲室156内部のトナーが流入するようになっている。
排出口126は、搬送室内通路部122Cの端部の搬送部材104側が斜めに切断されて形成されており、搬送部材104へ向けて開口している。即ち、排出口126は、搬送室154内部で搬送部材104の斜め上方に配置されている。また、排出口126の形成位置は、Z方向における搬送部材104の手前側(搬送部材104が回転してトナーを搬送するZ方向の上流側)の位置となっている。
排出部材128は、螺旋状のワイヤで構成されており、搬送チューブ122内部の一端(Z方向奥側)から他端(Z方向手前側)まで設けられている(平面視でJ字形状に配置されている)。また、排出部材128の一端は、側壁102Dに設けられたベアリング(図示省略)で回転可能に支持されると共に、側壁102Dの外側へ延びている。そして、排出部材128の一端は、モータ及びギヤを含む駆動部132によって回転駆動されるようになっている。
(作用)
次に、第1実施形態の作用について説明する。
図1に示す画像形成装置10において、記録用紙Pへのトナー画像の二次転写が行われた後、図5(A)に示すように、中間転写ベルト68の外周面には転写されずに残留したトナーTが付着している。そして、中間転写ベルト68の−R方向への移動により、トナーTは、クリーニングユニット100まで搬送され、中間転写ベルト68の外周面と接触しているクリーニングブレード142の先端によって筐体102内に回収される。
このとき、シール部材144の先端は中間転写ベルト68の外周面に接触しており、筐体102と中間転写ベルト68との隙間を密閉している。これにより、筐体102内に回収されたトナーTが筐体102の外側へ漏れることが抑制される。なお、シール部材144の先端部は、中間転写ベルト68の移動方向下流側を向いて配置されているため、シール部材144によってトナーTが掻き取られることはない。また、このとき、搬送部材104は回転駆動されている。
続いて、図1に示す画像形成装置10で次の画像形成が開始されると、図5(B)に示すように、クリーニングブレード142の先端及びシール部材144の先端が中間転写ベルト68の外周面から離隔されるリトラクト状態となる。なお、このとき、搬送部材104の回転駆動は停止され、吸気部110のファンユニット114(図2参照)の作動により吸気が開始される。
吸気部110の吸気により、吸気室158及び筐体102内は負圧状態とされ、筐体102内から吸気室158へ向かって吸気が行われる。これにより、開口部103から第1フィルタ106及び第1フィルタ108へ向けて矢印N方向の空気の流れ(エアフロー)が形成され、筐体102内に回収したトナーT(特に開口部103付近のクラウド状のトナーTC)が中間転写ベルト68の外周面に再付着(飛散)することが抑制される。
そして、矢印N方向の空気の流れによって流れて来たトナーTは、第1フィルタ106で捕獲(捕捉)されるか第1フィルタ106又は取付部材149に当たって、搬送室154内に落下する。さらに、第1フィルタ106をすり抜けたトナーTは、第2フィルタ108で捕獲(捕捉)されるか、第2フィルタ108又は取付部材159に当たって落下し、捕獲室156内の底壁102A上に貯留(堆積)される。
続いて、図5(A)に示すように、クリーニングブレード142の先端及びシール部材144の先端が、再度、中間転写ベルト68の外周面に接触(コンタクト)されると、搬送部材104が回転駆動される。そして、筐体102内に回収されたトナーTが、搬送部材104によって搬送される。
このとき、搬送部材104の回転に伴い、羽根104Bが爪部151を押し上げて取付部材149を起立させるように弾性変形させ、又は羽根104Bが爪部151から外れて取付部材149が元の状態に復元する。これにより、第1フィルタ106が上下方向に振動され、第1フィルタ106に捕獲(捕捉)されているトナーTが搬送部材104上へ落下し、第1フィルタ106の詰まりが低減される。
ここで、比較例として、排出部120を設けていないクリーニングユニットを用いる場合は、長期間の使用により捕獲室156内に堆積されたトナーTの量が増加し、第2フィルタ108が塞がれ、吸気部110による吸気能力(トナーTの吸引能力)が低下することになる。
一方、図4に示すように、クリーニングユニット100では、搬送チューブ122が捕獲室156の底部に配置されているため、複数の流入口124を通して搬送チューブ122内にトナーT(図5(B)参照)が流入する。そして、駆動部132によって排出部材128が回転駆動されると、トナーTは、搬送チューブ122内を矢印Q方向に搬送され、排出口126から搬送室154内へ排出される。さらに、搬送室154内に排出されたトナーTは、搬送部材104によってZ方向に搬送され、廃トナータンク(図示省略)に貯留される。
