図1は、本発明の粘着シートの一実施形態の断面図を示す。
図1において、粘着シート1は、後述する太陽電池モジュール10(図2参照)に用いられる粘着シートであって、粘着剤層2を備えている。
粘着剤層2は、粘着シート1の外形形状に対応するように形成されている。
粘着剤層2は、ポリマーからなる粘着剤を含有しており、そのような粘着剤として、例えば、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ゴム系粘着剤などが挙げられ、さらには、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、ウレタン系粘着剤、フッ素系粘着剤、エポキシ系粘着剤などが挙げられる。
アクリル系粘着剤は、(メタ)アクリル酸エステルを主成分とするモノマー成分を、重合させることにより得られるアクリル系ポリマーを含有している。
(メタ)アクリル酸エステルは、メタクリル酸エステルおよび/またはアクリル酸エステルであって、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸へプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルへキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシルなどの(メタ)アクリル酸アルキル(炭素数1−20の直鎖または分岐アルキル)エステルなどが挙げられる。これら(メタ)アクリル酸エステルは、単独または2種類以上併用することができる。
モノマー成分における(メタ)アクリル酸エステルの配合割合は、モノマー成分100質量部に対して、例えば、50質量部以上であり、また、例えば、100質量部以下でもある。
また、(メタ)アクリル酸エステル以外に、凝集力の向上や耐熱性の改質などの目的に応じて、適宜、(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な共重合性モノマーを、モノマー成分として任意的に用いることができる。
このような共重合性モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチルアクリレート、カルボキシペンチルアクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸などのカルボキシル基含有不飽和モノマー、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸などの酸無水物基含有不飽和モノマー、例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシラウリル、(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシル基含有不飽和モノマー、例えば、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸などのスルホン酸基含有不飽和モノマー、例えば、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メチロールプロパン(メタ)アクリルアミドなどのアミド基含有不飽和モノマー、例えば、(メタ)アクリル酸アミノメチル、(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチルなどの(メタ)アクリル酸アルキルアミノ系不飽和モノマー、例えば、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルなどのアルコキシル基含有不飽和モノマー、例えば、N−シクロヘキシルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、N−フェニルマレイミドなどのマレイミド系不飽和モノマー、例えば、N−メチルイタコンイミド、N−エチルイタコンイミド、N−ブチルイタコンイミド、N−オクチルイタコンイミド、N−2−エチルヘキシルイタコンイミド、N−シクロヘキシルイタコンイミド、N−ラウリルイタコンイミドなどのイタコンイミド系不飽和モノマー、例えば、N−(メタ)アクリロイルオキシメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−8−オキシオクタメチレンスクシンイミドなどのスクシンイミド系不飽和モノマー、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、N−ビニルピロリドン、メチルビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルピペリドン、ビニルピリミジン、ビニルピペラジン、ビニルピラジン、ビニルピロール、ビニルイミダゾール、ビニルオキサゾール、ビニルモルホリン、N−ビニルカルボン酸アミド類、スチレン、α−メチルスチレン、N−ビニルカプロラクタムなどのビニル系モノマー、