JP2013161499A - 光ピックアップ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】センサへの迷光の漏れ込みを円滑に抑制しながら、光検出器を小型化でき、さらに、3つの発光部を有する半導体レーザが用いられる場合にディスクによって反射されたそれぞれのレーザ光を適正に受光することが可能な光ピックアップ装置を提供する。
【解決手段】半導体レーザ101は、BD光、DVD光、CD光をそれぞれ出射する発光部101a、101b、101cを備える。発光部101aと発光部101b、101cは、異なる基板に形成されている。分光素子113は、BD光を回折させ、光検出器116の受光面上において異なる4つの位置に導く。かかる4つの位置にBD光用のセンサが配される。DOE114は、分光素子113によって回折されずに直進したBD光と、DVD光の光軸が、光検出器116の受光面上において一致するよう、BD光を回折させる。かかる一致する位置に配される4分割センサは、BD光とDVD光の両方を受光する。
【選択図】図6

Description

本発明は、光ピックアップ装置に関するものであり、特に、複数の記録層が積層された記録媒体に対してレーザ光を照射する互換型の光ピックアップ装置に用いて好適なものである。
近年、光ディスクの大容量化に伴い、記録層の多層化が進んでいる。一枚のディスク内に複数の記録層を含めることにより、ディスクのデータ容量を顕著に高めることができる。記録層を積層する場合、これまでは片面2層が一般的であったが、最近では、さらに大容量化を進めるために、片面に3層以上の記録層が配されたディスクも実用化されている。ここで、記録層の積層数を増加させると、ディスクの大容量化を促進できる。しかし、その一方で、記録層間の間隔が狭くなり、層間クロストークによる信号劣化が増大する。
記録層を多層化すると、記録/再生対象とされる記録層(ターゲット記録層)からの反射光が微弱となる。このため、ターゲット記録層の上下にある記録層から、不要な反射光(迷光)が光検出器に入射すると、検出信号が劣化し、フォーカスサーボおよびトラッキングサーボに悪影響を及ぼす惧れがある。したがって、このように記録層が多数配されている場合には、適正に迷光を除去して、光検出器からの信号を安定化させる必要がある。
以下の特許文献1には、記録層が多数配されている場合に、適正に迷光を除去し得る光ピックアップ装置の新たな構成が示されている。この構成によれば、光検出器の受光面上に、信号光のみが存在する方形状の領域(信号光領域)を作ることができる。ディスクからの反射光は、信号光領域の頂角付近に照射される。信号光領域の頂角付近に、光検出器のセンサを配置することで、検出信号に対する迷光による影響を抑制することができる。
特開2009−211770号公報
しかしながら、上記光ピックアップ装置では、光検出器の受光面上に配置されるセンサレイアウトが大きくなるため、光検出器が大型になるとの問題が生じる。また、上記光ピックアップ装置において、3つの発光部を有する半導体レーザが用いられる場合、ディスクによって反射されたそれぞれのレーザ光を適正に受光するために、センサレイアウトを調整する必要がある。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、センサへの迷光の漏れ込みを円滑に抑制しながら、光検出器を小型化でき、さらに、3つの発光部を有する半導体レーザが用いられる場合にディスクによって反射されたそれぞれのレーザ光を適正に受光することが可能な光ピックアップ装置を提供することを目的とする。
本発明の主たる態様は、光ピックアップ装置に関する。この態様に係る光ピックアップ装置は、第1、第2および第3のレーザ発光部が同一パッケージに配置されたレーザ光源と、前記第1、第2および第3のレーザ発光部からそれぞれ出射された第1、第2および第3のレーザ光をそれぞれ第1、第2および第3のディスク上に収束させるとともに、前
記第1、第2および第3のディスクによってそれぞれ反射された前記第1、第2および第3のレーザ光を光検出器に導く光学系と、前記光学系に配置され、前記第1、第2および第3のディスクによってそれぞれ反射された前記第1、第2および第3のレーザ光が入射されるとともに、第1の方向における前記第1、第2および第3のレーザ光の収束により第1の焦線を生成し、且つ、前記第1の方向に垂直な第2の方向における前記第1、第2および第3のレーザ光の収束により第2の焦線を生成する非点収差素子と、前記光学系に配置され、前記第1のディスクによって反射された前記第1のレーザ光が入射されるとともに、回折作用によって、2つの第1の領域および2つの第2の領域に入射した前記第1のレーザ光を、それぞれ、前記光検出器の受光面上において、異なる4つの位置に導く分光素子と、を備える。前記分光素子は、前記2つの第1の領域にそれぞれ入射する前記第1のレーザ光に、同じ方向の分光作用を付与し、前記2つの第2の領域にそれぞれ入射する前記第1のレーザ光に、前記第1の領域によって付与される分光作用の方向に垂直な方向の分光作用を付与する。ここで、前記2つの第1の領域は、前記第1の方向と前記第2の方向にそれぞれ平行で且つ互いにクロスする2つの直線の交点を前記第1のレーザ光の光軸に整合させたとき、前記2つの直線によって作られる一組の対頂角が並ぶ第3の方向に配置され、前記2つの第2の領域は、他の一組の対頂角が並ぶ第4の方向に配置される。また、前記第1のディスク上に配されたトラックの前記分光素子上の方向は、前記光検出器の受光面上において前記第3の方向に平行である。前記光検出器は、前記2つの第1の領域に入射した前記第1のレーザ光が導かれる位置に配置された第1のセンサ部と、前記2つの第2の領域に入射した前記第1のレーザ光が導かれる位置に配置された第2のセンサ部と、前記第2および第3のレーザ光がそれぞれ導かれる位置に配置された第3および第4のセンサ部と、を有する。
本発明によれば、センサへの迷光の漏れ込みを円滑に抑制しながら、光検出器を小型化でき、さらに、3つの発光部を有する半導体レーザが用いられる場合にディスクによって反射されたそれぞれのレーザ光を適正に受光することが可能な光ピックアップ装置を提供することができる。
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下の実施の形態は、あくまでも、本発明を実施する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施の形態によって何ら制限されるものではない。
実施の形態に係る技術原理(レーザ光の収束状態)を説明する図である。 実施の形態に係る技術原理(光束領域の分布状態)を説明する図である。 実施の形態に係る技術原理(信号光と迷光の分布)を説明する図である。 実施の形態に係る技術原理(信号光領域の生成方法)を説明する図である。 実施の形態に係る技術原理に基づくセンサと信号生成方法を説明する図である。 実施例に係る光ピックアップ装置の光学系を示す図である。 実施例に係る分光素子の構成を説明する図である。 実施例に係るDOEによる回折作用を説明する図である。 実施例に係る光検出器の受光面上のセンサレイアウトを示す図である。 実施例に係る0次回折光、+1次回折光、−1次回折光の照射領域を示す模式図である。 実施例に係る分光素子およびDOEの設置部分を示す図である。 変更例に係る分光素子の構成を示す図および光検出器の受光面上のセンサレイアウトを示す図である。 変更例に係る半導体レーザの構成を示す図および光検出器の受光面上のセンサレイアウトを示す図である。 変更例に係る信号光領域の生成方法を説明する図である。 変更例に係る分光素子の構成を示す図および光検出器の受光面上のセンサレイアウトを示す図である。
