JP2013163569A - エレベーター制御装置 - Google Patents

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浩 田口
Satoko Sakagami
聡子 坂上
Masahiro Shikai
正博 鹿井
Yutaka Matsueda
豊 松枝
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Abstract

【課題】エレベーターシステムのかごの状況に応じて適切に制御変更することが可能なエレベーター制御装置を提供する。
【解決手段】かごの状況の情報を検出する状況検出手段と、所定の事象の発生を検出する事象検出手段と、事象の発生時のかごの状況の情報を、事象別及び状況別に事象発生履歴として格納する事象発生履歴記憶手段と、事象発生履歴に基づいて、事象別及び状況別に、発生度数が所定の基準値を超えている項目値を発生時状況情報として抽出する発生時状況抽出手段と、発生時状況情報を格納する発生時状況記憶手段と、発生時状況記憶手段に格納された発生時状況情報と状況検出手段により検出されたかごの状況の情報とを比較し、一致した状況の情報の事象に対応する制御変更機能を実行するように、制御指令データを発生してかご制御装置及び乗場制御装置に送信する制御指令手段を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、エレベーターシステムを制御するエレベーター制御装置に関する。
乗客の事故や誤った行動を未然に防止するために、一時的に、または、常時、標準的な制御から特別な制御に変更する機能を装備したエレベーターシステムがある。変更の対象となる制御として、乗客が乗り降りするための戸の開閉制御、かご内または乗場に設置された呼び登録ボタンなどのボタンの有効または無効制御、照明制御、かご内または乗場に備えられたアナウンス装置やディスプレイ装置による案内制御などがある。
そのような制御変更機能の適用により、それらが目的とする効果が得られる一方で、別の面に影響を及ぼす場合がある。例えば、乗客が乗り降りするための戸の開閉制御を変更して戸開速度を下げれば、乗車または降車する乗客が戸袋に引き込まれる危険性を小さくできる効果がある一方で、戸が全開するまでにかかる時間が長くなり、運行効率が下がり乗客が不快に感じたりするといった影響が生じる。それゆえ、制御変更機能の適用が逆効果とならないように適切な適用が必要となる。
従来のエレベーターシステムが、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1には、エレベーター戸の周辺に、挟まれ検出部や戸袋引込まれ検出部など複数の検出部を設置してその検出結果を記録し、現在から過去の所定期間における検出数に基づいて戸開閉制御を変更する方法が開示されている。
特開2010−254391号公報
しかしながら、特許文献1に開示のエレベーターシステムは、現在から過去の所定期間の検出数があらかじめ設定された閾値以上であれば、現在のかごの状況にかかわらず制御が変更されるため、例えば、乗場戸袋引き込まれ検出数が閾値以上であれば、乗場呼びがない、すなわち、乗場において乗車を待つ乗客が存在しない状態においてかごが停止した場合でも常に戸開速度が下げられるといったこととなり、制御変更による効果よりも逆効果の方が大きくなりかねないという問題があった。
本発明の目的は以上の問題点を解決し、エレベーターシステムのかごの状況に応じて適切に制御変更することが可能なエレベーター制御装置を提供することにある。
本発明に係るエレベーター制御装置は、
少なくとも1つのかごと、前記かごに対応して設けられかつ乗客が出入りするために開閉する戸とを備えたエレベーターシステムを制御するエレベーター制御装置であって、
各階の乗場毎に設けられ、乗客が前記かごの呼び出しを設定したことに応答して、前記かごの動作に係る状況及び前記かごの乗降車に係る事象を検出する情報を含む第1の信号データを発生しかつ前記かごの動作を制御する乗場制御手段と、
前記かご毎に設けられ、乗客が行先の階床を設定したことに応答して、前記かごの動作に係る状況及び前記かごの乗降車に係る事象を検出する情報を含む第2の信号データを発生しかつ前記かごの動作を制御するかご制御手段と、
前記第1の信号データ及び前記第2の信号データを受信して解析することにより、前記状況の情報を検出する状況検出手段と、
前記第1の信号データ及び前記第2の信号データを受信して解析することにより、前記所定の事象の発生を検出する事象検出手段と、
前記所定の事象の発生時において前記状況検出手段により検出された前記状況の情報を、事象別及び状況別に事象発生履歴として格納する事象発生履歴記憶手段と、
前記所定の事象の発生度数が所定の基準を超えている項目値を、事象別及び状況別に、発生時状況情報として格納する発生時状況記憶手段と、
前記事象発生履歴記憶手段に格納されている前記事象発生履歴に基づいて、事象別及び状況別に、発生度数が所定の基準値を超えている項目値を前記発生時状況情報として抽出して前記発生時状況記憶手段に格納する発生時状況抽出手段と、
前記発生時状況記憶手段に格納された前記発生時状況情報と前記状況検出手段により検出された前記状況の情報とを比較し、一致した状況の情報の事象に対応する制御変更機能を実行するように、制御指令データを発生して前記かご制御手段及び前記乗場制御手段に送信する制御指令手段を備えたことを特徴とする。
本発明に係るエレベーター制御装置によれば、事象発生履歴に基づいて、事象別及び状況別に、発生度数が所定の基準値を超えている項目値と当該項目に対応する現在のかごの状況の情報の値とを比較し、一致した状況の情報の事象に対応した制御変更機能の識別ができ、乗客の事故や誤った行動を未然に防止する制御変更機能を効果的に動作させることが可能となる。
本発明の第1の実施形態に係るエレベーター制御装置10及びその周辺の構成要素を示すブロック図である。 図1のかご制御装置2が制御するかごの出入り口に設けられた光電センサ23、24について説明するための概略図である。 図1のエレベーター制御装置10により実行されるエレベーター制御処理を示すフローチャートである。 図2の光電センサ23を利用して乗車人数及び降車人数を検出する乗車人数及び降車人数検出処理を示すフローチャートである。 図1の事象発生履歴記憶部13において格納される事象発生履歴の例を示す表である。 図1の発生時状況抽出部14により実行される事象別の発生時状況情報を抽出する発生時状況情報抽出処理を示すフローチャートである。 図6の抽出された発生時状況情報の例を示す表である。 本発明の第2の実施形態に係るエレベーター制御装置10A及びその周辺の構成要素を示すブロック図である。 図8のエレベーター制御装置10Aにより実行されるエレベーター制御処理を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態において、同様の構成要素については同一の符号を付して説明は省略する。
第1の実施形態.
