JP2013160559A - 加速度センサ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加速度の検出精度が向上された加速度センサ装置を提供する。
【解決手段】第1アンカー(18)に支持された左錘部(25)及び右錘部(26)、これらに形成された第1電極(22)及び2つの第2アンカー(19)それぞれに支持された第2電極(23)、第1アンカー(18)と左錘部(25)及び右錘部(26)とを連結する連結梁(24)、及び、2つの電極の一方に積層された導電層(30)を有し、左錘部(25)に形成された第1電極(22)、該第1電極(22)と対向する第2電極(23)、導電層(30)によって第1コンデンサが構成され、右錘部(26)に形成された第1電極(22)、該第1電極(22)と対向する第2電極(23)、導電層(30)によって第2コンデンサが構成され、第1コンデンサと第2コンデンサそれぞれの静電容量の差分に基づいて、加速度の大きさと方向とを算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、加速度センサと、該加速度センサの出力信号を処理する処理部と、を有する加速度センサ装置に関するものである。
第1の方向(Z)に可動な可動電極と、第1の方向(Z)と直交する第2の方向(X)にて可動電極と対向する固定電極と、を有し、2つの電極によって構成されるコンデンサの静電容量変化に基づいて加速度を検出する加速度センサが提案されている。この加速度センサは、第1の方向(Z)にて、絶縁層を介して第2のシリコン半導体層が第1のシリコン半導体層に積層されて成るSOI基板を備え、第2のシリコン半導体層に、第1の方向(Z)に沿うトレンチエッチングを行うことで、可動電極と固定電極とを区画するトレンチが形成されている。そして、可動電極及び固定電極における絶縁層側の底部をサイドエッチングすることで、可動電極が絶縁層からリリースされ、第1の方向(Z)の厚さが、固定電極よりも可動電極の方が薄くなっている。
以上、示したように、特許文献1に記載の加速度センサでは、可動電極が第1の方向(以下、z方向と示す)に可動であり、z方向の厚さが、固定電極よりも可動電極の方が薄くなっている。そのため、第2のシリコン半導体層から第1のシリコン半導体層へと向かう方向(以下、−z方向と示す)に加速度が印加されると、第1のシリコン半導体層から第2のシリコン半導体層へと向かう方向(以下、+z方向と示す)の慣性力が可動電極に生じ、その方向に可動電極が変位する。この際、2つの電極の対向面積は減少し、その静電容量が大きく変化する。これとは反対に、+z方向に加速度が印加されると、−z方向の慣性力が可動電極に生じ、その方向に可動電極が変位する。この際、2つの電極の対向面積は減少し難く、その静電容量は小さく変化する。このように、z方向の厚さが、固定電極よりも可動電極の方が薄くなっているために、+z方向の加速度が印加された時と、−z方向の加速度が印加された時とでの静電容量変化の振る舞いが異なっている。特許文献1では、z方向への加速度の印加による変位方向が真逆の2つの可動電極と、これら2つの可動電極それぞれと対向する2つの固定電極とによって構成される2つのコンデンサの静電容量C1,C2の差分に基づいて、加速度を検出している。
特許第4453587号公報
ところで、上記したように、特許文献1に示される加速度センサでは、可動電極及び固定電極における絶縁層側の底部をサイドエッチングすることで、z方向の厚さが、固定電極よりも可動電極の方が薄くなっている。
特許文献1の実施形態に記されているように、サイドエッチングは、下記工程を経ることで成される。先ず、トレンチを介してエッチング性ガスのプラスイオンを絶縁層に導入することで、絶縁層をプラスの状態に帯電する。そこへ、さらにエッチング性ガスのプラスイオンを導入し、プラスに帯電した絶縁層にて反発させることで、横方向へ拡散させる。これにより、第2のシリコン半導体層における絶縁層側の底部を横方向にエッチングする。このように、イオンを絶縁層にて反発させることでサイドエッチングを行う。しかしながら、イオンの反発される方向は横方向とは限らないため、意図しない部位がエッチングされ易く、可動電極及び固定電極それぞれの対向面積を精度良く形成することができなかった。そのため、加速度の検出精度が低下する虞があった。
