JP2016023594A - 燃料流量制御装置、燃焼器、ガスタービン、燃料流量制御方法及びプログラム - Google Patents

燃料流量制御装置、燃焼器、ガスタービン、燃料流量制御方法及びプログラム Download PDF

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享大 ▲徳▼山
Yukihiro Tokuyama
園田 隆
Takashi Sonoda
隆 園田
昭彦 齋藤
Akihiko Saito
昭彦 齋藤
圭介 山本
Keisuke Yamamoto
圭介 山本
真人 岸
Masato Kishi
真人 岸
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Abstract

【課題】弁の流量特性の変化に対応できる燃料流量制御装置を提供する。
【解決手段】燃料流量制御装置は、燃料流量調節弁が設けられた燃料系統を流れる燃料の状態量から、前記燃料流量調節弁より下流に設けられたノズルの前後における圧力を取得し、前記取得した圧力に基づいて前記ノズルに流れる燃料の流量を推定する流量推定部と、前記流量推定部の推定結果に基づいて前記燃料流量調節弁の弁開度を調節する弁開度調節部と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料流量制御装置、燃焼器、ガスタービン、燃料流量制御方法及びプログラムに関する。
ガスタービンの燃料流量調節弁(FCV)の制御方法には、さまざまな方法が提案されている。従来の制御方法の一例(第一制御方法)について図15を用いて説明する。図15は、従来の燃料流量制御方法の一例を示す第一の図である。符号40は燃料の温度を計測する温度計である。符号21は圧力調節弁(PCV)であり、符号17は燃料流量調節弁である。圧力調節弁21は、燃料流量調節弁17の上流の圧力が所定の圧力となるようにフィードバック制御(以下、FB制御)する。符号42は、燃料流量調節弁17の下流の圧力を計測する圧力計である。符号44は、FF制御器である。FF制御器44は、燃料の流量指令値と、FCV上流圧設定値と、温度計40が計測した燃料ガスの温度と、圧力計42が計測した圧力とを入力し、燃料流量調節弁17の流量特性であるCv値を算出する。FCV上流圧設定値を燃料流量調節弁17の上流圧として用いるのは、圧力調節弁21によって燃料流量調節弁17の上流の圧力がFCV上流圧設定値となるように制御されていることを前提としているからである。FF制御器44は、算出したCv値を関数発生器45に出力する。関数発生器45は、Cv値と弁開度指令値とを対応付けたテーブルを備えており、入力したCv値に対応する弁開度指令値を求め、燃料流量調節弁17の弁開度を制御する。燃料流量調節弁17で調節された燃料ガスは、複数のノズル(例えばノズル47A、47B)から燃焼器へ噴射される。この制御方法では、温度や圧力などの計測値や設定値を入力値としたFF制御によってCv値を算出し、Cv値と弁開度を対応付けたテーブルを用いて変換した弁開度指令値によって燃料流量調節弁17の開度を制御している。その為、過渡状態など圧力調節弁21によって制御される圧力がFCV上流圧設定値に追随しない場面では、FF制御器44が入力するFCV上流圧設定値が、実際の圧力とずれているため、算出するCv値にもずれが生じてしまう。また、燃料流量調節弁17の特性が変化することによってCv値が変化したり、実際の燃料流量調節弁17のCv値が元々設計値とずれている場合などは、そのずれを補償する機会がないため定常状態における燃料流量制御の精度が低くなってしまう。
次に従来の制御方法の他の例について図16を用いて説明する。図16は、従来の燃料流量制御方法の一例を示す第二の図である。この第二制御方法では、FF制御器の入力値にFCV上流圧設定値の代わりに燃料流量調節弁17の上流に設けた圧力計41の計測値を用いている。その為、FCV上流圧が急激に変動するような場面でも,第一制御方法よりも早い応答が可能であるという利点がある。しかし、燃料流量調節弁17の特性が変化することによる燃料流量制御の精度の低下を防ぐことはできない。
さらに従来の制御方法の別の例について図17を用いて説明する。図17は、従来の燃料流量制御方法の一例を示す第三の図である。この第三制御方法では、FB制御器49と燃料流量調節弁17の下流に設けた流量計43による燃料流量の計測値を用いてFB制御を行う。この第三制御方法では、FB制御によって燃料流量計測値を燃料流量指令値に近づけるように弁開度を制御する。そのため、Cv値などの燃料流量調節弁17の特性が変化しても、燃料流量計測値は燃料流量指令値に追従する。そのため第一、第二制御方法のように、燃料流量調節弁17の特性が変化することによる燃料流量制御の精度の低下を防ぐことができる。
なお、関連する技術として特許文献1には、フィードバック制御及びフィードフォワード制御によって燃料流量調節弁の上流に設けられた圧力調節弁を制御する技術が記載されている。
特開平06−146930号公報
上述のように第一、第二制御方法では、燃料流量調節弁17の特性が変化することによる燃料流量の制御精度の低下を防ぐことができない。また、上述の第三制御方法では、燃料流量調節弁の下流に設けられた流量計が計測する燃料流量計測値は、実際にノズルから燃焼器に供給される燃料流量の変動に対して応答遅れが生じることがあり、そのような場合に燃料流量の制御精度が低下を防ぐことができない。また、特許文献1の方法は、これらの課題を解決するものではない。
