JP2013159633A - 熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】ポリエチレン系重合体よりも破壊挙動に優れており、かつ強度に優れる熱可塑性エラストマー組成物を提供する。
【解決手段】ポリエチレン系重合体と、共役ジエン化合物及び非共役オレフィンの共重合体とを含む熱可塑性エラストマー組成物。
【選択図】なし
【解決手段】ポリエチレン系重合体と、共役ジエン化合物及び非共役オレフィンの共重合体とを含む熱可塑性エラストマー組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、ポリエチレン系重合体を含んでおり、破壊挙動が良好な熱可塑性エラストマー組成物に関する。
従来、医療用液体を収納する袋として合成樹脂フィルム製の袋(パウチ)が使用されている。このパウチは、柔軟性を有し内容液を排出するのが容易であるという特徴を備えていることから、例えば、点滴輸液用の容器として使用されている。このパウチを構成するフィルムとしては、医療用途という観点から、柔軟性、透明性、耐熱性、衛生性、機械的強度、ガスバリヤ性、加工性のほか、変質防止性等の性能が必要であり、それらをバランス良く備えていることが要求される。
一方、野菜等の作物を栽培するに際しては地温を上昇させるために、畝等を農業用フィルムで被覆することが行われている。この農業用フィルムとしては、フィルムで覆った内部の作物に太陽光が届くように透明であることが要求される。また、専ら屋外で使用されることから耐候性も要求される。
このような医療用液体収納袋及び農業用フィルム等の用途においては、柔軟性に優れる低密度ポリエチレン等のポリエチレン系重合体が一般的に用いられている(特許文献1,2参照)。
このような医療用液体収納袋及び農業用フィルム等の用途においては、柔軟性に優れる低密度ポリエチレン等のポリエチレン系重合体が一般的に用いられている(特許文献1,2参照)。
前記特許文献1,2においては、ポリエチレン系重合体として低密度ポリエチレンを用いることにより柔軟性を獲得しているが、この低密度ポリエチレンは、融点が低く、結晶構造が小さいために引き裂き強度等の破壊挙動が劣っているという問題点がある。
本発明は、低密度ポリエチレン等のポリエチレン系重合体よりも破壊挙動に優れており、かつ強度に優れる熱可塑性エラストマー組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、ポリエチレン系重合体に特定の共重合体を配合することにより、本発明の課題を解決し得ることを見出して、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、ポリエチレン系重合体と、共役ジエン化合物及び非共役オレフィンの共重合体とを含む熱可塑性エラストマー組成物である。
即ち、本発明は、ポリエチレン系重合体と、共役ジエン化合物及び非共役オレフィンの共重合体とを含む熱可塑性エラストマー組成物である。
本発明によれば、ポリエチレン系重合体よりも破壊挙動に優れており、かつ機械的強度に優れる熱可塑性エラストマー組成物を提供することができる。
本発明に係る熱可塑性エラストマー組成物は、ポリエチレン系重合体と、共役ジエン化合物及び非共役オレフィンの共重合体とを含むものである。
このように、ポリエチレン系重合体に上記共重合体を配合することにより、柔軟性を損なうことなく、引き裂き強度等の破壊挙動を向上させることができる。その理由は次のとおりであると推測される。すなわち、ポリエチレン系重合体は、前記共重合体が内在するゴム相が変形することにより、外部より入力した引き裂きエネルギーが消費されるため破壊挙動が向上するものと考えられる。
このように、ポリエチレン系重合体に上記共重合体を配合することにより、柔軟性を損なうことなく、引き裂き強度等の破壊挙動を向上させることができる。その理由は次のとおりであると推測される。すなわち、ポリエチレン系重合体は、前記共重合体が内在するゴム相が変形することにより、外部より入力した引き裂きエネルギーが消費されるため破壊挙動が向上するものと考えられる。
<ポリエチレン系重合体>
次に、本発明に係る熱可塑性エラストマー組成物に含まれるポリエチレン系重合体について説明する。
本発明において用いることができるポリエチレン系重合体としては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン等のエチレン系炭化水素の単独重合体、エチレン系炭化水素と炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合体(エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体、エチレン・1−デセン共重合体等)、エチレン系炭化水素と環状オレフィンとの共重合体(ノルボルネンとの共重合体等)等を挙げることができる。これらのポリエチレン系重合体は、1種を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
これらのポリエチレン系重合体の中では、柔軟性向上の観点から、低密度ポリエチレン系重合体が好ましい。
次に、本発明に係る熱可塑性エラストマー組成物に含まれるポリエチレン系重合体について説明する。
本発明において用いることができるポリエチレン系重合体としては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン等のエチレン系炭化水素の単独重合体、エチレン系炭化水素と炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合体(エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体、エチレン・1−デセン共重合体等)、エチレン系炭化水素と環状オレフィンとの共重合体(ノルボルネンとの共重合体等)等を挙げることができる。これらのポリエチレン系重合体は、1種を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
これらのポリエチレン系重合体の中では、柔軟性向上の観点から、低密度ポリエチレン系重合体が好ましい。
本発明において用いられるポリエチレン系重合体は、上記ポリエチレン系重合体に、不飽和カルボン酸又はその無水物でグラフト変性したものであってもよい。
不飽和カルボン酸又はその無水物の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、テトラヒドロフタル酸、クロロマレイン酸、ブテニルコハク酸等、及びこれらの酸無水物が挙げられる。中でも、マレイン酸及び無水マレイン酸が好ましく用いられる。
不飽和カルボン酸又はその無水物の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、テトラヒドロフタル酸、クロロマレイン酸、ブテニルコハク酸等、及びこれらの酸無水物が挙げられる。中でも、マレイン酸及び無水マレイン酸が好ましく用いられる。
