JP2013164524A - 画像表示体および梱包材料ならびに画像表示ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】応用性に優れる画像表示体を提供する。
【解決手段】画像表示体1は、ホログラム記録層1aを備える。ホログラム記録層1aは、第1の主面P1および第2の主面P2を有する。ホログラム記録層1aには、少なくとも第1の画像D1および第2の画像D2が記録される。第1の主面P1の側からの照明のもとにおいて、第1の画像D1が第1の主面P1の側に再生される。第2の主面P2の側から照明されたときに、第1の画像D1の再生される領域との重なりを有する領域において、第2の画像D2が第1の主面P1の側に再生される。
【選択図】図1

Description

本開示は、画像表示体および梱包材料ならびに画像表示ユニットに関する。本開示は、特に、ホログラフィックに記録された2以上の画像を含み、記録画像のうちの一が選択的に再生される画像表示体および梱包材料ならびに画像表示ユニットに関する。
立体表示が可能なホログラムを備えるクレジットカード、身分証明書などが知られている。また、商品の包装などにホログラムシールが貼りつけられることも多い。このように、ホログラムは、ホログラムと組み合わされた物品またはホログラムが貼りつけられた物品に関する真正性の証明や、真贋判定のために使用される。
ところで、ホログラムを備える画像表示体の応用は、例えば、物品の真正性の証明や真贋判定、ホログラムから再生される画像の観賞などにとどまり、したがって、ホログラムを備える画像表示体は、応用性に乏しかった。
なお、下記の特許文献1には、表側から観察したときに観察される画像と、裏側から観察したときに観察される画像とが、相異なる画像とされた窓部を備える多層体が開示されている。また、下記の特許文献2には、反射型ホログラムと、該反射型ホログラムとは鏡像関係にある透過型ホログラムとが同時に再生されるホログラム記録フィルムが開示されている。
特表2010−529913号公報 特開2010−058027号公報
応用性に優れる画像表示体の提供が望まれている。
本開示の第1の好ましい実施態様は、
画像表示体が、ホログラム記録層を備える。
ホログラム記録層は、第1の主面および第2の主面を有する。
ホログラム記録層には、少なくとも第1の画像および第2の画像が記録される。
第1の主面の側からの照明のもとにおいて、第1の画像が第1の主面の側に再生される。
第2の主面の側から照明されたときに、第1の画像の再生される領域との重なりを有する領域において、第2の画像が第1の主面の側に再生される。
本開示の第2の好ましい実施態様は、
画像表示体が、ホログラム記録層と、光学ブロックとを備える。
ホログラム記録層は、第1の主面および第2の主面を有する。
ホログラム記録層には、少なくとも第1の画像および第2の画像が記録される。
光学ブロックは、ホログラム記録層との界面を有するとともに、側面を備える。
第1の主面の側からの照明のもとにおいて、第1の画像が第1の主面の側に再生される。
側面から照明されたときに、第1の画像の再生される領域との重なりを有する領域において、第2の画像が第1の主面の側に再生される。
本開示の第3の好ましい実施態様は、
梱包材料が、ホログラム記録層の配置された窓部と、遮光部とを備える。
ホログラム記録層は、第1の主面および第2の主面を有する。
ホログラム記録層には、少なくとも第1の画像および第2の画像が記録される。
第1の主面の側からの照明のもとにおいて、第1の画像が第1の主面の側に再生される。
窓部が第2の主面の側から照明されたときに、第1の画像の再生される領域との重なりを有する領域において、第2の画像が第1の主面の側に再生される。
本開示の第4の好ましい実施態様は、
画像表示ユニットが、筺体と、照明源とを備える。
筺体は、ホログラム記録層の配置された窓部を備える。
ホログラム記録層は、第1の主面および第2の主面を有する。
ホログラム記録層には、少なくとも第1の画像および第2の画像が記録される。
照明源は、筺体の内部に配置され、第2の主面に対して、あらかじめ定められた角度方向からホログラム記録層を照明する。
第1の主面の側からの照明のもとにおいて、第1の画像が第1の主面の側に再生される。
ホログラム記録層が第2の主面の側から照明されたときに、第1の画像の再生される領域との重なりを有する領域において、第2の画像が第1の主面の側に再生される。
ホログラム記録層には、少なくとも第1の画像および第2の画像が記録されている。第1の画像および第2の画像は、ホログラム記録層の第1の主面および第2の主面のうち、例えば、第1の主面の側から観察される。第1の画像および第2の画像のうち、例えば、第2の画像は、第2の主面の側からの照明により再生される画像とされる。
したがって、第1の主面の側からの照明のもとにおいては、第1の画像が観察される。一方、第2の画像は、第2の主面の側から照明されることにより選択的に再生され、観察者に観察される。このとき、第2の画像の再生される領域は、第1の画像の再生される領域との重なりを有している。
なお、本開示における「梱包材料」には、包装箱や包装紙のほか、ラベル、容器、ケースなども含まれるものとする。
少なくとも1つの実施例によれば、応用性に優れる画像表示体を提供することができる。
図1Aは、本開示の実施形態にかかる画像表示体の断面を模式的に示す図である。図1Bは、第1の主面の側からの照明のもとにおいて観察されるホログラム画像の一例を示す平面図である。図1Cは、第2の主面の側から照明されたときに観察されるホログラム画像の一例を示す平面図である。 図2A〜図2Cは、光重合型フォトポリマの感光プロセスを示す略線図である。 図3Aは、反射型ホログラム原版に対する、第1の画像の記録時における物体光および参照光の関係を説明するための略線図である。図3Bは、反射型ホログラム原版からの第1の画像の再生時における照明光および再生光の関係を説明するための略線図である。図3Cは、透過型ホログラム原版に対する、第2の画像の記録時における物体光および参照光の関係を説明するための略線図である。図3Dは、透過型ホログラム原版からの第2の画像の再生時における照明光および再生光の関係を説明するための略線図である。 図4Aは、画像表示体のホログラム記録層に対する、第1の画像および第2の画像の複製方法の一例を説明するための略線図である。図4Bは、画像表示体のホログラム記録層に対する、第1の画像の複製方法の一例を説明するための略線図である。図4Cは、反射型ホログラム原版およびホログラム記録層のみを図4Bから抜き出して示す略線図である。図4Dは、画像表示体のホログラム記録層に対する、第1の画像の複製および付加情報の記録の方法の一例を説明するための略線図である。 図5Aは、画像表示体のホログラム記録層に対する、第2の画像の複製方法の一例を説明するための略線図である。図5Bは、透過型ホログラム原版およびホログラム記録層のみを図5Aから抜き出して示す略線図である。図5Cおよび図5Dは、画像表示体のホログラム記録層に対する、第1の画像および第2の画像の複製方法の他の例を説明するための略線図である。 図6Aは、第1の主面の側からの照明のもとにおいて観察されるホログラム画像の一例を示す平面図である。図6Bおよび図6Cは、図6Aの状態から視点を変化させた状態で、図6Aに示す画像表示体を観察したときに観察される画像の一例を示す図である。図6Dは、第2の主面の側から照明されたときに観察されるホログラム画像の一例を示す平面図である。 図7Aは、第2の主面の側から照明されたときに観察されるホログラム画像の一例を示す平面図である。図7Bおよび図7Cは、図7Aの状態から視点を変化させた状態で、図7Aに示す画像表示体を観察したときに観察される画像の一例を示す図である。 図8Aは、図6Aの状態から視点を変化させた状態で、図6Aに示す画像表示体を観察したときに観察される画像の一例を示す図である。図8Bは、第2の主面の側から照明されたときに観察されるホログラム画像の一例を示す平面図である。図8Cは、図8Bの状態から視点を変化させた状態で、図8Bに示す画像表示体を観察したときに観察される画像の一例を示す図である。図8Dは、ホログラム記録層が、第1のホログラム記録層および第2のホログラム記録層の積層体とされた構成例を示す断面図である。 図9Aは、面内の一部に本開示の実施形態にかかる画像表示体が配置されたクレジットカードの構成例を示す平面図である。図9Bは、図9AのXXXI−XXXI断面を模式的に示す図である。図9Cは、画像表示体に記録された情報の読取装置の一例を示す概略図である。 10Aは、面内の一部に本開示の実施形態にかかる画像表示体が配置された入場券の構成例を示す平面図である。図10Bは、図10AのXXXIV−XXXIV断面を模式的に示す図である。図10Cは、図10Aに示す入場券のホログラム記録層から第2の画像を再生させた状態を示す平面図である。 図11Aは、本開示の実施形態にかかる画像表示ユニットを備えるスマートフォンの例を示す斜視図である。図11Bは、図11Aに破線で示すZ部を拡大して示す平面図である。図11Cは、図11BのXXXVIII−XXXVIII断面を模式的に示す図である。 図12A〜図12Cは、画像表示ユニットの他の構成例の断面を模式的に示す図である。 図13Aは、第1の画像が反射型の体積型ホログラムとして記録され、第2の画像がエッジリット型の体積型ホログラムとして記録された画像表示体を備える画像表示ユニットの構成例の断面を模式的に示す図である。図13Bは、図13Aに示す画像表示ユニットのうち、画像表示体のみを取りだして示す図である。 図14Aは、エッジリット型ホログラム原版に対する、第2の画像の記録時における物体光および参照光の関係を説明するための略線図である。図14Bは、エッジリット型ホログラム原版からの第2の画像の再生時における照明光および再生光の関係を説明するための略線図である。図14Cおよび図14Dは、画像表示体のホログラム記録層に対する、第1の画像の複製方法の一例を説明するための略線図である。 図15Aおよび図15Bは、画像表示体のホログラム記録層に対する、第2の画像の複製方法の一例を説明するための略線図である。図15Cは、コピー用光学ブロック、エッジリット型ホログラム原版およびホログラム記録層のみを図15Bから抜き出して示す略線図である。図15Dは、第1の画像および第2の画像の複製のなされた画像表示体の一例を示す略線図である。 図16Aおよび図16Bは、画像表示体のホログラム記録層に対する、第1の画像および第2の画像の複製方法の他の例を説明するための略線図である。図16Cは、第1の主面の側からの照明のもとにおいて、本開示の実施形態にかかる画像表示ユニットから観察されるホログラム画像の一例を示す平面図である。図16Dは、照明源が点灯されたときに、本開示の実施形態にかかる画像表示ユニットから観察されるホログラム画像の一例を示す平面図である。 図17Aは、本開示の実施形態にかかる画像表示ユニットを備えるパーソナルコンピュータの例を示す斜視図である。図17Bは、図17AのLVII−LVII断面を模式的に示す図である。 図18Aは、第1の主面の側からの照明のもとにおいて、画像表示ユニットから観察されるホログラム画像の一例を示す平面図である。図18Bおよび図18Cは、照明源が点灯されたときに、画像表示ユニットから観察されるホログラム画像の一例を示す平面図である。 図19Aは、本開示の実施形態にかかる画像表示ユニットを備える表示装置の例を示す正面図である。図19Bは、図19Aに示す表示装置の断面を模式的に示す図である。 図20Aは、本開示の実施形態にかかる梱包材料の開封前の状態を示す斜視図である。図20Bは、本開示の実施形態にかかる梱包材料の開封後の状態を示す斜視図である。図20Cおよび図20Dは、本開示の実施形態にかかる梱包材料の他の一例を示す正面図である。
以下、画像表示体および梱包材料ならびに画像表示ユニットの実施形態について説明する。説明は、以下の順序で行う。
<1.第1の実施形態>
[1−1.画像表示体の概略的構成]
(1−1−1.ホログラム記録層)
(1−1−2.基材層)
[1−2.画像表示体の製造方法の一例]
(1−2−1.画像表示体の製造方法の変形例)
[1−3.画像表示体に記録される画像の態様の例]
