JP2013162731A - 電動機 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の電磁鋼板が積層されるとともに、周方向に分割されたステータコアと周方向に分割されたロータコアとの少なくとも一方を備える電動機において、これらの剛性低下を抑制すること。
【解決手段】電動機は、複数のステータ小片2Pが環状に配置された第1環状体2Rが複数積層されるとともに、隣接する第1環状体2Rは、その周方向においてステータ小片2Pが隣接する部分2SPが異なるステータコア2と、複数のロータ小片3Pが環状に配置された第2環状体3Rが複数積層されるとともに、隣接するロータ小片3Pは、その周方向においてロータ小片3P同士が隣接する部分3SPが異なるロータコア3と、の少なくとも一方を含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、電磁鋼板を積層したステータコアとロータコアとの少なくとも一方を備える電動機に関する。
珪素鋼板等の電磁鋼板を積層して電動機のステータコアとする技術がある。例えば、特許文献1には、圧延によって形成された磁性板からなる円環状のコア板には放射方向に突極が突出形成され、このコア板を複数枚積層した積層コアにおいて、この積層コアは複数に分割された分割コアを円環状に配列して形成され、かつ上記分割コアは各々前記突極の突出方向と前記磁性板の圧延方向が略一致するように構成してなるモータの積層コアが記載されている。
実開平6−48350号公報
分割コアを円環状に配列した場合、分割コア同士が隣接する部分には隙間が生じる。積層コアの積層方向に分割コア同士が隣接する部分が連続する場合、積層コアの剛性が低下する可能性がある。特許文献1には、分割コア同士が隣接する部分については言及がなく、改善の余地がある。
本発明は、複数の電磁鋼板が積層されるとともに、周方向に分割されたステータコアと周方向に分割されたロータコアとの少なくとも一方を備える電動機において、これらの剛性低下を抑制することを目的とする。
本発明は、複数の電磁鋼板を積層したステータコアと複数の電磁鋼板を積層したロータコアとの少なくとも一方を有する電動機において、複数の第1電磁鋼板が環状に配置された第1環状体が複数積層されるとともに、隣接する前記第1環状体は、その周方向において前記第1電磁鋼板同士が隣接する隣接部分が異なるステータコアと、複数の第2電磁鋼板が環状に配置された第2環状体が複数積層されるとともに、隣接する前記第2環状体は、その周方向において前記第2電磁鋼板同士が隣接する隣接部分が異なるロータコアと、の少なくとも一方を含むことを特徴とする電動機である。
第1電磁鋼板を組み合わせた第1環状体又は第2電磁鋼板を組み合わせた第2環状体を積層方向に向かって回し積みしてステータコア又はロータコアとすることにより、周方向に分割した構造のステータコア又はロータコアにおいて、周方向において第1電磁鋼板同士又は第2電磁鋼板同士の隣接部分の位置を、第1環状体又は第2環状体の積層方向に向かって異ならせている。このようにすることで、ステータコア又はロータコアの中心軸の方向からステータコア又はロータコアを見た場合に、隣接部分が中心軸の方向に揃うことを回避できる。このため、ステータコア又はロータコアは、周方向に分割した構造であっても、剛性低下を抑制できる。
本発明において、前記第1電磁鋼板の数は、前記ステータコアが有するスロットの数をNとすると2以上N/2以下であることが好ましい。第1電磁鋼板の数をこのような範囲とすることで、第1電磁鋼板の数は過大にならないので、ステータコアの組立ての手間を軽減できる。
本発明において、前記ステータコアの相数をMとした場合、前記ステータコアの中心軸の方向から前記ステータコアを見た場合に、前記ステータコアは、1個の前記第1電磁鋼板あたりの領域が、前記ステータコアの複数の前記隣接部分によって相数Mの倍数に等分割されることが好ましい。このようにすることで、第1電磁鋼板同士の隣接部分を、ステータコアの各相に対して均一に配置できるので、第1電磁鋼板同士の隣接部分に生ずる隙間による磁気バランスの低下をより効果的に抑制することができる。