そこでこの発明は、上述の課題を解決することのできる燃料流量制御装置、燃焼器、ガスタービン、燃料流量制御方法及びプログラムを提供することを目的としている。
本発明の第1の態様は、燃料流量調節弁が設けられた燃料系統を流れる燃料の状態量から、前記燃料流量調節弁より下流に設けられたノズルの前後における圧力を取得し、前記取得した圧力に基づいて前記ノズルに流れる燃料の流量を推定する流量推定部と、前記流量推定部の推定の結果に基づいて前記燃料流量調節弁の弁開度を調節する弁開度調節部と、を備えることを特徴とする燃料流量制御装置である。
本発明の第2の態様における前記弁開度調節部は、燃料流量指令値と前記流量推定部が推定した燃料の流量との偏差が小さくなるようにフィードバック制御を行い、弁開度を調節する。
本発明の第3の態様における燃料流量制御装置は、燃料流量指令値に応じて前記燃料流量調節弁に求められる流量特性の指令値を算出する流量特性指令値算出部をさらに備え、前記弁開度調節部は、前記流量特性指令値算出部が算出した流量特性の指令値を取得し、前記燃料流量指令値と前記流量推定部が推定した燃料の流量との偏差に基づいて前記取得した流量特性の指令値の補正量を算出するとともにその補正量を前記取得した流量特性の指令値に加算し、さらに前記加算後の流量特性の指令値に基づいて前記弁開度を調節する。
本発明の第4の態様における燃料流量制御装置は、前記燃料の流量が定常状態かどうかを判定する状態判定部と、前記流量推定部が燃料の流量の推定に用いる推定モデルに用いる係数を補正する係数補正部と、をさらに備え、前記係数補正部は、前記状態判定部の判定結果が定常状態である場合に、前記燃料流量調節弁の下流における燃料流量の計測値と、前記状態量から燃料の温度と前記ノズルの前後における圧力とを取得し、前記燃料流量の計測値と前記推定モデルとに基づいて前記係数を補正する。
本発明の第5の態様における燃料流量制御装置は、燃料流量指令値に応じて燃料系統に設けられた燃料流量調節弁に求められる流量特性の指令値を算出する流量特性指令値算出部と、前記流量特性指令値算出部が算出した流量特性の指令値を取得し、当該取得した流量特性の指令値に基づいて前記燃料流量調節弁の弁開度を調節する弁開度調節部と、を備え、前記弁開度調節部は、前記燃料系統を流れる燃料の状態量から前記燃料流量調節弁の下流における燃料流量の計測値を取得し、取得した燃料流量の計測値と前記燃料流量指令値との偏差に基づいて前記流量特性の指令値の補正量を算出するとともにその補正量を前記取得した流量特性の指令値に加算し、さらに前記加算後の流量特性の指令値に基づいて前記弁開度を調節する。
本発明の第6の態様における燃料流量制御装置は、前記燃料系統を流れる燃料の状態量を取得する状態量取得部をさらに備え、前記状態量取得部は、少なくとも前記燃料流量調節弁の下流における圧力の計測値を取得し、前記燃料流量調節弁の下流に複数の圧力計が設けられている場合、それら複数の圧力計による計測値の中央値を選択することを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載の燃料流量制御装置。
本発明の第7の態様における燃料流量制御装置は、前記燃料系統を流れる燃料の状態量を取得する状態量取得部をさらに備え、前記状態量取得部は、少なくとも前記燃料流量調節弁の下流における圧力の計測値を取得し、前記燃料流量調節弁の下流に複数の圧力計が設けられている場合、それら複数の圧力計による計測値の平均値を計算する。
本発明の第8の態様における燃料流量制御装置は、前記状態量に対して遅れを補償やノイズ除去を行う信号処理部をさらに備える。
本発明の第9の態様は、上述の燃料流量制御装置を備えることを特徴とする燃焼器である。
本発明の第10の態様は、上述の燃焼器を備えることを特徴とするガスタービンである。
本発明の第11の態様は、燃料流量調節弁が設けられた燃料系統を流れる燃料の状態量から、前記燃料流量調節弁より下流に設けられたノズルの前後における圧力を取得し、前記取得した圧力に基づいて前記ノズルに流れる燃料の流量を推定し、前記推定の結果に基づいて前記燃料流量調節弁の弁開度を調節することを特徴とする燃料流量制御方法である。
本発明の第12の態様は、燃料流量制御装置のコンピュータを、燃料流量調節弁が設けられた燃料系統を流れる燃料の状態量から、前記燃料流量調節弁より下流に設けられたノズルの前後における圧力を取得し、前記取得した圧力に基づいて前記ノズルに流れる燃料の流量を推定する手段、前記推定の結果に基づいて前記燃料流量調節弁の弁開度を調節する手段、として機能させるためのプログラムである。
本発明によれば、燃料流量制御の精度を高めることができる。
本発明に係る第一実施形態におけるガスタービンプラントの系統図である。 本発明に係る第一実施形態における燃料流量制御装置の一例を示すブロック図である。 本発明に係る第一実施形態における燃料流量制御方法の一例を示す図である。 本発明に係る第一実施形態における燃料流量制御処理のフローチャートである。 本発明に係る第二実施形態における燃料流量制御装置の一例を示すブロック図である。 本発明に係る第二実施形態における燃料流量制御方法の一例を示す図である。 本発明に係る第二実施形態における燃料流量制御処理のフローチャートである。 本発明に係る第三実施形態における燃料流量制御装置の一例を示すブロック図である。 本発明に係る第三実施形態における燃料流量制御方法の一例を示す図である。 本発明に係る第四実施形態における燃料流量制御装置の一例を示すブロック図である。 本発明に係る第四実施形態における燃料流量制御方法の一例を示す図である。 本発明に係る第四実施形態におけるノズル特性の補正処理のフローチャートである。 本発明に係る第五実施形態における燃料流量制御装置の一例を示すブロック図である。 本発明に係る第五実施形態における燃料流量制御方法の一例を示す図である。 従来の燃料流量制御方法の一例を示す第一の図である。 従来の燃料流量制御方法の一例を示す第二の図である。 従来の燃料流量制御方法の一例を示す第三の図である。