[1−4.コピープロテクションの効果]
[1−5.クレジットカードへの応用例]
[1−6.入場券への応用例]
<2.第2の実施形態>
[2−1.画像表示ユニットの概略的構成]
(2−1−1.ホログラム記録層)
(2−1−2.照明源)
[2−2.エッジリットホログラムを適用した例]
[2−3.画像表示体の製造方法の一例]
[2−4.画像表示ユニットにおける再生像の切り替えの例]
[2−5.コピープロテクションの効果]
[2−6.その他の効果]
[2−7.画像表示ユニットの第1の応用例]
(2−7−1.第1の応用例における再生像の切り替えの例)
[2−8.画像表示ユニットの第2の応用例]
(2−8−1.第2の応用例における再生像の切り替えの例)
<3.第3の実施形態>
[3−1.梱包材料の概略的構成]
<4.変形例>
なお、以下に説明する実施形態は、画像表示体および梱包材料ならびに画像表示ユニットの好適な具体例である。以下の説明においては、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、特に本開示を限定する旨の記載がない限り、画像表示体および梱包材料ならびに画像表示ユニットの例は、以下に示す実施形態に限定されないものとする。
<1.第1の実施形態>
[1−1.画像表示体の概略的構成]
図1Aは、本開示の実施形態にかかる画像表示体の断面を模式的に示す図である。図1Bは、第1の主面の側からの照明のもとにおいて観察されるホログラム画像の一例を示す平面図である。図1Cは、第2の主面の側から照明されたときに観察されるホログラム画像の一例を示す平面図である。図1Aは、図1BのI−I断面図および図1CのI−I断面図に対応する。
画像表示体1は、例えば、画像などの情報がホログラフィックに記録された記録媒体である。したがって、画像表示体1は、ホログラム記録層を備えている。図1Aでは、画像表示体1が、例えば、樹脂フィルムなどの基材層1bと、ホログラム記録層1aとの積層体として構成された例を示している。
ホログラム記録層1aへの画像の記録は、例えば、ホログラム記録層1aを構成する材料の屈折率の変調により行われる。すなわち、ホログラム記録層1aは、具体的には、例えば、光重合型フォトポリマなどから構成される体積型ホログラムの層である。
図1Aに示すように、ホログラム記録層1aは、第1の主面P1および第2の主面P2を有している。画像表示体1の観察者は、例えば、第1の主面P1の側から画像表示体1を観察することにより、ホログラム記録層1aに記録されている画像に関する情報を取得することができる。
ホログラム記録層1aには、2以上の画像が記録される。図1A〜図1Cに示す構成例では、ホログラム記録層1aに、第1の画像D1および第2の画像D2が記録されている。
例えば、第1の画像D1は、ホログラム記録層1aの第1の主面P1の側からの照明のもとにおいて、第1の主面P1の側に再生される画像である。すなわち、第1の画像D1は、室内照明などのもとにおいて、画像表示体1の観察者に観察される画像である。第1の画像D1は、具体的には、例えば、反射型の体積型ホログラムである。なお、この時点では、図1Bに示すように、第2の画像D2は再生されておらず、画像表示体1の観察者には、第2の画像D2は観察されない。
一方、第2の画像D2は、ホログラム記録層1aの第2の主面P2の側から照明されたときに、第1の主面P1の側に再生される画像とされる。すなわち、第2の画像D2の再生は、第2の主面P2への照明光の入射の有無により、選択的に切り替えられる。第2の画像D2は、具体的には、例えば、透過型の体積型ホログラムである。
図1Cは、第2の主面の側から照明されたときに観察されるホログラム画像の一例を示している。図1Cに示す例では、“GENUINE PRODUCT”の文字の配列が、第2の画像D2として、ホログラム記録層1aから再生されている。第2の画像D2は、文字の配列に限られず、絵柄や記号などであってももちろんかまわない。なお、第2の画像D2は、図1Cに示すように、第1の画像D1の再生される領域との重なりを有する領域において再生される。
以下、ホログラム記録層1aおよび基材層1bについて順に説明する。
(1−1−1.ホログラム記録層)
上述したように、ホログラム記録層1aは、具体的には、例えば、光重合型フォトポリマから構成される層である。ホログラム記録層1aを構成する材料として光重合型フォトポリマを適用すると、露光後のホログラム記録層1aに対する特別な現像処理を不要とすることができる。そのため、ホログラム記録層1aを構成する材料として光重合型フォトポリマを適用することにより、画像表示体1の製造装置の構成および画像表示体1の製造工程を簡略化することができる。
図2A〜図2Cは、光重合型フォトポリマの感光プロセスを示す略線図である。光重合型フォトポリマは、初期状態では、図2Aに示すように、モノマMがマトリクスポリマに均一に分散している。
図2Bに示すように、光重合型フォトポリマに対して10〜400mJ/cm2程度のパワーの光LAを照射すると、露光部においてモノマMが重合する。そして、ポリマ化するにつれて周囲からモノマMが移動してモノマMの濃度が場所によって変化し、これにより、屈折率変調が生じる。
この後、図2Cに示すように、1000mJ/cm2程度のパワーの光LBを光重合型フォトポリマの全面に照射することにより、モノマMの重合が完了する。1000mJ/cm2程度のパワーの光LBは、例えば、紫外線や可視光である。
このように、光重合型フォトポリマは、入射された光に応じて屈折率が変化するので、参照光と物体光との干渉によって生じる干渉パターンを、屈折率の変化として記録することができる。
(1−1−2.基材層)
基材層1bは、例えば、いわゆるフィルム塗布タイプの記録媒体として画像表示体1を構成する場合に、必要に応じて設けられる支持基材である。例えば、基材層1bの一主面上に光重合型フォトポリマが塗布されることによりホログラム記録層1aが形成される場合には、基材層1bは、ホログラム記録層1aの形成時におけるベースフィルムとして機能する。したがって、基材層1bは、画像表示体1の構成として必須の要素ではない。
基材層1bの材料は、可視光領域で高い透明性を有している材料から選択されることが好ましい。すなわち、例えば、基材層1bは、樹脂材料からなるシートもしくは樹脂材料からなるフィルムまたはガラス板である。樹脂材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマ、ポリエーテルスルフォン、ポリエチレンナフタレート、トリアセチルセルロース、ポリイミド、ポリメタクリル酸メチル、アラミドなどを挙げることができる。
[1−2.画像表示体の製造方法の一例]
次に、画像表示体1の製造方法の一例について説明する。以下に説明する製造方法の一例は、第1の画像D1を反射型の体積型ホログラムとして記録し、第2の画像D2を透過型の体積型ホログラムとして記録する製造方法の一例である。なお、生産性を考慮して、この製造方法の一部または全部のプロセスをロールツーロール(Roll to Roll)により行うようにしてもよい。
第1の画像D1および第2の画像D2をホログラム記録層1aに記録するために、まず、例えば、反射型ホログラム原版MRおよび透過型ホログラム原版MPを用意する。反射型ホログラム原版MRには、第1の画像D1が反射型のホログラムとして記録されており、透過型ホログラム原版MPには、第2の画像D2が透過型のホログラムとして記録されている。反射型ホログラム原版MRに記録されたホログラム画像と、透過型ホログラム原版MPに記録されたホログラム画像とをホログラム記録層1aに複製することにより、第1の画像D1および第2の画像D2をホログラム記録層1aに記録することができる。
図3Aは、反射型ホログラム原版に対する、第1の画像の記録時における物体光および参照光の関係を説明するための略線図である。図3Bは、反射型ホログラム原版からの第1の画像の再生時における照明光および再生光の関係を説明するための略線図である。図3Cは、透過型ホログラム原版に対する、第2の画像の記録時における物体光および参照光の関係を説明するための略線図である。図3Dは、透過型ホログラム原版からの第2の画像の再生時における照明光および再生光の関係を説明するための略線図である。
図3Aおよび図3Bに示す反射型ホログラム原版MRは、例えば、第1の画像D1がホログラフィックに記録された体積型ホログラムである。図3Cおよび図3Dに示す透過型ホログラム原版MPは、例えば、第2の画像D2がホログラフィックに記録された体積型ホログラムである。反射型ホログラム原版MRおよび透過型ホログラム原版MPのそれぞれは、例えば、透明基材層、ホログラム記録層、透明保護層の積層体である。透明基材層および透明保護層は、例えば、可視光領域で高い透明性を有する樹脂材料から構成される。
反射型ホログラム原版MRへの第1の画像D1の記録においては、図3Aに示すように、反射型ホログラム原版MRの一主面の側から物体光Lmroを入射させるとともに、物体光Lmroの入射する側とは反対の主面の側から、参照光Lmrrを入射させる。すると、物体光Lmroと参照光Lmrrとの干渉パターンが、反射型ホログラム原版MRのホログラム記録層に記録される。なお、反射型ホログラム原版MRに対する物体光Lmroの入射角および参照光Lmrrの入射角は、それぞれξoおよびξrであったとする。
第1の画像D1の記録後の反射型ホログラム原版MRに対して、例えば、参照光Lmrrと等価な照明光Lmriを、入射角ξi=ξrなる角度方向から入射させたとする。すると、図3Bに示すように、ξd=(ξo−180°)なる角度方向に回折光(再生光)Lmrdが出射される。すなわち、反射型ホログラム原版MRは、第1の画像D1の記録された反射型の体積型ホログラムとなる。
透過型ホログラム原版MPへの第2の画像D2の記録においては、図3Cに示すように、透過型ホログラム原版MPの一主面の側から物体光Lmpoを入射させるとともに、物体光Lmpoの入射する側とは同一の主面の側から、参照光Lmprを入射させる。すると、物体光Lmpoと参照光Lmprとの干渉パターンが、透過型ホログラム原版MPのホログラム記録層に記録される。なお、透過型ホログラム原版MPに対する物体光Lmpoの入射角および参照光Lmprの入射角は、それぞれζoおよびζrであったとする。
第2の画像D2の記録後の透過型ホログラム原版MPに対して、例えば、参照光Lmprと等価な照明光Lmpiを、入射角ζi=ζrなる角度方向から入射させたとする。すると、図3Dに示すように、ζd=(ζo−180°)なる角度方向に回折光(再生光)Lmpdが出射される。すなわち、透過型ホログラム原版MPは、第2の画像D2の記録された透過型の体積型ホログラムとなる。
図4Aは、画像表示体のホログラム記録層に対する、第1の画像および第2の画像の複製方法の一例を説明するための略線図である。ホログラム記録層1aに対する、第1の画像D1および第2の画像D2の複製に際しては、図4Aに示すように、例えば、反射型ホログラム原版MRおよび透過型ホログラム原版MPの積層体が、画像複製のための原版MSTとして用いられる。
図4Aに示すように、例えば、原版MSTをガラス基板Gの一主面上に配置し、ガラス基板Gにおける、原版MSTの配置された側とは反対側の主面に対して、ホログラム記録層1aを密着させる。このとき、ガラス基板Gに対して、ホログラム記録層1aの第2の主面P2の側を密着させた状態とする。
図4Bは、画像表示体のホログラム記録層に対する、第1の画像の複製方法の一例を説明するための略線図である。図4Bに示すように、ホログラム記録層1aおよびガラス基板Gを介して、反射型ホログラム原版MRに対して照明光Lmriが照射される。なお、照明光Lmriの波長としては、反射型ホログラム原版MRに対する第1の画像D1の記録に用いた光源の波長が選択される。例えば、物体光Lmroおよび参照光Lmrrとして、波長のピークが約532nmの緑色レーザを用いた場合には、照明光Lmriの光源として、波長のピークが約532nmの緑色レーザが選択される。
図4Cは、反射型ホログラム原版およびホログラム記録層のみを図4Bから抜き出して示す略線図である。反射型ホログラム原版MRは反射型のホログラムである。そのため、反射型ホログラム原版MRに対して照明光Lmriが入射することにより、図4Cに示すように、反射型ホログラム原版MRからホログラム記録層1aに向けて回折光Lmrdが出射される。