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、加速度の検出精度が向上された加速度センサ装置を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、加速度センサ(10)と、該加速度センサ(10)の出力信号を処理する処理部(50)と、を有する加速度センサ装置であって、
加速度センサ(10)は、
直交関係にあるx方向とy方向とによって規定されるx−y平面に主面(12a)が沿う支持基板(12)と、
該支持基板(12)の主面(12a)上に設けられた第1アンカー(18)及び第2アンカー(19)と、
第1アンカー(18)に支持された錘部(21)と、
該錘部(21)に形成された第1電極(22)及び第2アンカー(19)に支持された第2電極(23)と、
第1アンカー(18)と錘部(21)を連結する連結梁(24)と、を有し、
錘部(21)は、質量の異なる、x方向に並んだ左錘部(25)及び右錘部(26)を有し、
連結梁(24)は、左錘部(25)と右錘部(26)とを連結する第1連結梁(27)、及び、第1連結梁(27)と第1アンカー(18)とを連結する第2連結梁(28)を有し、
x−y平面に直交するz方向への加速度の印加によって、錘部(21)が、第1アンカー(18)を支点として、z方向とx方向とによって規定されるz−x平面にてシーソー状に運動可能となっており、
2つの第2アンカー(19)それぞれに第2電極(23)が支持され、
左錘部(25)に、2つの第2アンカー(19)の内の一方に支持された第2電極(23)と対向する第1電極(22)が形成され、
右錘部(26)に、2つの第2アンカー(19)の内の他方に支持された第2電極(23)と対向する第1電極(22)が形成され、
第1電極(22)若しくは第2電極(23)のいずれか一方に、導電性を有する導電層(30)が積層されており、
左錘部(25)に形成された第1電極(22)、該第1電極(22)と対向する第2電極(23)、及び、導電層(30)によって第1コンデンサが構成され、
右錘部(26)に形成された第1電極(22)、該第1電極(22)と対向する第2電極(23)、及び、導電層(30)によって第2コンデンサが構成され、
処理部(50)は、第1コンデンサと第2コンデンサそれぞれの静電容量の差分に基づいて、加速度の大きさと方向とを算出することを特徴とする。
このように本発明によれば、錘部(21)は、z方向に加速度が印加されると、第1アンカー(18)を支点として、z方向とx方向とによって規定されるz−x平面にてシーソー状に運動可能となっている。したがって、z方向に加速度が印加されると、左錘部(25)及び右錘部(26)はシーソー状に互いに逆方向に運動し、左錘部(25)及び右錘部(26)それぞれに形成された第1電極(22)もシーソー状に互いに逆方向に運動する。
例えば、左錘部(25)が右錘部(26)よりも重い場合、z方向の加速度によって生じる慣性力は、左錘部(25)の方が右錘部(26)よりも大きくなる。したがって、錘部(21)から支持基板(12)へと向かう方向(以下、−z方向と示す)の加速度が印加されると、左錘部(25)は支持基板(12)から錘部(21)へと向かう方向(以下、+z方向と示す)に変位し、右錘部(26)は−z方向に変位する。これとは反対に、+z方向の加速度が印加されると、左錘部(25)は−z方向に変位し、右錘部(26)は+z方向に変位する。このように、加速度の印加方向が、+z方向か−z方向かによって、左錘部(25)と右錘部(26)それぞれの変位方向が逆となる。
請求項1に記載の発明では、第1電極(22)若しくは第2電極(23)のいずれか一方に導電層(30)が積層され、この導電層(30)が、第1コンデンサと第2コンデンサそれぞれの構成要素となっている。