本発明において、前記電動機が、前記ステータコアと前記ロータコアとの両方を備える場合、前記第1電磁鋼板及び前記第2電磁鋼板は、同一の金型を用いて同時にプレス成形されることが好ましい。このようにすることで、高価な金型費用を抑制することができるとともに、打ち抜きに要する工数も低減できるので、ステータコア2及びロータコア3並びにこれらを用いた電動機の製造コストを低減することができる。
本発明において、前記第1電磁鋼板及び前記第2電磁鋼板は接着鋼板であることが好ましい。このようにすることで、第1電磁鋼板同士及び第2電磁鋼板同士を固定する際には、溶接又はカシメ等が不要になる。その結果、磁気特性の低下を抑制しつつ、ステータコア及びロータを製造することができ、さらに、電磁鋼板同士の固定力が高いためにステータコア及びロータの剛性低下を抑制できるので、これらを用いた電動機の性能低下を抑制できる。
本発明において、前記電動機は、ダイレクトドライブモータであることが好ましい。この電動機は、上述したステータコアとロータコアとの少なくとも一方を有しているので、高トルク、低振動のダイレクトドライブモータを低コストで提供することができる。
本発明において、前記電動機は、バリアブルリラクタンスモータであることが好ましい。この電動機は、上述したステータコアとロータコアとの少なくとも一方を有しているので、高トルク、低振動のバリアブルリラクタンスモータを低コストで提供することができる。これは、バリアブルリラクタンスモータは、ロータコアとステータコアとの間に作用する吸引力が大きいが、上述したステータコア、ロータコアは、剛性低下を最小限に抑制できるので、ロータコアとステータコアとの間に作用する吸引力による振動の増加をより効果的に抑制することができる。
本発明は、複数の電磁鋼板が積層されるとともに、周方向に分割されたステータコアと周方向に分割されたロータコアとの少なくとも一方を備える電動機において、これらの剛性低下を抑制することができる。
図1は、本実施形態に係る電動機の内部構造を示す図である。 図2は、本実施形態に係る電動機が有するステータコア及びロータコアの平面図である。 図3は、ステータコアが有するステータ小片を示す平面図である。 図4は、本実施形態に係る電動機が有するステータコアの側面図である。 図5は、ロータコアが有するロータ小片を示す平面図である。 図6は、本実施形態に係る電動機が有するロータコアの側面図である。 図7は、本実施形態に係る電動機が有するステータコアにおける隣接位置の配置を説明するための平面図である。 図8は、図7の矢印Aで示す方向から図7に示すステータコアを見た状態を示す側面図である。 図9は、電磁鋼板からステータ小片及びロータ小片を加工する際の概略図である。
以下、この発明を実施するための形態(以下、実施形態という)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る電動機の内部構造を示す図である。本実施形態において、電動機1は、ダイレクトドライブ(DD:Direct Drive)モータであるが、電動機1の種類はこれに限定されるものではない。例えば、電動機1は、VR(Variable Reluctance)モータであってもよい。電動機1は、インナーロータ型であるが、電動機1の構造はこれに限定されるものではなく、アウターロータ型であってもよい。
電動機1は、ステータコア2と、ロータコア3とを含む。本実施形態において、電動機1は、さらに、ハウジングベース4と、ロータフランジ5と、軸受7とを含む。ステータコア2は、電磁鋼板が複数積層された環状の構造体である。ロータコア3は、電磁鋼板が複数積層された環状の構造体である。電動機1は、インナーロータ型であるため、ロータコア3は、ステータコア2の径方向内側に配置される。
ステータコア2は、ボルト6Sによってハウジングベース4に取り付けられて、これに支持される。ロータコア3は、筒状の構造体であるロータフランジ5の外周部5Sに配置されて、ボルト6Rによってロータフランジ5に取り付けられる。ステータコア2は、複数のスロットに配置された複数のコイルを備えており、各コイルに電力が順次供給されることによってロータコア3を回転させる。ロータフランジ5には、電動機1の駆動対象が連結されている。ステータコア2は、ロータフランジ5に取り付けられたロータコア3を回転させることにより、ロータフランジ5を介して、前述した駆動対象を駆動する。