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアノ基含有不飽和モノマー、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジルなどのエポキシ基含有アクリル系モノマー、例えば、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシエチレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコールなどのエーテル系アクリルエステルモノマー、例えば、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルなどのビニル基含有複素環化合物、例えば、フッ素(メタ)アクリレートなどのハロゲン原子を含有するアクリル酸エステル系モノマー、例えば、(メタ)アクリロイルオキシメチル−トリメトキシシランなどのシリコーン(メタ)アクリレート、例えば、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレートなどの多官能性モノマー、例えば、イソプレン、ブタジエン、イソブチレンなどの共役系モノマー、例えば、ビニルエーテルなどのビニルエーテル系モノマーなどが挙げられる。
モノマー成分における共重合性モノマーの配合割合は、モノマー成分100質量部に対して、例えば、50質量部以下である。
そして、アクリル系ポリマーを調製するには、モノマー成分を、例えば、溶液重合、塊状重合または乳化重合などの、公知の重合方法により重合する。
シリコーン系粘着剤は、例えば、オルガノポリシロキサンを主成分とするシリコーンゴムおよびシリコーンレジンを含有している。
シリコーンゴムとしては、例えば、ジメチルシロキサンおよび/またはジフェニルシロキサンを主な構成単位とするオルガノポリシロキサンなどが挙げられる。なお、オルガノポリシロキサンには、必要に応じて、ビニル基、その他の官能基が導入されていてもよい。
シリコーンレジンとしては、例えば、M単位(R3SiO1/2)と、Q単位(SiO2)、T単位(RSiO3/2)およびD単位(R2SiO)から選ばれるいずれか少なくとも1種の単位(上記単位中、Rは1価の炭化水素基または水酸基を示す)をモノマー単位として有する共重合体からなるオルガノポリシロキサンなどが挙げられる。共重合体からなるオルガノポリシロキサンは、OH基を有し、さらに、必要に応じて、ビニル基などの種々の官能基が導入されていてもよい。官能基は、架橋反応するものであってもよい。上記共重合体としては、好ましくは、M単位とQ単位とをモノマー単位として有する共重合体(MQレジン)が挙げられる。
シリコーンゴムとシリコーンレジンとの配合割合(質量比で、シリコーンゴム:シリコーンレジン)は、例えば、100:100〜100:170である。
なお、シリコーン系粘着剤には、公知の架橋剤および/または触媒を適宜の割合で配合することでもきる。
ゴム系粘着剤としては、例えば、天然ゴム、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SISブロック共重合体)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBSブロック共重合体)、スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBSブロック共重合体)、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ブチルゴム、クロロプレンゴムなどのゴム成分をベースポリマーとするゴム系粘着剤などが挙げられる。
粘着剤のうち、透明性の観点から、好ましくは、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤が挙げられ、粘着性の観点から、さらに好ましくは、アクリル系粘着剤などが挙げられる。
ポリマーの含有割合は、粘着剤層2全体に対して、例えば、10質量%以上、好ましくは、30質量%以上、さらに好ましくは、50質量%以上であり、また、例えば、100質量%以下でもある。
また、粘着剤層2には、波長変換材料を含有させることもできる。
波長変換材料は、ポリマー中に均一に分散されている。波長変換材料は、光、より具体的には、太陽電池素子3(後述、図2)に入射する光を高波長側に変換するための材料である。
波長変換材料としては、例えば、有機染料、無機染料などの染料などが挙げられる。
有機染料としては、例えば、ペリレン誘導体染料、ベンゾトリアゾール誘導体染料、ベンゾチアジアゾール誘導体染料およびこれらの組み合わせから選択される。
ペリレン誘導体染料としては、例えば、以下の一般式(I)または一般式(II)で表されるペリレンジエステル誘導体であり、
