JP2013164513A - 走査光学装置の調整方法並びに走査光学装置及び画像形成装置 - Google Patents
走査光学装置の調整方法並びに走査光学装置及び画像形成装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2013164513A JP2013164513A JP2012027528A JP2012027528A JP2013164513A JP 2013164513 A JP2013164513 A JP 2013164513A JP 2012027528 A JP2012027528 A JP 2012027528A JP 2012027528 A JP2012027528 A JP 2012027528A JP 2013164513 A JP2013164513 A JP 2013164513A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- stepping motor
- holder
- scanning optical
- optical element
- adjusting
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Laser Beam Printer (AREA)
- Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)
- Control Or Security For Electrophotography (AREA)
- Color Electrophotography (AREA)
- Facsimile Scanning Arrangements (AREA)
Abstract
【課題】複数の光学素子の位置を調整する複数のステッピングモーターを、形状の異なるホルダーでそれぞれ保持する場合であっても、光学素子の位置調整を適正に行える走査光学装置を提供する。
【解決手段】ステッピングモーター92の回動量とホルダー91に掛かる荷重変化量ΔPとの関係を予め測定しておき、下記式(1)から、ステッピングモーター92が1ステップ回転したときのホルダー91の歪み量Δεを算出し、この歪み量Δεを解消するように、ステッピングモーター92が1ステップ回転したときの光学素子64の移動量を調整する。
Δε=β×(ΔP×L3)/(E×I) ・・・・・・(1)
(式中、L:一対の固定部間距離、E:ヤング率、I:断面2次モーメント、ΔP:荷重変化量、β:係数)
【選択図】図9
【解決手段】ステッピングモーター92の回動量とホルダー91に掛かる荷重変化量ΔPとの関係を予め測定しておき、下記式(1)から、ステッピングモーター92が1ステップ回転したときのホルダー91の歪み量Δεを算出し、この歪み量Δεを解消するように、ステッピングモーター92が1ステップ回転したときの光学素子64の移動量を調整する。
Δε=β×(ΔP×L3)/(E×I) ・・・・・・(1)
(式中、L:一対の固定部間距離、E:ヤング率、I:断面2次モーメント、ΔP:荷重変化量、β:係数)
【選択図】図9
Description
本発明は、走査光学装置の調整方法等に関し、より詳細には、タンデム方式のフルカラー画像形成装置の露光装置として好適に用いられる走査光学装置の調整方法等に関するものである。
タンデム方式のフルカラー画像形成装置では、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)、黒色(K)の4色の画像を、並置された4つの感光体の表面にそれぞれ形成し、各画像を各感光体から中間転写ベルト上に一次転写して重ね合わせた後、記録材上に二次転写している。ここで、色ずれを防止するためには、中間転写ベルト上における4つの画像の位置合わせが重要となる。
画像の位置合わせ調整のうち、例えば、走査線の傾き(スキュー)調整に関しては、光書き込み系の光学素子の、主走査方向の少なくとも一方端側を、モーター等で駆動されるアクチュエータ手段と付勢部材とで挟持し、アクチュエータ手段を駆動させ光学素子を副走査線方向に移動させて光学素子のスキュー調整をしている(例えば、特許文献1を参照)。