<第一実施形態>
以下、本発明の第一実施形態による燃料流量制御装置を図1〜図4を参照して説明する。
図1は本発明に係る第一実施形態におけるガスタービンプラントの系統図である。
本実施形態のガスタービンプラントは、図1に示すように、ガスタービン10と、ガスタービン10の駆動で発電する発電機16と、ガスタービン10へ燃料を供給する燃料供給装置20と、燃料供給の制御を行う燃料制御装置26と、燃料流量調節弁の制御を行う燃料流量制御装置30とを備えている。ガスタービン10と発電機16は、ロータ15で連結されている。
ガスタービン10は、空気を圧縮して圧縮空気を生成する圧縮機11と、圧縮空気と燃料ガスとを混合して燃焼させ、高温の燃焼ガスを生成する燃焼器12と、燃焼ガスにより駆動するタービン13と、を備えている。
圧縮機11には、IGV14が設けられている。IGV14は圧縮機11へ流入する空気の量を調節する。
燃焼器12は、燃焼器12に燃料を供給する燃料供給装置20と接続されている。燃焼器12には、火炎の安定燃焼や低NOxを実現するために複数の系統から燃料が供給される。燃料供給装置20と、燃焼器12の間には、燃料の供給系統ごとに燃料の供給量を調節する燃料流量調節弁17〜19が設けられている。燃料流量調節弁17〜19の上流には、圧力調節弁や温度計などの計測器が備えられている。また、燃料流量調節弁17〜19の下流には、圧力計などの計測器が備えられている。これらの構成の詳細については後述する。
燃料制御装置26は、ガスタービンの負荷などに応じて燃料流量指令値を算出し、燃料流量制御装置30に出力する。
燃料流量制御装置30は、燃料流量指令値を取得し、燃料流量調節弁17〜19の上流及び下流に設けられた計測器が計測した燃料に関する状態量に基づいて、燃料流量調節弁17〜19の弁開度を調節し、燃焼器12に供給する燃料の流量を調節する。
図2は、本発明に係る第一実施形態における燃料流量制御装置の一例を示すブロック図である。
燃料流量制御装置30は、状態量取得部31、燃料流量推定部32、弁開度調節部33、記憶部34を有している。
状態量取得部31は、燃料流量調節弁が設けられた燃料系統を流れる燃料に関する諸々の状態量を取得する。状態量とは、例えば、燃料流量調節弁の上流及び下流における圧力、燃料の流量及び温度である。本実施形態では状態量取得部31は、燃料の温度計測値と、ノズルの上流及び下流の圧力計測値を取得する。または、状態量取得部31は、ノズルの上流と下流のうち上流の圧力計測値のみを取得する。なお、ノズルの上流に複数の圧力計が備えられている場合、状態量取得部31は、それら複数の圧力計が計測した値のうち中央値を選択して、この値をノズル上流における圧力に設定する。または、状態量取得部31は、複数の圧力計が計測した値の平均値を算出して、この値をノズル上流における圧力に設定する。状態量取得部31は、これら状態量を他の機能部へ出力する。
燃料流量推定部32は、燃焼室に燃料を噴射するノズル前後の圧力差を用いて燃料流量を推定する。ノズルの上流の圧力(車室圧力)には、燃料流量調節弁の下流での圧力の計測値を用いる。ノズルの下流の圧力(燃焼室圧力)には、圧力計で計測した値を用いてもよいし、燃焼室圧力の推定値を用いてもよい。燃料流量推定部32は、ノズルの前後圧と、ノズルの口径、燃料の温度などの情報を取得し、以下の式によって燃料流量を算出する。
Figure 2016023594
Figure 2016023594
式(1)は、非チョーク時の燃料流量の算出式である。式(2)は、チョーク時の燃料流量の算出式である。チョークと非チョークの判定は、P÷P<2のとき非チョークと判定し、式(1)で計算を行う。また、P÷P≧2のときチョークと判定し、式(2)で計算を行う。また、ガス密度γは、以下の式で表すことができる。Tfは、温度計40が計測した燃料の温度である。
γ = γ × { 273 ÷(T + 273) }
× (P ÷ 1.033 ) ・・・・(3)
なお、Gは燃料流量[kg/s]、Cdはノズル流量係数、Aはノズル1本あたりの合計径面積[m]、gは重力加速度[m/s]、kは比熱比、P0はノズル前の圧力[ata]、P1はノズル後方の圧力[ata]、γ0はガス密度[kg/m]、γNは0℃でのガス密度[kg/m]である。Cdなどの係数は、記憶部34に予め記憶されているものとする。
また、ノズル下流の圧力(燃焼室圧力)P1には、燃焼器による圧損を考慮したノズル上流での圧力の計測値(車室圧力)より所定の割合だけ小さな値を用いることが可能である。燃焼室圧力の推定は、例えば以下のようにして行うことが可能である。ノズルの上流の圧力計測値をP、燃焼器による圧損をx%とする。すると、ノイズ下流の圧力は以下の式で推定することができる。
燃焼室における圧力 = P × ( 1−(x ÷ 100) ) ・・・・(4)
燃料流量推定部32は、式(1)や式(2)でノズル1本あたりの燃料流量を算出し、制御対象となる燃料流量調節弁に接続されたノズルの数を乗算することで燃料流量を推定する。