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して説明する。
<技術的原理>
まず、図1(a)ないし図5(c)を参照して、本実施の形態に適用される技術的原理について説明する。
図1(a)、(b)は、レーザ光の収束状態を説明する図である。図1(a)は、ターゲット記録層によって反射されたレーザ光(以下、「信号光」という)、ターゲット記録層よりも深い層によって反射されたレーザ光(以下、「迷光1」という)、ターゲット記録層よりも浅い層によって反射されたレーザ光(以下、「迷光2」という)の収束状態を示す図である。図1(b)は、本原理に用いるアナモレンズの構成を示す図である。
図1(b)を参照して、アナモレンズは、レンズ光軸に平行に入射するレーザ光に対し、曲面方向と平面方向に収束作用を付与する。ここで、曲面方向と平面方向は、互いに直交している。また、曲面方向は、平面方向に比べ曲率半径が小さく、アナモレンズに入射するレーザ光を収束させる効果が大きい。
なお、ここでは、アナモレンズにおける非点収差作用を簡単に説明するために、便宜上、“曲面方向”と“平面方向”と表現しているが、実際には、レンズ光軸上の互いに異なる位置に焦線を結ぶ作用がアナモレンズによって生じれば良く、図1(b)中の“平面方向”におけるアナモレンズの形状を平面に限定するものではない。なお、アナモレンズに収束状態でレーザ光が入射する場合は、“平面方向”におけるアナモレンズの形状は直線状(曲率半径=∞)となり得る。
図1(a)を参照して、アナモレンズによって収束させられた信号光は、曲面方向および平面方向の収束により、それぞれ異なる位置で焦線を結ぶ。曲面方向の収束による焦線位置(P02)は、平面方向の収束による焦線位置(P03)よりも、アナモレンズに近い位置となり、信号光の収束位置(P01)は、曲面方向および平面方向の収束による焦線位置(P02)、(P03)の中間位置となる。信号光のビームは、収束位置(P01)において最小錯乱円となる。なお、収束位置(P01)において、アナモレンズに入射するレーザ光の光軸に垂直な面を、以下、「面P0」と称する。
アナモレンズによって収束させられた迷光1についても同様に、曲面方向の収束による焦線位置(P12)は、平面方向の収束による焦線位置(P13)よりも、アナモレンズに近い位置となる。アナモレンズは、迷光1の平面方向の収束による焦線位置(P13)が、信号光の収束位置(P01)よりも、アナモレンズに近い位置となるよう設計されている。
アナモレンズによって収束させられた迷光2についても同様に、曲面方向の収束による焦線位置(P22)は、平面方向の収束による焦線位置(P23)よりも、アナモレンズに近い位置となる。アナモレンズは、迷光2の曲面方向の収束による焦線位置(P22)が、信号光の収束位置(P01)よりも、アナモレンズから遠い位置となるよう設計されている。
以上を考慮して、面P0上における信号光および迷光1、2の光束領域の関係について検討する。
図2(a)は、アナモレンズに入射するレーザ光に設定された4つの光束領域f1〜f4を示す図である。この場合、光束領域f1〜f4を通る信号光は、面P0上において、図2(b)のように分布する。また、光束領域f1〜f4を通る迷光1は、面P0上において、図2(c)のように分布する。光束領域f1〜f4を通る迷光2は、面P0上において、図2(d)のように分布する。なお、図2(b)〜(d)には、信号光のビーム径の大きさを示す円が実線で示されており、図2(c)、(d)に示すように、迷光1、2は信号光に比べて大きく広がっている。
ここで、面P0上における信号光と迷光1、2を光束領域毎に取り出すと、各光の分布は、図3(a)〜(d)のようになる。この場合、各光束領域を通る信号光には、同じ光束領域を通る迷光1および迷光2の何れも重ならない。このため、各光束領域を通る信号光と迷光1、2を異なる方向に離散させた後に、信号光のみをセンサにて受光するように構成すると、対応するセンサには信号光のみが入射し、迷光の入射を抑止することができる。これにより、迷光による検出信号の劣化を回避することができる。
このように、光束領域f1〜f4を通る光を分散させて面P0上において離間させることにより、信号光のみを取り出すことができる。本実施の形態は、この原理を基盤とするものである。
図4(a)は、光束領域f1〜f4を通るレーザ光(信号光と迷光1、2)を面P0上において離間させるために、各光束領域を通るレーザ光の進行方向に付与するベクトルを示す図である。図4(a)は、アナモレンズ入射時の進行方向にレーザ光を見た図である。
光束領域f1〜f4を通るレーザ光の進行方向は、それぞれ、ベクトルV1〜V4が付与されることにより変化する。ベクトルV1〜V4の方向は、平面方向と曲面方向に対して、それぞれ、45度の傾きを持っている。ベクトルV1、V2の方向は同じであり、ベクトルV3、V4の方向は同じである。また、ベクトルV1、V4の大きさは同じであり、ベクトルV2、V3の大きさは同じである。ベクトルV1の大きさはベクトルV2よりも大きく、ベクトルV4の大きさはベクトルV3よりも大きい。ベクトルV1〜V4の大きさは、これらベクトルが付与される前のレーザ光の進行方向(アナモレンズ入射時の進行方向)に対する角度として規定される。
図4(a)に示すように進行方向が変化されると、光束領域f1〜f4を通るレーザ光(信号光と迷光1、2)は、面P0上において、図4(b)に示すように照射される。なお、図4(b)には、進行方向が変化される前のレーザ光の光軸を示す中心Oが、併せて示されている。ベクトルV1〜V4を調節することにより、面P0上において、図4(b)に示すように各光束領域を通る信号光と迷光1、2を分布させることができる。
この場合、光束領域f1、f2を通るレーザ光(信号光)の照射領域は、これら2つの照射領域のみが存在する直方形(信号光領域1)の対角位置にある頂角に位置付けられ、光束領域f3、f4を通るレーザ光(信号光)の照射領域は、これら2つの照射領域のみが存在する直方形(信号光領域2)の対角位置にある頂角に位置付けられる。
ここで、上記原理に基づくセンサと信号生成方法について説明する。
図5(a)は、ディスクからの反射光に設定された8つの光束領域a1〜a8を示す図
であり、図5(b)は、従来の非点収差法に基づく信号光の照射領域とセンサを示す図である。図5(b)に示すセンサは、図1(a)の構成において面P0上に配され、図5(b)には、光束領域a1〜a8を通る信号光が、面P0上において、それぞれ照射される照射領域A1〜A8が示されている。
また、図5(a)において、トラック溝による信号光の0次回折像と1次回折像の重なり(トラック像)の方向は、平面方向および曲面方向に対して45度の傾きを持っており、上下方向となっている。これにより、図5(b)において、信号光のトラック像の方向は、左右方向となる。図5(a)〜(c)には、トラック像の境界が点線で示されている。
なお、トラック溝による信号光の0次回折像と1次回折像の重なり状態は、波長/(トラックピッチ×対物レンズNA)で求められることが知られている。図5(a)に示すように光束領域a2、a3、a6、a7に1次回折像が収まる条件は、2>波長/(トラックピッチ×対物レンズNA)>√2となる。
図5(b)を参照して、従来の非点収差法では、光検出器の受光面上に4つのセンサSa〜Sdから構成される4分割センサが配される。なお、ここで、センサSa〜Sdは、便宜上、さらに平面方向または曲面方向に2分割されているものとする。すなわち、センサSaは、センサS1、S2に分割され、センサSbは、センサS3、S4に分割され、センサScは、センサS5、S6に分割され、センサSdは、センサS7、S8に分割されている。この場合、センサS1〜S8による検出信号をS1〜S8で表すと、フォーカスエラー信号FEとプッシュプル信号PPは、それぞれ、以下の式(1)、(2)の演算により取得することができる。