反射型ホログラム原版MRからホログラム記録層1aに向けて回折光Lmrdが出射されることにより、回折光Lmrdと照明光Lmriとの干渉パターンが、ホログラム記録層1aに記録される。すなわち、反射型ホログラム原版MRに記録されている第1の画像D1が、反射型の体積型ホログラムとしてホログラム記録層1aに複製される。
なお、第1の画像D1の複製時に、第1の画像D1とは異なる付加情報をホログラム記録層1aにさらに記録するようにしてもよい。
図4Dは、画像表示体のホログラム記録層に対する、第1の画像の複製および付加情報の記録の方法の一例を説明するための略線図である。ホログラム記録層1aに付加情報をさらに記録するには、図4Dに示すように、ホログラム記録層1aに対する照明光Lmriの照射と同時に、原版MSTおよびガラス基板Gを介して、付加情報光Lad1をホログラム記録層1aに入射させればよい。なお、図4Dに示す角ωad1は、ホログラム記録層1aに対する、付加情報光Lad1の入射角である。
付加情報光Lad1および照明光Lmriは、例えば、同一の光源から出射されたレーザ光が分岐されることにより生成される。レーザ光に付加情報を重畳するには、例えば、付加情報を画像として表示させた液晶パネルなどの空間変調素子に、レーザ光を入射させて、レーザ光を変調すればよい。
付加情報の重畳された付加情報光Lad1が、原版MSTおよびガラス基板Gを介してホログラム記録層1aに照射されることにより、付加情報光Lad1と照明光Lmriとの干渉パターンが、屈折率の変化としてホログラム記録層1aに記録される。
付加情報としては、例えば、画像表示体の一点一点を識別するための識別情報を挙げることができる。すなわち、付加情報として、例えば、シリアル番号や一次元バーコード、二次元バーコード、製造者名、ロット番号などに関する画像情報をホログラム記録層1aに記録することができる。
なお、識別情報などの付加情報の記録された反射型ホログラム原版MRを使用し、第1の画像D1として、付加情報に関する画像をホログラム記録層1aに複製するようにしてもよい。
図5Aは、画像表示体のホログラム記録層に対する、第2の画像の複製方法の一例を説明するための略線図である。図5Aに示すように、ガラス基板Gにおける、ホログラム記録層1aの密着された側とは反対の主面の側から、透過型ホログラム原版MPに対して照明光Lmpiが照射される。なお、照明光Lmpiの波長としては、ホログラム記録層1aに対する第1の画像D1の複製の場合と同様に、透過型ホログラム原版MPに対する第2の画像D2の記録に用いた光源の波長が選択される。
図5Bは、透過型ホログラム原版およびホログラム記録層のみを図5Aから抜き出して示す略線図である。透過型ホログラム原版MPは透過型のホログラムである。そのため、透過型ホログラム原版MPに対して照明光Lmpiが入射することにより、図5Bに示すように、透過型ホログラム原版MPからホログラム記録層1aに向けて回折光Lmpdが出射される。
透過型ホログラム原版MPからホログラム記録層1aに向けて回折光Lmpdが出射されることにより、回折光Lmpdと照明光Lmpiとの干渉パターンが、ホログラム記録層1aに記録される。すなわち、透過型ホログラム原版MPに記録されている第2の画像D2が、透過型の体積型ホログラムとしてホログラム記録層1aに複製される。
第1の画像D1の複製の場合と同様に、第2の画像D2とは異なる付加情報をホログラム記録層1aにさらに記録することも可能である。付加情報をホログラム記録層1aにさらに記録するには、図5Aに示すように、ホログラム記録層1aに対する照明光Lmpiの照射と同時に、原版MSTおよびガラス基板Gを介して、付加情報光Lad2をホログラム記録層1aに入射させればよい。なお、図5Aに示す角ωad2は、ホログラム記録層1aに対する、付加情報光Lad2の入射角である。
または、例えば、識別情報などの付加情報の記録された透過型ホログラム原版MPを使用し、第2の画像D2として、付加情報に関する画像をホログラム記録層1aに複製するようにしてもよい。
ホログラム記録層1aへの第1の画像D1の複製および第2の画像D2の複製が終了すると、ガラス基板Gからホログラム記録層1aが剥離され、必要に応じて、ホログラム記録層1aに後処理が施される。例えば、ホログラム記録層1aに対して、記録画像を定着させるための紫外線の照射や加熱が行われる。紫外線の照射や加熱などの後処理により、光重合型フォトポリマの屈折率変調度が増加し、複製されたホログラム画像がホログラム記録層1aに定着する。
以上により、反射型の体積型ホログラムとしての第1の画像D1と、透過型の体積型ホログラムとしての第2の画像D2とをホログラム記録層1aに記録することができる。すなわち、反射型の体積型ホログラムとして第1の画像D1が記録されるとともに、透過型の体積型ホログラムとして第2の画像D2が記録されたホログラム記録層1aを備える画像表示体を得ることができる。
(1−2−1.画像表示体の製造方法の変形例)
画像表示体のホログラム記録層に対する、第1の画像および第2の画像の複製方法は、上述した例のほかに種々の変形が可能である。
図5Cおよび図5Dは、画像表示体のホログラム記録層に対する、第1の画像および第2の画像の複製方法の他の例を説明するための略線図である。
例えば、図5Cに示すように、原版MSTにおける、ガラス基板Gとの界面の側とは反対の側に、ルーバーLVmを配置するようにしてもよい。
ルーバーLVmは、例えば、平面状の黒色の吸収層を一定間隔で透明板の内部に配置した構成を有する。原版MSTと隣接してルーバーLVmを配置することにより、空気と原版MSTとの界面における、第1の画像D1を再生させるための照明光Lmriの正反射が防止され、ノイズの混入による、ホログラム記録層1aに記録される画像の劣化を防止することができる。
また、例えば、反射型の体積型ホログラムの記録された原版と、透過型の体積型ホログラムの記録された原版とを積層することにかえ、図5Dに示すように、反射型の体積型ホログラムおよび透過型の体積型ホログラムが記録された原版MRPを使用してもよい。
図4A〜図4Dおよび図5A〜図5Cでは、ガラス基板Gに近い方から反射型ホログラム原版MRおよび透過型ホログラム原版MPが順に積層された例を示したが、反射型ホログラム原版MRおよび透過型ホログラム原版MPの配置はこの例に限られない。例えば、原版MSTにかえ、ガラス基板Gに近い方から順に透過型ホログラム原版MPおよび反射型ホログラム原版MRが積層された原版を用いてもよい。
図4A〜図4Dならびに図5Aおよび図5Bに示した例では、第1の画像D1の複製および第2の画像D2の複製が順に行われたが、第1の画像D1および第2の画像D2の複製の順序は、上述した例に限られない。例えば、第2の画像D2の複製および第1の画像D1の複製が順に行われてもよい。
なお、第1の画像D1の複製および第2の画像D2の複製に際しては、照明光Lmri、照明光Lmpi、付加情報光Lad1または付加情報光Lad2の照射によりスードスコピック(pseudoscopic)画像が再生されないような入射角ξi、ζi、ωad1およびωad2が選択されることが好ましい。スードスコピック画像が再生されてしまうと、記録に必要な光がホログラム記録層1aに到達しなかったり、ホログラム記録層1aに複製される画像に強弱が生じたりするからである。したがって、例えば、ξi≠(ζr+180°)であることが好ましく、また、ζi≠(ξr+180°)であることが好ましい。
第1の画像D1の複製および第2の画像D2の複製は、一括して同時に行われてもよい。この場合、照明光Lmriおよび照明光Lmpiがインコヒーレントとなるように、例えば、照明光Lmriの光源と、照明光Lmpiの光源とが別個のレーザ光源とされることが好ましい。照明光Lmriの光源と、照明光Lmpiの光源とが別個のレーザ光源とされることにより、照明光Lmriと、照明光Lmpiとの間の干渉が回避される。
なお、反射型ホログラム原版MRへの第1の画像D1の記録に用いる光源の波長と、透過型ホログラム原版MPへの第2の画像D2の記録に用いる光源の波長とを、相異なるものとしておいてもよい。この場合、第1の画像D1の再生波長と、第2の画像D2の再生波長とが相異なったものとなり、したがって、ホログラム記録層1aから再生される個々の画像の色みを異なったものとすることができる。
[1−3.画像表示体に記録される画像の態様の例]
図6Aは、第1の主面の側からの照明のもとにおいて観察されるホログラム画像の一例を示す平面図である。図6Bおよび図6Cは、図6Aの状態から視点を変化させた状態で、図6Aに示す画像表示体を観察したときに観察される画像の一例を示す図である。図6Dは、第2の主面の側から照明されたときに観察されるホログラム画像の一例を示す平面図である。図6A〜図6Dでは、第1の画像D1を、視点の移動方向に連続した視差をもって再生される視差画像とした構成例を示している。
反射型ホログラム原版MRに、視点の移動方向に連続した視差をもって再生される視差画像を第1の画像D1として記録した場合には、図6A〜図6Cに示すように、ホログラム記録層1aに複製される画像も視差画像となる。
例えば、ホログラム記録層1aに複製された第1の画像D1が、第1の主面P1にたてた法線に対して、水平方向に沿って視点を動かしたときに、水平方向に連続した視差をもって再生される画像であったとする。このとき、第1の主面P1の側(以下、表側と適宜称する。)からの照明のもとにおいて画像表示体1を表側から観察すると、図6Aに示すように、例えば、地球の絵柄がホログラム画像として観察される。
第1の画像D1が、水平方向に連続した視差画像であるとき、表側からの照明のもとにおいて、画像表示体1を観察する視点を左右に動かすと、画像表示体1から観察される絵柄が連続的に変化することになる。表側からの照明のもとにおいて、画像表示体1を観察する視点を左右に動かすと、例えば、図6Bおよび図6Cに示すように、視点の移動の前に観察された絵柄とは異なった絵柄が、画像表示体1から観察される。
ここで、画像表示体1が第2の主面P2の側(以下、裏側と適宜称する。)から照明されると、図6Dに示すように、第2の画像D2が、第1の画像D1の再生される領域との重なりを有する領域において再生される。すなわち、画像表示体1を表側から観察する画像表示体1の観察者には、例えば、“GENUINE PRODUCT”の文字の配列が観察される。
また、例えば、ホログラム記録層1aに複製される2以上の画像は、それぞれが視差画像とされてもよい。
図7Aは、第2の主面の側から照明されたときに観察されるホログラム画像の一例を示す平面図である。図7Bおよび図7Cは、図7Aの状態から視点を変化させた状態で、図7Aに示す画像表示体を観察したときに観察される画像の一例を示す図である。
図7A〜図7Cは、第1の画像D1および第2の画像D2を、視点の移動方向に視差をもって再生される視差画像とした構成例である。図7A〜図7Cに示す構成例では、第1の画像D1が、左右に視点を動かしたときに、左右方向に連続した視差をもって再生される画像とされている。また、第2の画像D2が、上下方向に沿って視点を動かしたときに、上下方向に視差をもって再生される画像とされている。
この場合、表側からの照明のもとにおいて、画像表示体1から観察される画像は、例えば、図6A〜図6Cに示すものと同様である。一方、第2の画像D2は、画像表示体1が裏側から照明されたときに再生され、画像表示体1の観察者に観察される。第2の画像D2を視差画像とすることにより、例えば、第2の画像D2を、観察者の視点が所定の角度範囲にあるときにのみ観察される画像とすることができる。
例えば、図7Aに示すように、第2の画像D2は、画像表示体1の観察者の視点と、画像表示体1の第1の主面P1との相対位置関係を図6Aに示す状態と略同様にして、画像表示体1を裏側から照明したときに、画像表示体1の観察者に観察される画像とされる。
ここで、図7A〜図7Cに示す構成例では、第2の画像D2が、観察者の視点が所定の角度範囲にあるときにのみ観察される視差画像とされている。そのため、画像表示体1の観察者が画像表示体1を観察する視点を上下に動かすと、図7Bおよび図7Cに示すように、第2の画像D2が画像表示体1の観察者に観察されなくなる。