ロータフランジ5には、軸受7の外輪7Aが外輪取付具8を介してボルト9で取り付けられる。軸受7の内輪7Bは、ハウジングベース4に内輪取付具10を介してボルト11で取り付けられる。このような構造により、ロータフランジ5は、軸受7を介してハウジングベース4に回転自在に支持される。このとき、軸受7の内輪7B及びロータフランジ5は、電動機1の回転中心軸Zrを中心として回転する。
本実施形態において、軸受7は、クロスローラ軸受である。クロスローラ軸受は、内輪と外輪との間に、ころを直交させて配列した軸受である。クロスローラ軸受は、ころと内輪及び外輪との転がり面は線接触である。クロスローラ軸受は、アキシアル荷重とモーメント荷重との両方を受けることができる。このように、クロスローラ軸受である軸受7は、ロータフランジ5とハウジングベース4との間に設けられ、ロータフランジ5を回転可能に支持するとともに、ロータフランジ5からのアキシアル荷重及びラジアル荷重を受ける。なお、軸受7は、クロスローラ軸受に限られるものではない。
ハウジングベース4は、一端部がロータフランジ5の径方向内側に配置される。ハウジングベース4の一端部には、レゾルバを取り付けるための円筒形状の部材であるレゾルバ支持体12が取り付けられる。レゾルバ13は、静止系であるハウジングベース4と、回転系であるロータフランジ5との間に配置される。そして、レゾルバ13は、ロータコア3及びロータフランジ5の回転角度を検出する。次に、ステータコア2及びロータコア3の構造についてより詳細に説明する。
図2は、本実施形態に係る電動機が有するステータコア及びロータコアの平面図である。図3は、ステータコアが有するステータ小片を示す平面図である。図4は、本実施形態に係る電動機が有するステータコアの側面図である。図5は、ロータコアが有するロータ小片を示す平面図である。図6は、本実施形態に係る電動機が有するロータコアの側面図である。図6では、ロータコア3の外周部に形成されているティース3Tを省略している。まず、ステータコア2について説明する。
ステータコア2は、第1環状体2Rが複数積層された構造体である。第1環状体2Rは、図3に示す、第1電磁鋼板としてのステータ小片2Pが環状に配置されて組み合わされた構造体である。図3に示すように、ステータ小片2Pは、円弧状の本体部分2PBと、本体部分2PBの内周部から突出する複数のティース2Tとを有している。複数のステータ小片2Pは、本体部分2PBの両方の端部2PTが組み合わされて、第1環状体2Rとなる。また、図2、図3に示すように、ステータ小片2Pは、図1に示すボルト6Sが貫通するボルト孔2Hを複数有している。
本実施形態において、第1環状体2Rは、4個のステータ小片2Pを有する。すなわち、ステータ小片2Pは、第1環状体2Rを一体構造とした場合に、これを4分割した部材である。第1環状体2Rは、上述した通り環状の構造体であって、その中心軸、すなわちステータコア2の中心軸は、電動機1の回転中心軸Zrと一致する。第1環状体2Rにおいて、ステータ小片2P同士が隣接する部分(隣接部分)2SP同士とステータコア2の中心軸、すなわち回転中心軸Zrとがなす角(中心角)の大きさは、90度になる。すなわち、ステータ小片2Pの一方の端部2PTと、回転中心軸Zrと、他方の端部2PTとを結んだ線分がなす角度は、90度になる。
ステータ小片2Pの数は、ステータコア2が有するスロット2Sの数をNとすると、2以上N/2以下とすることが好ましい。このようにすることで、ティース2Tの途中でステータコア2が分断される可能性を回避できる。また、上述した範囲であれば、ステータ小片2Pの数が過大にならないので、ステータコア2の組立ての手間を軽減できる。ステータ小片2Pは、いずれも同形状とすることが好ましい。このようにすれば、部品点数を少なくすることができる。このため、ステータ小片2Pの一方の端部2PTと、回転中心軸Zrと、他方の端部2PTとを結んだ線分がなす角度の倍数が360度となるようにすることが好ましい。