例えば、請求項2に記載のように、第2電極(23)に導電層(30)が積層されている場合、コンデンサを構成する2つの電極の内、第2電極(23)と導電層(30)とによって構成される電極の方が、第1電極(22)のみによって構成される電極よりも、導電層(30)の分+z方向に厚くなる。上記したように、左錘部(25)が右錘部(26)よりも重い場合に−z方向の加速度が印加されると、左錘部(25)は+z方向に変位し、右錘部(26)は−z方向に変位する。そのため、第1コンデンサの対向面積は減少し難く、静電容量は減少し難い。また、第2コンデンサの対向面積は減少し、静電容量は減少する。この結果、第1コンデンサの静電容量(以下、C1と示す)から第2コンデンサの静電容量(以下、C2と示す)を差分した値(以下、差分値C1−C2と示す)は、+の値となる。これとは逆に、+z方向の加速度が印加されると、左錘部(25)は−z方向に変位し、右錘部(26)は+z方向に変位する。そのため、第1コンデンサの対向面積は減少し、静電容量は減少する。また、第2コンデンサの対向面積は減少し難く、静電容量は減少し難い。この結果、差分値C1−C2は、−の値となる。
また、請求項3に記載のように、第1電極(22)に導電層(30)が積層されている場合、コンデンサを構成する2つの電極の内、第1電極(22)と導電層(30)とによって構成される電極の方が、第2電極(23)のみによって構成される電極よりも、導電層(30)の分+z方向に厚くなる。上記したように、左錘部(25)が右錘部(26)よりも重い場合に−z方向の加速度が印加されると、左錘部(25)は+z方向に変位し、右錘部(26)は−z方向に変位する。そのため、第1コンデンサの対向面積は減少し、静電容量は減少する。また、第2コンデンサの対向面積は減少し難く、静電容量は減少し難い。この結果、差分値C1−C2は、−の値となる。これとは逆に、+z方向の加速度が印加されると、左錘部(25)は−z方向に変位し、右錘部(26)は+z方向に変位する。そのため、第1コンデンサの対向面積は減少し難く、静電容量は減少し難い。また、第2コンデンサの対向面積は減少し、静電容量は減少する。この結果、差分値C1−C2は、+の値となる。
以上、示したように、第1電極(22)及び第2電極(23)のいずれに導電層(30)が積層されるかによって差分値C1−C2の正負は反転するが、差分値C1−C2が正負いずれの値を取るかによって、z方向における加速度の印加方向を検出することができる。なお、加速度の大きさは、差分値C1−C2の絶対値に依存するので、その値から求められる。
このように、請求項1に記載の発明によれば、第1電極(22)若しくは第2電極(23)に、導電層(30)が積層された構成を採用することで、z方向における加速度の方向と大きさを検出することができる。ちなみに、上記した導電層(30)の電極への形成は、周知の薄膜製造方法(例えば、CVD法やスパッタリング)を用いることで容易になされる。したがって、請求項1に記載の加速度センサ装置(100)によれば、z方向の厚さの異なる第1電極と第2電極とを作成するために、サイドエッチングを用いて製造された加速度センサと比べて、簡素に加速度センサを製造することができる。また、電極間の対向面積の製造誤差が少ないので、加速度の検出精度の低下が抑制される。
請求項4に記載のように、第2電極(23)に積層された導電層(30)は、ワイヤ(51)を介して処理部(50)と接続された構成が良い。これによれば、導電層(30)は、コンデンサの電極の一部としての機能だけではなく、ワイヤ(51)が接続されるパッドとしての機能も果たす。したがって、加速度センサ(10)が、導電層(30)とパッドとをそれぞれ独立して有する構成と比べて、構成が簡素化される。
請求項5に記載のように、第1電極(22)と第2電極(23)とは、x方向にて対向した構成が良い。上記したように、z方向に加速度が印加されると、左錘部(25)及び右錘部(26)それぞれに形成された第1電極(22)も、第1アンカー(18)を支点として、z−x平面にてシーソー状に運動する。この結果、第1電極(22)と第2電極(23)とが、y方向にて対向した構成とは異なり、第1電極(22)と第2電極(23)との対向面積だけではなく、対向間隔も変動する。このように、第1電極(22)と第2電極(23)とがy方向にて対向した構成と比べて、第1コンデンサと第2コンデンサそれぞれの静電容量変化が大きいので、加速度の検出精度が向上される。
請求項6に記載のように、第1連結梁(27)は、左錘部(25)から右錘部(26)へとx方向に延びた形状を成し、第2連結梁(28)は、第1連結梁(27)から第1アンカー(18)へとy方向に延びた形状を成す構成が良い。