燃料流量は、燃料流量調節弁の下流で実際に計測するだけではなく、実際に燃焼器に投入される燃料流量であるノズル流量を用いることが可能である。本実施形態では、燃料流量推定部32がノズル流量を用いて燃料流量を算出する。
弁開度調節部33は、FB制御器を有している。FB制御器は、燃料制御装置26が算出した燃料流量指令値と燃料流量推定部32が推定した燃料流量推定値とを入力し、それらの偏差を求め、この偏差が小さくなるような補正量を、例えばPI(Proportional Integral)制御などフィードバック制御の手法を用いて算出する。この補正量の算出には関数を用いてもよいし、燃料流量の偏差と補正量とを対応づけた記憶部34が保持するテーブルを用いてもよい。また、弁開度調節部33は、この補正量を考慮して弁開度指令値を算出する。弁開度指令値の算出には関数を用いてもよいし、燃料流量指令値と弁開度指令値とを対応づけた記憶部34が保持するテーブルから弁開度指令値を読み込んで決定してもよい。
記憶部34は、燃料流量の偏差と補正量とを対応付けたテーブルまたは関数、燃料流量の推定を行うプログラムや推定の計算式に用いる係数などを記憶している。
次に第一実施形態における燃料流量の制御方法について燃料流量調節弁17を例に図3を用いて説明する。
図3は、本発明に係る第一実施形態における燃料流量制御方法の一例を示す図である。
符号40は、燃料の温度を計測する温度計である。符号42は、燃料流量調節弁17の下流の圧力を計測する圧力計である。なお、この圧力計42は、冗長化のため複数個設けられていてもよい。符号47A、47Bは、燃料流量調節弁17が備えられた燃料系統に接続されたノズルである。符号48は、燃焼室の圧力を計測する圧力計である。
符号49は、弁開度調節部33が有するFB制御器である。FB制御器49は、燃料制御装置26から燃料流量指令値と、燃料流量推定部32が推定した燃料流量とを取得し、それらの偏差を求める。そして、FB制御器49は、この偏差が小さくなるよう補正量を算出する。弁開度調節部33は、この補正量を燃料流量指令値に加算した値を用いて弁開度指令値を算出して燃料流量調節弁17に指令する。
なお、圧力計48は省略が可能である。その場合、燃料流量推定部32は、圧力計42の計測値を用いて式(4)によりノズル下流における圧力を推定する。また、ノズル上流に圧力計42が複数設けられている場合、燃料流量推定部32は、複数の圧力計による計測値の中央値を用いて燃料流量を推定する。または、燃料流量推定部32は、複数の圧力計による計測値の平均値を用いて燃料流量を推定する。
図4は、本発明に係る第一実施形態における燃料流量制御処理のフローチャートである。前提として、状態量取得部31は、温度計40から燃料温度、圧力計42から燃料流量調節弁下流(ノズル上流)の圧力計測値、圧力計48からノズル下流の圧力計測値を定期的に取得しているものとする。
まず、燃料流量推定部32が、温度計40と圧力計42及び圧力計48による計測値を状態量取得部31から取得し、式(1)または式(2)によって燃料流量を推定する(ステップS11)。燃料流量推定部32は、算出した燃料流量推定値を弁開度調節部33に出力する。弁開度調節部33は、燃料制御装置26から燃料流量指令値を取得し、燃料流量推定部32が推定した燃料流量との偏差を求めその偏差を小さくするような弁開度をフィードバック制御によって求める(ステップS12)。弁開度調節部33は、求めた弁開度を燃料流量調節弁に指令する(ステップS13)。
これらステップS11〜S13は、燃料流量指令値と燃料流量推定値が等しくなるまで繰り返される。
本実施形態によれば、フィードバック制御によって、燃料流量の推定値が燃料流量指令値と等しくなるように燃料流量調節弁を制御する。それにより、Cv値など燃料流量調節弁の特性の変化に関わらず、燃料流量の制御精度を向上することができる。また、燃料流量の推定値を算出するので流量計を新たに設ける必要が無いという利点がある。また、流量計による計測値を用いる場合、流量計を設ける位置とノズルとの距離やその間の配管容積などに応じて、応答遅れが生じることがあるが、本実施形態によればノズル前後の圧力差によって燃料流量を推定するため、より実態に即した燃料流量に基づいた燃料流量の制御を行うことができる。
<第二実施形態>
以下、本発明の第二実施形態による燃料流量制御装置を図5〜図7を参照して説明する。
図5は、本発明に係る第二実施形態における燃料流量制御装置の一例を示すブロック図である。
図5で示すように、本実施形態において燃料流量制御装置30は、Cv指令値算出部35を備えている点が第一実施形態とは異なる。また、記憶部34には、Cv値と弁開度との対応テーブルが格納されており、弁開度調節部33は、このテーブルを用いて弁開度を算出する。また、弁開度調節部33の有するFB制御器49は、燃料流量指令値と燃料流量推定値の偏差を小さくするCv値の補正量を算出する。他の構成は第一実施形態と同様である。
Cv指令値算出部35は、燃料制御装置26から燃料流量指令値を取得し、燃料流量指令値に応じたCv値を算出する。より具体的には、Cv指令値算出部35は、FF制御器を有しており、このFF制御器は、燃料制御装置26から取得した燃料流量指令値と、状態量取得部31から取得した燃料流量調節弁の上流及び下流の圧設計測値と、燃料の温度計測値とに基づいてCv値を算出する。Cv指令値算出部35は、算出したCv値を、弁開度調節部33へ出力する。Cv指令値算出部35が算出したCv値は、燃料流量調節弁が、燃料流量指令値が示す流量の燃料を燃焼器に供給するために必要となるCv値である。つまり、この算出したCv値は、Cv値が算出したCv値となるように燃料流量調節弁を開いたときに流れる燃料の流量が燃料流量指令値となると想定される値である。以下、Cv指令値算出部35が算出したCv値をCv指令値と称する。