このように、第2の画像D2を、視点の移動方向に視差をもって再生される視差画像とすることにより、第2の画像D2を、画像表示体1の観察者の視点の位置に応じて再生される切り替え型の画像とすることも可能である。なお、第2の画像D2が、上下方向に連続した視差をもって再生される画像とされてももちろんかまわない。
また、例えば、ホログラム記録層1aに、2以上の付加情報を記録するようにしてもよい。
図8Aは、図6Aの状態から視点を変化させた状態で、図6Aに示す画像表示体を観察したときに観察される画像の一例を示す図である。図8Bは、第2の主面の側から照明されたときに観察されるホログラム画像の一例を示す平面図である。図8Cは、図8Bの状態から視点を変化させた状態で、図8Bに示す画像表示体を観察したときに観察される画像の一例を示す図である。図8A〜図8Cは、第1の画像D1として、左右方向に連続した視差をもって再生される絵柄および上下方向に視差をもって再生される識別情報が記録されるとともに、第2の画像D2として、上下方向に視差をもって再生される識別情報が記録された構成例である。
この場合、表側からの照明のもとにおいて、画像表示体1を観察する視点を左右に動かしたときに画像表示体1から観察される画像は、例えば、図6A〜図6Cに示すものと同様である。
ここで、図8A〜図8Cに示す構成例では、例えば、図4Dに示した手法により、第1の識別情報が、反射型の体積型ホログラムとしてさらに記録されている。地球の絵柄が、左右方向に連続した視差をもって再生される画像としてホログラム記録層1aに記録されることに対して、第1の識別情報が、例えば、上下方向に視差をもって再生される画像としてホログラム記録層1aに記録されている。したがって、第1の識別情報Dr1は、例えば、図8Aに示すように、表側からの照明のもとにおいて、画像表示体1を観察する視点を上下に動かしたときに観察される画像とされる。図8Aに示す構成例では、表側からの照明のもとにおいて、画像表示体1を観察する視点を上下に動かすと、例えば、“PHILSY”の文字の配列が、画像表示体1から観察される。
次に、画像表示体1の観察者の視点と、画像表示体1の第1の主面P1との相対位置関係を図6Aに示す状態と略同様にして、画像表示体1を裏側から照明したとする。すると、画像表示体1が裏側から照明されることにより、画像表示体1から観察される第1の画像D1の鮮明度は低下する。
図8A〜図8Cに示す構成例では、例えば、図5Aに示した手法により、第2の識別情報が、透過型の体積型ホログラムとして記録される。そのため、画像表示体1を裏側から照明したまま、画像表示体1を観察する視点を上下に動かすと、図8Cに示すように、第2の識別情報Dp2として、例えば、“3072172”の数字の配列が、画像表示体1から観察される。
このように、2以上の識別情報のそれぞれを、観察者の視点が所定の角度範囲にあるときにのみ観察される画像とすることもできる。ホログラム記録層1aに記録される識別情報を、反射型の体積型ホログラムと、透過型の体積型ホログラムとに区分することにより、ホログラム記録層1aに記録される識別情報を、それぞれのホログラムを再生してはじめて意味をもつ情報とすることができる。第1の識別情報が、透過型の体積型ホログラムとして記録され、第2の識別情報が、反射型の体積型ホログラムとして記録されてももちろんかまわない。
なお、これまでに説明した構成例では、第1の画像D1および第2の画像D2が、ともに1層のホログラム記録層1aに記録されたが、ホログラム記録層1aが、例えば、複数の記録層を含んでいてもよい。
図8Dは、ホログラム記録層が、第1のホログラム記録層および第2のホログラム記録層の積層体とされた構成例を示す断面図である。図8Dでは、ホログラム記録層1aが、第1の画像D1の記録された第1のホログラム記録層1aaおよび第2の画像D2の記録された第2のホログラム記録層1abの積層体とされた画像表示体2の構成例を示している。第1のホログラム記録層1aaには、例えば、反射型の体積型ホログラムが記録され、第2のホログラム記録層1abには、例えば、透過型の体積型ホログラムが記録される。
このように、反射型の体積型ホログラムの記録されたホログラム記録層と、透過型の体積型ホログラムの記録されたホログラム記録層とが積層されることにより、ホログラム記録層1aが構成されてもよい。なお、ホログラム記録層1aが、第1のホログラム記録層1aaおよび第2のホログラム記録層1abの積層体とされる構成においては、第1のホログラム記録層1aaおよび第2のホログラム記録層1abのいずれが基材層1bに隣接していてもよい。
[1−4.コピープロテクションの効果]
次に、第1の実施形態にかかる画像表示体1のコピープロテクションの効果について説明する。
上述したように、画像表示体1は、第1の画像D1および第2の画像D2の記録されたホログラム記録層1aを備える。第1の画像D1は、例えば、反射型の体積型ホログラムとされ、第2の画像D2は、例えば、透過型の体積型ホログラムとされる。また、第2の画像D2は、画像表示体1の裏側からの照明の有無により、第1の画像D1の再生される領域との重なりを有する領域において、画像表示体1の表側に選択的に再生される。
ところで、体積型ホログラムは、例えば、ホログラムが記録された原版(以下、オリジナル原版と適宜称する。)に対してホログラム用記録材料を密着または近接させ、オリジナル原版およびホログラム用記録材料に対してレーザ光を照射することにより、製造(量産)することが可能である。原版に記録されたホログラムをレーザ光により再生させ、原版に密着または近接させたホログラム用記録材料にホログラムを複製する手法は、コンタクトコピーと呼ばれる。
コンタクトコピーの手法によれば、真正に製造された体積型ホログラムに対して未露光のホログラム用記録材料を近接させ、記録波長と近い波長のレーザ光を照射することにより、体積型ホログラムの不正な複製が不可能ではない。そのため、真正に製造されるホログラムや、それを応用した製品には、高度なセキュリティ性が求められる。
本開示では、例えば反射型の体積型ホログラムとされた第1の画像D1と、例えば透過型の体積型ホログラムとされた第2の画像D2とが重ねてホログラム記録層1aに記録されている。すなわち、本開示では、反射型のホログラムと、透過型のホログラムが混在している。
そのため、本開示の画像表示体を原版としてコンタクトコピーの手法を適用したとしても、一方向からのレーザ光の照射のみでは、反射型または透過型の体積型ホログラムのいずれかしか複製されない。すなわち、本開示にかかる画像表示体から、第1の画像D1および第2の画像D2を一工程でコピーすることは困難である。したがって、本開示によれば、本開示の画像表示体を原版とする不正なコンタクトコピーを防止することができる。
[1−5.クレジットカードへの応用例]
図9Aは、面内の一部に本開示の実施形態にかかる画像表示体が配置されたクレジットカードの構成例を示す平面図である。図9Bは、図9AのXXXI−XXXI断面を模式的に示す図である。
図9A〜図9Cに示すように、例えば、クレジットカードなどのカード類やパスポートなどの面内の一部に、画像表示体1を組み込むこともできる。
図9Aおよび図9Bに示すように、例えば、クレジットカード5は、樹脂材料などからなる基体7の一部に、ホログラム記録層1aを備えている。このとき、ホログラム記録層1aの裏側には、図9Bに示すように、ルーバーLVcが配置される。ホログラム記録層1aの裏側にルーバーLVcが配置されることにより、ホログラム記録層1aの第2の主面P2への入射光が制限される。そのため、ホログラム記録層1aからの第2の画像D2の意図しない再生が防止され、通常の使用状態においては、図9Aに示すように、クレジットカード5の所有者は、ホログラム記録層1aから再生された第1の画像D1を観察することになる。
ルーバーLVcは、あらかじめ設定しておいた角度方向からの入射光を選択的に通過させる。そこで、ホログラム記録層1aの第2の主面に対して、あらかじめ設定しておいた角度方向からホログラム記録層1aを照明することにより、ホログラム記録層1aから第2の画像D2を再生させることができる。例えば、専用の光源を備える読取装置にクレジットカード5をかざしたりすることで、ホログラム記録層1aに記録されている第2の画像D2を再生させることができる。
図9Cは、画像表示体に記録された情報の読取装置の一例を示す概略図である。図9Cでは、カード挿入用のスロットSL、光源15および撮像素子17を備える読取装置13の構成例を示している。
光源15は、例えば、発光ダイオード(light-emitting diode(LED))またはレーザ光源であり、撮像素子17は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)などの光学素子である。光源15および撮像素子17のそれぞれは、スロットへのクレジットカード5の挿入時において、ホログラム記録層1aに対する照明およびホログラム記録層1aから再生された情報の読み取りに適した配置とされる。
図9Cに示すように、読取装置13の内部において、ホログラム記録層1aが光源15により照明されることで、ホログラム記録層1aから第2の画像D2が再生され、第2の画像D2に関する情報が撮像素子17により撮像される。光学式文字認識(Optical Character Recognition(OCR))などを利用すれば、ホログラム記録層1aに記録された情報と、クレジットカード5の本体に電磁的方法などにより記録された情報との照合による真贋判定を行うことも可能である。
また、例えば、いわゆるトレーディングカードや、ゲームに使用するカードにホログラム記録層1aを組み込んでおけば、これらの商品価値を高めることもできる。
[1−6.入場券への応用例]
図10Aは、面内の一部に本開示の実施形態にかかる画像表示体が配置された入場券の構成例を示す平面図である。図10Bは、図10AのXXXIV−XXXIV断面を模式的に示す図である。図10Cは、図10Aに示す入場券のホログラム記録層から第2の画像を再生させた状態を示す平面図である。
図10A〜図10Cに示すように、例えば、遊園地やコンサート会場などへの入場券の面内の一部に、画像表示体1を組み込むこともできる。
図10Aおよび図10Bに示すように、入場券9は、例えば、紙や樹脂材料などからなる基体11の一部に、ホログラム記録層1aを備えている。このとき、ホログラム記録層1aの裏側には、図10Bに示すように、ルーバーLVtが配置される。そのため、通常時においては、図10Aに示すように、ホログラム記録層1aからは、第1の画像D1として主催者のロゴなどの絵柄が再生される。
ルーバーLVtは、あらかじめ設定しておいた角度方向からの入射光は通過させる。そのため、遊園地やコンサート会場などの係員は、例えば、専用の光源を備える読取装置に入場券9をかざしたりすることで、ホログラム記録層1aに記録されている第2の画像D2を再生させることができる。
図10Cでは、ホログラム記録層1aに第2の画像D2として座席番号が記録された構成例を示している。したがって、例えば、ホログラム記録層1aから再生される座席番号と、入場券9の券面に印字された座席番号とを照合することで、入場券9が真正なものであるかどうかを判定することが可能である。このように、例えば、ホログラム記録層1aから再生される情報と、入場券の券面に印字された情報との照合を可能とすることにより、入場券の不正なコピーを困難とすることができる。
<2.第2の実施形態>
[2−1.画像表示ユニットの概略的構成]
図11Aは、本開示の実施形態にかかる画像表示ユニットを備えるスマートフォンの例を示す斜視図である。図11Bは、図11Aに破線で示すZ部を拡大して示す平面図である。図11Cは、図11BのXXXVIII−XXXVIII断面を模式的に示す図である。図12A〜図12Cは、画像表示ユニットの他の構成例の断面を模式的に示す図である。
図11Aおよび図11Bに示すように、スマートフォン(smartphone)20は、窓部23の設けられた筺体25を備え、窓部23には、ホログラム記録層1aが配置されている。ホログラム記録層1aの単体にかえ、上述した実施形態にかかる画像表示体1が窓部23に配置されてももちろんかまわない。