これによれば、z方向への加速度の印加によって、左錘部(25)と右錘部(26)とが互いに逆方向に運動しようとする際、第1連結梁(27)と第2連結梁(28)との連結部位をy方向に貫く軸方向周りのモーメントが第1連結梁(27)に生じ、第1連結梁(27)がz方向に捩れる。この捩れによって、左錘部(25)及び右錘部(26)それぞれは、z−x平面にて、第1連結梁(27)と第2連結梁(28)との連結部位(第1アンカー18)を支点としてシーソー状に互いに逆方向に運動する。この結果、左錘部(25)及び右錘部(26)それぞれに形成された第1電極(22)も、z−x平面にて、第1アンカー(18)を支点としてシーソー状に互いに逆方向に運動する。
請求項7に記載のように、錘部(21)及び連結梁(24)は、x方向に沿い第1アンカー(18)を通る基準線を介して、線対称である構成が好適である。
これによれば、z方向への加速度の印加によって、錘部(21)がy方向に運動することが抑制される。したがって、加速度の検出精度の低下が抑制される。
第1実施形態に係る加速度センサ装置を示す概略図である。 第1実施形態に係る加速度センサの概略構成を示す上面図である。 図2のIII−III線に沿う断面図である。 錘部の運動を説明するための断面図である。 錘部の運動を説明するための断面図である。 加速度センサの変形例を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1〜図5に基づいて、本実施形態に係る加速度センサ装置を説明する。なお、図1に示す加速度センサでは電極22,23を省略し、左錘部25と右錘部26との間に位置する連結梁24を破線で示している。図4及び図5では、錘部21と第1電極22の運動方向を実線矢印で示し、運動を説明するのに不要な符号を省略している。また、以下においては、互いに直交の関係にある2方向をx方向、y方向と示し、これら2つの方向によって規定されるx−y平面に直交する方向をz方向と示す。
図1に示すように、加速度センサ装置100は、加速度センサ10と処理部50を有する。加速度センサ10にて加速度が静電容量に変換され、その静電容量が処理部50にて加速度に変換される。後述するように、加速度センサ10は、z方向への加速度の印加によって、錘部21が、第1アンカー18を支点として、z方向とx方向とによって規定されるz−x平面にてシーソー状に運動可能となっている。図1に示す実線矢印は、錘部21が第1アンカー18を支点として時計回りにシーソー運動する方向を示しており、図1に示す破線矢印は、錘部21が第1アンカー18を支点として反時計回りにシーソー運動する方向を示している。
図1〜図3に示すように、加速度センサ10は、半導体基板11に微細構造が形成されたものである。半導体基板11は、2つの半導体層12,13の間に絶縁層14が挟まれて成るSOI基板である。第1半導体層12の主面12aはx−y平面に沿っており、上記した微細構造に相当するセンサ素子15が、主面12a上に形成されている。第1半導体層12が、特許請求の範囲に記載の支持基板に相当する。
センサ素子15は、周知の露光技術を用いて、第2半導体層13と絶縁層14とを所定形状にエッチングすることで形成される。センサ素子15は、絶縁層14を介して、第1半導体層12に第2半導体層13が固定された固定部16と、絶縁層14を介さずに、第1半導体層12に対して第2半導体層13が浮いた浮遊部17と、を有する。
固定部16は、第1半導体層12の主面12aからz方向に延びた第1アンカー18及び第2アンカー19と、第2アンカー19と一体的に形成された枠部20と、を有する。浮遊部17は、錘部21と、錘部21から延びた第1電極22と、枠部20から延びた第2電極23と、錘部21と第1アンカー18とを連結する連結梁24と、を有する。
錘部21は、重量の異なる、左錘部25と右錘部26から成る。図1に示すように、左錘部25は平面矩形状を成し、右錘部26は平面T字状を成し、第1アンカー18と連結梁24を介してx方向に並んでいる。左錘部25は、右錘部26よりも重くなっており、左錘部25と右錘部26は、x方向に沿い、第1アンカー18を通る基準線を介して線対称と成っている。そして、左錘部25と右錘部26それぞれにおけるy方向での枠部20との対向面から、第1電極22が櫛歯状にy方向に延びている。