図1は、本発明の第1の実施形態に係るエレベーター制御装置10及びその周辺の構成要素を示すブロック図である。図1において、エレベーター制御装置10は、階床や上方向または下方向のかごが移動する方向などのかごの状況の情報を検出する状況検出部11と、駆け込みなどの所定の事象が発生したことを検出する事象検出部12と、事象発生履歴を記憶する事象発生履歴記憶部13と、事象別及び状況別に、発生度数が所定の基準値を超えている項目値を抽出する発生時状況抽出部14と、発生時状況抽出部14により抽出された項目値を格納する発生時状況記憶部15と、制御指令データを発生して乗場制御装置1及びかご制御装置2に送信して制御する制御指令部16とを備えて構成されている。また、エレベーター制御装置10には、各階の乗場毎に設けられ、乗客が上に行きたいのか、または下に行きたいのかのかごの呼び出し設定を行ったことに応答して、かごの動作に係る状況及びかごの乗降車に係る事象を検出する情報を含む信号データを発生しかつかごの動作を制御する乗場制御装置1と、かご毎に設けられ、乗客が行先の階床を設定したことに応答して、かごの動作に係る状況及びかごの乗降車に係る事象を検出する情報を含む信号データを発生しかつかごの動作を制御するかご制御装置2とに接続されており、乗場制御装置1及びかご制御装置2それぞれから信号データが入力される。また、エレベーター制御装置10は、複数台のかごを一括して制御するものであってもよいし、かご毎に設けられ、対応するかごを制御するものであってもよい。さらに、各階の乗場には、かごへの乗車人数等を数えるための光電センサ23と乗場において乗場側の戸21近傍で待機する乗客を感知する光電センサ24とが設けられており、光電センサ23、24の出力信号は、乗場制御装置1から状況検出手段11及び事象検出手段12に出力される信号データに含まれる。
図1において、状況検出部11は、乗場制御装置1またはかご制御装置2からの信号データを受信し、当該信号データを解析することによりかごの状況の情報を検出する。事象検出部12は、乗場制御装置1及びかご制御装置2または乗場制御装置1もしくはかご制御装置2からの1つまたはそれ以上の信号データを受信し、これらの1つまたはそれ以上の信号データを解析して、所定の事象が発生したことを検出する。事象発生履歴記憶部13は、検出された事象の発生について、事象発生時において検出されたかごの状況の情報を用いて、事象発生履歴を記憶する。発生時状況抽出部14は、事象発生履歴記憶部13に格納されている事象発生履歴に基づいて、事象別及び状況別に、発生度数が所定の基準値を超えている項目値を抽出して後段の発生時状況記憶部15に記憶する。発生時状況記憶部15は、事象別及び状況別に抽出された項目値を発生時状況情報として記憶する。制御指令部16は、状況検出部11により検出されたかごの状況の情報を発生時状況記憶部15に格納されている各事象の発生時状況情報と比較し、状況検出部11により検出されたかごの状況の情報が、発生時状況記憶部15により格納されている各事象の発生時状況情報と一致した場合には、一致した状況の情報の事象に対応する所定の制御変更機能を実行するように、制御指令データを発生して乗場制御装置1及びかご制御装置2に送信して制御する。
図2は、図1のかご制御装置2が制御するかごの出入り口に設けられた光電センサ23、24について説明するための概略図である。図2において、光電センサ23は、乗場側の戸21に設置された一対の発光端子23aと受光端子23bとから構成されており、発光端子23aからビームを発し、受光端子23bがそのビームを受光したかどうかによって、発光端子23aと受光端子23bの間にビームを遮蔽する何らかの物体が存在するかどうかを計測する。この例では、発光端子23aが発したビームが何らかの物体によって遮蔽され、受光端子23bがそのビームを受光できなかった状態を感知状態とし、感知状態であることを示す感知信号がオン状態となる。発光端子23aと受光端子23bが二対以上設置されている場合は、例えば、いずれか一対が感知状態となれば感知した状態とみなす。なお、発光端子23aと受光端子23bは一対だけ設置されてもよいし、図示するように、二対以上設置されていてもよい。また、光電センサ23は、図示するように乗場側の戸21に設置するとしたが、光電センサ23をかご側の戸に設置してもよいし、乗場側の戸21とかご側の戸の間に設置してもよい。ここで、光電センサ23の感知信号は、乗場側の戸21に設置する場合は、乗場制御装置1から出力する信号データに含まれ、またかご側の戸に設置するとした場合は、かご制御装置2から出力する信号データに含まれる。さらに、光電センサ23を乗場側の戸21とかご側の戸の間に設置する場合には、光電センサ23の感知信号は、乗場制御装置1から出力する信号データまたはかご制御装置2から出力する信号データのいずれかの信号データに含まれる。
図2において、光電センサ24は、乗場側の三方枠22に設置された一対の発光端子24aと受光端子24bとから構成されており、発光端子24aからビームを発し、受光端子24bがそのビームを受光したかどうかによって、発光端子24aと受光端子24bの間にビームを遮蔽する何らかの物体が存在するかどうかを計測する。また、光電センサ24は、図示するように三方枠22に設置するとしたが、かご側に設けられたかご枠(図示せず)に設置してもよい。また、乗場側の三方枠22とかご枠の両方ともに設置されていてもよい。ここで、発光端子24aを発したビームが何らかの物体によって遮蔽され、受光端子24bがそのビームを受光できなかった状態を感知状態とし、感知状態であることを示す感知信号がオン状態となる。感知信号がオン状態となったときは、乗場側の戸21近傍付近に乗客が存在しているとみなされる。ここで、光電センサ24の感知信号は、乗場制御装置1から出力する信号データまたはかご制御装置2から出力する信号データのいずれかの信号データに含まれる。