ポリエチレン系重合体を構成する樹脂組成物として、例えば、ポリエチレン系重合体と変性ポリエチレン系重合体とを混合する場合には、任意の方法により混合、混練することで調製することができる。混合方法としては、例えば、回転中空容器内に樹脂ペレットを投入し混合してもよく、定量フィーダーを用いてホッパーに所定量投入してもよい。混練方法としては、例えば溶融混練が挙げられる。所定量の樹脂2種をドライブレンドし、混合物をホッパーに一括投入して、ポリエチレン系重合体を調製することが特に好ましい。
ポリエチレン系重合体の重量平均分子量(Mw)は、加工性を損なうことなく破壊挙動を向上させる観点からは、1万以上が好ましく、3万以上がより好ましく、10万以上が更に好ましい。
また、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比で表される分子量分布(Mw/Mn)は、10以下が好ましく、6以下が更に好ましい。分子量分布が10以下であると物性が均質となる。
ここで、平均分子量及び分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレンを標準物質として求めることができる。
また、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比で表される分子量分布(Mw/Mn)は、10以下が好ましく、6以下が更に好ましい。分子量分布が10以下であると物性が均質となる。
ここで、平均分子量及び分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレンを標準物質として求めることができる。
ポリエチレン系重合体の溶解性パラメーターδ(SP値)は、5〜9(cal・cc-1)1/2の範囲が好ましい。
ポリエチレン系重合体の溶解性パラメーターδ(SP値)がこの範囲にあることにより、前記共重合体(共役ジエン化合物と非共役オレフィンとの共重合体)との相溶性が良好となり、樹脂組成物の耐衝撃性、破壊特性をより良好にすることができる。
ポリエチレン系重合体の溶解性パラメーターδ(SP値)がこの範囲にあることにより、前記共重合体(共役ジエン化合物と非共役オレフィンとの共重合体)との相溶性が良好となり、樹脂組成物の耐衝撃性、破壊特性をより良好にすることができる。
溶解性パラメーターδ(cal・cc-1)1/2とは、Hildebrand−Scatchardの溶液理論において分子間の引き合う力を考え、次式(1)で定義されるものである。
δ=(ΔEV/V1)1/2・・・(1)
ここで、ΔEVは蒸発エネルギー、V1は分子容、ΔEV/V1は凝集エネルギー密度(Cohesive energy density,CED)を示す。
本発明における溶解性パラメーターδ(SP値)は、Fedors法に従って算出した値である。
δ=(ΔEV/V1)1/2・・・(1)
ここで、ΔEVは蒸発エネルギー、V1は分子容、ΔEV/V1は凝集エネルギー密度(Cohesive energy density,CED)を示す。
本発明における溶解性パラメーターδ(SP値)は、Fedors法に従って算出した値である。
<共役ジエン化合物と非共役オレフィンとの共重合体>
次に、共役ジエン化合物と非共役オレフィンとの共重合体について説明する。
≪共役ジエン化合物と非共役オレフィンとの共重合体の構成≫
本発明において使用する共役ジエン化合物と非共役オレフィンとの共重合体の共役ジエン化合物由来部分(共役ジエン部分)のシス−1,4−結合量は、好ましくは50%以上であり、より好ましくは92%超であり、さらに好ましくは95%以上である。共役ジエン化合物部分(共役ジエン化合物由来部分)のシス−1,4結合量が50%以上であれば、低いガラス転移点(Tg)を保持することができ、これにより、低温における耐衝撃性が改良される。
次に、共役ジエン化合物と非共役オレフィンとの共重合体について説明する。
≪共役ジエン化合物と非共役オレフィンとの共重合体の構成≫
本発明において使用する共役ジエン化合物と非共役オレフィンとの共重合体の共役ジエン化合物由来部分(共役ジエン部分)のシス−1,4−結合量は、好ましくは50%以上であり、より好ましくは92%超であり、さらに好ましくは95%以上である。共役ジエン化合物部分(共役ジエン化合物由来部分)のシス−1,4結合量が50%以上であれば、低いガラス転移点(Tg)を保持することができ、これにより、低温における耐衝撃性が改良される。
共役ジエン化合物由来部分(共役ジエン部分)のシス−1,4−結合量を92%超とすることにより、引き裂き強度、低温における耐衝撃性、耐亀裂成長性、耐侯性、耐熱性を向上させることが可能となる。また、共役ジエン化合物由来部分(共役ジエン部分)のシス−1,4−結合量を95%以上とすると、引き裂き強度、低温における耐衝撃性、耐亀裂成長性、耐侯性、耐熱性を一層高めることができる。
シス−1,4結合量は、共役ジエン化合物由来部分中の量であって、共重合体全体に対する割合ではない。
シス−1,4結合量は、共役ジエン化合物由来部分中の量であって、共重合体全体に対する割合ではない。
共役ジエン化合物と非共役オレフィンとの共重合体における非共役オレフィン由来部分の割合は、10〜70mol%が好ましく、20〜70mol%がより好ましい。この範囲内であると、引き裂き強度が良好となると共に、耐衝撃性が良好となる。この観点から、共重合体における非共役オレフィン由来部分の割合は、より好ましくは20〜50mol%であり、更に好ましくは20〜35mol%である。
非共役オレフィンとしては、非環状オレフィンであることが好ましい。また、非共役オレフィンの炭素数は、2〜10のα−オレフィンであることが好ましい。α−オレフィンは、オレフィンのα位に二重結合を有するため、共役ジエン化合物との共重合を効率よく行うことができる。従って、非共役オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等のα−オレフィンが好適に挙げられ、これらの中でも、エチレン、プロピレン及び1−ブテンが好ましく、エチレンが更に好ましい。これら非共役オレフィンは、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、オレフィンは、脂肪族不飽和炭化水素で、炭素−炭素二重結合を1個以上有する化合物を指す。
共役ジエン化合物は、炭素数が4〜12であることが好ましい。この共役ジエン化合物として、具体的には、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチルブタジエン等が挙げられ、これらの中でも、1,3−ブタジエン及びイソプレンが好ましい。また、これら共役ジエン化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上述した共役ジエン化合物の具体例のいずれを用いても、同様のメカニズムで本発明の共重合体を調製することができる。
共役ジエン化合物と非共役オレフィンとの共重合体は、低分子量化の問題が起こることも無く、その重量平均分子量(Mw)は特に限定されるものでもない。高分子構造材料への適用の観点から、共役ジエン化合物と非共役オレフィンとの共重合体のポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は、10,000〜10,000,000が好ましく、10,000〜1,000,000がより好ましく、50,000〜600,000が更に好ましい。Mwが10,000,000以下であると成形加工性が良好である。