本実施形態において、1個のステータ小片2Pは、6個のティース2Tを有する。したがって、4個のステータ小片2Pを有する第1環状体2Rは、24個のティース2Tを有する。隣接するティース2Tの間は、スロット(溝)2Sとなる。4個のステータ小片2Pが組み合わされた第1環状体2Rは、24個のスロット2Sを有する。ステータコア2は、複数の第1環状体2Rが積層されるので、ティース2Tとスロット2Sとをそれぞれ24個ずつ有する。ステータコア2は、それぞれのティース2Tの周りにコイルが巻き回されて、ステータとなる。
図4に示すように、ステータコア2が有する積層された複数の第1環状体2Rのうち、隣接する第1環状体2Rは、その周方向(図2から図4の矢印Cで示す方向)において、第1環状体2Rを形成するステータ小片2P同士の隣接部分2SPが異なっている。このように、本実施形態では、複数のステータ小片2Pを有する第1環状体2Rを積層方向(図4の矢印Lで示す方向)に向かって回し積みして隣接部分2SPをステータコア2の周方向に対してずらしている。次に、ロータコア3について説明する。
ロータコア3は、第2環状体3Rが複数積層された構造体である。第2環状体3Rは、図5に示す、第2電磁鋼板としてのロータ小片3Pが環状に配置されて組み合わされた構造体である。図5に示すように、ロータ小片3Pは、円弧状の本体部分3PBと、本体部分3PBの外周部から突出する複数のティース3Tとを有している。複数のロータ小片3Pは、本体部分3PBの両方の端部3PTが組み合わされて、第2環状体3Rとなる。また、図2、図5に示すように、ロータ小片3Pは、図1に示すボルト6Rが貫通するボルト孔3Hを複数有している。
本実施形態において、第2環状体3Rは、4個のロータ小片3Pを有する。すなわち、ロータ小片3Pは、第2環状体3Rを一体構造とした場合に、これを4分割した部材である。第2環状体3Rは、上述した通り環状の構造体であって、その中心軸であるロータコア3の中心軸は、電動機1の回転中心軸Zrと一致する。第2環状体3Rにおいて、ロータ小片3P同士が隣接する部分(隣接部分)3SP同士とロータコア3の回転中心軸Zrとがなす角(中心角)の大きさは、90度になる。すなわち、ロータ小片3Pの一方の端部3PTと、回転中心軸Zrと、他方の端部3PTとを結んだ線分がなす角度は、90度になる。
ロータ小片3Pの数は、ロータコア3が有するティース3Tの数をJとすると、2以上J/2以下とすることが好ましい。このようにすることで、ティース3Tの途中でロータコア3が分断される可能性を回避できる。また、上述した範囲であれば、ロータ小片3Pの数が過大にならないので、ロータコア3の組立ての手間を軽減できる。ロータ小片3Pは、いずれも同形状とすることが好ましい。このようにすれば、部品点数を少なくすることができる。このため、ロータ小片3Pの一方の端部3PTと、回転中心軸Zrと、他方の端部3PTとを結んだ線分がなす角度の倍数が360度となるようにすることが好ましい。
本実施形態において、1個のロータ小片3Pは、20個のティース2Tを有する。したがって、4個のロータ小片3Pを有する第2環状体3Rは、80個のティース3Tを有する。隣接するティース3Tの間は、スロット(溝)3Sとなる。ロータコア3は、複数の第2環状体3Rが積層されるので、80個のティース3Tを有することになる。
図6に示すように、ロータコア3が有する積層された複数の第2環状体3Rのうち、隣接する第2環状体3Rが、その周方向(図2、図5、図6の矢印Cで示す方向)において、第2環状体3Rを形成するロータ小片3P同士の隣接部分3SPが異なっている。このように、本実施形態では、複数のロータ小片3Pを有する第2環状体3Rを積層方向(図6の矢印Lで示す方向)に向かって回し積みして隣接部分3SPをロータコア3の周方向に対してずらしている。