また、筺体25には、ユーザの情報の入力を受けつけるとともに、処理の結果をユーザに対して表示する表示部22が配置されている。すなわち、スマートフォン20の表示部22は、いわゆるタッチパネルとして構成されている。
スマートフォン20に対するユーザからの入力は、筺体25の内部に配置された制御部28により処理される。制御部28は、例えば、デジタルシグナルプロセッサ(Digital Signal Processor(DSP))やCPU(Central Processing Unit)として構成される。
図11Cに示すように、スマートフォン20の筺体25の内部には、ホログラム記録層1aの第2の主面P2に対して、あらかじめ定められた角度方向からホログラム記録層1aを照明する照明源27が配置されている。窓部23を備える筺体25と、照明源27とから、画像表示ユニット21が構成される。
ホログラム記録層1aに記録された第1の画像D1は、室内照明などのもとにおいて、画像表示ユニット21の観察者に観察される。一方、通常、筺体25の内部には外部からの光が届かないため、そのままでは、ホログラム記録層1aに記録された第2の画像D2を視認することはできない。ホログラム記録層1aに記録された第2の画像D2は、照明源27により第2の主面P2の側から照明されたときに、第1の主面P1の側に再生される。
第2の実施形態では、窓部23に対する、筺体25の内部の照明源27の配置を調整することにより、ホログラム記録層1aと、照明源27との相対位置関係を、第2の画像D2の再生に適した位置関係とすることができる。
(2−1−1.ホログラム記録層)
窓部23に配置されるホログラム記録層1aは、第1の実施形態と同様の構成とすることができる。
ホログラム記録層1aは、例えば、図11Cに示すように、窓部23の一部に組み込まれる。図11Cでは、ホログラム記録層1aが、透明性を有する被覆材29に被覆される構成例を示している。
ホログラム記録層1aの配置された窓部23は、例えば、いわゆるインサート成形の手法により形成することができる。インサート成形とは、埋め込みの対象を金型の内側にあらかじめ配置しておき、埋め込みの対象を溶融樹脂で包み込むことにより、樹脂と埋め込みの対象とが一体化された複合材を得る手法である。なお、図11Cでは、筺体25の内部に第2の主面P2が露出する構成例を示したが、ホログラム記録層1aの全体が、被覆材29に被覆されていてもよい。
ホログラム記録層1aを被覆する被覆材29としては、樹脂材料を挙げることができる。樹脂材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、PC/ABSアロイ(ポリカーボネートとABS樹脂のポリマアロイ)、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマ、ポリエーテルスルフォン、ポリエチレンナフタレート、トリアセチルセルロース、熱可塑性ポリイミド、ポリメタクリル酸メチル、アラミドなどを挙げることができる。
(2−1−2.照明源)
筺体25の内部に配置される照明源27は、ホログラム記録層1aを第2の主面P2の側から照明し、第1の主面P1の側に第2の画像D2を再生させるための光源である。すなわち、筺体25に配置された照明源27が点灯されることにより、ホログラム記録層1aで回折された光Lpdが筺体25の外部に出射され、第2の画像D2が、画像表示ユニット21の観察者に観察される。
ホログラム記録層1aからの多重像の再生を防止する観点から、照明源27は、点光源であることが好ましい。なお、波長選択性の点では、透過型の体積型ホログラムよりも反射型の体積型ホログラムの方が有利であることが知られている。例えば、透過型の体積型ホログラムを白色光により再生させると、色分散が大きく、再生像がぼやけてしまう。そのため、照明源27としては、波長幅の小さく調整された発光ダイオードまたはレーザ光源が選択されることが好ましい。
上述したように、照明源27は、ホログラム記録層1aの第2の主面P2に対して、あらかじめ定められた角度方向からホログラム記録層1aを照明する。あらかじめ定められた角度方向とは、例えば、ホログラム記録層1aと、照明源27との相対位置関係が、ホログラム記録層1aと、第2の画像D2の複製時における照明光Lmpiの光源との相対位置関係に略等しくされた角度方向である。すなわち、例えば、ホログラム記録層1aに対する、照明源27からの照明光Lpiの入射角φiが、ホログラム記録層1aに対する、第2の画像D2の複製時における照明光Lmpiの入射角ζiに略等しいことが好ましい。このように、ホログラム記録層1aと、照明源27との相対位置関係を、第2の画像D2の再生に適した位置関係とすることにより、ホログラム記録層1aに記録された第2の画像D2を、第1の主面P1の側に確実に再生させることができる。
ここで、ホログラム記録層1aに対する、照明源27からの照明光Lpiの入射角φiが180°に近いと、照明源27から出射された照明光Lpiが、ホログラム記録層1aを介して、画像表示ユニット21の観察者の目に入ってしまうことになる。
そのため、図12Aに示すように、例えば、第2の主面P2の側に、窓部23と隣接してルーバーLVwが配置されることが好ましい。ルーバーLVwは、ホログラム記録層1aの第2の主面P2に対して、あらかじめ定められた角度方向から照射される光を通過させる。すなわち、ルーバーLVwは、照明源27から出射された照明光Lpiを選択的に通過させる。
第2の主面P2の側に、窓部23と隣接してルーバーLVwを配置することにより、筺体25の内部に配置された照明源27の存在に気づかれにくくすることができる。また、ホログラム記録層1aに記録された第1の画像D1の背景を黒色とすることができ、室内照明などのもとにおいて第1の主面P1の側に再生される第1の画像D1のコントラストを向上させることができる。
または、図12Bに示すように、例えば、第2の主面P2の側に、窓部23と隣接して光学シートOSが配置されることが好ましい。光学シートOSとしては、例えば、一主面上に複数の凹凸形状が形成されたプリズムシートや、ホログラフィック回折素子を挙げることができる。
第2の主面P2の側に、窓部23と隣接して光学シートOSが配置されることにより、照明光が屈折または回折され、照明源27が点灯されたときであっても、照明源27からの照明光Lpiが画像表示ユニット21の観察者の目に直接届いてしまうおそれが低減される。さらに、筺体25内部における照明源27の配置の自由度が増し、画像表示ユニット21を薄型化することができる。
なお、図11A〜図11Cならびに図12Aおよび図12Bでは、ホログラム記録層1aの配置された窓部23が筺体25の一部を構成する例を示したが、画像表示ユニット21の例は、上述した例に限られない。
例えば、図12Cに示すように、筺体26に設けられた開口部APをふさぐようにして、背面が透明とされたホログラムシール1Sが筺体26に貼りつけられることにより、窓部24が形成されてもよい。図12Cに示す構成例では、窓部24を備える筺体26と、照明源27とから、画像表示ユニット22が構成されている。図12Cに示すホログラムシール1Sは、例えば、粘着剤からなる粘着層1d、基材層1b、ホログラム記録層1aおよび保護層1cの積層体である。
[2−2.エッジリットホログラムを適用した例]
反射型のホログラムおよび透過型のホログラムのほかに、エッジリット(Edge-lit)型と呼ばれるホログラムが知られている。エッジリット型のホログラムは、白色光により画像を再生させた場合であっても、透過型のホログラムと比較して色再現性に優れる。
また、エッジリット型のホログラムにおいては、ホログラム記録層に接合された光学ブロックを介してホログラム記録層に照明光を入射させるため、光学ブロックのない場合と比較して、入射面に対する照明光の入射角を大きくすることができる。すなわち、エッジリットの方式を採用することにより、画像表示ユニットにおける、照明源とホログラム記録層の第2の主面との間の距離を小とすることができ、画像表示ユニットを薄型化することができる。
図13Aは、第1の画像が反射型の体積型ホログラムとして記録され、第2の画像がエッジリット型の体積型ホログラムとして記録された画像表示体を備える画像表示ユニットの構成例の断面を模式的に示す図である。図13Aは、図11BのXXXVIII−XXXVIII断面に相当する図である。図13Bは、図13Aに示す画像表示ユニットのうち、画像表示体のみを取りだして示す図である。
図13Bに示すように、画像表示体3は、ホログラム記録層1eと、光学ブロックOBとを備えている。図13Aおよび図13Bに示すように、ホログラム記録層1eは、ホログラム記録層1aと同様に、第1の主面P1および第2の主面P2を有している。図13Aおよび図13Bに示すように、光学ブロックOBは、ホログラム記録層1eとの界面を有するとともに、照明源27からの照明光が導入される側面OB1を備える。
ホログラム記録層1eには、ホログラム記録層1aと同様に、第1の主面P1の側からの照明のもとにおいて、第1の主面P1の側に再生される第1の画像D1が記録されている。第1の画像D1は、反射型の体積型ホログラムとしてホログラム記録層1eに記録されている。一方、第2の画像D2は、エッジリット型の体積型ホログラムとしてホログラム記録層1eに記録されており、光学ブロックOBの側面OB1から照明されたときに、第1の主面P1の側に再生される。
[2−3.画像表示体の製造方法の一例]
次に、画像表示体3の製造方法の一例について説明する。なお、生産性を考慮して、この製造方法の一部または全部のプロセスをロールツーロール(Roll to Roll)により行うようにしてもよい。
第1の画像D1および第2の画像D2をホログラム記録層1eに記録するために、まず、例えば、反射型ホログラム原版MRおよびエッジリット型ホログラム原版MEを用意する。反射型ホログラム原版MRに記録されたホログラム画像と、エッジリット型ホログラム原版MEに記録されたホログラム画像とをホログラム記録層1eに複製することにより、第1の画像D1および第2の画像D2をホログラム記録層1eに記録することができる。
反射型ホログラム原版MRは、反射型のホログラムとして第1の画像D1が記録された原版である。反射型ホログラム原版MRの製作方法は、第1の実施形態の場合と同様である。したがって、以下では、まず、エッジリット型ホログラム原版MEの製作方法について説明する。
図14Aは、エッジリット型ホログラム原版に対する、第2の画像の記録時における物体光および参照光の関係を説明するための略線図である。図14Bは、エッジリット型ホログラム原版からの第2の画像の再生時における照明光および再生光の関係を説明するための略線図である。
図14Aおよび図14Bに示すエッジリット型ホログラム原版MEは、例えば、透明基材層、ホログラム記録層および透明保護層の積層体とされる。
図14Aおよび図14Bに示す光学ブロックOBmは、例えば、直方体形状に形成されたガラスや透明樹脂基板などであり、光学ブロックOBmとしては、画像表示体3の光学ブロックOBと光学的に等価な光学体が選ばれる。光学ブロックOBmは、側面OBm1およびOBm2を備えるとともに、光学ブロックOBmの一主面上には、エッジリット型ホログラム原版MEが被着される。なお、例えば、光学ブロックOBmの一主面と、エッジリット型ホログラム原版MEの透明保護層とが対向させられ、したがって、エッジリット型ホログラム原版MEの透明基材層の一主面は、外部に露出している。
エッジリット型ホログラム原版MEへの第2の画像D2の記録は、以下のようにして行われる。図14Aに示すように、エッジリット型ホログラム原版MEにおける、光学ブロックOBmに被着された方の主面の側から物体光Lmeoを入射させるとともに、光学ブロックの側面OBm1から、参照光Lmerを入射させる。
すると、物体光Lmeoと参照光Lmerとの干渉パターンがエッジリット型ホログラム原版MEのホログラム記録層に記録される。なお、エッジリット型ホログラム原版MEに対する物体光Lmeoの入射角および参照光Lmerの入射角は、それぞれ−ηoおよびηrであったとする。