図6は、本発明に係る第二実施形態における燃料流量制御方法の一例を示す図である。
図3と異なる構成及び機能を中心に説明を行う。燃料流量調節弁17、燃料流量推定部32、温度計40、圧力計42、ノズル47A、ノズル47B、圧力計48については図3と同様である。
符号41は、燃料流量調節弁17の上流の圧力を計測する圧力計である。圧力計41は、計測した圧力を状態量取得部31へ出力する。
符号44は、Cv指令値算出部35が有するFF制御器である。FF制御器44は、状態量取得部31が取得した温度計40が計測した燃料の温度と圧力計41が計測した燃料流量調節弁17の上流の圧力と圧力計42が計測した燃料流量調節弁17の下流の圧力と、燃料制御装置26から取得した燃料流量指令値とに基づいてCv指令値を算出する。
符号45は、弁開度調節部33が有する関数発生器である。関数発生器45は、FF制御器44が算出したCv指令値にFB制御器49が算出した補正量を加算した値を取得し、Cv値と弁開度の対応テーブルからCv指令値に対応する弁開度を求める。
本実施形態の弁開度調節部33が有するFB制御器49は、燃料制御装置26が算出した燃料流量指令値と、燃料流量推定部32が推定した燃料流量とを取得してその偏差を求め、この偏差が小さくなるようなCv指令値の補正量を算出する。このCv指令値の補正量の算出には関数を用いてもよいし、記憶部34が燃料流量の偏差とCv値の補正量とを対応づけたテーブルを保持しており、このテーブルを用いて決定してもよい。また、弁開度調節部33は、Cv指令値算出部35が算出したCv指令値を取得し、取得したCv指令値にFB制御器49が算出したCv指令値補正量を加算する。そして、弁開度調節部33は、Cv指令値補正量を加算した後のCv指令値に基づいてCv値と弁開度の対応テーブルからCv指令値に対応する弁開度を求め、燃料流量調節弁17に対してその弁開度を指令する。弁開度調節部33は、Cv値と弁開度の対応テーブルから弁開度を求めるときに補間計算を行ってもよい。
なお、圧力計48が設けられていない場合、第一実施形態と同様にノズル下流の圧力を式(4)によって推定する。また、圧力計42が複数設けられている場合については、燃料流量推定部32に加え、Cv指令値算出部35も複数の計測値の中央値や平均値を用いる。
図7は、本発明に係る第二実施形態における燃料流量制御処理のフローチャートである。前提として、状態量取得部31は、温度計40から燃料温度、圧力計41から燃料流量調節弁上流の圧力、圧力計42から燃料流量調節弁下流の圧力、圧力計48からノズル下流の圧力を定期的に取得しているものとする。
まず、燃料流量推定部32が、第一実施形態と同様に燃料流量を推定する(ステップS11)。燃料流量推定部32は、燃料流量推定値を弁開度調節部33へ出力する。弁開度調節部33は、燃料流量推定部32から燃料流量推定値を、燃料制御装置26から燃料流量指令値を取得して偏差を求め、その偏差が小さくなるようなCv指令値補正量を算出する(ステップS14)。また、ステップS11及びS14と並行して、Cv指令値算出部35が、燃料流量指令値と、燃料温度計測値と、燃料流量調節弁上流及び下流の圧力計測値と、を取得し、これらの値を用いてFF制御によってCv指令値を計算する(ステップS15)。Cv指令値算出部35は、Cv指令値を弁開度調節部33へ出力する。次に、弁開度調節部33は、取得したCv指令値と算出したCv指令値補正量とを加算し、加算後の値について記憶部34が記憶するCv値と弁開度の対応テーブルを用いて弁開度を求める(ステップS16)次に弁開度調節部33は、求めた弁開度を燃料流量調節弁に指令する(ステップS13)。
本実施形態によれば、流量計を新たに設けることなくFB制御による目標への高い追随性によって燃料流量の制御精度を向上するという第一実施形態の効果に加え、FF制御によって外乱等への速応性を向上することができる。
<第三実施形態>
以下、本発明の第三実施形態による燃料流量制御装置を図8〜図9を参照して説明する。
図8は、本発明に係る第三実施形態における燃料流量制御装置の一例を示すブロック図である。
図8で示すように、本実施形態において燃料流量制御装置30は、燃料流量推定部32を備えていない。また状態量取得部31は、燃料流量調節弁の下流における燃料流量の計測値を取得する点が第二の実施形態とは異なる。他の構成は、第二の実施形態と同様である。
図9は、本発明に係る第三実施形態における燃料流量制御方法の一例を示す図である。燃料流量調節弁17、温度計40、圧力計41、圧力計42、FF制御器44、関数発生器45、ノズル47A、FB制御器49については第二実施形態の図6と同様である。
本実施形態では、燃料流量調節弁17の下流に流量計43が設けられている。
第二実施形態との違いについて説明する。第二実施形態では、燃料流量推定部32がノズル前後の圧力差と燃料の温度とから推定した燃料流量推定値を用いた。本実施形態では弁開度調節部33は、燃料流量推定値の代わりに、燃料流量調節弁17の下流に設けられた流量計43による燃料流量の計測値を用いて弁開度を算出する。具体的には、弁開度調節部33は、燃料制御装置26が算出した燃料流量指令値と、流量計43が計測した燃料流量の計測値とを入力し、弁開度調節部33が有するFB制御器49は、それらの値の偏差を求め、その偏差を補正するCv指令値補正量を算出する。また弁開度調節部33は、Cv指令値算出部35が算出したCv指令値を取得し、取得したCv指令値にCv指令値補正量を加算する。そして、弁開度調節部33は、Cv値と弁開度の対応テーブルを用いてCv指令値補正量を加算した後のCv指令値に対応する弁開度を求め、その弁開度となるよう燃料流量調節弁17の開度を制御する。