これにより、捕獲室156内に堆積するトナーTの量が低減され、捕獲室156内のトナーTが、第1フィルタ106及び第2フィルタ108を塞ぐことが抑制されるので、吸気部110の吸気能力の低下が抑制される。
また、クリーニングユニット100は、流入口124及び排出口126が形成された搬送チューブ122を筐体102の貫通孔102F、102G(図3(B)参照)に挿入して配置し、搬送チューブ122内に排出部材128を挿入して、排出部材128の一端に駆動部132を接続するだけで取り付けられる。これにより、既存のクリーニングユニットへの排出部120の取り付け作業が容易に行われる。
さらに、クリーニングユニット100では、流入口124が、搬送チューブ122の軸方向(トナーTの搬送方向)に沿って間隔をあけて複数形成されているので、搬送方向における捕獲室156内のトナーの堆積量のばらつきが低減される。これにより、搬送方向の各部での吸気部110の吸気能力のばらつきが低減される。また、複数の流入口124の間には搬送チューブ122が壁として存在しているので、搬送チューブ122の軸方向全体に亘って1つの流入口124を設ける構成に比べて、搬送チューブ122の剛性が高まる。
加えて、図3(B)に示すように、クリーニングユニット100では、搬送チューブ122の排出口126が搬送室154内で搬送部材104の上方に配置されているので、排出口126から自重で落下したトナーTは、搬送室154の底部に到達する前に搬送部材104と接触する。そして、搬送部材104によってZ方向に搬送される。これにより、排出口126から排出されたトナーTが搬送室154の底部に溜まりにくくなるので、搬送室154内部に溜まるトナー量が低減される。
また、図1に示す画像形成装置10では、クリーニングユニット100における吸気部110(図2参照)の吸気能力の低下が抑制されることから、クリーニングユニット100を装置本体10Aから取り出してメンテナンスする(例えば、内部の清掃を行う)回数が減る(少なくて済む)。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る清掃装置及び画像形成装置の一例について説明する。なお、前述した第1実施形態と基本的に同一の部材及び部位には、前記第1実施形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
図6(A)、(B)及び図7(A)、(B)には、第2実施形態の清掃装置の一例としてのクリーニングユニット180が示されている。クリーニングユニット180は、既述のクリーニングユニット100(図3(A)参照)において、筐体102及び排出部120(図3(A)参照)に換えて、筐体182及び排出手段の一例としての排出部190が設けられた構成となっている。
なお、図6(A)、(B)は、中間転写ベルト68にクリーニングブレード142が接触した瞬間のクリーニングユニット180の状態を示しており、図7(A)、(B)は、中間転写ベルト68からクリーニングブレード142が退避したときのクリーニングユニット180の状態を示している。
図6(B)及び図7(B)に示すように、筐体182は、既述の筐体102(図3(A)参照)において、第1壁部146及び第2壁部147(図3(A)参照)に換えて、第1壁部184及び第2壁部185が設けられ、さらに、搬送室154の側部に、搬送室吸気手段及び搬送室吸気路の一例としての搬送部吸気室188が設けられた構成となっている。なお、他の部位については既述のクリーニングユニット100と同様の構成となっている。
図6(B)に示すように、搬送部吸気室188は、筐体182の底壁182Aと、底壁182A上でX方向に間隔をあけて配置されると共に上方に延びる側壁189A、189Bと、側壁189Aの上端から搬送部材104へ向けて斜め上方に延びる傾斜壁189Cと、側壁102D、102E(図4参照)とで囲まれて形成されている。また、搬送部吸気室188は、傾斜壁189Cの上端部と側壁189Bの上端部との間が搬送部材104と対向する開口部192とされており、開口部192には、トナーTを捕獲する第3フィルタ194が取り付けられている。
第3フィルタ194は、繊維の集合体であり、Z方向を長手方向とする矩形状に形成されている。