本発明に係る共重合体は、共役ジエン化合物由来部分における共役ジエン化合物の1,2付加体部分(3,4付加体部分を含む)含量が5%以下であることが好ましい。更に好ましくは3%以下、より好ましくは2.5%以下である。
共役ジエン化合物由来部分における共役ジエン化合物の1,2付加体部分(3,4付加体部分を含む)含量が5%以下であると、本発明に係る共重合体の耐侯性や耐オゾン性をさらに向上させることができる。さらには、共役ジエン化合物部分の1,2付加体(3,4付加体を含む)含量が2.5%以下であると、本発明の共重合体は、耐オゾン性や耐疲労性をさらに向上させることができる。
共役ジエン化合物由来部分における共役ジエン化合物の1,2付加体部分(3,4付加体部分を含む)含量は、共役ジエン化合物由来部分中の量であって、共重合体全体に対する割合ではない。
なお、前記共役ジエン化合物部分の1,2付加体部分(3,4付加体部分を含む)含量
(共役ジエン化合物由来部分の共役ジエン化合物の1,2付加体部分(3,4付加体部分を含む)含量)は、共役ジエン化合物がブタジエンの場合、1,2−ビニル結合量と同じ意味である。
なお、前記共役ジエン化合物部分の1,2付加体部分(3,4付加体部分を含む)含量
(共役ジエン化合物由来部分の共役ジエン化合物の1,2付加体部分(3,4付加体部分を含む)含量)は、共役ジエン化合物がブタジエンの場合、1,2−ビニル結合量と同じ意味である。
また、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比で表される分子量分布(Mw/Mn)は、10以下が好ましく、6以下が更に好ましい。分子量分布が10以下であると物性が均質となる。
ここで、平均分子量及び分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレンを標準物質として求めることができる。
ここで、平均分子量及び分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレンを標準物質として求めることができる。
本発明に係る共役ジエン化合物と非共役オレフィンとの共重合体は、ランダム共重合体であっても、ブロック共重合体であってもよい。あるいは、テーパー共重合体であってもよい。テーパー共重合体とは、ランダム共重合体とブロック共重合体とが混在してなる共重合体であり、共役ジエン化合物の単量体単位からなるブロック部分及び非共役オレフィンの単量体単位からなるブロック部分のうち少なくとも一方のブロック部分(ブロック構造ともいう)と、共役ジエン化合物及び非共役オレフィンの単量体単位が不規則に配列してなるランダム部分(ランダム構造ともいう)とから構成される共重合体である。
即ち、テーパー共重合体とは、共役ジエン化合物成分と非共役オレフィン成分との組成が連続的又は不連続的に分布があることを示す。
また、共役ジエン化合物と非共役オレフィンとが交互に配列する交互共重合体(共役ジエン化合物をAと、非共役オレフィンをBとした場合の、−ABABABAB−の分子鎖構造)であってもよい。
即ち、テーパー共重合体とは、共役ジエン化合物成分と非共役オレフィン成分との組成が連続的又は不連続的に分布があることを示す。
また、共役ジエン化合物と非共役オレフィンとが交互に配列する交互共重合体(共役ジエン化合物をAと、非共役オレフィンをBとした場合の、−ABABABAB−の分子鎖構造)であってもよい。
ブロック共重合体の構造は、(A−B)x、A−(B−A)x及びB−(A−B)x(ここで、Aは、共役ジエン化合物の単量体単位からなるブロック部分であり、Bは、非共役オレフィンの単量体単位からなるブロック部分であり、xは1以上の整数である)のいずれかである。なお、(A−B)又は(B−A)の構造を複数備えるブロック共重合体をマルチブロック共重合体と称する。
ブロック共重合体である場合は、非共役オレフィンの単量体単位からなるブロック部分が静的結晶性を示すため、破断強度等の機械的性質、ガスバリア性に優れる。
共役ジエン化合物と非共役オレフィンとの共重合体がランダム共重合体である場合、非共役オレフィンの単量体単位の配列が不規則であるため、共重合体が相分離を起こすことがなく、ブロック部分に由来する結晶化温度が観測されない。すなわち、共重合体の耐熱性が向上する。これにより、耐熱性などの性質を有する非共役オレフィンを共重合体の主鎖中に導入することが可能になる。
上記共重合体(共役ジエン化合物と非共役オレフィンとの共重合体)の含有量は、前述のポリエチレン系重合体100質量部に対して、1〜110質量部が好ましく、1〜100質量部がより好ましい。この範囲内とすることにより、加工性の低下を抑制しつつ、破壊挙動を向上させることができる。
上記共重合体(共役ジエン化合物と非共役オレフィンとの共重合体)の含有量は、前述のポリエチレン系重合体100質量部に対して、1〜110質量部が好ましく、1〜100質量部がより好ましい。この範囲内とすることにより、加工性の低下を抑制しつつ、破壊挙動を向上させることができる。
≪共役ジエン化合物と非共役オレフィンとの共重合体の製造方法≫
次に、共重合体の製造方法を詳細に説明する。但し、以下に詳述する製造方法は、あくまで例示に過ぎない。本発明に係る共重合体は、重合触媒または重合触媒組成物の存在下、共役ジエン化合物と非共役オレフィンとを重合させることにより製造することができる。
次に、共重合体の製造方法を詳細に説明する。但し、以下に詳述する製造方法は、あくまで例示に過ぎない。本発明に係る共重合体は、重合触媒または重合触媒組成物の存在下、共役ジエン化合物と非共役オレフィンとを重合させることにより製造することができる。
重合方法としては、溶液重合法、懸濁重合法、液相塊状重合法、乳化重合法、気相重合法、固相重合法等の任意の方法を用いることができる。また、重合反応に溶媒を用いる場合、用いられる溶媒は重合反応において不活性であればよく、例えば、トルエン、シクロヘキサン、ノルマルヘキサン、またそれらの混合物等が挙げられる。
共役ジエン化合物と非共役オレフィンとの共重合体の製造方法は、例えば、(1)単量体として共役ジエン化合物及び該共役ジエン化合物以外の非共役オレフィンを含む重合反応系中に、重合触媒組成物の構成成分を別個に提供し、該反応系中において重合触媒組成物としてもよいし、(2)予め調製された重合触媒組成物を重合反応系中に提供してもよい。また、(2)においては、助触媒によって活性化されたメタロセン錯体(活性種)を提供することも含まれる。なお、重合触媒組成物に含まれるメタロセン錯体の使用量は、共役ジエン化合物及び該共役ジエン化合物以外の非共役オレフィンの合計に対して、0.0001〜0.01倍モルの範囲が好ましい。
また、共役ジエン化合物と非共役オレフィンとの共重合体の製造方法においては、メタノール、エタノール、イソプロパノール等の重合停止剤を用いて、重合を停止させてもよい。
また、共役ジエン化合物と非共役オレフィンとの共重合体の製造方法においては、メタノール、エタノール、イソプロパノール等の重合停止剤を用いて、重合を停止させてもよい。