FE=(S3+S4+S7+S8)−(S1+S2+S5+S6) …(1)
PP=(S1+S2+S3+S4)−(S5+S6+S7+S8) …(2)
次に、上記図4(b)に示した信号光を受光するためのセンサと信号生成方法について説明する。
図5(c)は、図4(a)に示すように進行方向が変化された信号光を受光するためのセンサを示す図である。図5(c)において、センサS1〜S8は面P0上に配され、トラック像の方向は左右方向となる。
図4(a)に示すように進行方向が変化させられると、図5(a)に示す光束領域a1〜a8を通る信号光は、それぞれ、図5(c)に示す照射領域A1〜A8に照射される。したがって、図5(c)に示すように、信号光の照射領域A1〜A8の位置に、センサS1〜S8を配置すれば、図5(b)の場合と同様、フォーカスエラー信号FEとプッシュプル信号PPを、上記式(1)、(2)の演算により取得することができる。
以上のように、本原理によれば、従来の非点収差法に基づく場合と同様の演算処理にて、迷光の影響が抑制されたフォーカスエラー信号とプッシュプル信号(トラッキングエラー信号)を生成することができる。
<実施例>
本実施例は、BD(Blu-ray Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)およびCD(Compact Disc)に対応可能な互換型の光ピックアップ装置に本発明を適用したものである。上記原理は、BD用の光学系にのみ適用される。なお、BD用の光学系には1ビーム方式が適用され、CD用の光学系とDVD用の光学系には、従来の3ビーム方式(インライ
ン方式)が適用される。
図6(a)、(b)は、本実施例に係る光ピックアップ装置1の光学系を示す図である。図6(a)は、立ち上げミラー109よりもディスク側の構成を省略した光学系の平面図、図6(b)は、立ち上げミラー109、110以降の光学系を側面から透視した図である。
図6(a)、(b)に示すように、光ピックアップ装置1は、半導体レーザ101と、1/2波長板102と、回折格子103と、偏光ビームスプリッタ(PBS)104と、フロントモニタ105と、コリメータレンズ106と、駆動機構107と、1/4波長板108と、立ち上げミラー109、110と、対物レンズ111、112と、分光素子113と、回折光学素子(DOE)114と、アナモレンズ115と、光検出器116を備えている。これら光学系の各部は、光ピックアップ装置1のハウジングに設置されている。
半導体レーザ101は、波長400nm程度のレーザ光(以下、「BD光」という)と、波長650nm程度のレーザ光(以下、「DVD光」という)と、波長780nm程度のレーザ光(以下、「CD光」という)を同一方向に出射する。
図6(c)に示すように、半導体レーザ101は、一つのパッケージに、BD光、DVD光、CD光をそれぞれ出射する発光部101a、101b、101cを備える。発光部101b、101cは、基板101e上に間隔がw2となるように一体的に形成されている。発光部101aは、基板101eとは異なる基板101d上に、発光部101a、101bの間隔がw1となるように形成されている。基板101d、101eは、サブマウント101f上に設置されている。発光部101a〜101cは、一直線上に並ぶように形成されている。また、光学系の光軸は、DVD光の光軸に整合するように調整されている。また、本実施例では、w1、w2は何れも90μmに設計されている。
ここで、発光部101aと、発光部101b、101cは、それぞれ、半導体製造プロセスによって、基板101d、101e上に形成される。このため、基板101dにおける発光部101aの位置精度と、基板101eにおける発光部101b、101cの位置精度は、十分に高められたものとなる。しかしながら、発光部が形成された基板101d、101eは、電極、接合層等を介して、サブマウント101f上に接合される。このため、サブマウント101fにおける基板101d、101eの位置精度は低くなる。以上のような理由により、w2には、−1〜+1μm程度の誤差しか含まれないが、w1には、−10〜+10μm程度の誤差が生じてしまう。
1/2波長板102は、半導体レーザ101から出射されたBD光、DVD光、CD光の偏光方向が、PBS104に対してS偏光からややずれた方向となるように、BD光、DVD光、CD光の偏光方向を調整する。回折格子103は、2段ステップ型の回折格子であり、BD光、DVD光、CD光を、それぞれ、メインビームと2つのサブビームに分割する。回折格子103は、CD光のメインビームおよび2つのサブビームと、DVD光のメインビームおよび2つのサブビームが、それぞれ、CDとDVDのトラックに沿うよう配置される。なお、本実施例では、BD光のメインビームのみが記録または再生に用いられ、BD光のサブビームは、記録または再生動作には用いられない。以下では、BD光のメインビームを単にBD光と称する。
BD光、DVD光、CD光は、それぞれ、一部がPBS104を透過し、大部分がPBS104によって反射される。このようにBD光、DVD光、CD光の一部がPBS104を透過するよう、1/2波長板102が配置される。PBS104を透過したBD光、
DVD光、CD光は、フロントモニタ105に照射される。フロントモニタ105は、受光光量に応じた信号を出力する。フロントモニタ105からの信号は、半導体レーザ101の出射パワー制御に用いられる。
コリメータレンズ106は、PBS104側から入射するBD光、DVD光、CD光を平行光に変換する。駆動機構107は、収差補正の際に、制御信号に応じてコリメータレンズ106を光軸方向に移動させる。駆動機構107は、コリメータレンズ106を保持するホルダ107aと、ホルダ107aをコリメータレンズ106の光軸方向に送るためのギア107bとを備え、ギア107bは、モータ107cの駆動軸に連結されている。
コリメータレンズ106により平行光とされたBD光、DVD光、CD光は、1/4波長板108に入射する。1/4波長板108は、コリメータレンズ106側から入射するBD光、DVD光、CD光を円偏光に変換するとともに、立ち上げミラー109側から入射するBD光、DVD光、CD光を、コリメータレンズ106側から入射する際の偏光方向に直交する直線偏光に変換する。これにより、ディスクからの反射光は、PBS104をZ軸正方向に透過する。
立ち上げミラー109は、ダイクロイックミラーであり、BD光を透過するとともに、DVD光とCD光を対物レンズ111に向かう方向(Y軸正方向)に反射する。立ち上げミラー110は、BD光を対物レンズ112に向かう方向(Y軸正方向)に反射する。
対物レンズ111は、DVD光とCD光を、それぞれ、DVDとCDに対して適正に収束させるよう構成されている。また、対物レンズ112は、BD光をBDに適正に収束させるよう構成されている。対物レンズ111、112は、ホルダ121に保持された状態で、対物レンズアクチュエータ122により、フォーカス方向(Y軸方向)およびトラッキング方向(X軸方向)に駆動される。
分光素子113は、上記原理に基づいて、回折作用により、図4(a)に示すような各光束領域を通るBD光を、面P0に相当する光検出器116の受光面上において図4(b)に示すように分布させる。分光素子113の構成については、追って、図7(a)〜(c)を参照して説明する。