第1壁部184は、傾斜壁189Cの上端から上方へ直立して設けられている。そして、第1壁部184の上端の高さは、第2可動部材168が移動したときに接触しない高さとなっている。また、第2壁部185は、搬送室154と捕獲室156とを仕切っている。そして、第2壁部185は、上端の高さが既述の第2壁部147(図3(A)参照)よりも低くなっており、第2壁部185の上端面185Aは、第2フィルタ108へ向かって僅かに高くなる傾斜面とされている。
次に、排出部190について説明する。
図6(B)に示すように、排出部190は、第1フィルタ106の下側で第1フィルタ106と共に搬送室154と捕獲室156とを仕切り、搬送室154と捕獲室156とをつなぐ第2開口部186Bが形成された壁部の一例としての取付部材186と、第2開口部186Bを開放又は閉塞する開閉手段の一例としての開閉部200と、搬送室154の側部に設けられ、第2開口部186Bが開放状態のときに吸気する搬送室吸気手段の一例としての搬送室吸気部210と、を有している。
取付部材186は、Z方向を長手方向とし底壁182AからY方向に沿って立ち上げられた矩形状の板材で構成されている。また、取付部材186は、Y方向の中央よりも上側に略四角形の貫通孔からなる第1開口部186Aが、Z方向に間隔をあけて複数形成されている。さらに、取付部材186は、Y方向の中央よりも下側に略四角形の貫通孔からなる開口部の一例としての第2開口部186Bが、Z方向に亘って1つ形成されている。なお、第1開口部186AのY方向の長さは、第1実施形態の開口部149AのY方向の長さよりも短くなっている。
第2開口部186Bの下縁部の上面は、第2壁部185の上端面185Aと高さが揃えられて(面一となって)おり、第1開口部186A及び第2開口部186Bによって、搬送室154と捕獲室156がつながっている。そして、第1開口部186Aの周縁部に第1フィルタ106が取り付けられることにより、第1開口部186Aから第1フィルタ106が露出するようになっている。なお、第1フィルタ106のY方向の長さは、第1開口部186Aの大きさに合わせて第1実施形態でのY方向の長さよりも短くなっている。
取付部材186の第2開口部186Bよりも下側は、第2壁部185の外面(第2フィルタ108を向く面)に接着により取り付けられている。そして、取付部材186における第1開口部186Aを含む上側が平面視で搬送部材104側に前傾(傾倒)している。
また、取付部材186の上側には、搬送部材104へ向かって延びる爪部151がZ方向に間隔をあけて複数設けられている。なお、取付部材186の上部と取付部材159の上部との間には、規制部材155が設けられている。
図8(A)、(B)に示すように、開閉部200は、磁性を有し第2開口部186Bを開放する開放位置と第2開口部186Bを閉塞する閉塞位置とに揺動する開閉扉202と、磁力を発生して開閉扉202を開放させる磁力発生手段の一例としての磁力発生部220と、を有している。また、開閉部200は、吸気部110(図6(B)参照)が吸気動作を行わないときに第2開口部186Bを開放状態とし、吸気部110が吸気動作を行うときに第2開口部186Bを閉塞状態とするようになっている。
開閉扉202は、Z方向を長手方向としY方向を短手方向とする略矩形状の板材であり、第2開口部186B内に配置した状態で、第2開口部186Bの内壁と接触する大きさとなっている。また、開閉扉202は、一例として、樹脂製の板材の一方の側面(搬送室154側の側面)に薄い鉄板(図示省略)が貼り付けられた構成となっている。なお、開閉扉202の重量が、開閉可能となる許容重量内に収められる場合は、開閉扉202全体を磁性を有する金属で構成してもよい。
さらに、図8(B)に示すように、開閉扉202は、短手方向の両端部が、第2開口部186B内で+R方向又は−R方向に揺動可能となるようにX−Y面で見て円弧状に形成されている。加えて、図8(A)、(B)に示すように、開閉扉202は、Z方向の両端面におけるY方向上端部から外側へ向けて円柱状の軸部202Aが突出しており、軸部202Aは、円筒状の軸受部材204に挿入されている。なお、捕獲室156側にはストッパ部材(図示省略)が設けられており、開閉扉202は、捕獲室156側へ入り込まないようになっている。
軸受部材204は、取付部材186における第2開口部186Bの周縁上部に貫通形成された取付孔186Cに嵌め込まれて固定されている。このように、開閉扉202の両端部の軸部202Aを軸受部材204に挿入し、軸受部材204を取付部材186の取付孔186Cに嵌め込んで固定することで、開閉扉202が+R方向又は−R方向に揺動可能となり、且つ第2開口部186Bを開閉可能となっている。