以上のように構成されたエレベーター制御装置10の動作及び作用について以下に説明する。
図3は、図1のエレベーター制御装置10により実行されるエレベーター制御処理を示すフローチャートである。図3において、各かごについて、一定時間毎、または、乗場制御装置1およびかご制御装置2からの信号データが一定量に達する毎に処理が開始される。状況検出部11は、乗場制御装置1またはかご制御装置2からの信号データに基づき現在が戸開開始時点または戸閉開始時点であるかを判定する(ステップS101)。ここで、戸開開始時点とは、例えば、戸が閉まりきっていることを示す戸全閉信号がオン状態からオフ状態に変わった時点とし、状況検出部11は、乗場制御装置1から出力される戸全閉信号を含む信号データを受信して戸が閉まりきっているかどうかを検出する。また、かごが走行中であることを示す走行中信号がオン状態からオフ状態に変わった時点などの戸開開始直前の時点を戸開開始時点とみなしてもよく、この場合は、状況検出部11は、かご制御装置2から出力される走行中信号を含む信号データを受信してかごが走行中であるかどうかを検出する。戸閉開始時点とは、例えば、戸が開ききっていることを示す戸全開信号がオン状態からオフ状態に変わった時点とし、状況検出部11は、乗場制御装置1から出力される戸全開信号を含む信号データを受信して戸が開ききっているかどうかを検出する。また、戸開開始時点から所定の時間が経過した時点などの戸閉開始直前の時点を戸閉開始時点とみなしてもよい。
図3において、状況検出部11により現在が戸開開始時点または戸閉開始時点であると判定された場合、すなわちかごがいずれかの階床に停止している場合には、状況情報検出部11によりかごの状態や乗客の乗降状況などのかごの動作に係る状況として、現在のかごの状況の情報が検出される(ステップS102)。現在が戸開開始時点である場合には、かごの停止に関する信号データを解析することにより、エレベーターシステムのかごの状況の情報として、例えば、時刻、階床、かごの停止前の方向(停止前方向)、かごの停止後の方向(停止後方向)、かごの停止が乗場呼びまたはかご呼びへの応答によるかどうか(応答区分)、乗場呼びへの応答による場合の乗場呼びが登録されてからかごが停止するまでの経過時間(乗場呼び応答時間)、かご呼びへの応答による場合のかご呼びが登録されてからかごが停止するまでの経過時間(かご呼び応答時間)、乗場呼びが登録されている階床(乗場呼び登録階)、かご呼びが登録されている階床(かご呼び登録階)、戸開開始時のかご内の乗客数(戸開開始時乗客数)などを表す項目が検出される。また、現在が戸閉開始時点である場合には、エレベーターシステムのかごの状況の情報として、さらに、戸閉開始時のかご内の乗客数(戸閉開始時乗客数)、乗車人数、降車人数、戸閉釦操作(戸閉操作)の有無、最後の乗降車があってから戸閉が開始するまでの経過時間である無乗降時間などを表す項目が検出される。なお、これらのすべての項目が検出されてもよいし、一部の項目のみが検出されるとしてもよい。なお、これらのかごの状況の情報は、状況検出部11が、乗場制御装置1またはかご制御装置2からの信号データにより検出する。
図3において、状況検出部11により現在が戸開開始時点または戸閉開始時点でないと判定された場合には、状況情報検出部11は、乗場制御装置1またはかご制御装置2からの1つまたはそれ以上の信号データを用いて現在のかごの状況が戸閉完了時点であるかを判定する(ステップS103)。ここで、戸閉完了時点とは、例えば、戸が閉まりきったことを示す戸全閉信号がオフ状態からオン状態に変わった時点とする。戸閉完了時点である場合は、事象検出部12が、乗場制御装置1及びかご制御装置2または乗場制御装置1もしくはかご制御装置2からの1つまたはそれ以上の信号データを解析して、乗客が危険な状況下にあるか、または乗客が不快に感じるなどのかごの乗降車に係る事象が発生したことを検出する(ステップS104)。このステップS104の処理が行われるのは、現在が戸閉完了時点の場合であるから、かごはいずれかの階床に停止しており、かごの停止に関する信号データを対象として解析する。検出される事象は、例えば、駆け込み、戸近傍での待機、2人乗り合わせ、積み残し、一時降車、乗り間違い、降り間違いなどとする。これらのすべての事象が検出されてもよいし、一部の事象のみが検出されるとしてもよく、以下にこれらの事象について簡単に説明する。
駆け込みは、戸閉開始後に、乗場に設けられた乗場呼び登録ボタンの操作、かご内に設けられた戸開ボタンの操作、乗場側の戸21またはかご側の戸に設けられた光電センサ23の感知、乗場側の戸21またはかご側の戸に設けられたセーフティーシュー(図示せず)の押し込み、のいずれかの要因によって乗場側の戸21の反転があった場合に検出される。詳細には、事象検出部12は、乗場呼び登録ボタンの操作による乗場制御装置1からの信号データ、戸開ボタンの操作によるかご制御装置2からの信号データ、光電センサ23の感知による乗場制御装置1からの信号データまたはかご制御装置2からの信号データ、セーフティーシュー(図示せず)の押し込みによる乗場制御装置1からの信号データまたはかご制御装置2からの信号データを受信し、かつ、乗場制御装置1からの乗場側の戸21の反転を表す信号データを受信した場合に駆け込みの事象が発生したことを検出する。
また、戸近傍での待機は、例えば、図2に示す三方枠22に設置された光電センサ24による感知があった場合に検出される。詳細には、事象検出部12は、光電センサ24の感知による乗場制御装置1からの信号データを受信した場合に戸近傍での待機の事象が発生したことを検出する。