共役ジエン化合物及び非共役オレフィンの重合反応は、不活性ガス、好ましくは窒素ガスやアルゴンガスの雰囲気下において行われることが好ましい。上記重合反応の重合温度は、特に制限されないが、例えば−100℃〜200℃の範囲が好ましく、室温程度とすることもできる。なお、重合温度を上げると、重合反応のシス−1,4選択性が低下することがある。また、上記重合反応の圧力は、共役ジエン化合物及び非共役オレフィンを十分に重合反応系中に取り込むため、0.1〜10.0MPaの範囲が好ましい。また、上記重合反応の反応時間も特に制限されず、例えば1秒〜10日の範囲が好ましいが、重合される単量体の種類、触媒の種類、重合温度等の条件によって適宜選択することができる。
上記共役ジエン化合物と該共役ジエン化合物以外の非共役オレフィンとの重合の際、該非共役オレフィンの圧力は、0.1MPa〜10MPaであることが好ましい。該非共役オレフィンの圧力が0.1MPa以上であれば、反応混合物中に非共役オレフィンを効率的に導入することができる。また、非共役オレフィンの圧力を高くし過ぎても、非共役オレフィンを効率的に導入する効果が頭打ちとなるため、非共役オレフィンの圧力を10MPa以下とするのが好ましい。
前記共重合体の製造方法において、上記共役ジエン化合物と該共役ジエン化合物以外の非共役オレフィンとの重合の際、重合開始時における該共役ジエン化合物の濃度(mol/l)と該非共役オレフィンの濃度(mol/l)とは、下記式の関係を満たすことが好ましい。非共役オレフィンの濃度/共役ジエン化合物の濃度の値を1以上とすることで、反応混合物中に非共役オレフィンを効率的に導入することができる。
非共役オレフィンの濃度/共役ジエン化合物の濃度 ≧ 1.0
更に好ましくは、下記式の関係を満たすことが好ましい。
非共役オレフィンの濃度/共役ジエン化合物の濃度 ≧ 1.3
さらに好ましくは、下記式の関係を満たすことが好ましい。
非共役オレフィンの濃度/共役ジエン化合物の濃度 ≧ 1.7
更に好ましくは、下記式の関係を満たすことが好ましい。
非共役オレフィンの濃度/共役ジエン化合物の濃度 ≧ 1.3
さらに好ましくは、下記式の関係を満たすことが好ましい。
非共役オレフィンの濃度/共役ジエン化合物の濃度 ≧ 1.7
前記製造方法によれば、上記重合触媒または重合触媒組成物を用いること以外は、通常の配位イオン重合触媒による重合体の製造方法と同様にして、単量体である共役ジエン化合物と非共役オレフィンを共重合させることができる。なお、本発明で使用される上記共役ジエン化合物と非共役オレフィンとの共重合体のより具体的な製造方法は、例えばWO2011/016210に記載されているとおりである。
<その他の成分>
・充填剤
本発明に係る熱可塑性エラストマー組成物は、充填剤を含んでいてもよい。充填剤としては、特に制限なく一般に用いられるものを必要に応じて用いることができる。
無機充填剤として、具体的には、微粉末タルク、カオリナイト、焼成クレー、バイオフィライト、セリサイト、ウォラスナイトなどの珪酸塩、沈降性炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの炭酸塩、水産化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの水酸化物、酸化亜鉛、亜鉛華、酸化マグネシウムなどの酸化物、含水珪酸カルシウム、含水珪酸アルミニウム、含水珪酸、無水珪酸などの合成珪酸または珪酸塩などの粉末状充填剤;マイカなどのフレーク状充填剤;塩基性硫酸マグネシウムウィスカー、チタン酸カルシウムウィスカー、ホウ酸アルミニウムウィスカー、セピオライト、PMF(Processed Mineral Fiber)、ゾノトライト、チタン酸カリ、エレスタダイトなどの繊維状充填剤;ガラスバルン、フライアッシュバルンなどのバルン状充填剤;などを挙げることができる。
・充填剤
本発明に係る熱可塑性エラストマー組成物は、充填剤を含んでいてもよい。充填剤としては、特に制限なく一般に用いられるものを必要に応じて用いることができる。
無機充填剤として、具体的には、微粉末タルク、カオリナイト、焼成クレー、バイオフィライト、セリサイト、ウォラスナイトなどの珪酸塩、沈降性炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの炭酸塩、水産化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの水酸化物、酸化亜鉛、亜鉛華、酸化マグネシウムなどの酸化物、含水珪酸カルシウム、含水珪酸アルミニウム、含水珪酸、無水珪酸などの合成珪酸または珪酸塩などの粉末状充填剤;マイカなどのフレーク状充填剤;塩基性硫酸マグネシウムウィスカー、チタン酸カルシウムウィスカー、ホウ酸アルミニウムウィスカー、セピオライト、PMF(Processed Mineral Fiber)、ゾノトライト、チタン酸カリ、エレスタダイトなどの繊維状充填剤;ガラスバルン、フライアッシュバルンなどのバルン状充填剤;などを挙げることができる。
・ゴム成分
本発明に係る熱可塑性エラストマー組成物には、他のゴム成分や、他の樹脂成分を配合してもよい。他のゴム成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、他の共役ジエン化合物と非共役オレフィンとの共重合体、天然ゴム、各種ブタジエンゴム、各種スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、イソブチレンとp−メチルスチレンの共重合体の臭化物、ハロゲン化ブチルゴム、アクリロニトリロブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム、イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、多硫化ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明に係る熱可塑性エラストマー組成物には、他のゴム成分や、他の樹脂成分を配合してもよい。他のゴム成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、他の共役ジエン化合物と非共役オレフィンとの共重合体、天然ゴム、各種ブタジエンゴム、各種スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、イソブチレンとp−メチルスチレンの共重合体の臭化物、ハロゲン化ブチルゴム、アクリロニトリロブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム、イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、多硫化ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
・添加剤