連結梁24は、左錘部25と右錘部26とを連結する第1連結梁27と、第1連結梁27と第1アンカー18とを連結する第2連結梁28と、を有する。第1連結梁27は、左錘部25から右錘部26へとx方向に延び、第2連結梁28は、第1連結梁27から第1アンカー18へとy方向に延びている。本実施形態において、連結梁24は、第1連結梁27及び第2連結梁28それぞれを2つ有し、これらによって、連結梁24の平面形状がH字状を成している。なお、連結梁24は、錘部21と同様にして、上記した基準線を介して線対称と成っている。
本実施形態では、2つの枠部20が、錘部21を介してx方向に並んでいる。2つの枠部20はそれぞれ平面コの字状を成し、一方の枠部20によって、左錘部25の一部が囲まれ、他方の枠部20によって、右錘部26の一部が囲まれている。また、枠部20における錘部21とのy方向での対向面から、第2電極23が櫛歯状にy方向に延びている。これにより、第1電極22と第2電極23とが噛み合わさり、x方向にて互いに対向している。なお、2つの枠部20それぞれは、基準線を介して線対称と成っており、錘部21と連結された第1アンカー18、及び、枠部20と連結された第2アンカー19それぞれは、基準線上に並んでいる。これにより、加速度センサ10は、基準線を介して線対称と成っている。
次に、加速度センサ装置100の特徴点である導電層30と処理部50について説明する。図1及び図3に示すように、第2電極23に導電層30が積層されている。これにより、左錘部25に形成された第1電極22、該第1電極22と対向する第2電極23、及び、該第2電極23に積層された導電層30によって第1コンデンサが構成され、右錘部26に形成された第1電極22、該第1電極22と対向する第2電極23、及び、該第2電極23に積層された導電層30によって第2コンデンサが構成されている。このように、コンデンサを構成する2つの電極の内、第2電極23と導電層30とによって構成される電極の方が、第1電極22のみによって構成される電極よりも、導電層30の分z方向に厚くなっている。なお、上記した導電層30は枠部20にも積層されており、導電層30の積層は、周知の薄膜製造方法(例えば、CVD法やスパッタリング)を用いることで容易になされる。
処理部50は、第1コンデンサと第2コンデンサそれぞれの静電容量の差分(以下、差分値C1−C2と示す)に基づいて、加速度の大きさと方向とを算出するものである。図1に示すように、処理部50と第1コンデンサ及び第2コンデンサとは、導電層30に接続されたワイヤ51を介して、電気的に接続されている。
次に、図4及び図5に基づいて、z方向に加速度が印加された場合の錘部21の運動を説明する。z方向に加速度が印加されると、左錘部25と右錘部26それぞれに慣性力が生じる。上記したように、左錘部25は、右錘部26よりも重いので、左錘部25に生じる慣性力は、右錘部26に生じる慣性力よりも大きくなる。そのため、z方向に加速度が印加されると、左錘部25は、加速度の印加方向とは逆の方向に運動しようとし、右錘部26は、左錘部25とは逆の方向に運動しようとする。このように、左錘部25と右錘部26とが互いに逆方向に運動しようとする際、第1連結梁27と第2連結梁28との連結部位をy方向に貫く軸方向周りのモーメントが第1連結梁27に生じ、第1連結梁27がz方向に捩れる。この捩れによって、左錘部25及び右錘部26それぞれは、z−x平面にて、第1連結梁27と第2連結梁28との連結部位(第1アンカー18)を支点としてシーソー状に互いに逆方向に運動する。この結果、左錘部25及び右錘部26それぞれに形成された第1電極22も、z−x平面にて、第1アンカー18を支点としてシーソー状に互いに逆方向に運動し、第1電極22と第2電極23との対向面積だけではなく、対向間隔も変動する。これにより、第1コンデンサと第2コンデンサそれぞれの静電容量C1、C2が変動する。
次に、本実施形態に係る加速度センサ装置100の作用効果を説明する。上記したように、第2電極23に導電層30が積層され、この導電層30が、第1コンデンサと第2コンデンサそれぞれの構成要素となっている。そのため、コンデンサを構成する2つの電極の内、第2電極23と導電層30とによって構成される電極の方が、第1電極22のみによって構成される電極よりも、導電層30の分z方向に厚くなっている。