複数個の光学素子に対してそれぞれ設けられるアクチュエータ手段においてモーターを保持するためのホルダーは、これまでは同じ物を使用していたが、近年、装置の小型・軽量化の観点から、形状の異なるホルダーを使用する場合があった。
ホルダーの形状が異なると、同じ材料で形成していても、モーターに荷重がかかった場合にホルダーに生じる歪み量が異なるようになり、光学素子のスキュー調整が適正に行われないおそれがある。加えて、装置の軽量化や低価格化などの観点からフィラーを混入しない樹脂材料でホルダーを構成することも考えられるが、フィラーを混入しない樹脂材料は金属材料等に比べてヤング率が低く、かかる樹脂材料から構成されたホルダーでは、モーターに荷重が加わったときに生じる歪み量が増大し、ホルダー間の歪み量の違いがより顕著になる。
本発明はこのような従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の光学素子の位置合わせを行う複数のモーターを、形状の異なるホルダーでそれぞれ保持する場合であっても、光学素子のスキュー調整等が適正に行える走査光学装置の調整方法を提供することにある。
また、本発明の目的は、4色の画像を精度よく重ね合わすことができ高画像品質が得られる走査光学装置及び画像形成装置を提供することにある。
前記目的を達成する本発明に係る走査光学装置の調整方法は、光学素子と、前記光学素子の位置を調整するステッピングモーターとが筐体内に設けられ、前記ステッピングモーターは、ホルダーを介してそれぞれ筐体に固定され、前記ステッピングモーターの回動によってモーター出力軸方向に光学素子を移動させて位置合わせを行う走査光学装置の調整方法であって、前記ステッピングモーターの回動量と前記ホルダーに掛かる荷重変化量ΔPとの関係を予め測定しておき、下記式(1)から、前記ステッピングモーターが1ステップ回転したときの前記ホルダーの歪み量Δεを算出し、この歪み量Δεを解消するように、ステッピングモーターが1ステップ回転したときの光学素子の移動量を調整することを特徴とする。
Δε=β×(ΔP×L3)/(E×I) ・・・・・・(1)
(式中、L:一対の固定部間距離、E:ヤング率、I:断面2次モーメント、ΔP:荷重変化量、β:係数)
Δε=β×(ΔP×L3)/(E×I) ・・・・・・(1)
(式中、L:一対の固定部間距離、E:ヤング率、I:断面2次モーメント、ΔP:荷重変化量、β:係数)
前記走査光学装置が、前記ステッピングモーターの出力軸に設けられた雄ネジ部と、前記光学素子に直接又は間接的に当接する当接部材に形成されたネジ穴とが螺合し、前記出力軸の回動によって前記当接部材を軸方向に移動させて前記光学素子を移動させるものである場合、前記雄ネジ部及び前記ネジ穴のネジ山のピッチを調整することによって、ステッピングモーターが1ステップ回転したときの光学素子の移動量を調整するようにしてもよい。
また、前記光学素子は結像レンズであってもよい。
そしたまた、本発明によれば、前記のいずれかに記載の調整方法を用いたことを特徴とする走査光学装置が提供される。
さらに本発明によれば、露光装置として前記記載の走査光学装置を用いたことを特徴とする画像形成装置が提供される。
本発明の走査光学装置の調整方法では、ステッピングモーターが1ステップ回転したときのホルダーの歪み量Δεを解消するように、ステッピングモーターが1ステップ回転したときの光学素子の移動量を調整するので、複数の光学素子の位置合わせを行う複数のモーターを、形状の異なるホルダーでそれぞれ保持した場合であっても、光学素子のスキュー調整等が適正に行われる。
また、本発明に係る走査光学装置及び画像形成装置では、タンデム方式のフルカラー画像形成装置であっても4つの画像を中間転写ベルト上に精度よく重ね合わすことができ高画像品質が得られる。
以下、本発明を図に基づいてさらに詳しく説明するが本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではない。
図1に、本発明に係る走査光学装置を露光装置として用いた画像形成装置の一実施形態を示す概説図を示す。図1の画像形成装置Dは所謂タンデム方式のカラープリンターである。画像形成装置Dは、導電性を有する無端状の中間転写ベルト33を有する。中間転写ベルト33は、図の左右両側にそれぞれ配置された一対のローラ31,32に張架されている。ローラ32は不図示のモーターに連結されており、モーターの駆動によってローラ32は反時計回りに回転し、これによって中間転写ベルト33とこれに接するローラ31は従動回転する。ローラ32に支持されているベルト部分の外側には、二次転写ローラ34が圧接している。この二次転写ローラ34と中間転写ベルト33とのニップ部(二次転写領域)において中間転写ベルト33上に形成されたトナー画像が、搬送されてきた用紙Pに転写される。