また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物には、軟化剤、核剤、酸化防止剤、老化防止剤、塩酸吸収剤、耐熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、難燃剤、顔料、染料、分散剤、銅害防止剤、中和剤、発泡剤、可塑剤、気泡防止剤、架橋剤、架橋助剤、架橋促進剤、過酸化物などの流れ性改良剤、ヘウェルド強度改良剤、可塑剤、加工助剤、耐候安定剤、着色防止剤、ブルーミング防止剤などの添加剤が含まれていてもよい。
架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、硫黄系架橋剤、有機過酸化物系架橋剤、無機架橋剤、ポリアミン架橋剤、樹脂架橋剤、硫黄化合物系架橋剤、オキシム−ニトロソアミン系架橋剤硫黄などが挙げられる。
また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物には、軟化剤、核剤、酸化防止剤、老化防止剤、塩酸吸収剤、耐熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、難燃剤、顔料、染料、分散剤、銅害防止剤、中和剤、発泡剤、可塑剤、気泡防止剤、架橋剤、架橋助剤、架橋促進剤、過酸化物などの流れ性改良剤、ヘウェルド強度改良剤、可塑剤、加工助剤、耐候安定剤、着色防止剤、ブルーミング防止剤などの添加剤が含まれていてもよい。
架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、硫黄系架橋剤、有機過酸化物系架橋剤、無機架橋剤、ポリアミン架橋剤、樹脂架橋剤、硫黄化合物系架橋剤、オキシム−ニトロソアミン系架橋剤硫黄などが挙げられる。
<熱可塑性エラストマー組成物の製造>
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、前述の各種成分を混合し、ポリエチレン系重合体と共重合体(共役ジエン化合物及び非共役オレフィンの共重合体)とを溶融・混練することにより製造することができる。時間及びエネルギーを節約しつつ十分に溶融・混練する観点からは、溶融・混練温度は、100〜250℃が好ましく、120〜230℃がより好ましい。
この熱可塑性エラストマー組成物は、医療用液体収納袋、農業用フィルム、太陽電池用封止材、食品用など各種梱包袋等に好適に用いられる。
また、この熱可塑性エラストマー組成物には、従来の樹脂組成物に対して適用されてきた成形法が、特に制限なく適用可能である。成形法としては、射出成形、押出成形、真空・圧空成形などの公知の成形法が採用できる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、前述の各種成分を混合し、ポリエチレン系重合体と共重合体(共役ジエン化合物及び非共役オレフィンの共重合体)とを溶融・混練することにより製造することができる。時間及びエネルギーを節約しつつ十分に溶融・混練する観点からは、溶融・混練温度は、100〜250℃が好ましく、120〜230℃がより好ましい。
この熱可塑性エラストマー組成物は、医療用液体収納袋、農業用フィルム、太陽電池用封止材、食品用など各種梱包袋等に好適に用いられる。
また、この熱可塑性エラストマー組成物には、従来の樹脂組成物に対して適用されてきた成形法が、特に制限なく適用可能である。成形法としては、射出成形、押出成形、真空・圧空成形などの公知の成形法が採用できる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
エチレン−ブタジエン共重合体(EBR)の分析方法及び熱可塑性エラストマーの評価方法を以下に示す。
エチレン−ブタジエン共重合体(EBR)の分析方法及び熱可塑性エラストマーの評価方法を以下に示す。
<エチレン−ブタジエン共重合体(EBR(a)及びEBR(b))の分析方法>
・共重合体のミクロ構造(1,2−ビニル結合量、シス−1,4結合量)
共重合体中のブタジエン部分のミクロ構造(1,2−ビニル結合量)を、1H−NMRスペクトル(100℃、d−テトラクロロエタン標準:6ppm)による1,2−ビニル結合成分(5.0−5.1ppm)と全体のブタジエン結合成分(5−5.6ppm)の積分比より求めた。また、共重合体中のブタジエン部分のミクロ構造(シス−1,4結合量)を、13C−NMRスペクトル(100℃、d−テトラクロロエタン標準:73.8ppm)によるシス−1,4結合成分(26.5−27.5ppm)と全体のブタジエン結合成分(26.5−27.5ppm+31.5−32.5ppm)の積分比より求めた。
・共重合体のミクロ構造(1,2−ビニル結合量、シス−1,4結合量)
共重合体中のブタジエン部分のミクロ構造(1,2−ビニル結合量)を、1H−NMRスペクトル(100℃、d−テトラクロロエタン標準:6ppm)による1,2−ビニル結合成分(5.0−5.1ppm)と全体のブタジエン結合成分(5−5.6ppm)の積分比より求めた。また、共重合体中のブタジエン部分のミクロ構造(シス−1,4結合量)を、13C−NMRスペクトル(100℃、d−テトラクロロエタン標準:73.8ppm)によるシス−1,4結合成分(26.5−27.5ppm)と全体のブタジエン結合成分(26.5−27.5ppm+31.5−32.5ppm)の積分比より求めた。
・共重合体のエチレン含有率
共重合体中のエチレン部分の含有率(mol%)を 13C−NMRスペクトル(100℃、d−テトラクロロエタン標準:73.8ppm)による全体のエチレン結合成分(28.5−30.0ppm)と全体のブタジエン結合成分(26.5−27.5ppm+31.5−32.5ppm)の積分比より求めた。
共重合体中のエチレン部分の含有率(mol%)を 13C−NMRスペクトル(100℃、d−テトラクロロエタン標準:73.8ppm)による全体のエチレン結合成分(28.5−30.0ppm)と全体のブタジエン結合成分(26.5−27.5ppm+31.5−32.5ppm)の積分比より求めた。
・共重合体の重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー[GPC:東ソー製HLC−8121GPC/HT、カラム:東ソー製GMHHR−H(S)HT×2本、検出器:示差屈折率計(RI)]で単分散ポリスチレンを基準として、重合体のポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)を求めた。なお、測定温度は140℃である。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー[GPC:東ソー製HLC−8121GPC/HT、カラム:東ソー製GMHHR−H(S)HT×2本、検出器:示差屈折率計(RI)]で単分散ポリスチレンを基準として、重合体のポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)を求めた。なお、測定温度は140℃である。
・共重合体のブロックポリエチレン融点(DSCピーク温度)
JIS K7121−1987に準拠して示差走査熱量測定(DSC)を行い、DSC曲線を描き、ブロックポリエチレン融点(DSCピーク温度)を測定した。なお、測定は、単体ポリマーや触媒残渣等の不純物の影響を避けるため、共重合体を大量のテトラヒドロフランに48h浸漬し、テトラヒドロフランに溶解する成分を全て取り除いた後、乾燥したゴム成分をサンプルとして使用した。