DOE114は、分光素子113を透過したBD光の光軸を、回折作用により、光検出器116の受光面上において、DVD光のメインビームの光軸と一致させる。DOE114の構成については、追って、図8を参照して説明する。
アナモレンズ115は、図1(a)に示すアナモレンズに相当し、DOE114側から入射するBD光、DVD光、CD光に非点収差を導入する。アナモレンズ115を透過したBD光、DVD光、CD光は、光検出器116に入射する。光検出器116は、各光を受光するための複数のセンサを有している。光検出器116上のセンサレイアウトについては、追って、図9を参照して説明する。
図7(a)は、分光素子113をPBS104側から見たときの平面図である。図7(b)は、分光素子113に入射するレーザ光を、分光素子113の回折領域H11〜H15の境界線に対応するよう区分した光束領域a11〜a15を示す図である。なお、図7(a)には、平面方向と、曲面方向と、分光素子113に入射するレーザ光のトラック像の方向が示されており、図7(b)には、トラック像の境界が点線で示されている。
分光素子113は、正方形の輪郭を有する透明板にて形成され、光入射面に2段ステップ型の回折パターン(回折ホログラム)が形成されている。分光素子113の光入射面は
、図7(a)に示すように、5つの回折領域H11〜H15に区分されている。なお、回折領域H15は、後述のように、BD光の迷光による検出信号の劣化を低減させる程度に大きく、且つ、BD光に基づくトラッキングエラー信号が適正に得られる程度に小さく設定される。
回折領域H11〜H15は、光束領域a11〜a15を通るレーザ光を、回折作用により0次回折光、+1次回折光、−1次回折光に分割する。光束領域a11〜a15を通るレーザ光の+1次回折光は、実線の矢印(V11〜V15)の方向に回折される。また、光束領域a11〜a15を通るレーザ光の−1次回折光は、点線の矢印(V11m〜V15m)の方向に回折される。光束領域a11〜a15を通るレーザ光の0次回折光は、回折されずに回折領域H11〜H15を透過する。
また、図7(a)には、回折領域H11〜H15によりレーザ光に付与される回折の方向と大きさ(回折角)が、ベクトルV11〜V15およびベクトルV11m〜V15mで示されている。回折領域H11〜H15により生じる+1次回折光の進行方向は、それぞれ、これら回折領域H11〜H15に入射する前のレーザ光の進行方向にベクトルV11〜V15を付与したものとなる。また、回折領域H11〜H15により生じる−1次回折光の進行方向は、それぞれ、これら回折領域H11〜H15に入射する前のレーザ光の進行方向にベクトルV11m〜V15mを付与したものとなる。
ベクトルV11〜V14は、図4(a)のベクトルV1〜V4と同様に設定される。すなわち、ベクトルV11、V12の方向は同じであり、ベクトルV13、V14の方向は同じである。また、ベクトルV11、V14の大きさは同じであり、ベクトルV12、V13の大きさは同じである。ベクトルV11の大きさは、ベクトルV12よりも大きく、ベクトルV14の大きさはベクトルV13よりも大きい。ベクトルV11m〜V14mは、それぞれ、ベクトルV11〜V14に対して反対方向であり、等しい大きさを有する。
なお、本実施例では、回折領域H11〜H14により生じるBD光の回折光は、ベクトルV11〜V14により互いに異なる方向に曲げられ、DOE114により進行方向が変化させられた後、アナモレンズ115により非点収差作用を受ける。これにより、光検出器116の受光面上における回折光の照射領域の位置は、上記原理に基づく位置から僅かにずれることになる。そこで、本実施例では、上記原理と同様、回折光が後述するセンサBa1〜Ba4、Bs1〜Bs4に照射されるよう、ベクトルV11〜V14の方向および大きさが僅かに調整されている。これにより、上記原理と同様、回折光の照射位置が所望の位置に位置付けられる。請求項1に記載の“同じ方向”は、このようにベクトルV11〜V14の方向が僅かに調整されていることも含むものである。
また、本実施例では、図4(a)の場合に比べ、回折領域H15により、光束領域a15を通るレーザ光の進行方向が変えられる。回折領域H15により付与されるベクトルV15、V15mの方向は平面方向に平行で且つ互いに反対向きであり、また、ベクトルV15、V15mの大きさは、互いに等しい。
なお、ベクトルV11〜V15、V11m〜V15mの方向は、各回折領域に設定される回折パターンの向きによって設定され、ベクトルV11〜V15、V11m〜V15mの大きさは、各回折領域に設定される回折パターンのピッチによって設定される。
図7(c)は、回折領域H11〜H15のステップ高さと回折効率との関係を示す図である。
分光素子113に入射するBD光、DVD光、CD光の回折効率は、回折領域H11〜
H15に設定された2段ステップ型の回折パターンのステップ高さによって変化する。本実施例のステップ高さは、図7(c)中に示す“設定値”に設定される。これにより、BD光の0次回折光と+1次回折光の回折効率は、それぞれ、約80%と約10%となり、DVD光とCD光の0次回折光の回折効率は、90%以上となる。なお、−1次回折光の回折効率は、+1次回折光の回折効率と略同じである。
こうして、分光素子113に入射したBD光は、上記回折効率でもって0次回折光、+1次回折光、−1次回折光に分割される。また、分光素子113に入射したCD光とDVD光は、大半が分光素子113による回折作用を受けずに、分光素子113を透過する。
図8は、DOE114による回折作用を説明する図である。なお、図8では、分光素子113により生じるBD光、DVD光、CD光の+1次回折光と−1次回折光、および、BD光の2つのサブビームは、便宜上、図示省略されている。
DOE114は、BD光に対しては+1次の回折効率が高く、DVD光とCD光に対しては0次の回折効率が高くなるよう設計された波長選択性の回折格子である。すなわち、DOE114は、回折作用により、主としてBD光の進行方向のみを変化させる。DOE114の入射面と出射面および光検出器116の受光面は、XY平面に平行となっている。
BD光の0次回折光と、DVD光の3つのビームと、CD光の3つのビームは、DOE114の入射面に垂直に入射する。DVD光とCD光の光軸は、DOE114によって曲げられることなく略透過し、受光面に対して垂直に入射する。このとき、DVD光の3つのビームと、CD光の3つのビームの並び方向はY軸方向となっている。他方、BD光の0次回折光の光軸は、DOE114によってDVD光のメインビームの光軸に近づく方向に曲げられる。これにより、BD光の0次回折光の光軸は、DVD光のメインビームの光軸と一致することになる。
本実施例では、光検出器116の受光面上に、DVD光の3つのビームを受光するための3つの4分割センサと、CD光の3つのビームを受光するための3つの4分割センサが配されている。また、上記のようにしてBD光の0次回折光の光軸が、DVD光のメインビームの光軸と一致するため、DVD光のメインビームを受光するための4分割センサにより、BD光のメインビームの0次回折光が受光される。
図9は、光検出器116の受光面上のセンサレイアウトを示す図である。
光検出器116は、BD光を受光するためのセンサBa1〜Ba4、Bs1〜Bs4と、BD光を用いて分光素子113の位置調整を行うための4分割センサBzと、DVD用の4分割センサD1〜D3と、CD用の4分割センサC1〜C3を有する。