また、2人乗り合わせは、例えば、戸閉開始時乗客数が2人で、かつ、その2人がそれぞれ異なる階床で乗車した乗客であった場合に2人乗り合わせの事象が発生したことが検出される。詳細には、戸開開始時乗客数が1人であり、かごの停止階における乗車人数が1人である場合が相当する。また、戸閉開始時乗客数が2人で、かつ、その2人がかごの停止階で乗車した乗客であって、1人が乗車してからもう1人が乗車するまでの時間が所定の時間以上であった場合に検出される。詳細には、かごの停止階における戸開開始時乗客数が0人であってその階における乗車人数が2人であり、かつ、光電センサ23による1回目の感知継続時間から2回目の感知継続時間との時間が所定の時間以上の場合もしくは重量センサによる1回目の重量の変化した時点から2回目の重量の変化した時点までの時間が所定の時間以上の場合に検出される。ここで、戸閉開始時乗客数、戸開開始時乗客数、乗車人数、光電センサ23、及び重量センサの動作については後述する。
さらに、積み残しは、例えば、かごの停止が乗場呼びへの応答による停止であって、かつ、乗車人数が0人であった場合に検出される。事象検出部12は、応答区分に関する信号データを乗場制御装置1またはかご制御装置2から受信して、後述する乗車人数に関する信号データを利用して、積み残しの事象が発生したことを検出する。またさらに、一時降車は、例えば、戸開開始時乗客数が所定の人数以上であって、かつ、かごの停止が乗場呼びへの応答によらない停止であって、かつ、乗車人数が1人以上であった場合に検出される。事象検出部12は、応答区分に関する信号データを乗場制御装置1またはかご制御装置2から受信して、後述する戸開開始時乗客数及び乗車人数に関する信号データを利用して、一時降車の事象が発生したことを検出する。
また、乗り間違いは、例えば、戸開開始時乗客数が所定の人数未満であって、かつ、かごの停止が乗場呼びへの応答によらない停止であって、かつ、乗車人数が1人以上であった場合に検出される。詳細には、事象検出部12は、応答区分に関する信号データを乗場制御装置1またはかご制御装置2から受信して、後述する戸開開始時乗客数及び乗車人数に関する信号データを利用して、乗り間違いの事象が発生したことを検出する。また、乗り間違いは、かごの停止前方向とかごの停止後方向が逆方向の場合であって、かつ、降車人数が戸開開始時乗客数よりも少なかった場合においても検出される。詳細には、事象検出部12は、停止前方向と停止後方向に関する信号データをかご制御装置2から受信して、後述する戸開開始時乗客数及び降車人数に関する信号データを利用して、乗り間違いの事象が発生したことを検出する。
さらに、降り間違いは、例えば、かごの停止がかご呼びへの応答によらない停止であって、かつ、降車人数が1人以上であった場合に検出される。詳細には、事象検出部12は、応答区分に関する信号データを乗場制御装置1またはかご制御装置2から受信して、後述する降車人数に関する信号データを利用して、降り間違いの事象が発生したことを検出する。
図3において、上述した所定の事象のうちのいずれか1つ以上を検出されたかどうかが判定され(ステップS105)、1つ以上の事象が検出された場合には、ステップS104において検出された事象の発生について、ステップS102で検出されたかごの状況の情報を用いて、事象発生履歴が事象発生履歴記憶部13に記録される(ステップS106)。詳細には、検出された事象が、戸近傍での待機、2人乗り合わせ、乗り間違い、降り間違いのいずれかである場合は、直前の戸開開始時点で検出されたかごの状況の情報を用いる。また、検出された事象が、駆け込み、積み残し、一時降車のいずれかである場合は、直前の戸閉開始時点で検出されたかごの状況の情報を用いる。その後、エレベーター制御処理フローはステップS101に戻る。また、いずれの事象も検出されない場合も、エレベーター制御処理フローはステップS101に戻る。
図3において、ステップS103において戸閉完了時点でないと判定された場合は、発生時状況抽出部14は、発生時状況抽出部14の実行時期が到来したかどうかについて判定する(ステップS107)。発生時状況抽出部14の実行時期が到来していると判定された場合には、発生時状況抽出部14は、事象発生履歴記憶部13に格納されている事象発生履歴に基づいて、事象別及び状況別に、発生度数が所定の基準値を超えている項目値を抽出し(ステップS108)、事象別及び状況別に抽出された項目値を発生時状況情報として発生時状況記憶部15に記憶する(ステップS109)。その後、エレベーター制御処理フローはステップS101に戻る。また、発生時状況抽出部14の実行時期が到来していないと判定された場合も、エレベーター制御処理フローはステップS101に戻る。なお、発生時状況抽出部14は、ステップS109を終えた後に、事象発生履歴記憶部13に記録されている事象発生履歴を削除することとしてもよいし、削除しないこととしてもよい。
図3において、制御指令部16は、ステップS102で検出されたかごの状況の情報を、発生時状況記憶部15に格納されている各事象の発生時状況情報と比較し(ステップS110)、検出されたかごの状況の情報が、発生時状況記憶部15に格納されている各事象の発生時状況情報と一致したかどうかを判定する(ステップS111)。詳細には、ステップS101において、現在が戸開開始時点であると判定された場合は、発生時状況記憶部15に格納されている戸近傍での待機、2人乗り合わせ、乗り間違い、降り間違いの各事象の発生時状況情報と比較する。また、ステップS101において、現在が戸閉開始時点であると判定された場合は、発生時状況記憶部15に格納されている駆け込み、積み残し、一時降車の各事象の発生時状況情報と比較する。一致した場合には、制御指令部16は、各事象の発生時状況情報が現在のかごの状況の情報と一致した状況の情報の事象に対応する所定の制御変更機能を実行するように、制御指令データを発生して乗場制御装置1及びかご制御装置2に制御指令信号を送信して制御する。その後、エレベーター制御処理フローはステップS101に戻る。また、一致しない場合も、エレベーター制御処理フローはステップS101に戻る。ここで、上述したステップS110で実行される比較動作について、以下簡単に説明する。