式中、式(I)中のR1およびR1’は、それぞれ独立して、水素、C1〜C10アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C1〜C10アルコキシ、C6〜C18アリール、C6〜C20アラルキルからなる群から選択される。式(I)中のmおよびnは、それぞれ独立して、1〜5の範囲にある。式(II)中のR2およびR2’は、それぞれ独立して、C6〜C18アリール、C6〜C20アラルキルからなる群から選択される。式(II)中のシアノ基の片方がペリレン環の4位に存在している場合、もう片方のシアノ基は、ペリレン環の10位には存在せず、ペリレン環の11位または12位に存在する。式(II)中のシアノ基の片方がペリレン環の10位に存在している場合、もう片方のシアノ基は、ペリレン環の4位には存在せず、5位または6位に存在する。
式中、R1およびR1’は、独立して、水素、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルコキシ、C6〜C18アリールからなる群から選択される。R1およびR1’は、それぞれ独立して、イソプロピル、イソブチル、イソヘキシル、イソオクチル、2−エチル−ヘキシル、ジフェニルメチル、トリチル、ジフェニルからなる群から選択される。R2およびR2’は、独立して、ジフェニルメチル、トリチル、ジフェニルからなる群から選択される。式(I)中のそれぞれのmおよびnは、独立して、1〜4の範囲にある。
一般式(I)または一般式(II)で表されるペリレンジエステル誘導体は、米国仮特許出願第61/430,053号および第61/485,093号に記載されているような既知の方法によって作ることができ、これらの両文献の内容は、その全体が参照することによって本明細書に組み込まれる。
ベンゾトリアゾール誘導体染料は、以下の一般式(III)によって表される2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾールヘテロ環系を含む誘導体である。
式(III)中のnは、0〜100の範囲の整数である。nが0である場合、以下の条件が適用され得る。(1)N−2位の電子受容基は、2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール系の電子密度を減少させる部分であり、(2)C−4位の電子供与基1とC−7位の電子供与基2とは、同じであるか、または異なっており、これらの電子供与基のうち、少なくとも1つは、2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール系の電子密度を増加させる部分であり、もう一方の電子供与基は、2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール系の電子密度を増加させる部分であるか、または電子密度に対して中立な効果を有する部分であるか、または水素である。
式(III)において、nが1〜100の範囲にある場合、以下の条件(1)〜(3)が適用され得る。
(1)N−2位の電子受容基は、独立して、同じであるか、または異なるものから選択され、この電子受容基は、この基が接続する2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾールサブユニットの電子密度を減少させる部分を含み、
(2)電子供与性リンカー基は、それぞれC−4位およびC−7位で2個の2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾールユニットに接続し、
(3)電子供与基1、電子供与基2または電子供与性リンカー基のうち、少なくとも1つは、この基が接続する2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾールユニットの電子密度を増加させる部分またはリンカーであり、残りの電子供与基および/または電子供与性リンカー基は、それぞれ、この基が接続する2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール系の電子密度を増加させる部分またはリンカーを含むか、または、電子密度に対して中立な効果を有する部分またはリンカーを含み、残りの電子供与基1または2は、水素を含んでいてもよい。
電子供与基1および電子供与基2は、同じであるか、または異なっている。式(III)中のnが、2〜100の範囲の整数である場合、電子供与性リンカー基は、同じであるか、または異なっている。
なお、2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール系の数字がついた原子は、以下のように定義される。