上述したように、本実施形態は、ステータ小片2Pを組み合わせた第1環状体2Rを積層方向に向かって回し積みしてステータコア2とすることにより、周方向に分割した構造(分割構造)のステータコア2において、周方向における隣接部分2SPの位置を積層方向に向かって異ならせている。同様に、ロータ小片3Pを組み合わせた第2環状体3Rを積層方向に向かって回し積みしてロータコア3とすることにより、分割構造のロータコア3において、周方向における隣接部分3SPの位置を積層方向に向かって異ならせている。このようにすることで、回転中心軸Zrの方向からステータコア2及びロータコア3を見た場合に、隣接部分2SP、3SPが回転中心軸Zrの方向に揃うことを回避できる。このため、ステータコア2及びロータコア3は、分割構造であっても、剛性低下を最小限に抑制できる。その結果、ロータコア3とステータコア2との間に作用する吸引力による振動の増加を抑制することができる。これは、前述した吸引力が大きいVRモータにおいて特に有利である。
また、分割構造のステータコア2及びロータコア3において周方向における隣接部分2SP、3SPの位置を積層方向に向かって異ならせることにより、ステータコア2による磁気回路及びロータコア3による磁気回路を3次元的に形成することができる。その結果、隣接部分2SP、3SPの隙間に起因する磁気抵抗の増加を低減できるので、電動機1のトルクの低下を抑制することができる。また、分割構造のステータコア2は、隣接部分2SPの周方向における位置を積層方向に向かって異ならせているので、ステータコア2の特定の相で隣接部分2SPの影響が増加することを抑制できる。その結果、磁気バランスの低下を抑制できるので、トルクリップル及び振動を抑制することができる。
また、本実施形態は、ステータ小片2Pを組み合わせた第1環状体2Rを積層方向に向かって回し積みしてステータコア2とするとともに、ロータ小片3Pを組み合わせた第2環状体3Rを積層方向に向かって回し積みしてロータコア3としている。このようにすることで、電磁鋼板の板厚のばらつきを吸収することができるので、積層方向におけるステータコア2及びロータコア3の寸法のばらつきを低減することができる。
溶接又はカシメ等を用いて電磁鋼板を接合すると、接合部分で磁束が乱れることがある。このため、本実施形態において、ステータ小片2P及びロータ小片3Pは電磁鋼板を用いるが、接着鋼板を用いることが好ましい。このようにすることで、ステータ小片2P同士及びロータ小片3P同士を固定する際には、溶接又はカシメ等が不要になる。その結果、磁気特性の低下を抑制しつつ、ステータコア2及びロータコア3を製造することができ、さらに、電磁鋼板同士の固定力が高いためにステータコア2及びロータ3の剛性低下を抑制できる。このため、ステータコア2及びロータ3を用いることにより、電動機1の性能低下を抑制できる。
図7は、本実施形態に係る電動機が有するステータコアにおける隣接位置の配置を説明するための平面図である。図8は、図7の矢印Aで示す方向から図7に示すステータコアを見た状態を示す側面図である。このステータコア2は、A相、B相及びC相を備えているので、相数は3である。図7に示す例では、回転中心軸Zrから反時計回りにA相、B相、C相の順にこれらの相が繰り返される。ステータコア2は、スロット2S及びティース2Tをそれぞれ24個有するので、A相、B相及びC相をそれぞれ8個ずつ有する。
図8に示すように、ステータコア2は、3個の第1環状体2Ra、2Rb、2Rcをこの順に順次積層したものである。第1環状体2Raは4個のステータ小片2Paを有し、第1環状体2Rbは4個のステータ小片2Pbを有し、第1環状体2Rcは4個のステータ小片2Pcを有している。第1環状体2Ra、2Rb、2Rcは、それぞれ4個の隣接部分2SPa、2SPb、2SPcを有している。次において、第1環状体2Ra、2Rb、2Rcを区別する必要がない場合は、第1環状体2Rという。また、ステータ小片2Pa、2Pb、2Pcを区別する必要がない場合は、ステータ小片2Pという。また、隣接部分2SPa、2SPb、2SPcを区別する必要がない場合は、隣接部分2SPという。
ステータコア2の相数をM、ステータコア2を形成する1個の第1環状体2Rが有するステータ小片2Pの数をKとしたとき、独立の隣接部分2SP、すなわち、隣接する第1環状体2Rの間で隣接部分2SPが重ならないものの総数を、ステータコア2全体でK×Mの倍数とする。このようにすることで、隣接する第1環状体2Rの隣接部分2SP同士が重なる部分はなくなるので、ステータコア2が有するすべての隣接部分2SPをステータコア2全体に分散させることができる。その結果、隣接部分2SP同士の隙間による磁気バランスの低下が抑制できるので、トルクリップル及び振動を抑制することができる。