処理フローについて説明する。本実施形態では、図7のフローチャートにおけるステップS11において、燃料流量推定部32が燃料流量を推定する代わりに、状態量取得部31が流量計43による燃料流量計測値を取得し、その値を弁開度調節部33に出力する。他の処理ステップS13、S14、S15、S16については第二実施形態と同様であるため説明を省略する。
本実施形態によれば、第二実施形態と同様の効果を得ることができる。また、燃料流量の計測値を用いることで、定常状態においてより精度の高い燃料流量の入力値に基づいて燃料流量制御を行うことができる。また、FF制御とFB制御を組み合わせることで、従来の第三制御方法に比べ、燃料流量の制御精度を高めることができる。
<第四実施形態>
以下、本発明の第四実施形態による燃料流量制御装置を図10〜図12を参照して説明する。
第三実施形態では、燃料流量を取得するために推定値ではなく計測値を用いた。燃料流量調節弁17の下流における燃料流量計測値は、定常状態においては、実際に燃焼器に投入される燃料流量と均衡しており、例えば第三実施形態のような燃料流量の計測値に基づく制御でも燃料流量の制御精度を高めることが可能である。しかし、計測を行う燃料流量調節弁17の下流と燃料が噴射されるノズルの間には、マニホールドなどの配管容積があり、燃料は、マニホールドより複数のノズルに分配される。それら配管やノズルの容積の影響により、燃料調節弁の下流で計測する燃料流量計測値には、応答遅れが生じる場合がる。そのため過渡期においては、ノズル前の燃料流量調節弁17下流で計測する燃料流量と、実際にノズルから供給される燃料流量とで時間的にずれが生じる。そこで本実施形態では、過渡状態においても高い推定精度が期待できるノズル前後の圧力差から燃料流量を推定する方法を用いつつ、定常状態においては信頼性の高い燃料流量計測値を用いてノズル特性の補正を行い、燃料流量の推定精度をより高める。
本実施形態は、第一及び第二実施形態と組み合わせることが可能である。第二実施形態と組み合わせた場合を例に説明を行う。
図10は、本発明に係る第四実施形態における燃料流量制御装置の一例を示すブロック図である。
図10で示すように、本実施形態において燃料流量制御装置30は、補正機能付き燃料流量推定部50を備えている点が第二実施形態と異なる。他の構成は第二実施形態と同様である。補正機能付き燃料流量推定部50は、燃料流量推定部32と、定常状態判定部36と、係数補正部37とを有している。
定常状態判定部36は、燃料の流量が定常状態かどうかを判定する。例えば、定常状態判定部36は、燃料流量の計測値を評価して、その値が所定の期間において所定の範囲に収まっている場合、定常状態であると判定する。なお、定常状態の判定には、燃料流量推定部32が推定した燃料流量推定値を用いてもよい。
係数補正部37は、燃料流量推定部32が燃料流量の推定に用いる推定モデルに用いる係数を補正する。推定モデルとは例えば式(1)や式(2)である。また係数とは、例えばノズル特性を示すCd値である。係数補正部37は、定常状態判定部の判定結果が定常状態である場合に、燃料流量調節弁の下流における燃料流量の計測値と、燃料流量の推定モデルとに基づいて係数Cd値を算出する。
本実施形態の燃料流量推定部32は、係数補正部37が補正したCd値を用いて燃料流量を推定する。
図11は、本発明に係る第四実施形態における燃料流量制御方法の一例を示す図である。
図6と異なる構成及び機能を中心に説明を行う。燃料流量調節弁17、温度計40、圧力計41、圧力計42、FF制御器44、関数発生器45、ノズル47A、ノズル47B、圧力計48、FB制御器49については図6と同様である。
符号43は、燃料流量調節弁17の下流における燃料流量を計測する流量計である。流量計43は、計測した燃料流量を状態量取得部31へ出力する。
符号50は、補正機能付きの燃料流量推定部である。補正機能付き燃料流量推定部50は、定常状態判定部36と係数補正部37と燃料流量推定部32に対応している。まず、定常状態判定部36は、燃料流量が定常状態かどうかを判定する。定常状態である場合、係数補正部37は、流量計43による燃料流量調節弁17の下流での燃料流量の計測値と、温度計40と圧力計42及び圧力計48による計測値を状態量取得部31から取得し、例えば式(1)または式(2)を用いてCd値を算出する。具体的な算出方法の一例を示すと、係数補正部37は、式(1)または式(2)の左辺に流量計43による燃料流量計測値を代入し、右辺に温度計40と圧力計42及び圧力計48による計測値を代入する。そして、係数補正部37は、この式をCd値について解き、定常状態における燃料流量の計測値に基づいた補正後のCd値を求める。係数補正部37は、記憶部34に補正後のCd値を書き込む。燃料流量推定部32は、係数補正部37が算出した補正後のCd値を式(1)または式(2)に適用して、燃料流量の推定を行う。