「電子供与基」は、2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール系の電子密度を増加させる任意の基であると定義される。「電子供与性リンカー」は、2個の2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール系に接続し、π軌道の共役を与えることが可能であり、また、これらが接続する2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール系の電子密度を増加させることが可能であるか、または電子密度に対して中立的な効果を有する任意の基であると定義される。「電子受容基」は、2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール系の電子密度を減少させる任意の基であると定義される。2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール環系のN−2位に電子受容基を配置すると、予測されない優れた利点が得られる。
好ましくは、電子受容基は、トリアゾール環の電子密度を顕著に減少させる。電子受容基は、オルト位またはパラ位に少なくとも1個の電子求引性置換基を有し、さらなる置換基を有しているか、または有していないフェニル環を含む。例えば、電子受容基は、以下の式によって表される部分を含んでいてもよい。
電子受容基において、Y、Y1、Y2、Y3は、それぞれ独立して、−NO2基、−C≡N基、−CH=N−Ar基、−N=N−Ar基、−N=CH−Ar基、−C(=O)R基、−C(=O)OR基または−C(=O)NR1R2基からなる群から選択され、ここで、Arは、アリール基である。電子受容基において、R、R1、R2は、それぞれ独立して、水素、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換アリールまたは非置換アリールからなる群から選択される。典型的には、置換基A、B、C、Dは、水素、置換アルキルまたは非置換アルキル、または置換アリールまたは非置換アリールであるが、これらは、任意の電子求引基または電子供与基を含んでいてもよい。さらに、AおよびB、CおよびD、または、BおよびCの置換基の対が、互いに接続し、1個以上の縮合環を構成していてもよい。縮合環のいくつかの例としては、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、ピレンなどが挙げられる。
電子受容基は、さらなる置換基を有しているか、またはさらなる置換基を有していない、電子不足のヘテロ環式環を含む。このような構造の基本的な例を、以下に示す。
電子不足のヘテロ環式環は、以下に提示する例で示されているように、ベンゼンまたは別のヘテロ環式環と縮合していてもよい。また、これらのすべての分子において、環は、そのままであってもよく、任意の置換基で誘導体化されていてもよい。
この場合において、電子供与基の別の選択肢は、ベンゾトリアゾール系のN−2位に二重結合を介して接続している電子求引基を含む。この種類の有望な化合物としては、以下のものが挙げられる。
一般式(III)の発色団は、少なくとも1個の電子供与基を含む。一般式(III)の第2の電子供与位置は、別の電子供与基、水素原子、または別の中性の置換基で占められていてもよい。典型的な電子供与基は、文献に広く報告されており、それらの基のすべてが、開示されている発明で使用するのに適している。一般式(III)の電子供与基1および電子供与基2は、同じであってもよく、異なっていてもよい。
電子供与部分は、以下に示されるように、オルト位またはパラ位に少なくとも1個の電子供与性ヘテロ原子置換基X(N、OまたはS)を有するフェニル環である。
電子供与部分において、X、X1、X2、X3は、独立して、−NR2、NR1R2、−NRCOR1、−OR、−OCORまたは−SRからなる群から選択され、ここで、R、R1および/またはR2は、それぞれ独立して、水素、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換アルキルまたは非置換アリールからなる群から選択される。また、電子供与部分において、置換基A、B、C、Dは、水素、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換アリールまたは非置換アリール、ヘテロ原子を含む任意の基からなる群から選択される。X基、X1基、X2基、X3基は、ベンゾトリアゾール核に直接結合していてもよい。
置換基を有しているか、または置換基を有していない縮合芳香族環は、電子供与部分を有する別の基を形成する。このような環のいくつかの例を以下に示す。
電子供与基は、ヘテロ環式環であり、例えば、以下に示されるような電子が豊富なヘテロ環式環である。環は、場合により置換されていてもよい。
例えば、式(III)のnが1以上である場合、2個以上のベンゾトリアゾール−2−イル系がリンカー基によって接続され、もっと複雑な構造を生じている。この場合には、一般式(III)は、電子供与性リンカー基を含む。電子供与基1、電子供与基2、電子供与性リンカー基のうち、少なくとも1つは、これらが結合する2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール系の電子密度を増加させる基でなければならない。電子供与基1および電子供与基2は、上記のように定義されるが、ただし、これらは水素原子であってもよく、または、これらが結合する2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール系の電子密度に対してなんら影響をもたない任意の他の中性の基であってもよい。繰り返し単位の数nは、1〜100まで変動してもよい。電子リンカーは、共役電子系を表しており、中性であってもよく、それ自体が電子供与基として作用してもよい。このリンカーのうち、炭素原子のみで構築される典型的な構造を以下に示す。これらの構造は、さらなる結合した置換基を含んでいてもよく、含んでいなくてもよい。