JIS K7121−1987に準拠して示差走査熱量測定(DSC)を行い、DSC曲線を描き、ブロックポリエチレン融点(DSCピーク温度)を測定した。なお、測定は、単体ポリマーや触媒残渣等の不純物の影響を避けるため、共重合体を大量のテトラヒドロフランに48h浸漬し、テトラヒドロフランに溶解する成分を全て取り除いた後、乾燥したゴム成分をサンプルとして使用した。
・共重合体の同定
文献(「高分子学会予稿集Vol.42,No.4,Page1347」)のオゾン分解−GPC法を応用して、連鎖分布の解析を行った。なお、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーは[GPC:東ソー製HLC−8121GPC/HT、カラム:昭和電工製GPC HT−803×2本、検出器:示差屈折率計(RI)、単分散ポリスチレンを基準、測定温度は140℃]を用いて測定した。
文献(「高分子学会予稿集Vol.42,No.4,Page1347」)のオゾン分解−GPC法を応用して、連鎖分布の解析を行った。なお、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーは[GPC:東ソー製HLC−8121GPC/HT、カラム:昭和電工製GPC HT−803×2本、検出器:示差屈折率計(RI)、単分散ポリスチレンを基準、測定温度は140℃]を用いて測定した。
<評価方法>
・引き裂き強度
引き裂き強度の測定は、170℃においてASTM−D624の条件に基づく。試験片の形状は、刻み目を入れたリング状とした(ASTM−624−C)。試験片を、1.750インチの特定ゲージ長で試験した。
実施例1〜4及び比較例1〜3については、比較例1の値を100として、下記式により指数表示した。数値が大きい程、引き裂き強度が良好である。
引き裂き強度指数={(供試試料の引き裂き強度)/(比較例1の試料の引き裂き強
度)}×100
実施例5〜8及び比較例4〜6については、比較例4の値を100として、下記式により指数表示した。数値が大きい程、引き裂き強度が良好である。
引き裂き強度指数={(供試試料の引き裂き強度)/(比較例4の試料の引き裂き強
度)}×100
・引き裂き強度
引き裂き強度の測定は、170℃においてASTM−D624の条件に基づく。試験片の形状は、刻み目を入れたリング状とした(ASTM−624−C)。試験片を、1.750インチの特定ゲージ長で試験した。
実施例1〜4及び比較例1〜3については、比較例1の値を100として、下記式により指数表示した。数値が大きい程、引き裂き強度が良好である。
引き裂き強度指数={(供試試料の引き裂き強度)/(比較例1の試料の引き裂き強
度)}×100
実施例5〜8及び比較例4〜6については、比較例4の値を100として、下記式により指数表示した。数値が大きい程、引き裂き強度が良好である。
引き裂き強度指数={(供試試料の引き裂き強度)/(比較例4の試料の引き裂き強
度)}×100
・耐衝撃性
常温(25℃)にて、JIS K7111:1996に従い、シャルピー衝撃試験機で行った。
実施例1〜4及び比較例1〜3については、比較例1の値を100として、下記式により指数表示した。数値が大きい程、耐衝撃性が良好である。
耐衝撃性指数={(供試試料の衝撃値)/(比較例1の試料の衝撃値)}×100
実施例5〜8及び比較例4〜6については、比較例4の値を100として、下記式により指数表示した。数値が大きい程、耐衝撃性が良好である。
耐衝撃性指数={(供試試料の衝撃値)/(比較例4の試料の衝撃値)}×100
常温(25℃)にて、JIS K7111:1996に従い、シャルピー衝撃試験機で行った。
実施例1〜4及び比較例1〜3については、比較例1の値を100として、下記式により指数表示した。数値が大きい程、耐衝撃性が良好である。
耐衝撃性指数={(供試試料の衝撃値)/(比較例1の試料の衝撃値)}×100
実施例5〜8及び比較例4〜6については、比較例4の値を100として、下記式により指数表示した。数値が大きい程、耐衝撃性が良好である。
耐衝撃性指数={(供試試料の衝撃値)/(比較例4の試料の衝撃値)}×100
・メルトフローレート(加工性の評価)
試料を、メルトインデクサーL244(宝工業株式会社製)の内径9.55mm、長さ162mmのシリンダーに充填し、190℃で溶融した後、重さ2160g、直径9.48mmのブランジャーを使用して均等に荷重をかけた。シリンダーの中央に設けた径2.1mmのオリフィスより単位時間あたりに押出される樹脂量(g/10分)を測定し、これをメルトフローレートとした。但し、試料の融点が190℃付近あるいは190℃を越えるものは2160g荷重下、融点以上の複数の温度で測定し、片対数グラフで絶対温度の逆数を横軸、MFRの対数を縦軸にプロットし、190℃に外挿した値で表す。
実施例1〜4及び比較例1〜3については、比較例1の値を100として、下記式により指数表示した。数値が大きい程、加工性が良好である。
フローレート指数={(供試試料のフローレート)/(比較例1の試料のフローレー
ト)}×100
実施例5〜8及び比較例4〜6については、比較例4の値を100として、下記式により指数表示した。数値が大きい程、加工性が良好である。
フローレート指数={(供試試料のフローレート)/(比較例4の試料のフローレー
ト)}×100
試料を、メルトインデクサーL244(宝工業株式会社製)の内径9.55mm、長さ162mmのシリンダーに充填し、190℃で溶融した後、重さ2160g、直径9.48mmのブランジャーを使用して均等に荷重をかけた。シリンダーの中央に設けた径2.1mmのオリフィスより単位時間あたりに押出される樹脂量(g/10分)を測定し、これをメルトフローレートとした。但し、試料の融点が190℃付近あるいは190℃を越えるものは2160g荷重下、融点以上の複数の温度で測定し、片対数グラフで絶対温度の逆数を横軸、MFRの対数を縦軸にプロットし、190℃に外挿した値で表す。
実施例1〜4及び比較例1〜3については、比較例1の値を100として、下記式により指数表示した。数値が大きい程、加工性が良好である。
フローレート指数={(供試試料のフローレート)/(比較例1の試料のフローレー
ト)}×100
実施例5〜8及び比較例4〜6については、比較例4の値を100として、下記式により指数表示した。数値が大きい程、加工性が良好である。
フローレート指数={(供試試料のフローレート)/(比較例4の試料のフローレー
ト)}×100
製造例1
(a)エチレン−ブタジエン共重合体(EBR)のブロック重合タイプの製造