センサBa1〜Ba4、Bs1〜Bs4は、分光素子113に入射したBD光(信号光)から、回折領域H11〜H14の回折作用によって生じる+1次回折光を受光する。センサBa1〜Ba4、Bs1〜Bs4は、それぞれ、上記原理で示した図5(c)のセンサS1〜S8と同様に配置される。4分割センサBzは、分光素子113に入射したBD光(信号光と迷光1、2)から、回折領域H15の回折作用によって生じる+1次回折光を受光する。
光束領域a11〜a14を通るBD光(信号光)の+1次回折光は、それぞれ、照射領域A11〜A14に照射される。照射領域A11に照射されるBD光は、センサBa1、Ba4によって受光され、照射領域A12に照射されるBD光は、センサBa2、Ba3
によって受光され、照射領域A13に照射されるBD光は、センサBs3、Bs4によって受光され、照射領域A14に照射されるBD光は、センサBs1、Bs2によって受光される。
光束領域a15を通るBD光(信号光と迷光1、2)の+1次回折光は、照射領域A15に照射される。照射領域A15に照射されるBD光は、中心Oに対して右上に位置する4分割センサBzによって受光される。4分割センサBzは、センサBz1〜Bz4から構成されており、上下左右の方向に対して45度傾けて配置されている。また、4分割センサBzの分割線が、中心Oと4分割センサBzの中心BzOとを結ぶ一点鎖線の直線と重なるよう、4分割センサBzが配置されている。センサBz1〜Bz4の検出信号は、分光素子113のZ軸方向の位置調整と、中心Oを中心とする回転方向の位置調整に用いられる。
回折領域H11〜H14のピッチは、照射領域A11〜A14が、図9に示すように、センサBa1〜Ba4、Bs1〜Bs4に位置付けられるよう設定される。また、回折領域H15のピッチは、照射領域A15が、4分割センサBzの中心BzOに位置付けられるよう設定されている。
4分割センサD1〜D3は、分光素子113による回折作用を受けずに分光素子113を透過したDVD光の3つのビームを受光する。4分割センサC1〜C3は、分光素子113による回折作用を受けずに分光素子113を透過したCD光の3つのビームを受光する。4分割センサD1、C1は、それぞれ、DVD光とCD光のメインビームを受光し、図6(c)に示す発光部101b、101cの間隔w2に応じた間隔で配置されている。
また、4分割センサD1は、センサD11〜D14から構成されている。さらに、4分割センサD1は、後述のように、分光素子113による回折作用を受けずに分光素子113を透過したBD光(信号光と迷光1、2)の受光にも共用される。なお、中心Oは、DVD光のメインビームの光軸が、光検出器116の受光面と交わる点であり、4分割センサD1の中心(分割線の交点)と一致する。
図10は、光検出器116の受光面上に分布するBD光(信号光と迷光1、2)の、分光素子113による0次回折光、+1次回折光、−1次回折光の照射領域を示す模式図である。破線は+1次回折光を示し、長鎖線は0次回折光を示し、点線は−1次回折光を示している。また、図10には、図9に示すセンサが併せて示されている。
本実施例のように、分光素子113の回折領域H11〜H15に2段ステップ型の回折パターンが形成されると、BD光(信号光と迷光1、2)の+1次回折光と−1次回折光の照射領域は、中心Oを点対称の中心として分布し、0次回折光の照射領域は中心Oに分布する。このとき、センサBa1〜Ba4、Bs1〜Bs4には、BD光(信号光)の+1次回折光のみが照射される。なお、本実施例では、BD光(信号光と迷光1、2)については、0次回折光と+1次回折光のみが利用され、−1次回折光は利用されない。
また、分光素子113に入射するBD光(信号光と迷光1、2)の中央部分は、4分割センサBz近傍に飛ばされるため、センサBa1〜Ba4、Bs1〜Bs4の近傍に分布するBD光(迷光1、2)の+1次回折光の照射領域は、センサBa1〜Ba4、Bs1〜Bs4に掛かりにくくなっている。すなわち、センサBa1、Ba4の上端付近に分布する迷光1、2の照射領域は、それぞれ、左端と右端が、回折領域H15により除かれた形状となっている。同様に、センサBa2、Ba3の下端付近と、センサBs1、Bs2の右端付近と、センサBs3、Bs4の左端付近に分布する迷光1、2の照射領域は、回折領域H15に応じて端部が除かれた形状となっている。これにより、対物レンズ112
がBDの径方向に移動して、対物レンズ112の光軸がBD光の光軸からシフトしても、センサBa1〜Ba4、Bs1〜Bs4に、BD光(迷光1、2)の+1次回折光が入射し難くなる。また、センサBa1〜Ba4、Bs1〜Bs4の位置が、光検出器116の受光面上でずれても、これらセンサに、BD光(迷光1、2)の+1次回折光が入射し難くなる。
なお、BD光の2つのサブビーム(信号光と迷光1、2)は、図10に示すBD光(信号光と迷光1、2)と同様に光検出器116の受光面上に分布するが、本実施例では、かかる2つのサブビームは使用しない。なお、かかる2つのサブビームによる照射領域は、図10に示すメインビームによる照射領域の上側(Y軸正方向)と下側(Y軸負方向)に位置付けられ、センサBa1〜Ba4、Bs1〜Bs4と4分割センサD1には略掛からない。
ここで、本実施例におけるフォーカスエラー信号と、トラッキングエラー信号と、RF信号について説明する。
BD用のフォーカスエラー信号FEは、センサBa1〜Ba4、Bs1〜Bs4の検出信号を、それぞれ、Ba1〜Ba4、Bs1〜Bs4と表すと、上記式(1)と同様、以下の式(3)の演算により取得することができる。
FE=(Ba1+Ba3+Bs1+Bs3)
−(Ba2+Ba4+Bs2+Bs4) …(3)
また、BD用のトラッキングエラー信号TEは、乗数ktを用いて、以下の式(4)の演算により取得することができる。
TE=(Ba1+Ba4)−(Ba2+Ba3)
−kt×{(Bs1+Bs4)−(Bs2+Bs3)} …(4)
このように乗数ktを用いたトラッキングエラー信号TEの演算手法は、本件出願人が先に出願した特開2010−102813号公報に記載されている。
また、BD用のRF信号は、以下の式(5)の演算により取得することができる。
RF=D11+D12+D13+D14 …(5)
なお、4分割センサD1に入射するBD光の0次回折光には、信号光だけでなく迷光1、2も含まれる。しかしながら、4分割センサD1に入射するBD光の0次回折光のうち、迷光の割合は1/10程度であるため、BD用のRF信号の取得においては、迷光による影響が特に問題となることは無い。
また、DVD用のフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号およびRF信号は、4分割センサD1〜D3の検出信号に基づいて生成され、CD用のフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号およびRF信号は、4分割センサC1〜C3の検出信号に基づいて生成される。DVDおよびCD用のフォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号の生成には、3ビーム方式(インライン方式)による演算処理が用いられる。
ここで、図6(c)を参照して説明したように、BD光を出射する発光部101aと、DVD光を出射する発光部101bとの間隔w1には大きな誤差が生じ易い。このため、光ピックアップ装置1の光学系が設計位置に適正に配置されたとしても、光検出器116
の受光面上において、図8に示すようにBD光の光軸が、DVD光のメインビームの光軸と一致しない惧れがある。この場合、図10に示すように、センサBa1〜Ba4、Bs1〜Bs4と、4分割センサD1、Bzに、BD光(信号光)が適正に位置付けられなくなる。このように、受光面上においてBD光の照射位置がずれると、センサBa1〜Ba4、Bs1〜Bs4と、4分割センサD1、Bzから出力されるBD光の検出信号の精度が低下してしまう。