ここで、開閉扉202は、付勢手段(図示省略)によって閉塞位置側に付勢されており、磁力発生部220で発生する磁界が開閉扉202にほとんど作用しないときに、閉塞位置に配置されるようになっている。開閉扉202の付勢手段とは、開閉扉202に付勢力を付与するものだけでなく、開閉扉202の自重も含んでおり、本実施形態では一例として、開閉扉202が自重により閉塞位置側に付勢されている。なお、付勢手段の他の例としては、開閉扉202に一端が取り付けられ、他端が取付部材186に取り付けられるバネがある。
開閉扉202について、第2開口部186Bを開放する開放位置とは、図8(B)において二点鎖線で示す位置であり、第2開口部186Bを閉塞する閉塞位置とは、図8(B)において実線で示す位置である。
図6(B)及び図8(A)に示すように、磁力発生部220は、直方体状の磁石222と、磁石222を支持する支持部材224と、を含んで構成されている。そして、本実施形態では一例として、磁力発生部220がZ方向の複数箇所に間隔をあけて設けられている。なお、磁力発生部220は、Z方向で1箇所に設けられていてもよい。
図7(B)に示すように、支持部材224は、一例として、ステンレス鋼板からなる弾性を有する板ばね材であり、X−Y面で見て、第1可動部材162から開閉扉202へ向けて略C字状に形成されている。また、支持部材224は、上端部224Aが第1可動部材162の傾斜部162Aの裏面に接着されており、下端部224B(図8(A)参照)が開閉扉202へ向けて延びる平坦部となっている。
図8(A)に示すように、磁石222は、支持部材224の下端部224Bの下面に接着されている。そして、磁石222は、図7(B)に示すように、クリーニングブレード142が中間転写ベルト68から退避した(離れた)状態において、開閉扉202の搬送室154側の側面と接近する(接触する)接近位置に配置されている。また、磁石222は、図6(B)に示すように、クリーニングブレード142が中間転写ベルト68と接触する状態において、開閉扉202から離れた退避位置に配置されるようになっている。
一方、図10(A)に示すように、搬送室吸気部210は、ダクト112から吸気する既述のファンユニット114と、ダクト112に接続されファンユニット114により吸気される既述の搬送部吸気室188と、ダクト112及び搬送部吸気室188を切り換える切換手段の一例としての切換弁212と、を有している。
図10(B)に示すように、切換弁212は、ダクト112の流路断面積よりも大きい面積を有する板状部材である。また、切換弁212は、搬送部吸気室188のダクト112と接続される接続部188A(図10(A)参照)を形成する壁部188Bに一端が回転可能に設けられている。そして、切換弁212は、駆動部(図示省略)の回転動作により、搬送部吸気室188側に移動して搬送部吸気室188を閉塞することで、ファンユニット114による吸気室158からの吸気を可能とし、又は、吸気室158側に移動して吸気室158を閉塞することで、ファンユニット114による搬送部吸気室188からの吸気を可能とする。
(作用)
次に、第2実施形態の作用について説明する。
図11(B)に示すように、クリーニングユニット180を長期間使用した状態では、捕獲室156内にトナーTが堆積している。なお、画像形成前(又は複数の画像形成のインターバル時)において、クリーニングブレード142及びシール部材144は、中間転写ベルト68から離れて(退避して)いる。また、磁石222は開閉扉202と接触しており、支持部材224の弾性力により開閉扉202を捕獲室156側へ押し付けている。
続いて、図11(A)に示すように、リトラクト機構部170(図9参照)を動作させてクリーニングブレード142及びシール部材144を中間転写ベルト68に近づけるとき(接触前)、第1可動部材162の移動に伴って、支持部材224及び磁石222が開閉扉202から離れる方向に移動する。ここで、開閉扉202は、自由端側が磁石222の磁界(図示省略)に引きつけられることにより回転して、第2開口部186Bを開放する。このように、磁石222を移動させるのに第1可動部材162の移動を用いており、且つ磁石222の磁界の作用で開閉扉202を開放させるので、開閉扉202の開閉に磁力を用いない構成に比べて、開閉扉202の開閉時の動作音が低減される。
続いて、図10(B)に示すように、制御部20(図1参照)の制御により切換弁212が吸気室158側へ移動し(実線で示す)、吸気室158を閉塞すると共に搬送部吸気室188を開放する。そして、ファンユニット114(図10(A)参照)の動作により吸気が開始され、矢印FL2、FL3で示すように吸気が行われることで、搬送部吸気室188内が負圧状態となる。