十分に乾燥した2Lステンレス反応器に、トルエン150mlを添加した後、エチレンを0.8MPaで導入した。一方、窒素雰囲気下のグローブボックス中で、ガラス製容器にビス(2−フェニルインデニル)ガドリニウムビス(ジメチルシリルアミド)[(2−PhC9H6)2GdN(SiHMe2)2]14.5μmol、トリフェニルカルボニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(Ph3CB(C6F5)4)14.1μmol、及びジイソブチルアルミニウムハイドライド0.87mmolを仕込み、トルエン5mlに溶解させて触媒溶液とした。その後、グローブボックスから触媒溶液を取り出し、ガドリニウム換算で14.1μmolとなる量をモノマー溶液へ添加し、50℃で5分間重合を行った。その後、エチレンの導入圧力を0.2MPa/minの速度で低下させながら、1,3−ブタジエン3.05g(0.056mol)を含むトルエン溶液20mlを添加した後、さらに15分間重合を行った。次に、「エチレンの導入圧力を0.8MPaに戻し5分間重合を行い、その後、エチレンの導入圧力を0.2MPa/minの速度で低下させながら、1,3−ブタジエン6.09g(0.113mol)を含むトルエン溶液40mlを添加し、その後さらに30分間重合を行う」という操作を計3回繰り返した。重合後、2,2'−メチレンービス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)(NS−5)5質量%のイソプロパノール溶液1mlを加えて反応を停止させ、さらに大量のメタノールで共重合体を分離し、70℃で真空乾燥し重合体を得た。得られた共重合体(a)の収量は24.50gであった。
得られた共重合体(a)について、ミクロ構造、エチレン含有率、重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)、ブロックポリエチレン融点(DSCピーク温度)及び連鎖構造を上記の方法で測定・評価した。
共重合体(a)中のブタジエン部分のミクロ構造として、シス−1,4−結合量は97%、1,2−ビニル結合量は1.4%であった。
重量平均分子量Mwは205,000であり、分子量分布Mw/Mnは9.15であった。
エチレン含有率は34mol%であった。
ブロックポリエチレン融点(DSCピーク温度)は、121℃であり、連鎖構造はブロックであった。
(a)エチレン−ブタジエン共重合体(EBR)のブロック重合タイプの製造
十分に乾燥した2Lステンレス反応器に、トルエン150mlを添加した後、エチレンを0.8MPaで導入した。一方、窒素雰囲気下のグローブボックス中で、ガラス製容器にビス(2−フェニルインデニル)ガドリニウムビス(ジメチルシリルアミド)[(2−PhC9H6)2GdN(SiHMe2)2]14.5μmol、トリフェニルカルボニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(Ph3CB(C6F5)4)14.1μmol、及びジイソブチルアルミニウムハイドライド0.87mmolを仕込み、トルエン5mlに溶解させて触媒溶液とした。その後、グローブボックスから触媒溶液を取り出し、ガドリニウム換算で14.1μmolとなる量をモノマー溶液へ添加し、50℃で5分間重合を行った。その後、エチレンの導入圧力を0.2MPa/minの速度で低下させながら、1,3−ブタジエン3.05g(0.056mol)を含むトルエン溶液20mlを添加した後、さらに15分間重合を行った。次に、「エチレンの導入圧力を0.8MPaに戻し5分間重合を行い、その後、エチレンの導入圧力を0.2MPa/minの速度で低下させながら、1,3−ブタジエン6.09g(0.113mol)を含むトルエン溶液40mlを添加し、その後さらに30分間重合を行う」という操作を計3回繰り返した。重合後、2,2'−メチレンービス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)(NS−5)5質量%のイソプロパノール溶液1mlを加えて反応を停止させ、さらに大量のメタノールで共重合体を分離し、70℃で真空乾燥し重合体を得た。得られた共重合体(a)の収量は24.50gであった。
得られた共重合体(a)について、ミクロ構造、エチレン含有率、重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)、ブロックポリエチレン融点(DSCピーク温度)及び連鎖構造を上記の方法で測定・評価した。
共重合体(a)中のブタジエン部分のミクロ構造として、シス−1,4−結合量は97%、1,2−ビニル結合量は1.4%であった。
重量平均分子量Mwは205,000であり、分子量分布Mw/Mnは9.15であった。
エチレン含有率は34mol%であった。
ブロックポリエチレン融点(DSCピーク温度)は、121℃であり、連鎖構造はブロックであった。
製造例2
(b)エチレン−ブタジエン共重合体(EBR)のランダム重合タイプの製造
十分に乾燥した2Lステンレス反応器に、1,3−ブタジエン28.0g(0.52mol)を含むトルエン溶液700mlを添加した後、エチレンを0.8MPaで導入した。一方、窒素雰囲気下のグローブボックス中で、ガラス製容器にジメチルアルミニウム(μ−ジメチル)ビス(2−フェニルインデニル)ネオジウム[(2−PhC9H6)2Nd(μ−Me)2AlMe2]400.0μmol、トリフェニルカルボニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(Ph3CB(C6F5)4)200.0μmolを仕込み、トルエン80mlに溶解させて触媒溶液とした。その後、グローブボックスから触媒溶液を取り出し、ネオジウム換算で390.0μmolとなる量をモノマー溶液へ添加し、室温で120分間重合を行った。重合後、2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)(NS−5)5質量%のイソプロパノール溶液1mlを加えて反応を停止させ、さらに大量のメタノールで共重合体を分離し、70℃で真空乾燥し共重合体(b)を得た。得られた共重合体(b)の収量は18.00gであった。
得られた共重合体(b)について、ミクロ構造、エチレン含有率、重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)を上記の方法で測定・評価した。
共重合体(b)中のブタジエン部分のミクロ構造として、シス−1,4−結合量は91%、1,2−ビニル結合量は2.1%であった。
重量平均分子量Mwは263,000であり、分子量分布Mw/Mnは1.58であった。エチレン含有率は15mol%であった。
エチレン−ブタジエン共重合体(b)(EBR)の連鎖構造は、ランダムであるため、ランダム構造を有する共重合体(b)のエチレン部分を取り出し、取り出したエチレン部分を、この共重合体(b)を合成したときと同様の条件で単独重合して得られる仮想の重合体の融解温度を、ランダム共重合体のエチレン部分の融解温度とした。
共重合体(b)のエチレン部分の融解温度は、110℃であった。
(b)エチレン−ブタジエン共重合体(EBR)のランダム重合タイプの製造