また、ローラ31に支持されているベルト部分の外側には、中間転写ベルト33の表面をクリーニングするクリーニング部材35が設けられている。このクリーニング部材35は中間転写ベルト33を介してローラ31に圧接しており、その接触部で未転写トナーを回収する。
ローラ31とローラ32とに掛架された中間転写ベルト33の下側には、中間転写ベルト33の回転方向上流側から順に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4つの作像部2Y,2M,2C,2K(以下、「作像部2」と総称することがある)が配置されている。これらの作像部2では、各色の現像剤をそれぞれ用いて対応する色のトナー画像が作成される。
作像部2は、静電潜像担持体として円筒状の感光体20を有する。そして、感光体20の周囲には、その回転方向(時計回り方向)に沿って順に、帯電器21、現像装置23、一次転写ローラ24、および感光体クリーニング部材25が配置されている。一次転写ローラ24は中間転写ベルト33を挟んで感光体20に圧接し、ニップ部(一次転写領域)を形成している。また、作像部2の下方には露光装置6が配置されている。露光装置6は、4つの作像部2に対して1つで対応し、不図示の4つの半導体レーザーを各色の画像階調データに応じて変調して、各半導体レーザーから各色に対応するレーザー光を階調データに応じて出射する。露光装置6の構造については後で詳述する。
中間転写ベルト33の上方には、各色の現像装置23に補給するトナーを収容したホッパー4Y,4M,4C,4Kがそれぞれ配置されている。また、露光装置6の下部には、給紙装置として給紙カセット50が着脱可能に配置されている。給紙カセット50内に積載収容された用紙Pは、給紙カセット50の近傍に配置された給紙ローラ51の回転によって最上紙から順に1枚ずつ搬送路に送り出される。給紙カセット50から送り出された用紙Pは、レジストローラ対52に搬送され、ここで所定のタイミングで二次転写領域に送り出される。
このような構成の画像形成装置Dにおいて画像形成は次のようにして行われる。まず、各作像部2において、所定の周速度で回転駆動される感光体20の外周面が帯電器21により帯電される。次に、帯電された感光体20の表面に、画像情報に応じた光が露光装置6から投射されて静電潜像が形成される。続いて、この静電潜像は、現像装置23から供給される現像剤としてのトナーにより顕在化される。このようにして感光体20の表面に形成された各色のトナー画像は、感光体20の回転によって一次転写領域に達すると、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの順で、感光体20から中間転写ベルト33上へ転写(一次転写)されて重ねられる。
中間転写ベルト33に転写されることなく感光体20上に残留した未転写トナーは、感光体クリーニング部材25で掻き取られ、感光体20の外周面から除去される。
重ね合わされた4色のトナー画像は、中間転写ベルト33によって二次転写領域に搬送される。一方、そのタイミングに合わせて、レジストローラ対52から二次転写領域に用紙Pが搬送される。そして、4色のトナー画像が、二次転写領域において中間転写ベルト33から用紙Pに転写(二次転写)される。4色のトナー画像が転写された用紙Pは、定着装置1へ搬送される。定着装置1において用紙Pは、棒状のハロゲンヒータ13を内蔵する定着ローラ11と、加圧ローラ12とのニップ部を通過する。この間に用紙Pは加熱・加圧され、用紙P上のトナー画像は用紙Pに溶融定着する。トナー画像が定着した用紙Pは排出ローラ対53によって排紙トレイ54に排出される。
一方、二次転写領域を通過した中間転写ベルト33は、クリーニングブレード35で清掃される。その後、各感光体20及び中間転写ベルト33の回転駆動が停止される。