電子供与性リンカーは、以下に示すようなヘテロ環ブロックを含んでいてもよい。2個の炭素−炭素、ヘテロ環−ヘテロ環、または炭素−ヘテロ環のリンカーの組み合わせも可能である。これらの構造中のR、R1、R2は、任意の置換または非置換のアルキル基またはアリール基を表す。
一般式(III)によって表される2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール誘導体は、既知の方法、例えば、その内容全体が参照することによって本明細書に組み込まれている米国仮特許出願第61/539,392号に記載されている方法によって作られてもよい。
さらに、有機染料として、例えば、以下の一般式(IV)で表されるように、電子受容基として中心にヘテロ環系を含み、2個の電子供与基が接続しており、そのうち少なくとも1個がカルボニル基に結合している発色団誘導体も挙げられる。
式(IV)中のXは、−O−、−S−、−Se−、−Te−、−NR−、−CR=CR−、−CR=N−からなる群から選択され、ここで、Rは、水素、置換アルキルまたは非置換アルキル、または置換アリールまたは非置換アリールである。電子供与基は、同じであるか、または異なっており、電子供与基がベンゼノイド環に与える電子的影響は、カルボニル基によって調節されており、式(IV)中のmは、1または2であり、nは、0、1または2であり、Y1およびY2は、独立して、R、OR、NHRまたはNR2からなる群から選択され、Rは、水素、置換アルキルまたは非置換アルキル、または置換アリールまたは非置換アリール、またはヘテロアリールである。一般式(IV)の電子供与基は、ベンゾトリアゾール化合物について先に定義したような部分、または複数の部分を含んでいてもよい。
好ましくは、有機染料は、以下の一般式(V)によって表されるヘテロ環系を含む発色団誘導体である。
式(V)のiは、1〜100の範囲の整数であり、式(V)のXおよびXi(X1、X2、X3など〜Xi)は、−O−、−S−、−Se−、−Te−、−NR−、−CR=CR−、−CR=N−からなる群から独立して選択され、ここで、Rは、水素、置換アルキルまたは非置換アルキル、または置換アリールまたは非置換アリールである。電子供与基は、同じであるか、または異なっており、電子リンカー基は、同じであるか、または異なっており、電子供与基がベンゼノイド環に与える電子的影響は、カルボニル基によって調節されており、式(V)のmは、1または2であり、nは、0、1または2であり、Y1およびY2は、独立して、R、OR、NHRまたはNR2からなる群から選択され、Rは、水素、置換アルキルまたは非置換アルキル、または置換アリールまたは非置換アリール、またはヘテロアリールである。一般式(V)の電子供与基および電子供与性リンカー基は、ベンゾトリアゾール化合物について先に定義したような部分、または複数の部分を含んでいてもよい。
また、有機染料としては、一般に市販されているものを用いることができ、例えば、有機蛍光染料として、ルモゲン(Lumogen)Fシリーズ(BASF社製)などが用いられる。ルモゲンFシリーズでは、具体的には、Lumogen F Violet570、Lumogen F Blue650、Lumogen F Green850、Lumogen F Yellow083、Lumogen F Yellow170などが用いられる。
無機染料としては、例えば、例えば、赤色発光無機蛍光体、緑色発光無機蛍光体、青色発光無機蛍光体などの無機蛍光体などが挙げられる。
赤色発光無機蛍光体としては、例えば、Y3O3:Eu、YVO4:Eu、Y2O2:Eu、3.5MgO・0.5MgF2、GeO2:Mn、(Y・Cd)BO2:Euなどが挙げられる。
緑色発光無機蛍光体としては、例えば、ZnS:Cu・Al、(Zn・Cd)S:Cu・Al、ZnS:Cu・Au・Al、Zn2SiO4:Mn、ZnSiO4:Mn、ZnS:Ag・Cu、(Zn・Cd)S:Cu、ZnS:Cu、GdOS:Tb、LaOS:Tb、YSiO4:Ce・Tb、ZnGeO4:Mn、GeMgAlO:Tb、SrGaS:Eu2+、ZnS:Cu・Co、MgO・nB2O3:Ge・Tb、LaOBr:Tb・Tm、La2O2S:Tbなどが挙げられる。
青色発光無機蛍光体としては、例えば、ZnS:Ag、GaWO4、Y2SiO6:Ce、ZnS:Ag・Ga・Cl、Ca2B4OCl:Eu2+、BaMgAl4O3:Eu2+などが挙げられる。