また、ステータコア2の中心軸、すなわち回転中心軸Zr方向からステータコア2を見た場合において、積層された第1環状体2Rの間において周方向に隣接する隣接部分2SP同士と回転中心軸Zrとがなす角(中心角)の大きさが等しいことが好ましい。図7に示す例では、隣接する第1環状体2Ra、2Rb間において、周方向に隣接する隣接部分2SPa、2SPbと回転中心軸Zrとがなす中心角θ1と、隣接する第1環状体2Rb、2Rc間において周方向に隣接する隣接部分2SPb、2SPcと回転中心軸Zrとがなす中心角θ2とが等しい。さらに、隣接する第1環状体2Rb、2Rc間において周方向に隣接する隣接部分2SPb、2SPcと回転中心軸Zrとがなす中心角θ2と、第1環状体2Rc、2Ra間において周方向に隣接する隣接部分2SPc、2SPaと回転中心軸Zrとがなす中心角θ3とが等しい。このことは、ステータコアの中心軸、すなわち回転中心軸Zr方向からステータコア2を見た場合に、ステータコア2は、1個のステータ小片2Pあたりの領域が、複数の隣接部分2SPによって相数Mの倍数に等分割されるということになる。ステータコア2の周方向全体にわたって上述した関係が成立することにより、すべての隣接部分2SPを、ステータコア2の各相(A相、B相、C相)に対して均一に配置できるので、前述した隙間による磁気バランスの低下をより効果的に抑制することができる。
なお、本実施形態では、θ1=θ2=θ3=30度である。上述したように、本実施形態において、隣接部分2SP同士と回転中心軸Zrとがなす角の大きさは90度であり、相数Mは3である。したがって、本実施形態においては、回転中心軸Zr方向からステータコア2を見た場合に、1個のステータ小片2Pあたりの領域が、複数の隣接部分2SPによって均等に3分割されている。また、本実施形態において、隣接部分2SPは、ステータコア2の各相(A相、B相、C相)の間に配置される。
ロータコア3については、ロータコア3の中心軸、すなわち回転中心軸Zr方向からロータコア3を見た場合に、積層された第2環状体3R間において周方向に隣接する隣接部分3SP同士と回転中心軸Zrとがなす角(中心角)の大きさが周方向全域にわたって等しいことが好ましい。このようにすることで、隣接する第2環状体3Rの隣接部分3SPをロータコア3全体に分散させることができる。その結果、隣接部分3SP同士の隙間による磁気特性の低下が抑制される。なお、本実施形態では、前述した中心角が22.5度になっている。したがって、本実施形態においては、回転中心軸Zr方向からロータコア3を見た場合に、1個のロータ小片3Pあたりの領域が、複数の隣接部分3SPによって均等に4分割されている。
図9は、電磁鋼板からステータ小片及びロータ小片を加工する際の概略図である。本実施形態においては、ステータコア2及びロータコア3をともに分割構造とすることにより、ステータ小片2Pとロータ小片3Pとを同一の金型を用いて同時にプレス成形して電磁鋼板20から打ち抜くことができる。その結果、高価な金型費用を抑制することができるので、ステータコア2及びロータコア3並びにこれらを用いた電動機1の製造コストを低減することができる。
また、一般にVRモータは、ロータコア3とステータコア2とのエアギャップを小さく設定する。一体型のロータコア3と一体型のステータコア2とを電磁鋼板20から共取りする場合、エアギャップを大きく設定する、ロータコア3とステータコア2とのエアギャップに対応する部分を後加工(例えば、研磨)する等が考えられる。しかし、エアギャップを大きくすると電動機1のトルクが低減し、後加工する場合は製造コストが上昇する。ロータコア3とステータコア2とを別々にプレス加工で打ち抜く場合、環状の中心部分が無駄になるので材料利用率が低下し、製造コストを低減することが困難になる。