そこで、本実施例では、まず、DVD光とCD光を用いて、光検出器116の位置調整が行われる。この調整では、光検出器116の受光面上において、DVD光とCD光のメインビームの照射位置が、それぞれ4分割センサD1、C1の中心に位置付けられるよう、XY平面内における光検出器116の位置が調整される。この場合、図6(c)に示した間隔w2のバラつきが小さいため、かかる調整により、DVD光とCD光は、それぞれ、4分割センサD1〜D3、C1〜C3に適正に位置付けられる。
しかしながら、このように光検出器116の位置調整が行われても、図6(c)に示した間隔w1のバラつきが大きいため、光検出器116の受光面上におけるBD光(信号光と迷光1、2)の照射位置は、しばしば、センサBa1〜Ba4、Bs1〜Bs4と、4分割センサD1、Bzから外れてしまう。このため、センサBa1〜Ba4、Bs1〜Bs4と、4分割センサD1、Bzから出力されるBD光の検出信号の精度が低下する惧れがある。
かかる問題を解消するために、本実施例では、上述の光検出器116の調整の後、DOE114のZ軸方向の位置を調整することにより、光検出器116の受光面上において、BD光の0次回折光のX軸方向の照射位置を調整する。また、DOE114のXY平面内における回転方向の位置を調整して、DOE114の回折方向を調整することにより、光検出器116の受光面上において、BD光の0次回折光の回転方向の照射位置を調整する。
このように、DOE114の位置調整が行われた後、4分割センサBzの検出信号を用いて、分光素子113のZ軸方向の位置調整と、中心Oを中心とする回転方向の位置調整と、XY平面内の位置調整が行われる。こうして、光検出器116の受光面上において、BD光の照射位置が、適正な位置に位置付けられることとなる。
図11は、光ピックアップ装置1のハウジング上の、分光素子113とDOE114の設置部分を示す図である。ハウジングには、光ピックアップ装置1の光学系を構成する各光学部材が設置される。図11は、光ピックアップ装置1を、裏側(図6(a)とは反対側)から見た状態を示している。
分光素子113とDOE114は、それぞれ、ホルダL1、L2を介して、ハウジングに形成された設置部G1、G2に取り付けられる。ホルダL1、L2は、同様の形状を有している。設置部G1、G2は、XY平面に対して対称に形成されている。
ホルダL1、L2は、それぞれ、XZ平面に平行な面L11、L21を有している。面L11、L21には、それぞれ、2つの切欠L11a、L21aが形成されている。ホルダL1は、面L11のZ軸正方向側の端部からY軸正方向側に延びた、XY平面に平行な面L12を有しており、ホルダL2は、面L21のZ軸負方向側の端部からY軸正方向側に延びた、XY平面に平行な面L22を有している。面L12、L22には、それぞれ、レーザ光をZ軸方向に通すための孔L12a、L22aが形成されている。面L12のZ軸正方向側の面には、分光素子113が固定され、面L22のZ軸負方向側の面には、DOE114が固定される。
設置部G1、G2には、それぞれ、分光素子113が固定された面L12を収容するための収容部G11と、DOE114が固定された面L22を収容するための収容部G21が形成されている。また、設置部G1、G2には、それぞれ、ハウジングの裏面よりもY軸負方向側に棚部G12、G22が形成されている。また、設置部G1の棚部G12のY軸負方向側には、レーザ光をZ軸方向に通すための孔G13が形成されており、設置部G2の棚部G22のY軸負方向側には、レーザ光をZ軸方向に通すための孔G23が形成されている。また、設置部G1のX軸正方向側と負方向側には、2つの凹部G14が形成されており、設置部G2のX軸正方向側と負方向側には、2つの凹部G24が形成されている。また、ハウジングには、収容部G11、G21をZ軸方向に繋ぐ孔G3が形成されている。
DOE114の位置調整を行う場合、まず、光ピックアップ装置1が設置された光ディスク装置のターンテーブルにBD−ROMと同様のテストディスクを装着し、発光部101aからBD光を発光させる。続いて、DOE114が固定されたホルダL2を、2つの切欠L21aをジグで挟むことにより保持する。そして、ジグを操作して、DOE114を収容部G21に収容させた状態で、DOE114の位置を調整する。すなわち、DOE114のZ軸方向の位置を調整することにより、光検出器116の受光面上において、BD光の0次回折光のX軸方向の照射位置を調整する。また、DOE114のXY平面内における回転方向の位置を調整して、DOE114の回折方向を調整することにより、光検出器116の受光面上において、BD光の0次回折光の回転方向の照射位置を調整する。これにより、BD光の0次回折光が、4分割センサD1に位置付けられるようになる。
DOE114の位置が決定すると、このときのDOE114の位置をジグによって維持した状態で、2つの凹部G24にUV接着剤を塗布する。そして、塗布したUV接着剤が硬化するようにUV照射を行って、設置部G2に対してホルダL2を固定する。こうして、DOE114の設置が完了する。
続いて、分光素子113の位置調整が、上記DOE114の位置調整と同様に行われる。すなわち、分光素子113が固定されたホルダL1を、2つの切欠L11aをジグで挟むことにより保持する。そして、ジグを操作して、分光素子113を収容部G11に収容させた状態で、分光素子113の位置を調整する。分光素子113の位置が決定すると、このときの分光素子113の位置をジグによって維持した状態で、2つの凹部G14にUV接着剤を塗布する。そして、UV照射を行って、設置部G2に対してホルダL1を固定する。こうして、分光素子113の設置が完了する。
<実施例の効果>
本実施例によれば、以下の効果が奏され得る。
図10に示すように、センサBa1〜Ba4、Bs1〜Bs4には、BD光の信号光のみが照射され、BD光の迷光は照射されないため、上記式(3)、(4)に示すように、センサBa1〜Ba4、Bs1〜Bs4からの出力信号によってフォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号を生成することにより、フォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号に対する迷光の影響を抑制することができる。
また、図7(a)のベクトルV11〜V14のようにBD光を回折させることにより、BD光の+1次回折光を受光するセンサBa1、Ba4とセンサBa2、Ba3を、互いに一辺が向き合うように近づけながらコンパクトに配置することができ、また、センサBs1、Bs2とセンサBs4、Bs3を、互いに一辺が向き合うように近づけながらコンパクトに配置することができる。さらに、センサBa1〜Ba4からなるセンサ群とセン
サBs1〜Bs4からなるセンサ群を、L字状に配置することができる。これにより、BD光の+1次回折光を受光するセンサレイアウトをコンパクトにすることができ、光検出器116の全体のセンサレイアウトをコンパクトにすることができる。
また、このようにセンサBa1〜Ba4が固まって配置され、また、センサBs1〜Bs4が固まって配置されるため、DVD光を受光する4分割センサD1〜D3と、CD光を受光する4分割センサC1〜C3の配置を容易かつ自由度高く行うことができ、センサレイアウトの設計を容易に行うことができる。
また、DOE114を用いてBD光の0次回折光の光軸とDVD光の0次回折光の光軸とを整合させたため、DVD光を受光する4分割センサD1〜D3およびCD光を受光する4分割センサC1〜C3と、BD光の+1次回折光を受光するセンサBa1〜Ba3、Bs1〜Bs4を、図9のX軸方向に近づけることができ、光検出器116の全体のセンサレイアウトをさらにコンパクトにすることができる。