図4に白抜き矢印で示すように、第2半導体層13から第1半導体層12に向かう方向(以下、−z方向と示す)に加速度が印加されると、左錘部25は第1半導体層12から第2半導体層13に向かう方向(以下、+z方向と示す)に変位し、右錘部26は−z方向に変位する。そのため、第1コンデンサの対向面積は減少し難く、静電容量は減少し難い。また、第2コンデンサの対向面積は減少し、静電容量は減少する。この結果、差分値C1−C2は、+の値となる。これとは逆に、図5に白抜き矢印で示すように、+z方向の加速度が印加されると、左錘部25は−z方向に変位し、右錘部26は+z方向に変位する。そのため、第1コンデンサの対向面積は減少し、静電容量は減少する。また、第2コンデンサの対向面積は減少し難く、静電容量は減少し難い。この結果、差分値C1−C2は、−の値となる。
このように、+z方向若しくは−z方向に加速度が印加されるかによって、差分値C1−C2が正若しくは負の値を取る。そのため、差分値C1−C2が正負いずれの値を取るかによって、z方向における加速度の印加方向を検出するができる。なお、加速度の大きさは、差分値C1−C2の絶対値に依存するので、その値から求められる。これらの計算は、全て処理部50にて行われる。
以上、示したように、本実施形態に係る加速度センサ装置100によれば、z方向における加速度の方向と大きさを検出することができる。上記したように、導電層30の第2電極23への形成は、周知の薄膜製造方法(例えば、CVD法やスパッタリング)を用いることで容易になされる。したがって、本実施形態に係る加速度センサ装置100によれば、z方向の厚さの異なる第1電極と第2電極とを作成するために、サイドエッチングを用いて製造された加速度センサと比べて、簡素に加速度センサを製造することができる。また、電極間の対向面積の製造誤差が少ないので、加速度の検出精度の低下が抑制される。
処理部50と第1コンデンサ及び第2コンデンサとは、導電層30に接続されたワイヤ51を介して、電気的に接続されている。これによれば、導電層30は、コンデンサの電極の一部としての機能だけではなく、ワイヤ51が接続されるパッドとしての機能も果たす。したがって、加速度センサが、導電層(30)とパッドとをそれぞれ独立して有する構成と比べて、構成が簡素化される。
第1電極22と第2電極23とが、x方向にて互いに対向している。上記したように、z方向の加速度の印加によって、左錘部25及び右錘部26それぞれに形成された第1電極22も、第1アンカー18を支点としてz−x平面にてシーソー状に運動する。この結果、第1電極と第2電極とが、y方向にて対向した構成とは異なり、第1電極22と第2電極23との対向面積だけではなく、対向間隔も変動する。このように、第1電極22と第2電極23とがy方向にて対向した構成と比べて、第1コンデンサと第2コンデンサそれぞれの静電容量変化が大きいので、加速度の検出精度が向上される。
錘部21及び連結梁24は、基準線を介して線対称である。これによれば、z方向への加速度の印加によって、錘部21がy方向に運動することが抑制される。したがって、加速度の検出精度の低下が抑制される。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
本実施形態では、第2電極23に導電層30が積層された例を示した。しかしながら、図6に示すように、第1電極22に導電層30が積層された構成を採用することもできる。この変形例において、−z方向に加速度が印加された場合、第1コンデンサの対向面積は減少し難く、静電容量は減少し難い。また、第2コンデンサの対向面積は減少し、静電容量は減少する。この結果、差分値C1−C2は、+の値となる。これとは逆に、+z方向の加速度が印加された場合、第1コンデンサの対向面積は減少し、静電容量は減少する。また、第2コンデンサの対向面積は減少し難く、静電容量は減少し難い。この結果、差分値C1−C2は、−の値となる。
本実施形態では、左錘部25が、右錘部26よりも重い例を示した。しかしながら、右錘部26が左錘部25よりも重い構成を採用することもできる。
本実施形態では、第1電極22と第2電極23とが、x方向にて対向した例を示した。しかしながら、第1電極22と第2電極23とが、y方向にて対向した構成を採用することもできる。
本実施形態では、左錘部25と右錘部26は、基準線を介して線対称である例を示した。しかしながら、左錘部25と右錘部26は、線対称でなくとも良い。