図2に、露光装置6の概略構成図を示す。露光装置6は、筐体60と、筐体60内に設けられたポリゴンミラー61と、第1結像レンズ62と、第2結像レンズ63と、各光路ごとに設けたミラー65Y,65M,65C,65K(以下、「ミラー65」と総称する)と、ミラー66Y,66M,66C(以下、「ミラー35」と総称する)と、ミラー67Cと、第3結像レンズ64Y,64M,64C,64K(以下、「第3結像レンズ64」と総称する)とを有する。ポリゴンミラー61は、プレートに固定したモーターmに取り付けられている。プレートにはさらに放熱板68が取り付けられている。
各色の光源(不図示)から出射された光束は、ポリゴンミラー61の同一面に副走査方向(図2の上下方向)に所定の角度を有して導かれ、ポリゴンミラー61の回転に基づいて主走査方向(図2において紙面に対して垂直方向)に等角速度で偏向され、第1結像レンズ62及び第2結像レンズ63を透過した後、光束Bkは第3結像レンズ64Kを透過してミラー65Kで反射され、感光体ドラム20K上を走査・露光する。光束Bcはミラー65Cとミラー66Cで反射され第3結像レンズ64Cを透過し、さらにミラー67Cで反射され、感光体ドラム20C上を走査・露光する。光束Bmはミラー65Mで反射されて第3結像レンズ64Mを透過し、さらにミラー66Mで反射され、感光体ドラム20M上を走査・露光する。光束Byはミラー65Yで反射されて第3結像レンズ64Yを透過し、さらにミラー66Yで反射され、感光体ドラム20Y上を走査・露光する。
スキュー調整を含む色ずれの検知は、例えば図3に示す、二本の直線の端部同士が鋭角に接続したトナーパターンPy,Pm,Pc,Pkを各作像部2で形成して中間転写ベルト33上に一次転写し、このトナーパターンPy〜Pkを一対の光学センサ36(図1に図示)で検知することにより行われる。スキューの検知は、具体的には、トナーパターンの二本の直線の、中間転写ベルト33の移動方向の長さを、左右のトナーパターンで比較することにより行い、左右のトナーパターンにおける前記長さの差に基づいてスキュー調整を行う。以下、スキュー調整について説明する
本実施形態ではスキュー調整は、第3結像レンズ64を光軸に平行な軸を中心として回動させることに行う。なお、本実施形態では、スキュー調整は、光束Bkを基準として光束Bc,Bm,Byに対して行うので、スキュー調整機構は光束Bkに対して配置された第3結像レンズ64Kには設けられず、光束Bc,Bm,Byに対して配置された第3結像レンズ64C,33M,33Yに設けられている。なお、光束Bkに対してもスキュー調整を行うようにしてももちろん構わない。
図4に、第3結像レンズ64のスキュー調整機構を示す斜視図を示す。保持部材7は、長尺の板状部材71と、板状部材71の一方端側に取り付けられた被押圧部材72とを有する。長尺の第3結像レンズ64は板状部材71に保持され、板状部材71の長手方向一方端側はピン73によって回動自在に筐体60に取り付けられている。また、板状部材71の、被押圧部材72がねじ止めされた長手方向他端側には、さらに筐体60に一方端が固定された引張コイルばね82の他方側が取り付けられている。これにより、板状部材71は引張コイルばね82によって下方に常に付勢されている。被押圧部材72には、下方に向かうにしたがって外方に突出する傾斜面722を有する傾斜部721が形成されている。なお、本実施形態では保持部材7を板状部材71と被押圧部材72とから構成しているが、板状部材71と被押圧部材72とを一体成形したものとしても構わない。
被押圧部材72及びその周辺の部分斜視図を図5に、側面図を図6にそれぞれ示す。被押圧部材72の傾斜部721に形成された傾斜面722に、略U字状に折曲された板ばね81の半球状の凸部811が圧接し、筐体60との間で板状部材71を挟持している。また、被押圧部材72の下面には、移動手段9のピン(当接部材)93が当接している。
図7に、移動手段9の概略断面図を示す。移動手段9は、ホルダー91と、ステッピングモーター92と、ピン93とを有する。そして、ステッピングモーター92の出力軸921の先端に固定された雄ネジ部922が、ピン93に形成された、内周面に雌ネジが螺刻されたネジ穴931に螺合している。ステッピングモーター92の出力軸921が回動することによって雄ネジ部922が回動し、これによってピン93が軸方向に移動する。なお、ピン93は、ホルダー91に形成された円筒状のガイド部912に移動自在に嵌入されている。また、ステッピングモーター92としてはステッピングモーターが好適に使用される。