第2の画像D2の記録後のエッジリット型ホログラム原版MEに対して、例えば、参照光Lmerと等価な照明光Lmeiを、入射角ηi=ηrなる角度方向から入射させたとする。すると、図14Bに示すように、−ηd=−ηoなる角度方向に回折光(再生光)Lmedが出射される。すなわち、エッジリットホログラム原版MEは、第2の画像D2の記録されたエッジリット型のホログラムとなる。
次に、エッジリットホログラム原版MEのホログラム記録層に対する第2の画像D2の記録の完了の後、光学ブロックOBmからエッジリットホログラム原版MEを一旦剥離する。
図14Cおよび図14Dは、画像表示体のホログラム記録層に対する、第1の画像の複製方法の一例を説明するための略線図である。ホログラム記録層1eに対する、第1の画像D1の複製に際しては、図14Cおよび図14Dに示すように、例えば、コピー用光学ブロックの一主面上に反射型ホログラム原版MRが被着される。コピー用光学ブロックは、例えば、直方体形状に形成されたガラスや透明樹脂基板などであり、以下では、コピー用光学ブロックとして、図14Aおよび図14Bに示す光学ブロックOBmを使用するものとして説明する。
図14Cに示すように、コピー用光学ブロックOBmにおける、原版MRが被着されない側の主面上には、ホログラム記録層1eが被着される。このとき、ホログラム記録層1eの第2の主面P2の側が、コピー用光学ブロックOBmと密着させられる。
ホログラム記録層1eに対する、第1の画像D1の複製においては、図14Dに示すように、ホログラム記録層1eおよびコピー用光学ブロックOBmを介して、反射型ホログラム原版MRに対して照明光Lmriが照射される。
反射型ホログラム原版MRに対して照明光Lmriが入射することにより、図4Bおよび図4Cを参照して説明したように、反射型ホログラム原版MRに記録されている第1の画像D1が、反射型の体積型ホログラムとしてホログラム記録層1eに複製される。
図15Aおよび図15Bは、画像表示体のホログラム記録層に対する、第2の画像の複製方法の一例を説明するための略線図である。図15Aおよび図15Bに示すように、ホログラム記録層1eに対する、第2の画像D2の複製に際しては、ホログラム記録層1eに対して、エッジリット型ホログラム原版MEがさらに被着される。必要に応じて、ホログラム記録層1eとエッジリット型ホログラム原版MEとの間にインデックスマッチング液が介在される。このとき、ホログラム記録層1eの一主面と、エッジリット型ホログラム原版MEの透明保護層とが対向させられ、したがって、エッジリット型ホログラム原版MEの透明基材層が、外部に露出している。
図15Bに示すように、コピー用光学ブロックOBmの側面OBm2から、エッジリット型ホログラム原版MEに対して照明光Lmeiが照射される。図15Bに示すように、照明光Lmeiは、コピー用光学ブロックOBmおよびホログラム記録層1eを介して、エッジリット型ホログラム原版MEに照射される。
図15Cは、コピー用光学ブロック、エッジリット型ホログラム原版およびホログラム記録層のみを図15Bから抜き出して示す略線図である。
コピー用光学ブロックOBmおよびホログラム記録層1eを介して、エッジリット型ホログラム原版MEに照射された照明光Lmeiの一部は、図15Cに示すように、エッジリット型ホログラム原版MEの内部を透過する。エッジリット型ホログラム原版MEに入射した照明光Lmeiの一部は、エッジリット型ホログラム原版MEの透明基材層と空気との界面で全反射する。エッジリット型ホログラム原版MEの透明基材層と空気との界面で全反射された光は、ホログラム記録層1eに入射する。
すると、エッジリット型ホログラム原版MEからは、ホログラム記録層1eに向けて回折光Lmedが出射されることとなり、回折光Lmedと全反射された光との干渉パターンが、ホログラム記録層1eに記録される。すなわち、エッジリット型ホログラム原版MEに記録されている第2の画像D2が、エッジリット型のホログラムとしてホログラム記録層1eに複製される。
ホログラム記録層1eへの第1の画像D1の複製および第2の画像D2の複製が終了すると、コピー用光学ブロックOBmからホログラム記録層1eが剥離され、必要に応じて、ホログラム記録層1eに後処理が施される。
図15Dは、第1の画像および第2の画像の複製のなされた画像表示体の一例を示す略線図である。コピー用光学ブロックOBmと光学的に等価な光学ブロックOBにホログラム記録層1eを貼りあわせることにより、第1の画像D1が反射型の体積型ホログラムとして記録され、第2の画像D2がエッジリット型の体積型ホログラムとして記録された画像表示体3を得ることができる。
図16Aおよび図16Bは、画像表示体のホログラム記録層に対する、第1の画像および第2の画像の複製方法の他の例を説明するための略線図である。
例えば、図16Aに示すように、コピー用光学ブロックOBmの一主面上に、エッジリット型ホログラム原版MEとホログラム記録層1eとが、この順に積層されてもよい。このように、コピー用光学ブロックOBmの一主面上に、エッジリット型ホログラム原版MEを接合しておくことにより、画像表示体3の製造プロセスを単純化することが可能である。
または、例えば、図16Bに示すように、コピー用光学ブロックOBmの一主面上に、反射型ホログラム原版MR、エッジリット型ホログラム原版MEおよびホログラム記録層1eが、この順に積層されてもよい。
第2の画像D2の複製においては、ホログラム記録層1eの露光面積が大きくなるに伴い、コピー用光学ブロックOBmを厚くする必要が生じる。すると、コピー用光学ブロックOBmが厚くなることに伴い、反射型ホログラム原版MRとホログラム記録層1eとの間の距離が広がってしまう。反射型ホログラム原版MRとホログラム記録層1eとの間の距離が広がってしまうと、反射型ホログラム原版MRからホログラム記録層1eに複製された第1の画像D1の画像の視野角や解像度などに対して、好ましくない影響が生じるおそれがある。
そこで、図16Bに示すように、コピー用光学ブロックOBmの一主面上に、反射型ホログラム原版MR、エッジリット型ホログラム原版MEおよびホログラム記録層1eをこの順に積層しておくことにより、第1の画像D1の画像の劣化を低減することができる。
[2−4.画像表示ユニットにおける再生像の切り替えの例]
図16Cは、第1の主面の側からの照明のもとにおいて、本開示の実施形態にかかる画像表示ユニットから観察されるホログラム画像の一例を示す平面図である。図16Dは、照明源が点灯されたときに、本開示の実施形態にかかる画像表示ユニットから観察されるホログラム画像の一例を示す平面図である。
上述したように、本開示の実施形態にかかる画像表示ユニットは、第1の主面P1の側からの照明のもとにおいて、第1の主面P1の側に再生される第1の画像D1の記録されたホログラム記録層を備えている。したがって、図16Cに示すように、スマートフォン20のユーザは、例えば、室内照明などのもとにおいては、ホログラム記録層1aから再生された第1の画像D1を観察することになる。
一方、第2の画像D2は、筺体25の内部に配置された照明源27からの照明光が第2の主面P2の側からホログラム記録層1aに入射したときに、はじめて再生される。言い換えれば、筺体25の内部に配置された照明源27が点灯されない限り、第2の画像D2は、スマートフォン20のユーザに観察されない。
筺体25の内部に配置された照明源27が点灯されると、図16Dに示すように、ホログラム記録層1aから第2の画像D2が再生される。図16Dでは、例えば、スマートフォン20の製造者のロゴが表示される構成例を示している。
例えば、筺体25の内部に配置された照明源27は、画像表示ユニット21に対して何らかのアクションが加えられたときに点灯するように構成することができる。例えば、キーボードやタッチパネルなどのインターフェースから、ある特定のコマンドが入力された場合にのみ画像表示ユニットの照明源が点灯するようにしてもよい。
例えば、ユーザからによる、ある特定のコマンドの入力があったときに、制御部28が、照明源27の点灯および消灯の少なくともいずれかを制御するようにしてもよい。この場合、コマンドの入力の有無により、第2の画像D2の再生が選択的に切り替えられることになる。
[2−5.コピープロテクションの効果]
次に、第2の実施形態にかかる画像表示ユニットのコピープロテクションの効果について説明する。
図11A〜図11Cに示すように、画像表示ユニットにおける、ホログラム記録層1aの配置された窓部23は、筺体25の一部を構成している。したがって、例えば、ホログラム記録層1aを原版として不正なコンタクトコピーを試みるには、画像表示ユニット21を備える製品を分解または破壊しなければならない。また、たとえ分解または破壊により画像表示ユニット21からホログラム記録層1aを取りだしたとしても、ホログラム記録層1aには第1の画像D1および第2の画像D2が記録されているため、第1の画像D1および第2の画像D2を一工程でコピーすることが困難である。すなわち、ホログラム記録層1aに記録された画像の複製を困難なものとすることにより、不正なコンタクトコピーの抑止効果が期待できる。
さらに、第2の実施形態では、通常の状態においては、画像表示ユニットからは第1の画像D1しか観察されない。したがって、例えば、画像表示ユニット21における、ホログラム記録層1aに第2の画像D2が記録されていることを秘匿しておけば、ホログラム記録層1aを原版として不正なコンタクトコピーを行う者は、第1の画像D1のみを複製することになる。そうすると、第2の画像D2が再生されるか否かを確認することで、画像表示ユニット21を備える製品の真贋判定が可能となる。
すなわち、画像表示ユニットにおける、ホログラム記録層に第2の画像D2が記録されていることを秘匿しておくことにより、紙幣などに採用されている“透かし”と同様の効果を画像表示ユニットに付与することができる。第2の画像D2を、シリアル番号などの識別情報としておけば、画像表示ユニットによる真贋判定機能や偽造防止機能をさらに向上させることができる。
このように、第2の画像D2を、通常の状態においては観察されない態様とすることにより、画像表示ユニットを備える製品に対して、2段以上の偽造防止機能を付与することができる。したがって、本開示によれば、画像表示ユニットを備える製品に対して、より強固なセキュリティ性を付与することができる。
[2−6.その他の効果]
第2の実施形態では、第2の画像D2を選択的に再生される画像とすることにより、例えば、画像表示ユニットを備える製品のロゴや製造者のロゴを浮き立たせて表示する効果が得られる。また、第2の画像D2として、例えば、製品の購入者の名前や顔写真などを記録しておけば、画像表示ユニットを備える製品を、唯一無二(one and only)のコンセプトのもとに提供される商品することもできる。すなわち、本開示によれば、画像表示ユニットを備える製品に付加価値を与えて、画像表示ユニットを備える製品の商品価値をさらに向上させることができる。
[2−7.画像表示ユニットの第1の応用例]
図17Aは、本開示の実施形態にかかる画像表示ユニットを備えるパーソナルコンピュータの例を示す斜視図である。図17Bは、図17AのLVII−LVII断面を模式的に示す図である。
図17Aおよび図17Bに示すように、パーソナルコンピュータ30は、窓部33の設けられた筺体35を備え、窓部33には、ホログラム記録層1aが配置されている。図17Aでは、表示部32を備える上部筺体35tと、複数のキーなどが配置された入力部38を備える下部筺体35bとから筺体35が構成されたパーソナルコンピュータ30の例を示している。上部筺体35tと、下部筺体35bとは、例えば、ヒンジにより接続され、下部筺体35bに対して上部筺体35tが開閉自在とされる。
パーソナルコンピュータ30の筺体35の内部には、ホログラム記録層1aの第2の主面P2に対して、あらかじめ定められた角度方向からホログラム記録層1aを照明する照明源37が配置されている。窓部33および可動部(上部筺体35t)を備える筺体35と、照明源37とから、画像表示ユニット31が構成される。
