JP2013160428A - ガスタービンの制御装置、ガスタービン、及びガスタービンの制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ガスタービン12は、燃料を燃焼させ、燃焼ガスを生成する燃焼器22、燃焼器22によって生成された燃焼ガスにより駆動するタービン24、燃料タンク36から燃焼器22に燃料を供給する燃料流路38、燃料流路38に設けられ、燃焼器22に供給する燃料流量を調整する流量調整弁40、及び流量調整弁40を制御する弁制御装置50を備える。弁制御装置50は、流量調整弁40を流れる燃料流量に基づいた流量調整弁40までの圧損を供給圧力P0から減算して得られた圧力を、流量調整弁40の入口における燃料圧力として推定する。
【選択図】図1
Description
そして、燃料流路に設けられた圧力調整弁によって流量調整弁の入口圧力が一定となるように、燃焼器に供給する燃料圧力が制御されている場合がある。
特許文献2には、圧力調整弁を設けたガスタービンであるものの、燃料需要が増すことによる圧力変化を計測する圧力センサが設けられており、積分状態フィードバックを含むフィードバックモジュールによって、燃料圧力の変化に対する制御システムの応答時間を減少させる技術が記載されている。
そこで、選択手段によって、圧力計測手段によって計測された燃料圧力、及び推定手段によって推定された燃料圧力の何れかが選択されるので、本構成は、より正確な燃料圧力をガスタービンの制御に用いることができる。
そこで、本構成によれば、選択手段によって、燃料流路の入口における燃料圧力が変動した場合に、計測値及び推定値の何れか高い圧力、すなわち高値選択、又は計測値が選択される。高値選択されることにより、ガスタービンにとってより安全側の圧力が選択されることとなる。また、計測値の方がより実際の圧力に近いと考えられるため、燃料圧力が変動した場合に、計測値が選択されてもよい。なお、燃料流路の入口における燃料圧力の変動の有無は、燃料流路の入口や燃料タンク内の燃料圧力を直接計測した結果によって判定されてもよいし、流量調整弁の近傍に設けられた圧力計測手段による計測値は、燃料流路の入口における燃料圧力の変動に応じて変動するため、該計測値によって判定されてもよい。
従って、本構成は、燃料流路の入口における燃料圧力が変動しても、より正確な燃料圧力をガスタービンの制御に用いることができる。
そこで、本構成は、母管を介して燃料が供給されている他の前記ガスタービンへの燃料の供給が停止した場合に、選択手段によって、計測値及び推定値の何れか高い圧力、すなわち高値選択、又は計測値が選択される。高値選択されることにより、ガスタービンにとってより安全側の圧力が選択されることとなる。また、計測値の方がより実際の圧力に近いと考えられるため、計測値の選択によっても、ガスタービンにとってより安全側の圧力が選択されることとなる。
従って、本構成は、より正確な燃料圧力をガスタービンの制御に用いることができる。
ここで、燃料圧力の変動が無い定常状態では計測値は応答遅れの影響を受けていない。このため、定常状態における推定値と計測値は、一致するはずであり、一致しない場合は、推定値に誤差が生じていると考えられる。
そこで、推定値と計測値との偏差に基づいて推定値が補正されるので、本構成は、流量調整弁の入口における燃料圧力をより正確に推定できる。
以下、本発明の第1実施形態について説明する。
圧縮機20は、回転軸26により駆動されることで、空気取込口から取り入れた空気を圧縮して圧縮空気を生成する。燃焼器22は、圧縮機20から車室28へ導入された圧縮空気に燃料を噴射して高温・高圧の燃焼ガスを発生させる。タービン24は、燃焼器22で発生した燃焼ガスによって回転駆動する。
弁制御装置50は、例えばガスタービン12に対する出力要求値と実際の出力値との偏差に応じて流量調整弁40の開度を示した弁開度指令値を生成し、流量調整弁40へ出力する。
図4に示されるように、ガスタービン12の負荷が急減すると、これに伴い燃料流量も急減する。この場合、計測値P1mは応答遅れが生じ、真値に対するずれが大きいが、推定値P1eはCSOに基づいて算出されるので、計測値P1mに比較して真値に対するずれが小さい。
供給圧力P0が変動すると、圧力センサ42Bによる計測の時間遅れによって計測された供給圧力P0にずれ生じ、この計測された供給圧力P0を用いて推定値P1eは、推定される。従って、推定された推定値P1eが、実際の燃料圧力からずれる可能性がある。しかし、高値選択を行うことにより、推定値P1eが実際の燃料圧力からずれても、ガスタービン12にとってより安全側の圧力が選択されることとなる。
図5に示されるように、供給圧力P0が急峻に上昇した場合、推定値P1eは計測値P1mよりも遅れて上昇を開始する。また、図6に示されるように、供給圧力P0が急峻に下降した場合、推定値P1eは計測値P1mよりも遅れて下降を開始する。