図8に、ホルダー91の斜視図を示す。ホルダー91は、略四角形状の基部911と、基部の略中央から外方に突出するように形成された円筒状のガイド部912と、基部911に対角位置に設けられた一対の固定部913a,913bと、基部911のもう一つの対角位置に設けられた一対のモーター固定部914a,914bとを有する。そして、基部911の一方面側(図8では裏面側)がモーター取付面915とされている。固定部913a,913bにはそれぞれ2つの貫通孔916a,916b,916c,916dが形成され、モーター固定部914a,914bにもそれぞれ貫通孔917a,917bが形成されている。
図7に示したように、ステッピングモーター92のホルダー91への取付けは、ステッピングモーター92の出力軸921がホルダーのガイド部912内の略中心に位置するように、ステッピングモーター92をホルダー91のモーター取付面915に位置決めした後、一対のモーター固定部914a,914bの貫通孔917a,917bにネジS1を挿通してステッピングモーター92と締結し固定する。
一方、ホルダー91の筐体60への取付けは、ステッピングモーター92を取り付けたホルダー91を筐体60の所定位置に位置決めした後、一対の固定部913a,913bに形成された貫通孔916a,916b,916c,916dにネジS2(図9に図示)を挿通して筐体60と締結し固定する。
ステッピングモーター92は、トナーパターンPy〜Pk(図3に図示)から検知されたスキュー状態に応じて回動制御される。ステッピングモーター92の回転によってピン93が軸方向外方へ突出すると、ピン93が保持部材7を押圧して保持部材7と共に第3結像レンズ64を上方に押し上げる。一方、ステッピングモーター92の逆回転によってピン93が軸方向内方へ没すると、引張コイルばね82の付勢力によって保持部材7はピン93に当接しながら下方へ押し下げられる。
ピン93が突出するほど、引張コイルばね82(図4に図示)の付勢力は大きくなり、ステッピングモーター92を介してホルダー91にかかる荷重が大きくなる。実使用において最大で15MPa程度の荷重がかかることがある。このような荷重がホルダー91にかかるとホルダー91に歪みが生じる。
図9に、ホルダー91に荷重がかかった場合の歪みの一例を示す概説図を示す。荷重は出力軸921を介してステッピングモーター92にかかり、そしてステッピングモーター92が取り付けられているホルダー91にかかる。ホルダー91は一対の固定部913a,913bによって筐体60に固定されているので、ホルダー91の基部911が一対の固定部間において下方に撓むような歪みが生じる。このような撓みがホルダーに生じると、スキュー調整が適正に行えない。
図10に、ピン93の突出長さとスキュー調整量との関係を示す。この図は、縦軸としてスキュー調整量、横軸としてピン93の突出長さをとり、ピン93の吐出長さとスキュー調整量との関係を示した図である。通常は、ピン93の突出長さを所定長さとすることによってスキュー調整が行われるが、ピン93に荷重がかかりホルダー91に歪みが生じると、ピン93の突出長さに対する実際のスキュー調整量が、設定されたスキュー調整量よりも小さくなる。また、荷重に対するホルダー91の歪み量は、例えば、同じ荷重がかかった場合であっても、ホルダー91の固定部間距離L(図9に図示)が長くなるほど大きくなる。このため、従来は、それぞれのステッピングモーター92を固定するホルダー91として同じ物を用い、スキュー調整の高精度化を図っていた。しかし、露光装置などの光学素子を内蔵する装置の小型・軽量化等を図るため、モーターごとに異なるホルダーを用いる必要が生じてきた。しかし、固定部間距離Lの異なる複数種類のホルダーを用いた場合には、ホルダー間で歪み量が異なり、4色の画像間で色ずれが生じる。
そこで、本発明では、固定部間距離Lの異なる複数種類のホルダー91を用いた場合であっても、それぞれのホルダー91で生じる歪み量を解消するように、ステッピングモーター92の1ステップ回転したときのピン93の移動量、すなわち第3結像レンズ64の移動量を調整するようにした。具体的には、まず、ステッピングモーター92の回動量とホルダー91に掛かる荷重変化量との関係を予め測定しておく。図11に一例を示す。図11は、縦軸をホルダー91に掛かる荷重変化とし、横軸をステッピングモーターの回動量として両者の関係を示したものであり、通常、ステッピングモーター92の回動量すなわちピンの突出量が長くなると、ホルダー91に掛かる荷重変化量は正比例して大きくなる。