本実施形態では、連結梁24は、基準線を介して線対称である例を示した。しかしながら、連結梁24は、線対称でなくとも良い。
10・・・加速度センサ
11・・・半導体基板
18・・・第1アンカー
19・・・第2アンカー
21・・・錘部
22・・・第1電極
23・・・第2電極
24・・・連結梁
25・・・左錘部
26・・・右錘部
30・・・導電層
50・・・処理部
100・・・加速度センサ装置

Claims (7)

  1. 加速度センサ(10)と、該加速度センサ(10)の出力信号を処理する処理部(50)と、を有する加速度センサ装置であって、
    前記加速度センサ(10)は、
    直交関係にあるx方向とy方向とによって規定されるx−y平面に主面(12a)が沿う支持基板(12)と、
    該支持基板(12)の主面(12a)上に設けられた第1アンカー(18)及び第2アンカー(19)と、
    前記第1アンカー(18)に支持された錘部(21)と、
    該錘部(21)に形成された第1電極(22)及び前記第2アンカー(19)に支持された第2電極(23)と、
    前記第1アンカー(18)と前記錘部(21)を連結する連結梁(24)と、を有し、
    前記錘部(21)は、質量の異なる、前記x方向に並んだ左錘部(25)及び右錘部(26)を有し、
    前記連結梁(24)は、前記左錘部(25)と前記右錘部(26)とを連結する第1連結梁(27)、及び、前記第1連結梁(27)と前記第1アンカー(18)とを連結する第2連結梁(28)を有し、
    前記x−y平面に直交するz方向への加速度の印加によって、前記錘部(21)が、前記第1アンカー(18)を支点として、前記z方向と前記x方向とによって規定されるz−x平面にてシーソー状に運動可能となっており、
    2つの前記第2アンカー(19)それぞれに前記第2電極(23)が支持され、
    前記左錘部(25)に、2つの前記第2アンカー(19)の内の一方に支持された第2電極(23)と対向する第1電極(22)が形成され、
    前記右錘部(26)に、2つの前記第2アンカー(19)の内の他方に支持された第2電極(23)と対向する第1電極(22)が形成され、
    前記第1電極(22)若しくは前記第2電極(23)のいずれか一方に、導電性を有する導電層(30)が積層されており、
    前記左錘部(25)に形成された前記第1電極(22)、該第1電極(22)と対向する第2電極(23)、及び、前記導電層(30)によって第1コンデンサが構成され、
    前記右錘部(26)に形成された前記第1電極(22)、該第1電極(22)と対向する第2電極(23)、及び、前記導電層(30)によって第2コンデンサが構成され、
    前記処理部(50)は、前記第1コンデンサと前記第2コンデンサそれぞれの静電容量の差分に基づいて、加速度の大きさと方向とを算出することを特徴とする加速度センサ装置。
  2. 前記導電層(30)は、前記第2電極(23)に積層されていることを特徴とする請求項1に記載の加速度センサ装置。
  3. 前記導電層(30)は、前記第1電極(22)に積層されていることを特徴とする請求項1に記載の加速度センサ装置。
  4. 前記第2電極(23)に積層された導電層(30)は、ワイヤ(51)を介して前記処理部(50)と接続されていることを特徴とする請求項2に記載の加速度センサ装置。
  5. 前記第1電極(22)と前記第2電極(23)とは、前記x方向にて対向していることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の加速度センサ装置。
  6. 前記第1連結梁(27)は、前記左錘部(25)から前記右錘部(26)へとx方向に延びた形状を成し、
    前記第2連結梁(28)は、前記第1連結梁(27)から前記第1アンカー(18)へとy方向に延びた形状を成すことを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載の加速度センサ装置。
  7. 前記錘部(21)及び前記連結梁(24)は、x方向に沿い前記第1アンカー(18)を通る基準線を介して、線対称であることを特徴とする請求項6に記載の加速度センサ装置。
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