これら波長変換材料の励起スペクトルは、例えば、350〜550nmにピーク波長を有し、好ましくは、370〜500nmにピーク波長を有している。
また、波長変換材料の蛍光スペクトルは、例えば、400〜700nmにピーク波長を有し、好ましくは、420〜600nmにピーク波長を有している。
波長変換材料の励起スペクトルおよび蛍光スペクトルは、波長変換材料をポリマー中に混練することにより試料を調製し、これを、公知の分光蛍光光度計を用いることにより得られる。
波長変換材料の励起スペクトルおよび蛍光スペクトルが上記した範囲内にあれば、光の波長(例えば、300nm以上350nm未満の短波長)を、より高波長側の波長(例えば、350nm以上500nm未満の長波長)に、効率よく波長変換することができる。
上記した染料のうち、好ましくは、有機染料が挙げられる。
波長変換材料の配合割合は、ポリマー100質量部に対して、例えば、0.001〜10質量部、好ましくは、0.01〜5質量部、さらに好ましくは、0.01〜3質量部である。
波長変換材料の配合割合が上記した範囲を超える場合には、粘着シート1の透明性が低下する場合がある。一方、波長変換材料の配合割合が上記した範囲に満たない場合には、波長変換の効果を得ることが困難となる場合がある。
また、粘着剤層2には、例えば、架橋剤、増粘剤、剥離調整剤、可塑剤、軟化剤、老化防止剤、劣化防止剤などの公知の添加剤を適宜の割合で添加することもできる。
粘着シート1を得るには、まず、上記した各成分を配合する。具体的には、粘着剤と、必要により波長変換材料と、必要により添加剤とを、溶媒に投入して、均一に混合して、塗布液を調製する。溶媒としては、例えば、トルエン、ベンゼン、キシレンなどの芳香族系溶媒、例えば、アセトンなどのケトン系溶媒、例えば、水などが挙げられる。
次いで、調製した塗布液を、例えば、図1の仮想線で示す離型シート4の表面に、例えば、ロールコーティング法、ナイフコーティング法などの公知のコーティング方法により塗布する。
離型シート4としては、例えば、シリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系、硫化モリブデンなどの剥離剤により表面処理されたポリマーフィルム(ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリイミド(PI)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンサスファイド(PPS)、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA))や紙などの基材シートなどが挙げられる。さらに、ポリマーフィルムとして、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロフルオロエチレン・フッ化ビニリデン共重合体などのフッ素系ポリマーからなる低接着性基材シート、例えば、オレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)など)などの無極性ポリマーからなる低接着性基材シートなども挙げられる。
塗布液の塗布後、これを加熱して、乾燥する。これにより、裏面(厚み方向一方面のみ)に離型シート4が設けられた粘着剤層2を備える粘着シート1を得る。
得られた粘着剤層2(粘着シート1)は、ステンレス板に対する180度における引き剥がし粘着力が、温度25℃において、例えば、0.1N/20mm〜100N/20mmである。
粘着力が上記範囲に満たない場合には、複数の太陽電池素子3(図4参照)の歪みや位置ずれを有効に防止できない場合がある。一方、粘着力が上記範囲を超える場合には、再剥離性に乏しく、太陽電池素子3(セル、後述)の再固定ができず、太陽電池素子3(セル、後述)割れなどの発生により生産性が低下する場合がある。
また、粘着剤層2は、厚み0.1mmの場合におけるヘイズ値が、例えば、50以下、好ましくは、20以下である。ヘイズ値は、例えば、ヘイズメーターによって測定される。
粘着剤層2の厚みは、例えば、1〜500μm、好ましくは、5〜300μm、さらに好ましくは、10〜200μmである。
粘着剤層2の厚みが上記範囲に満たない場合には、粘着剤層2が波長変換材料を含有する場合において、波長変換の効果を得ることが困難となる場合がある。また、粘着剤層2の厚みが上記範囲を超える場合には、粘着シート1の透明性が低下する場合がある。
図2は、図1の粘着シートが用いられる本発明の太陽電池モジュールの一実施形態の断面図、図3は、図2に示す太陽電池モジュールを製造する方法を説明する工程図、図4は、図3(c)に示す製造途中の太陽電池モジュールの分解斜視図を示す。
次に、上記した粘着シート1を用いた太陽電池モジュール10について、図2を参照して説明する。
図2において、この太陽電池モジュール10は、平面視略矩形シート形状に形成されており、太陽電池素子3と、封止材層5と、粘着剤層2と、保護部材6と、バックシート7とを備えている。