図7には、制御指令部16が発生時状況記憶部15から抽出した発生時状況情報の例が示されており、事象別に、図7の空欄でないフィールドについて、そのフィールド値と対応するかごの状況の情報の項目値とを比較する。フィールド値が単一の値である場合は、対応するかごの状況の情報の項目値がその値と同一であれば一致とする。フィールド値が複数の値である場合は、対応するかごの状況の情報の項目値がそのいずれかの値と同一であれば一致とする。フィールド値が値の範囲である場合は、対応するかごの状況の情報の項目値がその値の範囲に含まれていれば一致とする。空欄でないすべてのフィールドについて一致した場合、事象の発生時状況情報と一致したとする。
上述した所定の制御変更機能について簡単に説明する。駆け込みの発生時状況情報と一致した場合は、例えば、戸が閉まり始めた後に駆け込みをさせないようにして、駆け込み、および、駆け込みの結果として起こりうる戸に挟まれる事態を未然に防止するために、制御指令部16は、戸閉速度を標準よりも上げるような戸開閉制御の変更に関する制御指令データを発生して乗場制御装置1及びかご制御装置2に送信して制御する。また、同じ目的で、制御指令部16は、不干渉時間を標準よりも延長するような戸開閉制御の変更に関する制御指令データを発生して乗場制御装置1及びかご制御装置2に送信して制御してもよい。また、同じ目的で、制御指令部16は、駆け込みについての注意を喚起する旨の情報を乗場に設けられたアナウンス装置やディスプレイ装置から報知するような案内制御の変更に関する制御指令データを発生して乗場制御装置1及びかご制御装置2に送信して制御してもよい。さらに、戸近傍での待機の発生時状況情報と一致した場合は、例えば、戸開時の戸袋に乗客が引き込まれる事態を未然に防止するために、制御指令部16は、戸開速度を標準よりも下げるような戸開閉制御の変更に関する制御指令データを発生して乗場制御装置1及びかご制御装置2に送信して制御してもよい。またさらに、戸近傍に待機させないようにして、戸開時の戸袋に乗客が引き込まれる事態を未然に防止するために、制御指令部16は、引き込まれについての注意を喚起する旨の情報を乗場またはかご内に設けられたアナウンス装置やディスプレイ装置から報知するような案内制御の変更に関する制御指令データを発生して乗場制御装置1及びかご制御装置2に送信して制御してもよい。
また、2人乗り合わせの発生時状況情報と一致した場合は、例えば、乗り合わせを未然に防ぎ乗客の安心感を高めるために、制御指令部16は、不干渉時間を標準よりも短縮するような戸開閉制御の変更に関する制御指令データを発生して乗場制御装置1及びかご制御装置2に送信して制御する。また、同じ目的で、制御指令部16は、乗場に設けられた乗場呼び登録ボタンの操作による戸閉開始後の戸の反転を無効とするようなボタンの有効または無効制御の変更に関する制御指令データを発生して乗場制御装置1及びかご制御装置2に送信して制御してもよい。さらに、乗客の安心感を高めるために、制御指令部16は、かご内の照明を標準よりも明るくするような照明制御の変更に関する制御指令データを発生して乗場制御装置1及びかご制御装置2に送信して制御してもよい。またさらに、積み残しの発生時状況情報と一致した場合、例えば、次のかごの停止階でより多くの乗客が乗車できるようにかご内の乗客の配置を整えて、積み残しをなるべく防止するために、制御指令部16は、かご内の乗客の待機位置変更を促す旨の情報をかご内に設けられたアナウンス装置やディスプレイ装置から報知するような案内制御の変更に関する制御指令データを発生して乗場制御装置1及びかご制御装置2に送信して制御する。またさらに、一時降車の発生時状況情報と一致した場合は、例えば、次のかごの停止階で降車客がよりスムーズに降車できるようにかご内の乗客の配置を整えて、一時降車をなるべく防止するために、制御指令部16は、かご内の乗客の待機位置変更を促す旨の情報をかご内に設けられたアナウンス装置やディスプレイ装置から報知するような案内制御の変更に関する制御指令データを発生して乗場制御装置1及びかご制御装置2に送信して制御する。
また、乗り間違いの発生時状況情報と一致した場合は、例えば、乗り間違いを未然に防止するために、制御指令部16は、かごの方向などの情報を乗場に設けられたアナウンス装置やディスプレイ装置から報知するような案内制御の変更に関する制御指令データを発生して乗場制御装置1及びかご制御装置2に送信して制御する。また、降り間違いの発生時状況情報と一致した場合は、例えば、降り間違いを未然に防止するために、制御指令部16は、かごの停止階の階床などの情報をかご内に設けられたアナウンス装置やディスプレイ装置から報知するような案内制御の変更に関する制御指令データを発生して乗場制御装置1及びかご制御装置2に送信して制御する。
次に、状況検出部11により検出されるかごの状況の情報のうち、乗車人数、降車人数、戸開開始時乗客数、戸閉開始時乗客数、および、無乗降時間の検出に関し、第1、第2及び第3の検出方法について以下に説明する。