ここで、図11(A)に示すように、吸気室158が負圧状態になっておらず、搬送部吸気室188が負圧状態となっている。このため、捕獲室156から、開放された第2開口部186B、搬送室154、及び第3フィルタ194を通って搬送部吸気室188へ、矢印S方向の空気の流れ(エアフロー)が形成される。そして、捕獲室156内に堆積しているトナーTが、第2開口部186Bを通って搬送室154内へ移動する。
これにより、搬送室154内へのトナーTの回収量が増加し、捕獲室156内に堆積するトナーTの量が低減され、捕獲室156内のトナーTが第1フィルタ106及び第2フィルタ108を塞ぐことが抑制されるので、吸気部110の吸気能力の低下が抑制される。そして、搬送室154内へ移動したトナーTは、搬送部材104によってZ方向に搬送される。なお、第3フィルタ194によってトナーが捕獲されるため、搬送部吸気室188内へのトナーTの進入は抑制されている。
続いて、図11(A)に示すように、クリーニングブレード142及びシール部材144が中間転写ベルト68と接触したとき、磁石222と開閉扉202との距離は、磁石222の磁界が開閉扉202にほとんど作用しない程離れた距離となる。これにより、図8(B)に示すように、開閉扉202は、自重により−R方向に回転し、第2開口部186Bを閉塞する。このように、開閉扉202の開放時間が短くても、搬送部吸気室188内の吸気によりトナーTが搬送室154内へ搬送される。
続いて、図10(B)に示すように、切換弁212(実線)が搬送部吸気室188側へ移動し(二点鎖線で示す)、搬送部吸気室188を閉塞すると共に吸気室158を開放する。なお、中間転写ベルト68上のトナーTは、クリーニングブレード142により筐体182内へ回収される。
続いて、図1に示す画像形成装置10で次の画像形成が開始されると、図11(B)に示すように、クリーニングブレード142の先端及びシール部材144の先端が中間転写ベルト68の外周面から離隔される。なお、このとき、搬送部材104の回転駆動は停止されるが、吸気部110のファンユニット114(図2参照)の駆動は維持される。
そして、ファンユニット114(図2参照)の動作により、矢印FL1、FL3(図10(B)参照)で示すように吸気が行われることで、吸気室158内が負圧状態となる。このように、切換弁212を移動させることで、吸気室158内の吸気と搬送部吸気室188内の吸気とが切り換えられるので、吸気室158、搬送部吸気室188それぞれにファンユニット114を設ける構成に比べて、簡単な構成で吸気が行われる。
続いて、図11(B)において、第1フィルタ106及び第2フィルタ108を通して吸気が行われ、第1フィルタ106を通過したトナーTが捕獲室156内に捕獲される。なお、このとき、第2開口部186Bは開閉扉202により閉塞されており、また、搬送部吸気室188内は負圧状態となっていないため、トナーTは捕獲室156内に捕獲されたままとなる。なお、図11(B)に示すトナーTの堆積状態は、クリーニングユニット180を長期間使用したときの状態であり、搬送室154側へトナーTを搬送する前の状態である。
そして、吸気室158内は負圧状態とされており、筐体182内から吸気室158へ向かって吸気が行われている。これにより、開口部103から第1フィルタ106及び第1フィルタ108へ向けて矢印N方向の空気の流れが形成され、筐体182内に回収したトナーT(特に開口部103付近のクラウド状のトナーTC)が中間転写ベルト68の外周面に再付着(飛散)することが抑制される。
ここで、クリーニングブレード142が中間転写ベルト68から離れた状態のとき、磁石222は、支持部材224の弾性力によって開閉扉202を捕獲室156側へ押し付けている。これにより、開閉扉202が開放されないので、搬送室154内に貯留されているトナーTが第2開口部186Bから捕獲室156内へ逆流することが抑制される。
なお、磁力発生手段の他の例として、磁力発生部220に換えて、図12(A)、(B)に示すように、電磁石230を用いてもよい。
電磁石230は、配線234A、234Bに通電する通電部232と、配線234A、234Bに一端、他端が接続されたコイル236と、コイル236に挿入されたフェライトコア238と、コイル236及びフェライトコア238を収容する収容部材239とを有している。そして、電磁石230は、一例として、筐体182(図11(A)参照)内における搬送室154の上方で開閉扉202に磁界Hが作用する位置に取り付けられて(固定されて)いる。