本実施形態は、ステータコア2及びロータコア3をともに分割構造とすることにより、図9に示すように、ステータ小片2Pとロータ小片3Pとを同じ電磁鋼板から共取りすることができる。このため、ロータコア3とステータコア2とのエアギャップが小さい場合でも打ち抜きが可能になるので、高トルクの電動機1を低コストで製造することができる。
このように、本実施形態は、高トルク、低振動のDDモータ、VRモータその他のモータ(電動機)を低コストで提供することができる。
以上、本実施形態について説明したが、上述した内容に本実施形態が限定されるものではない。また、上述した実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。
上述した実施形態においては、ステータ小片2Pを組み合わせた第1環状体2Rを積層方向に向かって回し積みしてステータコア2とするとともに、ロータ小片3Pを組み合わせた第2環状体3Rを積層方向に向かって回し積みしてロータコア3としたが、これに限定されない。例えば、ステータコア2とロータコア3との少なくとも一方を、電磁鋼板の小片を組み合わせた環状体を積層方向に向かって回し積みして製造すればよい。ステータコア2とロータコア3との少なくとも一方を、電磁鋼板の小片を組み合わせた環状体を積層方向に向かって回し積みすることにより、ステータコア2及びロータコア3の剛性低下及び磁気特性の低下等をより効果的に抑制できる。
上述した実施形態においては、ステータコア2のスロット2Sの数を24、ロータコア3のティース3Tの数を80としたが、これに限定されるものではなく、適宜変更することができる。また、ステータ小片2Pの個数及びロータ小片3Pの個数も上述した実施形態のものには限定されず、これらは適宜変更することができる。
1 電動機
2 ステータコア
2P、2Pa、2Pb、2Pc ステータ小片
2S スロット
2T ティース
2H ボルト孔
2R、2Ra、2Rb、2Rc 第1環状体
2PB 本体部分
2PT 端部
2SP、2Pa、2Pb、2Pc 隣接部分
3 ロータコア
3T ティース
3H ボルト孔
3P ロータ小片
3PB 本体部分
3PT 端部
3R 第2環状体
3SP 隣接部分
4 ハウジングベース
5 ロータフランジ
5S 外周部
6R、6S ボルト
7 軸受
7A 外輪
7B 内輪
8 外輪取付具
9 ボルト
10 内輪取付具
11 ボルト
12 レゾルバ支持体
13 レゾルバ
20 電磁鋼板

Claims (7)

  1. 複数の電磁鋼板を積層したステータコアと複数の電磁鋼板を積層したロータコアとの少なくとも一方を有する電動機において、
    複数の第1電磁鋼板が環状に配置された第1環状体が複数積層されるとともに、隣接する前記第1環状体は、その周方向において前記第1電磁鋼板同士が隣接する隣接部分が異なるステータコアと、
    複数の第2電磁鋼板が環状に配置された第2環状体が複数積層されるとともに、隣接する前記第2環状体は、その周方向において前記第2電磁鋼板同士が隣接する隣接部分が異なるロータコアと、
    の少なくとも一方を含むことを特徴とする電動機。
  2. 前記第1電磁鋼板の数は、前記ステータコアが有するスロットの数をNとすると2以上N/2以下である、請求項1に記載の電動機。
  3. 前記ステータコアの相数をMとした場合、前記ステータコアの中心軸の方向から前記ステータコアを見た場合に、前記ステータコアは、1個の前記第1電磁鋼板あたりの領域が、前記ステータコアの複数の前記隣接部分によって相数Mの倍数に等分割される、請求項1又は2に記載の電動機。
  4. 前記電動機が、前記ステータコアと前記ロータコアとの両方を備える場合、前記第1電磁鋼板及び前記第2電磁鋼板は、同一の金型を用いて同時にプレス成形される、請求項1から3のいずれか1項に記載の電動機。
  5. 前記第1電磁鋼板及び前記第2電磁鋼板は接着鋼板である、請求項1から4のいずれか1項に記載の電動機。
  6. 前記電動機は、ダイレクトドライブモータである、請求項1から5のいずれか1項に記載の電動機。
  7. 前記電動機は、バリアブルリラクタンスモータである、請求項1から5のいずれか1項に記載の電動機。
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