なお、図17Bでは、ホログラム記録層1aが、透明性を有する被覆材39に被覆される構成例を示している。ホログラム記録層1aにかえ、第1の画像D1が反射型の体積型ホログラムとして記録され、第2の画像D2がエッジリット型の体積型ホログラムとして記録された画像表示体が窓部33に配置されてももちろんかまわない。
(2−7−1.第1の応用例における再生像の切り替えの例)
図18Aは、第1の主面の側からの照明のもとにおいて、画像表示ユニットから観察されるホログラム画像の一例を示す平面図である。図18Bおよび図18Cは、照明源が点灯されたときに、画像表示ユニットから観察されるホログラム画像の一例を示す平面図である。
画像表示システム31は、第1の主面P1の側からの照明のもとにおいて、第1の主面P1の側に再生される第1の画像D1の記録されたホログラム記録層1aを備えている。したがって、図18Aに示すように、パーソナルコンピュータ30のユーザは、例えば、室内照明などのもとにおいては、ホログラム記録層1aから再生された第1の画像D1を観察することになる。
一方、ホログラム記録層1aに記録された第2の画像D2は、筺体35の内部に配置された照明源37からの照明光が第2の主面P2の側からホログラム記録層1aに入射したときに、はじめて再生される。言い換えれば、筺体35の内部に配置された照明源37が点灯されない限り、第2の画像D2は、パーソナルコンピュータ30のユーザに観察されない。
なお、画像表示ユニットにおける照明源の個数は、1つに限られない。例えば、図18A〜図18Cに示すように、複数の照明源37a、37bが、筺体35の内部に配置されていてもよい。
このとき、第2の画像D2として、ホログラム記録層1aに複数の視差画像を記録しておいてもよい。ホログラム記録層1aに複数の視差画像を記録しておくことにより、複数の照明源の点灯および消灯の切り替えによって、ホログラム記録層1aから再生される情報を切り替えて表示させることができる。
例えば、筺体35の内部に配置された照明源37aが点灯されると、図18Bに示すように、ホログラム記録層1aから第2の画像D2aが再生される。図18Bでは、例えば、パーソナルコンピュータ30の製造者のロゴが表示される構成例を示している。
一方、筺体35の内部に配置された照明源37bが点灯されると、図18Cに示すように、ホログラム記録層1aから第2の画像D2bが再生される。図18Cでは、例えば、パーソナルコンピュータ30のシリアル番号である「1234」が表示される構成例を示している。
このように、画像表示ユニットにおける照明源を複数とし、ホログラム記録層に複数の視差画像を記録しておくことにより、個々の照明源の点灯および消灯を切り替えて、ホログラム記録層に記録された情報を個別に再生させることもできる。すなわち、画像表示ユニットにおける照明源を複数とし、ホログラム記録層に複数の視差画像を記録しておくことにより、画像表示ユニットの備えるセキュリティ機能をより向上させることができる。
上述したように、画像表示ユニット31の上部筺体35tは、ヒンジなどにより接続された下部筺体35bに対して可動とされる。したがって、例えば、筺体35の内部に配置された照明源37の点灯または消灯を、下部筺体35bに対する上部筺体35tの動作と関連づけることもできる。
例えば、下部筺体35bに対する上部筺体35tの開閉と、筺体35の内部に配置された照明源37の点灯とを連動させてもよい。すなわち、例えば、下部筺体35bに対して上部筺体35tが開かれたときに照明源37が点灯されるとともに、照明源37の点灯が所定の時間だけ継続されるようにすることができる。この場合、第2の画像D2は、パーソナルコンピュータ30の使用の開始から所定の時間だけ、パーソナルコンピュータ30のユーザに観察される。
または、例えば、パーソナルコンピュータ30の電源がオンとされたときに照明源37が点灯されるとともに、照明源37の点灯が所定の時間だけ継続されるようにしてもよい。また、例えば、キーボードやタッチパネルなどのインターフェースから、ある特定のコマンドが入力された場合にのみ照明源が点灯するようにしてもよい。
[2−8.画像表示ユニットの第2の応用例]
図19Aは、本開示の実施形態にかかる画像表示ユニットを備える表示装置の例を示す正面図である。図19Bは、図19Aに示す表示装置の断面を模式的に示す図である。
図19Aおよび図19Bに示すように、テレビジョン受像機40は、窓部43の設けられた筺体45を備え、窓部43には、ホログラム記録層1aが配置されている。また、筺体45には、表示部42が配置されている。窓部43を備える筺体45と、後述する照明源47と、表示部42とから、画像表示ユニット41が構成される。
窓部43に配置されるホログラム記録層1aは、例えば、第1の実施形態と同様の構成とすることができる。なお、図19Bでは、ホログラム記録層1aが、透明性を有する被覆材49に被覆される構成例を示している。ホログラム記録層1aにかえ、第1の画像D1が反射型の体積型ホログラムとして記録され、第2の画像D2がエッジリット型の体積型ホログラムとして記録された画像表示体が窓部に配置されてももちろんかまわない。
図19Bに示すように、表示部42は、例えば、カラーフィルタCFと、表示素子46と、拡散板DBと、導光板GBと、反射板RBと、光源48とから構成される。表示素子46は、例えば、2枚の偏光板の間に液晶層を備える液晶表示素子である。なお、図19Bにおいては、表示素子46の駆動回路などの図示を省略した。
テレビジョン受像機40のユーザは、表示素子46を介して、光源48から発せられた光を受けとる。なお、図19Aおよび図19Bでは、表示部42が液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display(LCD))であるものとして説明しているが、表示部42が有機EL(Electroluminescence:電界発光効果)ディスプレイである場合には、テレビジョン受像機40のユーザは、有機EL素子から発せられた光を受けとることになる。
光源48は、例えば、LEDや冷陰極管である。表示部42が有機ELディスプレイである場合には、光源48は有機EL素子である。
光源48から発せられた光の一部は、例えば、筺体45の内部に配置されたプリズムPに入射する。プリズムPに入射した光は、プリズムPの内部で反射された後、ホログラム記録層1aに向けて出射される。すなわち、図19Bに示す構成例では、照明源47としてのプリズムPが、ホログラム記録層1aの第2の主面P2に対して、あらかじめ定められた角度方向からホログラム記録層1aを照明することになる。
このように、照明源47から出射される光が、筺体45の内部に配置された光源48から導光されている。図19Bでは、照明源47から出射される光が、導光板GBおよびプリズムPにより光源48から導光される構成例を示したが、例えば、照明源47から出射される光が、光ファイバなどにより光源48から導光されてもよい。
(2−8−1.第2の応用例における再生像の切り替えの例)
上述したように、照明源47から出射される光が、筺体45の内部に配置された光源48から導光されている。したがって、表示素子46の駆動時(テレビジョン受像機40のオン時)には、第2の主面P2の側からホログラム記録層1aが照明されることとなり、ホログラム記録層1aからは、第2の画像D2が再生されることとなる。一方、テレビジョン受像機40がオフとされると、ホログラム記録層1aが第2の主面P2の側から照明されなくなるため、テレビジョン受像機40のユーザは、ホログラム記録層1aから再生された第1の画像D1を観察することになる。
なお、ホログラム記録層1aと、照明源47との間に、光の通過または遮断を制御するシャッタを設けておけば、テレビジョン受像機40のユーザが、ある特定の操作を行ったときにのみ、第2の画像D2が再生されるようにすることもできる。例えば、リモートコントローラやタッチパネルなどのインターフェースから、テレビジョン受像機のユーザがある特定のコマンドを入力した場合にのみ、第2の画像D2が再生されるようにしてもよい。
<3.第3の実施形態>
[3−1.梱包材料の概略的構成]
図20Aは、本開示の実施形態にかかる梱包材料の開封前の状態を示す斜視図である。図20Bは、本開示の実施形態にかかる梱包材料の開封後の状態を示す斜視図である。
図20Aおよび図20Bに示すように、医薬品などを収納するための包装箱51は、ホログラム記録層1aの配置された窓部53と、遮光部55とを備えている。窓部53に配置されるホログラム記録層1aは、例えば、第1の実施形態と同様の構成とすることができる。窓部53は、例えば、包装箱55の蓋に設けられる。
室内照明などのもとにおいては、ホログラム記録層1aに記録された第1の画像D1が包装箱51の観察者に観察される。一方、ホログラム記録層1aに記録された第2の画像D2は、ホログラム記録層1aが第2の主面P2の側から照明されなければ、ホログラム記録層1aから再生されない。言い換えれば、包装箱51を扱う者は、包装箱51を開封しなければ、ホログラム記録層1aに記録された第2の画像D2を観察できない。
このように、ホログラム記録層1aに記録された第2の画像D2を観察するには、包装箱51を開封し、窓部53の背面の側からホログラム記録層1aを照明しなければならない。したがって、第3の実施形態によれば、梱包材料に対して、いわゆるタンパーエビデント(tamper-evident)の機能を付与することができる。
さらに、第2の画像D2を、ホログラム記録層1aから再生させてはじめて取得できる識別情報とすることもできる。このとき、例えば、包装箱51の内容物の製造者のホームページのうちの特定のサイトへのアクセスが、取得した識別情報を用いることによりはじめて可能となるようにしておくこともできる。したがって、例えば、真正な商品を購入した者が、インターネットなどのネットワークを介して、包装箱51の内容物の製造者の提供するサービスを受ける権利を取得するといったことも可能となる。
なお、ホログラム記録層1aの第2の主面P2に対して、あらかじめ定められた角度方向からホログラム記録層1aを照明する照明源を備える再生装置を用意しておけば、ホログラム記録層1aから、第2の画像D2を容易に再生させることが可能である。
図20Cおよび図20Dは、本開示の実施形態にかかる梱包材料の他の一例を示す正面図である。図20Cおよび図20Dは、本開示の実施形態にかかる梱包材料として構成された、ワインのエティケット(etiquette)を示す例である。
図20Cおよび図20Dに示すように、エティケット61は、ホログラム記録層1aの配置された窓部63と、遮光部65とを備えている。
図20Cに示すように、ワインの開封前においては、エティケット61からは、ワインの製造者のロゴマークなどの絵柄が、第1の画像D1としてワインの所有者に観察される。
一方、例えば、ワインの開封後においては、図20Dに示すように、瓶からエティケット61を剥離して、窓部63の背面の側からホログラム記録層1aを照明し、ホログラム記録層1aから第2の画像D2を再生させることができる。言い換えれば、ワインの開封前においては、瓶からエティケット61を剥離しない限り、窓部63の背面の側からホログラム記録層1aを照明することができない。すなわち、ワインの所有者は、ホログラム記録層1aから再生された第2の画像D2を確認することにより、入手したワインが真正なものであるかどうかを判定することができる。
<4.変形例>
以上、好適な実施形態について説明してきたが、好適な具体例は、上述した例に限定されるものではなく、各種の変形が可能である。
例えば、付加情報として、シリアル番号や一次元バーコード、二次元バーコード、製造者名、ロット番号などの識別情報以外の画像情報を記録することもできる。
本開示の画像表示体は、クレジットカードや入場券のほか、例えば、非接触IC(integrated circuit)カードやID(identification)カード、銀行カード、社員証、学生証、定期券、運転免許証、外国旅券、ビザ、証券、通帳、印紙、切手、貨幣、金券、証書、商品券、絵画、切符、公共競技投票券、宝くじなどにも適用が可能である。
上述した第2の実施形態では、画像表示ユニットを備えるスマートフォンの例を示したが、本開示の画像表示ユニットは、この例に限られない。本開示の画像表示ユニットは、例えば、携帯電話や電子書籍、オーディオプレーヤ、ラップトップ型パーソナルコンピュータ、タブレット型パーソナルコンピュータ、携帯情報端末(personal digital assistance(PDA))、電子辞書、電子手帳など、各種の電子機器に適用が可能である。