十分に乾燥した2Lステンレス反応器に、1,3−ブタジエン28.0g(0.52mol)を含むトルエン溶液700mlを添加した後、エチレンを0.8MPaで導入した。一方、窒素雰囲気下のグローブボックス中で、ガラス製容器にジメチルアルミニウム(μ−ジメチル)ビス(2−フェニルインデニル)ネオジウム[(2−PhC9H6)2Nd(μ−Me)2AlMe2]400.0μmol、トリフェニルカルボニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(Ph3CB(C6F5)4)200.0μmolを仕込み、トルエン80mlに溶解させて触媒溶液とした。その後、グローブボックスから触媒溶液を取り出し、ネオジウム換算で390.0μmolとなる量をモノマー溶液へ添加し、室温で120分間重合を行った。重合後、2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)(NS−5)5質量%のイソプロパノール溶液1mlを加えて反応を停止させ、さらに大量のメタノールで共重合体を分離し、70℃で真空乾燥し共重合体(b)を得た。得られた共重合体(b)の収量は18.00gであった。
得られた共重合体(b)について、ミクロ構造、エチレン含有率、重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)を上記の方法で測定・評価した。
共重合体(b)中のブタジエン部分のミクロ構造として、シス−1,4−結合量は91%、1,2−ビニル結合量は2.1%であった。
重量平均分子量Mwは263,000であり、分子量分布Mw/Mnは1.58であった。エチレン含有率は15mol%であった。
エチレン−ブタジエン共重合体(b)(EBR)の連鎖構造は、ランダムであるため、ランダム構造を有する共重合体(b)のエチレン部分を取り出し、取り出したエチレン部分を、この共重合体(b)を合成したときと同様の条件で単独重合して得られる仮想の重合体の融解温度を、ランダム共重合体のエチレン部分の融解温度とした。
共重合体(b)のエチレン部分の融解温度は、110℃であった。
<実施例1〜4及び比較例1〜3>
表1に示す配合内容に従い、2軸押出機を用いて200℃で150rpmの条件で混練し、ペレタイザーによりペレット化して、熱可塑性エラストマー組成物を調製した。
次に、得られた実施例及び比較例のペレットから、射出成形機を用いて試験片を200℃で成形した。得られた各試験片を用いて上記の方法で耐衝撃性、引き裂き強度及びメルトフローレートを評価した。結果を表1に示す。
表1に示す配合内容に従い、2軸押出機を用いて200℃で150rpmの条件で混練し、ペレタイザーによりペレット化して、熱可塑性エラストマー組成物を調製した。
次に、得られた実施例及び比較例のペレットから、射出成形機を用いて試験片を200℃で成形した。得られた各試験片を用いて上記の方法で耐衝撃性、引き裂き強度及びメルトフローレートを評価した。結果を表1に示す。
なお、表1,2に示す成分としては、下記のものを使用した。
・PE :ポリエチレン系重合体
株式会社住友化学製
商品名「エクセレンVL」、
・PET:帝人化成株式会社製
商品名「TR−8550T」
・PE :ポリエチレン系重合体
株式会社住友化学製
商品名「エクセレンVL」、
・PET:帝人化成株式会社製
商品名「TR−8550T」
表1より明らかなように、実施例1〜4は、比較例1,2に比べて、引き裂き強度、耐衝撃性、メルトフローレートともに良好であることが判った。
<実施例5〜8及び比較例4〜6>
表2に示す配合内容に従い、2軸押出機を用いて200℃で150rpmの条件で混練し、ペレタイザーによりペレット化して、熱可塑性エラストマー組成物を調製した。
次に、得られた実施例及び比較例のペレットから、射出成形機を用いて試験片を200℃で成形した。得られた各試験片を用いて上記の方法で耐衝撃性、引き裂き強度及びメルトフローレートを評価した。結果を表2に示す。
表2に示す配合内容に従い、2軸押出機を用いて200℃で150rpmの条件で混練し、ペレタイザーによりペレット化して、熱可塑性エラストマー組成物を調製した。
次に、得られた実施例及び比較例のペレットから、射出成形機を用いて試験片を200℃で成形した。得られた各試験片を用いて上記の方法で耐衝撃性、引き裂き強度及びメルトフローレートを評価した。結果を表2に示す。
表2より明らかなように、実施例5〜8は、比較例4〜6に比べて、引き裂き強度、耐衝撃性、メルトフローレートともに良好であることが判った。
Claims (13)
- ポリエチレン系重合体と、
共役ジエン化合物及び非共役オレフィンの共重合体と
を含む熱可塑性エラストマー組成物。 - 前記ポリエチレン系重合体100質量部に対して、前記共重合体の含有量が1〜100質量部である請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- 前記ポリエチレン系重合体が、低密度ポリエチレンである請求項1又は2に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- 前記共重合体の共役ジエン化合物部分のシス−1,4結合量が50%以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- 前記共重合体において、非共役オレフィン由来部分の割合が20〜70mol%である請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- 前記共重合体は、ブロック共重合体である請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- 前記共重合体のポリスチレン換算重量平均分子量は、10,000〜10,000,000である請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- 前記共重合体の分子量分布(Mw/Mn)は、10以下である請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- 前記非共役オレフィンは、非環状オレフィンである請求項1〜8のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- 前記非共役オレフィンの炭素数は、2〜10である請求項1〜9のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- 前記非共役オレフィンは、エチレン、プロピレン及び1−ブテンよりなる群から選択される少なくとも1種である請求項9に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- 前記非共役オレフィンは、エチレンである請求項11に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- 前記共役ジエン化合物は、1,3−ブタジエン及びイソプレンよりなる群から選択される少なくとも1種である請求項1〜12のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
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WO2020241683A1 (ja) * | 2019-05-31 | 2020-12-03 | 株式会社ブリヂストン | 樹脂成型体、タイヤ、自動車用部品、及び樹脂組成物 |
-
2012
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