第1の検出方法として、かご毎に設けられ、かごの積載重量を計測する重量センサ(図示せず)の出力信号を利用して検出する方法がある。ここで、重量センサはかご内に設けられており、重量センサからの出力信号は、かご制御装置2から状況検出手段11及び事象検出手段12に出力される信号データに含まれる。この方法では、乗車人数は、例えば、かごの停止階での戸開開始時から戸閉開始時までの期間における最小重量と最大重量との差を、一人あたりの荷重(例えば、65kg)で割った値とする。詳細には、状況検出部11は、乗場制御装置1から戸開開始時及び戸閉開始時に関する信号データを受信し、かつ、重量センサから最小重量と最大重量に関する信号データを受信して、これらの信号データを利用して乗車人数を推定する。降車人数は、かごの停止階での戸開開始時の重量と、かごの停止階での戸開開始時から戸閉開始時までの期間における最小重量との差を、一人あたりの荷重で割った値とする。詳細には、乗場制御装置1から戸開開始時及び戸閉開始時に関する信号データを受信し、かつ、重量センサから最小重量と最大重量に関する信号データを受信して、これらの信号データを利用して降車人数を推定する。
上述した第1の検出方法により推定された乗車人数及び降車人数の値を利用して、戸閉開始時乗客数を、例えば、戸開開始時乗客数−降車人数+乗車人数として求めてもよいし、かごの停止階での戸閉開始時の重量を一人あたりの荷重で割った値としてもよい。また、戸開開始時乗客数は、かごの停止階での戸開開始時の重量を一人あたりの荷重で割った値としてもよいし、一つ前のかごの停止階での戸閉開始時乗客数を状況検出部11内に設けたメモリに記憶しておき、当該メモリから現在のかごの停止階における戸開開始時乗客数として読み出してもよい。なお、状況検出部11内に設けられたメモリは、事象検出部12などの他の領域に設けられてもよい。また、無乗降時間は、かごの停止階での戸閉開始時点より前において最後に重量が変化した時点を求め、その時点から戸閉開始時点までの時間とする。重量が変化した時点とは、一人あたりの荷重分だけ重量が増加または減少した時点としてもよいし、一人あたりの荷重分より小さい所定の重量分だけ重量が増加または減少した時点としてもよい。事象検出部12は、かご制御装置2からの信号データを受信して重量センサにより重量が変化したことを検出する。
第2の検出方法として、図2に図示される発光端子23a及び受光端子23bとから構成される光電センサ23を利用して検出する方法がある。当該検出方法を用いて乗車人数及び降車人数を求める方法を以下に説明する。
図4は、図2の光電センサ23を利用して乗車人数及び降車人数を検出する乗車人数及び降車人数検出処理を示すフローチャートである。図4において、状況検出部11により戸開開始時点であるかどうかが判定される(ステップS201)。状況検出部11により戸開開始時点であると判定された場合には、光電センサ23による感知信号がオン状態となっている時間を感知継続時間として計測する(ステップS202)。詳細には、感知信号がオフ状態からオン状態に変わってから、再びオフ状態に変わるまでの時間を1回の感知継続時間として計測する。次に、感知継続時間を乗客が乗場側の戸21を通過中の時間とみなし、感知継続時間から乗場側の戸21を通過した乗客の通過人数を推定する(ステップS203)。例えば、自然数i人の乗客が乗場側の戸21を通過するのに必要とする時間t(i)をあらかじめ定義し、感知継続時間tが1人の乗客が乗場側の戸21を通過するのに必要とする時間t(1)未満の場合は、乗客が乗場側の戸21を通過する人数が0人と推定する。また、感知継続時間tが1人の乗客が乗場側の戸21を通過するのに必要とする時間t(1)以上の場合は、以下の関係式が満たされるiを乗客が乗場側の戸21を通過する人数として推定する。
Figure 2013163569
次に、図4において、状況検出部11により戸閉開始時点であるかどうかが判定される(ステップS204)。戸閉開始時点でないと判定された場合は、ステップS202に戻る。すなわち、かごの停止階での戸開開始時から戸閉開始時までの期間における1回毎の感知継続時間が計測されることとなる。また、状況検出部11により戸閉開始時点であると判定された場合は、計測された各感知継続時間tにより推定された乗客の通過人数iを合計して合計通過人数を算出する(ステップS205)。次に、乗降車区分、すなわち、乗場側の戸21を通過した乗客が、乗車した乗車客のみであるか、降車した降車客のみであるか、あるいは、乗車客と降車客のいずれもが含まれているのかが、乗場呼びおよびかご呼びの登録状況に基づいて推定される(ステップS206)。例えば、かごの停止が乗場呼びのみへの応答による停止であれば乗車客のみと推定され、かごの停止がかご呼びのみへの応答による停止であれば降車客のみと推定され、かごの停止が乗場呼びとかご呼びの両方への応答による停止であれば乗車客と降車客のいずれもが含まれると推定される。
次に、図4において、ステップS205により推定された合計通過人数のうち、乗車人数と降車人数がそれぞれ何人ずつであるかを推定する(ステップS207)。例えば、ステップS206において、通過した乗客を乗車客のみと推定した場合は、乗車人数を合計通過人数とし、降車人数を0人とする。また、ステップS206において、通過した乗客を降車客のみと推定した場合は、乗車人数を0人とし、降車人数を合計通過人数とする。また、ステップS206において、通過した乗客を乗車客と降車客のいずれもが含まれると推定した場合には、例えば、各感知継続時間の間の時間、すなわち、光電センサ23の感知信号がオン状態からオフ状態に変わってから、再びオン状態に変わるまでの時間のうち、最も長いところを識別し、それより前の感知継続時間から推定した通過人数の合計を降車人数と推定し、それより後の感知継続時間から推定した通過人数の合計を乗車人数と推定する。