また、DVD光のメインビームを受光する4分割センサD1がBD光の0次回折光を受光するために共用されているため、光検出器116上に設置するセンサの数を少なくすることができ、センサレイアウトを簡素化とコストの低減を図ることができる。
さらに、図11に示す構成により、DOE114の位置が調整されるため、半導体レーザ101において、BD光の発光点とDVD光の発光点との間隔w1にバラつきがあっても、光検出器116上において、BD光を、DVD光のメインビームを受光する4分割センサD1に適正に照射することができる。
また、図4(b)に示すようにBD光の照射領域を分布させるために、2段ステップ型の回折パターンが形成された分光素子113が用いられた。このように2段ステップ型の回折パターンが形成されると、図10に示すように広範囲に亘って照射領域が分布することとなる。しかしながら、本実施例によれば、照射領域を全て含むように光検出器116の受光面上にセンサを設置する必要がない。すなわち、本実施例では、BD光(信号光)を受光するための光検出器116上のセンサは、中心Oに分布する信号光(0次回折光)と、中心Oの上側と右側に分布する信号光(+1次回折光)と、右上に分布する信号光(+1次回折光)の照射領域のみを含むように設置される。これにより、本実施例のように、安価な2段ステップ型が形成された分光素子113が用いられても、光検出器116をコンパクトに構成することが可能となる。
なお、図4(b)に示すように照射領域を分布させるために、ブレーズ型の回折パターンが形成された分光素子を用いることもできる。しかしながら、ブレーズ型の回折パターンが形成された分光素子は、本実施例のように2段ステップ型の回折パターンが形成された分光素子113に比べて高価である。本実施例では、安価な2段ステップ型の回折パターンが形成された分光素子113を用いることで、光ピックアップ装置1にかかるコストを低く抑えることができる。
また、DVD光とCD光には、0次回折光を用いた従来の3ビーム方式(インライン方式)が適用されているため、BD光を受光するためのセンサBa1〜Ba4、Bs1〜Bs4と比べて、DVD光とCD光を受光するための4分割センサD1〜D3、C1〜C3をコンパクトにすることができる。これにより、光検出器116をコンパクトに構成することができる。
<変更例>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に何ら制限
されるものではなく、また、本発明の実施の形態も上記以外に種々の変更が可能である。
たとえば、上記実施の形態では、分光素子113がアナモレンズ115の前段に配置されたが、分光素子113をアナモレンズ115の後段に配置しても良く、あるいは、アナモレンズ115の入射面または出射面に、分光素子113と同様の回折作用をレーザ光に付与する回折パターンを一体的に配しても良い。なお、分光素子113がアナモレンズ115の後段に配置される場合、上記実施の形態のように、分光素子113とアナモレンズ115の配置順に応じて、各回折領域により付与されるベクトルを、図8(a)に示す原理上のベクトルから調整する必要はない。
なお、分光素子113は、アナモレンズ115の後段に配置するよりも前段に配置する方が望ましい。すなわち、分光素子113をアナモレンズ115の前段に配置すると、後段に配置する場合に比べて、分光素子113から光検出器116までの距離を長くすることができる。このため、分光素子113の回折角を大きく設定しなくても、図10に示すように、光検出器116上でBD光(信号光)の+1次回折光を、中心Oから離れた位置に照射させることができる。
また、上記実施の形態では、DOE114は、PBS104と光検出器116に隣り合わない位置に設置されたが、これに限らず、DOE114は、PBS104のZ軸正方向側にPBS104と隣り合うように設置されても良く、光検出器116のZ軸負方向側に光検出器116と隣り合うように設置されても良い。
また、上記実施の形態では、分光素子113の中央に回折領域H15が設けられたが、図12(a)のように、回折領域H15が省略されても良い。この場合、図10のセンサBa1〜Ba4の周りの迷光1、2において、迷光の欠け部分が無くなるため、センサBa1、Ba4の上端付近と、センサBa2、Ba3の下端付近と、センサBs1、Bs2の右端付近と、センサBs3、Bs4の左端付近には、BD光(迷光1、2)の+1次回折光が掛かり易くなる。しかしながら、BD光(信号光)の+1次回折光と、BD光(迷光1、2)の+1次回折光との照射領域がずれているため、センサBa1〜Ba4、Bs1〜Bs4の検出信号の精度が維持され得る。
また、上記実施の形態では、回折領域H15の外側近傍に形成されている回折領域の境界は、平面方向と曲面方向に対して45度の角度をなす直線とされたが、これに限らず、たとえば平面方向と曲面方向に対して45度以外の角度をなす直線であっても良い。また、分光素子113の外側近傍に形成されている回折領域の境界は、左右方向の直線とされたが、これに限らず、たとえば平面方向と曲面方向に対して45度の角度をなす直線であっても良い。
また、上記実施の形態では、BD光の0次回折光が、DVD光のメインビームを受光するための4分割センサD1によって受光されたが、図12(b)に示すように、別途、BD光の0次回折光を受光するための4分割センサB1を配置しても良い。この場合も、BD光の0次回折光が、4分割センサB1に位置づけられるよう、DOE114の位置が調整される。ただし、図12(b)の構成では、別途、BD光の0次回折光を受光するための4分割センサB1が配置されるため、上記実施の形態に比べて、光検出器116のセンサレイアウトが大きくなり、また、センサの数が増加する。
なお、図12(b)の構成において、BD光の0次回折光がRF信号の生成のみに用いられる場合、BD光の0次回折光を受光するセンサは、必ずしも、4分割センサでなくてもよく、分割されていない単一の受光面を有するセンサでも良い。また、半導体レーザ101において、BD光の発光点とDVD光の発光点との間隔w1のバラつきが、DVD光
の発光点とCD光の発光点との間隔w2のバラつき程度に抑制される場合には、DOE114を省略し、BD光の0次回折光をそのまま4分割センサB1で受光しても良い。
また、上記実施の形態では、BD光の0次回折光を受光する4分割センサD1からの信号を用いてRF信号が生成されたが、BD光の+1次回折光を受光するセンサBa1〜Ba4、Bs1〜Bs4からの信号を用いてRF信号が生成されても良い。この場合、BD光の+1次回折光の回折効率を高めるため、分光素子113は、図7(c)の特性図において、ステップ高さが0.3をやや超える程度に設定されるのが望ましい。また、図12(a)のように分光素子113から回折領域H15を省略して、BD光の+1次回折光の信号光に欠けが生じないようにするのが望ましい。この構成では、センサBa1〜Ba4、Bs1〜Bs4からの信号を加算することにより、RF信号が生成される。
また、上記実施の形態では、図6(c)に示すように、発光部101a〜101cと基板101d、101eが配置されたが、Z軸方向における発光部101a〜101cと基板101d、101eの並び順は、これに限られない。
図13(a)は、図6(c)に示す半導体レーザ101の構成から、基板101eに設置された発光部101b、101cの位置が入れ替えられた状態を示す図である。この場合、光学系の光軸は、CD光の光軸に整合するよう調整される。また、光検出器116の受光面上のセンサレイアウトは、図13(b)に示すように設定される。すなわち、図9において、4分割センサD1〜D3と、4分割センサC1〜C3の位置が入れ替わったものとなる。