なお、圧力計48は省略が可能である。その場合、係数補正部37は、圧力計42の計測値を用いて式(4)によりノズル下流における圧力を推定する。また、ノズル上流に圧力計42が複数設けられている場合、係数補正部37は、複数の圧力計による計測値の中央値を用いて燃料流量を推定する。または、係数補正部37は、複数の圧力計による計測値の平均値を用いて燃料流量を推定する。
図12は、本発明に係る第四実施形態におけるノズル特性の補正処理のフローチャートである。この処理は、図7のフローチャートにおける例えばステップS11〜S14と並行して行われる処理である。
まず、定常状態判定部36が、流量計43が計測した燃料流量の所定時間における変動を評価し、燃料流量が定常状態にあるかどうかを判定する(ステップS17)。所定時間における変動が所定の範囲に収まらない場合、定常状態判定部36は、定常状態ではないと判定する。この場合(ステップS17:No)、ステップS17の判定処理を繰り返す。一方、所定時間における変動が所定の範囲に収まる場合、定常状態判定部36は、定常状態であると判定する。この場合(ステップS17:Yes)、係数補正部37は、状態量取得部31から燃料温度計測値、ノズルの上流及び下流における圧力計測値、燃料流量調節弁下流における燃料流量計測値を取得し、式(1)または式(2)よりCd値を算出する(ステップS18)。係数補正部37は、算出した補正後のCd値を記憶部34に書き込む。
燃料流量推定部32は、次回から、補正後のCd値を記憶部34から読み込んで燃料流量の推定を行う。これにより、燃料流量の推定精度が向上する。
本実施形態では、ノズル特性を示すCd値を、定常状態における燃料流量計測値を用いて補正することでより実態に合ったCd値を用いて燃料流量を推定することができる。それにより、燃料流量の制御精度を向上することができる。特に負荷変動時などの過渡期においては、燃料流量調節弁の下流で計測した燃料流量の計測値は、実際に燃焼器に供給される燃料流量とずれが生じていることが多い。本実施形態によれば、実態に即したCd値を用いて推定することでそのような過渡期における燃料流量の推定精度を高めることが可能である。
<第五実施形態>
以下、本発明の第五実施形態による燃料流量制御装置30を図13〜図14を参照して説明する。
図13は、本発明に係る第五実施形態における燃料流量制御装置の一例を示すブロック図である。本実施形態は、第一〜第四実施形態のうち何れか一つと組み合わせることが可能である。
図13は、第四実施形態と組み合わせた場合の構成を示している。
図13で示すように、本実施形態において燃料流量制御装置30は、信号処理部51を備えている点が第二実施形態と異なる。他の構成は第二実施形態と同様である。
信号処理部51は、状態量取得部31が取得する各計測値に位相補償やノイズ除去のためのフィルタ処理を行う。
図14は、本発明に係る第五実施形態における燃料流量制御方法の一例を示す図である。
本実施形態では、温度計40、圧力計41、圧力計42、流量計43、圧力計48の計測値は信号処理部51に入力され、信号処理部51が遅れ補償やノイズの除去を行った後の計測値信号を状態量取得部31へ出力する。符号52A、52Bは、信号処理部51が有する位相補償器である。これら位相補償器52A,52Bは、温度計や流量計など計測器の検出遅れに対して、進み要素でその遅れを補償する。特に温度計40の場合、熱電対被覆などの影響で応答性が悪いため位相補償が有効である。また、信号処理部51は、フィルタ器(図示せず)を有しており、圧力計41、42、48や流量計43の計測値からノイズを除去する。
本実施形態によれば、計測器の応答遅れや計測値にノイズが発生する場合でも、位相補償器やフィルタ器によって補正したより信頼性の高い状態量に基づいて弁開度を算出することで、燃料流量の制御精度を向上させることができる。
なお上述の燃料流量制御装置30は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した燃料流量制御装置30における各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
状態量取得部31、燃料流量推定部32、弁開度調節部33、Cv指令値算出部35、定常状態判定部36、係数補正部37は、コンピュータがプログラムを実行することにより備わる機能である。また、燃料流量制御装置30は、1台のコンピュータで構成されていても良いし、通信可能に接続された複数のコンピュータで構成されていてもよい。なお、Cv値は流量特性の一例である。Cv指令値算出部35は、流量特性指令値算出部の一例である。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。また、この発明の技術範囲は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、ガスタービンの他にも、航空機用エンジン、ボイラなどで用いることができる。また、例えば、第二〜第四実施形態において、FF制御器44が入力する燃料流量調節弁の上流における圧力は、計測値の代わりにFCV上流圧設定値であってもよい。
10・・・ガスタービン
11・・・圧縮機
12・・・燃焼器
13・・・タービン
14・・・IGV
15・・・ロータ
16・・・発電機
17、18、19・・・燃料流量調節弁
20・・・燃料供給装置
21・・・圧力調節弁
26・・・燃料制御装置
30・・・燃料流量制御装置
31・・・状態量取得部
32・・・燃料流量推定部
33・・・弁開度調節部
34・・・記憶部
35・・・Cv指令値算出部
36・・・定常状態判定部
37・・・係数補正部
40・・・温度計