上述した光電センサ23を用いた第2の検出方法により推定された乗車人数及び降車人数の値を利用して、戸閉開始時乗客数を、例えば、戸開開始時乗客数−降車人数+乗車人数として求める。また、戸開開始時乗客数は、一つ前のかごの停止階での戸閉開始時乗客数を状況検出部11内に設けたメモリに記憶しておき、当該メモリから現在のかごの停止階における戸開開始時乗客数として読み出してもよい。なお、状況検出部11内に設けられたメモリは、事象検出部12などの他の領域に設けられてもよい。また、無乗降時間は、例えば、かごの停止階での戸閉開始時点より前において最後に発光端子23a及び受光端子23bとから構成される光電センサ23が感知した時点を求め、その時点から戸閉開始時点までの時間とする。
第3の検出方法として、重量センサを用いる第1の検出方法と光電センサ23を用いる第2の検出方法とを組み合わせる方法がある。例えば、第1の検出方法と第2の検出方法それぞれにおいて、乗車人数、降車人数、戸開開始時乗客数、戸閉開始時乗客数、および、無乗降時間を求め、各々、両者の値の平均を求める。あるいは、乗車人数、降車人数、戸開開始時乗客数、戸閉開始時乗客数、および、無乗降時間のうち、一部を第1の検出方法において求めた値を採用し、それ以外の項目を第2の検出方法において求めた値を採用することとしてもよい。
図5は、図1の事象発生履歴記憶部13において格納される事象発生履歴の例を示す表である。事象フィールド31は検出した事象の名称を示し、時刻フィールド32、階床フィールド33、停止前方向フィールド34、停止後方向フィールド35、応答区分フィールド36、乗場呼び応答時間フィールド37、かご呼び応答時間フィールド38、乗場呼び登録階フィールド39、かご呼び登録階フィールド40、戸開開始時乗客数フィールド41、戸閉開始時乗客数フィールド42、乗車人数フィールド43、降車人数フィールド44、戸閉操作フィールド45、無乗降時間フィールド46はそれぞれ、図3におけるステップS102で検出したかごの状況の情報の各項目の値を示す。直前の戸開開始時点で検出したかごの状況の情報を記録する事象の場合は、一部の項目が検出されないので、それらの項目に対応するフィールドは空欄とする。
図6は、図1の発生時状況抽出部14により実行される事象別の発生時状況情報を抽出する発生時状況情報抽出処理を示すフローチャートである。発生時状況抽出部14は、所定の各事象について本処理を実行する。図6において、ステップS301では、図5に示す事象発生履歴のうち、事象フィールド31の値が当該事象に該当する履歴を抽出し、抽出した履歴を用いて、事象フィールド31以外の各フィールドについて値別の度数を計数し、かごの状況の情報の項目別度数分布を算出する。階床フィールド33、停止前方向フィールド34、停止後方向フィールド35、応答区分フィールド36、乗場呼び登録階フィールド39、かご呼び登録階フィールド40、戸閉操作フィールド45は個々の値別に度数を計数する。応答区分フィールド36、乗場呼び登録階フィールド39、かご呼び登録階フィールド40については、値が複数含まれる場合があり、値が複数含まれている履歴は、それぞれの値の度数にカウントする。値が時刻または時間を示す、時刻フィールド32、乗場呼び応答時間フィールド37、かご呼び応答時間フィールド38、無乗降時間フィールド46については、値をいくつかの範囲に分け、範囲毎の度数を計数する。時刻フィールド32であれば、例えば、0時00分00秒〜0時59分59秒、1時00分00秒〜1時59分59秒、…といったように、1時間毎の24の範囲に分ける。値が人数を示す、戸開開始時乗客数フィールド41、戸閉開始時乗客数フィールド42、乗車人数フィールド43、降車人数フィールド44については、個々の値別の度数を計数することとしてもよいし、値をいくつかの範囲に分けて範囲毎の度数を計数することとしてもよい。ステップS302では、ステップS301で算出した項目別度数分布に基づき、各項目について、度数が所定の基準値を超えている項目値または項目値の範囲を抽出する。基準値は、例えば、当該事象の全履歴数に対する所定の割合としてもよいし、あらかじめ定めた固定値としてもよい。
図7は、図6の抽出された発生時状況情報の例を示す表である。図7は、発生時状況情報記憶部15に格納される発生時状況情報の例を示す図である。事象フィールド51は事象の名称を示し、その他のフィールドは、事象発生履歴(図5)の同名のフィールドの値について、ステップS108で抽出した値または値の範囲を示す。空欄の場合は、ステップS108で、度数が所定の基準値を超えている値または値の範囲がなかったことを示す。図7に示した例では、「駆け込み」については、時刻フィールド52、乗場呼び応答時間フィールド57、戸閉開始時乗客数フィールド62、戸閉操作フィールド65以外のフィールドは該当する値または値の範囲がなかったことを表している。また、「戸近傍での待機」の階床フィールド53は、該当する値として「1F」と「4F」の2つがあったことを表している。
以上の実施形態に係るエレベーター制御装置10によれば、所定の事象が発生しやすいかごの状況の情報を検出することができる。このため、かごの状況に応じて実行することが望ましい制御変更を識別することができ、乗客の事故や誤った行動を未然に防止する制御変更機能を効果的に動作させることができる。
また、以上の実施形態に係るエレベーター制御装置10によれば、かご毎に、戸開開始時点と戸閉開始時点における、かごの状態や乗客の乗降状況などのかごの状況の情報を検出するので、かごの状況をより細かい精度で検出することができる。従って、より精度良く、実行することが望ましい制御変更機能を識別することができる。
また、以上の実施形態に係るエレベーター制御装置10によれば、制御に関する信号と、従来のエレベーターシステムに標準的に設けられている光電センサ23の計測結果とに基づいてかごの状況の情報を検出するので、あらたに撮像装置などを必要とせず、エレベーターシステムの詳細な状況を検出できる。このため、低いコストで精度良く、かごの状況に応じて実行することが望ましい制御変更機能を識別することができる。
第2の実施形態.