ここで、図12(B)に示すように、通電部232がコイル236に通電すると、磁界Hが発生する。そして、磁界Hの作用により開閉扉202が引きつけられることで第2開口部186Bが開放される。また、図12(A)に示すように、通電部232がコイル236への通電を停止すると、磁界Hが消滅する。そして、開閉扉202が自重で下がることで第2開口部186Bが閉塞される。このように、電磁石230を用いて開閉扉202を開閉させる構成とすることで、開閉扉202の開閉に磁力を用いない構成に比べて、開閉扉202の開閉時の動作音が低減される。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係る清掃装置及び画像形成装置の一例について説明する。なお、前述した第1実施形態と基本的に同一の部材及び部位には、前記第1実施形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
図13には、第3実施形態の清掃装置の一例としてのクリーニングユニット240が示されている。クリーニングユニット240は、既述のクリーニングユニット100(図3(A)参照)において、筐体102及び排出部120(図3(A)参照)に換えて、筐体242及び排出手段の一例としての排出部250が設けられた構成となっている。
筐体242は、第1実施形態の筐体102(図3(A)参照)において、第2壁部147に換えて第2壁部244が形成された構成となっており、他の構成は同様である。
図14(B)に示すように、第2壁部244は、底壁102Aから搬送部材104(図13参照)の接線方向に沿って捕獲室156側へ延びる傾斜部244Aと、傾斜部244Aの上端からX方向に張り出した板状の張出部244Bとを有している。張出部244Bの上面の高さは、一例として、第1フィルタ106の下側で且つ搬送部材104の回転軸104Aの中心位置O(図13参照)以上の高さとなっている。
一方、図13に示すように、排出部250は、仕切壁の一例としての取付部材252と、移動部材254と、移動部材254をX方向にスライド(移動)させるアクチュエータ256(図14(A)参照)と、を有している。
取付部材252は、Z方向を長手方向とする板材であり、第1開口部252Aと、第1開口部252Aの下側で第1開口部252Aと共に搬送室154と捕獲室156とをつなぐ第2開口部252Bと、が形成されている。そして、第1開口部252Aの周縁部には、第1フィルタ106が取り付けられている。また、取付部材252は、Z方向の両端部が筐体242に固定されており、第1フィルタ106と共に搬送室154と捕獲室156とを仕切っている。
取付部材252の上部側には、搬送部材104へ向かって延びる爪部151がZ方向に間隔をあけて複数設けられている。また、第1フィルタ106(取付部材252)の上部と第2フィルタ108(取付部材159)の上部との間には、規制部材155が設けられている。これにより、搬送部材104の羽根104Bに対する取付部材252の爪部151の位置が、設定範囲に維持されるようになっている。
図14(A)に示すように、移動部材254は、Z方向を長手方向とし搬送室154側に直立する閉塞部の一例としての側壁254Aと、Z方向を長手方向とすると共に捕獲室156側へ向けて下側へ傾斜し第1側壁254AとX方向で対向配置された搬送部の一例としての傾斜壁254Bと、側壁254A及び傾斜壁254BのZ方向両端部に接続された側壁254C、254Dと、を有する枠状に形成されている。また、移動部材254は、側壁254C、254DからZ方向外側へ円柱状の軸部254E、254Fが突出されている。
さらに、図14(B)に示すように、移動部材254は、第2壁部244の張出部244Bの上面に乗せられており、Z方向の両端部に配置されたレール状の案内部材(図示省略)に沿って、第2開口部252B内を通ってX方向にスライド(移動)可能となっている。
図14(A)に示すように、アクチュエータ256は、X方向に進出又は退避可能なロッド257を有しており、ロッド257の先端部は、軸部254Eに連結されている。なお、軸部254F側にもアクチュエータ256が設けられ、ロッド257が連結されているが、図示を省略している。これにより、アクチュエータ256が作動すると、移動部材254がX方向とは逆方向に移動し(進出し)、又はX方向に移動(退避)するようになっている。