図13(c)は、図13(a)に示す半導体レーザ101の構成から、基板101d、101eの位置が入れ替えられた状態を示す図である。この場合、光学系の光軸は、DVD光の光軸に整合するよう調整される。また、光検出器116の受光面上のセンサレイアウトは、図13(d)に示すように設定される。すなわち、図9において、4分割センサD1〜D3の左側に配された4分割センサC1〜C3が、4分割センサD1〜D3の右側に配されたものとなる。
また、図4(a)では、ベクトルV1、V4をそれぞれベクトルV2、V3よりも大きくしたが、ベクトルV1〜V4の大きさはこれに限らず、たとえば、図14(a)のように、ベクトルV01〜V04の大きさを同じにしても良い。こうすると、信号光と迷光は、図14(b)のように分布し、信号光に迷光が重ならないようにすることができる。この場合、分光素子113は、図15(a)に示すように、ベクトルV11〜V14の大きさが等しくなるよう修正され、光検出器116のセンサレイアウトは、図15(b)のように修正される。また、ベクトルV1、V4がそれぞれベクトルV2、V3よりも小さくなるよう、分光素子113が構成されても良い。
また、上記実施の形態では、BD光がDOE114により曲げられ、DVD光とCD光がDOE114を直進するよう、DOE114が設定されたが、これに限らず、DVD光とCD光がDOE114により曲げられ、BD光がDOE114を直進するよう、DOE114が設定されても良い。この場合も、光検出器116の受光面上に図9に示すようなセンサレイアウトが設定され、4分割センサD1により、DVD光のメインビームとBD光の0次回折光が受光される。または、このようにDVD光とCD光が曲げられる場合も、図12(b)の場合と同様、各光を異なるセンサで受光するようにしても良い。
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
1 … 光ピックアップ装置
101 … 半導体レーザ(レーザ光源)
101a … 発光部(第1のレーザ発光部)
101b … 発光部(第2のレーザ発光部)
101c … 発光部(第3のレーザ発光部)
101d … 基板(第1の基板)
101e … 基板(第2の基板)
111、112 … 対物レンズ(光学系)
113 … 分光素子
114 … DOE(光軸調整素子)
115 … アナモレンズ(非点収差素子)
116 … 光検出器
H13、H14 … 回折領域(第1の領域)
H11、H12 … 回折領域(第2の領域)
Bs1〜Bs4 … センサ(第1のセンサ部)
Ba1〜Ba4 … センサ(第2のセンサ部)
D1〜D3 … 4分割センサ(第3のセンサ部)
C1〜C3 … 4分割センサ(第4のセンサ部)
G2 … 設置部(調整部)
L2 … ホルダ(調整部)

Claims (6)

  1. 第1、第2および第3のレーザ発光部が同一パッケージに配置されたレーザ光源と、
    前記第1、第2および第3のレーザ発光部からそれぞれ出射された第1、第2および第3のレーザ光をそれぞれ第1、第2および第3のディスク上に収束させるとともに、前記第1、第2および第3のディスクによってそれぞれ反射された前記第1、第2および第3のレーザ光を光検出器に導く光学系と、
    前記光学系に配置され、前記第1、第2および第3のディスクによってそれぞれ反射された前記第1、第2および第3のレーザ光が入射されるとともに、第1の方向における前記第1、第2および第3のレーザ光の収束により第1の焦線を生成し、且つ、前記第1の方向に垂直な第2の方向における前記第1、第2および第3のレーザ光の収束により第2の焦線を生成する非点収差素子と、
    前記光学系に配置され、前記第1のディスクによって反射された前記第1のレーザ光が入射されるとともに、回折作用によって、2つの第1の領域および2つの第2の領域に入射した前記第1のレーザ光を、それぞれ、前記光検出器の受光面上において、異なる4つの位置に導く分光素子と、を備え、
    前記分光素子は、前記2つの第1の領域にそれぞれ入射する前記第1のレーザ光に、同じ方向の分光作用を付与し、前記2つの第2の領域にそれぞれ入射する前記第1のレーザ光に、前記第1の領域によって付与される分光作用の方向に垂直な方向の分光作用を付与し、
    前記2つの第1の領域は、前記第1の方向と前記第2の方向にそれぞれ平行で且つ互いにクロスする2つの直線の交点を前記第1のレーザ光の光軸に整合させたとき、前記2つの直線によって作られる一組の対頂角が並ぶ第3の方向に配置され、前記2つの第2の領域は、他の一組の対頂角が並ぶ第4の方向に配置され、
    前記第1のディスク上に配されたトラックの前記分光素子上の方向は、前記光検出器の受光面上において前記第3の方向に平行であり、
    前記光検出器は、前記2つの第1の領域に入射した前記第1のレーザ光が導かれる位置に配置された第1のセンサ部と、前記2つの第2の領域に入射した前記第1のレーザ光が導かれる位置に配置された第2のセンサ部と、前記第2および第3のレーザ光がそれぞれ導かれる位置に配置された第3および第4のセンサ部と、を有する、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 請求項1に記載の光ピックアップ装置において、
    前記分光素子は、前記2つの第1の領域にそれぞれ入射する前記第1のレーザ光に、同じ方向且つ互いに異なる大きさの分光作用を付与し、前記2つの第2の領域にそれぞれ入射する前記第1のレーザ光に、前記第1の領域によって付与される分光作用の方向に垂直な方向で且つ互いに異なる大きさの分光作用を付与する、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  3. 請求項1または2に記載の光ピックアップ装置において、
    前記第1のレーザ発光部は、前記パッケージに設置された第1の基板に形成され、前記第2および第3のレーザ発光部は、前記パッケージに設置された第2の基板に形成されている、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  4. 請求項3に記載の光ピックアップ装置において、
    前記第1の基板に形成された前記第1のレーザ発光部から出射されたレーザ光または前記第2の基板に形成された前記第2および第3のレーザ発光部から出射されたレーザ光の進行方向を変化させて、前記各レーザ光を、前記第1ないし第4のセンサ部のうち対応するセンサ部に導くための光軸調整素子をさらに備える、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  5. 請求項4に記載の光ピックアップ装置において、
    前記光軸調整素子は、前記分光素子によって回折されずに前記分光素子を通り抜けた前記第1のレーザ光が、前記第3のセンサ部に照射されるよう配置される、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  6. 請求項4または5に記載の光ピックアップ装置において、
    前記光学系を収容するハウジングに対する前記光軸調整素子の位置を調整するための調整部をさらに備える、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
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