第1の実施形態に係るエレベーター制御装置10は、所定のすべての事象について、発生時状況情報を抽出して記憶し、現在のかごの状況の情報との比較対象としている。しかし、所定の一部の事象が生じにくく、当該事象を未然に防止する制御変更の必要性が低い場合もある。そこで、本発明の第2の実施形態に係るエレベーター制御装置10Aは、上述のような場合において、乗客の事故や誤った行動を未然に防止する制御変更機能をさらに効果的に機能させることを可能とするものである。
図8は、本発明の第2の実施形態に係るエレベーター制御装置10A及びその周辺の構成要素を示すブロック図である。図8に示すエレベーター制御装置10Aは、図1に示すエレベーター制御装置10と比較して、発生時状況抽出部14の代わりに発生時状況抽出部14Aを備え、さらに、発生時状況抽出部14Aの前段に発生多寡判定部17を備えたことを特徴とする。図8において、発生多寡判定部17は、事象発生履歴記憶部13に格納されている事象発生履歴に基づいて、事象毎に発生が多いか少ないかを判定する。発生時状況抽出部14Aは、発生多寡判定部17によって発生が多いと判定された事象について、事象発生履歴記憶部13に格納されている事象発生履歴に基づいて、事象別及び状況別に、発生度数が所定の基準値を超えている項目値を抽出する。
以上のように構成されたエレベーター制御装置10Aの動作及び作用について以下に説明する。
図9は、図8のエレベーター制御装置10Aにより実行されるエレベーター制御処理を示すフローチャートである。図9において、各かごについて、一定時間毎、または、乗場制御装置1およびかご制御装置2からの信号データが一定量に達する毎に処理が開始される。図9において、ステップS401〜ステップS407の処理は、図3に示すフローチャートのステップS101〜ステップS107の処理と同一であり、ステップS410〜ステップS413の処理は、図3に示すフローチャートのステップS109〜ステップS112の処理と同一であるので、それらの各処理の説明は省略する。
発生多寡判定部17は、事象発生履歴記憶部13に格納されている事象発生履歴に基づいて、事象毎に発生が多いか少ないかを判定する(ステップS408)。詳細には、事象別に、発生履歴数を計数してあらかじめ設定した判定基準値と比較し、発生履歴数が判定基準値を超えている場合には当該事象は発生が多いと判定し、判定基準値以下の場合には当該事象は発生が少ないと判定する。基準値は、例えば、エレベーターシステムの階床数やかご内定員、エレベーターシステムが設置される建物の用途や地域、エレベーターシステムの利用頻度といったエレベーターシステムの属性の全部または一部が同じである他の複数のエレベーターシステムの事象発生履歴データからあらかじめ求めた平均発生数とする。
発生時状況抽出部14Aは、ステップS408で発生が多いと判定された事象について、事象発生履歴記憶部13に格納されている事象発生履歴に基づいて、事象別及び状況別に、発生度数が所定の基準値を超えている項目値を抽出する(ステップS409)。対象となる各事象について、図6に示すフローチャートの処理を実行する。
以上の実施形態に係るエレベーター制御装置10Aによれば、エレベーターシステムにおける事象毎の発生多寡も考慮して、エレベーターシステムのかごの状況に応じて実行することが望ましい制御変更機能を識別することができる。従って、エレベーターシステムのかごの状況に応じて、乗客の事故や誤った行動を未然に防止する制御変更機能をさらに効果的に動作させることができる。
以上詳述したように、本発明に係るエレベーター制御装置によれば、エレベーターシステムのかごの状況に応じて実行することが望ましい制御変更機能を識別することが可能となる。従って、乗客の事故や誤った乗客の行動を未然に防止する制御変更機能をより効果的に機能させることができる。
1 乗場制御装置、2 かご制御装置、10、10A エレベーター制御装置、11 状況検出部、12 事象検出部、13 事象発生履歴記憶部、14、14A 発生時状況抽出部、15 発生時状況記憶部、16 制御指令部、17 発生多寡判定部、21 乗場側の戸、22 三方枠、23、24 光電センサ、23a、24a 発光端子、23b、24b 受光端子。

Claims (5)

  1. 少なくとも1つのかごと、前記かごに対応して設けられかつ乗客が出入りするために開閉する戸とを備えたエレベーターシステムを制御するエレベーター制御装置であって、
    各階の乗場毎に設けられ、乗客が前記かごの呼び出しを設定したことに応答して、前記かごの動作に係る状況及び前記かごの乗降車に係る事象を検出する情報を含む第1の信号データを発生しかつ前記かごの動作を制御する乗場制御手段と、
    前記かご毎に設けられ、乗客が行先の階床を設定したことに応答して、前記かごの動作に係る状況及び前記かごの乗降車に係る事象を検出する情報を含む第2の信号データを発生しかつ前記かごの動作を制御するかご制御手段と、
    前記第1の信号データ及び前記第2の信号データを受信して解析することにより、前記状況の情報を検出する状況検出手段と、
    前記第1の信号データ及び前記第2の信号データを受信して解析することにより、前記所定の事象の発生を検出する事象検出手段と、
    前記所定の事象の発生時において前記状況検出手段により検出された前記状況の情報を、事象別及び状況別に事象発生履歴として格納する事象発生履歴記憶手段と、
    前記所定の事象の発生度数が所定の基準を超えている項目値を、事象別及び状況別に、発生時状況情報として格納する発生時状況記憶手段と、
    前記事象発生履歴記憶手段に格納されている前記事象発生履歴に基づいて、事象別及び状況別に、発生度数が所定の基準値を超えている項目値を前記発生時状況情報として抽出して前記発生時状況記憶手段に格納する発生時状況抽出手段と、
    前記発生時状況記憶手段に格納された前記発生時状況情報と前記状況検出手段により検出された前記状況の情報とを比較し、一致した状況の情報の事象に対応する制御変更機能を実行するように、制御指令データを発生して前記かご制御手段及び前記乗場制御手段に送信する制御指令手段を備えたことを特徴とするエレベーター制御装置。
  2. 前記事象発生履歴記憶手段に格納された前記事象発生履歴に基づいて、前記事象発生履歴の事象発生履歴数をあらかじめ設定した判定基準値と比較して判定する発生多寡判定手段をさらに備え、
    前記発生時状況抽出手段は、前記発生多寡判定手段により前記事象発生履歴数が前記判定基準値よりも大きいと判定された事象について、事象別及び状況別に、発生度数が前記所定の基準値を超えている項目値を発生時状況情報として抽出することを特徴とする請求項1記載のエレベーター制御装置。
  3. 前記状況検出手段は、前記戸が開閉する毎に、前記かごの状況の情報を検出することを特徴とする請求項1または2記載のエレベーター制御装置。
  4. 前記状況検出手段は、前記第1の信号データ及び前記第2の信号データと、前記かごの出入り口に設けられた光電センサの計測結果とに基づいて、前記かごの状況の情報を検出することを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか1つに記載のエレベーター制御装置。
  5. 前記所定の事象は、駆け込み、戸近傍での待機、2人乗り合わせ、積み残し、一時降車、乗り間違い、降り間違いのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか1つに記載のエレベーター制御装置。
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