ここで、図13に示すように、移動部材254がX方向とは逆方向に進出するのは、クリーニングブレード142及びシール部材144が中間転写ベルト68と接触するときであり、移動部材254がX方向に退避するのは、クリーニングブレード142及びシール部材144が中間転写ベルト68から退避するときとなっている。
(作用)
次に、第3実施形態の作用について説明する。
図15(B)に示すように、クリーニングユニット240を長期間使用した状態では、捕獲室156内にトナーが堆積している。なお、クリーニングブレード142及びシール部材144は、中間転写ベルト68から退避している。また、移動部材254は捕獲室156側に位置しており、側壁254Aが第1フィルタ106の下側に位置して搬送室154と捕獲室156とを仕切っている。
続いて、図15(A)に示すように、リトラクト機構部170(図9参照)を動作させてクリーニングブレード142及びシール部材144を中間転写ベルト68に近づけるとき(接触前)、アクチュエータ256(図14(A)参照)が作動し、移動部材254が搬送室154側へ向けて移動する。そして、側壁254Aと傾斜壁254Bとの間の空間に堆積されていたトナーTが、傾斜壁254Bで押されて搬送室154内に移動する(搬送される)。
これにより、搬送室154内へのトナーTの回収量が増加し、捕獲室156内に堆積するトナーTの量が低減され、捕獲室156内のトナーTが第1フィルタ106及び第2フィルタ108を塞ぐことが抑制されるので、吸気部110の吸気能力の低下が抑制される。そして、搬送室154内へ搬送されたトナーTは、搬送部材104によってZ方向に搬送される。
続いて、図1に示す画像形成装置10で次の画像形成が開始されると、図15(B)に示すように、クリーニングブレード142の先端及びシール部材144の先端が中間転写ベルト68の外周面から離隔される。このとき、アクチュエータ256(図14(A)参照)が作動し、移動部材254が捕獲室156側へ向けて移動して、側壁254Aが第1フィルタ106の下側に位置することにより搬送室154と捕獲室156とを仕切る。そして、搬送部材104の回転駆動が停止され、吸気部110のファンユニット114(図2参照)が駆動される。
このように、移動部材254は、第2開口部252Bの閉塞機能を備えた側壁254Aと、トナーTの搬送機能を備えた傾斜壁254Bとを有している。このため、第2開口部252Bを開放する開放動作と、捕獲室156から搬送室154へトナーTを搬送する搬送動作とが、移動部材254の1回の移動で行われるので、開閉動作、搬送動作を別個に行わなくて済む。
ここで、吸気室158内は負圧状態とされており、筐体242内から吸気室158へ向かって吸気が行われている。これにより、開口部103から第1フィルタ106及び第1フィルタ108へ向けて矢印N方向の空気の流れが形成され、筐体242内に回収したトナーT(特に開口部103付近のクラウド状のトナーTC)が中間転写ベルト68の外周面に再付着(飛散)することが抑制される。
また、クリーニングブレード142が中間転写ベルト68から離れた状態のとき、側壁254Aが搬送室154と捕獲室156とを仕切っている。このため、搬送室154内に貯留されているトナーTが第2開口部252Bから捕獲室156内へ逆流することが抑制される。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されない。
吸気手段及び搬送室吸気手段は、ファンユニット114を有するものに限らず、ポンプで吸気を行うものであってもよい。また、吸気手段と搬送室吸気手段が別々に設けられていてもよい。
クリーニングユニット100において、排出口126の位置を筐体102内のZ方向中央あるいは奥側に配置してもよい。また、流入口124は、搬送チューブ122の周方向に間隔をあけて複数形成されていてもよい。
クリーニングユニット180において、切換弁212に換えて、吸気室158の出口、搬送部吸気室188の出口にそれぞれ電磁弁を設けて、電磁弁の開閉を切り換えてもよい。また、開閉部200において、磁石222の代わりに開閉扉202のZ方向の端部にギヤ及びモータを設けて開閉扉202を開閉させてもよい。さらに、第2開口部186BがZ方向に複数形成され、第2開口部186Bに合わせて開閉扉202がZ方向に複数設けられていてもよい。
開閉扉202は、第2開口部186Bの内壁面に取り付けられるだけでなく、第2開口部186Bの外側(第2開口部186Bの周縁部)で且つ搬送室154側に取り付けられていてもよい。
クリーニングユニット240において、第2開口部252Bに開閉扉を開閉可能に設けておき、移動部材254の移動によってこの開閉扉を開放するように構成してもよい。