ステップ200は、例えば、下記(4)式に示されるように、第1所定値を所定値ε及び所定値εとし、供給圧力P0の変化率が所定値εを超え、かつ供給圧力P0の変化量が所定値εを超えた場合に、肯定と判定する。
このように、供給圧力P0の変化量が第1所定値を超えるか否か、又は第2所定値未満か否かが判定されることによって、急峻な供給圧力P0の変動の誤検知が防がれる。
以下、本発明の第2実施形態について説明する。
そこで、本第2実施形態に係る弁制御装置50は、図8に示されるように、燃料圧力推定部64によって定常状態において推定された推定値P1eと圧力センサ42Aによって定常状態において計測された計測値P1mとの偏差に基づいて、推定値P1eを補正する補正部70を備える。
以下、本発明の第3実施形態について説明する。
図10に示されるように、燃料流路38は、複数のガスタービン12に燃料を供給する共通母管80を介して、燃料タンク36から燃焼器22に燃料を供給する。圧力センサ42Bは共通母管80に設けられている。
なお、ガスタービン12の構成は、図1に示す第1実施形態に係るガスタービン12の構成と同様であるので説明を省略する。
そこで、第3実施形態に係る弁制御装置50は、共通母管80を介して燃料が供給されている他のガスタービン12への燃料の供給が停止した場合に、計測値P1mの方がより実際の圧力に近いと考えられるため、計測値P1mを選択する選択処理を行う。
なお、急峻な負荷変動が生じる場合とは、具体的には、例えば他のガスタービン12に対して、負荷遮断信号やランバック信号等、ガスタービン12の運転状態が大きく変化することを示す信号が入力された場合である。
22 燃焼器
24 タービン
36 燃料タンク
38 燃料流路
40 流量調整弁
42A 圧力センサ
50 弁制御装置
64 燃料圧力推定部
68 選択部
70 補正部
80 共通母管
Claims (8)
- 燃料を燃焼させ、燃焼ガスを生成する燃焼器、前記燃焼器によって生成された燃焼ガスにより駆動するタービン、燃料タンクから前記燃焼器に燃料を供給する燃料流路、及び前記燃料流路に設けられ、前記燃焼器に供給する燃料流量を調整する流量調整弁を備えたガスタービンの制御装置であって、
前記流量調整弁を流れる燃料流量に基づいた前記流量調整弁までの圧損を前記燃料流路の入口における燃料圧力から減算して得られた圧力を、前記流量調整弁の入口における燃料圧力として推定する推定手段を備えたガスタービンの制御装置。 - 前記流量調整弁よりも前記燃料流路の上流側、かつ前記流量調整弁の近傍に設けられ、燃料圧力を計測する圧力計測手段と、
前記圧力計測手段によって計測された前記燃料圧力である計測値、及び前記推定手段によって推定された前記燃料圧力である推定値の何れかを選択する選択手段と、
を備える請求項1記載のガスタービンの制御装置。 - 前記選択手段は、前記ガスタービンの負荷が変動する場合に、前記推定値を選択する請求項2記載のガスタービンの制御装置。
- 前記選択手段は、前記燃料流路の入口における燃料圧力が変動した場合に、前記計測値及び前記推定値の何れか高い圧力、又は前記計測値を選択する請求項2又は請求項3記載のガスタービンの制御装置。
- 前記燃料流路は、複数の前記ガスタービンに燃料を供給する母管を介して、前記燃料タンクから前記燃焼器に燃料を供給し、
前記選択手段は、前記母管を介して燃料が供給されている他の前記ガスタービンへの燃料の供給が停止した場合に、前記計測値及び前記推定値の何れか高い圧力、又は前記計測値を選択する請求項2から請求項4の何れか1項記載のガスタービンの制御装置。 - 前記流量調整弁よりも前記燃料流路の上流側かつ前記流量調整弁の近傍に設けられ、燃料圧力を計測する圧力計測手段と、
前記推定手段によって定常状態において推定された前記燃料圧力である推定値と前記圧力計測手段によって定常状態において計測された前記燃料圧力である計測値との偏差に基づいて、前記推定値を補正する補正手段と、
を備えた請求項1から請求項5の何れか1項記載のガスタービンの制御装置。 - 燃料を燃焼させ、燃焼ガスを生成する燃焼器と、
前記燃焼器によって生成された燃焼ガスにより駆動するタービンと、
燃料タンクから前記燃焼器に燃料を供給する燃料流路と、
前記燃料流路に設けられ、前記燃焼器に供給する燃料流量を調整する流量調整弁と、
請求項1から請求項6の何れか1項に記載の制御装置と、
を備えたガスタービン。 - 燃料を燃焼させ、燃焼ガスを生成する燃焼器、前記燃焼器によって生成された燃焼ガスにより駆動するタービン、燃料タンクから前記燃焼器に燃料を供給する燃料流路、及び前記燃料流路に設けられ、前記燃焼器に供給する燃料流量を調整する流量調整弁を備えたガスタービンの制御方法であって、
前記流量調整弁を流れる燃料流量に基づいた前記流量調整弁までの圧損を前記燃料流路の入口における燃料圧力から減算して得られた圧力を、前記流量調整弁の入口における燃料圧力として推定するガスタービンの制御方法。
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