次に、ステッピングモーター92の回動量とホルダー91に掛かる荷重変化量との関係から、ステッピングモーター92が1ステップ回転したときの荷重変化量ΔPを求める。例えば、ステッピングモーター92が、ピン93が突出する方向に10ステップ回転したときに、ホルダー91に掛かる荷重が1MPa増加したとすると、ステッピングモーター92が1ステップ回転したときの荷重変化量ΔPは1/10MPaとなる。
次いで、上記で求めた荷重変化量ΔPを前記式(1)に代入してホルダー91の歪み量Δεを算出する。そして、ホルダー91のこの歪み量Δεを解消するように、ステッピングモーター92が1ステップ回転したときのピン93の移動量を調整する。例えば、ステッピングモーター92が1ステップ回転したときのピン93の移動量がLmmであった場合には、この移動量を(L+Δε)mmとする。ピン93の移動量をこのように変えるためには、例えば、ステッピングモーター92の出力軸921の先端に固定された雄ネジ部922及びピン93に形成されたネジ穴931のネジ山のピッチを長くすればよい。
なお、前記式(1)における係数βは、本発明者等による実験結果によれば1/200未満とするのが好ましく、1/2000未満とするのがより好ましい。
以上説明した実施形態では、光学素子が第3結像レンズであったが、ミラーなど他の光学素子であってももちろん構わない。
本発明の走査光学装置では、複数の光学素子の位置を調整する複数のステッピングモーターを、形状の異なるホルダーでそれぞれ保持する場合であっても、光学素子のスキュー調整等が適正に行え有用である。
D カラープリンター(画像形成装置)
6 露光装置(走査光学装置)
7 保持部材
9 移動手段
60 筐体
64 第3結像レンズ(光学素子)
72 被押圧部材
91 ホルダー
92 ステッピングモーター
93 ピン(当接部材)
913a,913b 固定部
915 モーター取付面
921 回動軸
922 雄ネジ部
931 ネジ穴
6 露光装置(走査光学装置)
7 保持部材
9 移動手段
60 筐体
64 第3結像レンズ(光学素子)
72 被押圧部材
91 ホルダー
92 ステッピングモーター
93 ピン(当接部材)
913a,913b 固定部
915 モーター取付面
921 回動軸
922 雄ネジ部
931 ネジ穴
Claims (5)
- 光学素子と、前記光学素子の位置を調整するステッピングモーターとが筐体内に設けられ、前記ステッピングモーターは、ホルダーを介してそれぞれ筐体に固定され、前記ステッピングモーターの回動によってモーター出力軸方向に光学素子を移動させて位置合わせを行う走査光学装置の調整方法であって、
前記ステッピングモーターの回動量と前記ホルダーに掛かる荷重変化量ΔPとの関係を予め測定しておき、
下記式(1)から、前記ステッピングモーターが1ステップ回転したときの前記ホルダーの歪み量Δεを算出し、
この歪み量Δεを解消するように、ステッピングモーターが1ステップ回転したときの光学素子の移動量を調整することを特徴とする走査光学装置の調整方法。
Δε=β×(ΔP×L3)/(E×I) ・・・・・・(1)
(式中、L:一対の固定部間距離、E:ヤング率、I:断面2次モーメント、ΔP:荷重変化量、β:係数) - 前記走査光学装置が、前記ステッピングモーターの出力軸に設けられた雄ネジ部と、前記光学素子に直接又は間接的に当接する当接部材に形成されたネジ穴とが螺合し、前記出力軸の回動によって前記当接部材を軸方向に移動させて前記光学素子を移動させるものであり、
前記雄ネジ部及び前記ネジ穴のネジ山のピッチを調整することによって、前記ステッピングモーターが1ステップ回転したときの光学素子の移動量を調整する請求項1記載の走査光学装置の調整方法。 - 前記光学素子が結像レンズである請求項1又は2記載の走査光学装置の調整方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の調整方法を用いたことを特徴とする走査光学装置。