太陽電池素子3は、平面視略矩形平板形状をなし、結晶系や非晶性などのシリコンなどの半導体から形成されており、図4が参照されるように、面方向(厚み方向に直交する方向)に互いに間隔を隔てて整列配置されている。また、互いに隣接する太陽電池素子3の表面(厚み方向一方面)および裏面(厚み方向他方面)には、複数の電極12が積層されている。隣接する太陽電池素子3は、電極12によって電気的に接続されている。
各太陽電池素子3の厚みは、例えば、0.10〜0.20mmである。
封止材層5は、太陽電池素子3を封止している。より具体的には、封止材層5は、太陽電池素子3の側面および裏面を被覆するように、設けられている。
封止材層5を形成する封止材としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリフッ化ビニリデンなどのポリマーが挙げられる。
封止材層5の厚みは、太陽電池素子3の厚みより厚く、例えば、0.2〜2mmである。
粘着剤層2は、太陽電池素子3の周囲の封止材層5および太陽電池素子3の表面(厚み方向一方面)に直接接触している。粘着剤層2は、少なくとも太陽電池素子3の表面に、貼着されている。
保護部材6は、太陽電池モジュール10の最表面(厚み方向最一方側面)に設けられており、具体的には、粘着剤層2の上に、粘着剤層2の表面(厚み方向一方面)を被覆するように形成されている。保護部材6は、平板形状に形成されている。これによって、粘着剤層2が、厚み方向において、太陽電池素子3の周囲の封止材層5および太陽電池素子3と、保護部材6との間に介在される。なお、粘着剤層2は、保護部材6の裏面に貼着されている。
保護部材6を形成する材料としては、例えば、透明材料、通常、太陽電池素子3に入射する光を実質的に吸収しない透明材料が用いられ、具体的には、ガラスが挙げられる。
保護部材6の厚みは、例えば、1〜12mmである。
バックシート7は、太陽電池モジュール10の最裏面(厚み方向最他方側面)に設けられており、封止材層5の裏面(厚み方向他方面)に積層されている。バックシート7は、例えば、オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂などの樹脂から形成されている。バックシート7の厚みは、例えば、0.05〜0.3mmである。
この太陽電池モジュール10を得るには、図3(a)に示すように、まず、保護部材6を用意する。
次いで、図3(b)に示すように、粘着剤層2を保護部材6の裏面に配置する。具体的には、粘着剤層2を保護部材6の裏面に貼着する。
なお、図1の仮想線で示すように、粘着剤層2に離型シート4が積層されている場合には、粘着剤層2において離型シート4が積層されていない面を保護部材6の裏面に貼着し、その後、離型シート4を粘着剤層2から引き剥がす。
次いで、図3(c)および図4に示すように、複数の太陽電池素子3を、整列状態で、粘着剤層2の裏面に貼着する。
なお、複数の太陽電池素子3は、粘着剤層2に対して、例えば、5〜200kPaの圧力で圧着(押圧)することもできる。
続いて、図3(d)に示すように、封止材層5を複数の太陽電池素子3の裏面に配置する。なお、封止材層5は、加熱前の状態では、シート形状が維持されることから、太陽電池素子3の裏面が、封止材層5に被覆される一方、太陽電池素子3の側面は、封止材層5に接触せず、露出している。
次いで、図3(e)に示すように、バックシート7を封止材層5の裏面に配置する。
その後、図3(f)に示すように、それらを、熱圧着する。
加熱温度は、例えば、80〜200℃、好ましくは、100〜160℃であり、また、圧力は、例えば、0.01〜0.5MPa、好ましくは、0.01〜0.2MPaである。
熱圧着により、封止材層5が軟化・溶融して、各太陽電池素子3間に充填される。これによって、太陽電池素子3が封止される。
その後、図3(f)に示す層構造を上下反転させることにより、図2に示す太陽電池モジュール10を得る。
そして、この太陽電池モジュール10では、1つの粘着剤層2が、複数の太陽電池素子3に貼着されるので、各太陽電池素子3の歪みおよび複数の太陽電池素子3間の位置ずれを防止することができながら、粘着剤層2が、太陽電池素子3と保護部材6との間に介在されているので、太陽電池素子3を、保護部材6に対して確実に固定することができるので、信頼性を向上させることができる。
その結果、太陽電池モジュール10は、構成が簡易でありながら、信頼性に優れている。
また、図2の実施形態において、粘着剤層2を、太陽電池素子3の表面(厚み方向一方面)を封止(被覆)する粘着性の封止材層として用いることもできる。
図5は、本発明の太陽電池モジュールの他の実施形態(基材が設けられる態様)の断面図、図6は、本発明の太陽電池モジュールの他の実施形態(封止材層が設けられる態様)、図7は、本発明の太陽電池モジュールの他の実施形態(基材および封止材層が設けられる態様)の断面図を示す。
なお、上記した各部に対応する部材については、以降の各図面において同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図2の実施形態では、粘着剤層2は、保護部材6の裏面に直接接触しているが、図5〜図7に示すように、粘着剤層2と保護部材6との間に、中間層11を介在させることもできる。