41、42、48・・・圧力計
43・・・流量計
44・・・FF制御器
45・・・関数発生器
47・・・ノズル
49・・・FB制御器
50・・・補正機能付き燃料流量推定部
51・・・信号処理部
52・・・位相補償器

Claims (12)

  1. 燃料流量調節弁が設けられた燃料系統を流れる燃料の状態量から、前記燃料流量調節弁より下流に設けられたノズルの前後における圧力を取得し、前記取得した圧力に基づいて前記ノズルに流れる燃料の流量を推定する流量推定部と、
    前記流量推定部の推定の結果に基づいて前記燃料流量調節弁の弁開度を調節する弁開度調節部と、
    を備えることを特徴とする燃料流量制御装置。
  2. 前記弁開度調節部は、燃料流量指令値と前記流量推定部が推定した燃料の流量との偏差が小さくなるようにフィードバック制御を行い、弁開度を調節する
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料流量制御装置。
  3. 燃料流量指令値に応じて前記燃料流量調節弁に求められる流量特性の指令値を算出する流量特性指令値算出部
    をさらに備え、
    前記弁開度調節部は、前記流量特性指令値算出部が算出した流量特性の指令値を取得し、前記燃料流量指令値と前記流量推定部が推定した燃料の流量との偏差に基づいて前記取得した流量特性の指令値の補正量を算出するとともにその補正量を前記取得した流量特性の指令値に加算し、さらに前記加算後の流量特性の指令値に基づいて前記弁開度を調節する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料流量制御装置。
  4. 前記燃料の流量が定常状態かどうかを判定する状態判定部と、
    前記流量推定部が燃料の流量の推定に用いる推定モデルに用いる係数を補正する係数補正部と、
    をさらに備え、
    前記係数補正部は、前記状態判定部の判定結果が定常状態である場合に、前記燃料流量調節弁の下流における燃料流量の計測値と、前記状態量から燃料の温度と前記ノズルの前後における圧力とを取得し、前記燃料流量の計測値と前記推定モデルとに基づいて前記係数を補正する
    ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の燃料流量制御装置。
  5. 燃料流量指令値に応じて燃料系統に設けられた燃料流量調節弁に求められる流量特性の指令値を算出する流量特性指令値算出部と、
    前記流量特性指令値算出部が算出した流量特性の指令値を取得し、当該取得した流量特性の指令値に基づいて前記燃料流量調節弁の弁開度を調節する弁開度調節部と、
    を備え、
    前記弁開度調節部は、前記燃料系統を流れる燃料の状態量から前記燃料流量調節弁の下流における燃料流量の計測値を取得し、取得した燃料流量の計測値と前記燃料流量指令値との偏差に基づいて前記流量特性の指令値の補正量を算出するとともにその補正量を前記取得した流量特性の指令値に加算し、さらに前記加算後の流量特性の指令値に基づいて前記弁開度を調節する
    を備えることを特徴とする燃料流量制御装置。
  6. 前記燃料系統を流れる燃料の状態量を取得する状態量取得部
    をさらに備え、
    前記状態量取得部は、少なくとも前記燃料流量調節弁の下流における圧力の計測値を取得し、前記燃料流量調節弁の下流に複数の圧力計が設けられている場合、それら複数の圧力計による計測値の中央値を選択する
    ことを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載の燃料流量制御装置。
  7. 前記燃料系統を流れる燃料の状態量を取得する状態量取得部
    をさらに備え、
    前記状態量取得部は、少なくとも前記燃料流量調節弁の下流における圧力の計測値を取得し、前記燃料流量調節弁の下流に複数の圧力計が設けられている場合、それら複数の圧力計による計測値の平均値を計算する
    ことを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載の燃料流量制御装置。
  8. 前記状態量に対して遅れを補償やノイズ除去を行う信号処理部、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項7の何れか1項に記載の燃料流量制御装置。
  9. 請求項1から請求項8の何れか1項に記載の燃料流量制御装置を備えることを特徴とする燃焼器。
  10. 請求項9に記載の燃焼器を備えることを特徴とするガスタービン。
  11. 燃料流量調節弁が設けられた燃料系統を流れる燃料の状態量から、前記燃料流量調節弁より下流に設けられたノズルの前後における圧力を取得し、前記取得した圧力に基づいて前記ノズルに流れる燃料の流量を推定し、
    前記推定の結果に基づいて前記燃料流量調節弁の弁開度を調節する
    ことを特徴とする燃料流量制御方法。
  12. 燃料流量制御装置のコンピュータを、
    燃料流量調節弁が設けられた燃料系統を流れる燃料の状態量から、前記燃料流量調節弁より下流に設けられたノズルの前後における圧力を取得し、前記取得した圧力に基づいて前記ノズルに流れる燃料の流量を推定する手段、
    前記推定の結果に基づいて前記燃料流量調節弁の弁開度を調節する手段、
    として機能させるためのプログラム。
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