画像表示ユニットの第1の応用例として、本開示の実施形態にかかる画像表示ユニットを備えるパーソナルコンピュータの例を示したが、本開示の画像表示ユニットは、この例に限られない。筺体が可動部を備えるものであれば、本開示の技術を各種の電子機器に適用可能である。例えば、折り畳み式やスライド式のスマートフォンまたは携帯電話などにも本開示の技術の適用が可能である。
画像表示ユニットの第2の応用例として、本開示の実施形態にかかる画像表示ユニットを備える表示装置の例を示したが、本開示の表示装置は、この例に限られない。光源を備える表示部を備えるものであれば、本開示の技術を各種の電子機器に適用可能である。例えば、スマートフォンや携帯電話、電子書籍、オーディオプレーヤ、パーソナルコンピュータ、PDA、電子辞書、電子手帳などにも本開示の技術の適用が可能である。また、本開示の技術は、可搬性のある表示装置だけでなく、建築物に設置されたデジタルサイネージなどにも適用が可能である。
上述した第3の実施形態では、医薬品などを収納するための包装箱またはワインのエティケットとして構成された梱包材料の例を示したが、本開示の梱包材料は、この例に限られない。例えば、ワインなどのぶどう酒に限らず、蒸留酒、日本酒などのラベルや食品の容器、商品の包装などにも本開示の技術の適用が可能である。または、例えば、インサート成形の手法を適用して、ホログラム記録層を透明樹脂材料で包み込み、「Blu‐ray Disc(ブルーレイ ディスク アソシエーションの登録商標)」やDVD(Digital Versatile Disc)、CD(compact disc)などのケースを成形してもよい。さらに、例えば、遊技機などの機器改造禁止箇所の封印、重要書類の封印などを目的として本開示の技術を適用することもできる。
なお、上述の実施形態において挙げた構成、方法、形状、工程、材料および数値などはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる構成、方法、形状、工程、材料および数値などを用いてもよい。上述の実施形態の構成、方法、形状、工程、材料および数値などは、本開示の主旨を逸脱しない限り、互いに組み合わせることが可能である。
例えば、本開示は以下のような構成もとることができる。
(1)
第1の主面および第2の主面を有するとともに、少なくとも第1の画像および第2の画像の記録されたホログラム記録層を備え、
前記第1の主面の側からの照明のもとにおいて、前記第1の画像が前記第1の主面の側に再生され、
前記第2の主面の側から照明されたときに、前記第1の画像の再生される領域との重なりを有する領域において、前記第2の画像が前記第1の主面の側に再生される画像表示体。
(2)
前記第1の画像が、反射型の体積ホログラムとして記録された画像であり、
前記第2の画像が、透過型の体積ホログラムとして記録された画像である(1)に記載の画像表示体。
(3)
前記第1の画像および前記第2の画像の少なくとも一方が、第1の識別情報に関する画像である(1)または(2)に記載の画像表示体。
(4)
前記第1の画像の再生波長と、前記第2の画像の再生波長とが、相異なる(1)〜(3)のいずれか1項に記載の画像表示体。
(5)
前記第1の画像および前記第2の画像の少なくとも一方が、視点の移動方向に連続した視差をもって再生される視差画像である(1)〜(4)のいずれか1項に記載の画像表示体。
(6)
前記第1の画像が、前記第1の主面にたてた法線に対して第1の方向に沿って視点を動かしたときに、前記第1の方向に視差をもって再生され、
前記第2の画像が、前記第1の主面にたてた法線に対して第2の方向に沿って視点を動かしたときに、前記第2の方向に視差をもって再生される(5)に記載の画像表示体。
(7)
前記ホログラム記録層に第2の識別情報がさらに記録された(3)〜(6)のいずれか1項に記載の画像表示体。
(8)
前記ホログラム記録層が、前記第1の画像の記録された第1のホログラム記録層および前記第2の画像の記録された第2のホログラム記録層を含む(1)〜(7)のいずれか1項に記載の画像表示体。
(9)
ルーバーをさらに備え、
前記ルーバーが、前記第2の主面の側に配置される(1)〜(8)のいずれか1項に記載の画像表示体。
(10)
第1の主面および第2の主面を有するとともに、少なくとも第1の画像および第2の画像の記録されたホログラム記録層と、
前記ホログラム記録層との界面を有するとともに、側面を備える光学ブロックと
を備え、
前記第1の主面の側からの照明のもとにおいて、前記第1の画像が前記第1の主面の側に再生され、
前記側面から照明されたときに、前記第1の画像の再生される領域との重なりを有する領域において、前記第2の画像が前記第1の主面の側に再生される画像表示体。
(11)
被覆材をさらに備え、
前記ホログラム記録層の少なくとも一部が、被覆材により被覆される(1)〜(10)のいずれか1項に記載の画像表示体。
(12)
第1の主面および第2の主面を有するとともに、少なくとも第1の画像および第2の画像の記録されたホログラム記録層の配置された窓部と、
遮光部と
を備え、
前記第1の主面の側からの照明のもとにおいて、前記第1の画像が前記第1の主面の側に再生され、
前記窓部が前記第2の主面の側から照明されたときに、前記第1の画像の再生される領域との重なりを有する領域において、前記第2の画像が前記第1の主面の側に再生される梱包材料。
(13)
第1の主面および第2の主面を有するとともに、少なくとも第1の画像および第2の画像の記録されたホログラム記録層の配置された窓部を備える筺体と、
前記筺体の内部に配置され、前記第2の主面に対して、あらかじめ定められた角度方向から前記ホログラム記録層を照明する照明源と
を備え、
前記第1の主面の側からの照明のもとにおいて、前記第1の画像が前記第1の主面の側に再生され、
前記ホログラム記録層が前記第2の主面の側から照明されたときに、前記第1の画像の再生される領域との重なりを有する領域において、前記第2の画像が前記第1の主面の側に再生される画像表示ユニット。
(14)
制御部をさらに備え、
前記照明源の点灯および消灯の少なくともいずれかが、前記制御部に対する、あらかじめ定められた指令信号の入力により実行される(13)に記載の画像表示ユニット。
(15)
前記筺体が、可動部をさらに備え、
前記照明源の点灯および消灯の少なくともいずれかが、前記可動部の動作と関連づけられる(13)に記載の画像表示ユニット。
(16)
光源を備える表示部をさらに備え、
前記照明源から出射される光が、前記光源から導光される(13)に記載の画像表示ユニット。
(17)
前記照明源が、発光ダイオードである(13)ないし(16)のいずれか1項に記載の画像表示ユニット。
1,2,3・・・画像表示体
1a,1e・・・ホログラム記録層
21,31,41・・・画像表示ユニット
23,33,43,53,63・・・窓部
25,35,45・・・筺体
22,32,42・・・表示部
27,37,47・・・照明源
28・・・制御部
29,39,49・・・被覆材
48・・・光源
51・・・包装箱
55,65・・・遮光部
61・・・エティケット
P1・・・第1の主面
P2・・・第2の主面
D1・・・第1の画像
D2・・・第2の画像
MR・・・反射型ホログラム原版
MP・・・透過型ホログラム原版
ME・・・エッジリット型ホログラム原版
LVm,LVc,LVt,LVw・・・ルーバー
OB・・・光学ブロック

Claims (17)

  1. 第1の主面および第2の主面を有するとともに、少なくとも第1の画像および第2の画像の記録されたホログラム記録層を備え、
    前記第1の主面の側からの照明のもとにおいて、前記第1の画像が前記第1の主面の側に再生され、
    前記第2の主面の側から照明されたときに、前記第1の画像の再生される領域との重なりを有する領域において、前記第2の画像が前記第1の主面の側に再生される画像表示体。
  2. 前記第1の画像が、反射型の体積ホログラムとして記録された画像であり、
    前記第2の画像が、透過型の体積ホログラムとして記録された画像である請求項1に記載の画像表示体。
  3. 前記第1の画像および前記第2の画像の少なくとも一方が、第1の識別情報に関する画像である請求項1に記載の画像表示体。
  4. 前記第1の画像の再生波長と、前記第2の画像の再生波長とが、相異なる請求項1に記載の画像表示体。
  5. 前記第1の画像および前記第2の画像の少なくとも一方が、視点の移動方向に連続した視差をもって再生される視差画像である請求項1に記載の画像表示体。
  6. 前記第1の画像が、前記第1の主面にたてた法線に対して第1の方向に沿って視点を動かしたときに、前記第1の方向に視差をもって再生され、
    前記第2の画像が、前記第1の主面にたてた法線に対して第2の方向に沿って視点を動かしたときに、前記第2の方向に視差をもって再生される請求項5に記載の画像表示体。
  7. 前記ホログラム記録層に第2の識別情報がさらに記録された請求項3に記載の画像表示体。
  8. 前記ホログラム記録層が、前記第1の画像の記録された第1のホログラム記録層および前記第2の画像の記録された第2のホログラム記録層を含む請求項1に記載の画像表示体。
  9. ルーバーをさらに備え、
    前記ルーバーが、前記第2の主面の側に配置される請求項1に記載の画像表示体。
  10. 第1の主面および第2の主面を有するとともに、少なくとも第1の画像および第2の画像の記録されたホログラム記録層と、
    前記ホログラム記録層との界面を有するとともに、側面を備える光学ブロックと
    を備え、
    前記第1の主面の側からの照明のもとにおいて、前記第1の画像が前記第1の主面の側に再生され、
    前記側面から照明されたときに、前記第1の画像の再生される領域との重なりを有する領域において、前記第2の画像が前記第1の主面の側に再生される画像表示体。
  11. 被覆材をさらに備え、
    前記ホログラム記録層の少なくとも一部が、被覆材により被覆される請求項1に記載の画像表示体。
  12. 第1の主面および第2の主面を有するとともに、少なくとも第1の画像および第2の画像の記録されたホログラム記録層の配置された窓部と、
    遮光部と
    を備え、
    前記第1の主面の側からの照明のもとにおいて、前記第1の画像が前記第1の主面の側に再生され、
    前記窓部が前記第2の主面の側から照明されたときに、前記第1の画像の再生される領域との重なりを有する領域において、前記第2の画像が前記第1の主面の側に再生される梱包材料。
  13. 第1の主面および第2の主面を有するとともに、少なくとも第1の画像および第2の画像の記録されたホログラム記録層の配置された窓部を備える筺体と、
    前記筺体の内部に配置され、前記第2の主面に対して、あらかじめ定められた角度方向から前記ホログラム記録層を照明する照明源と
    を備え、
    前記第1の主面の側からの照明のもとにおいて、前記第1の画像が前記第1の主面の側に再生され、
    前記ホログラム記録層が前記第2の主面の側から照明されたときに、前記第1の画像の再生される領域との重なりを有する領域において、前記第2の画像が前記第1の主面の側に再生される画像表示ユニット。
  14. 制御部をさらに備え、
    前記照明源の点灯および消灯の少なくともいずれかが、前記制御部に対する、あらかじめ定められた指令信号の入力により実行される請求項13に記載の画像表示ユニット。
  15. 前記筺体が、可動部をさらに備え、
    前記照明源の点灯および消灯の少なくともいずれかが、前記可動部の動作と関連づけられる請求項13に記載の画像表示ユニット。
  16. 光源を備える表示部をさらに備え、
    前記照明源から出射される光が、前記光源から導光される請求項13に記載の画像表示ユニット。
  17. 前記照明源が、発光ダイオードである請求項13に記載の画像表示ユニット。
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