図5の実施形態では、中間層11は、基材13からなる。つまり、基材13は、粘着剤層2の厚み方向一方面(表面)に形成されている。また、基材13は、保護部材6の裏面に接触するように形成されている。
基材13は、例えば、上記した離型シート4(図1の仮想線参照)を形成するポリマーと同様のポリマーから形成されている。
また、基材13は、ポリマーフィルムからなる場合には、上記した波長変換材料を配合させることがでもきる。波長変換材料の配合割合は、ポリマー100質量部に対して、例えば、0.001〜10質量部、好ましくは、0.01〜5質量部、さらに好ましくは、0.01〜3質量部である。
基材13を太陽電池モジュール10に設けるには、図3(b)が参照されるように、粘着剤層2を保護部材6に配置する前に、図1の仮想線で示す離型シート4を粘着剤層2から引き剥がさず、かかる離型シート4を、粘着剤層2を支持する基材13として利用し、粘着剤層2の厚み方向一方面(図1において裏面)に残存させておく。そして、図3(b)が参照されるように、粘着剤層2を保護部材6に配置する時に、基材13を保護部材6の裏面に配置(載置)する。
その後、図3(c)が参照されるように、複数の太陽電池素子3を、粘着剤層2の裏面に貼着し、次いで、図3(d)が参照されるように、封止材層5を複数の太陽電池素子3の裏面に配置し、次いで、図3(e)が参照されるように、バックシート7を封止材層5の裏面に配置した後、図3(f)が参照されるように、それらを、熱圧着する。
図5の実施形態によれば、図2の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。加えて、基材13により粘着剤層2を支持することができるので、基材13および粘着剤層2を備える粘着シート1(図1参照)の取扱性を向上させて、保護部材6への配置(図3(b)参照)を確実に実施することができる。そのため、図5の実施形態は、信頼性に優れる。
図6の実施形態では、中間層11は、封止材層5からなる。つまり、太陽電池モジュール10は、2つの封止材層5を備えている。
2つの封止材層5は、太陽電池素子3の周囲の粘着剤層2と、太陽電池素子3とを厚み方向両側から挟んでいる。これにより、太陽電池素子3は、2つの封止材層5に埋設されている。
中間層11をなす封止材層5には、上記した波長変換材料を配合することもできる。波長変換材料の配合割合は、ポリマー100質量部に対して、例えば、0.001〜10質量部、好ましくは、0.01〜5質量部、さらに好ましくは、0.01〜3質量部である。
中間層11をなす封止材層5の厚みは、例えば、10〜800μm、好ましくは、50〜500μmである。
中間層11をなす封止材層5を太陽電池モジュール10に設けるには、図3(b)が参照されるように、粘着剤層2を設ける前に、保護部材6の裏面に、封止材層5を設ける。
続いて、図3(b)が参照されるように、粘着剤層2を封止材層5の裏面に配置する。
その後、図3(c)が参照されるように、複数の太陽電池素子3を、粘着剤層2の裏面に貼着し、次いで、図3(d)が参照されるように、封止材層5を複数の太陽電池素子3の裏面に配置し、次いで、図3(e)が参照されるように、バックシート7を封止材層5の裏面に配置した後、図3(f)が参照されるように、それらを、熱圧着する。
図6の実施形態によれば、図2の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。加えて、2つの封止材層5によって、太陽電池素子3に対する封止性を向上させることができる。
図7の実施形態では、中間層11は、封止材層5および基材13からなる。つまり、基材13は、粘着剤層2の厚み方向一方面(表面)に形成されるとともに、太陽電池モジュール10は、2つの封止材層5を備えている。
基材13は、中間層11をなす封止材層5の裏面に形成されている。
封止材層5および基材13からなる中間層11を太陽電池モジュール10に設けるには、図3(b)が参照されるように、粘着剤層2を設ける前に、保護部材6の裏面に、封止材層5を設ける。
続いて、図1の仮想線で示す離型シート4を粘着剤層2から引き剥がさず、かかる離型シート4を、粘着剤層2を支持する基材13として利用し、粘着剤層2の厚み方向一方面(図1において裏面)に残存させておく。そして、基材13を封止材層5の裏面に配置(載置)する。
その後、図3(c)が参照されるように、複数の太陽電池素子3を、粘着剤層2の裏面に貼着し、次いで、図3(d)が参照されるように、封止材層5を複数の太陽電池素子3の裏面に配置し、次いで、図3(e)が参照されるように、バックシート7を封止材層5の裏面に配置した後、図3(f)が参照されるように、それらを、熱圧着する。
図7の実施形態では、図5の実施形態および図6の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。