- 露光装置として請求項4記載の走査光学装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012027528A JP2013164513A (ja) | 2012-02-10 | 2012-02-10 | 走査光学装置の調整方法並びに走査光学装置及び画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012027528A JP2013164513A (ja) | 2012-02-10 | 2012-02-10 | 走査光学装置の調整方法並びに走査光学装置及び画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013164513A true JP2013164513A (ja) | 2013-08-22 |
Family
ID=49175890
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012027528A Pending JP2013164513A (ja) | 2012-02-10 | 2012-02-10 | 走査光学装置の調整方法並びに走査光学装置及び画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013164513A (ja) |
-
2012
- 2012-02-10 JP JP2012027528A patent/JP2013164513A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN100419495C (zh) | 光扫描装置以及图像形成装置 | |
JP4545782B2 (ja) | 露光装置、ledヘッド及び画像形成装置 | |
US8872873B2 (en) | Light scanning unit and image forming apparatus using the same | |
JP4581580B2 (ja) | 画像形成装置及び画質調整方法 | |
JP5692512B2 (ja) | 画像形成装置、光プリントヘッド、およびプロセスカートリッジ | |
JP2013220612A (ja) | 光プリントヘッド、プロセスカートリッジ、および画像形成装置 | |
JP2008139353A (ja) | 光走査光学装置 | |
JP4875893B2 (ja) | 定着装置及びこれを用いる画像形成装置 | |
JP2013164513A (ja) | 走査光学装置の調整方法並びに走査光学装置及び画像形成装置 | |
JP5971507B2 (ja) | 光学素子の位置調整機構及び走査光学装置 | |
JP2012150132A (ja) | 発光素子の調整固定構造及び光走査装置及び画像形成装置 | |
JP5544694B2 (ja) | 光学素子固定機構、光走査装置、及び画像形成装置 | |
JP2008139352A (ja) | 光走査光学装置 | |
JP2011002716A (ja) | 光走査装置および画像形成装置 | |
JP5895443B2 (ja) | 走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置 | |
JP2013020203A (ja) | 走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置 | |
JP2006039082A (ja) | カラー画像形成装置、走査ユニット、レンズセット、カラー画像形成装置の製造方法及びプログラム | |
JP4830820B2 (ja) | 光走査光学装置 | |
JP2012242758A (ja) | 光学素子の調整機構及び走査光学装置 | |
JP2009216738A (ja) | 光走査装置およびそれを用いた画像形成装置 | |
JP6413904B2 (ja) | 光走査装置、及び、画像形成装置 | |
JP2008139351A (ja) | 光走査光学装置 | |
JP4946394B2 (ja) | 光走査光学装置 | |
JP2013097364A (ja) | 走査光学装置及び画像形成装置 | |
JP5050272B2 (ja) | 光源装置、光源装置の製造方法、光走査装置及び画像形成装置 |